JP2019132633A - 負荷駆動装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】負荷の異常をより簡易な回路構成で診断できるとともに、初期診断に要する時間を短縮できる負荷駆動装置を提供する。【解決手段】本発明による負荷駆動装置は、負荷3と電源2の間に設けられ、これらと直列に接続する第1スイッチング素子Tr1と、第1スイッチング素子Tr1とグランドに接続し、負荷3と並列に設けられた第2スイッチング素子Tr2と、一端が第1スイッチング素子Tr1と第2スイッチング素子Tr2と負荷3が互いに接続する接続点Pに接続し、他端がグランドに接続し、第2スイッチング素子Tr2と並列かつ負荷3と並列に設けられたコンデンサ5と、接続点Pの電圧Vpを測定する電圧モニタ回路40と、第1スイッチング素子Tr1と第2スイッチング素子Tr2と電圧モニタ回路40に接続し、第1スイッチング素子Tr1と第2スイッチング素子Tr2を制御し、電圧Vpに基づいて負荷3の異常を診断する制御回路20を備える。【選択図】図1
Description
本発明は、負荷を駆動する負荷駆動装置に関する。
一般に、車両が備える負荷は、起動時に初期診断が行われてから、通常の制御が行われる。例えば特許文献1には、負荷駆動装置としてモータ駆動回路が開示されている。特許文献1に記載のモータ駆動回路は、モータに接続された第1〜第4半導体スイッチング素子と制御部を備え、制御部が第1〜第4半導体スイッチング素子のオン・オフを制御し、第1半導体スイッチング素子とモータとの接続点の電位に基づいて第4半導体スイッチング素子で構成される還流回路の異常検出を行う。
特許文献1に記載のモータ駆動回路等、従来の負荷駆動装置は、使用する部品数が多い回路を初期診断に用いるのでコストがかかるという課題がある。また、診断ステップが複雑であるので初期診断に要する時間が長くなり、負荷の起動後(例えば、車両のエンジンの始動後)に初期診断から通常制御に移行するのに時間がかかるという課題もある。
本発明は、以上のような課題に鑑み、負荷の異常をより簡易な回路構成で診断できるとともに、初期診断に要する時間を短縮できる負荷駆動装置を提供することを目的とする。
本発明による負荷駆動装置は、負荷と電源に接続し、前記負荷と前記電源との間に設けられ、これらと直列に接続する第1スイッチング素子と、前記第1スイッチング素子とグランドとに接続し、前記負荷と並列に設けられた第2スイッチング素子と、一端が前記第1スイッチング素子と前記第2スイッチング素子と前記負荷とが互いに接続する点である接続点に接続し、他端がグランドに接続し、前記第2スイッチング素子と並列、かつ前記負荷と並列に設けられたコンデンサと、前記接続点に接続し、前記接続点における電圧を測定する電圧モニタ回路と、前記第1スイッチング素子と前記第2スイッチング素子と前記電圧モニタ回路とに接続し、前記第1スイッチング素子と前記第2スイッチング素子とを制御し、前記電圧に基づいて前記負荷の異常を診断する制御回路とを備える。
本発明によると、負荷の異常をより簡易な回路構成で診断できるとともに、初期診断に要する時間を短縮できる負荷駆動装置を提供することができる。
本発明による負荷駆動装置は、負荷と電源に接続し、駆動回路と電圧モニタ回路と制御回路を備える。駆動回路は、負荷と電源との間に直列に設けられた第1スイッチング素子と、第1スイッチング素子とグランドとに接続し負荷と並列に設けられた第2スイッチング素子と、一端が第1スイッチング素子と第2スイッチング素子と負荷とが互いに接続する点である接続点に接続し、他端がグランドに接続し、第2スイッチング素子と並列かつ負荷と並列に設けられたコンデンサを備える。電圧モニタ回路は、接続点における電圧を測定する。制御回路は、第1スイッチング素子と第2スイッチング素子とを制御し、電圧モニタ回路が測定した接続点における電圧に基づいて負荷の異常を診断する。
第1スイッチング素子と第2スイッチング素子には、任意のスイッチング素子、例えば半導体スイッチを用いることができる。
本発明による負荷駆動装置は、コンデンサを充電するときと放電するときの電圧を監視することで、負荷の異常診断処理を初期診断として実行する。さらに、負荷駆動装置が備える駆動回路の異常診断処理も、初期診断として実行することができる。本発明による負荷駆動装置は、負荷と駆動回路の異常をより簡易な回路構成で診断でき、初期診断に要する時間を短縮できる。
なお、本明細書において、負荷の異常には、負荷自体の異常の他に、負荷駆動装置の負荷に接続する端子の異常と、負荷駆動装置から負荷への接続線の異常とが含まれる。従って、本発明による負荷駆動装置は、負荷の異常と併せて、負荷に接続する端子の異常と負荷への結線の異常も診断することができる。
以下、本発明の実施例による負荷駆動装置を、図面を参照して説明する。以下の実施例では、負荷駆動装置が車両(自動車)に適用された例を説明する。
本発明の実施例1による負荷駆動装置を説明する。
図1は、本実施例による負荷駆動装置1の構成を示す回路ブロック図である。負荷駆動装置1は、外部の車載電源2と負荷3とに接続し、負荷3を駆動する。負荷3は、車載用の抵抗負荷や誘導性負荷であり、例えば、車両のEGR(Exhaust Gas Recirculation、排気再循環)装置やATCU(Automatic Transmission Control Unit、AT用制御装置)が備える駆動ソレノイドバルブ等である。
負荷駆動装置1は、駆動回路10と制御回路20を備える。駆動回路10は、第1半導体スイッチTr1、第2半導体スイッチTr2、及びESD(Electrostatic Discharge、静電気放電)からの保護用やサージ吸収用のコンデンサ5を備え、車載電源2から電力が供給されて負荷3を駆動する。制御回路20は、第1半導体スイッチTr1と第2半導体スイッチTr2を制御する。また、負荷駆動装置1は、車載電源2に接続される端子TEと、負荷3に接続される端子TLと、グランド(GND)に接続される端子TGを備える。
第1半導体スイッチTr1と第2半導体スイッチTr2は、それぞれの制御端子に入力された制御信号に応じて、オンになると回路を接続し、オフになると回路を遮断するスイッチング半導体素子であり、それぞれ、製造過程で必然的に形成される寄生ダイオードD1とD2を備える。
本実施例では、第1半導体スイッチTr1と第2半導体スイッチTr2は、図1に示すように、n型のMOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)である。但し、第1半導体スイッチTr1と第2半導体スイッチTr2には、例えばp型のMOSFETやIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)等の、寄生ダイオードを備える任意のスイッチング半導体素子を用いることができる。また、第1半導体スイッチTr1と第2半導体スイッチTr2には、寄生ダイオードを備えないスイッチング半導体素子を用いることもできる。この場合には、ダイオードを半導体素子と並列に接続し、このダイオードを寄生ダイオードの代用としてもよい。
第1半導体スイッチTr1は、負荷3に対する通電量を制御するためのものであり、車載電源2と負荷3との間に設けられ、これらと直列に接続する。第1半導体スイッチTr1のドレイン端子は、ハイサイド側(車載電源2のプラス端子)に接続される。第1半導体スイッチTr1のソース端子は、ローサイド側(負荷3)に接続される。このため、第1半導体スイッチTr1が備える寄生ダイオードD1は、負荷3から車載電源2のプラス端子に向かう方向を順方向とする。
第2半導体スイッチTr2は、寄生ダイオードD2が還流素子として機能して還流回路を構成し、負荷3と並列に設けられる。第2半導体スイッチTr2のドレイン端子は、ハイサイド側(第1半導体スイッチTr1)に接続され、第2半導体スイッチTr2のソース端子は、GNDに接続される。このため、第2半導体スイッチTr2が備える寄生ダイオードD2は、第2半導体スイッチTr2から第1半導体スイッチTr1へ向かう方向を順方向とする。
コンデンサ5は、第2半導体スイッチTr2と並列、かつ負荷3と並列に設けられる。コンデンサ5の一端は、第1半導体スイッチTr1のソース端子と第2半導体スイッチTr2のドレイン端子と負荷3への端子TLとに接続され、他端は、GNDに接続される。すなわち、コンデンサ5の一端は、第1半導体スイッチTr1と第2半導体スイッチTr2と負荷3とが互いに接続する点である接続点Pに接続される。コンデンサ5の内部抵抗は、極めて小さい値である。コンデンサ5には、例えば端子コンデンサ等、任意のコンデンサを用いることができる。
制御回路20は、第1半導体スイッチTr1と第2半導体スイッチTr2の制御端子(ゲート端子)と接続し、各制御端子に制御信号を出力して、第1半導体スイッチTr1と第2半導体スイッチTr2のオンとオフを切り替える制御を行うように構成されている。
負荷駆動装置1は、さらに、電圧モニタ回路40と、電流モニタ回路50を備える。
電圧モニタ回路40は、制御回路20と接続点Pとの間に設けられ、これらと直列に接続する。電圧モニタ回路40は、接続点Pにおける電圧(GNDに対する接続点Pの電圧)であるモニタ電圧Vp(第1モニタ電圧)を測定し、モニタ電圧Vpを制御回路20に出力する。電圧モニタ回路40は、モニタ電圧Vpを制御回路20で検出可能な電圧に調整して、制御回路20に出力する。
電圧モニタ回路40は、モニタ電圧Vpを測定し、モニタ電圧Vpを制御回路20で検出可能な電圧に調整して制御回路20に出力する回路であれば、任意の構成を備えることができる。例えば、電圧モニタ回路40は、負荷3に接続した抵抗を有する分圧回路、又は車載電源2の電圧E(電源電圧E)よりも低い定電圧源を有する分圧回路を備え、この分圧回路でモニタ電圧Vpを測定する構成を備えることができる。
電流モニタ回路50は、第1半導体スイッチTr1のドレイン端子とソース端子とに接続し、第1半導体スイッチTr1と並列に設けられ、制御回路20とも接続する。電流モニタ回路50は、第1半導体スイッチTr1がオンのときの第1半導体スイッチTr1の両端電圧(ドレイン端子とソース端子の間の電圧)であるモニタ電圧Vi(第2モニタ電圧)を測定する。モニタ電圧Viは、負荷3に流れる電流i(負荷電流i)に応じた電圧である。電流モニタ回路50は、モニタ電圧Viを制御回路20で負荷電流iを検出可能な電圧に調整して、制御回路20に出力する。なお、第1半導体スイッチTr1の両端電圧は、第1半導体スイッチTr1のドレイン端子と負荷3との間の電圧と考えることができる。
電流モニタ回路50は、モニタ電圧Viを測定し、モニタ電圧Viを制御回路20で負荷電流iを検出可能な電圧に調整して制御回路20に出力する回路であれば、任意の構成を備えることができる。例えば、電流モニタ回路50は、ディスクリート半導体や電流検出用IC(Integrated Circuit)を備えることができ、さらにフィルタ回路や増幅回路を備えることもできる。
制御回路20は、モニタ電圧Viと負荷3の抵抗値を用いて、負荷電流iを検出することができる。負荷3の抵抗値は、負荷3の仕様等から予め知ることができる。負荷電流iは、例えば、過電流の検出や負荷3の地絡の検出等、負荷電流iのモニタが必要な場合に用いられる。
制御回路20は、CPU(Central Processing Unit)等の演算装置、RAM(Random Access Memory)等の書き込み可能な揮発性メモリ、ROM(Read Only Memory)等の不揮発性メモリを備え、演算装置が不揮発性メモリに予め記憶されたプログラムを揮発性メモリに読み出して実行することで、負荷3の駆動処理、及び駆動回路10と負荷3の異常診断処理を行う。制御回路20は、本実施例のように演算装置がソフトウェア処理を行う構成を備えることもでき、ハードウェアが負荷3の駆動処理、及び駆動回路10と負荷3の異常診断処理を行う構成の一部又は全部を備えることも可能である。
制御回路20は、負荷3の駆動処理において、第2半導体スイッチTr2をオフにし、第1半導体スイッチTr1の制御端子に対して、負荷3の目標値(例えば、目標回転速度)に応じた制御信号を出力する。制御信号の例として、第1半導体スイッチTr1のオン時間とオフ時間の比率を変化させるパルス幅変調(PWM)信号を挙げることができる。この状態で、第1半導体スイッチTr1がオンの場合には、車載電源2から第1半導体スイッチTr1に流れた電流は、第2半導体スイッチTr2の寄生ダイオードD2によって第2半導体スイッチTr2への通電が遮断されて、負荷3に流れる。
第1半導体スイッチTr1をオンからオフにすると、負荷3のインダクタンス成分によって逆起電圧が発生する。しかし、駆動回路10に形成された還流回路に還流電流が流れるため、発生した逆起電圧を抑制することができる。還流回路としては、第2半導体スイッチTr2の寄生ダイオードD2を還流素子として形成される回路、又は第1半導体スイッチTr1をオフにしたときに第2半導体スイッチTr2をオンにすることで形成される回路を用いることができる。
制御回路20は、駆動回路10と負荷3の異常診断処理において、第1半導体スイッチTr1と第2半導体スイッチTr2をオン又はオフにする。そして、制御回路20は、第1半導体スイッチTr1と第2半導体スイッチTr2をオン又はオフにしたときに、電圧モニタ回路40から出力されたモニタ電圧Vpに基づいて、駆動回路10と負荷3の異常診断処理を行う。
図2は、負荷駆動装置1が行う駆動回路10と負荷3の異常診断処理のフローチャートである。制御回路20は、例えば車両のイグニッションスイッチがオフからオンになったことを契機として、負荷3の駆動処理(通常の制御)の前に、駆動回路10と負荷3の異常診断処理を初期診断として実行する。
ステップS101では、第1半導体スイッチTr1と第2半導体スイッチTr2がオフであり、制御回路20は、モニタ電圧Vpを用いて、第1半導体スイッチTr1のオン固着(オンになったままでオフにならない故障)の有無、及び負荷3の天絡の有無を診断する。モニタ電圧Vpは、電圧モニタ回路40で検出され、電圧モニタ回路40から制御回路20に出力される。
制御回路20は、モニタ電圧Vpが予め定めた閾値(第1閾値)V1以下であるか、すなわち、Vp≦V1であるか否かを判定する。制御回路20は、モニタ電圧VpがV1以下であれば、ステップS102に進み、モニタ電圧Vpが第1閾値V1より大きければ、駆動回路10又は負荷3は異常である(第1半導体スイッチTr1にオン固着が発生している、又は負荷3に天絡が発生している)と判断して、ステップS1011に進む。なお、第1閾値V1は、モニタ電圧Vpを0Vとみなすことができる許容範囲を示す値であり、予め任意に定めることができる。
第1半導体スイッチTr1にオン固着が発生しておらず、負荷3に天絡が発生していない場合には、モニタ電圧Vpは0V又はV1以下の値を示す。第1半導体スイッチTr1にオン固着が発生している場合は、駆動回路10が異常であり、負荷3に天絡が発生している場合は、負荷3が異常である。これらの場合には、モニタ電圧Vpは、0Vよりも高い電位(例えば、車載電源2の電圧に相当する電位)を示す。そこで、制御回路20は、上記のようにモニタ電圧Vpと第1閾値V1の大きさを比較して、駆動回路10と負荷3が異常であるか否かを判断する。
但し、第2半導体スイッチTr2にオン固着や負荷3に断線が発生している場合でもモニタ電圧Vpは0Vを示すので、制御回路20は、第2半導体スイッチTr2のオン固着と負荷3の断線を検出することができない。このため、負荷駆動装置1は、次のステップS102以降を実行することで、第2半導体スイッチTr2のオン固着と負荷3の断線の有無を診断する。また、負荷駆動装置1は、負荷3の地絡と短絡の有無も診断する。
ステップS1011は、ステップS101において、モニタ電圧Vpが第1閾値V1より大きい場合の処理である。制御回路20は、ステップS101で、第1半導体スイッチTr1にオン固着が発生しており駆動回路10は異常である、又は負荷3に天絡が発生しており負荷3は異常であると判断している。制御回路20は、異常の内容をRAM等の書き込み可能なメモリに記録する。
ステップS102で、制御回路20は、コンデンサ5に電流を流してコンデンサ5を充電し、モニタ電圧Vpを用いて、第2半導体スイッチTr2のオン固着と負荷3の地絡と短絡を診断する。
まず、制御回路20は、第1半導体スイッチTr1をオンにして第2半導体スイッチTr2をオフにし、所定時間T1にわたって、車載電源2から第1半導体スイッチTr1を介してコンデンサ5に通電する。このとき、負荷3がコンデンサ5と並列に接続されているため、負荷3にも電流が流れる。しかし、コンデンサ5の内部抵抗が極めて小さいので、負荷3に流れる電流は非常に小さい。なお、所定時間T1は、負荷3が動作しない程度の極めて短い時間であり、予め任意に定めることができる。
ここで、車載電源2からコンデンサ5に通電を開始してからの経過時間tに対するコンデンサ5に加わる電圧(コンデンサ5の両端の電圧)は、以下の式(1)で表される。
式(1)において、R1は、第1半導体スイッチTr1をオンにして車載電源2から第1半導体スイッチTr1を介してコンデンサ5に通電したときの、第1半導体スイッチTr1のドレイン端子とソース端子の間の抵抗(オン抵抗)とコンデンサ5の内部抵抗の合成抵抗を表す。Cは、コンデンサ5の静電容量を表す。Eは、車載電源2の電圧(電源電圧)を表す。なお、第1半導体スイッチTr1のオン抵抗とコンデンサ5の内部抵抗は、極めて小さい。
図3は、コンデンサ5の正常充電電圧マップの一例を示す図である。正常充電電圧マップは、電源電圧Eごとに、駆動回路10と負荷3が正常であるときのコンデンサ5の充電時間(経過時間t)と充電電圧(正常充電電圧Vo)との関係を表すデータであり、式(1)から求めることができる。正常充電電圧マップは、電源電圧Eごとに予め求められ、制御回路20のROM等の不揮発性メモリに保存されている。
正常充電電圧マップの正常充電電圧Vo(t,E)は、式(1)に静電容量Cの値と合成抵抗R1の値を代入し、第1半導体スイッチTr1をオンにし第2半導体スイッチTr2をオフにした時刻からのm個の経過時間tと、想定される電源電圧Eのn個の値について、式(1)の値を求めることで得られ、以下の式(2)で表される。
但し、
t=t1,t2,…,tk,…,tm(kは1以上m以下の自然数、t1<t2<…<tk<…<tm≦T1)
E=E1,E2,…,Ef,…,En(fは1以上n以下の自然数)
である。それぞれの経過時間tkとそれぞれの電源電圧Efは、予め任意に定めることができる。
t=t1,t2,…,tk,…,tm(kは1以上m以下の自然数、t1<t2<…<tk<…<tm≦T1)
E=E1,E2,…,Ef,…,En(fは1以上n以下の自然数)
である。それぞれの経過時間tkとそれぞれの電源電圧Efは、予め任意に定めることができる。
制御回路20は、任意の1つ又は複数の電源電圧Eの値についての正常充電電圧Vo(t,E)を、複数の電源電圧Eの値から、公知の補間技術を用いて求めることができる。例えば、制御回路20は、ある経過時間tkでの正常充電電圧Vo(tk,E)が、電源電圧Eが12Vのときには10Vであり、電源電圧Eが13Vのときには11Vであれば、線形補間を用いて、電源電圧Eが12.5Vのときの経過時間tkでの正常充電電圧Vo(tk,E)を10.5Vと求めることができる。
なお、以下では、説明の便宜上、正常充電電圧Vo(t,E)を算出するときに用いる電源電圧Eは、正常充電電圧マップの複数の離散値E1,E2,…,Ef,…,Enのいずれか1つであるものとする。この電源電圧Eの値には、予め他の回路でモニタした値を用いてもよい。
ステップS103で、制御回路20は、モニタ電圧Vpの時間変化と、制御回路20が備える正常充電電圧マップの正常充電電圧Vo(t,E)とを比較する。モニタ電圧Vpは、コンデンサ5に充電された電圧V(コンデンサ5の両端の電圧)、すなわちコンデンサ5の充電電圧とみなすことができる。制御回路20は、モニタ電圧Vpと正常充電電圧Vo(t,E)とを比較することで、コンデンサ5が正常に充電されたか否かを判定する。
本実施例では、制御回路20は、任意に選んだ1つの経過時間tkにおいて、電圧モニタ回路40が検出したモニタ電圧Vpが、正常充電電圧Vo(t,E)と等しいとみなすことができる正常範囲内に入っているか否かを判定する。正常充電電圧Vo(t,E)のこの正常範囲は、正常充電電圧Vo(t,E)に周囲温度や製造公差等による電圧のばらつきを考慮して、予め定めることができる電圧の範囲である。
図4は、正常充電電圧Vo(t,E)の正常範囲Dkの一例を示す図である。図4では、経過時間tkにおける正常範囲Dkを示しており、正常範囲Dkは、正常充電電圧Vo(tk,E)±αで表される。正常範囲Dkの幅を表すαは、周囲温度や製造公差等によるコンデンサ5の充電電圧のばらつきを基に定めることができる。なお、αは、一定の値でもよく、経過時間tに応じて変化する値でもよい。例えば、経過時間tが長くなるに従って充電電圧が高くなることを考慮して、経過時間tが長いほどαを大きくしてもよい。
制御回路20は、経過時間tkにおいてモニタ電圧Vpが正常範囲Dkに含まれる否か、すなわち、
Vo(tk,E)−α≦Vp≦Vo(tk,E)+α
であるか否かを判定する。
Vo(tk,E)−α≦Vp≦Vo(tk,E)+α
であるか否かを判定する。
図2のステップS103で、制御回路20が、経過時間tkにおいてモニタ電圧Vpが正常範囲Dkに含まれると判断した場合は、モニタ電圧Vpの時間変化が正常充電電圧Vo(t,E)の時間変化と一致しているとみなせるので、制御回路20は、第2半導体スイッチTr2のオン固着が発生しておらず、負荷3に短絡と地絡が発生していないと判断して、ステップS104に進む。
一方、ステップS103で、制御回路20が、経過時間tkにおいてモニタ電圧Vpが正常範囲Dkに含まれないと判断した場合は、モニタ電圧Vpの時間変化が正常充電電圧Vo(t,E)の時間変化と不一致であるとみなせる。この場合には、制御回路20は、駆動回路10又は負荷3は異常である(第2半導体スイッチTr2にオン固着が発生している、又は負荷3に短絡又は地絡が発生している)と判断して、ステップS1031に進む。
ステップS1031は、ステップS103において、制御回路20が、第2半導体スイッチTr2にオン固着が発生しており駆動回路10は異常である、又は負荷3に短絡又は地絡が発生しており負荷3は異常であると判断した場合の処理である。制御回路20は、異常の内容をRAM等の書き込み可能なメモリに記録する。
ステップS104とステップS105は、ステップS103において、制御回路20が、第2半導体スイッチTr2のオン固着が発生しておらず、負荷3に短絡と地絡が発生していないと判断した場合の処理である。ステップS104とステップS105では、制御回路20は、負荷3の断線の発生を検出するため、ステップS102で充電されたコンデンサ5が放電するか否かを調べる。
ステップS104で、制御回路20は、第1半導体スイッチTr1をオフにし、ステップS102で充電されたコンデンサ5を、所定時間T2にわたって放電させる。車載電源2からコンデンサ5への通電が停止されており、負荷3がコンデンサ5と並列に接続されているため、コンデンサ5は、充電された電荷が負荷3の抵抗を介してGNDに流れて放電する。このため、コンデンサ5の両端の電圧が低下し、モニタ電圧Vpも低下する。なお、所定時間T2は、コンデンサ5の仕様(例えば、静電容量C)と、ステップS102での予想されるモニタ電圧Vpの大きさ等に基づいて、予め任意に定めることができる。
なお、制御回路20は、コンデンサ5を充電し経過時間tkにおけるモニタ電圧Vpを取得した後であれば、ステップS104の処理を開始する前でも、第1半導体スイッチTr1をオフにすることができる。
ステップS105で、制御回路20は、モニタ電圧Vpの時間変化(放電によるコンデンサ5の両端の電圧の時間変化)が、駆動回路10と負荷3が正常であるときのコンデンサ5の放電電圧の時間変化と一致しているか否かを判定する。例えば、制御回路20は、ステップS102で充電されたコンデンサ5が放電を開始してからの任意の経過時間t(t≦T2)におけるモニタ電圧Vptが、予め定めた閾値(第2閾値)V2よりも小さいか、すなわちVpt<V2であるか否かを判定する。負荷3に断線が発生していなければ、コンデンサ5に充電された電荷が負荷3に流れ、コンデンサ5が放電し、Vpt<V2となる。なお、経過時間tと第2閾値V2は、コンデンサ5の仕様(例えば、静電容量C)と、ステップS102での予想されるモニタ電圧Vpの大きさ等に基づいて、予め任意に定めることができる。
ステップS105で、制御回路20がVpt<V2でないと判断した場合は、モニタ電圧Vpの時間変化が、駆動回路10と負荷3が正常であるときのコンデンサ5の放電電圧の時間変化と不一致であるとみなせる。この場合には、制御回路20は、負荷3は異常である(負荷3に断線が発生している)と判断して、ステップS1051に進む。
ステップS1051は、ステップS105において、制御回路20が、負荷3に断線が発生しており負荷3は異常であると判断した場合の処理である。制御回路20は、異常の内容をRAM等の書き込み可能なメモリに記録する。
ステップS105で、制御回路20がVpt<V2であると判断した場合は、負荷3に断線が発生しておらず負荷3は正常であると判断して、初期診断を終了し、負荷3の駆動処理(通常の制御)を開始する。
上述したステップS103では、制御回路20は、モニタ電圧Vpの時間変化が正常充電電圧Vo(t,E)の時間変化と一致するとみなすために、1つの経過時間tkにおいて、モニタ電圧Vpが正常範囲Dkに含まれる否かを判定する。制御回路20は、複数の経過時間tk(tk≦T1)において、この判定を行うことができる。
この場合、制御回路20は、複数の経過時間tkに対して、モニタ電圧Vpが各経過時間tkにおける正常範囲Dkに含まれるか否かを判定する。そして、モニタ電圧Vpが正常範囲Dkに含まれると判定した経過時間tkの数が所定の数以上であれば、又は所定の回数以上連続してモニタ電圧Vpが正常範囲Dkに含まれると判定すれば、制御回路20は、モニタ電圧Vpの時間変化が正常充電電圧Vo(t,E)の時間変化と一致しているとみなし、ステップS104に進む。上記の所定の数と回数は、任意に定めることができる。複数の経過時間tkにおいて制御回路20が判定することにより、モニタ電圧Vpの時間変化が正常充電電圧Vo(t,E)の時間変化と一致するとみなす精度を向上させることができる。
図5は、制御回路20が、複数の経過時間tkにおいて、モニタ電圧Vpが正常範囲Dkに含まれる否かを判定するときの、正常充電電圧Vo(t,E)の正常範囲Dkの一例を示す図である。図5には、一例として、2つの経過時間tk、tk+1において制御回路20が判定する場合の正常範囲を示している。正常範囲Dkは、経過時間tkにおける正常範囲であり、正常充電電圧Vo(tk,E)±αで表される。正常範囲Dk+1は、経過時間tk+1における正常範囲であり、正常充電電圧Vo(tk+1,E)±αで表される。例えば、経過時間tkは、所定時間T1の20%に相当する時間とし、経過時間tk+1は、所定時間T1の80%に相当する時間とすることができる。
制御回路20は、経過時間tkにおけるモニタ電圧Vpが正常範囲Dkに含まれる否か、すなわち、
Vo(tk,E)−α≦Vp≦Vo(tk,E)+α
であるか否かを判定し、経過時間tk+1におけるモニタ電圧Vpが正常範囲Dk+1に含まれる否か、すなわち、
Vo(tk+1,E)−α≦Vp≦Vo(tk+1,E)+α
であるか否かを判定する。
Vo(tk,E)−α≦Vp≦Vo(tk,E)+α
であるか否かを判定し、経過時間tk+1におけるモニタ電圧Vpが正常範囲Dk+1に含まれる否か、すなわち、
Vo(tk+1,E)−α≦Vp≦Vo(tk+1,E)+α
であるか否かを判定する。
制御回路20は、例えば、経過時間tkにおけるモニタ電圧Vpが正常範囲Dkに含まれており、経過時間tk+1におけるモニタ電圧Vpが正常範囲Dk+1に含まれている場合には、モニタ電圧Vpの時間変化が正常充電電圧Vo(t,E)の時間変化と一致しているとみなし、ステップS104に進む。
また、図2に示したフローチャートを実行する処理において、ステップS102で充電されたコンデンサ5をステップS104で放電させ、コンデンサ5の電圧が零になったとみなせる時間が経過したら、ステップS102からステップS105を再実行するというサイクルを、1回又は複数回実行してもよい。
この場合、制御回路20は、ステップS103で、それぞれのサイクルでの経過時間tkに対して、モニタ電圧Vpが経過時間tkにおける正常範囲Dkに含まれるか否かを判定する。そして、モニタ電圧Vpが正常範囲Dkに含まれると判定したサイクルの数が所定の数以上であれば、又は所定の回数以上連続したサイクルでモニタ電圧Vpが正常範囲Dkに含まれると判定すれば、制御回路20は、モニタ電圧Vpの時間変化が正常充電電圧Vo(t,E)の時間変化と一致しているとみなし、ステップS104に進む。上記の所定の数と回数は、任意に定めることができる。1回又は複数のサイクルにおいて制御回路20が判定することにより、モニタ電圧Vpの時間変化が正常充電電圧Vo(t,E)の時間変化と一致するとみなす精度を向上させることができる。
また、制御回路20は、ステップS103で、コンデンサ5が正常に充電されたか否かを判定する方法として、次のような方法を実行することもできる。
制御回路20は、任意に選んだ1つの経過時間tkにおいて、電圧モニタ回路40が検出したモニタ電圧Vpが、予め定めた閾値(第3閾値)V3より大きいか、すなわち、Vp>V3であるか否かを判定する。第3閾値V3は、正常充電電圧Vo(t,E)に基づいて予め定めることができる。制御回路20は、経過時間tkにおいてモニタ電圧Vpが第3閾値V3より大きいと判断した場合は、モニタ電圧Vpの時間変化が正常充電電圧Vo(t,E)の時間変化と一致しているとみなし、第2半導体スイッチTr2のオン固着が発生しておらず、負荷3に短絡と地絡が発生していないと判断して、ステップS104に進む。
制御回路20は、複数の経過時間tkにおいて、又は1回又は複数の上記のサイクルにおいて、モニタ電圧Vpが第3閾値V3より大きいか否かを判定することもできる。
本実施例による負荷駆動装置1は、第1半導体スイッチTr1をオンにしてコンデンサ5を充電するときの電圧と、コンデンサ5を放電するときの電圧を監視することで、駆動回路10と負荷3の異常診断処理を初期診断として実行する。このため、本実施例による負荷駆動装置1は、負荷3の異常をより簡易な回路構成で診断でき、初期診断に要する時間を短縮できる。
本発明の実施例2による負荷駆動装置を説明する。
図6は、本実施例による負荷駆動装置1aの構成を示す回路ブロック図である。図6において、図1と同一の符号は、実施例1と同一または共通する要素を示し、これらの要素については説明を省略又は簡潔にする。
負荷駆動装置1aは、実施例1による負荷駆動装置1と同様に、制御回路20が、負荷3の駆動処理(通常の制御)の前に、駆動回路10と負荷3の異常診断処理を初期診断として実行する。以下では、実施例1による負荷駆動装置1と異なる構成について、本実施例による負荷駆動装置1aを説明する。
負荷駆動装置1aは、駆動回路10のコンデンサ5と制御回路20とに接続された診断用電流供給回路70を備える。診断用電流供給回路70は、制御回路20からの信号に応じ、コンデンサ5に通電する。診断用電流供給回路70は、コンデンサ5を充電する電源回路であれば、任意の回路構成を備えることができる。但し、診断用電流供給回路70がコンデンサ5に印加する電圧は、車載電源2の電圧よりも小さいのが好ましい。
制御回路20は、電圧モニタ回路40から出力されたモニタ電圧Vpに基づいて、駆動回路10と負荷3の異常診断処理を行う。
図7は、負荷駆動装置1aが行う駆動回路10と負荷3の異常診断処理のフローチャートである。制御回路20は、例えば車両のイグニッションスイッチがオフからオンになったことを契機として、負荷3の駆動処理(通常の制御)の前に、駆動回路10と負荷3の異常診断処理を初期診断として実行する。図7のフローチャートにおいて、図2のフローチャートと同一のステップ番号は、図2のフローチャートと同一または共通する処理を示し、これらの処理については説明を省略又は簡潔にする。
ステップS101では、第1半導体スイッチTr1と第2半導体スイッチTr2がオフであり、制御回路20は、モニタ電圧Vpを用いて、第1半導体スイッチTr1のオン固着の有無、及び負荷3の天絡の有無を診断する。
ステップS202で、制御回路20は、図2のステップS102と同様に、コンデンサ5に電流を流してコンデンサ5を充電し、モニタ電圧Vpを用いて、第2半導体スイッチTr2のオン固着と負荷3の地絡と短絡を診断する。但し、ステップS202では、ステップS102と異なり、制御回路20は、診断用電流供給回路70からコンデンサ5に通電する。従って、制御回路20は、第1半導体スイッチTr1をオンにしない。制御回路20は、診断用電流供給回路70からコンデンサ5に、所定時間T1にわたって通電する。
ステップS103、ステップS104、及びステップS105では、それぞれ図2のステップS103、ステップS104、及びステップS105と同様の処理を実施する。但し、ステップS104で、制御回路20は、診断用電流供給回路70からコンデンサ5への通電を停止して、コンデンサ5を放電させる。なお、制御回路20は、コンデンサ5を充電し経過時間tkにおけるモニタ電圧Vpを取得した後であれば、ステップS104の処理を開始する前でも、診断用電流供給回路70からコンデンサ5への通電を停止することができる。
本実施例による負荷駆動装置1aも、実施例1による負荷駆動装置1と同様に、負荷3の異常をより簡易な回路構成で診断でき、初期診断に要する時間を短縮できる。また、本実施例による負荷駆動装置1aは、診断用電流供給回路70を備えるので、車載電源2を用いてコンデンサ5を充電する必要がない。このため、診断用電流供給回路70の電圧が車載電源2の電圧よりも小さければ、本実施例による負荷駆動装置1aは、実施例1による負荷駆動装置1よりもコンデンサ5に流す電流を小さくしてコンデンサ5を充電する時間を長くでき、コンデンサ5を充電する所定時間T1を大きくできる(コンデンサ5をゆっくり充電できる)ので、駆動回路10と負荷3の異常の有無をより正確に診断できるという利点がある。
以上、本発明の実施例による負荷駆動装置1、1aを説明したが、本発明による負荷駆動装置は、実施例で説明した態様に限定されるものではなく、以下に示すように、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
実施例では、負荷として、車載用の抵抗負荷や誘導性負荷であるEGR装置やATCUが備える駆動ソレノイドバルブを例示した。本発明による負荷駆動装置は、負荷として、これらに限らず、インダクタンス成分を有する抵抗負荷や誘導性負荷であれば任意の負荷を駆動し診断することができる。
駆動回路10が備える第1半導体スイッチTr1と第2半導体スイッチTr2は、ディスクリート半導体で構成してもよく、任意の素子と回路を備えるIPD(Intelligent Power Device)で構成してもよい。
実施例では、駆動回路10及び負荷3の異常診断処理は、車両のイグニッションスイッチがオンになったことを契機として開始されるものとして説明した。異常診断処理は、これに限らず、負荷を備える装置(例えば、車両)の運転を阻害しない範囲で、任意のタイミングで開始できる。例えば、負荷を備える装置がアイドリングストップ機能を備える車両である場合には、エンジンの再始動時に異常診断処理を実行することもできる。
実施例では、制御回路20は、モニタ電圧Vpの時間変化と、正常時のコンデンサ5の充放電電圧の時間変化とを比較することで、駆動回路10及び負荷3の異常診断処理を実施していた。制御回路20は、コンデンサ5を充放電したときにモニタ電圧Vpが基準電圧に達する時間を調べて、駆動回路10及び負荷3の異常診断処理を実施することもできる。
例えば、コンデンサ5を充電するときの基準電圧(第1基準電圧)をVcとし、正常時には、図2のステップS102や図7のステップS202でコンデンサ5を充電すると、充電時間tcでコンデンサ5の電圧が第1基準電圧Vcに到達するとする。ステップS102やステップS202でコンデンサ5を充電したときに、モニタ電圧Vpが第1基準電圧Vcに到達した充電時間tcpが充電時間tcと等しいとみなすことができれば、モニタ電圧Vpの時間変化が正常充電電圧Vo(t,E)の時間変化と一致しているとみなす。第1基準電圧Vcは、正常充電電圧Vo(t,E)に基づいて、予め任意に定めることができる。
また、例えば、コンデンサ5を放電するときの基準電圧(第2基準電圧)をVdとし、正常時には、ステップS102やステップS202で充電されたコンデンサ5を放電すると、放電時間tdでコンデンサ5の電圧が第2基準電圧Vdに到達するとする。図2と図7のステップS104でコンデンサ5を放電したときに、モニタ電圧Vpが第2基準電圧Vdに到達した放電時間tdpが放電時間tdと等しいとみなすことができれば、モニタ電圧Vpの時間変化が正常時のコンデンサ5の放電電圧の時間変化と一致しているとみなす。第2基準電圧Vdは、コンデンサ5の仕様(例えば、静電容量C)と、ステップS102やステップS202での予想されるモニタ電圧Vpの大きさ等に基づいて、予め任意に定めることができる。
なお、本発明は、上記の実施例に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。例えば、上記の実施例は、本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、本発明は、必ずしも説明した全ての構成を備える態様に限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能である。また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、削除したり、他の構成を追加・置換したりすることが可能である。
1、1a…負荷駆動装置、2…車載電源、3…負荷、5…コンデンサ、10…駆動回路、20…制御回路、40…電圧モニタ回路、50…電流モニタ回路、70…診断用電流供給回路、Tr1…第1半導体スイッチ、Tr2…第2半導体スイッチ、TE、TL、TG…端子、D1、D2…寄生ダイオード、P…接続点。
Claims (8)
- 負荷と電源に接続し、
前記負荷と前記電源との間に設けられ、これらと直列に接続する第1スイッチング素子と、
前記第1スイッチング素子とグランドとに接続し、前記負荷と並列に設けられた第2スイッチング素子と、
一端が前記第1スイッチング素子と前記第2スイッチング素子と前記負荷とが互いに接続する点である接続点に接続し、他端がグランドに接続し、前記第2スイッチング素子と並列、かつ前記負荷と並列に設けられたコンデンサと、
前記接続点に接続し、前記接続点における電圧を測定する電圧モニタ回路と、
前記第1スイッチング素子と前記第2スイッチング素子と前記電圧モニタ回路とに接続し、前記第1スイッチング素子と前記第2スイッチング素子とを制御し、前記電圧に基づいて前記負荷の異常を診断する制御回路と、
を備えることを特徴とする負荷駆動装置。 - 前記制御回路は、前記第1スイッチング素子をオンにして前記第2スイッチング素子をオフにし、予め定めた第1の時間にわたって前記電源で前記コンデンサを充電し、前記コンデンサを充電したときの前記電圧に基づいて前記負荷の異常を診断する、
請求項1に記載の負荷駆動装置。 - 前記制御回路は、
前記負荷が正常であるときの前記コンデンサの充電時間と充電電圧との関係を示すデータを備え、
前記第1の時間にわたって前記コンデンサを充電したときの前記電圧と前記データで示される充電電圧とを比較し、比較したこれらの電圧が互いに等しいとみなすことができるか判定することで、前記負荷の異常を診断する、
請求項2に記載の負荷駆動装置。 - 前記制御回路は、充電した前記コンデンサを予め定めた第2の時間にわたって放電させ、前記コンデンサを放電したときの前記電圧に基づいて前記負荷の異常を診断する、
請求項2又は3に記載の負荷駆動装置。 - 前記制御回路は、前記第2の時間にわたって前記コンデンサを放電したときの前記電圧と予め定めた閾値とを比較し、前記電圧が前記閾値より小さいか判定することで、前記負荷の異常を診断する、
請求項4に記載の負荷駆動装置。 - 前記制御回路は、前記第1スイッチング素子をオンにして前記第2スイッチング素子をオフにし、前記電源で前記コンデンサを充電し、前記コンデンサを充電したときに前記電圧が予め定めた第1基準電圧に到達した充電時間に基づいて前記負荷の異常を診断する、
請求項1に記載の負荷駆動装置。 - 前記制御回路は、充電した前記コンデンサを放電させ、前記コンデンサを放電したときに前記電圧が予め定めた第2基準電圧に到達した放電時間に基づいて前記負荷の異常を診断する、
請求項2又は6に記載の負荷駆動装置。 - 前記コンデンサと前記制御回路とに接続された電流供給回路をさらに備え、
前記制御回路は、前記電流供給回路で前記コンデンサを充電する、
請求項2又は3に記載の負荷駆動装置。
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WO2022113471A1 (ja) * | 2020-11-26 | 2022-06-02 | 日立Astemo株式会社 | 負荷駆動装置、負荷駆動装置の診断方法 |
-
2018
- 2018-01-30 JP JP2018013337A patent/JP2019132633A/ja active Pending
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