以下、本明細書において用いられる用語の定義を説明する。
「不動産物件」とは、不動産の物件をいう。ここで、不動産とは、通常の意味であり、一戸建て住宅、マンション、土地などを含む。一戸建て住宅またはマンションは、新築であるか中古であるかを問わない。
「マンション」とは、複数の住戸を有する建物(集合住宅)をいう。いわゆるグレードが高いことは必要とされない。ここでは、一般に、アパート、コーポ、メゾンなどと呼ばれるものも含めてすべてのグレードの集合住宅を広く「マンション」というものとする。また、その建物の階数、構造、広さ、面積は問わないものとする。例えば、その建物は、1階建てであってもよいし、2階建てであってもよいし、3階建て以上であってもよい。例えば、その建物は、木造であってもよいし、鉄骨造であってもよいし、鉄筋コンクリート造であってもよいし、鉄骨鉄筋コンクリート造であってもよい。さらに、複数の住戸のそれぞれに居住者が実際に居住しているか否かは問わないものとする。複数の住戸の一部が空きの状態であってもよいし、複数の住戸の全部が居住中の状態であってもよい。
「不動産売買仲介会社」とは、不動産物件の売買の仲介を行う会社をいう。「不動産売買仲介会社」は、不動産物件の売主を代理して、不動産物件の購入を希望する者(購入希望者)と交渉する。あるいは、不動産物件の売主を代理する不動産売買仲介会社が、購入希望者を代理する別の不動産売買仲介会社と交渉するようにしてもよい。
「リフォーム」とは、不動産物件の内部または外部(例えば、不動産物件がマンションである場合、そのマンションの専有部分または共用部分)を現在の状態から他の状態に変更する任意の行為をいう。本明細書における「リフォーム」には、例えば、壁の再塗装、設備の取り換えまたは修繕、間取りを変える改築、補強工事(例えば、耐震性の強化)、バリアフリー対応化(例えば、手すりの設置、床の段差の解消)、オール電化などが含まれる。
「点検」とは、不良の箇所や異常の箇所がないか検査することをいう。ここでは、「点検」は、インスペクション、建物検査、建物診断と呼ばれることもある。
「購入後サービス」とは、不動産物件の購入後にその不動産物件に実施されるサービスをいう。「購入後サービス」の一例は、不動産物件のリフォームを実施するサービス、不動産物件に保険(例えば、火災保険、家財保険)をかけるサービス、不動産物件の点検を実施するサービスなどであるが、これらに限定されない。なお、「購入後サービス」の実施の申請(依頼)のタイミングは、不動産物件の購入前であってもよいし、不動産物件の購入後であってもよい。
「購入前サービス」とは、不動産物件の購入前にその不動産物件に実施されるサービスをいう。「購入前サービス」の一例は、不動産物件の点検を実施するサービス、不動産物件のリフォームの見積りを提供するサービス、不動産物件のリフォームプランの提案にかかる費用を提示するサービス、不動産物件のリフォームプランを提案するサービス、ローンの支払いのシミュレーションを実施するサービスなどであるが、これらに限定されない。
「売却希望ユーザ」とは、不動産物件を売却することを希望するユーザ(すなわち、不動産物件を売りたいユーザ)をいう。
「購入希望ユーザ」とは、不動産物件を購入することを希望するユーザ(すなわち、不動産物件を買いたいユーザ)をいう。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。
1.ユーザ装置に表示される画面
図1Aは、ユーザ装置(例えば、スマートフォン)に表示される画面100の一例を示す。画面100は、不動産物件を検索するための検索サイトのトップ画面の一例である。図1Aに示される例では、画面100は、新築(例えば、築1年未満)の一戸建て住宅のみを検索するための新築検索領域101と、中古の一戸建て住宅のみを検索するための中古検索領域102と、マンションのみを検索するためのマンション検索領域103と、注目の不動産物件を検索するための注目検索領域104と、1つ以上の条件に基づいて検索するためのこだわり検索領域105とを含む。新築検索領域101、中古検索領域102、マンション検索領域103、注目検索領域104、こだわり検索領域105は、選択可能なように構成されている。
新築検索領域101を選択することにより、検索対象を新築の一戸建て住宅に絞って検索を行うことが可能であり、画面100は、更なる検索条件を入力するための画面に遷移し得る。中古検索領域102を選択することにより、検索対象を中古の一戸建て住宅に絞って検索を行うことが可能であり、画面100は、更なる検索条件を入力するための画面に遷移し得る。マンション検索領域103を選択することにより、検索対象をマンションに絞って検索を行うことが可能であり、画面100は、更なる検索条件を入力するための画面に遷移し得る。注目検索領域104を選択することにより、注目されている不動産物件(例えば、割引中の不動産物件、新着の不動産物件)が表示される。こだわり検索領域105を選択することにより、「新築の一戸建て住宅」、「中古の一戸建て住宅」、「マンション」、「注目の不動産物件」という検索条件に加えて、または、「新築の一戸建て住宅」、「中古の一戸建て住宅」、「マンション」、「注目の不動産物件」という検索条件に代えて、様々な検索条件(例えば、エリア、価格、リフォーム済みか否か、保険付きか否か)に基づいて不動産物件の検索を行うことが可能であり、画面100は、様々な検索条件を入力するための画面に遷移し得る。
図1Bは、ユーザ装置に表示される画面110の一例を示す。画面110は、様々な検索条件を入力するための検索条件入力画面の一例である。画面110は、例えば、図1Aに示されるこだわり検索領域105を選択することによって画面100から遷移した画面である。図1Bに示される例では、画面110は、不動産物件のエリア(例えば、地方、都道府県)を選択するためのエリア選択領域111と、不動産物件の特徴を条件として検索するための特徴選択領域112と、選択された条件に基づいて不動産物件の検索を開始するための検索開始領域113とを含む。
図1Bに示される例では、エリア選択領域111において、「東京」、「大阪」、「愛知」、「福岡」という4つの都道府県を選択することが可能なように構成されている。また、図1Bに示される例では、特徴選択領域112において、「新築一戸建て」、「中古一戸建て」、「新築マンション」、「中古マンション」、「土地」、「駅から近い」、「物件価格」、「リフォーム済み」、「点検済み」、「築年数」、「保険付き」、「広さ」という様々な条件を1つまたは複数個選択することが可能なように構成されている。例えば、項目「物件価格」が選択されることにより、不動産物件の価格の上限・下限を入力するための画面がモーダル表示されてもよい。また、項目「広さ」が選択されることにより、不動産物件の広さの上限・下限を入力するための画面がモーダル表示されてもよい。複数個の条件が選択されることにより、選択された複数個の条件に基づいてAND検索を行うことが可能であってもよい。
なお、エリア選択領域111において選択可能な都道府県は、「東京」、「大阪」、「愛知」、「福岡」に限定されない。エリア選択領域111において他の都道府県(例えば、北海道、沖縄)が選択可能であってもよい。また、エリア選択領域111において選択可能なものは、都道府県に限定されない。エリア選択領域111において、例えば、地域名、市区町村名、州名などが選択可能であってもよい。
また、特徴選択領域112において選択可能な項目は、図1Bを参照して説明した項目に限定されない。例えば、特徴選択領域112において、「購入後リフォーム依頼可能」、「購入後点検依頼可能」、「購入後保険依頼可能」、「購入前点検依頼可能」、「購入前リフォーム見積り依頼可能」、「購入前点検見積り依頼可能」、「購入前ローンシミュレーション依頼可能」、「購入前リフォームプラン依頼可能」などの項目が選択可能であってもよい。これにより、これらの項目を検索条件とした不動産物件の検索を行うことが可能である。
図1C−1は、ユーザ装置に表示される画面110’の一例を示す。画面110’は、様々な検索条件を入力するための検索条件入力画面の他の一例である。画面110’は、例えば、図1Aに示されるこだわり検索領域105を選択することによって画面100から遷移した画面である。図1C−1において、図1Bに示される要素と同一の要素には同一の参照番号を付し、その説明を省略する。
図1C−1に示される例では、エリア選択領域111において、「関東地方」、「中部地方」、「関西地方」、「九州・四国地方」という4つの地方選択をすることが可能なように構成されており、この4つの地方選択に加えて、図1Bを参照して説明した都道府県選択をすることも可能である。また、図1C−1に示される例では、特徴選択領域112において、「新築一戸建て」、「中古一戸建て」、「新築マンション」、「中古マンション」、「土地」、「物件価格□万〜□万」、「駅まで□分」、「面積□m2〜□m2」、「築年数〜□年」、「入居□月」、「間取り」、「過去□年以内に点検済み」、「〇〇をリフォーム済み」という様々な条件を1つまたは複数個選択することが可能なように構成されている。ここで、「物件価格□万〜□万」、「駅まで□分」、「面積□m2〜□m2」、「築年数〜□年」、「入居□月」、「過去□年以内に点検済み」の各々の□は、数字を入力することが可能なように構成されている。また、「〇〇をリフォーム済み」の〇〇は、場所を入力または選択することが可能なように構成されている。複数個の条件が選択されることにより、選択された複数個の条件に基づいてAND検索を行うことが可能であってもよい。
例えば、「新築一戸建て」と「中古一戸建て」と「新築マンション」と「中古マンション」と「土地」とを選択し(または、「新築一戸建て」、「中古一戸建て」、「新築マンション」、「中古マンション」、「土地」のうちのいずれの条件も選択することなく)、物件価格条件の上限を2000万円とするために「物件価格0万〜2000万」と入力することにより、物件価格2000万円以下という条件を満たす新築物件、中古物件、一戸建て、マンション、土地が検索結果として検索結果画面に表示される。このように、同時に検索可能な不動産物件の検索対象を幅広くしておくことにより、不動産物件の比較対象の範囲が広げることができる。これにより、ユーザのニーズに合わせて、例えば、駅に近い中古マンションと駅から遠い新築一戸建てとの比較を提供することができる。
また、例えば、過去1年以内に点検が実施された不動産物件のみを検索対象とするために「過去1年以内に点検済み」と入力することにより、過去1年以内に点検済みという条件を満たす不動産物件が検索結果として検索結果画面に表示される。このように、図1C−1の画面110’では、例えば、「過去に点検されたか否か」だけでなく「いつ」点検されたのかを検索条件に込めることが可能である。これにより、点検済みという情報が当てにならない不動産物件(例えば、最新の点検実施日が10年以上前である不動産物件)が検索結果画面に表示されるのを回避することができる。
また、例えば、キッチンをリフォーム済みである不動産物件のみを検索対象とするために「キッチンをリフォーム済み」と入力することにより、キッチンをリフォーム済みという検索条件を満たす不動産物件が検索結果として検索結果画面に表示される。このように、図1C−1の画面110’では、例えば、「過去にリフォームされたか否か」だけでなく「どこ」をリフォームしたのかを検索条件に込めることが可能である。これにより、ユーザは、リフォームした場所にこだわって不動産物件の検索を行うことができる。
図1C−1の画面110’では、「過去□年以内に点検済み」および「〇〇をリフォーム済み」と同様に、例えば、「過去に□回以上点検済み」、「過去□年以上定期的に点検している」、「〇〇を点検済み」、「過去□年以内にリフォーム済み」というような条件を1つまたは複数個選択することにより検索条件とすることが可能であってもよい。すなわち、図1C−1の画面110’では、実施済みのサービス(例えば、リフォーム済み、点検済み)の実施時期、実施回数、実施箇所のうちの少なくとも1つに基づいて不動産物件の検索を実行することが可能であってもよい。
図1C−2は、ユーザ装置に表示される画面110”の一例を示す。画面110”は、「主観的テーマ」を選択するための主観的テーマ選択画面の一例である。画面110”は、例えば、図1C−1に示される主観的テーマ領域114を選択することによって画面110’から遷移した画面である。ここで、「主観的テーマ」とは、主観的な判断に依存するテーマをいう。「主観的テーマ」は、例えば、「星空がキレイ」、「街並みがキレイ」、「レトロな雰囲気」、「海が壮大に見える」、「暮らしやすい」、「子育て世代にやさしい」、「共働き家庭にやさしい」などである。「キレイ」、「雰囲気」、「壮大」、「〜しやすい」、「やさしい」などは主観的な判断に依存するからである。
図1C−2に示される例では、複数の「主観的テーマ」が表示されている。複数の「主観的テーマ」のそれぞれが選択可能である。複数の「主観的テーマ」うちの1つが選択されると、選択された「主観的テーマ」を検索条件とした不動産の検索が行われる。「主観的テーマ」に加えて、他の検索条件が選択されている場合には、選択された「主観的テーマ」および選択された他の検索条件に基づくAND検索が行われる。
また、画面110または画面110’または画面110”では、検索条件に優先順位を付けることが可能なように構成されていてもよい。優先順位付けは、例えば、ユーザによって選択された順に優先順位1位、優先順位2位、優先順位3位...とすることによって達成され得る。このとき、ユーザによって選択された順に「1」、「2」、「3」と表示されることにより、ユーザが付けた優先順位が視認できるようにしてもよい。
図1Dは、ユーザ装置に表示される画面120の一例を示す。画面120は、検索条件(「大阪市内」かつ「購入後にリフォーム依頼可能」)に応じて検索を実行した結果を表示するための検索結果表示画面である。画面120は、例えば、様々な検索条件を入力した後に図1B、図1C−1、または、図1C−2に示される検索開始領域113を選択することによって、画面110または画面110’または画面110”から遷移した画面である。図1Dに示される例では、不動産物件の所在地が「大阪市内」であり、かつ、不動産物件の「購入後にリフォーム依頼可能」であるという検索条件を満たす不動産物件を示す情報が列挙されている。
画面120には、不動産物件情報が検索結果として提示されている。図1Dに示される例では、「ようこそ我が家へ」というタイトルの第1の不動産物件情報121aと、「田舎のオアシス池付」というタイトルの第2の不動産物件情報121bと、「屋上で絶景風呂!」というタイトルの第3の不動産物件情報121cとが提示されている。各不動産物件情報は選択可能なように構成されており、各不動産物件情報が選択されると、その選択された不動産物件のより詳細な情報を閲覧することが可能である。
図1Dに示される例では、各不動産物件情報において、様々なアイコン(すなわち、「購入後リフォーム依頼可能」アイコン122a、「購入後点検依頼可能」アイコン122b、「購入後保険依頼可能」アイコン122c、「購入前リフォーム見積り依頼可能」アイコン122d、「購入前ローンシミュレーション依頼可能」アイコン122e、「購入前リフォームプラン依頼可能」アイコン122f、「購入前点検依頼可能」アイコン122g、「購入前点検見積り依頼可能」アイコン122h、「リフォーム済み」アイコン122i、「点検済み」アイコン122j)が提示されている。より詳細に後述されるように、このようなアイコンが提示されることによって、ユーザは、受けることができる様々なサービスを容易に把握することが可能である。
図1Dの画面120に示されるように、各不動産物件において、ユーザが受けることができるサービスを示す各種アイコンは、少なくとも1列(例えば、1列)に並べて表示されるのが好ましい。これにより、ユーザは、各不動産物件において受けることができるサービスを一目瞭然に把握することが可能である。また、並べて表示される各種アイコンは、「購入前サービス」を示すアイコンと「購入後サービス」を示すアイコンとに分けて表示されてもよい(例えば、アイコンの表示位置を物理的に離す、「購入前サービス」を示すアイコンの形状と「購入後サービス」を示すアイコンの形状とを異ならせる、「購入前サービス」を示すアイコンの色と「購入後サービス」を示すアイコンの色とを異ならせる)。これにより、ユーザは、購入前にどのようなサービスを受けることができるのか、購入後にどのようなサービスを受けることができるのかを一目瞭然に把握することが可能である。
また、画面120には、各不動産物件情報において、お気に入り登録するためのお気に入りボタン123がさらに提示されている。ユーザは、お気に入りボタン123を選択することによって、その不動産物件をお気に入り登録することが可能である。さらに、画面120には、お気に入り登録した不動産物件を一覧表示で閲覧するためのお気に入り領域124がさらに提示されている。お気に入り領域124を選択することによって、画面が、画面120からお気に入り登録した不動産物件が表示された画面に遷移し得る。さらに、画面120において、「お気に入り」とは異なるカテゴリ(例えば、「あとで見る」)で各不動産物件情報をマーキングすることが可能であってもよい。
なお、図1Dに示される例では、3つの不動産物件情報が表示されているが、表示される不動産物件情報の数は3つに限定されない。入力された検索条件に応じて1つ以上の不動産物件情報が表示される。あるいは、入力された検索条件を満たす不動産物件情報が存在しない場合には、「該当なし」または「0件」と表示される。
図1Eは、ユーザ装置に表示される画面130の一例を示す。画面130は、不動産物件の詳細な情報を提示するための画面の一例(不動産物件が一戸建て住宅である場合の一例)である。画面130は、例えば、図1Dに示される第1の不動産物件情報121aを選択することによって画面120から遷移した画面である。図1Eにおいて、図1Dに示される要素と同一の要素には同一の参照番号が付されている。
図1Eに示される例では、画面130は、「購入後リフォーム依頼可能」アイコン122aと、「購入後点検依頼可能」アイコン122bと、「購入後保険依頼可能」アイコン122cと、「購入前リフォーム見積り依頼可能」アイコン122dと、「購入前ローンシミュレーション依頼可能」アイコン122eと、不動産物件の外装および内装の写真が表示される写真領域131と、その不動産物件に特有の情報(例えば、リフォーム履歴、設備情報、「購入後リフォーム依頼可能」、「購入後点検依頼可能」、「購入後保険依頼可能」)が表示される物件特有情報領域132と、不動産物件の購入時の支払い額のシミュレーション情報が表示される支払い額シミュレーション領域133と、不動産物件の基礎情報が表示される物件基礎情報領域134とを含む。
図1Eに示される例では、支払い額シミュレーション領域133は、不動産物件の価格が表示される物件価格領域133aと、リフォームの見積りが表示されるリフォーム見積り領域133bと、ローンの支払いのシミュレーションを行うための支払いシミュレーション領域133cと、その不動産物件の過去の売買の履歴を表示するための売買履歴領域133dとを含む。図1Eに示される例では、リフォーム見積り領域133bには、「キッチン」と「トイレ」と「壁」とをリフォームした際のリフォームの見積り額(例えば、リフォームによる加算額「+200万円」)と、風呂のみをリフォームした際のリフォームの見積り額(例えば、リフォームによる加算額「+60万円」)と、追加のリフォームシミュレーションを行うためのリフォームシミュレーション追加申込領域とが表示されている。リフォーム見積り領域133b、支払いシミュレーション領域133c、売買履歴領域133dは、選択可能に構成されている。リフォーム見積り領域133bが選択されると、リフォームの見積りの内容の詳細がモーダル表示され得、支払いシミュレーション領域133cが選択されると、ローン計算するために入力されるべき条件(例えば、ローンの支払い年数)を入力するための入力領域がモーダル表示され得、売買履歴領域133dが選択されると、過去の売買の履歴(例えば、売買の年月日、金額)がモーダル表示され得る。
図1Fは、ユーザ装置に表示される画面130’の一例を示す。画面130’は、不動産物件の詳細な情報を提示するための画面の他の一例(不動産物件がマンションである場合の一例)である。画面130’は、例えば、図1Dに示される第3の不動産物件情報121cを選択することによって画面120から遷移した画面である。図1Fにおいて、図1Eに示される要素と同一の要素には同一の参照番号を付し、その説明を省略する。
図1Fに示される例では、画面130’は、不動産物件(マンション)の共有部に関する情報が表示されるマンション共有部情報領域135を含む。マンション共有部情報領域135には、例えば、マンションの築年数、現在の修繕積立金、管理費等の保有額、大修繕の履歴、次回の大修繕の予定年、管理会社名、管理人の有無、ネット環境に関する情報、公共インフラ設備の点検サービス、駐車場の利用料金などが表示されるが、これらに限定されない。
図1Gは、ユーザ装置に表示される画面140の一例を示す。画面140は、図1Eまたは図1Fに示される支払いシミュレーション領域133cに含まれるリフォームシミュレーション追加申込領域を選択することによって画面130または画面130’から遷移した画面である。
図1Gに示される例では、画面140は、提案されているリフォームのプランが表示されるリフォームプラン領域141と、リフォームプランに付加することができる保険プランが表示される保険プラン領域142と、選択したプランを依頼するための依頼領域143とを含む。リフォームプラン領域141、保険プラン領域142、依頼領域143は、選択可能なように構成されている。リフォームプラン領域141、保険プラン領域142に表示されているリフォームプランおよび/または保険プランを選択した状態で依頼領域143を選択すると、選択したリフォームプランおよび/または保険プランのとおりにリフォームおよび/または保険を依頼することが可能である。
図1Hは、ユーザ装置に表示される画面150の一例を示す。画面150は、お気に入り登録した不動産物件の情報を閲覧するための画面の一例である。画面150は、例えば、図1D、図1E、図1Fに示されるお気に入り領域124を選択することによって画面120、画面130、画面130’から遷移した画面である。
図1Hに示される例では、画面120は、比較する不動産物件情報を選択するための比較チェックボックス151と、選択された不動産物件情報を比較するための比較実行領域152と、選択された不動産物件情報の比較表が表示される比較表表示領域153とを含む。比較チェックボックス151を選択した状態で比較実行領域152を選択することによって、比較表表示領域153において、お気に入り登録した不動産物件の情報を比較表示することが可能である。
なお、図1Hに示される例では、3つの不動産物件情報が表示されているが、表示される不動産物件情報の数は3つに限定されない。表示される不動産物件情報の数は、ユーザがお気に入り登録した不動産物件情報の数に対応しており、3つ以上のお気に入り登録した不動産物件情報が存在する場合、それらの3つ以上のお気に入り登録した不動産物件情報が表示され得る。
図1Iは、ユーザ装置に表示される画面160の一例を示す。画面160は、お気に入り登録した不動産物件の情報を閲覧するための画面の他の一例である。画面150は、例えば、ログインした状態で、図1D、図1E、図1Fに示されるお気に入り領域124を選択することによって画面120、画面130、画面130’から遷移した画面である。図1Iにおいて、図1Hに示される要素と同一の要素には同一の参照番号を付し、その説明を省略する。
図1Iに示される例では、画面160は、お気に入り登録した不動産物件情報を一覧表示するためのお気に入り一覧タブ161と、あとで見る登録した不動産物件情報を一覧表示するためのあとで見る一覧タブ162と、お気に入り登録した不動産物件情報の傾向に基づいてお気に入り登録されていない不動産物件が表示される物件推薦表示領域163と、比較項目をカスタマイズするための比較項目カスタマイズタブ164とを含む。図1Iに示される例では、画面160は、お気に入り登録した不動産物件情報を一覧表示した状態であり、かつ、あとで見る登録した不動産物件情報を非表示にした状態である。お気に入り一覧タブ161、あとで見る一覧タブ162を選択することによって、お気に入り登録した不動産物件情報およびあとで見る登録した不動産物件情報の表示/非表示を切り替えることが可能である。
また、例えば比較したい複数の不動産物件のそれぞれの情報の数が多い場合、比較項目カスタマイズタブ164を選択して、比較したいより詳細な項目を選択することによって、不動産物件の比較項目の数を減らし、ユーザが見たい複数の不動産物件の比較情報を閲覧することが可能である。あるいは、例えば比較したい複数の不動産物件のそれぞれの情報の数が少ない場合、比較項目カスタマイズタブ164を選択して、比較したいより詳細な項目を選択することによって、不動産物件の比較項目の数を増やし、ユーザが見たい複数の不動産物件の比較情報を閲覧することが可能である。このように、図1Iの画面160では、不動産物件の比較項目をカスタマイズすることが可能であり、これにより、ユーザのニーズに合った不動産物件の比較情報をユーザに提供することが可能である。
図1Hの画面150および図1Iの画面160に示される例では、比較の対象となる不動産物件として一戸建てが示されているが、本発明はこれに限定されない。本発明では、図1Bおよび図1C−1を参照して説明されたように、「新築一戸建て」、「中古一戸建て」、「新築マンション」、「中古マンション」、「土地」を検索対象の不動産物件としているため、不動産物件の比較は、一戸建てと一戸建てとの比較だけでなく、一戸建てとマンションとの比較、一戸建てと土地との比較、マンションとマンションとの比較、マンションと土地との比較、土地と土地との比較、一戸建てとマンションと土地との比較を含み得る。これにより、ユーザは、「新築一戸建て」、「中古一戸建て」、「新築マンション」、「中古マンション」、「土地」を分け隔てなく比較することができる。
なお、図1A〜図1C−2を参照して説明された実施の形態では、新築の一戸建て、中古の一戸建て、マンション、注目の不動産物件を検索対象とする検索画面の一例が示されたが、本発明はこれらに限定されない。画面100では、不動産物件として土地そのものを検索対象として検索することが可能であってもよい。例えば、土地のみを検索するための土地検索領域が画面100に表示されており、選択可能なように構成されている土地検索領域が選択されることにより、画面100が、土地検索のための様々な検索条件を入力するための画面に遷移し、これにより、検索対象を土地に絞って検索を行うことが可能であってもよい。
土地検索のための様々な検索条件を入力するための画面では、図1Bの画面110の構成と同様に、例えば、「土地価格」、「広さ」、「駅から近い」などの様々な条件を1つまたは複数個選択することが可能なように構成されていてもよい。例えば、項目「土地価格」が選択されることにより、土地の価格の上限・下限を入力するための画面がモーダル表示されてもよい。また、例えば、項目「広さ」が選択されることにより、土地の広さの上限・下限を入力するための画面がモーダル表示されてもよい。複数個の条件が選択されることにより、選択された複数個の選択肢の条件に基づいてAND検索を行うことが可能であってもよい。
また、図1A〜図1Iを参照して説明された実施の形態では、1つ以上の不動産物件を検索することが説明されたが、本発明はこれに限定されない。1つ以上の不動産物件の検索に加えて、または、1つ以上の不動産物件の検索に代えて、各不動産物件に携わっている施工業者(例えば、リフォームや点検の見積りおよび実施を行うことが可能な工務店、土地を管理している土地所有者など)の検索を行うことが可能であってもよい。ユーザは、例えば、特定の地域内の施工業者を検索すること、その施工業者に見積り依頼をすること、その施工業者に発注することをすべて行うことができるため、わざわざ施工業者を別途探し出す必要がない。すなわち、図1A〜図1Iを参照して説明された検索ウェブサイトは、不動産物件の購入希望者と施工業者とをマッチングする機能を果たし得る。
2.不動産物件の購入決定を支援する新しいサービス
本発明は、不動産物件の購入決定を支援する新しいサービスを提供する。新しいサービスの一例は、以下に示すとおりであるが、これらに限定されない。
・「こだわり検索」を実現するサービス
・「購入後サービス」が付いた不動産物件を示す情報を提示するサービス
・「購入前サービス」が付いた不動産物件を示す情報を提示するサービス
・不動産物件の現在の状態の詳細を提示するサービス
・所定の地域内の不動産物件の相場を提示するサービス
以下、新しいサービスのそれぞれを詳細に説明する。
2.1 「こだわり検索」を実現するサービス
本発明は、不動産物件の購入決定を支援する新しいサービスの一例として、「こだわり検索」を実現するサービスを提供する。ここで、「こだわり検索」とは、検索条件として入力された1つ以上のこだわり条件と、各不動産物件に予め設定されている1つ以上のこだわり条件のそれぞれの点数とに基づいて、不動産物件の検索を実行することをいう。
各不動産物件には、1つ以上のこだわり条件と、各こだわり条件の点数(例えば、100点、80点、60点など)とが予め設定されている。こだわり条件の点数が高いことは、その不動産物件がそのこだわり条件を満たしている程度が高いことを示す。1つ以上のこだわり条件を検索条件として入力して検索を実行することにより、入力されたこだわり条件と、各不動産物件に設定されたこだわり条件の点数とに基づいて、不動産物件の検索結果を表示する。こだわり条件は、例えば、上述した主観的テーマ(例えば、「星空がキレイ」、「街並みがキレイ」)、客観的テーマ(例えば、「駅近徒歩1分」、「家賃10万円以下」)などであるが、これらに限定されない。
例えば、入力されたこだわり条件に応じて各不動産物件の点数を決定するようにし、不動産物件の点数の高いものから順に3件だけを検索結果として画面に表示するようにしてもよい。不動産物件の点数は、例えば、その不動産物件に予め設定された各こだわり条件のうち、入力された1つ以上のこだわり条件に一致する1つ以上のこだわり条件の点数の和を求めることによって算出されてもよい。
あるいは、1つ以上のこだわり条件と、各こだわり条件の優先順位とを検索条件として入力して検索を実行するようにしてもよい。その結果、入力されたこだわり条件およびその優先順位と、各不動産物件に設定されたこだわり条件の点数とに基づいて、不動産物件の検索結果を表示するようにしてもよい。
例えば、入力されたこだわり条件およびその優先順位に応じて各不動産物件の点数を決定するようにし、不動産物件の点数の高いものから順に3件だけを検索結果として画面に表示するようにしてもよい。不動産物件の点数は、例えば、その不動産物件に予め設定された各こだわり条件のうち、優先順位が最も高い入力されたこだわり条件に一致するこだわり条件の点数に第1の重み付け係数を乗じた点数と、優先順位が2番目に高い入力されたこだわり条件に一致するこだわり条件の点数に第2の重み付け係数を乗じた点数と、優先順位が3番目に高い入力されたこだわり条件に一致するこだわり条件の点数に第3の重み付け係数を乗じた点数との和(総合点)を求めることによって算出されてもよい。ここで、第1の重み付け係数、第2の重み付け係数、第3の重み付け係数は、優先順位の高いものから優先順位の低いものの順に重み付けをするための係数である(すなわち、第1の重み付け係数>第2の重み付け係数>第3の重み付け係数の関係を満たす)。
「総合点ベスト3」という観点や「優先順位が最も高いこだわり条件にヒットしたベスト3」という観点などの複数の観点での検索結果の表示を切り替えることが可能なようにしてもよい。
このように、こだわり条件および点数を各不動産物件に予め設定しておき、入力されたこだわり条件と優先順位とに基づいて不動産物件を検索し、ベスト3などのように検索結果として表示される不動産物件の件数を絞ることによって、そのこだわり条件を入力したユーザは、そのユーザの要望に合った不動産物件のみを効率的に閲覧することが可能である。
なお、「主観的テーマ」は、こだわり条件の一種である。例えば、「暮らしやすい」という主観的テーマは、「閑静である」、「空気がキレイ」、「買物が便利」、「学校が近い」、「公園が近い」、「交通の便がよい」というこだわり条件の組み合わせとして予め定義されている。このような主観的テーマの定義は、人間が行ってもよいし、人工知能(AI)が行ってもよい。
2.2 「購入後サービス」が付いた不動産物件を示す情報を提示するサービス
本発明は、不動産物件の購入決定を支援する新しいサービスの一例として、「購入後サービス」が付いた不動産物件を示す情報を提示するサービスを提供する。ここで、「購入後サービス」とは、上述したように、不動産物件の購入後にその不動産物件に実施されるサービスをいう。「購入後サービス」の一例は、不動産物件のリフォームを実施するサービス、不動産物件に保険(例えば、火災保険、家財保険)をかけるサービス、不動産物件の点検を実施するサービスなどであるが、これらに限定されない。なお、「購入後サービス」の実施の申請(依頼)のタイミングは、不動産物件の購入前であってもよいし、不動産物件の購入後であってもよい。
図1D、図1E、図1Fの画面120、画面130、画面130’に示されるように、「購入後にリフォーム依頼可能」な不動産物件には、「購入後リフォーム依頼可能」アイコン122aが提示されている。これにより、ユーザは、「購入後リフォーム依頼可能」アイコン122aが付いた不動産物件が、その不動産物件を購入した後にその不動産物件の一部または全部のリフォームを依頼することが可能な物件であることを容易に認識することが可能である。例えば、ユーザが「購入後リフォーム依頼可能」アイコン122aをタップすると、リフォーム依頼を受けてくれる工務店(リフォーム会社)を紹介するページや、リフォームの見積りを依頼することができるページにユーザを誘導するようにしてもよい。これにより、ユーザは、不動産物件を実際に購入する前に、不動産物件を購入するために必要な費用に加えて、不動産物件を購入した後に実施するリフォームに必要な費用を合わせて把握することが可能である。このことは、ユーザが、不動産物件を購入するために必要な費用と不動産物件を購入した後に実施するリフォームに必要な費用とをセットで検討することが可能であるという点で有意義であるといえる。なぜなら、ユーザは、不動産物件を購入した後に実際のリフォームにかかる費用が不動産物件を購入する前に予想したリフォームにかかる費用を大幅に上回るという事態を確実に回避することができるからである。このように、不動産物件の購入および不動産物件のリフォームをセットにしてユーザに提示することは、購入後にリフォームを必要とする場合が多い中古の不動産物件に特に有意義であるといえる。
なお、不動産物件のリフォームの見積りは、その不動産物件を仲介する不動産売買仲介会社からユーザに提供されるが、この見積りを実際に作成する主体は問わない。例えば、不動産売買仲介会社自体がこの見積りを作成してもよいし、不動産売買仲介会社の下請け会社がこの見積りを作成してもよいし、不動産売買仲介会社の依頼先(委託先)の工務店(リフォーム施工会社)がこの見積りを作成してもよい。
図1D、図1Eに示される例では、「購入後点検依頼可能」アイコン122bが提示されている。これにより、ユーザは、「購入後点検依頼可能」アイコン122bが付いた不動産物件が、その不動産物件を購入した後にその不動産物件の一部または全部の点検を依頼することが可能な物件であることを容易に認識することが可能である。例えば、ユーザが「購入後点検依頼可能」アイコン122bをタップすると、点検依頼を受けてくれる工務店(点検会社)を紹介するページや、点検の見積りを依頼することができるページにユーザを誘導するようにしてもよい。このような「購入後点検依頼可能」アイコン122bが付いた不動産物件を示す情報は、例えば、検索条件の少なくとも一部として「購入後に点検依頼可能」を指定することによって検索されることが可能である。
図1D、図1Eに示される例では、「購入後保険依頼可能」アイコン122cが提示されている。これにより、ユーザは、「購入後保険依頼可能」アイコン122cが付いた不動産物件が、その不動産物件を購入した後にその不動産物件に保険をかけることを依頼することが可能な物件であることを容易に認識することが可能である。例えば、ユーザが「購入後保険依頼可能」アイコン122cをタップすると、保険依頼を受けてくれる保険会社を紹介するページや、保険の見積りを依頼することができるページにユーザを誘導するようにしてもよい。このような「購入後保険依頼可能」アイコン122cが付いた不動産物件を示す情報は、例えば、検索条件の少なくとも一部として「購入後に保険依頼可能」を指定することによって検索されることが可能である。
なお、図1D、図1E、図1Fに示される例では、検索条件に応じて検索を実行した結果として、「購入後サービス」が付いた不動産物件を示す情報を提示する例を説明したが、本発明はこれに限定されない。「購入後サービス」が付いた不動産物件を示す情報を提示することは、検索条件に応じて検索を実行した結果として提示されるか否かにかかわらず、本発明の範囲内である。
なお、アイコン122a〜122cのデザインとしては、任意のデザインを採用することが可能である。例えば、アイコン122a〜122cのトップのデザインに「リフォーム」、「点検」、「保険」をイメージしやすい画像や記号を採用するようにしてもよい。
2.3 「購入前サービス」が付いた不動産物件を示す情報を提示するサービス
本発明は、不動産物件の購入決定を支援する新しいサービスの一例として、「購入前サービス」が付いた不動産物件を示す情報を提示するサービスを提供する。ここで、「購入前サービス」とは、上述したように、不動産物件の購入前にその不動産物件に実施されるサービスをいう。「購入前サービス」の一例は、不動産物件の点検を実施するサービス、不動産物件のリフォームの見積りを提供するサービス、不動産物件のリフォームプランの提案にかかる費用を提示するサービス、不動産物件のリフォームプランを提案するサービス、ローンの支払いのシミュレーションを実施するサービスなどであるが、これらに限定されない。
図1D、図1Eの画面120、画面130に示されるように、「購入前にリフォームの見積り依頼可能」な不動産物件には、「購入前リフォーム見積り依頼可能」アイコン122dが提示されている。これにより、ユーザは、「購入前リフォーム見積り依頼可能」アイコン122dが付いた不動産物件が、その不動産物件を購入する前にその不動産物件の一部または全部のリフォームの見積りを依頼することが可能な物件であることを容易に認識することが可能である。例えば、ユーザが「購入前リフォーム見積り依頼可能」アイコン122dをタップすると、リフォーム依頼を受けてくれる工務店(リフォーム施工会社)にリフォームの見積りを依頼することができるページにユーザを誘導するようにしてもよい。これにより、ユーザは、不動産物件を実際に購入する前に、不動産物件を購入するために必要な費用に加えて、不動産物件を購入した後に実施するリフォームに必要な費用を合わせて把握することができるだけでなく、実際にそのリフォームを行ってくれる工務店(リフォーム施工会社)を探す手間を省くことができる。
なお、不動産物件のリフォームの見積りは、その不動産物件を仲介する不動産売買仲介会社からユーザに提供されるが、この見積りを実際に作成する主体は問わない。例えば、不動産売買仲介会社自体がこの見積りを作成してもよいし、不動産売買仲介会社の下請け会社がこの見積りを作成してもよいし、不動産売買仲介会社の依頼先(委託先)の工務店(リフォーム施工会社)がこの見積りを作成してもよい。
図1D、図1Eの画面120、画面130に示されるように、「購入前にローンの支払いのシミュレーション依頼可能」な不動産物件には、「購入前リローンシミュレーション依頼可能」アイコン122eが提示されている。これにより、ユーザは、「購入前リローンシミュレーション依頼可能」アイコン122eが付いた不動産物件が、その不動産物件を購入する前にその不動産物件の購入後のローンの支払いのシミュレーションの依頼を行うことが可能な物件であることを容易に認識することが可能である。例えば、ユーザが「購入前リローンシミュレーション依頼可能」アイコン122eをタップすると、ローンの支払いに関する条件を入力することができるページにユーザを誘導するようにしてもよい。これにより、ユーザは、不動産物件を実際に購入する前に、入力する様々な条件(例えば、ローンの支払い年数、購入後のリフォームの有無、購入前後の点検の有無、購入後の保険付加の有無)に応じて、ユーザが購入後の月々のローンの支払い額を把握することが可能である。
図1Dの画面120に示されるように、「購入前にリフォームのプラン依頼可能」な不動産物件には、「購入前リフォームプラン依頼可能」アイコン122fが提示されている。これにより、ユーザは、「購入前リフォームプラン依頼可能」アイコン122fが付いた物件が、その不動産物件を購入する前にリフォームのプランの提案を依頼することが可能な物件であることを容易に認識することが可能である。例えば、ユーザが「購入前リフォームプラン依頼可能」アイコン122fをタップすると、図1Gの画面140に示されるように、不動産物件のどこをどのようにリフォームするかについての提案がなされるようにしてもよい。これにより、ユーザが漠然とリフォームしたいと思っているが具体的なリフォームの内容を決めていない場合には、ユーザは、提案されたリフォームプラン通りのリフォームを依頼したり、提案されたリフォームプランを参考にしてリフォームプランを検討した後にリフォームを依頼したりすることができる。
図1D、図1Fの画面120、画面130’に示されるように、「購入前に点検の依頼可能」な不動産物件には、「購入前点検依頼可能」アイコン122gが提示されている。これにより、ユーザは、「購入前点検依頼可能」アイコン122gが付いた不動産物件が、その不動産物件を購入する前にその不動産物件の一部または全部の点検を依頼することが可能な物件であることを容易に認識することが可能である。例えば、ユーザが「購入前点検依頼可能」アイコン122gをタップすると、点検依頼を受けてくれる工務店(点検会社)を紹介するページや、点検の見積りを依頼することができるページにユーザを誘導するようにしてもよい。これにより、ユーザは、不動産物件を購入する前に、不動産物件を購入するために必要な費用に加えて、不動産物件を購入する前に実施する点検に必要な費用を合わせて把握することが可能である。このことは、ユーザが、不動産物件を購入するために必要な費用と不動産物件を購入する前に実施する点検に必要な費用とをセットで検討することが可能であるという点で有意義であるといえる。なぜなら、ユーザは、不動産物件を購入した後に発生し得る修繕にかかる費用が予想した修繕にかかる費用を大幅に上回るという事態を確実に回避することができるからである。このように、不動産物件の購入および不動産物件の点検をセットにしてユーザに提示することは、購入前に点検を必要とする場合が多い中古の不動産物件に特に有意義であるといえる。
図1D、図1Fの画面120、画面130’に示されるように、「購入前に点検の見積り依頼可能」な不動産物件には、「購入前点検見積り依頼可能」アイコン122hが提示されている。これにより、ユーザは、「購入前点検見積り依頼可能」アイコン122hが付いた不動産物件が、その不動産物件を購入する前にその不動産物件の一部または全部の点検の見積りを依頼することが可能な物件であることを容易に認識することが可能である。例えば、ユーザが「購入前点検見積り依頼可能」アイコン122hをタップすると、点検依頼を受けてくれる工務店(点検会社)に点検の見積りの依頼することができるページにユーザを誘導するようにしてもよい。これにより、ユーザは、不動産物件を購入する前に、不動産物件を購入するために必要な費用に加えて、不動産物件を購入する前に実施する点検に必要な費用を合わせて把握することができるだけでなく、実際にその点検を行ってくれる工務店(点検会社)を探す手間を省くことができる。
なお、不動産物件の点検の見積りは、その不動産物件を仲介する不動産売買仲介会社からユーザに提供されるが、この見積りを実際に作成する主体は問わない。例えば、不動産売買仲介会社自体がこの見積りを作成してもよいし、不動産売買仲介会社の下請け会社がこの見積りを作成してもよいし、不動産売買仲介会社の依頼先(委託先)の工務店(点検会社)がこの見積りを作成してもよい。
なお、図1D、図1E、図1Fに示される例では、検索条件に応じて検索を実行した結果として、「購入前サービス」が付いた不動産物件を示す情報を提示する例を説明したが、本発明はこれに限定されない。「購入前サービス」が付いた不動産物件を示す情報を提示することは、検索条件に応じて検索を実行した結果として提示されるか否かにかかわらず、本発明の範囲内である。
なお、アイコン122d〜122hのデザインとしては、任意のデザインを採用することが可能である。例えば、アイコン1dのトップのデザインに「リフォーム見積り」、「ローン」、「リフォームプラン」、「点検」、「点検見積り」をイメージしやすい画像や記号を採用するようにしてもよい。
2.4 不動産物件の現在の状態の詳細を提示するサービス
本発明は、不動産物件の購入決定を支援する新しいサービスの一例として、不動産物件の現在の状態の詳細を提示するサービスを提供する。
図1Dの画面120に示される例では、「リフォーム済み」アイコン122iが提示されている。これにより、ユーザは、「リフォーム済み」アイコン122iが付いた不動産物件が既にリフォーム済みである物件であることを容易に認識することが可能である。例えば、ユーザが「リフォーム済み」アイコン122iをタップすると、リフォームの詳細を示すページや、リフォーム完了報告書や、そのリフォームを実施した工務店(リフォーム会社)を紹介するページにユーザを誘導するようにしてもよい。これにより、ユーザは、不動産物件を購入する前に、その不動産物件のリフォームの有無や、そのリフォームの程度などを詳細に把握することが可能である。さらに、ユーザは、必要に応じて、不動産物件のリフォームを併せて検討することが可能である。このような「リフォーム済み」アイコン122iが付いた不動産物件を示す情報は、例えば、検索条件の少なくとも一部として「リフォーム済み」を指定することによって検索されることが可能である。
さらに、不動産物件がまだリフォームされていない場合、または、不動産物件がリフォーム済みであるか否かが不明である場合、ユーザは、その不動産物件のリフォームを依頼することが可能であるようにしてもよい。
図1Dの画面120に示される例では、「点検済み」アイコン122jが提示されている。これにより、ユーザは、「点検済み」アイコン122jが付いた不動産物件が既に点検済みである物件であることを容易に認識することが可能である。例えば、ユーザが「点検済み」アイコン122jをタップすると、点検の詳細を示すページや、点検完了報告書や、その点検を実施した工務店(点検会社)を紹介するページにユーザを誘導するようにしてもよい。これにより、ユーザは、不動産物件を購入する前に、その不動産物件の欠陥の有無や、その欠陥の程度などを詳細に把握することが可能である。さらに、ユーザは、必要に応じて、不動産物件の点検を併せて検討することが可能である。このような「点検済み」アイコン122jが付いた不動産物件を示す情報は、例えば、検索条件の少なくとも一部として「点検済み」を指定することによって検索されることが可能である。
さらに、不動産物件が未点検である場合、または、不動産物件が点検済みであるか否かが不明である場合、ユーザは、その不動産物件の点検を依頼することが可能であるようにしてもよい。
また、不動産物件が一戸建て住宅である場合には、不動産物件の現在の状態の詳細情報として、外構(例えば、門、塀、柵、垣根、アプローチ)を示す情報、リフォームに関する情報(例えば、リフォーム時期、リフォームの施工会社、リフォームの内容(例えば、リフォーム箇所、メーカー、保証期間、金額))、ペット可か否かなどがさらに表示されてもよい。また、不動産物件がマンションである場合には、不動産物件の現在の状態の詳細情報として、共用部に関する情報、マンション管理状況、共用施設、無料付帯設備、有料付帯設備、マンション管理サービスの状況、修繕管理費、修繕履歴および修繕状況、リフォームに関する情報(例えば、リフォーム時期、リフォームの施工会社、リフォームの内容(例えば、リフォーム箇所、メーカー、保証期間、金額))、ペット可か否かなどがさらに表示されてもよい。
なお、図1Dに示される例では、検索条件に応じて検索を実行した結果として、「リフォーム済み」アイコン122iまたは「点検済み」アイコン122jが付いた不動産物件を示す情報を提示する例を説明したが、本発明はこれに限定されない。「リフォーム済み」アイコン122iまたは「点検済み」アイコン122jが付いた不動産物件を示す情報を提示することは、検索条件に応じて検索を実行した結果として提示されるか否かにかかわらず、本発明の範囲内である。
なお、アイコン122i〜122jのデザインとしては、任意のデザインを採用することが可能である。例えば、アイコン122i〜122jのトップのデザインに「リフォーム済み」、「点検済み」をイメージしやすい画像や記号を採用するようにしてもよい。
2.5 所定の地域内の不動産物件の相場を提示するサービス
本発明は、不動産物件の購入決定を支援する新しいサービスの一例として、所定の地域内の不動産物件の相場を提示するサービスを提供する。
例えば、ユーザが所定の住所を検索条件として指定すると、その所定の住所の地点から所定の距離内にある(すなわち、所定の地域内の)不動産物件の過去の売買事例の情報に基づいて、その所定の地域内の不動産物件の相場が決定され、その決定された相場が提示される。一戸建て住宅やマンションの相場は、例えば、建坪あたり〇〇万円のように表される。土地の相場は、例えば、坪あたり〇〇円のように表される。このように、所定の地域内の不動産物件の相場が提示されることによって、ユーザは、その所定の地域内の不動産物件を購入する際に、その相場を参考にして不動産物件の購入価格を検討することが可能である。
なお、不動産物件の過去の売買事例の情報の所在は問わない。例えば、不動産物件の過去の売買事例を示す情報は、登録された会員のみが利用可能なデータベース(例えば、国土交通大臣から指定を受けた不動産流通機構が運営するREINS(Real Estate Information Network System))に格納されたものであってもよいし、不動産物件情報を検索するためのウェブサイトを運営している運営会社が管理しているデータベースに格納されたものであってもよい。
3.不動産物件の購入決定を支援する新しいサービスを提供する仕組みの概要
図2Aは、不動産物件の購入決定を支援する新しいサービスを提供する仕組みの概要を示す。図2Aに示される例では、ウェブサイトの運営会社が運営するウェブサイトを介して、不動産物件の購入決定を支援する新しいサービスが提供される。不動産物件の購入決定を支援する新しいサービスを提供することは、例えば、不動産物件を特定することと、その特定された不動産物件の購入決定を支援するための新しいサービスが付いた不動産物件を示す情報を提示することとによって達成される。不動産物件の購入決定を支援するための新しいサービスの一例は、上述したとおりである。
図2Aには、ウェブサイトの運営会社とウェブサイトと不動産売買仲介会社Aと不動産売買仲介会社Bと不動産売買仲介会社Cと売却希望ユーザAと売却希望ユーザBと売却希望ユーザCとを含む破線部分、および、ウェブサイトと不動産売買仲介会社Aと不動産売買仲介会社Bと不動産売買仲介会社Cと不動産売買仲介会社Dと購入希望ユーザとを含む一点鎖線部分が示される。
ウェブサイト上で閲覧することが可能な情報には、各不動産物件について、例えば、以下のようなものが含まれる。
◆不動産情報
・売却価格
・所在地(住所)
・アクセス方法
・間取り
・建物面積・土地面積
・築年月
・内覧写真
・外観写真
・設備情報(設備仕様)
・購入後サービス(例えば、リフォーム、点検、保険)の有無
・購入後サービス(例えば、リフォーム、点検、保険)が有りの場合には、購入後サービスの詳細な情報
・購入前サービス(例えば、点検)の有無
・購入前サービス(例えば、点検)が有りの場合には、購入前サービスの詳細な情報
・リフォーム済みか否かを示す情報
・リフォーム済みである場合にはリフォームの詳細な情報(例えば、リフォームの箇所、リフォームを行った年月日)
・リフォームのプラン依頼(有料または無料)の方法
・リフォームの見積り依頼の方法
・リフォームの提案依頼の方法
・点検済みか否かを示す情報
・点検済みである場合には点検の詳細な情報(例えば、点検の箇所、点検を行った年月日)
・点検依頼の方法
・ローンの支払いのシミュレーションを実施する方法
・特典(例えば、旅行券、宝くじ)の有無
・新着物件であるか否かを示す情報
・ユーザ評価(不動産物件情報の閲覧回数、不動産物件情報の「お気に入り」登録数)
◆不動産売買仲介会社情報
・連絡先
・実績
・取り扱いエリア
・ユーザ評価(例えば星評価による不動産売買仲介会社の満足度)
・不動産売買仲介会社の実績ランキング/掲載件数ランキング
◆リフォーム会社情報
・連絡先
・実績
・取り扱いエリア
・ユーザ評価(例えば星評価によるリフォーム会社の満足度)
◆点検会社情報
・連絡先
・実績
・取り扱いエリア
・ユーザ評価(例えば星評価による点検会社の満足度)
◆保険会社情報
・連絡先
・実績
・ユーザ評価(例えば星評価による保険会社の満足度)
◆売買事例に基づく相場情報
・所定の地域内の不動産物件の相場
このように、ウェブサイトの閲覧者は、その不動産物件の購入前に、不動産物件情報を閲覧することによって、その不動産物件の現在の状態および過去の状態を把握することが可能である。例えば、ウェブサイトの閲覧者は、その不動産物件の購入前に、売却価格、間取り、築年月、内覧写真、外観写真などを閲覧することにより、その不動産物件の現在の状態を把握することが可能である。例えば、ウェブサイトの閲覧者は、その不動産物件の購入前に、リフォーム済みか否かを示す情報、リフォームの詳細な情報などを閲覧することにより、その不動産物件の過去の状態を把握することが可能である。
加えて、ウェブサイトの閲覧者は、その不動産物件の購入前に、不動産物件の点検依頼などを行うことによって、その不動産物件の現在のさらに詳細な状態を把握することが可能である。さらに、ウェブサイトの閲覧者は、その不動産物件の購入前に、不動産物件のリフォームのプラン依頼、リフォームの見積り依頼、リフォームの提案依頼、ローンの支払いのシミュレーションなどを行うことによって、その不動産物件の未来の状態を把握することが可能である。
また、ウェブサイトの閲覧者は、不動産売買仲介会社のユーザ評価、広告を掲載しているリフォーム会社や点検会社や保険会社のユーザ評価を閲覧することによって、信頼の厚い不動産売買仲介会社、リフォーム会社、点検会社、保険会社を特定することが可能である。さらに、このようなユーザ評価制を導入しているため、雑な仕事をする会社がこのウェブサイトに掲載されることを避けることも可能である。
図2Bは、図2Aに示される破線部分における、ウェブサイトの運営会社と不動産売買仲介会社Aと売却希望ユーザAとの間のデータフローを示す。ここで、図2Bを簡略化することを目的として、不動産売買仲介会社Bおよび売却希望ユーザB、ならびに、不動産売買仲介会社Cおよび売却希望ユーザCについては、その記載およびその説明を省略する。不動産売買仲介会社Aおよび売却希望ユーザAについての記載および説明と同様であるからである。以下、図2Bに示される各ステップを詳しく説明する。
ステップS201:売却希望ユーザAは、ユーザ装置を用いて、ウェブサイトにアクセスする。このようなアクセスは、例えば、ウェブサイトのページをインターネットを介してユーザ装置に表示させ、ユーザ装置に表示されたページに対して売却希望ユーザAが入力することを可能にすることによって達成される。これにより、売却希望ユーザAは、ウェブサイトに掲載されている情報を閲覧することが可能である。
このウェブサイトには不動産売買仲介会社情報が掲載されているため、売却希望ユーザAは、売却希望ユーザAが売却したい不動産物件の売買仲介を行う会社(例えば、不動産売買仲介会社A)を探すためにこのウェブサイトを利用することが可能である。
また、上述したように、このウェブサイトは、このウェブサイトの閲覧者が、購入後サービス(例えば、リフォーム、点検、保険)の有無、購入前サービス(例えば、点検、リフォームのプラン依頼、リフォームの見積り依頼、ローンの支払いのシミュレーション)の有無、リフォーム済みか否か、点検済みか否かなどを容易に認識することが可能なように構成されており、かつ、不動産物件に関する依頼(例えば、点検依頼、リフォーム依頼)、相場の検索、不動産売買仲介会社の検索を行うことが可能なように構成されている。ウェブサイトのこのような構成は、売却希望ユーザが不動産物件情報をこのウェブサイトに掲載したいと思わせるインセンティブとなり得る。なぜなら、売却希望ユーザAは、売却したい不動産物件の価値を高めるために例えば点検会社にその不動産物件の点検を依頼してその不動産物件を点検済みにすることにより、その不動産物件に「点検済み」という付加価値を付けることが可能であるからである。このように、売却希望ユーザAは、その不動産物件を市場に売り出す前から、他の不動産物件との差別化を図ることが可能である。
ステップS202:売却希望ユーザAは、ステップS201においてウェブサイト上で不動産売買仲介会社Aの情報を取得すると、売却したい不動産物件の売買仲介を不動産売買仲介会社Aに依頼する。このとき、売却希望ユーザAは、その不動産物件の情報を不動産売買仲介会社Aに提供する。
なお、売却希望ユーザAが既に不動産売買仲介会社Aを知っている場合には、売却希望ユーザAは、ステップS201においてウェブサイトを閲覧する前に、不動産売買仲介会社Aに不動産物件の売買仲介の依頼を行ってもよい。
ステップS203:不動産売買仲介会社Aは、売却したい不動産物件の売買仲介を売却希望ユーザAから受けると、ウェブサイトにアクセスし、その売却したい不動産物件の情報をウェブサイトに掲載する。なお、ウェブサイトへの不動産物件の情報の掲載の許可をウェブサイトの運営会社から予め受けている不動産売買仲介会社は、不動産物件の情報を掲載する度にその掲載の許可を受ける必要なく、自由にウェブサイトに不動産物件の情報を掲載することが可能である。
不動産売買仲介会社Aは、不動産物件情報をウェブサイトに掲載するための掲載料をウェブサイトの運営会社に支払う。この不動産物件情報の掲載料は、固定料金であってもよいし、変動料金であってもよい。例えば、この不動産物件情報の掲載料は、掲載される不動産物件情報一件あたり○○円という固定料金であってもよいし、掲載される不動産物件情報の数が増大するにつれて割引率が増大する変動料金であってもよい。
不動産売買仲介会社Aがウェブサイトへの不動産物件の情報の掲載の許可をウェブサイトの運営会社から予め受けていない場合には、ステップS203に代えて、ステップS203’において、不動産売買仲介会社Aは、ウェブサイトの運営会社が運営するウェブサイトへの掲載を目的として、不動産売買仲介会社Aが管理している不動産物件情報をウェブサイトの運営会社に提供し、これにより、ウェブサイトへの掲載の許可を求める。ウェブサイトの管理会社がウェブサイトへのその不動産物件情報の掲載を許可する場合、ステップS204’において、ウェブサイトの運営会社は、ステップS203’において不動産売買仲介会社Aから提供された不動産物件情報をウェブサイトに提供する。これにより、不動産物件情報が検索可能な態様でウェブサイトに掲載される。
ステップS205:売却希望ユーザAは、ウェブサイトに掲載された売却希望ユーザAの不動産物件の売買が成約したとき、仲介手数料を不動産売買仲介会社Aに支払う。
図2Cは、図2Aに示される一点鎖線部分における、不動産売買仲介会社Aと不動産売買仲介会社Dと購入希望ユーザとの間のデータフローを示す。ここで、図2Cを簡略化することを目的として、不動産売買仲介会社Bおよび不動産売買仲介会社Cについては、その記載およびその説明を省略する。不動産売買仲介会社Aについての記載および説明と同様であるからである。以下、図2Cに示される各ステップを詳しく説明する。
ステップS211:購入希望ユーザは、ユーザ装置を用いて、ウェブサイトにアクセスする。このようなアクセスは、例えば、ウェブサイトのページをインターネットを介してユーザ装置に表示させ、ユーザ装置に表示されたページに対して購入希望ユーザが検索条件を入力することを可能にすることによって達成される。これにより、購入希望ユーザは、ウェブサイトに掲載されている情報を検索結果として閲覧することが可能である。
購入希望ユーザは、ウェブサイトにアクセスすることにより、不動産物件の購入決定を支援するための新しいサービスを受けることが可能である。不動産物件の購入決定を支援するための新しいサービスの一例は、図1Aおよび図1Bを参照して上述したとおりである。
ステップS212a:購入希望ユーザは、ウェブサイトに掲載されている不動産物件を購入したい場合に、不動産物件の購入前に、ウェブサイトを介して、その不動産物件を取り扱っている不動産売買仲介会社Aとコミュニケーションをとることにより、不動産売買仲介会社Aとその不動産物件の売買のやり取りを行う。
なお、ステップS212aに代えて、ステップS212bにおいて、購入希望ユーザは、不動産物件の購入前に、ウェブサイトを介することなく、不動産売買仲介会社Aと不動産物件の売買のやり取りを行うようにしてもよい。ウェブサイトを介さないやり取りには、例えば、不動産物件の購入の交渉を電話やFAXやメールで行うこと、不動産物件の購入の契約を書面で行うことなどが含まれる。
ステップS213:購入希望ユーザは、購入希望ユーザが購入を希望する不動産物件の売買が成約したとき、仲介手数料を不動産売買仲介会社Aに支払う。
上述した例では、図2Cに示されるステップS211〜S213を参照して、購入希望ユーザ自身が不動産売買仲介会社Aと直接やり取りする(すなわち、不動産売買仲介会社Aが両手仲介する)場合の一例を説明したが、これに限定されない。例えば、不動産売買仲介会社Dが、購入希望ユーザを代理して、不動産売買仲介会社Aと不動産物件の売買のやり取りを行ってもよい(すなわち、不動産売買仲介会社Dが片手仲介を行ってもよい)。以下、不動産売買仲介会社Dが購入希望ユーザを代理する場合の一例をステップS211’〜S213’を参照して説明する。
ステップS211’:購入希望ユーザは、不動産売買仲介会社Dに不動産の売買仲介を依頼する。ここで、購入希望ユーザが不動産売買仲介会社Dを特定する手段は問わない。例えば、購入希望ユーザは、ウェブサイトを介して不動産売買仲介会社Dを特定してもよいし、ウェブサイトを介することなく不動産売買仲介会社Dを特定してもよい。
ステップS211’’:不動産売買仲介会社Dは、購入希望ユーザから不動産の売買仲介の依頼を受けると、ウェブサイトにアクセスし、ウェブサイトに掲載されている不動産物件情報を閲覧する。
ステップS212’:不動産売買仲介会社Dは、購入希望ユーザが希望する不動産物件を特定すると、不動産物件の購入手続き前に、ウェブサイトを介して、その不動産物件を取り扱っている不動産売買仲介会社Aとコミュニケーションをとることにより、不動産売買仲介会社Aとその不動産物件の売買のやり取りを行う。
なお、ステップS212’に代えて、不動産売買仲介会社Dは、不動産物件の購入手続き前に、ウェブサイトを介することなく、不動産売買仲介会社Aと不動産物件の売買のやり取りを行うようにしてもよい。ウェブサイトを介さないやり取りには、例えば、不動産物件の購入の交渉を電話やFAXやメールで行うこと、不動産物件の購入の契約を書面で行うことなどが含まれる。
ステップS213’:購入希望ユーザは、購入希望ユーザが購入を希望する不動産物件の売買が成約したとき、仲介手数料を不動産売買仲介会社Dに支払う。
なお、ウェブサイトの運営会社が運営するウェブサイト上にリフォーム会社の宣伝広告、点検会社の宣伝広告、保険会社の宣伝広告が掲載されている場合には、ウェブサイトの運営会社は、そのリフォーム会社、点検会社、保険会社から「広告料」を徴収してもよい。さらに、ウェブサイトの運営会社が運営するウェブサイト上のその広告を介してそのリフォーム会社、点検会社、保険会社にリフォームの依頼、点検の依頼、保険の相談などが行われた場合には、ウェブサイトの運営会社は、そのリフォーム会社、点検会社、保険会社から「紹介料」を徴収してもよい。
また、上述した例では、ウェブサイトの運営会社が提供するサービスの一例として、不動産物件のリフォームの見積りまたは実施の依頼を可能にすること、不動産物件の点検の見積りまたは実施の依頼を可能にすること、不動産物件の保険の見積りまたは実施の依頼を可能にすることを説明したが、本発明はこれらに限定されない。ウェブサイトの運営会社が提供するサービスは、例えば、不動産物件のハウスクリーニングの見積りまたは実施の依頼を可能にすることであってもよいし、不動産物件の水漏れ修理の見積りまたは実施の依頼や床のキズの補修の見積りまたは実施の依頼を可能にすることであってもよい。
また、上述した例では、不動産物件の購入決定を支援するためのサービスを提供することが、ウェブサイトを介してなされる例を説明したが、本発明はこれに限定されない。不動産物件の購入決定を支援するサービスを提供することは、ウェブサイトを介することなくなされることも可能である。例えば、不動産物件の購入決定を支援するサービスを提供することは、スマートフォンなどのユーザ装置にインストールされたアプリケーションを利用してなされてもよい。
このように、上述した仕組みによれば、運営会社は、不動産物件情報を掲載することの見返りとして、掲載料を徴収することによって利益を得ることが可能である。不動産売買仲介会社は、ユーザに新しいサービスを提供することによって他の不動産売買仲介会社との差別化を図ることが可能である。例えば、不動産売買仲介会社は、新しいサービスの一例として、上述した「こだわり検索」を実現するサービス、「購入後サービス」が付いた不動産物件を示す情報を提示するサービス、「購入前サービス」が付いた不動産物件を示す情報を提示するサービス、不動産物件の現在の状態の詳細を提示するサービス、所定の地域内の不動産物件の相場を提示するサービスをユーザに提供することが可能である。不動産売買仲介会社がこのような充実したサービスを提供することは、不動産売買仲介会社の評判を向上させ、不動産売買仲介会社が取り扱う不動産会社および不動産物件を増大させ、ひいては掲載される不動産物件の情報量の増大につながる。
4.新しいサービスを実現するためのコンピュータシステムの構成
図3は、新しいサービスを実現するためのコンピュータシステム300の構成の一例を示す。
コンピュータシステム300は、インターネット310を介して、ユーザによって使用される少なくとも1つのユーザ装置3201〜320Nに接続されることが可能なように構成されている。ここで、Nは、1以上の任意の整数である。
コンピュータシステム300は、ウェブサイトの運営会社が運営するものである。コンピュータシステム300は、不動産物件の購入決定を支援するためのサービスを提供するものである。図3に示される例では、コンピュータシステム300は、インターフェース部301と、1つ以上のCPU(Central Processing Unit)を含むプロセッサ部302と、メモリ部303とを含む。コンピュータシステム300のハードウェア構成はその機能を実現できる限りにおいて特に限定されず、単一のマシンで構成されていてもよく、複数台のマシンを組み合わせて構成されたものであってもよい。
インターフェース部301は、少なくとも1つのユーザ装置3201〜320Nとの間の通信を制御する。
メモリ部303には、処理を実行するために必要とされるプログラムやそのプログラムを実行するために必要とされるデータ等が格納されている。ここで、プログラムをどのようにしてメモリ部303に格納するかは問わない。例えば、プログラムは、メモリ部303にプリインストールされていてもよい。あるいは、プログラムは、インターネット310などのネットワークを経由してダウンロードされることによってメモリ部303にインストールされるようにしてもよいし、光ディスクやUSBなどの記憶媒体を介してメモリ部303にインストールされるようにしてもよい。
プロセッサ部302は、コンピュータシステム300全体の動作を制御する。プロセッサ部302は、メモリ部303に格納されているプログラムを読み出し、そのプログラムを実行する。これにより、コンピュータシステム300は、所望のステップを実行する装置として機能すること、および、ウェブサイトを提供するウェブサーバとして機能することが可能である。
コンピュータシステム300には、データベース部330が接続されている。データベース部330は、仲介会社データベース部331と、不動産物件データベース部332とを含む。
少なくとも1つのユーザ装置3201〜320Nのそれぞれは、インターネット310を介してコンピュータシステム300と通信することが可能なように構成されている。例えば、少なくとも1つのユーザ装置3201〜320Nのそれぞれは、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、スマートグラス、スマートウォッチ端末等の携帯無線端末であってもよいし、デスクトップPC、ラップトップPC、ノートPC等のパーソナルコンピュータであってもよい。
なお、図3に示される実施形態では、少なくとも1つのユーザ装置3201〜320Nがインターネット310を介してコンピュータシステム300と通信可能であると説明したが、本発明はこれに限定されない。インターネット310の代わりに任意のタイプのネットワークを用いることも可能である。なお、インターネット310およびその代わりの任意のネットワークを介することなく、少なくとも1つのユーザ装置3201〜320Nをコンピュータシステム300に電気的に結合した構成もまた本発明の範囲内である。さらに、ユーザ装置3201の機能およびコンピュータシステム300の機能の両方を一体的に組み込んだシステム(すなわち、スタンドアロン型のシステム)をコンピュータシステム300として構築してもよい。このようなスタンドアロン型のコンピュータシステム300もまた本発明の範囲内である。
また、図3に示される実施形態では、データベース部330は、コンピュータシステム300の外部に設けられているが、本発明はこれに限定されない。データベース部330をコンピュータシステム300の内部に設けることも可能である。データベース部330の構成は、特定のハードウェア構成には限定されない。例えば、データベース部330は、単一のハードウェア部品で構成されてもよいし、複数のハードウェア部品で構成されてもよい。例えば、データベース部330は、コンピュータシステム300の単一の外付けハードディスク装置として構成されてもよいし、ネットワークを介して接続されるクラウド上のストレージとして構成されてもよい。さらに、仲介会社データベース部331、不動産物件データベース部332のそれぞれの構成もまた特定のハードウェア構成には限定されない。例えば、仲介会社データベース部331、不動産物件データベース部332のそれぞれもまた、単一のハードウェア部品で構成されてもよいし、複数のハードウェア部品で構成されてもよい。
図3に示される例では、不動産物件の過去の売買事例を示す情報が、図3に示されるシステムの外部のデータベース部(例えば、上述したREINS)に格納されていることを想定しているため、そのシステムの外部のデータベース部は図3に示されていない。ただし、不動産物件の過去の売買事例を示す情報は、図3に示されるシステムの内部のデータベース部(例えば、上述したデータベース部330)に格納されていてもよい。
コンピュータシステム300(より具体的には、コンピュータシステム300のプロセッサ部302)は、少なくとも1つのユーザ装置3201〜320Nからインターネット310を介して検索条件(例えば、図1A〜図1C−2を参照して説明された入力条件、1つ以上のこだわり条件(例えば、主観的テーマに関連する1つ以上のこだわり条件)、1つ以上のこだわり条件の優先順位)を受信すると、不動産物件データベース部332に格納されている複数の不動産物件の情報のうち、受信された検索条件を満たす1つ以上の不動産物件の情報(例えば、不動産物件の購入の決定を支援するためのサービスが付いた不動産物件の情報)を特定する。ここで、不動産物件の購入の決定を支援するためのサービスは、例えば、上述した各種の購入前サービスまたは各種の購入後サービスである。このようにして、コンピュータシステム300のプロセッサ部302は、1つ以上の不動産物件を特定する手段として機能する。
例えば、1つ以上のこだわり条件(例えば、主観的テーマに関連する1つ以上のこだわり条件)が検索条件に含まれている場合には、コンピュータシステム300(より具体的には、コンピュータシステム300のプロセッサ部302)は、不動産物件に予め設定された各こだわり条件のうち、検索条件に含まれる1つ以上のこだわり条件に一致する1つ以上のこだわり条件の点数の和を求めることによってその不動産物件の点数を算出し、その不動産物件の算出された点数に基づいてその不動産物件を特定するか否かを決定するようにしてもよい。例えば、その不動産物件の算出された点数が高いものから所定の件数(例えば、3件)の不動産物件の情報を1つ以上の不動産物件の情報として特定するようにしてもよい。
あるいは、1つ以上のこだわり条件と、各こだわり条件の優先順位とが検索条件に含まれている場合には、コンピュータシステム300(より具体的には、コンピュータシステム300のプロセッサ部302)は、不動産物件に予め設定された各こだわり条件のうち、検索条件に含まれる1つ以上のこだわり条件の点数と優先順位による重み付け係数とに基づいてその不動産物件の点数を算出し、その不動産物件の算出された点数に基づいてその不動産物件を特定するか否かを決定するようにしてもよい。例えば、その不動産物件の算出された点数が高いものから所定の件数(例えば、3件)の不動産物件の情報を1つ以上の不動産物件の情報として特定するようにしてもよい。
コンピュータシステム300(より具体的には、コンピュータシステム300のプロセッサ部302)は、特定された1つ以上の不動産物件の情報をインターネット310を介して少なくとも1つのユーザ装置3201〜320Nに送信する。これにより、少なくとも1つのユーザ装置3201〜320Nにおいて、特定された1つ以上の不動産物件の情報が検索結果として提示される。このようにして、コンピュータシステム300のプロセッサ部302は、特定された1つ以上の不動産物件の情報を提示する手段として機能する。
図4Aは、仲介会社データベース部331に格納されている情報の一例を示す。
仲介会社データベース部331には、不動産売買仲介会社に関する情報が格納されている。不動産売買仲介会社に関する情報は、不動産売買仲介会社を識別するための情報(例えば、仲介会社ID)によって識別されることが可能である。仲介会社データベース部331には、例えば、会社名、所在地(住所)などがさらに格納されている。
図4Bは、不動産物件データベース部332に格納されている情報の一例を示す。
不動産物件データベース部332には、不動産物件に関連する情報が格納されている。不動産物件に関連する情報は、不動産物件を識別するための情報(例えば、不動産物件ID)によって識別されることが可能である。不動産物件を識別するための情報は、不動産売買仲介会社を識別するための情報(例えば、仲介会社ID)に関連付けられている。不動産物件データベース部332には、例えば、所在地(住所)、アクセス方法、間取り、建物面積・土地面積、築年月、売却希望者の売却希望額、内覧写真、外観写真、設備情報、点検に関する情報、保険に関する情報、管理会社・施工業者、過去の売買情報、1つ以上のこだわり条件、各こだわり条件の点数、購入前サービスに関する情報、購入後サービスに関する情報などがさらに格納されている。点検に関する情報は、例えば、点検を実施した年月日、点検した場所、過去に点検した回数、定期点検の継続の有無などを含む。設備情報は、例えば、不動産物件の設備の製品名、不動産物件の設備を提供した企業名、不動産物件の設備の型番、不動産物件の設備が設置された年月日、不動産物件のインフラ(例えば、電気、水道、ガス)に関する情報、不動産物件の設備のリフォームに関する情報(例えば、不動産物件の設備のリフォームの有無、不動産物件の設備のリフォームの箇所、不動産物件の設備のリフォームを行った年月日、過去に不動産物件の設備のリフォームを行った回数)などを含む。
図4Cは、主観的テーマデータベース部333に格納されている情報の一例を示す。
主観的テーマデータベース部333には、主観的テーマに関連する情報が格納されている。主観的テーマに関連する情報は、例えば、主観的テーマに関連するこだわり条件の組み合わせを含む。図4Cに示される例では、「暮らしやすい」という主観的テーマは、「閑静である」、「空気がキレイ」、「買物が便利」、「学校が近い」、「公園が近い」、「交通の便が良い」という複数のこだわり条件の組み合わせで表現されており、海が壮大に見える」という主観的テーマは、「海までの近さ」、「海の透明度」、「波の高さ」、「付近の建物の大きさ」、「波の荒々しさ」という複数のこだわり条件の組み合わせで表現されており、「星空がキレイ」という主観的テーマは、「見える星の量」、「見える星の明るさ」という複数のこだわり条件の組み合わせで表現されている。このように、1つの主観的テーマは、複数のこだわり条件の組み合わせで表現されることが可能である。あるいは、1つの主観的テーマは、1つのこだわり条件で表現されてもよい。
図4Dは、不動産物件X、Yのそれぞれについて、各「主観的テーマ」と、「1つ以上のこだわり条件」および「各こだわり条件の点数」との対応関係の一例を示す。これらの対応関係は、図4Bに示される「主観的テーマ」、「1つ以上のこだわり条件」、「各こだわり条件の点数」の対応関係の一例である。図4Dにおいて、各こだわり条件の名称の隣に示される〇の中の数字が各こだわり条件の点数を示す(この例では、各こだわり条件の点数は、10満点に設定されているものとする)。
図4Dに示される例では、不動産物件Xの「暮らしやすい」という主観的テーマに関連して、「閑静である」というこだわり条件の点数が8点、「空気がキレイ」というこだわり条件の点数が8点、「買物が便利」というこだわり条件の点数が3点、「学校が近い」というこだわり条件の点数が2点、「公園が近い」というこだわり条件の点数が5点、「交通の便が良い」というこだわり条件の点数が3点であること、不動産物件Xの「星空がキレイ」という主観的テーマに関連して、「見える星の量」というこだわり条件の点数が7点、「見える星の明るさ」というこだわり条件の点数が6点であることが示されている。同様に、図4Dに示される例では、不動産物件Yの「暮らしやすい」という主観的テーマに関連して、「閑静である」というこだわり条件の点数が1点、「空気がキレイ」というこだわり条件の点数が1点、「買物が便利」というこだわり条件の点数が7点、「学校が近い」というこだわり条件の点数が7点、「公園が近い」というこだわり条件の点数が3点、「交通の便が良い」というこだわり条件の点数が9点であること、不動産物件Yの「海が壮大に見える」という主観的テーマに関連して、「海までの近さ」というこだわり条件の点数が4点、「海の透明度」というこだわり条件の点数が3点、「波の高さ」というこだわり条件の点数が7点、「付近の建物の大きさ」というこだわり条件の点数が2点、「波の荒々しさ」というこだわり条件の点数が7点であることが示されている。
例えば、ユーザが「暮らしやすい」という主観的テーマを検索条件として入力し(優先順位なし)、この検索条件で検索を実行したとする。この場合、不動産物件Xの「暮らしやすい」という主観的テーマの点数は、(8+3+5+8+2+3)÷6≒4.8点であり、不動産物件Yの「暮らしやすい」という主観的テーマの点数は、(1+7+3+1+7+9)÷6≒4.7点である。従って、「暮らしやすい」という主観的テーマを検索条件として検索したときの不動産物件Xの評価(総合点)は、4.8点であると算出され、不動産物件Yの評価(総合点)は、4.7点であると算出される。このような検索結果は、例えば、算出された評価(総合点)が一番高い不動産物件から降順にユーザに提示される。
例えば、ユーザが「暮らしやすい」という主観的テーマを優先順位1位、「海が壮大に見える」という主観的テーマを優先順位2位、「星空がキレイ」という主観的テーマを優先順位3位の検索条件として入力し、この検索条件で検索を実行したとし、優先順位1位の重み付け係数が「×5」、優先順位2位の重み付け係数が「×3」、優先順位3位の重み付け係数が「×1」であると仮定する。この場合、不動産物件Xの「暮らしやすい」という主観的テーマの点数は、(8+3+5+8+2+3)×5÷6≒24点であり、不動産物件Xの「星空がキレイ」という主観的テーマの点数は、(7+6)×1÷2≒7点である。従って、「暮らしやすい」という主観的テーマを優先順位1位、「海が壮大に見える」という主観的テーマを優先順位2位、「星空がキレイ」という主観的テーマを優先順位3位の検索条件として検索したときの不動産物件Xの評価(総合点)は、24+7=31点であると算出される。同様に、不動産物件Yの「暮らしやすい」という主観的テーマの点数は、(1+7+3+1+7+9)×5÷6≒23点であり、不動産物件Yの「海が壮大に見える」という主観的テーマの点数は、(4+7+7+3+2)×3÷5≒14点である。従って、「暮らしやすい」という主観的テーマを優先順位1位、「海が壮大に見える」という主観的テーマを優先順位2位、「星空がキレイ」という主観的テーマを優先順位3位の検索条件として検索したときの不動産物件Yの評価(総合点)は、23+14=37点であると算出される。このように、「暮らしやすい」という主観的テーマのみに注目すると不動産物件Yよりも不動産物件Xの方が評価(総合点)は高いが、入力された検索条件の評価(総合点)では不動産物件Xよりも不動産物件Yの方が高いことがわかる。この現象は、主観的テーマに関連するそれぞれのこだわり条件に「程度」の概念が含まれていることに起因するものである。このような検索結果は、例えば、算出された評価(総合点)が一番高い不動産物件から降順にユーザに提示される。あるいは、このような検索結果は、例えば、算出された評価(総合点)が一番高い不動産物件から降順に所定の個数分だけ(例えば、3個分だけ)ユーザに提示されるようにしてもよい。
なお、各不動産物件の各主観的テーマに関連するこだわり条件の点数および重み付け係数は、予め決定されている。これらのこだわり条件の点数および/または重み付け係数は、
人為的に決定されたものであってもよいし、コンピュータシステム300または人工知能(AI)によって決定されたものでもよい。
図5は、コンピュータシステム300において実行される処理のフローの一例を示す。この処理は、例えば、コンピュータシステム300に含まれるプロセッサ部302によって実行される。図5は、検索条件に基づいて不動産物件を検索する処理の手順を説明するためのものである。以下、図5に示される各ステップを詳しく説明する。
ステップS501:プロセッサ部302は、不動産物件の検索対象を特定する。不動産物件の検索対象は、例えば、新築一戸建てのみ、中古一戸建てのみ、新築マンションのみ、中古マンションのみ、土地のみ、あるいはこれらの任意の組み合わせである。このステップS501は、図1Aに示される画面においてユーザによって選択された検索対象を特定する処理に対応する。例えば、新築検索領域101がユーザによって選択されると、プロセッサ部302は、不動産物件の検索対象が「新築一戸建て」および「新築マンション」であると特定する。あるいは、こだわり検索領域105がユーザによって選択されると、プロセッサ部302は、不動産物件の検索対象がすべての種類の不動産物件(すなわち、「新築一戸建て」および「中古一戸建て」および「新築マンション」および「中古マンション」および「土地」)であると特定する。なお、プロセッサ部302は、ステップS501においてこだわり検索領域105が選択された場合であっても、ステップS501より後のステップ(例えば、ステップS502)において不動産物件の検索対象を限定することが可能なように構成されていてもよい。
ステップS502:プロセッサ部302は、少なくとも1つのユーザ装置3201〜320Nからインターネット310を介して検索条件を受信する。受信される検索条件は、1つの検索条件であってもよいし、複数の検索条件であってもよい。検索条件は、例えば、「築年数10年未満」、「面積30m2以上」、「駅まで5分」、主観的テーマとしての「暮らしやすさ」などである。このステップS502は、図1B、図1C、図1C−2に示される画面においてユーザによって入力された検索条件を受信する処理に対応する。
ステップS503:プロセッサ部302は、ステップS502において受信された検索条件に「主観的テーマ」が含まれているか否かを判定する。判定結果が「Yes」の場合には、処理はステップS504に進み、判定結果が「No」の場合には、処理はステップS505に進む。このステップS503は、図1B、図1C−1、図1C−2に示される画面において検索開始領域113がユーザによって選択された際の処理に対応する。
ステップS504:プロセッサ部302は、ステップS503において受信された検索条件を満たす不動産物件(すなわち、ステップS503において受信された検索条件に含まれる主観的テーマおよびステップS503において受信された検索条件に含まれる主観的テーマ以外の検索条件の両方を満たす不動産物件)を特定する。あるいは、プロセッサ部302は、その検索条件に含まれる主観的テーマおよびその主観的テーマ以外の検索条件のAND条件で不動産物件を検索するかOR条件で不動産物件を検索するかを切り替えられるように構成されていてもよい。
ステップS505:プロセッサ部302は、ステップS503において受信された検索条件を満たす不動産物件を特定する。特に、ステップS502において複数の検索条件が受信された場合には、プロセッサ部302は、その複数の検索条件のうちのすべてを満たす不動産物件を特定する。あるいは、プロセッサ部302は、その複数の検索条件のAND条件で不動産物件を検索するかOR条件で不動産物件を検索するかを切り替えられるように構成されていてもよい。
ステップS506:プロセッサ部302は、1つ以上の主観的テーマのそれぞれに優先順位が設定されているか否かを判定する。判定結果が「Yes」の場合には、処理はステップS507に進み、判定結果が「No」の場合には、処理はステップS508に進む。
ステップS507:プロセッサ部302は、ステップS504において特定された各不動産物件について、1つ以上の主観的テーマとそれぞれの主観的テーマの優先順位とに基づいて、その不動産物件の評価(総合点)を算出する。1つ以上の主観的テーマとそれぞれの主観的テーマの優先順位とに基づいて、その不動産物件の評価(総合点)をどのように算出するかの一例は、図4Dを参照して説明したとおりである。
ステップS508:プロセッサ部302は、ステップS504において特定された各不動産物件について、1つ以上の主観的テーマ(優先順位なし)に基づいて、その不動産物件の評価(総合点)を算出する。1つ以上の主観的テーマ(優先順位なし)に基づいて、その不動産物件の評価(総合点)をどのように算出するかの一例は、図4Dを参照して説明したとおりである。また、複数の主観的テーマ(優先順位なし)に基づいて、その不動産物件の評価(総合点)をどのように算出するかの一例は、図4Dを参照して説明した実施の形態において優先順位の重み付け係数をすべて1に設定した場合と同様である。
ステップS509:プロセッサ部302は、ステップS507またはステップS508において算出された評価(総合点)の一番高い不動産物件から降順に不動産物件の情報を提示する。あるいは、プロセッサ部302は、所定の個数分(例えば、3個分だけ)不動産物件の情報を提示するようにしてもよい。このステップS509は、図1Dに示される画面において検索結果を表示する処理に対応する。
ステップS510:プロセッサ部302は、ステップS505において特定された不動産物件の情報を提示する。あるいは、プロセッサ部302は、所定の個数分(例えば、3個分だけ)不動産物件の情報を提示するようにしてもよい。このステップS510は、図1Dに示される画面において検索結果を表示する処理に対応する。
なお、上述した実施の形態では、不動産物件が「売買」の対象である物件について説明したが、本発明はこれに限定されない。本発明は、不動作物件が上述した「売買」の対象である物件に代えて、または、上述した「売買」の対象である物件に加えて、不動産物件が「賃貸借」の対象である物件についても適用することが可能である。この場合には、上述した実施の形態の説明において、「売買」を「賃貸借」に読み替え、「購入」を「賃借」に読み替え、「売却」を「賃貸」に読み替え、「買主」を「借主」に読み替え、「売主」を「貸主」に読み替えるようにすればよい。
不動産物件が「賃貸借」の対象である物件である場合、少なくとも1つのユーザ装置3201〜320Nを用いてウェブサイトにアクセスすると、不動産物件情報として、賃貸借の期間、権利の種類(例えば、賃借権、定期借家権、定期借地権)、借主が物件をリフォームして良いか否か、賃借希望ユーザ(借主)が受けることができるサービス(例えば、ハウスクリーニングサービス)、賃貸希望ユーザ(貸主)が受けることができるサービス(例えば、物件の管理サービス、家賃の収納の代行サービス)などがさらに提示されるようにしてもよい。データベース部330には、このような不動産物件情報の表示を行うための情報がさらに格納されている。
以上のように、本発明の好ましい実施形態を用いて本発明を例示してきたが、本発明は、この実施形態に限定して解釈されるべきものではない。本発明は、特許請求の範囲によってのみその範囲が解釈されるべきであることが理解される。当業者は、本発明の具体的な好ましい実施形態の記載から、本発明の記載および技術常識に基づいて等価な範囲を実施することができることが理解される。