JP2019141178A - 遊技機 - Google Patents

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小林 政英
Masahide Kobayashi
政英 小林
朋之 櫻井
Tomoyuki Sakurai
朋之 櫻井
原田 剛
Takeshi Harada
剛 原田
健二 齋藤
Kenji Saito
健二 齋藤
雅俊 舩山
Masatoshi Funayama
雅俊 舩山
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Abstract

【課題】設定変更作業の能率を高めることが可能な遊技機を提供する。【解決手段】前扉302の裏側から前側を視認可能なリール窓W2を前扉302に設け、払出数表示ランプを扉302の前側に設けられた操作パネルの上面側に設ける。この払出数表示ランプは、前扉302が開いた状態で前扉302の裏側に居る者がリール窓W2から視認可能な位置にあり、設定変更作業中は、払出数表示ランプを構成する所定のLEDが点灯する。【選択図】図19

Description

本明細書に記載する発明(以下「本発明」と称する)は、スロットマシンやぱちんこ機等の遊技機に関する。
代表的な遊技機であるスロットマシンは、一般に、リール(「回胴」とも称する)を用いた遊技の進行に係る制御(例えば、リール駆動の制御、役決定(「役抽選」とも称する)の制御、遊技メダル等の遊技媒体の投入・払出の制御、役決定の確率等が異なる複数の遊技状態間での遊技状態の移行制御等)を行う主制御基板(「主制御手段」とも称する)と、遊技状況に応じて遊技の興趣向上等を目的とする種々の演出(画像表示装置(「液晶表示装置」とも称する)による画像演出やスピーカ装置による音声演出等)の実行に係る制御を行う副制御基板(「副制御手段」とも称する)とを備えており、両基板間の情報伝達(送信)は、主制御基板から副制御基板への一方向のみ行うことが可能となっている。
また、スロットマシンでは、一般に、規定数の遊技媒体を投入することにより有効ラインが設定され、スタートレバー(「始動レバー」とも称する)を傾動させるなどのリール回転開始操作が遊技者により行われることにより、役決定処理(「役抽選処理」とも称する)を行い、何れかの遊技役(単に「役」とも称する)またはハズレが決定され、その後、複数のリールが回転開始する。複数のリールが回転開始してから所定の回転速度に達すると、ストップスイッチを押下するなどのリール回転停止操作が有効化され、遊技者がリール回転停止操作を各リール別に行うことにより、各リールが順次回転停止するようになっている。
通常、複数のリールの回転停止は、遊技者によるリール回転停止操作のタイミングと、決定された役に基づいて制御される。すなわち、各リールは、リール回転停止操作が行われたタイミングから所定の時間(通常、最大で5図柄移動し得る時間)内の任意のタイミングで停止可能に制御されており、これにより、役決定処理により決定(「選出」または「当選」とも称する)された役(「成立許容役」とも称する)は可能な限り成立し(成立許容役を構成する図柄の組合せ(「対応図柄」とも称する)が有効ライン上に停止表示され)、役決定処理により決定されていない役は成立しない(成立許容役以外の役を構成する対応図柄が有効ライン上に停止表示されない)ようになっている。
また、遊技役としては、一般に、再遊技役(成立しても遊技媒体は付与されない(獲得できない)が再遊技(次の遊技を遊技者が新たに遊技媒体を投入することなく行うこと)が可能となる役(「リプレイ役」とも称する))や小役(成立時に所定数の遊技媒体の獲得が可能となる役(「入賞役」とも称する))と称される通常の役の他に、ボーナス役(その成立を契機として特別な遊技状態(例えば、所定の小役の役決定確率(単に「決定確率」でも可、その他、「役抽選確率」(単に「抽選確率」でも可)、「役選出確率」(単に「選出確率」でも可)、「役当選確率」(単に「当選確率」でも可)と称してもよい)が通常よりも高くなる遊技状態(「特別役物」、「ボーナスゲーム」とも称する)が作動可能となる役)と称されるような特別役が設けられている。通常、このような特別役を構成する図柄組合せの構成図柄は、各リール上において少数しか配置されていない。
このため、特別役が決定された場合でも、遊技者が、回転表示される図柄を判別しながら対応図柄を停止表示させ得るタイミングを見計らって各リールに対するリール回転停止操作を行うこと(このような操作を「目押し」とも称する)ができないと、特別役を成立させることは難しくなっている。ただし、特別役が決定されているのに、それを成立させることができなかった場合には、特別役が決定されたことを示す情報が次の遊技に持ち越されるようになっており(「特別役の当選持越し」、「特別役の当選を持ち越す」等とも称する)、目押しを苦手とする遊技者に対しても、決定された特別役を成立させる機会が担保されている(当選を持ち越せない特別役もある)。
また、従来のスロットマシンにおいて、再遊技役の役決定確率が異なる複数のRT状態(遊技状態)を設け、所定の条件が充足されたこと(例えば、所定の図柄の組合せが停止表示されたこと)を契機として他のRT状態に移行するようにしたものが一般的に知られている。このようなRT状態間の移行は、役(再遊技役)の役決定確率の変動を伴うため主制御基板において制御されている。また、再遊技役の役決定確率が最も高めに設定されたRT状態に制御されている期間をリプレイタイムと称することもある。
一方、遊技者が有利に遊技を行えるような情報を報知する、AT(アシストタイム)と称される遊技期間を設定し、この遊技期間内において所定の報知演出(アシスト演出)を行うこともなされている。このようなATが再遊技役の役決定確率が最も高めに設定されたRT状態に制御されている期間(リプレイタイム)中に設定されることもあり、そのようなリプレイタイム中のATは、一般にART(アシストリプレイタイム)と称されている。実際には、再遊技役の役決定確率が最も高めに設定されたRT状態に制御されていなくても、このようなRT状態に制御することが決まっているような状態のことをART(アシストリプレイタイム)と称することもある。AT中において行われるアシスト演出としては、例えば、遊技媒体の獲得が可能となる小役が決定された場合に、そのことを報知したり、決定された小役を成立させる(対応図柄を有効ライン上に停止表示させる)ために必要とされる、ストップスイッチの操作態様(複数のストップスイッチをどのような順序で操作すべきかを示す操作順序(「押し順」とも称する)や、ストップスイッチを、リールがどのような回転位置にあるときに操作すべきかを示す操作位置(「押し位置」とも称する)等)を報知したりするものなどが知られている。
これまでは、上述したATに関する制御処理(「AT関連制御処理」とも称する)を専ら副制御手段で行うスロットマシン(「サブAT機」とも称する)が一般的であったが、副制御手段に対して不正行為(ゴト行為)を行うことで強制的にATを設定することができてしまうなどの問題もあったため、最近では、副制御手段よりも不正行為を行い難い主制御手段でAT関連制御処理の一部の処理を行うスロットマシン(「メインAT機」とも称する)も知られている。例えば、ATの設定に関する処理やAT中に報知する押し順を決定する処理等は主制御手段が専ら行い、副制御手段は主に、主制御手段が設定したAT中において、主制御手段が決定した押し順の報知(アシスト演出)を実行する処理等を行うというメインAT機が知られている。このようなメインAT機では、ATに関する種々の情報を主制御手段で管理するとともに、これらの情報を適宜、主制御手段から副制御手段に送信している。下記特許文献1には、ストップスイッチの操作順番等を指示する機能を、主制御基板が制御する構成のスロットマシンが記載されている。
一般的にスロットマシンでは、遊技店側において、役決定結果(「役抽選結果」(単に「抽選結果」でも可)、「役選出結果」(単に「選出結果」でも可)、「役当選結果」(単に「当選結果」でも可)と称してもよい)を決定する確率を設定するための設定値を複数段階の範囲内で変更できるようになっている。役決定確率の差(「設定差」とも称する)は、スロットマシンの出玉率に影響を与えるので、設定値は、遊技店にとっては出玉率を管理するための指標として、遊技者にとってはより多くの遊技媒体を獲得するための指標として関心が高いものとなっている。役決定結果(当選役)の中には、いずれの設定値においても役決定確率が変わらないもの(「設定差のない役決定結果」とも称する)と、設定差によって役決定確率が変わるもの(「設定差のある役決定結果」とも称する)とに分けられる。
特開2014−150881号公報
従来の遊技機では、遊技性を高めて遊技の興趣向上を図るためや、円滑に遊技を行えるようにするために、あるいは保守点検等の作業能率を高めるために、種々の工夫がなされてきたが更なる改善の余地がある。
例えば、遊技機では、主制御基板側に設けられる読出し専用の記憶装置(ROM)の記憶容量が規格上かなり制限されている(例えば、上限16キロバイト)。ROMには、遊技を行うために必要不可欠な制御プログラムのデータの他に、役決定処理の際に用いられるデータとして、各役決定結果(当選役)の選出確率を定めるための数値データ(「抽選置数データ」とも称する)が記憶される(通常、個々の抽選置数データは、1バイトまたは2バイトのデータとして記憶される)。このような抽選置数データのデータ量が増えると、ROMの記憶容量が圧迫されて支障が出る虞があるので、抽選置数データのデータ総量を低減したいという要望がある。
特別役などの所定役に設定差を設けることは一般的に行われている。しかし、同じ所定役を当選役として含む役決定結果として、設定差のある役決定結果と設定差のない役決定結果を備えることは通常行われない。或る所定役に設定差を設けたいのであれば、その所定役を含む1つの役決定結果を設定差のある役決定結果として設定すれば足りるのであって、それとは別に、その所定役を含む設定差のない役決定結果を設ける必要はないと考えられたからである。また、或る所定役に設定差を設けるために、その所定役を含む設定差のある役決定結果を設けると、当該役決定決結果については設定値ごとに抽選置数データが必要となる。つまり、それだけで所定役の抽選置数データのデータ総量が増加することとなり、さらにその所定役について設定差のない役決定結果を設けることは、抽選置数データのデータ総量が無駄に増えてしまうというのが一般的な考えであった。
一方、同じ所定役を含む役決定結果として、設定差のある役決定結果と設定差のない役決定結果の両方を備えるようにすれば、どちらの役決定結果が選出されたのかに応じて、その後の処理内容を変更することも可能になると考えられる。例えば、或る特別役物に係る役決定結果(その特別役物の作動契機となる特別役を当選役として含む役決定結果)として、設定差のない第1の役決定結果と設定差のある第2の役決定結果とを設け、前者が選出された場合と後者が選出された場合とで、特別役物作動中の処理内容を変更することが挙げられる。しかし、そうするためには、第1の役決定結果が選出されたことに基づいて特別役物が作動したのか、第2の役決定結果が選出されたことに基づいて特別役物が作動したのかを、把握できるようにする必要があり、それをどのように実現するのかが課題となる。
上記のような第1の役決定結果と第2の役決定結果を設け、そのどちらが選出されたのかによって異なる処理を行えるようにすれば、処理内容を多様化することが可能となり、そのことで遊技の興趣向上を図ることができる。しかし、そのためには、異なる処理内容に対応した別個の制御プログラムを用意する必要があり、それが主制御基板側のROMの記憶容量を圧迫する原因ともなる。したがって、このような第1の役決定結果と第2の役決定結果を設ける場合には、制御プログラムの面でもROMの記憶容量を圧迫しないように配慮する必要がある。
特別役物に係る役決定結果が選出されると、それに応じた所定の演出が実行されるようにした遊技機も多い。例えば、特別役物の作動契機となる所定態様の図柄組合せ(例えば数字の「7」が一列に揃うような図柄組合せ)を目押しで揃えるように促すような演出が行われる。このような演出を行うことにより、遊技者の期待感を高め、遊技の興趣向上を図ることが可能となる。しかし、その一方で、特別役物に係る役決定結果がなかなか選出されず、そのような所定の演出が長期間実行されないこととなった場合は、遊技者の遊技意欲を低下させてしまう虞がある。
遊技機において設定値を変更する場合は、所定の手順に従った所定の作業(「設定変更作業」とも称する)を行う必要がある。この設定変更作業は、一般的に遊技機の扉を開いた状態で、所定の設定変更装置(設定変更のために操作するボタン類や設定値の表示部、それらを接続する制御回路等により構成される)を作動させて行われる。設定変更作業中に、扉の前面部に設けられた操作レバー(例えば、始動レバー)を操作することが必要とされる遊技機も多い。しかし、これまでの遊技機は、操作レバーの位置を扉の裏面側から視認することができない。設定変更作業中の作業者が、操作レバーの位置をよく確認しないで、扉の裏面側から手を回して操作レバーを操作しようとすると、扉の前面部に設けられた装飾枠等に手が接触して負傷する危険があるため、作業者は、扉が開いた状態で扉の表側を覗き込んだり扉の前側に移動したり、扉を一旦閉じたりして操作レバーの位置を確認した上で操作レバーを操作する必要があった。そのため、設定変更作業の能率が低下するという課題がある。
また、遊技機では、遊技を円滑に行えるようにするために、種々の保守点検作業が行われる。例えば、ストップスイッチの操作順番等を遊技者に指示するために、複数のLEDランプで構成される所定の指示モニタ(例えば、7セグメント表示器や8セグメント表示器により構成される指示モニタ)を扉の前面部に設けた構成の遊技では、そのような指示モニタが正常に点灯するか否かを点検する作業が行われる。この点検作業は、扉を開けた状態で所定の操作を行うことにより、指示モニタを所定の点灯状態(例えば、複数のLEDランプが全て点灯した状態)となるよう制御し、実際にそのような点灯状態となっているかどうかを確認するという手順で行われるのが一般的である。しかし、これまでの遊技機は、指示モニタの点灯状態を扉の裏面側から視認することができない。そのため、作業者は、扉が開いた状態で扉の表側を覗き込んだり扉の前側に移動したり、扉を一旦閉じたりして指示モニタの点灯状態を確認しなければならず、指示モニタの点検作業の能率が低下するという課題がある。
設定変更装置の作動中は、扉の前面部に設けられた、複数のLEDランプで構成される所定の表示モニタ(例えば、7セグメント表示器や8セグメント表示器により構成される、遊技媒体の付与数を表示可能な表示モニタ)を、設定変更中であることが分かるような点灯状態に制御する構成の遊技機も多い。このような構成の遊技機では、そのような表示モニタが設定変更中に、予め定められた点灯状態で実際に点灯するか否かを点検する作業が行われる。しかし、これまでの遊技機は、そのような表示モニタの点灯状態を扉の裏面側から視認することができない。そのため、作業者は、設定変更作業中に、扉が開いた状態で扉の表側を覗き込んだり扉の前側に移動したり、扉を一旦閉じたりして表示モニタの点灯状態を確認しなければならず、表示モニタの点検作業の能率が低下するという課題がある。
扉の前面部には、遊技媒体を投入するための投入口を備えた投入部(複数の遊技媒体を前後方向に重ねた状態で押し付けるためのガイド壁等を備える)や、遊技媒体をベットするためのボタン状のベットスイッチ(「ベットボタン」、「投入ボタン」とも称する)や、遊技を始動させるために操作される始動レバー等も配置されている。遊技機の筐体内部に配置される主制御基板には、遊技機が正常に作動しているか否かを確認するための各種の点検用ランプが設けられている。例えば、遊技媒体が投入されたことをセンサが検出すると点灯状態が変わる(例えば、消灯状態から検出時に一時的に点灯状態となり消灯状態に戻る)点検用ランプや、ベットボタンが操作されたことをセンサが検出すると点灯状態が変わる点検用ランプや、始動レバーが操作されたことをセンサが検出すると点灯状態が変わる点検用ランプ等が配置された構成の遊技機が多い。このような構成の遊技機では、点検用ランプの点灯状態を確認できるよう扉を開けた状態で、実際に遊技媒体を投入したり、ベットボタンを操作したり、始動レバーを操作したりして、点検用ランプの点灯状態を確認することによって、各種センサが正常に作動しているか否かを点検する作業が行われる。しかし、これまでの遊技機は、投入部の位置やベットボタン、始動レバーの位置を扉の裏面側から視認することができない。そのため、作業者は、点検作業中に、扉が開いた状態で扉の表側を覗き込んだり扉の前側に移動したり、扉を一旦閉じたりして投入部の位置やベットボタンの位置、始動レバーの位置を確認し、遊技媒体を投入部に投入する準備やベットボタンを操作する準備、始動レバーを操作する準備をした後、さらに、点検用ランプを確認できるように扉を開く必要があり、これらの点検作業の能率が低下するという課題がある。
本発明はこのような事情に鑑みなされたもので、設定変更作業の能率を高めることが可能な遊技機を提供することを目的とする。
本発明に係る遊技機は、以下のような特徴を備えている。なお、以下の特徴構成の説明では、後述する実施形態において対応する構成の一例を括弧書きで示している。
本発明に係る遊技機は、内部から外部を視認可能な所定の領域(例えば、リール窓W2)を有する扉(例えば、前扉302)と、所定のLED(例えば、払出数表示ランプ410)と、主制御手段と、を備え、前記所定のLEDは、前記扉の表側であり、開いた状態の前記扉の裏側に居る者が所定の領域から視認可能な位置にあり、前記主制御手段は、設定の切り替えが可能な所定の状態において、前記所定のLEDを点灯することを特徴とする。
このような構成の遊技機によれば、設定変更の作業中に扉の裏側に居る者が、扉の所定の領域から、所定のLEDが点灯しているかどうかを視認することができるので、設定変更作業の能率が良くなる。
上記構成の遊技機によれば、設定変更作業の能率を高めることが可能となる。
本発明の第1実施形態に係るスロットマシンの正面図である。 第1実施形態に係るスロットマシンの構成を概略的に示すブロック図である。 第1実施形態に係るスロットマシンのリールの図柄配置を示す図である。 第1実施形態に係るスロットマシンにおける図柄組合せを示す図である。 第1実施形態に係るスロットマシンにおける(A)は役決定における当選項目(再遊技/入賞)を示し、(B)は役決定における当選項目(ボーナス)を示す図である。 第1実施形態に係るスロットマシンの機能を概念的に示すブロック図である。 第1実施形態に係るスロットマシンにおける各RT状態の関係を示す図である。 第1実施形態に係るスロットマシンにおける各遊技モードの関係を示す図である。 第1実施形態に係るスロットマシンにおける(A)は設定差なしのMB1が当選した場合の処理の概要を示し、(B)は設定差ありのMB1が当選した場合の処理の概要を示し、(C)は図柄名称を示す図である。 第1実施形態に係るスロットマシンにおける(A)は設定差ありのMB1のみを持つ場合のMB1の当選確率の設定例を示し、(B)は設定差なしのMB1と設定差ありのMB1を持つ場合のMB1の当選確率の設定例を示す図である。 第1実施形態に係るスロットマシンにおけるMB1が当選した場合の演出パターンを示す図である。 第1実施形態に係るスロットマシンにおける再遊技Hが当選した場合の演出パターンを示す図である。 第1実施形態に係るスロットマシンにおける再遊技Eが当選した場合の演出パターンを示す図である。 第1実施形態に係るスロットマシンにおける再遊技Fが当選した場合の演出パターンを示す図である。 第1実施形態に係るスロットマシンにおける再遊技Gが当選した場合の演出パターンを示す図である。 第1実施形態に係るスロットマシンにおける遊技進行制御処理の流れを示すフローチャートである。 第1実施形態に係るスロットマシンにおけるタイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係るスロットマシンの前扉を開いた状態の斜視図である。 第2実施形態に係るスロットマシンにおける前扉の裏面側から見た斜視図である。 第2実施形態に係るスロットマシンの主制御装置が筐体の内部に取り付けられた状態を示す正面図である。 第2実施形態に係るスロットマシンの主制御基板の正面図である。 図19に示すK部の拡大詳細図である。 第2実施形態に係るスロットマシンにおける(A)は払出数表示ランプおよび貯留数表示ランプの正面構成、(B)は各セグメントランプの名称、(C)は払出数表示ランプによる払出数の表示例、(D)は払出数表示ランプによるエラーの表示例、(E)は払出数表示ランプによるナビ番号の表示例を示す図である。 第2実施形態に係るスロットマシンにおける(A)は払出数表示ランプによる設定変更時の表示例、(B)は払出数表示ランプによる設定変更時の別の表示例、(C)は払出数表示ランプによる設定変更時のさらに別の表示例、(D)は払出数表示ランプによる設定値の表示例、(E)は払出数表示ランプによる設定値の別の表示例、(F)は払出数表示ランプによる設定値のさらに別の表示例を示す図である。 第2実施形態に係るスロットマシンのメダル投入口部材の変形例を示す概略平面図である。 従来のスロットマシンにおける(A)は前扉裏側からの視界について説明するための概略図、(B)は前扉裏側からの視界について説明するための別の概略図である。
以下、上記図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
なお、以下の説明における「役決定処理」とは予め設定された複数の役決定結果番号(1つまたは複数の遊技役またはハズレ(ハズレを設定しない場合は除く)により構成される)の中から、1つまたは複数の役決定結果番号を無作為に選択するために、電子機器等を用いて実行される抽選等の選択行為(「役決定」とも称する)を意味している。ここで、役決定結果番号とは、当該役決定結果番号が決定(選出)された遊技において成立することが許容される1つもしくは複数の遊技役(「成立許容役」や「当選役」とも称する)またはハズレを規定するものである。なお、役決定のことを「役抽選」または「内部抽選」とも称し、抽選や当選における「選」は「籤」または「せん」とも称する。
また、「遊技役が成立する」及び「遊技役の成立」等と記載する場合の「成立」とは、決定された役決定結果番号に対応する遊技役(遊技メダルの払出しがある遊技役(小役)か、払出しのない遊技役(再遊技役や特別役)かは問わない)を構成する図柄組合せ(対応図柄)が、所定の停止態様(例えば、後述の有効ライン上に並ぶ態様)で表示されたことを示す概念として用いている。ただし、成立のタイミングについては、例えば、遊技役の対応図柄を有効ライン上に停止表示させることが可能なタイミングでリール停止操作が行われた時点や、遊技役の対応図柄が有効ライン上に停止表示された時点、スロットマシンが、遊技役の対応図柄が有効ライン上に停止表示されたことを識別した時点や、識別した結果を記憶領域に格納した時点等、適宜のタイミングとすることができる。
また、以下の説明において、遊技者による、後述のメダル投入口21への遊技メダルの投入操作(手入れする操作)と、クレジット(貯留)された遊技メダルのうち、遊技を行うために必要な規定数の遊技メダルを遊技の用に供するための、1−BETスイッチ22またはMAX−BETスイッチ23の押圧操作を総称してベット操作と称する。また、このベット操作と、遊技者による、後述の清算スイッチ24の押圧操作、スタートレバー(「スタートスイッチ」とも称する)25の傾動操作、ストップスイッチ26a,26b,26cの押圧操作を総称して遊技操作と称する。なお、一般的に、スロットマシンにおける「投入」とは、遊技メダルを「スロットマシン内に入れる」という意味で用いられる場合と、遊技メダルを「遊技の用に供する」という意味で用いられる場合とがある。以下の説明では、基本的に、前者の意味において「投入」という語を用い、後者の意味においては「ベット」という語を用いることとする。
また、遊技メダルの「払出数」とは、1回の遊技において遊技者に付与される遊技メダル数を意味する。また、遊技メダルを払い出すという行為には、遊技メダルを実際にスロットマシンから外部に払い出すという行為(「実払出し」とも称する)と、スロットマシン内に貯留される遊技メダルとして、電磁気的に記憶される数値を増加させるという行為(「貯留加算払出し」とも称する)とがある。なお、本明細書においては、遊技メダルの「払出数」を、遊技メダルの「獲得数」と同義で用いる。
また、遊技メダルの「総差数」とは、所定期間(任意に設定可であるが、例えば、ATの期間やボーナスの期間)における、払い出された遊技メダルの総数と、ベットされた遊技メダルの総数との差数を意味する。
また、「フリーズ」とは、遊技の進行に係る所定の制御処理の実行が一定の時間遅延されることをいう。フリーズとしては、スタートレバー25の操作が受け付けられたときにセットされるフリーズ(「リール回転開始時フリーズ」とも称する)と、全リールの回転停止後にセットされるフリーズ(「リール回転停止時フリーズ」とも称する)とを適宜設けることができる。フリーズの期間は、遊技者による遊技操作が有効に受け付けられない状態となる。
以下の説明において、「押しナビ」とは、役決定により選出された遊技役の成立をアシストするために押し順や押し位置を報知する処理(行為)をいう。押しナビのうち、特に再遊技役の成立をアシストするものを「RPナビ」(RPはリプレイの略)、入賞役(小役)の成立をアシストするものを「入賞ナビ」、特定の図柄が停止表示されることをアシストするものを「目押しナビ」(主に副制御手段側で行われる)とも称する。また、主制御手段側で行われる押しナビと副制御手段側で行われる押しナビとを区別したいときは、前者を「メイン側押しナビ」(「メイン側RPナビ」、「メイン側入賞ナビ」、「メイン側目押しナビ」)とも称し、後者を「サブ側押しナビ」(「サブ側RPナビ」、「サブ側入賞ナビ」、「サブ側目押しナビ」)とも称したり、「押しナビ演出」(「RPナビ演出」、「入賞ナビ演出」、「目押しナビ演出」)とも称したりもする。
また、以下の説明及び図面においては、数値を、十進数の他に、二進数または十六進数で表記することがある。そこで、これらを区別するため、二進数で表記する場合は数値の末尾に「B」を付記し、十六進数で表記する場合は数値の末尾に「H」を付記することとする。また、十進数で表記する場合は数値の末尾には特に何も付記しないこととする。
《第1実施形態》
図1には、本発明に係る遊技機の一実施形態(第1実施形態)としてのスロットマシン1を示しており、以下このスロットマシン1の基本的な構成について図1〜図5を参照しながら説明する。
<スロットマシンの外観>
スロットマシン1は、図1に示すように、本体筐体の前面に開閉可能に取り付けられた前扉2を備えており、この前扉2の前面には、上部から順に、上パネルアセンブリ10、中パネルアセンブリ20、下パネルアセンブリ30及び受け皿アセンブリ40が取り付けられている。
上パネルアセンブリ10の中央部には、その裏面側に配された画像表示装置(「液晶表示装置」とも称する)11(図2参照)の表示画面11aが前方を臨むように配置されており、その周辺部には、第1演出ランプ12、第2演出ランプ13a,13b、第3演出ランプ14a,14bが配置されている。また、表示画面11aの下方左右には、一対の上部スピーカ15a,15bが配置されている。
中パネルアセンブリ20の中央部には、本体筐体内に横並びに配設された3個のリール3a,3b,3cの表面が臨む表示窓Wが設けられており、この表示窓Wの下方には、遊技メダル(遊技媒体)を投入するためのメダル投入口21、クレジットされた範囲内で1枚の遊技メダルをベットするための1−BETスイッチ22、最大ベット許容数(例えば3枚)の遊技メダルを一度にベットするためのMAX−BETスイッチ23、ベットされた遊技メダル、および/または、クレジットされた遊技メダルを払い出すための清算スイッチ24、全リール3a,3b,3c(リールのことを「回胴」とも称する)を回転開始させる際に操作されるスタートレバー25、各リール3a,3b,3cの回転を個別に停止させるための3個のストップスイッチ26a,26b,26c(図中左側のストップスイッチ26aはリール3aに対応し、中央のストップスイッチ26bはリール3bに対応し、右側のストップスイッチ26cはリール3cに対応する)、及びメダル投入口21から投入されて滞留した遊技メダルを返却するためのリジェクトスイッチ27等が設けられている。なお、スタートレバーのことを「スタートスイッチ」、ストップスイッチのことを「ストップボタン」等とも称する。
メダル投入口21の内部は、投入された遊技メダルが有効に受け入れられる場合に当該遊技メダルが通過する受入通路(後述のホッパー50に通ずる)と、投入された遊技メダルが受け入れられない場合に当該遊技メダルが通過する返却通路(後述の遊技メダル払出口41に通ずる)とに分岐しており、その分岐部には、ブロッカ48(図2参照)が設けられている。このブロッカ48は、投入された遊技メダルが有効に受け入れられる期間においては、メダル投入口21に投入された遊技メダルを受入通路に導き、それ以外の期間においては、メダル投入口21に投入された遊技メダルを返却通路に導くように、受入通路と返却通路を選択的に、一方を開状態に他方を閉状態にできるように構成されている。以下の説明において、ブロッカ48がON状態とは、メダル投入口21に投入された遊技メダルが受入通路に導かれる状態(遊技メダル受入可能状態)を示し、ブロッカ48がOFF状態とは、メダル投入口21に投入された遊技メダルが返却通路に導かれる状態(遊技メダル受入不可状態)を示すものとする。
また、メダル投入口21の内部には、遊技メダルを検知するための3つの投入メダルセンサ28a,28b,28c(図2参照)が設けられている。投入メダルセンサ28aは、遊技メダルがメダル投入口21に投入されたことを検出するものであり、投入された遊技メダルが流下する通路上において、ブロッカ48が設置された位置よりも上流側の位置に設置されている。投入メダルセンサ28bは、メダル投入口21に投入された遊技メダルが受入通路に導かれ有効に受け入れられたことを検出するものであり、ブロッカ48が設置された位置よりも下流側(後述のホッパー50寄り)の位置に配置されている。投入メダルセンサ28cは、メダル投入口21に投入された遊技メダルが、受入通路と返却通路との分岐部を通過したことを検出するものであり、当該分岐部近傍(ブロッカ48が設置された位置よりも少し投入メダルセンサ28b寄りの位置)に配置されている。
投入メダルセンサ28a及び投入メダルセンサ28bが共に遊技メダルを検出した場合は、遊技メダルがメダル投入口21に投入され、かつ投入された遊技メダルが有効に受け入れられたことを意味する。一方、投入メダルセンサ28aは遊技メダルを検出したが、投入メダルセンサ28bは遊技メダルを検出しない場合は、遊技メダルがメダル投入口21に投入されたが、投入された遊技メダルが有効に受け入れられずに返却されたことを意味する。また、3つの投入メダルセンサ28a,28b,28cが所定の順序(28a,28c,28bの順序)とは異なる順序で遊技メダルの通過を検出した場合や一部の投入メダルセンサで遊技メダルの通過が検出されない場合は、遊技メダルが逆流するなどの異常通過が起きたことを意味する。
表示窓Wは、3個のリール3a〜3cが全て停止した際に、リール毎に3個の図柄、合計9個の図柄が遊技者から視認可能に表示されるように構成されている。リール3a,3b,3cの各中段の図柄表示領域を水平に結ぶ入賞ライン29は、規定数の遊技メダルがベットされることにより有効化される入賞ラインであり、有効化された入賞ライン上に停止表示された図柄組合せにより遊技役の成立の有無を判定できるように構成されている。有効化された入賞ラインのことを「有効ライン」とも称する。
また、スロットマシン1には、LEDランプ等により構成される各種の表示用ランプが配置されている。本実施形態では、表示用ランプとして、MAX−BETスイッチ表示ランプ46a、BET数表示ランプ46b、投入可能表示ランプ46c、遊技開始表示ランプ46d、再遊技表示ランプ46e、状態表示ランプ46f、回数表示ランプ46g、貯留枚数表示ランプ46h、及び払出数表示ランプ46jを備えている。これらの表示用ランプは、後述の主制御基板60(主制御手段100)により制御されるように構成されている。
MAX−BETスイッチ表示ランプ46aは、遊技メダルをベットすることができる状況下で点灯されるものであり、MAX−BETスイッチ23の内部に配置され、点灯時にはMAX−BETスイッチ23を部分的または全体的に光らせるようになっている。その他の表示用ランプは、中パネルアセンブリ20において表示窓Wの側部または下部に配置されている。
BET数表示ランプ46b(以下「BETランプ46b」とも称する)は、ベットされた遊技メダルの枚数を表示するもので、ベットされた遊技メダルが、1枚以上の場合に点灯される1−BET表示ランプ46bCと、2枚以上の場合に点灯される2−BET表示ランプ46bBと、3枚の場合に点灯されるMAX−BET表示ランプ46bAとから構成されている。投入可能表示ランプ46cは、遊技メダルを投入することができる状況下で点灯されるものであり、遊技開始表示ランプ46dは、スタートレバー25を操作して遊技を開始させることができる状況下で点灯されるものである。再遊技表示ランプ46eは、任意の遊技において後述の再遊技役が成立し、後述の自動ベット処理により遊技メダルが自動的にベットされた際に点灯されるものである。
状態表示ランプ46fは、貯留(クレジット)されている遊技メダルを清算するときに点灯されるものであり、回数表示ランプ46gは、例えば、ATが設定されたときに、ATゲーム数の初期値(例えば「30」)を表示するとともに、その後毎遊技、ATゲーム数の表示値を1ずつ減算し、ATゲーム数の上乗せ数が決定されたときにはその上乗せ数を加算して表示するものである。貯留枚数表示ランプ46h(以下「CREランプ46h」とも称する)は、貯留された遊技メダルの枚数を1ずつインクリメントしながら表示するものであり、払出数表示ランプ46jは、後述の小役が成立した際に払い出される遊技メダルの枚数を1ずつインクリメントしながら表示するものである。貯留枚数表示ランプ46hや払出数表示ランプ46jは、上位桁の数字及び下位桁の数字を表示するため、各々2つの8セグメント表示器(数字を表すための7つのセグメントランプ、小数点を表すセグメントランプから成る)で構成されている。
また、この払出数表示ランプ46jは、スロットマシン1に何らかの異常(エラー)が発生した際に、そのエラーの種類を示す文字(アルファベット)や数字を表示するようにも構成されている。本実施形態において設定されるエラーとしては、HPエラー、HEエラー、H0エラー、CEエラー、CPエラー、CHエラー、C0エラー、C1エラー、FEエラー、E1エラー、E5エラー、E6エラー、E7エラー等がある。HPエラーは、後述するホッパー50のメダル払出口で遊技メダルが滞留したと判断した場合エラーであり、HEエラーは、ホッパー50の中の遊技メダルが空と判断した場合のエラー(ホッパーエンプティエラー)であり、H0エラーは、遊技メダルが払出センサを異常通過したと判断したときのエラーである。CEエラーは、投入メダルセンサにより遊技メダルが滞留したと判断した場合のエラー(遊技メダル滞留エラー)であり、CPエラーは、投入された遊技メダルが不正通過したと判断した場合のエラーであり、C0エラーは、投入メダルセンサに異常入力があったと判断したときのエラーであり、C1エラーは投入メダルセンサの通過に異常があったと判断した場合のエラーである。FEエラーは、後述の補助収納庫85が満杯と判断した場合のエラー(補助収納庫満杯エラー)であり、E1エラーは、電源投入時に記憶装置(RAM)の内容が正常でない場合のエラー(RAMエラー)であり、E5エラーは、全回胴停止時の図柄の組合せが異常(成立許容役以外の役を構成する対応図柄が停止表示)となる場合のエラー(回胴停止エラー)である。E6エラーは、役決定確率を定めるための後述の設定値の値(設定値)が範囲外となる場合のエラー(設定値エラー)であり、E7エラーは、各抽選等において用いる内蔵乱数の更新状態の異常を検知した場合のエラー(内蔵乱数エラー)である。E1、E5、E6、E7の各エラー(これらを総称して「E系エラー」とも称する)は、後述の設定変更により解除され、その他のエラーは、後述のリセットスイッチ82の操作により解除されるようになっている。
さらに、この払出数表示ランプ46jは、ストップスイッチ26a〜26cの操作順(押し順)を示す、後述のナビ番号を表示する機能も有している。ナビ番号を表示する際の払出数表示ランプ46jのことを「メイン側押し順表示器」とも称する。また、この払出数表示ランプ46jは、後述する設定確認時及び設定変更時において、後述の設定値を表示する機能も有している。設定値を表示する際の払出数表示ランプ46jのことを「設定値表示器」とも称する。
下パネルアセンブリ30の中央部には、透明な下パネルカバー31が取り付けられており、その左右両端部には、飾りランプ32a,32bが配置されている。なお、下パネルカバー31の裏面側には、所定の図柄が設けられた半透明の下パネルベース及び下パネル照明灯(いずれも図示せず)が取り付けられており、この下パネル照明灯を点灯させることにより、下パネルベースの図柄を後面側から照明するように構成されている。
受け皿アセンブリ40には、遊技メダルを払い出すための遊技メダル払出口41が開設されているとともに、遊技メダル払出口41に臨むようにして遊技メダルを貯留するための遊技メダル貯留皿42が設けられており、この遊技メダル貯留皿42の左には、灰皿43が設けられている。また、遊技メダル払出口41の左右には、受け皿アセンブリ40の背面側に配置された一対の下部スピーカ44a,44b(図2参照)の前面に対向して、多数の小孔からなるスピーカ口45a,45bが形成されている。
さらに、本体筐体内には、遊技の結果、所定の入賞態様が構成された場合に獲得される遊技メダルを払い出すためのホッパー50(図2参照)が設けられており、このホッパー50には遊技メダルを検出するためのメダル検出部51(図2参照)が設けられている。また、このホッパー50は、投入されて有効に受け入れられた遊技メダルを物理的に収容する機能を有している。さらに、ホッパー50の近傍位置には、ホッパー50から溢れた遊技メダルを収納するための補助収納庫85(図2参照)が設けられるとともに、この補助収納庫85が満杯状態(補助収納庫85から遊技メダルが溢れる可能性のある状態)であるか否かを検出する満杯検出部86(図2参照)が設けられている。
<リール>
各リール3a,3b,3cはそれぞれステッピングモータ35a,35b,35c(図2参照)の駆動により回転するように構成されている。また、各リール3a,3b,3cは透光性を有する部材により構成されており、その外周面には、複数種類の図柄(図3参照)が表示された、透光性を有するリールテープが貼り付けられている。また、各リール3a,3b,3cの内面側には、バックランプ38a,38b,38c(図2参照)が配設されており、このバックランプ38a,38b,38cを点灯させることにより、表示窓W内に臨む各リール3a,3b,3cの領域を内面側から全体的に照明したり、各リール3a,3b,3c上に停止表示された所定の図柄組合せ(例えば、有効ライン29上や、有効ライン29上とは異なる位置に並んだ遊技役の対応図柄等)を目立たせるように各リール3a,3b,3cの一部領域のみを照明したりするように構成されている。
<遊技を行うための基本操作>
スロットマシン1で遊技を行うには、まず実際にメダル投入口21に遊技メダルを投入することによりベットするか、1−BETスイッチ22またはMAX−BETスイッチ23の何れかを操作してクレジットの範囲内で規定数の遊技メダルをベットすることにより、入賞ライン29を有効化する。本実施形態では、入賞ライン29を有効化するために必要となる遊技メダルの規定数が、後述する非RT、RT1、RT2の各RT状態のいずれにおいても3枚に設定される。ただし、規定数についてはこれに限定されるものではなく、RT状態等に応じて規定数を異なる値に設定するなど、適宜変更することが可能である。また、複数の入賞ラインを設け、遊技メダルのベット数に応じて、有効化される入賞ラインの数等を変更するようにしてもよい。
次に、遊技者がスタートレバー25を操作すると、ベット数が確定する(ベットされた遊技メダルが遊技の用に供される)とともに、後述する役決定処理が行われ、その後、最小遊技時間(1つの遊技において全リールが回転開始してから、次の遊技において全リールを回転開始させるまでに最低限確保しなければならないとされる時間(例えば、4.1秒間)のこと)が経過したことを確認した後、各リール3a〜3cが回転を開始し、リール3a〜3cの外周表面に表示された複数種類の図柄が表示窓W内を上下に(通常、上から下に)移動表示される。そして、リール3a〜3cの回転が所定の速度に達して定速回転となると各ストップスイッチ26a〜26cが有効化され(ストップスイッチの操作が有効に受付け可能とされ)、遊技者がストップスイッチ26aを操作するとリール3aの回転が停止し、ストップスイッチ26bを操作するとリール3bの回転が停止し、ストップスイッチ26cを操作するとリール3cの回転が停止するように構成されている。
ここで、有効ライン29上に停止表示された図柄組合せが予め定めた入賞態様(遊技メダルを獲得することができる遊技役の対応図柄)となっていると判定された場合には、各入賞態様に対応した枚数の遊技メダルがホッパー50により払い出されるか、またはクレジットとして加算される。
<制御基板と各機器との接続>
本実施形態では、スロットマシン1を制御する主な制御基板として図2に示すように、主制御基板60、サブメイン制御基板70A、及びサブサブ制御基板70Bの3つの制御基板を備えている(サブメイン制御基板70Aとサブサブ制御基板70Bを総称して副制御基板70と称する)。遊技の進行に係る主たる制御(リール3a〜3cの駆動制御や役決定処理等を含む)が主制御基板60上に配設された制御回路により行われ、バックランプ38a〜38c等のランプによる照明制御等は、サブメイン制御基板70A上に配設された制御回路により行われるように構成されている。また、画像表示装置11による演出画像表示制御、上部スピーカ15a,15b等のスピーカからの音声発生制御は、主に、サブサブ制御基板70B上に配設された制御回路により行われるように構成されている。さらに、主制御基板60と副制御基板70との間の情報伝達は、主制御基板60からサブメイン制御基板70Aへの一方向のみ行うことが可能となっており、サブメイン制御基板70Aとサブサブ制御基板70Bとの間の情報伝達は、双方向で行うことが可能となっている。
主制御基板60には、遊技に関する各種の演算処理を行うメインCPU61と、制御プログラム等を記憶した読出し専用の記憶装置であるROM62と、情報の書込み及び読出しが可能な記憶装置であるRAM63(「RAM」のことを「RWM」とも称する)とが配設されており、ROM62に記憶された制御プログラムに従って各駆動回路等が動作することにより、スロットマシン1における遊技の進行に係る制御が行われるようになっている。なお、ROM62及びRAM63は不揮発性の記憶装置であり、電力が供給されない場合でも記憶している情報を保持し得るように構成されている。
メインCPU61には、クロックパルス(クロック信号)を発生するためのクロックパルス発生器64、クロックパルス発生器64で発生したクロックパルスを分周するための分周器65、クロックパルス(または分周されたクロックパルス)に基づいて、役決定等に用いる乱数を発生するための乱数発生器66、及び乱数発生器66で発生した乱数を取り込むための乱数取込回路67が接続されている。クロックパルス発生器64は、2つの発振器(図示略)から構成され、それぞれの発振器から、互いに非同期のクロック信号が出力されている。以下、一方の発振器から出力される所定周波数のクロック信号のことを内部クロックと称し、他方の発振器から出力される所定周波数(内部クロックとは異なる周波数とするが同じでもよい)のクロック信号のことを外部クロックと称する。例えば、内部クロックは、メインCPU61の動作クロックや役決定以外の所定の抽選に用いられる乱数の更新クロックとして利用され、外部クロックは、役決定で用いられる乱数の更新クロックとして利用される。なお、メインCPU61、ROM62、RAM63、分周器65、乱数発生器66、乱数取込回路67、インターフェイス回路68等を1つのICチップ上に搭載し、ワンチップマイクロコンピュータとして構成してもよい。また、メインCPU61は、インターフェイス回路68を介して、モータ駆動回路36a、表示用ランプ制御回路47、ホッパー駆動回路52及び副制御基板70に対して信号を送信するとともに、リール位置検出回路37a,37b,37c、払出検出信号回路53及び収納状態信号回路87からの信号を受信するように構成されている。
モータ駆動回路36aは、リール3a,3b,3cをそれぞれ回転駆動するステッピングモータ35a,35b,35cの回転・停止制御を行うための回路であり、表示用ランプ制御回路47は、上述した各種の表示用ランプの制御を行うための回路である。リール位置検出回路37a,37b,37cは、リール3a,3b,3cの各々に設置されたリールセンサ(図示せず)からの各検出信号を主制御基板60に送信する回路である(検出回路37aはリール3aに対応し、検出回路37bはリール3b、検出回路37cはリール3cに対応する)。ホッパー駆動回路52は、小役が成立した際に、ホッパー50を駆動して遊技メダルの払出しを行わせる回路であり、払出検出信号回路53は、ホッパー50から遊技メダルが払い出されたことがメダル検出部51により検出された際に、主制御基板60に払出検出信号を送信する回路である。収納状態信号回路87は、補助収納庫85が満杯状態であるか否かを示す収納状態信号を、満杯検出部86の検出結果に応じて、主制御基板60に送信する回路である。
また、スロットマシン1には、電源装置80からの電力が主制御基板60を介して供給されるようになっている。この電源装置80には、電源スイッチ81、リセットスイッチ82及び設定鍵型スイッチ83が接続されており、これら各スイッチからの信号がインターフェイス回路68を介して、メインCPU61に送信されるように構成されている。さらに、メインCPU61は、インターフェイス回路68を介して、設定変更スイッチ84からの信号を受信するように構成されている。
電源スイッチ81は、電源装置80からスロットマシン1への電源投入及び電源断の操作を受け付けるスイッチであり、リセットスイッチ82は、スロットマシン1において所定のエラー(上述のE系エラーを除くエラー)が発生した場合に、エラーの原因が取り除かれてエラーが解消された際に遊技店員等により操作されるスイッチである。このリセットスイッチ82が操作されることにより、主制御基板60及び副制御基板70において記憶されたエラー発生の情報がクリアされ、それに伴いエラー解消時の処理が主制御基板60及び副制御基板70により実行される。また、設定鍵型スイッチ83は、役決定確率の高低の程度(ランク)を定める設定値の設定確認及び設定変更を行う場合に操作されるスイッチであり、設定変更スイッチ84は、設定値を複数段階(本実施形態では6段階)で変更するためのスイッチである。
前扉2が開いた状態(「ドア開状態」とも称する)で、かつ、スロットマシン1に電源が供給されている状態(電源スイッチ81がON状態)において、設定鍵型スイッチ83がON状態に操作されることにより、設定確認が可能となる。また、ドア開状態であり、かつ、スロットマシン1に電源が供給されていない状態(電源スイッチ81がOFF状態)において、設定鍵型スイッチ83がON状態に操作され、その状態のまま電源スイッチ81がON状態に操作される(スロットマシン1に電源が投入される)ことにより、設定変更が可能となる。さらに、その状態で設定変更スイッチ84を操作するごとに、設定値を1段階ずつ更新することができる。また、設定値の更新後に、スタートレバー25を傾動操作することにより、更新された設定値が確定し、その確定後に設定鍵型スイッチ83をOFF状態に操作することによって、設定変更の作業が完了するようになっている。なお、設定鍵型スイッチ83は、所定の鍵部材(設定キー)を、本体側に設けられた所定の錠部材に差し込んで回動させることにより、ON状態とOFF状態が切り替えられるようになっている。また、設定確認及び設定変更は、遊技実行中の状態(遊技メダルがベットされている状態(自動ベットされた場合を含む)や、リールが回転している状態)では実行することができず、遊技待機中の状態でのみ実行することが可能となっている。なお、設定確認時及び設定変更時において、設定値は「1〜6」の6個の整数値を用いて、払出数表示ランプ46jに表示されるようになっている(設定値表示用の別のランプをスロットマシン1の筐体内等に設けてもよい)。
電源装置80からの電力は、主制御基板60を介してサブメイン制御基板70Aに供給され、さらにサブメイン制御基板70Aを介してサブサブ制御基板70Bに供給されるようになっている(電源装置80から直接、サブメイン制御基板70Aとサブサブ制御基板70Bに電力を供給するようにしてもよい)。電源装置80から主制御基板60に電力を供給する回路上と、主制御基板60を介してサブメイン制御基板70Aに電力を供給する回路上には、電圧の供給状態を監視する供給電圧監視回路(図示略)がそれぞれ設けられている。各々の供給電圧監視回路は、供給電圧が所定の電圧値まで低下したときに電源断と判定し電源断検出信号をメインCPU61、後述のサブメインCPU71に出力するようになっている。また、各々の供給電圧監視回路は、供給電圧が所定の電圧値(電源断判定のための電圧値とは異なる値(例えば、高い値)とするが、同じ値としてもよい)まで復帰したときに電源投入と判定し電源投入検出信号をメインCPU61、サブメインCPU71に出力するようになっている。なお、主制御基板60の電源断を検出するときの電圧値は、サブメイン制御基板70Aの電源断を検出するときの電圧値よりも高い値に設定され、サブメイン制御基板70Aよりも先に主制御基板60が、電源断時に実行するようにプログラムされた処理(電源断処理)を行うように構成されている(電源投入に関しても同様としてもよい)。
また、メインCPU61には、スイッチ基板90に接続されているかまたはスイッチ基板90上に搭載されている、リール停止信号回路91、スタートレバー25、投入メダルセンサ28a,28b,28c、1−BETスイッチ22、MAX−BETスイッチ23及び清算スイッチ24からの各信号が、インターフェイス回路68を介して入力されるようになっている。
また、メインCPU61には、インターフェイス回路68を介してブロッカ48が接続されており、このブロッカ48をON・OFF制御するように構成されている。以下の説明において、ブロッカ48をON・OFF制御するための信号を「ブロッカ信号」とも称する。さらに、図示は省略しているが、スロットマシン1には、前扉2の開閉状態を検出するドアセンサが設けられており、このドアセンサからの信号が、インターフェイス回路68を介してメインCPU61に入力されるようになっている。メインCPU61は、ドアセンサからの信号により、前扉2が閉じた状態(「ドア閉状態」とも称する)であるか開いた状態(ドア開状態)であるかを判断するようになっている。
また、図示は省略しているが、メインCPU61は、所定の遊技状態(例えば、AT状態やボーナス状態)となったときに、データカウンタやホールコンピュータ等に対し外部接続用端子基板等を介して所定の信号(「外端信号」とも称する)を出力し、この外端信号により、所定の遊技状態に設定された回数等を管理したり遊技者に提示したりできるように構成されている。
一方、サブメイン制御基板70Aには、主に演出の管理に関する各種の演算処理を行うサブメインCPU71と、制御プログラム等を記憶した読出し専用の記憶装置であるROM72と、情報の書込み及び読出しが可能な記憶装置であるRAM73とが配設されており、ROM72に記憶された制御プログラムに従って各駆動回路等が動作することにより、スロットマシン1における画像演出や音声演出の管理に関する制御、ランプ演出に関する制御等が行われるようになっている。なお、ROM72及びRAM73は不揮発性の記憶装置であり、電力が供給されない場合でも記憶している情報を保持し得るように構成されている。また、サブメインCPU71には、不図示のクロックパルス発生器及び分周器が接続されており、このクロックパルス発生器及び分周器により生成したクロック信号に応じて、所定の処理を実行するようになっている。
サブメインCPU71は、インターフェイス回路74を介して、主制御基板60からの各種信号を受信し、ランプ制御回路18に対し信号を送信するように構成されている。ランプ制御回路18は、バックランプ38a〜38c等のランプの点灯を制御する回路である。
また、サブメインCPU71は、インターフェイス回路74を介して、サブサブ制御基板70Bに各種信号を送信するとともに、サブサブ制御基板70Bから各種信号を受信するように構成されている。以下、主制御基板60からサブメイン制御基板70Aに送信される信号(制御信号)を「制御コマンド」とも称し、サブメイン制御基板70Aからサブサブ制御基板70Bに送信される信号(報知信号や演出信号)を「演出コマンド」とも称する。また、サブサブ制御基板70Bからサブメイン制御基板70Aに送信される信号(状態信号)を「状態コマンド」とも称する。
サブサブ制御基板70Bには、主に画像演出及び音声演出の制御に関する各種の演算処理を行うサブサブCPU75と、制御プログラム等を記憶した読出し専用の記憶装置であるROM76と、情報の書込み及び読出しが可能な記憶装置であるRAM77とが配設されており、ROM76に記憶された制御プログラムに従って各駆動回路等が動作することにより、画像演出や音声演出に関する制御等が行われるようになっている。なお、ROM76及びRAM77は不揮発性の記憶装置であり、電力が供給されない場合でも記憶している情報を保持し得るように構成されている。
サブサブCPU75は、インターフェイス回路78を介して、サブメイン制御基板70Aからの報知信号または演出信号を受信し、表示装置制御回路16、スピーカ制御回路17に対し信号を送信するとともに、サブメイン制御基板70Aに状態信号を送信するように構成されている。表示装置制御回路16は、画像表示装置11を制御して所定の演出画像を表示させる回路であり、スピーカ制御回路17は、上部スピーカ15a,15b等のスピーカから発生させる音声等の種類や音量を制御する回路である。なお、画像表示装置11は、ストップスイッチ26a〜26cの操作順(押し順)を表示する押し表示器(「サブ側押し順表示器」とも称する)としても機能するように構成されている。
<リールの図柄配置>
本実施形態では、各リール3a〜3cが表示する図柄が、図3に示すように配置されている(図3中の「左リール」、「中リール」、「右リール」は、リール3a,3b,3cをそれぞれ表す)。すなわち、各リール3a〜3cには、「赤セブン」、「青セブン」、「白セブン」、「バー」、「ブランク」、「ベル」、「スイカ」、「チェリー」、及び「リプレイ」の10種類の図柄が所定数ずつ配置されている。以下、リール3a,3b,3cのことを、それぞれ、左リール(左回胴)、中リール(中回胴)、右リール(右回胴)とも称する。
<遊技役の種類>
本実施形態においては、各リール3a〜3cにおいて停止表示される図柄組合せが、図4に示すように設定されており、その多くが遊技役を構成する図柄組合せ(対応図柄)となっている。本実施形態における遊技役としては、1個の特別役(MB役;MBはミドルボーナスの略。「2種BB」(BBはビッグボーナスの略)とも称する)と、再遊技役1〜5の5個の再遊技役と、小役1〜6の6個の入賞役(小役)との計13個が設定されている。それぞれの遊技役が成立するための図柄組合せ(対応図柄)、遊技役成立時における遊技メダルの払出数等は、図4に示す通りである。
MB役は、成立しても遊技メダルは払い出されず、その成立を契機として特別役物としての所定のボーナス(本実施形態では「MB」とも称する)が作動し、次遊技から、通常の遊技とは異なる条件下で実行される所定のボーナス遊技(本実施形態では「MB遊技」とも称する)が開始されることを示す遊技役(ボーナス役)である。MB役は、その対応図柄として、「白セブン・白セブン・白セブン」、「ベル・白セブン・白セブン」、「白セブン・リプレイ・白セブン」、「リプレイ・リプレイ・白セブン」、「リプレイ・リプレイ・ベル」(図柄は、左リール、中リール、右リールの順で示す。以下同様)の5通りの図柄組合せを有している。5通りの図柄組合せのうち、どの図柄組合せが停止表示されるのかは、各リール回転停止操作(ストップスイッチ26a,26b,26cの各操作)の実行順序(押し順)や実行タイミング(有効に受付けられたタイミング(押し位置))によって決定される(詳細後述)。
再遊技役1〜5は、成立した場合に遊技メダルの払出しはないが、遊技者が保有する遊技メダルの数を減らすことなく(新たに遊技メダルを投入することなく)、次の遊技を行うことが許可される遊技役(リプレイ役)である。それらのうち再遊技役2は、その成立が、後述のRT1からRT2への移行条件とされており、再遊技役3は、その成立が、RT2からRT1への移行条件とされている。このことから、再遊技役2のことを「RT2移行RP」とも称し、再遊技役3のことを「RT1移行RP」とも称する。また、再遊技役1のことを「通常RP」とも称し、再遊技役4,5は、その対応図柄の中に図柄「白セブン」を含むことから、「白セブンRP」とも称する。
図3(リール図柄)に示すように、再遊技役1を構成する、左リール、中リール及び右リールの各リール上の図柄「リプレイ」は、各リール上において5図柄以内毎に配置されている。これにより、再遊技役1が当選した場合、その対応図柄「リプレイ・リプレイ・リプレイ」は、押し順や押し位置に拘わらず、有効ライン29上に停止表示させる(「引き込む」とも称する)ことが可能である。この再遊技役1のように、各ストップスイッチの操作タイミングに拘わらず、その対応図柄(複数組ある場合にはそのうちのいずれか)を有効ライン29上に引き込むことが可能な役を、「100%引込み可能な遊技役」とも称する。なお、再遊技役2,3も、再遊技役1と同様、100%引込み可能な遊技役である。
小役1〜6は、成立時に所定数の遊技メダルが払い出されるように構成された遊技役(入賞役)である。小役1〜4は、各々の対応図柄の中に図柄「ベル」を含むことから、「ベル役」とも称する。ベル役のうち、小役1〜3は成立時の払出数がいずれも9枚であるのに対し、小役4だけは成立時の払出数が8枚となっている。これは、主にMB遊技中において、遊技者の目押しの技量により遊技メダルの獲得数に差がつくことを意図したものである(詳細後述)。小役5は、その対応図柄が「チェリー・ANY・ANY」(ANYは任意の図柄であることを示す)であることから、「チェリー役」とも称する。また、小役5は、役決定における当選確率が、他の小役よりも低く設定されることから、「レア役」とも称する。小役6は、その対応図柄が「青セブン・ブランク・ブランク」とされた入賞役であり、その単独当選時に、各リールの押し位置によって、右リールで図柄「青セブン」、中リール及び右リールで図柄「ブランク」を引き込める場合に成立する。小役6は、その成立時の払出数が1枚に設定されていることから、「1枚役」とも称する。なお、小役1,2は、100%引き込み可能な遊技役である。
図4には、各リール上において停止表示されることがある図柄組合せとして、特定図柄も示している。この特定図柄は、遊技役の対応図柄ではなく、小役6(後述の入賞D)が単独で選出された際に、各リールの押し位置によって、右リールで図柄「青セブン」、中リール及び右リールでいずれも図柄「ブランク」を引き込めなかった場合に、その取りこぼし目として有効ライン29上に停止表示されるようになっている。また、この特定図柄は、有効ライン29上に停止表示されることが、後述の非RTまたはRT2からRT1への移行条件とされている。このため、特定図柄のことを「RT1移行図柄」とも称する。この特定図柄は、遊技役の対応図柄ではなくハズレの図柄に相当するものであるので、停止表示された場合でも遊技メダルの払出しはない。なお、小役6の単独当選時に、一部のリールでのみ小役6の対応図柄を引き込める場合もあり、その場合には、他のハズレの図柄組合せが表示される。
<役決定における当選項目>
本実施形態における役決定処理(役抽選)は、1回の遊技において1回行われ、そこで1つまたは複数の当選項目が役決定結果(抽選結果)として選出されるようになっている。図5には、役決定処理により選出される当選項目の種類と、それに対応する当選役を示している。なお、図5に示す「役決定番号(YK番号)」と「役物役決定番号(YYK番号)」とは、各当選項目に対応付けられた番号である。本実施形態では図示するように「0」から「12」までの12個の役決定番号(YK番号)と、1個の役物役決定番号(YYK番号)が設定されている。なお、各当選項目、または各当選項目に含まれる個々の当選役のことを「条件装置」とも称する。そして、例えば、再遊技Cが選出されることを「再遊技Cの条件装置が作動する」、または「再遊技1,2の条件装置が作動する」等とも称する。以下、具体的にいくつかの当選項目の内容について説明する。
図5(A)に示すYK番号1〜8は、当選役が再遊技役で構成される当選項目(再遊技A〜H)に対応付けられたものである。図5(A)の備考欄には、各当選項目に対応した当選役がどのような場合に成立するのか、当選役が成立した場合のRT状態の移行状況、及び、各RT状態(後述の非RT、RT1、RT2)における選出の可否(○は選出可能であることを示し、×は選出される可能性がないことを示す)等を記している(図5(B)の備考欄についても同様)。再遊技A(YK番号1)は、再遊技役1が単独当選役とする役決定結果であり、これが選出された場合には、押し順や押し位置に拘らず再遊技役1が必ず成立するようにリール停止制御が行われる。
再遊技B〜D(YK番号2〜4)は、再遊技役1と、RT2移行RPである再遊技役2を含む複数の再遊技役が重複当選役として対応付けられており、そのいずれかが選出された場合には、次のようなリール停止制御が行われる。すなわち、各ストップスイッチが所定の押し順(「正解押し順」とも称する)に従って操作されたとき(「押し順正解時」とも称する)には、RT2移行RPである再遊技役2が必ず成立し、各ストップスイッチが正解押し順に従わずに操作されたとき(「押し順不正解時」とも称する)には、重複当選している再遊技役1が必ず成立するようになっている。この再遊技B〜Dは、後述のRT1中でのみ選出可能に設定されており、押し順によって、RT状態を昇格させるのか(RT1からRT2へ移行させるか)、維持するのか(RT1に留まるのか)が制御される役決定結果(当選項目)として設定されている。なお、図中の備考欄に記載している「左第一」、「中第一」、「右第一」の「左」、「中」、「右」は、ストップスイッチ26a,26b,26cを意味しており、「第一」はそのストップスイッチを1番目に操作する押し順を意味している。例えば、「中第一」はストップスイッチ26bを1番目に操作する押し順(2番目以降の押し順は不問)を表すという具合である。
再遊技E〜G(YK番号5〜7)は、再遊技役1と、RT1移行RPである再遊技役3を含む複数の再遊技役が重複当選役として対応付けられている。再遊技E〜Gのいずれかが選出された場合、遊技者による押し順が正解押し順のときは必ず再遊技役1が成立し、不正解押し順のときは必ず再遊技役3が成立するように制御される。この再遊技E〜Gは、後述のRT2中でのみ選出可能に設定されており、押し順によって、RT状態を維持するか(RT2に留まるか)、転落させるか(RT2からRT1へ移行させるか)が制御される役決定結果として設定されている。
再遊技H(YK番号8)は、再遊技役1と、白セブンRPである再遊技役4,5が重複当選役として対応付けられている。再遊技Hが選出された場合、遊技者による押し順が「右→中→左」(「左」、「中」、「右」は、ストップスイッチ26a,26b,26cを意味する)であり、かつ右リールと中リールでの押し位置によって、右リール及び中リールにおいていずれも図柄「白セブン」を引き込めた場合は再遊技役4が成立し、遊技者による押し順が「右→中→左」であり、かつ右リールにおいては図柄「白セブン」を引き込めたが、中リールにおいては図柄「白セブン」を引き込めなかった場合と、遊技者による押し順が「右→左→中」であり、かつ右リールにおいては図柄「白セブン」を引き込めた場合は、再遊技役5が成立するように制御される。一方、遊技者による押し順が左第一または中第一の場合と、右第一の押し順でありかつ右リールにおいて図柄「白セブン」を引き込めなかった場合は、必ず再遊技役1が成立するように制御される。この再遊技Hは、後述のRT2中でのみ選出可能に設定されており、選出されたときに右第一の押し順操作が行われた場合、図柄「白セブン」が有効ライン29上に揃いそうで揃わない、いわゆる煽り用の役決定結果として設定されている(詳細後述)。
YK番号9〜12は、当選役が小役で構成される当選項目(入賞A〜D)に対応付けられたものである。入賞Aは、ベル役である小役1と小役2が重複当選役として対応付けられている。入賞Aが選出された場合、遊技者による押し順や押し位置によらず、小役1,2のいずれかが必ず成立するように制御される。入賞Bは、ベル役である小役3と小役4が重複当選役として対応付けられている。入賞Bが選出された場合、右リールでの押し位置によって、右リールにおいて図柄「チェリー」を引き込めた場合は小役4が成立し、引き込めなかった場合は小役3が成立するように制御される(右リールでは図柄「スイカ」が停止表示される)。
入賞Cは、チェリー役である小役5が単独当選役として対応付けられている。入賞Cが選出された場合、左リールでの押し位置によって、左リールにおいて図柄「チェリー」を引き込めた場合は小役5が成立し、引き込めなかった場合はハズレ目が停止表示されるように制御される。入賞Dは、1枚役である小役6が単独当選役として対応付けられている。入賞Dが単独で選出された場合、各リールでの押し位置によって、左リールにおいて図柄「青セブン」、中リール及び右リールにおいていずれも図柄「ブランク」を引き込めた場合は小役6が成立するように制御される。一方、各リールの押し位置によって、右リールで図柄「青セブン」、中リール及び右リールでいずれも図柄「ブランク」を引き込めなかった場合には、RT1移行図柄である「リプレイ・ベル・ベル」の特定図柄が停止表示されるように制御される。入賞A〜Dは、いずれのRT状態(後述の非RT、RT1、RT2)でも選出可能(当選確率は各RT状態共通)となっている。
なお、本実施形態では、実際の押し順に応じて成立可能な入賞役が変わり、それに伴って付与される遊技メダル数も変わるような当選項目、例えば、正解押し順のときは払出数の多い(例えば9枚)のベル役が成立し、不正解押し順のときは払出数の少ない(例えば1枚)のベル役が成立するような当選項目(「押し順ベル」とも称する)を設けていないが、このような押し順ベルを設けてもよい。
図5(B)に示すYYK番号1は、MB役を当選役とする当選項目(MB1)に対応付けられたものである。MB1(YYK番号1)が選出された場合、当該遊技において必ずMB役が成立するようにリール停止制御が行われる。ただし、遊技者による押し順及び押し位置によって、停止表示される図柄組合せが替わるようになっている。具体的には、「右→中→左」または「右→左→中」の押し順で、各リールにおいていずれも図柄「白セブン」を引き込めた場合は、「白セブン・白セブン・白セブン」の図柄組合せ(「白セブン揃いの図柄組合せ」とも称する)が停止表示されるようになっている。
一方、「右→中→左」の押し順で、右リールと中リールとでは図柄「白セブン」を引き込めたが、左リールでは図柄「白セブン」を引き込めなかった場合は、「ベル・白セブン・白セブン」の図柄組合せが停止表示され、「右→左→中」の押し順で、右リールと左リールとでは図柄「白セブン」を引き込めたが、中リールでは図柄「白セブン」を引き込めなかった場合は、「白セブン・リプレイ・白セブン」の図柄組合せが停止表示され、「右→中→左」または「右→左→中」の押し順で、右リールのみで図柄「白セブン」を引き込めた場合は、「リプレイ・リプレイ・白セブン」の図柄組合せが停止表示される。これに対し、左第一または中第一の押し順の場合は、各リールでの押し位置によらず、「リプレイ・リプレイ・ベル」の図柄組合せが必ず停止表示されるようになっている。
このMB1(YYK番号1)は、いずれのRT状態(後述の非RT、RT1、RT2)でも選出可能(当選確率は各RT状態共通)となっている。ただし、MB役が成立してMB作動中である場合は、MB1は選出されないようなっている(この場合でも選出可能としてもよい)。また、MB1は、単独当選する場合と、入賞Dと重複当選する場合とが設けられており、それぞれの場合でMB1の当選確率が異なるように設定されている(詳細後述)。
<役決定確率と設定差>
役決定処理において、各々の当選項目が選出される確率(役決定確率)は、任意に設定することが可能である。また、役決定確率は、遊技店員等により設定される上述の設定値に応じて変更できるように構成することが可能である。本実施形態では、設定1〜6の6段階の設定値構成となっており、設定値に応じて役決定確率が変更される当選項目と、設定値が変わっても役決定確率が不変である当選項目とを設けている。以下、設定値に応じて役決定確率が変更されるように設定することを「設定差を設ける」と称する。各当選項目について、設定差を設けるのか否かについては、任意に定めることが可能である。一例として、スロットマシン1における出玉率(遊技の用に供された遊技メダル数に対する払出数の割合)に影響を及ぼす抽選の抽選契機となる当選項目については設定差を設けず、抽選契機とはならない当選項目については設定差を設けても設けなくてもよいとすることが挙げられる。本実施形態では、ボーナスの当選項目であるMB1については、設定差を設けたもの(「設定差ありのMB1」とも称する)と、設定差を設けないもの(「設定差なしのMB1」とも称する)との両方(前者は入賞Dと重複当選するMB1、後者は単独当選するMB1)を備えることとしている(詳細後述)。
次に、図6〜図8を追加参照しながら、本実施形態に係るスロットマシン1の特徴構成について説明する。
<機能ブロック>
図6に示すように、本実施形態に係るスロットマシンは、機能的な観点から説明すれば主に、遊技メダルをベットするためのベット操作(例えば、メダル投入口21への遊技メダルの投入操作、1−BETスイッチ22またはMAX−BETスイッチ23の押圧操作)や、停止中の各リール3a〜3cを回転させるためのリール回転開始操作(例えば、スタートレバー25の傾動操作)、複数種類の図柄を可変表示する3個のリール3a,3b,3cの回転を停止させるための各リール回転停止操作(例えば、ストップスイッチ26a,26b,26cの押圧操作)、ベットまたは貯留(クレジット)された遊技メダルを払い出すための清算操作(例えば、清算スイッチ24の押圧操作)等の、遊技者によりなされる各遊技操作に対応した信号(「遊技操作信号」とも称する)を出力する操作信号出力手段95と、遊技の進行に係る主要な制御を行う主制御手段100(主制御基板60に対応する)と、遊技の状況に応じて所定の演出制御を行う副制御手段200(副制御基板70に対応する)とを備えてなる。
主制御手段100は、大別すると、主に遊技状態を管理する遊技状態管理手段110と、主に遊技進行を管理する遊技進行管理手段130と、主制御手段100における通信を制御するメイン通信制御手段150とを備えて構成されている。このうち、遊技状態管理手段110は、設定値制御手段111、RT状態制御手段112、再遊技作動制御手段113、ボーナス作動制御手段114、フリーズ制御手段115、遊技モード制御手段116、及び乱数発生・取込手段117を備えている。
また、遊技進行管理手段130は、受容メダル管理手段131、役決定手段132、演出グループ番号決定手段133、リール制御手段134、停止表示図柄判定手段135、払出メダル管理手段136、ブロッカ制御手段137、表示用ランプ制御手段138、押し順管理手段139、及び抽選グループ番号決定手段140を備えており、メイン通信制御手段150は、制御コマンド送信手段151と外端信号送信手段152を備えている。なお、主制御手段100における上述の各手段は、図2に示す主制御基板60上に配されたメインCPU61、ROM62、RAM63、電子回路等のハードウエア及びROM62等に格納された制御プログラム等のソフトウエアにより構成されるものを機能的に表したものである。
(遊技状態管理手段110を構成する各手段)
設定値制御手段111は、役決定確率の設定値(設定1〜設定6の6段階構成)を内部的に管理するための数値(「管理用設定値」とも称する)を制御するように構成されている。本実施形態では、管理用設定値として1から6までの連続する整数値(1〜6の整数値は設定1〜設定6にそれぞれ対応する)を用いている。管理用設定値のデータは、RAM63の所定の記憶領域に記憶されるようになっており、役決定処理において設定値を確認する際に参照されるとともに、設定確認時または設定変更時において、設定値表示器(払出数表示ランプ46j)に設定値を表示する際に参照されるようになっている。また、管理用設定値は、遊技店員による設定変更操作に応じて変更される。具体的には、設定鍵型スイッチ83がON状態に操作され、その状態で設定変更スイッチ84をするごとに、1ずつ更新されるようになっている。
RT状態制御手段112は、図7に示すように、非RT、RT1、RT2の3つのRT状態の設定を制御するように構成されている。非RTは、RAM(RAM63)が初期化された場合に設定されるRT状態であり、役決定において再遊技役が当選する確率(非RT中で選出可能な再遊技Aの選出確率)が標準的な値(略「1/7.3」)に設定されている。この非RT中において、条件P1が充足されたことを契機としてRT1に移行されるようになっている。条件P1とは、RT1移行図柄である特定図柄「青セブン・ブランク・ブランク」が有効ライン29上に停止表示されることである。
RT1は、再遊技役が当選する確率(RT1中で選出可能な再遊技A〜Dの選出確率の合計)が非RTと同等に設定されたRT状態である。このRT1中において、条件P2が充足されたことを契機としてRT2に移行されるようになっている。条件P2とは、RT2移行RP(再遊技役2)の対応図柄「リプレイ・チェリー・リプレイ」が有効ライン29上に停止表示されることである。
RT2は、再遊技役が当選する確率(RT2中で選出可能な再遊技A,E〜Hの選出確率の合計)が、非RTやRT1に比べて高い値(例えば、略「1/1.5」)に設定されるとともに、役決定においてハズレが選出される確率が非常に低く設定された(ハズレ無しとしてもよい)RT状態である。このRT2中において、条件P1または条件P3が充足されたことを契機としてRT1に移行されるようになっている。条件P3とは、RT1移行RP(再遊技役3)の対応図柄「リプレイ・チェリー・ベル」が有効ライン29上に停止表示されることである。
図6に戻り、再遊技作動制御手段113は、再遊技役が成立したことを契機として、遊技者が所有する遊技メダルをベットすることなく次の遊技を行うことが許可される状態(「再遊技作動状態」とも称する)に設定するように構成されている。再遊技作動状態に設定されると、RAM63の所定の記憶領域に再遊技作動状態であることを示す情報(「再遊技作動状態フラグ」とも称する)が記憶(セット)される。セットされた再遊技作動状態フラグは、再遊技作動状態が解消されるまでの所定の時点でクリア(消去)される。
ボーナス作動制御手段114は、ボーナス役(本実施形態の場合、MB役)の当選時(当選項目のMB1の当選時)から、MB役が成立したことを契機として実行されるボーナス遊技(本実施形態の場合、MB遊技)の終了時までの期間において、所定の処理を実行するように構成されている。具体的には、MB役(MB1)が当選すると、RAM63の所定の記憶領域にMB役が当選したことを示す情報(「MB当選フラグ」とも称する)を記憶(セット)する。また、特に、設定差なしのMB1が当選したときは、RAM63の所定の記憶領域に設定差なしのMB1が当選したことを示す情報(「設定差フラグ」とも称する)も記憶(セット)する。さらに、MB役が成立したことを契機として、RAM63の所定の記憶領域にMB作動状態であることを示す情報(「MB作動フラグ」とも称する)を記憶(セット)する(このとき、MB当選フラグはクリアする)。また、MB遊技の終了条件(本実施形態では、MB遊技中において8枚超の遊技メダルが払い出されたこととするが任意に変更可)が充足されたことを契機として、MB作動フラグをクリアする。
フリーズ制御手段115は、所定の条件成立を契機として、遊技の進行に係る制御処理(例えば、ベット操作やリール回転開始操作、リール回転停止操作等を受け付ける処理等)の実行を所定時間遅延させるフリーズを設定するように構成されている。
遊技モード制御手段116は、図8に示すように、遊技モード0から遊技モード4までの5個の遊技モードの設定を制御するように構成されている。遊技モードとは、RT状態とは別に主制御手段側で制御する、主にATの設定状態に関連する遊技状態(「メイン遊技状態」とも称する)を意味する。
遊技モード0は、平均すると遊技中に滞在する期間が最も長くなる通常(非有利)の遊技状態である。遊技モード0中において、条件Q1が充足されたことを契機として遊技モード1に移行され、条件Q2が充足されたことを契機として遊技モード3に移行されるようになっている。条件Q1とは、役決定において入賞C(設定差は設けない)が当選することであり、条件Q2とは、役決定において設定差なしのMB1が当選することである。
なお、入賞Cまたは設定差なしのMB1が当選したときに、遊技モード1に移行するか遊技モード3に移行するかを決定するための抽選(「AT・CZ抽選」(CZはチャンスゾーンの略)とも称する)を行い、このAT・CZ抽選において、遊技モード1に移行することが決定される抽選結果(「AT当選」とも称する)が得られることを条件Q1とし、遊技モード3に移行することが決定される抽選結果(「CZ当選」とも称する)が得られることを条件Q2としてもよい。この場合、入賞Cの当選を契機として行われるAT・CZ抽選におけるAT当選またはCZ当選が得られる確率と、設定差なしのMB1の当選を契機として行われるAT・CZ抽選におけるAT当選またはCZ当選が得られる確率とを異なるように設定してもよい。例えば、入賞Cの当選を契機として行われるAT・CZ抽選では、AT当選とCZ当選が同等の確率で得られるようにし、設定差なしのMB1の当選を契機として行われるAT・CZ抽選では、CZ当選よりもAT当選が得られ易くする(例えば、CZ当選とAT当選との割合を2:8程度とする)ことが挙げられる。
遊技モード1は、遊技モード0における役決定において入賞Cに当選したことを契機として、遊技モード0から移行されるCZ準備の遊技状態である。この遊技モード1中において、条件Q3が充足されたことを契機として遊技モード1に移行される。条件Q3とは、所定数(例えば、2回)の遊技が消化されることである。
遊技モード2は、遊技モード1において所定回数の遊技が消化されると、遊技モード1から移行される、CZ(チャンスゾーン)として設定された遊技状態である。この遊技モード2中において、条件Q4が充足されたことを契機として遊技モード3に移行され、条件Q5が充足されたことを契機として遊技モード0に移行される。条件Q4とは、役決定において設定差なしのMB1または設定差ありのMB1が当選してMB1が成立することであり、条件Q5とは、条件Q4が充足することなく、所定数(例えば、15回)の遊技が消化されることである。なお、遊技モード2中の役決定結果(例えば入賞Cの当選)に応じて、ATストック抽選や遊技モード移行抽選を行うようにしてもよい。ATストック抽選は、ATの設定可能回数(ストック数)の加算の可否や加算数を決める抽選であり、遊技モード移行抽選は、遊技モード2から他の遊技モード(例えば、遊技モード3)への移行の可否を決める抽選である。ATストック抽選に当選すると、ストック数を所定のカウンタ(「ATストックカウンタ」とも称する)に加算するATストック加算処理が実行されるが、遊技モード2から遊技モード0に移行される場合は、そのカウンタ値はクリアされる(クリアしないようにしてもよい)。なお、設定差なしのMB1または設定差ありのMB1が当選することを条件Q4としてもよい。
遊技モード3は、遊技モード2中の役決定において設定差なしのMB1または設定差ありのMB1が当選すると、遊技モード2から移行されるAT準備の遊技状態である。この遊技モード3中において、条件Q6が充足されたことを契機として遊技モード4に移行される。条件Q6とは、役決定において再遊技B,C,Dのいずれかかが当選すること、または、RT状態がRT2であることである。また、この遊技モード3では、RT1またはRT2の滞在中に再遊技B〜Hのいずれかかが当選したときには、正解押し順を報知するRPナビが行われ、RT2の滞在中に入賞Dが当選したときには、左リールにおいて図柄「青セブン」を狙うことを報知する目押しナビ(「青7目押しナビ」とも称す)が実行される。そのため、RT状態が昇格する(RT1→RT2)ことが容易となる(RT2移行RPが成立し易い)とともに、RT状態が降格する(RT2→RT1)ことを防止することが容易となる(特定図柄が表示され難い)。
遊技モード4は、遊技モード3から移行されるATの遊技状態である。遊技モード3から遊技モード4に移行された際には、AT(遊技モード4)として実行可能な遊技数(ATゲーム数)を計数するためのATゲーム数カウンタの値が「30」にセットされる。このATゲーム数カウンタの値は、遊技モード4に滞在している間、毎遊技「1」ずつ減算される。この遊技モード4では、遊技モード3に滞在しているときと同様に、上述のRPナビと青7目押しナビが実行される。そのため、遊技モード4に滞在している間は、RT2に留まることが容易となっている。RT2は再遊技役の当選確率が高く、ハズレの確率が低く設定されるので、遊技モード4に滞在している期間が長くなる程、遊技者にとっては有利となる。また、遊技モード4では、役決定において設定差なしのMB1または設定差ありのMB1が当選し、当該遊技においてMB役が成立する(本実施形態では当選当該遊技において必ず成立する)と、MBの作動開始時または作動終了時において、遊技の有利度が変更される契機となり得る所定の処理、具体的には、ATゲーム数を上乗せするための抽選(「ATゲーム数上乗せ抽選」とも称する)を行うことがある。さらに、MB作動中(MB遊技中)においても、役決定結果等に基づき、ATゲーム数上乗せ抽選を行うことがある(詳細後述)。ATゲーム数上乗せ抽選に当選すると、当選に対応した上乗せ数をATゲーム数カウンタに加算するATゲーム数上乗せ処理が実行される。
この遊技モード4中において、条件Q7が充足されたことを契機として遊技モード0に移行される。条件Q7とは、ATゲーム数分の遊技が消化されること(ATゲーム数カウンタの値が「0」となること)である。なお、ATストックカウンタによりATのストック数を管理(記憶)する場合には、ATゲーム数カウンタの値が「0」となったときに、ATのストック数をATゲーム数に変換(例えば、ストック数を「1」減算して、ATゲーム数カウンタの値を「30」にセット)してATを継続するようにしてもよい。また、ATを継続するか否かを抽選により決定してもよい。また、遊技モード4では、役決定において設定差なしのMB1または設定差ありのMB1が当選したときには、右リールから図柄「白セブン」を狙うように遊技者に報知する目押しナビ(「白7目押しナビ」とも称す)が実行される(詳細後述)。
上述の5個の遊技モード0〜4を、通常区間に属する遊技モードと、有利区間に属する遊技モードとに分けてもよい。通常区間は、押しナビ(入賞ナビ、RPナビ及び目押しナビ)を行わない期間であり、押し順を判別できる情報(YK番号やナビ番号等の情報)を主制御手段側から副制御手段側に送信しない期間でもある。また、通常区間は、有利区間への移行の可否を決定するための抽選(例えば、AT・CZ抽選)を行うことができる期間でもある。遊技モード0が通常区間に属する遊技モードに該当する。
有利区間は、押しナビを行うことができる期間であり、押し順を判別できる情報を主制御手段側から副制御手段側に送信してもよい期間でもある。また、有利区間は、有利区間の性能等を変更する抽選(例えば、遊技モード移行抽選)や有利区間中のゲーム数を上乗せする処理(例えば、ATストック加算処理、ATゲーム数上乗せ処理)等を行うことができる期間でもある。遊技モード1〜4が有利区間に属する遊技モードに該当する。さらに、有利区間では、有利区間中であることを遊技者に報知するための区間表示器(例えば、払出数表示ランプ46jのうち、7セグメントランプ以外のDPセグメントランプ)を点灯してもよい。有利区間に滞在中は、少なくとも1回は入賞ナビを行うようにしてもよい(この場合は、入賞ナビを1回も行っていないのであれば、通常区間へ移行することはできないようにしてもよい)。
また、有利区間に連続滞在できる上限(例えば、1500ゲーム)を設けてもよい。さらに、上限に達して有利区間を終了するときは、有利区間に関連する情報(例えば、ATゲーム数カウンタの値、ATスットク数カウンタの値等の情報)は、全てクリアされるようにしてもよい。なお、上限に達して有利区間を終了するときは、有利区間の滞在中に1回も入賞ナビが行われていなくてもよい。また、有利区間への移行の可否を決定するための抽選、有利区間の性能等を変更する抽選を、役決定結果(当選項目)に基づいて行う場合は、設定差を設けていない当選項目に限って行うようにしてもよいし、特に、有利区間の性能等を変更する抽選は、役決定結果以外の条件に基づいて行うようにしてもよい。そして、その際は、設定値を参照することなく行うようにしてもよい。
図6に戻り、乱数発生・取込手段117は、上述のCPU61、クロックパルス発生器64、分周器65、乱数発生器66、乱数取込回路67で構成され、各種抽選に用いられる乱数を発生させ、取り込む。本実施形態では、最大で「0〜65535」までの数値範囲の乱数列を発生可能な4個(4ch:chは「チャンネル」の略)の16ビット乱数手段と、最大で「0〜255」までの数値範囲の乱数列を発生可能な4個(4ch)の8ビット乱数手段を有しており、それぞれが独立して乱数列を発生させることが可能となっている。これらの16ビット乱数手段または8ビット乱数手段が発生する乱数は、クロックパルス発生器64が発生するクロック信号に基づいて更新されるため、ハードウエア乱数(ハード乱数)とも称される。なお、図示はしていないが本実施形態では、乱数発生・取込手段118とは別の乱数発生手段を備えている。この乱数発生手段は、上述のCPU61、RAM63で構成され、役決定等に用いられる乱数として、所定の数値範囲の乱数列を発生可能な乱数手段を有している。この乱数は、プログラムに基づいて更新されるため、ソフトウエア乱数(ソフト乱数)とも称される。
(遊技進行管理手段130を構成する各手段)
受容メダル管理手段131は、メダル投入口21から投入された遊技メダル(「投入遊技メダル」とも称する)のうち実際に受け入れられた遊技メダル(受入通路に導かれて投入メダルセンサ28bにより検出された遊技メダルであり、「受容遊技メダル」とも称する)を、直接ベットされる遊技メダルとするのか、クレジットされる遊技メダルとするのかを制御するように構成されている。本実施形態では、ベット数が最大ベット許容数(遊技を実行するのに必要となるベット数(規定数「3」))に達していない場合には、受容遊技メダルを直接ベットされる遊技メダルとし、ベット数が最大ベット許容数に達しており、クレジット数が最大クレジット許容数(例えば「50」)に達していない場合には、受容遊技メダルをクレジットされる遊技メダルとするように構成されている。
また、受容メダル管理手段131は、再遊技作動状態に設定された遊技において、自動ベット処理(遊技者が保有する遊技メダルの数を減らすことなく、前回の遊技におけるベット数と同数の遊技メダルがベットされた状態を設定する処理)を行うように構成されているが、クレジット数が最大クレジット許容数に達していない場合には、受容遊技メダルをクレジットされる遊技メダルとする。ベット数が最大ベット許容数に達しており、かつクレジット数が最大クレジット許容数に達している場合には、投入された遊技メダルは受け入れられずに返却されるようになっている。
役決定手段132は、スタートレバー25が操作されたこと(スタートレバー25の操作が有効に受け付けられたこと)を契機として、予め設定された役決定確率(抽選置数)に基づき複数の当選項目(役決定結果)の中から少なくとも1つの当選項目を選出するための役決定処理(内部抽せん)を行うように構成されている。この役決定処理は、上述の16ビット乱数手段が発生する乱数を用いて行われる。具体的には、スタートレバー25が操作されたことを契機として、16ビット乱数手段が発生した乱数を取り込む。そして、役決定処理を行う際に、取り込んだ乱数を読み出し、その読み出した乱数に所定のソフト乱数を加算し、加算後の乱数を用いて、当選項目を選出するように構成されている。所定のソフト乱数を加算せず、読み出した乱数を用いて、当選項目を選出するようにしてもよい。
役決定処理は、予め設定された所定の役決定テーブル(図示略)を参照して行われる。役決定テーブルは、各当選項目に対応した抽選置数データが設定値別に、ROM62内の所定の記憶領域(複数のアドレス)に記憶された構成のものとなっている。役決定処理において、1つまたは複数の当選項目が選出されると、選出された当選項目に対応した遊技役が当該遊技における成立許容役となる。選出された当選項目(当選役)の情報はRAM63の所定の記憶領域に記憶されるが、1つの遊技において記憶された当選項目の情報が、小役や再遊技役の当選に関する情報である場合は、これら小役、再遊技役の成立の有無に拘わらず、当該遊技の終了後にクリア(「0」にリセット)される。一方、当選しても成立しなかった場合には、その当選項目の情報が次遊技に持ち越される特別役(「持ち越し可能な特別役」とも称する)を備えるようにしてもよく、この場合、持ち越し可能な特別役の当選に関する情報は、当該特別役が成立するまでクリアされずに記憶保持される。例えば、本実施形態におけるMB役の対応図柄を、100%引込み可能な構成とはしないことにより、当該MB役を持ち越し可能な特別役として設定することも可能である。また、RB(RBは「レギュラーボーナス」の略)やBB(「1種BB」とも称する)と称される特別役を、持ち越し可能な特別役として備えるようにしてもよい。
演出グループ番号決定手段133は、役決定処理により選出された当選項目(YK番号)の情報から演出グループ番号の情報を生成する処理を行うように構成されている。この演出グループ番号(例えば、「0」から「10」までの演出グループ番号を用いる)は、役決定処理により選出される各YK番号に対応付けられるものであり、特に、押し順の違いによって遊技上の有利、不利(出玉への影響)が生じたり、遊技メダルの払出数(獲得数)に差が生じたりする一群のYK番号に対しては、1つの演出グループ番号が対応付けられるようになっている。
これに対し、押し順の違いによって遊技上の有利、不利に影響しない(出玉への影響がない)再遊技役の当選に対応するYK番号、押し順の違いによって遊技メダルの払出数(獲得数)に差が生じない小役(入賞役)の当選に対応するYK番号、獲得し得る遊技メダル数自体が少ない(例えば、ベットの規定数以下)の小役の当選に対応するのYK番号等については、複数のYK番号に対し1つの演出グループ番号を対応付けなくてもよい。例えば、YK番号の値と同じ値の演出グループ番号を対応付けるようにしてもよい。
リール制御手段134は、スタートレバー25が操作されたこと(スタートレバー25の操作が有効に受け付けられたこと)を契機として、最小遊技時間が経過していることを確認した後、リール3a〜3cを回転開始させ、回転開始させた全リールが定速回転状態となった後、ストップスイッチ26a,26b,26cが順次操作されたこと(ストップスイッチ26a〜26cの各操作が有効に受け付けられたこと)を契機として、対応する各リール3a〜3cを順次回転停止させるように構成されている。
各リール3a〜3cの回転停止制御は、役決定処理により選出された役決定結果に応じて設定(セット)される各停止テーブル(図示略)に基づき、ストップスイッチ26a〜26cの操作態様(押し順や操作タイミング等)に応じて行われる。各リール3a〜3cは、ストップスイッチ26a,26b,26cが操作されたタイミングから、各リール3a〜3cが所定の停止許容時間(例えば190ミリ秒)以内に停止するように(本実施形態では、最大滑りコマ数5コマの範囲内で)行われる。ただし、MB役の成立により行われるMB遊技中は一部異なるリール制御が行われるが、これについては後述する。
すなわち、役決定処理の結果、所定の遊技役が成立許容役として選出されている場合、停止許容時間の範囲内において可能な限り、その選出された遊技役の対応図柄が有効ライン29上に停止表示されるように、ハズレの場合には、いずれの遊技役の対応図柄も有効ライン29上に停止表示されないように、リール3a〜3cの停止制御がなされるようになっている。なお、特別役の当選持越し中に再遊技役または小役が当選する場合や、特別役と再遊技役または小役が重複当選する場合を設ける場合には、再遊技役、特別役、小役の順に優先して成立させる再遊技役優先(特別役よりも小役の優先順位を高くしてもよい)のリール回転停止制御を行ってもよい。本実施形態では、MB役と小役6が重複当選する場合が設けられており、その場合には、MB役の成立を優先するリール回転停止制御を行うようになっている。一方、小役6の成立を優先するリール回転停止制御を行うようにしてもよい。
ここで、それぞれのリール回転停止制御を行う場合の(MB役の当選から成立までの)遊技メダルの獲得総数について具体例を挙げて説明する(ここでは、ベットする遊技メダル数をマイナス(−)で表記し、払い出される遊技メダル数をプラス(+)で表記する)。MB役の成立を優先するリール回転停止制御を行う場合、MB役が当選する遊技で遊技メダルを3枚ベットし、当該遊技においてMB役が成立するので遊技メダルの払出数は0枚となる。このため、遊技メダルの獲得総数は「−3」(=(−3)+0)となる。一方、小役6の成立を優先するリール回転停止制御を行う場合は、MB役が当選する遊技で遊技メダルを3枚ベットし、当該遊技において小役6が成立したとすると払出数は1枚(成立しなかった場合は0枚)となる。当該遊技においてMB役は成立せず、その当選が次の遊技に持ち越される。次遊技では、遊技メダルを3枚ベットする必要があり、そこで持ち越されていたMB役が成立したとすると、そこでは遊技メダルの払出数は0枚となる。このため、遊技メダルの獲得総数は「−5」(=(−3)+(+1)+(−3))となって、MB役の成立を優先するリール回転停止制御を行う場合に比べて遊技メダルの獲得数が少なくなる。このため、本実施形態では、MB役の成立を優先するリール回転停止制御を行い、遊技者の不利益とならないようにしている。
停止表示図柄判定手段135は、ストップスイッチ26a〜26cが操作されたタイミングに基づき、リール3a〜3cにより停止表示された図柄がどの図柄であるかを判定するとともに、有効ライン29上に停止表示されたと判定した図柄の組合せに基づき、遊技役が成立しているかどうかを判定するように構成されている。
払出メダル管理手段136は、小役が成立した場合に成立した小役に応じた数の遊技メダルを、クレジット数が最大クレジット許容数に達していない場合には、クレジット数に加算する貯留加算払出しにより、クレジット数が最大クレジット許容数に達している場合には、ホッパー駆動回路52を介してホッパー50を駆動させる実払出しにより、払い出すようになっている。また、払出メダル管理手段136は、清算操作(清算スイッチ24の押圧操作)が有効に受け付けられた場合に、ベットされていた数の遊技メダルまたはクレジットされていた数の遊技メダルを、ホッパー50を駆動させて払い戻すようになっている。
ブロッカ制御手段137は、上述のブロッカ48を制御するためのブロッカ信号を出力して、ブロッカ48をON状態(遊技メダル受入可能状態)とOFF状態(遊技メダル受入不可状態)との間で切り替えるように構成されている。なお、ブロッカ48がOFF状態とされた場合、メダル投入口21に投入された遊技メダルは、返却通路に導かれ返却される。ただし、遊技メダルが投入されたことは、投入メダルセンサ28aにより検出されるようになっている。
表示用ランプ制御手段138は、上述の各種表示用ランプ(MAX−BET表示ランプ46a、BETランプ46b、投入可能表示ランプ46c、遊技開始表示ランプ46d、再遊技表示ランプ46e、状態表示ランプ46f、回数表示ランプ46g、CREランプ46h、払出数表示ランプ46j)の点灯や消灯等に関する制御を、表示用ランプ制御回路47を介して行うように構成されている。なお、払出数表示ランプ46jをメイン側押し順報知器として機能させる場合は、押し順管理手段139により払出数表示ランプ46jの制御が行われる。
押し順管理手段139は、役決定処理により選出された役決定結果(YK番号)に応じて、報知する押し順に対応したナビ番号(例えば、「0」から「3」のいずれかとする)を選出するようになっている。ナビ番号0は、押し順を報知しないときに選出されるもので、ナビ番号1〜3は、押し順を報知したいときに選出されるものである。ナビ番号1〜3の各々に対応付けられる押し順(「対応押し順」とも称する)は任意に設定可能である。例えば、ナビ番号1の対応押し順を「左第一」、ナビ番号2の対応押し順を「中第一」、ナビ番号3の対応押し順を「右第一」としてもよい。なお、報知したい押し順(正解押し順)が6択のもの、すなわち「左→中→右」、「左→右→中」、「中→左→右」、「中→右→左」、「右→左→中」、「右→中→左」のいずれかである場合は、それらに対応するナビ番号(例えば、「4」から「9」を設けてそれを表示してもよい。
また、押し順管理手段139は、払出数表示ランプ46jをメイン側押し順報知器として機能させ、選出したナビ番号を報知させることにより押しナビ(メイン側押しナビ)を行うようにも構成されている。この押しナビは、払出数表示ランプ46jに設けられた2つの7セグメントランプ(以下「7セグ」と略記することがある)を用いて、ナビ番号を報知する。具体的には、左の7セグに「=」を表示し、右の7セグにナビ番号の数値(例えば、ナビ番号2であれば「2」)を表示する。左の7セグに表示する「=」は、払出数表示ランプ46jにおいて払出数を表示しているときと区別するためのものである。ナビ番号0が選出された場合には払出数表示ランプ46jによる表示は行わないようにしてもよいし、左の7セグに「=」を右の7セグに「0」を表示してもよいし、左の7セグと右の7セグとの両方に「0」を表示してもよいし、右の7セグのみに「0」を表示してもよい。
図6に戻り、抽選グループ番号決定手段140は、役決定処理により選出された当選項目(YK番号)に応じて、各種抽選において当選値を選出するために用いられる抽選グループ番号を決定するように構成されている。例えば、抽選グループ番号として、抽選グループ番号0から抽選グループ番号9までの10個の番号を設けるとともに、役決定結果に対応して決定されるYK番号を10個のグループに分け(いずれのグループにも含まれないYK番号を設けてもよい)、その各々のグループに対して、いずれかの抽選グループ番号を対応付けすることができる。その対応付けの仕方は任意に決めることができるが、例えば、抽選グループ番号を、設定差のない抽選グループ番号(例えば、抽選グループ番号1〜8)と、設定差のある抽選グループ番号(例えば、抽選グループ番号0,9)とに大別して、設定差のない抽選グループ番号は、設定差を設けていない当選項目に対応するYK番号のみで構成されるグループに対応付け、設定差のある抽選グループ番号は、設定差を設けている当選項目に対応するYK番号を含むグループに対応付けしてもよい。また、遊技モード状態とRT状態に基づき対応付けを変更して、通常時は抽選グループ番号の種類を多く設定し、AT取得のための抽選の確率を役抽選結果に応じて細かく設定し、AT中は抽選グループ番号の種類を少なく設定して上乗せ抽選などの当選確率を大まかに設定するようにしてもよい。
(メイン通信制御手段150を構成する各手段)
制御コマンド送信手段151は、遊技に関する各種の情報を含む制御コマンドを、所定のタイミングで送信するように構成されている。例えば、スタートレバーが操作される前に送信する制御コマンドとしては、どの遊技モードに設定されているかのかを示す情報を含む制御コマンド(「遊技モードコマンド」とも称する)、どのRT状態に設定されているかのかを示す情報を含む制御コマンド(「RTコマンド」とも称する)、再遊技の作動状態を示す情報を含む制御コマンド(「作動状態コマンド」とも称する)がある。また、スタートレバーが操作されたことを契機として送信する制御コマンドとしては、例えば、ナビ番号の情報を含む制御コマンド(「ナビ番号コマンド」とも称する)、役決定結果の情報を含む制御コマンド(「役決定結果コマンド」とも称する)、演出グループ番号の情報を含む制御コマンド(「演出グループ番号コマンド」とも称する)がある(役決定結果コマンドは送信せず、演出グループ番号コマンドを役決定結果の情報を含む制御コマンドとして送信してもよい)。この他に、設定値の情報を含む制御コマンド、ATゲーム数カウンタなど各種カウンタの値の情報を含む制御コマンド、副制御手段において実行する演出内容を指示する情報を含む制御コマンド等を、スタートレバーが操作される前や、スタートレバーが操作されたことを契機として、またはその他を契機として送信するようにしてもよい。
また、制御コマンド送信手段151は、最小遊技時間の経過が確認されたことを契機として、全リールが回転開始するよりも前に、全リールが回転開始することを示す情報を含む制御コマンド(「全回胴回転開始コマンド」とも称する)を送信する。さらに、第一停止操作(1番目のリールを停止させるためのストップスイッチの操作)を受け付けたことを契機として、第一停止操作を受け付けたことを示す情報を含む制御コマンド(「第一停止受付コマンド」とも称する)を送信するとともに、第一回胴停止(第一停止操作に対応するリールの停止)を契機として、第一回胴停止の情報を含む制御コマンド(「第一停止コマンド」とも称する)を送信する。同様に、第二停止操作(2番目のリールを停止させるためのストップスイッチの操作)を受け付けたことを契機として、第二停止操作を受け付けたことを示す情報を含む制御コマンド(「第二停止受付コマンド」とも称する)を送信するとともに、第二回胴停止(第二停止操作に対応するリールの停止)を契機として、第二回胴停止の情報を含む制御コマンド(「第二停止コマンド」とも称する)を送信する。同じく、第三停止操作(3番目のリールを停止させるためのストップスイッチの操作)を受け付けたことを契機として、第三停止操作を受け付けたことを示す情報を含む制御コマンド(「第三停止受付コマンド」とも称する)を送信するとともに、第三回胴停止(第三停止操作に対応するリールの停止)を契機として、第三回胴停止の情報を含む制御コマンド(「第三停止コマンド」とも称する)を送信する。さらに、停止図柄判定をする前に、全回胴停止の情報を含む制御コマンド(「全停止コマンド」とも称する)、停止図柄判定した後に、遊技メダルの払出数の情報を含む制御コマンド(「払出数コマンド」とも称する)を送信する。主制御手段100と副制御手段200(サブメイン制御手段200A)との間の通信は、前者から後者への一方向のみ可能となっている。
外端信号送信手段152は、所定の遊技状態となったときに、データカウンタやホールコンピュータ等に対し外端信号を送信するように構成されている。例えば、外端信号として、BB信号を送信するようにしてもよい。このBB信号は、通常区間から有利区間へ移行するときにONにされ、有利区間から通常区間に移行するときにOFFにされる。
一方、副制御手段200は、主にランプ演出、画像演出及び音声演出の管理(指示)を行うサブメイン制御手段(「第1副制御手段」とも称する)200Aと、主に画像演出及び音声演出を制御(実行)するサブサブ制御手段(「第2副制御手段」とも称する)200Bを備えてなる。
サブメイン制御手段200Aは、大別すると、演出管理手段210とサブメイン通信制御手段230とを備えている。演出管理手段210は、ゲーム演出管理手段211、報知演出管理手段212及びランプ演出制御手段213を備えており、サブメイン通信制御手段230は、制御コマンド受信手段231、演出コマンド送信手段232及び状態コマンド受信手段233を備えている。なお、サブメイン制御手段200Aにおける上述の各手段は、図2に示すサブメイン制御基板70A上に配されたサブメインCPU71、ROM72、RAM73、電子回路等のハードウエア及びROM72に格納された制御プログラム等のソフトウエアにより構成されるものを機能的に表したものである。
(演出管理手段210を構成する各手段)
ゲーム演出管理手段211は、主に遊技の興趣向上や遊技性を高める目的で、サブサブ制御手段200Bにより実行される画像や音声による演出(以下「ゲーム演出」と称する)の実行時期等を、主制御手段100からの制御コマンドに基づいて管理するように構成されている。ゲーム演出としては、例えば、連続演出や単発演出、アシスト演出等がある。
連続演出とは、複数の遊技期間に亘って連続する演出であり、主に画像表示装置11を用いて、一続きの物語となるような画像を複数の遊技期間に亘って表示するものや、所定の遊技モード(例えば、遊技モード6)に滞在中であることを象徴するような演出画像等を表示するものなどが挙げられる。なお、連続演出や次述する単発演出を行う際に、演出ランプ12,13a,13b,14a,14bや飾りランプ32a,32bを用いた演出を行ったり、スピーカ15a,15b,44a,44bを用いた演出を組み合わせて行ったりしてもよい。
単発演出とは、遊技の進行過程において特定の状況が生じた場合等に単発的に実行される演出である。例えば、各リールの回転時に、遊技役の当選期待度を暗示するような画像を、画像表示装置11により表示する演出などが挙げられる。また、主制御手段100においてATゲーム数が加算されたことを契機として、加算されたATゲーム数の値(例えば「+30」等の文字)を、画像表示装置11の表示画面11a上に表示する演出も単発演出の例として挙げられる。
アシスト演出は、遊技者を支援するための演出で、本実施形態では、主に、主制御手段100からのナビ番号コマンドにより伝達されるナビ番号の情報に応じて、押しナビ演出が行われる。この押しナビ演出(サブ側押しナビ)は、画像表示装置11をサブ側押し順表示器として利用して、遊技者に対し、ナビ番号に応じた押し順(正解押し順)を表示画面11a上に表示する単発の演出である。本実施形態では、上述のRPナビに対応するRPナビ演出(サブ側RPナビ)と、入賞ナビに対応する入賞ナビ演出(サブ側入賞ナビ)と、目押しナビに対応する目押しナビ演出(サブ側目押しナビ)を実行するようになっている。
押し順を報知する押しナビ演出(RPナビ演出、入賞ナビ演出)の具体的態様としては、対応する押し順を示す数字を表示する態様(例えば、「左第一」の押し順の場合は、表示画面11aの左下部に「1」を表示し、「中→左→右」の押し順の場合は、表示画面11aの下部に押し順を示す数字を「2、1、3」の順番で左側から並べて報知する態様)が例として挙げられる。第一押し順から第三押し順までを表示する場合には、表示した第一押し順に従って遊技者が1番目のストップスイッチを操作した時点で第一押し順の表示を消し、表示した第二押し順に従って遊技者が2番目のストップスイッチを操作した時点で第二押し順の表示を消し、表示した第三押し順に従って遊技者が3番目のストップスイッチを操作した時点で第三押し順の表示を消すようにしてもよい。
また、表示した押し順とは異なる順番で遊技者がストップスイッチを操作した場合には、押し順ナビ演出を直ちに終了するようにしてもよい。さらに、押し順を表示する際には、「なか」という音声、「ひだり」という音声、及び「みぎ」という音声を、次に行うべき操作と対応付けてスピーカ15a,15b等から出力するようにしてもよい。さらに、演出ランプ13aを「左」、演出ランプ12を「中」、演出ランプ13bを「右」に対応させて、次に行うべき操作と対応付けて発光または点滅させるようにしてもよい。
報知演出管理手段212は、主に遊技に関する情報を遊技者に報知する目的で、サブサブ制御手段200Bにより実行される画像や音声による演出(以下「報知演出」と称する)の実行時期等を、主制御手段100からの制御コマンドに基づいて管理するように構成されている。報知演出としては、例えば、エラーが発生したことを「エラー発生」というような文字情報で報知するエラー報知演出や、電源断復帰時に画像が準備中であることを「画像準備中」というような文字情報で報知する演出等が挙げられる。また、遊技者が過度に遊技に没頭すること(のめり込み)を防止するために、遊技者の注意を喚起させるための文字情報を含む画像(「注意喚起画像」とも称する)を表示する演出も報知演出の例として挙げられる。
ランプ演出制御手段213は、演出ランプ12,13a,13b,14a,14b、飾りランプ32a,32b、バックランプ38a〜38dを用いた各種の照明演出を制御するように構成されている。
(サブメイン通信制御手段230を構成する各手段)
制御コマンド受信手段231は、主制御手段100からの制御コマンドを受信し、RAM73等の所定の記憶領域(例えば、受信した制御コマンド用のコマンドバッファ)に記憶するように構成されている。
演出コマンド送信手段232は、主制御手段100からの制御コマンドに基づき、演出に関する各種の情報を含む演出コマンド(例えば、画像情報を含む演出コマンド等)をサブサブ制御手段200Bに送信するように構成されている。
状態コマンド受信手段233は、サブサブ制御手段200Bからの状態コマンド(例えば、演出コマンドの受信エラーが発生したという情報を含む状態コマンド等)を受信し、RAM73等の所定の記憶領域(例えば、受信した状態コマンド用のコマンドバッファ)に記憶するように構成されている。
以上のように構成されたサブメイン制御手段200Aに対し、サブサブ制御手段200Bは、大別すると、演出実行制御手段250とサブサブ通信制御手段270とを備えている。演出実行制御手段250は、ゲーム演出実行制御手段251と報知演出実行制御手段252を備えており、サブサブ通信制御手段270は、演出コマンド受信手段271と状態コマンド送信手段272を備えている。なお、サブサブ制御手段200Bにおける上述の各手段は、図2に示すサブサブ制御基板70B上に配されたサブサブCPU75、ROM76、RAM77、電子回路等のハードウエア及びROM76に格納された制御プログラム等のソフトウエアにより構成されるものを機能的に表したものである。
(演出実行制御手段250を構成する各手段)
ゲーム演出実行制御手段251は、サブメイン制御手段200Aからの演出コマンドに基づいて画像表示装置11やスピーカ15a,15b等を制御し、上述のゲーム演出を実行するように構成されている。
報知演出実行制御手段252は、サブメイン制御手段200Aからの演出コマンドに基づいて画像表示装置11やスピーカ15a,15b等を制御し、上述の報知演出を実行するように構成されている。
(サブサブ通信制御手段270を構成する各手段)
演出コマンド受信手段271は、サブメイン制御手段200Aからの演出コマンドを受信し、RAM77等の所定の記憶領域(例えば、受信した演出コマンド用のコマンドバッファ)に記憶するように構成されている。
状態コマンド送信手段272は、上述の状態コマンドをサブメイン制御手段200Aに送信するように構成されている。
上述した制御コマンド送信手段151からの制御コマンドの送信、演出コマンド送信手段232からの演出コマンドの送信、及び状態コマンド送信手段272からの状態コマンドの送信は、いずれもシリアル通信方式により行われる(パラレル通信方式で行うようにしてもよい)。また、各送信手段151,232,272は、それぞれ同様の構成を有しており、送信するコマンドを一時記憶する記憶領域としてのコマンドバッファ(「CB」とも称する)、送信するコマンドの書込みや読出し等の処理を行うコマンド処理部、及び、シリアル通信によりコマンドを送信するコマンド送信部を備えて構成される。
CBは、各々のアドレスによって区別される複数の記憶領域を有し、各々の記憶領域に1バイトのコマンドデータを記憶できるように構成されている。コマンド処理部は、送信するコマンドデータを生成し、それをCBの書込ポインタが示すアドレス領域に書き込むとともに、CBの読込ポインタが示すアドレス領域から以前に書き込まれたコマンドデータを読み出し、それをコマンド送信部のTDR(送信用データレジスタ)に書き込むように構成されている。コマンド送信部は、TDRに書き込まれたコマンドデータをTSR(送信シフトレジスタ)に移し、そこでシリアル変換して送信するように構成されている。
なお、パラレル通信方式で行う場合は、CBの読込ポインタが示すアドレス領域から、以前に書き込まれたコマンドデータを読み出し、そのコマンドデータを所定の出力ポート(副制御手段に送信するための出力ポート)に書き込むことで送信するように構成される。本実施形態における1つのコマンドは、通常、2バイト構成である(チェックサムは1バイト構成)。また、通信方式は調歩同期式(非同期式)であり、1ビットのストップビット、1ビットのパリティビット(偶数パリティ)を有している(通信方式やコマンド構成は適宜変更可)。
《MB遊技》
本実施形態では、上述したように、MB役が成立するとMB作動状態となり、MB遊技が実行可能となる。MB遊技中は、通常とは異なるリール回転停止制御、具体的には、右リール(リール3c)における回転停止制御が、ストップスイッチ26cの操作タイミングから、右リールを通常よりも短い時間(例えば75ミリ秒)以内に停止させるように(本実施形態では、最大滑りコマ数2コマの範囲内で)行われるようになっている。また、MB遊技中は、通常と同じように役決定が行われるが、役決定結果(選出された当選項目)とは関係無く、全ての小役が成立許容役として設定される。ただし、本実施形態では、小役2〜4のいずれかを必ず成立させるリール停止制御が行われる。
具体的には、右リールでの押し位置によって、右リールにおいて図柄「チェリー」を引き込める場合には小役4を成立させ、引き込めなかった場合は、小役2,3のいずれかを成立させるようになっている。小役2,3の成立時の払出数は9枚に設定されているのに対し、小役4では8枚に設定されている。MB遊技の終了条件は、MB遊技中において8枚超の遊技メダルが払い出されたことである。そのため、小役2,3のいずれかが成立した場合には、その1ゲームだけでMB遊技が終了するので、当該MB遊技中の獲得総数は9枚となる。これに対し、小役4が成立した場合には、もう1ゲームMB遊技を続けて行うことができるので、当該MB遊技中の獲得総数は、16枚(2ゲーム目も小役4が成立した場合)か、17枚(2ゲーム目は小役2,3のいずれかが成立した場合)となる。このように、MB遊技では、遊技者の目押しの技量によって、MB遊技中の獲得総数に差がつくようになっている。そのため、遊技者の遊技意欲を高めることができ、遊技の興趣向上を図ることが可能である。
《設定差なしのMB1と設定差ありのMB1》
先に略述したように本実施形態では、ボーナスの当選項目であるMB1について、設定差なしのMB1(単独当選するMB1)と、設定差ありのMB1(入賞Dと重複当選するMB1)とを備えている。以下、図9〜図11を追加参照して、設定差なしのMB1と設定差ありのMB1について詳細に説明する。
図9は、遊技モード4に滞在中に、役決定において設定差なしのMB1または設定差ありのMB1が当選した場合の処理内容の概要を模式的に示している。図9(A)に示すように、遊技モード4中で設定差なしのMB1が当選した場合は、その当選時に設定差フラグを「1」にセットする(後述するが設定差ありのMB1が当選した場合はセットされない)。この設定差フラグは、設定差なしのMB1が当選してそのMB役(設定差なしのMB役)が成立したのか、設定差ありのMB1が当選してそのMB役(設定差ありのMB役)が成立したのかを識別できるように設けられたものであり、MB1(MB役)の当選フラグとは別にセットされる。本実施形態では、設定差なしのMB1が当選した場合、当該遊技において必ずMB役が成立する(成立を契機として、当選フラグはクリアされるが、設定差フラグはそのまま維持される。また、MB当選フラグのクリアに伴い、MB作動フラグがセットされる)。
遊技モード4中でMB役が成立すると、MBの作動開始時または作動終了時(いずれか一方のみとするが、両方とすることも可能)において、ATゲーム数上乗せ抽選を行うことが可能となる。図中右側の表中の「○」は、ATゲーム数上乗せ抽選を行うことが可能であることを示し、「×」はATゲーム数上乗せ抽選を行うことができないことを示している。本実施形態では、MBの作動開始時にATゲーム数上乗せ抽選を行う場合には、MBの作動開始(MB役の成立)を契機として実行開始される一群の処理(「MB作動開始時の共通処理」とも称する)内において、ATゲーム数上乗せ抽選(およびそれに伴うATゲーム数を上乗せ加算する処理)を行うようにしている。また、MBの作動終了時にATゲーム数上乗せ抽選を行う場合には、MBの作動終了(MB遊技の終了)を契機として実行開始される所定の一群の処理(「MB作動終了時の共通処理」とも称する)内において、ATゲーム数上乗せ抽選(およびそれに伴うATゲーム数を上乗せ加算する処理)を行うようにしている。
MB作動開始時の共通処理は、設定差ありなしに関係無く、MB役が成立した場合に共通に実行される(設定差なしのMB役が成立した場合に実行される処理内容と設定差ありのMB役が成立した場合に実行される処理内容が同じ)一連の処理(制御プログラム)であり、MB役が成立した遊技において、ストップスイッチ26a〜26cのうち3番目に操作されたストップスイッチ(「第3停止スイッチ」とも称する)がオン状態からオフ状態に切り替わったことを契機として開始される。一方、MB作動終了時の共通処理は、設定差ありなしに関係無く、MB役が成立した場合に共通に実行される一連の処理である点では、MB作動開始時の共通処理と同様であるが、こちらは、MBの作動が終了する遊技(MB遊技の最終ゲーム)において、第3停止スイッチがオン状態からオフ状態に切り替わったことを契機として開始される。なお、MB作動開始時の共通処理、MB作動終了時の共通処理は、遊技状態(RT状態や遊技モード状態)に応じて、処理内容が異なるものであってもよい(例えば、RT1中のMB作動開始時の共通処理とRT2中のMB作動開始時の共通処理とでは処理内容が異なってもよい)。ただし、同じ遊技状態(例えば、遊技モード4)では、同じ処理内容(例えば、遊技モード4用に構成された処理内容)のMB作動開始時の共通処理、MB作動終了時の共通処理を行う。
また、本実施形態では、遊技モード4中において、設定差なしのMB役が成立した場合、MB作動中(MB遊技中)においても、役決定結果等に基づき、ATゲーム数上乗せ抽選を行うことが可能となっている。具体的には、MB作動中の遊技(本実施形態では、MB遊技の1ゲーム目または2ゲーム目)において、例えば、レア役である小役5を当選役とする入賞Cが選出されたことを契機として、設定差フラグが「1」であるか否かを判定し、設定差フラグが「1」である場合に、ATゲーム数上乗せ抽選を行うことが可能である。
一方、図9(B)に示すように、遊技モード4中で設定差ありのMB1が当選した場合は、設定差フラグは初期値「0」のまま維持される。そして、MB役(ここでは設定差ありのMB役)が成立すると、MBの作動開始時または作動終了時において、ATゲーム数上乗せ抽選を行うことが可能となる点は、設定差なしのMB役が成立した場合と同じである。ただし、設定差ありのMB役が成立した場合は、MB作動中(MB遊技中)においては、ATゲーム数上乗せ抽選を行わないようにしている。具体的には、MB作動中の遊技(MB遊技の1ゲーム目または2ゲーム目)において入賞Cが選出された場合には、設定差なしのMB役が成立した場合と同じく、設定差フラグが「1」であるか否かを判定するが、設定差フラグが「0」であることから、ATゲーム数上乗せ抽選は行わない。
このように、設定差フラグは、設定差なしのMB1の当選時にセットされるものであるが、MB役の成立時にクリアされるMB当選フラグとは異なりMB役の成立後も維持されるものである。そのため、MB作動中においても、そのMBが、設定差なしのMB役が成立したことによって作動したものであるのか、設定差ありのMB役が成立したことによって作動したものであるのかを、設定差フラグの状態によって、識別することが可能である。したがって、本実施形態のように、設定差なしのMB役が成立した場合と、設定差ありのMB役が成立した場合とで、MB作動中の処理内容を変えたい場合には、このような設定差フラグを設けることは有用である。なお、設定差フラグは、MB作動終了時の共通処理内においてクリアされるが、別のタイミングでクリアしてもよい。例えば、MB遊技の1ゲーム目で入賞Cの選出によりATゲーム数上乗せ抽選を行った場合には、たとえ2ゲーム目のMB遊技が行われる場合でもMB遊技中はATゲーム数上乗せ抽選を行わないように設定して、1ゲーム目の終了時に設定差フラグをクリアしてもよい。
このような設定差フラグを用いずに、同様の処理を行うことも可能である。例えば、設定差なしのMB役が成立した場合にセットされるMB作動フラグと、設定差ありのMB役が成立した場合にセットされるMB作動フラグとを分けるようにすれば、どちらのMB作動フラグがセットされているのかを判定することにより、設定差なしのMB役が成立した場合と設定差ありのMB役が成立した場合とで、MB作動中に実行する処理内容を変更することが可能となる。ただし、MB作動フラグはMB作動時にセットされるものであるので、そのセット前に、設定差なしのMB役が成立したのか設定差ありのMB役が成立したのかを判定する必要がある。そのためには、設定差なしのMB役(MB1)が当選したときにセットされるMB当選フラグと、設定差ありのMB役が当選したときにセットされるMB当選フラグとを分ける必要が生じるため、用意しなければならないフラグ数が増えてしまうことになる(2個のMB当選フラグと2個のMB作動フラグとで計4個)。MB役の当選時にMB当選フラグとは別にセットする設定差フラグを設ける場合は、MB当選フラグを分ける必要はないので、その方がフラグ数は少なくて済む(MB当選フラグ、設定差フラグ、MB作動フラグが各々1個で計3個)。この点でも設定差フラグを用いることは有用である。
設定差なしのMB役と設定差ありのMB役を設けることにより、どちらのMB役が成立したのかに応じて、MB作動中等における処理内容を変えることができるので、遊技の進行態様を多様化することが可能となる。また、設定差ありのMB役を設けたことにより、遊技店側においては、設定変更により出玉率を調整できるという利点があり、遊技者側においては、MB役の成立状況に応じて設定値を推測するという楽しみが生じる。一方、設定差なしのMB役が成立した場合と、設定差ありのMB役が成立した場合とで、処理内容を変えないのであれば、設定差なしのMB役は設けずに、設定差ありのMB役のみを設けるようにしてもよい。ただし、そのような場合でも、設定差なしとありの2つのMB役を設けるメリットはある。以下、そのことに関し、図10を参照して説明する。
図10は、設定差ありのMB1(MB役)のみを持つ場合と、設定差なしのMB1と設定差ありのMB1の両方を持つ場合とにおける、それぞれの場合のMB1の当選確率の設定例を示している。図10(A)に示す例は、設定差ありのMB1のみを持つ場合に、設定1〜6のいずれにおいてもMB1が比較的当選し易くなる(例えば、当選確率が1/256以上となる)ように設定する場合を想定している。この場合、ROM(ROM62)の所定の記憶領域群(役抽選テーブル)に記憶される、MB1の当選確率を決めるために設定される各当選置数のデータ量はいずれも1バイトを超えることになる(各当選置数の値が256以上となるため)。したがって、設定1〜6のそれぞれに対応した当選置数を記憶するためには、1つの当選置数に対して2バイト分(1アドレスが1バイトの記憶領域とすると2アドレス分)の記憶領域が必要となるので、合計で12(=2×6)バイトの記憶領域を使用することになる。
これに対し、本実施形態では、設定差なしのMB1と設定差ありのMB1の両方を備えており、それぞれのMB1の当選確率を図10(B)に示すように設定している。具体的には、設定差なしのMB1の当選確率(当然に設定1〜6まで共通)は、設定差ありのMB1のみを持つ場合の設定1のときの当選確率(略1/145)と同じ値(当選置数452)に設定している。また、設定差ありのMB1の当選確率は、設定差ありのMB1のみを持つ場合の設定1〜6のときの各当選確率と、設定差なしのMB1の当選確率との差分値と等しくなるように設定している。例えば、設定5のときの当選置数144は、設定差ありのMB1のみを持つ場合の設定5のときの当選置数596と、設定差なしのMB1の共通の当選置数452との差と等しくなっている(596−452=144)。
そのため、各設定値における、設定差なしのMB1の当選確率と設定差ありのMB1の当選確率との合計値は、設定差ありのMB1のみを持つ場合の各設定値における当選確率と等しくなっている。その一方で、本実施形態によれば、設定差なしのMB1の当選置数452を記憶するための記憶領域として2バイト、設定差ありのMB1の設定1〜6の各当選置数を記憶するための記憶領域として設定値ごとに1バイト用意すれば足りることになり、合計で8バイトの記憶領域で済むことになる。一般に遊技機において、主制御手段側で用いるROMの記憶領域は非常に制限されているのが実情である。そのため、設定差なしのMB1と設定差ありのMB1の両方を備えることにより、設定差ありのMB1のみを持つ場合よりも、各設定値に対応した当選置数を記憶するために使用するROMの記憶領域を減らすことが可能となることは、大きなメリットとなる。なお、遊技状態(RT状態や遊技モード状態)に応じて用いる役抽選テーブルを変更してもよい。ただし、同じ遊技状態(例えば、RT1)では同じ抽選テーブル(例えば、RT1用の抽選テーブル)を用いる。その場合、設定差なしのMB1、設定差ありのMB1の当選確率を、抽選テーブルによって変えるようにしてもよい。
本実施形態では、遊技モード4中の遊技でMB役(設定差なしのMB1または設定差ありのMB1)が当選すると、当該遊技においてMB役が必ず成立する。そして、そのことを条件として、MBの作動開始時または作動終了時において、ATゲーム数上乗せ抽選が行われATゲーム数が上乗せされる。そのため、遊技モード4中でMB役が成立するかどうかは、遊技者にとって大きな関心事となる。そこで、遊技モード4中の遊技でMB役が当選した場合は、そのことを遊技者にアピールすることによって、遊技者の遊技意欲を高めることが可能となる。一方、遊技モード4以外の遊技モード中でMB役が成立した場合は、ATゲーム数上乗せ抽選は行われないので、遊技者の関心は相対的に低いものとなる。しかし、MB役が成立するとMB遊技が開始され、また遊技モードが移行することもあるので、MB役が成立することは遊技者に報知することが好ましい。そこで、本実施形態では、遊技モード4中でMB役が当選した場合と、他の遊技モードでMB役が当選した場合とで、遊技者への報知態様を変えている。以下、その点について、図11を参照して説明する。
図11は、設定差なしのMB1または設定差ありのMB1が当選した場合に、画像表示装置11を用いてサブ側(副制御手段側)で実行される演出パターンを例示している。図中の非報知遊技とは、MB役の当選を積極的にアピールしたくないときの遊技であり、本実施形態では遊技モード4以外の遊技モード中でMB1が当選したときの遊技が該当する。一方、図中の報知遊技とは、MB役の当選を積極的にアピールしたいときの遊技であり、本実施形態では遊技モード4中でMB1が当選したときの遊技が該当する。なお、図中に示す各回胴(リール)の停止順は一例である。
図11の中段部に示すように、非報知遊技の場合は、スタートレバー25(ここでは、単に「レバー」とも称する)の操作を契機として役決定が行われ、そこで、設定差なしのMB1または設定差ありのMB1が当選すると、表示画面の両側が扉によって覆われたような画像が表示される。回胴の回転後、左回胴が回転停止すると、扉の開閉状態が横方向に変化するような画像が表示され、中回胴の停止後、右回胴が回転停止すると、扉が完全に閉まり、その表面に「BOUNUS」の文字が見える画像(「ボーナス成立画像」とも称する)が、表示の判定(停止表示された図柄組合せの判定)時まで表示される。以下、このような非報知遊技におけるMB1当選時の演出パターンのことを、「ボーナス報知の演出」とも称する。なお、この非報知遊技の場合、MB役は成立して次遊技からMB作動状態とされるが、ATゲーム数上乗せ抽選は行われない。
一方、報知遊技の場合は、図11の下段部に示すような、白7目押しナビとしての演出が行われる。具体的には、レバーの操作を契機として役決定が行われて設定差なしのMB1または設定差ありのMB1が当選すると、レバーの操作から回胴が回転するまでの間に、表示画面の右側の領域に、右第一の押し順で図柄「白セブン」を目押しにより停止させることを促すような画像(「白7狙え画像」とも称する)が表示される。この白7狙え画像は、右回胴及び中回胴の回転停止後、左回胴の回転停止前まで継続して表示される。以下、このような報知遊技におけるMB1当選時の演出パターンのことを、「白7報知の演出」とも称する。なお、この報知遊技の場合もMB役が成立して次遊技からMB作動状態とされる。また、MB役の成立により、ATゲーム数上乗せ抽選がMBの作動開始時または作動終了時において行われる。そのATゲーム数上乗せ抽選によって得られたATの上乗せ数(延長数)を報知する演出(「AT上乗せ演出」とも称する)を、サブ側で行うようにしてもよい。AT上乗せ演出を行うタイミングは、MBの作動終了後とする(MB遊技の最終ゲーム終了時が一般的であるがそれ以降の遊技中としてもよい)が、MBの作動開始時にATゲーム数上乗せ抽選が行われその抽選結果が直ちにサブ側に送信される場合は、MB作動開始後、任意のタイミング(例えば、MB遊技の1ゲーム目の開始時や終了時等)でAT上乗せ演出を行うことが可能である。また、ATゲーム数上乗せ抽選が行われる前であっても、ATゲーム数が上乗せされることを予告するような演出(「AT上乗せ予告演出」とも称する)を行うようにしてもよい。その場合、AT上乗せ予告演出を実行するかどうかを、メイン側からの指示に従って決めるようにしてもよいし、サブ側の判断により決めてもよい。
なお、本実施形態では、設定差なしのMB1でも設定差ありのMB1でも、それが当選すると、当該遊技において必ずMB役が成立するようになっているが、当選しても当該遊技では成立しない可能性があるようにMB1を構成することも可能である。例えば、MB役の対応図柄を「白セブン・白セブン・白セブン」の図柄組合せのみとすれば、設定差なしのMB役も設定差ありのMB役も当選時に成立しない可能性がある。また、特別役よりも小役の成立を優先するリール回転停止制御を行うようにすれば、本実施形態における設定差ありのMB1の構成(MB1と入賞Dとの重複当選)であっても、入賞Dを構成する小役6の対応図柄を引き込める場合などは、MB役が成立しないことになる。このようにMB役が当選しても成立しない可能性があると、MB役の当選タイミングと成立タイミングが大きくずれる可能性もある。例えば、MB役の当選フラグが持ち越されている間に再遊技役が当選するとその再遊技役の成立が優先されるため、それによってもMB役の成立タイミングが遅れることになる。このようにMB役が構成された場合でも、その当選時に白7報知の演出を実行してもよい。また、MB役が成立しなかった場合には、MB役が成立する可能性がある限り、次遊技以降も白7報知の演出を実行してもよい。ただし、MB役の成立が大きくずれ込むと、そのような白7報知の演出を実行することが却って遊技者の遊技意欲を損なう虞もある。このようなことから、MB役が当選当該遊技で必ず成立するように構成することは有用となる。
《MB1以外の当選項目が選出された場合の演出パターン例》
以下、MB1以外の当選項目が選出された場合の演出パターン例について、図12〜図15を追加参照して説明する。図12〜図15は、それぞれ、再遊技H、再遊技E、再遊技F、再遊技Gが当選した場合に対応するものである。
図12には、再遊技Hが当選した場合に、サブ側で実行される3つの演出パターンを例示している。前述したように再遊技Hは、通常RPである再遊技役1(対応図柄「リプレイ・リプレイ・リプレイ」)と、白セブンRPである再遊技役4(対応図柄「リプレイ・白セブン・白セブン」)及び再遊技役5(対応図柄「リプレイ・リプレイ・白セブン」)を当選役として含み、RT2中でのみ選出可能な当選項目である。また、選出されたときに右第一の押し順操作が行われた場合には、右リールまたは中リールにおいては図柄「白セブン」が停止表示されることがあるが、図柄「白セブン」が3枚並んで停止表示されることはないように構成された当選項目である。この再遊技Hが、非報知遊技で当選した場合は、上述のボーナス報知の演出と類似したパターンの演出(「ボーナス煽り報知の演出」とも称する)が実行される。具体的には、レバーの操作から回胴の回転後までは、表示画面の両側が扉によって覆われたような画像が表示され、その後、左回胴の回転停止から右回胴が回転停止するまでの間は、扉の開閉状態が横方向に変化するような画像が表示される。ここまでは、ボーナス報知の演出と同じである。ただし、右回胴の回転停止後は、特段の表示は行われない(当然、MB役は成立しないのでボーナス成立画像は表示しない)。
一方、再遊技Hが、報知遊技で当選した場合は、当選したときの状況に応じて、互いに異なる2つの演出パターンのうちの一方が実行される。1つは、上述の白7報知の演出と類似したパターンの演出(「白7煽り報知の演出」とも称する)であり、もう1つは、再遊技役1が成立する押し順を報知するパターンの演出(「左第一報知の演出」とも称する)である。
白7煽り報知の演出は、具体的には、レバーの操作から回胴の回転前までに白7狙え画像を表示し、それを、右回胴及び中回胴の回転停止後、左回胴の回転停止前(回転停止後としてもよい)まで継続して表示するものである。このような白7煽り報知の演出を実行することにより、遊技者にMB役が成立してATゲーム数が上乗せされるかもしれないという期待感を持たせることが可能となる。なお、再遊技Hは、再遊技役のみを当選役として含むので、RT状態等に応じて当選確率を変更することができる。そのため、RT2状態であることが多い遊技モード4に滞在中は、MB役(MB1)に比較して再遊技Hが当選し易くすることも可能である。そのため、遊技モード4(AT)中の遊技状況(例えば、MB役になかなか当選しない状況であるとか、逆にMB役の当選が続いた状況であるとか)に応じて、このような白7煽り報知の演出を再遊技Hの当選時に実行できるように構成することは、遊技の興趣向上を図る上で有用となる。
しかし、白7煽り報知の演出を頻繁に実行したのでは、却って遊技者の遊技意欲を削ぐことに繋がりかねない。左第一報知の演出は、遊技モード4中に再遊技Hが当選しても、白7煽り報知の演出を実行したくない状況に対応するためのものである。この左第一報知の演出は、具体的には、レバーの操作から回胴の回転前までに、左第一の押し順を実行するように促す画像(表示画面内の左下部に数字「1」を表示する画像)を表示するものである。このような左第一報知の演出を実行することにより、右第一の押し順操作が行われないように誘導することができるので、図柄「白セブン」が表示され難くなり、遊技者にMB役が成立してATゲーム数が上乗せされるかもしれないという期待感を、過剰に持たせることを防止することが可能となる。なお、白7煽り報知の演出を行うのか左第一報知の演出を行うのかは、メイン側で決めるようにしてもよいし、サブ側で決めるようにしてもよい。
本実施形態では、白7煽り報知の演出を実行可能とするため、図柄「白セブン」が揃いそうで揃わない再遊技役4,5を利用しているが、図柄「白セブン」が揃いそうで揃わない小役や特別役を設けてこれを利用するということも可能である。ただし、小役や特別役は、再遊技役とは異なり、RT状態等に応じて当選確率を変更することが難しい(制約がある)ので、使い勝手が悪い。また、小役や特別役を利用した場合、図柄「白セブン」が揃わないことが分かったときに、遊技者が落胆し、次の遊技を行うためには遊技メダルを自らベットしなければならないこともあって、そこで遊技をやめてしまうことも考えられる。本実施形態のように再遊技役を利用した場合、図柄「白セブン」が揃わないことが分かったときに、遊技者が落胆する点では同じかもしれないが、次の遊技を行うために遊技メダルを自らベットする必要がないので、そこで遊技をやめてしまうことを防止でき、次遊技の結果によっては遊技を続けさせることに繋げられる可能性もある。このようなことから、MB役の当選を煽るための演出を実行するために再遊技役を利用することは有用である。
図13には、再遊技Eが当選した場合に、サブ側で実行される2つの演出パターンを例示している。前述したように再遊技Eは、通常RPである再遊技役1(対応図柄「リプレイ・リプレイ・リプレイ」)と、RT1移行RPである再遊技役3(対応図柄「リプレイ・チェリー・リプレイ」)を当選役として含み、RT2中でのみ選出可能な当選項目である。また、選出されたときに左第一の押し順操作が行われた場合には、再遊技役1が成立してRT2に留まり、中第一または右第一の押し順操作が行われた場合には、再遊技役3が成立してRT1に移行されるように構成された当選項目である。この再遊技Eが、非報知遊技で当選した場合は、押し順の報知は行われず、単に再遊技役の当選を示唆するパターンの演出(「リプレイ報知の演出」とも称する)が実行される。
具体的には、レバーが操作されて回胴が回転した後に、表示画面の中央部に図柄「リプレイ」を示唆する画像が表示され、その後、左回胴、中回胴、右回胴の回転が停止し、表示の判定が行われるまで、その画像が継続して表示される。一方、再遊技Eが、報知遊技で当選した場合は、再遊技役1を成立させるための左第一の押し順を報知する左第一報知の演出が実行される(その具体的な演出パターンは、上述したものと同じである)。このような左第一報知の演出を実行することにより、再遊技役1が成立するように誘導することができるので、遊技モード4滞在中に再遊技Eが当選した場合に、再遊技役3が成立してRT2からRT1へ移行されることを防止することが可能となる。
図14には、再遊技Fが当選した場合に、サブ側で実行される2つの演出パターンを例示している。前述したように再遊技Fは、再遊技Eと同様に、通常RPである再遊技役1(対応図柄「リプレイ・リプレイ・リプレイ」)と、RT1移行RPである再遊技役3(対応図柄「リプレイ・チェリー・リプレイ」)を当選役として含み(再遊技役4(対応図柄「ベル・白セブン・白セブン」)も当選役として含むがこれは成立しない)、RT2中でのみ選出可能な当選項目である。また、選出されたときに中第一の押し順操作が行われた場合には、再遊技役1が成立してRT2に留まり、左第一または右第一の押し順操作が行われた場合には、再遊技役3が成立してRT1に移行されるように構成された当選項目である。この再遊技Fが、非報知遊技で当選した場合は、正解押し順は報知されず、再遊技役の当選を示唆するリプレイ報知の演出が実行される(その具体的な演出パターンは、上述したものと同じである)。
一方、再遊技Fが、報知遊技で当選した場合は、再遊技役1を成立させるための中第一の押し順を報知するパターンの演出(「中第一報知の演出」とも称する)が実行される。具体的には、レバーの操作から回胴の回転前までに、中第一の押し順を実行するように促す画像(表示画面内の中央下部に数字「1」を表示する画像)を表示し、中回胴の回転停止操作が行われるとその画像を非表示とするものである。このような中第一報知の演出を実行することにより、再遊技役1が成立するように誘導することができるので、遊技モード4滞在中に再遊技Fが当選した場合に、再遊技役3が成立してRT2からRT1へ移行されることを防止することが可能となる。
図15には、再遊技Gが当選した場合に、サブ側で実行される2つの演出パターンを例示している。前述したように再遊技Gは、再遊技E,Fと同様に、通常RPである再遊技役1(対応図柄「リプレイ・リプレイ・リプレイ」)と、RT1移行RPである再遊技役3(対応図柄「リプレイ・チェリー・リプレイ」)を当選役として含み(再遊技役5(対応図柄「ベル・リプレイ・白セブン」)も当選役として含むがこれは成立しない)、RT2中でのみ選出可能な当選項目である。また、選出されたときに中第一の押し順操作が行われた場合には、再遊技役1が成立してRT2に留まり、左第一または右第一の押し順操作が行われた場合には、再遊技役3が成立してRT1に移行されるように構成された当選項目である。この再遊技Fが、非報知遊技で当選した場合は、正解押し順は報知されず、再遊技役の当選を示唆するリプレイ報知の演出が実行される(その具体的な演出パターンは、上述したものと同じである)。
一方、再遊技Gが、報知遊技で当選した場合は、再遊技役1を成立させるための右第一の押し順を報知するパターンの演出(「右第一報知の演出」とも称する)が実行される。具体的には、レバーの操作から回胴の回転前までに、右第一の押し順を実行するように促す画像(表示画面内の右下部に数字「1」を表示する画像)を表示し、右回胴の回転停止操作が行われるとその画像を非表示とするものである。このような右第一報知の演出を実行することにより、再遊技役1が成立するように誘導することができるので、遊技モード4滞在中に再遊技Gが当選した場合に、再遊技役3が成立してRT2からRT1へ移行されることを防止することが可能となる。
[主要な制御処理]
以下、スロットマシン1の主制御手段100において行われる制御処理のうち、特に、遊技進行制御処理とタイマ割込処理について、図16と図17を追加参照して説明する。なお、以下の説明において幾つかの一般的なCPUレジスタやフラグについて記載することがある。それらについてここで簡単に説明する。Aレジスタは、演算に用いるデータをセットしたり、演算結果をセットしたりするのに用いられる専用レジスタである。Bレジスタ、Cレジスタ、Dレジスタ、Eレジスタ、Hレジスタ、Lレジスタは、様々な目的に使用できる汎用レジスタであり、ペアレジスタ(BCレジスタ、DEレジスタ、HLレジスタ)としても使用される。Rレジスタは、順次更新される所定のカウンタ値を記憶するレジスタである。Fレジスタは、演算の結果生じる所定の条件を記憶するレジスタであり、その幾つかのビットが、キャリーフラグ、ゼロフラグ、第2ゼロフラグとして構成されている。キャリーフラグは、演算した結果、キャリーが発生したときに、セット(「1」が記憶)されるフラグであり、ゼロフラグは、直前の演算結果が「0」であるときにセット(「1」が記憶)されるフラグである。また、第2ゼロフラグは、所定のレジスタ(例えば、Aレジスタ)にデータをセットしたとき、そのデータが「0」であったときにセット(「1」が記憶)されるとともに、ゼロフラグがセット(「1」が記憶)されたときにもセット(「1」が記憶)されるフラグである。
<遊技進行制御処理>
遊技進行制御処理は、遊技中に繰り返し実行される基本的な処理であり、図16に示すように、スタートレバー25の操作が受け付けられるまでその状態で待機し(ステップS1)、受け付けられると役決定処理を行う(ステップS2)。この役決定処理では、16ビット乱数手段が発生する乱数値に基づき、役決定結果(当選項目)が選出される。選出された役決定結果の情報は、RAM63の所定の記憶領域に保存される。
役決定処理を行った後、遊技モード共通開始時処理を行う(ステップS3)。この遊技モード共通開始時処理は、いずれの遊技モードに滞在中であっても共通に行われる処理である(詳細は省略)。遊技モード共通開始時処理の後、遊技モード別開始時処理を行う(ステップS4)。遊技モード別開始時処理とは、設定されている遊技モードごとに別々に行われる各開始時処理の総称であり、遊技モード0滞在中に実行される遊技モード0開始時処理、遊技モード4滞在中に実行される遊技モード4開始時処理等がある(詳細は省略)。例えば、上述の設定差フラグは、設定差なしのMB役が当選した遊技での遊技モード4開始時処理においてセットされる。
遊技モード別開始処理を終えるとステップS5に進む。このステップS5ではフリーズフラグ(フリーズを行うか否かを管理するフラグ)がONであるか否かを判定する。ここで、フリーズフラグがONである場合には、所定の設定時間だけフリーズを行い(ステップS6)、フリーズ実行後にフリーズフラグをクリアし(ステップS7)、ステップS8に進む。一方、フリーズフラグがONでない場合には、ステップS6,S7の処理は行わずにステップS8に進み、押しナビ処理(役決定結果等に応じて上述の押しナビを実行する処理)を行う。
押しナビ処理の終了後、回胴開始処理を行う(ステップS9)。具体的には、各リールの回転開始から定速状態に至るまでの回転状態を管理する。次いで、回胴停止処理を行う(ステップS10)。具体的には、ストップスイッチの操作が受け付けられた場合に、その受け付けたタイミング(押し位置や押し順)と役決定の結果に応じて停止可能位置を定め、リールの減速から停止に至るまでの回転状態を管理する処理を行う。回胴停止処理を行った後、遊技モード別終了時処理(リール停止後に、設定されている遊技モード別に行われる処理)を行う(ステップS11)。この遊技モード別終了時処理は、設定されている遊技モードごとに別々に行われる各終了時処理の総称であり、遊技モード2滞在中に実行される遊技モード2終了時処理、遊技モード4滞在中に実行される遊技モード4終了時処理等がある(詳細は省略)。例えば、上述のMB作動開始時の共通処理とMB作動終了時の共通処理は、遊技モード4終了時処理において、前者はMB役が成立した遊技において、後者はMB遊技が終了する遊技において、それぞれ実行される。遊技モード別終了処理を終えると、遊技モード共通終了時処理(設定されている遊技モードに拘わらず、リール停止後に共通に行われる処理)を行い(ステップS12)、ステップS1に戻る。
<タイマ割込処理>
次に、タイマ割込処理について説明する。本実施形態では、遊技者により行われるベット操作等の遊技操作に応じて出力される各遊技操作信号の読込みや信号レベルの検出(確認)、各制御コマンドの送信、リールの駆動制御等の処理が、予め設定された一定の時間(例えば、2.235ミリ秒)毎に実施されるタイマ割込処理によって行われる。このタイマ割込処理では、図17に示すように、まず、割込初期処理(レジスタの退避、割込禁止等)を行い(ステップMT11)、次に、電源断が検知されたか否かを判定する(ステップMT12)。ここで、電源断が検知されていれば電源断処理を行う(ステップMT25)。電源断処理では、レジスタの退避やスタックポインタの保存、割込み状態の保存等が行われる。また、所定の記憶領域に記憶されている、役決定結果に関する情報や遊技状態に関する情報(ATに関する情報を含む)の保持や、チェックサムの算出及び記憶等の処理も行われる。
一方、電源断が検知されていなければ、割込カウンタ値を更新(「1」減算)する処理を行い(ステップMT13)、さらにタイマ計測を行う(ステップMT14)。このタイマ計測は、上述の遊技進行制御処理においてセットされた任意のタイマのタイマ値の減算や加算処理等を行うものである。次に、入力ポートの読込みを行う(ステップMT15)。この入力ポートの読込みでは、入力ポートに入力された各遊技操作信号等の信号レベルの読込みと記憶、信号レベルの判定等が行われる。
次いで、リール3a〜3cの駆動(回転の加速、減速、定速維持や停止維持等)を制御するためのリール駆動制御処理を行う(ステップMT16)。このリール駆動制御処理では、リール駆動状態(停止、リール回転待機中、加速中、定速中、減速中等)に応じて、ステッピングモータの出力相(励磁相)を切り替えるタイミングを示すリール駆動パルス出力カウンタ値の更新や、ステッピングモータを駆動させるリール駆動パルスデータの取得、更新、出力等の処理が行われる。次のステップMT17では、リール駆動制御処理を全リールに対し実行したか否かを判定し、実行していない場合にはステップMT16に戻り、リール駆動制御処理を再度行う。一方、全リールに実行した場合には、リールやホッパー、ブロッカ等の励磁出力を行うポート出力処理を行い(ステップMT18)、さらに、制御コマンドバッファ(CB)に記憶された制御コマンドを送信する制御コマンド送信処理を行う(ステップMT19)。
次に、ステップMT20に進み、所定の記憶領域に記憶されていた外端信号(外部信号)データを読み出し、外端信号を出力する。次いで、上述の表示用ランプに所定の表示を実行させるLED表示を行う(ステップMT21)。このLED表示では、例えば、払出数表示ランプ46jにおいて、次のような表示を実行させる。すなわち、エラー(E系エラーを除く)が発生していない場合には、遊技メダルの払出数に基づき払出数「0〜9」を表示させたり、設定値に基づき「1〜6」という数値を表示させたりする。さらに、押し順の報知を行う場合には、ナビ番号の表示態様「=1」〜「=6」を表示させる。また、エラー(E系エラーを除く)が発生している場合には、エラー番号の値に基づきエラー表示を実行させる。
次に、ステップMT22に進み、エラー管理を行う。このエラー管理では、まず、エラーチェックを行う。このエラーチェックでは、H0エラーが発生したか否かの判定、CEエラーが発生したか否かの判定、CPエラーが発生したか否かの判定、CHエラーが発生したか否かの判定、C0エラーが発生したか否かの判定、C1エラーが発生したか否かの判定、E6エラーが発生したか否かの判定、E7エラーが発生したか否かの判定を行い、さらに、E6エラーまたはE7エラーが発生した場合には、払出数表示ランプ46jにエラー表示させ、遊技の実行を停止させる処理などを行う。なお、E系のエラーが発生した場合には、上述の設定変更時処理が実行されればエラー復帰が可能となる。このエラーチェックの後、エラーが発生している場合には、副制御手段200にエラー情報を送信するためのエラー検出時の出力要求セットの処理を行う。このエラー管理の処理を実行後、役決定等に用いる乱数を更新する処理行い(ステップMT23)、さらに割込復帰処理(レジスタの復帰、割込許可等)を行い(ステップMT24)、割込リターンする。
<第1実施形態の変形例>
本実施形態において、成立すると、小役の当選確率が高くなる特別遊技(「RB遊技」とも称する)を、所定回数(例えば、12回。ただし、小役が所定回数(例えば、8回)成立するまで)実行することが可能となる特別役(「RB役」とも称する)や、成立すると、RB遊技を連続的に実行することが可能となる特別遊技(「BB遊技」とも称する)が実行可能となる特別役(「BB役」とも称する)を設けるようにしてもよい。その場合において、成立すると所定の図柄組合せ(例えば「赤セブン」が揃う図柄組合せ)が表示可能となるBB役(BB役1とする)を含む役決定結果(BB1とする)と、成立すると別の所定の図柄組合せ(例えば「青セブン」が揃う図柄組合せ)が表示可能となる別のBB役(BB役2とする)を含む役決定結果(BB2とする)とを備え、それらの一方(例えば、BB1とする)を設定差なし、他方(例えば、BB2とする)を設定差ありとしてもよい。そして、BB1が選出されてBB役1が成立した場合でも、BB2が選出されてBB役2が成立した場合でも、BB役の成立を契機として実行開始される一群の処理(「BB作動開始時の共通処理」とも称する)内において、あるいは、BB遊技の終了を契機として実行開始される所定の一群の処理(「BB作動終了時の共通処理」とも称する)内において、ATゲーム数上乗せ抽選(およびそれに伴うATゲーム数を上乗せ加算する処理)等の、遊技の有利度に影響を与えるような処理を行うようにしてもよい。一方、設定差なしのBB1に係るBB役1の成立により実行されるBB遊技中は、ATゲーム数上乗せ抽選等を実行可能とするが、設定差ありのBB2に係るBB役2の成立により実行されるBB遊技中は、ATゲーム数上乗せ抽選等を実行しないようにしてもよい(実行可能とすることも可)。
また、所定のRB役(RB役1とする)を含む役決定結果(RB1とする)と、所定ののBB役(BB役3とする)を含む役決定結果(BB3とする)とを備え、それらの一方を設定差なし(例えば、RB1とする)、他方を設定差あり(例えば、BB3とする)としてもよい。そして、RB1が選出されてRB役1が成立した場合でも、BB3が選出されてBB役3が成立した場合でも、特別役の成立を契機として実行開始される一群の処理(「ボーナス作動開始時の共通処理」とも称する)内において、あるいは、RB遊技またはBB遊技の終了を契機として実行開始される所定の一群の処理(「ボーナス作動終了時の共通処理」とも称する)内において、ATゲーム数上乗せ抽選等の、遊技の有利度に影響を与えるような処理を行うようにしてもよい。一方、設定差なしのRB1に係るRB役1の成立により実行されるRB遊技中は、ATゲーム数上乗せ抽選等を実行可能とするが、設定差ありのBB3に係るBB役3の成立により実行されるBB遊技中は、ATゲーム数上乗せ抽選等を実行しないようにしてもよい(実行可能とすることも可)。
また、所定の小役(小役Pとする)を含む役決定結果(入賞Pとする)と、小役Pを含む別の役決定結果(入賞Qとする)とを備え、それらの一方を設定差なし、他方を設定差ありとしてもよい。そして、入賞Pが選出されて小役Pが成立した場合でも、入賞Qが選出されて小役Pが成立した場合でも、小役の成立を契機として実行開始される一群の処理(「小役成立時の共通処理」とも称する)内において、ATゲーム数上乗せ抽選等の、遊技の有利度に影響を与えるような処理を行うようにしてもよい。
《第2実施形態》
次に、上記スロットマシン1とは一部形態が異なるスロットマシン(「第2実施形態に係るスロットマシン」とも称する)について、図18〜図26を追加参照しながら説明する。以下では、第2実施形態に係るスロットマシン(スロットマシン301)の特徴的な部分を中心に説明することとするが、その前に、スロットマシン301の基本的な構成について、図18〜図21を参照して簡単に説明する。なお、スロットマシン301は、その構造や遊技の進め方、制御方法等の多くの部分で上記スロットマシン1と共通しており、それらについては図示および説明を省略する。
本実施形態に係るスロットマシン301は、図18に示すように、前面(前方)が開口した箱状の筐体305(本体部材)と、筐体305の前面開口部に開閉可能に取り付けられた前扉302とを備えている。前扉302は、正面視において、筐体305の左側前部に配設されたヒンジ機構306a,306bを用いて筐体305の前面開口部に対し横開き開閉可能に取り付けられている。
筐体305内の中央部には、図18に示すように、リールユニットRUが設けられている。リールユニットRUは、3個のリール303a,303b,303cと、これらのリール303a〜303cをそれぞれ回転させる3個のステッピングモータ(図示せず)とを有して構成されている。筐体305内の下部には、遊技の結果、リール303a〜303cにおいて所定の入賞態様(図柄組合せ)が構成された場合に獲得される遊技メダルを払い出すメダル払出装置350が設けられている。また、メダル払出装置350の左方位置には、スロットマシン301に搭載された種々の装置に電力を供給する電源装置380が設けられている。
前扉302の前面には、図19に示すように、上部から順に、上パネルアセンブリ310、中パネルアセンブリ320、下パネルアセンブリ(図示せず)および受け皿アセンブリ340が取り付けられている。中パネルアセンブリ320の中央部には、前扉302の左右方向に延びる操作パネル330が設けられており、その操作パネル330の上面側には、遊技メダル(遊技媒体)を投入するためのメダル投入口(図示せず)および投入する遊技メダルを押し当てる背板部321a(ガイド壁)を有するメダル投入口部材321、クレジットされた範囲内で遊技メダルを1枚ベットするための1−BETボタン323や3枚ベットするためのMAX−BETボタン324(遊技メダルをを設けてもよい)等を有するベットボタンユニット322、演出に関する操作を行うための演出ボタンユニット326、並びに遊技の情報を表示する遊技情報表示ユニット400(詳細後述)等が取り付けられている。また、中パネルアセンブリ320の中央部には、筐体305内に横並びに配設された3個のリール303a〜303cの表面が臨むリール窓W2が設けられている。このリール窓W2には、透明な板状の窓パネルWPが取り付けられている。
操作パネル330の前面側には、全リール303a〜303cを回転開始させる際に操作されるスタートレバー325、各リール303a,303b,303cの回転を個別に停止させるための3個のストップボタン(図示せず)、およびメダル投入口から投入されて滞留した遊技メダルを返却するためのリジェクトボタン(図示せず)等が取り付けられている。
メダル投入口部材321の下方には、投入された遊技メダルが流下する通路が設けられている。この通路は、投入された遊技メダルが有効に受け入れられる場合に当該遊技メダルが通過する受入通路と、投入された遊技メダルが受け入れられない場合に当該遊技メダルが通過する返却通路とに分岐しており、その分岐部にはブロッカ(図示せず)が設けられている。また、通路には、メダル投入口に投入されて有効に受け入れられた遊技メダルを検出するための2つのメダル投入センサと、メダル投入口に投入された遊技メダルを監視するためのメダル通路センサが設けられている。1つ目のメダル投入センサは、遊技メダルを検出可能な透過型の光センサであり、上記ブロッカが設置された位置よりも下流側の位置に配置されている。2つ目のメダル投入センサも、遊技メダルを検出可能な透過型の光センサであり、1つ目のメダル投入センサの下流側に並んで配置されている。メダル通路センサは、遊技メダルを検出可能な接触式センサであり、上記ブロッカが設置された位置よりも下流側において最もメダル投入口に近い位置(2つのメダル投入センサよりも上流側の位置)に配置されている。
筐体305内の上部には、図20に示すように、遊技の進行に係る主たる制御(リール303a〜303cの駆動制御や役決定処理等を含む)を行う主制御装置500が設けられている。なお、遊技状況に応じて遊技の興趣向上等を目的とする種々の演出制御を行う副制御装置(図示せず)は前扉302の後面に設けられている。主制御装置500と副制御装置はケーブルハーネスを用いて電気通信可能に接続されており、これら装置間の情報伝達は、主制御装置500から副制御装置への一方向のみ行うことが可能となっている。
主制御装置500は、主制御手段としての機能を有する主制御基板510(図21を参照)と、主制御基板510を収容する主基板ケース610とを備えて構成されている。主基板ケース610は、図20に示すように、ケース本体(図示せず)とケース蓋621とを有し、ケース本体およびケース蓋621を結合させて形成されるケース内部に主制御基板510を収納可能に構成されている。主制御基板510をケース内部に収容した主基板ケース610は、基板ケース取付機構700を介して筐体305内の上部に取り付けられる。基板ケース取付機構700は、筐体305の背板の左側上部に取り付けられる左側ベース部材710と、背板の右側上部に取り付けられる右側ベース部材720と、左側ベース部材に前後方向に揺動可能に取り付けられるブラケット部材730とを有して構成されている。
主基板ケース610は、前方を向いてブラケット部材730の内側に装着される。ブラケット部材730の左端部は、左側ベース部材710に対して前後方向に揺動可能に連結されている。ブラケット部材730は、透明な樹脂材料を用いて前方に開口した略矩形箱状に形成され、その内部空間に主基板ケース610が装着されて主基板ケース610を支持するように構成されている。これにより、主基板ケース610は、基板ケース取付機構700を介して筐体305内の上部に揺動可能に取り付けられる。一方、ブラケット部材730の右端部は、ロック部材760を用いて右側ベース部材720に固定されるように構成されている。
ブラケット部材730には、主基板ケース610が装着されるのに加え、設定変更装置750が取り付けられるようになっている。具体的には、設定変更装置750は、ブラケット部材730内の右下部に取り付けられている。設定変更装置750は、遊技者にとっての有利度を定めるスロットマシン301の設定値(遊技役の当選確率等)を変更するときに操作される装置である。設定変更装置750に設けられた設定変更キーシリンダ(図示せず)に設定変更キー(図示せず)を差し込んで右回り(時計方向)に約90度回動操作された状態で、筐体305内の下部に設けられた電源装置380の電源スイッチがON操作されると、設定変更モード(設定値を変更可能とするモード)を開始する。設定変更装置750は、設定変更スイッチ(図示せず)が押圧操作される毎に1〜6の6段階の上記設定値を切り替え、設定値を主制御基板510上に設けられた設定表示ランプ551(図21を参照)に表示させる。そして、前扉302の前面に設けられたスタートレバー325が操作されると上記設定値を確定し、設定変更キーを元の位置に戻すと、設定変更モードを終了して通常モードに移行する。また、主制御基板510は、通常モードの状態で、上述の設定変更キーシリンダに差し込んだ設定変更キーを右回り(時計方向)に約90度回動操作されると、設定確認モードを開始し、現在の設定値を主制御基板510上の設定表示ランプ551に表示する。そして、設定変更キーを元の位置に戻すと、設定確認モードを終了して通常モードに移行するようになっている。
主制御基板510は、図21に示すように、制御チップ521と、複数のIC531A〜531B,532A〜532C,533A〜533Kと、モニタLEDとも称されるモニタランプ541と、設定表示モニタとも称される設定表示ランプ551と、役比モニタとも称される情報表示ランプ556と、複数の電気コネクタ561〜565と、これらが実装されるプリント基板511とを有して構成されている。主制御基板510は、制御チップ521のROMに記憶された制御プログラムに従って各駆動回路等が動作することにより、スロットマシン301における遊技の進行に係る制御が行われるように構成されている。また、詳細な図示を省略する(一部のものを例示して付番図示する)が、主制御基板510においては、複数のコンデンサ571〜774と、複数のトランジスタ575と、複数のダイオード576と、複数の抵抗アレイ577と、複数の抵抗器578がプリント基板511に実装されている。
プリント基板511上に実装された、制御チップ521、複数のIC、モニタランプ441、設定表示ランプ551および情報表示ランプ556等といった各素子(電気コネクタを除く)は、主制御基板510が主基板ケース610に収容された状態で、主基板ケース610のケース蓋621に覆われるようになっている。前述したように、主基板ケース610は、透明な樹脂材料を用いて形成されており、ケース蓋621の外側から、制御チップ621、複数のIC、モニタランプ641、設定表示ランプ651および情報表示ランプ656等を視認可能に構成されている。
モニタランプ541は、左右に10個ずつ並ぶ列が上下2列に並ぶ20個のLED素子542から構成され、スロットマシン301の各部の作動状態に応じて点灯、消灯するようになっている。このモニタランプ541は、故障等がないかを確認するためのものである。例えば、モニタランプ541を構成する20個のLED素子542のうち一部は、スタートレバー325の操作に応じて点灯と消灯とが切り替わる(例えば、スタートレバー325が非操作状態のときは消灯[点灯]しており、操作状態のときに点灯[消灯]する)よう構成されている。また例えば、20個のLED素子542のうちの他の一部は、MAX−BETボタン324の操作に応じて点灯と消灯とが切り替わる(例えば、MAX−BETボタン324が非操作状態のときは消灯[点灯]しており、操作状態のときに点灯[消灯]する)よう構成されている。また例えば、20個のLED素子542のうちの別の一部は、1−BETボタン323の操作に応じて点灯と消灯とが切り替わる(例えば、1−BETボタン323が非操作状態のときは消灯[点灯]しており、操作状態のときに点灯[消灯]する)よう構成されている。また例えば、20個のLED素子542のうちの更に別の一部(例えば、所定の3個のLED素子)は、各リール303a,303b,303cの回転を個別に停止させるための3個のストップボタンの操作に応じて点灯と消灯とが切り替わる(例えば、対応するストップボタンが非操作状態のときは消灯[点灯]しており、操作状態のときに点灯[消灯]する)よう構成されている。
また例えば、20個のLED素子542のうちのその他の一部(例えば、所定の3個のLED素子)は、メダル投入口から遊技メダルが投入されたことに応じて点灯と消灯とがそれぞれ切り替わるよう構成されている。例えば、所定の3個のLED素子のうちの1個のLED素子は、メダル通路センサが、メダル投入口から投入された遊技メダルを非検出状態のときは消灯[点灯]しており、検出状態のときに点灯[消灯]するよう構成されている。同様に、所定の3個のLED素子の残り2個のうちの一方のLED素子は、2つのメダル投入センサの一方のメダル投入センサが、遊技メダルを非検出状態のときは消灯[点灯]しており、検出状態のときに点灯[消灯]するよう構成されており、他方のLED素子は、他方のメダル投入センサが、遊技メダルを非検出状態のときは消灯[点灯]しており、検出状態のときに点灯[消灯]するよう構成されている。
設定表示ランプ551は、前述したように、遊技者にとっての有利度を定めるスロットマシン301の設定値を7セグメント表示するものである。設定表示ランプ551は、1桁の数字を表示可能な7セグメント表示器(8セグメント表示器)を用いて構成される。情報表示ランプ556は、役物比率に関する情報を7セグメント表示するものである。情報表示ランプ556は、4桁の数字等を表示可能な7セグメント表示器(8セグメント表示器)を用いて構成される。役物比率に関する情報として、例えば、役物比率等の種類(役物比率、連続役物比率、有利期間比率等)を示す2桁の識別子記号と、当該識別子記号に対応する2桁の比率とを組み合わせた4桁の数字等を、情報表示ランプ556で表示することが可能である。
以上のように構成される主制御装置500において、主基板ケース610に収容された主制御基板510の各部を確認するには、前扉302を開いた状態で、前方もしくは右斜め前方から筐体305内に取り付けられた主基板ケース610を視認する。このとき、ケース蓋621を介して設定表示ランプ551で表示される設定値や、情報表示ランプ556で表示される役物比率に関する情報を確認することができる。同様に、ケース蓋621を介してモニタランプ541を構成する各LED素子542の発光状態(点灯/消灯状態)も確認することができる。
<本実施形態における特徴構成>
以下、本実施形態における特徴構成について、図22〜図26を追加参照して説明する。操作パネル330の上面側に設けられた遊技情報表示ユニット400には、払出数表示ランプ410(PAYOUTランプ)と、貯留数表示ランプ420と、他の7個の表示用ランプ431〜437が配置されている。なお、遊技情報表示ユニット400の上面には透明なカバーパネルが取り付けられるが、ここではその図示を省略している。払出数表示ランプ410は、2個の7セグメント表示器411,412を備えて構成され、貯留数表示ランプ420は、同じく2個の7セグメント表示器421,422を備えて構成されている。7個の表示用ランプ431〜437は、1‐BET表示ランプ、2‐BET表示ランプ、3‐BET表示ランプ、投入可能表示(INSERT)ランプ、遊技開始表示(START)ランプ、再遊技表示(REPLAY)ランプ、状態表示(GAME OVER)ランプ等により構成される。なお、各表示用ランプの機能は、上述のスロットマシン1における各表示用ランプの機能と同様である。
図23(A)に示すように、払出数表示ランプ410における2個の7セグメント表示器411,412と、貯留数表示ランプ420における2個の7セグメント表示器421,422は、それぞれ、1桁の数字や英文字等を表示可能な7個のセグメントLED(AセグメントLED〜GセグメントLEDと称する。図23(B)を参照)と、ドット(小数点)を表示可能な1個のセグメントLED(ここでは、HセグメントLEDと称するが、DPセグメントLEDと称してもよい。図23(B)を参照)とを備えて構成される(このような構成の7セグメント表示器のことを8セグメント表示器とも称する)。貯留数表示ランプ420は、スロットマシン301に貯留(クレジット)された遊技メダルの枚数を1ずつインクリメントしながら表示するものであり、左側の7セグメント表示器421において上位桁(十の位)の数字を表示し、右側の7セグメント表示器422において下位桁(一の位)の数字を表示するよう構成されている。
払出数表示ランプ410は、小役が成立した際に払い出される遊技メダルの枚数を1ずつインクリメントしながら表示するものであり、左側の7セグメント表示器411において上位桁(十の位)の数字を表示し、右側の7セグメント表示器412において下位桁(一の位)の数字を表示するよう構成されている。一例として、図23(C)に、「12」を表示したときの態様を示す。また、払出数表示ランプ410は、スロットマシン301に何らかの異常(エラー)が発生した際に、そのエラーの種類を示す文字(アルファベット)や数字を表示するようにも構成されている。一例として、図23(D)に、「HE」(ホッパーエンプティエラー)を表示したときの態様を示す。さらに、払出数表示ランプ410は、ストップボタンの操作順(押し順)を示す、ナビ番号を表示する指示モニタとしての機能も有している。一例として、図23(E)に、「=3」(ナビ番号3)を表示したときの態様を示す。なお、7セグメント表示器412のHセグメントLEDは、有利区間に滞在しているときに点灯させてもよい。
また、払出数表示ランプ410は、設定の切り替え(設定値を変更する作業)を行う際に、設定値を変更中であることが分かるように、所定の態様で点灯するように構成されている。例えば、図24(A)に示すように、7セグメント表示器411における8個のセグメントLEDの全てと、7セグメント表示器412における8個のセグメントLEDの全てを点灯状態とする。このように、払出数表示ランプ410における全てのセグメントLEDを点灯状態(「セグメントLED全点灯状態」とも称する)とすることにより、各セグメントランプが全て点灯可能な状態である(故障のため消灯したままとはならない)ことが分かるとともに、設定値の変更作業中であることが分かるようになっている。なお、ドット表示用のHセグメントLEDは点灯させず、AセグメントLED〜GセグメントLEDの7個のセグメントLEDだけを点灯させるようにしてもよい。
上述したように設定値の変更作業は、遊技場の営業時間外に、設定変更装置750を作動させて行われる。具体的には、図18に示すように前扉302を開き、設定変更装置750に設けられた設定変更キーシリンダに設定変更キーを差し込んで操作し、その状態で電源スイッチをON操作することにより設定変更装置750を作動させ、さらに設定変更スイッチを操作して設定値を変更する。変更される設定値の確認は、主制御基板510上に設けられた設定表示ランプ551により行う。設定変更装置750を作動させると、払出数表示ランプ410が、図24(A)に示すセグメントLED全点灯状態となる。
スロットマシン301では、前扉302を開いた状態において、前扉302の裏側に居る作業者が、リール窓W2を通して、遊技情報表示ユニット400における表示状態、例えば、払出数表示ランプ410における7セグメント表示器411,412の点灯状態を視認できるようになっている(図18、図19を参照)。そのため、設定値の変更作業を行う作業者は、前扉302が開いた状態のまま、前扉302の裏側から払出数表示ランプ410の点灯状態を確認することができ、これにより、7セグメント表示器411,412が故障していないかや、設定値を変更中であることが分かるように点灯されているのかについて、容易に確認することが可能となっているので作業能率が良い。これに対し、払出数表示ランプ410の点灯状態を前扉302の裏側から確認することができないようになっている場合は、作業者は、前扉302が開いた状態で前扉302の表側を覗き込んだり前扉302の前側に移動したり、前扉302を一旦閉じたりして払出数表示ランプ410の点灯状態を確認する必要があり、手間がかかる。
なお、設定値を変更中であることが分かるように払出数表示ランプ410を点灯させる場合の態様としては、上述したものに限らず、種々に変更可能である。例えば、図24(B)に示すように、7セグメント表示器411,412におけるドット表示用のHセグメントLEDのみを点灯させる態様や、図24(C)に示すように、7セグメント表示器411,412におけるAセグメントLED,DセグメントLED,GセグメントLEDの3個のセグメントLEDのみを点灯させる態様(7セグメント表示器411,412のうちのどちらか一方のみをこのような態様とし、他方は別の態様(全消灯を含む)としてもよい)などが挙げられる。
本実施形態では、設定値の変更中は、主制御基板510上に設けられた設定表示ランプ551において設定値を表示させて設定値の確認を行うように構成されているが、払出数表示ランプ410(例えば、7セグメント表示器412)に設定値を表示させて確認するようにしてもよい。この場合でも、設定値の変更作業を行う作業者は、前扉302が開いた状態において前扉302の裏側から、リール窓W2を通して、払出数表示ランプ410に表示される設定値を視認できるようになっているため、設定値変更の作業能率が良くなる。払出数表示ランプ410の点灯状態を前扉302の裏側から確認することができないようになっている場合は、作業者は、設定値を変更するたびに、いちいち前扉302を開け閉めしながら、あるいは、前扉302の表側と裏側との間をいちいち移動しながら、払出数表示ランプ410に表示される設定値を確認する必要があり、非常に手間がかかる。
なお、前扉302が開いた状態において前扉302の裏側から、リール窓W2を通して、払出数表示ランプ410に表示される設定値を見る場合、作業者は、その設定値を上下逆さまの状態で見ることになる。そのため、「6」が表示されているのに「9」が表示されているように勘違いすることもあり得る。そこで、払出数表示ランプ410に設定値を表示する場合には、上下逆さまの状態で見ていることが分かるようにすることが好ましい。例えば、図24(D)に示すように、7セグメント表示器412に設定値を表示させると共に、7セグメント表示器411,412におけるドット表示用のHセグメントLEDを点灯させる態様(7セグメント表示器411,412のどちらか一方のみのHセグメントLEDを点灯させるようにしてもよい)が挙げられる。このような態様で設定値を表示すれば、作業者は、HセグメントLEDが位置する側が数字の下側であることを容易に認識することが可能となる。他の態様として、図24(E)に示すように、7セグメント表示器412に設定値を表示させると共に、7セグメント表示器411のDセグメントLEDを点灯させる態様や、図24(F)に示すように、7セグメント表示器412に設定値を表示させると共に、7セグメント表示器411のDセグメントLEDとEセグメントLEDを点灯させる態様も挙げられるが、これらに限定されるものではない。
設定値の変更作業においては、上述したように、変更した設定値を確定するためにスタートレバー325を操作する必要がある。スロットマシン301では、前扉302を開いた状態において、前扉302の裏側に居る作業者が、リール窓W2を通して、スタートレバー325の位置(特に先端の球状の部分)を視認できるようになっている(図18、図19を参照)。そのため、設定値の変更作業を行う作業者は、前扉302が開いた状態のまま前扉302の裏側に留まり、リール窓W2を通してスタートレバー325の位置を確認しつつ、前扉302の裏側から表側に手を回して、スタートレバー325を操作することが可能となっているので、設定変更の作業能率が良い。これに対してスタートレバー325の位置を前扉302の裏側から確認することができないようになっている場合は、作業者がスタートレバー325の位置をよく確認しないで、前扉302の裏面側から手を回してスタートレバー325を操作しようとすると、前扉302の前面部に設けられた装飾枠等に手が接触して負傷する危険がある。そのため、作業者は、前扉302が開いた状態で前扉302の表側を覗き込んだり前扉302の前側に移動したり、前扉302を一旦閉じたりしてスタートレバー325の位置を確認する必要があり、手間がかかる。
上述したようにスロットマシン301では、主制御基板510上に、20個のLED素子542から構成されるモニタランプ541が実装されており、このモニタランプ541におけるLED素子542の点灯状態を確認することにより、スタートレバー325が操作されたことや1−BETボタン323が操作されたこと、MAX−BETボタン324が操作されたこと、あるいはメダル投入口から遊技メダルが投入されたことを、スロットマシン301がきちんと認識できているかどうかを点検するようになっている。このような点検作業は、遊技場の営業時間外または営業時間内において、モニタランプ541の表示状態を作業者が確認できるように、前扉302が開いた状態で、かつ、スタートレバー325や1−BETボタン323、MAX−BETボタン324を作業者が実際に操作し、あるいはメダル投入口に作業者が遊技メダルを実際に投入して行われる。
上述したようにスロットマシン301では、前扉302を開いた状態において、前扉302の裏側に居る作業者が、リール窓W2を通して、スタートレバー325の位置を視認できるようになっている(図18、図19を参照)。そのため、スタートレバー325の点検作業を行う作業者は、前扉302が開いた状態のまま前扉302の裏側に留まり、リール窓W2を通してスタートレバー325の位置を確認しつつ、前扉302の裏側から表側に手を回して、スタートレバー325を操作するとともに、その操作時にモニタランプ541におけるLED素子542の点灯状態を確認することが可能となっているので、点検の作業能率が良い。これに対してスタートレバー325の位置を前扉302の裏側から確認することができないようになっている場合は、作業者は、前扉302が開いた状態で前扉302の表側を覗き込んだり前扉302の前側に移動したり、前扉302を一旦閉じたりしてスタートレバー325の位置を確認し、スタートレバー325に手を添えて操作する準備を整えた後、さらに、モニタランプ541を確認できるように前扉302を開く必要があり、非常に手間がかかる。
また、スロットマシン301では、前扉302を開いた状態において、前扉302の裏側に居る作業者が、リール窓W2を通して、1−BETボタン323の位置とMAX−BETボタン324の位置を視認できるようになっている(図18、図19を参照)。そのため、1−BETボタン323またはMAX−BETボタン324の点検作業を行う作業者は、前扉302が開いた状態のまま前扉302の裏側に留まり、リール窓W2を通して1−BETボタン323またはMAX−BETボタン324の位置を確認しつつ、前扉302の裏側から表側に手を回して、1−BETボタン323またはMAX−BETボタン324を操作するとともに、その操作時にモニタランプ541におけるLED素子542の点灯状態を確認することが可能となっているので、点検の作業能率が良い。これに対して1−BETボタン323やMAX−BETボタン324の位置を前扉302の裏側から確認することができないようになっている場合は、作業者は、前扉302が開いた状態で前扉302の表側を覗き込んだり前扉302の前側に移動したり、前扉302を一旦閉じたりして1−BETボタン323またはMAX−BETボタン324の位置を確認し、1−BETボタン323またはMAX−BETボタン324に手を添えて操作する準備を整えた後、さらに、モニタランプ541を確認できるように前扉302を開く必要があり、非常に手間がかかる。
さらに、スロットマシン301では、前扉302を開いた状態において、前扉302の裏側に居る作業者が、リール窓W2を通して、メダル投入口部材321の位置を視認できるようになっている(図18、図19を参照)。そのため、投入メダル検出の点検作業を行う作業者は、前扉302が開いた状態のまま前扉302の裏側に留まり、リール窓W2を通してメダル投入口部材321の位置を確認しつつ、前扉302の裏側から表側に手を回して、メダル投入口部材321のメダル投入口に遊技メダルを投入するとともに、その投入時にモニタランプ541におけるLED素子542の点灯状態を確認することが可能となっているので、点検の作業能率が良い。これに対してメダル投入口部材321の位置を前扉302の裏側から確認することができないようになっている場合は、作業者は、前扉302が開いた状態で前扉302の表側を覗き込んだり前扉302の前側に移動したり、前扉302を一旦閉じたりしてメダル投入口部材321の位置を確認し、手に持った遊技メダルをメダル投入口に投入できるように準備した後、さらに、モニタランプ541を確認できるように前扉302を開く必要があり、非常に手間がかかる。
なお、ここで比較のため、従来のスロットマシンについて、図26を参照して簡単に説明する。従来のスロットマシンにおいて、前扉1302の前面部に配された操作パネル1330の上面側に、メダル投入口部材1321(図26(A)を参照)やMAX−BETボタン1324(図26(B)を参照)を備え、操作パネル1330の前面側に、スタートレバー1325を備えたものは知られている。また、リール窓に、透明な板状の窓パネルWP2が取り付けられているものも知られている。しかし、従来のスロットマシンでは、前扉1302の裏面側から、窓パネルWP2を通して前扉1302の前方を見ても、メダル投入口部材1321、MAX−BETボタン1324、およびスタートレバー1325の各位置を視認することができない。また、従来のスロットマシンにおいて、操作パネル1330の上面側に、押し順を示す数字等の情報を表示する指示モニタ(図示せず)を備えたものもあるが、やはり、前扉1302の裏面側から、窓パネルWP2を通して前扉1302の前方を見ても、指示モニタの表示を視認することはできない。
これは、スタートレバー1325の場合は、スタートレバー1325が比較的低い位置に設けられているという理由が挙げられる。一方、MAX−BETボタン1324や指示モニタを含めた場合の理由としては、窓パネルWP2の縁部が装飾等のために不透明領域UCとして構成されているタイプが多く、そのために、窓パネルWP2を通しての視界が狭くなっていること、あるいは、前扉1302の裏面側の窓パネルWP2の上部に、副制御基板等を備えた、比較的大型のサブ制御ユニットSUが設けられるタイプも多く、そのために、サブ制御ユニットSUが邪魔になって、窓パネルWP2の裏面側の上部に顔を近づけることができず、下方への視界が狭くなってしまうといった理由が挙げられる。なお、本実施形態のスロットマシン302の窓パネルWPの縁部にも装飾等は施されているが、この窓パネルWPでは、装飾等が施されていない領域を通して、スタートレバー325や1−BETボタン323、MAX−BETボタン324等の各位置を視認できるとともに、払出数表示ランプ410等の点灯状態を視認できるようになっている。勿論、窓パネルWPの縁部(特に下縁部)に装飾等を設けないようにして、窓パネルWPを通しての視界を更に広げるようにしてもよい。
<第2実施形態の変形例>
本実施形態において、操作パネル330の上面側に設けられるメダル投入口部材321は、図25に示すように、背板部321aとメダル投入口321bとを含め全体的に少し、前扉302の左側(図中に示す、前扉302の中心軸線Cの側)を向くように構成されてもよい。このような構成とすることにより、前扉302の裏面側からメダル投入口部材321の位置を確認するときに、メダル投入口321bの位置を直接視認しやすくなるので、前扉302の裏面側からメダル投入口321bに遊技メダルを投入することがより容易となる。なお、メダル投入口321bの位置を更に視認しやすくするために、背板部321aの背を低く構成してもよい。
本実施形態において、各リール303a,303b,303cの回転を個別に停止させるための3個のストップボタンは、操作パネル330の前面側に配置されており、前扉302を開いた状態において前扉302の裏側に居る作業者が、リール窓W2を通して、各ストップボタンの位置を直接視認することはできない。しかし、各ストップボタンは、スタートレバー325と同じ高さ位置に設けられているので、視認可能なスタートレバー325の位置を基準として、各ストップボタンの位置を推測することが容易となっている。そのため、MAX−BETボタン324等と同様の点検作業を各ストップボタンに対して行う場合でも、その作業能率を良くすることが可能となっている。勿論、各ストップボタンを、MAX−BETボタン324等と同様に操作パネル330の上面側等に配置して、前扉302を開いた状態において前扉302の裏側に居る作業者が、リール窓W2を通して、各ストップボタンの位置を視認できるように構成してもよい。
本実施形態において、リール窓W2とは別の領域を前扉302に設け、前扉302の裏側から、その別の領域を通してメダル投入口部材321や1−BETボタン323、MAX−BETボタン324、スタートレバー325等の位置や払出数表示ランプ410の表示状態を視認できるよう構成してもよい。また、リール窓W2を開閉可能に構成し、前扉302の裏側から、リール窓W2を開いた状態において、メダル投入口部材321や1−BETボタン323、MAX−BETボタン324、スタートレバー325等の位置や払出数表示ランプ410の表示状態を視認できるよう構成してもよい。
本実施形態において、設定表示ランプ551は、主制御基板110に配設されているが、これに限られるものではなく、前扉302の後面側(裏面側)に配設されてもよい。また、本実施形態において、主制御装置500は、筐体305の内面側に取り付けられているが、これに限られるものではなく、前扉302の後面側(裏面側)に取り付けられてもよい。また、本実施形態において、モニタランプ541は、主制御基板110に配設されているが、これに限られるものではなく、前扉302の後面側(裏面側)に配設されてもよい。モニタランプ541を前扉302の後面側に配設することにより、スタートレバー325等の点検を行うために、開いた状態の前扉302の裏側で作業を行う者は、リール窓W2を通してスタートレバー325等の位置を視認しつつそれを操作できると共に、その操作時におけるモニタランプ541(LED素子542)の点灯状態を、視線をあまり動かすことなく確認することが可能となる。そのため、モニタランプ541が筐体305側に配設されている場合(モニタランプ541の点灯状態を確認する際の視線の動きが大きくなる)に比べて、作業能率を高めることが可能となる。
以上、本発明に係る実施形態(第1実施形態および第2実施形態)およびその変形例について説明したが、各実施形態に示す各部の構成は、適宜組合せて用いてもよい。また、上記実施形態では、本発明が適用される遊技機の一例として、遊技メダルを使用するスロットマシン(回胴式遊技機)を例示して説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、遊技球を使用する回胴式遊技機や、雀球遊技機、アレンジボール機、ぱちんこ機などについても同様に適用し、同様の効果を得ることが可能である。
1,301 スロットマシン
2,302 前扉
3a,3b,3c,303a,303b,303c リール
25,325 スタートレバー
26a,26b,26c ストップスイッチ
60,510 主制御基板
70 副制御基板
70A サブメイン制御基板
70B サブサブ制御基板
100 主制御手段
200 副制御手段
200A サブメイン制御手段
200B サブサブ制御手段
321 メダル投入口部材
321b メダル投入口
323 1−BETボタン
324 MAX−BETボタン
410 払出数表示ランプ
411,412,421,422 7セグメント表示器
420 貯留数表示ランプ
541 モニタランプ
551 設定表示ランプ
750 設定変更装置
W2 リール窓
WP 窓パネル

Claims (1)

  1. 内部から外部を視認可能な所定の領域を有する扉と、
    所定のLEDと、
    主制御手段と、を備え、
    前記所定のLEDは、
    前記扉の表側であり、開いた状態の前記扉の裏側に居る者が所定の領域から視認可能な位置にあり、
    前記主制御手段は、
    設定の切り替えが可能な所定の状態において、前記所定のLEDを点灯することを特徴とする遊技機。
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