JP2019164042A - 電子時計 - Google Patents

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Abstract

【課題】指針が基準時刻を示す際に、制御回路により日車が日窓に表示する文字を変更する命令を行う電子時計を提供する。【解決手段】電子時計は、文字板上に配置される分針と、分針を運針させるための複数種類の運針信号を順次出力する分針駆動回路と、日付に関する文字を、文字板に設けられる日窓に表示する日車と、日窓に表示される文字を変更させるための日車駆動信号を出力する日車駆動回路と、制御回路を備え、制御回路は、基準時刻を通過して目標時刻となるように分針を運針させる場合において、分針が基準時刻を示すまでに必要な運針数を取得し、該必要な運針数に基づいて、分針が基準時刻を示すように、少なくとも連続運針信号S2又は調整運針信号S3を出力させる運針命令を行い、分針が基準時刻を示す際に、日車駆動命令を行うと共に運針命令を行う。【選択図】図6

Description

本発明は、電子時計に関する。
従来、時刻修正を行う際に指針を高速運針させる電子時計が知られている。例えば、特許文献1には、複数ステップ分まとめて運針させるモータ駆動信号をモータ駆動部が出力することにより指針を高速運針させる技術が開示されている。また、電子時計においては、日付を表示する表示手段である日車を有するものが知られている。日車は、基準時刻である00時00分になった際に、次の日の日付を表示するように駆動する。
特開2008−151567号公報
ここで、特許文献1に示すような複数ステップ分まとめて運針を行うための信号を出力することにより指針を高速運針させる電子時計に、日車を駆動することにより日付表示を変更する構成を採用した場合、日車を駆動するタイミングを正確に取得できないおそれがある。複数ステップ分まとめて運針させる信号が出力されている間に指針が基準時刻を通過する場合、電子時計内の制御回路において、指針が基準時刻を示すタイミングを正確に取得することが困難であるためである。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、指針が基準時刻を示す際に、制御回路により表示手段が表示する文字を変更する命令を行うことにある。
上記課題を解決すべく本出願において開示される発明は種々の側面を有しており、それら側面の代表的なものの概要は以下の通りである。
(1)文字板と、前記文字板上に配置され、時刻を示す指針と、前記指針を運針させるための複数種類の運針信号を順次出力する運針回路と、日付、時間帯又は曜日に関する文字を、前記文字板に設けられる表示部に表示する表示手段と、前記表示部に表示される前記文字を変更させるための変更信号を出力する表示変更回路と、前記運針信号を出力させる運針命令を前記運針回路に対して順次行うと共に、前記指針が基準時刻を示す際に、前記変更信号を出力させる変更命令を前記表示変更回路に対して行う制御回路と、を備え、前記複数種類の運針信号は、少なくとも、第1の運針数で前記指針を連続運針させるための連続運針信号と、前記第1の運針数よりも少ない第2の運針数で前記指針を運針させる調整運針信号とを含み、前記制御回路は、1又は複数の前記連続運針信号を出力させる前記運針命令を行うことにより前記基準時刻を通過して目標時刻となるように前記指針を運針させる場合において、前記指針が前記基準時刻を示すまでに必要な運針数を取得し、該必要な運針数に基づいて、前記指針が前記基準時刻を示すように、少なくとも前記連続運針信号又は前記調整運針信号を出力させる前記運針命令を行い、前記指針が前記基準時刻を示す際に、前記変更命令を行うと共に前記運針命令を行う、電子時計。
(2)(1)において、前記制御回路は、前記調整運針信号を出力させる前記運針命令を、前記指針が前記基準時刻を示すまでの間に行われる前記運針命令のうち最初に行う、電子時計。
(3)(1)において、前記制御回路は、前記調整運針信号を出力させる前記運針命令を、前記指針が前記基準時刻を示すまでの間に行われる前記運針命令のうち最後に行う、電子時計。
(4)(1)〜(3)のいずれかにおいて、前記制御回路は、前記指針が前記基準時刻から前記目標時刻を示すまでに必要な運針数を取得し、該必要な運針数に基づいて、前記指針が前記目標時刻を示すように、少なくとも前記連続運針信号又は前記調整運針信号を出力させる前記運針命令を行う、電子時計。
(5)(4)において、前記制御回路は、前記指針が前記目標時刻を示すように、前記運針命令を前記運針回路に対して順次行う場合において、前記分針が前記基準時刻を示す際以降に出力される前記運針信号が前記連続運針信号以外の運針信号を含む場合、前記運針信号のうち最も運針数が少ない運針信号を最後に出力させるように前記運針命令を行う、電子時計。
(6)(5)において、前記最後に出力させるように前記運針命令を行うことにより出力される前記運針信号は、運針数が1の単位運針信号である、電子時計。
(7)(1)〜(6)のいずれかにおいて、前記指針は正回転方向と逆回転方向に運針可能であり、前記基準時刻は、前記指針が正回転方向に運針する場合と、前記指針が逆回転方向に運針する場合とで異なる、電子時計。
(8)(7)において、前記指針が前記正回転方向に運針する場合の基準時刻は00時00分であり、前記指針が前記逆回転方向に運針する場合の前記基準時刻は23時59分である、電子時計。
(9)(1)〜(8)のいずれかにおいて、前記表示部は、前記文字板に形成される開口であり、前記表示手段は、前記文字板の背面に設けられ、前記開口から前記文字を露出させる日車である、電子時計。
(10)(1)〜(9)のいずれかにおいて、前記連続運針信号が出力される期間は、前記制御回路が前記運針命令を連続して行うことが可能な期間よりも長い、電子時計。
(11)(1)〜(10)のいずれかにおいて、時刻情報を含む信号を受信する受信回路をさらに有し、前記制御回路は、前記運針命令を前記運針回路に対して順次行うことにより、前記受信回路が受信した前記時刻情報に基づいて前記指針が示す時刻を修正する、電子時計。
(12)(1)〜(11)のいずれかにおいて、前記第1の運針数は2のべき乗である、電子時計。
上記本発明の(1)〜(12)の側面によれば、指針が基準時刻を示す際に、制御回路により表示手段が表示する文字を変更する命令を行うことができる。
第1実施形態に係る電子時計を示す平面図である。 第1実施形態に係る電子時計の構成の概要を示すブロック図である。 単位運針信号及び連続運針信号を示す図である。 比較例における高速運針動作を説明する図である。 第1実施形態における調整運針信号を示す図である。 第1実施形態における高速運針動作について説明する図である。 図7は、第1実施形態における高速運針動作を行う際の制御回路の動作を説明するフローチャートである。 第2実施形態における高速運針動作について説明する図である。 第3実施形態における高速運針動作について説明する図である。 第4実施形態における高速運針動作について説明する図である。
以下、本発明の各実施形態について図面に基づき詳細に説明する。
図1は、第1実施形態に係る電子時計を示す平面図である。電子時計100は、外装(時計ケース)である胴1、胴1内に配置された文字板2、文字板2上に配置される指針、胴1の側面に設けられる操作部6を有する。指針は、文字板2上に設けられる時刻を表す時字を指し示すことにより、電子時計100の内部で計時される内部時刻を示すものである。なお、内部時刻とは、電子時計100内部の時計回路が保持する時刻情報(時刻及び日付を含む)である。以下、内部時刻に基づいて指針によって表示される時刻を表示時刻という。電子時計100は、指針として時針3、分針4、秒針5を有する。
また、電子時計100は、操作部6として、ユーザが種々の操作を行うための竜頭6a、ボタン6bを有し、それらは胴1の3時側の側面に設けられる。また、電子時計100は、胴1の12時側及び6時側の側面に設けられる、バンドを固定するためのバンド固定部8を有する。
さらに、文字板2には、表示手段としての日車7に表示される文字をユーザに視認させるための表示部としての日窓21が設けられる。電子時計100においては、日車7に日付に関する文字が表示されており、電子時計1の表示時刻が日付を跨ぐ際に、日車7は回転駆動し、日窓21に表示される日付を変更させるようになっている。
なお、日車7は、文字板2の背面側に回転可能に配置され、その平面形状は円形であるとよい。そして、日車7には、その外縁に沿うように、1日〜31日を示す文字(1〜31)が刻印等により並んで設けられているとよい。また、日窓21は、文字板2に形成される開口であって、日車7に設けられる文字を露出させ、ユーザに視認させるものであるとよい。なお、日車7に設けられる文字は、月や年を表示する文字であってもよいし、時間帯(例えば、午前、午後)や曜日に関する文字であってもよい。また、日車や日窓は1つに限られるものではなく、日付の十の位と一の位とをそれぞれ表示するビッグデイト表示のように複数設けられていてもよい。また、第1実施形態においては、表示手段として日車7を示すが、これに限られるものではない。例えば、表示手段は、指針により日付等を示すものであってもよいし、文字板2に設けられる液晶表示部等に日付等をデジタル表示するものであってもよい。
図1に示した電子時計100のデザインは一例である。ここで示したもの以外にも、例えば、胴1を丸型でなく角型にしてもよいし、竜頭6aやボタン6bの有無、数、配置は任意である。また、第1実施形態では、指針を時針3、分針4、秒針5の3本としているが、これに限定されるものではなく、例えば、秒針を省略したり、機能針を備えるサブダイヤルを文字板2に設けたりしてもよい。また、文字板2には、タイムゾーンやサマータイムの有無、電波の受信状態や電池の残量等を表示してもよい。また、第1実施形態においては、電子時計100として、腕時計を示すが、これに限られるものではなく、時計機能を有する他のウェアラブル端末であってもよい。
さらに、図2を参照して、第1実施形態に係る電子時計の構成の概要について説明する。図2は、第1実施形態に係る電子時計の構成の概要を示すブロック図である。
電子時計100は、図2に示すように、制御回路20と、受信回路30と、運針回路としての分針駆動回路40と、分針駆動機構50と、表示変更回路としての日車駆動回路60と、日車駆動機構70とをさらに含む。
制御回路20は、メモリ等を内蔵するマイクロコンピュータであって、メモリに記憶されるプログラムに従って、電子時計100に含まれる各種回路等の動作を制御するものである。
受信回路30は、GPS(Global Positioning System)衛星から送信される衛星信号を受信する受信動作を行うものである。電子時計100は、受信回路30が受信した衛星信号に含まれる日付や時刻に関する情報(以下、単に時刻情報という)に基づいて内部時刻を修正する機能を有するとよい。なお、受信回路30による受信動作は、内部時刻に基づいて所定の期間毎に実行されるものであってもよいし、受信に適した環境にあるかの判定を行い、適した環境にあると判定された場合に実行されるものであってもよい。または、ユーザが操作部6を操作することにより実行されるものであってもよい。
分針駆動回路40は、制御回路20からの運針命令を受けて、分針4を運針させるための運針信号を出力するものである。分針駆動回路40は、複数種類の運針信号を順次出力可能に構成される。なお、運針信号の詳細については後述する。分針駆動機構50は、分針駆動回路40から出力された運針信号に基づいて、物理的に分針4を回転させるための機構であって、モータや各種歯車等で構成されるものである。なお、第1実施形態においては、分針4の運針について説明するため、分針駆動回路40、分針駆動機構50のみを図2に示すが、電子時計100は、時針3を運針するための時針駆動回路、時針駆動機構、秒針5を運針するための秒針駆動回路、秒針駆動回路等も含むとよい。なお、各指針は1つのモータにより連動して運針する構成であってもよいし、各指針のそれぞれに対してモータが設けられ、各指針がそれぞれ独自に動作する構成であってもよい。
日車駆動回路60は、制御回路20からの日車駆動命令(変更命令)を受けて、日車7を駆動させることにより日窓21に表示される文字を変更するための日車駆動信号(変更信号)を出力するものである。日車駆動機構70は、日車駆動回路60から出力された日車駆動信号に基づいて、物理的に日車7を回転させるための機構であって、モータや各種歯車等で構成されるものである。
図3を参照して、分針駆動回路40から出力される運針信号について説明する。図3は、単位運針信号及び連続運針信号を示す図である。分針駆動回路40は、制御回路20からの運針命令を受けて各種運針信号を出力する。
単位運針信号S1は、分針4を1分分(運針数1)運針させるための信号である。第1実施形態においては、単位運針信号S1は、6本の単発パルスからなる1群の信号である。
連続運針信号S2は、分針4を4分分(運針数4)まとめて運針させるための信号である。第1実施形態においては、連続運針信号S2は、4本の単位運針信号S1からなる1群の信号である。なお、連続運針信号S2の運針数は4に限られるものではないが、連続運針信号S2の運針数は2のべき乗であることが好ましい。運針信号を2進数の4ビットデータとした場合、運針数が2のべき乗であるというルールにすることにより、ソフト的に制御しやすくなるためである。上位ビットまたは下位ビットから順にデータが「0」であるか「1」であるかを確認し、「0」であれば桁をシフトさせていき、「1」が検出された時点で運針数が把握できる。例えば、[0100]を上位ビットから確認する場合、1番目は「0」なので下位ビットへシフトさせ、2番目に「1」があるので、運針数が2^2=4であることが判定できる。2のべき乗以外、例えば運針数=3の場合は[0011]等となり、必ず全桁をシフトさせて確認する必要が生じてしまう。
連続運針信号S2は、電子時計100の表示時刻を修正するために分針4を高速運針させる場合に、制御回路20から運針命令を受けた分針駆動回路40により連続して順次出力される。なお、単位運針信号S1を連続して順次出力することにより、分針4を高速運針させることも可能であるが、その場合、制御回路20が運針命令を行った後、次の運針命令を行うまでの期間が短くなってしまう。制御回路20は、電子時計100内に各種回路等を制御するものであり、その処理能力、すなわち処理の速さには制限がある。そのため、制御回路20の処理能力によっては、次の運針命令を行うまでにタイムラグが生じてしまい、滑らかに分針4を運針させることが困難となってしまう。すなわち、制御回路20の処理能力によっては、図3に示すように、単位運針信号S1の出力を完了した後に、制御回路20の処理の停止期間が生じ、次の運針命令を即座に行うことができない。なお、制御回路20のクロック周波数を上げることにより処理能力を上げ、次の運針命令を行うまでのタイムラグを解消することも可能ではあるが、クロック周波数を上げるとその分消費電流が増大してしまう。電子時計100においては、出来るだけ消費電力を低減することが望まれるため、制御回路20のクロック周波数を上げることによるタイムラグの解消は適切ではない。そこで、第1実施形態においては、制御回路20が運針命令を連続して行うことが可能な期間よりも長い期間をかけて出力される連続運針信号S2を採用することとした。これにより、分針4を滑らかに高速運針させることが可能となる。
ここで、受信回路30が受信動作を実行することにより、GPS衛星から送信される衛星信号に含まれる時刻情報を受信した場合、その時刻情報に基づいて、電子時計100の表示時刻は修正される。例えば、衛星信号に含まれる時刻情報に基づくGPS時刻が00時05分であって、電子時計100の表示時刻が前日の23時53分であった場合、制御回路20が分針駆動回路40に対して運針命令を行うことにより、分針駆動回路40が連続運針信号S2を順次出力する。これにより、指針は正回転方向(時計回り)に高速運針し、GPS時刻である00時05分を示すこととなる。
なお、第1実施形態においては、電子時計100の指針が示す現在の表示時刻を現在時刻ということとする。また、衛星信号に基づいて変更された後の時刻であるGPS時刻を目標時刻ということとする。また、日窓21に表示される文字(日付)が変更される時刻を基準時刻ということとする。
ここで、図4を参照して、比較例における高速運針動作を説明する。図4は、比較例における高速運針動作を説明する図である。図4においては、上述した例と同様に、現在時刻が23時53分であって、GPS時刻が00時05分である場合について示す。図4においては、連続運針信号S2を3回出力することにより、分針4を12分分、高速運針させる例について示している。
まず、制御回路20が分針駆動回路40に対して運針命令を行うことにより、図4に示すように、分針駆動回路40が1回目の連続運針信号S2を出力する。これにより、分針4は、23時53分を示す位置から、23時57分(到達時刻)を示す位置へと移動させられる。連続運針信号S2の出力が完了した後、分針駆動回路40から制御回路20へ、連続運針信号S2の出力が完了したことを示す信号が送られる。連続運針信号S2の出力が完了したことを示す信号を受信した制御回路20は、分針駆動回路40に対して運針命令を行うことにより、分針駆動回路40が2回目の連続運針信号S2を出力する。これにより、分針4は、23時57分を示す位置から00時01分を示す位置へと移動させられる。同様に、連続運針信号S2の出力が完了した後、分針駆動回路40から制御回路20へ、連続運針信号S2の出力が完了したことを示す信号が送られる。連続運針信号S2の出力が完了したことを示す信号を受信した制御回路20は、分針駆動回路40に対して運針命令を行うことにより、分針駆動回路40が3回目の連続運針信号S2を出力する。これにより、分針4は、00時01分を示す位置から目標時刻である00時05分を示す位置へと移動させられる。
なお、分針4の運針は、到達時刻で逐一停止するものではなく、現在時刻から目標時刻まで停止することなく、滑らかに行われるとよい。上述したように、複数分分まとめて運針させる連続運針信号S2を出力する構成を採用したことにより、高速かつ滑らかな指針駆動を実現できる。
図4に示す比較例においては、2回目の連続運針信号S2が出力されている間に、分針4は基準時刻を通過する。具体的には、23時57分に行われた運針命令により、運針数4の連続運針信号S2が出力され、分針4が次に到達する時刻は、基準時刻である00時00分を通過した00時01分となる。基準時刻において日車7が駆動するという本来時計が備える機能を実現するためには、基準時刻において日車7を駆動させる日車駆動命令を制御回路20が行うことが好ましい。しかしながら、比較例の構成においては、連続運針信号S2が出力されている間に基準時刻となってしまうため、日車駆動命令を行うタイミングを制御回路20において正確に取得することができない。すなわち、比較例の構成においては、分針4が基準時刻を示す際に、日車7を駆動させるための日車駆動命令を行うことが困難である。
そこで、第1実施形態においては、分針駆動回路40が、単位運針信号S1及び連続運針信号S2に加えて、調整運針信号S3を出力する構成を採用した。図5は、第1実施形態における調整運針信号を示す図である。
調整運針信号S3は、連続運針信号S2の運針数よりも少ない運針数で分針4を運針させる信号である。具体的には、図5に示すように、調整運針信号S3は、分針を3分分(運針数3)運針させる信号であって、3本の単位運針信号S1からなる1群の信号である。
さらに、図6を参照して、第1実施形態における高速運針動作について説明する。図6は、第1実施形態における高速運針動作について説明する図である。第1実施形態においては、図4を参照して説明した比較例と同様に、現在時刻が23時53分であって、GPS時刻が00時05分である場合について示す。
比較例のように、連続運針信号S2を順次3回出力した場合、連続運針信号S2が出力されている間に基準時刻を通過してしまう。そこで、第1実施形態においては、制御回路20が、分針4が基準時刻を示すまでに必要な運針数を取得し、取得した必要な運針数に基づいて、分針4が基準時刻を示すように、運針信号を出力させる運針命令を行うこととした。
具体的には、制御回路20は、まず、現在時刻から基準時刻までの時間を取得する。図6に示す例においては、現在時刻(23時53分)から基準時刻(00時00分)までの時間は、7分である。すなわち、分針4が基準時刻を示すまでに必要な運針数は7である。そして、制御回路20は、分針4が基準時刻を示すまでに必要な運針数に基づいて、出力させる運針信号、及びその数を決定する。
制御回路20は、運針信号の出力回数を少なくするため、連続運針信号S2を順次出力することを基本として、出力させる運針信号、及びその数を決定するとよい。図6に示す例においては、連続運針信号S2を2回出力した場合、運針数は8となるため、必要な運針数を超えてしまう。そのため、制御回路20は、連続運針信号S2を1回出力させる運針命令を行うとの決定を行う。そして、制御回路20は、残りの3分分の運針をさせるために、単位運針信号S1を3回出力させる運針命令を行うとの決定、または、調整運針信号S3を1回出力させる運針命令を行うとの決定を行う。なお、単位運針信号S1を3回出力させる場合、運針信号の出力回数が多くなり、また、上述したように、制御回路20の処理能力によっては、分針4を滑らかに運針させることができない。そのため、第1実施形態においては、3分分の運針をさせるために、単位運針信号S1を複数回出力させるのではなく、調整運針信号S3を1回出力させる運針命令を行うこととした。
より具体的には、図6に示すように、制御回路20は、分針4が現在時刻を示す際に、分針駆動回路40に対して調整運針信号S3を出力させる運針命令を行う。これにより、分針4は3分分運針し、23時53分を示す位置から、23時56分(到達時刻)を示す位置へと移動させられる。調整運針信号S3の出力が完了した後、分針駆動回路40から制御回路20へ、調整運針信号S3の出力が完了したことを示す信号が送られる。調整運針信号S3の出力が完了したことを示す信号を受信した制御回路20は、分針駆動回路40に対して連続運針信号S2を出力させる運針命令を行う。これにより、分針4が4分分運針し、23時56分を示す位置から00時00分(到達時刻、基準時刻)を示す位置へと移動させられる。これにより、制御回路20は、日窓21に表示される文字を変更するように日車7を駆動させる日車駆動命令を行うタイミングを正確に取得することができる。そのため、制御回路20は、分針4が基準時刻を示す際に日車駆動命令を行うことができる。
連続運針信号S2の出力が完了した後、分針駆動回路40から制御回路20へ、連続運針信号S2の出力が完了したことを示す信号が送られる。連続運針信号S2の出力が完了したことを示す信号を受信した制御回路20は、現在時刻が基準時刻であるため、分針駆動回路40に対して連続運針信号S2を出力させる運針命令を行うと共に、日車駆動回路60に対して日車駆動信号を出力させるための日車駆動命令を行う。
分針4が基準時刻を示す際に、連続運針信号S2が出力されることにより、分針4が4分分運針し、00時00分を示す位置から00時04分を示す位置へと移動させられる。GPS時刻(目標時刻)は、00時05分であるため、この時点での必要な残り運針数は1である。そのため、制御回路20は、分針4が00時04分を示す際に、分針駆動回路40に対して単位運針信号S1を出力させる運針命令を行うとよい。これにより、分針4は、1分分運針し、00時04分を示す位置から、目標時刻である00時05分を示す位置へと移動させられる。
なお、第1実施形態においては、単位運針信号S1の出力を分針4が基準時刻を示す際に行い、単位運針信号S1の出力がされた後に、連続運針信号S2を出力することとしてもよい。しかしながら、このような場合、制御回路20の処理能力によっては、単位運針信号S1の出力が完了した後に、即座に連続運針信号S2を出力させる運針命令を行うことができず、分針4を滑らかに運針させることができないおそれがある。そのため、高速運針動作を行う場合であって単位運針信号S1を出力させる場合、図6に示すように、単位運針信号S1の出力は、高速運針動作の最後に行うことがより好ましいといえる。
なお、第1実施形態においては、「分針4が基準時刻を示す際」等の表現を用いたが、必ずしも物理的に分針4がその時刻を示している状態である必要はなく、制御回路20が、ソフトウエア処理上、分針4がその時刻を示していると判断する状態であればよい。すなわち、「分針4が基準時刻を示す際」とは、制御回路20が、分針4が基準時刻を示しているとの判断を行っている状態であればよい。
次に、図7を参照して、第1実施形態における高速運針動作を行う際の制御回路20の動作を説明する。図7は、第1実施形態における高速運針動作を行う際の制御回路の動作を説明するフローチャートである。
制御回路20は、受信回路30において受信された衛星信号に含まれる時刻情報を取得することにより、表示時刻の修正を行うための高速運針動作を開始する。制御回路20は、内部時刻に基づいて現在時刻を取得し(ステップS1)、衛星信号に含まれる時刻情報に基づいて目標時刻であるGPS時刻を取得する(ステップS2)。
そして、制御回路20は、現在時刻と目標時刻の間に基準時刻が有るか無いかを判定する。すなわち、制御回路20は、指針が示す時刻が、現在時刻から目標時刻になる際に、基準時刻を通過するか否かの判定を行う(ステップS3)。制御回路20は、指針が示す時刻が基準時刻を通過しないと判定した場合(ステップS3のNO)、現在時刻から目標時刻まで分針4を運針させる際に必要な運針数を取得する(ステップS4)。そして、制御回路20は、取得した必要な運針数に基づいて、出力させる運針信号、及びその数を決定する(ステップS5)。第1実施形態において、出力させる運針信号は、単位運針信号S1、連続運針信号S2、調整運針信号S3のいずれかである。
制御回路20は、必要な運針数に基づいて決定した運針信号を出力させる運針命令を分針駆動回路40に対して行う(ステップS6)。制御回路20は、分針駆動回路40から送信される運針信号の出力が完了したことを示す信号を受信した場合(ステップS7のYES)、分針4が示す時刻が目標時刻に到達したか否かを判定する(ステップS8)。目標時刻に到達していない場合(ステップS8のNO)、ステップS5で決定した運針信号を出力させる運針命令を分針駆動回路40に対して行う(ステップ6)。このように、分針4が目標時刻に到達するまで運針信号を出力させる運針命令を順次行う。
制御回路20は、ステップS3において、指針が示す時刻が基準時刻を通過すると判定した場合(ステップS3のYES)、現在時刻から基準時刻まで分針4を運針させる際に必要な運針数、及び基準時刻から目標時刻まで分針4を運針させる際に必要な運針数を取得する(ステップS9)。そして、制御回路20は、取得した必要な運針数に基づいて、出力させる運針信号、及びその数を決定する(ステップS10)。
制御回路20は、必要な運針数に基づいて決定した運針信号を出力させる運針命令を分針駆動回路40に対して行う(ステップS11)。第1実施形態においては、最初に調整運針信号S3を出力させる運針命令を分針駆動回路40に対して行うこととした。制御回路20は、分針駆動回路40から送信される運針信号の出力が完了したことを示す信号を受信した場合(ステップS12のYES)、分針4が示す時刻が基準時刻に到達したか否かを判定する(ステップS13)。基準時刻に到達していない場合(ステップS13のNO)、ステップS10で決定した運針信号を出力させる運針命令を分針駆動回路40に対して行う(ステップS11)。
制御回路20は、分針4が示す時刻が基準時刻に到達したと判定した場合(ステップS13のYES)、分針駆動回路40に対して運針命令を行い、かつ日車駆動回路60に対して日車駆動命令を行う(ステップS14)。その後、制御回路20は、目標時刻に到達するまで運針命令を順次行う(ステップS6〜S8)。
以上説明した第1実施形態においては、分針4の高速運針を滑らかに行うことができると共に、指針が基準時刻を示す際に、制御回路20により日車7が表示する文字を変更する日車駆動命令を行うことができる。これにより、基準時刻において日車7が駆動するという本来時計が備えるべき機能を実現することができる。
なお、第1実施形態においては、制御回路20が、現在時刻から基準時刻までに必要な運針数を取得して、取得した必要な運針数に基づいて、出力させる運針信号、及びその数を決定する例について説明したが、これに限られるものではない。例えば、制御回路20は、高速運針動作を行う最中に都度、基準時刻までに必要な運針数を取得して、取得した必要な運針数に基づいて、出力させる運針信号を決定してもよい。基準時刻から目標時刻まで指針を運針させる場合も同様である。
次に、図8を参照して、第2実施形態について説明する。図8は、第2実施形態における高速運針動作について説明する図である。第2実施形態においては、図6を参照して説明した第1実施形態と同様に、現在時刻が23時53分であって、GPS時刻が00時05分である場合について説明する。
第1実施形態においては、最初に出力する運針信号を調整運針信号S3としたが、第2実施形態においては、分針4が示す時刻が基準時刻となる直前に出力される運針信号を調整運針信号S3とした。
具体的には、図8に示すように、制御回路20は、分針4が現在時刻を示す際に、分針駆動回路40に対して連続運針信号S2を出力させる運針命令を行う。これにより、分針4は4分分運針し、23時53分を示す位置から、23時57分(到達時刻)を示す位置へと移動させられる。連続運針信号S2の出力が完了した後、分針駆動回路40から制御回路20へ、連続運針信号S2の出力が完了したことを示す信号が送られる。連続運針信号S2の出力が完了したことを示す信号を受信した制御回路20は、分針駆動回路40に対して調整運針信号S3を出力させる運針命令を行う。これにより、分針4が3分分運針し、23時57分を示す位置から00時00分(到達時刻、基準時刻)を示す位置へと移動させられる。調整運針信号S3の出力が完了した後、分針駆動回路40から制御回路20へ、連続運針信号S2の出力が完了したことを示す信号が送られ、以降、分針4が目標時刻を示すまで第1実施形態と同様の制御が行われる。
第2実施形態に示したように、調整運針パルスS3の出力は、高速運針動作を開始したタイミングに行われるものでなくてもよい。さらには、図8に示すように、分針4が示す時刻が基準時刻となる直前に出力される運針信号が調整運針信号S3である必要もなく、分針4が示す時刻が基準時刻となるまでに出力される運針信号のうち、いずれのタイミングで出力される運針信号が調整運針信号S3であってもよい。また、調整運針信号S3は、分針4が示す時刻が基準時刻となる間に複数回出力されてもよい。
次に、図9を参照して、第3実施形態について説明する。図9は、第3実施形態における高速運針動作について説明する図である。上記第1実施形態及び第2実施形態においては、調整運針信号S3の運針数を3としたが、第3実施形態においては、調整運針信号S3の運針数を2とした場合の例について示す。また、第3実施形態においては、分針4が基準時刻を示す直前に出力される運針信号を単位運針信号S1とし、分針4が基準時刻を示す際に出力される運針信号を単位運針信号S1とした場合の例について示す。
具体的には、図9に示すように、制御回路20は、分針4が現在時刻を示す際に、分針駆動回路40に対して調整運針信号S3を出力させる運針命令を行う。これにより、分針4は2分分運針し、23時53分を示す位置から、23時55分(到達時刻)を示す位置へと移動させられる。調整運針信号S3の出力が完了した後、分針駆動回路40から制御回路20へ、調整運針信号S3の出力が完了したことを示す信号が送られる。調整運針信号S3の出力が完了したことを示す信号を受信した制御回路20は、分針駆動回路40に対して連続運針信号S2を出力させる運針命令を行う。これにより、分針4が4分分運針し、23時55分を示す位置から23時59分(到達時刻)を示す位置へと移動させられる。連続運針信号S2の出力が完了した後、分針駆動回路40から制御回路20へ、連続運針信号S2の出力が完了したことを示す信号が送られる。連続運針信号S2の出力が完了したことを示す信号を受信した制御回路20は、分針駆動回路40に対して単位運針信号S1を出力させる運針命令を行う。これにより、分針4が1分分運針し、23時59分を示す位置から00時00分(到達時刻、基準時刻)を示す位置へと移動させられる。これにより、制御回路20は、分針4が基準時刻を示す際に、日窓21に表示される文字を変更するように日車7を駆動させる日車駆動命令を行うことができる。
単位運針信号S1の出力が完了した後、分針駆動回路40から制御回路20へ、単位運針信号S1の出力が完了したことを示す信号が送られる。単位運針信号S1の出力が完了したことを示す信号を受信した制御回路20は、分針駆動回路40に対して単位運針信号S1を出力させる運針命令を行うと共に、日車駆動回路60に対して日車駆動信号を出力させる日車駆動命令を行う。これにより、分針4が1分分運針し、00時00分を示す位置から00時01分(到達時刻)を示す位置へと移動させられると共に、日車7が駆動し、文字板2の日窓21に表示される日付が変更される。単位運針信号S1の出力が完了した後、分針駆動回路40から制御回路20へ、単位運針信号S1の出力が完了したことを示す信号が送られる。単位運針信号S1の出力が完了したことを示す信号を受信した制御回路20は、分針駆動回路40に対して連続運針信号S2を出力させる運針命令を行う。これにより、分針4が目標時刻を示すこととなる。
以上説明した第3実施形態においては、分針4の高速運針を滑らかに行うことができると共に、指針が基準時刻を示す際に、制御回路20により日車7が表示する文字を変更する日車駆動命令を行うことができる。なお、第3実施形態においては、分針4が示す時刻が基準時刻を跨ぐ際に単位運針信号S1を連続して出力させるようにしたことにより、制御回路20の処理能力によっては、分針4は滑らかに運針することができず、ユーザにとって分針4が基準時刻を示す際に一瞬停止したように見えることとなる。本来であれば、分針4の運針は滑らかな方が好ましいといえるが、日車7を駆動させる基準時刻のタイミングで分針4を一瞬停止させることは、ユーザに対して日付を跨いだことを認識させることができるという観点では有益である。
なお、分針駆動回路40は、複数種類の調整運針信号S3を出力可能な構成であってもよい。例えば、分針駆動回路40は、単位運針信号S1、連続運針信号S2に加えて、運針数が3の調整運針信号S3と、運針数が2の調整運針信号S3を出力可能であってもよい。また、連続運針信号S2の運針数よりも少ない運針数である単位運針信号S1が、調整運針信号としての役割を兼任してもよい。
次に、図10を参照して、第4実施形態について説明する。図10は、第4実施形態における高速運針動作について説明する図である。上記第1〜第3実施形態においては、指針を正回転方向(時計回り)に高速運針させる例について説明したが、第4実施形態においては、指針を逆回転方向(反時計回り)に高速運針させる例について説明する。なお、各運針信号の運針数は、第1実施形態で説明したものと同様とする。
第4実施形態における電子時計100は、時刻が戻る方向、すなわち、反時計回りに指針を高速運針させることにより表示時刻を修正する機能を有するものである。このように時刻が戻る場合においても、基準時刻において日車7を駆動させる必要がある。なお、時刻が戻る方向に分針4が運針する場合の基準時刻は正回転方向の例の場合とは異なり23時59分としている。
図10においては、現在時刻が00時02分であって、GPS時刻である目標時刻が前日の23時51分である場合について説明する。図10に示す例においては、高速運針動作の開始時に制御回路20から分針制御回路40に対して連続運針信号S2を出力させる運針命令が行われた場合、連続運針信号S2が出力されている間に分針4が示す時刻が基準時刻を通過してしまう。そこで、第4実施形態においては、第1実施形態と同様に、制御回路20が、分針4が基準時刻を示すまでに必要な運針数を取得し、取得した必要な運針数に基づいて、分針4が基準時刻を示すように、運針信号を出力させる運針命令を行うこととした。
図10に示すように、第4実施形態においては、制御回路20は、分針4が現在時刻を示す際に、分針駆動回路40に調整運針信号S3を出力させる運針命令を行う。これにより、分針4は3分分運針し、00時02分を示す位置から、23時59分(到達時刻、基準時刻)を示す位置へと移動させられる。これにより、制御回路20は、分針4が基準時刻を示す際に、日窓21に表示される文字を変更するように日車7を駆動させる日車駆動命令を行うことができる。
調整運針信号S3の出力が完了した後、分針駆動回路40から制御回路20へ、調整運針信号S3の出力が完了したことを示す信号が送られる。調整運針信号S3の出力が完了したことを示す信号を受信した制御回路20は、分針駆動回路40に対して連続運針信号S2を出力させる運針命令を行うと共に、日車駆動回路60に対して日車駆動信号を出力させるための日車駆動命令を行う。これにより、分針4が基準時刻を示す際に、日窓21に表示される文字を変更するように日車7を駆動させることができる。以降、制御回路20は分針4が示す時刻が目標時刻となるように運針命令を分針駆動回路40に対して行うとよい。
以上説明した第4実施形態においては、第1実施形態と同様に、分針4の高速運針を滑らかに行うことができると共に、制御回路20において、指針が基準時刻を示す際に、日車7が表示する文字を変更する日車駆動命令を行うことができる。
なお、電子時計100が受信する信号はGPS衛星から送信されるものに限られず、例えば、QZSS(Quasi-Zenith Satellite System、準天頂衛星システム:みちびき)やGLONASS(Global Navigation Satellite System)が送信する信号であってもよく、これら複数の衛星に対応した受信を可能な構成としてもよい。また、これら衛星のうち軌道上に配置される数が多い衛星を選択し、選択した衛星から送信される信号を受信する構成とすることで、受信の成功率の向上が期待できる。
また、電子時計100は、衛星電波を受信可能なアンテナを有し、自機の受信動作によって信号を受信する構成に限らず、スマートフォン等の外部端末と通信可能なインターフェースのみ有する構成であってもよい。この場合は、電子時計100が、外部端末に対して衛星電波の受信命令を行い、外部端末側で時刻情報を取得した後に、外部端末から電子時計100に時刻情報を受け渡すような構成(システム)としてもよい。外部端末と通信可能なインターフェースはBluetooth(登録商標)やWi−Fi(登録商標)といった無線通信や、ケーブルによる有線通信等であるとよい。
また、上記各実施形態で説明した制御回路20による制御は、時刻情報を含む信号に基づいて表示時刻を修正する場合に限られるものではなく、電子時計100がタイムゾーン(地域毎の時間帯)を変更可能な機能を有し、タイムゾーンに基づいて表示時刻を変更する場合に適用してもよい。例えば、電子時計100の表示時刻が日本時間を示す状態から、ニューヨーク時刻を示す状態に変更される場合であって、日付を跨ぐ際に、上記各実施形態で説明した制御を制御回路20が行うとよい。
また、上記各実施形態で説明した制御回路20による制御は、時刻情報を含む信号に基づいて表示時刻を修正する場合に限られるものではなく、ユーザが操作部6を操作することにより、タイムゾーンを変更する場合や、サマータイム修正する場合や、内部時刻を連続的に修正する場合等に適用してもよい。
以上、本発明に係る実施形態について説明したが、この実施形態に示した具体的な構成は一例として示したものであり、本発明の技術的範囲をこれに限定することは意図されていない。当業者は、これら開示された実施形態を適宜変形してもよく、本明細書にて開示される発明の技術的範囲は、そのようになされた変形をも含むものと理解すべきである。
1 胴、2 文字板、3 時針、4 分針、5 秒針、6 操作部、6a 竜頭、6b ボタン、7 日車、8 バンド固定部、21 日窓、20 制御回路、30 受信回路、40 分針駆動回路、50 分針駆動機構、60 日車駆動回路、70 日車駆動機構、100 電子時計、S1 単位運針信号、S2 連続運針信号、S3 調整運針信号。

Claims (12)

  1. 文字板と、
    前記文字板上に配置され、時刻を示す指針と、
    前記指針を運針させるための複数種類の運針信号を順次出力する運針回路と、
    日付、時間帯又は曜日に関する文字を、前記文字板に設けられる表示部に表示する表示手段と、
    前記表示部に表示される前記文字を変更させるための変更信号を出力する表示変更回路と、
    前記運針信号を出力させる運針命令を前記運針回路に対して順次行うと共に、前記指針が基準時刻を示す際に、前記変更信号を出力させる変更命令を前記表示変更回路に対して行う制御回路と、
    を備え、
    前記複数種類の運針信号は、少なくとも、第1の運針数で前記指針を連続運針させるための連続運針信号と、前記第1の運針数よりも少ない第2の運針数で前記指針を運針させる調整運針信号とを含み、
    前記制御回路は、
    1又は複数の前記連続運針信号を出力させる前記運針命令を行うことにより前記基準時刻を通過して目標時刻となるように前記指針を運針させる場合において、
    前記指針が前記基準時刻を示すまでに必要な運針数を取得し、該必要な運針数に基づいて、前記指針が前記基準時刻を示すように、少なくとも前記連続運針信号又は前記調整運針信号を出力させる前記運針命令を行い、
    前記指針が前記基準時刻を示す際に、前記変更命令を行うと共に前記運針命令を行う、
    電子時計。
  2. 前記制御回路は、前記調整運針信号を出力させる前記運針命令を、前記指針が前記基準時刻を示すまでの間に行われる前記運針命令のうち最初に行う、
    請求項1に記載の電子時計。
  3. 前記制御回路は、前記調整運針信号を出力させる前記運針命令を、前記指針が前記基準時刻を示すまでの間に行われる前記運針命令のうち最後に行う、
    請求項1に記載の電子時計。
  4. 前記制御回路は、前記指針が前記基準時刻から前記目標時刻を示すまでに必要な運針数を取得し、該必要な運針数に基づいて、前記指針が前記目標時刻を示すように、少なくとも前記連続運針信号又は前記調整運針信号を出力させる前記運針命令を行う、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の電子時計。
  5. 前記制御回路は、前記指針が前記目標時刻を示すように、前記運針命令を前記運針回路に対して順次行う場合において、前記分針が前記基準時刻を示す際以降に出力される前記運針信号が前記連続運針信号以外の運針信号を含む場合、前記運針信号のうち最も運針数が少ない運針信号を最後に出力させるように前記運針命令を行う、
    請求項4に記載の電子時計。
  6. 前記最後に出力させるように前記運針命令を行うことにより出力される前記運針信号は、運針数が1の単位運針信号である、
    請求項5に記載の電子時計。
  7. 前記指針は正回転方向と逆回転方向に運針可能であり、
    前記基準時刻は、前記指針が正回転方向に運針する場合と、前記指針が逆回転方向に運針する場合とで異なる、
    請求項1〜6のいずれか1項に記載の電子時計。
  8. 前記指針が前記正回転方向に運針する場合の基準時刻は00時00分であり、前記指針が前記逆回転方向に運針する場合の前記基準時刻は23時59分である、
    請求項7に記載の電子時計。
  9. 前記表示部は、前記文字板に形成される開口であり、
    前記表示手段は、前記文字板の背面に設けられ、前記開口から前記文字を露出させる日車である、
    請求項1〜8のいずれか1項に記載の電子時計。
  10. 前記連続運針信号が出力される期間は、前記制御回路が前記運針命令を連続して行うことが可能な期間よりも長い、
    請求項1〜9のいずれか1項に記載の電子時計。
  11. 時刻情報を含む信号を受信する受信回路をさらに有し、
    前記制御回路は、前記運針命令を前記運針回路に対して順次行うことにより、前記受信回路が受信した前記時刻情報に基づいて前記指針が示す時刻を修正する、
    請求項1〜10のいずれか1項に記載の電子時計。
  12. 前記第1の運針数は2のべき乗である、
    請求項1〜11のいずれか1項に記載の電子時計。
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