JP2019130500A - 油吸着マット及びその製造方法 - Google Patents

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真広 小川
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浩史 塩野
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Toshiaki Hashimoto
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Abstract

【課題】 海中に沈降する時間を調整することが可能な油吸着材を提供する。【解決手段】 好適には生理食塩水に対して24〜30日の溶解の半減期を有するアルカリアースシリケート繊維又は生体内低残存性繊維であって最大直径が40μm以下、平均繊維径が2〜10μmの溶解性繊維と、ラテックスと、無機系凝集剤とを有し、必要に応じて珪藻土又は珪藻土を主成分とする粘土からなるメジアン径10〜1000μmの多孔質粒子を50質量%以下の含有率で含有する成形体からなる油吸着マットであって、かさ密度が400kg/m3未満であり、好適には塩分濃度3.4質量%の食塩水に対する浮遊時間が1〜1680時間であってB重油の吸油量が0.5g/cm3以上である。【選択図】 なし

Description

本発明は、海上、河川及び湖沼等の水域に流出した油分を吸着することで汚染を防止する油吸着性能に優れた油吸着マット及びその製造方法に関する。
タンカー事故や工場災害等により海上、河川、湖沼等の水域に原油、重油等の油分が流出した場合、流出した油分を吸着して除去することが行われており、そのための油吸着材として、例えば特許文献1に記載のようなポリプロピレン繊維の不織布シートから構成された油吸着シートなどの合成樹脂系吸着材が提案されている。また、特許文献2には、油吸着材の素材として、コーヒー豆の絞り滓を焼成したものの他、木材、木炭、やし殻炭、亜炭などの多孔性材料を用いる技術が開示されており、特許文献3には油吸着材の素材としてセルロース繊維にシリコーン系などの撥水剤を含有させる技術が開示されている。
特開2014−039920号公報 特開平10−99851号公報 特開平05−321139号公報
上記の特許文献1に示すようなポリプロピレン繊維製のシート形状の油吸着材は、回収時に吸着した油が水流による圧力や重力などにより、水面に滴下又は漏出してしまうことが多いと記載されている。更に、海上の油を吸着したポリプロピレン繊維製の油吸着材は、回収されなければ海中に沈降することがあり、その場合は自然浄化されないので海底を汚染することが懸念される。回収された場合であっても、そのまま地中に埋めた場合は土壌汚染を引き起こすおそれがある。このように、ポリプロピレン繊維のような合成樹脂系繊維の油吸着材は耐久性に優れているため自然界において劣化や分解が進みにくく、かえって環境汚染を引き起こす可能性がある。
そのため、特許文献1のマット状油吸着部材では、ポリプロピレン繊維を素材とする不織布から構成された油吸着シートの一端側に折り返し部分が形成され、該折り返し部分に筒状に形成されたロープ通し穴と、袋状に形成された部分に油吸着材を装填封止してなる油吸着保持部とを有するものになっている。これにより、回収時に吸着した油が水流による圧力や重力などにより、水面に滴下又は漏出するのを抑えることができると思われるが、かかる構造を有する油吸着材は製造コストが高くなるうえ、取り扱いが容易ではないと考えられる。
一方、特許文献2に示すような微細孔を有する多孔性材料からなる従来の油吸着材は、一般的に重合度の高い高粘度の油分の場合は微細孔に入りにくくなるので吸着しにくくなると思われる。また、特許文献3に示すようなセルロース繊維からなる油吸着材は、撥水剤を含有させることで吸着量を向上させることはできると思われるものの、油保持力についても向上させることができるとは考えにくい。本発明は上記した従来の状況に鑑みてなされたものであり、海中に沈降する時間を調整することが可能な油吸着材を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明に係る油吸着マットは、溶解性繊維とラテックスと無機系凝集剤とを有する成形体からなり、かさ密度が400kg/m未満であることを特徴としている。また、本発明に係る油吸着マットの製造方法は、撹拌中の水に溶解性繊維及びラテックスを投入して分散させる分散工程と、前記分散工程で得たスラリーに無機系凝集剤を添加して凝集させる凝集工程と、前記凝集工程で凝集した固形分を吸引成形してから乾燥させる成形工程とを有することを特徴としている。
本発明によれば海中に沈降する時間を調整することが可能な油吸着材を提供することができる。
以下、本発明に係る油吸着マットの実施形態について説明する。この本発明の実施形態の油吸着マットは、溶解性繊維とラテックスと無機系凝集剤とを有する無機繊維質成形体から構成されており、かさ密度が400kg/m未満である。これにより、海上、河川及び湖沼等の水域に流出した油分を良好に吸着することができ、該油分による水域の汚染を抑えることができる。この油吸着マットの吸油性能は、海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律の施行規則第33条の3に記載の油吸着材の型式承認試験で定められている方法に基づいて測定したB重油の吸油量が0.5g/cm以上であるのが好ましく、0.6g/cm以上であるのがより好ましい。このB重油の吸油量は油吸着マットのかさ密度にほぼ反比例しており、例えばかさ密度が277kg/m以下であれば、B重油の吸油量0.81g/cm以上を確保することができ、かさ密度が380kg/m以下であれば、B重油の吸油量0.65g/cm以上を確保することができる。
上記の油吸着マットの構成要素のうち、溶解性繊維は、環境や人体に及ぼす悪影響が小さく、また、該無機繊維質成形体に油を分解する働きを有するバクテリアを付着させることで、吸着した油をバクテリアで分解させることができ、また、溶解性繊維自体は日数の経過と共に徐々に溶解していくため、油吸着材が回収されなかった場合であっても、海中汚染はほとんど生じなくなる。このような特徴を有する溶解性繊維としては、アルカリアースシリケート(以降AESとも称する)繊維、又は生体内低残存性繊維を挙げることができる。
上記の繊維のうち、AES繊維はSiO−MgO−CaO系の無機繊維であり、NaO、KO、CaO、MgO、BaOなどのアルカリ酸化物やアルカリ土類酸化物の化学組成物を18質量%以上含んでいる。一方、生体内低残存性繊維は、吸入により肺内に侵入した繊維が体外へ排出され易いように材料設計された高温用耐熱繊維であり、具体的にはラット肺の気道内注入による繊維の生体内持続性試験を行ったときのEU指令の免除規定NotaQに適合すると認められる繊維である。
上記の溶解性繊維は、平均繊維径が2〜10μmであるのが好ましく、3〜6μmであるのがより好ましい。この平均繊維径が2μm未満では、繊維強度が低くなって折れやすくなるため、脆くて発塵しやすいマットになるおそれがある。逆に、この平均繊維径が10μm超えると、比表面積が小さくなって繊維同士の絡みが少なくなり、成形体の強度が低くなるおそれがある。また、上記の溶解性繊維は、最大直径が40μm以下であるのが好ましく、30μm以下であるのがより好ましく、20μm以下であるのが最も好ましい。この最大直径が40μmを超えると、作業者が取り扱う際にチクチク感を感じやすくなり、作業性に支障が出るおそれがある。なお、上記の溶解性繊維の平均繊維径とは、測定対象の溶解性繊維のサンプルを走査電子顕微鏡(SEM)にセットして複数枚撮影し、その中から任意に選んだ200本以上の繊維径を測定し、それらを算術平均して得た値であり、上記の溶解性繊維の最大直径とは、上記の測定した200本以上の繊維径の中の最大値である。
上記の溶解性繊維は、SiOを40〜80質量%含有し、且つアルカリ金属及びアルカリ土類金属のうちの少なくとも一方を合計18〜40質量%含有するのが好ましく、SiOを60〜80質量%含有し、且つアルカリ金属及びアルカリ土類金属のうちの少なくとも一方を合計19〜37質量%含有するのがより好ましい。上記の好適な化学組成の範囲内であれば、溶解性繊維の溶解の半減期を24〜30日にすることができる。ここで溶解の半減期とは、蒸留水100mLにNaClを0.9gを溶解させて得た生理食塩水に溶解性繊維を4日間浸漬した後の重量減量率の結果から外挿することで求めたものである。上記のように溶解性繊維の溶解の半減期を24〜30日にすることで、油吸着マットの作製段階でその粉塵が体内に入った時、体内に残存する期間を推定することができるうえ、海水中に残存する期間も有効に推定することができる。
本発明の実施形態の油吸着マットは、珪藻土からなる多孔質粒子又は珪藻土を主成分とする粘土からなる多孔質粒子を50質量%以下の含有率で更に含んでいてもよい。この多孔質粒子の含有率が50質量%を超えると、油吸着マットとしての形状保持が困難になる。なお、該多孔質粒子と上記溶解性繊維との含有率の合計は、55〜95質量%であるのが好ましい。このように、珪藻土又はこれを含む粘土からなる多孔性粒子を含有させることで、低粘度から高粘度までの油を吸着できるうえ、油の保持力に優れているため、海水から引き上げて回収する時や、風、波、及び海流の影響を受けた時に油が染み出しにくくなる。
上記の多孔質粒子は、メジアン径が10〜1000μmが好ましく、20〜500μmがより好ましい。このメジアン径が10μm未満では油分の吸着効果が低下し、逆にメジアン径が1000μmを超えると成形時に上記の溶解性繊維と多孔質粒子とを均一に混合するのが困難になるため、成形体内においてこれら溶解性繊維と多孔質粒子の分布が不均一となり、所望の特性を有する成形体が得られなくなるおそれがある。
また、上記の多孔質粒子は、気孔径がおおよそ0.1〜100μmの範囲内でばらついているのが好ましい。これにより、粘度の異なる油を吸着することができるうえ、一旦吸着した油が放出されにくくなる。多孔質粒子として珪藻土又はこれを主成分とする粘土を使用する理由は、大小の気孔を有していることから含水速度を調整しやすいためである。上記の多孔質粒子は造粒した珪藻土の乾燥体又は焼成体を含むのが好ましく、これにより油吸着マットの成形が容易になる。なお、上記のメジアン径は、「JIS Z8825 粒子径解析−レーザ回折・散乱法」によって測定したものであり、気孔径は「JIS R1665 ファインセラミックスの水銀圧入法による成形体気孔径分布試験方法」によって測定したものである。
本発明の実施形態の油吸着マットを構成するラテックスは、天然ゴム系ラテックス、及び合成ゴム系ラテックスのいずれでもよい。このラテックスは、油吸着マットに2.0〜30.0重量%含まれるのが好ましく、2.5〜22.2重量%含まれるのがより好ましく、3.3〜6.5質量%含まれるのが最も好ましい。本発明の実施形態の油吸着マットは、溶解性繊維、珪藻土、ラテックス、及び無機系凝集剤の配合割合を適宜調整することにより、油分吸着性能を有する無機繊維質成形体が海水中に沈降する時間を調整することができる。これにより、生理食塩水に対する油吸着マットの浮遊時間を1〜1680時間の範囲内で調整することが可能になる。
本発明の実施形態においては、撥水性を持ち且つ油に溶解する特性を持つ材料を油吸着マットに含浸あるいは塗布してもよい。このような材料としては、ワックス系、シリコーン系の撥水剤を挙げることができる。このように油吸着マットに撥水剤を含浸あるいは塗布することによって浮力の調整ができるので、油吸着マットの浮遊時間をより広い範囲で調整することが可能になる。
本発明の実施形態の油吸着マットを構成する無機系凝集剤は、上記の溶解性繊維、ラテックス、及び必要に応じて添加される多孔質粒子を凝集させるものであり、これにより成形体としての形状を保持することができる。この無機系凝集剤は、油吸着マットに2.0〜30.0重量%含まれるのが好ましく、2.5〜22.2重量%含まれるのがより好ましく、3.3〜6.5質量%含まれるのが最も好ましい。上記のように凝集剤に有機系ではなく無機系を用いる理由は、有機系凝集剤では海水に溶けたり海水により膨潤したりして、形状保持ができないからである。
上記の本発明の実施形態の油吸着マットを作製する方法としては、例えば撹拌機付きの容器に所定量の水を入れ、この水を攪拌しながら溶解性繊維及びラテックスと、必要に応じて用いられる多孔質粒子とを投入して分散させる分散工程と、該分散工程で得たスラリーに無機系凝集剤を投入して凝集させる凝集工程と、該凝集工程で凝集した固形分を吸引成形してから乾燥させる成形工程とからなる。この方法により、溶解性繊維を2次元ランダムに配向させることができる。また、かさ密度を210kg/m以上400kg/m未満にすると共に、見かけ気孔率を84〜91%にすることができる。
次に、本発明の実施例及び比較例の油吸着マットを複数種類作製し、それらの各々について、かさ密度及び見かけ気孔率を、JIS R2614に準拠して測定した。また、吸油量を、海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律の施行規則第33条の3に記載の油吸着材の型式承認試験で定められている方法により測定した。更に、浮遊時間として約2000mLの食塩水(塩分濃度3.4%)が入ったビーカーに、50mm×50mm×25mmのサンプルを浮かべて沈み始めるまでの時間を計測した。なお、溶解性繊維は、そのサンプルを走査電子顕微鏡(SEM)にセットして複数枚撮影し、その中から任意に選択した200本の繊維径を測定し、それらを算術平均して平均繊維径とし、それらのうちの最大値を最大直径とした。
(実施例1)
イソライト工業株式会社製の溶解性繊維であるBSSRバルク(AES繊維で且つ生体内低残存性繊維であり、平均繊維径5.7μm、最大直径28.0μm、SiOの含有量73質量%、CaO及びMgOの含有量22質量%である)95質量部と、日本ゼオン株式会社製のラテックス(型番Nipol LX812)2.5質量部とを攪拌中の水に投入して分散させた後、浅田化学工業社製の無機系凝集剤(17%粉末硫酸アルミニウム)2.5質量部を添加して凝集させ、この凝集した固形分を吸引成形してから乾燥させて無機繊維質成形体100質量部からなる油吸着マットを得た。この油吸着マットのかさ密度は216kg/m、見かけ気孔率は91%、吸油量は0.85g/cm、浮遊時間は52時間であった。この油吸着マットは吸着した油の流出がほとんどなく、油の保持力に優れていた。また、油を吸着した成形体を700℃×5時間の加熱処理を行った後に重量を測定した結果、油を吸着する前の重量からラテックスの重量を引いた値とほぼ同等であり、吸着した油は燃焼してほとんど残っていないことが確認できた。
(実施例2)
イソライト工業株式会社製の溶解性繊維であるBSSRバルク(AES繊維で且つ生体内低残存性繊維であり、平均繊維径5.5μm、最大直径21.2μm、SiOの含有量73質量%、CaO及びMgOの含有量22質量%である)81.4質量部と、焼成した珪藻土(メジアン径1000μm)13.6質量部と、実施例1と同じラテックス2.5質量部とを攪拌中の水に投入して分散させた後、実施例1と同じ無機系凝集剤2.5質量部を添加して凝集させ、この凝集した固形分を吸引成形してから乾燥させて無機繊維質成形体100質量部からなる油吸着マットを得た。この油吸着マットのかさ密度は373kg/m、見かけ気孔率は85%、吸油量は0.73g/cm、浮遊時間は44時間であった。また、油の保持力及び加熱処理時の燃焼性については実施例1と同様の結果が得られた。
(実施例3)
イソライト工業株式会社製の溶解性繊維であるBSSRバルク(AES繊維で且つ生体内低残存性繊維であり、平均繊維径5.5μm、最大直径21.2μm、SiOの含有量73質量%、CaO及びMgOの含有量22質量%である)50.6質量部と、焼成した珪藻土(メジアン径500μm)5.0質量部と、実施例1と同じラテックス22.2質量部とを攪拌中の水に投入して分散させた後、実施例1と同じ無機系凝集剤22.2質量部を添加して凝集させ、この凝集した固形分を吸引成形してから乾燥させて無機繊維質成形体100質量部からなる油吸着マットを得た。この油吸着マットのかさ密度は355kg/m、見かけ気孔率は86%、吸油量は0.73g/cm、浮遊時間は23日間であった。また、油の保持力及び加熱処理時の燃焼性については実施例1と同様の結果が得られた。
(実施例4)
イソライト工業株式会社製の溶解性繊維であるBSSRバルク(AES繊維で且つ生体内低残存性繊維であり、平均繊維径2.6μm、最大直径15.2μm、SiOの含有量73質量%、CaO及びMgOの含有量22質量%である)45質量部と、焼成した珪藻土(メジアン径500μm)50質量部と、実施例1と同じラテックス2.5質量部とを攪拌中の水に投入して分散させた後、実施例1と同じ無機系凝集剤2.5質量部を添加して凝集させ、この凝集した固形分を吸引成形してから乾燥させて無機繊維質成形体100質量部からなる油吸着マットを得た。この油吸着マットのかさ密度は380kg/m、見かけ気孔率は84%、吸油量は0.66g/cm、浮遊時間は35時間であった。また、油の保持力及び加熱処理時の燃焼性については実施例1と同様の結果が得られた。
(実施例5)
イソライト工業株式会社製の溶解性繊維であるBSSRバルク(AES繊維で且つ生体内低残存性繊維であり、平均繊維径7.9μm、最大直径39.1μm、SiOの含有量73質量%、CaO及びMgOの含有量22質量%である)65.2質量部と、乾燥した珪藻土(メジアン径15μm)25.0質量部と、実施例1と同じラテックス4.9質量部とを攪拌中の水に投入して分散させた後、実施例1と同じ無機系凝集剤4.9質量部を添加して凝集させ、この凝集した固形分を吸引成形してから乾燥させて無機繊維質成形体100質量部からなる油吸着マットを得た。この油吸着マットのかさ密度は323kg/m、見かけ気孔率は86%、吸油量は0.74g/cm、浮遊時間は21日+6時間であった。また、油の保持力及び加熱処理時の燃焼性については実施例1と同様の結果が得られた。
(実施例6)
イソライト工業株式会社製の溶解性繊維であるBSSRバルク(AES繊維で且つ生体内低残存性繊維であり、平均繊維径2.6μm、最大直径15.2μm、SiOの含有量73質量%、CaO及びMgOの含有量22質量%である)43.5質量部と、乾燥した珪藻土(メジアン径15μm)50.0質量部と、実施例1と同じラテックス3.3質量部とを攪拌中の水に投入して分散させた後、実施例1と同じ無機系凝集剤3.3質量部を添加して凝集させ、この凝集した固形分を吸引成形してから乾燥させて無機繊維質成形体100質量部からなる油吸着マットを得た。この油吸着マットのかさ密度は358kg/m、見かけ気孔率は84%、吸油量は0.67g/cm、浮遊時間は12時間であった。また、油の保持力及び加熱処理時の燃焼性については実施例1と同様の結果が得られた。
(実施例7)
イソライト工業株式会社製の溶解性繊維であるBSSRバルク(AES繊維で且つ生体内低残存性繊維であり、平均繊維径2.6μm、最大直径15.2μm、SiOの含有量73質量%、CaO及びMgOの含有量22質量%である)87.0質量部と、実施例1と同じラテックス6.5質量部とを攪拌中の水に投入して分散させた後、実施例1と同じ無機系凝集剤6.5質量部を添加して凝集させ、この凝集した固形分を吸引成形してから乾燥させて無機繊維質成形体100質量部からなる油吸着マットを得た。この油吸着マットのかさ密度は321kg/m、見かけ気孔率は86%、吸油量は0.75g/cm、浮遊時間は1時間であった。また、油の保持力及び加熱処理時の燃焼性については実施例1と同様の結果が得られた。
(実施例8)
イソライト工業株式会社製の溶解性繊維であるBSSRバルク(AES繊維で且つ生体内低残存性繊維であり、平均繊維径2.6μm、最大直径15.2μm、SiOの含有量73質量%、CaO及びMgOの含有量22質量%である)75.9質量部と、焼成した珪藻土(メジアン径1000μm)12.7質量部と、実施例1と同じラテックス5.7質量部とを攪拌中の水に投入して分散させた後、実施例1と同じ無機系凝集剤5.7質量部を添加して凝集させ、この凝集した固形分を吸引成形してから乾燥させて無機繊維質成形体100質量部からなる油吸着マットを得た。この油吸着マットのかさ密度は313kg/m、見かけ気孔率は86%、吸油量は0.70g/cm、浮遊時間は7日間であった。また、油の保持力及び加熱処理時の燃焼性については実施例1と同様の結果が得られた。
(実施例9)
イソライト工業株式会社製の溶解性繊維であるBSSRバルク(AES繊維で且つ生体内低残存性繊維であり、平均繊維径2.6μm、最大直径15.2μm、SiOの含有量73質量%、CaO及びMgOの含有量22質量%である)75.9質量部と、焼成した珪藻土(メジアン径500μm)12.7質量部と、実施例1と同じラテックス5.7質量部とを攪拌中の水に投入して分散させた後、実施例1と同じ無機系凝集剤5.7質量部を添加して凝集させ、この凝集した固形分を吸引成形してから乾燥させて無機繊維質成形体100質量部からなる油吸着マットを得た。この油吸着マットのかさ密度は304kg/m、見かけ気孔率は87%、吸油量は0.73g/cm、浮遊時間は5時間30分であった。また、油の保持力及び加熱処理時の燃焼性については実施例1と同様の結果が得られた。
(実施例10)
イソライト工業株式会社製の溶解性繊維であるBSSRバルク(AES繊維で且つ生体内低残存性繊維であり、平均繊維径2.6μm、最大直径15.2μm、SiOの含有量73質量%、CaO及びMgOの含有量22質量%である)75.9質量部と、焼成した珪藻土(メジアン径23μm)12.7質量部と、実施例1と同じラテックス5.7質量部とを攪拌中の水に投入して分散させた後、実施例1と同じ無機系凝集剤5.7質量部を添加して凝集させ、この凝集した固形分を吸引成形してから乾燥させて無機繊維質成形体100質量部からなる油吸着マットを得た。この油吸着マットのかさ密度は321kg/m、見かけ気孔率は87%、吸油量は0.65g/cm、浮遊時間は2時間40分であった。また、油の保持力及び加熱処理時の燃焼性については実施例1と同様の結果が得られた。
(実施例11)
イソライト工業株式会社製の溶解性繊維であるBSSRバルク(AES繊維で且つ生体内低残存性繊維であり、平均繊維径2.6μm、最大直径15.2μm、SiOの含有量73質量%、CaO及びMgOの含有量22質量%である)74.1質量部と、焼成した珪藻土(メジアン径500μm)14.8質量部と、実施例1と同じラテックス5.6質量部とを攪拌中の水に投入して分散させた後、実施例1と同じ無機系凝集剤5.6質量部を添加して凝集させ、この凝集した固形分を吸引成形してから乾燥させて無機繊維質成形体100質量部からなる油吸着マットを得た。この油吸着マットのかさ密度は259kg/m、見かけ気孔率は89%、吸油量は0.82g/cm、浮遊時間は11時間であった。また、油の保持力及び加熱処理時の燃焼性については実施例1と同様の結果が得られた。
(実施例12)
イソライト工業株式会社製の溶解性繊維であるBSSRバルク(AES繊維で且つ生体内低残存性繊維であり、平均繊維径2.6μm、最大直径15.2μm、SiOの含有量73質量%、CaO及びMgOの含有量22質量%である)69.0質量部と、焼成した珪藻土(メジアン径500μm)20.7質量部と、実施例1と同じラテックス5.2質量部とを攪拌中の水に投入して分散させた後、実施例1と同じ無機系凝集剤5.2質量部を添加して凝集させ、この凝集した固形分を吸引成形してから乾燥させて無機繊維質成形体100質量部からなる油吸着マットを得た。この油吸着マットのかさ密度は265kg/m、見かけ気孔率は89%、吸油量は0.82g/cm、浮遊時間は2時間50分であった。また、油の保持力及び加熱処理時の燃焼性については実施例1と同様の結果が得られた。
(実施例13)
イソライト工業株式会社製の溶解性繊維であるBSSRバルク(AES繊維で且つ生体内低残存性繊維であり、平均繊維径2.6μm、最大直径15.2μm、SiOの含有量73質量%、CaO及びMgOの含有量22質量%である)64.5質量部と、焼成した珪藻土(メジアン径500μm)25.8質量部と、実施例1と同じラテックス4.8質量部とを攪拌中の水に投入して分散させた後、実施例1と同じ無機系凝集剤4.8質量部を添加して凝集させ、この凝集した固形分を吸引成形型してから乾燥させて無機繊維質成形体100質量部からなる油吸着マットを得た。この油吸着マットのかさ密度は271kg/m、見かけ気孔率は89%、吸油量は0.81g/cm、浮遊時間は3時間であった。また、油の保持力及び加熱処理時の燃焼性については実施例1と同様の結果が得られた。
(実施例14)
イソライト工業株式会社製の溶解性繊維であるBSSRバルク(AES繊維で且つ生体内低残存性繊維であり、平均繊維径2.6μm、最大直径15.2μm、SiOの含有量73質量%、CaO及びMgOの含有量22質量%である)60.6質量部と、焼成した珪藻土(メジアン径500μm)30.3質量部と、実施例1と同じラテックス4.5質量部とを攪拌中の水に投入して分散させた後、実施例1と同じ無機系凝集剤4.5質量部を添加して凝集させ、この凝集した固形分を吸引成形してから乾燥させて無機繊維質成形体100質量部からなる油吸着マットを得た。この油吸着マットのかさ密度は277kg/m、見かけ気孔率は89%、吸油量は0.81g/cm、浮遊時間は70日(1680時間)以上であった。また、油の保持力及び加熱処理時の燃焼性については実施例1と同様の結果が得られた。
(比較例1)
無機繊維質成形体100質量部からなる油吸着マットを作製すべく、イソライト工業株式会社製の溶解性繊維であるBSSRバルク(AES繊維で且つ生体内低残存性繊維であり、平均繊維径5.5μm、最大直径21.2μm、SiOの含有量73質量%、CaO及びMgOの含有量22質量%である)40質量部と、焼成した珪藻土(メジアン径500μm)55質量部と、実施例1と同じラテックス2.5質量部とを攪拌中の水に投入して分散させた後、実施例1と同じ無機系凝集剤2.5質量部を添加して凝集させ、この凝集した固形分を吸引成形した。しかし、得られた成形体は非常にもろく、ハンドリングの際に崩れてしまい、評価できる成形体が得られなかった。そのため、かさ密度、見かけ気孔率、吸油量、及び浮遊時間の評価ができなかった。上記の実施例1〜14及び比較例1の油吸着マットの評価結果を、それらの組成、かさ密度及び見かけ気孔率と共に下記表1に示す。
Figure 2019130500

Claims (13)

  1. 溶解性繊維とラテックスと無機系凝集剤とを有する成形体からなり、かさ密度が400kg/m未満であることを特徴とする油吸着マット。
  2. 前記溶解性繊維が、アルカリアースシリケート繊維又は生体内低残存性繊維であることを特徴とする、請求項1に記載の油吸着マット。
  3. 珪藻土又は珪藻土を主成分とする粘土からなる多孔質粒子を50質量%以下の含有率で更に有しており、該多孔質粒子と溶解性繊維との含有率の合計が55〜95質量%であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の油吸着マット。
  4. 前記珪藻土又は珪藻土を主成分とする粘土が、造粒した珪藻土の乾燥体又は焼成体を含むことを特徴とする、請求項3に記載の油吸着マット。
  5. 前記多孔質粒子はメジアン径が10〜1000μmであることを特徴とする、請求項3又は4に記載の油吸着マット。
  6. 前記溶解性繊維の最大直径が40μm以下であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の油を吸着するマット。
  7. 前記溶解性繊維は平均繊維径が2〜10μmであり、且つランダム配向性を持つことを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の油吸着マット。
  8. 前記溶解性繊維がSiOを40〜80質量%含有し、且つアルカリ金属及びアルカリ土類金属のうちの少なくとも一方を合計18〜40質量%含有することを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の油吸着マット。
  9. かさ密度の下限値が210kg/mであり且つ見かけ気孔率が84〜91%であることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載の油吸着マット。
  10. 撥水性を持ち且つ油に溶解する特性を持つ材料を含浸又は塗布したことを特徴とする、請求項1〜9のいずれか1項に記載の油吸着マット。
  11. 塩分濃度3.4質量%の食塩水に対する浮遊時間が1〜1680時間であることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載の油吸着マット。
  12. 海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律の施行規則第33条の3に記載の油吸着材の型式承認試験で定められているB重油の吸油量が0.5g/cm以上であることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載の油吸着マット。
  13. 撹拌中の水に溶解性繊維及びラテックスを投入して分散させる分散工程と、前記分散工程で得たスラリーに無機系凝集剤を添加して凝集させる凝集工程と、前記凝集工程で凝集した固形分を吸引成形してから乾燥させる成形工程とを有することを特徴とする油吸着マットの製造方法。
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