JP2019171542A - 切断装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数種類の被切断物を連続して切断する場合に、複数種類の被切断物の各々に応じた条件で切断可能な切断装置を提供すること。【解決手段】制御部は、切断データを取得し(S1)、取得された切断データに従って被切断物から模様を切断する切断処理実行時の、圧力変更部が装着部に加える圧力の設定に際し、該切断データに従って被切断物を切断する場合に、第一模様に関する切断処理と第二模様に関する切断処理との間で、圧力を再設定する(S11、S13、S22、S18)。制御部は、第二移動機構を制御し、設定された圧力を装着部に加えながら、取得された切断データに従って、第一移動機構を制御し、プラテンに載置された保持部材と装着部とを第一方向及び第二方向へ相対移動して、装着部に装着された切断刃で被切断物を切断する切断処理を実行する(S26)。【選択図】図5
Description
本発明は、切断データに従ってシート状の被切断物を切断可能な切断装置に関する。
切断データに従って、シート状の被切断物と切断刃とを相対的に移動させることにより、被切断物から模様を切断する切断装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の切断装置は、被切断物の種別に応じて各種設定条件を個別に格納保持する記憶手段を設ける。切断装置は、操作者により選択された、或いはカッティングプロッタにより検出した被切断物の種別に応じた設定条件を記憶手段から読み出し、読み出された設定条件に基づいて切断を実行する。
従来の切断装置は、複数種類の被切断物を連続して切断する場合は考慮されていない。
本発明の目的は、複数種類の被切断物を連続して切断する場合に、複数種類の被切断物の各々に応じた条件で切断可能な切断装置を提供することである。
本発明の一態様に係る切断装置は、被切断物を保持する保持部材を載置可能なプラテンと、切断刃を装着可能な装着部と、前記プラテンに載置された前記保持部材と前記装着部とを第一方向及び前記第一方向と交差する第二方向へ相対移動させる第一移動機構と、前記第一方向及び前記第二方向に交差する方向であって、前記装着部を前記プラテンに接近させる第三方向及び前記装着部を前記プラテンから離間させる第四方向に前記装着部を移動させる第二移動機構と、前記第二移動機構の移動に応じて、前記装着部に加える前記第三方向の圧力を変更可能な圧力変更部と、前記第一移動機構と、前記第二移動機構とを制御可能な制御部とを備え、前記制御部は、第一模様及び第二模様を含む複数の模様を切断するための切断データを取得する切断データ取得手段と、前記取得された切断データに従って、前記被切断物から前記模様を切断する切断処理実行時の、前記圧力変更部が前記装着部に加える前記圧力を設定する設定手段であって、前記第一模様に関する前記切断処理と前記第二模様に関する前記切断処理との間で、前記圧力を再設定する設定手段と、前記第二移動機構を制御し、前記設定手段が設定した前記圧力を前記装着部に加えながら、前記取得された切断データに従って、前記第一移動機構を制御し、前記プラテンに載置された前記保持部材と前記装着部とを前記第一方向及び前記第二方向へ相対移動して、前記装着部に装着された前記切断刃で前記被切断物を切断する前記切断処理を実行する切断制御手段として機能する。
本態様の切断装置は、切断データに応じて装着部に加える第三方向の圧力を第一模様に関する切断処理と、第二模様に関する切断処理との間で再設定できる。切断装置は、装着部に加える第三方向の圧力を一定の条件で切断処理が実行される場合に比べ、切断データに応じた被切断物に適した圧力で切断できる可能性を高めることができる。
本発明を具体化した実施形態について、図面を参照して説明する。参照する図面は、本発明が採用しうる技術的特徴を説明するために用いられるものであり、記載されている装置の構成などは、それのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例である。
図1から図3を参照して、切断装置1の物理的構成を説明する。以下の説明では、図1の左下側、右上側、右下側、左上側、上側、下側を、各々、切断装置1の左側、右側、前側、後側、上側、下側とする。つまり、後述の本体カバー9の伸長方向が左右方向である。操作部50が配置された面が、切断装置1の上面である。前後方向、左右方向、下方、及び上方を、第一方向、第二方向、第三方向及び第四方向ともいう。
図1に示すように、切断装置1は、保持部材10に保持されたシート状の被切断物20を切断データに従って切断可能である。保持部材10は所定の厚みを有する矩形状のマットである。保持部材10は、例えば合成樹脂材料からなる。保持部材10の上面には、矩形状の枠線11が印刷されている。枠線11の外側となる周縁部(左縁部101、右縁部102、後縁部103、前縁部104)と枠線11とを除いた、枠線11の内側の略矩形領域は、切断装置1を利用して被切断物20を切断可能な切断可能領域R(図7、図8参照)である。切断可能領域Rには、粘着剤が塗布された粘着層100が設けられる。被切断物20は、粘着層100に貼り付けられて保持される。被切断物20は、例えば、加工布、紙等である。切断装置1は、本体カバー9、プラテン3、ヘッド5、移送機構7、ヘッド移動機構8、及びスキャナ部6を備える。
本体カバー9は、左右方向に長い略矩形箱状の筐体である。本体カバー9には、開口部91、カバー92、及び操作部50が設けられている。開口部91は、本体カバー9の正面部に設けられた開口である。カバー92は、左右方向に長い板状の部材である。カバー92の下端側は、回動可能に本体カバー9に支持される。カバー92が開くことで、開口部91は開放される。カバー92が閉じることで、開口部91は閉塞される。図1では、カバー92が開けられ、開口部91が開放されている。
操作部50は、本体カバー9の上面の右側部位に設けられる。操作部50は、液晶ディスプレイ(LCD)51、複数の操作スイッチ52、及びタッチパネル53を備える。LCD51には、コマンド、イラスト、設定値、及びメッセージ等の様々な項目を含む画像が表示される。タッチパネル53は、LCD51の表面に設けられる。ユーザは、指及びスタイラスペンの何れかを用いてタッチパネル53の押圧操作を行う(以下、この操作を「パネル操作」という)。切断装置1では、タッチパネル53により検知される押圧位置に対応して、どの項目が選択されたかが認識される。ユーザは、操作スイッチ52及びタッチパネル53を用いて、LCD51に表示された模様の選択、各種パラメータの設定、及び入力の操作等を行うことができる。
プラテン3は、本体カバー9内に設けられる。プラテン3は左右方向に延びる板状部材である。プラテン3は保持部材10の下面を受け、被切断物20を保持する保持部材10を載置可能である。保持部材10は、開口部91が開放された状態で、プラテン3上にセットされる。
ヘッド5は、キャリッジ19、装着部32、検出器41、上下駆動機構33、及び圧力変更部材31を備える。装着部32及び上下駆動機構33は各々、キャリッジ19に対して前後に配置される。装着部32は、切断刃16を有するカートリッジ4を装着可能である。カートリッジ4は、下端に切断刃16が配置された状態で装着部32に装着される。検出器41は、装着部32の第三方向の位置を出力可能な、位置センサである。図3に示すように検出器41は装着部32の左後方に配置される。
上下駆動機構33は、第一方向及び第二方向に交差する方向であって、装着部32をプラテン3に接近させる第三方向及び装着部32をプラテン3から離間させる第四方向に装着部32を移動させる。本例の上下駆動機構33は、Z軸モータ34と伝達機構とを備え、Z軸モータ34の回動運動を、Z軸モータ34の出力軸に連結した伝達機構により減速し且つ上下運動に変換して、装着部32に伝達し、装着部32及びカートリッジ4を上下方向(Z方向ともいう。)に駆動させる。すなわち、Z軸モータ34は、装着部32及びカートリッジ4を上下方向に駆動する。図2及び図3に示すように、上下駆動機構33は、伝達機構としてギヤ35、36、軸37、板部48、ピニオン38、及びラック39を有する。ギヤ35は、Z軸モータ34の出力軸40の前端に固定されている。ギヤ35は、ギヤ36と噛み合う。ギヤ35の径は、ギヤ36の径よりも小さい。ギヤ36は前後方向に延びる筒状の軸部46を有する。ギヤ36の軸部46は軸37に挿通される。Z軸モータ34の出力軸40と、軸37とは前後方向に延びる。
板部48は、ギヤ36の径よりもやや小さい円盤状である。板部48の前端部はピニオン38の後端部と連結する。板部48はピニオン38と一体の部材である。板部48はギヤ36とは別体の部材である。板部48及びピニオン38は、ギヤ36の回動とは独立して、回動可能である。ピニオン38及び板部48はギヤ36の前方において軸37に挿通される。ピニオン38及び板部48は軸37に対して相対的に回動可能である。ピニオン38の径は、ギヤ35、36の径よりも小さい。ラック39は上下方向に延び、右面にピニオン38と噛み合うギヤ歯を備える。ラック39は、装着部32の背面に固定されている。
圧力変更部材31は、装着部32に加える第三方向(下方)の圧力を変更可能な部材である。本例の圧力変更部材31は、ギヤ36の軸部46に挿入されたネジリバネである。圧力変更部材31は、一端が軸部46に固定され、他端が板部48に固定される。圧力変更部材31は、ギヤ36の回動を、板部48に伝達する。圧力変更部材31は、ギヤ36の回動に応じてネジリバネの圧縮量が変化することにより、装着部32に加える第三方向の圧力を変化させる。すなわち、ギヤ36の回動による軸部46の回動に応じて、軸部46に一端が固定された圧力変更部材31であるネジリバネの圧縮量が変化し、圧力変更部材31の他端が固定された板部48の回動する力が変化する。板部48の回動する力が変化することで、装着部32に加わる第三方向の圧力が変化することになる。
Z軸モータ34の出力軸40が時計回りに回動すると、ギヤ35は時計回りに回動し、ギヤ36は、反時計回りに回動する。圧力変更部材31は、ギヤ36の回動を板部48に伝達する。切断刃16が被切断物20又は保持部材10に接触していない状態では、装着部32に第四方向(上方)に向かう圧力が加わっていない。このため、圧力変更部材31によりギヤ36の回動が板部48に伝達されるのに応じて、板部48及びピニオン38は、ギヤ36の回動と同じだけ、反時計回りに回動する。切断刃16が被切断物20又は保持部材10に接触した状態では、装着部32は、切断刃16を介して第四方向に向かう圧力を受ける。故に、圧力変更部材31によりギヤ36の回動が、板部48に伝達されても、装着部32に伝達された第三方向の圧力が、装着部32に加わる第四方向の圧力を上回るまでは、板部48及びピニオン38は回動しない。この状態で、Z軸モータ34の出力軸40が時計回りに更に回動すると、ギヤ36は板部48及びピニオン38に対して相対的に回動し、圧力変更部材31のねじれが大きくなる。これに伴い、圧力変更部材31が板部48及びピニオン38を介して装着部32に加える第三方向の圧力が大きくなる。圧力変更部材31から装着部32に伝達される第三方向の圧力が、装着部32に加わる第四方向の圧力を上回った場合にピニオン38は回動し、装着部32が第三方向に移動する。この場合のピニオン38の回動量は、ギヤ36の回動量と互いに異なっていてもよいし、互いに同じであってもよい。反対にZ軸モータ34の出力軸40が反時計回りに回動すると、ギヤ35は反時計回りに回動し、ギヤ36、ピニオン38は、時計回りに回動する。この時装着部32は、ラック39と共に第四方向に移動する。装着部32に装着されたカートリッジ4は、Z軸モータ34の駆動に応じて、切断位置と上昇位置との間で移動する。切断位置は、後述の切断処理において決定される、被切断物20を切断データに従って切断する時の装着部32の上下方向における位置である。上昇位置は、装着部32が被切断物20から所定距離、上下方向に離間する位置である。
Z軸モータ34の回動量と、切断刃16が被切断物20又は保持部材10に接触した場合の圧力変更部材31による装着部32に加わる第三方向の圧力との間には相関がある。本例のZ軸モータ34はパルスモータであり、Z軸モータ34の出力軸40の回動角度は、Z軸モータ34への入力パルスに比例する。故に、Z軸モータ34への入力パルス数と、圧力変更部材31による装着部32に加わるプラテン3側への圧力とには相関がある。本例では、圧力変更部材31による装着部32に加える第三方向の圧力に対応する圧力対応値として、Z軸モータ34に入力されたパルス数を用いる。
移送機構7及びヘッド移動機構8は、プラテン3に載置された保持部材10と装着部32とを第一方向及び第一方向と交差する第二方向へ相対移動させる。移送機構7は、プラテン3上にセットされた保持部材10を、切断装置1の前後方向(Y方向ともいう)に移送可能に構成されている。移送機構7は、駆動ローラ12、ピンチローラ13、取付フレーム14、Y軸モータ15、及び減速機構17を備える。本体カバー9内には、一対の側壁部111、112が、互いに向かい合うように設けられている。側壁部111は、プラテン3の左側に位置する。側壁部112は、プラテン3の右側に位置する。駆動ローラ12及びピンチローラ13は、側壁部111、112の間に回転可能に支持される。駆動ローラ12及びピンチローラ13は、装着部32に対し保持部材10を第一方向(Y方向)に移送する。駆動ローラ12及びピンチローラ13は、切断装置1の左右方向(X方向ともいう)に延び、上下方向に並んで配設される。ピンチローラ13の左部にはローラ部(図示略)が設けられ、右部にはローラ部131が設けられる。
取付フレーム14は、側壁部112の外面側(右側)に固定される。取付フレーム14には、Y軸モータ15が取付けられる。Y軸モータ15は、例えばパルスモータである。Y軸モータ15の出力軸は、減速機構17の駆動ギヤ(図示略)に固定されている。駆動ギヤは従動ギヤ(図示略)に噛合する。従動ギヤは、駆動ローラ12の右端部の先端に固着されている。
保持部材10が移送される時、保持部材10の左縁部101は、駆動ローラ12と、ピンチローラ13の左側のローラ部(図示略)との間に挟持される。保持部材10の右縁部102は、駆動ローラ12とローラ部131との間に挟持される。Y軸モータ15が正転駆動又は逆転駆動されると、Y軸モータ15の回転運動が、減速機構17を介して駆動ローラ12に伝わる。すなわち、Y軸モータ15は駆動ローラ12を駆動する。これにより、保持部材10が後方又は前方へ移送される。
ヘッド移動機構8は、ヘッド5を、保持部材10の移送方向と交差する方向、すなわちX方向に移動可能に構成されている。つまり、ヘッド5の移動方向は、保持部材10の移送方向と直交する。ヘッド移動機構8は、上下一対のガイドレール21、22、取付フレーム24、X軸モータ25、減速機構としての駆動ギヤ27及び従動ギヤ29、並びに伝達機構30等を備える。ガイドレール21及び22は、側壁部111、112の間に固定されている。ガイドレール21及び22は、ピンチローラ13に対して後方且つ上方に位置する。ガイドレール21及び22は、ピンチローラ13と略平行つまりX方向に延びる。ヘッド5のキャリッジ19は、ガイドレール21及び22に沿ってX方向へ移動可能に、ガイドレール21及び22に支持される。
取付フレーム24は、側壁部111の外面側(左側)に固定されている。X軸モータ25は、取付フレーム24の後方に、下向きに取り付けられている。駆動ギヤ27は、X軸モータ25の出力軸に固定されている。X軸モータ25は、例えばパルスモータである。従動ギヤ29は駆動ギヤ27に噛合する。伝達機構30は、図示しない、左右一対のタイミングプーリと、左右一対のタイミングプーリに掛装された無端状のタイミングベルトを有する。一方のタイミングプーリ28は、従動ギヤ29と一体に回動可能に、取付フレーム24に設けられる。他方のタイミングプーリは、取付フレーム14に設けられる。タイミングベルトはX方向に延び、キャリッジ19に連結されている。
ヘッド移動機構8は、X軸モータ25の回転運動をX方向の運動に変換して、キャリッジ19に伝達する。X軸モータ25が正転駆動又は逆転駆動すると、X軸モータ25の回転運動が、駆動ギヤ27、従動ギヤ29、及びタイミングプーリ28を介してタイミングベルトに伝わる。これにより、キャリッジ19は、左方又は右方へ移動される。こうして、X軸モータ25の駆動によりヘッド5(装着部32)は保持部材10に対し第二方向(X方向)に移動する。
スキャナ部6は、主走査方向に併設された複数の撮像素子を有し、保持部材10に保持された被切断物20の画像を読み取り、その画像データを出力する。スキャナ部6は、例えば密着型イメージセンサ(CIS:Contact Image Sensor)である。詳しくは図示しないが、スキャナ部6は、ラインセンサ、光源(ランプ)、及びレンズを備える。ラインセンサは、主走査方向(X方向)に並設された複数の撮像素子を備える。図示しないが、スキャナ部6は、ガイドレール22の後方に位置する。スキャナ部6は、主走査方向(X方向、左右方向)に延び、下向きに設けられる。保持部材10のX方向の寸法は、スキャナ部6のX方向の長さとほぼ同じである。スキャナ部6の下面が、保持部材10に保持された被切断物20の上面に近接した状態で、スキャナ部6は、読み取り範囲に位置する被切断物20の上面の画像を読み取る。制御部2は、スキャナ部6と、移送機構7を制御する。制御部2は、移送機構7により保持部材10が移送されている期間に、読み取り範囲に位置する被切断物20が載置された保持部材10の上面の画像を読み取らせることで、スキャナ部6に被切断物20の上面全体を含む保持部材10の上面を読み取らせることができる。
図4を参照して、切断装置1の電気的構成を説明する。図4に示すように、切断装置1は、CPU71、ROM72、RAM73、及び入出力(I/O)インタフェイス75を備える。CPU71は、ROM72、RAM73、及びI/Oインタフェイス75と電気的に接続されている。CPU71は、ROM72及びRAM73と共に、制御部2を構成し、切断装置1の主制御を司る。ROM72は、切断装置1を動作させるための各種プログラム等を記憶する。プログラムには、例えば、後述するメイン処理を切断装置1に実行させるためのプログラムがある。RAM73は、各種プログラム、各種データ、操作スイッチ52の操作等で入力された設定値、CPU71が演算処理した演算結果等を一時的に記憶する。
I/Oインタフェイス75には、更に、フラッシュメモリ74、スキャナ部6、操作スイッチ52、タッチパネル53、検出センサ76、検出器41、LCD51、及び駆動回路77から79が接続されている。フラッシュメモリ74は、各種パラメータ等を記憶する不揮発性記憶素子である。
検出センサ76は、プラテン3上にセットされた保持部材10の先端を検出する。検出センサ76の検出信号は、制御部2に入力される。検出器41は、装着部32の第三方向の位置を出力する。本例の制御部2は、検出器41の出力に基づき、プラテン3の第三方向の位置を基準として、装着部32の位置を特定する。装着部32の第三方向の位置の基準は適宜変更されてよい。制御部2は、LCD51を制御して、画像を表示させる。LCD51は、各種指示を報知可能である。駆動回路77から79は各々、Y軸モータ15、X軸モータ25、及びZ軸モータ34を駆動する。制御部2は、切断データに基づき、Y軸モータ15、X軸モータ25、及びZ軸モータ34等を制御し、保持部材10上の被切断物20に対する切断を自動で実行させる。切断データは、移送機構7及びヘッド移動機構8を制御させるための座標データを含む。座標データは、例えば、切断刃16により切断される模様Eの形状を表し、切断可能領域R内に設定される切断座標系で表される線分L1からL4の始点と終点とを示す。本例の切断座標系の原点は、矩形状の切断可能領域Rの左後方の点Pであり、左右方向をX方向、前後方向がY方向と設定される。
図5から図7を参照して、メイン処理を説明する。切断装置1の制御部2は、パネル操作等により、スキャンの実行、又は模様と素材との対応を指定するか否かの指示を含む開始指示が入力された場合に、フラッシュメモリ74に記憶されているプログラムを、RAM73に読み出し、プログラムに含まれる指示に従ってメイン処理を実行する。具体例1から3として、図7に示すように、切断装置1が、保持部材10上に配置された被切断物W1からW3を、模様Z1からZ8を切断する切断データに従って切断する場合を説明する。被切断物W2とW3は互いに同じ素材であるが、被切断物W1とW2は互いに異なる素材である。模様Z4からZ7を切断する切断データはグループ化されている。具体例4から6として、図8に示すように、切断装置1が、保持部材10上に配置された被切断物W4、W5を、模様Z11からZ14を切断する切断データに従って切断する場合を説明する。被切断物W4とW5は互いに異なる素材である。開始指示に含まれる指示に関して、具体例1、4は、スキャンの実行の指示が取得された場合であり、具体例2、5は、模様と素材との対応を指定する指示が取得された場合であり、具体例3、6は、スキャンの実行の指示も、模様と素材との対応を指定する指示も取得されない場合である。具体例1から6に関するメイン処理は各々、互いに異なるタイミングで実行されるが、説明を簡単にするために並列に説明する。メイン処理に用いられる各種閾値は、切断条件を考慮して予め設定されていてもよいし、ユーザによって設定されてもよい。
図5に示すように、メイン処理では、制御部2は、切断データを取得する(S1)。具体例1から3では、模様Z1からZ8に沿って被切断物を切断するための切断データD(図7(A)参照)が取得される。具体例4から6では、模様Z11からZ14に沿って被切断物を切断するための切断データH(図8(A)参照)が取得される。制御部2は条件設定処理を実行する(S2)。
図6に示すように、制御部2は開始指示に基づき、スキャンを実行する指示を取得したかを判断する(S31)。具体例1、4ではスキャンを指示が取得されたと判断され(S31:YES)、制御部2はスキャナ部6を駆動して、被切断物が配置された保持部材10を表す画像データを取得する(S32)。制御部2は、S32で取得された画像データを画像処理して、保持部材10上の被切断物の配置を特定する(S33)。保持部材10上の被切断物の配置の特定方法は公知の方法は適宜採用されればよく、制御部2は、例えば、次の手順で保持部材10上の被切断物の配置を特定する。画像データを平滑化フィルタに供し、保持部材10の上面に描かれた目盛線を含むノイズを除去後、画像データを白黒二値化する。制御部2は、二値化画像において黒画素の連結部分を追跡することにより環状の境界を輪郭として特定する。制御部2は、特定された輪郭及び輪郭の内部を被切断物であると特定する。
制御部2は、S32取得された画像データを画像処理して、保持部材10上の被切断物の素材を特定する(S34)。制御部2は、例えば、S33で配置が特定された被切断物が複数ある場合に、画像データに基づき、S33の処理で特定された被切断物の色、模様、及び厚みの少なくとも何れかの特徴を特定し、複数の被切断物の内、同一の特徴を有する被切断物は同じ素材の被切断物であると特定する。S33、S34の処理により、図7(B)に示すように、具体例1では、被切断物W2とW3は互いに同じ素材であるが、被切断物W1と被切断物W2及びW3とは互いに異なる素材であると特定される。図8(B)に示すように、具体例4では、被切断物W4、W5は互いに異なる素材であると特定される。
制御部2は、S1で取得された模様を順に読み出すための変数Nに1を設定する(S37)。制御部2は、S1で取得された切断データによって表される模様の内の、N番目の模様を取得する(S38)。制御部2は、S38で取得された切断データの座標データに基づき、N番目の模様の配置を特定する(S39)。制御部2は、S33、S34で特定された被切断物の素材及び配置と、S39で特定されたN番目の模様の配置との対応に基づき、N番目の模様が複数の素材に跨がって配置されているかを判断する(S40)。図7(D)に示すように、具体例1の模様Z1は被切断物W1のみに配置されている(S40:NO)。この場合、変数Nが最後でなければ、すなわち変数Nが切断データに含まれる模様数でなければ(S42:NO)、制御部2は、変数Nを1だけインクリメントし(S43)、処理をS38に戻す。変数Nが切断データに含まれる模様数である場合(S42:YES)、制御部2は、後述のS45の処理を実行する。
図8(D)に示すように、具体例4の模様Z11は、被切断物W4、W5に跨がって配置されていると判断され(S40:YES)、制御部2は、N番目の模様を切断するための切断データを、切断データが表す模様が単一の素材に配置されように、2つの部分に分けて切断する切断データに修正する(S41)。図8(E)に示すように、模様Z11を切断するための切断データは、被切断物W4に配置された模様Z21(実線で図示)を切断するための切断データと、被切断物W5に配置された模様Z22(点線で図示)を切断するための切断データとされる。制御部2は、前述のS42の処理を実行する。繰り返し実行される処理によって、具体例1では、何れの模様も分割されない。図8(E)に示すように、具体例4では、模様Z11が模様Z21、Z22に分割され、模様Z13が模様Z31、Z32に分割され、模様Z14が模様Z41、Z42に分割され、図8(A)に示す切断データHは、図8(F)に示す切断データFに修正される。
具体例2、3、5、6では、スキャンを実行する指示が取得されていない(S31:NO)。これら場合制御部2は、模様と素材との対応を指定する指示を取得したかを判断する(S35)。本例の切断装置1は、メイン処理開始前に、パネル操作による、切断データが表す模様と被切断物の素材との対応の入力を受け付ける。他の例では、ユーザは、パネル操作により、具体例2において模様Z1とZ2と、素材Aとを対応付け、模様Z4からZ8と、素材Bとを対応付ける。素材A、Bは素材が互いに同じかを示す情報であればよく、具体的な素材名であってもよいし、素材に割り振った記号等であってもよい。例えばユーザは、パネル操作により、具体例5において、保持部材10に格子状の印刷された目盛線を参考に、被切断物W4及び被切断物W5の配置と素材とを指定してもよい。模様と素材との対応を指定する指示が取得された場合(S35:YES)、制御部2は、指示に含まれる対応を取得する(S36)。制御部2は、S37からS43と同様の分割処理を実行後(S44)、後述のS45の処理を実行する。S44の処理は、切断データが表す模様と被切断物の素材との対応の入力方法に応じて省略されてもよい。
具体例3、6では、模様と素材との対応を指定する指示が取得されていない(S35:NO)。この場合制御部2は、S1で取得された切断データに従って複数の模様を切断する場合の、各模様の切断順序を設定する(S45からS51)。具体的には制御部2は、変数Nに1を設定し(S45)、N番目の模様を取得する(S46)。制御部2はS46で取得された模様が閉図形であるかを判断する(S47)。閉図形は模様の凸包内に他の模様を包含すると判断される模様である。制御部2は、例えば複数の模様の内の2つの模様を第一模様と、第二模様と定義した場合において、第一模様の凸包内となる第二模様の面積の割合が所定割合以上である場合に、第一模様は第二模様に包含されると判断してもよい。所定割合は適宜設定されればよく、例えば、7割りから10割の何れかの値である。模様の凸包は公知のアルゴリズムにより特定されればよい。
制御部2は具体例1から3の模様Z1、具体例4、5の模様Z21、及び具体例6の模様Z11は各々閉図形であると判断し(S47)、N番目の模様の内包図形を特定する(S48)。内包図形は、閉図形の凸包内となる領域に配置される模様である。制御部2は具体例1から3の模様Z1の内包図形として、模様Z2、Z3を特定し(S48)、S47で閉図形であると判断された模様Z1の切断順序をS48で内包図形として特定された模様Z2、Z3よりも先に設定する(S49)。同様に、制御部2は具体例4、5についてS47で閉図形であると判断された模様Z21の切断順序をS48で内包図形として特定された模様Z12、Z31、Z41よりも先に設定する(S49)。制御部2は具体例6についてS47で閉図形であると判断された模様Z11の切断順序をS48で内包図形として特定された模様Z12、Z13、Z14よりも先に設定する(S49)。制御部2はN番目の模様が閉図形であること、及びS48で特定された模様がN番目の模様の内包図形であることをRAM73に記憶する。
N番目の模様が閉図形でない場合(S47:NO)、又はS49の次に、制御部2は、変数Nが切断データに含まれる模様数かを判断する(S50)。切断データに含まれる模様数は、S41で模様が分割されている場合には、分割後の模様数である。変数Nが模様数ではない時(S50:NO)、制御部2は変数Nを1だけインクリメントし(S51)、処理をS46に戻す。変数Nが最後でなければ、すなわち変数Nが切断データに含まれる模様数である時(S50:YES)、制御部2は変数Nに1を設定した後(S52)、以上で条件設定処理を終了し、処理を図5のメイン処理に戻す。
制御部2は、駆動回路77及び78を制御してY軸モータ15及びX軸モータ25を駆動させることで、移送機構7及びヘッド移動機構8を制御し、保持部材10に対して装着部32を所定位置に相対的に移動する(S3)。S2の処理は、装着部32において装着された切断刃16とプラテン3に載置された保持部材10とが離間した状態で実行される。本例の所定位置は、公知の刃先の向きを調整する処理(例えば、特開平2−262995号公報参照)が実行される調整位置であり、より具体的には、枠線11の内、後ろ側の辺上となる調整領域内の位置である。
制御部2は、上下駆動機構33を制御し、S2の所定位置において、装着部32をプラテン3に接近させ(S4)、切断刃16が保持部材10に接触した時の検出器41が出力する第三方向の位置である接触位置を取得する(S5)。制御部2は装着部32を第三方向に移動する際にZ軸モータ34(駆動回路79)に入力するパルス数を圧力対応値としてカウントし、検出器41から出力される信号に基づき、圧力対応値に対応する装着部32の位置を取得する。本例の制御部2は、装着部32をプラテン3に接近させていき、圧力対応値に対する装着部32の上下方向の位置を示すグラフの傾きが変わる装着部32の上下方向の位置を接触位置として取得する。制御部2は、傾きが変わったことを検知したら、上下駆動機構33を制御し、装着部32の第三方向への移動を停止する。
制御部2は、取得された接触位置に基づき切断位置を設定する(S6)。本例の制御部2は、S5の処理によって取得された接触位置から、保持部材10の厚み(上下方向の長さ)よりも小さい所定距離、装着部32を第三方向に移動させた位置を切断位置に設定する。保持部材10の厚みは、検出器41の出力に基づき取得されてもよいし、予めフラッシュメモリ74等に記憶されていてもよく、例えば4mmである。所定距離は予めフラッシュメモリ74等に記憶されていてもよいし、ユーザにより設定されてもよく、例えば1mmである。
制御部2は、S4の処理により切断刃16が保持部材10に接触した状態において、移送機構7及びヘッド移動機構8を制御し、調整領域内で、切断刃16の向きを調整する公知の処理を実行する(S7)。制御部2は、上下駆動機構33を制御し、装着部32を上昇位置まで上昇させる(S8)。制御部2は、移送機構7及びヘッド移動機構8を制御し、保持部材10に保持された被切断物の内の、S1で取得された切断データの内の切断順序がN番目の模様の切断開始位置と装着部32が対向する位置まで、装着部32と保持部材10とを相対移動する(S9)。具体例1から3では、制御部2は、図7(D)に示す模様Z1の点P1と装着部32が対向する位置まで、装着部32と保持部材10とを相対移動する。具体例6では、制御部2は、図8(D)に示す模様Z11の点P11と装着部32が対向する位置まで、装着部32と保持部材10とを相対移動する。具体例4、5では、制御部2は、図8(E)に示す模様Z21の点P21と装着部32が対向する位置まで、装着部32と保持部材10とを相対移動する。
制御部2は、既に同じ素材の被切断物を切断済みかを判断する(S10)。S10では同一の保持部材10に保持された被切断物と比較して判断されてもよいし、過去に切断した被切断物の情報を登録可能に構成した場合には、過去に保持部材10に保持された被切断物と比較して判断されてもよい。本例では、S2の処理で、素材が特定された場合に(S34又はS36)、同一の保持部材10に保持された被切断物について、S1で取得された切断データ毎に判断される。具体例1から6は各々、変数Nが1の場合、同じ素材の被切断物を切断済みではないと判断される(S10:NO)。この場合制御部2は、既に同じグループの模様を切断済みかを判断する(S12)。具体例1から3の模様Z1、具体例4、5の模様Z21、及び具体例6の模様Z11は何れもグループ化されておらず(S12:NO)、S47の処理で閉図形と判断されたと判断される(S14:YES)。制御部2は、フラグをONに設定する(S15)。フラグは後述の位置取得処理を起動するかの判断において参照される。フラグの初期値はオフである。
制御部2は、上下駆動機構33を制御し、切断開始位置において、装着部32を第三方向に移動する処理を開始する(S19)。制御部2は装着部32を第三方向に移動する際にZ軸モータ34(駆動回路79)に入力するパルス数を圧力対応値としてカウントし、検出器41から出力される信号に基づき、圧力対応値に対応する装着部32の位置を取得する。制御部2は、検出器41の出力に基づき、装着部32が切断位置に移動するまで装着部32の下降を継続する(S20:NO)。なお、S19で開始され、切断位置に移動するまで継続される装着部32の第三方向への移動の速度は、後述のS23で実行される装着部32の第三方向への移動速度よりも遅い。装着部32が切断位置まで移動した時(S20:YES)、制御部2は、上下駆動機構33を制御し、切断開始位置において、装着部32を第三方向に移動する処理を停止する(S21)。制御部2は、装着部32が切断位置にある時の圧力対応値を切断処理実行時の圧力対応値に設定し、設定された圧力対応値とN番目の模様とを対応付けて記憶する(S22)。
制御部2は、上下駆動機構33を制御して、設定された圧力対応値となる位置まで、装着部32を下降させる(S23)。S22の後のS23では、装着部32は通常下降されない。制御部2はフラグがオンに設定されているかを判断する(S24)。フラグがオンに設定されている場合(S24:YES)、制御部2は位置取得処理を起動する。位置取得処理は、後述の切断処理が実行されている期間、検出器41の出力値を所定時間間隔で取得し、記憶する処理である。本例の切断装置1は、メイン処理では、模様が閉図形であると判断された場合にのみ、切断処理実行時に、位置取得処理を起動する。位置取得処理は、切断処理と並列に実行される。フラグがオンではない場合(S24:NO)、又はS25の処理の次に、制御部2は設定された圧力対応値となるよう、上下駆動機構33を制御して、S1で取得された切断データに従って切断する切断処理を実行する(S26)。本例の制御部2は、S26でZ軸モータ34が停止された状態を維持することで、S22で設定された圧力対応値となるように制御する。切断処理では、制御部2は、切断データに含まれる座標データを順次読み出し、座標データに従って、移送機構7及びヘッド移動機構8を制御し、被切断物20を切断刃16で切断する。座標データに従って、移送機構7及びヘッド移動機構8を制御する処理は、切断データに含まれる全ての座標データが読み出された場合に終了される。
制御部2は、フラグをオフに設定し、上下駆動機構33を制御して、装着部32を上昇位置まで第四方向に移動させる(S27)。制御部2は、N番目の模様が、S1で取得された切断データに含まれる最後の模様かを判断する(S28)。N番目の模様が最後の模様ではない場合(S28:NO)、制御部2は変数Nを1だけインクリメントし(S29)、変数Nが2である場合の切断処理を実行するための処理を開始する。
変数Nが2である時、具体例1、2では模様Z2が配置された被切断物W1と同じ素材を切断済みであると判断され(S10:YES)、S22で記憶された模様Z1に対応する圧力設定値を切断処理実行時の圧力設定値に設定する(S11)。制御部2は、上下駆動機構33を制御して、装着部32をS11で設定された圧力対応値となる位置まで下降する(S23)。フラグはオフであるので(S24:NO)、制御部2は位置取得処理を起動せずに、模様Z2の切断データに従って切断処理を実行する(S26)。
変数Nが2である時、具体例3では模様Z2が配置された被切断物W1と同じ素材を切断済みであると判断されず(S10:NO)、同じグループの模様を切断済みではないと判断される(S12:NO)。模様Z2はS47で閉図形と判断されないが(S14:NO)、内包図形と特定されたと判断される(S16)。この場合制御部2は、模様Z2を包含する閉図形である模様Z1を切断時に、S25で起動した位置取得処理により取得した装着部32の位置の最大値と最小値の差分が閾値よりも小さいかを判断する(S17)。閾値は検出器41が出力する出力値の誤差等を考慮して設定され、予めフラッシュメモリ74等に記憶されている。具体例3では差分が閾値よりも小さいと判断され(S17:YES)、制御部2は、模様Z2を包含する模様Z1の圧力対応値を、模様Z2に関する切断処理の圧力対応値として設定する(S18)。制御部2は、上下駆動機構33を制御して、装着部32をS18で設定された圧力対応値となる位置まで下降する(S23)。フラグはオフであるので(S24:NO)、制御部2は位置取得処理を起動せずに、模様Z2の切断データに従って切断処理を実行する(S26)。
変数Nが2である時、具体例4、5では、模様Z22が配置された被切断物W5と同じ素材を切断済みであると判断されず(S10:NO)、同じグループの模様を切断済みではないと判断される(S12:NO)。模様Z22はS47で閉図形と判断されたと判断され(S14:YES)、制御部2は、前述のS15からS22に従って圧力対応値を設定、記憶した後(S22)、S23からS26に従って切断処理を実行する。
変数Nが2である時、具体例6では、模様Z12が配置された被切断物W5と同じ素材を切断済みであると判断されず(S10:NO)、同じグループの模様を切断済みではないと判断される(S12:NO)。模様Z12は閉図形と判断されないが(S14:NO)、模様Z11の内包図形として特定された判断される(S16:YES)。具体例6では差分は小さいと判断されず(S17:NO)、制御部2は前述のS19からS22に従って圧力対応値を設定、記憶した後(S22)、S23からS26に従って切断処理を実行する。
変数Nが4である時、具体例1から3では、模様Z4が配置された被切断物W2と同じ素材を切断済みであると判断されず(S10:NO)、同じグループの模様を切断済みではないと判断される(S12:NO)。模様Z4は閉図形と判断されず、何れかの図形の内包図形として特定されていないと判断され、(S14:NO、S16:NO)、制御部2は前述のS19からS22に従って圧力対応値を設定、記憶した後(S22)、S23からS26に従って切断処理を実行する。変数Nが5である時、具体例1、2では、模様Z5が配置された被切断物W2と同じ素材を切断済みであると判断され(S10:YES)、S11の処理で圧力対応値が設定された後、S23からS26に従って切断処理を実行する。
変数Nが5である時、具体例3では、模様Z5が配置された被切断物W2と同じ素材を切断済みであると判断されず(S10:NO)、同じグループの模様Z4を切断済みであると判断される(S12:YES)。この場合制御部2は、S22で記憶された模様Z4に対応する圧力対応値を模様Z5に関する圧力対応値に設定し(S13)、制御部2は、上下駆動機構33を制御して、装着部32をS13で設定された圧力対応値となる位置まで下降する(S23)。フラグはオフであるので(S24:NO)、制御部2は位置取得処理を起動せずに、模様Z2の切断データに従って切断処理を実行する(S26)。切断データに含まれる全て模様について切断処理が実行された場合(S28:YES)、制御部2は以上でメイン処理を終了する。
以上のメイン処理によって、具体例1、2では、図7(A)に示すように模様Z1の切断開始時T1に、S19からS22の処理によって、切断処理実行時の圧力対応値を設定後、模様Z3と模様Z4との間の模様Z4の切断開始時T2に、S19からS22の処理によって、切断処理実行時の圧力対応値を再設定する。具体例3では、具体例1、2の場合に加え、模様Z7と模様Z8との間の模様Z8の切断開始時T3に、S19からS22の処理によって、切断処理実行時の圧力対応値を再設定する。具体例4、5では、図8(F)に示すように模様Z21の切断開始時T8に、S19からS22の処理によって、切断処理実行時の圧力対応値を設定後、模様Z21と模様Z22との間の模様Z22の切断開始時T9に、S19からS22の処理によって、切断処理実行時の圧力対応値を再設定する。具体例6では、図8(A)に示すように模様Z11の切断開始時T4に、S19からS22の処理によって、切断処理実行時の圧力対応値を設定後、模様Z11と模様Z12との間の模様Z12の切断開始時T5、模様Z12と模様Z13との間の模様Z13の切断開始時T6、及び模様Z13と模様Z14との間の模様Z14の切断開始時T7の各々に、S19からS22の処理によって、切断処理実行時の圧力対応値を再設定する。
上記実施形態において、切断装置1、プラテン3、装着部32、上下駆動機構33、圧力変更部材31、スキャナ部6、制御部2は各々、本発明の切断装置、プラテン、装着部、第二移動機構、圧力変更部、スキャナ、制御部の一例である。移送機構7、ヘッド移動機構8は、本発明の第一移動機構の一例である。S1の処理を実行する制御部2は、本発明の切断データ取得手段の一例である。S11、S13、S22、S18の処理を実行する制御部2は、本発明の設定手段の一例である。S26の処理を実行する制御部2は、本発明の切断制御手段の一例である。S32の処理を実行する制御部2は、本発明の画像取得手段の一例である。S33の処理を実行する制御部2は、本発明の配置特定手段の一例である。S34の処理を実行する制御部2は、本発明の種類特定手段の一例である。S47の処理を実行する制御部2は、本発明の第一判断手段の一例である。S25の処理を実行する制御部2は、本発明の位置取得手段の一例である。S17の処理を実行する制御部2は、本発明の第二判断手段の一例である。S49の処理を実行する制御部2は、本発明の切断順序設定手段の一例である。
上記実施形態の切断装置1は、S1で取得された切断データが第一模様、第二模様を含む場合に、第一模様に関する切断処理と第二模様に関する切断処理との間で、圧力を再設定できる。切断装置1は、第一模様と、第二模様との間で装着部32に加える第三方向の圧力を一定の条件で切断処理が実行される場合に比べ、被切断物に適した圧力で切断する可能性を高めることができる。
より詳細には、切断装置1は、スキャナ部6を備える。制御部2は、スキャナ部6が読み取った画像を表す画像データを取得し(S32)、取得された画像データに基づき、画像中の保持部材10上の被切断物の配置領域を特定する(S33)。制御部2は、S33で1つの被切断物が保持部材10上に特定された場合、第一模様に関する切断処理と第二模様に関する切断処理との圧力を同じ値に設定する(S10:YES、S11)。具体例1の模様Z1からZ3のように、S33で複数の被切断物が保持部材10上に特定され、且つ、切断データに従って切断される第一模様及び第二模様が、複数の被切断物の何れか1つに収まる場合(S10:YES、S11)、第一模様に関する切断処理と第二模様に関する切断処理との圧力を同じ値に設定する(S10:YES、S11)。具体例1の模様Z3及び模様Z4のように、S33で複数の被切断物が保持部材10上に特定され、且つ、切断データに従って切断される第一模様及び第二模様が、複数の被切断物の何れか1つに収まらない場合(S10:NO)、第一模様に関する切断処理と第二模様に関する切断処理との間で、圧力を再設定する(S16:NO後のS22)。切断装置1は、複数の被切断物が切断される場合、複数の被切断物毎に適切な圧力が異なる場合がある。切断装置は、切断データに基づき複数の被切断物が切断される場合、複数の被切断物毎に圧力を設定して切断できる。切断装置は、切断データに基づき一の被切断物が切断される場合、被切断物に切断処理の途中で圧力を同じに設定し、S19からS22を実行することによる再設定はしない。切断装置1は、再設定の必要が無い場合に、切断処理の途中で圧力を再設定せずに切断処理を実行することで、切断処理に要する時間を短くできる。
制御部2は、S32で取得された画像データに基づき画像中の保持部材10上の被切断物の種類を特定する(S34)。制御部2は、S34で1種類の被切断物が保持部材10上に特定された場合(S10:YES)、第一模様に関する切断処理と第二模様に関する切断処理との圧力を同じにする(S11)。制御部2は、S34で複数種類の被切断物が保持部材10上に特定され、且つ、切断データに従って切断される第一模様及び第二模様が、複数種類の被切断物の何れか一種類に収まる場合(S10:YES)、第一模様に関する切断処理と第二模様に関する切断処理との圧力を同じにする(S11)。制御部2は、複数種類の被切断物が保持部材10上に特定され、且つ、切断データに従って切断される第一模様及び第二模様が、複数種類の被切断物の何れか一種類に収まらない場合(S10:NO)、第一模様に関する切断処理と第二模様に関する切断処理との間で、複数種類の被切断物の内の模様が配置される被切断物の種類に応じて圧力を再設定する(S16:NO後のS22)。切断装置1は、複数種類の被切断物が切断される場合、被切断物の種類毎に適切な圧力が異なる場合がある。切断装置1は、切断データに基づき複数種類の被切断物が切断される場合、被切断物の種類毎にS19からS22を実行することにより圧力を設定して切断できる。切断装置1は、切断データに基づき一の被切断物が切断される場合、被切断物に切断処理の途中で圧力を再設定しない。切断装置は、S1で取得された切断データに基づき切断処理の途中で圧力をS19からS22を実行することによる再設定をせずに切断処理を実行することで、切断処理に要する時間を短くできる。
制御部2は、切断データに基づき、第一模様の凸包内に第二模様が包含されているか判断する(S47)。制御部2は、S47で包含されていると判断された所定の場合、第一模様に関する切断処理と第二模様に関する切断処理とで同じ圧力を設定する(S18)。制御部2は、S47で包含されていないと判断した所定の場合、第一模様に関する切断処理と第二模様に関する切断処理との間で、圧力を再設定する(S16:NO後のS22)。切断装置1は、切断データに基づき、第二模様が第一模様と同じ被切断物に配置される模様であるかの判断結果に基づき、第一模様と第二模様との各々に関する切断処理実行時の圧力を設定できる。切断装置1は、第一模様と第二模様とで異なる圧力が設定された方が好ましい場合を自動的に検出し、第二模様の切断処理実行時の圧力を適切に設定できる。切断装置1は、第一模様と第二模様とで別々にS19からS22を実行することにより圧力が設定される場合に比べ、切断処理の時間を短縮できる。
切断装置1は、装着部32の第三方向の位置を出力する検出器41を備える。制御部2は、検出器42によって出力される装着部32の位置を取得する(S25)。制御部2は、第一模様が切断されている期間に、位置取得手段によって取得された装着部の位置が所定量以上変化したかを判断する(S17)。制御部2は、S47で包含されていると判断され、且つ、S17で所定量以上変化した位置がないと判断された場合(S17:YES)、第一模様に関する切断処理と第二模様に関する切断処理とで同じ圧力を設定する(S18)。制御部2は、S47で包含されていると判断され、且つ、S17で所定量以上変化した位置があると判断した場合(S17:NO)、第一模様に関する切断処理と第二模様に関する切断処理との間で、圧力を再設定する(S17:NOの後のS22)。切断装置1は、具体例3、6のように、切断データに基づき、内包図形と判断された第二模様が閉図形と判断された第一模様と同じ被切断物に配置される模様であるかを、第一模様の切断処理実行時の装着部32の高さの変化を考慮して判断できる。具体例3では、第一模様と第二模様とで同じ圧力に設定でき、具体例6では、第一模様と第二模様との間で圧力を再設定できる。
制御部2は、具体例3の模様Z4からZ7のように、第一模様と第二模様がグループ化されている場合(S12:YES)、第一模様に関する切断処理と第二模様に関する切断処理とで同じ圧力を設定する(S13)。制御部2は、具体例3の模様Z7と、模様Z8とのように、第一模様と第二模様がグループ化されていない場合(S12:NO)、第一模様に関する切断処理と第二模様に関する切断処理との間で、圧力を再設定する(S16:NOの後のS22)。切断装置1は、切断データに基づき、第一模様と第二模様とがグループ化されている場合には、第一模様に関する切断処理と第二模様関する切断処理とで同じ圧力を設定できる。ユーザは、切断データに基づく一連の切断処理で、複数の模様が切断される場合であって、複数の模様をグループ化することで、模様毎に圧力が設定される場合に比べ、切断処理に要する時間を短くできる。
制御部2は、上下駆動機構33を制御し(S19、S20、S21)、装着部32を切断位置まで第三方向に移動したときに装着部32に加わる圧力を、切断処理時の圧力に設定する(S22)。切断装置1は、被切断物の実際の硬さ等を考慮して、切断刃16を切断位置に位置させた状態で切断処理を実行するのに必要な圧力を確実に設定できる。
制御部2は、S47で包含されていると判断された所定の場合に、第一模様の切断順序を第二模様よりも先に設定する(S49)。切断装置1は、第一模様を第二模様よりも先に切断でき、S18の処理によって第二模様に関する切断処理実行時の圧力を、第二模様に関する切断処理実行時の圧力に設定できる可能性を高められる。
本発明の切断装置は、上記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更が加えられてもよい。例えば、切断装置1の構成は適宜変更されてよい。切断装置1は、切断刃16による切断に加え、描画等の切断以外の処理を実行可能であってもよい。切断装置1は、装着部32と保持部材10とを相対的に第一方向及び第二方向に移動可能であればよく、例えば、保持部材10の位置を固定した上で、装着部32を第一方向及び第二方向に移動可能であってもよい。第一方向、第二方向、第三方向及び第四方向は、適宜変更されてよい。保持部材10は、被切断物20を保持可能であればよく、マット状の部材の他、例えば、トレー状の部材であってもよい。切断装置は、検出器、スキャナを適宜省略してよい。検出器41は装着部32の第三方向の位置を検出可能であればよく、配置及び構成等は適宜変更されてよい。検出器は、例えば、装着部32に設けられたスリットの移動量を検出するエンコーダであってもよいし、装着部32に設けられたマグネットが発生する磁場(磁界)の大きさ及び方向を検出するセンサであってもよい。検出器41が出力する装着部32の第三方向の位置の基準は適宜変更されてよい。圧力変更部材31は必要に応じて省略されてもよい。切断装置が圧力変更部を備える場合、圧力変更部は、装着部に加えるプラテン側への圧力を変更可能であればよく、ネジリバネ以外の付勢部材であってもよい。圧力変更部は、例えば、装着部32に第三方向の力を加えるエアシリンダであってもよい。
図5に示すメイン処理は、制御部2の代わりに、マイクロコンピュータ、ASIC (Application Specific Integrated Circuits)、FPGA (Field Programmable Gate Array)等が、プロセッサとして用いられてもよい。切断処理は、複数のプロセッサによって分散処理されてもよい。切断処理を実行するためのプログラムを記憶するフラッシュメモリ74は、例えば、HDD及び/又はSSD等の他の非一時的な記憶媒体で構成されてもよい。非一時的な記憶媒体は、情報を記憶する期間に関わらず、情報を留めておくことが可能な記憶媒体であればよい。非一時的な記憶媒体は、一時的な記憶媒体(例えば、伝送される信号)を含まなくてもよい。メイン処理を実行するためのプログラムは、例えば、図示略のネットワークに接続されたサーバからダウンロードされて(即ち、伝送信号として送信され)、HDDに記憶されてもよい。この場合、プログラムは、サーバに備えられたHDD等の非一時的な記憶媒体に保存されていればよい。上記実施形態のメイン処理の各ステップは、必要に応じて順序の変更、ステップの省略、及び追加が可能である。切断装置1の制御部2からの指令に基づき、切断装置1で稼動しているオペレーティングシステム(OS)等が実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって上記実施形態の機能が実現される場合も本開示の範囲に含まれる。
S2の所定位置は適宜変更されてよい。S2の所定位置は、被切断物20が載置されない場所であることが好ましく、具体的には枠線11で囲まれる切断可能領域R以外の領域であることが好ましい。切断装置1が、被切断物20が配置されている箇所を特定可能である場合、切断装置1は、特定された被切断物20の配置に基づき、S2の所定位置を決定してもよい。この場合S2の所定位置は、切断可能領域R内であってもよい。切断位置を取得する処理は、S3からS7までの切断刃の向きを調整する処理とは、別の期間に実行されてもよい。S6の処理は必要に応じて省略されてよい。
圧力対応値は、適宜変更されてもよい。圧力対応値は、例えば、装着部32又は切断刃16に圧力センサが備えられている場合には、圧力センサ値を、圧力対応値としてもよい。S12、S32、S35、S51における閾値は各々、適宜変更されてよい。切断位置の設定方法は適宜変更されてもよい。制御部2は、保持部材の種類に応じて、接触位置に対する切断位置の設定方法を変更してもよい。例えば、制御部2は、接触位置を切断位置に設定してもよい。ただし、本例のように厚みが均一な保持部材10では、切断位置は、接触位置と同じか、接触位置よりも第三方向にある位置である。切断可能領域と、それ以外の領域とで厚みが異なる場合には、厚みの違いを考慮して、切断位置が設定されてもよい。
S31からS34の処理は適宜省略されてよい。S35、S36、S44の処理は適宜省略されてよい。切断装置がS31からS44の処理を実行する時等に、S45からS51の処理及びS14からS18の処理を省略し、同じグループの模様を切断済みでない場合に(S12:NO)、S19の処理を実行してもよい。切断装置は、S31からS44の処理を実行する時、閉図形と内包図形とをグループ化してよい。この場合、S45からS51の処理及びS14からS18の処理は省略してよい。S15、S24、S25、S17の処理を省略し、内包図形であると判断された場合に(S16:YES)、閉図形の圧力対応値が設定されてもよい(S18)。一部又は全部の模様の切断処理においてS25の処理を実行し、N番目の模様に関する切断処理後に、S17と同様の処理によりN番目の模様に関する差分が閾値よりも小さいと判断される場合、又は装着部が接触位置よりも上方(第四方向)に位置したと判断される場合に、N番目の模様に関する切断処理が再度実行されてもよい。この場合、N番目の模様に関する再切断処理は、例えば、N番目の模様を切断処理又は再切断処理によりN番目の模様の切断データが示す線分全てにおいて装着部が接触位置よりも下方(第三方向)となるよう制御されればよい。制御部は、閉図形の切断順序を内包図形よりも後に設定し、内包図形と特定された模様の切断処理実行時の圧力を、閉図形と判断された模様の切断処理実行時の圧力として設定してもよい。S37からS43の処理は適宜省略されてよい。
制御部は、スキャナが読み取った画像を表す画像データに基づき、被切断物の配置のみを特定し、被切断物の種類は特定しなくてもよい。この場合、制御部は、例えば、S10において次の処理を行ってもよい。即ち、制御部はS10では第一模様が配置された被切断物と同じ被切断物を切断したかを判断し、同じ被切断物を切断した場合に(S10:YES)、同じ被切断物上に配置された第二模様と同じ圧力を第一模様に関する切断処理の圧力に設定してもよい。
1:切断装置、2:制御部、3:プラテン、6:スキャナ部、7:移送機構、8:ヘッド移動機構、31:圧力変更部材、32:装着部、33:上下駆動機構、41:検出器
Claims (8)
- 被切断物を保持する保持部材を載置可能なプラテンと、
切断刃を装着可能な装着部と、
前記プラテンに載置された前記保持部材と前記装着部とを第一方向及び前記第一方向と交差する第二方向へ相対移動させる第一移動機構と、
前記第一方向及び前記第二方向に交差する方向であって、前記装着部を前記プラテンに接近させる第三方向及び前記装着部を前記プラテンから離間させる第四方向に前記装着部を移動させる第二移動機構と、
前記第二移動機構の移動に応じて、前記装着部に加える前記第三方向の圧力を変更可能な圧力変更部と、
前記第一移動機構と、前記第二移動機構とを制御可能な制御部とを備え、
前記制御部は、
第一模様及び第二模様を含む複数の模様を切断するための切断データを取得する切断データ取得手段と、
前記取得された切断データに従って、前記被切断物から前記模様を切断する切断処理実行時の、前記圧力変更部が前記装着部に加える前記圧力を設定する設定手段であって、前記第一模様に関する前記切断処理と前記第二模様に関する前記切断処理との間で、前記圧力を再設定する設定手段と、
前記第二移動機構を制御し、前記設定手段が設定した前記圧力を前記装着部に加えながら、前記取得された切断データに従って、前記第一移動機構を制御し、前記プラテンに載置された前記保持部材と前記装着部とを前記第一方向及び前記第二方向へ相対移動して、前記装着部に装着された前記切断刃で前記被切断物を切断する前記切断処理を実行する切断制御手段
として機能することを特徴とする切断装置。 - スキャナを備え、
前記制御部は、
前記スキャナが読み取った画像を表す画像データを取得する画像取得手段と、
前記画像取得手段によって取得された前記画像データに基づき、前記画像中の前記保持部材上の前記被切断物の配置領域を特定する配置特定手段
として更に機能し、
前記設定手段は、
前記配置特定手段によって1つの前記被切断物が前記保持部材上に特定された場合、前記第一模様に関する前記切断処理と前記第二模様に関する前記切断処理との間で、前記圧力を再設定せず、
前記配置特定手段によって複数の前記被切断物が前記保持部材上に特定され、且つ、前記切断データに従って切断される前記第一模様及び前記第二模様が、前記複数の被切断物の何れか1つに収まる場合、前記第一模様に関する前記切断処理と前記第二模様に関する前記切断処理との間で、前記圧力を再設定せず、
前記配置特定手段によって前記複数の被切断物が前記保持部材上に特定され、且つ、前記切断データに従って切断される前記第一模様及び前記第二模様が、前記複数の被切断物の何れか1つに収まらない場合、前記第一模様に関する前記切断処理と前記第二模様に関する前記切断処理との間で、前記圧力を再設定することを特徴とする請求項1に記載の切断装置。 - 前記制御部は、
前記画像データに基づき前記画像中の前記保持部材上の前記被切断物の種類を特定する種類特定手段として更に機能し、
前記設定手段は、
前記種類特定手段によって1種類の前記被切断物が前記保持部材上に特定された場合、前記第一模様に関する前記切断処理と前記第二模様に関する前記切断処理との間で、前記圧力を再設定せず、
前記種類特定手段によって複数種類の前記被切断物が前記保持部材上に特定され、且つ、前記切断データに従って切断される前記第一模様及び前記第二模様が、前記複数種類の被切断物の何れか一種類に収まる場合、前記第一模様に関する前記切断処理と前記第二模様に関する前記切断処理との間で、前記圧力を再設定せず、
前記種類特定手段によって前記複数種類の被切断物が前記保持部材上に特定され、且つ、前記切断データに従って切断される前記第一模様及び前記第二模様が、前記複数種類の被切断物の何れか一種類に収まらない場合、前記第一模様に関する前記切断処理と前記第二模様に関する前記切断処理との間で、前記複数種類の被切断物の内の前記模様が配置される被切断物の種類に応じて前記圧力を再設定することを特徴とする請求項2に記載の切断装置。 - 前記制御部は、
前記切断データに基づき、前記第一模様の凸包内に前記第二模様が包含されているか判断する第一判断手段として更に機能し、
前記設定手段は、
前記第一判断手段によって包含されていると判断された所定の場合、前記第一模様に関する前記切断処理と前記第二模様に関する前記切断処理とで同じ前記圧力を設定し、
前記第一判断手段によって包含されていないと判断した所定の場合、前記第一模様に関する前記切断処理と前記第二模様に関する前記切断処理との間で、前記圧力を再設定することを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の切断装置。 - 前記装着部の前記第三方向の位置を出力する検出器を備え、
前記制御部は、
前記検出器によって出力される前記装着部の位置を取得する位置取得手段と、
前記第一模様が切断されている期間に、前記位置取得手段によって取得された前記装着部の位置が所定量以上変化したかを判断する第二判断手段
として更に機能し、
前記設定手段は、
前記第一判断手段によって包含されていると判断され、且つ、前記第二判断手段によって前記所定量以上変化した位置がないと判断された場合、前記第一模様に関する前記切断処理と前記第二模様に関する前記切断処理とで前記同じ圧力を設定し、
前記第一判断手段によって包含されていると判断され、且つ、前記第二判断手段によって前記所定量以上変化した位置があると判断した場合、前記第一模様に関する前記切断処理と前記第二模様に関する前記切断処理との間で、前記圧力を再設定することを特徴とする請求項4に記載の切断装置。 - 前記設定手段は、
前記第一模様と前記第二模様がグループ化されている場合、前記第一模様に関する前記切断処理と前記第二模様に関する前記切断処理とで前記同じ圧力を設定し、
前記第一模様と前記第二模様がグループ化されていない場合、前記第一模様に関する前記切断処理と前記第二模様に関する前記切断処理との間で、前記圧力を再設定する請求項1から5の何れかに記載の切断装置。 - 前記設定手段は、前記第二移動機構を制御し、前記装着部を切断位置まで前記第三方向に移動したときに前記装着部に加わる圧力を、前記切断処理時の前記圧力に設定することを特徴とする請求項1から6の何れかに記載の切断装置。
- 前記第一判断手段によって包含されていると判断された所定の場合に、前記第一模様の切断順序を前記第二模様よりも先に設定する切断順序設定手段として更に機能することを特徴とする請求項4又は5に記載の切断装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018065163A JP2019171542A (ja) | 2018-03-29 | 2018-03-29 | 切断装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2018065163A JP2019171542A (ja) | 2018-03-29 | 2018-03-29 | 切断装置 |
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ID=68167976
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JP2018065163A Pending JP2019171542A (ja) | 2018-03-29 | 2018-03-29 | 切断装置 |
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JP (1) | JP2019171542A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN117921766A (zh) * | 2024-03-21 | 2024-04-26 | 广东金祥食品有限公司 | 一种基于刀具调节控制切粒的分级均切机构及燕麦切粒机 |
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2018
- 2018-03-29 JP JP2018065163A patent/JP2019171542A/ja active Pending
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CN117921766A (zh) * | 2024-03-21 | 2024-04-26 | 广东金祥食品有限公司 | 一种基于刀具调节控制切粒的分级均切机构及燕麦切粒机 |
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