JP2019158505A - 湿度検知装置 - Google Patents

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Toru Miyatake
亨 宮武
尚信 大川
Naonobu Okawa
尚信 大川
矢澤 久幸
Hisayuki Yazawa
久幸 矢澤
佐藤 清
Kiyoshi Sato
清 佐藤
俊宏 小林
Toshihiro Kobayashi
俊宏 小林
沙紀子 古田
Sakiko Furuta
沙紀子 古田
浩 小野寺
Hiroshi Onodera
浩 小野寺
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Abstract

【課題】湿度検知の応答性を向上および測定値のドリフトを抑制することができる湿度検知装置を提供すること。【解決手段】本発明の一態様は、基材の主面上に設けられた第1電極と、第1電極を覆うように設けられた誘電体部と、誘電体部の上に設けられ、所定間隔で複数の開口部が設けられた第2電極と、第2電極および誘電体部を覆うように設けられた保護膜と、を備えた湿度検知装置である。この湿度検知装置において、基材の主面と直交する第1方向にみて、第1電極は誘電体部に包含され、第2電極の外周位置は第1電極の外周位置と同じ、または内側に設けられる。【選択図】図1

Description

本発明は湿度検知装置に関し、より詳しくは、2つの電極および誘電体部が設けられた湿度検知装置に関するものである。
湿度検知装置として、2つの電極間に誘電体部を設け、誘電体部の電気的特性(静電容量、電気抵抗)の変化に基づき湿度を検知する構成が知られている。例えば、静電容量の変化によって湿度を検知する装置(容量式の湿度検知装置)では、外気の湿度の影響を受けない参照用容量部(参照部)と、外気の湿度によって容量が変化する湿度検知用容量部(検知部)とを備えている。
参照部は外気から湿気が浸入しないような構造になっており、湿度にかかわらず一定の容量を構成している。一方、検知部は外気から湿気が浸入できる構造になっており、湿度に応じて容量が変化する構成となっている。このような容量式の湿度検知装置では、検知部からの出力電圧と、参照部からの出力電圧との差分に基づいて相対湿度が算出される。
特許文献1には、容量値のシフトを修正する容量型湿度センサが開示される。この容量型湿度センサは、基板上に配置された板状の導電体からなる下部電極と、下部電極上に配置された高分子からなる感湿膜と、感湿膜上に配置された板状の導電体からなる上部電極と、下部電極の一部が露出するように下部電極を覆う感湿膜の一部が除去された切欠き部とを備える。
特許文献2には、長時間使用しても感湿材が劣化せず、高湿度で使用しても長期安定性のある湿度センサが開示される。この湿度センサは、電気絶縁基板に固着される下部電極と、下部電極を覆う感湿材と、下部電極と接触せずに感湿材を覆う上部電極とを備える。この湿度センサにおいては、上部電極の感湿材を覆う割合が、下部電極側の裏面側の感湿材の表面積に対して30〜90%となっている。
特開2017−187328号公報 特開平10−221288号公報
湿度検知装置において、誘電体部にはポリイミド等の高分子膜が用いられる。この誘電体部には、外気の湿度によって湿気(水分)が出入りしており、誘電体部の湿気によって変化する静電容量等の電気的特性の変化から湿度を検知している。したがって、誘電体部へ湿気が出入りしにくいと湿度検知の応答性に影響を与えるとともに、測定値がドリフトを起こす要因となる。特に、誘電体部の周辺の領域は、電極の開口部から離れているとともに、上方および外側が保護膜で覆われ、さらに下方には第1絶縁層が位置しているため、湿気が出入りし難い。このように湿気の出入りし難い領域が検知領域となっていると、湿度検知の応答性の低下とともに、測定値のドリフトの原因にもなる。
本発明は、湿度検知の応答性を向上および測定値のドリフトを抑制することができる湿度検知装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の一態様は、基材の主面上に設けられた第1電極と、第1電極を覆うように設けられた誘電体部と、誘電体部の上に設けられ、所定間隔で複数の開口部が設けられた第2電極と、第2電極および誘電体部を覆うように設けられた保護膜と、を備えた湿度検知装置である。この湿度検知装置において、基材の主面と直交する第1方向にみて、第1電極は誘電体部に包含され、第2電極の外周位置は第1電極の外周位置と同じ、または内側に設けられる。
このような構成によれば、誘電体部の中央寄りの領域が第1電極および第2電極の電界の影響を受ける感湿領域となり、誘電体部の周辺の領域は第1電極および第2電極の電界の影響を実質的に受けない不感領域となる。これによって、外部の湿気が出入りし易い中央寄りの領域を感湿領域とし、外部の湿気が出入りし難い周辺の領域を不感領域にすることができる。
上記湿度検知装置において、誘電体部における第1電極と第2電極とが重なる中央領域は、誘電体部の厚さが実質的に一定の領域を含んでいてもよい。これにより、第1電極と第2電極との間の誘電体部の厚さが実質的に一定となり、安定した平行平板型の電極構造を構成することができる。
上記湿度検知装置において、誘電体部における中央領域よりも外側の周辺領域は、誘電体部の厚さが外方に向かうほど薄くなる傾斜領域を含んでいてもよい。これにより、傾斜領域には第1電極および第2電極が設けられないため、湿気の停留しやすい傾斜領域を不感領域にすることができる。
上記湿度検知装置において、第1方向にみて、第2電極の端部は、開口部の端部から複数の開口部の所定間隔の1/2以内に位置するよう設けられていてもよい。これにより、誘電体部のうち開口部に近い領域を感湿領域とし、開口部から離れていて湿気の停留しやすい領域を不感領域にすることができる。
本発明によれば、湿度検知の応答性を向上および測定値のドリフトを抑制することができる湿度検知装置を提供することが可能になる。
(a)および(b)は、本実施形態に係る湿度検知装置を例示する図である。 (a)および(b)は、検知部を例示する図である。 (a)および(b)は、他の検知部を例示する図である。 (a)および(b)は、参考例に係る検知部を例示する図である。 容量測定値のドリフト特性を例示する図である。 (a)および(b)は、湿度検知装置の他の構造を例示する断面図である。 (a)および(b)は、湿度検知装置の他の構造を例示する断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の説明では、同一の部材には同一の符号を付し、一度説明した部材については適宜その説明を省略する。
(湿度検知装置の構成)
図1(a)および(b)は、本実施形態に係る湿度検知装置を例示する図である。
図1(a)には湿度検知装置1の断面図が示され、図1(b)には湿度検知装置1の平面図が示される。図1(a)に示す断面図は、図1(b)に示すA−A線断面図である。
図2(a)および(b)は、検知部を例示する図である。
図2(a)には検知部10の断面図が示され、図2(b)には検知部10の平面図が示される。
図3(a)および(b)は、他の検知部を例示する図である。
図3(a)には検知部10の断面図が示され、図3(b)には検知部10の平面図が示される。
図1に示すように、本実施形態に係る湿度検知装置1は外気の湿度を電気信号として検知する装置であり、基材50の上に設けられた検知部10と、参照部20とを備える。湿度検知装置1は、検知部10と参照部20との容量差に基づいて湿度を検知する。
基材50としては、例えばシリコンが用いられる。基材50の主面50a上には例えば酸化シリコンの第1絶縁層55が形成されており、この第1絶縁層55の上に並置して検知部10および参照部20が形成される。また、第1絶縁層55の上には検知部10および参照部20と引き出し配線12を介して導通するパッド電極15が設けられる。
検知部10は、基材50の主面50a上に設けられた第1電極110と、第1電極110を覆うように設けられた誘電体部130と、誘電体部130の上に設けられた第2電極120と、第2電極120および誘電体部130を覆うように設けられた保護膜30とを有する。すなわち、主面50aと直交する第1方向D1に第1電極110、誘電体部130および第2電極120がこの順で積層される。これにより、第1電極110と第2電極120との間に誘電体部130が配置された構造体が構成される。
第1電極110および第2電極120には、例えばルテニウム(Ru)が用いられる。また、誘電体部130には、例えばポリイミド系樹脂や酸化シリコンが用いられる。第1方向D1にみて、第1電極110は誘電体部130に包含される。すなわち、誘電体部130の外周位置130aは、第1電極110の外周位置110aよりも外側となっている。
第2電極120には、所定の間隔で複数の開口部120hが設けられる。この開口部120hを通じて外部の湿気が誘電体部130まで到達する。誘電体部130に含まれる水分量に応じて誘電体部130の誘電率が変化する。これにより、第1電極110と第2電極120との間の静電容量が変化して、変化した静電容量に基づき湿度を検知することができる。
保護膜30は、開口部120h以外の第2電極120および誘電体部130を覆うように設けられる。保護膜30には、例えば窒化シリコン(SiN)が用いられる。
参照部20は、検知部10と同様な積層構造を有する。すなわち、参照部20は、基材50の主面50a上に設けられた参照用第1電極210と、参照用第1電極210を覆うように設けられた参照用誘電体部230と、参照用誘電体部230の上に設けられた参照用第2電極220と、参照用第2電極220および参照用誘電体部230を覆うように設けられた保護膜30とを有する。
参照部20の全体は保護膜30によって覆われている。これにより、参照部20には外部からの湿気がほとんど入らず、参照用誘電体部230の誘電率はほとんど変化しない。したがって、参照用第1電極210、参照用第2電極220および参照用誘電体部230によって構成される参照部20の静電容量はほぼ一定となる。この参照部20での静電容量に基づく出力電圧と、検知部10での静電容量に基づく出力電圧との差分から相対湿度を検知することができる。
検知部10の周囲には枠部60が設けられる。枠部60は、例えばシリコンをエッチングして枠型に形成したものであり、接着剤65を介して基材50上に接続される。枠部60としてシリコンを用いることで、シリコンの加工性および硬さを利用して枠部60を構成することができる。この枠部60の開口601内に検知部10が配置されることで、外部の湿気が開口601から第2電極120の開口部120hを介して誘電体部130に取り込まれる。誘電体部130に取り込まれた湿気に応じて誘電体部130の誘電率が変化し、この誘電率に基づき湿度を検知することができる。
本実施形態に係る湿度検知装置1において、第1方向D1にみて、第1電極110は誘電体部130に包含されるとともに、第2電極120の外周位置120aは第1電極110の外周位置110aと同じとなっている。ここで、第1電極110の外周位置110aとは、第1電極110における第2電極120との間の電界に実質的に影響を与える主要部の外形における外周の位置である。
ここで、第1方向D1にみて、誘電体部130における第1電極110と第2電極120とが重なる領域を中央領域R1、中央領域R1よりも外側に設けられた領域を周辺領域R2ということにする。
このような電極構造によって、誘電体部130の中央寄りの領域である中央領域R1が第1電極110および第2電極120の電界の影響を大きく受ける感湿領域となる。一方、誘電体部130の周辺領域R2には第1電極110および第2電極120のいずれも設けられていないため、第1電極110および第2電極120の電界の影響を実質的に受けない不感領域となる。
本実施形態に係る湿度検知装置1では、誘電体部130が第1電極110の全体を覆うように設けられる。すなわち、第1方向D1にみて、誘電体部130は第1電極110の外形よりも大きく設けられる。これは、第1電極110と第2電極120との絶縁性を確実に確保するためである。このような構造にするため、製造上のばらつきを考慮して、誘電体部130を第1電極110よりも大きく設けている。また、この構造により、対向する第1電極110と第2電極120との間の全体に誘電体部130が設けられ、湿度検知の感度を向上させることができる。
このような誘電体部130において、第1電極110の上に位置する誘電体部130の厚さはほぼ一定である。中央領域R1は、この誘電体部130の厚さが実質的に一定の領域(第1電極110の上の領域)を含む。これにより、第1電極110と第2電極120との間の誘電体部130の厚さが実質的に一定となり、安定した平行平板型の電極構造を構成することができる。
一方、第1電極110よりも外側に位置する誘電体部130の厚さは、外方に向かうほど薄くなる。誘電体部130の厚さが徐々に薄くなる部分が傾斜領域SLとなる。周辺領域R2は、傾斜領域SLを含む。誘電体部130の周辺領域R2や傾斜領域SLは、開口部120hから離れているとともに、上方および外側が保護膜30で覆われ、さらに下方には第1絶縁層55が位置しているため、これらからは湿気が出入りできない。したがって、湿気は中央領域R1からしか出入りしないことになる。このため、開口部120hから誘電体部130に浸入し、周辺領域R2まで入り込んだ湿気は貯留しやすく、入った湿気は出るまでに時間を要する。一方、誘電体部130の開口部120hに近い中央領域R1では、外部からの湿気が入りやすく、また、入り込んだ湿気は開口部120hから外部に逃げやすい。
本実施形態では、誘電体部130の中央領域R1が第1電極110および第2電極120の電界の影響を受ける感湿領域となる。一方、誘電体部130の周辺領域R2には第1電極110および第2電極120が設けられていないため、周辺領域R2は第1電極お110および第2電極120の電界の影響を実質的に受けない不感領域となる。これによって、外部の湿気が出入りし易い中央領域を感湿領域とし、外部の湿気が出入りし難い周辺領域R2を不感領域にすることができる。
誘電体部130の周辺領域R2が不感領域となることで、応答性や測定値のドリフトが抑制される。すなわち、周辺領域R2に湿気が貯留しても、ここが不感領域になっていることで、貯留した湿気が測定値に与える影響を抑制することができる。一方、湿気の出入りが容易な中央領域R1が感湿領域となるため、応答性よく湿度を検知することができる。
ここで、図2(a)および(b)に示すように、第1方向D1にみて、第2電極120の外周位置120aは第1電極110の外周位置110aと一致していることが好ましい。これにより、第1電極110と第2電極120との間で安定した平行平板型の電極構造が構成され、周辺に漏れる電界の影響を抑制することができる。なお、図3(a)および(b)に示すように、第1方向D1にみて、第2電極120の外周位置120aは、第1電極110の外周位置110aよりも若干小さくてもよい。この場合、周辺領域R2に第1電極110の端部は含まれるものの、第2電極120は含まれない。これにより、第2電極120の製造上の位置ずれが生じても、第2電極120の外周位置120aを第1電極110の外周位置110a以内に収めやすくなる。
具体的には、第1方向D1にみて、第2電極120の端部は、開口部120hの端部から複数の開口部120hの所定間隔の1/2以内に位置するよう設けられていることが好ましい。すなわち、図2(b)に示すように、開口部120hの端部から第2電極120の端部との距離をL1、隣り合う開口部120hの間隔をL2とした場合、L1をL2の1/2以下にする。これにより、誘電体部130のうち開口部120hから離れていて湿気の停留しやすい領域を不感領域にすることができる。
(参考例)
図4(a)および(b)は、参考例に係る検知部を例示する図である。
図4(a)には参考例に係る検知部10Bの断面図が示され、図4(b)には検知部10Bの平面図が示される。
参考例に係る検知部10Bにおいては、誘電体部130の周辺領域R2の上にも第2電極120が設けられる。すなわち、第2電極120は、開口部120hを除いて誘電体部130の中央領域R1および周辺領域R2を覆うように形成されている。
このような第2電極120によって、誘電体部130の中央領域R1から周辺領域R2にかけて湿気による誘電率変化を検知する感湿領域が構成される。すなわち、検知部10Bでは、傾斜領域SLを含む周辺領域R2にも第2電極120が拡がっているため、湿気の出入りし難い周辺領域R2にも電界の影響が及ぶ感湿領域として機能することになる。このように、湿気の出入りし難い周辺領域R2も感湿領域になっていると、検出対象となる外部の湿気と周辺領域R2に溜まった湿気とを検出してしまい、湿度検知の応答性の低下および測定値のドリフトを起こす原因となる。
図5は、容量測定値のドリフト特性を例示する図である。
図5に示す横軸は、高温高湿環境への保持時間を示し、縦軸は測定初期からの容量変化量を示す。
図5には、湿度検知装置の4つのサンプルSP1〜SP4について、高温高湿環境下での湿度測定値の変化量(ドリフト量)を計測した結果が示される。
ここで、サンプルSP1およびSP2は、本実施形態に係る湿度検知装置1である。サンプルSP3およびSP4は、参考例に係る検知部10Bを有する湿度検知装置である。
図5に示すように、サンプルSP3およびSP4では、サンプルSP1およびSP2に比べて湿度測定値のドリフトが大きいことが分かる。本実施形態に係る湿度検知装置1では、誘電体部130における湿気の貯留しやすい周辺領域R2を不感領域としているため、湿度検知の応答性に優れるとともに、測定初期から長時間にわたり安定した測定結果を得ることができる。また、形状の不安定な傾斜領域SLの上に第2電極120が設けられていないため、サンプルSP1およびSP2の間での特性ばらつきも抑制されていることが分かる。
このように、本実施形態に係る湿度検知装置1によれば、誘電体部130における湿気の出入りし易い中央領域R1を感湿領域とし、湿気の出入りし難い周辺領域R2を不感領域にしているため、外部の湿度変動に対する優れた応答性および高い測定安定性を得ることが可能となる。
(湿度検知装置の他の構造)
図6(a)〜図7(b)は、湿度検知装置の他の構造を例示する断面図である。
図6(a)に示す湿度検知装置1Bでは、参照部20の上に枠部60を取り付けるための接着剤65が設けられていない構造を有する。参照部20の上に接着剤65が設けられていないことで、参照部20の容量変動を抑制することができる。すなわち、参照用第1電極210および参照用第2電極220への電圧印加によって形成される電界は、参照用誘電体部230側のほか、参照用第2電極220の上方にも拡がる。接着剤65にはポリイミド等の樹脂が用いられるため、吸湿性を有している。接着剤65の吸湿によって接着剤65の誘電率は変化する。接着剤65が参照部20の上方に設けられていると、接着剤65の誘電率変化の影響を参照部20で受けやすくなる。湿度検知装置1Bのように、参照用第2電極220の上方に接着剤65が設けられていないことで、この電界の拡がりによる接着剤65での誘電率変化の影響を受けずに済むため、参照部20の容量変動を抑制することができる。
図6(b)に示す湿度検知装置1Cでは、検知部10および参照部20の上方に枠部60の開口601が設けられている。すなわち、検知部10の上方のみならず、参照部20の上方にも枠部60が設けられていない。これにより、参照部20の上方の環境(構造)が、検知部10の上方の環境(構造)と合致して、相対的な湿度を精度良く演算することが可能となる。
図7(a)に示す湿度検知装置1Dでは、湿度検知装置1Bと同様に、参照部20の上に枠部60を取り付けるための接着剤65が設けられていない構造を有する。湿度検知装置1Bとの相違は、参照部20と検知部10との間に接着剤65が設けられている点である。このような構造により、湿度検知装置1Bと同様に、参照部20の上方への電界の拡がりによる接着剤65での誘電率変化の影響を受けずに済む。さらに、参照部20の周辺が接着剤65によって囲まれているため、参照部20へのパーティクルの付着を防止することができる。これにより、接着剤65やパーティクル付着による参照部20の容量変動を抑制することができる。
図7(b)に示す湿度検知装置1Eでは、検知部10および参照部20のそれぞれについて、枠部60を取り付けるための接着剤65と分離した構造を有する。例えば、枠部60にピラー603を設け、枠部60を取り付ける際、ピラー603によって検知部10および参照部20を囲むようにする。接着剤65は、検知部10および参照部20の上を除くピラー603のない部分に付けられている。このような構造により、検知部10および参照部20と接着剤65とが隣接しないことになる。
接着剤65にはポリイミド等の樹脂が用いられるため、吸湿性を有している。接着剤65の吸湿によって接着剤65の誘電率は変化する。接着剤65と検知部10および参照部20が隣接していると、接着剤65の誘電率変化の影響を検知部10および参照部20で受けやすくなる。湿度検知装置1Eのように、検知部10および参照部20がピラー603によって接着剤65と分離していることで、接着剤65の誘電率片化の影響を受けにくくなり、精度の高い湿度検知を行うことが可能となる。
以上説明したように、本実施形態によれば、湿度検知の応答性を向上および測定値のドリフトを抑制することができる湿度検知装置1、1B、1C、1Dおよび1Eを提供することが可能となる。
なお、上記に本実施形態を説明したが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。例えば、検知部10および参照部20における湿度の検出方式は、上記のように容量を測定して検知する方式であってもよいし、抵抗値を測定して湿度を検知する方式であってもよい。また、電極材料としてルテニウム(Ru)を用いる例を示したが、例えばアルミニウムや銅といった他の導電材料を用いてもよい。
また、前述の実施形態に対して、当業者が適宜、構成要素の追加、削除、設計変更を行ったものや、実施形態の構成例の特徴を適宜組み合わせたものも、本発明の要旨を備えている限り、本発明の範囲に含有される。
1,1B,1C,1D,1E…湿度検知装置
10,10B…検知部
12…引き出し配線
15…パッド電極
20…参照部
30…保護膜
50…基材
50a…主面
55…第1絶縁層
60…枠部
65…接着剤
110…第1電極
110a…外周位置
120…第2電極
120a…外周位置
120h…開口部
130…誘電体部
130a…外周位置
210…参照用第1電極
220…参照用第2電極
230…参照用誘電体部
601…開口
603…ピラー
D1…第1方向
R1…中央領域
R2…周辺領域
SL…傾斜領域

Claims (4)

  1. 基材の主面上に設けられた第1電極と、
    前記第1電極を覆うように設けられた誘電体部と、
    前記誘電体部の上に設けられ、所定間隔で複数の開口部が設けられた第2電極と、
    前記第2電極および前記誘電体部を覆うように設けられた保護膜と、
    を備え、
    前記基材の前記主面と直交する第1方向にみて、前記第1電極は前記誘電体部に包含され、前記第2電極の外周位置は前記第1電極の外周位置と同じ、または内側に設けられた、湿度検知装置。
  2. 前記誘電体部における前記第1電極と前記第2電極とが重なる中央領域は、前記誘電体部の厚さが実質的に一定の領域を含む、請求項1記載の湿度検知装置。
  3. 前記誘電体部における前記中央領域よりも外側の周辺領域は、前記誘電体部の厚さが外方に向かうほど薄くなる傾斜領域を含む、請求項2に記載の湿度検知装置。
  4. 前記第1方向にみて、前記第2電極の端部は、前記開口部の端部から前記所定間隔の1/2以内に位置する、請求項1から3のいずれか1項に記載の湿度検知装置。
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