以下に、本発明に係る実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
[実施形態1]
図1に示す本実施形態の設定変更システム1は、車載システム10と、外部機器20とを備える。車載システム10は、車両Vに適用される。外部機器20は、車両Vの外部に設けられる。本実施形態の設定変更システム1は、車載システム10と外部機器20とが連携することで、車両Vにおいて当該車両Vに搭乗する個人にあわせた適正な車載機器14の設定変更を実現するためのシステムである。以下、各図を参照して設定変更システム1の構成について詳細に説明する。
なお、図1に図示する設定変更システム1において、電力供給、制御信号、各種情報等の授受のための各構成要素間の接続方式は、特に断りのない限り、電線等の配索材を介した有線による接続、無線通信、非接触給電等の無線による接続のいずれであってもよい。また、車載システム10が適用される車両Vは、電気車両(EV)、ハイブリッド車両(HEV)、プラグインハイブリッド車両(PHEV)、ガソリン車両、ディーゼル車両など、駆動源としてモータ又はエンジンを用いるいずれの車両であってもよい。また、当該車両Vの操作は、運転者による手動運転、半自動運転、自動運転等、いずれであってもよい。また、当該車両Vは、いわゆる個人が所有する自家用車、タクシー、レンタカー、シェアリングカーのいずれであってもよい。以下の説明では、一例として、車両Vは、特定の事業者等によって管理され複数の個人でシェアするシェアリングカーであるものとして説明する。
車載システム10は、車両Vに搭載された車載機器14の設定を変更するシステムである。車載システム10は、図1に示す構成要素を車両Vに搭載することで実現される。具体的には、車載システム10は、読取部11と、車両側通信部としての通信部12と、施錠機構13と、複数の車載機器14と、制御装置15とを備える。
読取部11は、車両Vに設けられ、車両Vに搭乗する個人の識別情報を読み取るものである。ここで、車両Vに搭乗する個人は、車両Vの運転者に限らず、車両Vを運転しない搭乗者も含むものである。また、識別情報は、車両Vに搭乗する個人を識別可能な情報である。識別情報は、例えば、個人を特定可能な生体情報であってもよい。個人を特定可能な生体情報とは、いわゆる生体認証に用いられる情報である。当該生体情報としては、例えば、指紋情報、静脈情報、顔貌情報、声紋情報、虹彩情報等の生体(個人)が発する種々の生理学的情報を含んでいてもよい。この場合、読取部11は、当該生体情報を検出可能な検出器によって構成される。また、識別情報は、例えば、ICカード等の媒体に予め登録されたID(identification)情報であってもよい。この場合、読取部11は、当該ICカード等の媒体からID情報を読み出す媒体リーダ(カードリーダ)によって構成される。
通信部12は、車両Vに搭載される無線通信機能部品である。通信部12は、車両Vと当該車両Vの外部のネットワークNとを無線により接続する通信モジュールである。ネットワークNは、車載システム10と外部機器20とを通信可能に接続するものである。ネットワークNは、有線または無線を問わず、任意の通信網を用いることができる。通信部12は、車両Vと当該ネットワークNに接続された機器との間で情報の送受信を行う。通信部12は、例えば、広域無線、狭域無線等、種々の方式の無線通信によりネットワークNを介して車両Vの外部の通信機器と通信する。ここで、広域無線の方式は、例えば、ラジオ(AM、FM)、TV(UHF、4K、8K)、TEL、GPS、WiMAX(登録商標)等である。また、狭域無線の方式は、例えば、ETC/DSRC、VICS(登録商標)、無線LAN、ミリ波通信等である。本実施形態の通信部12は、少なくともネットワークNを介して当該ネットワークNに接続された外部機器20との間で情報の送受信を行う。車載システム10は、当該通信部12を介して外部機器20と相互に通信し連携することで当該外部機器20から様々なクラウドサービスを受けることができる。本実施形態の通信部12は、読取部11によって読み取られた識別情報を、ネットワークNを介して当該外部機器20に送信可能な機能を有する。また、本実施形態の通信部12は、当該外部機器20によって認証された識別情報に応じた設定情報、及び、開錠情報を受信可能な機能を有する。ここで、設定情報とは、車載システム10が適用された車両Vに搭載されている車載機器14の設定を、当該車両Vに搭乗する個人にあわせて任意に変更するための情報である。本実施形態の設定情報は、外部機器20に識別情報に応じて予め登録されている。設定情報は、識別情報に対応する個人の要望、好み、嗜好等に応じて予め設定され、当該識別情報と関連付けられて予め外部機器20に登録される。また、開錠情報とは、車載システム10が適用された車両Vの施錠機構13を開錠するための情報である。本実施形態の開錠情報は、外部機器20に予め登録されている。本実施形態の通信部12は、ネットワークNを介して、外部機器20から設定情報、及び、開錠情報を受信する。
施錠機構13は、車両Vに設けられ、車両Vのドアを施錠可能なものである。施錠機構13は、施錠状態とされることで車両Vのドアの開放を不能とする。一方、施錠機構13は、開錠状態とされることで車両Vのドアの開放を可能とする。更に言えば、本実施形態の施錠機構13は、当該車載システム10が適用された車両Vに対応する上記開錠情報に基づいて開錠状態とすることが可能である。施錠機構13は、種々の公知の形式のものを用いることができる。
車載機器14は、車両Vに搭載され種々の機能を実現させる機器である。車載機器14は、車両Vに複数設けられる。複数の車載機器14は、例えば、車両Vの製造時に当該車両Vに据え付けられるものであってもよいし、車両Vの製造後に後付けで車両Vに据え付けられるいわゆるアフター品等であってもよい。本実施形態の車載機器14は、車両Vに搭乗する個人にあわせて設定を変更可能な機器である。更に言えば、本実施形態の車載機器14は、上述した設定情報に基づいて設定を変更可能な機器である。複数の車載機器14は、例えば、走行系アクチュエータ、車両環境系機器、マルチメディア(Multi Media)系機器等を含んでいてもよい。走行系アクチュエータとしては、例えば、車両Vを走行させる駆動装置である走行用パワートレーン(エンジン、モータジェネレータ、トランスミッション)、車両Vの操舵を行う操舵装置、車両Vの制動を行う制動装置等を含んでいてもよい。車両環境系機器としては、例えば、ヘッドライト、テールランプ、ルームランプ等の各種照明機器、空調機器、ワイパ機器、ミラー、シート等を含んでいてもよい。マルチメディア系機器としては、例えば、ナビゲーション装置、オーディオ装置、メータ、各種ディスプレイ等の機器を含んでいてもよい。図1に示す複数の車載機器14は、一例として、ステアリング14A、シート14B、ミラー14C、HMI(Human Machine Interface)装置14Dを含んで構成される。ステアリング14A、シート14B、ミラー14Cは、車両Vに搭乗する個人にあわせてポジションの設定を変更可能である。HMI装置14Dは、車両V内において種々の情報を提供する機器である。HMI装置14Dは、典型的には、上述したマルチメディア系機器である。HMI装置14Dは、情報提供の形式、態様等を含むいわゆるユーザインタフェース (UI:User Interface)の設定を、車両Vに搭乗する個人の要望、好みに則して変更しカスタマイズ可能である。例えば、HMI装置14Dは、ユーザインタフェースの設定を変更可能であるものとして、車両Vにおける様々な計測値を表示するメータMEを含んでいてもよい。メータMEは、例えば、図2、図3に示すように、計測値を含む車両情報を表示可能なディスプレイDを備える。そして、メータMEは、ユーザインタフェースの設定として、図2、図3に示すように、当該ディスプレイDの表示レイアウト等を変更可能なものである。また、HMI装置14Dは、例えば、インストールされるアプリケーションの内容を設定変更可能なものであってもよい。
制御装置15は、車載システム10の各部を統括的に制御するものである。制御装置15は、車両Vの全体を統括的に制御するECUによって兼用されてもよい。制御装置15は、外部機器20と連携し車載機器14の設定変更を実現するための種々の演算処理を実行する。制御装置15は、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等の中央演算処理装置、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)及びインターフェースを含む周知のマイクロコンピュータを主体とする電子回路を含んで構成される。制御装置15は、読取部11、通信部12、施錠機構13、及び、車載機器14が電気的に接続される。制御装置15は、各種の検出信号や各部を駆動させるための駆動信号等の各種の電気信号を各部との間で相互に授受することができる。
具体的には、制御装置15は、機能概念的に、インターフェース部15A、記憶部15B、及び、処理部15Cを含んで構成される。インターフェース部15A、記憶部15B、及び、処理部15Cは、電気的に接続されている各種機器との間で種々の情報を相互に授受することができる。インターフェース部15Aは、読取部11、通信部12、施錠機構13、車載機器14等と種々の情報を送受信するためのインターフェースである。すなわち、インターフェース部15Aは、各部との間で電線等を介し情報を有線通信する機能、各部との間で無線通信ユニット等を介して情報を無線通信する機能等を有している。記憶部15Bは、メモリ等の車両側記憶装置である。記憶部15Bは、制御装置15での各種処理に必要な条件や情報、制御装置15で実行する各種プログラムやアプリケーション、制御データ等が格納されている。また、記憶部15Bは、読取部11によって読み取られた識別情報や通信部12によって受信された設定情報、開錠情報等の各種情報を一時的に記憶することもできる。記憶部15Bは、処理部15C等によってこれらの情報が必要に応じて読み出される。処理部15Cは、各種入力信号等に基づいて、記憶部15Bに記憶されている各種プログラムを実行し、当該プログラムが動作することにより各部に出力信号を出力し各種機能を実現するための種々の処理を実行する部分である。
より詳細には、処理部15Cは、機能概念的に、通信処理部15a、開錠部としての開錠処理部15b、及び、設定変更部としての設定変更処理部15cを含んで構成される。
通信処理部15aは、通信部12を制御し当該通信部12を介して車両VとネットワークNに接続された機器(外部機器20)との間で種々の情報を送受信するための処理を行う機能を有する部分である。ここでは、通信処理部15aは、読取部11によって読み取られた識別情報を通信部12によって外部機器20に送信する処理を実行可能である。また、通信処理部15aは、外部機器20によって認証された識別情報に応じた設定情報、及び、開錠情報を通信部12によって受信する処理を実行可能である。
開錠処理部15bは、施錠機構13を制御し当該施錠機構13の施錠状態と開錠状態とを切り替える処理を行う機能を有する部分である。ここでは、開錠処理部15bは、通信部12によって受信された開錠情報に基づいて施錠機構13を開錠状態とし車両Vを開錠する処理を実行可能である。
設定変更処理部15cは、各車載機器14を制御し当該各車載機器14の設定を変更する処理を行う機能を有する部分である。ここでは、設定変更処理部15cは、通信部12によって受信された設定情報に基づいて各車載機器14の設定を変更する処理を実行可能である。例えば、設定変更処理部15cは、通信部12によって受信された設定情報に基づいて、ステアリング14A、シート14B、ミラー14Cのポジションの設定やHMI装置14DのUIの設定を変更する。
外部機器20は、車両Vの外部のネットワークN上に実装されるクラウドサービス機器(クラウドサーバ)を構成するものである。外部機器20は、車載システム10と連携し車両Vの車載機器14の設定変更を実現するための種々の演算処理を実行する。外部機器20は、CPU、MPU、ASIC、FPGA等の中央演算処理装置、ROM、RAM及びインターフェースを含む周知のマイクロコンピュータを主体とする電子回路を含んで構成される。外部機器20は、車両Vとの間でネットワークNを介して相互に情報を送受信することができる。外部機器20は、既知のPCやワークステーションなどのコンピュータシステムに下記で説明する種々の処理を実現させるアプリケーションをインストールすることで構成することもできる。
具体的には、外部機器20は、機能概念的に、外部機器側通信部としてのインターフェース部20A、記憶部20B、及び、処理部20Cを含んで構成される。インターフェース部20A、記憶部20B、及び、処理部20Cは、電気的に接続されている各種機器との間で種々の情報を相互に授受することができる。インターフェース部20Aは、ネットワークN等と種々の情報を送受信するためのインターフェースである。すなわち、インターフェース部20Aは、ネットワークNとの間で電線等を介し情報を有線通信する機能、ネットワークNとの間で無線通信ユニット等を介して情報を無線通信する機能等を有している。記憶部20Bは、外部機器側記憶装置である。記憶部20Bは、例えば、上述の記憶部15Bよりも大容量の情報を記憶可能なものである。記憶部20Bは、例えば、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)、光ディスクなどの比較的に大容量の記憶装置、あるいは、RAM、フラッシュメモリ、NVSRAM(Non Volatile Static Random Access Memory)などのデータを書き換え可能な半導体メモリであってもよい。記憶部20Bは、外部機器20での各種処理に必要な条件や情報、外部機器20で実行する各種プログラムやアプリケーション、制御データ等が格納されている。また、記憶部20Bは、インターフェース部20Aによって受信された識別情報等の各種情報を一時的に記憶することもできる。記憶部20Bは、処理部20C等によってこれらの情報が必要に応じて読み出される。処理部20Cは、各種入力信号等に基づいて、記憶部20Bに記憶されている各種プログラムを実行し、当該プログラムが動作することにより各種機能を実現するための種々の処理を実行する部分である。
より詳細には、記憶部20Bは、予約情報データベース(以下、「予約情報DB」と略記する。)20a、開錠情報データベース(以下、「開錠情報DB」と略記する。)20b、設定情報データベース(以下、「設定情報DB」と略記する。)20cを含んで構成される。予約情報DB20aは、予約車両を特定するための予約車両情報と、当該予約車両を予約した個人の識別情報とを関連付けて記憶する部分である。開錠情報DB20bは、予約車両を特定するための予約車両情報と、当該予約車両を開錠するための開錠情報とを関連付けて記憶する部分である。設定情報DB20cは、個人を識別する識別情報と、予約車両における各車載機器14の設定を変更するための設定情報とを関連付けて記憶する部分である。これら予約車両情報、開錠情報、識別情報、設定情報は、予め外部機器20に入力され処理部20Cによって相互に関連付けられて、予約情報DB20a、開錠情報DB20b、設定情報DB20cにそれぞれ登録される。
処理部20Cは、機能概念的に、通信処理部20d、登録処理部20e、及び、認証部としての認証処理部20fを含んで構成される。
通信処理部20dは、インターフェース部20Aを制御し当該インターフェース部20Aを介して外部機器20とネットワークNに接続された車載システム10の通信部12との間で種々の情報を送受信するための処理を行う機能を有する部分である。ここでは、通信処理部20dは、通信部12によって送信された識別情報をインターフェース部20Aによって受信する処理を実行可能である。また、通信処理部20dは、認証処理部20fによって認証された識別情報に応じた設定情報、及び、開錠情報をインターフェース部20Aによって通信部12に送信する処理を実行可能である。
登録処理部20eは、入力機器から入力された各種情報を予め予約情報DB20a、開錠情報DB20b、設定情報DB20cに格納、登録する処理を行う機能を有する部分である。ここで、入力機器とは、外部機器20に直接、あるいは、ネットワークNを介して接続される各種端末機器、タッチパッド、マウス、キーボード等の機器である。車両Vの使用を希望する個人や事業者等は、当該入力機器を介して外部機器20に予約車両情報、開錠情報、識別情報、設定情報を入力する。登録処理部20eは、車両Vの使用を希望する個人によって入力された希望の予約車両を特定するための予約車両情報と、当該予約車両を予約した個人の識別情報とを関連付けて予約情報DB20aに登録する処理を実行可能である。また、登録処理部20eは、事業者等によって入力された予約車両を特定するための予約車両情報と、当該予約車両を開錠するための開錠情報とを関連付けて開錠情報DB20bに登録する処理を実行可能である。また、登録処理部20eは、車両Vの使用を希望する個人によって入力された予約車両における各車載機器14の設定を変更するための設定情報と、当該個人を特定する識別情報とを関連付けて設定情報DB20cに登録する処理を実行可能である。この場合、車両V(予約車両)の使用を希望する個人は、本人の要望、好み、嗜好等に応じて当該設定情報を入力する。
認証処理部20fは、インターフェース部20Aによって受信された識別情報を認証する処理を実行する機能を有する部分である。ここでは、認証処理部20fは、登録識別情報と受信識別情報とを照会する処理を実行可能である。ここで、登録識別情報とは、予約情報DB20aに登録されている識別情報であって、識別情報を送信してきた車両Vに対応する予約車両情報に関連付けられた識別情報である。一方、受信識別情報とは、インターフェース部20Aによって受信された識別情報である。認証処理部20fは、予約情報DB20aから登録識別情報を読み出し、当該読み出した登録識別情報と受信識別情報とを照会する。そして、認証処理部20fは、登録識別情報と受信識別情報とが一致する場合に、当該受信された識別情報(受信識別情報)を認証する処理を実行可能である。一方、認証処理部20fは、登録識別情報と受信識別情報とが一致しない場合に、当該受信された識別情報(受信識別情報)を認証しない処理を実行可能である。
次に、図4のフロー図を参照して設定変更方法の一例を説明する。以下で説明する設定変更方法は、設定変更システム1によって実行される。なお、この場合、予約車両情報、開錠情報、識別情報、設定情報は、登録処理部20eによって、相互に関連付けられて、事前に予約情報DB20a、開錠情報DB20b、設定情報DB20cにそれぞれ登録されている。
まず、車載システム10の読取部11は、読み取り工程を実行する(ステップST1)。この読み取り工程は、車両Vで読取部11によって当該車両Vに搭乗する個人の識別情報を読み取る工程である。読取部11は、例えば、識別情報として、生体情報、あるいは、ID情報を読み取る。
次に、読取部11は、識別情報の読み取りが完了したか否かを判定する(ステップST2)。読取部11は、識別情報の読み取りが完了していないと判定した場合(ステップST2:No)、ステップST1の処理に戻って以降の処理を繰り返し実行する。読取部11は、識別情報の読み取りが完了したと判定した場合(ステップST2:Yes)、ステップST3の処理に移行する。
車載システム10の通信処理部15aは、ステップST3の処理では、識別情報送信工程を実行する(ステップST3)。この識別情報送信工程は、通信処理部15aによって識別情報送信処理を実行する工程である。当該識別情報送信処理は、読み取り工程(ステップST1)で読取部11によって読み取られた識別情報を通信部12によって外部機器20に送信する処理である。
次に、外部機器20の通信処理部20dは、識別情報受信工程を実行する(ステップST4)。この識別情報受信工程は、通信処理部20dによって識別情報受信処理を実行する工程である。当該識別情報受信処理は、識別情報送信工程(ステップST3)で通信部12によって送信された識別情報を外部機器20でインターフェース部20Aによって受信する処理である。
次に、外部機器20の認証処理部20fは、認証工程を実行する(ステップST5)。この認証工程は、認証処理部20fによって認証処理を実行する工程である。当該認証処理は、識別情報受信工程(ステップST4)でインターフェース部20Aによって受信された識別情報を認証する処理である。認証処理部20fは、認証処理では、予約情報DB20aから、識別情報を送信してきた車両Vに対応する予約車両情報に関連付けられた識別情報である登録識別情報を読み出す。そして、認証処理部20fは、識別情報受信工程(ステップST4)でインターフェース部20Aによって受信された識別情報である受信識別情報と、当該登録識別情報とを照会する。そして、認証処理部20fは、登録識別情報と受信識別情報とが一致する場合に、当該受信識別情報を認証する。一方、認証処理部20fは、登録識別情報と受信識別情報とが一致しない場合に、当該受信識別情報を認証しない。
次に、認証処理部20fは、認証工程(ステップST5)での認証が適正であったか否かを判定する(ステップST6)。認証処理部20fは、認証工程(ステップST5)での認証が適正であった、すなわち、受信識別情報を認証した場合(ステップST6:Yes)、ステップST7の処理に移行する。認証処理部20fは、認証工程(ステップST5)での認証が不適正であった、すなわち、受信識別情報を認証しなかった場合(ステップST6:No)、この設定変更方法に関する処理を終了する。この場合、認証処理部20fは、例えば、通信処理部20dの処理によってインターフェース部20Aを介して非認証を表す情報を車載システム10に送信し、種々の出力装置(例えば、スピーカや車両Vの外部からも目視できる表示装置等)に出力させてもよい。
通信処理部20dは、ステップST7の処理では、設定情報・開錠情報送信工程を実行する(ステップST7)。この設定情報・開錠情報送信工程は、通信処理部20dによって設定情報・開錠情報送信処理を実行する工程である。当該設定情報・開錠情報送信処理は、認証工程(ステップST5)で認証処理部20fによって認証された識別情報に応じた設定情報、及び、開錠情報をインターフェース部20Aによって車両Vに送信する処理である。通信処理部20dは、設定情報・開錠情報送信処理では、認証工程(ステップST5)で認証処理部20fによって認証された識別情報に関連付けられた設定情報を設定情報DB20cから読み出す。また、通信処理部20dは、認証工程(ステップST5)で認証処理部20fによって認証された識別情報に関連付けられた予約車両情報を予約情報DB20aから読み出すと共に当該予約車両情報に関連付けられた開錠情報を開錠情報DB20bから読み出す。そして、通信処理部20dは、当該読み出した設定情報、及び、開錠情報をインターフェース部20Aによって通信部12に送信する。
次に、通信処理部15aは、設定情報・開錠情報受信工程を実行する(ステップST8)。この設定情報・開錠情報受信工程は、通信処理部15aによって設定情報・開錠情報受信処理を実行する工程である。当該設定情報・開錠情報受信処理は、設定情報・開錠情報送信工程(ステップST7)でインターフェース部20Aによって送信された設定情報、及び、開錠情報を車両Vで通信部12によって受信する処理である。
次に、車載システム10の開錠処理部15bは、開錠工程を実行する(ステップST9)。この開錠工程は、開錠処理部15bによって開錠処理を実行する工程である。当該開錠処理は、設定情報・開錠情報受信工程(ステップST8)で通信部12によって受信された開錠情報に基づいて施錠機構13を開錠状態とし車両Vを開錠する処理である。
次に、車載システム10の設定変更処理部15cは、設定変更工程を実行し(ステップST10)、この設定変更方法に関する処理を終了する。この設定変更工程は、設定変更処理部15cによって設定変更処理を実行する工程である。当該設定変更処理は、設定情報・開錠情報受信工程(ステップST8)で通信部12によって受信された設定情報に基づいて各車載機器14の設定を変更する処理である。
以上で説明した車載システム10、設定変更システム1、設定変更方法によれば、車両Vに設けられた読取部11によって読み取られた個人の識別情報を通信部12によって車両Vの外部の外部機器20に送信する。そして、車載システム10は、外部機器20によって認証された当該識別情報に応じた設定情報を通信部12によって受信する。そして、車載システム10は、当該通信部12によって受信された設定情報に基づいて設定変更処理部15cによって車載機器14の設定を変更する。この構成により、車載システム10、設定変更システム1、及び、設定変更方法によれば、車両Vに搭載されている車載機器14を簡単に一括で個人の要望、好み、嗜好にあわせた設定に変更することができる。更に言えば、車載システム10、設定変更システム1、及び、設定変更方法によれば、例えば、車両Vが複数の個人でシェアされるような場合であっても、車両Vに搭乗する個人の要望、好み、嗜好にあわせた乗り慣れた設定を簡単に即座に再現することができる。また、車載システム10、設定変更システム1、及び、設定変更方法によれば、例えば、車載システム10が搭載されている車両Vであればいかなる車両Vであっても車両Vに搭乗する個人の要望、好み、嗜好にあわせた乗り慣れた設定を簡単に即座に再現することができる。更に言えば、車載システム10、設定変更システム1、及び、設定変更方法によれば、車両V内に据え付けられた車載機器14をカスタマイズし易い構成とすることができる。この結果、車載システム10、設定変更システム1、及び、設定変更方法によれば、車両Vに搭乗する個人にあわせて適正に車載機器14の設定を変更することができる。
より詳細には、以上で説明した車載システム10、設定変更システム1、設定変更方法は、設定情報が外部機器20に識別情報に応じて予め登録されており、通信部12が外部機器20から当該設定情報を受信する構成となっている。この結果、車載システム10、設定変更システム1、及び、設定変更方法によれば、外部機器20から受信する識別情報に基づいて車両Vに搭乗する個人にあわせて適正に車載機器14の設定を変更することができる。
さらに、以上で説明した車載システム10、設定変更システム1、設定変更方法は、通信部12が設定情報と共に開錠情報を受信し、開錠処理部15bが当該開錠情報に基づいて車両Vの施錠機構13を開錠する。この構成により、車載システム10、設定変更システム1、及び、設定変更方法によれば、車両Vの開錠時に車載機器14の設定を変更しておくことができるので、当該個人が車両Vに乗り込んだ際にはすでに車載機器14の設定変更を終わらせておくことができる。
[実施形態2]
実施形態2に係る車載システム、設定変更システム、及び、設定変更方法は、読取部の構成が実施形態1とは異なる。以下では、上述した実施形態と同様の構成要素には共通の符号が付されるとともに、共通する構成、作用、効果については、重複した説明はできるだけ省略する(以下同様)。
図5に示す本実施形態に係る設定変更システム201は、車載システム10にかえて車載システム210を備えると共に、さらに、携帯端末230を備える点で上述の設定変更システム1と異なる。設定変更システム201のその他の構成は、当該設定変更システム1と略同様の構成である。本実施形態に係る車載システム210は、読取部11にかえて読取部211を備える点で上述の車載システム10と異なる。車載システム210のその他の構成は、当該車載システム10と略同様の構成である。
読取部211は、読取部11と同様に、車両Vに設けられ、車両Vに搭乗する個人の識別情報を読み取るものである。本実施形態の読取部211は、携帯端末230から識別情報を読み取り可能である。ここでは、読取部211は、携帯端末230と相互に通信することで携帯端末230から識別情報を受信可能な機器によって構成される。読取部211は、典型的には、近距離無線通信等の方式の無線通信により携帯端末230と通信する。近距離無線通信の方式は、例えば、W−LAN、Wi−Fi(登録商標)、Bluetooh(登録商標)等の近距離無線通信(NFC)等である。
携帯端末230は、車両Vの内部に持ち込み可能、かつ、車両Vの外部に持ち出し可能な機器である。携帯端末230は、読取部211と相互に通信可能であり、識別情報を読取部211によって読み取り可能に記憶している。携帯端末230は、典型的には、車載システム210や外部機器20との間でネットワークNを介して相互に情報を送受信することもできる。携帯端末230は、CPU、MPU、ASIC、FPGA等の中央演算処理装置、ROM、RAM及びインターフェースを含む周知のマイクロコンピュータを主体とする電子回路を含んで構成される。携帯端末230は、他の使用用途と兼用可能である汎用機器として構成されてもよいし、設定変更システム201専用の専用機器として構成されてもよい。携帯端末230は、例えば、携帯電話、スマートフォン、PHS、PDA、タブレット型PC、ノート型PC、ウェアラブル端末等によって構成される。
具体的には、携帯端末230は、機能概念的に、携帯端末通信部としてのインターフェース部230A、記憶部230B、及び、処理部230Cを含んで構成される。インターフェース部230A、記憶部230B、及び、処理部230Cは、接続され相互に種々の情報を授受することができる。インターフェース部230Aは、ネットワークNや読取部211等と種々の情報を送受信するためのインターフェースである。すなわち、インターフェース部230Aは、ネットワークNとの間で電線等を介し情報を有線通信する機能、ネットワークNとの間で無線通信ユニット等を介して情報を無線通信する機能等を有している。また、インターフェース部230Aは、近距離無線通信等の方式の無線通信により読取部211と通信する機能を有している。記憶部230Bは、携帯端末230に内蔵される携帯端末内蔵記憶装置である。記憶部230Bは、携帯端末230での各種処理に必要な条件や情報、携帯端末230で実行する各種プログラムやアプリケーション、制御データ等が格納されている。また、記憶部230Bは、インターフェース部230Aによって受信された各種情報を一時的に記憶することもできる。記憶部230Bは、処理部230C等によってこれらの情報が必要に応じて読み出される。処理部230Cは、各種入力信号等に基づいて、記憶部230Bに記憶されている各種プログラムを実行し、当該プログラムが動作することにより各種機能を実現するための種々の処理を実行する部分である。
より詳細には、記憶部230Bは、識別情報記憶部230aを含んで構成される。識別情報記憶部230aは、個人を識別可能である識別情報を記憶する部分である。識別情報は、予め携帯端末230に入力され処理部230Cによって識別情報記憶部230aに登録される。
処理部230Cは、機能概念的に、通信処理部230b、及び、登録処理部230cを含んで構成される。
通信処理部230bは、インターフェース部230Aを制御し当該インターフェース部230Aを介してネットワークNに接続された車載システム210の通信部12や外部機器20のインターフェース部20Aとの間で種々の情報を送受信するための処理を行う機能を有する部分である。ここでは、通信処理部230bは、携帯端末230が読取部211と通信可能な領域に入ると、インターフェース部230Aを介して当該読取部211に識別情報を送信する処理を実行可能である。
登録処理部230cは、入力機器から入力された識別情報を予め識別情報記憶部230aに格納、登録する処理を行う機能を有する部分である。ここで、入力機器とは、携帯端末230に直接、あるいは、ネットワークNを介して接続される各種端末機器、タッチパッド、マウス、キーボード等の機器である。車両Vの使用を希望する個人は、当該入力機器を介して携帯端末230に識別情報を入力する。登録処理部230cは、車両Vの使用を希望する個人によって入力された当該識別情報を識別情報記憶部230aに登録する処理を実行可能である。
上記のように構成される設定変更システム201は、上述の図4のフロー図で説明した設定変更方法において、読み取り工程(ステップST1)の内容が上述とは異なり、その他の処理については、上述とほぼ同様の処理となる。この場合、車載システム210の読取部211は、読み取り工程(ステップST1)では、携帯端末230から識別情報を読み取る。通信処理部230bは、携帯端末230が読取部211と通信可能な領域に入ると、識別情報記憶部230aから識別情報を読み出す処理を実行する。そして、通信処理部230bは、インターフェース部230Aを介して当該読取部211に識別情報を送信する処理を実行する。この結果、読取部211は、携帯端末230から識別情報を読み取ることができる。
以上で説明した車載システム210、設定変更システム201、設定変更方法によれば、車両Vに搭乗する個人にあわせて適正に車載機器14の設定を変更することができる。この場合、本実施形態の車載システム210は、読取部211によって携帯端末230から読み取られた識別情報に基づいて外部機器20において認証がなされる。そして、車載システム210は、当該認証された識別情報に応じた設定情報に基づいて車載機器14の設定を変更することができる。
[実施形態3]
実施形態3に係る車載システム、設定変更システム、及び、設定変更方法は、設定情報の登録場所が実施形態2とは異なる。
図6に示す本実施形態に係る設定変更システム301は、外部機器20にかえて外部機器320を備え、携帯端末230にかえて携帯端末330を備える点で上述の設定変更システム201と異なる。設定変更システム301のその他の構成は、当該設定変更システム201と略同様の構成である。本実施形態に係る外部機器320は、記憶部20Bにかえて記憶部320Bを備え、処理部20Cにかえて処理部320Cを備える点で上述の外部機器20と異なる。外部機器320のその他の構成は、当該外部機器20と略同様の構成である。本実施形態に係る携帯端末330は、記憶部230Bにかえて記憶部330Bを備える点で上述の携帯端末230と異なる。携帯端末330のその他の構成は、当該携帯端末230と略同様の構成である。そして、本実施形態の設定情報は、携帯端末330に識別情報に応じて予め登録されている。また、本実施形態の通信部12は、外部機器320によって認証された識別情報に応じて当該外部機器320から指令を受信した携帯端末330から当該設定情報を受信する。
具体的には、本実施形態の外部機器320の記憶部320Bは、設定情報DB20cを備えない点で上述の記憶部20Bと異なる。記憶部320Bのその他の構成は、当該記憶部20Bと略同様の構成である。
また、本実施形態の外部機器320の処理部320Cは、通信処理部20d、登録処理部20e、認証処理部20fに加えて、さらに指令生成部320gを含んで構成される点で上述の処理部20Cと異なる。処理部320Cのその他の構成は、当該処理部20Cと略同様の構成である。指令生成部320gは、認証処理部20fによって受信識別情報が認証された場合に設定情報送信指令を生成する処理を実行する機能を有する部分である。ここで、設定情報送信指令とは、携帯端末330によって設定情報を車載システム210に送信させるための指令である。指令生成部320gは、認証処理部20fによって受信識別情報が認証されると、設定情報送信指令を生成する処理を実行可能である。そして、本実施形態の通信処理部20dは、指令生成部320gによって生成された設定情報送信指令をインターフェース部20Aによって携帯端末330のインターフェース部230Aに送信する処理を実行可能である。なお、本実施形態の通信処理部20dは、上記と同様に、認証処理部20fによって認証された識別情報に応じた開錠情報をインターフェース部20Aによって通信部12に送信する処理を実行可能である。一方、本実施形態の通信処理部20dは、認証処理部20fによって認証された識別情報に応じた設定情報をインターフェース部20Aによって通信部12に送信する処理を実行する機能を有していない。
そして、本実施形態の携帯端末330の記憶部330Bは、識別情報記憶部230aに加えて、さらに設定情報記憶部330dを含んで構成される点で上述の記憶部230Bと異なる。記憶部330Bのその他の構成は、当該記憶部230Bと略同様の構成である。設定情報記憶部330dは、車両Vに搭乗する個人にあわせた設定情報を記憶する部分である。設定情報は、予め携帯端末330に入力され処理部320Cによって設定情報記憶部330dに登録される。車両Vの使用を希望する個人は、入力機器を介して携帯端末330に設定情報を入力する。本実施形態の登録処理部230cは、車両Vの使用を希望する個人によって入力された当該設定情報を設定情報記憶部330dに登録する処理を実行可能である。この場合、車両V(予約車両)の使用を希望する個人は、本人の要望、好み、嗜好等に応じて当該設定情報を入力する。
また、本実施形態の通信処理部230bは、通信処理部20dによって送信された設定情報送信指令をインターフェース部230Aによって受信する処理を実行可能である。そして、本実施形態の通信処理部230bは、通信処理部20dによって送信された設定情報送信指令を受信すると、設定情報記憶部330dから設定情報を読み出しインターフェース部230Aによって車載システム210の通信部12に送信する処理を実行可能である。そして、本実施形態の車載システム210の通信処理部15aは、携帯端末330の通信処理部230bによって送信された設定情報を通信部12によって受信する処理を実行可能である。
次に、図7のフロー図を参照して設定変更方法の一例を説明する。ここでも、上述の図4の説明と共通する説明については、重複した説明をできるだけ省略する。この場合、設定情報は、登録処理部230cによって、携帯端末330の設定情報記憶部330dに登録されている。
外部機器320の通信処理部20dは、ステップST6の処理で、認証工程(ステップST5)での認証が適正であったと判定された場合、指令送信工程を実行する(ステップST307A)。この指令送信工程は、通信処理部20dによって指令送信処理を実行する工程である。当該指令送信処理は、認証工程(ステップST5)で認証処理部20fによって認証された識別情報に応じて指令生成部320gによって生成された設定情報送信指令を、インターフェース部20Aによって当該識別情報に応じた携帯端末330に送信する処理である。
次に、携帯端末330の通信処理部230bは、指令受信工程を実行する(ステップST307B)。この指令受信工程は、通信処理部230bによって指令受信処理を実行する工程である。当該指令受信処理は、指令送信工程(ステップST307A)でインターフェース部20Aによって送信された設定情報送信指令を携帯端末330のインターフェース部230Aによって受信する処理である。
次に、通信処理部20d、及び、通信処理部230bは、設定情報・開錠情報送信工程を実行する(ステップST307C)。この設定情報・開錠情報送信工程は、通信処理部230bによって設定情報送信処理を実行し、通信処理部20dによって開錠情報送信処理を実行する工程である。当該設定情報送信処理は、指令受信工程(ステップST307B)でインターフェース部230Aによって受信された設定情報送信指令に基づいて、設定情報をインターフェース部230Aによって車両Vに送信する処理である。通信処理部230bは、設定情報送信処理では、設定情報を設定情報記憶部330dから読み出す。そして、通信処理部230bは、当該読み出した設定情報をインターフェース部230Aによって通信部12に送信する。また、当該開錠情報送信処理は、認証工程(ステップST5)で認証処理部20fによって認証された識別情報に応じた開錠情報をインターフェース部20Aによって車両Vに送信する処理である。通信処理部20dは、開錠情報送信処理では、認証工程(ステップST5)で認証処理部20fによって認証された識別情報に関連付けられた予約車両情報を予約情報DB20aから読み出すと共に当該予約車両情報に関連付けられた開錠情報を開錠情報DB20bから読み出す。そして、通信処理部20dは、当該読み出した開錠情報をインターフェース部20Aによって通信部12に送信する。
次に、通信処理部15aは、設定情報・開錠情報受信工程を実行する(ステップST308)。この設定情報・開錠情報受信工程は、通信処理部15aによって設定情報受信処理、及び、開錠情報受信処理を実行する工程である。当該設定情報受信処理は、設定情報・開錠情報送信工程(ステップST307C)でインターフェース部230Aによって送信された設定情報を車両Vで通信部12によって受信する処理である。また、当該開錠情報受信処理は、設定情報・開錠情報送信工程(ステップST307C)でインターフェース部20Aによって送信された開錠情報を車両Vで通信部12によって受信する処理である。
次に、開錠処理部15bは、設定情報・開錠情報受信工程(ステップST308)で受信した開錠情報に基づいて開錠工程を実行する(ステップST9)。そして、設定変更処理部15cは、設定情報・開錠情報受信工程(ステップST308)で受信した設定情報に基づいて設定変更工程を実行し(ステップST10)、この設定変更方法に関する処理を終了する。
以上で説明した車載システム210、設定変更システム301、設定変更方法によれば、車両Vに搭乗する個人にあわせて適正に車載機器14の設定を変更することができる。ここでは、車載システム210、設定変更システム301、設定変更方法は、設定情報が携帯端末330に識別情報に応じて予め登録されており、通信部12が外部機器20からの設定情報送信指令を受けた携帯端末330から当該設定情報を受信する構成となっている。この結果、車載システム210、設定変更システム301、設定変更方法によれば、携帯端末330から受信する設定情報に基づいて車両Vに搭乗する個人にあわせて適正に車載機器14の設定を変更することができる。
なお、上述した本発明の実施形態に係る車載システム、設定変更システム、及び、設定変更方法は、上述した実施形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された範囲で種々の変更が可能である。
以上で説明した制御装置15、外部機器20、320、携帯端末230、330は、各部が別体に構成され、当該各部が各種の電気信号を相互に授受可能に接続されることで構成されてもよく、一部の機能が他の制御装置によって実現されてもよい。また、以上で説明したプログラム、アプリケーション、各種データ等は、適宜、更新されてもよいし、設定変更システム1、201、301に対して任意のネットワークNを介して接続されたサーバに記憶されていてもよい。以上で説明したプログラム、アプリケーション、各種データ等は、例えば、必要に応じてその全部又は一部をダウンロードすることも可能である。また、例えば、制御装置15、外部機器20、320、携帯端末230、330が備える処理機能については、その全部又は任意の一部を、例えば、CPU等及び当該CPU等にて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジック等によるハードウェアとして実現してもよい。
以上の説明では、一例として、車両Vは、いわゆるシェアリングカーであるものとして説明したがこれに限らない。車両Vは、例えば、個人が所有する自家用車等であってもよい。この場合、設定変更システム1、201、301は、施錠機構13、開錠処理部15b、開錠情報DB20b等を備えず、設定変更方法は、開錠工程(ステップST9)を含まなくてもよい。
以上で説明した外部機器20、320は、その全部又は任意の一部の機能が他の外部機器、例えば、車両Vとは異なる個人所有の自家用車内でかつネットワークNに接続された機器によって実現されてもよい。例えば、設定情報DB20cは、車両Vとは異なる個人所有の自家用車内の記憶装置によって構成されてもよい。
以上の説明では、複数の車載機器14は、一例として、ステアリング14A、シート14B、ミラー14C、HMI装置14Dを含んで構成されるものとして説明したがこれに限らない。以上の説明では、車載機器14は、車両Vに複数設けられるものとして説明したがこれに限らず1つであってもよい。
以上で説明した登録処理部20は、車両Vの使用を希望する個人によって入力機器を介して入力された設定情報を設定情報DB20cに格納、登録するものとして説明したがこれに限らない。登録処理部20eは、例えば、実際に車両Vで個人にあわせて車載機器14の設定が変更された後、通信部12によって外部機器20に送信された当該車載機器14の設定状態に関する情報に基づいて設定情報DB20cに設定情報を格納、登録してもよい。登録処理部230cによる設定情報記憶部330dへの設定情報の登録も同様である。
以上で説明した設定情報送信処理、開錠情報送信処理、設定情報受信処理、及び、開錠情報受信処理の実行順序は、上記に限らず、設定情報送信処理の後に設定情報受信処理が実行され、開錠情報送信処理の後に開錠情報受信処理が実行されればいずれの順序でもよい。