JP2019166577A - 検出装置、把持機構制御プログラム及び把持機構制御方法 - Google Patents

検出装置、把持機構制御プログラム及び把持機構制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】把持機構の形状自由度を損なうことなく、不特定の把持対象物の把持に適した検出装置、把持機構制御プログラム及び把持機構制御方法を提供すること。【解決手段】本技術に係る本検出装置は、柔軟部材と、レーザー光源と、撮像装置とを具備する。上記柔軟部材は、光透過性及び柔軟性を有する。上記レーザー光源は、上記柔軟部材に対してレーザー光を出射する。上記撮像装置は、上記レーザー光のスペックルパターンを撮像する。【選択図】図1

Description

本技術は、多様な物体を把持することが可能な把持機構において把持状態の検出が可能な検出装置、検出装置、把持機構制御プログラム及び把持機構制御方法に関する。
物体を把持することが可能な把持機構を備える把持装置は、産業用として多く用いられ、近年では家庭用としても利用が進んでいる。産業用の把持装置、例えば工場の製造ラインにおいて特定の部品を移動させるロボット等では、用途や把持対象物が限定されており、把持対象物の硬さや重量に応じて事前に設定された把持力で問題なく把持が可能である。
一方で、家庭用ロボットが家の中で雑多なものを移動させる場合等、事前に硬さや形状、重量が分からない物体を把持対象物とする場合には、把持対象物を持ち上げる過程で把持力を調整する必要がある。把持力が不足すれば把持対象物が落下し、把持力が過大であれば把持対象物が損傷するおそれがある。
以下の各文献には、把持対象物に応じて把持力を調整可能な把持装置について開示されている。例えば特許文献1には、圧力センサー等の力覚センサーによって把持対象物に作用する力覚を取得するロボット制御装置が開示されている。また、特許文献2には、把持対象物を把持することによってロボットアームに生じる干渉縞を検出し、把持力を制御する把持装置が開示されている。
さらに、特許文献3にはロボットアームの先端に回転板を搭載し、把持対象物のずれを検出する把持機構が開示されている。また、特許文献4には、弾性体を把持対象物に接触させ、弾性体の変形をカメラによって撮影し、把持対象物と弾性体の間の滑り余裕を推定し、把持力を調整する把持装置が開示されている。
特開2017−87325号公報 特開2011−115924号公報 特開平6−23688号公報 国際公開第2006/030570号
しかしながら、引用文献1に記載のロボット制御装置では、力覚センサーによってロボットアーム先端の柔軟部の微小変形を安定して検出することができない。また、特許文献2に記載の把持装置では、干渉縞を撮影するために外部にカメラを設置する必要があり、工場等で利用する場合には問題は生じないが、把持対象物が不特定の場合には問題となる。
さらに、引用文献3に記載の把持機構では、把持対象物が回転板と接触しない限りずれを検出することが不可能であり、把持対象物が不特定の場合には問題となる。また、引用文献4に記載の把持装置では、弾性体の変形を撮影するためには外部にカメラを設置する必要があり、これも把持対象物が不特定の場合には問題となる。
以上のような事情に鑑み、本技術の目的は、把持機構の形状自由度を損なうことなく、不特定の把持対象物の把持に適した検出装置、把持機構制御プログラム及び把持機構制御方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、本技術に係る検出装置は、柔軟部材と、レーザー光源と、撮像装置とを具備する。
上記柔軟部材は、光透過性及び柔軟性を有する。
上記レーザー光源は、上記柔軟部材に対してレーザー光を出射する。
上記撮像装置は、上記レーザー光のスペックルパターンを撮像する。
この構成によれば、柔軟部材が変形するとスペックルパターンに変化が生じるため、撮像装置によって撮像されるスペックルパターンに基づいて柔軟部材の変形の有無を検出することが可能となる。
上記検出装置は、把持対象物に接触する把持接触部を備える把持機構を具備し、上記柔軟部材、上記レーザー光源及び上記撮像装置は、上記把持接触部に設けられ、上記柔軟部材は、上記把持機構から上記把持対象物に印加される把持力を上記把持対象物に伝達してもよい。
把持力(把持機構による把持対象物への押圧力)が不足すると、把持機構によって把持対象物を持ち上げようとしても重力によって把持対象物は動かず、把持接触部に対する把持対象物の相対的なずれによって柔軟部材に変形が生じる。上記構成によれば、柔軟部材の変形の有無に基づいて把持力の不足を判定することが可能となる。
上記検出装置は、上記スペックルパターンの変化に基づいて上記柔軟部材の変形を判定する変形判定部と、上記変形判定部による判定結果に応じて上記把持力を制御する制御部とをさらに具備してもよい。
この構成によれば、変形判定部が把持力の不足による柔軟部材の変形を判定し、制御部はその判定結果に応じて把持力を制御することが可能となる。
上記制御部は、上記変形判定部によって上記柔軟部材が変形していると判定された場合には上記把持力を増加させてもよい。
この構成によれば、柔軟部材の変形が解消され、即ち、把持接触部に対して把持対象物がずれなくなるまで把持力が増加されるため、把持機構が把持対象物を確実に把持することが可能となる。
上記検出装置は、上記柔軟部材の上記レーザー光源及び上記撮像装置とは反対側に設けられ、上記レーザー光を反射する反射部材をさらに具備し、上記スペックルパターンは、上記レーザー光が上記反射部材によって反射されて生成されたスペックルパターンであってもよい。
この構成によれば、把持対象物の光反射特性に係わらず、スペックルパターンを取得することが可能となる。
上記スペックルパターンは、上記レーザー光が把持対象物によって反射されて生成されたスペックルパターンであってもよい。
把持対象物が光透過性を有しない場合には、把持対象物による反射によって生成されたスペックルパターンを柔軟部材の変形の判定に利用することができる。これは工場の生産ラインのように把持対象物が特定されている場合に有効である。
一つの上記柔軟部材に対して複数の上記レーザー光源及び複数の上記撮像装置が設けられていてもよい。
レーザー光源及び撮像装置を複数とすることにより、検出精度を向上させることが可能である。
上記検出装置は、複数の上記柔軟部材を具備し、それぞれの上記柔軟部材に対して一つの上記レーザー光源及び一つの上記撮像装置が設けられていてもよい。
この構成によれば、柔軟部材を複数とすることにより、柔軟部材の変形が生じやすくなり、また柔軟部材毎に変形の有無を判定することが可能となる。
上記目的を達成するため、本技術に係る把持機構制御プログラムは、光透過性及び柔軟性を有する柔軟部材と、上記柔軟部材に対してレーザー光を出射するレーザー光源と、上記レーザー光のスペックルパターンを撮像する撮像装置とを具備する把持接触部を備える把持機構を制御するための把持機構制御プログラムであって、変形判定部と、制御部として情報処理装置を動作させる。
上記目的を達成するため、本技術に係る把持機構制御方法は、光透過性及び柔軟性を有する柔軟部材と、上記柔軟部材に対してレーザー光を出射するレーザー光源と、上記レーザー光のスペックルパターンを撮像する撮像装置とを具備する把持接触部を備える把持機構を制御する把持機構制御方法である。
変形判定部が、上記スペックルパターンの変化に基づいて上記柔軟部材の変形を判定する。
制御部が、上記変形判定部による判定結果に応じて上記把持力を制御する。
以上のように、本技術によれば、把持機構の形状自由度を損なうことなく、不特定の把持対象物の把持に適した検出装置、把持機構制御プログラム及び把持機構制御方法を提供することができる。
本技術の実施形態に係る検出装置の構成を示す模式図である。 同検出装置の把持機構による把持対象物の把持の態様を示す模式図である。 同検出装置の動作を示す模式図である。 スペックルパターンの原理を示す模式図である。 スペックルパターンの例である。 対象物の角度変化及び移動によるスペックルパターンの移動を示す模式図である。 本技術の実施形態に係る検出装置の把持機構による把持対象物の把持動作を示す模式図である。 同検出装置のシステム全体像を示すブロック図である。 同検出装置による把持動作のアルゴリズムを示すフローチャートである。 同検出装置の把持機構が把持可能な把持対象物の形状バリエーションを示す模式図である。 同検出装置の把持機構の把持対象物の例を示す表である。 同検出装置の把持機構が備える把持接触部の構造を示す模式図である。 同検出装置の把持機構が備える把持接触部の構造を示す模式図である。 同検出装置の把持機構が備える把持接触部の構造を示す模式図である。 同検出装置の制御ユニットのハードウェア構成を示すブロック図である。
本技術の実施形態に係る検出装置について説明する。
[検出装置の構造]
図1は、本実施形態に係る検出装置100の構成を示す模式図であり、図2は、検出装置100の把持対象物Sの把持の態様を示す模式図である。これらの図に示すように検出装置100は、把持機構110、把持機構駆動部120及び制御ユニット130を備える。
把持機構110は、図1に示すように2本の把持アーム111を備える。把持アーム111は、把持機構駆動部120によってその位置や把持力(把持対象物Sに対して印加する押圧力)を調整可能に構成されている。また、把持機構110は1本又は3本以上の把持アーム111を備えるものであってもよい。
図1及び図2に示すように把持アーム111は、アーム部112及び把持接触部113を備える。アーム部112は、把持機構駆動部120に接続され、把持機構構駆動部120から把持接触部113に動力を伝達する。把持接触部113は、把持対象物Sに接触し、把持対象物Sを把持する。
図1に示すように、把持接触部113は、支持部材114、柔軟部材115、反射部材116、レーザー光源117及び撮像装置118を備える。
支持部材114は、アーム部112に接続され、柔軟部材115を支持する。支持部材114にはレーザー光源117及び撮像装置118が設けられている。
柔軟部材115は、支持部材114に固定され、光透過性及び柔軟性を有する部材であり、把持機構110から把持対象物Sに印加される把持力を把持対象物Sに伝達する。柔軟部材115は、少なくともレーザー光源117から放出されるレーザー光の波長帯域を透過させる。また、柔軟部材115は把持対象物Sの重量によって微小な変形を生じる程度の柔軟性を有する。
具体的には柔軟部材115はエポキシゴムからなるものとすることができる。また柔軟部材115は、内部に液体又は気体を充填した袋状の部材としてもよい。
反射部材116は、柔軟部材115の支持部材114とは反対側、即ちレーザー光源117及び撮像装置118とは反対側に設けられ、光反射性を有する部材である。反射部材116は、少なくともレーザー光源117から放出されるレーザー光の波長帯域を反射させる。
反射部材116は、図2に示すように把持対象物Sに当接する部材であり、柔軟性を有するものが好適である。また、反射部材116は必ずしも柔軟性を有するものでなくてもよい。反射部材116は例えば柔軟部材115とは組成が異なるエポキシゴムからなるものとすることができる。
以下、柔軟部材115と反射部材116を合わせて柔軟部119とする。柔軟部119は、把持対象物Sの重量によって変形するが、柔軟部材115のみが変形してもよく、柔軟部材115と反射部材116が共に変形してもよい。
レーザー光源117は、支持部材114に設けられ、柔軟部材115に対してレーザー光を出射する。レーザー光源117の構成は特に限定されず、特定の波長のレーザーを出射可能なものであればよい。柔軟部材115に対して出射されたレーザーは、柔軟部材115を透過して反射部材116に到達し、反射部材116によって反射されて後述するスペックルパターンを生じる。
撮像装置118は、支持部材114に設けられ、スペックルパターンを撮像する。撮像装置118はスペックルパターンの撮像が可能なものであればよく、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサ、CMOS(complementary metal oxide semiconductor)イメージセンサ又はフォトディテクタアレイ等の撮像装置と撮像光学系を備えるものとすることができる。撮像装置118は、撮像したスペックルパターンを制御ユニット130に出力する。
把持機構駆動部120は、制御ユニット130による制御を受けて把持機構110を駆動し、把持機構110によって把持対象物Sを把持させる。把持機構駆動部120はモーター等の駆動源や動力伝達機構を備え、その構成は特に限定されない。
制御ユニット130は、撮像装置118からスペックルパターンを取得し、そのスペックルパターンに基づいて把持機構駆動部120を制御する。制御ユニット130の構成については後述する。
[検出装置の動作]
検出装置100の動作について説明する。図3は、検出装置100の動作を示す模式図である。
図3に示すように、レーザー光源117から柔軟部材115に対してレーザー光L1が出射される。レーザー光L1は、柔軟部材115を透過して反射部材116に到達し、反射部材116によって反射される。反射光L2は柔軟部材115を透過して撮像装置118に入射する。ここで、反射光L2はスペックルパターンを形成する。
図4は、スペックルパターンの原理を示す模式図である。同図に示すようにレーザー光Lが物体(以下、対象物T)に入射すると、レーザー光Lは対象物Tによって散乱され、散乱した反射光同士の干渉により模様(スペックルパターン)が形成される。撮像装置Fに散乱光が入射すると、このスペックルパターンが撮像される。図5はスペックルパターンの例である。
このスペックルパターンは、対象物Tの位置又は角度の変化に応じて移動する。図6は、スペックルパターンの移動を示す模式図である。図6(a)に示すように、対象物Tの角度が変化すると、それに伴ってスペックルパターンは位置P1から位置P2に移動する。また、図6(b)に示すように対象物Tの位置が移動すると、それに伴ってスペックルパターンが位置P1から位置P2に移動する。
対象物Tの角度又は位置の変化が微小であってもスペックルパターンの移動量は比較的大きいため、スペックルパターンの移動から対象物Tの角度又は位置の微小な変化を検出することが可能である。
図7は、把持機構110による把持対象物Sの把持の状態を示す模式図である。図7(a)は把持接触部113が把持対象物Sに接触している状態を示す。この状態でレーザー光源117からレーザー光Lが放出されると、撮像装置118によって一定のスペックルパターンが撮像される。
図7(b)は把持機構110による把持力が不足している状態を示す。把持力が不足している状態で把持機構110を上昇させ、把持対象物Sを持ち上げようとすると、把持対象物Sは把持接触部113に対して重力方向にずれ、柔軟部119に微小変形が生じる。これによりスペックルパターンが移動する。
把持機構110による把持力を十分大きくすると、把持対象物Sが把持接触部113に対してずれなくなり、スペックルパターンの位置が元に戻る。
このように、スペックルパターンの変化を利用して柔軟部119の変形の有無、即ち把持力の不足を検出することが可能であり、把持力の制御を行うことが可能となる。
[システム全体像について]
検出装置100のシステム全体像について説明する。図8は検出装置100のシステム全体像を示すブロック図である。同図に示すように、検出装置100の駆動システムは撮像装置118、制御ユニット130、把持機構駆動部120及び把持機構110によって実現されている。
制御ユニット130は、変形判定部131及び制御部132を備える。
変形判定部131は、撮像装置118からスペックルパターンを取得し、スペックルパターンに基づいて柔軟部119の変形の有無を判定する。具体的には変形判定部131は、スペックルパターンが把持開始前の位置(以下、当初位置)から移動していれば柔軟部119が変形していると判定し、スペックルパターンが当初位置と同一の位置にあれば柔軟部119は変形していないと判定する。変形判定部131は、判定結果を制御部132に供給する。
制御部132は、変形判定部131による判定結果に基づいて把持機構駆動部120を制御する。具体的には柔軟部119が変形している場合には把持力を増加させ、柔軟部119が変形していない場合には把持力を維持するように把持機構駆動部120を制御する。
把持機構駆動部120は、制御部132による制御を受けて把持機構110を駆動する。把持機構駆動部120は、制御部132によって指示された把持力で把持対象物Sを把持するように把持機構110を駆動する。
検出装置100は以上のようなシステム全体像を有する。なお、制御ユニット130は必ずしも把持機構110及び把持機構駆動部120と一体的に設けられている必要はなく、これらとは別の情報処理装置またはクラウド上に設けられてもよい。
また、制御ユニット130は上記構成に加え、物体認識処理によって把持対象物を認識する物体認識処理部を備えていてもよい。物体認識処理部は、図示しない撮像装置やデプスセンサ等の出力に基づいて把持対象物の形状を認識し、認識処理結果を制御部132に供給する。
制御部132は、物体認識処理部による認識処理結果に基づいて、把持アーム111の位置を調整し、把持接触部113を把持対象物Sに接触させる。以降は、上述のようにスペクトルパターンに基づいて把持力を調整することができる。
制御ユニット130が物体認識処理部を備えることにより、多様な物体を把持することが可能となる。また、検出装置100が工場の生産ラインのように予め把持対象物が特定されている用途に利用される場合には物体認識処理部を備えないものであってもよい。
[把持動作のアルゴリズムについて]
検出装置100による把持動作のアルゴリズムについて説明する。図9は検出装置100による把持動作のアルゴリズムを示すフローチャートである。把持動作のアルゴリズムは、把持接触部113が把持対象物Sに接触している状態において実行される。
レーザー光源117からレーザー光が出射され(St101)、撮像装置118によってスペックルパターンが撮像される(St102)。
変形判定部131は、スペックルパターンに基づいて柔軟部材115の変形の有無を判定し(St103)、判定結果を制御部132に供給する。制御部132は、柔軟部材115が変形している場合(St104:Yes)、把持機構110による把持力を増加させるように駆動部123を制御する(St105)。
また、制御部132は、柔軟部119が変形していない場合(St104:No)、把持動作を完了させる。
このようにして把持機構110によって把持対象物Sが把持される。把持機構110の把持力は、把持対象物Sの重量による柔軟部119の変形が解消されるまで漸増され、柔軟部119の変形が解消されると維持される。これにより、把持力は把持対象物Sの把持が可能な最低限の力となり、過大な把持力による把持対象物の損傷が防止されている。
例えば、一般的な把持機構においては物体認識処理によって物体の種類を特定し、その硬さや重量等を推定した上で適切な把持力を設定する必要がある。しかしながら、検出装置100においては把持対象物を把持する過程において自動的に把持が可能な最低限の把持力に調整されるため、硬さ、形状及び重量な等が不明な把持対象物であっても確実な把持が可能となっている。
なお、把持機構110が複数の把持アーム111を備えている場合、上記アルゴリズムは個々の把持アーム111に対して実行されるものとすることができる。
[把持対象物の形状バリエーションについて]
把持機構110は、上記のような把持方法を利用することにより、多様な把持対象物を把持することが可能である。図10は、把持機構110が把持可能な把持対象物の形状バリエーションを示す模式図である。なお、図10では把持機構110が4本の把持アーム111を備えるものとするが、その数は4本に限られない。
図10(a)は把持対象物Sが把持機構110に対して比較的小さい場合の把持の態様を示す。この場合4本の把持アーム111によって把持対象物Sを把持することができる。
図10(b)は把持対象物Sが把持機構110に対して比較的長い場合の把持の態様を示す。この場合2本の把持アーム111によって把持対象物Sを把持し、他の2本は干渉しないように把持対象物Sとは反対側に折り曲げるものとすることができる。
図10(c)は把持対象物Sが把持機構110に対して比較的大きい場合の把持の態様を示す。この場合、2つの把持機構110のそれぞれ1本ずつの把持アーム111によって把持対象物Sを把持することができる。
図10(d)は把持対象物Sが把持機構110に対して比較的薄く、面積が大きい場合の把持の態様を示す。この場合2本の把持アーム111によって把持対象物Sを把持し、他の2本は干渉しないように把持対象物Sとは反対側に折り曲げるものとすることができる。
図10(e)は把持対象物Sが比較的重い場合の把持の態様を示す。この場合2本の把持アーム111によって把持対象物Sの側面を支え、1本の把持アーム111によって把持対象物Sの底面を支えることができる。他の1本は干渉しないように把持対象物Sとは反対側に折り曲げるものとすることができる。
図10に示すように、把持アーム111は把持対象物Sとは反対側に折り曲げることにより、把持対象物Sとの干渉を避けることができる。このように、多様な形状の把持対象物を把持するためには把持機構110の自由な変形が可能な構造とする必要があり、かつ把持アーム111以外に突出する構造が存在しないことが重要である。この観点から、把持アームを外部からカメラで撮像するような構成は望ましくない。
図11は、把持機構110の把持対象物の例を示す表である。検出装置100の利用シーンとしては以下のようなシーンが想定される。
家庭内で利用するロボットが備える把持機構として、床に落ちているもの(本、おもちゃ等)を拾って片付ける、冷蔵庫の中の物を取り出して食卓に移動、食洗器の中に食器を設置し洗浄後に食器棚に戻す。
家庭内で利用するロボットが備える把持機構として、段ボール箱に入れて納入された各種商品を陳列棚に並べる、床に置かれた物品を正しい位置に戻す。
飲食店内で利用するロボットが備える把持機構として、料理の盛られた食器を客席に配送する、客席から食べ終えた食器回収する。
[把持接触部の構造バリエーションについて]
把持接触部113の構造バリエーションについて説明する。図12乃至図14は、把持接触部113の構造を示す模式図であり、各図において(a)は側面図(b)は正面図である。
図12に示すように把持接触部113は、一つのレーザー光源117、一つの撮像装置118及び一つの柔軟部119から構成されるものとすることができる。
また、図13に示すように、把持接触部113は、一つの柔軟部119、二つのレーザー光源117及び二つの撮像装置118から構成されるものとすることができる。レーザー光源117と撮像装置118を二つずつ設けることにより、柔軟部119の変形の検出精度を向上させることが可能である。なお、レーザー光源117と撮像装置118はより多数を設けてもよい。
また、図14に示すように、把持接触部113は、二つの柔軟部119を備え、それぞれの柔軟部119に一つずつレーザー光源117及び撮像装置118を設けてもよい。各レーザー光源117はそれぞれの柔軟部材115にレーザー光を入射させ、各撮像装置118はそれぞれの柔軟部材115から入射するスペックルパターンを撮像する。柔軟部119を二つとすることにより、柔軟部119に変形が生じやすくすることができる。
なお、柔軟部119の数は二つに限られず、各柔軟部119に対して設けられるレーザー光源117及び撮像装置118の数も一つずつに限られない。
[制御ユニットのハードウェア構成]
図15は、制御ユニット130のハードウェア構成を示す模式図である。同図に示すように制御ユニット130はハードウェア構成として、CPU1001、メモリ1002、ストレージ1003及び入出力部(I/O)1004を有する。これらはバス1005によって互いに接続されている。
CPU(Central Processing Unit)1001は、メモリ1002に格納されたプログラムに従って他の構成を制御すると共に、プログラムに従ってデータ処理を行い、処理結果をメモリ1002に格納する。CPU1001はマイクロプロセッサとすることができる。
メモリ1002はCPU1001によって実行されるプログラム及びデータを格納する。メモリ1002はRAM(Random Access Memory)とすることができる。
ストレージ1003は、プログラムやデータを格納する。ストレージ1003はHDD(hard disk drive)又はSSD(solid state drive)とすることができる。
入出力部1004は制御ユニット130に対する入力を受け付け、また制御ユニット130の出力を外部に供給する。入出力部1004は、撮像装置108からスペックルパターンを取得し、把持機構駆動部120に制御信号を供給する。
変形判定部131及び制御部132は、上述のようなハードウェア構成とプログラムの協働によって実現されている。制御ユニット130のハードウェア構成は上述のものに限られず、制御ユニット130の機能的構成を実現できるものであればよい。また、上記ハードウェア構成の一部又は全部はネットワーク上に存在していてもよい。
[変形例]
上記説明において、把持接触部113は、柔軟部材115及び反射部材116から構成された柔軟部119を有するものとしたが、柔軟部119は反射部材116を備えず、柔軟部材115のみを備えるものであってもよい。
この場合、レーザー光源117から出射されたレーザー光は把持対象物Sによって反射され、撮像装置118によってスペックルパターンが撮像される。一方で、把持対象物Sが光透過性を有する場合等、レーザー光を反射しない場合にはスペックルパターンが取得できないため、把持対象物Sが不特定である場合には反射部材116を備えるものが好適である。
また、上記説明において、把持機構110は把持対象物Sを持ち上げる、即ち重力に対して把持対象物Sを把持するものしたがこれに限られない。把持機構110は、なんらかの力が印加されている把持対象物をその力に反して把持するために利用することも可能である。
なお、本技術は以下のような構成もとることができる。
(1)
光透過性及び柔軟性を有する柔軟部材と、
上記柔軟部材に対してレーザー光を出射するレーザー光源と、
上記レーザー光のスペックルパターンを撮像する撮像装置と
を具備する検出装置。
(2)
上記(1)に記載の検出装置であって、
把持対象物に接触する把持接触部を備える把持機構を具備し、
上記柔軟部材、上記レーザー光源及び上記撮像装置は、上記把持接触部に設けられ、
上記柔軟部材は、上記把持機構から上記把持対象物に印加される把持力を上記把持対象物に伝達する
検出装置。
(3)
上記(2)に記載の検出装置であって、
上記スペックルパターンの変化に基づいて上記柔軟部材の変形を判定する変形判定部と、
上記変形判定部による判定結果に応じて上記把持力を制御する制御部
をさらに具備する検出装置。
(4)
上記(3)に記載の検出装置であって、
上記制御部は、上記変形判定部によって上記柔軟部材が変形していると判定された場合には上記把持力を増加させる
検出装置。
(5)
上記(1)から(4)のうちいずれか一つに記載の検出装置であって、
上記柔軟部材の上記レーザー光源及び上記撮像装置とは反対側に設けられ、上記レーザー光を反射する反射部材をさらに具備し、
上記スペックルパターンは、上記レーザー光が上記反射部材によって反射されて生成されたスペックルパターンである
検出装置。
(6)
上記(1)から(4)のうちいずれか一つに記載の検出装置であって、
請求項1に記載の検出装置であって、
上記スペックルパターンは、上記レーザー光が把持対象物によって反射されて生成されたスペックルパターンである
検出装置。
(7)
上記(1)から(6)のうちいずれか一つに記載の検出装置であって、
一つの上記柔軟部材に対して複数の上記レーザー光源及び複数の上記撮像装置が設けられている
検出装置。
(8)
上記(1)から(6)のうちいずれか一つに記載の検出装置であって、
複数の上記柔軟部材を具備し、
それぞれの上記柔軟部材に対して一つの上記レーザー光源及び一つの上記撮像装置が設けられている
検出装置。
(9)
光透過性及び柔軟性を有する柔軟部材と、上記柔軟部材に対してレーザー光を出射するレーザー光源と、上記レーザー光のスペックルパターンを撮像する撮像装置とを具備する把持接触部を備える把持機構を制御するための把持機構制御プログラムであって、
上記スペックルパターンの変化に基づいて上記柔軟部材の変形を判定する変形判定部と、
上記変形判定部による判定結果に応じて上記把持力を制御する制御部と
として情報処理装置を動作させる把持機構制御プログラム。
(10)
光透過性及び柔軟性を有する柔軟部材と、上記柔軟部材に対してレーザー光を出射するレーザー光源と、上記レーザー光のスペックルパターンを撮像する撮像装置とを具備する把持接触部を備える把持機構を制御する把持機構制御方法であって、
変形判定部が、上記スペックルパターンの変化に基づいて上記柔軟部材の変形を判定し、
制御部が、上記変形判定部による判定結果に応じて上記把持力を制御する
把持機構制御方法。
100…検出装置
110…把持機構
111…把持アーム
112…アーム部
113…把持接触部
114…支持部材
115…柔軟部材
116…反射部材
117…レーザー光源
118…撮像装置
119…柔軟部
120…制御ユニット
121…変形判定部
122…制御部
123…駆動部
131…変形判定部

Claims (10)

  1. 光透過性及び柔軟性を有する柔軟部材と、
    前記柔軟部材に対してレーザー光を出射するレーザー光源と、
    前記レーザー光のスペックルパターンを撮像する撮像装置と
    を具備する検出装置。
  2. 請求項1に記載の検出装置であって、
    把持対象物に接触する把持接触部を備える把持機構を具備し、
    前記柔軟部材、前記レーザー光源及び前記撮像装置は、前記把持接触部に設けられ、
    前記柔軟部材は、前記把持機構から前記把持対象物に印加される把持力を前記把持対象物に伝達する
    検出装置。
  3. 請求項2に記載の検出装置であって、
    前記スペックルパターンの変化に基づいて前記柔軟部材の変形を判定する変形判定部と、
    前記変形判定部による判定結果に応じて前記把持力を制御する制御部
    をさらに具備する検出装置。
  4. 請求項3に記載の検出装置であって、
    前記制御部は、前記変形判定部によって前記柔軟部材が変形していると判定された場合には前記把持力を増加させる
    検出装置。
  5. 請求項1に記載の検出装置であって、
    前記柔軟部材の前記レーザー光源及び前記撮像装置とは反対側に設けられ、前記レーザー光を反射する反射部材をさらに具備し、
    前記スペックルパターンは、前記レーザー光が前記反射部材によって反射されて生成されたスペックルパターンである
    検出装置。
  6. 請求項1に記載の検出装置であって、
    前記スペックルパターンは、前記レーザー光が把持対象物によって反射されて生成されたスペックルパターンである
    検出装置。
  7. 請求項1に記載の検出装置であって、
    一つの前記柔軟部材に対して複数の前記レーザー光源及び複数の前記撮像装置が設けられている
    検出装置。
  8. 請求項1に記載の検出装置であって、
    複数の前記柔軟部材を具備し、
    それぞれの前記柔軟部材に対して一つの前記レーザー光源及び一つの前記撮像装置が設けられている
    検出装置。
  9. 光透過性及び柔軟性を有する柔軟部材と、前記柔軟部材に対してレーザー光を出射するレーザー光源と、前記レーザー光のスペックルパターンを撮像する撮像装置とを具備する把持接触部を備える把持機構を制御するための把持機構制御プログラムであって、
    前記スペックルパターンの変化に基づいて前記柔軟部材の変形を判定する変形判定部と、
    前記変形判定部による判定結果に応じて前記把持力を制御する制御部と
    として情報処理装置を動作させる把持機構制御プログラム。
  10. 光透過性及び柔軟性を有する柔軟部材と、前記柔軟部材に対してレーザー光を出射するレーザー光源と、前記レーザー光のスペックルパターンを撮像する撮像装置とを具備する把持接触部を備える把持機構を制御する把持機構制御方法であって、
    変形判定部が、前記スペックルパターンの変化に基づいて前記柔軟部材の変形を判定し、
    制御部が、前記変形判定部による判定結果に応じて前記把持力を制御する
    把持機構制御方法。
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