JP2019174040A - 空燃比例制御予混合ガスバーナ - Google Patents

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太希 菊池
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【課題】燃焼量移行時の空燃比ズレで燃焼が不安定になることを防止する。【解決手段】燃焼用空気を通すバーナダクト1と、燃料ガスを通す燃料ガス供給配管8を持ち、バーナダクト1にはベンチュリミキサ3を設置してベンチュリミキサ部分に燃料ガス供給配管8を接続し、ベンチュリミキサ内に設けた燃料ガス噴射口7から燃料ガスを噴射して燃料ガスと燃焼用空気を混合しており、燃料ガス供給配管8には途中に設置した空燃比例弁6はバーナダクト1に接続した空気圧検出導管4の圧力に対応した開度に調節している空燃比例制御予混合ガスバーナにおいて、一端は空気圧検出導管4に接続し、他端は前記燃料ガス噴射口7より一次側部分に接続した検出空気圧力調節管5を設置し、空気圧検出導管4での圧力はベンチュリミキサ3での圧力変化が加味されるようにする。【選択図】図1

Description

本発明は、燃焼用空気と燃料ガスを予め混合してバーナヘッドに供給し、バーナヘッドから予混合ガスを噴射しながら燃焼を行うようにしている予混合ガスバーナに関するものであって、燃料ガスを供給する燃料ガス供給配管には空燃比例弁、燃焼用空気を供給するバーナダクトにはベンチュリミキサを設置し、空燃比例弁で送風量に対応した量の燃料ガスを供給し、ベンチュリミキサにて燃料ガスと燃焼用空気を混合して燃焼するようにしている空燃比例制御予混合ガスバーナに関するものである。
特許第2950196号公報に記載があるように、燃焼用空気と燃料ガスを予め混合しておき、予混合ガスを噴射しながら燃焼を行う予混合ガスバーナが知られている。ここで記載の予混合ガスバーナでは、ベンチュリ形状のガスミキサ部を設置している。ベンチュリミキサに燃料ガスを供給している前記構成の予混合ガスバーナでは、バーナダクトの上流端から供給される燃焼用空気は、ベンチュリミキサ部分で流速が高まり、圧力が低下するためガス噴出部から供給される燃料ガスは、燃焼用空気と効率よく予混合されるというものである。
このような予混合ガスバーナにおいて、燃料ガス供給配管に空燃比例弁を設置し、空燃比例弁によって燃料ガスの供給量を調節することも行われている。空燃比例弁は、バーナダクトを流れる燃焼用空気の圧力(空気流量)を検出し、空気圧力に基づいて燃料ガスの供給量を調節する。燃焼用空気供給量と燃料ガス供給量の比率にズレが発生すると燃焼が不安定になるため、空燃比例弁を設置して空燃比のズレが発生しないように燃料供給量を調節する。空燃比例弁で燃焼用空気の供給量に応じて燃料ガスの供給量を調節するようにしておくと、燃料ガスと燃焼用空気の比率を一定の範囲に保つことができ、適切な燃焼を行うことができる。
空燃比例弁は、送風量を増加することで空気圧が上昇していくと燃料供給量を増加していき、送風量を減少することで空気圧が低下すると燃料供給量を減少していくものであるが、送風量の増減に伴ってベンチュリミキサの吸い込み圧が増減しており、そのことによって空燃比にズレが発生することがあった。空気圧検出導管の圧力はベンチュリミキサでの吸い込み圧の増減により燃料ガスの流量が変化しても、その影響は伝わらず、燃焼量増加時にはガスリッチ、燃焼量減少時にはエアリッチとなり、燃焼状態が一時不安定になることがあった。
特許2950196号公報
本発明が解決しようとする課題は、ベンチュリミキサと空燃比例弁を組み合わせている空燃比例制御予混合ガスバーナにおいて、燃焼量移行時に空燃比のズレが発生して燃焼が不安定になることを防止することにある。
送風機からの燃焼用空気を通すバーナダクトと、燃料ガスを通す燃料ガス供給配管を持ち、バーナダクトにはベンチュリミキサを設置してベンチュリミキサ部分に燃料ガス供給配管を接続し、ベンチュリミキサ内に設けた燃料ガス噴射口から燃料ガスを噴射して燃料ガスと燃焼用空気を混合し、バーナヘッド部で予混合ガスを燃焼するようにしている予混合ガスバーナであって、燃料ガス供給配管には途中に空燃比例弁を設置し、空燃比例弁はバーナダクトに接続した空気圧検出導管を通して検出される空気圧力に対応した開度に調節することで、燃焼用空気量に応じて燃料ガス供給量を調節するようにしている空燃比例制御予混合ガスバーナにおいて、
一端は前記の空気圧検出導管に接続し、他端は前記燃料ガス噴射口より一次側部分に接続した検出空気圧力調節管を設置しておき、空気圧検出導管での圧力はバーナダクトでの空気圧にベンチュリミキサでの圧力変化が加味されるようにしていることを特徴とする。
燃焼量増加時、送風量が増加すると空燃比例弁ではガス量を増加していくが、送風量が増えるとベンチュリミキサでの燃料ガスの吸引作用が強まり、空燃比例弁による開度増加以上に燃料供給量が増加し、燃焼量減少時も、送風量が減少するとベンチュリミキサでの燃料ガス吸引作用の低下により、送風量減少による空燃比例弁でのガス量減少以上に燃料供給量が減少していたため、燃料と空気の比率が崩れていた。空気圧検出導管とベンチュリミキサの間を検出空気圧力調節管で接続しておくと、空気圧検出導管での検出空気圧はベンチュリミキサによる吸引作用を加味したものとなる。燃焼量増加時はベンチュリミキサによる吸引量の増加分が差し引かれるために、空気圧検出導管での検出空気圧の上昇が少なくなって燃料供給量の増加が抑えられ、燃焼量減少時はベンチュリによる吸引量の減少分が空気圧検出導管での検出空気圧の下がり幅を縮小させ、燃料供給量の減少が抑えられることになるため、空燃比のズレを抑えることができる。
本発明を実施することで、空燃比例弁が検出するバーナダクトの空気圧力はベンチュリミキサによる吸引作用の増減を加味したものとなり、空燃比のズレを抑えることができる。
本発明を実施している空燃比例制御予混合ガスバーナのフロー図
本発明の一実施例を図面を用いて説明する。図1は本発明を実施している空燃比例予混合ガスバーナのフロー図である。
本発明の予混合ガスバーナは、燃料ガス供給配管8を通して供給してきた燃料ガスと、送風機9からバーナダクト1を通して供給してきた燃焼用空気を混合し、バーナヘッド2から予混合ガスを噴射して燃焼を行う。燃料ガスと燃焼用空気の混合は、燃焼用空気を通すバーナダクト1内に燃料ガスを噴射することで行うようにしている。送風機9から送られてきた燃焼用空気を流すバーナダクト1には、途中にバーナダクト内の流路面積を縮小した後に拡大するベンチュリミキサ3を設置している。ベンチュリミキサ3は、バーナダクト1と同心であって、燃焼用空気供給方向に先絞りとなる円錐台形部材、狭めた径の円筒形部材、燃焼用空気供給方向に先広がりとなる円錐台形部材からなる。先絞りとなる円錐台形部材の先側に、燃料ガスを燃焼用空気内に送る燃料ガス噴射口7を設置しており、燃料ガス噴射口7へ燃料ガスを送る燃料ガス供給配管8を接続しておく。
バーナダクト1では、ベンチュリミキサ3で流路面積を一旦縮小した後に拡大しているため、バーナダクト内を流れてきた予混合ガス流は、ベンチュリミキサ3の部分で流速が上がり、圧力は低くなる。圧力低下部に燃料ガス噴射口7を設けておくと、圧力低下によって燃料ガス噴射口7から燃料ガスを吸引する作用が発生する。
燃料ガス供給配管8の途中には、燃料ガスの供給量を調節する空燃比例弁6を設置する。空燃比例弁6は、バーナダクト1との間を空気圧検出導管4で接続しており、空気圧検出導管4によって検出されるバーナダクト1内を流れる燃焼用空気(混合ガス)の圧力に基づいて弁の開度を調節する。空燃比例弁6では、燃料ガスと燃焼用空気の比率が所定の値となるように空気圧検出導管4での空気圧力に対応する燃料ガス供給量となる開度を設定しておいて燃料ガス供給量を調節する。バーナダクト1内を流れる燃焼用空気量が多くなると、空気圧検出導管4に伝わる空気圧力が上昇するため、空気圧検出導管4によって伝えられるバーナダクト1での空気圧力が高くなると空燃比例弁6での開度を大きくし、空気圧力が低くなると空燃比例弁6での開度を小さくすることで、燃料ガスと燃焼用空気の比率である空気比を所定の値に保つようにする。
また空気圧検出導管4には、空気圧検出導管4から分岐してベンチュリミキサ3の燃料ガス噴射口7より一次側部分であるベンチュリミキサ3部分、もしくは燃料ガス供給配管8部分につなぐ検出空気圧力調節管5を設けておく。検出空気圧力調節管5を設けておくことにより、ベンチュリミキサ3の圧力が空気圧検出導管4の圧力より低くなると、空気圧検出導管4からベンチュリミキサ3に向かう空気の流れが発生するため、空気圧検出導管4での空気圧力は低下することになる。
このバーナでは、燃焼用空気の供給量を変更することで燃焼負荷の変更を行う。燃焼用空気供給量の変更は、送風機9に回転速度調節機構を設けての送風機の回転数を調節や、バーナダクト1の途中にダンパ装置を設けてダンパ角度の調節によって行う。大きな燃焼量が必要な場合、燃焼用空気供給量を大きくする。バーナダクト1内を流れる燃料用空気量が増加すると、空気圧検出導管4に伝わる圧力が上昇し、空燃比例弁6では上昇した空気圧力に対応する開度となるように弁を開くことで燃料ガス供給量が増加する。この時、空気圧検出導管4での空気圧力と対応する空燃比例弁6での開度を1対1で設定しておいて空燃比例弁6の開度を調節することで、燃料ガスと燃焼用空気の比率は一定の値とすることができるはずであるが、燃焼量の変更時にズレが生じることになっていた。
これは、燃焼量を増加するために燃焼用空気の供給量を増加した場合、ベンチュリミキサ3では空気流量の増加によって流速が拡大し、ベンチュリミキサ3が吸引する燃料ガス量が大きくなることによる。空燃比例弁6での開度が一定であっても、ベンチュリミキサ3での流速が増加するとベンチュリミキサ3が吸引する燃料ガス量は大きくなり、燃料ガス供給配管8ではより多くの燃料ガスが流れるため燃料ガスの割合が大きくなるガスリッチとなる。
ここで空気圧検出導管4とベンチュリミキサ3をつなぐ検出空気圧力調節管5を設けておくと、ベンチュリミキサ3では圧力が低いため、空気圧検出導管4からベンチュリミキサ3へ空気が流れ、空気圧検出導管4での圧力は低下する。この検出空気圧力調節管5を通して流れる空気量は、ベンチュリミキサ3での流速増加によって圧力が低くなるほど増加する。バーナダクト1内を流れる空気量の増加によって空気圧検出導管4での圧力は上昇するが、ベンチュリミキサ3での圧力低下が大きくなることで検出空気圧力調節管5を流れる空気量が増加すると、その分は空気圧検出導管4での圧力上昇から差し引かれるため、圧力上昇が抑えられる。そのため、空燃比例弁6での開度の拡大が抑えられ、燃料ガス供給量は少な目の量となるためガスリッチになることが防止される。
逆に燃焼量を減少するために燃焼用空気の供給量を減少した場合、ベンチュリミキサ3では空気流量の減少によって流速が減少し、ベンチュリミキサ3が吸引する燃料ガス量が小さくなる。この場合には、空燃比例弁6での開度が一定であっても、ベンチュリミキサ3での流速が低下することでベンチュリミキサ3が吸引する燃焼ガス量が少なくなり、その分も燃料ガス流量が減少してエアリッチの状態となっていた。
ここでも空気圧検出導管4とベンチュリミキサ3をつなぐ検出空気圧力調節管5を設けておくことで、燃料ガス供給量を調節することができる。ベンチュリミキサ3では圧力が低いため、空気圧検出導管4からベンチュリミキサ3へ空気が流れ、空気圧検出導管4での圧力は低下する。しかしこの検出空気圧力調節管5を通して流れる空気量は、ベンチュリミキサ3での流速低下によって圧力低下が小さくなると減少する。
バーナダクト1内を流れる空気量の減少によって空気圧検出導管4での圧力は低下するが、ベンチュリミキサ3での圧力低下が小さくなると検出空気圧力調節管5を通してベンチュリミキサ3へ流れる空気量が減少し、その分空気圧検出導管4での圧力低下が抑えられる。そのため、空燃比例弁6での開度の縮小が抑えられ、燃料ガス供給量は多目の量となるためエアリッチになることが防止される。
上記のようにすることで、空燃比例弁6による燃料ガス供給量の調節は送風量の増減に伴うベンチュリミキサでの吸い込み量の増減を加味させることができ、ベンチュリミキサ3による燃料ガス吸引量の増減による空燃比のズレを打ち消す方向の作用が得られる。そのため、燃焼移行時の空燃比のズレを防止することができ、燃焼移行時の燃焼を安定させることができる。
なお、本発明は以上説明した実施例に限定されるものではなく、多くの変形が本発明の技術的思想内で当分野において通常の知識を有する者により可能である。例えば実施例の図では、空気圧検出導管4はバーナダクト1のベンチュリミキサ3より下流に接続しているが、空気圧検出導管4のベンチュリミキサ3より上流側に接続しても同様の作用を得ることができる。
1 バーナダクト
2 バーナヘッド
3 ベンチュリミキサ
4 空気圧検出導管
5 検出空気圧力調節管
6 空燃比例弁
7 燃料ガス噴射口
8 燃料ガス供給配管
9 送風機

Claims (1)

  1. 送風機からの燃焼用空気を通すバーナダクトと、燃料ガスを通す燃料ガス供給配管を持ち、バーナダクトにはベンチュリミキサを設置してベンチュリミキサ部分に燃料ガス供給配管を接続し、ベンチュリミキサ内に設けた燃料ガス噴射口から燃料ガスを噴射して燃料ガスと燃焼用空気を混合し、バーナヘッド部で予混合ガスを燃焼するようにしている予混合ガスバーナであって、燃料ガス供給配管には途中に空燃比例弁を設置し、空燃比例弁はバーナダクトに接続した空気圧検出導管を通して検出される空気圧力に対応した開度に調節することで、燃焼用空気量に応じて燃料ガス供給量を調節するようにしている空燃比例制御予混合ガスバーナにおいて、
    一端は前記の空気圧検出導管に接続し、他端は前記燃料ガス噴射口より一次側部分に接続した検出空気圧力調節管を設置しておき、空気圧検出導管での圧力はバーナダクトでの空気圧にベンチュリミキサでの圧力変化が加味されるようにしていることを特徴とする空燃比例制御予混合ガスバーナ。


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