JP2019180908A - 照射計画装置、照射計画方法、および荷電粒子照射システム - Google Patents

照射計画装置、照射計画方法、および荷電粒子照射システム Download PDF

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Abstract

【課題】混合場のRBEを短時間で精度よく予測して照射パラメータを決定できる照射計画装置、照射計画方法、および荷電粒子照射システムを提供する【解決手段】照射計画装置10の記憶装置25に、ドメインの線量平均比エネルギーであるドメイン線量平均比エネルギーと、前記ドメインが多数含まれる細胞核の線量平均比エネルギーである細胞核線量平均比エネルギーと、前記ドメインの飽和線量平均比エネルギーであるドメイン飽和線量平均比エネルギーを記憶し、照射計画装置20の演算部33により、前記ペンシルビームから着目位置に与えられる前記ドメイン線量平均比エネルギーと前記細胞核線量平均比エネルギーと前記ドメイン飽和線量平均比エネルギーから前記着目位置での生物効果を予測し、前記生物効果に基づいて前記照射パラメータを決定する構成とした。【選択図】図1

Description

この発明は、例えば、イオン源で生成した荷電粒子を加速器で加速して標的に照射する荷電粒子照射システムの照射パラメータを決定するような照射計画装置、照射計画方法、および荷電粒子照射システムに関する。
近年、重粒子線治療場(混合場)のRBEを推定する方法として、確率論的マイクロドシメトリックキネティックモデル(SMKモデル、非特許文献1,2参照)が提案されている。このSMKモデルは、高線量、高LETの放射線まで含めて実験値をよく再現することが知られている。
しかし、このモデルは、放射線によりドメインおよび細胞核に与えられる比エネルギーからその放射線の細胞殺傷効果(生物効果)を推定する方法である。そして、このモデルに従って混合場のRBEを予測しようとすると、照射野内の各位置で、重粒子線によってドメインおよび細胞核に与えられる比エネルギーの分布(比エネルギースペクトル)を計算する必要がある。このため、逐次近似繰り返し演算を必要とするスキャニング照射法の治療計画においては、計算時間がかかりすぎ、このモデルを実際の治療の現場で応用するには困難であった。
Tatsuhiko Sato, Yoshiya Furusawa著, "Cell survival fraction estimation based on the probability densities of domain and cell nucleus specific energies using improved microdosimetric kinetic models", Radiation research誌, vol.178 (2012) pp. 341-356 Lorenzo Manganaro, Germano Russo, Roberto Cirio, Federico Dalmasso, Simona Giordanengo, Vincenzo Monaco, Silvia Muraro, Roberto Sacchi, Anna Vignati, Andrea Attili著, "A Monte Carlo approach to the microdosimetric kinetic model to account for dose rate time structure effects in ion beam therapy with application in treatment planning simulations", Med. Phys.誌、vol. 44 (2017) pp. 1577-1589
この発明は、上述の問題に鑑みて、混合場のRBEを短時間で精度よく予測して照射パラメータを決定できる照射計画装置、照射計画方法、および荷電粒子照射システムを提供することを目的とする。
この発明は、データを記憶する記憶手段と、演算を行う演算手段とを備え、荷電粒子をペンシルビームとして照射する際の照射パラメータを作成する照射計画装置であって、前記記憶手段は、ドメインの線量平均比エネルギーであるドメイン線量平均比エネルギーと、前記ドメインが多数含まれる細胞核の線量平均比エネルギーである細胞核線量平均比エネルギーと、前記ドメインの飽和線量平均比エネルギーであるドメイン飽和線量平均比エネルギーを記憶する構成であり、前記演算手段は、前記ペンシルビームから着目位置に与えられる前記ドメイン線量平均比エネルギーと前記細胞核線量平均比エネルギーと前記ドメイン飽和線量平均比エネルギーから前記着目位置での生物効果を予測し、前記生物効果に基づいて前記照射パラメータを決定する照射計画装置、照射計画方法、およびこれを用いた荷電粒子照射システムであることを特徴とする。
この発明により、混合場のRBEを短時間で精度よく予測して照射パラメータを決定できる照射計画装置、照射計画方法、および荷電粒子照射システムを提供できる。
荷電粒子照射システムのシステム構成図。 測定された細胞生存率と推定した細胞生存率を説明する説明図。 d,D、Z−* d,D、Z n,Dのイベント毎の線量平均比エネルギーを示すグラフの説明図。 2種類のビームについて深さの関数としてd、Z d,D、Z−* d,D、Z n,Dの線量平均比エネルギーを説明する説明図。 2種類のビームについてある深さのd、Z d,D、Z−* d,D、Z n,Dの線量平均比エネルギーを説明する説明図。 2つのビームが重ねられた場合の線量平均比エネルギーを深さの関数として表すグラフ。 飽和線量平均比エネルギーを求めてペンシルビーム線源データのビーム軸方向成分を求めるイメージを示す説明図。
以下、この発明の一実施形態について説明する。
本発明者は、1回の治療で照射する放射線量を増大させ、治療期間を短縮するべく、炭素線やそれよりも重い粒子を用い、あるいは炭素線やそれよりも重い粒子に軽い粒子を組み合わせて用いた放射線治療を実現できるように鋭意研究を行った。そして、従来の炭素線の場合に用いていた演算よりも高精度で、かつ実際の治療の現場で利用できる演算速度で演算できる演算式を発明し、この演算式を利用した照射計画装置と、この照射計画装置により決定した照射パラメータを用いて粒子線を照射する粒子線照射システムを発明した。
以下、まず演算式について説明し、その後に照射計画装置および粒子線照射システムの実施例について説明する。
<<演算式の説明>>
<SMKモデル>
SMKモデル(非特許文献1参照)では、細胞核をドメインと呼ばれる多数の微視的サイトに分けることができる。
細胞集団に巨視的な線量Dの電離放射線が照射されると、個々のドメインによる吸収線量である比エネルギーは、細胞集団全体にわたってドメインによって変化するランダム変数となる。電離放射線は、致死損傷および亜致死損傷の2つのタイプの損傷をドメイン内に引き起こすと推定される。
致死損傷は、その損傷が含まれるドメインに対して致死的である。亜致死損傷は生成時に非致死的であり、ドメイン内に生じた他の亜致死損傷と結合して致死損傷になるか、自発的に致死損傷に変化するか、あるいは自然治癒する可能性がある。ドメインの死は、ドメインを含む細胞の不活性化を引き起こす。各損傷の生成数は、[数1]で与えられるドメインの飽和比エネルギーz’に比例する。
Figure 2019180908
ここで、zは、高LET領域における線量当たりの複合DNA損傷の数の減少を表す飽和パラメータである(HadaおよびGeorgakilas 2008 ※1)。
※1:Hada M and Georgakilas AG 2008 Formation of clustered DNA damage after high-LET irradiation: a review J. Radial. Res. 49 203-210
損傷の時間変化を考慮すると、zを受けるドメインの生残率sは、ドメイン内に致死損傷がない確率として決定され、その自然対数は[数2]により計算される。
Figure 2019180908
ここで、AおよびBは、放射線によって付与されたエネルギーから独立したパラメータである。細胞核がp個のドメインを含むと仮定すると、細胞核の比エネルギーzを受ける細胞の生残率Sの自然対数は、[数3]により表すことができる。
Figure 2019180908
ここで、αおよびβは、それぞれ、LET=0の極限におけるLQモデルのαおよびβのパラメータを表すpAおよびpBである。f(z,z)は、細胞核の比エネルギーzを受ける細胞核内のドメインの比エネルギーzの確率密度である。
細胞集団内のzの確率的変動を考慮して、Dを照射された細胞の生残率の自然対数は、[数4]により計算される。
Figure 2019180908
ここで、f(z,D)は、巨視的線量Dを照射された細胞集団内のzの確率密度であり、次の[数5]および[数6]の関係を有する。
Figure 2019180908
Figure 2019180908
n,Dは、細胞核に吸収されるイベント毎の線量平均比エネルギーであり、zおよび単一イベントの確率密度fn,1(z)と共に[数7]により計算される。
Figure 2019180908
非特許文献1では、与えられた照射条件におけるf(z,z)およびf(z,D)を計算するための計算モデルを開発され、[数3]および[数4]を数値的に解いた。複数イベント照射のf(z,z)およびf(z,D)の計算は、それぞれの照射条件についてモンテカルロ法による巨視的ビーム輸送シミュレーションを必要とし、さらに、zおよびzの単一イベント確率密度fd,1(z)およびのfn,1(z)の畳み込み積分を必要とするので、計算時間が膨大であった。
(z,z)の計算のために、非特許文献1では、さらに、ドメインへの複数の照射イベントによって引き起こされる飽和効果は無視できるほど小さいと仮定して、fd,1(z)の畳み込み積分を省略した。すると、lnSは、[数8]のように簡略化できる。
Figure 2019180908
イベント毎の頻度平均比エネルギーは、[数9]で表される。
Figure 2019180908
イベント毎の飽和頻度平均比エネルギーは、[数10]で表される。
Figure 2019180908
イベント毎の線量平均比エネルギーは、[数11]で表される。
Figure 2019180908
イベント毎の飽和線量平均比エネルギーは、[数12]で表される。
Figure 2019180908
次に、[数8]と[数4]は、細胞生残率を推定するために解かれるSMKモデルの基本方程式である。非特許文献1は、SMKモデルを用いて細胞生存率を推定し、それらが大部分の荷電粒子線治療で使用される線量範囲(例えば、治療用炭素イオンビームであればDが10Gyと同等かそれ以下の吸収線量)について[数3]および[数4]を直接解く場合ほぼ一致するものであることを見出した。
従来のSMKモデルベースの計算では、f(z,D)の導出において、各治療照射についてのモンテカルロ法による巨視的ビーム輸送シミュレーションとfn,1(z)の畳み込み積分が必要である。したがって、患者内の各位置で生残率を予測する必要がある日々の治療計画にこのモデルを適応するには、依然として膨大な演算が要求される。更に、スキャニング荷電粒子線治療の治療計画にSMKモデルを適合させるためには、ターゲットボリュームにわたるすべてのスポットのビームレットの各位置でのfn,1(z)をメモリ空間に格納しなければならず、それには膨大な記憶領域が必要になる。
次に、格納されたfn,1(z)は逐次近似演算の各反復においてフィールドの各位置でf(z,D)を更新するために使用される。したがって、少なくとも商業化された治療計画システムに一般に使用されるコンピュータでは、スキャニング荷電粒子線治療の治療計画へのSMKモデルの適応は、時間および記憶領域の両面から困難である。
前記の従来のSMKモデルでは、スキャニングビーム照射を前提とする粒子線治療装置に適用できないという問題に鑑み、発明者らは、以下説明する〈修正SMKモデル〉として新しいモデルを案出し、課題の解決を図った。
<修正SMKモデル>
荷電粒子療法では、ドメイン比エネルギーzは、一般に、多数の低エネルギー付与イベントからなり、複雑なDNA損傷の飽和を誘発するイベントは稀である。言い換えれば、z>zとなるイベントはまれである。
従って、頻度平均比エネルギーについて、[数13]の近似が成立する。
Figure 2019180908
そして、[数8]は[数15]と[数16]により[数14]に変形できる。
Figure 2019180908
Figure 2019180908
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生残率の形で[数14]を記述すると、[数17]となる。
Figure 2019180908
細胞核へのエネルギー付与イベントの数が多いと仮定すると、z=D周辺のSの二次テイラー展開は、[数19]と[数20]と[数21]を用いて[数18]により表せる。
Figure 2019180908
Figure 2019180908
Figure 2019180908
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[数4]に[数18]を代入することにより、Dが照射された細胞の生残率は、[数5]と[数6]の関係を用いて、[数22]として計算される。
Figure 2019180908
次いで、lnSは、[数19]〜[数21]を用いて[数23]に変形でき、あるいは、細胞生残率の形式で[数24]に変形することができる。
Figure 2019180908
Figure 2019180908
<修正SMKモデルのパラメータの決定>
修正SMKモデルでは、細胞生残率を推定するために必要なパラメータは、それぞれ、[数15]のα、[数16]のβ、[数1]の飽和パラメータz、ドメインの半径r、および細胞核の半径Rである。rはZ d,DおよびZ−* d,Dを導出するために使用され、RはZ n,Dを導出するために使用される。これらのパラメータは、使用される細胞の種類やその状態のみに依存し、放射線の種類に依存しない。これらのパラメータのうち、半径Rは、光学顕微鏡で直接測定することができる。
なお、これらの「Z d,D,Z n,D,Z−* d,D」について、本来であれば数15および数16に示すように平均値を示すバーを「z」の上に表示すべきであるが、明細書本文中ではバーを表示できないため、「Z」と表示している。以下、本明細書の本文中の「Z」は全て数式において「z」の上にバーを表示しているものを表す。
は、16個のヒト細胞株のRを測定した結果として、6.7μm〜9.5μmの範囲であり、平均で8.1μmであることが報告されている(Suzuki et al 2000 ※2)。
※2:Suzuki M, Kase Y, Yamaguchi H, Kanai T and Ando K 2000 Relative biological effectiveness for cell-killing effect on various human cell lines irradiated with heavy-ion medical accelerator in chiba (HIMAC) carbon-ion beams Int. J Radiat. Oneal. Biol. Phys. 48 241-250
推定された細胞生存率は、Rに対して鈍感であるため(非特許文献1参照)、すべてのヒト細胞株についてR=8.1μmと仮定し、SMK計算のために決定されるパラメータの数を減らした。
他のパラメータの数値は、様々な照射条件下での推定された細胞生残率と測定された細胞生残率とを最小自乗回帰によって比較することによって決定した。
修正SMKモデルでは、細胞生存率は、ドメインに与えられたイベント毎の線量平均比エネルギーZ d,DおよびZ−* d,Dおよび細胞核に与えられたイベント毎の線量平均比エネルギーZ n,Dから[数24]を用いて計算される。比エネルギーは、公知の計算手順(Inaniwa et al 2010 ※3)により導出する。
※3:Inaniwa T, Furukawa T, Kase Y, Matsufuji N, Toshito T, Matsumoto Y, Furusawa Y and Noda K 2010 Treatment planning for a scanned carbon ion beam with a modified microdosimetric kinetic model. Phys. Med. Biol. 55 6721-37
ドメインおよび細胞核の有感体積は、それぞれ半径rおよびR、長さ2rおよび2Rの水の円柱として仮定する。入射イオンは、均一な確率で有感体積の周りを横切り、それらの経路は常に円柱軸に平行である。イオンの軌道周りの放射状線量分布はKiefer−Chatterjeeアモルファスイオントラック構造モデル(Chatterjee and Schaefer 1976 ※4,Kiefer and Straaten 1986 ※5,Kase et al 2006 ※6)によって記述されている。
※4:Chatterjee A and Schaefer H J 1976 Microdosimetric structure of heavy ion tracks in tissue Radial. Environ. Biophys. 13 215-227
※5:Kiefer J and Straaten H 1986 A model of ion track structure based on classical collision dynamics. Phys. Med. Biol. 311201-1209
※6:Kase Y, Kanai T, Matsumoto Y, Furusawa Y, Okamoto H, Asaba T, Sakama M and Shinoda H 2006 Microdosimetric measurements and estimation of human cell survival for heavy-ion beams Radial. Res. 166 629-638
測定された細胞生残率との比較のために、12および135MeV/uの入射エネルギーのHe、12Cおよび20Neイオンビームが異なる厚さのポリメチルメタクリレート板によって減速された実際の実験とは異なり、報告されたLETとHe、12Cおよび20Neイオンビームの単一エネルギースペクトルを仮定した(Furusawa et al 2000 ※7)。
※7:Furusawa Y, Fukutsu K, Aoki M, ltsukaichi H, Eguchi-Kasai K, Ohara H, Yatagai F, Kanai T and Ando K 2000 Inactivation of aerobic and hypoxic cells from three different cell lines by accelerated He-, C- and Ne-ion beams Radial. Res. 154 485-96
この仮定は、低エネルギービームでは、プレートによる非弾性散乱やエネルギーストラグリングが、Z d,DおよびZ−* d,DおよびZ n,Dに及ぼす影響が小さいため、妥当である。
最小自乗回帰では、R以外のSMKパラメータを段階的に変更し、[数25]で計算されたlog10Sの全二乗偏差が最小になる各パラメータ値を、それらの至適な値として決定する。
Figure 2019180908
ここで、Si,exp、Si,calは測定され、i番目の照射条件で推定された生残率を示し、各細胞株について回帰で使用された生残率データの数nはおおよそ300であった。
公知のMKモデルのパラメータは、HSGおよびV79細胞の同じインビトロ実験データを再現するために別個に決定した。MKモデルパラメータの決定において、He、12Cおよび20Neイオンビームの測定された細胞生存データが、データから得られた10%生存線量ではなく、この実施形態で直接使用されたものであること以外は、Inaniwa et al 2010※3の手順に従った。
<修正SMKモデルに基づく生物線量の計算>
非常に高い線量であっても基準放射線、すなわち200−kVのx線の生存曲線がLQモデルに従うと仮定すると、位置xでの生物線量は[数26]で表される。
Figure 2019180908
ここで、αおよびβは、基準放射線のLQモデルの線形および二次係数である。修正SMKモデルでは、位置xにおける治療荷電粒子ビームの治療照射場(混合場)での生存率の自然対数、lnS(D)、は、[数27]で表される。
Figure 2019180908
ここで、Z d,D,mixおよびZ−* d,D,mixは、ドメインに吸収されるイベント当たりの線量平均比エネルギーおよび飽和線量平均比エネルギーであり、Z n,D,mixは、混合場の細胞核によって吸収されるイベント当たりの線量平均比エネルギーである。
スキャニング荷電粒子線治療の場合、xにおける吸収線量Dは、[数28]で表される。
Figure 2019180908
ここで、dは、xに対するj番目のスポット(j番目のビームレット)のスキャニングペンシルビームによって付与した線量であり、wは、j番目のビームレットの入射イオンの数である。
混合場でのxにおける比エネルギーは、以下のように記述される。
Figure 2019180908
Figure 2019180908
Figure 2019180908
ここで、Z d,D,jおよびZ−* d,D,jは、xに対するj番目のビームレットによって付与されたドメインのイベント毎の線量平均比エネルギーおよび飽和線量平均比エネルギーであり、Z d,D,jは、xに対するj番目のビームレットによる細胞核のイベント毎の線量平均比エネルギーである。
スキャニング荷電粒子治療計画では、患者に対して望まれる生物線量分布を実現するために逐次近似繰り返し演算によってすべてのビームレットの粒子数wを決定しなければならない。粒子数wに対する生物線量の勾配の分析解(後述する[数36]参照)は、逐次近似繰り返し演算アルゴリズム、例えば準ニュートン法、で用いられる。この詳細は、後述の補足説明に示す。
<ペンシルビームデータ>
スキャニング荷電粒子線治療計画において[数26]に記載の前記生物線量分布を[数28]〜[数31]から得られたD、Z d,D,mix、Z−* d,D,mixおよびZ n,D,mixによって計算するには、d、Z d,D,j、Z−* d,D,jおよびZ n,D,jの質量を各ビームレットに関して計算しなければならない。
治療計画ソフトウェアでは、水中のペンシルビームのd、Z d,D、Z−* d,DおよびZ n,Dの分布が予め決定され、ペンシルビームデータとして前記治療計画ソフトゥエアに登録される。前記データは、身体組織の水に対する阻止能比を用いた密度スケーリングにより患者線量計算に適用され、各治療計画の第j番目のビームレットの量であるd、Z d,D,j、Z−* d,D,jおよびZ n,D,jが計算される。
前記水中でのペンシルビームのd、Z d,D、Z−* d,DおよびZ n,Dの分布は、[数32]、[数33]、[数34]、および[数35]のそれぞれにおけるペンシルビームのxにエネルギーを供給するすべてのイオントラックから求めることができる。
Figure 2019180908
Figure 2019180908
Figure 2019180908
Figure 2019180908
ここで、eはペンシルビームのk番目のトラックによってxに与えられるエネルギーである。(Z d,Dおよび(Z−* d,Dは、それぞれk番目のトラックのxにおけるドメインのイベント当たりの線量平均および飽和線量平均比エネルギーであり、上述したアモルファスイオントラック構造と円柱状のドメインを仮定する方法により求められる。
(Z n,Dは、k番目のトラックによるxにおける細胞核のイベント当たりの線量平均比エネルギーである。前記e、(Z d,D、(Z−* d,D、および(Z n,Dの値は、各施設の照射システムを模したイオンビームのモンテカルロビーム輸送シミュレーションを用いて求めることができる。
<ビーム輸送シミュレーション>
荷電粒子療法では治療用ビームとして、He、12Cおよび20Neイオンが、使用されているかまたは使用される計画がある。そこで、この数値計算研究では、治療用ビームのイオン種としてそれら3種が選択された。イオンペンシルビームのe、(Z d,D、(Z−* d,D、および(Z n,Dを導出するために、モンテカルロソフトウェアのPTSimを使用した(Aso et al 2007 ※8)。
※8:Aso T, Kimura A, Kameoka S, Murakami K, Sasaki T and Yamashita T 2007 Geant4 based simulation framework for particle therapy system. Nuclear Science Symposium IEEE, Conference Record 4 2564-2567
これはGeant4ツールキット(バージョン9.2とパッチ01)で構築された粒子治療のシミュレーションコードである(Agostinelli et al 2003 ※9)。
※9:Agostinelli Set al. 2003 Geant4 - a simulation toolkit. Nucl. Jnstrum. Methods. Phys. Res. A 506 250-303
物理的相互作用のパッケージ、スキャニング照射システムのモデル、およびモンテカルロシミュレーションに用いられた水ファントムの幾何学的形状は、Inaniwaら(2017)※10に記載されたものと同じである。
※10:lnaniwa T, Kanematsu N, Noda Kand Kamada T 2017 Treatment planning of intensity modulated composite particle therapy with dose and linear energy transfer optimization Phys. Med. Biol. 62 5180-97
シミュレーションでは、10mmから300mmまでの範囲の2mmステップの水中飛程を持つような初期エネルギーE、すなわち146個のエネルギー、を有する3種のイオン種が、数分布が標準偏差2mmの2D対称ガウス分布となるように走査磁石の直ぐ上流に生成された。生成されたイオンは、スキャニング照射システムを通過し、200×200×400mmの水ファントムに入射する。ファントム容積を、1.0×1.0×0.5mm単位(「ボクセル」と呼ばれる)に分割して、シミュレーションしたイオンの様々な量、すなわち質量数Apおよび原子番号Zpで定義されるイオン種、ボクセル位置、イオンの運動エネルギーT、およびボクセルに与えられるエネルギーeの空間分布を記録した。
ペンシルビームの線量分布dは、eの記録された分布から[数32]によって単純に導出された。Z、T、eの記録量からそれぞれ[数33]、[数34]、[数35]のビームに対するZ d,D、Z−+ d,D、およびZ n,Dの分布を効率よく導出するために、Z=1−10の単一エネルギーイオンのZ d,D、Z−* d,D、およびZ n,Dをそれらの運動エネルギーTの関数として表にした。
<ビームモデリング分析>
Inaniwa and Kanematsu(2015)※11に記載されたフィッティング手順を、線量dと比エネルギーZ d,D、Z−* d,D、Z n,Dのシミュレーション分布に適用して、三重ガウストリクロームビームモデルを構築した。
※11:lnaniwa T and Kanematsu N 2015 A trichrome beam model for biological dose calculation in scanned carbon-ion radiotherapy treatment planning Phys. Med. Biol. 60 437-451
ビームモデルにおいて、ビームの横断線量分布は3つのガウス分布の重ね合わせとして表され、3つのガウス成分に異なる比エネルギーが割り当てられて、ビーム断面にわたって比エネルギーの半径方向の変化を表した。12Cおよび20Neイオンビームにでは、一次イオン、原子番号Z≧3の重いフラグメント、およびZ≦2の軽いフラグメントのZ d,D、Z−* d,DおよびZ n,Dは、第1、第2および第3のガウス成分がそれぞれ割り当てられた。Heイオンビームに対する、一次イオンのZ d,D、Z−* d,D、Z n,Dは第1の成分に割り当てられ、他のフラグメントのそれらは第2と第3のガウス成分に割り当てられた(Inaniwa et al 2017 ※10)。
この分析ビームモデルでは、大角度散乱粒子の線量および比エネルギー分布に対する影響を、ペンシルビームアルゴリズムを用いた治療計画において考慮できる。
このようにして、ビームモデルを構築した後、臨床事例に適用したところ、従来法よりも大幅に短時間で演算して照射パラメータを決定でき、かつ、精度も高いことが確認された。よって、下記補足説明の後に、照射計画装置とこれを用いた粒子線照射システムの実施例について説明する。
<補足説明>
治療荷電粒子線の混合放射場における位置xにおける(∇Dbioの分析解[数36]は、[数37]として記載される。
Figure 2019180908
Figure 2019180908
に対するlnS(D)の導関数は[数38]、[数39]、[数40]、[数41]および[数42]によって与えられる。
Figure 2019180908
Figure 2019180908
Figure 2019180908
Figure 2019180908
Figure 2019180908
次に、この発明の一実施形態として、上述した演算式を用いた実施例を図面とともに説明する。
図1は、粒子線照射システム1のシステム構成を示すシステム構成図である。
粒子線照射システム1は、イオン源2から照射された荷電粒子ビーム3を加速して出射する加速器4と、該加速器4から出射された荷電粒子ビーム3を輸送するビーム輸送系5と、該ビーム輸送系5を経た荷電粒子ビーム3を患者7の照射対象であるターゲット部8(例えば、腫瘍部)に照射する照射装置(スキャニング照射装置)6と、粒子線照射システム1を制御する制御装置10と、粒子線照射システム1の照射パラメータを決定するコンピュータとしての照射計画装置20とを備えている。なお、この実施例では、イオン源2から照射する荷電粒子ビーム3の核種(イオン種)として炭素とヘリウムの例で説明しているが、これに限らず、ネオンや酸素や陽子などを核種(イオン種)とする様々な荷電粒子ビームを照射する粒子線照射システム1に本発明を適用できる。また、この粒子線照射システム1は、スポットスキャン方式のものを用いているが、ラスタースキャン方式等の他のスキャニング照射方式のものとしてもよい。
加速器4は荷電粒子ビーム3の強度を調整する。
照射装置6は、荷電粒子ビーム3をビーム進行方向(Z方向)に垂直な平面を形成するX−Y方向に偏向させるスキャニングマグネット(図示省略)と、荷電粒子ビーム3の位置を監視する線量モニタ(図示省略)と、Z方向の荷電粒子ビーム3の停止位置を調整するレンジシフタ(図示省略)とを備え、ターゲット部8に対しスキャン軌道沿って荷電粒子ビーム3をスキャンする。
制御装置10は、加速器4からの荷電粒子ビーム3の強度や、ビーム輸送系5内での荷電粒子ビーム3の位置修正や、照射装置6のスキャニングマグネット(図示省略)によるスキャニングや、レンジシフタ(図示省略)によるビーム停止位置等を制御する。
照射計画装置20は、キーボードおよびマウス等で構成される入力装置21、液晶ディスプレイまたはCRTディスプレイ等で構成される表示装置22、CPUおよびROMおよびRAMで構成される制御装置23、CD−ROMおよびDVD−ROM等の記憶媒体29に対するデータの読み書きを行うディスクドライブ等で構成される媒体処理装置24、および、ハードディスク等で構成される記憶装置25(記憶手段)を備えている。
制御装置23は、記憶装置25に記憶されている照射計画プログラム39を読み込み、領域設定処理部31、処方データ入力処理部32、演算部33(演算手段)、出力処理部34、および3次元CT値データ取得部36として機能する。
記憶部25は、放射線核種毎(イオン種毎)に予め設定されたペンシルビーム線源データ41を記憶している。ペンシルビーム線源データ41は、ペンシルビームのビーム軸方向の情報として予め求められた水中での深部線量分布d、ドメインと細胞核の線量平均比エネルギー(Z d,D,Z n,D)、およびドメインの飽和線量平均比エネルギー(Z−* d,D)を有している。
このように構成された照射計画装置20は、照射計画プログラム39に従って、各機能部が次のように動作する。
まず、3次元CT値データ取得部36は、別途のCT装置から照射対象(患者)の3次元CT値データを取得する。
領域設定処理部31は、表示装置22に3次元CT値データを画像表示し、計画作成者が入力装置21で入力する領域指定(ターゲット部8の指定)を受け付ける。
処方データ入力処理部32は、表示装置22に処方入力用画面を表示し、計画作成者が入力装置21で入力する処方データを受け付ける。この処方データは、3次元CT値データの各座標における粒子線の照射位置とその照射位置で所望される生残率(またはそれと等価な臨床線量)、ビームの照射方向、粒子線の種類(核種)を示すデータである。また、その照射位置周辺に対する影響をできるだけ小さくするなどの種々の設定も処方データとして入力される。
演算部33は、処方データ、およびペンシルビーム線源データ41を受け取り、これらに基づいて照射パラメータおよび線量分布を作成する。すなわち、処方データの照射位置の照射対象(例えば癌細胞などの腫瘍)が処方データの生残率となる照射を行うために、粒子線照射システム1から照射すべき粒子線の種類と量(粒子数)をペンシルビーム線源データ41を用いて逆算し、粒子線照射システム1から照射する粒子線の照射パラメータを算出する。この演算については後述する。
出力処理部34は、算出した照射パラメータおよび線量分布を表示装置22に出力して表示する。また、出力処理部34は、照射パラメータおよび線量分布を、粒子線照射システム1を制御する制御装置10に送信する。
次に、ペンシルビーム線源データ41の作成方法について詳述する。
ペンシルビーム線源データ41は、モンテカルロシミュレーションで取得したe,Zp,Tの空間分布から、上述した[数32]、[数33]、[数34]および[数35]により決定されている。ただし、[数33]、[数34]および[数35]の簡単化のために、核種毎にテーブルデータが作成され記憶装置25に記憶されている。
核種毎のテーブルデータは、ドメイン線量平均比エネルギーZ d,D、ドメイン飽和線量平均比エネルギーZ−* d,D、および細胞核線量平均比エネルギーZ n,Dのそれぞれついて、ある核種が、ある運動エネルギー(あるいは速度)で照射されると、どれだけのエネルギーを与えるかをテーブル化したものである。
このテーブルは、[数24]を用いて、次のようにして予め作成されたものである。
すなわち、[数24]を用いて細胞生残率S(D)を推定するために必要なパラメータは、それぞれ、[数15]のα、[数16]のβ、[数1]の飽和パラメータz、ドメインの半径r、および細胞核の半径Rである。ここで、細胞核の半径Rは光学顕微鏡で直接測定することができるため、測定によって与えられる。このため、決定しなければならない値は、α、β、飽和パラメータz、ドメインの半径rである。なお、α、β、z、rは、細胞種によって決まるパラメータである。
そこで、粒子線照射システム1にて使用できる複数種類の核種について、核種毎に、当該核種を異なるエネルギーで複数回照射した際のそれぞれの細胞生残率を測定し、その測定値と、[数24]を用いて計算した計算値の偏差が全ての核種(複数種類の核種)、全てのエネルギー(複数の異なるエネルギー)で最小になるように、最小二乗法等の適宜の最適化手法によって最適なα、β、飽和パラメータz、ドメインの半径rを導出する。
図2は、このように測定値と計算値を修正SMKモデルにより近似させたグラフの説明図であり、図2(A)〜図2(D)は、いずれも縦軸を生残率、横軸を照射線量とするグラフである。
図2(A)及び図2(B)は、ある細胞種について、核種としてヘリウムイオンについての測定値(図中の黒点)と計算値(図中の実線)を示しており、図2(C)及び図2(D)は、ある細胞種(図2(A)及び図2(B)と同じ細胞種)について、核種として炭素イオンについての測定値(図中の黒点)と計算値(図中の実線)を示している。また、図2(A)はLET=18.6keV/μm、図2(B)はLET=33.00keV/μm、図2(C)はLET=22.5keV/μm、図2(D)はLET=137keV/μmで放射線を照射した場合を示している。
このように、ある細胞種に対して[数24]にて求めた計算値(生残率)が、粒子線照射システム1にて使用する全ての種類の核種でLETの異なる全ての種類の放射線で線量を異ならせて照射した際の測定値(生残率)を最も良く再現する一組の(α0、β0、z0、rd)が決定されている。
この図2は、幅広い範囲の線量およびLETにわたってのHeおよび12Cイオンビームに暴露されたHSGおよびV79細胞の測定された細胞生存率および推定した細胞生存率の例をそれぞれ示している。なお、図2(A)〜図2(D)の点線は、従来のMKモデルにより演算した場合を示している。図示では差が小さく見えるが、例えば、炭素イオンを333keV/μmで照射した場合や、ネオンイオンを654keV/μmで照射した場合等には、顕著な差が現れる。
このようにして、細胞種毎に、核種やそのLETおよび線量を異ならせても測定値と計算値の偏差が最小となるようにα、β、z、rを求めることで、細胞種毎に[数24]の変数であったα、β、z、rが固定パラメータとして定まる。従って、全ての核種について、照射位置での線量Dを決定すれば、[数24]によりその照射位置での生残率S(D)を予測できるようになる。
なお、測定値は、生残率が0より大きく1より小さい範囲で線量を異ならせて複数回(4回以上が好ましく、5回以上がより好ましく、6回程度が好適である)測定して図示している。核種別に測定値を得る線量は、最も生残率が高い線量のときに生残率が0.1以上(好ましくは0.3以上)となり、最も生残率が低い線量のときに生残率が0.05以下(好ましくは0.03以下)となるようにして、その両端の範囲内でどちらか一端側に全て偏ることが無いようにばらつかせている。
また、図2では2種類のLETで示しているが、より広範囲のLETで測定値と計算値が最もよく再現されている一組の(α0、β0、z0、rd)を決定することが好ましい。
次の[表1]は、HSGおよびV79細胞の測定された細胞生存率を再現するために決定された修正SMKモデルでの固定パラメータの例を示している。なお、従来のMKモデルのパラメータもここに表示されている。それぞれの細胞株について、Rを除いて、修正SMKモデルとMKモデルとの間で同様のパラメータ値が決定されている。各細胞株およびモデルについて、データポイントあたりの[数25]によって得られる平均二乗偏差も表1に示す。この修正SMKモデルパラメータ(固定パラメータ)として定められたα、β、r、R、zは、ペンシルビーム線源データ41の一部として記憶部25に記憶されている。なお、表中のX2/nは、フィッティングの精度を示しており、固定パラメータには含まれていない。
Figure 2019180908
次に、α、β、z、rが細胞種毎に定まったことを利用して、Z d,D、Z−* d,D、およびZ n,Dのそれぞれについて、粒子の運動エネルギー(もしくは粒子が照射される速度)に対してどれだけのエネルギーが与えられるかを演算してグラフ化し、このグラフを用いてテーブルデータとする。
図3は、そのグラフを説明する説明図であり、図3(A)は核種毎のZ d,Dのグラフ、図3(B)は核種毎のZ−* d,Dのグラフ、図3(C)は各種別のZ n,Dのグラフを示す。
図示するように、ペンシルビームの速度とペンシルビームから与えられるエネルギーの関係がグラフ化されており、これを用いてどの核種がどの速度で照射されるとどれだけのエネルギーが与えられるかをZ d,D、Z−* d,D、およびZ n,D毎にテーブルデータとして登録する。なお、このテーブルデータは、表形式としてもよく、あるいは計算式にて都度計算できる方程式としても良い。
このようにして求めた各データを用いて、図4の説明図に示す積分線量分布d(図4(A)参照)、Z d,D(図4(B)参照)、Z n,D(図4(C)参照)およびZ−* d,D(図4(D)参照)を求める。図4(A)〜図4(D)は、いずれも、2種類のエネルギーのペンシルビームについて、それぞれ深さの関数として示されている。この図4(A)〜図4(D)は、横軸が深さ、縦軸が線量平均比エネルギーを示すと共に、点線が第1のビームを示し、実線が第2のビームを示す。
図5は、上述した第1のビームdと第2のビームdについて、ある深さ(L)でのそれぞれの線量平均比エネルギーを示している。すなわち、積分線量分布dにおける深さLでの各ビームの線量d(L),d(L)(図5(A)参照)、Z d,Dにおける深さLでの各線量平均比エネルギーZ d,D1(L),Z d,D2(L)(図5(B)参照)、Z n,Dにおける深さLでの各線量平均比エネルギーZ n,D1(L),Z n,D2(L)(図5(C)参照)、およびZ−* d,Dにおける深さLでの各線量平均比エネルギーZ−* d,D1(L),Z−* d,D2(L)(図5(D)参照)を示している。
このように、スキャニング照射法において重ね合わせるペンシルビームのZ d,D、Z−* d,D、およびZ n,Dを深さの関数として予め計算し、ペンシルビーム線源データ41として記憶している。
この第1のビームと第2のビームを重ね合わせると、図6に示すグラフとなる。
図6は、縦軸が線量、横軸が深さを示しており、第1のビームと第2のビームが重ねられた場合のグラフを示している。この図6から、次の[数43]を求めることができる。
Figure 2019180908
すなわち、複数のペンシルビームにより着目位置Lに与えられるZ d,D、Z−* d,D、およびZ n,Dを各々線量加重平均することで混合場のZ d,D、Z−* d,D、およびZ n,Dを計算する。この混合場のZ d,D、Z−* d,D、およびZ n,Dを用いて、上述した[数24]により混合場の生物効果(生残率)やRBE(生物学的効果比)を決定する。
ここで、Z d,D、Z−* d,D、およびZ n,Dは測定可能な物理量であるから、混合場の各位置でのZ d,D、Z−* d,D、およびZ n,Dを測定することで、その位置でのRBE(生物学的効果比)を測定値からSMKモデルの理論を用いて予測できる。
このようにして、混合場のRBEを求めることが可能となる。このグラフデータを用いてペンシルビーム毎に決定した水中でのZ d,D(図4(B)参照)、Z n,D(図4(C)参照)およびZ−* d,D(図4(D)参照)をペンシルビーム線源データ41として登録している。
次に、演算部33による演算について詳述する。
まず、どの位置にどれくらいの生残率になるようにビームを照射したいのかを、オペレータに入力される。なお、一般には、生残率を直接入力するのではなく、それに相当する臨床線量を入力するように構成しており、入力された臨床線量を生残率に置換または変換して演算に使用する。このとき、ビームの方向および使用する核種の種類(複数)もオペレータが入力する。
演算部33は、上述した[数24]と、照射する核種の固定パラメータ(α、β、z、r)を用いて、その核種をその位置にどれくらい照射するとどれくらいの生残率になるかを計算する。
演算部33は、この計算をビームの線量や核種を変えながら繰り返し、入力された処方データに対してどの核種をどの線量でどの位置に照射すると最も良い結果が得られるかを演算する。そして、指定された核種を複数組み合わせて最適な照射パラメータを決定する。このように繰り返し演算をして最適な照射パラメータを決定する手法は、従来の適宜の手法を用いる。
照射計画装置20は、このようにして決定した照射パラメータを制御装置10へ送信し、制御装置10が、この照射パラメータを用いて粒子線照射システム1による荷電粒子ビームの照射を実施する。
以上に説明した照射計画装置20により、混合場のRBEを、測定可能な物理量から決定し、細胞照射実験を行うことなく混合場の生物効果を予測できる。これにより、混合場のRBEを短時間で精度よく予測して照射パラメータを決定できる。また、確率論的SMKモデルに基づいて、高LET・高線量の重粒子線治療場の生物効果や生物線量の計算、照射計画および治療計画を、計算時間の延長を招くことなく短時間に立案することができる。また、重粒子線治療場の生物効果をSMKモデルの理論に基づいて測定値から確認できる。
また、図7の説明図に示すように、図7(A)に示すスキャニング照射において重ね合わせるペンシルビームに関して、図7(B)に示すように各深さでの過剰殺傷効果を補正した比エネルギースペクトルからその深さでの飽和線量平均比エネルギーを求め、図7(C)に示すように積分線量分布とともにペンシルビーム線源データ41のビーム軸方向成分として記憶部25に登録しておくことができる。
また、この照射計画装置20を用いた粒子線照射システム1は、高LET・高線量の照射場の生物効果を高精度の予測できるため、炭素だけでなく酸素やネオン等の高LET放射線を用いた大線量による短期照射を実現し、治療期間を短縮することができる。
また、粒子線として重いもの(炭素や酸素やネオン等)によるペンシルビームだけでなく軽いもの(ヘリウムや陽子等)によるペンシルビームも混合して照射することもできる。この場合も短時間で高精度の予測をして適切な治療計画を立案することができる。
また、逐次近似繰り返し演算の中で着目位置での各比エネルギースペクトルを導出する必要がないため、計算時間及びメモリ使用領域(制御装置23のRAMの使用領域)を大幅に軽減できる。従って、逐次近似繰り返し演算による照射計画の立案を実際の現場での使用に耐える時間内に実現することができる。
なお、この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。
この発明は、粒子線を加速器で加速して照射する荷電粒子照射システムに利用することができ、特に、スポットスキャン方式およびラスタースキャン方式等のスキャニング照射方式の荷電粒子照射システムに利用することができる。
1…粒子線照射システム
20…照射計画装置
25…記憶装置
33…演算部
41…ペンシルビーム線源データ
d,D…ドメイン線量平均比エネルギー
n,D…細胞核線量平均比エネルギー
−* d,D…ドメイン飽和線量平均比エネルギー

Claims (7)

  1. データを記憶する記憶手段と、演算を行う演算手段とを備え、荷電粒子をペンシルビームとして照射する際の照射パラメータを作成する照射計画装置であって、
    前記記憶手段は、
    ドメインの線量平均比エネルギーであるドメイン線量平均比エネルギーと、
    前記ドメインが多数含まれる細胞核の線量平均比エネルギーである細胞核線量平均比エネルギーと、
    前記ドメインの飽和線量平均比エネルギーであるドメイン飽和線量平均比エネルギーを記憶する構成であり、
    前記演算手段は、
    前記ペンシルビームから着目位置に与えられる前記ドメイン線量平均比エネルギーと前記細胞核線量平均比エネルギーと前記ドメイン飽和線量平均比エネルギーから前記着目位置での生物効果を予測し、前記生物効果に基づいて前記照射パラメータを決定する
    照射計画装置。
  2. 前記記憶手段は、
    前記ペンシルビームの線源データとしての深部線量分布と、
    各深さでの前記ドメイン線量平均比エネルギーと前記細胞核線量平均比エネルギーと前記ドメイン飽和線量平均比エネルギーを記憶している
    請求項1記載の照射計画装置。
  3. 前記演算手段による前記生物効果の予測は、
    複数の前記ペンシルビームから着目位置に与えられる前記ドメイン線量平均比エネルギーと前記細胞核線量平均比エネルギーと前記ドメイン飽和線量平均比エネルギーを線量加重平均し、前記線量加重平均した値に基づいて前記ペンシルビームの照射による生物効果を予測する構成である
    請求項1または2記載の照射計画装置。
  4. 前記生物効果の予測は、次の[数1]を用いる
    請求項3記載の照射計画装置。
    Figure 2019180908
  5. 前記照射パラメータの決定は、
    前記加重平均した値から前記着目位置での生残率を前記数1により算出してRBEを決定する構成である
    請求項4記載の照射計画装置。
  6. データを記憶する記憶手段と、演算を行う演算手段とを備え、荷電粒子をペンシルビームとして照射する際の照射パラメータを作成する照射計画装置による照射パラメータを決定する照射計画方法であって、
    前記記憶手段に、
    ドメインの線量平均比エネルギーであるドメイン線量平均比エネルギーと、
    前記ドメインが多数含まれる細胞核の線量平均比エネルギーである細胞核線量平均比エネルギーと、
    前記ドメインの飽和線量平均比エネルギーであるドメイン飽和線量平均比エネルギーを記憶しておき、
    前記演算手段により、
    前記ペンシルビームから着目位置に与えられる前記ドメイン線量平均比エネルギーと前記細胞核線量平均比エネルギーと前記ドメイン飽和線量平均比エネルギーから前記着目位置での生物効果を予測し、前記生物効果に基づいて前記照射パラメータを決定する。
    照射計画方法。
  7. イオン源で生成した荷電粒子を加速器により加速してペンシルビームとして標的に照射する荷電粒子照射システムであって、
    請求項1から5のいずれか1つに記載の照射計画装置により決定された照射パラメータに従って前記ペンシルビームを照射する構成である
    荷電粒子照射システム。
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