JP2019149214A - 磁気ヘッドユニットおよびカードリーダ - Google Patents
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Abstract
【課題】磁気ヘッドのチャンネル数が増えて磁気ヘッドの幅が広くなっても、また、カードに記録された磁気データの読取りとカードへの磁気データの記録とを磁気ヘッドで行う場合であっても、磁気ヘッドから引き出されるフレキシブルプリント基板のコストを低減しつつ、曲りカードに対する磁気ヘッドの追従性を確保することが可能な磁気ヘッドユニットを提供する。【解決手段】この磁気ヘッドユニットは、磁気ヘッド6と、磁気ヘッド6で読み取られた磁気データの読取り信号を伝える読取り信号配線が形成されるFPC11と、磁気ヘッド6で記録される磁気データの記録信号を伝える記録信号配線が形成されるFPC12とを備えている。FPC11とFPC12とは、別体で形成され、FPC11とFPC12とが重なった状態で磁気ヘッド6から引き出されているとともに、FPC11とFPC12とが重なった状態で所定の位置まで引き回されている。【選択図】図8
Description
本発明は、カードに記録された磁気データの読取りとカードへの磁気データの記録とを行う磁気ヘッドを有する磁気ヘッドユニットに関する。また、本発明は、かかる磁気ヘッドユニットを備えるカードリーダに関する。
従来、カードに記録された磁気データの読取りやカードへの磁気データの記録を行うカードリーダが知られている(たとえば、特許文献1参照)。特許文献1に記載のカードリーダは、カードリーダに挿入されたカードの幅方向で隣接配置される2個の磁気ヘッドを備えている。2個の磁気ヘッドのうちの一方の磁気ヘッドは、「JISX6302−2」等で規定されるカードの磁気ストライプの「トラック1」、「トラック2」に記録された磁気データの読取り等を行うための2チャンネル型の磁気ヘッドであり、他方の磁気ヘッドは、「JISX6302−2」等で規定されるカードの磁気ストライプの「トラック3」に記録された磁気データの読取り等を行うための1チャンネル型の磁気ヘッドである。
特許文献1に記載のカードリーダでは、2個の磁気ヘッドのそれぞれからフレキシブルプリント基板(FPC(Flexible Printed Circuits))が引き出されている。また、2個の磁気ヘッドのそれぞれは、ヘッド保持板に保持されている。ヘッド保持板は、第1支持部と第2支持部とに支持されており、磁気ヘッドは、磁気ヘッドが接触するカードの曲がりに追従するようになっている。そのため、特許文献1に記載のカードリーダでは、ある程度曲がったカードがカードリーダに取り込まれても、カードに記録された磁気データの適切な読取り等を磁気ヘッドで行うことが可能になっている。
本願発明者は、たとえば、特許文献1に記載のカードリーダにおいて、カードリーダの構成を簡素化するため、2個の磁気ヘッドを一体化して3チャンネル型の磁気ヘッドにすることを検討している。2個の磁気ヘッドを一体化して3チャンネル型の磁気ヘッドにする場合、磁気ヘッドの幅が広くなって、磁気ヘッドがカードの曲がりに追従しにくくなるおそれがある。そのため、この場合には、カードの曲がりに対する磁気ヘッドの追従性を確保するための配慮が必要になる。
また、本願発明者は、3チャンネル型の磁気ヘッドによって、カードに記録された磁気データの読取りとカードへの磁気データの記録とを行うことを検討している。この場合、たとえば、磁気ヘッドから引き出される1本のFPCにおいて、3チャンネル分の磁気データの読取り信号配線が形成される読取りデータ信号層と、3チャンネル分の磁気データの記録信号配線が形成される記録データ信号層とを積層して、多層構造のFPCとすれば良い。しかしながら、読取りデータ信号層と記録データ信号層とが積層された多層構造のFPCのコストは、高くなる。
一方で、3チャンネル分の磁気データの読取り信号配線と3チャンネル分の磁気データの記録信号配線とを同じデータ信号層に形成すれば、FPCのコストを低減することが可能になる。しかしながら、この場合には、3チャンネル分の磁気データの読取り信号配線と3チャンネル分の磁気データの記録信号配線とが同じデータ信号層に形成されているため、磁気ヘッドから引き出されるFPCの幅が広くなる。磁気ヘッドから引き出されるFPCの幅が広くなると、FPCの影響で、磁気ヘッドがカードの曲がりに追従しにくくなるおそれがある。
すなわち、3チャンネル型の磁気ヘッドにするに当たって、カードの曲がりに対する磁気ヘッドの追従性を確保するための配慮をしなければならないにもかかわらず、3チャンネル分の磁気データの読取り信号配線と3チャンネル分の磁気データの記録信号配線とが同じデータ信号層に形成されると、幅が広くなったFPCの影響で、磁気ヘッドがカードの曲がりに追従しにくくなるおそれがある。
そこで、本発明の課題は、磁気ヘッドのチャンネル数が増えて磁気ヘッドの幅が広くなっても、また、カードに記録された磁気データの読取りとカードへの磁気データの記録とを磁気ヘッドで行う場合であっても、磁気ヘッドから引き出されるフレキシブルプリント基板のコストを低減しつつ、曲りカードに対する磁気ヘッドの追従性を確保することが可能な磁気ヘッドユニットを提供することにある。また、本発明の課題は、かかる磁気ヘッドユニットを備えるカードリーダを提供することにある。
上記の課題を解決するため、本発明の磁気ヘッドユニットは、カードに記録された磁気データの読取りおよびカードへの磁気データの記録を行う磁気ヘッドと、磁気ヘッドを保持するヘッド保持板と、磁気ヘッドで読み取られた磁気データの読取り信号を伝える読取り信号配線が形成されるとともに磁気ヘッドから引き出される第1フレキシブルプリント基板と、磁気ヘッドで記録される磁気データの記録信号を伝える記録信号配線が形成されるとともに磁気ヘッドから引き出される第2フレキシブルプリント基板とを備え、第1フレキシブルプリント基板と第2フレキシブルプリント基板とは、別体で形成され、第1フレキシブルプリント基板と第2フレキシブルプリント基板とが重なった状態で磁気ヘッドから引き出されているとともに、第1フレキシブルプリント基板と第2フレキシブルプリント基板とが重なった状態で所定の位置まで引き回されていることを特徴とする。
本発明の磁気ヘッドユニットは、磁気データの読取り信号を伝える読取り信号配線が形成される第1フレキシブルプリント基板と、磁気データの記録信号を伝える記録信号配線が形成される第2フレキシブルプリント基板とを備えており、第1フレキシブルプリント基板と第2フレキシブルプリント基板とは、別体で形成されている。そのため、本発明では、1本のフレキシブルプリント基板に、複数チャンネル分の磁気データの読取り信号を伝える読取り信号配線が形成されるデータ信号層と、複数チャンネル分の磁気データの記録信号を伝える記録信号配線が形成されるデータ信号層とが積層されて形成されている場合と比較して、第1フレキシブルプリント基板および第2フレキシブルプリント基板のコストを低減することが可能になる。
また、本発明では、第1フレキシブルプリント基板と第2フレキシブルプリント基板とは、第1フレキシブルプリント基板と第2フレキシブルプリント基板とが重なった状態で磁気ヘッドから引き出されているとともに、第1フレキシブルプリント基板と第2フレキシブルプリント基板とが重なった状態で所定の位置まで引き回されている。そのため、本発明では、1本のフレキシブルプリント基板の同じデータ信号層に、複数チャンネル分の磁気データの読取り信号を伝える読取り信号配線と複数チャンネル分の磁気データの記録信号を伝える記録信号配線とが形成されていて、磁気ヘッドから引き出されて引き回されるフレキシブルプリント基板の幅が広くなる場合と比較して、曲りカードに対する磁気ヘッドの追従性を確保することが可能になる。
したがって、本発明では、磁気ヘッドのチャンネル数が増えて磁気ヘッドの幅が広くなっても、また、カードに記録された磁気データの読取りとカードへの磁気データの記録とを磁気ヘッドで行う場合であっても、磁気ヘッドから引き出されるフレキシブルプリント基板のコストを低減しつつ、曲りカードに対する磁気ヘッドの追従性を確保することが可能になる。
本発明において、磁気ヘッドユニットは、第1フレキシブルプリント基板が接続されるリジッド基板を備え、リジッド基板には、磁気ヘッドの端子から出力されるアナログ状の出力信号を復調してデジタル状の復調信号を生成する復調用電子部品と、復調信号を暗号化して読取り信号を生成する暗号化用電子部品とが実装され、復調用電子部品は、リジッド基板の一方の面に実装され、暗号化用電子部品は、リジッド基板の他方の面に実装され、リジッド基板は、磁気ヘッドのケース体に固定され、復調用電子部品は、ケース体の内部に配置され、暗号化用電子部品は、ケース体の外部に配置され、第2フレキシブルプリント基板は、暗号化用電子部品を覆っていることが好ましい。このように構成すると、復調信号を暗号化して読取り信号を生成する暗号化用電子部品を第2フレキシブルプリント基板で保護することが可能になる。
本発明の磁気ヘッドユニットは、カードリーダに用いることができる。このカードリーダは、たとえば、ヘッド保持板を支持する2本の支持ピンを備え、2本の支持ピンは、カードリーダの内部を移動するカードの移動方向に間隔をあけた状態で配置され、ヘッド保持板は、カードの移動方向を回動の軸方向とする回動が可能となるように2本の支持ピンに支持されている。このカードリーダでは、磁気ヘッドのチャンネル数が増えて磁気ヘッドの幅が広くなっても、また、カードに記録された磁気データの読取りとカードへの磁気データの記録とを磁気ヘッドで行う場合であっても、磁気ヘッドから引き出されるフレキシブルプリント基板のコストを低減しつつ、曲りカードに対する磁気ヘッドの追従性を確保することが可能になる。
本発明において、カードの移動方向の一方を第1方向とし、第1方向の反対方向を第2方向とすると、第1フレキシブルプリント基板および第2フレキシブルプリント基板は、磁気ヘッドから第1方向側に引き出された後に折り返されて第2方向側に伸びており、読取り信号は、磁気ヘッドの端子から出力されるアナログ状の出力信号を復調して生成されたデジタル状の復調信号が暗号化された暗号化信号であり、第2フレキシブルプリント基板の、折り返されて第2方向側へ伸びる部分と、第1フレキシブルプリント基板の、折り返されて第2方向側へ伸びる部分とは、重なっており、第2フレキシブルプリント基板の、折り返されて第2方向側へ伸びる部分は、第1フレキシブルプリント基板の、折り返されて第2方向側へ伸びる部分よりも磁気ヘッド側に配置されていることが好ましい。
このように構成すると、カードリーダの外側から見たときに、第2フレキシブルプリント基板の、折り返されて第2方向側へ伸びる部分の少なくとも一部が第1フレキシブルプリント基板の、折り返されて第2方向側へ伸びる部分に覆われているため、犯罪者は、カードリーダの外側からデータ不正取得用の信号線を第2フレキシブルプリント基板の記録信号配線に取り付けにくくなる。したがって、犯罪者による磁気データの記録信号の不正取得を阻止することが可能になる。なお、第1フレキシブルプリント基板の読取り信号配線を伝わる磁気データの読取り信号は、暗号化信号であるため、犯罪者がデータ不正取得用の信号線を第1フレキシブルプリント基板の読取り信号配線に取り付けても、有意な磁気データを取得することは困難である。
本発明において、たとえば、第2フレキシブルプリント基板は、記録信号配線が形成されるデータ信号層と、自身が断線したことおよび短絡したことの少なくともいずれか一方を検知するための破壊検知信号配線が形成されるとともにデータ信号層と重なる破壊検知信号層とを備えている。この場合には、犯罪者が磁気データの記録信号を不正に取得しようとして、データ不正取得用の信号線を第2フレキシブルプリント基板の記録信号配線に取り付けようとしたときに、破壊検知信号配線に断線や短絡を生じさせることが可能になり、その結果、犯罪行為が行われていることを検知することが可能になる。したがって、犯罪者による磁気データの記録信号の不正取得を阻止することが可能になる。
本発明において、カードの移動方向の一方を第1方向とし、第1方向の反対方向を第2方向とすると、第1フレキシブルプリント基板および第2フレキシブルプリント基板は、磁気ヘッドから第1方向側に引き出された後に折り返されて第2方向側に伸びており、第2フレキシブルプリント基板の、折り返されて第2方向側へ伸びる部分では、データ信号層は、破壊検知信号層よりも磁気ヘッド側に配置されていることが好ましい。すなわち、本発明において、第2フレキシブルプリント基板の、折り返されて第2方向側へ伸びる部分では、データ信号層が破壊検知信号層よりもカードリーダの内側に配置されていることが好ましい。
このように構成すると、第2フレキシブルプリント基板の、折り返されて第2方向側へ伸びる部分において、犯罪者が磁気データの記録信号を不正に取得しようとして、カードリーダの外側からデータ不正取得用の信号線を記録信号配線に取り付けようとしたときに、破壊検知信号配線に断線や短絡が生じやすくなり、その結果、犯罪行為が行われていることをより検知しやすくなる。したがって、犯罪者による磁気データの記録信号の不正取得を効果的に阻止することが可能になる。
本発明において、カードリーダは、第2フレキシブルプリント基板をカードリーダのフレームに固定するためのネジを備え、カードの移動方向の一方を第1方向とし、第1方向の反対方向を第2方向とすると、第1フレキシブルプリント基板および第2フレキシブルプリント基板は、磁気ヘッドから第1方向側に引き出された後に折り返されて第2方向側に伸びており、ネジは、第2フレキシブルプリント基板の、折り返されて第2方向側へ伸びる部分をフレームに固定し、第2フレキシブルプリント基板は、自身が断線したことおよび短絡したことの少なくともいずれか一方を検知するための第2破壊検知信号配線が形成される第2破壊検知信号層を備え、磁気ヘッドに繋がる第2フレキシブルプリント基板の一端部とネジとの間では、データ信号層は、破壊検知信号層によって一方側から覆われ、第2フレキシブルプリント基板の他端部とネジとの間では、データ信号層は、破壊検知信号層と第2破壊検知信号層とに挟まれていて、破壊検知信号層によって一方側から覆われ、第2破壊検知信号層によって他方側から覆われていることが好ましい。
このように構成すると、磁気ヘッドに繋がる第2フレキシブルプリント基板の一端部とネジとの間では、データ信号層が第2破壊検知信号層によって他方側から覆われていないため、第2フレキシブルプリント基板の一端部とネジとの間では、第2フレキシブルプリント基板の厚さを薄くすることが可能になる。したがって、第2フレキシブルプリント基板に破壊検知信号層が形成されていても、第2フレキシブルプリント基板の一端部とネジとの間において、第2フレキシブルプリント基板の剛性を低下させることが可能になり、その結果、曲りカードに対する磁気ヘッドの追従性を確保することが可能になる。
また、このように構成すると、第2フレキシブルプリント基板の他端部とネジとの間では、データ信号層は、破壊検知信号層と第2破壊検知信号層とに挟まれていて、破壊検知信号層によって一方側から覆われ、第2破壊検知信号層によって他方側から覆われているため、第2フレキシブルプリント基板の、他端部とネジとの間の部分がどのように引き回されていても、犯罪者が磁気データの記録信号を不正に取得しようとして、データ不正取得用の信号線を記録信号配線に取り付けようとしたときに、破壊検知信号配線または第2破壊検知信号配線に断線や短絡を生じさせて、犯罪行為が行われていることを検知することが可能になる。したがって、犯罪者による磁気データの記録信号の不正取得を効果的に阻止することが可能になる。
なお、第2フレキシブルプリント基板の、他端部とネジとの間の部分は、曲りカードに対する磁気ヘッドの追従性に影響を与えない。そのため、第2フレキシブルプリント基板の、他端部とネジとの間の部分に第2破壊検知信号層が形成されていて、第2フレキシブルプリント基板のこの部分の厚さが厚くなっていても、曲りカードに対する磁気ヘッドの追従性を確保することが可能になる。
以上のように、本発明では、磁気ヘッドのチャンネル数が増えて磁気ヘッドの幅が広くなっても、また、カードに記録された磁気データの読取りとカードへの磁気データの記録とを磁気ヘッドで行う場合であっても、磁気ヘッドから引き出されるフレキシブルプリント基板のコストを低減しつつ、曲りカードに対する磁気ヘッドの追従性を確保することが可能になる。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態を説明する。
(カードリーダの概略構成)
図1は、本発明の実施の形態にかかるカードリーダ1の概略構成を説明するための側面図である。図2は、図1に示すカード2の平面図である。
図1は、本発明の実施の形態にかかるカードリーダ1の概略構成を説明するための側面図である。図2は、図1に示すカード2の平面図である。
本形態のカードリーダ1は、カード2に記録されたデータの読取りおよびカード2へのデータの記録を行うための装置であり、たとえば、ATM等の所定の上位装置に搭載されて使用される。カードリーダ1は、カード2を搬送するための駆動ローラ3およびパッドローラ4を備えるカード搬送式のカードリーダである。カードリーダ1の内部には、カード2が搬送されるカード搬送路5が形成されている。
カード2は、厚さが0.7〜0.8mm程度の略長方形状の塩化ビニール製のカードである。図2に示すように、カード2の裏面には、磁気データが記録される磁気ストライプ2aが形成されている。磁気ストライプ2aは、略長方形状に形成されるカード2の長手方向に沿って形成されている。本形態のカード2は、JIS規格やISO規格に準拠したカードであり、磁気ストライプ2aでは、「トラック1」、「トラック2」および「トラック3」の3つのトラックに磁気データが記録されている。なお、カード2には、ICチップが内蔵されても良い。
カード搬送路5で搬送されるカード2は、図1等のX方向へ移動する。すなわち、X方向は、カードリーダ1の内部を移動するカード2の移動方向である。本形態では、カード2は、カード2の長手方向がカード2の移動方向と一致した状態で、カードリーダ1に挿入されて、カード搬送路5で搬送される。X方向に直交するZ方向は、カード搬送路5で搬送されるカード2の厚さ方向であり、Z方向とX方向とに直交するY方向は、カード搬送路5で搬送されるカード2の幅方向である。
以下の説明では、X方向を前後方向、Y方向を左右方向、Z方向を上下方向とする。また、前後方向の一方側である図1等のX1方向側を「前」側とし、その反対側である図1等のX2方向側を「後ろ」側とし、上下方向の一方側である図1等のZ1方向側を「上」側とし、その反対側である図1等のZ2方向側を「下」側とする。本形態の前方向(X1方向)は、カード2の移動方向の一方である第1方向となっており、後ろ方向(X2方向)は、第1方向の反対方向である第2方向となっている。なお、本形態のカード2は、カード2の裏面が下側を向いた状態で、カードリーダ1に挿入されて、カード搬送路5で搬送される。
駆動ローラ3には、ベルトやプーリ等の動力伝達機構を介してモータが連結されている。駆動ローラ3とパッドローラ4とは、上下方向で対向している。パッドローラ4は、駆動ローラ3に向かって付勢されている。カード2は、駆動ローラ3とパッドローラ4との間に挟まれた状態で搬送される。また、カードリーダ1は、カード2の磁気ストライプ2aに記録された磁気データの読取りおよびカード2の磁気ストライプ2aへの磁気データの記録を行う磁気ヘッド6を有する磁気ヘッドユニット7を備えている。以下、磁気ヘッドユニット7および磁気ヘッドユニット7の周辺部の構成について説明する。
(磁気ヘッドユニットおよび磁気ヘッドユニットの周辺部の構成)
図3〜図6は、図1に示す磁気ヘッドユニット7の構成を説明するための斜視図である。図7は、図4に示すフレキシブルプリント基板12の構成を説明するための図である。図8は、図6に示すフレキシブルプリント基板11、12の引き回しを説明するための概略図である。
図3〜図6は、図1に示す磁気ヘッドユニット7の構成を説明するための斜視図である。図7は、図4に示すフレキシブルプリント基板12の構成を説明するための図である。図8は、図6に示すフレキシブルプリント基板11、12の引き回しを説明するための概略図である。
磁気ヘッドユニット7は、磁気ヘッド6に加えて、磁気ヘッド6を保持するヘッド保持板10と、磁気ヘッド6から引き出される第1フレキシブルプリント基板としてのフレキシブルプリント基板11(以下、「FPC11」とする。)と、磁気ヘッド6から引き出される第2フレキシブルプリント基板としてのフレキシブルプリント12(以下、「FPC12」とする。)と、磁気ヘッド6に固定されるリジッド基板13とを備えている。なお、図1では、FPC11、12等の図示を省略し、図8では、ヘッド保持板10およびリジッド基板13等の図示を省略している。
FPC11とFPC12とは、別体で形成されている。FPC11には、磁気ヘッド6で読み取られた磁気データの読取り信号を伝える読取り信号配線(読取り信号パターン)が形成されている。FPC12には、磁気ヘッド6で記録される磁気データの記録信号を伝える記録信号配線(記録信号パターン)が形成されている。具体的には、以下で説明するように、本形態の磁気ヘッド6は、3チャンネル型の磁気ヘッドであり、FPC11には、3チャンネル分の磁気データの読取り信号を伝える読取り信号配線が形成され、FPC12には、3チャンネル分の磁気データの記録信号を伝える記録信号配線が形成されている。
磁気ヘッド6は、磁気ストライプ2aの3つのトラックに記録された磁気データの読取りと、磁気ストライプ2aの3つのトラックへの磁気データの記録とが可能な3チャンネル型の磁気ヘッドである。磁気ヘッド6の幅(左右方向の幅)は、比較的広くなっている。磁気ヘッド6は、下側からカード搬送路5に臨むように配置されている。具体的には、磁気ヘッド6は、磁気ヘッド6の磁気ギャップがカード搬送路5に下側から臨むように配置されている。磁気ヘッド6の上側には、磁気ヘッド6に対向するパッドローラ等の対向部材が配置されている。
磁気ヘッド6は、磁気データを読み取るためのリードコア(図示省略)と、磁気データを記録するためのライトコア(図示省略)と、リードコアに巻回されるリード用のコイル(図示省略)と、ライトコアに巻回されるライト用のコイル(図示省略)と、リード用のコイルの端部が電気的に接続される端子16と、ライト用のコイルの端部が電気的に接続される端子17とを備えている。上述のように、本形態の磁気ヘッド6は、3チャンネル型の磁気ヘッドであるため、磁気ヘッド6は、6本の端子16と、6本の端子17とを備えている(図3参照)。また、磁気ヘッド6は、ライトコア、リードコア、リード用のコイル、ライト用のコイルおよび端子16、17が収容されるケース体18を備えている。
ヘッド保持板10は、薄い金属板を所定形状に折り曲げることで形成された板バネである。ヘッド保持板10は、前後方向を長手方向とする略長方形状に形成されている。磁気ヘッド6の下端部は、ヘッド保持板10の前端側に接着されて固定されている。ヘッド保持板10は、図示を省略するバネ部材によって上側に付勢されている。また、ヘッド保持板10は、カードリーダ1のフレーム20(図8参照)に固定される2本の支持ピン21(図1参照)によって支持されている。2本の支持ピン21は、前後方向に間隔をあけた状態で配置されている。
ヘッド保持板10の前端部には、上下方向に貫通する貫通穴10aが形成されている。ヘッド保持板10の後端部には、上下方向に貫通する貫通穴10bが形成されている。貫通穴10aは、前後方向を長手方向とする長穴であり、貫通穴10bは、丸穴である。貫通穴10a、10bには、支持ピン21が上側から挿通されている。
ヘッド保持板10は、前後方向を回動の軸方向とする回動が可能となるように2本の支持ピン21に支持されており、ヘッド保持板10に固定される磁気ヘッド6は、前後方向を回動の軸方向とする回動が可能となっている。また、ヘッド保持板10は、上下方向への移動が可能となるように2本の支持ピン21に支持されており、ヘッド保持板10に固定される磁気ヘッド6は、上下方向への移動が可能となっている。そのため、カード搬送路5で搬送されるカード2がある程度曲がっていても、磁気ヘッド6をカード2に追従させて接触させることが可能になっている。
リジッド基板13は、略長方形の平板状に形成されており、リジッド基板13の厚さ方向と上下方向とが一致するように配置されている。リジッド基板13には、FPC11が接続されている。具体的には、図6に示すように、リジッド基板13の下面に、コネクタ22が実装されており、コネクタ22にFPC11の一端が差し込まれて、FPC11がリジッド基板13に電気的に接続されている。コネクタ22は、リジッド基板13の下面の前端側に実装されている。FPC11の一端は、コネクタ22に前側から差し込まれている。なお、FPC11の一端は、リジッド基板13に半田付けされていても良い。
リジッド基板13には、端子16から出力されるアナログ状の出力信号を復調してデジタル状の復調信号を生成する復調用電子部品として復調IC23が実装されている(図5参照)。また、リジッド基板13には、復調信号を暗号化してFPC11で伝達される磁気データの読取り信号を生成する暗号化電子部品としてのCPU24が実装されている(図6参照)。すなわち、本形態の磁気データの読取り信号は、デジタル状の復調信号が暗号化された暗号化信号である。CPU24は、所定の暗号化関数と鍵データとによって復調信号を暗号化して暗号化信号である磁気データの読取り信号を生成する。
復調IC23は、リジッド基板13の上面に実装されている。端子16とリジッド基板13の上面とは、フレキシブルプリント基板25(以下、「FPC25」とする。)によって電気的に接続されている。FPC25は、6本の端子16に半田付けされる固定部25aと、固定部25aから引き出される帯状の引出し部25bとを備えている。引出し部25bの一端は、固定部25aの左右方向の一端に繋がっている。引出し部25bの他端は、リジッド基板13の上面に半田付けされているか、あるいは、リジッド基板13の上面に実装されるコネクタ(図示省略)に差し込まれている。
CPU24は、リジッド基板13の下面に実装されている。また、リジッド基板13は、ケース体18の下端に固定されている。復調IC23は、ケース体18の内部に配置されている。一方、CPU24は、ケース体18の外部に配置されている。ケース体18の内部には、接着剤が充填されており、リジッド基板13の上面に実装される復調IC23は、接着剤で覆われている。
FPC11は、磁気データの読取り信号を伝える読取り信号配線が形成されるデータ信号層と、データ信号層を両側から覆う絶縁層とを備えている。絶縁層は、絶縁性の樹脂で形成されている。FPC11の一端は、上述のように、コネクタ22に差し込まれている。FPC11の他端は、カードリーダ1のメイン回路基板(図示省略)に電気的に接続されている。
FPC12は、6本の端子17に半田付けされる固定部12aと、固定部12aの後端に一端が繋がる接続部12bと、接続部12bの他端に繋がるとともにリジッド基板13の下面を覆う正方形状または長方形状の覆部12cと、覆部12cから引き出される帯状の引出し部12dと、カードリーダ1のフレーム20に固定される固定部12eと、固定部12eから引き出される帯状の引出し部12fと、カードリーダ1のメイン回路基板(図示省略)に電気的に接続される固定部12gとを備えている。
固定部12eは、略円形状に形成されている。引出し部12dの一端は、覆部12cに繋がり、引出し部12dの他端は、固定部12eに繋がっている。引出し部12fの一端は、固定部12eに繋がり、引出し部12fの他端は、固定部12gに繋がっている。帯状に形成される引出し部12dの幅は、固定部12eの外径よりも小さくなっている。また、引出し部12dの幅は、帯状に形成される引出し部12fの幅よりも狭くなっている。
また、図7に示すように、FPC12は、磁気データの記録信号を伝える記録信号配線が形成されるデータ信号層29と、自身が断線したことおよび短絡したことを検知するための破壊検知信号配線が形成される破壊検知信号層30と、自身が断線したことおよび短絡したことを検知するための第2破壊検知信号配線が形成される第2破壊検知信号層としての破壊検知信号層31と、4個の絶縁層32〜35とを備えている。
破壊検知信号層30に形成される破壊検知信号配線は、自身が断線したことを検知するための断線検知信号を伝える断線検知信号配線と、自身が短絡したことを検知するための短絡検知信号を伝える短絡検知信号配線とから構成されている。同様に、破壊検知信号層31に形成される第2破壊検知信号配線は、自身が断線したことを検知するための断線検知信号を伝える断線検知信号配線と、自身が短絡したことを検知するための短絡検知信号を伝える短絡検知信号配線とから構成されている。
破壊検知信号層30の破壊検知信号配線および破壊検知信号層31の第2破壊検知信号配線では、カード2へ磁気データの記録を行う前の所定のタイミングで断線検知信号と短絡検知信号とが伝達される。ただし、破壊検知信号層30の破壊検知信号配線および破壊検知信号層31の第2破壊検知信号配線において、カード2へ磁気データの記録を行っている最中にも、断線検知信号と短絡検知信号とが伝達されても良い。
データ信号層29は、絶縁層32、33によって両側から覆われている。破壊検知信号層30は、絶縁層32、34によって両側から覆われ、破壊検知信号層31は、絶縁層33、35によって両側から覆われている。すなわち、FPC12では、絶縁層34と破壊検知信号層30と絶縁層32とデータ信号層29と絶縁層33と破壊検知信号層31と絶縁層35とがこの順番で積層されており、データ信号層29は、絶縁層32を介して破壊検知信号層30と重なるとともに、絶縁層33を介して破壊検知信号層31と重なっている。
本形態のFPC12では、破壊検知信号層30および絶縁層34は、覆部12c、引出し部12d、12fおよび固定部12e、12gに形成されており、固定部12aおよび接続部12bには形成されていない。また、本形態のFPC12では、破壊検知信号層31および絶縁層35は、固定部12e、12gおよび引出し部12fに形成されており、固定部12a、接続部12b、覆部12cおよび引出し部12dには形成されていない。
覆部12cおよび引出し部12dでは、データ信号層29の全体が破壊検知信号層30によって一方側から覆われている。固定部12e、12gおよび引出し部12fでは、データ信号層29の全体が破壊検知信号層30によって一方側から覆われるとともに、データ信号層29の全体が破壊検知信号層31によって他方側から覆われている。なお、覆部12cに破壊検知信号層30および絶縁層34が形成されていなくても良い。
磁気ヘッドユニット7では、図3に示すように、まず、FPC25の固定部25aが6本の端子16に半田付されて固定される。その後、図4に示すように、FPC12の固定部12aが固定部25aに下側から重なるように配置されるとともに6本の端子17に半田付けされて固定される。その後、図5に示すように、FPC25の引出し部25bの他端がリジッド基板13の上面に接続されてから、図6に示すように、リジッド基板13がケース体18の下端に固定される。FPC12の接続部12bは、リジッド基板13の下側に配置されており、ケース体18の内部に配置されている。
その後、FPC12の覆部12cによってリジッド基板13の下面が覆われるように、覆部12cの上面がリジッド基板13の下面に固定される。本形態では、コネクタ22およびCPU24を避けた位置に塗布される接着剤によって、覆部12cの上面がリジッド基板13の下面に固定される。リジッド基板13の下面に実装されるコネクタ22およびCPU24は、覆部12cに覆われている。すなわち、FPC12は、コネクタ22およびCPU24を覆っている。接続部12bの他端は、リジッド基板13に固定された覆部12cの後端に繋がっている。なお、覆部12cをリジッド基板13に固定するための接着剤は、CPU24が配置された箇所に塗布されても良い。
上述のように、FPC11の一端は、コネクタ22に前側から差し込まれており、FPC11は、リジッド基板13から前側に引き出されている。FPC12の引出し部12dは、リジッド基板13に固定された覆部12cの前端に繋がっており、覆部12cから前側に引き出されている。また、FPC11とFPC12とは、FPC11とFPC12とが重なった状態で磁気ヘッド6から引き出されている。具体的には、FPC11とFPC12とは、FPC11と引出し部12dとが上下方向で重なった状態で磁気ヘッド6の下端から前側に引き出されている。
図8に示すように、FPC11、12は、磁気ヘッド6から前側に引き出された後に折り返されて後ろ側に伸びている。具体的には、磁気ヘッド6から前側に向かって引き出されたFPC11、12は、磁気ヘッド6から引き出された直後に、磁気ヘッド6よりも下側で180°折り返されて後ろ側に伸びている。FPC12では、引出し部12dが折り返されている。FPC11の、折り返されて後ろ側に伸びる部分と、FPC12の、折り返されて後ろ側に伸びる部分とは、上下方向で重なっている。
FPC11の、折り返される前の前側へ伸びる部分は、FPC12の、折り返される前の前側へ伸びる部分よりも上側に配置されている。また、FPC12の、折り返されて後ろ側に伸びる部分は、FPC11の、折り返されて後ろ側に伸びる部分よりも上側に配置されている。すなわち、FPC12の、折り返されて後ろ側に伸びる部分は、FPC11の、折り返されて後ろ側に伸びる部分よりも磁気ヘッド6側に配置されている。また、FPC12の、折り返されて後ろ側に伸びる部分は、FPC11の、折り返されて後ろ側に伸びる部分に下側から覆われている。
また、FPC11、12の、折り返されて後ろ側に伸びる部分は、後ろ側に向かって所定の位置まで引き回された後、ネジ37によってフレーム20に固定されている。すなわち、ネジ37は、FPC11、12の、折り返されて後ろ側へ伸びる部分をフレーム20に固定している。具体的には、FPC11に形成される固定部がネジ37によってフレーム20に固定されるとともに、FPC12の固定部12eがネジ37によってフレーム20に固定されている。
FPC11の固定部には、ネジ37が挿通される貫通穴が形成され、固定部12eにも、ネジ37が挿通される貫通穴12h(図4参照)が形成されている。上述のように、FPC11の、折り返されて後ろ側に伸びる部分と、FPC12の、折り返されて後ろ側に伸びる部分とが上下方向で重なっているため、FPC11の固定部と固定部12eとは上下方向で重なっている。なお、ヘッド保持板10にもネジ37が挿通される貫通穴10cが形成されている。また、本形態では、所定の部材を介してFPC11の固定部および固定部12eがフレーム20に固定されている。
フレーム20に固定されたFPC11、12は、さらに、後ろ側に向かって引き回された後、折り返されて、前側に伸びている。FPC11、12は、折り返されて前側に伸びた後、所定の位置でカードリーダ1のメイン回路基板に接続されている。FPC11、12の、折り返されて前側に向かって伸びる部分も所定の位置まで上下方向で重なっている。このように本形態では、重なった状態で磁気ヘッド6から引き出されたFPC11、12は、所定の位置までFPC11とFPC12とが重なった状態で引き回されている。
リジッド基板13の下面に固定される覆部12cでは、データ信号層29は、破壊検知信号層30よりも下側に配置されている。すなわち、引出し部12dの、磁気ヘッド6から前側に向かって引き出された部分では、データ信号層29は、破壊検知信号層30よりも下側に配置されている。また、FPC12の、折り返されて後ろ側へ伸びる部分では、データ信号層29は、破壊検知信号層30よりも上側に配置されている。すなわち、FPC12の、折り返されて後ろ側へ伸びる部分では、データ信号層29は、破壊検知信号層30よりも磁気ヘッド6側に配置されており、破壊検知信号層30よりもカードリーダ1の内側に配置されている。
上述のように、覆部12cおよび引出し部12dでは、データ信号層29が破壊検知信号層30によって一方側から覆われている。すなわち、磁気ヘッド6に繋がるFPC12の一端部とネジ37との間では、データ信号層29は、破壊検知信号層30によって一方側から覆われている。
また、上述のように、固定部12e、12gおよび引出し部12fでは、データ信号層29が破壊検知信号層30によって一方側から覆われるとともに、データ信号層29が破壊検知信号層31によって他方側から覆われている。すなわち、FPC12の他端部とネジ37との間では、データ信号層29は、破壊検知信号層30と破壊検知信号層31とに挟まれていて、破壊検知信号層30によって一方側から覆われ、破壊検知信号層31によって他方側から覆われている。
(本形態の主な効果)
以上説明したように、本形態では、3チャンネル分の磁気データの読取り信号を伝える読取り信号配線が形成されるFPC11と、3チャンネル分の磁気データの記録信号を伝える記録信号配線が形成されるFPC12とが別体で形成されている。そのため、本形態では、1本のフレキシブルプリント基板に、3チャンネル分の磁気データの読取り信号を伝える読取り信号配線が形成されるデータ信号層と3チャンネル分の磁気データの記録信号を伝える記録信号配線が形成されるデータ信号層とが積層されて形成されている場合と比較して、FPC11、12のコストを低減することが可能になる。
以上説明したように、本形態では、3チャンネル分の磁気データの読取り信号を伝える読取り信号配線が形成されるFPC11と、3チャンネル分の磁気データの記録信号を伝える記録信号配線が形成されるFPC12とが別体で形成されている。そのため、本形態では、1本のフレキシブルプリント基板に、3チャンネル分の磁気データの読取り信号を伝える読取り信号配線が形成されるデータ信号層と3チャンネル分の磁気データの記録信号を伝える記録信号配線が形成されるデータ信号層とが積層されて形成されている場合と比較して、FPC11、12のコストを低減することが可能になる。
また、本形態では、FPC11とFPC12とは、FPC11とFPC12とが重なった状態で磁気ヘッド6から引き出されているとともに、FPC11とFPC12とが重なった状態で所定の位置まで引き回されている。そのため、本形態では、1本のフレキシブルプリント基板の同じデータ信号層に、3チャンネル分の磁気データの読取り信号を伝える読取り信号配線と3チャンネル分の磁気データの記録信号を伝える記録信号配線とが形成されていて、磁気ヘッド6から引き出されて引き回されるフレキシブルプリント基板の幅が広くなる場合と比較して、曲ったカード2に対する磁気ヘッド6の追従性を確保することが可能になる。
したがって、本形態では、磁気ヘッド6が3チャンネル型の磁気ヘッドであって磁気ヘッド6の幅が比較的広くなっていても、また、カード2に記録された磁気データの読取りとカード2への磁気データの記録とを磁気ヘッド6で行う場合であっても、磁気ヘッド6から引き出されるFPC11、12のコストを低減しつつ、曲ったカード2に対する磁気ヘッド6の追従性を確保することが可能になる。
本形態では、FPC12の覆部12cは、CPU24を覆っている。そのため、本形態では、復調信号を暗号化して読取り信号を生成するCPU24をFPC12で保護することが可能になる。
本形態では、FPC12の、折り返されて後ろ側に伸びる部分は、FPC11の、折り返されて後ろ側に伸びる部分よりも上側に配置されており、カードリーダ1の下側から見たときに、FPC12の、折り返されて後ろ側に伸びる部分は、FPC11の、折り返されて後ろ側に伸びる部分に下側から覆われている。そのため、本形態では、犯罪者は、データ不正取得用の信号線をカードリーダ1の下側からFPC12のデータ信号層29の記録信号配線に取り付けにくくなる。したがって、本形態では、犯罪者による磁気データの記録信号の不正取得を阻止することが可能になる。なお、FPC11の読取り信号配線を伝わる磁気データの読取り信号は、暗号化信号であるため、犯罪者がデータ不正取得用の信号線をカードリーダ1の下側からFPC11のデータ信号層に取り付けても、有意な磁気データを取得することは困難である。
本形態では、FPC12は、破壊検知信号層30、31を備えている。そのため、本形態では、犯罪者が磁気データの記録信号を不正に取得しようとして、データ不正取得用の信号線をデータ信号層29の記録信号配線に取り付けようとしたときに、破壊検知信号層30の破壊検知信号配線や破壊検知信号層31の第2破壊検知信号配線に断線や短絡を生じさせることが可能になり、その結果、犯罪行為が行われていることを検知することが可能になる。したがって、本形態では、犯罪者による磁気データの記録信号の不正取得を阻止することが可能になる。
本形態では、FPC12の、折り返されて後ろ側へ伸びる部分において、データ信号層29は、破壊検知信号層30よりも上側に配置されており、破壊検知信号層30よりもカードリーダ1の内側に配置されている。そのため、本形態では、FPC12の、折り返されて後ろ側へ伸びる部分において、犯罪者が磁気データの記録信号を不正に取得しようとして、データ不正取得用の信号線をカードリーダ1の下側からデータ信号層29の記録信号配線に取り付けようとしたときに、破壊検知信号層30の破壊検知信号配線に断線や短絡が生じやすくなり、その結果、犯罪行為が行われていることをより検知しやすくなる。したがって、本形態では、犯罪者による磁気データの記録信号の不正取得を効果的に阻止することが可能になる。
本形態では、FPC12の引出し部12dにおいて、データ信号層29は、破壊検知信号層30によって一方側から覆われているが、破壊検知信号層31によって他方側から覆われていない。そのため、本形態では、引出し部12dの厚さを薄くすることが可能になる。したがって、本形態では、引出し部12dに破壊検知信号層30が形成されていても、磁気ヘッド6とネジ37との間に配置される引出し部12dの剛性を低下させることが可能になり、その結果、曲ったカード2に対する磁気ヘッド6の追従性を確保することが可能になる。
また、本形態では、固定部12e、12gおよび引出し部12fでは、データ信号層29は、破壊検知信号層30と破壊検知信号層31とに挟まれていて、データ信号層29が破壊検知信号層30によって一方側から覆われるとともに、データ信号層29の全体が破壊検知信号層31によって他方側から覆われている。そのため、本形態では、固定部12e、12gおよび引出し部12fがどのように引き回されていても、犯罪者が磁気データの記録信号を不正に取得しようとして、データ不正取得用の信号線をデータ信号層29の記録信号配線に取り付けようとしたときに、破壊検知信号層30の破壊検知信号配線や破壊検知信号層31の第2破壊検知信号配線に断線や短絡を生じさせて、犯罪行為が行われていることを検知することが可能になる。したがって、本形態では、犯罪者による磁気データの記録信号の不正取得を効果的に阻止することが可能になる。
なお、本形態では、固定部12e、12gおよび引出し部12fは、曲ったカード2に対する磁気ヘッド6の追従性に影響を与えない。そのため、本形態では、固定部12e、12gおよび引出し部12fに破壊検知信号層31が形成されていて、固定部12e、12gおよび引出し部12fの厚さが厚くなっていても、曲ったカード2に対する磁気ヘッド6の追従性を確保することが可能になる。
本形態では、FPC12の覆部12cは、リジッド基板13に接着固定されているが、覆部12cは、コネクタ22を避けた位置に塗布される接着剤によってリジッド基板13に固定されている。そのため、本形態では、コネクタ22に差し込まれたFPC11の一端をコネクタ22から容易に抜くことが可能になる。したがって、本形態では、磁気ヘッド6等に問題が生じて磁気ヘッドユニット7を交換しなければならない場合でも、FPC11の一端をコネクタ22から抜いて、FPC11を再利用することが可能になる。
(他の実施の形態)
上述した形態は、本発明の好適な形態の一例ではあるが、これに限定されるものではなく本発明の要旨を変更しない範囲において種々変形実施が可能である。
上述した形態は、本発明の好適な形態の一例ではあるが、これに限定されるものではなく本発明の要旨を変更しない範囲において種々変形実施が可能である。
上述した形態では、覆部12cにおいて、データ信号層29は破壊検知信号層30より下側に配置されているが、覆部12cにおいて、データ信号層29は破壊検知信号層30より上側に配置されていても良い。また、上述した形態において、覆部12cおよび引出し部12dに破壊検知信号層31および絶縁層35が形成されていても良い。また、上述した形態において、FPC12に、破壊検知信号層31および絶縁層35が形成されていなくても良いし、破壊検知信号層30および絶縁層34が形成されていなくても良い。
上述した形態において、FPC12の、折り返されて後ろ側に伸びる部分は、FPC11の、折り返されて後ろ側に伸びる部分より下側に配置されていても良い。また、上述した形態において、破壊検知信号層30に形成される破壊検知信号配線は、自身が断線したことのみを検知する機能を果たしても良いし、自身が短絡したことのみを検知する機能を果たしても良い。同様に、破壊検知信号層31に形成される第2破壊検知信号配線は、自身が断線したことのみを検知する機能を果たしても良いし、自身が短絡したことのみを検知する機能を果たしても良い。
上述した形態において、FPC11の一端が直接、端子16に半田付けされていても良い。また、上述した形態において、カードリーダ1は、ユーザが手動でカード2を移動させながら、磁気データの読取りや記録を行う手動式のカードリーダであっても良い。また、上述した形態において、カード2は、厚さが0.18〜0.36mm程度のPET(ポリエチレンテレフタレート)カードであっても良いし、所定の厚さの紙カード等であっても良い。
なお、上述した形態では、FPC11とFPC12とが別体で形成されているため、カードリーダ1において、カード2に磁気データを記録する必要がない場合には、FPC12を取り外せば、そのまま、磁気データの読取り専用のカードリーダ1とすることが可能である。
1 カードリーダ
2 カード
6 磁気ヘッド
7 磁気ヘッドユニット
10 ヘッド保持板
11 FPC(第1フレキシブルプリント基板)
12 FPC(第2フレキシブルプリント基板)
13 リジッド基板
16 端子
18 ケース体
21 支持ピン
23 復調IC(復調用電子部品)
24 CPU(暗号化用電子部品)
29 データ信号層
30 破壊検知信号層
31 破壊検知信号層(第2破壊検知信号層)
37 ネジ
X カードの移動方向
X1 第1方向
X2 第2方向
2 カード
6 磁気ヘッド
7 磁気ヘッドユニット
10 ヘッド保持板
11 FPC(第1フレキシブルプリント基板)
12 FPC(第2フレキシブルプリント基板)
13 リジッド基板
16 端子
18 ケース体
21 支持ピン
23 復調IC(復調用電子部品)
24 CPU(暗号化用電子部品)
29 データ信号層
30 破壊検知信号層
31 破壊検知信号層(第2破壊検知信号層)
37 ネジ
X カードの移動方向
X1 第1方向
X2 第2方向
Claims (7)
- カードに記録された磁気データの読取りおよび前記カードへの磁気データの記録を行う磁気ヘッドと、前記磁気ヘッドを保持するヘッド保持板と、前記磁気ヘッドで読み取られた磁気データの読取り信号を伝える読取り信号配線が形成されるとともに前記磁気ヘッドから引き出される第1フレキシブルプリント基板と、前記磁気ヘッドで記録される磁気データの記録信号を伝える記録信号配線が形成されるとともに前記磁気ヘッドから引き出される第2フレキシブルプリント基板とを備え、
前記第1フレキシブルプリント基板と前記第2フレキシブルプリント基板とは、別体で形成され、前記第1フレキシブルプリント基板と前記第2フレキシブルプリント基板とが重なった状態で前記磁気ヘッドから引き出されているとともに、前記第1フレキシブルプリント基板と前記第2フレキシブルプリント基板とが重なった状態で所定の位置まで引き回されていることを特徴とする磁気ヘッドユニット。 - 前記第1フレキシブルプリント基板が接続されるリジッド基板を備え、
前記リジッド基板には、前記磁気ヘッドの端子から出力されるアナログ状の出力信号を復調してデジタル状の復調信号を生成する復調用電子部品と、前記復調信号を暗号化して前記読取り信号を生成する暗号化用電子部品とが実装され、
前記復調用電子部品は、前記リジッド基板の一方の面に実装され、
前記暗号化用電子部品は、前記リジッド基板の他方の面に実装され、
前記リジッド基板は、前記磁気ヘッドのケース体に固定され、
前記復調用電子部品は、前記ケース体の内部に配置され、
前記暗号化用電子部品は、前記ケース体の外部に配置され、
前記第2フレキシブルプリント基板は、前記暗号化用電子部品を覆っていることを特徴とする請求項1記載の磁気ヘッドユニット。 - 請求項1または2記載の磁気ヘッドユニットを備えるカードリーダであって、
前記ヘッド保持板を支持する2本の支持ピンを備え、
2本の前記支持ピンは、前記カードリーダの内部を移動する前記カードの移動方向に間隔をあけた状態で配置され、
前記ヘッド保持板は、前記カードの移動方向を回動の軸方向とする回動が可能となるように2本の前記支持ピンに支持されていることを特徴とするカードリーダ。 - 前記カードの移動方向の一方を第1方向とし、第1方向の反対方向を第2方向とすると、
前記第1フレキシブルプリント基板および前記第2フレキシブルプリント基板は、前記磁気ヘッドから第1方向側に引き出された後に折り返されて第2方向側に伸びており、
前記読取り信号は、前記磁気ヘッドの端子から出力されるアナログ状の出力信号を復調して生成されたデジタル状の復調信号が暗号化された暗号化信号であり、
前記第2フレキシブルプリント基板の、折り返されて第2方向側へ伸びる部分と、前記第1フレキシブルプリント基板の、折り返されて第2方向側へ伸びる部分とは、重なっており、
前記第2フレキシブルプリント基板の、折り返されて第2方向側へ伸びる部分は、前記第1フレキシブルプリント基板の、折り返されて第2方向側へ伸びる部分よりも前記磁気ヘッド側に配置されていることを請求項3記載のカードリーダ。 - 前記第2フレキシブルプリント基板は、前記記録信号配線が形成されるデータ信号層と、自身が断線したことおよび短絡したことの少なくともいずれか一方を検知するための破壊検知信号配線が形成されるとともに前記データ信号層と重なる破壊検知信号層とを備えることを特徴とする請求項3または4記載のカードリーダ。
- 前記カードの移動方向の一方を第1方向とし、第1方向の反対方向を第2方向とすると、
前記第1フレキシブルプリント基板および前記第2フレキシブルプリント基板は、前記磁気ヘッドから第1方向側に引き出された後に折り返されて第2方向側に伸びており、
前記第2フレキシブルプリント基板の、折り返されて第2方向側へ伸びる部分では、前記データ信号層は、前記破壊検知信号層よりも前記磁気ヘッド側に配置されていることを特徴とする請求項5記載のカードリーダ。 - 前記第2フレキシブルプリント基板を前記カードリーダのフレームに固定するためのネジを備え、
前記カードの移動方向の一方を第1方向とし、第1方向の反対方向を第2方向とすると、
前記第1フレキシブルプリント基板および前記第2フレキシブルプリント基板は、前記磁気ヘッドから第1方向側に引き出された後に折り返されて第2方向側に伸びており、
前記ネジは、前記第2フレキシブルプリント基板の、折り返されて第2方向側へ伸びる部分を前記フレームに固定し、
前記第2フレキシブルプリント基板は、自身が断線したことおよび短絡したことの少なくともいずれか一方を検知するための第2破壊検知信号配線が形成される第2破壊検知信号層を備え、
前記磁気ヘッドに繋がる前記第2フレキシブルプリント基板の一端部と前記ネジとの間では、前記データ信号層は、前記破壊検知信号層によって一方側から覆われ、
前記第2フレキシブルプリント基板の他端部と前記ネジとの間では、前記データ信号層は、前記破壊検知信号層と前記第2破壊検知信号層とに挟まれていて、前記破壊検知信号層によって一方側から覆われ、前記第2破壊検知信号層によって他方側から覆われていることを特徴とする請求項5または6記載のカードリーダ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018031482A JP2019149214A (ja) | 2018-02-26 | 2018-02-26 | 磁気ヘッドユニットおよびカードリーダ |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN111562409A (zh) * | 2020-04-04 | 2020-08-21 | 武汉精毅通电子技术有限公司 | 一种显示面板检测用双翻转压头和显示面板检测治具 |
-
2018
- 2018-02-26 JP JP2018031482A patent/JP2019149214A/ja active Pending
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CN111562409A (zh) * | 2020-04-04 | 2020-08-21 | 武汉精毅通电子技术有限公司 | 一种显示面板检测用双翻转压头和显示面板检测治具 |
CN111562409B (zh) * | 2020-04-04 | 2022-04-29 | 武汉精毅通电子技术有限公司 | 一种显示面板检测用双翻转压头和显示面板检测治具 |
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