JP2019152656A - 電池監視システム - Google Patents

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Abstract

【課題】二次電池の初期故障を検出でき、記憶すべきデータの量を低減でき、かつ短時間で故障判断を行うことができる電池監視システムを提供する。【解決手段】二次電池2の監視データを取得するデータ取得部3と、故障判断部4とを備える。故障判断部4は、監視データを変数としてスパース正則化を行い、偏相関係数行列Λを算出する。そして、互いに異なる時期に算出した2つの偏相関係数行列Λの間における、偏相関係数λの変化量を異常度Δとして算出する。この異常度Δが予め定められた閾値ΔTHを超えた場合に、二次電池2が故障していると判断する。【選択図】図1

Description

本発明は、二次電池の故障診断を行う電池監視システムに関する。
従来から、二次電池の故障診断を行う電池監視システムが知られている(下記特許文献1参照)。この電池監視システムでは、例えば、二次電池の開回路電圧(OCV:Open Circuit Voltage)と、充電率(SOC:State Of
Charge)とを定期的に測定し、これらの測定値を累積的に記憶する。そして、新たに測定したOCVとSOCの関係が、過去に測定したOCVとSOCの関係と比べて大きく変化したときに、二次電池が故障したと判断する。
また、故障判断の別の例としては、二次電池の容量を測定する方法がある。この場合、まず二次電池を完全に放電し、その後、満充電する。そして、充電に要した電荷量を測定することにより、二次電池の容量を測定する。新たに測定した容量の値が、過去に測定した値と比べて大きく変化した場合には、二次電池が故障したと判断する。
特開2016−152704号公報
しかしながら、OCVとSOCを測定し、これらの関係が過去の測定値と比べて変化したか否かを用いて故障判断する方法では、OCVとSOCの測定値を累積的に記憶する必要がある。そのため、記憶するデータ量が多く、大きな記憶装置が必要になる。また、二次電池が完全に故障してからでないと、故障判定がしにくい。すなわち、電池の初期故障を検出しにくい。なお、初期故障とは、電池に故障が発生したときの当該故障の初期段階を意味する。
また、二次電池の容量を測定して故障判断する場合は、容量の測定に長時間を要するという課題がある。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、二次電池の初期故障を検出でき、記憶すべきデータの量を低減でき、かつ短時間で故障判断を行うことができる電池監視システムを提供しようとするものである。
本発明の一態様は、二次電池(2)の状態を監視するための、複数種類の監視データ(X1〜Xn)を取得するデータ取得部(3)と、
上記二次電池が故障したか否かを判断する故障判断部(4)とを備え、
該故障判断部は、
上記監視データを変数としてスパース正則化を行うことにより、上記監視データの偏相関係数行列(Λ)を算出する行列算出部(41)と、
互いに異なる時期に算出された2つの上記偏相関係数行列の間における、該偏相関係数行列の成分である偏相関係数(λ)の変化量を異常度(Δ)として算出する異常度算出部(42)とを有し、
算出した上記異常度が予め定められた閾値(ΔTH)を超えた場合に、上記二次電池が故障したと判断するよう構成されている、電池監視システム(1)にある。
上記電池監視システムの故障判断部は、二次電池の監視データを変数としてスパース正則化を行い、偏相関係数行列を算出する。そして、互いに異なる時期に取得した2つの偏相関係数行列の間における、偏相関係数の変化量を上記異常度として算出する。この異常度が閾値を超えた場合に、二次電池が故障したと判断する。
このようにすると、二次電池の初期故障を検出することができる。すなわち、スパース正則化を行うと、二次電池の複数種類の監視データのうち、互いに関連性の高い2種類の監視データを選び出すことができる。つまり、関連性の高い2種類の監視データについては、上記偏相関係数の絶対値が1に近づく。また、関連性が低い2種類の監視データは、偏相関係数が0に近づく。そのため、時期をおいて2つの偏相関係数行列を算出し、これらの行列に含まれる偏相関係数が大きく変化した場合は、関連性の高い2種類の監視データの相関が崩れたことを意味する。したがって、この場合、二次電池に何らかの故障が生じたと判断することができる。特に、二次電池は、初期故障が生じた場合でも偏相関係数が大きく変化するため、この偏相関係数の変化を使えば、二次電池の初期故障を検出することができる。
また、上記電池監視システムは、過去に取得した監視データを全て記憶する必要がなく、算出した偏相関係数行列を記憶しておけば、故障検出を行うことができる。また、過去の偏相関係数行列を全て記憶する必要はなく、直近に求めた偏相関係数行列を記憶するだけでよい。そのため、記憶すべきデータの量を低減できる。さらに、上記電池監視システムは、従来のように、二次電池の容量を測定する場合と比べて、短時間で、二次電池の故障判断を行うことができる。
以上のごとく、上記態様によれば、二次電池の初期故障を検出でき、記憶すべきデータの量を低減でき、かつ短時間で故障判断を行うことができる電池監視システムを提供することができる。
なお、特許請求の範囲及び課題を解決する手段に記載した括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであり、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
実施形態1における、電池監視システムの回路図。 実施形態1における、監視データの時間変化を表したグラフ。 実施形態1における、偏相関係数行列Λ1を視覚化したもの。 実施形態1における、偏相関係数行列Λ2を視覚化したもの。 実施形態1における、偏相関係数行列Λnを視覚化したもの。 実施形態1における、2つの偏相関係数行列Λ1,Λ2から求めた異常度のグラフ。 実施形態1における、2つの偏相関係数行列Λn-1,Λnから求めた異常度のグラフ。 実施形態1における、放電中の二次電池の概念図。 実施形態1における、充電中の二次電池の概念図。 実施形態1における、制御部のフローチャート。 図10に続くフローチャート。 実施形態2における、記憶部を車外に配置した電池監視システムの概念図。 実施形態2における、故障判断部を車外に配置した電池監視システムの概念図。 実施形態2における、記憶部と故障判断部を車外に配置した電池監視システムの概念図。 二次電池の電池性能の時間変化を、正常状態が継続される場合と、故障が発生する場合とについて、表した概念図。
(実施形態1)
上記電池監視システムに係る実施形態について、図1〜図11を参照して説明する。本形態の電池監視システム1は、図1に示すごとく、データ取得部3と、故障判断部4とを備える。データ取得部3は、二次電池2の状態を監視するための、複数種類の監視データX1〜Xn(図2参照)を取得する。故障判断部4は、二次電池2が故障したか否かを判断する。
故障判断部4は、行列算出部41と、異常度算出部42とを備える。行列算出部41は、上記監視データを変数としてスパース正則化を行う。これにより、監視データの偏相関係数行列Λを算出する(図10、図11参照)。また、異常度算出部42は、互いに異なる時期に取得された2つの偏相関係数行列Λの間における、偏相関係数λの変化量を異常度Δとして算出する。故障判断部4は、算出した異常度Δが予め定められた閾値ΔTHを超えた場合に、二次電池2が故障したと判断する。
本形態の電池監視システム1は、電気自動車やハイブリッド車等の車両に搭載するための、車載用電池監視システムである。図1に示すごとく、二次電池2には、負荷10と、充電装置11とが接続している。本形態の負荷10は、インバータである。このインバータを用いて、二次電池2から供給される直流電力を交流電力に変換し、図示しない三相交流モータを駆動している。これにより、上記車両を走行させている。
負荷10と二次電池2との間には、放電用スイッチ12が配されている。また、充電装置11と二次電池2との間には、充電用スイッチ13が配されている。これらのスイッチ12、13のオンオフ動作は、制御部6によって制御される。制御部6は、二次電池2を充電する際には、充電用スイッチ13をオンし、負荷10を駆動する際には、放電用スイッチ12をオンする。
本形態のデータ取得部3は、二次電池2の監視データとして、CCV(閉回路電圧)、充放電電流I、SOC(充電率)、二次電池2の周囲の環境温度TE、電池温度TB、積算温度ストレスΣT、積算充電時間Σtc、積算放電時間Σtd、積算電流ΣIを取得する。
データ取得部3は、充放電電流Iを測定する電流センサ30A、電圧センサ30V、電池温度TBを測定する電池用温度センサ30TB、環境温度TEを測定する環境用温度センサ30TE、積算部30I、SOC算出部30Sを備える。電圧センサ30Vは二次電池2のCCV及びOCVを測定する。SOC算出部30Sは、OCVの測定値を用いて、二次電池2のSOCを算出する。また、積算部30Iは、積算温度ストレスΣT、積算充電時間Σtc、積算放電時間Σtd、積算電流ΣIを算出する。積算充電時間Σtcは、二次電池2の充電時間tcの積算値であり、積算放電時間Σtdは、二次電池2の放電時間tdの積算値である。積算電流ΣIは、充放電電流Iの積算値である。また、積算温度ストレスΣTは、使用中の各温度における時間の積算値である。積算温度ストレスΣTは、例えば、{10℃×時間}+{15℃×時間}+・・・+{45℃×時間}のように算出することができる。また、温度が高くなるほど二次電池2にストレスが加わるため、各時間に重みづけをすることもできる。なお、積算温度ストレスΣTの算出方法はこれに限定しない。他には、例えば40℃以上に置かれた時間のみをカウント積算する方法等を採用することができる。
また、本形態の電池監視システム1は、記憶部5を備える。記憶部5は、上記偏相関係数行列Λを算出するために必要な監視データや、算出した偏相関係数行列Λを記憶する。
次に、二次電池2の構造について説明する。図8に示すごとく、二次電池2は、正極21Pおよび負極21Nと、これらの間に配されたセパレータ24と、電解液25とを備える。正極21P及び負極21Nは、金属製の導電部23(23P,23N)と、該導電部23に取り付けられた活物質22(22P,22N)とを備える。本形態の二次電池2は、リチウムイオン二次電池である。
図8に示すごとく、二次電池2のSOCが略100%であるときは、リチウムイオンは殆ど負極21Nの活物質22Nに存在している。放電を行うと、リチウムイオンは正極21Pの活物質22Pに移動する。また、図9に示すごとく、二次電池2のSOCが略0%であるときは、リチウムイオンは殆ど正極21Pの活物質22Pに存在している。充電を行うと、リチウムイオンは負極21Nの活物質22Nに移動する。
外部から二次電池2に衝撃等が加わると、二次電池2が故障することがある。例えば、個々の電極21(21P,21N)の導電部23(23P,23N)が互いに接触したり、活物質22が導電部23から剥離したりすることがある。また、二次電池2を長期間使用すると、電解液25中に金属リチウムが析出して、一対の電極21が短絡することもある。本形態の故障判断部4は、二次電池2にこのような故障が発生したか否かを判断する。
次に、図2〜図7を用いて、二次電池2の故障診断を行う方法について説明する。ここでは、図2に示すごとく、6種類の監視データX1〜X6を用いる場合について説明する。例えば、第1監視データX1は閉回路電圧、第2監視データX2は充放電電流I、第3監視データX3は充電率、第4監視データX4は環境温度TE、第5監視データX5は電池温度TB、第6監視データX6は積算充電時間Σtcにすることができる。なお、別の種類の監視データXを用いてもよく、これらの並べ順も任意で良い。また、図2等では6種類の監視データX1〜X6を用いたが、本発明はこれに限るものではなく、2種類以上であれば良い。
図2に示すごとく、各監視データX1〜X6は、時間の経過と共に変化する。故障判断部4は、まず、第1期間t1で取得した監視データX1〜X6を変数としてスパース正則化を行い、第1の偏相関係数行列Λ1を算出する。第1の偏相関係数行列Λ1は、例えば下記のように表すことができる。
Figure 2019152656
上記式において、λ12は、監視データX1と監視データX2との間の偏相関係数を意味する。また、偏相関係数行列Λは対称行列であるため、上記式において、一部の偏相関係数λを省略して記載してある。さらに、偏相関係数行列Λの、主対角線上の成分は全て1であるため、記載を省略してある。
偏相関係数λは、2種類の監視データの相関性が高い場合は、1又は−1に近づく。また、相関性が低い場合は、0に近づく。第1の偏相関係数行列Λ1を視覚化したものを図3に示す。同図に示すごとく、相関性の高い2種類の監視データ(例えばX2とX6、X5とX6等)は、比較的太い線で結ばれる。また、これより相関性が低い監視データ(例えばX3とX6)は、若干細い線で結ばれる。また、さらに相関性が低い監視データ(例えばX2とX3、X3とX4等)は、さらに細い線で結ばれる。
次に、故障判断部4は、第2期間t2(図1参照)で取得した監視データX1〜X6を変数として再びスパース正則化を行い、第2の偏相関係数行列Λ2を算出する。第2の偏相関係数行列Λ2は、例えば下記式のように表すことができる。
Figure 2019152656
第2の偏相関係数行列Λ2を視覚化したものを図4に示す。監視データX1〜X6の相関性が大きく変化していない場合は、2つの偏相関係数行列Λ1,Λ2は略同じになる。そのため、2つの偏相関係数行列Λ1,Λ2をそれぞれ視覚化したグラフ(図3、図4参照)は、略同じになる。
故障判断部4は、このように2つの偏相関係数行列Λ1,Λ2を算出した後、これら2つの偏相関係数行列Λ1,Λ2の間の、偏相関係数λの変化量を、異常度Δとして算出する。異常度Δは、例えば、以下のように表すことができる。
Figure 2019152656
なお、Δ12は、第1監視データX1と第2監視データX2との間の偏相関係数λ12の異常度Δを意味する。
個々の異常度Δをグラフにしたものを図6に示す。上述したように、監視データX1〜X6の相関性が大きく変化していない時期t1〜t2では、算出した2つの偏相関係数行列Λ1,Λ2は殆ど同じになる。そのため、偏相関係数λの変化は小さく、異常度Δは小さい値になる。故障判断部4は、全ての異常度Δが閾値ΔTHより小さい場合は、監視データX1〜X6の相関性が変化していない、すなわち二次電池2は故障していない、と判断する。
次に、二次電池2が故障した場合の、偏相関係数行列Λを視覚化したグラフを図5に示す。このグラフでは、図3や図4と比べて、監視データX3とX5の相関性、及びX3とX6の相関性が低くなっており、略0になっている。このときの異常度Δをグラフにしたものを図7に示す。同図に示すごとく、監視データX3とX5の異常度Δ35と、監視データX3とX6の異常度Δ36が高くなっている。故障判断部4は、算出した異常度Δが閾値ΔTHを超えた場合は、監視データX1〜X6の相関性が大きく変化した、すなわち二次電池2が故障した、と判断する。より詳しくは、故障判断部4は、算出した複数の異常度Δ12〜Δ56のうち、少なくとも一個が閾値ΔTHを超えた場合は、二次電池2が故障したと判断する。
本形態の故障判断部4は、偏相関係数行列Λを定期的に(例えば1日に1回)算出する。そして、算出した最新の偏相関係数行列Λnと、この直前に算出した偏相関係数行列Λn-1との、2つの偏相関係数行列Λn,Λn-1を用いて、上記異常度Δを算出する。算出した複数の異常度Δ12〜Δ56のうち、少なくとも一個が閾値ΔTHを超えた場合は、二次電池2が故障したと判断する。
次に、故障判断部4のフローチャートの説明を行う。図10に示すごとく、本形態の故障判断部4は、まずステップS1を行う。ここでは、データ取得部3を用いて、監視データX1〜Xnを一定期間、取得する。その後、ステップS2に移る。ここでは、測定した監視データX1〜Xnを用いて、第1の偏相関係数行列Λ1を算出する。
その後、ステップS3に移り、所定期間カウントする。次いで、ステップS4に移り、再び監視データX1〜Xnを一定期間、測定する。その後、ステップS5に移る。ここでは、新たに測定した監視データX1〜Xnを用いて、第2の偏相関係数行列Λ2を算出する。
その後、ステップS6に移る。ここでは、2つの偏相関係数行列Λ1,Λ2を用いて、異常度Δを算出する。その後、ステップS7に移り、複数の異常度Δのうち、いずれか一個が閾値ΔTHより高いか否かを判断する。ここでYes(図7参照)と判断した場合は、ステップS8に移り、二次電池2が故障していると判断する。
また、ステップS7でNoと判断した場合は、図11に示すステップS9以降を行う。すなわち、定期的に監視データX1〜Xnを取得し(ステップS9)、最新の監視データを用いて算出した偏相関係数行列Λnと、その直前に算出した偏相関係数行列Λn-1とを用いて、異常度Δを算出する(ステップS10、S11)。そして、異常度Δが閾値ΔTHを超えた場合(ステップS12)は、二次電池2が故障したと判断する(ステップS13)。ステップS12においてNo(異常度Δが閾値ΔTHを超えていない)と判断した場合は、ステップS9に戻る。
次に、本形態の作用効果について説明する。本形態の故障判断部4は、二次電池2の監視データX1〜Xnを変数としてスパース正則化を行い、偏相関係数行列Λを算出する。そして、互いに異なる時期に算出した2つの偏相関係数行列Λn-1,Λnの間における、偏相関係数λの変化量を異常度Δとして算出する。この異常度Δが閾値ΔTHを超えた場合に、二次電池2が故障していると判断する。
このようにすると、二次電池2の初期故障を検出することができる。
図15は、二次電池2の電池性能の時間変化を、正常状態が継続する場合と、故障が発生する場合とについて、概念的に示す図である。二次電池2が正常状態を維持する場合、同図のL0〜L1を辿って、緩やかに電池性能が低下することとなる。一方、二次電池2に故障が発生すると、同図のL0〜L2へ移行するように、電池性能が低下する。
したがって、従来技術のように、電池性能の低下(例えば、容量の低下、抵抗の増大)を測定して故障判定をする場合、電池性能が大幅に低下した後でないと故障判定が難しい。それゆえ、仮に二次電池2に故障が生じても、図15にFiにて示す故障の初期段階では、電池性能の変化が小さく、故障判定が困難となる。つまり、同図のFcにて示す完全な故障に近付くまで、故障判定が困難である。
一方、本形態においては、上述のように、異常度Δを利用して故障判定を行うことにより、故障の初期段階Fiにて故障判定が可能となる。つまり、異常度Δは、故障の初期段階Fiでも検出可能なため、二次電池2が大幅に低下する前の初期段階Fiにて、故障判定を行うことができる。換言すると、二次電池2の故障の初期段階を検出することができる。なお、本明細書中において「初期故障」とは、この故障の初期段階のことを意味する。
すなわち、上述したように、スパース正則化を行うと、二次電池2の複数種類の監視データX1〜Xnのうち、互いに関連性の高い2種類の監視データを選び出すことができる。つまり、関連性の高い2種類の監視データについては、偏相関係数λの絶対値が1に近くなる。また、関連性が低い2種類の監視データは、偏相関係数λが0に近くなる。そのため、時期をおいて2つの偏相関係数行列Λn-1,Λnを算出し、これらの行列に含まれる偏相関係数λ,λが大きく変化した場合は、関連性の高い2種類の監視データの相関が崩れたことを意味する。したがって、この場合、二次電池2に何らかの故障が生じたと判断することができる。特に、二次電池2は、初期故障が生じた場合でも偏相関係数λが大きく変化するため、この偏相関係数λの変化を使えば、二次電池2の初期故障を検出することができる。
また、本形態の電池監視システム1は、過去に取得した監視データを全て記憶する必要がなく、算出した偏相関係数行列Λを記憶しておけば、故障検出を行うことができる。また、過去の偏相関係数行列Λを全て記憶する必要はなく、直近に求めた偏相関係数行列Λを記憶するだけでよい。そのため、記憶すべきデータの量を低減できる。さらに、本形態の電池監視システム1は、従来のように、二次電池2の容量を測定する場合と比べて、短時間で、二次電池2の故障判断を行うことができる。
また、本形態の行列算出部41は、偏相関係数行列Λを定期的に算出する。異常度算出部42は、算出した最新の偏相関係数行列Λnと、その直前に算出した偏相関係数行列Λn-1との、2つの偏相関係数行列Λn-1,Λnを用いて異常度Δを算出する。
このようにすると、直前に取得した偏相関係数行列Λn-1のみ記憶すれば、異常度Δを算出することが可能になる。そのため、これ以前に取得した偏相関係数行列Λは、記憶部5に記憶させる必要はなく、消去することができる。したがって、記憶容量の小さい記憶部5を用いることができ、電池監視システム1の製造コストを低減できる。
また、本形態の行列算出部41は、監視データX1〜Xnとして、二次電池2のCCV(閉回路電圧)と、充放電電流Iと、SOC(充電率)と、電池温度TBとを少なくとも用いて、偏相関係数行列Λを算出するよう構成されている。
これらの監視データは、互いに相関性が高い。そのため、これらの監視データを用いると、二次電池2が故障したときに、偏相関係数λが大きく変化する。したがって、二次電池2の故障を検出しやすい。
以上のごとく、本形態によれば、二次電池の初期故障を検出でき、記憶すべきデータの量を低減でき、かつ短時間で故障判断を行うことができる電池監視システムを提供することができる。
なお、本形態では、最新の偏相関係数行列Λnと、その直前に算出した偏相関係数行列Λn-1とを用いて異常度Δを算出したが、本発明はこれに限るものではない。すなわち、最新の偏相関係数行列Λnと、その2つ以上前に算出した偏相関係数行列Λとを用いて異常度Δを算出してもよい。例えば1日に1回、偏相関係数行列Λを算出する場合、最新の偏相関係数行列Λnと、数日前に取得した偏相関係数行列Λとを用いて、異常度Δを算出することができる。このようにすると、二次電池2の故障が徐々に進行する場合でも、数日前の偏相関係数行列Λと比較するため、異常度Δが大きくなりやすい。そのため、二次電池2が故障したことを確実に検出できる。
また、図2等では、6種類の監視データX1〜X6を用いて6×6の偏相関係数行列Λを算出し、これから複数個の異常度Δ12〜Δ56(図7参照)を算出して、これら複数個の異常度Δ11〜Δ56のうち少なくとも1個が閾値ΔTHを超えたときに、二次電池2が故障したと判断したが、本発明はこれに限るものではない。すなわち、2種類の監視データX1,X2を用いて2×2の偏相関係数行列Λを算出し、これから1個の異常度Δ12のみ算出してもよい。
以下の実施形態においては、図面に用いた符号のうち、実施形態1において用いた符号と同一のものは、特に示さない限り、実施形態1と同様の構成要素等を表す。
(実施形態2)
本形態は、電池監視システム1の構成を変更した例である。本形態では、記憶部5と故障判断部4とのうち、少なくとも一方を、車外に配置してある。例えば図12に示すごとく、二次電池2と、データ取得部3と、故障判断部4とを車両7内に配置し、記憶部5を外部機器8(例えばサーバ)に設けることができる。外部機器8は、例えば、車両7のディーラー等に設置することができる。また、車両7には送受信機71を設けてある。この送受信機71を用いて、監視データや偏相関係数行列Λを記憶部5に送信したり、記憶部5から受信したりする。
同様に、図13に示すごとく、車両7に二次電池2と、データ取得部3と、記憶部5をと配置し、車外に、故障判断部4を配置することもできる。また、図14に示すごとく、故障判断部4と記憶部5とを両方とも車外に配置することもできる。
本形態の作用効果について説明する。上記構成にすると、記憶部5や故障判断部4を車外に配置できるため、車両7に搭載する部品を少なくすることができ、車両7を軽量化しやすい。また、故障判断部4を、サーバ等のように、計算速度の速い機器によって構成することができる。そのため、故障判断をより短時間で行うことができる。
その他、実施形態1と同様の構成および作用効果を備える。
本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の実施形態に適用することが可能である。
1 電池監視システム
3 データ取得部
4 故障判断部
41 行列算出部
42 異常度算出部
1〜Xn 監視データ
Λ 偏相関係数行列
λ 偏相関係数
Δ 異常度

Claims (4)

  1. 二次電池(2)の状態を監視するための、複数種類の監視データ(X1〜Xn)を取得するデータ取得部(3)と、
    上記二次電池が故障したか否かを判断する故障判断部(4)とを備え、
    該故障判断部は、
    上記監視データを変数としてスパース正則化を行うことにより、上記監視データの偏相関係数行列(Λ)を算出する行列算出部(41)と、
    互いに異なる時期に算出された2つの上記偏相関係数行列の間における、該偏相関係数行列の成分である偏相関係数(λ)の変化量を異常度(Δ)として算出する異常度算出部(42)とを有し、
    算出した上記異常度が予め定められた閾値(ΔTH)を超えた場合に、上記二次電池が故障したと判断するよう構成されている、電池監視システム(1)。
  2. 上記行列算出部は、上記偏相関係数行列を定期的に算出し、上記異常度算出部は、算出した最新の上記偏相関係数行列(Λn)と、その直前に算出した上記偏相関係数行列(Λn-1)との、2つの上記偏相関係数行列を用いて上記異常度を算出するよう構成されている、請求項1に記載の電池監視システム。
  3. 算出した上記偏相関係数行列を記憶する記憶部(5)をさらに備え、上記二次電池および上記データ取得部は、それぞれ車両(7)に搭載されており、上記記憶部と上記故障判断部との少なくとも一方は上記車両の外部に配されている、請求項1又は2に記載の電池監視システム。
  4. 上記行列算出部は、上記監視データとして、上記二次電池のCCVと、充放電電流(I)と、SOCと、上記二次電池の電池温度(TB)とを少なくとも用いて、上記偏相関係数行列を算出するよう構成されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の電池監視システム。
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