JP2019165896A - 酸素吸入用カニューラ - Google Patents

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Abstract

【課題】使用者が自身の生体情報又は自身の生体情報に基づいて生成された情報を迅速且つ容易に利用し得る酸素吸入用カニューラを提供する。【解決手段】酸素吸入用カニューラは、使用者Pの頭部に固定される固定部と、固定部に保持され、酸素供給装置110から送られる酸素ガスを鼻孔Nsに向かって送る管であるチューブ部材と、固定部に固定され、使用者の生体情報を検出する生体情報センサ32と、生体情報センサ32が検出した生体情報又は当該生体情報に基づいて生成された情報の少なくともいずれかを、使用者に報知する情報報知部40と、を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、酸素吸入用カニューラに関するものである。
従来、患者の鼻腔内に酸素ガスを送り込むための器具として、鼻腔カニューラとも称される酸素吸入用カニューラが提供されている。この種の酸素吸入用カニューラは、鼻孔挿入部を鼻部に装着し、カニューラ側チューブを両耳にかけ、チューブから送り込まれる酸素ガスを鼻孔挿入部から鼻腔内に送り込むようにして用いられる。
この種のカニューラの例としては、センシング機能を備えたカニューラなども提案されている。例えば、特許文献1で開示される鼻カニューラには呼吸センサが付設されており、この呼吸センサは、呼吸気流の温度変化を測定し呼気・吸気のタイミングを検出する構成をなしている。
更に、特許文献2のような構成も提案されている。特許文献2で開示される患者インターフェースは、患者の頭部に対してシール構造体及び導入管構造体を固定具によって固定し、呼吸に適したガスを導入管構造体によってシール構造体に送り込むようにしている。また、特許文献2には、固定具として様々な例が開示され、例えば、図39Dの例では、患者の一方の耳にイヤーピースを係合させ、このイヤーピースから患者の鼻に向けてチューブ及びシール構造体が延在するように患者インターフェースが構成されている。
実公平4−1954号公報 特表2009−544372号公報
しかし、特許文献1、2のような従来技術では、カニューラによってセンシングを行ったり、カニューラを使用者の頭部に安定的に固定したりすることは可能となるが、使用者が自身の生体情報を迅速に把握し得るような機能は存在しない。
例えば、特許文献1で開示されるカニューラでは、温度センサの検出部が信号線を介してプラグに接続され、温度センサの検出信号が外部に出力されるようになっている。このような構成であるため、温度センサが検知した情報を把握するためには、出力先である外部装置にて確認しなければならない。つまり、使用者は、カニューラから離れた外部装置において何らかの方法で確認しなければならない。このような構成であると、生体情報を迅速に利用することができず、確認作業の煩わしさも伴う。
本発明は、上述した課題の少なくとも一つを解決するためになされたものであり、使用者が自身の生体情報又は自身の生体情報に基づいて生成された情報を迅速且つ容易に把握し得る酸素吸入用カニューラを提供することを目的とするものである。
本発明の一つである酸素吸入用カニューラは、
酸素供給装置から送られる酸素ガスを使用者の鼻孔内に供給する酸素吸入用カニューラであって、
前記使用者の頭部に固定される固定部と、
前記固定部に直接又は他部材を介して保持され、前記酸素供給装置から送られる前記酸素ガスを前記鼻孔に向かって送る管であるチューブ部材と、
前記使用者の生体情報を検出する生体情報センサと、
前記生体情報センサが検出した前記生体情報又は当該生体情報に基づいて生成された情報の少なくともいずれかを、前記使用者に報知する情報報知部と、
を有する。
上記酸素吸入用カニューラは、情報報知部を有し、この情報報知部は、生体情報センサが検出した生体情報又は生体情報に基づいて生成された情報の少なくともいずれかを使用者に報知するように機能する。このような構成であるため、使用者が酸素吸入用カニューラを装着している装着状態のままで使用者の生体情報を検出することができ、その生体情報又はその生体情報に基づいて生成された情報を、使用者に報知することが可能となる。使用者は、自身の生体情報又は自身の生体情報に基づいて生成された情報を、自身の頭部に装着された酸素吸入用カニューラから迅速かつ容易に取得することができるため、自身の状態をより正確に認識した上で、適切な対応を迅速にとりやすくなる。
本明細書において、使用者の「頭部」とは、使用者の胴体よりも上の部分を意味し、使用者の胴体は含まず、使用者の首(頸部)を含む概念である。
本発明の酸素吸入用カニューラにおいて、生体情報センサは、血中酸素濃度、心拍数、呼吸数、の少なくともいずれかを計測するセンサであってもよい。
この構成によれば、使用者が酸素吸入療法を行っているときに、酸素吸入療法で重要な指標となる血中酸素濃度、心拍数、呼吸数を並行して検出することができ、それら血中酸素濃度、心拍数、呼吸数、の少なくともいずれかの生体情報又はその生体情報に基づいて生成された情報を使用者に知らせることができる。使用者は、血中酸素濃度、心拍数、呼吸数、の少なくともいずれかの状態をより正確に認識した上で、適切な対応を迅速にとりやすくなる。
本発明の酸素吸入用カニューラにおいて、情報報知部は、生体情報の計測値を報知する構成をなしていてもよい。
この構成によれば、生体情報の計測値を使用者に伝達することができ、使用者は、自身の状態を具体的な計測値によって正確に知ることができる。
本発明の酸素吸入用カニューラにおいて、情報報知部は、固定部に固定されるとともに生体情報又は生体情報に基づいて生成された情報の少なくともいずれかを音として出力するスピーカを備えていてもよい。
このようにすれば、使用者は表示の視認などを行わなくても生体情報又は生体情報に基づいて生成された情報を認識できるようになり、利便性がより高まる。しかも、使用者の耳の近くにスピーカを安定的に配置しつつ音を発することができるため、使用者は、生体情報又は生体情報に基づいて生成された情報をより正確に聞き取りやすくなる。
本発明の酸素吸入用カニューラにおいて、固定部は、使用者の耳に掛けられる耳掛け部を備える構成であってもよい。
このようにすれば、固定部を使用者の頭部により安定的に固定することができ、顔を動かしても固定部や固定部に固定されるチューブ部材がずれにくくなる。
このように耳掛け部を設けた場合、耳掛け部は、使用者の両耳のうちのいずれか一方のみに掛けられる構成であってもよい。
このようにすれば、耳掛け部の取り付け作業をより簡単に行えるようになり、しかも、耳掛け部が目立ちにくくなる。また、帽子やヘルメットなどを着用している場合であっても固定部を容易に固定しやすくなる。
本発明の酸素吸入用カニューラにおいて、固定部は、使用者の首又は後頭部に少なくとも一部が接触した状態で巻かれつつ掛けられるバンド部材を備える構成であってもよい。
このようなバンド部材を備えた形で固定部を構成すれば、固定部を使用者の頭部により安定的に固定することができる。
本発明の酸素吸入用カニューラは、生体情報センサが検出した生体情報又は当該生体情報に基づいて生成された情報の少なくともいずれかを当該酸素吸入用カニューラの外部に設けられた外部装置に送信する送信部を有していてもよい。
このようにすれば、生体情報センサが検出した生体情報等を外部装置でも利用可能となる。
本発明の酸素吸入用カニューラは、自身の外部から入力された音に応じた音信号を生成するマイクロフォンと、マイクロフォンで生成された音信号を補聴処理する処理部と、処理部による補聴処理結果に応じた音を出力するスピーカと、を備えた補聴器を有していてもよい。
このようにすれば、酸素吸入用カニューラに補聴器の機能を付加することができ、一層の高機能化が可能となる。また、補聴器とカニューラの両方が必要となる使用者にとっては、複数の器具を別々に装着する煩わしさがなくなる。
なお、この場合、補聴器に含まれるスピーカが生体情報センサが検出した生体情報等を音として出力するスピーカとして兼用されていれば、装置構成の簡素化、部品点数の削減、軽量化等を図る上で有利である。
本発明の酸素吸入用カニューラは、当該酸素吸入用カニューラの外部に設けられた外部装置からの情報を受信する受信部を有していてもよい。そして、情報報知部は、受信部が受信した受信情報又は当該受信情報に基づいて生成された情報の少なくともいずれかを、使用者に報知する構成をなしていてもよい。
このようにすれば、情報報知部を、生体情報センサが検出した生体情報等を報知する装置としてのみならず、外部装置から受信した受信情報又は受信情報に基づいて生成された情報を報知する装置としても利用できるようになる。
本発明の一つである上述の酸素吸入用カニューラによれば、使用者が自身の生体情報又は自身の生体情報に基づいて生成された情報を迅速且つ容易に把握することができる。
第1実施形態の酸素吸入用カニューラと酸素供給装置とを備えた酸素吸入システムを概念的に例示する説明図である。 第1実施形態の酸素吸入用カニューラが使用者に装着された状態を正面側から見た様子を概念的に例示する説明図である。 第1実施形態の酸素吸入用カニューラが使用者に装着された状態を側方から見た様子を概念的に例示する説明図である。 第1実施形態の酸素吸入用カニューラを概略的に例示する左側面図である。 第1実施形態の酸素吸入用カニューラを概略的に例示する平面図である。 第1実施形態の酸素吸入用カニューラと酸素供給装置とを備えた酸素吸入システムの電気的構成を概略的に例示するブロック図である。 第2実施形態の酸素吸入用カニューラを含む酸素吸入システムの一部を概略的に例示する斜視図である。 第2実施形態の酸素吸入用カニューラが使用者に装着された状態を正面側から見た様子を概念的に例示する説明図である。 第2実施形態の酸素吸入用カニューラが使用者に装着された状態を側方から見た様子を概念的に例示する説明図である。 第2実施形態の酸素吸入用カニューラの一部を概略的に例示する平面図である。
<第1実施形態>
1−1.酸素吸入システムの概要
まず、図1を参照し、酸素吸入システム100の概要を説明する。
図1で示す酸素吸入システム100は、例えば酸素療法などに用いられるシステムであり、主に、酸素ガスを供給する酸素供給装置110と、酸素供給装置110から供給される酸素ガスを使用者の鼻孔内に送り込む酸素吸入用カニューラ1(以下、単にカニューラ1ともいう)とによって構成されている。この酸素吸入システム100は、酸素供給装置110から供給される酸素ガスを、使用者に装着されたカニューラ1によって使用者の鼻孔内に送り込むように構成され、使用者が酸素ガスを継続的に吸入し得るようにしたシステムとなっている。
酸素供給装置110は、公知の酸素供給装置であり、後述する可撓性部材18内に設けられた図示しないチューブ内に酸素ガスを送り込む装置として構成されている。酸素供給装置110は、据置型の酸素供給装置であってもよく、携帯型の酸素供給装置であってもよい。据置型の酸素供給装置としては、例えば、酸素より窒素を優先的に吸着する吸着剤を用いて、空気から高濃度の酸素(酸素濃縮ガス)を生成し、その酸素濃縮ガスを設定された流量で供給する公知の据置型酸素濃縮装置を用いることができる。携帯型の酸素供給装置としては、例えば、携帯型酸素ボンベと流量調整器とを備え、流量調整器で調整された流量の酸素ガスを携帯型酸素ボンベから供給し得る公知の携帯型供給ユニットを用いることができる。なお、酸素供給装置110には、CPUなどの制御回路、ROM、RAMなどの記憶部、情報の送信や受信を行う通信部などを備えた制御装置が設けられており、カニューラ1との間で情報の送受信を行い得る。
カニューラ1は、使用者が装着して使用する器具であり、酸素供給装置110から供給される酸素ガスを使用者の鼻孔内に供給する器具である。
1−2.カニューラの形態
図1のように、カニューラ1は、主に、固定部10、チューブ部材70、生体情報センサ32、保持部16、可撓性部材18、コントローラ20、クリップ部24などを備える。
カニューラ1は、図2のように使用者Pに装着される器具であり、固定部10がカニューラ1を使用者Pに固定するように機能する。固定部10は、使用者Pの頭部に固定される部位であり、耳掛け部12と耳挿入部14とによって構成されている。
図2のように、耳挿入部14は、基部14Aとイヤーピース部14Bとを備え、後述する保持部16から突出した構成をなしている。基部14Aは、一端が保持部16に連結されるとともに保持部16が延びる向き(保持部16の長手方向である軸方向)に対して直交する向きに沿うように突出しており、他端がイヤーピース部14Bに連結される。イヤーピース部14Bは、基部14Aが突出する向きに対してやや傾斜した向きに沿って配置され、イヤーピース部14Bの先端部には、後述するスピーカ38(図6)及び補聴器用スピーカ66(図6)からの音を導出する孔部14Cが形成されている(図4、図5も参照)。このイヤーピース部14Bは、孔部14Cを耳Eaの耳孔内(外耳内)と連通させた状態且つイヤーピース部14Bの外表面が使用者Pの左耳Ea1の耳介又は外耳内に接触させた状態となるように取り付けられる。イヤーピース部14Bは、後述するスピーカ38(図6)及び補聴器用スピーカ66(図6)とともにイヤホンとして機能する。
図2のように、耳掛け部12は、使用者Pの耳Eaに掛けられる部位であり、図2の例では、使用者の左耳Ea1に掛けられる耳掛け部12を例示している。耳掛け部12は、撓み変形可能且つ弾性変形可能な樹脂部材又は金属部材によって構成され、一端側(基端側)が耳挿入部14の基部14Aに固定され、他端側が基部14Aから湾曲しつつ延出した構成をなす。耳掛け部12は、一端側(基部14A側)から他端側(先端側)にかけて湾曲しつつ折り返された形状をなし、自然状態(耳掛け部12に対して物体による押圧力が作用していない状態)で円弧状の形状をなしている。図3のように、耳掛け部12は、使用者Pの左耳Ea1に対して上側から載置されるように掛けられつつ固定される。
図3で示す生体情報センサ32は、上述した固定部10に固定され、使用者Pの生体情報を検出するセンサとして構成されている。この生体情報センサ32は、耳掛け部12の先端部に固定されたセンサ被覆部33内に、後述する複数のセンサ(図6で示す血中酸素濃度センサ32A、心拍数センサ32B、呼吸数センサ32C)が設けられた構成をなす。なお、これら血中酸素濃度センサ32A、心拍数センサ32B、呼吸数センサ32Cの詳細については後述する。
図4のように、保持部16は、固定部10、チューブ部材70、可撓性部材18などを保持しつつ互いに連結する部位として構成されている。保持部16は、軸状且つ円筒状に構成されており、軸方向一端側からはチューブ部材70が延び、軸方向他端側からは可撓性部材18が延びている。そして、保持部16の外周面からは、上述の耳挿入部14の基部14Aが突出している。
可撓性部材18は、保持部16とコントローラ20との間に配置される第1可撓性部材18Aと、コントローラ20と酸素供給装置110との間に配置される第2可撓性部材18Bとを備える。第1可撓性部材18A及び第2可撓性部材18Bの内部には、酸素供給装置110からチューブ部材70に酸素ガスを送るための可撓性チューブが配置されている。この可撓性チューブ部材は、第1可撓性部材18A、コントローラ20、第2可撓性部材18Bに跨る形で一体的に構成されている。更に、第1可撓性部材18Aの内部には、保持部16とコントローラ20との間で電気的信号を伝送するケーブルが上述の可撓性チューブの一部とともに被覆材(第1可撓性部材18Aの外面部をなす被覆材)に覆われた形で配置されている。第2可撓性部材18Bの内部には、コントローラ20と酸素供給装置110との間で電気的信号を伝送するケーブルが上述の可撓性チューブの一部とともに被覆材(第2可撓性部材18Bの外面部をなす被覆材)に覆われた形で配置されている。
コントローラ20は、外殻をなすケース体の内部に各種電気部品が収容されている。コントローラ20は、軸状且つ円筒状に構成されており、軸方向一端側からは第1可撓性部材18Aが延び、軸方向他端側からは第2可撓性部材18Bが延びている。コントローラ20の外周面には、複数の操作ボタン34A,34B,34Cを備えた操作部34が設けられている(図1も参照)。
図5のように、チューブ部材70は、保持部16を介して固定部10に保持される部材であり、酸素供給装置110(図1)から送られる酸素ガスを鼻孔Ns(図2、図3)に向かって送る管である。チューブ部材70は、撓み変形可能且つ弾性変形可能な樹脂材料などによって構成されており、自然状態(チューブ部材70に対して物体の接触による押圧力が作用していない状態)では、図5のような所定形状をなしている(図1、図4も参照)。図5のように、チューブ部材70は、保持部16の長手方向の一端部から所定方向に直線状に延びる第1管部71と第1管部71に連結されるとともに所定の向きに湾曲する湾曲管部73と湾曲管部73に連結されるとともに第1管部71とは異なる方向に延びる第2管部72とを備え、これら第1管部71、湾曲管部73、第2管部72が一体的に連結された折れ曲がり形状をなす。第2管部72の外周部には、2つの突起部74,75が突出して形成されており、これら2つの突起部74,75には、第2管部72の管内と連通する孔部74A,75Aが形成されている(図2も参照)。
1−3.カニューラの電気的構成
図6には酸素吸入システム100の電気的構成を概念的に示しており、主に、カニューラ1の内部構成を示している。図6のように、カニューラ1には、生体情報センサ32、操作部34、情報報知部40、送受信回路42、補聴器60などが設けられている。なお、図6において、符号30は、生体情報に関与する電気的構成であり、符号20Aは、例えばコントローラ20内の収容しておくことができる電気的構成である。
生体情報センサ32は、使用者の生体情報を検出するセンサであり、図6の例では、生体情報センサ32として、血中酸素濃度センサ32A、心拍数センサ32B、呼吸数センサ32Cが設けられている。
血中酸素濃度センサ32Aは、例えば、公知の反射式の血中酸素濃度センサとして構成され、使用者の頭部における被測定部位(耳近傍の部位)に接触する接触面(図1、図2で示すセンサ被覆部33の接触面)から赤外光及び赤色光を照射し得る発光部と、発光部から照射された赤外光及び赤色光が被測定部位近傍で反射したそれぞれの光を受光する受光部とを備え、赤外光の反射光の受光量と赤色光の反射光の受光量との比率に基づいて公知の方法で血中酸素濃度を検出する。なお、血中酸素濃度センサ32Aは、少なくとも被測定部位からの各反射光(赤外光の反射光及び赤色光の反射光)の受光量を検出し得る構成であればよく、血中酸素濃度の算出はカニューラ1内(例えば、制御回路36)で行ってもよく、それら受光量のデータを酸素供給装置110に送信した上で、酸素供給装置110内の制御回路(図示略)にて血中酸素濃度の算出を行ってもよい。
心拍数センサ32Bは、公知の心拍数センサとして構成されており、使用者の耳Ea又は耳Eaの周辺を検出対象位置として接触方式又は非接触方式で使用者の心拍数を計測する。心拍数センサ32Bは、使用者の心拍数が測定できる公知の方式であれば、どのような方式を用いてもよい。
呼吸数センサ32Cは、公知の呼吸数センサとして構成されており、使用者の耳Ea又は耳Eaの周辺を検出対象位置として接触方式又は非接触方式で使用者の呼吸数を計測する。呼吸数センサ32Cは、使用者の呼吸数が測定できる公知の方式であれば、どのような方式を用いてもよい。
操作部34は、複数の操作ボタン34A,34B,34C(図1参照)を備え、使用者が入力操作を行い得るインターフェースとして構成されている。操作部34は、複数の操作ボタン34A,34B,34Cに対する操作に応じた情報を制御回路36に入力し得る。
スピーカ38は、イヤホンとして使用可能な公知の小型スピーカとして構成されている。このスピーカ38は、上述の基部14A内又はイヤーピース部14B内に内蔵される形で固定部10に固定されており、イヤーピース部14Bに形成された孔部14Cを介して外部に音を導出する構成をなす。
制御回路36は、演算機能を備えたマイクロコンピュータやハードウェア回路などによって構成され、各種情報処理を行い得る。なお、図示はしていないが、制御回路36の内部又は外部にメモリが設けられていてもよい。
送受信回路42は、カニューラ1で生成された情報を外部装置に送信する送信部としての機能と、外部装置から送信された情報を受信する受信部としての機能とを有する。送受信回路42の送受信の対象となる外部装置は、例えば、図1で示す酸素供給装置110であってもよく、その他の装置であってもよい。また、送受信回路42が情報を送信するときの送信相手となる外部装置と、送受信回路42が情報を受信するときの受信相手となる外部装置とが異なっていてもよい。以下の説明では、酸素供給装置110が送信相手且つ受信相手の外部装置である場合を例に挙げて説明する。また、送受信回路42が外部装置に情報を送信する場合、公知の有線通信方式で情報を送信してもよく、公知の無線通信方式で情報を送信してもよい。同様に、送受信回路42が外部装置から情報を受信する場合、公知の有線通信方式で情報を受信してもよく、公知の無線通信方式で情報を受信してもよい。
補聴器60は、電気的構成については公知の補聴器として構成されている。補聴器60は、自身の外部から入力された音に応じた音信号を生成するマイクロフォン62と、マイクロフォン62で生成された音信号を補聴処理する処理部の一例としての補聴処理回路64と、補聴処理回路64による補聴処理結果に応じた音を出力する補聴器用スピーカ66と、を備え、マイクロフォン62で生成され音信号に応じた音を補聴器用スピーカ66から発し得る構成をなす。補聴処理回路64がマイクロフォン62で生成された音信号を補聴処理する例としては、少なくともマイクロフォン62で生成された音信号の増幅が挙げられる。この場合、補聴処理回路64は、マイクロフォン62で生成された音信号を増幅する増幅回路を少なくとも備え、増幅方式は公知の様々な方式を採用し得る。また、補聴処理回路64は、増幅以外の公知の補聴処理を採用することもでき、例えば、公知のノイズ除去処理、SN比向上処理などを行い、聴こえやすさを向上し得るようになっている。本構成の補聴器60は、補聴器用スピーカ66を耳挿入部14内に設けることが望ましい。補聴処理回路64については、耳挿入部14に設けてもよく、保持部16に設けてもよく、コントローラ20に設けてもよい。マイクロフォン62についても、耳挿入部14に設けてもよく、保持部16に設けてもよく、コントローラ20に設けてもよい。
1−4.カニューラの動作
次に、カニューラ1の動作について説明する。
カニューラ1は、図2のように使用者Pに装着した状態で使用される。カニューラ1に接続された酸素供給装置110では、酸素ガスの流量が設定できるようになっており、所定の開始操作がなされることに応じて酸素供給装置110から可撓性部材18内の可撓性チューブに対して設定された流量の酸素ガスが供給され始める。このように酸素供給装置110から酸素ガスが供給されると、この酸素ガスは可撓性部材18内の可撓性チューブを通ってチューブ部材70内に流れ、使用者Pの鼻孔Ns内に挿入された突起部74,75から使用者Pの鼻腔内に酸素ガスが送り込まれる。
カニューラ1は、このような酸素供給動作中に、図2で示す生体情報センサ32によって使用者Pの生体情報を検出することができる。具体的には、図6で示す血中酸素濃度センサ32Aが、使用者Pの血中酸素濃度を継続的に計測し、使用者Pの血中酸素濃度を特定し得る物理量(具体的には、例えば上述した赤外光及び赤色光の受光量)を連続的に又は断続的に出力し続ける。同様に、心拍数センサ32Bは、使用者Pの心拍数を継続的に計測し、使用者Pの心拍数を特定し得る物理量を連続的に又は断続的に出力し続ける。同様に、呼吸数センサ32Cは、使用者Pの呼吸数を継続的に計測し、使用者Pの呼吸数と特定し得る物理量を連続的に又は断続的に出力し続ける。
血中酸素濃度センサ32A、心拍数センサ32B、呼吸数センサ32Cからそれぞれ出力される物理量(血中酸素濃度、心拍数、呼吸数をそれぞれ特定し得る各物理量)の信号は、制御回路36及び送受信回路42によって酸素供給装置110に送信される。酸素供給装置110内の図示しない送受信回路及び制御回路は、制御回路36及び送受信回路42から送信される各物理量の信号(血中酸素濃度、心拍数、呼吸数をそれぞれ特定する物理量の信号)のそれぞれを短い時間間隔で断続的に取得し、それら物理量の信号を取得する毎に、それら物理量の信号に基づいて血中酸素濃度、心拍数、呼吸数を算出する。そして、酸素供給装置110内の図示しない送受信回路及び制御回路は、血中酸素濃度、心拍数、呼吸数を算出する毎に、それら血中酸素濃度、心拍数、呼吸数の各値のデータをカニューラ1の送受信回路42に送信する。このような構成であるため、制御回路36及び送受信回路42は、血中酸素濃度、心拍数、呼吸数の各値を短い時間間隔で取得することができ、血中酸素濃度、心拍数、呼吸数の各値をリアルタイムに計測することができる。
更に、カニューラ1では、制御回路36及びスピーカ38が情報報知部40として機能し、情報報知部40は、生体情報センサ32が検出した生体情報又は当該生体情報に基づいて生成された情報の少なくともいずれかを、使用者に報知する。具体的には、情報報知部40は、所定のタイミングで制御回路36からスピーカ38に対して「生体情報」又は「生体情報に基づいて生成された情報」の少なくともいずれかを示す音信号を与え、これに応じてスピーカ38が音信号に応じた音を出力する。情報報知部40が報知する「生体情報」は、具体的には生体情報センサ32が検出した物理量に基づいて算出される計測値であり、血中酸素濃度の値、心拍数の値、呼吸数の値などが該当する。
上述したように制御回路36及び送受信回路42は、血中酸素濃度、心拍数、呼吸数の各値を短い時間間隔で取得し得るようになっているため、例えば、情報報知部40は、所定の報知タイミングで血中酸素濃度、心拍数、呼吸数の最新の取得値をスピーカ38から音声情報によって報知することができる。報知の方法としては、「血中酸素濃度は99%です」といった例のように、メッセージ中に血中酸素濃度、心拍数、呼吸数の計測値が含まれるようにすることが望ましい。
また、情報報知部40が「生体情報に基づいて生成された情報」を報知する場合、「生体情報に基づいて生成された情報」としては、「血中酸素濃度、心拍数、呼吸数のそれぞれの変化量又は変化度合いを説明する情報」などを採用してもよい。例えば、血中酸素濃度が一定時間内に一定値以上変化した場合に、「血中酸素濃度が急低下しました」といったメッセージを報知してもよい。或いは、血中酸素濃度の一定時間内の変化量が一定値未満である場合に、「血中酸素濃度の変化量は安定しています」といったメッセージを報知してもよい。心拍数や呼吸数についても同様の方法で報知することができる。
また、情報報知部40が「生体情報に基づいて生成された情報」を報知する場合、「生体情報に基づいて生成された情報」としては、「血中酸素濃度、心拍数、呼吸数のそれぞれが基準を満たすか否かを説明する情報」などを採用することができる。例えば、血中酸素濃度の正常値を一定範囲に定めておき、所定の報知タイミングで血中酸素濃度の最新の取得値が一定範囲(正常値の範囲)内にあるか否かを判定し、一定範囲内にある場合には、「血中酸素濃度は正常です」といったメッセージを報知し、一定範囲内にない場合には、「血中酸素濃度は正常範囲を下回っています」といったメッセージを報知するようにしてもよい。勿論、メッセージとしてはこれら以外の様々な種類のメッセージを採用することができる。心拍数や呼吸数についても同様の方法で報知することができる。
情報報知部40が「生体情報に基づいて生成された情報」を報知する場合、「生体情報に基づいて生成された情報」としては、「生体情報に基づいて酸素ガスの流量の操作を指示する情報」などを採用してもよい。例えば、所定の報知タイミングで血中酸素濃度の最新の取得値が一定範囲(正常値の範囲)内にあるか否かを判定し、一定範囲内にある場合には、「酸素ガスの流量を現在の状態で維持して下さい」といったメッセージを報知し、一定範囲内にない場合には、「酸素ガスの流量を上げて下さい」といったメッセージを報知するようにしてもよい。勿論、指示の方法はこの方法に限定されず、様々な指示方法を採用することができる。
情報報知部40が情報を報知するタイミング(上述の「所定のタイミング」)としては様々なタイミングを採用することができる。例えば、酸素供給装置110によって酸素供給動作が行われている最中の一定時間毎のタイミングであってもよく、使用者が操作部34に対して所定操作を行ったタイミングであってもよい。或いは、生体情報センサ32で検出される生体情報の値が所定条件を満たすようになったタイミングであってもよい。例えば、制御回路36及び送受信回路42が取得する血中酸素濃度の最新の取得値が上述の正常範囲を下回るようになったタイミングであってもよく、心拍数、呼吸数が基準値を下回るようになったタイミングであってもよく、血中酸素濃度、心拍数、呼吸数のいずれかが一定時間内に一定値以上変化したようなタイミングであってもよい。
1−5.効果
次に、上述したカニューラ1によって得られる効果を例示する。
上述したカニューラ1は、情報報知部40を有し、この情報報知部40は、生体情報センサ32が検出した生体情報又は生体情報に基づいて生成された情報の少なくともいずれかを使用者に報知するように機能する。このような構成であるため、使用者が酸素吸入用カニューラ1を装着している装着状態のままで使用者の生体情報を検出することができ、その生体情報又はその生体情報に基づいて生成された情報を、使用者に報知することが可能となる。使用者は、自身の生体情報又は自身の生体情報に基づいて生成された情報を、自身の頭部に装着されたカニューラ1から迅速かつ容易に取得することができるため、自身の状態をより正確に認識した上で、適切な対応を迅速にとりやすくなる。
更に、生体情報センサ32は、血中酸素濃度、心拍数、呼吸数を計測するセンサとして構成されている。この構成によれば、使用者が酸素吸入療法を行っているときに、酸素吸入療法で重要な指標となる血中酸素濃度、心拍数、呼吸数を並行して検出することができ、それら血中酸素濃度、心拍数、呼吸数の値又はそれらの値に基づいて生成された情報を使用者に知らせることができる。使用者は、血中酸素濃度、心拍数、呼吸数の各状態を、より正確に認識した上で、適切な対応を迅速にとりやすくなる。
また、情報報知部40は、生体情報の計測値(血中酸素濃度、心拍数、呼吸数の各値)を報知し得るようになっている。この構成によれば、使用者は、自身の状態を具体的な計測値(血中酸素濃度、心拍数、呼吸数の各値)によって正確に知ることができる。
更に、情報報知部40は固定部10に固定されるスピーカ38を備え、このスピーカ38は、生体情報又は生体情報に基づいて生成された情報の少なくともいずれかを音として出力し得る。このようにすれば、使用者は表示の視認などを行わなくても生体情報又は生体情報に基づいて生成された情報を認識できるようになり、利便性がより高まる。しかも、使用者の耳の近くにスピーカ38を安定的に配置しつつ音を発することができるため、使用者は、生体情報又は生体情報に基づいて生成された情報をより正確に聞き取りやすくなる。
酸素吸入用カニューラ1において、固定部10は、使用者の耳に掛けられる耳掛け部12を備える。このようにすれば、固定部10を、使用者の頭部に対して安定的に固定することができ、顔を動かしても固定部10や固定部10に固定されるチューブ部材70がずれにくくなる。
更に、耳掛け部12は、使用者の両耳Ea1,Ea2のうちのいずれか一方のみに掛けられる構成をなす。このようにすれば、耳掛け部12の取り付け作業をより簡単に行えるようになり、しかも、耳掛け部12が目立ちにくくなる。
上述したカニューラ1は、生体情報センサ32が検出した生体情報又は当該生体情報に基づいて生成された情報の少なくともいずれかをカニューラ1の外部に設けられた外部装置(酸素供給装置110やその他の外部装置)に送信する送信部(制御回路36及び送受信回路42)を有する。このようにすれば、生体情報センサ32が検出した生体情報等を外部装置でも利用可能となる。
上述したカニューラ1は、自身の外部から入力された音に応じた音信号を生成するマイクロフォン62と、マイクロフォン62で生成された音信号を補聴処理する処理部(補聴処理回路64)と、処理部(補聴処理回路64)による補聴処理結果に応じた音を出力するスピーカ38と、を備えた補聴器60を有する。このようにすれば、カニューラ1に補聴器60の機能を付加することができ、一層の高機能化が可能となる。また、補聴器とカニューラの両方が必要となる使用者にとっては、複数の器具を別々に装着する煩わしさがなくなる。
上述したカニューラ1は、カニューラ1の外部に設けられた外部装置(酸素供給装置110やその他の外部装置)からの情報を受信する受信部(制御回路36及び送受信回路42)を有する。そして、情報報知部40は、受信部が受信した受信情報又は当該受信情報に基づいて生成された情報の少なくともいずれかを、使用者に報知する構成をなす。このようにすれば、情報報知部40を、生体情報センサ32が検出した生体情報等を報知する装置としてのみならず、外部装置から受信した受信情報又は受信情報に基づいて生成された情報を報知する装置としても利用できるようになる。
例えば、酸素供給装置110に何らかのエラーが発生した場合に酸素供給装置110から受信部(制御回路36及び送受信回路42)に対して「酸素供給装置でエラーが発生しました」といったメッセージ情報を送信し、これに応じて、情報報知部40がスピーカ38から「酸素供給装置でエラーが発生しました」といったメッセージを発するようにすれば、使用者は、酸素供給装置でエラーが発生したことをより確実に気付くことができる。
<第2実施形態>
次に、図7等を参照して第2実施形態の酸素吸入用カニューラ201(以下、単にカニューラ201とも称する)を説明する。
第2実施形態のカニューラ201が適用される酸素吸入システム200は、第1実施形態のカニューラ1が適用される酸素吸入システム100においてカニューラ1をカニューラ201に変更したものである。第2実施形態のカニューラ201は、固定部10に代えて固定部210を用いた点、保持部16に代えて保持部216を用いた点、チューブ部材70に代えてチューブ部材270を用いた点、及び各種電気部品の配置のみが第1実施形態のカニューラ1と異なり、それ以外は第1実施形態のカニューラ1と同様である。よって、カニューラ201において、これらの相違点以外は、第1実施形態のカニューラ1と同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
なお、図7〜図9では、第1可撓性部材18Aの延出先の構成は省略しているが、第1可撓性部材18Aには第1実施形態のカニューラ1と同様のコントローラ20が接続され、このコントローラ20には第1実施形態のカニューラ1と同様の第2可撓性部材18Bが接続されている。そして、第2可撓性部材18Bには、図1で示す酸素供給装置110と同様の酸素供給装置が接続され、この酸素供給装置によってチューブ部材270内に酸素ガスが供給されるようになっている。
カニューラ201の電気的構成は、図6で示すカニューラ1の電気的構成と同一であり、「1−3.カニューラの電気的構成」で説明した内容と同様である。よって、以下では適宜図6を参照することとし、電気的構成の詳細な説明は省略する。
カニューラ201の動作は、「1−4.カニューラの動作」で説明したカニューラ1の動作と同様である。
図7のように、第2実施形態のカニューラ201は、固定部210、チューブ部材270、保持部216、接触部240A,240B、可撓性部材18、コントローラ(図示略)、クリップ部(図示略)などを備える。なお、可撓性部材18、コントローラ(図示略)、クリップ部(図示略)については、図1等で示す可撓性部材18、コントローラ20、クリップ部24と同様の構成をなし、同様に機能する。
固定部210は、図7のように構成され、使用者の首又は後頭部に少なくとも一部が接触した状態で巻かれつつ掛けられるバンド部材212を備えている。このバンド部材212は、所定の第1方向に沿って長手状に延びる第1対向部231と、第1対向部231の長手方向両端部からそれぞれが折れ曲がる形態で所定の第2方向に沿って延びる一対の第2対向部232A,232Bとを備える。一対の第2対向部232A,232Bは、それぞれが細長い板状の形態をなし、図8のように、両第2対向部232A,232Bによって使用者Pの頭部を挟み込むように配置される。第2対向部232Aは使用者Pの左側頭部に対向するように配置され、第2対向部232Bは使用者Pの右側頭部に対向するように配置される。図9のように、第1対向部231は使用者Pの後頭部又は首部に接触しつつ対向するように配置される。
図10のように、チューブ部材270は、形状が図1等で示すチューブ部材70の形状と若干異なるが基本的な構成、機能は同様である。チューブ部材270は、保持部216を介して固定部210に保持される部材であり、酸素供給装置(図1で示す酸素供給装置110と同様の装置)から送られる酸素ガスを鼻孔Ns(図8、図9)に向かって送る管となっている。このチューブ部材270も、撓み変形可能且つ弾性変形可能な樹脂材料などによって構成されており、自然状態(チューブ部材270に対して物体の接触による押圧力が作用していない状態)では、図10のような所定形状をなしている。チューブ部材270は、保持部216から使用者Pの鼻孔Ns(図8、図9)に向かって湾曲しつつ延びる形態をなし、先端側の外周部には2つの突起部274,275が突出して形成されている。そして、これら2つの突起部274,275には、チューブ部材270の管内と連通する孔部274A,275Aが形成されている。
接触部240A,240Bは、使用者Pの耳Ea付近に接触しつつ保持される部分である。接触部240Aは、第2対向部232Aの内面(第2対向部232B側の板面)からやや突出した形態で設けられ、図8のような装着状態において使用者Pの左耳Ea1に接触した状態で配置される。接触部240Bは、第2対向部232Bの内面(第2対向部232A側の板面)からやや突出した形態で設けられ、図8のような装着状態において使用者Pの右耳Ea2に接触した状態で配置される。
本構成では、接触部240A,240Bのいずれか又は両方に、図6で示すスピーカ38及び補聴器用スピーカ66が設けられ、接触部240A,240Bのいずれか又は両方から使用者Pの耳Eaに音を伝え得るように構成されている。図6で示す補聴処理回路64やマイクロフォン62については、接触部240A,240Bのいずれか又は両方に設けてもよく、保持部216に設けてもよく、第1実施形態のコントローラ20(図1)と同様のコントローラ(図示略)に設けてもよい。
本構成では、接触部240A,240Bのいずれか又は両方に、図6で示す血中酸素濃度センサ32A,心拍数センサ32B、呼吸数センサ32Cを設けることができる。或いは、接触部240A,240B以外の位置において使用者の頭部に対向し得る形でこれら血中酸素濃度センサ32A,心拍数センサ32B、呼吸数センサ32Cを設けるようにしてもよい。
このように構成された第2実施形態のカニューラ201も、第1実施形態のカニューラ1と同様の効果を生じさせ得る。
更に、カニューラ201の固定部210は、使用者の首又は後頭部に少なくとも一部が接触した状態で巻かれつつ掛けられるバンド部材212を備えているため、固定部210を、使用者の頭部に対して、より安定的に固定することができる。
<他の実施形態>
本発明は、本明細書の実施形態の各態様や変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現できる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態、実施例、変形例中の技術的特徴は、先述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、先述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことができる。その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除できる。変更例としては、例えば、以下のようなものが該当する。
上述した実施形態では、図6で示すスピーカ38及び補聴器用スピーカ66のいずれもが、空間に対して音波を発生させ、この音波によって使用者の耳内に音を伝達する方式(空気伝導を利用して音を使用者に伝達する方式)となっていたが、スピーカ38及び補聴器用スピーカ66のいずれか又は両方が骨伝導方式によって音を使用者に伝達する骨伝導スピーカとして構成されていてもよい。或いは、スピーカ38及び補聴器用スピーカ66のいずれか又は両方が空気伝導方式と骨伝導方式を併用した構成であってもよい。
上述した実施形態では、補聴器60に含まれる補聴器用スピーカ66と、生体情報等を音として出力するスピーカ38とが別々のものとして構成された例を示したが、これらが一つのスピーカによって兼用されていてもよい。このようにすれば、装置構成の簡素化、部品点数の削減、軽量化等を図る上で有利である。
第1実施形態では、固定部10と一体的に固定する形態で呼吸数センサ32Cを設けた例を示し、第2実施形態では、接触部220に呼吸数センサ32Cを設けた例を示したが、呼吸数センサ32Cの位置はこれらの例に限定されず、例えば、コントローラ20に呼吸数センサ32Cが設けられていてもよい。
第1実施形態では、使用者の左耳Ea1に耳掛け部が掛けられる構成を例示したが、右耳に掛けられる構成であってもよく、使用者の両耳に掛けられる一対の耳掛け部を備えていてもよい。一対の耳掛け部を設ける場合、両耳掛け部を一体的に連結する連結部が設けられているとよい。
上述した実施形態では、生体情報センサ32が検出した生体情報(血中酸素濃度、心拍数、呼吸数を特定し得る物理量)を酸素供給装置110に送信し得る例を示したが、酸素供給装置110以外の情報処理装置に送信し、この情報処理装置にて血中酸素濃度、心拍数、呼吸数についての継続的なログデータを記録してもよい。この場合、送信対象となる情報処理装置は、カニューラを装着した使用者の現在地近辺(例えば使用者がいる室内、或いは使用者がいる建物内など)に配置された装置であってもよく、使用者の現在地から離れた場所(例えば、使用者がいる部屋から離れたナースステーションや、使用者がいる建物から離れた病院など)に存在する装置であってもよい。
上述した実施形態では、受信部として機能する制御回路36及び送受信回路42が酸素供給装置110からの情報を受信し得る例を示したが、制御回路36及び送受信回路42は、酸素供給装置110以外の情報処理装置から情報を受信し得る構成であってもよい。この場合、受信対象となる情報処理装置は、カニューラを装着した使用者の現在地近辺(例えば使用者がいる室内、或いは使用者がいる建物内など)に配置された装置であってもよく、使用者の現在地から離れた場所(例えば、使用者がいる部屋から離れたナースステーションや、使用者がいる建物から離れた病院など)に存在する装置であってもよい。例えば、使用者の現在地から離れた場所に存在する情報処理装置から、制御回路36及び送受信回路42に対して「酸素供給装置をメンテナンスしてください」「かかりつけ医に連絡してください」といったメッセージを促す指示情報を送信し、制御回路36及び送受信回路42がこのような指示情報を受信することに応じてスピーカ38から「酸素供給装置をメンテナンスしてください」「かかりつけ医に連絡してください」といったメッセージを音声として発するようにしてもよい。
上述した実施形態では、酸素供給装置110内の制御回路で血中酸素濃度、心拍数、呼吸数の具体的な値を算出する方法を例示したが、カニューラ1内の制御回路36にて血中酸素濃度、心拍数、呼吸数の具体的な値を算出してもよい。
上述した実施形態では、可撓性部材18の内部に可撓性チューブと生体情報等を伝送するための複数のケーブルとを設けているが、これらを別々に設け、結束バンドなどで束ねるようにしてもよい。
補聴器60の一部の機能をコントローラ20に設ける場合、補聴器60用のケーブルは、可撓性部材18内に設けるようにしてもよく、可撓性部材18の外側に設けて可撓性部材18と束ねるようにしてもよい。
上述した実施形態では、生体情報センサが検出した生体情報又は生体情報に基づいて生成された情報を音として使用者に報知する例を示したが、このような情報を音以外の他の媒介によって報知してもよい。例えば、コントローラ20に設けられた表示部にこれらの情報を表示してもよい。光を照射し、これらの情報を映像として映し出すような構成であってもよい。
1,201…酸素吸入用カニューラ
10,210…固定部
12…耳掛け部
32…生体情報センサ
36…制御回路(送信部、受信部)
38…スピーカ
40…情報報知部
42…送受信回路(送信部、受信部)
60…補聴器
62…マイクロフォン
64…補聴処理回路(処理部)
66…補聴器用スピーカ(スピーカ)
70…チューブ部材
212…バンド部材

Claims (10)

  1. 酸素供給装置から送られる酸素ガスを使用者の鼻孔内に供給する酸素吸入用カニューラであって、
    前記使用者の頭部に固定される固定部と、
    前記固定部に直接又は他部材を介して保持され、前記酸素供給装置から送られる前記酸素ガスを前記鼻孔に向かって送る管であるチューブ部材と、
    前記使用者の生体情報を検出する生体情報センサと、
    前記生体情報センサが検出した前記生体情報又は当該生体情報に基づいて生成された情報の少なくともいずれかを、前記使用者に報知する情報報知部と、
    を有する酸素吸入用カニューラ。
  2. 前記生体情報センサは、血中酸素濃度、心拍数、呼吸数、の少なくともいずれかを計測するセンサである
    請求項1に記載の酸素吸入用カニューラ。
  3. 前記情報報知部は、前記生体情報の計測値を報知する
    請求項1又は請求項2に記載の酸素吸入用カニューラ。
  4. 前記情報報知部は、前記固定部に固定されるとともに前記生体情報又は前記生体情報に基づいて生成された情報の少なくともいずれかを音として出力するスピーカを備える
    請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の酸素吸入用カニューラ。
  5. 前記固定部は、前記使用者の耳に掛けられる耳掛け部を備える
    請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の酸素吸入用カニューラ。
  6. 前記耳掛け部は、前記使用者の両耳のうちのいずれか一方のみに掛けられる
    請求項5に記載の酸素吸入用カニューラ。
  7. 前記固定部は、前記使用者の首又は後頭部に巻かれつつ掛けられるバンド部材を備える
    請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の酸素吸入用カニューラ。
  8. 前記生体情報センサが検出した前記生体情報又は当該生体情報に基づいて生成された情報の少なくともいずれかを当該酸素吸入用カニューラの外部に設けられた外部装置に送信する送信部を有する
    請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の酸素吸入用カニューラ。
  9. 自身の外部から入力された音に応じた音信号を生成するマイクロフォンと、前記マイクロフォンで生成された音信号を補聴処理する処理部と、前記処理部による補聴処理結果に応じた音を出力するスピーカと、を備えた補聴器を有する
    請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の酸素吸入用カニューラ。
  10. 当該酸素吸入用カニューラの外部に設けられた外部装置からの情報を受信する受信部を有し、
    前記情報報知部は、前記受信部が受信した受信情報又は当該受信情報に基づいて生成された情報の少なくともいずれかを、前記使用者に報知する
    請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の酸素吸入用カニューラ。
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