JP2019130563A - パスライン高さの調整方法及び圧延設備 - Google Patents

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【課題】操業中における搬送設備と圧延機とのパスライン高さの不一致を抑制することができるパスライン高さの調整方法及び圧延設備を提供すること。【解決手段】2本目以降の材料を圧延する際に、直前の圧延による圧延機の圧延方向の入り側に配される少なくともテーブルロール4の磨耗量を求める工程と、求められた磨耗量と、直前の圧延前におけるテーブルロール4のロールプロフィールとから、当該圧延前におけるテーブルロール4のロールプロフィールを求める工程と、当該圧延前におけるロールプロフィールと、当該圧延において材料が接触するテーブルロール4の軸方向の領域である接触領域と、からテーブルロール4のパスライン高さを求める工程と、テーブルロール4のパスライン高さと、圧延機のパスライン高さとのズレを示す磨耗差分を求める工程と、磨耗差分に基いて、圧延機のパスライン高さを調整する工程を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、パスライン高さの調整方法及び圧延設備に関する。
形鋼の圧延工程では、加熱炉で加熱されたスラブ等の材料が、粗圧延機や中間圧延機、仕上げ圧延機等の複数の圧延機で圧延されることで、所望の形状の形鋼が製造される(例えば、特許文献1)。このような圧延工程では、圧延される材料が圧延機間に設けられるテーブルロール等の材料搬送設備で各圧延機へと搬送される。
各圧延機では、圧延機本体と材料搬送設備のパスライン高さが一致していることを前提に圧延機本体の圧延ロール圧下位置及び圧上位置が設定される。従来、圧延機本体及び搬送設備のパスライン高さは、機械設計寸法より算出されるパスライン高さの固定値が計算機内で設備定数として保有され、操業中にはその変更や調整ができなかった。固定値の変更をする場合、操業休止中に、現場にて実際の機械寸法を実測し、測定結果から計算機内で保有されている設備定数を変更する必要があった。
特開2006−88176号公報
ところで、上記のように操業休止中に機械寸法を測定して設備定数を変更する方法では、操業休止のタイミングでしか設備定数を変更調整することができないため、直前に行われた操業休止から次の操業休止までの間は、設備定数の変更調整をすることができない。この変更調整ができない間には、搬送設備のテーブルロールの摩耗が発生するため、この摩耗によって搬送設備と圧延機とのパスライン高さで不一致が生じる。パスライン高さの不一致が生じると、圧延材の形状不良の原因となるため、製品矯正工程の追加や製品格落ちの発生等が問題となる。
そこで、本発明は、上記の課題に着目してなされたものであり、操業中における搬送設備と圧延機とのパスライン高さの不一致を抑制することができるパスライン高さの調整方法及び圧延設備を提供することを目的としている。
本発明の一態様によれば、複数の材料を連続して圧延する圧延機を有する形鋼の圧延設備におけるパスライン高さの調整方法であって、2本目以降の材料を圧延する際に、直前の圧延による前記圧延機の圧延方向の入り側に配される少なくともテーブルロールの磨耗量を求める工程と、求められた磨耗量と、直前の圧延前における前記テーブルロールのロールプロフィールとから、当該圧延前における前記テーブルロールのロールプロフィールを求める工程と、当該圧延前におけるロールプロフィールと、当該圧延において材料が接触する前記テーブルロールの軸方向の領域である接触領域と、から前記テーブルロールのパスライン高さを求める工程と、前記テーブルロールのパスライン高さと、前記圧延機のパスライン高さとのズレを示す磨耗差分を求める工程と、前記磨耗差分に基いて、前記圧延機のパスライン高さを調整する工程と、を有することを特長とするパスライン高さの調整方法が提供される。
本発明の一態様によれば、複数の材料を連続して圧延する形鋼の圧延設備であって、前記材料を圧延する圧延機と、前記圧延機の圧延方向の入り側に配される少なくともテーブルロールと、前記圧延機のパスライン高さを調整する制御部と、を備え、前記制御部は、2本目以降の材料を圧延する際に、直前の圧延による前記圧延機の圧延方向の入り側に配される少なくともテーブルロールの磨耗量を求め、求められた磨耗量と、直前の圧延前における前記テーブルロールのロールプロフィールとから、当該圧延前における前記テーブルロールのロールプロフィールを求め、当該圧延前におけるロールプロフィールと、当該圧延において材料が接触する前記テーブルロールの軸方向の領域である接触領域と、から前記テーブルロールのパスライン高さを求め、前記テーブルロールのパスライン高さと、前記圧延機のパスライン高さとのズレを示す磨耗差分を求め、前記磨耗差分に基いて、前記圧延機のパスライン高さを調整することを特長とする圧延設備が提供される。
本発明の一態様によれば、操業中における搬送設備と圧延機とのパスライン高さの不一致を抑制することができるパスライン高さの調整方法及び圧延設備が提供される。
本発明の一実施形態に係る圧延設備を示す側面図である。 本発明の一実施形態に係る圧延設備が設けられる圧延ラインを示す模式図である。 K8カリバー〜K1カリバーで圧延された材料の断面形状を示す推移図である。 本発明の一実施形態における第1中間圧延機を示す正面図である。 本発明の一実施形態における圧延設備を示す平面図である。 K4カリバーの入り側においてテーブルローラに材料が載せられた状態を示す模式図である。 本発明の一実施形態に係るパスライン高さの調整方法を示すフローチャートである。
以下の詳細な説明では、本発明の完全な理解を提供するように、本発明の実施形態を例示して多くの特定の細部について説明する。しかしながら、かかる特定の細部の説明がなくても1つ以上の実施態様が実施できることは明らかである。また、図面は、簡潔にするために、周知の構造及び装置が略図で示されている。
<圧延設備>
本発明の一実施形態に係る圧延設備1について説明する。圧延設備1は、形鋼Sであるハット型鋼矢板を製造する圧延ライン2の一部である。圧延設備1は、図1に示すように、第1中間圧延機3と、少なくとも3本のテーブルロール4と、制御部5とを有する。圧延ライン2は、図2に示すように、加熱炉6と、粗圧延機7と、第1中間圧延機3と、第2中間圧延機8と、仕上げ圧延機9とを有する。また、圧延ライン2のこれらの設備の間には、複数のテーブルロール4が設けられる。
加熱炉6は、スラブ等の被圧延材である材料Sを熱間圧延するために所定の温度まで加熱する設備である。粗圧延機7、第1中間圧延機3、第2中間圧延機8及び仕上げ圧延機9は、加熱炉6で加熱された材料Sを所定の断面形状となるように圧延する圧延機であり、上ロールと、下ロールとをそれぞれ有する。各圧延機の上ロール及び下ロールは、鉛直方向に対向して設けられる圧延ロールであり、孔型であるカリバーが2個ずつ設けられる。図2に示す例では、粗圧延機7には、K8カリバーとK7カリバーとが設けられ、第1中間圧延機3には、K5カリバーとK4カリバーとが設けられ、第2中間圧延機8には、K6カリバーとK3カリバーとが設けられ、仕上げ圧延機9には、K2カリバーとK1カリバーとが設けられる。各圧延機では、材料Sがそれぞれのカリバーを通材し、圧延されることで、所定の断面形状の形鋼Sが製造される。図3には、K8カリバー〜K1カリバーでの圧延後の材料Sの断面形状の推移を示す。圧延ライン2では、K8カリバー〜K1カリバーで順に材料Sが圧延されることで、材料Sの板厚が徐々に薄くなり、ウェブやフランジ、継手部、腕部といった各部位の形成されることで、最終的にK1カリバーでの圧延後の形状に示すハット型鋼矢板が製造される。
第1中間圧延機3は、図1に示すように、鉛直方向(図1の上下方向)に対向して配される、上ロール31と下ロール32とを有する。上ロール31及び下ロール32は、不図示の昇降機構をそれぞれ有する。昇降機構は、制御部5の指令に基づいて、上ロール31及び下ロール32の鉛直方向の高さであるパスライン高さを調整する。また、上ロール31及び下ロール32は、図4及び図5に示すように、K4カリバーとK5カリバーとが並んで配される。本実施形態では、K4カリバーにて圧延をする際のパスライン高さの調整を行う場合について説明をするため、図1及び図2において、圧延される材料Sが左側から右側へと移動する。
3本のテーブルロール4は、第1中間圧延機3の搬送方向の上流側(図1及び図2の左側)に並んで設けられる、搬送設備である。3本のテーブルロール4は、任意の回転方向に回転駆動することで、材料Sを任意の搬送方向に搬送する。
制御部5は、第1中間圧延機3のパスライン高さを調整する制御装置である。制御部5は、詳細は後述するように、3本のテーブルロール4のロールプロフィールを求め、求めたロールプロフィールと接触領域Rとに基いて、3本のテーブルロール4のパスライン高さを求める。そして、制御部5は、3本のテーブルロール4のパスライン高さと、第1中間圧延機3のパスライン高さとから磨耗量差分を求め、求めた磨耗量差分に基いて第1中間圧延機3のパスライン高さを調整する。また、制御部5は、不図示の上位計算機に接続され、圧延される材料Sの圧延条件を上位計算機から取得する。圧延条件には、圧延される材料Sの形状寸法、重量、温度、圧延パス回数及び圧延機内の通材位置の情報が少なくとも含まれる。
<パスライン高さの調整方法>
次に、図7に示すフローチャートを参照して、本実施形態に係るパスライン高さの調整方法について説明する。本実施形態に係るパスライン高さの調整方法では、圧延設備1である第1中間圧延機3のK4カリバーで圧延を行う際に、第1中間圧延機3のパスライン高さを調整する。また、第1中間圧延機3が設けられる圧延ライン2では、複数の材料Sが連続的に圧延され、圧延設備1では、材料Sが圧延される毎にパスライン高さの調整が行われる。
はじめに、圧延方向の上流側の3本のテーブルロール4の摩耗量を実測し、3本のテーブルロール4の初期のロールプロフィールを求める(S100)。摩耗量の測定では、各テーブルロール4の軸方向に所定間隔離間した複数の測定位置における、摩耗がない未使用の状態からの摩耗量が測定される。また、測定される摩耗量は、テーブルロール4の複数の測定位置における、摩耗量の周方向での平均である。測定位置の離間間隔は、測定機器の測定精度や測定に掛かる時間に応じて設定されるが、できるだけ狭い間隔で設定される方が好ましい。ロールプロフィールは、テーブルロール4の軸方向位置に対する、テーブルロール4の摩耗がない未使用の状態からの磨耗量の推移である。ロールプロフィールは、例えば、横軸を軸方向位置とし、縦軸をテーブルロール4の磨耗量としたグラフで示すことができる。ステップS100では、3個のテーブルロール4について、それぞれロールプロフィールを求める。また、テーブルロール4の実測は圧延設備1が操業中にすることが困難である。このため、ステップS100は、圧延設備1が休止した状態で行われる。求められたプロフィールは、制御部5に送られ、記憶される。なお、測定され摩耗量からのプロフィールの算出は、制御部5で行われてもよい。
ステップS100の後、制御部5は、ステップS100で求められたプロフィールと、第1中間圧延機3にて次に圧延される1本目の材料S(1本目に圧延される材料S)の圧延条件とに基づいて、第1中間圧延機3のパスライン高さの調整を行う(S102)。
ステップS102では、制御部5は、まず、ステップS100で求められた3本のテーブルロール4のロールプロフィールを平均する。この際、制御部5は、測定位置毎に3本のテーブルロール4の磨耗量を平均することで、平均化されたプロフィールを求める。
次いで、制御部5は、上位計算機から取得される1本目の材料Sについての圧延条件から、第1中間圧延機3の入側での、1本目の材料Sのテーブルロール4の軸方向位置での接触領域Rを求める。接触領域Rは、第1中間圧延機3の入側において、材料Sと接触するテーブルロール4の軸方向の領域であり、材料Sの圧延前の形状に応じて複数設定される。具体的には、接触領域Rは、圧延情報に含まれる材料Sの形状寸法から設定される材料Sの搬送状態において下端となる複数の箇所と、通材位置とから、テーブルロール4の軸方向に対応した複数の領域として求められる。第1中間圧延機3のK4カリバーで圧延が行われる場合、第1中間圧延機3の搬送方向上流側の3本のテーブルロール4と材料Sとの位置関係は、図6に示す状態となる。このとき、図6の斜線で示す4個の領域が、接触領域Rとなる。
さらに、制御部5は、平均したロールプロフィールと、接触領域Rとから、3本のテーブルロール4における材料Sが通過するパスライン高さを求める。ここで、テーブルロール4は、材料Sの搬送を繰り返すことで、ロールの表面が徐々に磨耗する。このとき、テーブルロール4の表面は、材料Sと接触する領域が、材料Sの重量や温度、形状寸法に含まれる長さに応じて磨耗することとなる。テーブルロール4の磨耗が進行し、磨耗が進行した領域に材料Sが接触した状態で搬送されると、磨耗が進行していない状態に比べて、材料Sが鉛直方向の高さが低い状態で第1中間圧延機3へと送られることとなる。テーブルロール4のパスライン高さとは、テーブルロール4上を搬送される材料Sの下端の鉛直方向における高さであり、テーブルロール4の接触領域Rの鉛直方向上側の高さである。テーブルロール4のパスライン高さは、複数の接触領域Rについて、磨耗していない状態のテーブルロール4の上端の高さから磨耗量を差し引いた高さを、平均することで求められる。なお、本実施形態では、図6に示すように、接触領域Rが4箇所となるため、この4箇所の接触領域Rについて、磨耗していない状態のテーブルロール4の上端の高さから磨耗量を差し引いた高さを、平均することでテーブルロール4のパスライン高さが求められる。
その後、制御部5は、テーブルロール4のパスライン高さと、第1中間圧延機3のパスラインの高さとから、磨耗差分を算出する。磨耗差分は、テーブルロール4の磨耗によって生じるパスライン高さのズレであり、基準となる第1中間圧延機3のパスライン高さから、3本のテーブルロール4のパスライン高さを差し引くことで求められる。第1中間圧延機3のパスラインの高さは、第1中間圧延機3のK4カリバーを通材する材料Sの最下端の鉛直方向の高さであり、下ロール32のK4カリバーの孔型のうち最も外径が小さくなる箇所の鉛直方向上端の高さとなる。また、用いられる第1中間圧延機3のパスライン高さは、1本目の材料SのK4カリバーによる圧延前の直前の状態である。
次いで、制御部5は、算出された磨耗差分に基いて、第1中間圧延機3のパスライン高さを調整する。この際、制御部5は、第1中間圧延機3のパスライン高さを磨耗差分だけ昇降させ、テーブルロール4のパスライン高さと第1中間圧延機のパスライン高さとが同じ高さとなるように調整をする。
ステップS102の後、第1中間圧延機3にて、1本目の材料Sの中間圧延を行う(S104)。この際、材料Sの圧延は、ステップS102にて調整されたパスライン高さで行われるため、3本のテーブルロール4と、第1中間圧延機3とのパスライン高さが略同じ高さで圧延が行われる。このため、1本目の材料Sについて、圧延後の形状不良の発生を抑制することができる。
ステップS104の後、制御部5は、直前に行われた材料Sの圧延条件に基いて、直前の材料Sの圧延後の3本のテーブルロール4のロールプロフィールを求める(S106)。ここで、ステップS104以降では、次に第1中間圧延機3のK4カリバーで圧延が行われる材料Sをn本目の材料S(n本目に圧延される材料S)とし、直前に第1中間圧延機3のK4カリバーで圧延が行われた材料Sを、(n−1)本目の材料S((n−1)本目に圧延される材料S)とする。nは2以上の整数である。つまり、直前にステップS104の工程が行われた場合、直前に圧延が行われた材料Sが1本目の材料Sとなり、次に圧延が行われる材料Sが2本目の材料Sとなる。また、後述するように、ステップS106以降の工程は、繰り返し行われることとなる。
ステップS106では、まず、制御部5は、直前に圧延が行われた(n−1)本目の材料Sの圧延条件から、(n−1)本目の材料Sの接触領域Rにおける磨耗量を算出する。具体的には、磨耗量は、(n−1)本目の材料Sの重量及び温度を変数とし、これらの変数に所定の定数を乗算して足し合わせることで求められる。また、材料Sの形状によっては、接触領域Rの数や長さ(テーブルロール4の軸方向への長さ)が異なる場合がある。このような場合には、テーブルロール4の軸方向での接触領域Rの全体長さに応じて、磨耗量を変化させてもよい。例えば、接触領域Rの全体長さが長くなるほど磨耗量が少なくなるように、重量及び温度から求められる磨耗量に、接触領域Rの全体長さに応じて係数を乗算することで最終的な磨耗量を求めてもよい。さらに、上記の説明は、第1中間圧延機3のK4カリバーによる圧延パス回数が1回の場合に対応したものとなるが、圧延パス回数が複数回となる場合には、圧延パス回数に応じて磨耗量を大きくさせてもよい。
次いで、制御部5は、算出された磨耗量を用いて、(n−1)本目の材料Sの圧延後の、3本のテーブルロール4のロールプロフィールを求める。このロールプロフィールは、(n−1)本目の材料Sの圧延前のロールプロフィールから、接触領域R毎に直前に算出された磨耗量を差し引くことで求めることができる。つまり、1本目の材料Sの圧延後のロールプロフィールを求める場合には、3本のテーブルロール4について、初期のロールプロフィールから接触領域R毎に磨耗量を差し引くことで目的とするロールプロフィールが求められる。また、2本目以降のロールプロフィールを求める場合には、3本のテーブルロール4について、直前のロールプロフィールから接触領域R毎に磨耗量を差し引くことで目的とするロールプロフィールが求められる。なお、求められたロールプロフィールは、制御部5に記憶される。そして、2本目以降のロールプロフィールを求める場合には、制御部5は、記憶された直前のロールプロフィールを用いる。
ステップS106の後、制御部5は、ステップS106で求められたロールプロフィールと、第1中間圧延機3にて次に圧延されるn本目の材料S(2本目に圧延される材料S)の圧延条件とに基づいて、第1中間圧延機3のパスライン高さの調整を行う(S108)。ステップS108は、ステップS102における1本目の材料Sを2本目の材料Sとして、ステップS102と同様に行われる。
つまり、ステップS108では、まず、制御部5は、ステップS106で求めた3本のテーブルロール4のロールプロフィールを平均する。
次いで、制御部5は、2本目の材料Sの圧延条件から、2本目の材料Sにおける3本のテーブルロール4の接触領域Rを算出する。
さらに、制御部5は、ロールプロフィールの平均と、接触領域Rとから3本のテーブルロール4のパスライン高さを求める。その後、制御部5は、テーブルロール4のパスライン高さと、第1中間圧延機3のパスライン高さとから、磨耗差分を算出する。第1中間圧延機3のパスライン高さは、2本目の材料SがK4カリバーで圧延される直前の状態の第1中間圧延機3のパスライン高さである。例えば、2本目の材料SがK4カリバーで圧延される前には、第1中間圧延機3のK5カリバーでの2本目の材料Sの圧延が行われる。このとき、K5カリバーでの圧延においても第1中間圧延機3のパスライン高さの調整が行われるとすると、K5カリバーでの圧延に伴う調整後のパスライン高さが、磨耗差分の算出に用いられる第1中間圧延機3のパスライン高さとなる。
次いで、制御部5は、算出された磨耗差分に基いて、第1中間圧延機3のパスライン高さを調整する。
ステップS108の後、第1中間圧延機3にて、n本目の材料Sの中間圧延を行う(S110)。この際、材料Sの圧延は、ステップS108にて調整されたパスライン高さで行われるため、3本のテーブルロール4と、第1中間圧延機3とのパスライン高さが略同じ高さで圧延が行われる。このため、2本目の材料Sについて、圧延後の形状不良の発生を抑制することができる。
さらに、制御部5は、複数の材料Sについて圧延が終了したか否かを判断する(S112)。ステップS112で圧延が終了していないと判断された場合、ステップS106〜ステップS112の工程が繰り返される。つまり、本実施形態では、2本目以降の材料S1が、ステップS106〜ステップS112の工程が繰り返し行われることで、第1中間圧延機3のK4カリバーにて圧延される。一方、ステップS112で圧延が終了したと判断された場合、圧延が終了し、パスライン高さの調整も終了する。
<変形例>
以上で、特定の実施形態を参照して本発明を説明したが、これら説明によって発明を限定することを意図するものではない。本発明の説明を参照することにより、当業者には、開示された実施形態とともに種々の変形例を含む本発明の別の実施形態も明らかである。従って、特許請求の範囲に記載された発明の実施形態には、本明細書に記載したこれらの変形例を単独または組み合わせて含む実施形態も網羅すると解すべきである。
例えば、上記実施形態では、一例として、第1中間圧延機3のK4カリバーで圧延をする場合について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。上記の実施形態と同様なパスライン高さの調整が行われるのは、他の圧延機や他のカリバーであってもよい。
また、上記実施形態では、形鋼Sはハット鋼型矢板であるとしたが、本発明はかかる例に限定されない。本発明は、ハット型以外の鋼矢板に加え、鋼矢板以外の形鋼の圧延においても適用することができる。
さらに、上記実施形態では、第1中間圧延機3の入り側に配される3本のテーブルロール4の初期のロールプロフィールや磨耗量に基いて、ロールプロフィールを求めるとしたが、本発明はかかる例に限定されない。考慮するテーブルロール4は、少なくとも一本であればよく、材料Sの長手方向の長さやテーブルロール4の設置間隔に応じて複数本とすることが好ましい。
さらに、上記実施形態では、制御部5が接触領域Rを算出するとしたが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、接触領域Rは、各圧延機の孔型毎にあらかじめ算出され、圧延条件に含まれていてもよい。この場合、制御部5は、ステップS102及びステップS108において、上位計算機から取得する圧延情報に含まれる接触領域Rを用いて処理を行う。
さらに、上記実施形態では、ロールプロフィールを、テーブルロール4の軸方向位置に対する、テーブルロール4の摩耗がない未使用の状態からの磨耗量の推移としたが、本発明は係る例に限定されない。測定または算出される磨耗量を用いて、テーブルロール4の中心軸からの径方向への厚み(周方向での平均値)を算出し、軸方向位置に対するこの厚みの推移をロールプロフィールとして用いてもよい。
<実施形態の効果>
(1)本発明の一態様に係るパスライン高さの調整方法は、複数の材料Sを連続して圧延する圧延機(例えば、第1中間圧延機3)を有する形鋼Sの圧延設備1におけるパスライン高さの調整方法であって、2本目以降の材料Sを圧延する際に、直前の圧延による圧延機の圧延方向の入り側に配される少なくともテーブルロール4の磨耗量を求める工程と、求められた磨耗量と、直前の圧延前におけるテーブルロール4のロールプロフィールとから、当該圧延前におけるテーブルロール4のロールプロフィールを求める工程と、当該圧延前におけるロールプロフィールと、当該圧延において材料Sが接触するテーブルロール4の軸方向の領域である接触領域Rと、からテーブルロール4のパスライン高さを求める工程と、テーブルロール4のパスライン高さと、圧延機のパスライン高さとのズレを示す磨耗差分を求める工程と、磨耗差分に基いて、圧延機のパスライン高さを調整する工程を有する。
上記(1)の構成によれば、2本目以降の材料Sについて、磨耗によるテーブルロール4のパスライン高さの変化に追従して、圧延機のパスライン高さが調整される。これにより、複数の材料Sを連続して圧延する操業中において、搬送設備であるテーブルロールと圧延機とのパスライン高さの不一致を抑制することができる。これにより、パスライン高さの不一致に伴う、形鋼Sの形状不良の発生を抑制することができる。
また、上記(1)の構成では、テーブルロール4のロールプロフィールを、テーブルロール4の磨耗量と、接触領域Rとを用いて求める。このため、テーブルロール4の実際の磨耗の現象に即して、磨耗量を推定することができ、テーブルロール4のロールプロフィールを精度よく推定することができ、パスライン高さの不一致をより抑制することができる。
さらに、上記(1)の構成では、テーブルロール4のパスライン高さを、当該圧延前におけるロールプロフィールと、当該圧延において材料Sが接触するテーブルロール4の軸方向の領域である接触領域Rとを用いる。このため、テーブルロール4で搬送される材料Sの実際の高さを、パスライン高さとして用いることができることから、パスライン高さの不一致をより抑制することができる。
(2)上記(1)の構成において、1本目の材料Sを圧延する際に、テーブルロール4の磨耗量を実測し、実測された磨耗量からテーブルロールの軸方向に対する磨耗量の推移を示す初期のロールプロフィールを求め、初期のロールプロフィールと、1本目の材料Sの圧延において材料Sが接触するテーブルロールの軸方向の領域である接触領域と、からテーブルロールのパスライン高さを求め、テーブルロールのパスライン高さと、圧延機のパスライン高さとのズレを示す磨耗差分を求め、磨耗差分に基いて、圧延機のパスライン高さを調整する。
上記(2)の構成によれば、1本目の材料Sについて、上記(1)の構成と同様に、テーブルロール4のパスライン高さを、当該圧前におけるロールプロフィールと、当該圧延において材料Sが接触するテーブルロール4の軸方向の領域である接触領域Rとを用いる。このため、テーブルロール4で搬送される材料Sの実際の高さを、パスライン高さとして用いることができることから、パスライン高さの不一致をより抑制することができる。
(3)本発明の一態様に係る形鋼の圧延設備は、複数の材料Sを連続して圧延する形鋼の圧延設備であって、材料Sを圧延する圧延機と、圧延機の圧延方向の入り側に配される少なくともテーブルロールと、圧延機のパスライン高さを調整する制御部と、を備え、制御部は、2本目以降の材料Sを圧延する際に、直前の圧延による圧延機の圧延方向の入り側に配される少なくともテーブルロールの磨耗量を求め、求められた磨耗量と、直前の圧延前におけるテーブルロールのロールプロフィールとから、当該圧延前におけるテーブルロールのロールプロフィールを求め、当該圧延前におけるロールプロフィールと、当該圧延において材料Sが接触するテーブルロールの軸方向の領域である接触領域と、からテーブルロールのパスライン高さを求め、テーブルロールのパスライン高さと、圧延機のパスライン高さとのズレを示す磨耗差分を求め、磨耗差分に基いて、圧延機のパスライン高さを調整する。
上記(3)の構成によれば、上記(1)の構成と同様な効果をえることができる。
1 圧延設備
2 圧延ライン
3 第1中間圧延機
31 上ロール
32 下ロール
4 テーブルロール
5 制御部
6 加熱炉
7 粗圧延機
8 第2中間圧延機
9 仕上げ圧延機

Claims (3)

  1. 複数の材料を連続して圧延する圧延機を有する形鋼の圧延設備におけるパスライン高さの調整方法であって、
    2本目以降の材料を圧延する際に、
    直前の圧延による前記圧延機の圧延方向の入り側に配される少なくともテーブルロールの磨耗量を求める工程と、
    求められた磨耗量と、直前の圧延前における前記テーブルロールのロールプロフィールとから、当該圧延前における前記テーブルロールのロールプロフィールを求める工程と、
    当該圧延前におけるロールプロフィールと、当該圧延において材料が接触する前記テーブルロールの軸方向の領域である接触領域と、から前記テーブルロールのパスライン高さを求める工程と、
    前記テーブルロールのパスライン高さと、前記圧延機のパスライン高さとのズレを示す磨耗差分を求める工程と、
    前記磨耗差分に基いて、前記圧延機のパスライン高さを調整する工程と、を有することを特長とするパスライン高さの調整方法。
  2. 1本目の材料を圧延する際に、
    前記テーブルロールの磨耗量を実測し、実測された磨耗量から前記テーブルロールの軸方向に対する磨耗量の推移を示す初期のロールプロフィールを求める工程と、
    前記初期のロールプロフィールと、前記1本目の材料の圧延において材料が接触する前記テーブルロールの軸方向の領域である接触領域と、から前記テーブルロールのパスライン高さを求める工程と、
    前記テーブルロールのパスライン高さと、前記圧延機のパスライン高さとのズレを示す磨耗差分を求める工程と、
    前記磨耗差分に基いて、前記圧延機のパスライン高さを調整する工程と、
    を有することを特長とする請求項1に記載のパスライン高さの調整方法。
  3. 複数の材料を連続して圧延する形鋼の圧延設備であって、
    前記材料を圧延する圧延機と、
    前記圧延機の圧延方向の入り側に配される少なくともテーブルロールと、
    前記圧延機のパスライン高さを調整する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、
    2本目以降の材料を圧延する際に、
    直前の圧延による前記圧延機の圧延方向の入り側に配される少なくともテーブルロールの磨耗量を求め、
    求められた磨耗量と、直前の圧延前における前記テーブルロールのロールプロフィールとから、当該圧延前における前記テーブルロールのロールプロフィールを求め、
    当該圧延前におけるロールプロフィールと、当該圧延において材料が接触する前記テーブルロールの軸方向の領域である接触領域と、から前記テーブルロールのパスライン高さを求め、
    前記テーブルロールのパスライン高さと、前記圧延機のパスライン高さとのズレを示す磨耗差分を求め、
    前記磨耗差分に基いて、前記圧延機のパスライン高さを調整することを特長とする圧延設備。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN115138687A (zh) * 2021-03-29 2022-10-04 宝山钢铁股份有限公司 基于机架辊磨损数据的轧机轧制线标高修正方法

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