JP2019148524A - 検出装置、温度分布測定装置、および検出装置の製造方法 - Google Patents

検出装置、温度分布測定装置、および検出装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 高温での使用が可能な検出装置、当該検出装置を備えた温度分布測定装置、および当該検出装置の製造方法を提供する。【解決手段】 検出装置は、光ファイバ心線と、前記光ファイバ心線を周方向に被覆し、前記光ファイバ心線に対して固定されていないセラミックス編組と、前記セラミックス編組を周方向に覆い、可撓性を有し、前記光ファイバ心線および前記セラミックス編組に対して固定されていない金属管と、を備える。【選択図】 図4

Description

本件は、検出装置、温度分布測定装置、および検出装置の製造方法に関する。
光ファイバを備える検出装置を温度センサとして使用する温度分布測定装置(DTS:Distributed Temperature Sensor)は、長い距離の温度分布を測定できる手段として、ボイラなどで使用されている(例えば、特許文献1参照)。検出装置が備える光ファイバは、光ファイバガラス(コアとクラッド)の表面が被覆材で覆われた構造を有している。この構成では、光ファイバの耐曲げ性が向上し、光ファイバの断線を抑制することができる。
しかしながら、被覆材の耐熱温度は、光ファイバガラスの耐熱温度(例えば1000℃程度)よりも低くなっている。例えば、耐熱温度が高い実用的な光ファイバに用いられる被覆材は、ポリイミドである。ポリイミドの耐熱温度は、300℃程度である。このような検出装置を高温にさらすと、被覆材が燃焼、揮発等により消失する。この場合、光ファイバの耐曲げ性が低下し、光ファイバに断線が生じるおそれがある。
発電所、化学プラント等では、光ファイバの被覆材の耐熱温度以上になる設備の温度監視の需要がある。特に、防爆環境下などの赤外線カメラが使用できない場合、または保護材などにより測定対象物が隠れている場合、DTSが有効である。そこで、高温での使用が可能な検出装置の開発が進められてきている。
特開2016−42005号公報
しかしながら、高温での使用が可能な検出装置は、まだ開発されていない。
1つの側面では、本件は、高温での使用が可能な検出装置、当該検出装置を備えた温度分布測定装置、および当該検出装置の製造方法を提供することを目的とする。
1つの態様では、検出装置は、光ファイバ心線と、前記光ファイバ心線を周方向に被覆し、前記光ファイバ心線に対して固定されていないセラミックス編組と、前記セラミックス編組を周方向に覆い、可撓性を有し、前記光ファイバ心線および前記セラミックス編組に対して固定されていない金属管と、を備える。
1つの態様では、温度測定装置は、上記検出装置と、前記光ファイバ心線に光を入射する光源と、前記光ファイバ心線からの後方散乱光に基づいて前記光ファイバ心線の各測定点の温度を測定する温度測定部と、を備える。
1つの態様では、検出装置の製造方法は、光ファイバ心線に対し、前記光ファイバ心線を周方向に被覆するように、セラミックス編組を作製する第1工程と、前記第1工程で作製され前記光ファイバ心線を被覆する前記セラミックス編組を、可撓性を有する金属管内に挿通する第2工程と、を含む。
高温での使用が可能な検出装置、当該検出装置を備えた温度分布測定装置、および当該検出装置の製造方法を提供することができる。
温度分布測定装置の全体構成を表す概略図である。 後方散乱光の成分を表す図である。 (a)は光パルス発光後の経過時間と、ストークス成分およびアンチストークス成分の光強度との関係を例示する図であり、(b)は(a)の検出結果を用いて算出した温度である。 (a)は検出装置の全体構成を表す概略図であり、(b)は検出装置の断面図である。 (a)〜(d)は光ファイバ心線に対する応力を例示する図である。 (a)〜(c)はジョイントを例示する図である。 検出装置の製造方法を表すフロー図である。 製紐器を例示する図である。 (a)〜(d)は光ファイバ心線の撓みと戻り光強度との関係を例示する図である。
以下、図面を参照しつつ、実施形態について説明する。
(実施形態)
図1は、温度分布測定装置100の全体構成を表す概略図である。図1で例示するように、温度分布測定装置100は、測定機10、制御部20、検出装置30などを備える。測定機10は、レーザ11、ビームスプリッタ12、光スイッチ13、フィルタ14、複数の検出器15a,15bなどを備える。制御部20は、指示部21、温度測定部22、記憶部23などを備える。
レーザ11は、半導体レーザなどの光源であり、指示部21の指示に従って所定の波長範囲のレーザ光を出射する。本実施形態においては、レーザ11は、所定の時間間隔で光パルス(レーザパルス)を出射する。ビームスプリッタ12は、レーザ11が出射した光パルスを光スイッチ13に入射する。光スイッチ13は、入射された光パルスの出射先(チャネル)を切り替えるスイッチである。ダブルエンド方式では、光スイッチ13は、指示部21の指示に従って、検出装置30の第1端および第2端に一定周期で交互に光パルスを入射する。シングルエンド方式では、光スイッチ13は、指示部21の指示に従って、検出装置30の第1端または第2端のいずれか一方に光パルスを入射する。検出装置30は、光ファイバを備え、温度測定対象の所定の経路に沿って配置されている。
検出装置30に入射した光パルスは、検出装置30内の光ファイバを伝搬する。光パルスは、伝搬方向に進行する前方散乱光および帰還方向に進行する後方散乱光(戻り光)を生成しながら徐々に減衰して光ファイバ内を伝搬する。後方散乱光は、光スイッチ13を通過してビームスプリッタ12に再度入射する。ビームスプリッタ12に入射した後方散乱光は、フィルタ14に対して出射される。フィルタ14は、WDMカプラなどであり、後方散乱光を長波長成分(後述するストークス成分)と短波長成分(後述するアンチストークス成分)とを抽出する。検出器15a,15bは、受光素子である。検出器15aは、後方散乱光の短波長成分の受光強度を電気信号に変換して温度測定部22に送信する。検出器15bは、後方散乱光の長波長成分の受光強度を電気信号に変換して温度測定部22に送信する。温度測定部22は、ストークス成分およびアンチストークス成分を用いて、検出装置30の延伸方向の温度分布を測定する。記憶部23は、温度測定部22が測定した温度分布を記憶する。
図2は、後方散乱光の成分を表す図である。図2で例示するように、後方散乱光は、大きく3種類に分類される。これら3種類の光は、光強度の高い順かつ入射光波長に近い順に、OTDR(光パルス試験器)などに使用されるレイリー散乱光、歪測定などに使用されるブリルアン散乱光、温度測定などに使用されるラマン散乱光である。ラマン散乱光は、温度に応じて変化する光ファイバ内の格子振動と光との干渉で生成される。強めあう干渉によりアンチストークス成分と呼ばれる短波長成分が生成され、弱めあう干渉によりストークス成分とよばれる長波長成分が生成される。
図3(a)は、レーザ11による光パルス発光後の経過時間と、ストークス成分(長波長成分)およびアンチストークス成分(短波長成分)の光強度との関係を例示する図である。経過時間は、光ファイバにおける伝搬距離(光ファイバにおける位置)に対応している。図3(a)で例示するように、ストークス成分およびアンチストークス成分の光強度は、両方とも経過時間とともに低減する。これは、光パルスが前方散乱光および後方散乱光を生成しながら徐々に減衰して光ファイバ内を伝搬することに起因する。
図3(a)で例示するように、アンチストークス成分の光強度は光ファイバにおいて高温になる位置では、ストークス成分と比較してより強くなり、低温になる位置では、ストークス成分と比較してより弱くなる。したがって、両成分を検出器15a,15bで検出し、両成分の特性差を利用することによって、光ファイバ内の各位置の温度を検出することができる。なお、図3(a)において、極大を示す領域は、相対的に高温の領域であって、図1の例では「熱風」と記載された箇所である。また、極小を示す領域は、相対的に低温の領域であって、図1で「冷水」と記載された箇所である。
本実施形態においては、温度測定部22は、経過時間ごとにストークス成分とアンチストークス成分とから温度を測定する。それにより、光ファイバ内における各位置(各区画)の温度を測定することができる。すなわち、光ファイバの延伸方向における温度分布を測定することができる。なお、両成分の特性差を利用することから、距離に応じて両成分の光強度が減衰しても、高精度で温度を測定することができる。図3(b)は、図3(a)の検出結果を用いて算出した温度である。図3(b)の横軸は、経過時間を基に算出した光ファイバ内の位置である。図3(b)で例示するように、ストークス成分およびアンチストークス成分を検出することによって、光ファイバ内の各位置の温度を測定することができる。
図4(a)は、検出装置30の全体構成を表す概略図である。図4(b)は、図4(a)のA−A線断面図であり、検出装置30の断面図である。図4(a)および図4(b)で例示するように、検出装置30は、光ファイバ心線40、セラミックス編組50、金属管60などを備える。なお、図4(a)では、部分的に、金属管60内のセラミックス編組50が描かれ、セラミックス編組50内の光ファイバ心線40が描かれている。
光ファイバ心線40は、線状の光ファイバガラス41を同心円状に被覆材42が覆う構造を有している。光ファイバガラス41は、コア41aを同心円状にクラッド41bが覆うガラス構造物である。被覆材42は、特に限定されるものではないが、カーボン、有機物などである。本実施形態においては、被覆材42は、一例として、光ファイバガラス41を同心円状に覆うカーボン層42aと、カーボン層42aを同心円状に覆うポリイミド層42bとを備えている。カーボン層42aの厚さは、例えば100nm以下である。ポリイミド層42bの厚さは、例えば30μm以下である。被覆材42は、光ファイバガラス41よりも柔軟性および伸縮性が高いため、光ファイバガラス41を被覆材42で覆うことで、光ファイバ心線40の耐曲げ性が向上する。それにより、光ファイバ心線40の断線を抑制することができる。
セラミックス編組50は、光ファイバ心線40を周方向に被覆する構造を有している。セラミックス編組50は、耐熱性のセラミックス繊維を組紐状に編組したものである。セラミックス繊維として、例えば、SiO成分を60mass%以上含むガラス繊維(高珪酸ガラス繊維)、アルミナ繊維等を用いることができる。
金属管60は、セラミックス編組50を周方向に覆う構造を有している。金属管60は、可撓性を有している。例えば、金属管60は、金属螺旋管、金属編組などである。金属管60は、緻密でなくてもよいため、通気性、通液性などを有していてもよい。
本実施形態によれば、金属管60が可撓性を有していることから、ヒートサイクルによって膨張収縮が生じても、光ファイバ心線40に対する応力を抑制することができる。それにより、高温における光ファイバ心線40の断線を抑制することができる。
また、セラミックス編組50が組紐状に編組されていることから、ヒートサイクル時に光ファイバ心線40に対する応力を抑制することができる。例えば、図5(a)で例示するように、セラミックス編組50の代わりに螺旋構造体51を用いると、内包物である光ファイバ心線40との接点において、螺旋構造体51の螺旋方向に応力を印加するおそれがある。この場合、図5(b)で例示するように、螺旋構造体(図示されない)から光ファイバ心線40に対して部分的に応力が集中して、光ファイバ心線40が断線するおそれがある。これに対して、セラミックス編組50においては、セラミックス繊維が編組されていることから、図5(c)で例示するように、セラミック編組50から光ファイバ心線40に対して複数方向に応力が生じ、生じた応力は互いに弱めあう。また、セラミックス繊維の編組においては、繊維同士の摩擦や、表面への隆起等により、応力自体が発生しにくくなっている。したがって、図5(d)で例示するように、セラミック編組50から光ファイバ心線40に対する応力集中が抑制され、高温における光ファイバ心線40の断線を抑制することができる。また、セラミックス編組50の熱膨張係数は、金属管60の熱膨張係数よりも小さいため、金属管60に熱膨張が生じても、当該熱膨張に起因する応力が光ファイバ心線40に伝わることを抑制することができる。
さらに、光ファイバ心線40と、セラミックス編組50と、金属管60とは、互いに固定されていない。ここで、「互いに固定されていない」とは、光ファイバ心線40と、セラミックス編組50と、金属管60とが、任意の固定具、接着剤等により互いに固定されていないことである。ただし、光ファイバ心線40と、セラミックス編組50と、金属管60とは一部接触していてもよい。例えば、セラミックス編組50の両端において、セラミックス編組50は、光ファイバ心線40および金属管60に対して固定されていない。金属管60の両端において、金属管60は、セラミックス編組50に対して固定されていない。それにより、温度変化に起因して各部の熱膨張収縮に差が生じても光ファイバ心線40の端部に対して応力が印加されない。その結果、高温における光ファイバ心線40の断線を抑制することができる。
以上のことから、本実施形態に係る検出装置30は、高温での使用が可能である。
ところで、検出装置30の敷設時には、被覆材42が奏する耐曲げ性の効果により、光ファイバ心線40の断線を抑制することができる。この被覆材42は、検出装置30が被覆材42の耐熱温度以上にさらされると、消失するおそれがある。しかしながら、検出装置30が高温にさらされるのは検出装置30の敷設後であるため、被覆材42が奏する耐曲げ性の効果が得られなくても、特に問題にはならない。
金属管60は、複数の金属管単位が長さ方向に接続された構造を有していてもよい。例えば、図4(a)で例示するように、金属管60は、複数の金属管単位がジョイント70によって接続されていてもよい。例えば、図6(a)は、本実施形態の検出装置において、常温(20℃)における、ジョイント近傍の断面図である。図6(b)は、本実施形態の検出装置において、高温(600℃)における、ジョイント近傍の断面図である。なお、図6(a)においては、ジョイント70を透過してジョイント70内の第1金属管単位60a、第2金属管単位60bおよびセラミックス編組50の位置が表されている。図6(b)においても同様である。
図6(a)で例示するように、ジョイント70は、第1金属管単位60aの端部に係合するとともに、第2金属管単位60bの端部に係合する。第1金属管単位60aと第2金属管単位60bとの間には、隙間が設けられている。第1金属管単位60aおよび第2金属管単位60bのジョイント70に対する挿入量は、変動可能である。すなわち、ジョイント70は、第1金属管単位60aおよび第2金属管単位60bの温度変化に伴う熱膨張を吸収するための遊びを持って、第1金属管単位60aおよび第2金属管単位60bの端部同士を接続している。
ここで、熱膨張を吸収するための遊びは、例えば、第1金属管単位60aと第2金属管単位60bとの隙間である。金属管60は、図示されない光ファイバ心線及びセラミック編組50よりも熱膨張係数が大きい。また、検出装置は、通常、全区間において直線状に敷設されるものではなく、例えば、図1の検出装置30や、図5の光ファイバ心線40に代表されるように、変形させた状態で敷設され、セラミックス編組50は、金属管単位及び光ファイバ心線と部分的に接触する。このとき、測定雰囲気が高温環境へ昇温されると、第1金属管単位60aと第2金属管単位60bとが膨張する。
第1金属管単位60aと第2金属管単位60bとの間に隙間が設けられていない場合、金属管単位がセラミックス編組を介して光ファイバ心線に対して引張応力を生じさせ、温度測定に影響を与えたり、光ファイバ心線を断線させたりする恐れがある。
しかしながら、図6(a)のように、第1金属管単位60aと第2金属管単位60bとの間に隙間が設けられていることにより、高温環境下においても、図6(b)に示されるように、第1金属管単位60aと第2金属管単位60bとは接触せず、光ファイバ心線に対して強い引張応力を生じさせることは無いため、温度測定の精度を維持し、光ファイバ心線が断線してしまうことを防止することができる。
例えば、図6(b)で例示するように、高温化に伴って第1金属管単位60aおよび第2金属管単位60bが長さ方向に膨張した場合に、第1金属管単位60aおよび第2金属管単位60bのジョイント70に対する挿入量が多くなる。例えば、第1金属管単位60aおよび第2金属管単位60bが螺旋管であれば、ジョイント70の内壁にネジ切りの溝を作っておくことで、第1金属管単位60aおよび第2金属管単位60bの挿入量を変動させることができる。なお、検出装置30の使用温度上限値においても第1金属管単位60aと第2金属管単位60bとの間に隙間が得られるように、第1金属管単位60aと第2金属管単位60bとの間の隙間を設けておくことが好ましい。また、ジョイント70は敷設対象に対して、固定されていることが、第1金属管単位60aおよび第2金属管単位60bをスムーズにジョイント70に挿入できる点で好ましい。なお、図6(a)および図6(b)の例では、2本の金属管単位が接続されているが、複数のジョイント70を設けることで、3本以上の金属管単位を接続することができる。
ここで、ガラス、セラミックスに対して、金属は、比較的大きい線膨張係数を有している。したがって、高温時には、光ファイバ心線40およびセラミックス編組50に対して、金属管60が大きく膨張することになる。この場合、光ファイバ心線40に対して応力が発生しやすくなる。しかしながら、ジョイント70を設けることで、金属管60の熱膨張がジョイント70によって吸収される。それにより、光ファイバ心線40に対する応力を抑制することができる。以上のことから、ジョイント70を設けることで、高温での光ファイバ心線40の断線をより抑制することができる。なお、隣接する2つのジョイント70の距離は、例えば、数m〜数十mであることが好ましい。
図6(c)は、他の実施形態の検出装置を説明する図である。図6(c)は、変形例の検出装置のうち、ジョイント近傍の断面を示す。なお、図6(a)においては、ジョイント70を透過してジョイント70内の第1金属管単位60a、第2金属管単位60bおよびセラミックス編組50の位置が表されている。
図6(c)において、ジョイント70は、ネジ穴71a、71bが設けられている。ネジ穴71a、71bに、それぞれオネジ72a、72bを螺合して、第1金属管単位60a、第2金属管単位60bを固定しても良い。熱収縮によって第1金属管単位60aおよび第2金属管単位60bがジョイント70から外れないように、第1金属管単位60aおよび第2金属管単位60bは、ジョイント70に対して係止されている。
ジョイント70は、第1金属管単位60aと第2金属管単位60bとの間に、温度変化に伴う熱膨張を吸収する間隙を有した状態で、第1金属管単位60aおよび第2金属管単位60bの端部同士を接続していることにより、高温環境下においても、第1金属管単位60aと第2金属管単位60bとは接触せず、光ファイバに対して強い引張応力を生じさせることは無いため、温度測定の精度を維持し、光ファイバが断線してしまうことを防止することができる。
なお、図6(c)において、ジョイント70に図6(a)と同様に第1金属管単位60a、第2金属管単位60bの螺旋形状に対応する溝が設けられていてもよい。
続いて、検出装置30の敷設時の効果について説明する。まず、上述したように、被覆材42の柔軟性および伸縮性が光ファイバガラス41の柔軟性および伸縮性よりも高いため、光ファイバ心線40の耐曲げ性が向上する。それにより、敷設時において、光ファイバ心線40の断線を抑制することができる。
次に、金属管60が可撓性を有していることから、検出装置30の敷設時に金属管60を曲げても、光ファイバ心線40に対する応力を抑制することができる。それにより、敷設時において、光ファイバ心線40の断線を抑制することができる。なお、金属編組を用いる場合には、検出装置30の敷設時に、引張により金属編組の内径が小さくなり、光ファイバ心線40およびセラミックス編組50を締め付けるおそれがある。そこで、当該締め付けを抑制するために、金属編組の伸縮性を調整することが好ましい。金属編組の伸縮性は、金属編組の被覆率、打ち数等によって調整することができる。例えば、打ち数を24本以上とすることが好ましい。また、セラミックス編組50が組紐状に編組されていることから、検出装置30の敷設時において、光ファイバ心線40に対する応力を抑制することができる。
なお、金属管60の内径が小さいと、金属管60から光ファイバ心線40に対して応力が発生するおそれがある。したがって、応力緩和の観点からは、金属管60の内径は大きい方が好ましい。しかしながら、金属管60の内径が大きいと、温度測定対象と光ファイバ心線40との距離が大きくなるおそれがある。この場合、温度変化に対する応答性が悪化するおそれがある。したがって、温度測定精度の観点からは、金属管60の内径は小さい方が好ましい。例えば、敷設時の曲げ半径、検出装置30の使用最大温度における熱膨張変位等に応じて、光ファイバ心線40対する応力が小さくなるように、金属管60の内径を設定することが好ましい。
光ファイバ心線及び/又は内部のセラミックス編組が金属螺旋管に対して長く撓みがある場合、第1金属管単位60aおよび第2金属管単位60bのジョイント70に対する挿入量を少なくすることで、金属螺旋管全体の長さを調整し、撓みを解消することができる。隣接する2つのジョイント70の距離は、敷設時に生じた曲げによる撓みを解消しやすくするため、例えば、数m〜数十mであることが好ましい。
続いて、検出装置30の製造方法について説明する。図7は、検出装置30の製造方法を表すフロー図である。図7で例示するように、まず、光ファイバ心線40を周方向に被覆するようにセラミックス編組50を作成する(ステップS1)。図8は、光ファイバ心線40にセラミックス繊維の編組を施すための製紐器80を例示する図である。図8で例示するように、製紐器80は、セラミックス繊維を巻いたボビン81を複数備えている。これらのボビン81をターンテーブル82によって回転させることにより、光ファイバ心線40を周方向に被覆するようにセラミックス編組50を編んでいく。なお、光ファイバ心線40は、セラミックス編組50によって座屈しやすい。そこで、光ファイバ心線40に曲げが生じないように、光ファイバ心線40をボビン83によって巻いておくことが好ましい。
次に、光ファイバ心線40を内包するセラミックス編組50を、金属管60内に挿通する(ステップS2)。それにより、検出装置30が完成する。光ファイバ心線40と、セラミックス編組50と、金属管60とは、互いに固定されないようにする。
ここで、セラミックス編組50を金属管60に挿通してからセラミックス編組50内に光ファイバ心線40を挿通することも理論的には可能である。しかしながら、検出装置30が長くなるほど、光ファイバ心線40をセラミックス編組50内に挿通するのは困難である。これに対して、本実施形態に係る検出装置30の製造方法によれば、セラミックス繊維を組紐状に編みながら光ファイバ心線40をセラミックス編組50に挿通するため、光ファイバ心線40を容易にセラミックス編組50内に挿通することができる。次に、光ファイバ心線40が内包された状態でセラミックス編組50を金属管60内に挿通するため、光ファイバ心線40の曲げなどが抑制される。それにより、光ファイバ心線40の断線を抑制することができる。
なお、セラミックス編組50の内径は、光ファイバ心線40の外径よりも大きくなっている。それにより、セラミックス編組50に対して、光ファイバ心線40を相対的に移動させることができる。例えば、セラミックス編組50を金属管60内に通す場合等にセラミックス編組50を伸ばして径が小さくなる場合であっても、セラミックス編組50と光ファイバ心線40との間に隙間が残るように、セラミックス編組50の伸縮性を調整することが好ましい。セラミックス編組50の伸縮性は、セラミックス編組50の被覆率、打ち数等によって調整することができる。また、セラミックス編組50は、高温においてわずかに収縮、固化などが生じるため、セラミックス編組50の内径と光ファイバ心線40の外径との差を大きくしておくことが好ましい。
また、光ファイバ心線40に対してセラミックス編組を施す際に、セラミックス編組50の伸縮により、光ファイバ心線40およびセラミックス編組50の長さに差が生じる場合がある。この場合、図9(a)で例示するように、光ファイバ心線40に撓みが生じる場合がある。この場合、セラミックス編組50から光ファイバ心線40に対して不均一な側圧がかかるため、光ファイバ心線40にマイクロベンド損失が生じる。それにより、図9(b)で例示するように、戻り光強度が距離に従って大きく減衰してしまう。この場合、温度分布測定装置100の温度測定精度が低下するおそれがある。
そこで、図9(c)で例示するように、光ファイバ心線40の撓みを解消することが好ましい。光ファイバ心線40の撓みを解消すると、光ファイバ心線40に対する側圧が抑制される。それにより、図9(d)で例示するように、戻り光強度の減衰を抑制することができる。
また、金属管60内にセラミックス編組50を挿通する際に、セラミックス編組50にも撓みが生じる場合がある。セラミックス編組50に撓みが生じると、当該撓みによって光ファイバ心線40が圧迫されて、マイクロベンド損失が生じるおそれがある。したがって、セラミックス編組50の撓みも解消することが好ましい。
撓みを解消するためには、光ファイバ心線40およびセラミックス編組50を金属管60から引っ張り出すことが好ましい。しかしながら、検出装置30の距離が大きいと、摩擦が大きくなる。この場合、光ファイバ心線40に断線が生じるおそれがある。また、当該摩擦により、セラミックス編組50の内径が小さくなり、その結果として光ファイバ心線40に断線が生じるおそれもある。そこで、図6(a)および図6(b)で説明したジョイント70を用いることが好ましい。
例えば、第1金属管単位60aに、光ファイバ心線40を内包するセラミックス編組50を挿通する。この段階において、光ファイバ心線40およびセラミックス編組50を引っ張る。この場合、第1金属管単位60aが金属管60よりも短いことから、摩擦が小さくなる。それにより、光ファイバ心線40の断線を抑制することができる。
次に、第2金属管単位60bに当該セラミックス編組50を挿通する。第1金属管単位60aおよび第2金属管単位60bの温度変化に伴う熱膨張を吸収するための遊びを持って、第1金属管単位60aおよび第2金属管単位60bの端部同士をジョイント70によって接続する。この段階において、光ファイバ心線40およびセラミックス編組50を引っ張る。この場合、第2金属管単位60bが金属管60よりも短いことから、摩擦が小さくなる。それにより、光ファイバ心線40の断線を抑制することができる。このように、ジョイント70を用いて金属管単位を順次接続する過程で光ファイバ心線40およびセラミックス編組50を引っ張ることで、光ファイバ心線40の断線を抑制しつつ、撓みを解消することができる。
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
10 測定機
11 レーザ
12 ビームスプリッタ
13 光スイッチ
14 フィルタ
15a,15b 検出器
20 制御部
21 指示部
22 温度測定部
23 記憶部
30 検出装置
40 光ファイバ心線
41 光ファイバガラス
41a コア
41b クラッド
42a カーボン層
42b ポリイミド層
42 被覆材
50 セラミックス編組
60 金属管
70 ジョイント
71 ネジ穴
72 オネジ
80 製紐器
81 ボビン
82 ターンテーブル
83 ボビン
100 温度分布測定装置

Claims (8)

  1. 光ファイバ心線と、
    前記光ファイバ心線を周方向に被覆し、前記光ファイバ心線に対して固定されていないセラミックス編組と、
    前記セラミックス編組を周方向に覆い、可撓性を有し、前記光ファイバ心線および前記セラミックス編組に対して固定されていない金属管と、を備えることを特徴とする検出装置。
  2. 前記金属管は、第1管と前記第1管と連通する第2管と、前記第1管と前記第2管とを接続するジョイントと、を備え、
    前記第1管と前記第2管との間に、隙間が設けられていることを特徴とする請求項1記載の検出装置。
  3. 前記金属管は、第1管と前記第1管と連通する第2管と、前記第1管と前記第2管とを接続するジョイントと、を備え、
    前記第1管及び前記第2管はそれぞれ螺旋管であり、
    前記ジョイントは、前記第1管と接続する第1接続口と、前記第1接続口の内部にそれぞれ設けられ前記第1管の形状に対応する形状を有する第1溝と、前記第2管と接続する第2接続口と、前記第2接続口の内部にそれぞれ設けられ前記第2管の螺旋形状に対応する螺旋形状を有する第2溝とを有し、
    前記第1管が前記第1溝に対して回転可能に螺合されている、及び/又は、前記第2管が前記第2溝に対して回転可能に螺合されている、ことを特徴とする請求項1記載の検出装置。
  4. 前記光ファイバ心線は、光ファイバガラスの表面を同心円状に被覆材で覆われており、
    前記被覆材は、カーボン層およびポリイミド層を備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の検出装置。
  5. 前記金属管は、金属螺旋管または金属編組であることを特徴とする請求項1,2,4のいずれか一項に記載の検出装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の検出装置と、
    前記光ファイバ心線に光を入射する光源と、
    前記光ファイバ心線からの後方散乱光に基づいて前記光ファイバ心線の各測定点の温度を測定する温度測定部と、を備えることを特徴とする温度分布測定装置。
  7. 光ファイバ心線に対し、前記光ファイバ心線を周方向に被覆するように、セラミックス編組を作製する第1工程と、
    前記第1工程で作製され前記光ファイバ心線を被覆する前記セラミックス編組を、可撓性を有する金属管内に挿通する第2工程と、を含むことを特徴とする検出装置の製造方法。
  8. 前記金属管は、第1管と、前記第1管と連通する第2管とを有し、
    前記第2工程において、前記第1管に前記セラミックス編組を挿通し、その後に前記第2管に前記セラミックス編組を挿通し、前記第1管および前記第2管の端部同士を、間隙を設けてジョイントによって接続することを特徴とする請求項7記載の検出装置の製造方法。
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