JP2019154934A - 光画像撮影装置およびその制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 FF−OCTにおいて高輝度反射ノイズ領域の断層画像への影響を低減し、より良好な画質の光画像を取得する装置を提供する。【解決手段】 本発明の光画像撮影装置は、光源からの光を測定光と参照光に分岐する分岐手段と、前記測定光を測定対象に照射する照射手段と、前記測定対象によって反射された戻り光と前記参照光を合波する合波手段と、前記合波手段により合波された干渉光を検出する検出手段と、前記検出手段により検出された干渉光に基づき、前記測定対象の断層画像を生成する生成手段と、前記照射手段により前記測定対象に照射する前記測定光の強度分布を変更する変更手段とを有する。【選択図】 図7
Description
本発明は光画像撮影装置およびその制御方法に関し、特に、光断層画像を取得する光画像撮影装置およびその制御方法に関する。
生体などの測定対象の断層画像を非破壊、非侵襲で取得する方法として、光干渉断層撮影法(Optical Coherence Tomography)を用いた装置(以下、OCT)が実用化されている。OCTの主要な応用先の一つである眼科の分野において、眼底の断層画像は、緑内障や網膜疾患といった疾病の診断を的確に行うのに有用であり、診断では欠かせないものとなっている。
OCTは、測定対象から反射した戻り光と参照鏡から反射した参照光を干渉させ、その干渉光の強度を解析することにより測定対象の断層画像を得るものである。このようなOCTとして、参照鏡の位置を変えることで測定対象の深さ情報を得るタイムドメインOCT、干渉光を分光し、深さ情報を周波数情報に置き換えて取得するスペクトラルドメインOCT(SD−OCT:Spectral Domain OCT)、先に波長を分光して出力する波長掃引型OCT(SS−OCT:Swept Source OCT)が知られている。なお、SD−OCTとSS−OCTは総称してフーリエドメインOCT(FD−OCT:Fourier Domain OCT)とも呼ばれる。
近年では、眼科でのOCTによる撮影のさらなる高速化が望まれており、例えばSS−OCTではより高速の波長掃引が可能な光源を搭載することで、撮影時間を短縮する開発が行われている。
OCTの高速化の実現には、測定対象を点ではなく領域(2次元領域)で照射し、戻り光を2次元センサーで受光する全視野型OCT(FF−OCT:Full Fuield OCT)がある。FF−OCTでは撮影領域の全画素の信号を並行して同時に取得するため、デバイスの応答速度に依存する従来のOCTに対し、より高速化が可能である。しかし、2次元で照射・受光するための撮影装置は、測定対象の表面反射の影響を受けやすいという課題がある。そのため眼底カメラでは、穴あきミラーを用いたリング照明光学系で照明と受光系を分離する例や、特許文献1のように、受光系に部分的に遮光系を設ける技術が開示されている。
FF−OCTの場合、照射および受光系の方向が異なると測定対象の斜め散乱成分を画像化することになり、画質が著しく劣化する。
本発明は上記を鑑み、FF−OCTにおいて高輝度反射ノイズ領域の断層画像への影響を低減し、より良好な画質の光画像を取得することが課題である。
本発明の光画像撮影装置は、光源からの光を測定光と参照光に分岐する分岐手段と、前記測定光を測定対象に照射する照射手段と、前記測定対象によって反射された戻り光と前記参照光を合波する合波手段と、前記合波手段により合波された干渉光を検出する検出手段と、前記検出手段により検出された干渉光に基づき、前記測定対象の断層画像を生成する生成手段と、前記照射手段により前記測定対象に照射する前記測定光の強度分布を変更する変更手段とを有することを特徴とする。
また、本発明の光画像撮影装置の制御方法は、光源からの光を測定光と参照光に分岐手段により分岐する分岐工程と、測定対象に照射する前記測定光の強度分布を変更する変更工程と、前記変更された強度分布の測定光を照射手段で照射された測定対象から反射された戻り光と前記参照光を合波する合波工程と、前記合波された干渉光を検出する検出工程と、前記検出された干渉光に基づき、前記測定対象の断層画像を生成する生成工程とを有することを特徴とする。
本発明によれば、高輝度反射ノイズ領域の断層画像への影響を低減し、より良好な画質の光画像を取得することができる。
以下、本発明の一実施形態を、図面を用いて詳細に説明する。以下の説明は本質的に、説明的及び例示的なものにすぎず、いかなる形でも、本開示及びその用途又は使用を限定することを意図していない。実施形態において示されるコンポーネントの相対的構成、並びに、ステップ、数値表現及び数値は、別段の具体的な指示がない限り、本開示の範囲を限定しない。当業者によってよく知られている技法、方法及びデバイスは、以下で論考する実施形態を可能にするために当業者がこれらの詳細を知る必要がないので、詳細に論考されていない場合がある。
[実施形態1]
[装置の全体構成]
図1は、本発明による一実施形態の光画像撮影装置としての眼科装置の機能ブロック図である。図1において、制御部300により制御される光学系100は測定対象Tに対して測定光を照射し、測定対象Tからの戻り光を検出する。画像生成部400は光学系100の出力である信号Sを処理して画像IMを生成し、表示制御部500に出力する。表示制御部500は液晶ディスプレイ等の表示デバイスを含み、入力された画像IMを表示する。また、生成された画像IMは、記憶部600に測定対象Tを特定する情報と共に記憶される。
[装置の全体構成]
図1は、本発明による一実施形態の光画像撮影装置としての眼科装置の機能ブロック図である。図1において、制御部300により制御される光学系100は測定対象Tに対して測定光を照射し、測定対象Tからの戻り光を検出する。画像生成部400は光学系100の出力である信号Sを処理して画像IMを生成し、表示制御部500に出力する。表示制御部500は液晶ディスプレイ等の表示デバイスを含み、入力された画像IMを表示する。また、生成された画像IMは、記憶部600に測定対象Tを特定する情報と共に記憶される。
図1に示す眼科装置は、特定の機能を持つハードウェアに接続されたPC(パーソナルコンピュータ)によって実現することが出来る。例えば、光学系100をハードウェアで実現し、制御部300、画像生成部400および表示制御部500を光学系100のハードウェアに接続されたPCに搭載可能なソフトウェアモジュールで実現することが出来る。
本実施形態に係る眼科装置の概略構成について、眼科装置の側面図である図2を用いて説明する。光学ヘッド201は光学系100を含む眼科装置の筐体であり、図中XYZ方向に不図示のモータ等により移動するステージ部250を用いて、ベース部251に対して移動することができる。また、装置225はソフトウェアモジュールを搭載したPCであり、制御部300、画像生成部400、表示制御部500を兼ねる。記憶装置226は測定対象Tである被検者の情報を記憶する情報記憶部を兼ね、断層撮影用のプログラムなどを記憶するハードディクである。また、装置225からの指示により、取得された画像等をモニタ等の表示デバイス228に表示させる。また、入力部229はパソコンへの指示を行う入力部であり、具体的にはキーボードやマウス等から構成される。また、顔受け205は被検者の顔290を固定する。
以下の実施形態においては装置225の演算処理装置CPU(不図示)が当該ソフトウェアモジュールを実行することで機能を実現するが、本発明はこのような方法に限定されるものではない。画像生成部400は、例えばASIC等の専用のハードウェアで実現しても良いし、表示制御部はCPUとは異なるGPU等の専用プロセッサによっても良い。また光学系とPCとの接続はネットワークを介した構成によっても本発明の主旨を変更することなく実現が可能である。
次に、各部の詳細な構成について説明を行う。
<光学系100の構成>
図3は、図1における測定対象Tを被検眼118とした場合の光学系の構成を示す図である。以下に図3を参照して光学系100の構成について説明する。光学系100の主要な構成要素は、光源101、接眼光学系140、参照光学系150、受光光学系160からなる。
図3は、図1における測定対象Tを被検眼118とした場合の光学系の構成を示す図である。以下に図3を参照して光学系100の構成について説明する。光学系100の主要な構成要素は、光源101、接眼光学系140、参照光学系150、受光光学系160からなる。
なお、図3には示していないが、眼底の撮影位置を確認するための広画角眼底撮影部、アライメントを容易にするための前眼部観察部、被検眼に固視位置を提示する固視灯光学系を有している。しかしながら、これは公知の構成により実現できるため、その説明は省略する。
光源101は波長掃引光源である。制御部300からの入力に基づき、1回の掃引における掃引を開始する波長および波長幅、さらに1秒当たりの掃引回数である掃引速度等のパラメータを変更することが可能である。本実施形態では、毎秒25掃引を標準掃引速度としている。また、あらかじめ光源101の波長ごとの光強度のデータ(以下、スペクトルデータと呼ぶ)が測定され、記憶部600に記憶されている。
光源101から射出された光は、シングルモードファイバー102−1を介し、カプラー103で分岐され、分岐された光はそれぞれシングルモードファイバー102−2、102−3に導かれる。
シングルモードファイバー102−2から射出された光121は、コリメートレンズ105、アパーチャ107、空間光位相変調器108を介してビームスプリッター104に導かれる。
アパーチャ107は、光121の強度分布が概略均一な領域を切り出すために設けられている。本実施形態においては、光121がガウシアン分布をしているため、ピーク強度の半分程度以上となる光121の領域がアパーチャ107を通過するように構成されている。
さらに、アパーチャ107のアパーチャ径は可変であり、眼底Erを照射する領域を変更することが可能である。この構成により、被検眼118が近視や遠視などの場合においても正視の場合と同様の照射領域となるように制御部300が制御を行う。なお、アパーチャ107の制御はフォーカス調整機構141と連動して動作する。動作の詳細は後述する。
また、コリメートレンズ105の焦点距離は、アパーチャ107のアパーチャ径が最も大きくなる条件において光121の強度分布が概略均一となるように選択されている。なお、より高出力の光源を使用することで、ピーク強度に対する強度の低下許容量を厳しくし、より均一な領域を選択して使用しても良い。
空間光位相変調器108は、透過型液晶ディスプレイで構成され、各画素は独立に256階調で透過率を制御することができるため、透過する光121に対して部分的に強度分布を付加することができる。
光121はビームスプリッター104を透過したのち測定光122としてフォーカス調整機構141、スキャナ135、リレー光学系142、スキャナ136、接眼レンズ130、アパーチャ131を介して被検眼118に導光され、眼底Erを2次元に照射する。眼底Erで反射した光は戻り光125として光路を逆順にアパーチャ131、接眼レンズ130、スキャナ136、リレー光学系142、スキャナ135、フォーカス調整機構141、ビームスプリッター104を介し、受光光学系160に入射する。なお、図3では戻り光125として眼底の一部が2次元センサー164に結像することを模式的に示しているが、測定光122によって照射されている眼底Erの領域はすべて2次元センサー164に結像するように構成されている。
フォーカス調整機構141はプリズム141−4、ミラー141−1、141−2およびステージ141−3で構成され、眼底Erと2次元センサー164との結像関係を調整する。光源101の側よりフォーカス調整機構141に入射した戻り光125は、プリズム141−4の片面で反射されたのち、ミラー141−1、141−2で順次反射され、プリズム141−4の別の面で反射される。ミラー141−1、141−2はステージ141−3上に配置されており、ユーザからの入力等に基づき、制御部300が図中の矢印に示す方向に動かすことで測定光122の光路長を変更する。
スキャナ135、136は反射面の角度が可変なガルバノスキャナであり、それぞれ眼底Erの照射位置を直交するX方向(水平方向)、Y方向(垂直方向)の2方向に移動(ステアリング)することができる。また、スキャナ135、136は、リレー光学系142および接眼レンズ130により、被検眼118の瞳Pと共役関係となるように配置されている。この構成により、スキャナによるステアリングに関わらず、被検眼118に入射する測定光122が瞳Pの概略同じ領域を通過するように制御できる。この制御方法により、測定光122が被検眼118で部分的に遮られることがなくなり、効率よくステアリングを行うことができる。スキャナ135、136は本実施形態において、測定対象での位置を変えるために測定光を偏向させる偏向手段に相当する。
アパーチャ131は、測定光122の眼に近接した集光点の略近傍に配置されており、眼底Erを好適に照射できるように構成されている。
一方、シングルモードファイバー102−2から射出された参照光123は、コリメートレンズ153、アパーチャ156、分散補償ガラス152、転送光学素子158を介し、ビームスプリッター104に導かれる。ここで、分散補償ガラス152は、被検眼118や光学系100を構成する光学素子による分散を補償するために用いられる。
シングルモードファイバー102−2の射出端およびコリメートレンズ153はステージ154上に配置されており、被検者の眼軸長の相違等に対応して光軸方向に駆動され、コヒーレンスゲート位置を調整するように制御部300で制御される。ここで、コヒーレンスゲート位置とは、測定光と戻り光の光路長に対する参照光の光路長の差が無くなる位置を表す。なお、本実施形態では参照光の光路長を変更しているが、測定光と戻り光の光路と参照光の光路との光路長差を変更できればどのような構成でも良い。
また、本実施形態では、シングルモードファイバー102−2の射出端およびコリメートレンズ153を動かす構成として説明した。しかしながら、例えばアパーチャ156の直前にオプトメータを配置する構成であっても良く、縦トラッキングの動作速度を上げるため、重量の少ない素子をステージに搭載する構成を採用することが望ましい。
ビームスプリッター104で戻り光と参照光が合波されて干渉光124となり、受光光学系160に入射する。受光光学系160に入射した干渉光124は結像光学系162を介して2次元センサー164で受光され、信号に変換されて2次元センサー164の内部メモリ165に蓄えられる。ここで、2次元センサー164は複数の受光素子(以下、画素と呼ぶ)から構成され、各画素は露光タイミングに従って光を信号に変換する。
図4(a)に示す通り、1回の露光により生成される信号は眼底Erの正面に干渉縞が重畳された干渉画像970となる。また、干渉画像の座標960は2次元センサー164の各画素に対応しており、インデックスi=1、2、・・・、Nを用いて(Xi、Yi)と表される。ここで、Nは干渉画像970の総座標数であり、左上が基準座標961(X1、Y1)となっている。また、図4(b)に示す通り、眼底画像970上の座標(Xi、Yi)における1回の波長掃引の信号は干渉信号971となる。また、詳細は後述するが、干渉信号971を計算することにより、図4(c)に示す断層信号972となり、複数の断層信号から断層画像が生成される。
人眼は固視微動等による揺れが存在するため、被検眼118を完全に静止した状態で撮影を行うことは難しい。良好な画質の画像を得るためには、固視微動等の人眼の動きの影響を受けない撮影速度にすることが望ましく、2次元センサーを毎秒4000フレーム以上で撮影することが好ましい。
後述するプレビュー領域952におけるユーザの指定等に基づき、図4(a)に示す干渉画像970の部分領域965のデータが画像生成部400にリアルタイムに送られ画像化される。この画像はさらに、表示デバイスにリアルタイムに表示される。この構成により膨大なデータ転送が不要となり、ユーザにリアルタイムにプレビュー画像を提示することができる。また、ユーザはプレビュー画像に基づき、フォーカス、コヒーレンスゲート位置あるいは後述するステアリングにおいて、コヒーレントゲート位置等が適切か判断することが可能である。
なお、コリメートレンズ153とアパーチャ156を適切に選択することにより、参照光123は2次元センサー164上で、測定光122より広い領域に結像される構成となっている。この構成により、光学系の調整に求められる精度が緩和され、より安定して撮影を行うことが可能である。
<制御部300>
次に、制御部300について説明する。前述したように、本実施形態において制御部300は、CPUにより実行されるソフトウェアモジュールであり、光学系100の各部を制御する。更に、本実施形態において眼科装置全体の動作を制御するとともに、本実施形態において選択手段、計測手段、演算手段として機能する。また、制御部300は眼科装置を操作するユーザの入力も受け付けるものとする。具体的には、制御部300には被検眼を特定する被検者ID等の情報、撮影に必要なパラメータ、眼底を走査するパターンの選択等をキーボードやマウス等の入力部229から入力される。そして、これに基づいて各部を制御すると共に得られた信号、画像等のデータを記憶装置226に保存する機能を有する。
次に、制御部300について説明する。前述したように、本実施形態において制御部300は、CPUにより実行されるソフトウェアモジュールであり、光学系100の各部を制御する。更に、本実施形態において眼科装置全体の動作を制御するとともに、本実施形態において選択手段、計測手段、演算手段として機能する。また、制御部300は眼科装置を操作するユーザの入力も受け付けるものとする。具体的には、制御部300には被検眼を特定する被検者ID等の情報、撮影に必要なパラメータ、眼底を走査するパターンの選択等をキーボードやマウス等の入力部229から入力される。そして、これに基づいて各部を制御すると共に得られた信号、画像等のデータを記憶装置226に保存する機能を有する。
<画像生成部400>
画像生成部400は、光学系100から出力された信号Sに対して様々な処理を行う事で、被検眼に関する画像を生成・出力する。
画像生成部400は、光学系100から出力された信号Sに対して様々な処理を行う事で、被検眼に関する画像を生成・出力する。
<表示制御部500>
次に、表示制御部500について説明する。前述したように表示制御部500は液晶ディスプレイ等の表示デバイスを含み、画像生成部400から入力した画像を表示画面に表示する。図5は表示制御部500によって表示される表示画面の構成を示したものである。なお、同図において示される表示画面とは別に、制御部300によって入力される被検者ID等の被検眼の特定情報の入力画面が必要であるが、これは公知の構成により実現することができるので、その説明は省略する。
次に、表示制御部500について説明する。前述したように表示制御部500は液晶ディスプレイ等の表示デバイスを含み、画像生成部400から入力した画像を表示画面に表示する。図5は表示制御部500によって表示される表示画面の構成を示したものである。なお、同図において示される表示画面とは別に、制御部300によって入力される被検者ID等の被検眼の特定情報の入力画面が必要であるが、これは公知の構成により実現することができるので、その説明は省略する。
図5において、表示領域901は、画像の表示領域911、921、931、932、935、ユーザが操作可能なユーザーインタフェースである左右眼の切り替えボタン902、撮影ボタン905、アライメント調整部903、フォーカス調整スライダーバー923、コヒーレンスゲート調整スライダーバー930、コヒーレンスゲート自動調整ボタン945およびプルダウンメニュー936、940が配置されている。
表示領域911は前眼部画像が表示され、本体ユニット201と被検眼118のアライメントを確認することができるようになっている。また、制御部300が測定光122の角膜での散乱光を自動で検出し、輝点912として強調表示することで、測定光122が被検眼118に入射する瞳孔における位置をユーザが容易に視認できるようになっている。また、被検眼118の瞳孔中心からの距離を表示領域911に重畳表示し、測定光122の入射位置が容易に把握できるようにしても良い。なお、前眼部観察部と戻り光を分離するダイクロイックミラー(不図示)の反射率を適切に選択し、表示領域911に表示される角膜の反射光の輝度値が飽和しないように構成されている。
表示領域921には広域の眼底平面画像がリアルタイムに表示され、撮影領域951およびプレビュー領域952が重畳表示されている。
プレビュー領域952で角膜反射によるノイズを見ることができる。図6(a)は測定光122が被検眼118に対してほぼ垂直に入射する場合を表している。この場合角膜反射によってプレビュー領域952のほぼ中心部分に高輝度な反射ノイズが現れる。角膜等の散乱によりある程度の広がりを持った反射ノイズになる。また、図6(b)はステアリング機能により測定光122が角度を持って入射する場合を表している。この場合角膜反射によってプレビュー領域952の端寄りにある程度の広がりを持った高輝度反射ノイズが現れる。このように測定光122の入射位置や角度によって広がりを持った高輝度ノイズを避けるために、空間光位相変調器108を用いて角膜等の反射位置に相当する測定光122の一部の領域の光強度を弱めること(光強度分布を変更すること)ができる。
測定光122が被検眼118に対してほぼ垂直に入射する場合、図7(a)に示す通り、空間光位相変調器108において中心付近の画素の遮蔽度を255(ほぼ遮蔽:空間光位相変調器108が256諧調のため)に設定する。これにより、散乱する位置における測定光がほぼ遮蔽され、角膜等における散乱が抑制される。その結果、プレビュー領域952で遮蔽される位置のデータは取得されない(灰色部分)が、得られる断層画像は散乱の影響が低減されノイズ部分の面積は小さくなる。また、ステアリング機能により測定光122が角度を持って入射する場合には、図7(b)に示す通り、同様に散乱する位置に相当する測定光を遮蔽することで、断層画像において高輝度ノイズの発生を避けることができる。
このように測定光122の入射角度に応じて、制御部300から空間光位相変調器108の遮蔽位置を変更することで測定光の輝度分布を変更して照射することにより、断層画像において効果的に高輝度反射ノイズ領域の発生を避けることができる。
ここでは測定光122をステアリングする場合を例示したが、固視灯(不図示)によって被検者視線を動かして撮影する場合においても、入射角度が前述のように変化することに変わりはない。従って固視灯の位置に応じて、空間光位相変調器108の遮蔽位置を変更することによっても同様の効果が得られる。
撮影領域951は、ユーザが入力部229を用いて指定する測定対象となる領域である。また、プレビュー領域952は、表示領域931、932に断層画像をプレビュー表示する位置を指定するものであり、ユーザが入力部229を用いて指定する。
以下、撮影領域951で指定される領域に基づき取得される一連の干渉画像をボリュームデータと呼ぶ。また、1回の波長掃引で取得される一連の干渉画像を単一ボリュームデータと呼ぶ。ボリュームデータは複数の単一ボリュームから生成される。なお、以下では、ボリュームデータを取得することを撮影、単一ボリュームデータを取得することを単一撮影と呼ぶ。
撮影領域951とプレビュー領域952は連動して動かすことも独立に動かすこともでき、不図示のスイッチにより連動と独立の動作を切り替えることが可能である。また、プレビュー領域952は測定光122が眼底Erを照射する領域に連動して自動で大きさが変わり、ステアリングを行わない単一撮影でデータが取得できる範囲をユーザが容易に判別できるようになっている。
プルダウンメニュー936は、表示領域935に表示する画像の種類を選択することができ、撮影領域951で指定した領域の水平方向、鉛直方向の断層画像のほか、3次元断層画像を選択することができる。
表示領域935に断層画像が表示された場合は、表示領域951に重畳して表示されている十字線を動かすことにより、断層画像を表示する位置を変更することが可能である。本実施形態では、単一ボリュームデータから計算される水平方向(Horizontal)の断層画像が表示領域931、垂直方向(Vertical)の断層画像が表示領域932に表示される。さらに、プレビュー領域952には矢印が重畳表示されており、断層画像の取得データの方向が容易に判別できるようになっている。さらに、断層画像の移動、拡大縮小や、コントラストの調整等を行うことが可能である。
また、表示領域935に3次元断層画像が表示された場合は、表示領域935上で入力部229を操作することにより3次元断層画像の移動、回転、拡大縮小およびコントラストの調整が行えるほか、特定の網膜層のみを表示することが可能である。
ユーザの指示により表示される画像を変更する場合について説明したが、診断したい疾病を不図示のメニューから選択(疾病名を選択)することにより、疾病に対して予め優先順位づけられた画像を表示するようにしても良い。
以上説明のように本実施形態によれば、生成される各画像をユーザに効率よく提示することができる。また、ユーザが必要とする画像を簡単な操作で選択することができる。特に、予め疾病名と表示する画像を対応付けておくことで更に操作が簡単となる。
[撮影方法]
次に、本実施形態における撮影方法を図8に示すフローチャートを参照しながら説明する。
次に、本実施形態における撮影方法を図8に示すフローチャートを参照しながら説明する。
<ステップS500>(左右眼の選択)
顔受け205に被験者の顔990が固定された状態で、ユーザがアライメント調整部903のボタンを押下することで、左右眼の選択を行う。制御部300は、ユーザの左右眼の選択に基づき、あらかじめ記憶部600に記憶されたデータに基づいて本体ユニット901を移動させる。なお、前眼部観察部の取得データ等に基づいて移動量を算出し、より精度よく移動させても良い。
顔受け205に被験者の顔990が固定された状態で、ユーザがアライメント調整部903のボタンを押下することで、左右眼の選択を行う。制御部300は、ユーザの左右眼の選択に基づき、あらかじめ記憶部600に記憶されたデータに基づいて本体ユニット901を移動させる。なお、前眼部観察部の取得データ等に基づいて移動量を算出し、より精度よく移動させても良い。
なお、図8には示していないが、広画角眼底撮影部による眼底Erの広画角眼底画像の取得が撮影に先立ち開始され、所定のフレームレートで取得された広画角眼底画像がリアルタイムに表示領域921に表示される。
<ステップS501>(撮影モードの選択)
ユーザがプルダウンメニュー940より撮影モードを選択する。標準掃引速度で撮影を行う標準撮影モード(Standard Mode)や、網膜Erの断層方向の分解能を向上させた高分解能モード(High Resolution Mode)、標準掃引速度よりも速く撮影を行う高速撮影モード(High Speed Mode)等を選択することができる。
ユーザがプルダウンメニュー940より撮影モードを選択する。標準掃引速度で撮影を行う標準撮影モード(Standard Mode)や、網膜Erの断層方向の分解能を向上させた高分解能モード(High Resolution Mode)、標準掃引速度よりも速く撮影を行う高速撮影モード(High Speed Mode)等を選択することができる。
なお、本実施形態では、ユーザが撮影モードを指定するものとしたが、診断したい疾病を不図示のメニューから選択(疾病名を選択)することにより、疾病に対して予め優先順位づけられたパラメータで撮影するようにしても良い。
<ステップS502>(光源の波長掃引開始)
制御部300は光源101を点灯し、ステップS501で選択された撮影モードに基づき、あらかじめ記憶部600に記憶された光源の掃引速度や、2次元センサーの撮影領域(ROI)等のパラメータを用いて波長掃引を開始する。
制御部300は光源101を点灯し、ステップS501で選択された撮影モードに基づき、あらかじめ記憶部600に記憶された光源の掃引速度や、2次元センサーの撮影領域(ROI)等のパラメータを用いて波長掃引を開始する。
また、制御部300がプレビュー領域952に基づいて部分領域965のデータを取得し、画像生成部400が画像化して表示領域931、932に表示する。
<ステップS503>(アライメント調整)
ユーザが入力部229で表示領域911に表示された前眼部画像の瞳孔中心をクリックすると、クリック位置に基づき、瞳孔中心が適切にアライメントされるように制御部300が本体ユニット901を移動させる。
ユーザが入力部229で表示領域911に表示された前眼部画像の瞳孔中心をクリックすると、クリック位置に基づき、瞳孔中心が適切にアライメントされるように制御部300が本体ユニット901を移動させる。
ユーザは入力部229によりアライメント調整部903のボタンをクリックすることでアライメントの微調整を行うことができる。また、表示領域911には瞳孔の目標位置を提示する目標円913が重畳表示されており、アライメントが適切かどうか、ユーザが容易に判断できるようになっている。
<ステップS504>(フォーカス調整)
ユーザは表示領域921に表示される広画角眼底画像を参照しながらフォーカス調整スライダーバー923を操作し、フォーカスを調整する。制御部300はユーザの入力値に基づき、広画角眼底撮影部のフォーカスを調整する。さらに、制御部300は広画角眼底撮影部のフォーカス調整に連動して、フォーカス調整機構141を駆動する。
ユーザは表示領域921に表示される広画角眼底画像を参照しながらフォーカス調整スライダーバー923を操作し、フォーカスを調整する。制御部300はユーザの入力値に基づき、広画角眼底撮影部のフォーカスを調整する。さらに、制御部300は広画角眼底撮影部のフォーカス調整に連動して、フォーカス調整機構141を駆動する。
さらに、制御部300はフォーカス調整機構141の動きに連動してアパーチャ107のアパーチャ径の調整を行う。近視の場合、眼底Erの照射領域が狭まるため、アパーチャ径が大きくなるように駆動する。また、アパーチャ径に連動して、被検眼118への入射光量が概略一定となるように制御部300が光源101を制御する。フォーカス調整機構141とアパーチャ107の連動はあらかじめ記憶部600に記憶されたパラメータに基づき行われる。
なお、アパーチャ107のアパーチャ径は手動で調整することも可能な構成となっており、被検眼118の縮瞳等の条件によって眼底Erの照射領域を変更し、より効率的に撮影を行うことが可能である。
アパーチャ径の調整が自動、手動いずれの場合においても、先述のとおりプレビュー領域952の大きさが眼底Erを照射する領域に連動して表示されるため、ユーザは単一撮影での撮影範囲を容易に視認することが可能である。
なお、フォーカス調整機構141は光路長を変化させるため、後述のステップS506で実施されるコヒーレンスゲート調整よりも先にフォーカスを調整することで調整が容易となる。また、本ステップとは異なるタイミングでフォーカスが調整された場合、コヒーレンスゲートを連動して調整することが望ましい。
<ステップS505>(撮影位置選択)
ユーザは所望のプレビュー位置となるよう、入力部229を用いてプレビュー領域952の位置の調整を行う。
ユーザは所望のプレビュー位置となるよう、入力部229を用いてプレビュー領域952の位置の調整を行う。
<ステップS506>(コヒーレンスゲート調整)
ユーザがコヒーレンスゲート自動調整ボタン945を押下することにより、制御部300が画像の輝度値に基づいてコヒーレンスゲート位置を判断し、ステージ154を駆動する。
ユーザがコヒーレンスゲート自動調整ボタン945を押下することにより、制御部300が画像の輝度値に基づいてコヒーレンスゲート位置を判断し、ステージ154を駆動する。
さらに、ユーザは入力部229を用いてコヒーレンスゲート調整スライダーバー930をスライドさせ、コヒーレンスゲートの微調整を行うことができる。
<ステップS507>(撮影領域調整)
ユーザは表示領域931、932に表示される画像を確認しながら、所望の撮影範囲となるよう、入力部229により撮影領域951の位置と大きさ、プレビュー領域952の位置の調整を行う。
ユーザは表示領域931、932に表示される画像を確認しながら、所望の撮影範囲となるよう、入力部229により撮影領域951の位置と大きさ、プレビュー領域952の位置の調整を行う。
<ステップS508>(撮影開始)
ユーザが撮影ボタン905を押下すると、制御部300は撮影領域951に基づき撮影を開始する。撮影領域951がプレビュー領域952よりも狭く指定されている場合、制御部300は撮影領域951とプレビュー領域952の中心が一致するようにステアリングし、単一撮影を行って単一ボリュームデータを取得する。また、撮影領域951がプレビュー領域952よりも広く指定されている場合、撮影領域951におけるボリュームデータが取得できるように、制御部300が撮影順序を自動で判断する。
ユーザが撮影ボタン905を押下すると、制御部300は撮影領域951に基づき撮影を開始する。撮影領域951がプレビュー領域952よりも狭く指定されている場合、制御部300は撮影領域951とプレビュー領域952の中心が一致するようにステアリングし、単一撮影を行って単一ボリュームデータを取得する。また、撮影領域951がプレビュー領域952よりも広く指定されている場合、撮影領域951におけるボリュームデータが取得できるように、制御部300が撮影順序を自動で判断する。
図9(a)を用いてボリュームデータの取得方法を説明する。撮影開始後、制御部300はプレビュー領域952を非表示とし、撮影領域951におけるボリュームデータが取得されるように自動でステアリングと単一撮影を交互に繰り返す。制御部300は、記憶部600にあらかじめ記憶されたパラメータに基づきステアリングの移動量や単一ボリュームデータ間の重なり合いの量を決定し、撮影領域951を包含するように制御する。ここで、包含するとは、得られるボリュームデータが撮影領域951で指定される領域よりも広いことを指している。このため、ユーザが意図した領域を確実に撮影することが可能である。
単一撮影を行う際のステアリング量などのパラメータは、単一ボリュームデータと関連付けられて記憶部600に記憶される。
さらに、撮影開始ボタン905の押下直後、撮影領域951の概略中央の単一撮影を行い、部分領域965における断層画像をリファレンス断層画像として記憶部600に記憶する。以降の単一撮影では、すでに撮影した単一ボリュームデータに隣接するように順次単一撮影を行う。また、部分領域965の断層画像をリファレンス断層画像との比較に基づき、次の隣接する撮影位置へステアリングする前に制御部300が自動でフォーカス、コヒーレンスゲート位置を調整する。また、フォーカスまたはコヒーレンスゲート位置が大幅にずれていると制御部300が判断した場合、フォーカスまたはコヒーレンスゲート位置を調整して再撮影を行うように構成しても良い。この構成により、常に最適なフォーカスおよびコヒーレンスゲート位置の単一撮影を行うことが可能となる。
なお、図9(a)ではアパーチャ107のアパーチャ形状が矩形である場合を示したが、図9(b)に示される通り、円形のアパーチャの場合にも同様の撮影手順が適用可能である。すなわち、制御部300は、記憶部600にあらかじめ記憶されたパラメータに基づきステアリングの移動量や単一ボリュームデータ間の重なり合いの量を決定し、撮影領域951を包含するように制御する。
なお、アパーチャ形状が矩形の場合、撮影時のステアリング移動量や単一ボリューム間の重なり合いの量が容易に決定できる。一方、アパーチャ形状が円形の場合、シングルモードファイバー102−2から射出するガウシアンビームを有効に利用することが可能である。
単一撮影が終了した撮影済み領域953は、表示領域921において半透明のカラーで表示され、ユーザが単一撮影済みかどうか容易に判断することができる。また、単一撮影を行っている領域は撮影中領域954として撮影済み領域953とは異なるカラーで区別して表示される。さらに、まだ単一撮影が行われていない未撮影領域955も撮影中領域954、撮影済み領域953と異なるカラーで区別して表示される。また、単一撮影に失敗した領域や、再撮影を行った領域はさらに異なるカラー表示等で区別して表示しても良い。以上の表示により、ユーザが撮影の進行状況を容易に把握することが可能である。なお、本実施形態では、カラー表示による区別を行ったが、異なる表示方法、例えばテキストの重畳表示等によりユーザに提示する方法を用いても良い。
撮影開始後、記憶部600に記憶されたリファレンス広画角眼底画像とリアルタイムに取得される広画角眼底画像に基づき被検眼118の動きを検出し、補正するトラッキング(縦トラッキングと区別し、以下では横トラッキングと呼ぶ)を行う。
本実施形態における横トラッキングでは、広画角眼底画像の一部が取得されるたびに、制御部300が位相限定相関法を用いて被検眼118の移動量を算出し、眼底Erの概略同じ位置を撮影するようにスキャナ135、136を制御する。この構成により、広画角眼底画像のフレームレートよりも高速な横トラッキングを実現することが可能である。
さらに、断層画像の輝度値に基づきコヒーレンスゲート位置を自動で検出し、ステージ154を駆動する縦トラッキングを行っても良い。
<ステップS509>(撮影終了)
ユーザが撮影を継続する場合にはステップS503に戻り、継続しない場合は撮影を終了する。
ユーザが撮影を継続する場合にはステップS503に戻り、継続しない場合は撮影を終了する。
[3次元断層画像の生成]
撮影終了後、制御部300は内部メモリ165に格納されたボリュームデータを画像生成部400に転送する。画像生成部400は、単一ボリュームデータから単一3次元断層画像を生成し、次に複数の単一3次元断層画像の位置合わせ、貼り合わせ等を行って3次元断層画像を生成する。
撮影終了後、制御部300は内部メモリ165に格納されたボリュームデータを画像生成部400に転送する。画像生成部400は、単一ボリュームデータから単一3次元断層画像を生成し、次に複数の単一3次元断層画像の位置合わせ、貼り合わせ等を行って3次元断層画像を生成する。
まず、図10に示すフローチャートを用いて単一3次元断層画像の生成方法を説明する。
<ステップS700>(位置合わせ)
単一ボリュームデータにおける一連の干渉画像の位置合わせを行う。画像生成部400は、光源101のスペクトルデータにおいて最も強度が高い波長で取得された干渉画像をリファレンスとし、干渉画像の相関計算を行って干渉画像間の位置合わせを行う。
単一ボリュームデータにおける一連の干渉画像の位置合わせを行う。画像生成部400は、光源101のスペクトルデータにおいて最も強度が高い波長で取得された干渉画像をリファレンスとし、干渉画像の相関計算を行って干渉画像間の位置合わせを行う。
<ステップS701>(座標(Xi、Yi)における干渉信号の取得)
画像生成部400は、座標(Xi、Yi)における干渉信号を取得する。
画像生成部400は、座標(Xi、Yi)における干渉信号を取得する。
<ステップS702>(スペクトル処理)
以下に述べる通り、ステップS701で取得した干渉信号のスペクトル処理を行う。
以下に述べる通り、ステップS701で取得した干渉信号のスペクトル処理を行う。
まず、スペクトルデータに適切な倍率をかけ、干渉信号から引き算する。また、本実施形態では等波長間隔で干渉信号が取得されるため、等波数間隔の干渉信号となるようにリスケーリングを行う。さらに、あらかじめ測定し記憶部600に記憶されたパラメータに基づき、干渉信号の分散補正を行う。
<ステップS703>(窓関数処理)
ステップS702で処理された干渉信号に、ハニング関数を掛け算する。なお、処理に用いる窓関数はハニング関数に限らず、矩形関数やテューキー関数等を用いることも可能である。
ステップS702で処理された干渉信号に、ハニング関数を掛け算する。なお、処理に用いる窓関数はハニング関数に限らず、矩形関数やテューキー関数等を用いることも可能である。
<ステップS704>(FFT演算)
ステップS703で処理された干渉信号をFFT演算し、断層信号を取得する。図4(c)が断層信号の一例である。
ステップS703で処理された干渉信号をFFT演算し、断層信号を取得する。図4(c)が断層信号の一例である。
<ステップS705>(記憶)
ステップS703で取得された断層信号を記憶部600に記憶する。
ステップS703で取得された断層信号を記憶部600に記憶する。
<ステップS706>(次の計算の必要可否を判定)
インデックスiと座標の総数Nを比較し、まだ計算すべき座標が残っている場合(i<N)はステップS710で次のインデックスに進めて(i++)ステップS701に戻り、それ以外の場合には終了する。
インデックスiと座標の総数Nを比較し、まだ計算すべき座標が残っている場合(i<N)はステップS710で次のインデックスに進めて(i++)ステップS701に戻り、それ以外の場合には終了する。
以上のステップにより、単一3次元断層画像を生成することが可能である。
次に、図11に示すフローチャートを用いて3次元断層画像の生成方法を説明する。
<ステップS750>(位置合わせ)
画像生成部400は、記憶部600に記憶されたステアリング量、重なり合いの量などのパラメータに基づき、複数の単一3次元断層画像の位置合わせを行う。ステアリング量から隣り合う単一3次元断層画像を特定し、重なり合うと見込まれる領域に基づいて相関計算を行い、単一3次元断層画像の位置を決定する。
画像生成部400は、記憶部600に記憶されたステアリング量、重なり合いの量などのパラメータに基づき、複数の単一3次元断層画像の位置合わせを行う。ステアリング量から隣り合う単一3次元断層画像を特定し、重なり合うと見込まれる領域に基づいて相関計算を行い、単一3次元断層画像の位置を決定する。
<ステップS751>(貼り合わせ)
画像生成部400は、ステップS750で決定された位置に基づき、重なり合う領域は平均化処理を行い、単一3次元断層画像の貼り合わせを行う。
画像生成部400は、ステップS750で決定された位置に基づき、重なり合う領域は平均化処理を行い、単一3次元断層画像の貼り合わせを行う。
以上のステップにより、3次元断層画像を生成することが可能である。生成された3次元断層画像は、撮影領域951で指定される大きさに基づいてトリミングされ、表示制御部500に表示される。
[光源と2次元センサーの動作]
次に、図12に示すタイミングチャートを参照しながら、本実施形態における光源と2次元センサーの動作方法を説明する。
次に、図12に示すタイミングチャートを参照しながら、本実施形態における光源と2次元センサーの動作方法を説明する。
本実施形態では、ステアリングによる複数の単一撮影や、重ねあわせ処理による信号対雑音比の向上のため同一カ所の複数回の単一撮影を行う。また、コヒーレンスゲート位置の調整を行った場合の再撮影の場合等も含まれる。
図12(a)〜(c)が本実施形態での時系列の動作を表し、それぞれ、(a)制御部300が発するトリガー信号、(b)光源101の波長掃引、(c)2次元センサー164の露光タイミングである。
制御部300は図12(a)に示すトリガー信号1101の立ち上がりを検出し、あらかじめ設定されたパラメータに基づき、図12(b)に示す通り、掃引開始波長1150から単一波長区間1151を切り替えて階段状に光源101の波長掃引を行う。掃引を階段状にすることで、2次元センサー164の露光タイミングの間は単一波長での信号となるため、分解能を向上させることが可能である。
2次元センサー164はグローバルシャッターで動作し、図12(c)の露光区間1180の間隔で動作する。制御部300はトリガー信号1101に基づき、露光区間1181に示されるように2次元センサー164の露光を中断し、露光区間1180で改めて露光を開始する。この方法により、露光が不十分なデータが取り除かれ、効率よく撮影を行うことが可能である。
制御部300は、所定の波長ステップ数で波長を掃引したのち、掃引開始波長1150に戻る。区間1130が1回の波長掃引に当たる。また、フライバック区間1120は波長を掃引するために光源内部で使用されている掃引(不図示)が初期位置に戻るための動作区間であり、フライバック区間においては制御部300が光源101を消灯するよう制御する。光源が消灯しているため、フライバック区間では眼底Erが写らない露光区間1183となる。この構成により無効なデータが取り除かれ、効率よく撮影を行うことが可能である。
さらに、フライバック区間1120でステアリングが行われるよう制御部300が制御を行う。この制御法により、効率よく撮影を行うことが可能である。また、フライバック区間1120で、部分領域965の断層画像に基づきコヒーレンスゲート位置の調整等を行っても良く、さらに効率よく撮影を行うことが可能である。
[実施形態2]
実施形態1では測定光122の入射角度に応じて、制御部300から空間光位相変調器108の遮蔽位置を変更する例を示したが、プレビュー領域952に生じる高輝度反射ノイズの位置に応じて制御することもできる。
実施形態1では測定光122の入射角度に応じて、制御部300から空間光位相変調器108の遮蔽位置を変更する例を示したが、プレビュー領域952に生じる高輝度反射ノイズの位置に応じて制御することもできる。
空間光位相変調器108の全画素の遮蔽度を0(ほぼ透過)の状態でプレビュー領域952に画像を表示させる。表示した画像に生じる高輝度反射ノイズを低減させるように、空間光位相変調器108の対応画素の遮蔽度を255(ほぼ遮蔽)に制御することで高輝度反射ノイズを低減することができる。
空間光位相変調器108の対応画素を設定する方法としては、プレビュー領域952を見ながら操作者が制御部300を通じて指示する、プレビュー領域952の画像から画像処理により高輝度ノイズ位置を検出して制御部300を通じて指示する方法がある。指示する際には、制御部300から自動的に指示しても良いし、操作者が画素位置を変更して指示してもよい。
以上の実施形態では空間光位相変調器108の各画素の遮蔽度を0または255とする場合の例を示したが、その中間値を取り完全に遮蔽または透過としない場合でも、同様の効果が得られる。また、この方法によれば、遮蔽度を設定する各画素の座標は任意かつ独立に設定できるため、高輝度ノイズが2か所以上の複数になる場合でも、それぞれのノイズに対して個別に対応することができる。
[実施形態3]
前述の実施形態1、2では、空間光位相変調器108を用いた実施形態を示した。本実施形態3では、照射する測定光122の強度分布を変更させる方法として、一部光量を遮蔽または低減するパターンが描かれたガラス基板、穴あき基板、遮蔽物を測定光の光路中に挿入するようにしでも良い。
前述の実施形態1、2では、空間光位相変調器108を用いた実施形態を示した。本実施形態3では、照射する測定光122の強度分布を変更させる方法として、一部光量を遮蔽または低減するパターンが描かれたガラス基板、穴あき基板、遮蔽物を測定光の光路中に挿入するようにしでも良い。
この場合、実施形態1で例示した測定光122の入射角度や固視灯位置に応じて、ガラス基板、穴あき基板、遮蔽物の光路中心からの位置を移動させることで同様の効果が得られる。
[その他の実施例]
なお、上述した実施形態では、被検体が眼の場合について述べているが、眼以外の皮膚や臓器等の被検体に本発明を適用することも可能である。この場合、本発明は眼科撮影装置以外の、例えば内視鏡等の医療機器としての態様を有する。従って、本発明は眼科撮影装置に例示される画像取得装置として把握され、被検眼は被検体の一態様として把握されることが好ましい。
なお、上述した実施形態では、被検体が眼の場合について述べているが、眼以外の皮膚や臓器等の被検体に本発明を適用することも可能である。この場合、本発明は眼科撮影装置以外の、例えば内視鏡等の医療機器としての態様を有する。従って、本発明は眼科撮影装置に例示される画像取得装置として把握され、被検眼は被検体の一態様として把握されることが好ましい。
また、本発明は、以下のように装置を構成することによっても達成できる。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコード(コンピュータプログラム)を記録した記録媒体(又は記憶媒体)をシステム或いは装置に供給することとしてもよい。また、該記録媒体の態様だけでなく、コンピュータの読み取り可能な記録媒体としてもよい。そして、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU)が記録媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行する。この場合、該記録媒体から読み出されたプログラムコード自体が上述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記録した記録媒体は本発明を構成することになる。また、該実施形態は、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
Claims (7)
- 光源からの光を測定光と参照光に分岐する分岐手段と、
前記測定光を測定対象に照射する照射手段と、
前記測定対象によって反射された戻り光と前記参照光を合波する合波手段と、
前記合波手段により合波された干渉光を検出する検出手段と、
前記検出手段により検出された干渉光に基づき、前記測定対象の断層画像を生成する生成手段と、
前記照射手段により前記測定対象に照射する前記測定光の強度分布を変更する変更手段とを有することを特徴とする光画像撮影装置。 - 前記測定光の前記測定対象での位置を変えるために前記測定光を偏向させる偏向手段を更に有し、
前記変更手段は、前記偏向手段によって偏向された方向に応じて、前記測定光の強度分布を変更することを特徴とする請求項1に記載の光画像撮影装置。 - 前記変更手段は、前記断層画像の輝度分布に応じて、前記測定光の強度分布を変更することを特徴とする請求項1又は2に記載の光画像撮影装置。
- 前記変更手段は、複数の画素を有する透過型液晶ディスプレイを含み、画素の透過率を制御することにより前記測定光の強度分布を変更することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の光画像撮影装置。
- 前記測定対象は眼であり、
前記眼の前眼部からの測定光の反射による影響を抑えるために、前記測定光の強度分布を変更することを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の光画像撮影装置。 - 光源からの光を測定光と参照光に分岐手段により分岐する分岐工程と、
測定対象に照射する前記測定光の強度分布を変更する変更工程と、
前記変更された強度分布の測定光を照射手段で照射された測定対象から反射された戻り光と前記参照光を合波する合波工程と、
前記合波された干渉光を検出する検出工程と、
前記検出された干渉光に基づき、前記測定対象の断層画像を生成する生成工程とを有することを特徴とする光画像撮影装置の制御方法。 - 請求項6に記載の光画像撮影装置の制御方法を、コンピュータに実行させるためのプログラム。
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