[第1実施形態]
以下、遊技機としてのパチンコ遊技機の一実施形態を説明する。
図1に示すように、パチンコ遊技機には、遊技球が流下可能な遊技領域YRを有する遊技盤YBが設けられている。パチンコ遊技機には、発射ハンドルHDが設けられており、発射ハンドルHDの回動動作に応じて遊技盤YBの遊技領域YRへ遊技球が発射可能となる。パチンコ遊技機には、装飾ランプLA及びスピーカSPが設けられている。パチンコ遊技機には、遊技者により操作可能な操作手段として演出ボタンBTが設けられている。
遊技盤YBには、複数の発光部を有する第1特別図柄表示装置11が設けられている。第1特別図柄表示装置11では、複数種類の特別図柄(第1特別図柄、第1図柄)を変動させて表示する変動ゲーム(図柄変動ゲーム、第1図柄変動ゲーム)が行われる。以下の説明では、単に「第1変動ゲーム」と示す場合、第1特別図柄表示装置11で行われる変動ゲームを指すものとする。
遊技盤YBには、複数の発光部を有する第2特別図柄表示装置12が設けられている。第2特別図柄表示装置12では、複数種類の特別図柄(第2特別図柄、第2図柄)を変動させて表示する変動ゲーム(図柄変動ゲーム、第2図柄変動ゲーム)が行われる。以下の説明では、単に「第2変動ゲーム」と示す場合、第2特別図柄表示装置12で行われる変動ゲームを指すものとする。このように、特別図柄を変動及び確定停止表示させる変動ゲームには、第1変動ゲームと第2変動ゲームとがある。第1変動ゲームと第2変動ゲームとは、同時に実行されない。
各特別図柄表示装置11,12では、複数種類の特別図柄のうち大当り抽選の抽選結果に対応する1つの特別図柄が変動ゲームの終了に伴い確定停止表示(導出)される。特別図柄には、大当りを認識し得る大当り図柄(大当り表示結果)と、はずれを認識し得るはずれ図柄(はずれ表示結果)とがある。大当り図柄が確定停止表示された場合、大当り遊技が付与される。
遊技盤YBには、演出画像を表示する第1画像表示部GH1を有する第1演出表示装置16と、演出画像を表示する第2画像表示部GH2を有する第2演出表示装置17とがそれぞれ別体で設けられている。第1演出表示装置16の第1画像表示部GH1のほうが、第2演出表示装置17の第2画像表示部GH2よりも大きいサイズである。なお、本実施形態において、第1演出表示装置16と第2演出表示装置17が表示手段に相当し、第1演出表示装置16が画像表示手段及び第1表示部に、第2演出表示装置17が特別画像表示手段及び第2表示部にそれぞれ相当する。また、第1画像表示部GH1が第1演出表示装置16の表示領域に、第2画像表示部GH2が第2演出表示装置17の表示領域にそれぞれ相当する。
第1演出表示装置16及び第2演出表示装置17では、変動ゲームに関連する表示演出が行われ、具体的には、第1演出表示装置16では、複数種類の演出図柄(所謂「飾り図柄」)を複数列(本実施形態では3列)で変動させて表示する演出図柄変動ゲームが行われる。
第1演出表示装置16では、変動ゲームが開始すると、予め定めた変動方向(縦スクロール方向)に沿って各列の演出図柄が変動表示(変動)される。第1演出表示装置16では、演出図柄が確定停止表示される前に、リーチの図柄組み合わせとなり、リーチ状態を形成する場合がある。リーチの図柄組み合わせとしては、第1演出表示装置16における複数列のうち特定列(本実施形態では左列と右列)の演出図柄が同一種類となって一旦停止表示され、特定列以外の列(本実施形態では中列)の演出図柄が変動表示されている図柄組み合わせが規定されている。
第1演出表示装置16には、各特別図柄表示装置11,12の表示結果に応じた図柄組み合わせが確定停止表示される。より詳しくは、各特別図柄表示装置11,12に大当り図柄が確定停止表示される場合には、第1演出表示装置16にも大当りの図柄組み合わせが確定停止表示される。各特別図柄表示装置11,12にはずれ図柄が確定停止表示される場合には、第1演出表示装置16にもはずれの図柄組み合わせが確定停止表示される。なお、本実施形態において、大当りの図柄組み合わせとしては、全列の演出図柄が同一種類となる図柄組み合わせが、はずれの図柄組み合わせとしては、全列の演出図柄が同一種類とならない図柄組み合わせがそれぞれ規定されている。
なお、本実施形態において、「変動表示」とは、特別図柄や演出図柄の種類が変化している状態であり、「確定停止表示」とは、特別図柄や演出図柄が確定停止している状態である。また、「一旦停止表示」とは、演出図柄が揺れ変動状態で表示されている状態である。
第1演出表示装置16は、各特別図柄表示装置11,12と比較して大きい表示領域で構成され、演出図柄は、特別図柄に比較して遥かに大きく表示される。このため、第1演出表示装置16に確定停止表示された図柄組み合わせから大当り又ははずれが遊技者により認識可能となる。
遊技盤YBには、遊技球が入球可能な第1始動入賞口21が設けられている。第1始動入賞口21の奥方には、第1始動入賞口21へ入球した遊技球を検知する第1始動センサSE1(図2参照)が設けられている。第1始動入賞口21に入球した遊技球が第1始動センサSE1により検知されたことを契機に、第1変動ゲームの始動条件が付与され得るとともに、予め定めた個数の賞球としての遊技球の払出条件が付与される。
遊技盤YBには、遊技球が入球可能な第2始動入賞口22aが設けられている。第2始動入賞口22aの奥方には、第2始動入賞口22aへ入球した遊技球を検知する第2始動センサSE2(図2参照)が設けられている。第2始動入賞口22aに入球した遊技球が第2始動センサSE2により検知されたことを契機に、第2変動ゲームの始動条件が付与され得るとともに、予め定めた個数の賞球としての遊技球の払出条件が付与される。
第2始動入賞口22aには、普通電動役物アクチュエータFDA(図2参照)の作動により第2始動入賞口22aの開閉動作を行う開閉部材22b(普通電動役物)が設けられている。開閉部材22bは、第2始動入賞口22aに遊技球が入球不能な(入球が規制された)閉状態と、遊技球が入球可能な(入球が許容された)開状態とに動作する。開閉部材22bは、予め定めた開放条件が成立すると、所定の開放態様で開状態に動作する。
遊技盤YBには、遊技球が入球可能な大入賞口23aが設けられている。大入賞口23aの奥方には、大入賞口23aへ入球した遊技球を検知するカウントセンサSE3(図2参照)が設けられている。大入賞口23aに入球した遊技球がカウントセンサSE3により検知されたことを契機に、予め定めた個数の賞球としての遊技球の払出条件が付与される。
大入賞口23aには、大入賞口アクチュエータDA(図2参照)の作動により大入賞口23aの開閉動作を行う大入賞口扉23b(特別電動役物)が設けられている。大入賞口扉23bは、大入賞口23aに遊技球が入球不能な(入球が規制された)閉状態と、遊技球が入球可能な(入球が許容された)開状態とに動作する。大入賞口扉23bは、予め定めた開放条件が成立すると、所定の開放態様で開状態に動作する。
大当り遊技が付与されると、付与された大当り遊技の種類に応じて大入賞口扉23bが開状態に動作され、大入賞口23aが開状態となり、大入賞口23aへの遊技球の入球が許容される。このため、大当り遊技が付与されると、多数の賞球を獲得できる機会を遊技者に与えることができ、遊技者に有利な状態(遊技)となる。
遊技盤YBには、第1保留表示装置13が設けられている。第1保留表示装置13は、実行が保留されている第1変動ゲームの数を表示するものである。具体的には、第1保留表示装置13は、第1始動入賞口21に遊技球が入球することにより第1変動ゲームの始動条件が成立した一方で、第1変動ゲームの実行条件が未だ成立していないことから実行が保留されている第1変動ゲームの数、所謂、第1始動保留の記憶数(以下、第1保留記憶数)を表示する。
遊技盤YBには、第2保留表示装置14が設けられている。第2保留表示装置14は、実行が保留されている第2変動ゲームの数を表示するものである。具体的には、第2保留表示装置14は、第2始動入賞口22aに遊技球が入球することにより第2変動ゲームの始動条件が成立した一方で、第2変動ゲームの実行条件が未だ成立していないことから実行が保留されている第2変動ゲームの数、所謂、第2始動保留の記憶数(以下、第2保留記憶数)を表示する。
遊技盤YBには、普通図柄表示装置15が設けられている。普通図柄表示装置15では、複数種類の普通図柄を変動させて表示する普通図柄変動ゲームが行われる。以下の説明では、単に「普図」と示す場合、普通図柄を指すものとし、単に「普図ゲーム」と示す場合、普通図柄変動ゲームを指すものとする。普図ゲームと変動ゲームとは、同時に実行できる。
普通図柄表示装置15では、複数種類の普図のうち普通当り抽選の抽選結果に対応する1つの普図が普図ゲームの終了に伴い確定停止表示される。普図には、普通当りを認識し得る普通当り図柄と、普通はずれを認識し得る普通はずれ図柄とがある。普通当り図柄が確定停止表示された場合、普通当り遊技が付与される。
遊技盤YBには、遊技球が入球(通過)可能な作動ゲート25が設けられている。作動ゲート25には、入球した遊技球を検知するゲートセンサSE4(図2参照)が設けられている。作動ゲート25を通過した遊技球がゲートセンサSE4により検知されたことを契機に、普図ゲームの始動条件が付与され得る。
普通当り遊技が付与されると、開閉部材22bが開状態に動作され、第2始動入賞口22aが開状態となり、第2始動入賞口22aへの遊技球の入球が許容される。このため、普通当り遊技が付与されると、第2始動入賞口22aに遊技球を入球させやすくなり、第2変動ゲームの始動条件と賞球を容易に獲得できる機会を遊技者に与えることができる。
本実施形態のパチンコ遊技機は、遊技者に有利な遊技状態として、大当り抽選の確率変動状態を備えている。大当り抽選の確率変動状態(高確率状態)は、大当り抽選の確率変動状態ではない遊技状態(低確率状態)に比して、大当り抽選で大当りに当選する大当り確率が高確率に変動する遊技状態である。本実施形態において大当り抽選の確率変動状態は、予め決められた確率変動終了条件が成立するまで付与される。以下の説明では、単に「確率変動状態」又はこれを略して「確変状態」と示す場合、大当り抽選の確率変動状態を指すものとし、「非確率変動状態」又はこれを略して「非確変状態」と示す場合、大当り抽選の確率変動状態ではない遊技状態を指すものとする。
本実施形態のパチンコ遊技機は、遊技者に有利な遊技状態として、高ベース状態を備えている。高ベース状態は、高ベース状態ではない低ベース状態に比して、第2始動入賞口22aへ遊技球が入球し易い遊技状態である。高ベース状態は、所謂「電サポ状態」である。
例えば、高ベース状態は、次に示す3つの制御のうち任意に選択された1の制御を実行することにより、又は複数の制御を組み合わせて実行することにより実現できる。第1の制御は、普図ゲームの変動時間を、低ベース状態のときよりも短くする普図ゲームの変動時間短縮制御である。第2の制御は、普通当り抽選に当選する確率(普通当り確率)を、低ベース状態のときよりも高確率に変動させる普通当り抽選の確率変動制御である。第3の制御は、普通当り抽選に当選したことに基づく開閉部材22bの合計開放時間を、低ベース状態のときよりも長くする開放時間延長制御である。なお、開放時間延長制御としては、普通当り抽選に当選したことに基づく開閉部材22bの開放回数を低ベース状態のときよりも多くする制御、及び普通当り抽選に当選したことに基づく開閉部材22bの1回の開放時間を低ベース状態のときよりも長くする制御のうち、少なくとも一方の制御を実行するとよい。また、本実施形態において、高ベース状態では、第4の制御が実行される。第4の制御は、変動ゲームの変動時間(例えば平均の変動時間)を低ベース状態のときよりも短くなり易くする変動ゲームの変動時間短縮制御である。変動ゲームの変動時間短縮制御を実行する場合、高ベース状態は、所謂「変動時間短縮状態」となる。本実施形態において高ベース状態は、予め決められた高ベース終了条件が成立するまで付与される。なお、高ベース状態は、確変状態中にも付与される場合がある。つまり、確変状態と高ベース状態とは重複して付与可能な遊技状態である。
本実施形態では、第2演出表示装置17の下方に第1始動入賞口21が設けられており、遊技盤YBの左側の第1流路Xを流下させたほうが、遊技盤YBの右側の第2流路Yを流下させるよりも遊技球が入球し易くなる。このため、第2始動入賞口22aに遊技球が入球し難い低ベース状態では、第1始動入賞口21に遊技球を入球させるべく、第1流路Xを流下させるように遊技球を発射させる傾向がある。
一方、第1演出表示装置16の右側方には、上方から順に、作動ゲート25、第2始動入賞口22a、大入賞口23aが設けられており、第2流路Yを流下させたほうが、第1流路Xを流下させるよりも、作動ゲート25、第2始動入賞口22a、大入賞口23aへ遊技球が入球し易くなる。このため、第2始動入賞口22aに遊技球が入球し易い高ベース状態においては第2始動入賞口22aに遊技球を入球させるべく、第2流路Yを流下させるように遊技球を発射させる傾向がある。大当り遊技においても大入賞口23aに遊技球を入球させるべく、第2流路Yを流下させるように遊技球を発射させる傾向がある。
次に、本実施形態における大当り遊技について説明する。
大当り遊技は、大当り図柄が確定停止表示された変動ゲームの終了後に開始される。大当り遊技が開始すると、オープニング時間が開始される。オープニング時間が終了すると、大入賞口23aが開状態となるラウンド遊技が、予め定めた規定ラウンド数を上限として複数回行われる。1回のラウンド遊技は、入球上限個数の遊技球が大入賞口23aに入賞するまでの間、又は規定の時間が経過するまでの間で継続して行われる。全てのラウンド遊技が終了すると、エンディング時間が設定される。エンディング時間が終了すると、大当り遊技は終了する。
本実施形態において、大当り抽選に当選した場合、決定される特別図柄(大当り図柄)の種類に応じて複数種類の大当りのうち1つの大当りが決定され、その決定された大当りに対応する大当り遊技が付与されるようになっている。
ここで、大当り確率や大当り遊技の内容などの所謂パチンコ遊技機のスペックについて説明する。
本実施形態において、大当り確率としては、非確変状態では、410/65536(約1/160)が、確変状態では、1850/65536(約1/36)がそれぞれ規定されている。第1始動センサSE1又は第2始動センサSE2が遊技球を検知したときにおける払出し賞球数としては「3個」が、カウントセンサSE3が遊技球を検知したときにおける払出し賞球数としては「14個」がそれぞれ規定されている。
本実施形態のパチンコ遊技機では、大当り抽選に当選した場合、2種類の大当りの中から1つの大当りが決定され、その決定された大当りに対応する大当り遊技が付与されるようになっている。そして、2種類の大当りのうち、何れの大当りが付与されるかは、大当り抽選に当選した場合に決定する特図(大当り図柄)に応じて決定されるようになっている。
本実施形態において各特別図柄表示装置11,12に確定停止表示される100種類の特図の大当り図柄は、大当りの種類毎に分類される。
第1特別図柄表示装置11に確定停止表示される大当り図柄のうち、図柄ZAには65種類の大当り図柄が、図柄ZBには35種類の大当り図柄が、それぞれ振分けられている。また、同じように、第2特別図柄表示装置12に確定停止表示される大当り図柄のうち、図柄Zaには65種類の大当り図柄が、図柄Zbには35種類の大当り図柄が、それぞれ振分けられている。
以下、図柄ZAに分類される大当り図柄が第1特別図柄表示装置11に確定停止表示される大当りを「大当りA」、図柄Zaに分類される大当り図柄が第2特別図柄表示装置12に確定停止表示される大当りを「大当りa」とそれぞれ示す。同じように、図柄ZBに分類される大当り図柄が第1特別図柄表示装置11に確定停止表示される大当りを「大当りB」、図柄Zbに分類される大当り図柄が第2特別図柄表示装置12に確定停止表示される大当りを「大当りb」とそれぞれ示す。
これら全ての大当り遊技において、規定ラウンド数として「15回」が、各ラウンド遊技の最大時間として「25s」がそれぞれ規定されている。また、1回のラウンド遊技において大入賞口23aに入球させることができる遊技球の入球上限個数としては「9個」が規定されている。また、各大当り遊技において、オープニング時間、各ラウンド間のインターバル時間(ラウンド間インターバル)、エンディング時間が、それぞれ一定の時間として規定されている。
大当りA,aに当選したときに付与される大当り遊技の終了後には、次回の大当り遊技が付与されるまで、確変状態が付与される。その一方で、大当りB,bに当選したときに付与される大当り遊技の終了後には、確変状態が付与されない。なお、大当り遊技の終了後に確変状態が付与される大当りA,aを確変大当りと示し、大当り遊技の終了後に確変状態が付与されない大当りB,bを非確変大当りと示す。
大当りA,aに当選したときに付与される大当り遊技の終了後には、次回の大当り遊技が付与されるまで、高ベース状態が付与される。その一方で、大当りB,bに当選したときに付与される大当り遊技の終了後には、予め定めた回数(本実施形態では100回)の変動ゲームを上限として高ベース状態が付与される。
次に、図2を参照して、パチンコ遊技機の制御構成について説明する。
パチンコ遊技機の機裏側には、主制御基板30が装着されている。主制御基板30は、パチンコ遊技機に関する各種処理を実行し、それら各種処理の結果に応じて遊技を制御するための各種の制御信号(制御コマンド)を出力する。
パチンコ遊技機の機裏側には、統括制御基板31が装着されている。統括制御基板31は、主制御基板30が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、各種の演出に関する各種処理などを実行し、それら各種処理の結果に応じて演出を制御するための各種の制御信号(制御コマンド)を出力する。特に、統括制御用CPU31aは、装飾ランプLAの発光態様、スピーカSPの音声の出力態様の決定や、装飾ランプLAの発光態様、スピーカSPの音声出力態様を制御する処理などを実行する。
パチンコ遊技機の機裏側には、表示制御基板32が装着されている。表示制御基板32は、統括制御基板31が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、第1演出表示装置16及び第2演出表示装置17の表示態様(演出図柄、背景、文字などの表示画像など)を制御する処理などを実行する。
主制御基板30には、主制御用CPU30a、主制御用ROM30b及び主制御用RAM30cが設けられている。主制御用CPU30aと、主制御用ROM30b及び主制御用RAM30cとは接続されている。主制御基板30と、第1始動センサSE1、第2始動センサSE2、カウントセンサSE3、及びゲートセンサSE4とは接続されている。第1始動センサSE1、第2始動センサSE2、カウントセンサSE3、及びゲートセンサSE4は、主制御用CPU30aへの検知信号を出力する。主制御基板30と、各特別図柄表示装置11,12、各保留表示装置13,14、及び普通図柄表示装置15とは接続されている。主制御用CPU30aは、各特別図柄表示装置11,12、各保留表示装置13,14、及び普通図柄表示装置15の表示内容を制御する。主制御基板30と、大入賞口アクチュエータDA及び普通電動役物アクチュエータFDAとは接続されている。主制御用CPU30aは、大入賞口アクチュエータDA及び普通電動役物アクチュエータFDAを制御する。
主制御用ROM30bには、パチンコ遊技機に関する各種処理を実行するためのメイン制御プログラムが記憶されている。主制御用ROM30bには、複数種類の変動パターンが記憶されている。変動パターンは、変動ゲームが開始してから終了するまでの時間(変動時間)を特定可能とするパターンである。本実施形態における変動パターンでは、変動ゲームが開始してから終了するまでの間の遊技演出のベースとなるパターンを示すこともでき、大当り抽選の当否、リーチ演出の有無など、変動ゲームの演出内容も特定することができる。
変動パターンには、大当り変動演出を特定する大当り変動パターンと、はずれリーチ変動演出を特定するはずれリーチ変動パターンと、はずれ変動演出を特定するはずれ変動パターンとがある。大当り変動パターン、はずれリーチ変動パターン、及びはずれ変動パターンとして、それぞれ複数種類の変動パターンが規定されている。大当り変動演出は、リーチ演出を経て大当りの図柄組み合わせを確定停止表示させるように展開される演出である。はずれリーチ変動演出は、リーチ演出を経てはずれの図柄組み合わせを確定停止表示させるように展開される演出である。はずれ変動演出は、リーチ演出を経ることなくはずれの図柄組み合わせを確定停止表示させるように展開される演出である。リーチ演出は、第1演出表示装置16の演出図柄変動ゲームにおいて、リーチの図柄組み合わせが形成されてから、大当りの図柄組み合わせ又ははずれの図柄組み合わせが導出される迄の間に行われる演出である。
主制御用ROM30bには、各種の判定値が記憶されている。例えば、主制御用ROM30bには、大当り抽選で用いられる大当り判定値が記憶されている。確変状態が付与されているときの大当り判定値の個数は、確変状態が付与されていないときの大当り判定値の個数よりも多くなっている。主制御用ROM30bには、リーチ演出を実行するか否かを決定するリーチ抽選で用いられるリーチ判定値が記憶されている。
主制御用RAM30cには、パチンコ遊技機の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグ等)が記憶される。例えば、主制御用RAM30cには、確変状態が付与されているか否かを示す主確変フラグが記憶される。主制御用RAM30cには、高ベース状態が付与されているか否かを示す主作動フラグが記憶される。
主制御基板30では、当り判定用乱数や、特別図柄振分用乱数、リーチ演出判定用乱数、変動パターン振分用乱数として使用される各種乱数が生成される。当り判定用乱数は、大当り抽選に用いる乱数である。リーチ判定用乱数は、リーチ抽選に用いる乱数である。特別図柄振分用乱数は、特別図柄(大当りの種類)を決定する場合に用いる乱数である。変動パターン振分用乱数は、変動パターンを決定する場合に用いる乱数である。変動パターン振分用乱数の取り得る値は、はずれ変動パターン、はずれリーチ変動パターン及び大当り変動パターンの分類毎に、振り分けを異ならせている。なお、各種乱数として使用される乱数は、ハードウェア乱数であってもよいし、ソフトウェア乱数であってもよい。
統括制御基板31には、統括制御用CPU31a、統括制御用ROM31b及び統括制御用RAM31cが設けられている。統括制御用CPU31aと、統括制御用ROM31b及び統括制御用RAM31cとは接続されている。統括制御用RAM31cには、パチンコ遊技機の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグ等)が記憶される。例えば、統括制御用RAM31cには、確変状態が付与されているか否かを示す副確変フラグが記憶される。統括制御用RAM31cには、高ベース状態が付与されているか否かを示す副作動フラグが記憶される。統括制御用CPU31aは、各種乱数の値を所定の周期毎に更新し、更新後の値を統括制御用RAM31cの設定領域に記憶(設定)して更新前の値を書き換えている。
統括制御用ROM31bには、遊技演出を実行させるための演出制御プログラムが記憶されている。統括制御用CPU31aは、各種制御コマンドを入力すると、演出制御プログラムに基づき各種制御を実行する。統括制御用ROM31bには、各種の音声データや発光パターンデータが記憶されている。統括制御基板31と、装飾ランプLA及びスピーカSPとは接続されている。統括制御用CPU31aは、各種制御コマンドを入力すると、演出制御プログラムに基づき、音声データに基づく音声をスピーカSPから出力させる制御を行うとともに、発光パターンデータに基づく発光態様で装飾ランプLAを発光させる制御を行う。
統括制御基板31と、演出ボタンBTとは接続されている。統括制御用CPU31aは、演出ボタンBTからの操作信号を入力すると、操作信号に応じた各種制御を実行する。
表示制御基板32には、表示制御用CPU32a、表示制御用ROM32b及び表示制御用RAM32cが設けられている。表示制御用CPU32aと、表示制御用ROM32b及び表示制御用RAM32cとは接続されている。表示制御用RAM32cには、パチンコ遊技機の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグ等)が記憶される。
表示制御用ROM32bには、画像を表示させるための表示制御プログラムが記憶されている。表示制御用CPU32aは、各種制御コマンドを入力すると、表示制御プログラムに基づき各種制御を実行する。表示制御用ROM32bには、各種の画像データ(演出図柄、各種背景画像、文字、キャラクタなどの画像データ)が記憶されている。表示制御基板32と、第1演出表示装置16及び第2演出表示装置17とは接続されている。表示制御用CPU32aは、各種制御コマンドを入力すると、表示制御プログラムに基づき、第1演出表示装置16及び第2演出表示装置17の表示内容を制御する。
次に、主制御用CPU30aが、メイン制御プログラムに基づき実行する特別図柄入力処理や特別図柄開始処理などの各種処理について説明する。最初に、特別図柄入力処理について説明する。特別図柄入力処理は、主制御用CPU30aにより所定周期毎に実行されるようになっている。
主制御用CPU30aは、第1始動センサSE1からの検知信号を入力したか否かに基づいて、第1始動入賞口21に遊技球が入球したか否かを判定する第1保留判定を実行する。
第1保留判定の判定結果が肯定の場合(第1始動入賞口21に遊技球が入球した場合)、主制御用CPU30aは、第1保留記憶数が上限数(本実施形態では「4」)よりも小さいか否かを判定する第1保留記憶数判定を実行する。
第1保留記憶数判定の判定結果が肯定の場合(上限数に達していない場合)、主制御用CPU30aは、第1保留制御処理を実行する。第1保留制御処理において、主制御用CPU30aは、以下のような処理を実行する。主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶される第1保留記憶数に「1」加算する。主制御用CPU30aは、更新後の第1保留記憶数を表示させるように第1保留表示装置13を制御する。主制御用CPU30aは、更新後の第1保留記憶数を指定する保留指定コマンドを統括制御基板31(統括制御用CPU31a)に出力する。主制御用CPU30aは、第1変動ゲームに係わる各種乱数の値を取得し、主制御用RAM30cの所定の記憶領域に記憶する。なお、第1変動ゲームに係わる各種乱数の値は、第1始動入賞口21への遊技球の入球に応じて取得された取得順序が特定可能なように記憶される。このように、本実施形態では、第1保留記憶数が上限数に達していない場合において、第1始動入賞口21に遊技球が入球したときに、第1変動ゲームの始動条件が成立する。
一方、第1保留判定の判定結果が否定の場合(第1始動入賞口21に遊技球が入球しなかった場合)、又は、第1保留記憶数判定の判定結果が否定の場合(第1保留記憶数の上限数に達していた場合)、主制御用CPU30aは、第1保留制御処理を実行しない。
次に、主制御用CPU30aは、第2始動センサSE2からの検知信号を入力したか否かに基づいて、第2始動入賞口22aに遊技球が入球したか否かを判定する第2保留判定を実行する。
第2保留判定の判定結果が肯定の場合(第2始動入賞口22aに遊技球が入球した場合)、主制御用CPU30aは、第2保留記憶数が上限数(本実施形態では「4」)よりも小さいか否かを判定する第2保留記憶数判定を実行する。
第2保留記憶数判定の判定結果が肯定の場合(上限数に達していない場合)、主制御用CPU30aは、第2保留制御処理を実行する。第2保留制御処理において、主制御用CPU30aは、以下のような処理を実行する。主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶される第2保留記憶数に「1」加算する。主制御用CPU30aは、更新後の第2保留記憶数を表示させるように第2保留表示装置14を制御する。主制御用CPU30aは、更新後の第2保留記憶数を指定する保留指定コマンドを統括制御基板31に出力する。主制御用CPU30aは、第2変動ゲームに係わる各種乱数の値を取得し、主制御用RAM30cの所定の記憶領域に記憶する。なお、第2変動ゲームに係わる各種乱数の値は、第2始動入賞口22aへの遊技球の入球に応じて取得された取得順序が特定可能なように記憶される。このように、本実施形態では、第2保留記憶数が上限数に達していない場合において、第2始動入賞口22aに遊技球が入球したときに、第2変動ゲームの始動条件が成立する。
一方、第2保留判定の判定結果が否定の場合(第2始動入賞口22aに遊技球が入球しなかった場合)、又は、第2保留記憶数判定の判定結果が否定の場合(第2保留記憶数の上限数に達していた場合)、主制御用CPU30aは、第2保留制御処理を実行しない。
次に、特別図柄開始処理について説明する。主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を所定周期毎に実行するようになっている。
主制御用CPU30aは、大当り遊技中及び変動ゲームの実行中でない場合、第2保留記憶数を特定し、第2保留記憶数が「0」よりも大きいか否かを判定する。第2保留記憶数が「0」の場合、主制御用CPU30aは、第1保留記憶数を特定し、第1保留記憶数が「0」よりも大きいか否かを判定する。そして、第1保留記憶数が「0」の場合、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
なお、本実施形態では、大当り遊技中及び変動ゲームの実行中でない場合であって、第2保留記憶数が「0」よりも大きいとき(すなわち、実行が保留されている第2変動ゲームが存在するとき)に、第2変動ゲームの実行条件が成立する。一方、大当り遊技中及び変動ゲームの実行中でない場合であって、第2変動ゲームの実行条件が成立しておらず、第1保留記憶数が「0」よりも大きいとき(すなわち、実行が保留されている第1変動ゲームが存在するとき)に、第1変動ゲームの実行条件が成立する。このように、第1変動ゲームの始動条件と第2変動ゲームの始動条件とが何れも成立しているときには、第2変動ゲームの実行条件が成立することとなり、主制御用CPU30aは、第2変動ゲームを優先的に実行する。
第1変動ゲームの実行条件が成立した場合、主制御用CPU30aは、第1変動ゲームに係わる乱数の値(当り判定用乱数の値、変動パターン振分用乱数の値、特別図柄振分用乱数の値及びリーチ判定用乱数の値)のうち、取得順序に従って最先に実行される第1変動ゲームに係わる乱数の値を主制御用RAM30cから読み出す。主制御用CPU30aは、特定した第1保留記憶数を1減算し、減算した第1保留記憶数を表示するように第1保留表示装置13の表示内容を変更させる。主制御用CPU30aは、更新後の第1保留記憶数を示す保留指定コマンドを統括制御基板31に出力する。
主制御用CPU30aは、読み出した当り判定用乱数の値が主制御用ROM30bに記憶されている大当り判定値と一致するか否かを判定して大当り判定(大当り抽選)を行う。大当り判定の判定結果が肯定の場合(大当りの場合)、主制御用CPU30aは、読み出した特別図柄振分用乱数の値に基づき、特別図柄による大当り図柄の中から第1特別図柄表示装置11にて確定停止表示される最終停止図柄を決定する。これによって、主制御用CPU30aは、確定停止表示される最終停止図柄に対応する大当りの種類を決定する。その後、主制御用CPU30aは、読み出した変動パターン振分用乱数の値に基づき、大当り変動パターンの中から変動パターンを決定する。
変動パターン及び最終停止図柄を決定した主制御用CPU30aは、統括制御基板31に、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等、第1変動ゲームに関する各種処理を実行する。
具体的に言えば、主制御用CPU30aは、変動パターンを指定すると共に変動ゲームの開始を指示する変動パターン指定コマンドを最初に出力する。なお、変動パターン指定コマンドは、第1変動ゲームと第2変動ゲームとの何れが実行されるかについて特定できるコマンドである。主制御用CPU30aは、特別図柄の変動表示を開始させるように第1特別図柄表示装置11の表示内容を制御する。主制御用CPU30aは、第1変動ゲームの変動時間の計測を開始する。主制御用CPU30aは、最終停止図柄及び大当りの種類を指定するための特別図柄指定コマンドを出力する。そして、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
その後、特別図柄開始処理とは別の処理で、主制御用CPU30aは、指定した変動パターンに定められている変動時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように第1特別図柄表示装置11の表示内容を制御する。主制御用CPU30aは、指定した変動パターンに定められている変動時間に基づいて、変動ゲームの終了を指示し、演出図柄を確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。
一方、大当り判定の判定結果が否定の場合(大当りでない場合)、主制御用CPU30aは、リーチ演出を実行させるか否かを判定するリーチ判定を行う。本実施形態では、主制御用CPU30aは、読み出したリーチ判定用乱数の値がリーチ判定値に一致するか否かにより当選判定を行う。
リーチ判定の判定結果が肯定の場合(リーチ演出を行う場合)、主制御用CPU30aは、はずれ図柄を第1特別図柄表示装置11にて確定停止表示される最終停止図柄として決定する。次に、主制御用CPU30aは、読み出した変動パターン振分用乱数の値に基づき、はずれリーチ変動パターンの中から変動パターンを決定する。
変動パターン及び最終停止図柄を決定した主制御用CPU30aは、大当りの場合と同じように、統括制御基板31に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等、変動ゲームに関する各種処理を実行する。その後、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
一方、リーチ判定の判定結果が否定の場合(リーチ演出を行わない場合)、主制御用CPU30aは、はずれ図柄を第1特別図柄表示装置11にて確定停止表示される最終停止図柄として決定する。次に、主制御用CPU30aは、読み出した変動パターン振分用乱数の値に基づき、はずれ変動パターンの中から変動パターンを決定する。
変動パターン及び最終停止図柄を決定した主制御用CPU30aは、大当りの場合と同じように、統括制御基板31に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等、変動ゲームに関する各種処理を実行する。その後、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
一方、第2変動ゲームの実行条件が成立した場合、主制御用CPU30aは、第2変動ゲームに係わる乱数の値(当り判定用乱数の値、変動パターン振分用乱数の値、特別図柄振分用乱数の値及びリーチ判定用乱数の値)のうち、取得順序に従って最先に実行される第2変動ゲームに係わる乱数の値を主制御用RAM30cから読み出す。主制御用CPU30aは、特定した第2保留記憶数を1減算し、減算した第2保留記憶数を表示するように第2保留表示装置14の表示内容を変更させる。主制御用CPU30aは、更新後の第2保留記憶数を示す保留指定コマンドを統括制御基板31に出力する。
以下、読み出した乱数の値に基づき、第2変動ゲームに係わる処理を実行するが、第1変動ゲームにおける処理と同様であるため、詳細な説明は省略する。第2変動ゲームに係わる処理では、上記「第1変動ゲーム」を対象とした制御を「第2変動ゲーム」を対象とした制御として読み替え、上記「第1特別図柄表示装置11」を対象とした制御を「第2特別図柄表示装置12」を対象とした制御として読み替える。
主制御用CPU30aは、大当りとなる変動ゲームの終了後、最終停止図柄に基づき特定された種類の大当り遊技の制御を開始し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで統括制御基板31に出力する。
具体的に、主制御用CPU30aは、大当り遊技の開始を契機としてオープニング時間を開始させ、オープニング時間が開始したことを指示するオープニングコマンドを統括制御基板31に出力する。
次に、主制御用CPU30aは、オープニング時間の終了後、各ラウンド遊技を制御し、各ラウンド遊技の開始を契機にラウンド遊技の開始を指示するラウンドコマンドを統括制御基板31に出力する。主制御用CPU30aは、ラウンド遊技毎に、大入賞口23aを開状態及び閉状態に制御する。すなわち、主制御用CPU30aは、入球上限個数の遊技球が入賞するまでの間、又はラウンド遊技毎に予め決められた規定時間が経過するまでの間、大入賞口23aを所定の開放態様で開状態に制御する。
主制御用CPU30aは、ラウンド遊技が終了した場合には、大入賞口23aを閉状態に制御し、ラウンド遊技毎に予め決められたラウンドインターバル時間を経過するまで、大入賞口23aを閉状態に維持する。これらの一連の制御を、規定ラウンド数に達するまで実行する。
規定ラウンド数のラウンド遊技が終了すると、主制御用CPU30aは、エンディング時間を開始させ、エンディング時間が開始したことを指示するエンディングコマンドを統括制御基板31に出力する。エンディング時間が経過すると、主制御用CPU30aは、大当り遊技を終了させる。
大当り遊技を終了する場合、主制御用CPU30aは、決定された大当りの種類(特別図柄の種類)に基づいて、確変状態を付与する場合には、主確変フラグに確変状態が付与されていることを示す値を設定する。一方、主制御用CPU30aは、確変状態を付与しない場合には、主確変フラグに確変状態が付与されていないことを示す値を設定する。なお、主制御用CPU30aは、大当り遊技が付与された場合、主確変フラグの値を一旦リセットする。
大当り遊技を終了する場合、主制御用CPU30aは、主作動フラグに高ベース状態が付与されていることを示す値を設定する。主制御用CPU30aは、大当りの種類に基づいて、予め定めた回数(本実施形態では100回)の変動ゲームを上限として高ベース状態が付与される場合、高ベース状態を付与する回数を示す値を主作動回数フラグに設定する。主制御用CPU30aは、変動ゲームが実行される毎に主作動回数フラグを「1」減算し、「0」となった場合に、主作動フラグの値をリセットする。主制御用CPU30aは、主作動回数フラグに設定された値を指定する作動回数指定コマンドを生成し、主制御用RAM30cの所定領域に記憶する。作動回数指定コマンドは、本処理とは別のコマンド出力処理において、統括制御基板31に出力される。なお、主制御用CPU30aは、大当り遊技が付与された場合、主作動フラグ及び主作動回数フラグの値を一旦リセットする。
次に、統括制御基板31の統括制御用CPU31aが演出制御プログラムに基づき実行する各種処理について説明する。主制御用CPU30aから所定の制御コマンドを所定のタイミングで入力すると、統括制御用CPU31aは、それに応じて各種処理を実行する。
例えば、統括制御用CPU31aは、変動パターン指定コマンド及び特別図柄指定コマンドを入力すると、その変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターン及び特別図柄指定コマンドにより指定された最終停止図柄に基づき、確定停止表示させる演出図柄による図柄組み合わせを決定する。
すなわち、統括制御用CPU31aは、特別図柄指定コマンドにより指定された最終停止図柄が大当り図柄である場合には、大当りの図柄組み合わせを決定する。統括制御用CPU31aは、指定された最終停止図柄がはずれ図柄である場合において、はずれリーチ変動パターンが指定されたときには、はずれリーチの図柄組み合わせを決定する。統括制御用CPU31aは、指定された最終停止図柄がはずれ図柄である場合において、はずれ変動パターンが指定されたときには、はずれの図柄組み合わせを決定する。
統括制御用CPU31aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、その変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに基づき、変動ゲーム(演出図柄変動ゲーム)に伴う演出の演出内容を決定する。そして、統括制御用CPU31aは、変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドと、確定停止表示させる演出図柄を指定する演出図柄指定コマンドと、決定した演出内容を指定する演出内容指定コマンドとを表示制御基板32に出力する。また、統括制御用CPU31aは、決定した演出内容で、変動ゲーム(演出図柄変動ゲーム)に伴う演出を実行させるように装飾ランプLA及びスピーカSPを制御する。その後、統括制御用CPU31aは、全図柄停止コマンドを入力すると、全図柄停止コマンドを表示制御基板32に出力するとともに、変動ゲームに伴う演出を終了させる。
最終停止図柄として大当り図柄が指定された場合、統括制御用CPU31aは、大当り遊技の終了後、大当り図柄に基づいて、確変状態が付与されるときには、確変状態が付与されていることを示す値を副確変フラグに設定する。
最終停止図柄として大当り図柄が指定された場合、統括制御用CPU31aは、大当り遊技の終了後、大当り図柄に基づいて、高ベース状態が付与されるときには、高ベース状態が付与されていることを示す値を副作動フラグに設定する。また、統括制御用CPU31aは、高ベース状態が付与されるときには、高ベース状態を付与する変動ゲームの回数を示す値を副作動回数カウンタに設定する。統括制御用CPU31aは、作動回数指定コマンドによって指定される値に基づいて、副作動回数カウンタの値を更新する。なお、副作動回数カウンタの値が「0」となった場合、統括制御用CPU31aは、高ベース状態が付与されていないことを示す値を副作動フラグに設定する。
次に、表示制御基板32の表示制御用CPU32aが表示制御プログラムに基づき実行する各種処理について説明する。統括制御用CPU31aから所定の制御コマンドを所定のタイミングで入力すると、表示制御用CPU32aは、それに応じて各種処理を実行する。
例えば、表示制御用CPU32aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、その変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに基づき、演出図柄変動ゲームを実行させるように第1演出表示装置16を制御する。また、表示制御用CPU32aは、演出内容指定コマンドを入力すると、その演出内容指定コマンドにより指定された演出内容で、変動ゲーム(演出図柄変動ゲーム)に伴う演出を実行させるように第1演出表示装置16及び第2演出表示装置17を制御する。その後、表示制御用CPU32aは、全図柄停止コマンドを入力すると、変動ゲームに伴う演出を終了させると共に、演出図柄指定コマンドにより指定された演出図柄の図柄組み合わせを確定停止表示させる。
本実施形態において、高ベース状態では、所定のアーティストによる楽曲が再生される楽曲再生演出が実行される。楽曲再生演出は、第1演出表示装置16において表示される動画像や、第2演出表示装置17において表示される動画像、スピーカSPから出力される音声などを用いた演出である。楽曲再生演出は、複数種類の楽曲のうち何れかの楽曲に対応する動画像及び音声が再生される演出である。つまり、第1演出表示装置16において表示される動画像と、第2演出表示装置17において表示される動画像と、スピーカSPから出力される音声とのそれぞれは、楽曲という演出種類毎に分類されており、演出種類に対応付けられているともいえる。
また、演出ボタンBTによる選択操作(操作)に応じて、複数種類の楽曲から再生させる楽曲が選択可能である。言い換えると、楽曲再生演出では、演出ボタンBTの選択操作(操作)に応じて再生させる楽曲が変更可能であるが、第1演出表示装置16、第2演出表示装置17、スピーカSPという各種の演出対象によっては楽曲が変更されるタイミングが異なる。具体的には、演出ボタンBTによる選択操作が行われたタイミングでは、第2演出表示装置17に表示される動画像に対応する楽曲と、スピーカSPから出力される音声に対応する楽曲とが変更されるが、第1演出表示装置16に表示される動画像に対応する楽曲は変更されず、以前の楽曲に対応する動画像が継続して表示される。そして、演出ボタンBTによる選択操作が行われてから予め定めた時間が経過したタイミングで所定条件が成立し、第1演出表示装置16に表示される動画像に対応する楽曲が変更されることとなる。
ここで、図3及び図4を参照して、楽曲再生演出の演出態様について説明する。
図3に示すように、第1演出表示装置16の第1画像表示部GH1では、演出図柄が変動表示されている。そして、第1画像表示部GH1では、所定のアーティストとしての歌唱者が歌っている動画像など、再生されている楽曲に対応する動画像が背景画像として表示されている。また、第1画像表示部GH1では、再生されている楽曲の種類を示す楽曲種類画像(例えば「PV01」を示す画像)や、再生されている楽曲に対応する歌詞テロップ画像(図中では便宜上「歌詞テロップ」と示す)が表示されている。
一方、第2演出表示装置17の第2画像表示部GH2では、所定のアーティストとして歌唱者が歌っており、ギター奏者やベース奏者が演奏している動画像など、再生されている楽曲に対応する動画像が背景画像として表示されている。このように、第1演出表示装置16の第1画像表示部GH1と、第2演出表示装置17の第2画像表示部GH2とでは、同じ種類の楽曲で同じ再生時間である動画像が表示(再生)されるが、異なる表示態様(例えば異なるアングルなど)の動画像が表示されることとなる。また、第2画像表示部GH2では、再生されている楽曲の種類を示す楽曲種類画像(例えば「PV01」を示す画像)が表示されている。また、第2画像表示部GH2では、再生されている楽曲に関する動画像とは別で、「ボタン操作でPV変更」など、楽曲の選択操作を促すための選択用画像が表示されている。
図4(a)に示すように、第1画像表示部GH1及び第2画像表示部GH2において、再生されている楽曲PV01に対応する動画像が表示されており、スピーカSPから楽曲PV01に対応する音声が出力されている。
そして、図4(b)に示すように、楽曲PV01から楽曲PV02に変更するように演出ボタンBTの選択操作が行われた場合、第2画像表示部GH2において、選択操作に応じた楽曲PV02に対応する動画像が表示され、スピーカSPから楽曲PV02に対応する音声が出力される。この場合、第2画像表示部GH2における楽曲PV02に対応する動画像としては、再生開始時間(0s、最初、はじめ)からではなく、楽曲PV02の聴かせどころ(所謂、「さび」)となるカットイン時間(例えば2m10sなど)から再生される。スピーカSPからの楽曲PV02に対応する音声としても、同じように、再生開始時間からではなく、カットイン時間から再生される。その一方で、第1画像表示部GH1において、選択操作に応じた楽曲PV02ではなく、選択操作よりも前の楽曲PV01に対応する動画像が継続して表示される。
続いて、図4(c)に示すように、選択操作が行われてから予め定めた時間が経過したときには、第1画像表示部GH1においても、選択操作に応じた楽曲PV02に対応する動画像が再生開始時間から表示される。この場合、第1画像表示部GH1及び第2画像表示部GH2における楽曲PV02に対応する動画像としても、スピーカSPからの楽曲PV02に対応する音声としても、同じように、再生開始時間から再生される。
また、選択操作が行われてから予め定めた時間が経過する前に、楽曲PV02から楽曲PV03に変更するように演出ボタンBTの選択操作が更に行われた場合、第2画像表示部GH2において、選択操作に応じた楽曲PV03に対応する動画像が表示され、スピーカSPから楽曲PV03に対応する音声が出力される。その一方で、第1画像表示部GH1において、選択操作に応じた楽曲PV03ではなく、最初の選択操作よりも前の楽曲PV01に対応する動画像が継続して表示される。
続いて、図4(d)に示すように、楽曲PV03に変更する直前の選択操作が行われてから予め定めた時間が経過したときには、第1画像表示部GH1においても、選択操作に応じた楽曲PV03に対応する動画像が表示されることとなる。
ここで、図5(a)を参照して、各種演出の実行タイミングについて説明する。図5(a)においては、各演出対象において再生される楽曲の種類と再生時間とが示されており、演出対象としての第1演出表示装置16が「第1表示」として、第2演出表示装置17が「第2表示」としてそれぞれ示されている。
図5(a)に示すように、符号T10に示すタイミングにおいて、全ての演出対象(第1演出表示装置16、第2演出表示装置17及びスピーカSP)では、楽曲PV01に対応する演出が実行されている。
そして、符号T11に示すタイミングで、全ての演出対象で楽曲PV01に対応する演出が所定時間(例えば1m50s)となったときに、楽曲PV02に変更する選択操作が行われると、第2演出表示装置17及びスピーカSPでは、選択操作に応じて楽曲PV02に対応する演出がカットイン時間(例えば2m10s)から開始される。一方、楽曲PV02に変更する選択操作が行われても、第1演出表示装置16では、選択操作よりも前の楽曲PV01に対応する演出が継続して実行される(例えば1m50s)。
続いて、符号T11に示すタイミングから予め定めた時間が経過すると、符号T12に示すタイミングで、全ての演出対象では、選択操作に応じて楽曲PV02に対応する演出が再生開始時間(0s)から開始される。
なお、本実施形態において、複数回の選択操作が行われて、直前の選択操作から予め定めた時間が経過した場合、最終的に選択操作により選択された楽曲が、第1演出表示装置において表示されている動画像に対応する楽曲と同一の種類となることもある。この場合において、所定条件が成立すると、第1演出表示装置16、第2演出表示装置17、スピーカSPにおいて、最終的に選択操作により選択された楽曲に対応する演出が再生開始時間から開始されることとなる。具体的な一例をあげると、楽曲PV01が再生されているときに、楽曲PV02に変更する選択操作、楽曲PV01に変更する選択操作が順に行われた場合、所定条件が成立すると、楽曲PV01が再生開始時間から再生されることとなる。このように、選択操作により特定の楽曲が再度選択されると、その特定の楽曲を再生開始時間から再生させることができる。
ここで、図6を参照して、楽曲再生演出を実行させるための複数種類の演出データについて説明する。
楽曲再生演出を実行させるための複数種類の演出データには、動画像を表示させるための複数種類の動画像データと、音声を出力させるための複数種類の音声データとがある。動画像データは、表示制御用ROM32bに記憶されており、音声データは、統括制御用ROM31bに記憶されている。
図6(a)に示すように、表示制御用ROM32bには、動画像データに関する情報が対応付けられた動画像データテーブルが記憶されている。動画像データテーブルでは、演出指定情報と、楽曲種類情報と、演出対象情報と、全長再生時間情報と、カットイン時間情報とが対応付けられている。
演出指定情報は、例えばPV01Aなど、動画像データを指定する情報である。楽曲種類情報は、例えばPV01など、動画像データに基づく楽曲の種類を指定する情報である。演出対象情報は、第1演出表示装置16(図中では、「第1表示」と示す)や第2演出表示装置17(図中では、「第2表示」と示す)など、動画像データに基づく動画像を表示させる演出対象とを示す情報である。全長再生時間情報(図中では「再生時間」と示す)は、動画像データの再生時間の全長を指定する情報である。カットイン時間情報は、動画像データのカットイン時間を指定する情報である。つまり、カットイン時間としては、再生時間の全長内における再生開始時間とは異なる規定時間である。
図6(b)に示すように、統括制御用ROM31bには、音声データに関する情報が対応付けられた音声データテーブルが記憶されている。音声データテーブルでも、動画像データテーブルと同じように、演出指定情報と、楽曲種類情報と、演出対象情報と、全長再生時間情報と、カットイン時間情報とが対応付けられている。
動画像データテーブルと重複する事項については説明を省略するが、演出指定情報は、例えばPV01Cなど、音声データを指定する情報である。演出対象情報は、スピーカSPが対応付けられており、音声データに基づく音声を出力させる演出対象とを示す情報である。
このように、表示制御用ROM32bには各種の動画像データとそれら動画像データに関する情報とが記憶されており、統括制御用ROM31bには各種の音声データとそれら音声データに関する情報とが記憶されている。特に、表示制御用ROM32bには、楽曲の種類毎に、第1演出表示装置16を演出対象とする動画像データ(第1動画像データ)と、第2演出表示装置17を演出対象とする動画像データ(第2動画像データ)とが記憶されている。また、動画像データテーブル及び音声データテーブルにおいて、同じ種類の楽曲に対応する全長再生時間情報が同じとなり、同じ種類の楽曲に対応するカットイン時間情報が同じとなるように規定されている。このように、第1演出表示装置16を演出対象とする第1動画像データに基づく第1動画像の表示と、第2演出表示装置17を演出対象とする第2動画像データに基づく第2動画像の表示と、スピーカSPを演出対象とする音声データに基づく音声の出力とについて時系列順に対応付けられている。そして、第1動画像の表示と、第2動画像の表示と、音声の出力とが同じ再生時間となるように実行されることによって、これら各種の演出対象における演出が同期して実行可能となる。
ここで、統括制御用CPU31aによって実行される楽曲再生演出制御処理について説明する。楽曲再生演出制御処理は、大当り遊技の終了後に高ベース状態が付与される場合に実行される。
この処理において、統括制御用CPU31aは、統括制御用RAM31cの所定領域に割り当てられた楽曲フラグの値を参照する。統括制御用RAM31cの所定領域に割り当てられた楽曲フラグには、第1演出表示装置16における動画像に対応する楽曲の種類を示す情報が記憶される第1楽曲フラグと、第2演出表示装置17における動画像及びスピーカSPからの音声に対応する楽曲の種類を示す情報が記憶される第2楽曲フラグとがある。なお、本実施形態において、大当り遊技の終了後、第1楽曲フラグに設定されていた値に対応する楽曲と、第2楽曲フラグに設定されていた値に対応する楽曲とが同じ楽曲となるように制御されている。
統括制御用CPU31aは、第2楽曲フラグから値を読み出し、楽曲を特定し、音声データテーブルを参照して、特定した楽曲に対応する音声データを読み出す。そして、統括制御用CPU31aは、再生開始時間から音声データの再生を開始させる制御を行う。これによって、統括制御用CPU31aは、第2楽曲フラグに設定された値に対応する音声を再生開始時間から再生させることとなる。
また、統括制御用CPU31aは、第1楽曲フラグから値を読み出し、楽曲を特定し、第1楽曲フラグに設定された値に対応する楽曲の動画像を再生開始時間から第1演出表示装置16と第2演出表示装置17との両方に表示させることを指定する動画像指定コマンドを統括制御用RAM31cの所定領域に設定する。そして、楽曲再生演出制御処理とは別の処理において、統括制御用CPU31aは、設定した動画像指定コマンドを表示制御基板32に出力する。
一方、このような動画像指定コマンドを入力した場合、表示制御用CPU32aは、表示制御用RAM32cの所定領域に割り当てられた楽曲フラグに楽曲の種類を指定する値を設定する。表示制御用RAM32cの所定領域に割り当てられた楽曲フラグには、統括制御用RAM31cの所定領域と同じように、第1演出表示装置16における動画像に対応する楽曲の種類を示す情報が記憶される第3楽曲フラグと、第2演出表示装置17における動画像に対応する楽曲の種類を示す情報が記憶される第4楽曲フラグとがある。
表示制御用CPU32aは、楽曲の種類を指定する値を第3楽曲フラグと第4楽曲フラグとに設定する。表示制御用CPU32aは、第3楽曲フラグから値を読み出し、楽曲を特定し、動画像データテーブルを参照して、特定した楽曲に対応するとともに第1演出表示装置16が演出対象となる動画像データを読み出す。そして、表示制御用CPU32aは、第1演出表示装置16において再生開始時間から動画像データの再生を開始させる制御を行う。
また、同じように、表示制御用CPU32aは、第4楽曲フラグから値を読み出し、楽曲を特定し、動画像データテーブルを参照して、特定した楽曲に対応するとともに第2演出表示装置17が演出対象となる動画像データを読み出す。そして、表示制御用CPU32aは、第2演出表示装置17において再生開始時間から動画像データの再生を開始させる制御を行う。これによって、表示制御用CPU32aは、動画像指定コマンドにより指定された楽曲の動画像データに基づいて、指定された楽曲の動画像を再生開始時間から第1演出表示装置16と第2演出表示装置17との両方に表示させることとなる。
なお、本実施形態において、演出ボタンBTの選択操作が行われない場合、第1演出表示装置16、第2演出表示装置17、スピーカSPにおいて、指定された楽曲に対応する演出が時系列順に実行され、高ベース状態の付与が終了したとき、又は、大当り遊技が開始されたときには、指定された楽曲に対応する演出の実行が終了することとなる。
次に、図7を参照して、統括制御用CPU31aによって実行される演出選択処理について説明する。演出選択処理は、所定の周期で実行される。
図7に示すように、統括制御用CPU31aは、選択操作が行われたか否かを判定する(ステップS101)。なお、本実施形態において、高ベース状態である場合には、演出ボタンBTからの操作信号に応じて選択操作が行われたか否かが判定されるが、低ベース状態である場合や大当り遊技中である場合には、選択操作が行われていないと判定される。
選択操作が行われていないと判定された場合、統括制御用CPU31aは、ステップS102〜S104を実行することなく、ステップS105に移行する。一方、選択操作が行われたと判定された場合、統括制御用CPU31aは、ステップS102に移行する。
ステップS102において、統括制御用CPU31aは、選択操作に応じて演出に関する情報を更新する処理を実行し、ステップS103に移行する。具体的に、統括制御用CPU31aは、統括制御用RAM31cの所定領域に割り当てられた計数タイマに予め定めた値(例えば5sの経過を特定するための値)を設定する。また、統括制御用CPU31aは、選択操作に応じて選択された楽曲の種類を示す値を第2楽曲フラグに設定する。
計数タイマは、第1演出表示装置16における動画像を変更させるまでの時間が経過したことを特定するためのタイマであり、楽曲の種類を選択する選択操作が開始されてからの予め定めた時間が経過したことを特定するためのタイマである。なお、演出選択処理とは別の処理において、計数タイマが所定の周期で更新されることによって、統括制御用CPU31aは、予め定めた時間が経過したことを特定可能である。また、本実施形態において、前回の選択操作から予め定めた時間が経過する前に、次回の選択操作が行われた場合には、その次回の選択操作から予め定めた時間が経過したかが特定されることとなる。つまり、直前の選択操作から予め定めた時間が経過したかが特定されることとなる。
ステップS103において、統括制御用CPU31aは、選択操作に応じた音声出力制御処理を実行し、ステップS104に移行する。具体的に、楽曲を選択する選択操作が行われた場合、選択操作に応じた楽曲の種類を示す値が第2楽曲フラグに設定されるが、統括制御用CPU31aは、第2楽曲フラグから値を読み出し、音声データテーブルを参照して、選択操作に応じた楽曲に対応する音声データと、カットイン時間とを読み出す。そして、統括制御用CPU31aは、そのカットイン時間から音声データの再生を開始させる制御を行う。これによって、統括制御用CPU31aは、選択操作により選択された楽曲の音声データに基づいて、選択された楽曲の音声をカットイン時間から再生させることとなる。
このように、統括制御用CPU31aは、演出ボタンBTの選択操作により楽曲が選択されたことを契機として、演出ボタンBTの選択操作により選択された楽曲に対応する音声データに基づいて、選択された楽曲に対応する音声をスピーカSPから出力させることとなる。言い換えると、統括制御用CPU31aは、演出ボタンBTの選択操作により楽曲が選択されたことを契機として、スピーカSPから出力させる音声を、演出ボタンBTの選択操作により選択された楽曲に対応する音声に変更可能である。
ステップS104において、統括制御用CPU31aは、選択操作に応じた動画像指定コマンドを統括制御用RAM31cの所定領域に設定し、ステップS105に移行する。この場合、統括制御用CPU31aは、選択操作に応じて選択された楽曲の動画像をカットイン時間から第2演出表示装置17に表示させることを指定する動画像指定コマンドを統括制御用RAM31cの所定領域に設定することとなる。そして、演出選択処理とは別の処理において、統括制御用CPU31aは、設定した動画像指定コマンドを表示制御基板32に出力する。
一方、表示制御用CPU32aは、このような動画像指定コマンドを入力した場合、選択された楽曲の種類を指定する値を第4楽曲フラグに設定する。表示制御用CPU32aは、第4楽曲フラグから値を読み出し、動画像データテーブルを参照して、選択された楽曲に対応するとともに第2演出表示装置17が演出対象となる動画像データと、カットイン時間とを読み出す。そして、表示制御用CPU32aは、第2演出表示装置17においてカットイン時間から動画像データの再生を開始させる制御を行う。これによって、表示制御用CPU32aは、選択操作により選択された楽曲の動画像データに基づいて、選択された楽曲の動画像をカットイン時間から第2演出表示装置17に表示させることとなる。なお、この場合、第1演出表示装置16に関する表示制御は、動画像指定コマンドの入力に関係なく、所定の動画像が継続して表示されることとなる。
このように、表示制御用CPU32aは、演出ボタンBTの選択操作により楽曲が選択されたことを契機として、演出ボタンBTの選択操作により選択された楽曲に対応する動画像データに基づいて、選択された楽曲に対応する動画像を第2演出表示装置17に表示させることとなる。言い換えると、表示制御用CPU32aは、演出ボタンBTの選択操作により楽曲が選択されたことを契機として、第2演出表示装置17に表示させる動画像を、演出ボタンBTの選択操作により選択された楽曲に対応する動画像に変更可能である。
また、表示制御用CPU32aは、演出ボタンBTの選択操作により楽曲が選択されたことを契機として、演出ボタンBTの選択操作により選択された楽曲ではなく、直前まで再生されていた楽曲に対応する動画像データに基づいて、直前まで再生されていた楽曲に対応する動画像を第1演出表示装置16に表示させることとなる。言い換えると、表示制御用CPU32aは、演出ボタンBTの選択操作により楽曲が選択されたことを契機としては、第1演出表示装置16に表示させる動画像を変更不能である。
説明を戻し、ステップS105において統括制御用CPU31aは、所定条件が成立したか否かを判定する。なお、本実施形態において、所定条件としては、直前の選択操作から予め定めた時間が経過したことにより成立する。つまり、統括制御用CPU31aは、計数タイマの値に基づいて、直前の選択操作から予め定めた時間が経過したか否かにより、所定条件が成立したか否かを判定することとなる。
所定条件が成立していないと判定された場合、統括制御用CPU31aは、ステップS106〜S108を実行することなく、演出選択処理を終了する。一方、所定条件が成立したと判定された場合、統括制御用CPU31aは、ステップS106に移行する。
ステップS106において、統括制御用CPU31aは、所定条件の成立に応じて演出に関する情報を更新する処理を実行し、ステップS107に移行する。具体的に、統括制御用CPU31aは、直前の選択操作に応じて選択された楽曲の種類を示す値を第1楽曲フラグに設定する。つまり、統括制御用CPU31aは、ステップS102において、選択操作を契機として、選択操作に応じて選択された楽曲の種類を示す値を第2楽曲フラグに設定し、直前の選択操作から予め定めた時間が経過すると、選択操作に応じて選択された楽曲の種類を示す値を第1楽曲フラグにも設定することとなる。
ステップS107において、統括制御用CPU31aは、所定条件の成立に応じた音声出力制御処理を実行し、ステップS108に移行する。具体的に、楽曲を選択する選択操作が行われた場合、統括制御用CPU31aは、第2楽曲フラグから値を読み出し、音声データテーブルを参照して、選択された楽曲に対応する音声データを読み出す。そして、統括制御用CPU31aは、再生開始時間から音声データの再生を開始させる制御を行う。これによって、統括制御用CPU31aは、選択操作により選択された楽曲の音声データに基づいて、選択された楽曲の音声を再生開始時間から再生させることとなる。
このように、統括制御用CPU31aは、演出ボタンBTの選択操作により楽曲が選択された場合、所定条件が成立したことを契機として、選択された楽曲に対応する音声を再生開始時間から出力させることとなる。特に、統括制御用CPU31aは、演出ボタンBTの選択操作により選択された楽曲が、選択操作よりも前と同一の種類の楽曲であった場合であっても、所定条件が成立したことを契機として、その選択された楽曲に対応する音声を再生開始時間から出力させることとなる。
ステップS108において、統括制御用CPU31aは、所定条件の成立に応じた動画像指定コマンドを統括制御用RAM31cの所定領域に設定し、演出選択処理を終了する。この場合、統括制御用CPU31aは、直前の選択操作に応じて選択された楽曲の動画像を再生開始時間から第1演出表示装置16と第2演出表示装置17との両方に表示させることを指定する動画像指定コマンドを統括制御用RAM31cの所定領域に設定することとなる。そして、演出選択処理とは別の処理において、統括制御用CPU31aは、設定した動画像指定コマンドを表示制御基板32に出力する。
一方、このような動画像指定コマンドを入力した場合、表示制御用CPU32aは、選択された楽曲の種類を指定する値を第3楽曲フラグに設定する。表示制御用CPU32aは、第3楽曲フラグから値を読み出し、動画像データテーブルを参照して、選択された楽曲に対応するとともに第1演出表示装置16が演出対象となる動画像データを読み出す。そして、表示制御用CPU32aは、第1演出表示装置16において再生開始時間から動画像データの再生を開始させる制御を行う。これによって、表示制御用CPU32aは、選択操作により選択された楽曲の動画像データに基づいて、選択された楽曲の動画像を再生開始時間から第1演出表示装置16に表示させることとなる。
このように、表示制御用CPU32aは、演出ボタンBTの選択操作により楽曲が選択された場合、所定条件が成立したことを契機として、選択された楽曲に対応する動画像を再生開始時間から第2演出表示装置17に表示させることとなる。特に、表示制御用CPU32aは、演出ボタンBTの選択操作により選択された楽曲が、選択操作よりも前と同一の種類の楽曲であった場合であっても、所定条件が成立したことを契機として、その選択された楽曲に対応する動画像を再生開始時間から表示させることとなる。
また、表示制御用CPU32aは、第4楽曲フラグから値を読み出し、動画像データテーブルを参照して、選択された楽曲に対応するとともに第2演出表示装置17が演出対象となる動画像データを読み出す。そして、表示制御用CPU32aは、第2演出表示装置17において再生開始時間から動画像データの再生を開始させる制御を行う。これによって、表示制御用CPU32aは、選択操作により選択された楽曲の動画像データに基づいて、選択された楽曲の動画像を再生開始時間から第2演出表示装置17に表示させることとなる。
このように、表示制御用CPU32aは、演出ボタンBTの選択操作により楽曲が選択された場合、所定条件が成立したことを契機として、選択された楽曲に対応する動画像を再生開始時間から第1演出表示装置16に表示させることとなる。言い換えると、表示制御用CPU32aは、演出ボタンBTの選択操作により楽曲が選択された後に、所定条件が成立したことを契機として、第1演出表示装置16に表示させる動画像を、演出ボタンBTの選択操作により選択された楽曲に対応する動画像に変更可能である。また、表示制御用CPU32aは、選択操作を契機として、選択された楽曲に対応する動画像を第2演出表示装置17に表示させるが、選択操作から遅らせて、選択された楽曲に対応する動画像を第1演出表示装置16に表示させる制御を行うともいえる。
なお、本実施形態において、動画像データ(画像データ)に基づいて動画像(画像)を表示させる制御が可能な表示制御用CPU32aが演出表示手段及び表示制御手段に相当し、音声データに基づいて音声を出力させる制御が可能な統括制御用CPU31aが演出制御手段及び出力制御手段に相当する。また、本実施形態において、第1演出表示装置16の第1画像表示部GH1に動画像(演出画像)が表示される演出が第1演出に、第2演出表示装置17の第2画像表示部GH2に動画像(演出画像)が表示される演出やスピーカSPから音声が出力される演出が第2演出にそれぞれ相当する。また、本実施形態において、直前の選択操作から予め定めた時間が経過するという所定条件が特定条件及び特別条件に相当する。
以上詳述したように、本実施形態は、以下の効果を有する。
(1)演出ボタンBTの選択操作によって楽曲が変更された場合であっても、その後に所定条件が成立しなければ第1演出表示装置16に表示される動画像に対応する楽曲が変更されない。このため、選択操作によって楽曲が変更された場合、その楽曲に対応するように出力される音声が変更されるが、その変更に付随して、第1演出表示装置16に表示される動画像が頻繁に変更されることを抑制できる。したがって、遊技者が感じる煩わしさを低減できる。
(2)また、第1演出表示装置16では、選択操作に応じて楽曲が変更された後に所定条件が成立したことを契機として、変更された楽曲に対応する動画像が表示される。その一方、第1演出表示装置16よりも表示領域が小さい第2演出表示装置17では、選択操作に応じて楽曲が変更されたことを契機として、所定条件が成立するよりも前に、変更された楽曲に応じた動画像が表示される。これによれば、表示領域の大きい第1演出表示装置16に表示される動画像が頻繁に切り替わることを抑制しつつも、表示領域の小さい第2演出表示装置17に表示される動画像によって、楽曲が変更されたことを視覚的に報知することができる。
(3)出力されている音声をはじめから聞き直したい場合、出力されている音声を演出ボタンBTの選択操作によって選択し直すことにより、出力されている音声をはじめから出力させることができる。このため、出力されている音声をはじめから聞き直したいと所望する遊技者に対して、簡便な状況を提供することができ、遊技に対する興趣を向上できる。
(4)所定条件の成立を契機として、スピーカSPから変更された楽曲に対応する音声がはじめから出力され、第1演出表示装置16でも変更された楽曲に対応する動画像が表示される。これにより、遊技者に対して、変更後の楽曲に対応する音声と、音声に対応する動画像とを合わせてはじめから視聴させることができるため、遊技に対する興趣を向上できる。
(5)また、従来において、第1演出表示装置16に表示される動画像が、スピーカSPから出力される音声の変更に伴って頻繁に変更されると、動画像の連続性が損なわれてしまい、却って興趣を低下させてしまうことがある。これに対し、第1演出表示装置16に表示される動画像が頻繁に変更されてしまうことを抑制できるため、動画像の連続性を向上させ、遊技に対する興趣を向上できる。
(6)また、演出ボタンBTの選択操作によって第2演出表示装置17に表示される動画像が変更された場合であっても、その後に所定条件が成立しなければ第1演出表示装置16に表示される動画像が変更されないように制御できる。このため、第2演出表示装置17の動画像の変更に付随して、第1演出表示装置16に表示される動画像が頻繁に変更されることを抑制できる。したがって、遊技者が感じる煩わしさを低減できる。
(7)第1演出表示装置16に表示されている動画像をはじめから見たい場合、第2演出表示装置17に表示されている動画像を、演出ボタンBTの選択操作によって選択し直すことにより、第1演出表示装置16に表示されている動画像をはじめから表示させることができる。このため、第1演出表示装置16に表示されている動画像をはじめから見たいと考える遊技者に対して、遊技に対する興趣を向上できる。
(8)所定条件の成立を契機として、第1演出表示装置16と第2演出表示装置17との両方で、動画像をはじめから表示させることができる。これにより、遊技者に対して、第1演出表示装置16に表示される動画像と、第2演出表示装置17に表示される動画像とをはじめから合わせて見せることができるため、遊技に対する興趣を向上できる。
(9)また、従来において、第1演出表示装置16に表示される動画像が、第2演出表示装置17に表示される動画像の変更に伴って頻繁に変更されると、動画像の連続性が損なわれてしまい、却って興趣を低下させてしまうことがある。これに対し、第1演出表示装置16に表示される動画像が頻繁に変更されてしまうことを抑制できるため、動画像の連続性を向上させ、遊技に対する興趣を向上できる。
(10)別体の第1演出表示装置16と第2演出表示装置17とのうち第2演出表示装置17に表示される動画像を、演出ボタンBTの選択操作毎に変更しつつも、所定条件が成立するまでは、第1演出表示装置16に表示される動画像を変更しないため、遊技者に対して煩わしさを感じさせてしまうことを抑制できる。
[第2実施形態]
次に、本発明を具体化した第2実施形態について説明する。
第1実施形態では、演出ボタンBTの選択操作を契機として、第2演出表示装置17及びスピーカSPでカットイン時間から楽曲が再生され、所定条件が成立したことを契機として、各演出対象で再生開始時間から楽曲が再生されたが、これに限らない。第2実施形態では、例えば、演出ボタンBTの選択操作を契機として、第2演出表示装置17及びスピーカSPで再生開始時間から楽曲が再生され、所定条件が成立したことを契機として、第2演出表示装置17及びスピーカSPで再生されていた時間から継続して、各演出対象で楽曲が再生されてもよい。以下の説明では、既に説明した実施形態と同一構成及び同一制御内容について同一符号を付すなどし、その重複する説明を省略又は簡略する。
図5(b)に示すように、符号T11に示すタイミングで、全ての演出対象で楽曲PV01に対応する演出が所定時間(例えば1m50s)となったときに、楽曲PV02に変更する選択操作が行われると、第2演出表示装置17及びスピーカSPでは、選択操作に応じて楽曲PV02に対応する演出が再生開始時間(0s)から開始される。
続いて、符号T11に示すタイミングから予め定めた時間が経過すると、符号T12に示すタイミングで、第2演出表示装置17及びスピーカSPでは、楽曲PV02に対応する演出が継続して実行される。また、第1演出表示装置16では、楽曲PV02に対応する演出が、第2演出表示装置17及びスピーカSPで再生されていた時間(5s)から開始される。
このように、統括制御用CPU31aは、演出ボタンBTの選択操作を契機として楽曲が変更された場合、スピーカSPから出力される音声を、変更された楽曲に対応する音声に変更させるが、所定条件が成立しても、出力していた時間の続きで、音声を継続して出力させることとなる。
また、表示制御用CPU32aは、演出ボタンBTの選択操作を契機として楽曲が変更された場合、第2演出表示装置17に表示される動画像を、変更された楽曲に対応する動画像に変更させる。そして、表示制御用CPU32aは、所定条件が成立しても、表示していた時間の続きで、第2演出表示装置17に動画像を継続して表示させるとともに、第1演出表示装置16に表示される動画像を、変更された楽曲に対応する動画像に変更させる。特に、表示制御用CPU32aは、第2演出表示装置17に動画像が表示されていた時間を特定し、特定した時間に対応するように、第1演出表示装置16に動画像を表示させることとなる。
このように、第2実施形態は、第1実施形態における(1)、(2)、(5)、(6)、(9)及び(10)の効果とは別に(11)〜(13)の効果を奏する。
(11)選択操作に応じて楽曲が変更された場合、所定条件が成立した後も継続して音声が出力されるため、出力済みの音声が再び出力されることを抑制できる。したがって、遊技者に対して、煩わしさを感じさせてしまうことを抑制できる。
(12)第2演出表示装置17に表示される動画像を変更した場合、第2演出表示装置17では、所定条件が成立した後も継続して動画像が表示されるため、表示済みの動画像が再び出力されることを抑制できる。したがって、遊技者に対して、煩わしさを感じさせてしまうことを抑制できる。
(13)その一方で、所定条件の成立を契機として、第2演出表示装置17に表示されていた動画像の再生時間に対応するように、第1演出表示装置16でも動画像が表示されるため、第1演出表示装置16に表示される動画像と、第2演出表示装置17に表示される動画像との同期を取ることができる。したがって、遊技者に対して、煩わしさを感じさせてしまうことを抑制しつつ、第1演出表示装置16と第2演出表示装置17とによる動画像の表示を楽しませることができる。
尚、上記実施形態は、次のような別の実施形態(別例)にて具体化できる。
・例えば、選択操作を契機とする再生時間と、所定時間の成立を契機とする再生時間とについて、第1実施形態と第2実施形態との組み合わせであってもよい。つまり、選択操作を契機とする再生時間が第1実施形態における再生時間であり、所定時間の成立を契機とする再生時間が第2実施形態における再生時間であってもよい。選択操作を契機とする再生時間が第2実施形態における再生時間であり、所定時間の成立を契機とする再生時間が第1実施形態における再生時間であってもよい。
・上記実施形態において、例えば、選択操作が行われてから予め定めた時間が経過するまでに、経過時間(残り時間)を報知してもよい。
・上記実施形態において、例えば、複数種類の時間から何れかが選択され、選択操作が行われてから、選択された時間が経過した場合に、所定条件が成立するように構成してもよい。
・上記実施形態において、選択操作が行われてから予め定めた時間が経過すると所定条件が成立したが、これに限らず、例えば、第1の選択操作が行われた後に、第2の選択操作が行われたことにより所定条件が成立してもよい。
・上記実施形態において、直前の選択操作を基準として所定条件が成立したか否かを判定したが、これに限らず、例えば、最初の選択操作を基準として所定条件が成立したか否かを判定してもよい。具体的な一例をあげると、第1楽曲フラグに設定された値に対応する楽曲と、第2楽曲フラグに設定された値に対応する楽曲とが異なるようになったことを基準として所定条件が成立したか否かを判定してもよい。
・上記実施形態において、選択操作が行われたことを契機として、スピーカSPから出力される音声に対応する楽曲を変更させる処理が実行された後に、第2演出表示装置17において表示される動画像に対応する楽曲を変更させるための処理が実行されたが、これに限らず、逆の順序で実行されてもよい。つまり、選択操作が行われたことを契機として、第2演出表示装置17において表示される動画像に対応する楽曲と、スピーカSPから出力される音声に対応する楽曲とが変更されればよい。
・上記実施形態において、選択操作が行われた後に所定条件が成立した場合、第1演出表示装置16に表示されている動画像に対応する楽曲と、第2演出表示装置17に表示されている動画像やスピーカSPから出力される音声に対応する楽曲とが同一の種類となったときに、その同一の種類の楽曲を再生開始時間から再生させたが、これに限らない。例えば、第1演出表示装置16に表示されていた動画像の再生時間から、各種の演出対象における演出が開始されてもよい。つまり、第1演出表示装置16における動画像が継続して表示されるとともに、その再生時間から、第2演出表示装置17における動画像の表示が開始され、スピーカSPからの音声の出力が開始されてもよい。
・上記実施形態において、例えば、第1演出表示装置16の第1画像表示部GH1が、第2演出表示装置17の第2画像表示部GH2よりも小さいサイズであってもよく、同じサイズであってもよい。
・上記実施形態において、第1演出表示装置16と第2演出表示装置17とにおける動画像については、同じ状況下において異なるアングルで表示されたが、これに限らず、例えば、同じ状況下である必要もなく、例えば、一部又は全部の動画像が同じ表示態様であってもよい。
・上記実施形態において、第1演出表示装置16や第2演出表示装置17に表示される画像については動画像であったが、これに限らず、例えば、静止画像であってもよく、これらの組み合わせであってもよい。
・上記実施形態において、第1演出表示装置16に表示される動画像、第2演出表示装置17に表示される動画像、スピーカSPから出力される音声以外にも、例えば、装飾ランプLAの発光が含まれていてもよく、これらの組み合わせであってもよい。この場合、選択操作を契機として楽曲が変更する演出対象と、選択操作が行われた後に所定条件が成立したことを契機として楽曲が変更する演出対象との組み合わせも任意でよい。
・上記実施形態において、第1演出表示装置16の第1画像表示部GH1と、第2演出表示装置17の第2画像表示部GH2とで、選択操作に応じて楽曲が変更するタイミングを異ならせたが、これに限らない。例えば、第1演出表示装置16の第1画像表示部GH1の一部と、第2演出表示装置17の第2画像表示部GH2の一部とで、選択操作に応じて楽曲が変更するタイミングを異ならせてもよく、例えば、第1演出表示装置16と第2演出表示装置17とを跨ぐ表示領域であってもよい。また、例えば、1種類の演出表示装置において、選択操作に応じて楽曲が変更するタイミングを異ならせる複数の表示領域があってもよい。また、例えば、3種類以上の演出表示装置を備えてもよい。
・上記実施形態において、例えば、大当り遊技の終了後に高ベース状態が付与される場合、高ベース状態の付与が継続しているときに選択操作が有効とされたが、これに限らず、例えば、低ベース状態が付与されているときに選択操作が有効とされてもよい。また、例えば、大当り遊技中に選択操作が有効とされてもよい。また、例えば、変動ゲームの実行中であるか否かも問わない。また、例えば、これらの組み合わせであってもよい。
・上記実施形態において、例えば、大当り遊技の終了後に高ベース状態が付与される場合、高ベース状態の付与が継続しているときに楽曲再生演出が実行されたが、これに限らず、例えば、低ベース状態が付与されているときに楽曲再生演出が実行されてもよい。また、例えば、大当り遊技中に楽曲再生演出が実行されてもよい。また、例えば、変動ゲームの実行中であるか否かも問わない。また、例えば、これらの組み合わせであってもよい。
・上記実施形態において、例えば、第1の楽曲の再生が終了した後に、次の順序である第2の楽曲の再生が開始されても、第1の楽曲の再生が再度開始されてもよい。
・上記実施形態において、例えば、大当り遊技の終了後に設定される楽曲フラグとしては、大当り遊技が開始される前に設定されている楽曲であっても、予め定めた初期値(デフォルト値)に対応する楽曲であってもよい。
・上記実施形態において、動画像や音声について楽曲毎に分類されたが、これに限らず、例えば、動画像や音声について演出種類毎に分類されれば問題ない。
・上記実施形態において、例えば、複数種類の演出種類のそれぞれに共通する動画像や音声が対応付けられてもよい。つまり、演出種類と動画像や音声とが一対多であってもよい。また、例えば、一種類の演出種類に対して複数種類の動画像や音声が対応付けられていてもよい。つまり、動画像や音声と演出種類とが一対多であってもよい。
・上記実施形態において、統括制御用ROM31bに音声データと音声データテーブルとが記憶されていたが、これに限らず、例えば、音声データが記憶された音声データ記憶ROMなどが統括制御用ROM31bとは別に備えられていてもよい。
・上記実施形態において、表示制御用ROM32bに動画像データと動画像データテーブルとが記憶されていたが、これに限らず、例えば、動画像データが記憶された動画像データ記憶ROMなどが表示制御用ROM32bとは別に備えられていてもよい。
・上記実施形態において、主制御基板30と統括制御基板31と表示制御基板32とが配設され、各種機能が搭載されたが、これに限らず、例えば、何れか一つの基板における機能が他の基板における機能として搭載されてもよい。また、このような3種類の基板に限らず、例えば、一体的な基板として構成されてもよく、2種類や4種類以上の基板として構成されてもよい。具体的には、統括制御基板31及び表示制御基板32の機能が、一つの副制御基板として備えられてもよい。具体的な一例をあげると、統括制御基板31及び表示制御基板32の機能が一つの副制御基板として備えられた場合、動画像データと音声データとが同じ副制御用ROMに記憶されていてもよく、動画像データテーブルと音声データテーブルとが同じ副制御用ROMに記憶されていてもよい。
・上記実施形態において、特別図柄指定コマンドにより、大当り遊技の種類を指定していたが、変動パターン指定コマンドや、その他専用の制御コマンドにより、大当り遊技の種類を指定するようにしてもよい。
・上記実施形態において、変動ゲームに係わる各種乱数値は、保留記憶数に応じて設けられた記憶領域に記憶するようにしてもよい。この場合、変動ゲームが実行される毎に、乱数値がシフト処理され、保留記憶数が1減算された記憶領域に記憶する。
・上記実施形態において、統括制御基板31や表示制御基板32にて変動ゲームの変動時間が管理されていれば、図柄停止コマンドを出力しなくてもよい。
・上記実施形態において、例えば、低ベース状態において、普図当り抽選に当選しない場合があってもよく、高ベース状態において、低ベース状態よりも普図ゲームの変動時間が短くならなくてもよい。
・上記実施形態において、例えば、所定の抽選により大入賞口扉23bが開状態に動作し、大入賞口23aに入球した遊技球が特定通路を通過したことにより大当り遊技が付与される遊技機(所謂、「2種の遊技機」)であってもよい。また、例えば、変動ゲームにおける大当り抽選に当選することにより大入賞口扉23bが開状態に動作する遊技機(所謂、「1種2種混合の遊技機」)であってもよい。また、所定の入球口への遊技球の入球を契機として大当り遊技が開始される遊技機(所謂、3種の遊技機)であってもよい。また、遊技盤の遊技領域に配設された入球口などへの遊技球の入球に基づく変動ゲームが実行されるパチンコ遊技機に限らず、例えば、開始操作に基づいて変動ゲームが開始されるスロットマシンが採用されてもよい。また、この場合、停止操作に基づいて変動ゲームにおける図柄を停止させるスロットマシンか、所定時間の経過により変動ゲームにおける図柄を停止させるスロットマシンかも問わない。また、スロットマシンにおいて、開始操作を契機として当選役(例えば、ベル役、再遊技役等)が決定され、その当選役と停止操作の操作態様とに基づいて図柄が停止表示される。そして、停止表示される図柄が有利な組み合わせとなり易い状態(停止表示される図柄が有利な組み合わせとなる確率が高い状態や、停止表示される図柄が有利な組み合わせとなる停止操作態様が報知される確率が高い状態)が、遊技者にとって有利な有利状態となる。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)前記出力手段から出力される音声の種類に応じた複数種類の画像は、動画像であることを特徴とする。
(ロ)画像を表示させる制御が可能な表示制御手段と、音声データを再生させる制御が可能な出力制御手段と、所定の操作が可能な操作手段と、を備え、前記音声データには、複数種類の音声データがあり、前記画像には、前記音声データの種類に応じた複数種類の画像があり、前記表示制御手段は、前記操作手段の操作によって再生される音声データが変更された後、特定条件の成立を契機として、変更後の音声データに応じた画像を表示させる制御を行うことを特徴とする。
(ハ)画像を表示可能な画像表示手段を制御する表示制御手段と、音声を出力可能な出力手段を制御する出力制御手段と、所定の操作が可能な操作手段と、を備え、前記出力手段から出力される音声には、複数種類の音声があり、前記画像表示手段に表示される画像には、前記出力手段から出力される音声の種類に応じた複数種類の画像があり、前記表示制御手段は、前記操作手段の操作によって前記出力手段から出力される音声が変更されてから、特定条件が成立するまでの間は、変更前の音声に応じた画像の表示を継続させるように前記画像表示手段を制御する一方で、前記特定条件が成立した後は、変更後の音声に応じた画像を表示させるように前記画像表示手段を制御することを特徴とする。
(ニ)演出を実行する演出実行手段と、前記演出実行手段を制御する演出制御手段と、所定の操作が可能な操作手段と、を備え、前記演出には、第1演出と第2演出とがあり、前記第1演出には、複数種類の演出内容があり、前記第2演出には、前記第1演出の演出内容に応じた複数種類の演出内容があり、前記演出制御手段は、前記操作手段の操作によって前記第1演出の演出内容が変更された後、特定条件の成立を契機として、変更後の前記第1演出の演出内容に応じた演出内容で前記第2演出を実行させるように前記演出実行手段を制御することを特徴とする。
(ホ)前記第1表示部と前記第2表示部とは別体であることを特徴とする。
(ヘ)前記第1表示部の表示領域は、前記第2表示部の表示領域よりも大きいことを特徴とする。
(ト)画像を表示可能な表示手段を制御する表示制御手段と、所定の操作が可能な操作手段と、を備え、前記表示手段には、第1表示部と第2表示部と、があり、前記第2表示部に表示される画像には、複数種類の画像があり、前記第1表示部に表示される画像には、前記第2表示部に表示される画像の種類に応じた複数種類の画像があり、前記表示制御手段は、前記操作手段が操作されたことを契機として、前記第2表示部に表示する画像を変更するように制御する一方で、前記操作手段の操作によって前記第2表示部に表示する画像を変更してから、特別条件が成立するまでの間は、変更前の前記第2表示部の画像に応じた画像を前記第1表示部に継続して表示するように制御する一方で、前記特別条件が成立した後は、変更後の前記第2表示部の画像に応じた画像を前記第1表示部に表示するように制御することを特徴とする。
(チ)表示領域に画像を表示させる制御を行う表示制御手段と、出力手段から音声を出力させる制御を行う出力制御手段と、所定の操作が可能な操作手段と、を備え、前記表示領域には、第1表示領域と、第2表示領域とがあり、前記出力手段から出力される音声には、第1種別に分類される音声と、第2種別に分類される音声とがあり、前記第1表示領域に表示される画像には、前記第1種別に分類される画像と、前記第2種別に分類される画像とがあり、前記第2表示領域に表示される画像には、前記第1種別に分類される画像と、前記第2種別に分類される画像とがあり、前記出力制御手段は、前記出力手段から前記第1種別に分類される音声が出力されており、前記第1表示領域に前記第1種別に分類される画像が、前記第2表示領域に前記第1種別に分類される画像がそれぞれ表示されているときに、前記操作手段の操作に応じて前記第2種別が選択されると、前記操作手段の操作を契機として、前記第2種別に分類される音声を前記出力手段から出力させる制御を行い、前記表示制御手段は、前記出力手段から前記第1種別に分類される音声が出力されており、前記第1表示領域に前記第1種別に分類される画像が、前記第2表示領域に前記第1種別に分類される画像がそれぞれ表示されているときに、前記操作手段の操作に応じて前記第2種別が選択されると、前記操作手段の操作を契機として、前記第2種別に分類される画像を前記第2表示領域に表示させる一方で、前記第1種別に分類される画像を継続して前記第1表示領域に表示させ、前記操作手段の操作後、特定条件の成立を契機として、前記第2種別に分類される画像を前記第1表示領域に表示させる制御を行うことを特徴とする遊技機。