JP2019182288A - 運転支援装置 - Google Patents

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貴之 藪内
Takayuki Yabuuchi
貴之 藪内
鈴木 裕二
Yuji Suzuki
裕二 鈴木
慎介 前田
Shinsuke Maeda
慎介 前田
俊夫 木村
Toshio Kimura
俊夫 木村
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Abstract

【課題】運転支援装置に関し、クルーズコントロールでの走行フィーリングを改善する。【解決手段】駆動源11及び変速機12を搭載した車両10に搭載される運転支援装置1に、計測部3,制御部4,出力制限部5を設ける。計測部3は、後続車20までの距離D及び後続車の相対速度Vrelを計測する。制御部4は、車両10の実車速と目標車速との差に応じて駆動源11の出力を増減させ、車両10の実車速を目標車速に維持する。出力制限部5は、後続車20の距離D及び相対速度Vrelに基づき、出力の増加勾配を所定値以下に制限する。【選択図】図3

Description

本発明は、クルーズコントロールを実施する運転支援装置に関する。
従来、車両の走行速度を自動的に一定にするクルーズコントロール機能を備えた車両が広く普及している。クルーズコントロール機能とは、車両の実車速と目標車速との差に応じて、車両の駆動力や制動力を自動的に調節する機能である。この機能を利用することで、例えば高速道路や幹線道路での定速走行時にアクセル,ブレーキ操作が不要となり、ドライバーの運転操作の負担を軽減することができる。近年では、単に一定の速度を維持するだけでなく、先行車との間に一定の車間距離が確保されるように、自動的に走行速度を調節する機能(アダプティブクルーズコントロール機能)を備えた運転支援装置も開発されている(特許文献1参照)。
特開2017-056765号公報
ところで、車両が平坦な道路を走行しているときには、ほぼ一定の駆動力で走行速度を一定にすることが可能である。これに対し、登坂路において駆動力を一定に保ったままであれば、走行速度は徐々に低下する。そのため、登り坂の多い道路でクルーズコントロール機能を使用した場合には、路面の勾配に応じて駆動力が一時的に増大し、変速機のシフトダウンが発生しうる。一方、登坂路で車両の走行速度が低下したとしても、その速度低下は一時的なものであることから、直ちに回復させる必要がない場合もある。例えば、周囲に他車両が存在しないような状況では、ゆっくりと走行速度を上昇させても差し支えがなく、むしろ出力の急変を抑制することで走行フィーリングが改善されうる。従来はこのような点が十分に考慮されておらず、改良の余地がある。
本件の目的の一つは、上記のような課題に鑑みて創案されたものであり、クルーズコントロールでの走行フィーリングを改善できる運転支援装置を提供することである。なお、この目的に限らず、後述する「発明を実施するための形態」に示す各構成から導き出される作用効果であって、従来の技術では得られない作用効果を奏することも、本件の他の目的として位置付けることができる。
(1)開示の運転支援装置は、制御部と、計測部と、出力制限部とを備える。前記制御部は、駆動源及び変速機を搭載した車両の実車速を目標車速に維持すべく、前記実車速と前記目標車速との差に応じて前記駆動源の出力を増減させる。前記計測部は、前記車両の後続車までの距離及び前記後続車の相対速度を計測する。前記出力制限部は、前記距離及び前記相対速度に基づき、前記出力の単位時間あたりの増加量である増加勾配を所定値以下に制限する。
(2)前記出力制限部が、前記車両の後方において第一距離内に前記後続車がいない場合に、前記増加勾配を所定値以下に制限することが好ましい。
(3)前記出力制限部が、前記車両の後方において前記第一距離内に前記後続車が存在し、かつ、前記第一距離よりも短い第二距離内に前記後続車がいない場合に、前記相対速度に基づいて前記増加勾配に制限を加えることが好ましい。
(4)前記出力制限部は、前記相対速度が小さいほど、前記増加勾配への制限を強めることが好ましい。
(5)前記車両が走行している路面の勾配の情報を取得する取得部を備えることが好ましい。また、前記出力制限部は、前記路面の勾配が所定勾配以上の登り坂である場合に、前記増加勾配に制限を加えることが好ましい。
(6)前記出力制限部が、前記変速機のシフト段が維持される最大の値に前記増加勾配を制御することが好ましい。
(7)前記出力制限部が、前記増加勾配を前記所定値以下に制限する際に、前記変速機のシフトダウンを禁止することが好ましい。
後続車までの距離と相対速度とに基づいて、駆動源の出力の増加勾配に制限を加えることで、後続車に威圧感を与えることなく、無用な出力変化を抑制することができる。また、車速の変化が緩慢となることから、車両の走行フィーリングを改善することができる。
本実施形態の運転支援装置が適用された車両の構成を説明するための図である。 後続車の範囲及び距離を説明するための図である。 運転支援装置の構成を説明するためのブロック図である。 相対速度と出力増加量の上限値との関係を示すグラフである。 運転支援装置で実施される制御の流れを説明するためのフローチャートである。 クルーズコントロール中に出力制限を実施した場合と実施しなかった場合とを比較するためのグラフであり、(A)は車速の経時変化を示し、(B)は実トルクの経時変化を示す。
以下、図面を参照して実施形態としての運転支援装置1について説明する。以下に示す実施形態はあくまでも例示に過ぎず、以下の実施形態で明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。本実施形態の各構成は、それらの趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。また、必要に応じて取捨選択することができ、あるいは適宜組み合わせることができる。
[1.構成]
本実施形態の運転支援装置1(運転支援ECU)は、図1に示す車両10に適用される。この運転支援装置1は、クルーズコントロール機能を実現するための電子制御装置(コンピューター)である。クルーズコントロール機能とは、実車速(実際の車速)と目標車速との差に応じて駆動力,制動力を調整することによって、車両10の実車速(実際の車速)を目標車速に維持する機能である。運転支援装置1には、プロセッサー(中央処理装置),メモリ(メインメモリ),記憶装置(ストレージ),インタフェース装置などが内蔵され、これらが内部バスを介して互いに接続されている。
この車両10には、駆動源としてのエンジン11(内燃機関)と、エンジン11から出力される駆動力の回転数やトルクを変更するための変速機12とが搭載される。車両10が電気自動車の場合には、エンジン11の代わりに電動モーターが搭載される。また、ハイブリッド自動車の場合には、エンジン11及び電動モーターが車両10の駆動源となる。変速機12は、複数のシフト段を有する多段トランスミッションであり、エンジン11と駆動輪との間の動力伝達経路上に介装される。変速機12のシフト段は、図示しないシフトレバー(セレクトレバー)の操作位置に応じて、択一的に切り替えられるようになっている。
車両10の各車輪には、制動装置13及び車速センサー14が設けられる。制動装置13は車両10の制動力を制御するものであり、例えば液圧ブレーキ装置やエアブレーキ装置などである。制動装置13の作動状態は、運転支援装置1によって制御されうる。また、車速センサー14は、各車軸の回転速度に応じたパルス信号を運転支援装置1に出力するものである。車両10の走行速度(車速)は、これらのパルス信号に基づいて(例えば、各パルス信号の周波数の最小値や平均値として)算出される。
車両10の後端部には、レーダー装置15が設けられる。レーダー装置15は、車両10の後方に存在する他車両までの距離と相対速度とを検出する探知機である。レーダー装置15は、車両10の後方に送信波を照射し、その反射波を受信する機能を有する。受信波の反射時間や送信波に対する受信波の位相差などに基づいて、反射波を反射した物体までの距離が把握される。また、単位時間あたりの距離の変化から、その物体の相対速度が把握される。その物体の方位は送信波の送信方向や反射波の受信方向から把握される。ここで得られた距離及び相対速度の情報は、運転支援装置1に伝達される。なお、レーダー装置15の具体例としては、ミリ波レーダーやマイクロ波レーダーなどが挙げられる。
図2は、レーダー装置15の検知範囲を説明するための図である。本実施形態のレーダー装置15は、車両10よりも後方を走行している後続車20までの距離Dとその相対速度Vrelとを検出する。相対速度Vrelの定義は、後続車20の実車速から車両10の実車速を減じたものとする。後続車20が車両10に接近しつつある場合には相対速度Vrelが正となり、後続車20が車両10から離れつつある場合には相対速度Vrelが負となる。
レーダー装置15の検知範囲は、車両10から後方に向かって延出する扇型形状の範囲とされ、検知限界までの距離(検知可能な最大距離)を第一距離α1と表記する。α1の値は例えば数百メートル程度(100〜500m)である。なお、本実施形態における後続車20とは、レーダー装置15の検知範囲内に存在する他車両全般を意味し、必ずしも車両10と同一のレーン21を走行している他車両のみに限定されない。
測位装置16は、GNSS(Global Navigation Satellite System,全球測位衛星システム)や車速センサー,舵角センサー,ヨーレイトセンサーなどの検出情報に基づいて、車両10の位置を計測するための電子制御装置(例えばカーナビゲーション装置)である。ここでは世界測地系を基準として、車両10の位置の情報(緯度,経度,高さの情報)が測定される。また、車両10の位置の変化に基づき、路面の勾配の情報も併せて取得される。ここで計測された現在位置の情報は随時、運転支援装置1に伝達される。
通信装置17は、図示しないネットワークを介して無線通信を行うための電子制御装置である。本実施形態の通信装置17は、ネットワーク上のサーバに保存されている地図情報(ロードマップ情報)を取得する機能を持つ。地図情報を取得することで、車両10の現在位置,走行経路,目標地点などが精度よく把握される。なお、地図情報が測位装置16に内蔵されている場合には、通信装置17を省略してもよい。また、上記の運転支援装置1,測位装置16,通信装置17のそれぞれは、独立した電子制御装置として設けられてもよいし、一体の電子制御装置として設けられてもよい。具体的な電子制御装置のハードウェア構成については、公知の構成を適用することができる。
[2.制御構成]
図3に示すように、運転支援装置1の入力側には車速センサー14,レーダー装置15,測位装置16,通信装置17が接続され、出力側にはエンジン11,変速機12,制動装置13が接続される。また、運転支援装置1には、取得部2,計測部3,制御部4,出力制限部5が設けられる。これらの要素は、運転支援装置1におけるクルーズコントロールの制御内容を便器的に分類して示したものであり、個々の要素を独立したプログラムとして記述してもよいし、これらの機能を兼ね備えた複合プログラムとして記述してもよい。
取得部2は、車両10の走行状態に関する情報を取得して収集するものである。ここで取得される情報の例としては、目標車速,実車速,駆動源の目標出力及び実出力,車両10が走行している路面の勾配などが挙げられる。目標車速は、例えば乗員が設定した(あるいはあらかじめ設定された)走行速度の目標値である。実車速は、車速センサー14のパルス信号に基づいて算出される。駆動源の目標出力及び実出力は、駆動源の作動状態に基づいて把握される。路面の勾配は、測位装置16で計測された車両10の位置変化に基づいて取得可能である。あるいは、車両10の現在位置を地図上で特定し、地図情報に含まれる標高の情報を用いて路面の傾斜を算出することで取得可能である。
本実施形態の取得部2は、駆動源の目標出力としてエンジン11の要求トルクの情報を取得するとともに、駆動源の実出力としてエンジン11の実トルクの情報を取得する。要求トルクとは、エンジン11に要求されるトルクの大きさを表すものであり、例えばドライバーによるアクセル操作やブレーキ操作,シフトチェンジ操作,エンジン11の冷却水温,外気温,補機類の作動状態などに応じて設定される。一方、実トルクとは、エンジン11が実際に出力するトルクの大きさを表すものである。実トルクの大きさは、エンジン11を作動させるための各種制御量(燃料噴射量,吸入空気量,バルブリフト量など)に反映される目標トルクに基づいて算出可能である。あるいは、トルクセンサーでクランクシャフトの実トルクを取得(検出)してもよい。
計測部3は、車両10の後続車20までの距離Dと、後続車20の相対速度Vrelとを計測するものである。ここでは、レーダー装置15で計測された後続車20のうち、車両10に最も近い位置に存在する後続車20についての距離D及び相対速度Vrelが計測される。なお、レーダー装置15に計測部3としての機能を付加した場合には、直近の後続車20に関する距離D及び相対速度Vrelの情報を取得部2に取得させてもよい。
制御部4は、クルーズコントロール機能を司るものであり、車両10の実車速を目標車速に維持するために、実車速と目標車速との差に応じて駆動源の出力を増減させるものである。本実施形態の制御部4は、実車速と目標車速との差に基づいて、駆動源の出力に対するフィードバック制御を実施する。具体的なフィードバック制御の構成については、公知の構成(例えば、実車速と目標車速との差についての比例項,微分項,積分項のそれぞれを出力の変更量に反映させる構成)を適用することができる。
出力制限部5は、直近の後続車20の距離D及び相対速度Vrelに基づき、出力の増加勾配(すなわち、出力の単位時間あたりの増加量)に制限を加えるものである。ここでは、出力の増加勾配が所定値以下に制限される。つまり、出力制限部5は制御部4による出力の上昇速度を遅くする(フィードバックの応答を鈍くする)ことで、車両10の加速を緩慢にするように機能する。なお、エンジン11や電動モーターの出力(仕事率)は、トルクと回転数との積で表される。本実施形態の出力制限部5は、エンジン11のトルク増加勾配を所定値以下に制限することによって、出力の増加勾配を制限する。
出力制限部5は、後続車20までの距離Dに応じた異なる制御を実施する。図2に示すように、車両10の後方において第一距離α1内に後続車20がいない場合、出力制限部5は出力の増加勾配を強く制限し、すなわちエンジン11のトルク増加勾配を第一所定値γ1以下に制限する制御を実施する。一方、第一距離α1内に後続車20がいる場合、その距離が第二距離α2以上であれば(ただしα12>0)、第一所定値γ1よりも大きい値でトルク増加勾配を制御する。この場合、後続車20がいないときよりも制限が緩和される(弱められる)ことになる。α2の値は例えば数十メートル程度(30〜100m)である。なお、第二距離α2に満たない距離Dに後続車20が存在するときには、トルク増加勾配が制限されず、従来通りの制御が実施される。この場合、トルク増加勾配の上限値は、車両10の加速性能が最大に発揮されうる規定値γ0(γ1<<γ0)に設定される。このように、後続車20までの距離Dが長いほど制限が強められ、距離Dが短いほど制限が弱められる。
本実施形態の出力制限部5は、後続車20までの距離Dがα2≦D≦α1の範囲内にある場合に、後続車20の相対速度Vrelに基づいてトルク増加勾配の上限値を設定する。トルク増加勾配の上限値は、相対速度Vrelが小さいほど制限が強められるように設定される。例えば図4に示すように、相対速度が正の場合(後続車20が車両10に接近しつつある場合)には、トルク増加勾配が既定値γ0未満かつ第一所定値γ1を超える範囲内の第二所定値γ2に設定される。
相対速度が0または負の場合(後続車20が車両10と同速度であるか、車両10から離れつつある場合)には、第二所定値γ2以下かつ所定値γ1を超える範囲内で、相対速度Vrelが小さいほどトルク増加勾配が小さい値に制限される。なお、第二所定値γ2は、変速機12のシフト段が維持される、最大のトルク増加勾配の値とすることが好ましい。つまり、変速機12のシフトダウンが回避できる範囲内で、できるだけトルク増加勾配を大きくしておくことが好ましい。これにより、変速機12のシフトショックを防止しつつ出力を上昇させることが可能となる。
ただし、正の所定速度βを超える相対速度Vrelで後続車20が車両10に接近しつつある状況においては、車両10の出力を制限することで後続車20に威圧感を与えかねない。そこで、距離Dがたとえ第二距離α2以上であっても、相対速度Vrelが正の所定速度βを超える場合には、トルク増加勾配を制限しないこととする。したがって、後続車20が車両10の近傍に存在する場合だけでなく、後続車20が素早く接近しつつある場合にもトルク増加勾配が制限されず、従来通りの制御が実施される。なお、βの値は例えば時速10~20キロメートル程度である。
[3.フローチャート]
図5は、クルーズコントロールにおける、トルク増加勾配の制限に関する制御内容を説明するためのフローチャートである。このフローは、クルーズコントロールの実施中に所定の周期で繰り返し実施される。ステップA1は、運転支援装置1に各種情報が入力されるステップである。このステップでは、例えば目標車速,実車速,目標トルク,実トルク,路面勾配などの情報が取得部2で取得される。また、後続車20が存在する場合には、その後続車20までの距離D,相対速度Vrelの情報が計測部3で計測される。
ステップA2では、車両10が走行している路面が登り坂であるか否かが判定される。また、ステップA3では、エンジン11の要求トルクが増加中であるか否かが判定される。これらの条件のいずれかが成立しない場合には、そのまま本フローは終了する。反対に、両条件が成立する場合にはステップA4に進み、後続車20が検出されているか否か(距離Dが第一距離α1以下となる後続車20が存在するか否か)が判定される。この条件が成立しない場合にはステップA7に進み、トルク増加勾配が制限される。この場合、トルク増加勾配の上限値が第一所定値γ1に設定される(ステップA8)。その後、ステップA13においてエンジン11のトルクが制御される。
ステップA3,A4の条件がともに成立する場合、ステップA5において、後続車20までの距離Dが第二距離α2以上であるか否かが判定される。また、ステップA6では、その後続車20の相対速度Vrelが所定速度β以下であるか否かが判定される。これらの条件のいずれかが成立しない場合にはトルク増加勾配が制限されず(ステップA11)、従来通りの制御が実施される。この場合、トルク増加勾配の上限値は規定値γ0に設定される(ステップA12)。
ステップA5,A6の条件がともに成立する場合にはステップA9に進み、トルク増加勾配がやや制限される。この場合、トルク増加勾配の上限値が相対速度Vrelに応じて第一所定値γ1から第二所定値γ2までの範囲内で設定される(ステップA10)。このように、ステップA9〜10に進んだ場合には、ステップA7〜A8に進んだ場合と比較して、トルク増加勾配の制限がやや緩和される。
[4.作用・効果]
図6(A)はクルーズコントロール中の車速の経時変化を示すグラフであり、図6(B)は実トルクの経時変化を示すグラフである。これらのグラフにおいて、実線はトルク増加勾配の制限(出力制限)を実施した場合の結果を示し、破線が実施しなかった場合の結果を示す。車両10が目標車速VTで定速走行している状態において、時刻t1に登坂路に差し掛かると、車速が徐々に低下する。
このとき、出力制限が実施されなければ、目標車速VTと実車速との差に基づいてエンジン11の出力がフィードバック制御される。これにより車速は、図6(A)に示すように短時間で目標車速VTまで上昇し、時刻t1には定速走行状態となる。一方、時刻t0から時刻t1までの期間で実トルクが急変することになり、変速機12のシフトダウンが発生しうる。また、たとえシフトダウンが発生しなかったとしても、エンジン11の出力上昇に伴い、一時的に吸入空気量や燃料噴射量が増大するため、燃費が低下する。
これに対し、出力制限が実施されれば実トルクが急変することがなくなり、変速機12のシフトダウンが抑制される。また、図6(B)に示すように、エンジン11の実トルクの上昇勾配はほぼ一定となり、時刻t1よりも遅い時刻t2に定速走行状態となる。このように出力制限は、クルーズコントロールにおける車速の収束速度を一時的に低下させることによって、実トルクの急変やシフトダウンの発生を抑制し、走行フィーリングや燃費を改善するように作用する。
(1)上記の運転支援装置1では、後続車20までの距離Dとその相対速度Vrelとに基づき、エンジン11の出力の増加勾配が所定値γ2以下に制限される。これにより、後続車20に威圧感を与えることなく、無用な出力変化を抑制することができる。また、車速の変化が緩慢となることから、車両10の走行フィーリングを改善することができる。
(2)上記の運転支援装置1では、車両10の後方において第一距離α1内に後続車20がいない場合には、トルク増加勾配が第一所定値γ1以下に制限される。このように、後続車20がいない場合に出力の増加勾配を強く制限することで、他車両に悪影響を与えることなく車両10の出力をセーブすることができ、走行フィーリングを向上させつつ燃費を改善することができる。
(3)また、車両10の後方において第一距離α1内に後続車20が存在し、かつ、第二距離α2内に後続車20が存在しない場合には、相対速度Vrelに基づいて制限が加えられる。例えば図4に示すように、相対速度Vrelに応じたトルク増加勾配の上限値が設定される。つまり、後続車20との間にある程度の距離(第二距離α2)が確保されている場合には、相対速度Vrelに応じた弱い制限が出力の増加勾配に加えられる。このような制御により、後続車20が存在する場合であっても出力の増加勾配を制限することができ、走行フィーリングを向上させつつ燃費を改善することができる。
(4)上記の運転支援装置1では、図4に示すように、相対速度Vrelが小さいほど制限が強められ、トルク増加勾配の上限値が小さく設定される。このような設定により、後続車20への影響を最小限に留めつつ、車両10の走行フィーリングを向上させることができる。また、相対速度Vrelが正の所定速度βを超える場合には、その後続車20までの距離Dが第二距離α2以上であってもトルク増加勾配が制限されない。したがって、車両10に素早く接近する後続車20に対して、威圧感を与えることを防止できる。
(5)なお、上記のいずれの制限においても、トルク増加勾配の上限値は第二所定値γ2以下の範囲内で設定される。そのため、変速機12のシフト段が維持される最大のトルク増加勾配を第二所定値γ2とした場合には、いずれの制限が実施された場合であっても、変速機12のシフト段が維持されることになる。これにより、制限中にシフトダウンが発生することを防止でき、走行フィーリングを向上させることができる。
[5.変形例]
上記の実施形態はあくまでも例示に過ぎず、本実施形態で明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。本実施形態の各構成は、それらの趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。また、必要に応じて取捨選択することができ、あるいは適宜組み合わせることができる。
例えば、トルク増加勾配の制限に際し、路面の勾配に基づいて制限するかしないかを判断してもよい。具体的には、路面の勾配が所定勾配以上の登り坂である場合にトルク増加勾配を制限し、所定勾配未満の勾配路(平坦路や下り坂の道路)ではトルク増加勾配を制限しないことが考えられる。つまり、むやみにトルク増加勾配を制限するのではなく、車速をゆっくりと上昇させても差し支えがない状況下でのみ、トルク増加勾配を制限する。これにより、登坂路での無用な出力増加を防止しつつ、平坦路では車速の目標車速VTへの追従性を高めることができ、車両10の走行フィーリングをさらに向上させることができる。
また、上記の実施形態における第二所定値γ2は、好ましくは変速機12のシフト段が維持される最大のトルク増加勾配とされているが、第二所定値γ2の値は少なくとも規定値γ0未満の値であればよい。一方、トルクショックの回避を目的として、トルク増加勾配を制限する際に変速機12のシフトダウンを禁止してもよい。つまり、トルク増加勾配を制限しつつシフトチェンジを禁止することで、不用意にシフトショックが発生することがなくなり、走行フィーリングをより確実に向上させることができる。
なお、上述の実施形態における第一距離α1,第二距離α2,所定速度β,第一所定値γ1,第二所定値γ2は、あらかじめ設定された固定値としてもよいし、車両10の走行状態に応じて設定される可変値としてもよい。例えば、第一距離α1,第二距離α2,所定速度βは、車両10の制動距離や制動時間に応じて設定してもよく、車両10の実車速に応じて設定してもよい。また、第一所定値γ1,第二所定値γ2は、エンジン11の運転状態に応じて設定してもよく、エンジン回転数に応じて設定してもよい。これらの設定により、車両10の走行状態に即した適切な出力制限を実現することができる。
1 運転支援装置
2 取得部
3 計測部
4 制御部
5 出力制限部
10 車両
11 エンジン(駆動源)
12 変速機
13 制動装置
14 車速センサー
15 レーダー装置
16 測位装置
17 通信装置
20 後続車
D 距離
Vrel 相対速度

Claims (7)

  1. 駆動源及び変速機を搭載した車両の実車速を目標車速に維持すべく、前記実車速と前記目標車速との差に応じて前記駆動源の出力を増減させる制御部と、
    前記車両の後続車までの距離及び前記後続車の相対速度を計測する計測部と、
    前記距離及び前記相対速度に基づき、前記出力の単位時間あたりの増加量である増加勾配を所定値以下に制限する出力制限部と
    を備えたことを特徴とする、運転支援装置。
  2. 前記出力制限部が、前記車両の後方において第一距離内に前記後続車がいない場合に、前記増加勾配を所定値以下に制限する
    ことを特徴とする、請求項1記載の運転支援装置。
  3. 前記出力制限部が、前記車両の後方において前記第一距離内に前記後続車が存在し、かつ、前記第一距離よりも短い第二距離内に前記後続車がいない場合に、前記相対速度に基づいて前記増加勾配に制限を加える
    ことを特徴とする、請求項1または2記載の運転支援装置。
  4. 前記出力制限部は、前記相対速度が小さいほど、前記増加勾配への制限を強める
    ことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の運転支援装置。
  5. 前記車両が走行している路面の勾配の情報を取得する取得部を備え、
    前記出力制限部は、前記路面の勾配が所定勾配以上の登り坂である場合に、前記増加勾配に制限を加える
    ことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の運転支援装置。
  6. 前記出力制限部が、前記変速機のシフト段が維持される最大の値に前記増加勾配を制御する
    ことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の運転支援装置。
  7. 前記出力制限部が、前記増加勾配を前記所定値以下に制限する際に、前記変速機のシフトダウンを禁止する
    ことを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の運転支援装置。
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