JP2019161626A - 故障診断装置および方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】通常動作と並行してスピーカやマイクロホンの異常を検出することができ、異常検出のためだけの時間が不要であって、利用者が耳障りに感じることを防止することができる故障診断装置および方法を提供すること。【解決手段】故障診断装置は、診断対象となるスピーカ110から透かし信号が埋め込まれたオープニング音を出力するオープニング音出力部100と、スピーカ110から出力されたオープニング音を所定の聴取位置で集音するマイクロホン150と、マイクロホン150によって集音したオープニング音に埋め込まれた透かし信号に基づいてスピーカ110の異常の有無を判定する透かし信号検出部160および異常判定部170とを備えている。【選択図】図1

Description

本発明は、車室内等に設置されたスピーカとマイクロホンの故障診断を行う故障診断装置および方法に関する。
従来から、所定の測定用信号をスピーカから出力し、マイクロホンで集音して解析することにより、スピーカの異常を検出するようにしたスピーカの自己診断装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。この自己診断装置では、測定用信号としてM系列信号を用いることにより、大音量のインパルス音や長時間のスイープ音を用いる場合に比べて、測定時間の短縮や聴感上の不快感の低減を図っている。
特開2012−227857号公報
ところで、上述した特許文献1に開示された自己診断装置では、測定用信号をスピーカから出力してマイクロホンで集音しているため、スピーカやマイクロホンが通常動作で使用されている間(通常動作時)は、スピーカやマイクロホンの異常を検出することができないという問題があった。特に、複数のスピーカが備わった構成では一部のスピーカが故障しても利用者が気づかないことがあり、通常動作と並行してスピーカの異常を知ることができれば便利である。また、通常動作の前後や、通常動作を中断して、上述した測定用信号をスピーカから出力してスピーカの異常を検出することはできるが、測定のためだけの時間が必要になるとともに、測定用信号は音声や音楽とは関係のない音であるため、利用者が耳障りに感じるおそれがあるという問題があった。この点に関しては、測定用信号としてM系列信号を用いることによって改善することはできるが、根本的は解決策とはいえない。
本発明は、このような点に鑑みて創作されたものであり、その目的は、通常動作と並行してスピーカやマイクロホンの異常を検出することができ、異常検出のためだけの時間が不要であって、利用者が耳障りに感じることを防止することができる故障診断装置および方法を提供することにある。
上述した課題を解決するために、本発明の故障診断装置は、診断対象となるスピーカから、透かし信号が埋め込まれた音響信号を出力する音響信号出力手段と、スピーカから出力された音響信号を所定の聴取位置で集音するマイクロホンと、マイクロホンによって集音した音響信号に埋め込まれた透かし信号に基づいて、スピーカの異常の有無を判定する異常判定手段とを備えている。
また、本発明の故障診断方法は、診断対象となるスピーカから、透かし信号が埋め込まれた音響信号を音響信号出力手段によって出力することと、スピーカから出力された音響信号を所定の聴取位置でマイクロホンによって集音することと、マイクロホンによって集音した音響信号に埋め込まれた透かし信号に基づいて、スピーカの異常の有無を異常判定手段によって判定することとを有している。
特に、上述した異常判定手段は、透かし信号が検出できたときにスピーカに異常がない旨の判定を行い、透かし信号が検出できなかったときにスピーカに異常がある旨の判定を行うことが望ましい。
透かし信号を用いてスピーカの異常の有無が判定されるため、音響信号を用いた通常動作を異常検出動作と並行して行うことができ、異常検出のためだけの時間が不要となる。また、透かし信号が音響信号に埋め込まれているため、利用者が異常検出のための信号を特に意識することがなく、利用者が耳障りに感じることを防止することができる。
また、上述した異常判定手段は、マイクロホンによって集音した音響信号の信号レベルが所定の検出閾値以下であるときにこのマイクロホンに異常がある旨の判定を行うことが望ましい。これにより、スピーカの異常とともにマイクロホンの異常を検出することができる。
また、上述したスピーカは複数であって、音響信号出力手段は、複数のスピーカのそれぞれから互いに異なる透かし信号が異なるタイミングで埋め込まれた音響信号を出力し、異常判定手段は、複数のスピーカの異常の有無判定を並行して行うことが望ましい。これにより、スピーカの数が増えた場合であっても、並行してこれら複数のスピーカの異常を検出することができ、検出に要する時間を短縮することができる。
また、上述したスピーカは複数であって、異常判定手段は、複数のスピーカの異常判定を順番に行うことが望ましい。これにより、スピーカの数が増えた場合であっても、異常検出のための処理負担が増加することを抑制することができる。
また、上述した透かし信号は、スペクトル拡散法を用いて生成されることが望ましい。特に、上述した透かし信号は、所定のデータに疑似乱数系列データを乗算することにより生成されることが望ましい。これにより、広い周波数帯に信号成分が分散した透かし信号を用いることができ、特定周波数の成分について利用者が耳障りに感じることをさらに防止することが可能になる。
また、上述した透かし信号が埋め込まれた音響信号を格納する音響信号格納手段をさらに備え、音響信号出力手段は、音響信号格納手段から音響信号を読み出してスピーカから出力することが望ましい。特に、上述した音響信号格納手段は、あらかじめ用意されて読み出す毎に内容が変化しない音響信号が格納されていることが望ましい。これにより、スピーカの異常検出に適した音響信号を予め用意しておくことが可能となる。
また、上述した透かし信号が埋め込まれる前の音響信号としての埋め込み対象音響信号が入力され、透かし信号の埋め込みの適否を判定する埋め込み適否判定手段と、埋め込み適否判定手段によって、透かし信号の埋め込みに適していると判定された埋め込み対象音響信号に対して透かし信号を埋め込んで音響信号を作成する音響信号作成手段とをさらに備えることが望ましい。これにより、通常動作において使用する音響信号の中から透かし信号の埋め込みに適したものをその都度選択することが可能となる。
また、上述した埋め込み適否判定手段は、可聴帯域について周波数成分のレベルが埋め込み信号よりも埋め込み対象音響信号の方が大きい場合に、透かし信号の埋め込みに適している旨の判定を行うことが望ましい。これにより、故障診断用に用いられる透かし信号を確実にマスキングすることが可能となる。
一実施形態の故障診断装置の概略的な構成を示す図である。 オープニング音と透かし信号の埋め込み位置との関係を示す図である。 オープニング音に透かし信号を埋め込む処理を示す図である。 マイクロホンに到達したオープニング音における透かし信号の埋め込み位置を示す図である。 復号処理部によるデータ復元の概要を示す図である。 故障診断装置の変形例を示す図である。 故障診断装置の他の変形例を示す図である。 オーディオ音に透かし信号を埋め込む構成を示す図である。
以下、本発明を適用した一実施形態の故障診断装置について、図面を参照しながら説明する。
図1は、一実施形態の故障診断装置の概略的な構成を示す図である。図1に示すように、本発明が適用される故障診断装置は、オープニング(OP)音出力部100、スピーカ110、マイクロホン150、透かし信号検出部160、異常判定部170を備えている。オープニング音出力部100が音響信号出力手段に、透かし信号検出部160、異常判定部170が異常判定手段にそれぞれ対応する。
この故障診断装置は、車両に搭載された車載装置の一部を構成しており、オープニング音出力部100やスピーカ110、マイクロホン150は、スピーカの故障診断以外の用途に用いられているものがこの故障診断の用途にも用いられている。
オープニング音出力部100は、所定のオープニング音を出力する。例えば、このオープニング音としては、車両のアクセサリースイッチがオンされて電源が投入された際に、ナビゲーション装置やオーディオ装置などを含む車載装置において起動時の初期画面の表示と同時に出力される音声や効果音を用いる場合、ETC車載機から出力されるETCカード挿入の有無を知らせる音声を用いる場合など、毎回出力する毎に内容が変化しない音響信号を用いることを想定している。また、このオープニング音には、予め透かし信号が埋め込まれている。
この透かし信号については、例えば、以下の文献に記載されている「スペクトル拡散法」に対応する透かし信号を用いることができる。
西村明,「音響信号への情報秘匿技術」,日本音響学会誌,63巻,11号,(2007),p.660−667
特に、上述したオープニング音は、内容が既知(固定)であって、従来から用いられてきたオープニング音に代えて、透かし信号を埋め込んだオープニング音を用意して記憶しておいて、この記憶したオープニング音を読み出してスピーカ110から出力するだけでよい。また、上述したスペクトル拡散法で作成した透かし信号は、広い周波数範囲にわたって拡散されるため、このような透かし信号をマスキングして利用者に意識させないようにするためには、少なくとも透かし信号が埋め込まれる箇所については、同じく広い周波数範囲にわたって周波数成分を有するオープニング音を選択する必要がある。
図2は、オープニング音と透かし信号の埋め込み位置との関係を示す図である。横軸は経過時間tを、縦軸はオープニング音の信号レベルをそれぞれ示している。また、オープニング音の出力開始時点をt1、オープニング音の出力完了時点をt4、所定の時間長を有して埋め込まれた透かし信号の出力開始時点をt2、透かし信号の出力完了時点をt3とする。
ところで、上述したように、オープニング音出力部100が出力するオープニング音には予め透かし信号が埋め込まれているため、その都度透かし信号を埋め込む処理は不要であるが、マイクロホン150で集音したオープニング音から透かし信号を抽出する処理をわかりやすくするために、最初に、オープニング音に透かし信号を埋め込む処理を簡単に説明する。
図3は、オープニング音に透かし信号を埋め込む処理を示す図である。所定ビット数のデータ(例えば、スピーカ110を識別するデータ)と、スペクトル拡散のための信号兼復号化するための鍵となる疑似乱数系列とを乗算器10で乗算して透かし信号を生成した後、レベル調整器12でオープニング音にマスキングされるようにレベルを調整し、加算器14によってオープニング音を加算する。このようにして、拡散された透かし信号が重畳されたオープニング音(図2)が作成される。例えば、入力されるデータは、8サンプルごとに1あるいは−1の振幅によりビット情報を表しており、データのビット数を6、1ビットのデータレート長が8サンプルで50msとすると、6ビットのデータの全体が48サンプルで、透かし信号の埋め込み時間長は300msとなる。なお、疑似乱数系列は、1サンプルごとに1あるいは−1が割り当てられており、乗算器10によって、サンプル単位でデータと疑似乱数系列との乗算が行われる。
このようにして作成されたオープニング音は、オープニング(OP)音格納部16に格納される。図1に示したオープニング音出力部100は、透かし信号が埋め込まれた後のオープニング音をオープニング音格納部16から読み出してスピーカ110から出力している。上述したオープニング音格納部16が音響信号格納手段に対応する。
また、スピーカ110およびマイクロホン150は、音響空間内の所定位置に配置されている。例えば、イコライザ装置やアクティブノイズキャンセラ(ANC)などで用いる場合を想定する場合には、これらの装置に接続されたスピーカ110や、利用者の聴取位置近傍に設けられたマイクロホン150がそのまま用いられる。あるいは、オーディオ装置などにおいて複数のスピーカの故障診断を行う場合には、オーディオ装置に接続されたスピーカ110や、利用者の聴取位置近傍に設けられたマイクロホン150がそのまま用いられる。
透かし信号検出部160は、マイクロホン150によって集音したオープニング音に埋め込まれた透かし信号を検出する。このために、透かし信号検出部160は、相互相関算出部161、透かし埋め込み位置判定部162、復号処理部163を備えている。
相互相関算出部161は、マイクロホン150から出力される集音されたオープニング音と、このオープニング音に埋め込まれた透かし信号を作成するために用いられた疑似乱数系列との相互相関を算出する。上述したように、透かし信号が48サンプルのビットデータからなる場合には、この48サンプル分の相関値が、オープニング音の対象箇所を1サンプル分ずつずらしながら算出される。
透かし埋め込み位置判定部162は、相互相関算出部161によって算出される相関値が最大となった対象箇所を、オープニング音に対する透かし信号の埋め込み位置として判定する。
図4は、マイクロホン150に到達したオープニング音における透かし信号の埋め込み位置を示す図である。図4において、OP1は、スピーカ110から出力されたオープニング音であり、図2に示したものと同じである。スピーカ110からはt1の時点においてオープニング音OP1の出力が開始され、t2の時点において透かし信号の出力が開始される。その後、t3の時点で透かし信号の出力が完了し、さらにt4の時点でオープニング音OP1の出力が完了する。このように透かし信号が埋め込まれたオープニング音OP1は、スピーカ110からマイクロホン150までの音響信号の遅延時間をTとすると、スピーカ110から出力された後、時間Tだけ遅れてマイクロホン150に到達する。
図4において、OP2は、集音されてマイクロホン150から出力されるオープニング音である。このオープニング音OP2は、t11(=t1+T)の時点で開始され、t14(=t4+T)の時点で終了する。一方、このオープニング音OP2に埋め込まれた透かし信号は、t12(=t2+T)の時点で開始され、t13(=t3+T)の時点で終了する。
上述した相互相関算出部161によって算出される相互相関は、透かし信号の出力が終了したt13の時点で最大となるため、透かし埋め込み位置判定部162は、このt13を透かし信号の埋め込み位置として判定する。
復号処理部163は、マイクロホン150から出力される集音されたオープニング音に基づいて、埋め込まれた透かし信号に含まれるデータ(スピーカ110を識別するデータ)を復元する。
図5は、復号処理部163によるデータ復元の概要を示す図である。上述したように、透かし信号埋め込み位置判定部162によって透かし信号の取り込みが完了した時点(時刻t13)が判定されると、その時点を基準にして、マイクロホン150に入力されたオープニング音の中の透かし信号に対応する箇所を同定することができる。加算器20は、同定された箇所の第1のオープニング音(例えば、マイクロホン150から出力されるオープニング音が図示しない格納部に一旦格納され、該当箇所が同定された後に読み出すことができるものとする)から、同じ位置に対応する透かし信号なしの第2のオープニング音を差し引くことにより、オープニング音に埋め込まれた透かし信号を抽出する。乗算器21は、この抽出された透かし信号に、この透かし信号の作成に使用した疑似乱数系列を乗算することにより、スペクトル拡散に対する逆拡散処理を行ってデータを復元する。なお、実際には、データの各ビットが8サンプルで表されている場合には、この8サンプルに相当するデータレートごとに振幅の平均をとることにより、所定ビット数のデータの復元が行われる。
異常判定部170は、スピーカ110とマイクロホン150のそれぞれの異常の有無を判定する。具体的には、異常判定部170は、マイクロホン150で集音したオープニング音の信号レベルが所定の検出閾値を超えているときにこのマイクロホン150に異常がない旨の判定を行い、反対に、信号レベルが所定の検出閾値以下のときにマイクロホン150に異常がある旨の判定を行う。また、異常判定部170は、透かし信号検出部160によってスピーカ110から出力されたオープニング音に埋め込まれた透かし信号を検出できたとき(復号処理部163からスピーカ110を識別するデータが出力されたとき)にスピーカ110に異常がない旨の判定を行い、反対に透かし信号を検出できなかったときにスピーカ110に異常がある旨の判定を行う。
このように、本実施形態の故障診断装置では、透かし信号を用いてスピーカ110等の異常の有無が判定されるため、オープニング音を用いた通常動作を異常検出動作と並行して行うことができ、異常検出のためだけの時間が不要となる。また、透かし信号が音響信号に埋め込まれているため、利用者が異常検出のための信号を特に意識することがなく、利用者が耳障りに感じることを防止することができる。
また、マイクロホン150等によって集音したオープニング音の信号レベルが所定の検出閾値以下であるときにこのマイクロホン150等に異常がある旨の判定を行っている。このようにして、スピーカ110等の異常とともにマイクロホン150等の異常を検出することができる。
また、スペクトル拡散法を用いて、具体的には、所定のデータに疑似乱数系列データを乗算することにより透かし信号を生成することにより、広い周波数帯に信号成分が分散した透かし信号を用いることができ、特定周波数の成分について利用者が耳障りに感じることをさらに防止することが可能になる。
図6は、故障診断装置の変形例を示す図である。図6に示す故障診断装置は、2つのスピーカ110A、110Bと2つのマイクロホン150A、150Bのそれぞれの異常の有無を判定するためのものであり、2つのオープニング音出力部100A、100Bと、4つの透かし信号検出部160A、160B、160C、160Dと、異常検出部170Aとを備えている。
一方のオープニング音出力部100Aは、透かし信号Aが埋め込まれたオープニング音OP−Aをスピーカ110Aから出力する。また、他方のオープニング音出力部100Bは、透かし信号Bが埋め込まれたオープニング音OP−Bをスピーカ110Bから出力する。これら2つの透かし信号A、Bは、それぞれの埋め込み位置が重ならないようにずらして設定されている。なお、透かし信号Aと透かし信号Bは、図3に示した乗算器10に入力するデータの内容が異なっているとともに、透かし信号A、Bの作成に用いられる疑似乱数系列の内容が異なっている。
透かし信号検出部160Aは、一方のマイクロホン150Aによって集音したオープニング音OP−Aに埋め込まれた透かし信号Aを検出する。透かし信号検出部160Bは、一方のマイクロホン150Aによって集音したオープニング音OP−Bに埋め込まれた透かし信号Bを検出する。透かし信号検出部160Cは、他方のマイクロホン150Bによって集音したオープニング音OP−Aに埋め込まれた透かし信号Aを検出する。透かし信号検出部160Dは、他方のマイクロホン150Bによって集音したオープニング音OP−Bに埋め込まれた透かし信号Bを検出する。
異常判定部170Aは、スピーカ110A、110Bとマイクロホン150A、150Bのそれぞれの異常の有無を判定する。具体的には、異常判定部170Aは、マイクロホン150Aで集音したオープニング音OP−A、OP−Bの少なくとも一方の信号レベルが所定の検出閾値を超えているときにこのマイクロホン150Aに異常がない旨の判定を行い、反対に、オープニング音OP−A、OP−Bの両方の信号レベルが所定の検出閾値以下のときにマイクロホン150Aに異常がある旨の判定を行う。また、異常判定部170Aは、マイクロホン150Bで集音したオープニング音OP−A、OP−Bの少なくとも一方の信号レベルが所定の検出閾値を超えているときにこのマイクロホン150Bに異常がない旨の判定を行い、反対に、オープニング音OP−A、OP−Bの両方の信号レベルが所定の検出閾値以下のときにマイクロホン150Bに異常がある旨の判定を行う。
また、異常判定部170Aは、2つのマイクロホン150A、150Bに異常がない場合には、透かし信号検出部160A、160Cによって透かし信号Aを検出できたときに一方のスピーカ110Aに異常がない旨の判定を行い、透かし信号検出部160B、160Dによって透かし信号Bを検出できたときに他方のスピーカ110Bに異常がない旨の判定を行う。
なお、異常判定部170Aは、一方のマイクロホン150Aに異常がなく、他方のマイクロホン150Bに異常があった場合には、透かし信号検出部160Aによって透かし信号Aを検出できたときに一方のスピーカ110Aに異常がない旨の判定を行い、透かし信号検出部160Bによって透かし信号Bを検出できたときに他方のスピーカ110Bに異常がない旨の判定を行う。また、異常判定部170Aは、一方のマイクロホン150Aに異常があって、他方のマイクロホン150Bに異常がない場合には、透かし信号検出部160Cによって透かし信号Aを検出できたときに一方のスピーカ110Aに異常がない旨の判定を行い、透かし信号検出部160Dによって透かし信号Bを検出できたときに他方のスピーカ110Bに異常がない旨の判定を行う。また、両方のマイクロホン150A、150Bの両方に異常があった場合には、スピーカ110A、110Bの異常の有無判定は行うことができない。
このように、スピーカやマイクロホンの数が増えた場合であっても、並行してこれらのスピーカ110A、110Bやマイクロホン150A、150Bの異常を検出することができ、検出に要する時間を短縮することができる。
図7は、故障診断装置の他の変形例を示す図である。図7に示す故障診断装置は、2つのスピーカ110A、110Bと2つのマイクロホン150A、150Bのそれぞれの異常の有無を判定するためのものであり、2つのオープニング音出力部100A、100Bと、2つの透かし信号検出部160A、160Bと、異常検出部170Bと、2つの切替スイッチ180、182と、制御部190とを備えている。
この故障診断装置では、制御部190によって2つの切替スイッチ180、182を順番に切り替えることにより、1回目のオープニング音の出力時にマイクロホン150Aを透かし信号検出部160Aに接続して透かし信号Aの検出を行い、次回の起動時等の2回目のオープニング音の出力時にマイクロホン150Aを透かし信号検出部160Bに接続して透かし信号Bの検出を行い、同様に3回目のオープニング音の出力時にマイクロホン150Bを透かし信号検出部160Aに接続して透かし信号Aの検出を行い、4回目のオープニング音の出力時にマイクロホン150Bを透かし信号検出部160Bに接続して透かし信号Bの検出を行う。このようにして4回に分けて透かし信号A、Bの検出を行うことにより、図6に示した4つの透かし信号検出部160A、160B、160C、160Dと同じ検出結果を得ることができる。これにより、異常判定部170Bは、図6に示した異常判定部170Aと同様にして、スピーカ110A、110Bとマイクロホン150A、150Bのそれぞれの異常の有無を判定することができる。
また、透かし信号検出部160A等の数を減らすことができるため、スピーカやマイクロホンの数が増えた場合であっても、異常検出のための処理負担が増加することを抑制することができる。
また、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において種々の変形実施が可能である。例えば、上述した実施形態では、スピーカやマイクロホンの数が1あるいは2の場合について説明したが3以上の場合であってもよい。
また、上述した実施形態では、車両に搭載された車載装置に用いられるスピーカ110とマイクロホン150の故障診断を行う場合について説明したが、車両以外の音響空間に配置されたスピーカやマイクロホンの故障診断を行う場合について本発明を適用してもよい。
また、上述した実施形態では、予め内容が固定のオープニング音を用いるようにしたが、オーディオ装置から出力されるオーディオ音など、内容が変化する音響信号を用いて透かし信号を埋め込んでスピーカやマイクロホンの故障診断を行うようにしてもよい。
図8は、オーディオ音に透かし信号を埋め込む構成を示す図である。図8に示す構成は、図3に示した構成に、オーディオ音バッファ30、スペクトル解析部31、埋め込み範囲設定部32、オーディオ音抽出部33、透かし信号合成部34が追加されている。スペクトル解析部31、埋め込み範囲設定部32が埋め込み適否判定手段に、乗算器10、レベル調整器12、加算器14、オーディオ音抽出部33、透かし信号合成部34が音響信号作成手段にそれぞれ対応する。
オーディオ音バッファ30は、スピーカ110等から出力する前のオーディオ音を一時的に格納する。スペクトル解析部31は、オーディオ音バッファ30に格納されたオーディオ音についてスペクトル解析を行う。埋め込み範囲設定部32は、スペクトル解析部31の解析結果に基づいて、可聴帯域の全域について所定レベル以上の信号成分が存在するオーディオ音の範囲を透かし信号の埋め込み範囲として設定する。上述したように、スペクトル拡散法で作成した透かし信号は、広い周波数範囲にわたって拡散されるため、このような透かし信号をマスキングするためには、この透かし信号を埋め込むオーディオ音も広い周波数範囲にわたって信号成分を有する必要がある。スペクトル解析部31および埋め込み範囲設定部32は、このような用途に適したオーディオ音の一部分を抽出するためのものである。なお、可聴帯域の全域について所定レベル以上の信号成分が存在するという条件を満たさない場合であっても、透かし信号の埋め込み範囲として設定するようにしてもよい。
オーディオ音抽出部33は、埋め込み範囲設定部32によって設定された透かし信号の埋め込み範囲に対応する部分的なオーディオ音をオーディオ音バッファ30から抽出する。この部分的なオーディオ音は、加算器14に入力され、レベル調整器12から出力される透かし信号がこの部分的なオーディオ音に埋め込まれる。透かし信号合成部34は、透かし信号が埋め込まれた部分的なオーディオ音を、透かし信号が埋め込まれる前のオーディオ音に置き換えるオーディオ音の合成処理を行う。この合成処理によって透かし信号が埋め込まれた後のオーディオ音がオーディオ音バッファ30から読み出されてスピーカ110から出力される。
このようにしてオーディオ音等に透かし信号を埋め込むことにより、通常動作において使用する音響信号の中から透かし信号の埋め込みに適したものをその都度選択することが可能となる。
上述したように、本発明によれば、透かし信号を用いてスピーカの異常の有無が判定されるため、音響信号を用いた通常動作を異常検出動作と並行して行うことができ、異常検出のためだけの時間が不要となる。また、透かし信号が音響信号に埋め込まれているため、利用者が異常検出のための信号を特に意識することがなく、利用者が耳障りに感じることを防止することができる。
100、100A、100B オープニング音出力部
110、110A、110B スピーカ
150、150A、150B マイクロホン
160、160A、160B、160C、160D 透かし信号検出部
161 相互相関算出部
162 透かし埋め込み位置判定部
163 復号処理部
170、170A、170B 異常判定部
180、182 切替スイッチ
190 制御部

Claims (12)

  1. 診断対象となるスピーカから、透かし信号が埋め込まれた音響信号を出力する音響信号出力手段と、
    前記スピーカから出力された音響信号を所定の聴取位置で集音するマイクロホンと、
    前記マイクロホンによって集音した音響信号に埋め込まれた前記透かし信号に基づいて、前記スピーカの異常の有無を判定する異常判定手段と、
    を備えることを特徴とする故障診断装置。
  2. 前記異常判定手段は、前記透かし信号が検出できたときに前記スピーカに異常がない旨の判定を行い、前記透かし信号が検出できなかったときに前記スピーカに異常がある旨の判定を行うことを特徴とする請求項1に記載の故障診断装置。
  3. 前記異常判定手段は、前記マイクロホンによって集音した音響信号の信号レベルが所定の検出閾値以下であるときにこのマイクロホンに異常がある旨の判定を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の故障診断装置。
  4. 前記スピーカは複数であって、
    前記音響信号出力手段は、複数の前記スピーカのそれぞれから互いに異なる透かし信号が異なるタイミングで埋め込まれた音響信号を出力し、
    前記異常判定手段は、複数の前記スピーカの異常の有無判定を並行して行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の故障診断装置。
  5. 前記スピーカは複数であって、
    前記異常判定手段は、複数の前記スピーカの異常判定を順番に行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の故障診断装置。
  6. 前記透かし信号は、スペクトル拡散法を用いて生成されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の故障診断装置。
  7. 前記透かし信号は、所定のデータに疑似乱数系列データを乗算することにより生成されることを特徴とする請求項6に記載の故障診断装置。
  8. 前記透かし信号が埋め込まれた前記音響信号を格納する音響信号格納手段をさらに備え、
    前記音響信号出力手段は、前記音響信号格納手段から前記音響信号を読み出して前記スピーカから出力することを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の故障診断装置。
  9. 前記音響信号格納手段は、あらかじめ用意されて読み出す毎に内容が変化しない前記音響信号が格納されていることを特徴とする請求項8に記載の故障診断装置。
  10. 前記透かし信号が埋め込まれる前の音響信号としての埋め込み対象音響信号が入力され、前記透かし信号の埋め込みの適否を判定する埋め込み適否判定手段と、
    前記埋め込み適否判定手段によって、前記透かし信号の埋め込みに適していると判定された前記埋め込み対象音響信号に対して前記透かし信号を埋め込んで前記音響信号を作成する音響信号作成手段と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の故障診断装置。
  11. 前記埋め込み適否判定手段は、可聴帯域について周波数成分のレベルが前記埋め込み信号よりも前記埋め込み対象音響信号の方が大きい場合に、前記透かし信号の埋め込みに適している旨の判定を行うことを特徴とする請求項10に記載の故障診断装置。
  12. 診断対象となるスピーカから、透かし信号が埋め込まれた音響信号を音響信号出力手段によって出力することと、
    前記スピーカから出力された音響信号を所定の聴取位置でマイクロホンによって集音することと、
    前記マイクロホンによって集音した音響信号に埋め込まれた前記透かし信号に基づいて、前記スピーカの異常の有無を異常判定手段によって判定することと、
    を有することを特徴とする故障診断方法。
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