JP2019129862A - 遊技機 - Google Patents

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大介 森井
Daisuke Morii
大介 森井
園田 欽章
Yoshiaki Sonoda
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Abstract

【課題】遊技の興趣を向上できる。【解決手段】遊技機は、大当り時に大当り後の遊技状態の決定(振り分け)に用いる振分部を備え、大当り確定後かつ大当り開始前に振分部によって大当り終了後の遊技状態を振り分ける。遊技機は、振分部による振分結果が「確変50回かつ電サポ50回」である場合には大当り状態St2から特定状態1St3へと遷移させ、振分結果が「確変50回かつ電サポなし」である場合には、大当り状態St2から小当りにより獲得賞球数を増大させる遊技性を有する特定状態2St4へと遷移させ、振分結果が「通常かつ電サポ50回」である場合には大当り状態St2から通常状態2St5へと遷移させる。【選択図】図80

Description

本発明は、遊技機に関する。
遊技領域において遊技球を振分部でゲートに振り分け、ゲートへの振分結果にもとづいて大当りを発生させる遊技機がある。
特開2003−180999号公報
しかしながら、提案の遊技機では、遊技球をゲートへ振り分ける演出で興趣向上効果を十分に発揮できない場合があった。
1つの側面では、本発明は、遊技の興趣を向上可能な遊技機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、以下に示すような、遊技機が提供される。遊技機は、第1振分手段と、制御手段とを備える。第1振分手段は、遊技球が通過する第1ゲートを複数有し、案内された遊技球を第1ゲートのいずれかに振り分ける。制御手段は、始動条件の成立にもとづいてゲームを実行し、ゲームの結果が予め定めた特別結果を導出した場合に遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生可能であり、特別遊技状態を発生させるとき、第1ゲートごとに特別遊技状態が終了した後の特別遊技状態終了後遊技状態を割り当てるとともに、特別結果の導出に関連して特定される特定遊技球を特別遊技状態の発生前に第1振分手段へと案内し、第1振分手段による遊技球の振分結果にもとづいて特別遊技状態終了後遊技状態を決定する。
1態様によれば、遊技機において、遊技の興趣を向上できる。
第1の実施形態の遊技機の一例を示す斜視図である。 第1の実施形態の遊技盤の一例を示す正面図である。 第1の実施形態の遊技機の制御システムの一例を示すブロック図である。 第1の実施形態の演出制御装置の構成の一例を示すブロック図である。 第1の実施形態の一括表示装置の一例を示す図である。 第1の実施形態のメイン処理のフローチャートを示す図(その1)である。 第1の実施形態のメイン処理のフローチャートを示す図(その2)である。 第1の実施形態のタイマ割込み処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の払出コマンド送信処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の入賞数カウンタ領域の構造例を示す図である。 第1の実施形態の入賞口スイッチ/状態監視処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の始動口スイッチ監視処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態のハード乱数取得処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の特図始動口1スイッチ処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の特図始動口2スイッチ処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の特図保留情報判定処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の特図1ゲーム処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の特図2ゲーム処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の特図1普段処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の特図2普段処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の特図1変動開始処理のフローチャートを示す図(その1)である。 第1の実施形態の特図1変動開始処理のフローチャートを示す図(その2)である。 第1の実施形態の特図2変動開始処理のフローチャートを示す図(その1)である。 第1の実施形態の特図2変動開始処理のフローチャートを示す図(その2)である。 第1の実施形態の変動開始情報設定処理のフローチャートを示す図(その1)である。 第1の実施形態の変動開始情報設定処理のフローチャートを示す図(その2)である。 第1の実施形態の高確率変動回数更新処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の特図1変動中処理のフローチャートを示す図(その1)である。 第1の実施形態の特図1変動中処理のフローチャートを示す図(その2)である。 第1の実施形態の特図2変動中処理のフローチャートを示す図(その1)である。 第1の実施形態の特図2変動中処理のフローチャートを示す図(その2)である。 第1の実施形態の特図1表示中処理移行設定処理1のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の特図2表示中処理移行設定処理1のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の特図1表示中処理移行設定処理2のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の特図2表示中処理移行設定処理2のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の特図1表示中処理のフローチャートを示す図(その1)である。 第1の実施形態の特図1表示中処理のフローチャートを示す図(その2)である。 第1の実施形態の特図1表示中処理のフローチャートを示す図(その3)である。 第1の実施形態の特図2表示中処理のフローチャートを示す図(その1)である。 第1の実施形態の特図2表示中処理のフローチャートを示す図(その2)である。 第1の実施形態の特図2表示中処理のフローチャートを示す図(その3)である。 第1の実施形態の外部情報編集処理のフローチャートを示す図(その1)である。 第1の実施形態の外部情報編集処理のフローチャートを示す図(その2)である。 第1の実施形態の演出制御装置におけるメイン処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の演出制御装置における受信コマンドチェック処理のフローチャートを示す図である。 第1の実施形態の演出制御装置における受信コマンド解析処理のフローチャートを示す図である。 第2の実施形態の遊技機の遊技盤の一例を示す正面図である。 第2の実施形態のサブ表示装置の一例を示す図である。 第2の実施形態の表示装置の表示画面の一例を示す図である。 第2の実施形態の遊技機における演出態様の一例を示す図(その1)である。 第2の実施形態の遊技機における演出態様の一例を示す図(その2)である。 第2の実施形態の遊技機における演出態様の一例を示す図(その3)である。 第2の実施形態の炎の表示態様と、カウント結果と、期待度との関係の一例を示す図である。 第2の実施形態におけるカウント演出、導火線演出、および大当り報知演出の実行タイミングの一例を示すタイミングチャートである。 第2の実施形態のカウント演出実行時の演出態様決定処理のフローチャートを示す図である。 第3の実施形態のサブ表示装置の姿勢状態の一例を示す図である。 第3の実施形態の表示装置における表示画面の一例を示す図(その1)である。 第3の実施形態の表示装置における表示画面の一例を示す図(その2)である。 第3の実施形態のサブ表示装置における図柄切替による図柄変動の一例を示す図である。 第3の実施形態のサブ表示装置における横スクロールによる図柄変動の一例を示す図である。 第3の実施形態の演出制御装置における表示演出決定処理のフローチャートを示す図である。 第3の実施形態のプッシュボタンにおけるプッシュボタンLEDおよびタッチセンサの配置例を示す図である。 第3の実施形態のプッシュボタン操作とサブ表示装置の姿勢変更状態との関係の一例を示す図である。 第3の実施形態の変形例1のサブ表示装置の姿勢変更状態と変動表示の一例を示す図である。 第3の実施形態の変形例2のサブ表示装置の姿勢変更状態と変動表示の一例を示す図である。 第3の実施形態の変形例3のサブ表示装置における変動表示の一例を示す図である。 第3の実施形態の変形例4のサブ表示装置における変動表示の一例を示す図(その1)である。 第3の実施形態の変形例4のサブ表示装置における変動表示の一例を示す図(その2)である。 第4の実施形態の遊技状態遷移図と確率変動状態の一例を示す図である。 第4の実施形態の表示装置における表示画面の一例を示す図(その1)である。 第4の実施形態の表示装置における表示画面の一例を示す図(その2)である。 第4の実施形態の表示装置における表示画面の一例を示す図(その3)である。 第4の実施形態の小当り時の条件別大図柄表示態様の一例を示す図である。 第4の実施形態の演出制御装置における小当り図柄決定処理のフローチャートを示す図である。 第4の実施形態の保留記憶と小当り図柄の一例を示す図である。 第5の実施形態の遊技機の遊技盤の一例を示す正面図である。 第5の実施形態の案内部の一例を示す図である。 第5の実施形態の振分部の一例を示す図である。 第5の実施形態の振分部の振分時の態様と振分内容との対応関係の一例を示す図である。 第5の実施形態の遊技状態遷移図と確率変動状態の一例を示す図である。 第5の実施形態の遊技機の大当り時案内部制御処理のフローチャートを示す図である。 第5の実施形態の変形例1の振分部の振分内容の一例を示す図である。 第5の実施形態の変形例2の振分部の振分時の態様の一例を示す図である。 第5の実施形態の変形例3の振分部の振分時の態様と振分内容との対応関係の一例を示す図である。 第5の実施形態の変形例4の遊技機の遊技盤の一例を示す正面図である。 第5の実施形態の変形例4の第1振分部の一例である。 第5の実施形態の変形例4の特別変動入賞装置の一例である。 第5の実施形態の変形例4の特別変動入賞装置が有する第2振分部の一例を示す図である。 第5の実施形態の変形例4の各振分部の振分時の態様と振分内容との対応関係の一例を示す図である。 第5の実施形態の変形例4の遊技機の大当り時案内部制御処理のフローチャートを示す図である。
以下、図面を参照して実施形態を詳細に説明する。
[第1の実施形態]
まず、第1の実施形態を図面にもとづいて説明する。図1は、第1の実施形態の遊技機の一例を示す斜視図である。
第1の実施形態の遊技機10は、前面枠12を備え、該前面枠12は、外枠(支持枠)11に開閉回動可能に組み付けられている。遊技盤30(図2参照)は、前面枠12の表側に形成された収納部(図示省略)に収納されている。また、前面枠(本体枠)12には、遊技盤30の前面を覆うカバーガラス(透明部材)14を備えたガラス枠(透明板保持枠)15が取り付けられている。
また、ガラス枠15の左右には、内部にランプやLED等を内蔵し装飾や演出、および異常発生時の報知(たとえば、払出異常が発生した場合はランプやLED等を異常報知色(たとえば、赤色)で点灯(点滅)させる)のために発光する枠装飾装置18や、音響(たとえば、効果音)を発するスピーカ(上スピーカ)19aが設けられている。さらに、前面枠12の下部にもスピーカ(下スピーカ)19bが設けられている。また、異常発生時はスピーカ19a,19bから音声で異常内容が報知されるようになっている。なお、ガラス枠15の所定部位に払出異常報知用のランプを設けるようにしてもよい。
また、前面枠12の下部には、図示しない打球発射装置に遊技球を供給する上皿(貯留皿)21、遊技機10の裏面側に設けられている払出ユニットから払い出された遊技球が流出する上皿球出口22、上皿21が一杯になった状態で払い出された遊技球を貯留する下皿(受皿)23および打球発射装置の操作部24等が設けられている。さらに、上皿21の上縁部には、遊技者が各種オプションの設定をおこなうオプション設定部25が設けられている。このオプション設定部25の上面の周囲には複数の選択ボタンスイッチ25aが設けられ、オプション設定部25の上面の中央には決定ボタンスイッチ25bが設けられている。なお、オプション設定部25は、遊技者が演出態様を設定する演出設定部として機能する。この場合、選択ボタンスイッチ25aは、演出態様を選択する演出ボタンスイッチとして機能し、決定ボタンスイッチ25bは、演出態様を決定する決定ボタンスイッチとして機能する。さらに、前面枠12下部右側には、前面枠12やガラス枠15を開放したり施錠したりする鍵を挿入するための鍵穴26が設けられている。
なお、選択ボタンスイッチ25aが演出ボタンスイッチとして機能する場合、遊技機10は、選択ボタンスイッチ25aと決定ボタンスイッチ25bとから受け付けた遊技者の操作にもとづいて、遊技者の操作を介入させた演出をおこなうことができる。たとえば、遊技者の操作を介入させた演出は、表示装置(変動表示装置)41(図2参照)における変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)における演出があり、遊技機10は、表示装置41に表示するキャラクタを動作させたり、表示装置41に表示される飾り特図変動表示ゲームにおける識別情報を停止させたりすることができる。
また、オプション設定部25の右方には、遊技者が隣接する球貸機から球貸しを受ける場合に操作する球貸ボタン27、球貸機のカードユニットからプリペイドカードを排出させるために操作する排出ボタン28、プリペイドカードの残高を表示する残高表示部(図示省略)等が設けられている。この第1の実施形態の遊技機10においては、遊技者が上記操作部24を回動操作することによって、打球発射装置が上皿21から供給される遊技球を遊技盤30前面の遊技領域32(図2参照)に向かって発射する。また、遊技者が選択ボタンスイッチ25aおよび決定ボタンスイッチ25bを操作することによって、たとえば、スピーカ19a,19bから放射される音量を設定したり、遊技盤30の明るさを設定したりすることができる。
次に、遊技盤30について図2を用いて説明する。図2は、第1の実施形態の遊技盤の一例を示す正面図である。
遊技盤30の表面には、ガイドレール31で囲われた略円形状の遊技領域32が形成されている。遊技領域32は、遊技盤30の四隅に各々設けられた樹脂製のサイドケース33およびガイドレール31に囲繞されて構成される。遊技領域32には、ほぼ中央に表示装置(変動表示装置)41を備えたセンターケース(遊技演出構成体)40が配置されている。表示装置41は、センターケース40に設けられた凹部に、センターケース40の前面より奥まった位置に取り付けられている。すなわち、センターケース40は表示装置41の表示領域の周囲を囲い、表示装置41の表示面よりも前方へ突出し、周囲の遊技領域32から遊技球が飛び込みにくくなるように形成されている。
表示装置41は、たとえば、LCD(液晶表示器)、CRT(Cathode Ray Tube:ブラウン管)等の表示画面を有する装置で構成されている。表示画面の画像を表示可能な領域(表示領域)には、複数の識別情報(特別図柄)や特図変動表示ゲームを演出するキャラクタや演出効果を高める背景画像等の遊技に関する情報が表示される。表示装置41の表示画面においては、識別情報として割り当てられた複数の特別図柄が変動表示(可変表示)されて、特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームがおこなわれる。また、表示画面には、遊技の進行にもとづく演出のための画像(たとえば、大当り表示画像、ファンファーレ表示画像、エンディング表示画像等)が表示される。
また、センターケース40の上部には、動作することによって遊技の演出をおこなう盤演出装置44が備えられている。この盤演出装置44は、図2に示す状態から表示装置41の中央へ向けて動作可能となっている。
遊技領域32におけるセンターケース40の側方右側には、普図変動表示ゲームの開始条件を与える普通図柄始動ゲート(普図始動ゲート)34が設けられている。普図始動ゲート34に入賞した遊技球(普図始動ゲート34を通過する遊技球)は、ゲートスイッチ34a(図3参照)により検出される。
また、遊技領域32におけるセンターケース40の下方左側には、二つの一般入賞口35が配置され、センターケース40の下方右側であって後述する特別変動入賞装置38の右部には、一つの一般入賞口35が配置されている。これら一般入賞口35に入賞した遊技球は、入賞口スイッチ35a(図3参照)により検出される。
また、遊技領域32におけるセンターケース40の下方には、第1特図変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)の開始条件を与える第1始動入賞口(始動入賞領域)をなす始動入賞口36(始動口1)が設けられている。始動入賞口36に入賞した遊技球は、始動口1スイッチ36a(図3参照)により検出される。
また、普図始動ゲート34よりも下方位置であって、センターケース40の右部には、第1特図変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)の開始条件を与える普通変動入賞装置37(第1始動入賞口、始動入賞領域)が設けられている。普通変動入賞装置37(始動口1)は、上端側が右方に倒れる方向に回動することで開放して遊技球が流入し易い状態に変換可能な可動部材37bを備えており、この可動部材37bは、常時はほぼ鉛直となって遊技球が流入できない閉じた閉状態(遊技者にとって不利な状態)を保持している。そして、普図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様となった場合には、駆動装置としての普電ソレノイド37c(図3参照)によって上端側が右方に倒れるように回動して普通変動入賞装置37に遊技球が流入し易い開状態(遊技者にとって有利な状態)に変化させられるようになっている。普通変動入賞装置37に入賞した遊技球は、始動口1スイッチ37a(図3参照)により検出される。なお、普通変動入賞装置37が閉状態でも入賞できるようにし、閉状態では開状態よりは入賞しにくいものとしても良い。普通変動入賞装置37は普通電動役物(普電)に相当する。
普通変動入賞装置37の右方には、遊技球が流下可能な流下路91が形成され、普通変動入賞装置37に入賞しなかった遊技球は流下路91を通って下方へ流下する。この流下路91の下部には始動入賞口92が設けられ、またこの流下路91の下方には誘導部93が設けられている。誘導部93は上面94が左方へ下る傾斜面とされており、始動入賞口92に入賞せずに下方へ流下する遊技球を上面94で受け止め、後述する特別変動入賞装置38が存在する左方へ誘導するようになっている。
始動入賞口92は、第2特図変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)の開始条件を与える第2始動入賞口(始動入賞領域)であり、この始動入賞口92(始動口2)に入賞した遊技球は、始動口2スイッチ92a(図3参照)により検出される。
また、遊技領域32における始動入賞口36の下方には、特図変動表示ゲームの結果によって遊技球を受け入れない状態と受け入れ易い状態とに変換可能な特別変動入賞装置(下大入賞口、大入賞口1)95が配設されている。特別変動入賞装置95は、開閉部材95cを有しており、補助遊技としての特図変動表示ゲームの結果如何によって開閉部材95cが大入賞口を閉じた閉状態(遊技者にとって不利な閉塞状態)から開閉部材95cが遊技領域32を流下する遊技球を受け入れ可能な開状態(遊技者にとって有利な状態)に変換する。すなわち特別変動入賞装置95は、駆動装置としての大入賞口1ソレノイド95b(図3参照)により駆動される開閉部材95cによって開閉される大入賞口(下大入賞口、大入賞口1)を備え、特図1変動表示ゲームの結果による小当り遊技状態(第2特別遊技状態)中は、大入賞口を閉じた状態から開いた状態に変換することにより大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせ、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。なお、大入賞口の内部(入賞領域)には、当該大入賞口に入った遊技球を検出する検出手段としての大入賞口スイッチ(カウントスイッチ)38a(図3参照)が配設されている。
また、遊技領域32におけるセンターケース40の右下には、特図変動表示ゲームの結果によって遊技球を受け入れない状態と受け入れ易い状態とに変換可能な特別変動入賞装置(上大入賞口、大入賞口2)38が配設されている。特別変動入賞装置38は、開閉部材(開閉扉)38cを有しており、補助遊技としての特図変動表示ゲームの結果如何によって開閉部材38cが大入賞口を閉じた閉状態(遊技者にとって不利な閉塞状態)から開閉部材38cが退避して遊技領域32を流下する遊技球を受け入れ可能な開状態(遊技者にとって有利な状態)に変換する。すなわち特別変動入賞装置38は、駆動装置としての大入賞口2ソレノイド38b(図3参照)により駆動される開閉部材38cによって開閉される大入賞口(上大入賞口、大入賞口2)を備え、特図1変動表示ゲーム及び特図2変動表示ゲームの結果による大当り遊技状態(第1特別遊技状態)中や、特図2変動表示ゲームの結果による小当り遊技状態(第2特別遊技状態)中は、大入賞口を閉じた状態から開いた状態に変換することにより大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせ、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。なお、大入賞口の内部(入賞領域)には、当該大入賞口に入った遊技球を検出する検出手段としての大入賞口スイッチ(カウントスイッチ)38a(図3参照)が配設されている。
なお、大入賞口スイッチ38aは、本実施形態のように大入賞口が複数個あるときには、それぞれに1個又は2個程度、全体としてx個設けられる(図3参照)。この第1の実施形態の場合、第1特別変動入賞装置(下大入賞口、大入賞口1)をなす特別変動入賞装置95は、大入賞口スイッチ38aが1個だけ配設されている。一方、第2特別変動入賞装置(上大入賞口、大入賞口2)をなす特別変動入賞装置38は、大入賞口スイッチ38aが複数個(たとえば2個)配設されている。また特別変動入賞装置95は、たとえば特別変動入賞装置38に比べて大入賞口が小さい入賞装置(いわゆるミニアタッカー)である。
また、センターケース40の左側側部には、ワープ口(ワープ入口)39aが設けられている。ワープ口39aからワープ流路に流入した遊技球は、センターケース40内のステージ上を転動し、その一部がワープ出口39bに案内される。ワープ出口39bは、始動入賞口36の直上に位置し、ワープ出口39bに案内された遊技球は、始動入賞口36に入賞しやすくなる。
第1の実施形態の遊技機10においては、遊技球が流下する遊技領域32のうち、センターケース40の左方の領域が左側遊技領域とされ、センターケース40の右方の領域が右側遊技領域とされている。そして、遊技者が発射勢を調節して左側遊技領域へ遊技球を発射(いわゆる左打ち)することで始動入賞口36や特別変動入賞装置95、一般入賞口35(特別変動入賞装置38の右部にある一般入賞口35を除く)への入賞を狙うことができ、右側遊技領域へ遊技球を発射(いわゆる右打ち)することで普図始動ゲート34や普通変動入賞装置37、特別変動入賞装置38などへの入賞を狙うことができるようになっている。
また、遊技領域32の外側(ここでは遊技盤30の右下部)には、特図変動表示ゲームをなす第1特図変動表示ゲームや第2特図変動表示ゲームおよび普図始動ゲート34への入賞をトリガとする普図変動表示ゲームの表示や、各種情報を表示する一括表示装置50が設けられている。
一括表示装置50は、LED等で構成されたラウンド表示部51と、特図1保留表示部52と、特図1図柄表示部53と、特図2図柄表示部54と、普図図柄表示部55と、普図保留表示部56と状態表示部57とを備える(図5参照)。一括表示装置50の詳細は、後述する。
次に、遊技機の制御システムについて図3を用いて説明する。図3は、第1の実施形態の遊技機の制御システムの一例を示すブロック図である。
遊技機10は、遊技制御装置100を備え、遊技制御装置100は、遊技を統括的に制御する主制御装置(主基板)であって、遊技用マイクロコンピュータ(以下、遊技用マイコンと称する)111を有するCPU(Central Processing Unit)部110と、入力ポートを有する入力部120と、出力ポートやドライバ等を有する出力部130と、CPU部110と入力部120と出力部130との間を接続するデータバス140等からなる。
CPU部110は、アミューズメントチップ(IC(Integrated Circuit))と呼ばれる遊技用マイコン111と、水晶振動子のような発振子を備え、遊技用マイコン111の動作クロックやタイマ割込み、乱数生成回路の基準となるクロックを生成する発振回路(水晶発振器)113等を有する。遊技制御装置100および該遊技制御装置100によって駆動されるソレノイドやモータ等の電子部品は、電源装置400で生成されたDC(Direct Current)32V、DC12V、DC5V等所定のレベルの直流電圧が供給されて動作可能にされる。
電源装置400は、24Vの交流電源から上記DC32Vの直流電圧を生成するAC(Alternating Current)−DCコンバータやDC32Vの電圧からDC12V、DC5V等のより低いレベルの直流電圧を生成するDC−DCコンバータ等を有する通常電源部410と、遊技用マイコン111の内部のRAM(Random Access Memory)に対して停電時に電源電圧を供給するバックアップ電源部420と、停電監視回路を有し、遊技制御装置100に停電の発生、回復を知らせる停電監視信号やリセット信号等の制御信号を生成して出力する制御信号生成部430等を備える。
第1の実施形態では、電源装置400は、遊技制御装置100と別個に構成されているが、バックアップ電源部420および制御信号生成部430は、別個の基板上または遊技制御装置100と一体、すなわち、主基板上に設けるように構成してもよい。遊技盤30および遊技制御装置100は、機種変更の際に交換の対象となるので、第1の実施形態のように、電源装置400または主基板とは別の基板にバックアップ電源部420および制御信号生成部430を設けることにより、交換の対象から外しコストダウンを図ることができる。
バックアップ電源部420は、電解コンデンサのような大容量のコンデンサ1つで構成することができる。バックアップ電源は、遊技制御装置100の遊技用マイコン111(特に内蔵RAM)に供給され、停電中または電源遮断後もRAMに記憶されたデータが保持されるようになっている。制御信号生成部430は、たとえば通常電源部410で生成された32Vの電圧を監視してそれがたとえば17V以下に下がると停電発生を検出して停電監視信号を変化させるとともに、所定時間後にリセット信号を出力する。また、電源投入時や停電回復時にもその時点から所定時間経過後にリセット信号を出力する。
また、遊技制御装置100にはRAM初期化スイッチ112が設けられている。このRAM初期化スイッチ112が操作されると初期化スイッチ信号が生成され、これにもとづき遊技用マイコン111内のRAM111Cおよび払出制御装置200内のRAMに記憶されている情報を強制的に初期化する処理がおこなわれる。特に限定されるわけではないが、初期化スイッチ信号は、電源投入時に読み込まれ、停電監視信号は遊技用マイコン111が実行するメインプログラムのメインループの中で繰り返し読み込まれる。リセット信号は強制割込み信号の一種であり、制御システム全体をリセットさせる。
遊技用マイコン111は、CPU(中央処理ユニット:マイクロプロセッサ)111A、読出し専用のROM(Read Only Memory)111Bおよび随時読出し書込み可能なRAM111Cを備える。
ROM111Bは、遊技制御のための不変の情報(プログラム、固定データ、各種乱数の判定値等)を不揮発的に記憶し、RAM111Cは、遊技制御時にCPU111Aの作業領域あるいは各種信号や乱数値の記憶領域として利用される。ROM111BまたはRAM111Cとして、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)のような電気的に書換え可能な不揮発性メモリを用いてもよい。
また、ROM111Bは、たとえば、特図変動表示ゲームの実行時間、演出内容、リーチ状態の発生の有無等を規定する変動パターン(変動態様)を決定するための変動パターンテーブルを記憶している。変動パターンテーブルとは、始動記憶として記憶されている変動パターン乱数1、変動パターン乱数2、および変動パターン乱数3をCPU111Aが参照して変動パターンを決定するためのテーブルである。また、変動パターンテーブルには、結果がはずれとなる場合に選択されるはずれ変動パターンテーブル、結果が大当りとなる場合に選択される大当り変動パターンテーブル等が含まれる。さらに、これらのパターンテーブルには、リーチ状態となった後の変動パターンである後半変動パターンを決定するためのテーブル(後半変動グループテーブルや後半変動パターン選択テーブル等)、リーチ状態となる前の変動パターンである前半変動パターンを決定するためのテーブル(前半変動グループテーブルや前半変動パターン選択テーブル等)が含まれている。
ここで、リーチ(リーチ状態)とは、表示状態が変化可能な表示装置を有し、該表示装置が時期を異ならせて複数の表示結果を導出表示し、該複数の表示結果があらかじめ定められた特別結果態様となった場合に、遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態(特別遊技状態)となる遊技機10において、複数の表示結果の一部がまだ導出表示されていない段階で、既に導出表示されている表示結果が特別結果態様となる条件を満たしている表示状態をいう。また、別の表現をすれば、リーチ状態とは、表示装置の変動表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点でも、特別結果態様となる表示条件からはずれていない表示態様をいう。そして、たとえば、特別結果態様が揃った状態を維持しながら複数の変動表示領域による変動表示をおこなう状態(いわゆる全回転リーチ)もリーチ状態に含まれる。また、リーチ状態とは、表示装置の表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点での表示状態であって、表示結果が導出表示される以前に決定されている複数の変動表示領域の表示結果の少なくとも一部が特別結果態様となる条件を満たしている場合の表示状態をいう。
よって、たとえば、特図変動表示ゲームに対応して表示装置に表示される飾り特図変動表示ゲームが、表示装置における左、中、右の変動表示領域の各々で所定時間複数の識別情報を変動表示した後、左、右、中の順で変動表示を停止して結果態様を表示するものである場合、左、右の変動表示領域で、特別結果態様となる条件を満たした状態(たとえば、同一の識別情報)で変動表示が停止した状態がリーチ状態となる。またこの他に、すべての変動表示領域の変動表示を一旦停止した時点で、左、中、右のうちいずれか二つの変動表示領域で特別結果態様となる条件を満たした状態(たとえば、同一の識別情報となった状態、ただし特別結果態様は除く)をリーチ状態とし、このリーチ状態から残りの一つの変動表示領域を変動表示するようにしてもよい。
そして、このリーチ状態には複数のリーチ演出が含まれ、特別結果態様が導出される可能性が異なる(期待値が異なる)リーチ演出として、ノーマルリーチ(Nリーチ)、スペシャル1リーチ(SP1リーチ)、スペシャル2リーチ(SP2リーチ)、スペシャル3リーチ(SP3リーチ)、プレミアリーチが設定されている。なお、期待値は、「リーチなし」<「ノーマルリーチ」<「スペシャル1リーチ」<「スペシャル2リーチ」<「スペシャル3リーチ」<「プレミアリーチ」の順に高くなるようになっている。また、このリーチ状態は、少なくとも特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出される場合(大当りとなる場合)における変動表示態様に含まれるようになっている。すなわち、特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出されないと判定する場合(はずれとなる場合)における変動表示態様に含まれることもある。よって、リーチ状態が発生した状態は、リーチ状態が発生しない場合に比べて大当りとなる可能性の高い状態である。
CPU111Aは、ROM111B内の遊技制御用プログラムを実行して、払出制御装置200や演出制御装置300に対する制御信号(コマンド)を生成したりソレノイドや表示装置の駆動信号を生成し出力して遊技機10全体の制御をおこなう。また、図示しないが、遊技用マイコン111は、特図変動表示ゲームの当りを判定するための大当り乱数や大当りの図柄を決定するための大当り図柄乱数、特図変動表示ゲームでの変動パターン(各種リーチやリーチ無しの変動表示における変動表示ゲームの実行時間等を含む)を決定するための変動パターン乱数、普図変動表示ゲームの当りを判定するための当り乱数等を生成するための乱数生成回路と、発振回路113からの発振信号(原クロック信号)にもとづいてCPU111Aに対する所定周期(たとえば、4m秒(ms))のタイマ割込み信号や乱数生成回路の更新タイミングを与えるクロックを生成するクロックジェネレータを備えている。
また、CPU111Aは、特図変動表示ゲームに関する処理において、ROM111Bに記憶されている複数の変動パターンテーブルの中から、いずれか一の変動パターンテーブルを取得する。具体的には、CPU111Aは、特図変動表示ゲームの遊技結果(当り(大当りまたは小当り)またははずれ)や、現在の遊技状態としての特図変動表示ゲームの確率状態(通常確率状態または高確率状態)、現在の遊技状態としての普通変動入賞装置37の動作状態(時短動作状態)、始動記憶数等にもとづいて、複数の変動パターンテーブルの中から、いずれか一の変動パターンテーブルを選択して取得する。ここで、CPU111Aは、特図変動表示ゲームを実行する場合に、ROM111Bに記憶された複数の変動パターンテーブルのうち、いずれか一の変動パターンテーブルを取得する変動振り分け情報取得手段をなす。
払出制御装置200は、CPU、ROM、RAM、入力インタフェース、出力インタフェース等を備え、遊技制御装置100からの賞球払出し指令(コマンドやデータ)に従って、遊技機10に設けられた払出ユニットの払出モータを駆動させ、賞球を払い出させるための制御をおこなう。また、払出制御装置200は、遊技機10に付設される球貸機のカードユニットからの貸球要求信号にもとづいて払出ユニットの払出モータを駆動させ、貸球を払い出させるための制御をおこなう。
遊技用マイコン111の入力部120には、始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口1スイッチ37a、始動入賞口92内の始動口2スイッチ92a、普図始動ゲート34内のゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35a、特別変動入賞装置38や特別変動入賞装置95の大入賞口スイッチ38aに接続され、これらのスイッチから供給されるハイレベルが11Vでロウレベルが7Vのような負論理の信号が入力され、0V−5Vの正論理の信号に変換するインタフェースチップ(近接I/F)121が設けられている。この近接I/F121には、遊技機10に対する電波の発射を検出する盤電波センサ62の検出信号も入力される。また近接I/F121は、入力の範囲が7V−11Vとされることで、センサや近接スイッチのリード線が不正にショートされたり、センサやスイッチがコネクタから外されたり、リード線が切断されてフローティングになったような異常な状態を検出することができ、異常検知信号を出力するように構成されている。
なお、入賞口スイッチ35aについて説明すると、図3では入賞口スイッチ35aが1個のブロックで示されているが、実際には複数(N個)の入賞口スイッチ35a(本実施形態では3個)が遊技盤30に設けられており、それぞれの信号が異なる信号線で近接I/F121に入力されている。また、図3では大入賞口スイッチ38aが1個のブロックで示されているが、実際には複数(X個)の大入賞口スイッチ38a(本実施形態では3個)が遊技盤30に設けられている。そして、これら複数の大入賞口スイッチ38aが、それぞれ異なる信号線で接続されるか、あるいは、たとえばスイッチと遊技制御装置100(主基板)の間に存在する図示省略した中継基板上でワイヤードオア(wired OR)という方式で遊技制御装置100に接続されている。盤電波センサ62や後述する磁気センサ61も、異なる複数の信号線で接続されてもよいし、同様にワイヤードオアという方式で遊技制御装置100に接続されていてもよい。
近接I/F121の出力は、第2入力ポート123または第3入力ポート124へ供給されデータバス140を介して遊技用マイコン111に読み込まれる。なお、近接I/F121の出力のうち、始動口1スイッチ36a,37a、始動口2スイッチ92a、ゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35a、および大入賞口スイッチ38aの検出信号は、第2入力ポート123へ入力される。なお、特図1の始動口スイッチである始動口1スイッチ36a,37aの信号の出力(近接I/F121からの出力)については、図3では1本の信号線で示しているが、実際には2本ある。
また、近接I/F121の出力のうち、盤電波センサ62の検出信号およびセンサやスイッチの異常を検出した際に出力される異常検知信号は、第3入力ポート124に入力される。また、第3入力ポート124には、遊技機10の前面枠12等に設けられた不正検出用の磁気センサ61の検出信号、払出制御装置200からの枠電波不正信号(前面枠12に設けられた枠電波センサが電波を検出することにもとづき出力される信号)、払出ビジー信号(払出制御装置200がコマンドを受付可能な状態か否かを示す信号)も入力されるようになっている。なお、振動を検出する振動センサスイッチを遊技機に設け、この振動センサスイッチの検出信号が第3入力ポート124に入力されるようにしてもよい。
また、近接I/F121の出力のうち、第2入力ポート123への出力は、遊技制御装置100から中継基板70を介して図示しない試射試験装置へも供給されるようになっている。さらに、近接I/F121の出力のうち、始動口1スイッチ36a,37aと始動口2スイッチ92aの検出信号は、第2入力ポート123の他、遊技用マイコン111へ入力されるように構成されている。
上記のように近接I/F121は、信号のレベル変換機能を有する。このようなレベル変換機能を可能にするため、近接I/F121には、電源装置400から通常のICの動作に必要なたとえば5Vのような電圧の他に、12Vの電圧が供給されるようになっている。
第2入力ポート123が保持しているデータは、遊技用マイコン111が第2入力ポート123に割り当てられているアドレスをデコードすることによって図示省略したイネーブル信号CE(Chip Enable)をアサート(有効レベルに変化)することによって、読み出すことができる。第3入力ポート124や後述の第1入力ポート122も同様である。
また、入力部120には、遊技機10のガラス枠15等に設けられたガラス枠開放検出スイッチ63の検出信号、遊技機10の前面枠(本体枠)12等に設けられた本体枠開放検出スイッチ64の検出信号、払出異常ステータス信号(払出異常を示すステータス信号)、シュート球切れスイッチ信号(払出し前の遊技球の不足を示す信号)、オーバーフロースイッチ信号(下皿23に遊技球が所定量以上貯留されていること(満杯になったこと)を検出したときに出力される信号)、タッチスイッチ信号(操作部24に設けられたタッチスイッチの入力にもとづく信号)を取り込んでデータバス140を介して遊技用マイコン111に供給する第1入力ポート122が設けられている。
また、遊技制御装置100には、電源装置400からの停電監視信号やリセット信号等の信号を遊技用マイコン111等に入力するためのシュミットバッファ125が設けられており、シュミットバッファ125はこれらの入力信号からノイズを除去する機能を有する。電源装置400からの停電監視信号や、RAM初期化スイッチ112からの初期化スイッチ信号は、一旦、第1入力ポート122に入力され、データバス140を介して遊技用マイコン111に取り込まれる。つまり、前述の各種スイッチからの信号と同等の信号として扱われる。遊技用マイコン111に設けられている外部からの信号を受ける端子の数には制約があるためである。
一方、シュミットバッファ125によりノイズ除去されたリセット信号RESETは、遊技用マイコン111に設けられているリセット端子に直接入力されるとともに、出力部130の各ポートに供給される。また、リセット信号RESETは、出力部130を介さずに直接中継基板70に出力することで、試射試験装置へ出力するために中継基板70のポート(図示省略)に保持される試射試験信号をオフするように構成されている。また、リセット信号RESETは、中継基板70を介して試射試験装置へ出力可能に構成されるようにしてもよい。なお、リセット信号RESETは、入力部120の第1乃至第3ポート122,123,124には供給されない。リセット信号RESETが入る直前に遊技用マイコン111によって出力部130の各ポートに設定されたデータは、システムの誤動作を防止するためリセットする必要があるが、リセット信号RESETが入る直前に入力部120の各ポートから遊技用マイコン111が読み込んだデータは、遊技用マイコン111のリセットによって廃棄されるためである。
出力部130には、遊技用マイコン111から演出制御装置300への通信経路および遊技用マイコン111から払出制御装置200への通信経路に配されるシュミットバッファ132が設けられている。遊技制御装置100から演出制御装置300および払出制御装置200へは、シリアル通信でデータが送信される。なお、演出制御装置300の側から遊技制御装置100へ信号を入力できないようにした片方向通信とされている。
さらに、出力部130には、データバス140に接続され図示しない認定機関の試射試験装置へ変動表示ゲームの特図図柄情報を知らせるデータや大当りの確率状態を示す信号等を中継基板70を介して出力するバッファ133が実装可能に構成されている。このバッファ133は遊技店に設置される実機(量産販売品)としてのパチンコ遊技機の遊技制御装置(主基板)には実装されない部品である。なお、近接I/F121から出力される始動口スイッチ等加工の必要のないスイッチの検出信号は、バッファ133を通さずに中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。
一方、磁気センサ61や盤電波センサ62のようにそのままでは試射試験装置へ供給できない検出信号は、一旦、遊技用マイコン111に取り込まれて他の信号または情報に加工されて、たとえば遊技機が遊技制御できない状態であることを示すエラー信号としてデータバス140からバッファ133、中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。なお、中継基板70には、上記バッファ133から出力された信号を取り込んで試射試験装置へ供給するポートや、バッファを介さないスイッチの検出信号の信号線を中継して伝達するコネクタ等が設けられている。中継基板70上のポートには、遊技用マイコン111から出力されるチップイネーブル信号CE(図示省略)も供給され、このチップイネーブル信号CEにより選択制御されたポートの信号が試射試験装置へ供給されるようになっている。
また、出力部130には、データバス140に接続され、特別変動入賞装置95(第入賞口1)の開閉部材95cを開閉させる大入賞口1ソレノイド95b、特別変動入賞装置38(大入賞口2)の開閉部材38cを開閉させる大入賞口2ソレノイド38bおよび普通変動入賞装置37の可動部材37bを開閉させる普電ソレノイド37cの開閉データを出力するための第2出力ポート134が設けられている。また、出力部130には、一括表示装置50に表示する内容に応じてLEDのアノード端子が接続されているセグメント線のオン/オフデータを出力するための第3出力ポート135、一括表示装置50のLEDのカソード端子が接続されているデジット線のオン/オフデータを出力するための第4出力ポート136が設けられている。
また、出力部130には、大当り情報等遊技機10に関する情報を外部情報端子板71へ出力するための第5出力ポート137が設けられている。外部情報端子板71には、フォトリレーが備えられ、たとえば遊技店に設置された外部装置(情報収集端末や遊技場内部管理装置(ホールコンピュータ)等)に接続可能であり、遊技機10に関する情報をフォトリレーを介して外部装置に供給することができるようになっている。なお、外部装置に供給する情報の一部は、第4出力ポート136から出力される。また、第5出力ポート137からは、シュミットバッファ132を介して払出制御装置200に発射許可信号も出力される。
さらに、出力部130には、第2出力ポート134から出力される大入賞口1ソレノイド95b、大入賞口2ソレノイド38b、普電ソレノイド37cの開閉データ信号を受けてソレノイド駆動信号を生成し出力する第1ドライバ(駆動回路)138a、第3出力ポート135から出力される一括表示装置50の電流供給側のセグメント線のオン/オフ駆動信号を出力する第2ドライバ138b、第4出力ポート136から出力される一括表示装置50の電流引き込み側のデジット線のオン/オフ駆動信号を出力する第3ドライバ138c、第5出力ポート137や第4出力ポート136から管理装置等の外部装置へ供給する外部情報信号を外部情報端子板71へ出力する第4ドライバ138dが設けられている。
上記第1ドライバ138aには、32Vで動作するソレノイドを駆動できるようにするため、電源電圧としてDC32Vが電源装置400から供給される。また、一括表示装置50のセグメント線を駆動する第2ドライバ138bには、DC12Vが供給される。デジット線を駆動する第3ドライバ138cは、表示データに応じたデジット線を電流で引き抜くためのものであるため、電源電圧は12Vまたは5Vのいずれであってもよい。
12Vを出力する第2ドライバ138bによりセグメント線を介してLEDのアノード端子に電流を流し込み、接地電位を出力する第3ドライバ138cによりカソード端子よりセグメント線を介して電流を引き抜くことで、ダイナミック駆動方式で順次選択されたLEDに電源電圧が流れて点灯される。外部情報信号を外部情報端子板71へ出力する第4ドライバ138dは、外部情報信号に12Vのレベルを与えるため、DC12Vが供給される。なお、バッファ133や第2出力ポート134、第1ドライバ138a等は、遊技制御装置100の出力部130、すなわち、主基板ではなく、中継基板70側に設けるようにしてもよい。
さらに、出力部130には、外部の検査装置490へ各遊技機の識別コードやプログラム等の情報を送信するためのフォトカプラ139が設けられている。フォトカプラ139は、遊技用マイコン111が検査装置490との間でシリアル通信によってデータの送受信をおこなえるように双方通信可能に構成されている。なお、かかるデータの送受信は、通常の汎用マイクロプロセッサと同様に遊技用マイコン111が有するシリアル通信端子を利用しておこなわれるため、第1乃至第3入力ポート122,123,124のようなポートは設けられていない。
次に、演出制御装置300の構成について図4を用いて説明する。図4は、第1の実施形態の演出制御装置の構成の一例を示すブロック図である。
演出制御装置300は、遊技用マイコン111と同様にアミューズメントチップ(IC)からなる主制御用マイコン(CPU)311と、主制御用マイコン311からのコマンドやデータに従って表示装置41への映像表示のための画像処理をおこなうグラフィックプロセッサとしてのVDP(Video Display Processor)312と、各種のメロディや効果音等をスピーカ19a,19bから再生させるため音の出力を制御する音源LSI314を備えている。
主制御用マイコン311には、CPUが実行するプログラムや各種データを格納したPROM(プログラマブルリードオンリメモリ)からなるPROM321、作業領域を提供するRAM322、停電時に電力が供給されなくとも記憶内容を保持可能なFeRAM(Ferroelectric RAM)323、現在の日時(年月日や曜日、時刻等)を示す情報を生成する計時手段をなすRTC(リアルタイムクロック)338が接続されている。なお、主制御用マイコン311の内部にも作業領域を提供するRAM311aが設けられている。また、主制御用マイコン311には、WDT(ウォッチドッグ・タイマ)回路324が接続されている。主制御用マイコン311は、遊技用マイコン111からのコマンド(演出コマンド)を解析し、演出内容を決定してVDP312へ出力映像の内容を指示したり、音源LSI314への再生音の指示、装飾ランプの点灯、モータやソレノイドの駆動制御、演出時間の管理等の処理を実行したりする。
VDP312には、作業領域を提供するRAM312aや、画像を拡大、縮小処理するためのスケーラ312bが設けられている。また、VDP312には、キャラクタ画像や映像データが記憶された画像ROM325や、画像ROM325から読み出されたキャラクタ等の画像データを展開したり加工したりするのに使用される超高速なVRAM326が接続されている。
特に限定されるわけではないが、主制御用マイコン311とVDP312との間は、パラレル方式でデータの送受信がおこなわれるように構成されている。パラレル方式でデータを送受信することで、シリアルの場合よりも短時間にコマンドやデータを送信することができる。
VDP312から主制御用マイコン311へは、表示装置41の映像とガラス枠15や遊技盤30に設けられている装飾ランプの点灯を同期させるための垂直同期信号VSYNC、データの送信タイミングを与える同期信号STSが入力される。なお、VDP312から主制御用マイコン311へは、VRAMへの描画の終了等処理状況を知らせるため割込み信号INT0〜nおよび主制御用マイコン311からのコマンドやデータの受信待ちの状態にあることを知らせるためのウェイト信号WAIT等も入力される。
演出制御装置300には、LVDS(Low Voltage Differential Signaling:小振幅信号伝送)方式で表示装置41へ送信する映像信号を生成する信号変換回路313が設けられている。VDP312から信号変換回路313へは、映像データ、水平同期信号HSYNCおよび垂直同期信号VSYNCが入力されるようになっており、VDP312で生成された映像は、信号変換回路313を介して表示装置41に表示される。
音源LSI314には、音声データが記憶された音声ROM327が接続されている。主制御用マイコン311と音源LSI314は、アドレス/データバス340を介して接続されている。また、音源LSI314から主制御用マイコン311へは、割込み信号INTが入力されるようになっている。演出制御装置300には、ガラス枠15に設けられた上スピーカ19aおよび前面枠12に設けられた下スピーカ19bを駆動するオーディオパワーアンプ等からなるアンプ回路337が設けられており、音源LSI314で生成された音声はアンプ回路337を介して上スピーカ19aおよび下スピーカ19bから出力される。
また、演出制御装置300には、遊技制御装置100から送信されてくるコマンドを受信するインタフェースチップ(コマンドI/F)331が設けられている。このコマンドI/F331を介して、遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信された飾り特図保留数コマンド、飾り特図コマンド、変動コマンド、停止情報コマンド等を、演出制御指令信号(演出コマンド)として受信する。遊技制御装置100の遊技用マイコン111はDC5Vで動作し、演出制御装置300の主制御用マイコン311はDC3.3Vで動作するため、コマンドI/F331には信号のレベル変換の機能が設けられている。
また、演出制御装置300には、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられているLED(発光ダイオード)などを有する盤装飾装置46を駆動制御する盤装飾LED制御回路332、ガラス枠15に設けられているLED(発光ダイオード)を有する枠装飾装置(たとえば枠装飾装置18等)を駆動制御する枠装飾LED制御回路333、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられている盤演出装置44(たとえば表示装置41における演出表示と協働して演出効果を高める可動役物等)を駆動制御する盤演出可動体制御回路334が設けられている。ランプやモータおよびソレノイド等を駆動制御するこれらの制御回路332〜334は、アドレス/データバス340を介して主制御用マイコン311と接続されている。なお、ガラス枠15にモータ(たとえば演出用の装置を動作させるモータ)等の駆動源を備えた枠演出装置を設け、この枠演出装置を駆動制御する枠演出可動体制御回路を備えていてもよい。
さらに、演出制御装置300には、ガラス枠15に設けられたオプション設定部25の選択ボタンスイッチ25aおよび決定ボタンスイッチ25bと、盤演出装置44内のモータの初期位置等を検出する演出役物スイッチ47(演出モータスイッチ)のオン/オフ状態を検出して主制御用マイコン311へ検出信号を入力する機能や、演出制御装置300に設けられた音量調節スイッチ335の状態を検出して主制御用マイコン311へ検出信号を入力する機能を有するスイッチ入力回路336が設けられている。
電源装置400の通常電源部410は、上記のような構成を有する演出制御装置300やそれによって制御される電子部品に対して所望のレベルの直流電圧を供給するため、モータやソレノイドを駆動するためのDC32V、液晶パネルからなる表示装置41、モータやLEDを駆動するためのDC12V、コマンドI/F331の電源電圧となるDC5Vの他に、モータやLED、スピーカを駆動するためのDC15Vの電圧を生成するように構成されている。さらに、主制御用マイコン311として、3.3Vまたは1.2Vのような低電圧で動作するLSIを使用する場合には、DC5VにもとづいてDC3.3VやDC1.2Vを生成するためのDC−DCコンバータが演出制御装置300に設けられる。なお、DC−DCコンバータは通常電源部410に設けるようにしてもよい。
電源装置400の制御信号生成部430により生成されたリセット信号は、主制御用マイコン311に供給され、当該デバイスをリセット状態にする。また、主制御用マイコン311から出力される形で、VDP312(VDPRESET信号)、音源LSI314およびアンプ回路337(SNDRESET信号)、ランプやモータ等を駆動制御する制御回路332〜334(IORESET信号)に供給され、これらをリセット状態にする。また、演出制御装置300には遊技機10の各所を冷却する冷却FAN45が接続され、演出制御装置300の電源が投入された状態では冷却FAN45が駆動するようにされている。また、演出制御装置300を構成する回路基板は、サブ制御基板(サブ基板ともいう)に相当する。
次に、これらの制御回路においておこなわれる遊技制御について説明する。
遊技制御装置100の遊技用マイコン111のCPU111Aでは、普図始動ゲート34に備えられたゲートスイッチ34aからの遊技球の検出信号の入力にもとづき、普図の当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、普図変動表示ゲームの当りはずれを判定する処理をおこなう。そして、一括表示装置50の普図図柄表示部55に、識別図柄(識別情報)を所定時間変動表示した後、停止表示する普図変動表示ゲームを表示する処理をおこなう。この普図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、普図図柄表示部55に第1当り停止図柄〜第3当り停止図柄の各々に対応した特別の結果態様を表示するとともに、普電ソレノイド37cを動作させ、普通変動入賞装置37の可動部材37bを所定時間(たとえば、0.5秒間または1.7秒間)上述のように開放する制御をおこなう。すなわち、遊技制御装置100が、変換部材(可動部材37b)の変換制御をおこなう変換制御実行手段をなす。なお、普図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、普図図柄表示部55にはずれの結果態様を表示する制御をおこなう。
また、始動入賞口36に備えられた始動口1スイッチ36aと普通変動入賞装置37に備えられた始動口1スイッチ37aからの遊技球の検出信号の入力にもとづき始動入賞(始動記憶)を記憶し、この始動記憶にもとづき、第1特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、第1特図変動表示ゲームの当りはずれを判定する処理をおこなう。また、始動入賞口92に備えられた始動口2スイッチ92aからの遊技球の検出信号の入力にもとづき始動記憶を記憶し、この始動記憶にもとづき、第2特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、第2特図変動表示ゲームの当りはずれを判定する処理をおこなう。
そして、遊技制御装置100のCPU111Aは、上記の第1特図変動表示ゲームや第2特図変動表示ゲームの判定結果を含む制御信号(演出制御コマンド、演出コマンド)を、演出制御装置300に出力する。そして、一括表示装置50の特図1図柄表示部53や特図2図柄表示部54に、識別図柄(識別情報)を所定時間変動表示した後、停止表示する特図変動表示ゲームを表示する処理をおこなう。すなわち、遊技制御装置100が、遊技領域32を流下する遊技球の始動入賞領域(始動入賞口36、普通変動入賞装置37、始動入賞口92)への入賞にもとづき変動表示ゲームの進行制御をおこなう遊技制御手段をなす。
また、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号にもとづき、表示装置41で特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームを表示する処理をおこなう。さらに、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号にもとづき、演出状態の設定や、スピーカ19a,19bからの音の出力、各種LEDの発光を制御する処理等をおこなう。すなわち、演出制御装置300が、遊技(変動表示ゲーム等)に関する演出を制御する演出制御手段をなす。
そして、遊技制御装置100のCPU111Aは、特図変動表示ゲームの結果が大当りや小当りの場合は、特図1図柄表示部53や特図2図柄表示部54に特別結果態様や小当り結果態様を表示するとともに、特別遊技状態や小当り遊技状態を発生させる処理(すなわち、特別遊技や小当り遊技を実行する処理)をおこなう。第1特図変動表示ゲームや第2特図変動表示ゲームの結果が大当りとなったことによる特別遊技状態を発生させる処理においては、CPU111Aは、たとえば、大入賞口2ソレノイド38bにより特別変動入賞装置38の開閉部材38cを開放させ、大入賞口2内への遊技球の流入を可能とする制御をおこなう。この特別遊技状態でCPU111Aは、たとえば大入賞口2に所定個数(たとえば、9個)の遊技球が入賞するか、大入賞口2の開放から所定の開放可能時間が経過するかのいずれかの条件が達成されるまで大入賞口2を開放することを1ラウンドとし、これを所定ラウンド回数継続する(繰り返す)制御(サイクル遊技)をおこなう。また、第1特図変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)の結果が小当りとなったことによる小当り遊技状態を発生させる処理においては、CPU111Aは、たとえば、大入賞口1ソレノイド95bにより特別変動入賞装置95の開閉部材95cを開放させ、大入賞口1内への遊技球の流入を可能とする制御をおこなう。また、第2特図変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)の結果が小当りとなったことによる小当り遊技状態を発生させる処理においては、CPU111Aは、たとえば、大入賞口2ソレノイド38bにより特別変動入賞装置38の開閉部材38cを開放させ、大入賞口2内への遊技球の流入を可能とする制御をおこなう。なお、これら小当り遊技状態で行われる大入賞口の開閉動作パターン(開閉動作態様)は、たとえば200m秒だけ開閉部材を開状態に維持する動作を1500m秒間隔で4回行うといったものである。このように、遊技制御装置100は、停止結果態様が特別結果態様となった場合に、大入賞口を開閉する制御をおこなう大入賞口開閉制御手段をなす。またCPU111Aは、特図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、一括表示装置50の特図1図柄表示部53や特図2図柄表示部54にはずれの結果態様を表示する制御をおこなう。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様にもとづき、特別遊技状態の終了後に、遊技状態として高確率状態を発生可能となっている。この高確率状態は、特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率が、通常確率状態に比べて高い状態である。また、第1特図変動表示ゲームおよび第2特図変動表示ゲームのどちらの特図変動表示ゲームの結果態様にもとづき高確率状態となっても、第1特図変動表示ゲームおよび第2特図変動表示ゲームの両方が高確率状態となる。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様にもとづき、特別遊技状態の終了後に、遊技状態として時短状態(特定遊技状態、普図高確率状態)を発生可能となっている。この時短状態においては、普図変動表示ゲームの当り結果となる確率(普図確率)を通常確率(普図低確率状態)である0よりも高い高確率(普図高確率状態)とすることが可能である。これにより、普通変動入賞装置37が普図低確率状態である場合よりも、単位時間当りの普通変動入賞装置37の開放時間が多くなるように制御するようになっている。ここで、本実施形態における普通変動入賞装置37は、通常遊技状態においては可動部材37bを開放しないように普図確率が「0」に設定されている。
また、時短状態において、普図変動表示ゲームの実行時間(普図変動時間)は、たとえば、500m秒となり、普図変動表示ゲームの結果を表示する普図停止時間は、たとえば、600m秒となり、普図変動表示ゲームが当り結果となって普通変動入賞装置37が開放される場合に、第1当り停止図柄の開放時間(普電開放時間)と開放回数(たとえば、500m秒×1回)、第2当り停止図柄の開放時間(普電開放時間)と開放回数(たとえば、1700m秒×2回)、第3当り停止図柄の開放時間(普電開放時間)と開放回数(たとえば、1700m秒×3回)、となるように設定することが可能である。
なお、普図変動表示ゲームおよび普通変動入賞装置37を時短動作状態とする制御をおこなうよう適宜普図変動表示ゲームの実行時間、普図停止時間、普電開放回数、普電開放時間を設定してもよく、たとえば、時短状態においては、上述の普図変動表示ゲームの実行時間(普図変動時間)を第1変動表示時間よりも短い第2変動表示時間となるように制御することが可能である(たとえば、10000m秒が1000m秒)。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの結果を表示する普図停止時間を第1停止時間よりも短い第2停止時間となるように制御することが可能である(たとえば、1604m秒が704m秒)。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームが当り結果となって普通変動入賞装置37が開放される場合に、開放時間(普電開放時間)を通常状態(普図低確率状態)の第1開放時間よりも長い第2開放時間となるように制御することが可能である(たとえば、100m秒が1352m秒)。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの1回の当り結果に対して、普通変動入賞装置37の開放回数(普電開放回数)を第1開放回数(たとえば、2回)よりも多い回数(たとえば、4回)の第2開放回数に設定することが可能である。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの当り結果となる確率(普図確率)を通常動作状態である場合の通常確率(普図低確率状態、たとえば、1/251)よりも高い高確率(普図高確率状態、たとえば、250/251)とすることが可能である。
時短状態においては、普図変動時間、普図停止時間、普電開放回数、普電開放時間、普図確率のいずれか一つまたは複数を変化させることで普通変動入賞装置37を開状態に状態変換する時間を通常よりも延長するようにする。また、変化させるものが異なる複数種類の時短状態を設定することも可能である。また、当りとなった場合に第1開放態様と第2開放態様のいずれかを選択するようにしてもよい。この場合、第1開放態様と第2開放態様の選択確率を異ならせてもよい。また、高確率状態と時短状態は、それぞれ独立して発生可能であり、両方を同時に発生することも可能であるし、一方のみを発生させることも可能である。また時短状態は、普電サポート状態(普電サポート中、或いは電サポ中)と称することもできる。
また、第1の実施形態の遊技機10の場合、遊技制御装置100は、所定の大当りにより発生した時短状態終了後(電サポ終了後)に、第2特図変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)の結果が小当りとなる確率をたとえば規定期間だけ高める特図2特別モード(第2特図変動表示ゲームが特定結果となる確率を高める特定結果高確率状態)を発生可能となっている。この特図2特別モードは一種の高確率状態である。
次に、この第1の実施形態の遊技機10のゲーム性(標準的な攻略法)の概略について説明する。この遊技機10のゲーム性は、通常遊技状態(上述した特図2特別モード、特別遊技状態、時短状態のうちの何れでもない状態)では左打ちを行って特図1変動表示ゲームで大当りを狙い、特別遊技状態(大当り状態)や時短状態(電サポ中)では右打ちを行い、特図2特別モードでは右打ちで特図2変動表示ゲームの小当りを狙い、特別遊技状態や時短状態や特図2特別モードが終了して通常遊技状態になると左打ちに戻す、というものである。なお、上述の特図2特別モードが設けられていることにより、遊技者は、時短状態終了後も通常遊技状態よりも高い期待感を維持して遊技できる可能性が生じ、遊技の興趣が向上する。
次に、一括表示装置の構成について図5を用いて説明する。図5は、第1の実施形態の一括表示装置の一例を示す図である。一括表示装置50は、7セグメントLED_d1と7セグメントLED_d2、およびLED_d3からLED_d18までの16個のLEDを備える。一括表示装置50は、7セグメントLED_d1と7セグメントLED_d2、およびLED_d3からLED_d18の点灯態様により各種状態表示をおこなう。
一括表示装置50は、7セグメントLED_d1と7セグメントLED_d2、およびLED_d3からLED_d18に各種状態表示機能を振り分けることで、ラウンド表示部51と、特図1保留表示部52と、特図1図柄表示部53と、特図2図柄表示部54と、普図図柄表示部55と、普図保留表示部56と、状態表示部57と、特図2保留表示部58とを備える。ラウンド表示部51は、LED_d3からLED_d6の4個のLEDの点灯態様により、特図ゲームにおけるラウンド数を表示する。特図1保留表示部52は、LED_d11とLED_d12の2個のLEDの点灯態様により、特図1ゲームにおける保留数を表示する。特図1図柄表示部53は、7セグメントLED_d1の8個のLED(7個のセグメントLEDと1個のドットLED)の点灯態様により、特図1ゲームにおける図柄を表示する。特図2図柄表示部54は、7セグメントLED_d2の8個のLED(7個のセグメントLEDと1個のドットLED)の点灯態様により、特図2ゲームにおける図柄を表示する。普図図柄表示部55は、LED_d8、LED_d10、およびLED_d18の3個のLEDの点灯態様により、普図ゲームにおける図柄を表示する。普図保留表示部56は、LED_d15とLED_d16の2個のLEDの点灯態様により、普図ゲームにおける保留数を表示する。状態表示部57は、LED_d7、LED_d9、およびLED_d17の3個のLEDの点灯態様により、特図ゲームにおける遊技状態を表示する。特図2保留表示部58は、LED_d13とLED_d14の2個のLEDの点灯態様により、特図2ゲームにおける保留数を表示する。
以下、このような遊技をおこなう遊技機の制御について説明する。まず、遊技制御装置100の遊技用マイコン111によって実行される制御について説明する。遊技用マイコン111による制御処理は、主に図6および図7に示すメイン処理と、所定時間周期(たとえば4m秒)でおこなわれる図8に示すタイマ割込み処理とからなる。
〔メイン処理〕
まず、メイン処理について説明する。図6は、第1の実施形態のメイン処理のフローチャートを示す図(その1)であり、図7は、第1の実施形態のメイン処理のフローチャートを示す図(その2)である。メイン処理は、CPU111Aが実行する処理である。
メイン処理は、電源が投入されることで開始される。このメイン処理においては、図6および図7に示すように、まず、割込みを禁止する処理(ステップS1)をおこなってから、割込みが発生したときにレジスタ等の値を退避する領域の先頭アドレスであるスタックポインタを設定するスタックポインタ設定処理(ステップS2)をおこなう。次に、レジスタバンク0を指定し(ステップS3)、所定のレジスタ(たとえばDレジスタ)にRAM先頭アドレスの上位アドレスをセットする(ステップS4)。第1の実施形態の場合、RAM111Cのアドレスの範囲は、0000h〜01FFhで、上位としては00hか01hをとる。ステップS4ではRAM111Cのアドレスの範囲のうち先頭側にある00hをセットする。
次に、発射停止の信号を出力して発射許可信号を禁止状態に設定する(ステップS5)。発射許可信号は、遊技制御装置100と払出制御装置200の少なくとも一方が発射停止の信号を出力している場合に禁止状態に設定され、遊技球の発射が禁止されるようになっている。
その後、入力ポート1(第1入力ポート122)の状態を読み込み(ステップS6)、電源投入ディレイタイマを設定する処理をおこなう(ステップS7)。この処理では、所定の初期値を設定することにより、主制御手段をなす遊技制御装置100からの指示にしたがい種々の制御をおこなう従制御手段(たとえば、払出制御装置200や演出制御装置300)のプログラムが正常に起動するのを待つための待機時間(たとえば3秒)が設定される。これにより、電源投入の際に仮に遊技制御装置100が先に立ち上がって従制御装置(たとえば払出制御装置200や演出制御装置300)が立ち上がる前にコマンドを従制御装置へ送ってしまい、従制御装置がコマンドを取りこぼすのを回避することができる。すなわち、遊技制御装置100が、電源投入時において、主制御手段(遊技制御装置100)の起動を遅らせて従制御装置(払出制御装置200、演出制御装置300等)の起動を待つための所定の待機時間を設定する待機手段をなす。
また、電源投入ディレイタイマの計時は、RAM領域が保持するデータの正当性判定(チェックサム算出)の対象とならない記憶領域(正当性判定対象外のRAM領域またはレジスタ等)を用いておこなわれる。これにより、RAM領域のチェックサム等のチェックデータを算出する際に、一部のRAM領域を除外して算出する必要がないため電源投入時の制御が複雑になることを防止することができる。
なお、第1入力ポート122には、初期化スイッチ信号が入力されるようになっており、待機時間の開始前に第1入力ポート122の状態を読み込むことで、RAM初期化スイッチ112の操作を確実に検出できる。すなわち、待機時間の経過後にRAM初期化スイッチ112の状態を読み込むようにすると、待機時間の経過を待ってからRAM初期化スイッチ112を操作したり、電源投入から待機時間の経過までRAM初期化スイッチ112を操作し続けたりする必要がある。しかし、待機時間の開始前に状態を読み込むことで、このような煩わしい操作をおこなわなくても電源投入後すぐに操作をおこなうことで検出されるようになり、電源投入時におこなった初期化の操作が受け付けられないような事態を防止できる。
次に、電源投入ディレイタイマ(たとえば、約3秒)を設定する処理(ステップS7)をおこなった後、待機時間の計時と、待機時間中における停電の発生を監視する処理(ステップS8からS12)をおこなう。まず、電源装置400から入力されている停電監視信号をポートおよびデータバスを介して読み込んでチェックする回数(たとえば2回)を設定し(ステップS8)、停電監視信号がオンであるか否かの判定をおこなう(ステップS9)。
停電監視信号がオンである場合(ステップS9;Y)は、ステップS8で設定したチェック回数分停電監視信号のオン状態が継続しているか否かを判定する(ステップS10)。そして、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続していない場合(ステップS10;N)は、停電監視信号がオンであるか否かの判定(ステップS9)に戻される。また、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続している場合(ステップS10;Y)、すなわち、停電が発生していると判定した場合は、遊技機10の電源が遮断されるのを待つ。このように、所定期間にわたり停電監視信号を受信し続けた場合に停電が発生したと判定することで、ノイズ等により停電を誤検知することを防止でき、電源投入時における不具合に適切に対処することができる。
すなわち、遊技制御装置100が、所定の待機時間において停電の発生を監視する停電監視手段をなす。これにより、主制御手段をなす遊技制御装置100の起動を遅らせている期間において発生した停電に対応することが可能となり、電源投入時における不具合に適切に対処することができる。なお、待機時間の終了まではRAM111Cへのアクセスが許可されておらず、前回の電源遮断時の記憶内容が保持されたままとなっているため、ここでの停電発生時にはバックアップの処理等はおこなう必要がない。このため、待機時間中に停電が発生してもRAM111Cのバックアップを取る必要がなく、制御の負担を軽減することができる。
一方、停電監視信号がオンでない場合(ステップS9;N)、すなわち、停電が発生していない場合には、電源投入ディレイタイマを「−1」更新し(ステップS11)、タイマの値が「0」であるか否かを判定する(ステップS12)。タイマの値が0でない場合(ステップS12;N)、すなわち、待機時間が終了していない場合は、停電監視信号のチェック回数を設定する処理(ステップS8)に戻される。また、タイマの値が「0」である場合(ステップS12;Y)、すなわち、待機時間が終了した場合、RAM111CやEEPROM等の読出し書込み可能なRWM(Read Write Memory)のアクセス許可をし(ステップS13)、全出力ポートにオフデータを出力(出力がない状態に設定)する(ステップS14)。
次に、シリアルポート(遊技用マイコン111にあらかじめ搭載されているポートで、この第1の実施形態では、演出制御装置300や払出制御装置200との通信に使用)を設定し(ステップS15)、RWM内の停電検査領域1の値が正常な停電検査領域チェックデータ1(たとえば5Ah)であるか否かを判定する(ステップS16)。
そして、停電検査領域1の値が正常であれば(ステップS16;Y)、RWM内の停電検査領域2の値が正常な停電検査領域チェックデータ2(たとえばA5h)であるか否かを判定し(ステップS17)、停電検査領域2の値が正常であれば(ステップS17;Y)、RWM内の所定領域のチェックサムを算出するチェックサム算出処理をおこない(ステップS18)、算出したチェックサムと電源断時のチェックサムが一致するか否かを判定する(ステップS19)。
ここで、ステップS18及び後述するステップS43でおこなうチェックサム算出処理では、遊技制御用ワーク領域のデータと状態表示用ワーク領域のデータを合算したものをチェックサムとして算出してもよいし、遊技制御用ワーク領域のデータと状態表示用ワーク領域のデータからそれぞれ別々にチェックサムを算出してもよいし、遊技制御用ワーク領域のデータだけからチェックサムを算出してもよい。遊技制御用ワーク領域とは、RWM内の記憶領域のうち遊技制御用に使用される作業領域である。状態表示用ワーク領域とは、RWM内の記憶領域のうち状態表示用に使用される作業領域である。
次に、チェックサムが一致する場合(ステップS19;Y)は、先に読み込んだ第1入力ポート122の状態からRAM初期化スイッチ112がオンにされたか否かを判定し(ステップS20)、RAM初期化スイッチ112がオフである場合(ステップS20;N)は、ステップS25(図7)へ移行し、停電から正常に復旧した場合の処理をおこなう。
また、停電検査領域のチェックデータが正常なデータでない(ステップS16;NまたはステップS17;N)と判定された場合や、チェックサムが正常でない(ステップS19;N)と判定された場合は、ステップS21へ移行してステップS21乃至S24でデータ異常時の初期化の処理(第1初期化処理)をおこなう。すなわち、遊技制御装置100が、RWM(たとえばRAM111C)内のデータが異常であると判定されたことにもとづいて、RWMに記憶されたデータ(アクセス禁止領域を含むすべての領域のデータ)を初期化する第1初期化手段をなす。
そして、ステップS21へ移行した場合には、RAMアクセス禁止領域をアクセス許可に設定し(ステップS21)、ビジー信号ステータス領域やタッチスイッチ信号状態監視領域を含むすべてのRAM領域をゼロクリアして(ステップS22)、RAMアクセス禁止領域をアクセス禁止に設定する(ステップS23)。次に、初期化すべき領域にRAM初期化時の初期値をセーブし(ステップS24)、ステップS29へ移行する。ここでの初期化すべき領域とは、遊技制御用ワーク領域と状態表示用ワーク領域のうちのステップS22において書き込まれた値(ゼロ)ではない値を初期値とする領域であり、本実施形態では客待ちデモの設定および演出モードの設定に係る領域である。
一方、RAM初期化スイッチ112がオンである(ステップS20;Y)と判定された場合は、ステップS27(図7)へ移行してステップS27、S28で初期化操作時の初期化の処理(第2初期化処理)をおこなう。すなわち、RAM初期化スイッチ112が外部からの操作が可能な初期化操作部をなし、遊技制御装置100が、初期化操作部が操作されたことにもとづきRWM(たとえばRAM111C)に記憶されたデータ(アクセス禁止領域を含まない領域のデータ)を初期化する第2初期化手段をなす。
そして、ステップS27(図7)へ移行した場合には、RWM(たとえばRAM111C)の記憶領域(アクセス禁止領域を含まない領域)のうちの遊技制御用ワーク領域のデータをゼロクリアして(ステップS27)、初期化すべき領域にRAM初期化時の初期値をセーブし(ステップS28)、ステップS29へ移行する。ここでの初期化すべき領域とは、本実施形態では客待ちデモの設定および演出モードの設定に係る領域である。
このように、第1の実施形態の遊技制御装置100は、データ異常時の初期化の処理(第1初期化処理)と、初期化操作時の初期化の処理(第2初期化処理)とを区別して実行する機能(第1初期化手段、第2初期化手段)を有するため、状況に応じた最適かつ無駄のない初期化の処理が実現できる。
次に、ステップS25(図7)へ移行した場合には、初期化すべき領域に停電復旧時の初期値をセーブし(ステップS25)、特図ステータス(後述する特図ステータス領域にセットされているデータが示す状態)に対応する停電復旧時のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)へ送信し(ステップS26)、ステップS31へ進む。
ここで、ステップS25で初期化すべき領域とは、停電検査領域、チェックサム領域およびエラー不正監視に係る領域である。なおステップS25では、払出制御装置200がコマンドを受付可能な状態か否かを示す信号である払出ビジー信号の状態を記憶するビジー信号ステータス領域もクリアされ、払出ビジー信号の状態を確定していないことを示す不定状態とされる。同様にタッチスイッチ信号の状態を記憶するタッチスイッチ信号状態監視領域もクリアされ、タッチスイッチ信号の状態を確定していないことを示す不定状態とされる。
また第1の実施形態の場合、ステップS26では、機種指定コマンド、特図1保留数コマンド、特図2保留数コマンド、確率情報コマンド、画面指定のコマンド等の複数のコマンドを送信する。また、機種によっては、これらのコマンドに加えて、演出回数情報や高確率回数情報を送信する。なお、画面指定のコマンドとは、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームの制御状態がいずれも普段処理中(変動中、大当り中(第1特別遊技状態)、小当り中(第2特別遊技状態)のうちの何れでもない状態)である場合には、客待ちデモ画面の表示を指令するコマンドであり、それ以外である場合には復旧画面の表示を指令するコマンドである。
一方、ステップS24またはS28からステップS29へ移行した場合には、RAM初期化時のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)へ送信して(ステップS29)、ステップS31へ進む。第1の実施形態の場合、ステップS29では、機種指定コマンド、特図1保留数コマンド、特図2保留数コマンド、確率情報コマンド、RAM初期化のコマンド(客待ちデモ画面を表示させるとともに、所定時間(たとえば30秒間)光と音でRAM初期化の報知をおこなわせるためのコマンド)等の複数のコマンドを送信する。また、機種によっては、これらのコマンドに加えて、演出回数情報や高確率回数情報を送信する。
ステップS31では、遊技用マイコン111(クロックジェネレータ)内のタイマ割込み信号および乱数更新トリガ信号(CTC(Counter/Timer Circuit))を発生するCTC回路を起動する処理をおこなう。なお、CTC回路は、遊技用マイコン111内のクロックジェネレータに設けられている。クロックジェネレータは、発振回路113からの発振信号(原クロック信号)を分周する分周回路と、分周された信号にもとづいてCPU111Aに対して所定周期(たとえば、4m秒)のタイマ割込み信号および乱数生成回路へ供給する乱数更新のトリガを与える信号CTCを発生するCTC回路とを備えている。
上記ステップS31のCTC起動処理の後、乱数生成回路を起動設定する処理をおこなう(ステップS32)。具体的には、乱数生成回路内の所定のレジスタ(CTC更新許可レジスタ)へ乱数生成回路を起動させるためのコード(指定値)の設定等がCPU111Aによっておこなわれる。また、乱数生成回路のハードウェアで生成されるハード乱数(ここでは大当り乱数)のビット転置パターンの設定もおこなわれる。ビット転置パターンとは、抽出した乱数のビット配置(ビット転置前の配置)を、あらかじめ定められた順で入れ替えて異なるビット配置(ビット転置後の配置)として格納する際の入れ替え方を定めるパターンである。このビット転置パターンにしたがい乱数のビットを入れ替えることで、乱数の規則性を崩すことができるとともに、乱数の秘匿性を高めることができる。なお、ビット転置パターンは、固定された単一のパターンであってもよいし、あらかじめ用意された複数のパターンから選択するようにしてもよい。また、ユーザーが任意に設定できるようにしてもよい。
その後、電源投入時の乱数生成回路内の所定のレジスタ(ソフト乱数レジスタ1〜n)の値を抽出し、対応する各種初期値乱数(第1の実施形態の場合、大当り図柄初期値乱数、小当り図柄初期値乱数、当り初期値乱数、当り図柄初期値乱数)の初期値(スタート値)としてRWMの所定領域にセーブしてから(ステップS33)、割込みを許可する(ステップS34)。
ここで、「大当り図柄初期値乱数」は、特図の大当り停止図柄を決定する乱数(大当り図柄乱数)の初期値となる乱数、「小当り図柄初期値乱数」は、特図の小当り停止図柄を決定する乱数(小当り図柄乱数)の初期値となる乱数のことである。また、「当り初期値乱数」は、普図変動ゲームの当りを決定する乱数(当り乱数)の初期値となる乱数、「当り図柄初期値乱数」は、普図変動ゲームの当り図柄を決定する乱数(当り図柄乱数)の初期値となる乱数のことである。なお、小当り図柄乱数は、小当りのない機種では存在せず、当り図柄初期値乱数も機種により存在しない場合がある。
また、第1の実施形態で使用するCPU111A内の乱数生成回路においては、電源投入ごとにソフト乱数レジスタの初期値が変わるように構成されているため、この値を各種初期値乱数の初期値(スタート値)とすることで、ソフトウェアで生成される乱数の規則性を崩すことができ、遊技者による不正な乱数の取得を困難にすることができる。
続いて、各種初期値乱数の値を更新して乱数の規則性を崩すための初期値乱数更新処理(ステップS35)をおこなう。この初期値乱数更新処理は、各初期値乱数をたとえばそれぞれ「+1」更新(インクリメント)する処理である。このように、メイン処理の中で時間が許す限り初期値乱数を更新し続けることによって、乱数のランダム性を高めることができるようにしている。
なお、特に限定されるわけではないが、第1の実施形態においては、大当り乱数、大当り図柄乱数、小当り図柄乱数、当り乱数、当り図柄乱数は乱数生成回路において生成される乱数を使用して生成するように構成されている。ただし、大当り乱数は、CPUの動作クロックと同等以上の速度のクロックを基にして更新されるいわゆる「高速カウンタ」であり、大当り図柄乱数、小当り図柄乱数、当り乱数、当り図柄乱数はプログラムの処理単位であるタイマ割込み処理と同周期となるCTC出力(タイマ割込み処理のCTC(CTC0)とは別のCTC(CTC2))をもとにして更新される「低速カウンタ」である。また、大当り図柄乱数、小当り図柄乱数、当り乱数、当り図柄乱数においては、乱数が一巡するごとに各々の初期値乱数(ソフトウェアで生成)を用いてスタート値を変更するいわゆる「初期値変更方式」を採用している。なお、上記各乱数は、「+1」または「−1」によるカウンタ式更新でもよいし、一巡するまで範囲内のすべての値が重複なくバラバラに出現するランダム式更新でもよい。つまり、大当り乱数はハードウェアのみで更新される乱数であり、大当り図柄乱数、小当り図柄乱数、当り乱数、当り図柄乱数はハードウェアおよびソフトウェアで更新される乱数である。
ステップS35の初期値乱数更新処理の後、電源装置400から入力されている停電監視信号をポートおよびデータバスを介して読み込んでチェックする回数(たとえば2回)を設定し(ステップS36)、停電監視信号がオンであるかの判定をおこなう(ステップS37)。停電監視信号がオンでない場合(ステップS37;N)、初期値乱数更新処理(ステップS35)に戻される。すなわち、停電が発生していない場合には、初期値乱数更新処理と停電監視信号のチェック(ループ処理)を繰り返しおこなう。初期値乱数更新処理(ステップS35)の前に割込みを許可する(ステップS34)ことによって、初期値乱数更新処理中にタイマ割込みが発生すると割込み処理が優先して実行されるようになり、タイマ割込みが初期値乱数更新処理によって待たされることで割込み処理が圧迫されるのを回避することができる。
なお、上記ステップS35での初期値乱数更新処理は、メイン処理のほか、タイマ割込み処理の中においても初期値乱数更新処理をおこなう方法もあり、そのような方法を採用した場合には、両方で初期値乱数更新処理が実行されるのを回避するため、メイン処理で初期値乱数更新処理をおこなう場合には、割込みを禁止してから更新して割込みを解除する必要があるが、第1の実施形態のようにタイマ割込み処理の中での初期値乱数更新処理はせず、メイン処理内のみにした場合には、初期値乱数更新処理の前に割込みを解除しても何ら問題はなく、それによってメイン処理が簡素化されるという利点がある。
停電監視信号がオンである場合(ステップS37;Y)、ステップS36で設定したチェック回数分停電監視信号のオン状態が継続しているか否かを判定する(ステップS38)。そして、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続していない場合(ステップS38;N)には、停電監視信号がオンであるか否かの判定(ステップS37)に戻される。また、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続している場合(ステップS38;Y)、すなわち、停電が発生していると判定した場合、一旦、割込みを禁止する処理(ステップS39)、全出力ポートにオフデータを出力する処理(ステップS40)をおこなう。
その後、停電検査領域1に停電検査領域チェックデータ1をセーブし(ステップS41)、停電検査領域2に停電検査領域チェックデータ2をセーブする(ステップS42)。さらに、RWMの電源遮断時のチェックサムを算出するチェックサム算出処理(ステップS43)、算出したチェックサムをチェックサム領域にセーブする処理(ステップS44)をおこなった後、RAMへのアクセスを禁止する処理(ステップS45)をおこなってから、遊技機の電源が遮断されるのを待つ。このように、停電検査領域にチェックデータをセーブするとともに、電源遮断時のチェックサムを算出することで、電源の遮断の前にRWMに記憶されていた情報が正しくバックアップされているか否かを電源再投入時に判定することができる。
以上のことから、遊技を統括的に制御する主制御手段(遊技制御装置100)と、該主制御手段からの指示にしたがい種々の制御をおこなう従制御手段(払出制御装置200、演出制御装置300等)と、を備える遊技機において、主制御手段は、電源投入時において、当該主制御手段の起動を遅らせて従制御装置の起動を待つための所定の待機時間を設定する待機手段(遊技制御装置100)と、当該所定の待機時間において停電の発生を監視する停電監視手段(遊技制御装置100)と、を備えていることとなる。
また、各種装置に電力を供給する電源装置400を備え、当該電源装置400は、停電の発生を検出した際に停電監視信号を出力するように構成され、停電監視手段(遊技制御装置100)は、所定期間にわたり停電監視信号を受信し続けた場合に停電が発生したと判定するようにしていることとなる。
また、主制御手段(遊技制御装置100)は、データを記憶可能なRAM111Cと、外部からの操作が可能な初期化操作部(RAM初期化スイッチ112)と、初期化操作部が操作されたことにもとづきRAM111Cに記憶されたデータを初期化する初期化手段(遊技制御装置100)と、を備え、当該初期化操作部の操作状態を待機時間の開始前に読み込むようにしていることとなる。
また、主制御手段(遊技制御装置100)は、待機時間の経過後にRAM111Cへのアクセスを許可するようにしていることとなる。
〔タイマ割込み処理〕
次に、遊技制御装置100のタイマ割込み処理について説明する。図8は、第1の実施形態のタイマ割込み処理のフローチャートを示す図である。このタイマ割込み処理は、上述のメイン処理において、割込み許可が出てから割込みが禁止されるまでの間(ステップS34からS39)に生じる割込み処理である。タイマ割込み処理は、CPU111Aが実行する処理である。
タイマ割込み処理は、クロックジェネレータ内のCTC回路で生成される周期的なタイマ割込み信号がCPU111Aに入力されることで開始される。遊技用マイコン111において、タイマ割込みが発生すると、自動的に割込み禁止状態になって、タイマ割込み処理が開始される。
タイマ割込み処理が開始されると、まず、レジスタバンク1を指定する(ステップS121)。レジスタバンク1に切り替えたことで、所定のレジスタ(たとえば、メイン処理で使っているレジスタ)に保持されている値をRWMに移すレジスタ退避の処理をおこなったのと同等になる。次に、所定のレジスタ(たとえばDレジスタ)にRAM先頭アドレスの上位アドレスをセットする(ステップS122)。ステップS122では、メイン処理におけるステップS4と同じ処理をおこなっているが、レジスタバンクが異なる。次に、各種センサやスイッチからの入力や、信号の取り込み、すなわち、各入力ポートの状態を読み込む入力処理(ステップS123)をおこなう。それから、各種処理でセットされた出力データにもとづき、ソレノイド(大入賞口1ソレノイド95b、大入賞口2ソレノイド38b、普電ソレノイド37c)等のアクチュエータの駆動制御等をおこなうための出力処理(ステップS124)をおこなう。なお、メイン処理におけるステップS5で発射停止の信号を出力すると、この出力処理がおこなわれることで発射許可の信号が出力され、発射許可信号を許可状態に設定可能な状態とされる。この発射許可信号は、払出制御装置を経由して発射制御装置に出力される。その際、信号の加工等はおこなわれない。また、当該発射許可信号は、遊技制御装置100から見た発射許可の状態を示す第1の信号であり、払出制御装置200から見た発射許可の状態を示す第2の信号(発射許可信号)も払出制御装置200内で生成され、発射制御装置に出力される。つまり、2つの発射許可信号が発射制御装置に出力されており、両者がともに発射許可となっている場合に、遊技球が発射可能な状態となるよう構成されている。
次に、各種処理で送信バッファにセットされたコマンドを払出制御装置200に出力する払出コマンド送信処理(ステップS125)、乱数更新処理1(ステップS126)、乱数更新処理2(ステップS127)をおこなう。ここで、乱数更新処理1は、初期値乱数更新処理の対象となっている大当り図柄乱数、小当り図柄乱数、当り乱数、当り図柄乱数の初期値(スタート値)を更新するための処理である。また、乱数更新処理2は、特図1,特図2の変動表示ゲームにおける変動パターンを決定するための変動パターン乱数を更新する処理である。
その後、始動口1スイッチ36a,37a、始動口2スイッチ92a、普図のゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35a、大入賞口スイッチ38aから正常な信号の入力があるか否かの監視や、エラーの監視(前面枠やガラス枠が開放されていないか等)をおこなう入賞口スイッチ/状態監視処理(ステップS128)をおこなう。また、始動口1スイッチ36a,37aおよび始動口2スイッチ92aの入賞を監視する始動口スイッチ監視処理(ステップS129)、特図1変動表示ゲームに関する処理をおこなう特図1ゲーム処理(ステップS130a)、特図2変動表示ゲームに関する処理をおこなう特図2ゲーム処理(ステップS130b)、普図変動表示ゲームに関する処理をおこなう普図ゲーム処理(ステップS130c)をおこなう。
なお、始動口スイッチ監視処理では、第1始動入賞口をなす始動入賞口36または普通変動入賞装置37、あるいは第2始動入賞口をなす始動入賞口92に遊技球の入賞があると、各種乱数(大当り乱数等)の抽出をおこない、特図変動表示ゲームの開始前の段階で当該入賞にもとづく遊技結果を事前に判定する遊技結果事前判定をおこなう。
次に、遊技機10に設けられ、特図変動表示ゲームの表示や遊技に関する各種情報を表示するセグメントLED(たとえば、一括表示装置50の特図1図柄表示部53等のLED)を所望の内容を表示するように駆動するセグメントLED編集処理(ステップS131)、磁気センサ61からの検出信号をチェックして異常がないか判定する処理をおこなう磁石不正監視処理(ステップS132)、盤電波センサ62からの検出信号をチェックして異常がないか判定する処理をおこなう盤電波不正監視処理(ステップS133)をおこなう。それから、外部の各種装置に出力する信号を出力バッファにセットする外部情報編集処理(ステップS134)、状態表示のための状態表示編集出力処理(ステップS135)をおこなって、タイマ割込み処理を終了する。
ここで、第1の実施形態では、割込み禁止状態を復元する処理(すなわち、割込みを許可する処理)や、レジスタバンクの指定を復元する処理(すなわち、レジスタバンク0を指定する処理)は、割込みリターンの際(タイマ割込み処理の終了時)に自動的におこなわれる。なお、使用するCPUによっては、割込み禁止状態を復元する処理やレジスタバンクの指定を復元する処理の実行を命令する必要がある遊技機もある。
〔払出コマンド送信処理〕
次に、前述のタイマ割込み処理における払出コマンド送信処理(ステップS125)の詳細について説明する。図9は、第1の実施形態の払出コマンド送信処理のフローチャートを示す図である。また図10は、第1の実施形態の入賞数カウンタ領域の構造例を示す図である。
まず、入賞数カウンタ領域の一例について説明すると、入賞数カウンタ領域1は、たとえば図10に示すように、3個賞球カウンタ、10個賞球カウンタ、及び14個賞球カウンタからなり、各々の入賞数カウンタは65535入賞まで記憶可能になっている。次に、入賞数カウンタ領域2は、たとえば図10に示すように、3個賞球カウンタ、10個賞球カウンタ、及び14個賞球カウンタからなり、各々の入賞数カウンタは255入賞まで記憶可能になっている。これら入賞数カウンタ領域のカウント数のチェックでは、入賞数カウンタ領域のアドレスを後述するステップS202等で更新することにより、上述したカウンタを上から(3個賞球カウンタから)順にチェックしていく。
次に、図9において、左列はメイン賞球信号の出力回数を更新する(増やす)処理であり、右列は払出コマンドを送信する処理である。
払出コマンド送信処理では、まず、図10で説明したように賞球数別(たとえば、3個賞球、10個賞球、14個賞球)に設けられた複数の入賞数カウンタ領域2のカウンタのうち、チェック対象とされたカウンタに「0」でないカウント数があるか否かを判定する(ステップS201)。そして、カウント数がない場合(ステップS201;N)、チェック対象となる入賞数カウンタ領域2のアドレスを更新し(ステップS202)、入賞数カウンタ領域2のすべてのカウンタのカウント数のチェックが終了したか否かを判定する(ステップS203)。
ステップS201で、カウント数がある(ステップS201;Y)と判定された場合、対象の入賞数カウンタ領域2のカウンタのカウント数を減算(「−1」更新)し(ステップS204)、入賞数カウンタ領域2のアドレスに対応する払出数(たとえば、上述した3個、10個、14個のうちの何れか)を取得する(ステップS205)。次に、賞球残数領域の値と払出数を加算し(ステップS206)、加算結果を賞球残数領域にセーブし(ステップS207)、加算結果から10を減算し(ステップS208)、その減算結果が「0」以上かを判定する(ステップS209)。ステップS209で、減算結果が「0」以上(ステップS209;Y)と判定された場合、メイン賞球信号出力回数を「+1」更新し(ステップS210)、減算結果を賞球残数領域にセーブする(ステップS211)。
なお、後述する外部情報編集処理におけるメイン賞球信号編集処理では、上記ステップS210で更新されるメイン賞球信号出力回数にもとづいてメイン賞球信号を出力する処理が行われる。ここで、賞球信号(メイン賞球信号)としては、主基板(遊技制御装置100)からは10個払出予定ごとに1パルスが出力され、払出基板(払出制御装置200)からは10個払出ごとに1パルスが出力される。
次に、ステップS203の判定で、すべてのチェックが終了した(ステップS203;Y)と判定、または、ステップS209の判定で、減算結果が「0」以上でない(ステップS209;N)と判定された場合、払出コマンド送信タイマの値が「0」でなければ払出コマンド送信タイマの値を「−1」更新する(ステップS212)。この払出コマンド送信処理が最初のタイマ割込み処理であれば、この払出コマンド送信処理の最後のステップS221で設定される初期値が設定されていないので、払出コマンド送信タイマの値は「0」であるから、減算はおこなわれないことになる。
次に、払出コマンド送信タイマの値が「0」であるか否かを判定し(ステップS213)、払出コマンド送信タイマの値が「0」である(ステップS213;Y)と判定された場合、払出ビジー信号がビジー中か否かを判定する(ステップS214)。なお、払出ビジー信号がビジー中か否かは、ポートの状態の参照ではなく、払出ビジー信号フラグの参照により判定している。ここで、払出ビジー信号がオン(ビジー中)となる条件としては、「払出動作中」、「球貸し動作中」、「シュート球切れエラー中」、「オーバーフローエラー中」、「枠電波不正発生中」、「払出球検出スイッチの異常中(払い出された球を監視するスイッチ)」、「払出不足エラー中」、「払出過剰エラー中」、「払出制御基板のメモリ内に払い出すべき賞球数のカウント(未払い出しの賞球数=獲得遊技球数残)があるとき(=0でないとき)」等である。
次に、払出ビジー信号がビジー中でない(ステップS214;N)場合、入賞数カウンタ領域1の対象のカウンタにカウントありか否かを判定し(ステップS215)、入賞数カウンタ領域1の対象のカウンタにカウントがなければ(ステップS215;N)、チェックする入賞数カウンタ領域1のアドレスを更新し(ステップS216)、全領域のチェックが終了したか否かを判定する(ステップS217)。全領域のチェックが終了していない(ステップS217;N)場合、ステップS215に戻される。
ステップS215において、入賞数カウンタ領域1の対象のカウンタにカウントがある(ステップS215;Y)場合、対象の入賞数カウンタを「−1」更新し(ステップS218)、入賞数カウンタ領域1のアドレスに対応する払出数コマンドを取得し(ステップS219)、取得したコマンドを払出用シリアル送信バッファに書き込む(ステップS220)。そして、払出コマンド送信タイマ領域に初期値(たとえば、200ms)をセーブする(ステップS221)。
ステップS213において、払出コマンド送信タイマの値が「0」でない(ステップS213;N)と判定された場合、ステップS214において、払出ビジー信号がビジー中である(ステップS214;Y)と判定された場合、ステップS217において、全領域のチェックが終了している(ステップS217;Y)と判定された場合、または、ステップS221の処理が終了した場合に、この払出コマンド送信処理を終了する。
なお、上記ステップS213、S214の判定結果によってはステップS215以降を実行しないで処理を終了する構成であることから分かるように、払出コマンドは、タイマ割込みごとに送信するのではなく、所定時間経過してから送っている。また、払出コマンドの送信は、払出制御基板側が賞球を払い出せる状態であることも条件である。
〔入賞口スイッチ/状態監視処理〕
次に、タイマ割込み処理(図8参照)における入賞口スイッチ/状態監視処理(ステップS128)について説明する。図11は、第1の実施形態の入賞口スイッチ/状態監視処理のフローチャートを示す図である。この入賞口スイッチ/状態監視処理では、まず、上大入賞口(特別変動入賞装置38)内の2個の大入賞口スイッチ38a(カウントスイッチ)に対応する入賞口監視テーブル1(たとえば、カウントスイッチからの検出信号が入力されるポートの番号や該信号のポート内でのビット位置等を示すデータが格納されている)を準備する(ステップS271)。次に、大入賞口が開いていないにもかかわらず大入賞口に入賞する不正(不正な入賞)がないか監視するとともに正常な入賞を検出する不正&入賞監視処理(ステップS272)を実行する。
その後、下大入賞口(特別変動入賞装置95)内の1個の大入賞口スイッチ38aに対応する入賞口監視テーブル2を準備し(ステップS273)、不正な入賞がないか監視するとともに正常な入賞を検出する不正&入賞監視処理(ステップS274)を実行する。そして、普電内の入賞口スイッチ(始動口1スイッチ37a)の入賞口監視テーブルを準備し(ステップS275a)、不正な入賞がないか監視するとともに正常な入賞を検出する不正&入賞監視処理(ステップS275b)を実行する。
次に、不正監視処理が不要な入賞口スイッチ、つまり常時入賞可能な入賞口スイッチ(ここでは始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ92a、一般入賞口35の入賞口スイッチ35a)の入賞口監視テーブルを準備し(ステップS276)、入賞数を更新する入賞数カウンタ更新処理(ステップS277)をおこない、さらに特図2異常変動監視処理(ステップS278)をおこなう。
次に、遊技機10のエラー状態を監視すべき複数のスイッチおよび信号のうちいずれのスイッチまたは信号を今回の監視の対象とするかを順番に指定するための状態スキャンカウンタの値を「0」から「3」の範囲で更新する(ステップS279)。その後、状態スキャンカウンタの値に応じて、スイッチのコネクタ抜け等の発生により出力されるスイッチ異常1エラー、払出制御装置200からのシュート球切れエラー、オーバーフロースイッチからのオーバーフローエラーおよび払出異常エラーのいずれかにもとづくエラーの監視を対象として設定するための遊技機状態監視テーブル1を準備する(ステップS280)。そして、エラーが発生しているか否かを判定する遊技機状態チェック処理(ステップS281)をおこなう。
次に、状態スキャンカウンタの値に応じて、ガラス枠開放、本体枠開放、枠電波不正およびタッチスイッチのいずれかにもとづくエラーの監視を対象として設定するための遊技機状態監視テーブル2を準備する(ステップS282)。そして、エラーが発生しているか否かを判定する遊技機状態チェック処理(ステップS283)をおこなう。
次に、状態スキャンカウンタの値が「0」であるか否かを判定し(ステップS284)、状態スキャンカウンタの値が「0」でない場合(ステップS284;N)は、入賞口スイッチ/状態監視処理を終了する。この場合は、次に参照する遊技機状態監視テーブル3に遊技機状態の監視対象がない場合である。また、状態スキャンカウンタの値が「0」である場合(ステップS284;Y)、状態スキャンカウンタの値に応じて、スイッチのコネクタ抜け等の発生により出力されるスイッチ異常2エラーにもとづく遊技機状態の監視を対象として設定するための遊技機状態監視テーブル3を準備する(ステップS285)。そして、エラーが発生しているか否かを判定する遊技機状態チェック処理(ステップS286)をおこない、払出ビジー信号チェック処理(ステップS287)をおこない、入賞口スイッチ/状態監視処理を終了する。なお、払出ビジー信号チェック処理は、毎回おこなわれるのではなく、4回に1回実行されるようにしてあり、残りの3回がパスされるので、16ms周期の監視となっている。
〔始動口スイッチ監視処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における始動口スイッチ監視処理(ステップS129)の詳細について図12を用いて説明する。図12は、第1の実施形態の始動口スイッチ監視処理のフローチャートを示す図である。
始動口スイッチ監視処理では、まず、始動口1(始動入賞口36、普通変動入賞装置37)の入賞監視テーブルを準備し(ステップA101)、ハード乱数取得処理(ステップA102)をおこなって、始動口1への入賞があるか否かを判定する(ステップA103)。
ステップA103にて、始動口1への入賞がないと判定した場合(ステップA103;N)には、ステップA109の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
一方、ステップA103にて、始動口1への入賞があると判定した場合(ステップA103;Y)には、遊技状態が右打ちすべき所定状態(たとえば、普電サポート状態、大当り中など)であるか否かを判定する(ステップA104)。
ステップA104にて、右打ちすべき所定状態でないと判定した場合(ステップA104;N)には、ステップA107の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
一方、ステップA104にて、右打ちすべき所定状態であると判定した場合(ステップA104;Y)には、右打ち指示報知コマンドを準備して(ステップA105)、演出コマンド設定処理(ステップA106)をおこなう。すなわち、第1の実施形態の遊技機10の場合、普電サポート状態を除いて始動口1へは左打ちでないとほとんど入賞せず、右打ちすべき所定状態で始動口1に入賞があった場合、右打ちすべき所定状態であるのに左打ちされたと推定できるので、右打ち指示報知コマンドを演出制御装置300に送信して、右打ちするよう指示する報知(警告)を演出制御装置300によっておこなうよう構成されている。
次いで、始動口1による保留の情報を設定するテーブルを準備した後(ステップA107)、特図始動口1スイッチ処理(ステップA108)をおこなう。
次に、始動口2(始動入賞口92)の入賞監視テーブルを準備し(ステップA109)、ハード乱数取得処理(ステップA110)をおこなって、始動口2への入賞があるか否かを判定する(ステップA111)。
ステップA111にて、始動口2への入賞がないと判定した場合(ステップA111;N)には、始動口スイッチ監視処理を終了する。
一方、ステップA111にて、始動口2への入賞があると判定した場合(ステップA111;Y)には、遊技状態が普電サポート状態(時短状態)となっているか否かを判定し(ステップA112)、普電サポート状態でない(ステップA112;N)と判定すると、大当り中であるか否かを判定する(ステップA113)。また、ステップA113にて、大当り中でない(ステップA113;N)と判定すると、特図変動表示ゲームが普電サポート最終変動中であるか否かを判定する(ステップA114)。
ステップA114にて、普電サポート最終変動中でない(ステップA114;N)と判定すると、左打ち指示報知コマンドを準備して(ステップA115)、演出コマンド設定処理(ステップA116)をおこなう。すなわち、普電サポート状態、大当り中、普電サポート最終変動中のいずれでもなければ、左打ちすべきなので、左打ち指示報知コマンドを演出制御装置300に送信する処理をおこなう。
そして、ステップA112にて普電サポート状態である(ステップA112;Y)と判定した場合、ステップA113にて大当り中である(ステップA113;Y)と判定した場合、ステップA114にて普電サポート最終変動中である(ステップA114;Y)と判定した場合、ステップA116の処理が終了した場合には、ステップA117に移行する。
ステップA117に移行すると、始動口2による保留の情報を設定するテーブルを準備した後(ステップA117)、特図始動口2スイッチ処理(ステップA118)をおこなって、始動口スイッチ監視処理を終了する。
なお、上記ステップA111にて始動口2への入賞があると判定した場合には、たとえばステップA112を実行する前に、普電不正(普通変動入賞装置37が閉状態であるにもかかわらず普通変動入賞装置37への入賞が検出される不正)があったか判定するステップを設け、この普電不正発生中であると判定した場合は、ステップA112以降を実行しないで始動口スイッチ監視処理を終了する構成とし、普電不正があった場合には第2始動記憶(特図2の始動記憶)をそれ以上発生させないようにしてもよい。
〔ハード乱数取得処理〕
次に、上述の始動口スイッチ監視処理におけるハード乱数取得処理(ステップA102、A110)の詳細について図13を用いて説明する。図13は、第1の実施形態のハード乱数取得処理のフローチャートを示す図である。
ハード乱数取得処理では、まず、始動口1(始動入賞口36、普通変動入賞装置37)および始動口2(始動入賞口92)のうち、監視対象の始動口の入賞なし情報を設定して(ステップA121)、始動口1スイッチ36a,37aおよび始動口2スイッチ92aのうち、監視対象の始動口スイッチに入力があるか否かを判定する(ステップA122)。そして、監視対象の始動口スイッチに入力がない場合(ステップA122;N)は、ハード乱数取得処理を終了する。一方、監視対象の始動口スイッチに入力がある場合(ステップA122;Y)は、乱数ラッチレジスタステータスを読み込み(ステップA123)、対象の乱数ラッチレジスタにラッチデータがあるか否かを判定する(ステップA124)。
対象の乱数ラッチレジスタにラッチデータがない場合(ステップA124;N)、すなわち乱数が抽出されていない場合は、ハード乱数取得処理を終了する。また、対象の乱数ラッチレジスタにラッチデータがある場合(ステップA124;Y)は、監視対象のハード乱数ラッチレジスタに抽出された大当り乱数をロードし、準備する(ステップA125)。そして、始動口1および始動口2のうち、監視対象の始動口の入賞あり情報を設定して(ステップA126)、ハード乱数取得処理を終了する。
〔特図始動口1スイッチ処理〕
次に、上述の始動口スイッチ監視処理における特図始動口1スイッチ処理(ステップA108)の詳細について図14を用いて説明する。図14は、第1の実施形態の特図始動口1スイッチ処理のフローチャートを示す図である。
特図始動口1スイッチ処理は、監視対象である始動口1スイッチ36a,37aの入力(監視対象である特図1の始動入賞)があった場合に、おこなわれる処理である。
特図始動口1スイッチ処理では、まず、監視対象の始動口1スイッチ36a,37aへの入賞の回数に関する情報を遊技機10の外部の管理装置に対して出力する回数である始動口信号1出力回数をロードし(ステップA131)、ロードした値を「+1」更新して(ステップA132)、出力回数がオーバーフローするか否かを判定する(ステップA133)。出力回数がオーバーフローしない場合(ステップA133;N)は、更新後の値をRWMの始動口信号1出力回数領域にセーブして(ステップA134)、ステップA135の処理に移行する。一方、出力回数がオーバーフローする場合(ステップA133;Y)は、ステップA134をパスしてステップA135の処理に移行する。第1の実施形態では、始動口信号1出力回数領域に「0」から「255」までの値を記憶することができる。そして、ロードした値が「255」である場合には「+1」更新されると更新後の値は「0」になり、出力回数がオーバーフローすると判定するよう構成されている。
次に、監視対象の始動口1スイッチ36a,37aに対応する更新対象の特図1保留数(特図1の始動記憶数)が上限値未満(たとえば4個未満)であるか否かを判定する(ステップA135)。更新対象の特図1保留数が上限値未満でない場合(ステップA135;N)は、特図始動口1スイッチ処理を終了する。更新対象の特図1保留数が上限値未満である場合(ステップA135;Y)は、変動情報の設定用(たとえば先読み変動パターンの振り分け用)に使う特図1情報設定フラグをセットして(ステップA136)、更新対象の特図1保留数を「+1」更新する(ステップA137)。
続けて、特図1保留数に対応する乱数格納領域(特図1用の乱数格納領域)のアドレスを算出して(ステップA138)、ステップA125にて準備した大当り乱数をRWMの大当り乱数格納領域にセーブする(ステップA139)。次に、特図1の大当り図柄乱数を抽出し、準備して(ステップA140)、RWMの大当り図柄乱数格納領域にセーブする(ステップA141)。
次いで、特図1の小当り図柄乱数を抽出し、準備して、RWMの小当り図柄乱数格納領域にセーブし(ステップA142)、変動パターン乱数1、変動パターン乱数2、および変動パターン乱数3を対応するRWMの変動パターン乱数格納領域にセーブして(ステップA143)、特図保留情報判定処理(ステップA144)をおこなう。その後、監視対象の特図1保留数に対応する飾り特図1保留数コマンドを準備し(ステップA145)、演出コマンド設定処理(ステップA146)をおこなって、特図始動口1スイッチ処理を終了する。
ここで、遊技制御装置100の遊技用マイコン111のRAM111Cは、始動入賞口36や普通変動入賞装置37の始動入賞領域への遊技球の流入にもとづき、所定の乱数を抽出し特図変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶として所定数を上限に記憶する始動入賞記憶手段をなす。また、始動入賞記憶手段(RAM111C)は、始動口1(始動入賞口36、普通変動入賞装置37)への遊技球の入賞にもとづき抽出した各種の乱数値を、所定数を上限に第1始動記憶として記憶する。
〔特図始動口2スイッチ処理〕
次に、上述の始動口スイッチ監視処理における特図始動口2スイッチ処理(ステップA118)の詳細について図15を用いて説明する。図15は、第1の実施形態の特図始動口2スイッチ処理のフローチャートを示す図である。
特図始動口2スイッチ処理は、監視対象である始動口2スイッチ92aの入力(監視対象である特図2の始動入賞)があった場合に、おこなわれる処理である。
特図始動口2スイッチ処理では、まず、始動口2スイッチ92aへの入賞の回数に関する情報を遊技機10の外部の管理装置に対して出力する回数である始動口信号2出力回数をロードし(ステップA151)、ロードした値を「+1」更新して(ステップA152)、出力回数がオーバーフローするか否かを判定する(ステップA153)。出力回数がオーバーフローしない場合(ステップA153;N)は、更新後の値をRWMの始動口信号2出力回数領域にセーブして(ステップA154)、ステップA155の処理に移行する。一方、出力回数がオーバーフローする場合(ステップA153;Y)は、ステップA154をパスしてステップA155の処理に移行する。第1の実施形態では、始動口信号2出力回数領域に「0」から「255」までの値を記憶することができる。そして、ロードした値が「255」である場合には「+1」更新されると更新後の値は「0」になり、出力回数がオーバーフローすると判定するよう構成されている。
次に、監視対象の始動口2スイッチ92aに対応する更新対象の特図2保留(始動記憶)数が上限値未満(たとえば4個未満)であるか否かを判定する(ステップA155)。更新対象の特図2保留数が上限値未満でない場合(ステップA155;N)は、特図始動口2スイッチ処理を終了する。更新対象の特図2保留数が上限値未満である場合(ステップA155;Y)は、変動情報の設定用(たとえば先読み変動パターンの振り分け用)に使う特図2情報設定フラグをセットして(ステップA156)、更新対象の特図2保留数を「+1」更新する(ステップA157)。
続けて、特図2保留数に対応する乱数格納領域(特図2用の乱数格納領域)のアドレスを算出して(ステップA158)、ステップA125にて準備した大当り乱数をRWMの大当り乱数格納領域にセーブする(ステップA159)。次に、特図2の大当り図柄乱数を抽出し、準備して(ステップA160)、RWMの大当り図柄乱数格納領域にセーブする(ステップA161)。
次いで、特図2の小当り図柄乱数を抽出し、準備して、RWMの小当り図柄乱数格納領域にセーブし(ステップA162)、変動パターン乱数1、変動パターン乱数2、および変動パターン乱数3を対応するRWMの変動パターン乱数格納領域にセーブして(ステップA163)、特図保留情報判定処理(ステップA164)をおこなう。その後、監視対象の特図2保留数に対応する飾り特図2保留数コマンドを準備し(ステップA165)、演出コマンド設定処理(ステップA166)をおこなって、特図始動口2スイッチ処理を終了する。
ここで、遊技制御装置100の遊技用マイコン111のRAM111Cは、始動入賞口92の始動入賞領域への遊技球の流入にもとづき、所定の乱数を抽出し特図変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶として所定数を上限に記憶する始動入賞記憶手段をなす。また、始動入賞記憶手段(RAM111C)は、始動口2(始動入賞口92)への遊技球の入賞にもとづき抽出した各種の乱数値を、所定数を上限に第2始動記憶として記憶する。
〔特図保留情報判定処理〕
次に、上述の特図始動口1スイッチ処理及び特図始動口2スイッチ処理における特図保留情報判定処理(ステップA144、ステップA164)の詳細について図16を用いて説明する。図16は、第1の実施形態の特図保留情報判定処理のフローチャートを示す図である。
特図保留情報判定処理は、対応する始動記憶にもとづく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に当該始動記憶に対応した結果関連情報の判定をおこなう先読み処理である。
特図保留情報判定処理では、まず、特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態(高確率中)であるか否かを判定する(ステップA172)。ステップA172にて、高確率中であると判定した場合(ステップA172;Y)には、特図保留情報判定処理を終了する。
一方、ステップA172にて、高確率中でないと判定した場合(ステップA172;N)には、大当り中であるか否かを判定する(ステップA173)。ステップA173にて、大当り中であると判定した場合(ステップA173;Y)には、特図保留情報判定処理を終了する。
一方、ステップA173にて、大当り中でないと判定した場合(ステップA173;N)には、大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かにより大当りであるか否かを判定する大当り判定処理(ステップA174)をおこなう。
その後、大当り判定処理の判定結果が大当りであるか否かを判定する(ステップA175)。そして、判定結果が大当りである場合(ステップA175;Y)は、対象の始動口スイッチ(いいかえると、特図種別;特図1か特図2かの種別)に対応する大当り図柄乱数チェックテーブルを設定し(ステップA176)、ステップA140またはA160にて準備した大当り図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得して(ステップA177)、ステップA184の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
一方、判定結果が大当りでない場合(ステップA175;N)は、大当り乱数値が小当り判定値と一致するか否かにより小当りであるか否かを判定する小当り判定処理(ステップA179)をおこなう。その後、小当り判定処理の判定結果が小当りであるか否かを判定する(ステップA180)。そして、判定結果が小当りでない場合(ステップA180;N)は、はずれの停止図柄情報を設定して(ステップA183)、ステップA184の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
一方、判定結果が小当りである場合(ステップA180;Y)には、小当り図柄乱数チェックテーブルを設定し、ステップA142またはA162にて準備した小当り図柄乱数に対応する小当りの停止図柄情報を設定し(ステップA182)、ステップA184の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
そして、ステップA184に移行すると、ステップA177、ステップA182、あるいはステップA183のいずれかで取得又は設定された停止図柄情報に対応する先読み停止図柄コマンドを準備し(ステップA184)、演出コマンド設定処理(ステップA185)をおこなう。次に、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップA186)をおこない、特図変動表示ゲームの変動態様を設定する変動パターン設定処理(ステップA187)をおこなう。
その後、特図変動表示ゲームの変動態様における前半変動パターン(リーチアクション開始までの変動パターン)を示す前半変動番号および後半変動パターン(リーチアクション開始以降の変動パターン)を示す後半変動番号に対応する先読み変動パターンコマンドを準備して(ステップA188)、演出コマンド設定処理(ステップA189)をおこない、特図保留情報判定処理を終了する。
なお、ステップA186における特図情報設定処理、ステップA187における変動パターン設定処理は、特図普段処理(後述する特図1普段処理または特図2普段処理)で特図変動表示ゲームの開始時に実行される処理と同様である。すなわち、特図保留情報判定処理がステップA144で実行される場合には、特図種別は特図1であるため、ステップA186およびA187の処理は後述する特図1情報設定処理および特図1変動パターン設定処理とそれぞれ同じであり、特図保留情報判定処理がステップA164で実行される場合には、特図種別は特図2であるため、ステップA186およびA187の処理は後述する特図2情報設定処理および特図2変動パターン設定処理とそれぞれ同じである。
以上の処理により、先読み対象の始動記憶にもとづく特図変動表示ゲームの結果を含む先読み停止図柄コマンドと、当該始動記憶にもとづく特図変動表示ゲームでの変動パターンの情報を含む先読み変動パターンコマンドが準備され、演出制御装置300に送信される。これにより、始動記憶に対応した結果関連情報(大当りか否かや変動パターンの種類)の判定結果(先読み結果)を、対応する始動記憶にもとづく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に演出制御装置300に対して知らせることができ、特に表示装置41に表示される飾り特図始動記憶表示を変化させる等して、その特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に遊技者に結果関連情報を報知することが可能となる。
すなわち、遊技制御装置100が、始動入賞記憶手段(RAM111C)に始動記憶として記憶される乱数を、当該始動記憶にもとづく変動表示ゲームの実行前に判定する(たとえば特別結果となるか否か等を判定)事前判定手段をなす。なお、始動記憶に対応して記憶された乱数値を事前に判定する時期は、当該始動記憶が発生した始動入賞時だけではなく、当該始動記憶にもとづく変動表示ゲームがおこなわれる前であればいつでもよい。
〔特図1ゲーム処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における特図1ゲーム処理(ステップS130a)の詳細について図17を用いて説明する。図17は、第1の実施形態の特図1ゲーム処理のフローチャートを示す図である。
特図1ゲーム処理では、大入賞口スイッチ38aの入力の監視と、特図1変動表示ゲームに関する処理全体の制御、特図1(特図1変動表示ゲームで変動表示される識別情報)の表示の設定をおこなう。特図1ゲーム処理では、まず、特図2の大当り中又は小当り中(特図2変動表示ゲームの結果による大当り遊技状態又は小当り遊技状態)であるか否かを判定する(ステップA1)。特図2の大当り中又は小当り中でない場合(ステップA1;N)には、大入賞口スイッチ監視処理(ステップA2)をおこなう。この大入賞口スイッチ監視処理では、特別変動入賞装置38及び特別変動入賞装置95内に設けられた大入賞口スイッチ38aでの遊技球の検出を監視する処理をおこなう。
一方、特図2の大当り中又は小当り中であると判定された場合(ステップA1;Y)と、大入賞口スイッチ監視処理(ステップA2)が終了した場合には、ステップA3に移行し、特図1ゲーム処理タイマが「0」でなければ「−1」更新する(ステップA3)。なお、特図1ゲーム処理タイマの最小値は「0」に設定されている。そして、特図1ゲーム処理タイマの値が「0」であるか否かを判定する(ステップA4)。特図1ゲーム処理タイマの値が「0」である場合(ステップA4;Y)、すなわちタイムアップしたまたはすでにタイムアップしていた場合は、特図1ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する特図1ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに設定し(ステップA5)、当該テーブルを用いて特図1ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得する(ステップA6)。そして、特図1ゲーム処理番号に応じてサブルーチンコールをおこなう(ステップA7)。
ステップA7にて、特図1ゲーム処理番号が「0」の場合は、特図1変動表示ゲームの変動開始を監視し、特図1変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定や、特図1変動中処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう特図1普段処理(ステップA8)をおこなう。
ステップA7にて、特図1ゲーム処理番号が「1」の場合は、特図1の停止表示時間の設定や、特図1表示中処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう特図1変動中処理(ステップA9)をおこなう。
ステップA7にて、特図1ゲーム処理番号が「2」の場合は、特図1変動表示ゲームの遊技結果が大当りであれば、大当りの種類に応じたファンファーレコマンドの設定や、各大当りの大入賞口開放パターンに応じたファンファーレ時間の設定や、ファンファーレ/インターバル中処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう特図1表示中処理(ステップA10)をおこなう。
ステップA7にて、特図1ゲーム処理番号が「3」の場合は、大入賞口の開放時間の設定や開放回数の更新、大入賞口開放中処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなうファンファーレ/インターバル中処理(ステップA11)をおこなう。
ステップA7にて、特図1ゲーム処理番号が「4」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドでなければインターバルコマンドを設定する一方で最終ラウンドであればエンディングコマンドを設定する処理や、大入賞口残存球処理をおこなうために必要な情報を設定する処理等をおこなう大入賞口開放中処理(ステップA12)をおこなう。
ステップA7にて、特図1ゲーム処理番号が「5」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドでなければファンファーレ/インターバル中処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう一方で最終ラウンドであれば大入賞口内にある残存球が排出されるための時間を設定する処理や、特図1大当り終了処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう大入賞口残存球処理(ステップA13)をおこなう。
ステップA7にて、特図1ゲーム処理番号が「6」の場合は、特図1普段処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう特図1大当り終了処理(ステップA14)をおこなう。
ステップA7にて、特図1ゲーム処理番号が「7」の場合は、小当りが発生した際の所定の大入賞口の開放時間・開放パターンの設定、ファンファーレコマンドの設定、小当り中処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう小当りファンファーレ中処理(ステップA15)をおこなう。
ステップA7にて、特図1ゲーム処理番号が「8」の場合は、小当り中動作移行処理や小当り終了画面のコマンドの設定や小当り残存球処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう小当り中処理(ステップA16)をおこなう。
ステップA7にて、特図1ゲーム処理番号が「9」の場合は、特図1小当り終了処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう小当り残存球処理(ステップA17)をおこなう。
ステップA7にて、特図1ゲーム処理番号が「10」の場合は、特図1普段処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう特図1小当り終了処理(ステップA18)をおこなう。
その後、特図1図柄表示部53の変動を制御するためのテーブルを準備した後(ステップA19)、特図1図柄表示部53に係る図柄変動制御処理(ステップA20)をおこない、特図ゲーム処理を終了する。一方、ステップA4にて、特図1ゲーム処理タイマの値が「0」でない場合(ステップA4;N)、すなわちタイムアップしていない場合は、ステップA19の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
なお、小当りは条件装置の作動を伴わない結果態様であり、大当りとは条件装置の作動を伴う特別結果である。条件装置とは、特図変動表示ゲームで大当りが発生(大当り図柄の停止表示)した場合に作動するもので、条件装置が作動するとは、たとえば大当り状態が発生して特別電動役物としての特別変動入賞装置38を連続して作動させるための特定のフラグがセットされる(役物連続作動装置が作動される)ことを意味する。条件装置が作動しないとは、たとえば小当り抽選に当選したような場合のように前述のフラグはセットされないことを意味する。なお、「条件装置」は上記のようなソフトウェア的にオンオフされるフラグのようなソフトウェア手段であってもよいし、電気的にオンオフされるスイッチのようなハードウェア手段であってもよい。また、「条件装置」は、その作動が電動役物の連続作動に必要条件とされる装置として、パチンコ遊技機の分野においては一般的に使用されている用語であり、本明細書においても同様な意味を有する用語として使用している。
〔特図2ゲーム処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における特図2ゲーム処理(ステップS130b)の詳細について図18を用いて説明する。図18は、第1の実施形態の特図2ゲーム処理のフローチャートを示す図である。
特図2ゲーム処理では、大入賞口スイッチ38aの入力の監視と、特図2変動表示ゲームに関する処理全体の制御、特図2(特図2変動表示ゲームで変動表示される識別情報)の表示の設定をおこなう。特図2ゲーム処理では、まず、特図1の大当り中又は小当り中(特図1変動表示ゲームの結果による大当り遊技状態又は小当り遊技状態)であるか否かを判定する(ステップA31)。特図1の大当り中又は小当り中でない場合(ステップA31;N)には、大入賞口スイッチ監視処理(ステップA32)をおこなう。この大入賞口スイッチ監視処理では、特別変動入賞装置38及び特別変動入賞装置95内に設けられた大入賞口スイッチ38aでの遊技球の検出を監視する処理をおこなう。
次に、特図1の大当り中又は小当り中であると判定された場合(ステップA31;Y)と、大入賞口スイッチ監視処理(ステップA32)が終了した場合には、ステップA33に移行し、特図2ゲーム処理タイマが「0」でなければ「−1」更新する(ステップA33)。なお、特図2ゲーム処理タイマの最小値は「0」に設定されている。そして、特図2ゲーム処理タイマの値が「0」であるか否かを判定する(ステップA34)。特図2ゲーム処理タイマの値が「0」である場合(ステップA34;Y)、すなわちタイムアップしたまたはすでにタイムアップしていた場合は、特図2ゲーム処理タイマの繰り返し回数が「0」であるか否か判定する(ステップA35)。特図2ゲーム処理タイマの繰り返し回数が「0」でない場合(ステップA35;N)には、特図2ゲーム処理タイマの繰り返し回数を「−1」更新し(ステップA36)、RWMにおいて特図2ゲーム処理タイマの値を記憶する領域である特図2ゲーム処理タイマ領域に長変動用タイマ値(たとえば、60000m秒)をセーブし(ステップA37)、ステップA59に移行する。
一方、特図2ゲーム処理タイマの繰り返し回数が「0」である場合(ステップA35;Y)には、特図2ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する特図2ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに設定し(ステップA38)、当該テーブルを用いて特図2ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得する(ステップA39)。そして、特図2ゲーム処理番号に応じてサブルーチンコールをおこなう(ステップA47)。
ステップA47にて、特図2ゲーム処理番号が「0」の場合は、特図2変動表示ゲームの変動開始を監視し、特図2変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定や、特図2変動中処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう特図2普段処理(ステップA48)をおこなう。
ステップA47にて、特図2ゲーム処理番号が「1」の場合は、特図2の停止表示時間の設定や、特図2表示中処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう特図2変動中処理(ステップA49)をおこなう。
ステップA47にて、特図2ゲーム処理番号が「2」の場合は、特図2変動表示ゲームの遊技結果が大当りであれば、大当りの種類に応じたファンファーレコマンドの設定や、各大当りの大入賞口開放パターンに応じたファンファーレ時間の設定や、ファンファーレ/インターバル中処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう特図2表示中処理(ステップA50)をおこなう。
ステップA47にて、特図2ゲーム処理番号が「3」の場合は、大入賞口の開放時間の設定や開放回数の更新、大入賞口開放中処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなうファンファーレ/インターバル中処理(ステップA51)をおこなう。
ステップA47にて、特図ゲーム処理番号が「4」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドでなければインターバルコマンドを設定する一方で最終ラウンドであればエンディングコマンドを設定する処理や、大入賞口残存球処理をおこなうために必要な情報を設定する処理等をおこなう大入賞口開放中処理(ステップA52)をおこなう。
ステップA47にて、特図2ゲーム処理番号が「5」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドでなければファンファーレ/インターバル中処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう一方で最終ラウンドであれば大入賞口内にある残存球が排出されるための時間を設定する処理や、特図2大当り終了処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう大入賞口残存球処理(ステップA53)をおこなう。
ステップA47にて、特図2ゲーム処理番号が「6」の場合は、特図2普段処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう特図2大当り終了処理(ステップA54)をおこなう。
ステップA47にて、特図2ゲーム処理番号が「7」の場合は、小当りが発生した際の所定の大入賞口の開放時間・開放パターンの設定、ファンファーレコマンドの設定、小当り中処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう小当りファンファーレ中処理(ステップA55)をおこなう。
ステップA47にて、特図2ゲーム処理番号が「8」の場合は、小当り中動作移行処理や小当り終了画面のコマンドの設定や小当り残存球処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう小当り中処理(ステップA56)をおこなう。
ステップA47にて、特図2ゲーム処理番号が「9」の場合は、特図2小当り終了処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう小当り残存球処理(ステップA57)をおこなう。
ステップA47にて、特図2ゲーム処理番号が「10」の場合は、特図2普段処理をおこなうために必要な情報の設定等をおこなう特図2小当り終了処理(ステップA58)をおこなう。
その後、特図2図柄表示部54の変動を制御するためのテーブルを準備した後(ステップA59)、特図2図柄表示部54に係る図柄変動制御処理(ステップA60)をおこない、特図ゲーム処理を終了する。一方、ステップA34にて、特図2ゲーム処理タイマの値が「0」でない場合(ステップA34;N)、すなわちタイムアップしていない場合や、ステップA37の処理を終了した場合は、ステップA59の処理に移行して、それ以降の処理をおこなう。
〔特図1普段処理〕
次に、上述の特図1ゲーム処理における特図1普段処理(ステップA8)の詳細について図19を用いて説明する。図19は、第1の実施形態の特図1普段処理のフローチャートを示す図である。
特図1普段処理では、まず、特図1が変動開始可能か否か(すなわち特図1変動表示ゲームを開始可能か否か)を判定する(ステップA251)。この判定では、遊技状態が、特図2の当り(大当りまたは小当り)の変動終了(特図2表示中処理の開始)から当り動作(大当り遊技状態または小当り遊技状態)の終了までの期間の状態である場合、つまり特図2が当たっているときには、特図1は変動開始可能でないと判定し、前記期間でない場合には特図1は変動開始可能と判定する。
そして、特図1が変動開始可能と判定した場合(ステップA251;Y)には、左打ち指示報知済みか否か(すなわち左打ち指示報知コマンドを演出制御装置300に送信し、その後右打ち指示報知コマンドを送信していない状態か否か)を判定する(ステップA252)。なお、ステップA252では、左打ち指示報知フラグがセットされていると、左打ち指示報知済みであると判定し、左打ち指示報知フラグがセットされていないと、左打ち指示報知済みでないと判定する構成でもよい。
左打ち指示報知済みでない場合(ステップA252;N)には、左打ち指示報知コマンドを準備し(ステップA253)、演出コマンド設定処理(ステップA254)をおこない、左打ち指示報知フラグをセットする(ステップA255)。
左打ち指示報知済みである場合(ステップA252;Y)と、ステップA255を終了した場合には、ステップA256に移行し、特図1保留数(第1始動記憶数)が「0」であるか否かを判定する(ステップA256)。そして、特図1保留数が「0」でない(ステップA256;N)と判定すると、現在の特図変動表示ゲームの確率状態に対応する変動開始確率情報コマンドを準備し(ステップA257)、演出コマンド設定処理(ステップA258)をおこない、特図1変動開始処理(ステップA259)をおこない、特図1保留数に対応する飾り特図保留数コマンドを準備し(ステップA260)、演出コマンド設定処理(ステップA261)をおこない、RWMにおける特図ステータス領域に特図1変動中(特図1変動表示ゲームを実行中)を示す情報をセット(情報加算)し(ステップA262)、特図変動表示ゲームの確率状態が高確率中か否か判定する(ステップA263)。
なお、特図ステータス領域は、特図1変動中(特図1変動表示ゲームを実行中)を示す情報と、特図2変動中(特図2変動表示ゲームを実行中)を示す情報を、それぞれ独立に記憶する領域であり、この特図ステータス領域にセットされている情報が示す状態が特図ステータスである。ステップA262を実行した場合、特図ステータスは、「特図1変動中」と「特図1変動中+特図2変動中」のうちのいずれかの状態になる。
また、特図1変動開始処理(ステップA259)では、特図1変動中処理に係る処理番号である「1」を特図1ゲーム処理番号領域にセーブする処理(後述するステップA318、A319)、特図1変動制御フラグ領域に変動中フラグをセーブする処理(後述するステップA322)、特図1ゲーム処理タイマの値として変動時間が設定される処理(後述するステップA307、A497)などが行われる。
そして、高確率中でない場合(ステップA263;N)には、高確率最終変動中であるか否か判定し(ステップA264)、高確率最終変動中でない場合(ステップA264;N)には、特図1変動チェックフラグをセットする(ステップA265)。なお、高確率最終変動中であるか否かの判定は、後述する高確率最終変動フラグによりおこなう。すなわち、高確率最終変動フラグがセットされていれば高確率最終変動中であると判定する。
そして、ステップA265が終了した場合と、高確率中であると判定された場合(ステップA263;Y)と、高確率最終変動中であると判定された場合(ステップA264;Y)は、特図1変動中処理移行設定処理(ステップA266)をおこない、特図1普段処理を終了する。
一方、特図1が変動開始可能でないと判定した場合(ステップA251;N)と、ステップA256にて、特図1保留数が「0」である場合(ステップA256;Y)は、処理番号として「0」を設定し(ステップA267)、RWMにおいて特図1ゲーム処理番号を記憶する領域である特図1ゲーム処理番号領域に当該処理番号すなわち「0」をセーブし(ステップA268)、特図1普段処理を終了する。
このように本実施形態では、ステップA251の判定結果が肯定的になる状態であり、特図1保留数が「0」でない場合には、特図1変動開始処理(ステップA259)等が実行され、特図2が変動中(特図2変動表示ゲーム実行中)であったとしても、特図1変動表示ゲームが開始される。つまり、遊技制御装置100が、第1始動記憶手段(遊技制御装置100)に第1始動記憶がある場合には、当該第1始動記憶にもとづく変動表示ゲームを、第2始動記憶にもとづく変動表示ゲームと同時に実行可能な制御手段をなす。
〔特図2普段処理〕
次に、上述の特図2ゲーム処理における特図2普段処理(ステップA48)の詳細について図20を用いて説明する。図20は、第1の実施形態の特図2普段処理のフローチャートを示す図である。
特図2普段処理では、まず、特図2が変動開始可能か否か(すなわち特図2変動表示ゲームを開始可能か否か)を判定する(ステップA271)。この判定では、遊技状態が、特図1の当り(大当りまたは小当り)の変動終了(特図1表示中処理の開始)から当り動作(大当り遊技状態または小当り遊技状態)の終了までの期間の状態である場合、つまり特図1が当たっているときには、特図2は変動開始可能でないと判定し、前記期間でない場合には特図2は変動開始可能と判定する。
そして、特図2が変動開始可能と判定した場合(ステップA271;Y)には、特図2保留数(第2始動記憶数)が「0」であるか否かを判定する(ステップA272)。そして、特図2保留数が「0」でない(ステップA272;N)と判定すると、現在の特図変動表示ゲームの確率状態に対応する変動開始確率情報コマンドを準備し(ステップA273)、演出コマンド設定処理(ステップA274)をおこない、特図2変動開始処理(ステップA275)をおこない、RWMにおける特図ステータス領域に特図2変動中(特図2変動表示ゲームを実行中)を示す情報をセット(情報加算)し(ステップA276)、特図変動表示ゲームの確率状態が高確率中か否か判定する(ステップA277)。
ここで、特図ステータス領域にセットされた情報が示す状態(すなわち特図ステータス)は、ステップA276を実行した場合、「特図2変動中」と「特図1変動中+特図2変動中」のうちのいずれかの状態になる。
また、特図2変動開始処理(ステップA275)では、特図2変動中処理に係る処理番号である「1」を特図2ゲーム処理番号領域にセーブする処理(後述するステップA348、A349)、特図2変動制御フラグ領域に変動中フラグをセーブする処理(後述するステップA352)、特図2ゲーム処理タイマの値として変動時間が設定される処理(後述するステップA337、A497)などが行われる。
なお、たとえばステップA275を実行した後、特図2保留数に対応する飾り特図保留数コマンドを準備し、次いで演出コマンド設定処理を実行し、その後ステップA276に移行する構成(すなわち、特図2についても、普段処理において飾り特図保留数コマンドを演出制御装置300に送信する構成)としてもよい。
そして、高確率中でない場合(ステップA277;N)には、高確率最終変動中であるか否か判定し(ステップA278)、高確率最終変動中でない場合(ステップA278;N)には、特図2変動チェックフラグをセットする(ステップA279)。
そして、ステップA279が終了した場合と、高確率中であると判定された場合(ステップA277;Y)と、高確率最終変動中であると判定された場合(ステップA278;Y)は、特図2変動中処理移行設定処理(ステップA280)をおこない、特図2普段処理を終了する。
一方、特図2保留数が「0」である場合(ステップA272;Y)は、特図1保留数が「0」であるか否かを判定し(ステップA281)、特図1保留数が「0」である(ステップA281;Y)と判定すると、特図1が変動中(特図1変動表示ゲーム実行中)であるか否か判定する(ステップA282)。そして、特図1が変動中でない場合(ステップA282;N)は、客待ちデモが開始済みであるか否かを判定し(ステップA283)、客待ちデモが開始済みでない場合(ステップA283;N)は、客待ちデモフラグ領域に客待ちデモ中フラグをセットする(ステップA284)。続けて、現在の確率状態に対応する客待ちデモコマンドを準備して(ステップA285)、演出コマンド設定処理(ステップA286)をおこなう。なお、演出コマンド設定処理を行うと準備されたコマンド(ここでは、客待ちデモコマンド)が演出制御装置300に送信される。
そして、ステップA286が終了した場合と、特図2が変動開始可能でないと判定した場合(ステップA271;N)と、特図1保留数が「0」でない場合(ステップA281;N)と、特図1が変動中である場合(ステップA282;Y)と、客待ちデモが開始済みである場合(ステップA283;Y)には、処理番号として「0」を設定し(ステップA287)、RWMにおいて特図2ゲーム処理番号を記憶する領域である特図2ゲーム処理番号領域に当該処理番号すなわち「0」をセーブし(ステップA288)、特図2普段処理を終了する。
このように本実施形態では、ステップA271の判定結果が肯定的になる状態であり、特図2保留数が「0」でない場合には、特図2変動開始処理(ステップA275)等が実行され、特図1が変動中(特図1変動表示ゲーム実行中)であったとしても、特図2変動表示ゲームが開始される。つまり、遊技制御装置100が、第2始動記憶手段(遊技制御装置100)に第2始動記憶がある場合には、当該第2始動記憶にもとづく変動表示ゲームを、第1始動記憶にもとづく変動表示ゲームと同時に実行可能な制御手段をなす。
〔特図1変動開始処理〕
次に、上述の特図1普段処理における特図1変動開始処理(ステップA259)の詳細について図21、図22を用いて説明する。図21は、第1の実施形態の特図1変動開始処理のフローチャートを示す図(その1)である。図22は、第1の実施形態の特図1変動開始処理のフローチャートを示す図(その2)である。
特図1変動開始処理は、第1特図変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)の開始時におこなう処理である。特図1変動開始処理では、まず、実行する特図変動表示ゲームの種別(ここでは特図1)を示す特図1情報設定フラグをセットし(ステップA301)、第1特図変動表示ゲームが大当りであるか否かを判別するための大当りフラグ1にはずれ情報や大当り情報を設定する大当りフラグ1設定処理(ステップA302)をおこなう。
次に、特図1停止図柄(図柄情報)の設定に係る特図1停止図柄設定処理(ステップA303)をおこなった後、特図1の変動パターンを設定するためのパラメータである特図1情報を設定する特図1情報設定処理(ステップA304)をおこない、第1特図変動表示ゲームの変動パターンの設定に関する種々の情報を参照するための情報が設定されたテーブルである特図1変動パターン設定情報テーブルを準備する(ステップA305)。その後、第1特図変動表示ゲームにおける変動態様である変動パターンを設定する特図1変動パターン設定処理(ステップA306)をおこない、特図変動表示ゲームの変動開始の情報を設定する変動開始情報設定処理(ステップA307)をおこない、特図変動表示ゲームの確率状態が高確率中か否か判定する(ステップA308)。
そして、高確率中でない場合(ステップA308;N)には、高確率最終変動中であるか否か判定し(ステップA309)、高確率最終変動中でない場合(ステップA309;N)には、特図2が変動中(特図2変動表示ゲーム実行中)であるか否か判定する(ステップA310)。特図2が変動中である場合(ステップA310;Y)は、特図2ゲーム処理タイマの繰り返し回数が「0」であるか否か判定する(ステップA311)。特図2ゲーム処理タイマの繰り返し回数が「0」でない場合(ステップA311;N)には、特図2ゲーム処理タイマの繰り返し回数がたとえば「4」以上であるか判定し(ステップA312)、特図2ゲーム処理タイマの繰り返し回数がたとえば「4」以上でない場合(ステップA312;N)、特図2の残り変動時間を算出する(ステップA313)。
なお、特図2ゲーム処理タイマの繰り返し回数は、特図2ゲーム処理タイマが2バイト範囲内で足りる時間値(たとえば60000m秒など)の状態のときには、後述するステップA337の変動開始情報設定処理において「0」に設定されている(たとえば、後述のステップA500を参照)。
また、特図2の変動時間(特図2変動表示ゲームの実行時間)は、特図2ゲーム処理タイマの値(特図2ゲーム処理タイマ領域の値)から計算できる。具体的には、ステップA313では、前述のステップA37でセーブする長変動用タイマ値(たとえば60000m秒)に特図2ゲーム処理タイマの繰り返し回数を乗じた結果に、その時点の特図2ゲーム処理タイマ領域の値を加算することで、特図2の残り変動時間を算出できる。
また、長変動用タイマ値がたとえば60000m秒(=60秒)である場合、特図2ゲーム処理タイマの繰り返し回数の値が4以上であるということは、特図2の残り変動時間は、240秒(=4×60秒)以上であり、特図1の最長変動時間より長いことになり、その場合、後述するステップA315、ステップA316を実行する必要がないので、それを判定するためにステップA312が設けられている。したがって、ステップA312における「4」という数値は、特図1の最長変動時間より特図2の残り変動時間が長いか否かを、特図2ゲーム処理タイマの繰り返し回数により事前判定するための数値の一例にすぎない。
次に、ステップA313が終了した場合と、特図2ゲーム処理タイマの繰り返し回数が「0」である場合(ステップA311;Y)には、ステップA314へ移行し、これから開始しようとする特図1の変動時間(たとえばステップA306で設定された変動時間)が、現在変動中の特図2の残り変動時間(ステップA313の算出結果、または、特図2ゲーム処理タイマの繰り返し回数がゼロの場合は特図2ゲーム処理タイマの値で決まる時間)よりも短いか否か判定する(ステップA314)。
そして、特図1の変動時間が特図2の残り変動時間よりも短くない場合(ステップA314;N)は、特図1の変動時間の方が長いことを通知するコマンドを準備し(ステップA315)、演出コマンド設定処理(ステップA316)をおこなう。
次に、高確率中である場合(ステップA308;Y)、高確率最終変動中である場合(ステップA309;Y)、特図2が変動中でない場合(ステップA310;N)、特図2ゲーム処理タイマの繰り返し回数がたとえば「4」以上である場合(ステップA312;Y)、特図1の変動時間が特図2の残り変動時間よりも短い場合(ステップA314;Y)、および、ステップA316が終了した場合は、ステップA317(図22)へ移行する。
ステップA317へ移行すると、高確率変動回数更新処理(ステップA317)をおこない、処理番号として「1」を設定し(ステップA318)、RWMにおいて特図1ゲーム処理番号を記憶する領域である特図1ゲーム処理番号領域に当該処理番号すなわち「1」をセーブし(ステップA319)、RWMにおいて客待ちデモ中フラグをセットする領域である客待ちデモフラグ領域をクリアする(ステップA320)。その後、特図1変動開始に関する信号(特別図柄1変動中信号をオン)を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA321)、RWMの特図1変動制御フラグ領域に変動中フラグをセーブし(ステップA322)、RWMの特図1点滅制御タイマ領域に点滅制御タイマ(特図1図柄表示部53の点滅の周期のタイマ)の初期値(たとえば100ms)をセーブし(ステップA323)、RWMの特図1変動中図柄番号領域に初期値(たとえばブランク図柄に対応する「0」)をセーブし(ステップA324)、特図1変動開始処理を終了する。なお、ステップA324で特図1変動中図柄番号領域に「0」をセーブするのは、ブランク図柄から特図1の変動表示をスタートするためである。
〔特図2変動開始処理〕
次に、上述の特図2普段処理における特図2変動開始処理(ステップA275)の詳細について図23、図24を用いて説明する。図23は、第1の実施形態の特図2変動開始処理のフローチャートを示す図(その1)である。図24は、第1の実施形態の特図2変動開始処理のフローチャートを示す図(その2)である。
特図2変動開始処理は、第2特図変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)の開始時におこなう処理である。特図2変動開始処理では、まず、実行する特図変動表示ゲームの種別(ここでは特図2)を示す特図2情報設定フラグをセットし(ステップA331)、第2特図変動表示ゲームが大当りであるか否かを判別するための大当りフラグ2にはずれ情報や大当り情報を設定する大当りフラグ2設定処理(ステップA332)をおこなう。
次に、特図2停止図柄(図柄情報)の設定に係る特図2停止図柄設定処理(ステップA333)をおこなった後、特図2の変動パターンを設定するためのパラメータである特図2情報を設定する特図2情報設定処理(ステップA334)をおこない、第2特図変動表示ゲームの変動パターンの設定に関する種々の情報を参照するための情報が設定されたテーブルである特図2変動パターン設定情報テーブルを準備する(ステップA335)。その後、第2特図変動表示ゲームにおける変動態様である変動パターンを設定する特図2変動パターン設定処理(ステップA336)をおこない、特図変動表示ゲームの変動開始の情報を設定する変動開始情報設定処理(ステップA337)をおこない、特図変動表示ゲームの確率状態が高確率中か否か判定する(ステップA338)。
そして、高確率中でない場合(ステップA338;N)には、高確率最終変動中であるか否か判定し(ステップA339)、高確率最終変動中でない場合(ステップA339;N)には、特図1が変動中(特図1変動表示ゲーム実行中)であるか否か判定する(ステップA340)。特図1が変動中である場合(ステップA340;Y)は、特図1の残り変動時間を算出する(ステップA343)。なお、特図1の残り変動時間は、特図1ゲーム処理タイマの値(特図1ゲーム処理タイマ領域の値)から計算できる。
次に、ステップA343が終了した場合には、ステップA344へ移行し、これから開始しようとする特図2の変動時間(たとえばステップA336で設定された変動時間)が、現在変動中の特図1の残り変動時間(ステップA343の算出結果)よりも短いか否か判定する(ステップA344)。
そして、特図2の変動時間が特図1の残り変動時間よりも短くない場合(ステップA344;N)は、特図2の変動時間の方が長いことを通知するコマンドを準備し(ステップA345)、演出コマンド設定処理(ステップA346)をおこなう。
次に、高確率中である場合(ステップA338;Y)、高確率最終変動中である場合(ステップA339;Y)、特図1が変動中でない場合(ステップA340;N)、特図2の変動時間が特図1の残り変動時間よりも短い場合(ステップA344;Y)、および、ステップA346が終了した場合は、ステップA347(図24)へ移行する。
ステップA347へ移行すると、高確率変動回数更新処理(ステップA347)をおこない、処理番号として「1」を設定し(ステップA348)、RWMにおいて特図2ゲーム処理番号を記憶する領域である特図2ゲーム処理番号領域に当該処理番号すなわち「1」をセーブし(ステップA349)、RWMにおいて客待ちデモ中フラグをセットする領域である客待ちデモフラグ領域をクリアする(ステップA350)。その後、特図2変動開始に関する信号(特別図柄2変動中信号をオン)を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA351)、RWMの特図2変動制御フラグ領域に変動中フラグをセーブし(ステップA352)、RWMの特図2点滅制御タイマ領域に点滅制御タイマ(特図2図柄表示部54の点滅の周期のタイマ)の初期値(たとえば100ms)をセーブし(ステップA353)、RWMの特図2変動中図柄番号領域に初期値(たとえばブランク図柄に対応する「0」)をセーブし(ステップA354)、特図2変動開始処理を終了する。なお、ステップA354で特図2変動中図柄番号領域に「0」をセーブするのは、ブランク図柄から特図2の変動表示をスタートするためである。
〔変動開始情報設定処理〕
次に、上述の特図1変動開始処理および特図2変動開始処理における変動開始情報設定処理(ステップA307、A337)の詳細について図25、図26を用いて説明する。図25は、第1の実施形態の変動開始情報設定処理のフローチャートを示す図(その1)である。図26は、第1の実施形態の変動開始情報設定処理のフローチャートを示す図(その2)である。
変動開始情報設定処理では、まず、対象の変動パターン乱数1、変動パターン乱数2、および変動パターン乱数3の乱数格納領域の情報をクリアする。すなわち、特図1の情報設定中か否か判定し(ステップA491)、特図1の情報設定中である場合(ステップA491;Y)には、特図1の変動パターン乱数1、変動パターン乱数2、および変動パターン乱数3の乱数格納領域(保留球1用)の情報(保留球1用)をクリアする(ステップA491a)。また、特図1の情報設定中でない場合(ステップA491;N)には、特図2の変動パターン乱数1、変動パターン乱数2、および変動パターン乱数3の乱数格納領域の情報をクリアする(ステップA491b)。
次に、前半変動時間値テーブルを設定し(ステップA492)、前半変動番号に対応する前半変動時間値を取得する(ステップA493)。さらに、後半変動時間値テーブルを設定し(ステップA494)、後半変動番号に対応する後半変動時間値を取得する(ステップA495)。
そして、前半変動時間値と後半変動時間値を加算し(ステップA496)、加算値を対象の特図ゲーム処理タイマ領域(すなわち、特図1の情報設定中には特図1ゲーム処理タイマ領域、特図2の情報設定中には特図2ゲーム処理タイマ領域)にセーブする(ステップA497)。
次に、特図1の情報設定中か否か判定し(ステップA498)、特図1の情報設定中でない場合(ステップA498;N)、特図2の長変動開始か否か判定し(ステップA499)、特図2の長変動開始でない場合(ステップA499;N)には、特図2ゲーム処理タイマの繰り返し回数領域(RWMにおいて特図2ゲーム処理タイマの繰り返し回数を記憶する領域)に「0」をセーブする(ステップA500)。
一方、特図2の長変動開始である場合(ステップA499;Y)には、特図2ゲーム処理タイマの繰り返し回数領域に「9」をセーブする(ステップA501)。そして、特図1の情報設定中である場合(ステップA498;Y)、ステップA500、A501の処理が終了した場合には、ステップA502へ移行する。
なお、2バイトの特図ゲーム処理タイマでは足らない時間の変動をさせるため、特図2の長変動には繰り返し回数(特図2ゲーム処理タイマの繰り返し回数)が設定される。また、ステップA496の加算結果としてたとえば60000msがステップA497で特図2ゲーム処理タイマ領域に設定され、ステップA501で繰り返し回数として「9」がセーブされた場合、タイマ割込み処理(前述のステップA33)で特図2ゲーム処理タイマの値が減算されてゆき、タイムアップした時に特図ゲーム処理タイマの繰り返し回数が前記ステップA36で1減算され、さらに前記ステップA37で特図2ゲーム処理タイマ領域に60000msがセットされる。このためこの場合、結果として特図2の全変動時間は、この実施形態では60000ms×10で10分の変動時間になる。実際には、4msのタイマ割込みなので、2バイトでは約262秒まで設定できるが、理解しやすさのため60秒の掛け算で表せる場合を例に挙げて説明している。
次に、ステップA502へ移行すると、前半変動番号に対応する変動コマンドのデータ(MODE)を準備し(ステップA502)、後半変動番号に対応する変動コマンドのデータ(ACTION)を準備して(ステップA503)、演出コマンド設定処理をおこなう(ステップA504)。
なお、詳細説明は省略するが、演出コマンド設定処理では、演出用シリアル送信バッファが満杯でない限り、準備されたコマンドデータ(MODEとACTION)が演出用シリアル送信バッファに書き込まれる。これにより、遊技制御装置100におけるCPU111Aのシリアル通信機能を用いてシリアル通信により、準備されたコマンドデータよりなる演出コマンドが遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信される。他のステップでコールされて演出コマンド設定処理が実行される場合も同様である。また、本フローチャートの場合、コマンドは演出コマンドのように、「MODE」、「ACTION」といった2バイト構成で送信しているが、それ以上のバイト構成にしてもよい。それらの場合、複数バイト構成に対応したフローチャートにすればよい。
次に、ステップA504を終了すると、特図1の情報設定中か否か判定し(ステップA505)、特図1の情報設定中である場合(ステップA505;Y)には、特図1保留数を「−1」更新して(ステップA506)、特図1の乱数格納領域のアドレスを設定して当該アドレスの乱数格納領域をシフトし(ステップA507)、シフト後の空き領域の情報をクリアして(ステップA508)、変動開始情報設定処理を終了する。
一方、特図1の情報設定中でない場合(ステップA505;N)には、特図2保留数を「−1」更新して(ステップA506a)、特図2の乱数格納領域のアドレスを設定して当該アドレスの乱数格納領域をシフトし(ステップA507a)、シフト後の空き領域の情報をクリアして(ステップA508a)、変動開始情報設定処理を終了する。
以上の処理により、特図変動表示ゲームの開始に関する情報が設定される。すなわち、遊技制御装置100が、始動記憶手段(RAM111C)に記憶された各種の乱数値の判定をおこなう判定手段をなす。また、遊技制御装置100が、始動記憶の判定情報にもとづいて、変動表示ゲームで実行する識別情報の変動パターンを決定することが可能な変動パターン決定手段をなす。
そして、これらの特図変動表示ゲームの開始に関する情報は、前述した演出コマンド設定処理によって演出制御装置300に送信され、演出制御装置300では、特図変動表示ゲームの開始に関する情報の受信にもとづき、決定された変動パターンに応じて飾り特図変動表示ゲームでの詳細な演出内容を設定し、飾り特図変動表示ゲームを実行する。これらの特図変動表示ゲームの開始に関する情報としては、始動記憶数(保留数)に関する情報を含む飾り特図保留数コマンド、停止図柄に関する情報を含む飾り特図コマンド、特図変動表示ゲームの変動パターンに関する情報を含む変動コマンド(変動パターンコマンドなどと称する場合もある)などが挙げられ、たとえば本実施形態のフローチャートで示されるような所定の順番で各演出コマンドが演出制御装置300に送信される。
〔高確率変動回数更新処理〕
次に、特図1変動開始処理及び特図2変動開始処理における高確率変動回数更新処理(ステップA317、A347)の詳細について図27を用いて説明する。図27は、第1の実施形態の高確率変動回数更新処理のフローチャートを示す図である。
高確率変動回数更新処理では、まず、特図変動表示ゲームの確率状態が高確率中であるか否かを判定し(ステップA551)、特図高確率中でない場合(ステップA551;N)には、高確率変動回数更新処理を終了する。
なお、特図1と特図2の特図変動表示ゲームの種別のうちの一方が大当り遊技状態である場合は、他方の変動表示ゲームの当り確率は必ず低確率に制御するが、一方が小当りの場合は他方が高確率中である可能性がある。
高確率中である場合(ステップA551;Y)には、高確率状態とする特図変動表示ゲームの実行回数を管理する高確率変動回数を「−1」更新し(ステップA552)、高確率変動回数が「0」であるか否かを判定する(ステップA553)。
高確率変動回数が「0」でない場合(ステップA553;N)には、高確率変動回数更新処理を終了する。高確率変動回数が「0」である場合(ステップA553;Y)には、高確率終了に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップA555)。なお、高確率終了に関する信号は、大当り2信号をオフにする信号である。
そして、高確率&時短(高確率&時短なし、または高確率&時短あり)の終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA556)。なお、高確率&時短の終了に関する信号は、特別図柄1高確率状態信号をオフにする信号と、特別図柄2高確率状態信号をオフにする信号と、特別図柄1変動時間短縮状態信号をオフにする信号と、特別図柄2変動時間短縮状態信号をオフにする信号と、普通図柄1高確率状態信号をオフにする信号を含む。また、特図高確率中でも、普図は確率状態しか変化しないので、普通図柄1変動時間短縮状態信号および普通電動役物1開放延長状態信号は常時オフされている。
そして、遊技状態表示番号領域に低確率中の番号をセーブし(ステップA557)、特図ゲームモードフラグ領域に特図低確率&時短なしフラグをセーブし(ステップA559)、変動開始する図柄(特図1または特図2)に対応する高確率最終変動フラグをセットし(ステップA560)、高確率変動回数更新処理を終了する。
なお、高確率最終変動フラグは、高確率最終変動である特図変動表示ゲームの種別(特図1か特図2か)を判定できる情報を含む。また、高確率最終変動では変動開始時点で内部確率が低確率となってしまうので、今は低確率中であっても高確率中に開始した変動であることを示すための情報が、この高確率最終変動フラグである。このように本実施形態の場合、高確率最終変動では、対象の特図の確率状態(遊技制御装置100における設定状態)を変動開始時点で低確率に戻す構成である。これにより、高確率状態での最終回となる特図変動中に遊技球が始動口に入賞したときに、この始動入賞に対する当り判定が高確率で判定されてしまうという不具合が防止できる。
〔特図1変動中処理〕
次に、上述の特図1ゲーム処理における特図1変動中処理(ステップA9)の詳細について図28、図29を用いて説明する。図28は、第1の実施形態の特図1変動中処理のフローチャートを示す図(その1)である。図29は、第1の実施形態の特図1変動中処理のフローチャートを示す図(その2)である。
特図1変動中処理では、まず、図柄確定回数出力回数を「+1」更新し(ステップA571)、飾り特図1コマンド領域からコマンド(特図1についての停止図柄の情報を含む飾り特図1コマンド)をロードし、準備し(ステップA572)、演出コマンド設定処理(ステップA573)をおこなう。
次に、飾り特図1停止コマンド(特図1についての図柄停止コマンド)を準備し(ステップA574)、演出コマンド設定処理(ステップA575)をおこない、高確率最終変動フラグの状態により高確率の最終変動か否かを判定する(ステップA576)。そして、高確率最終変動でない場合(ステップA576;N)は、特図1停止図柄設定処理で停止図柄パターン領域にセーブされている停止図柄パターンに対応する表示時間を今回の特図1変動表示ゲームの停止表示時間として設定し(ステップA577)、高確率最終変動である場合(ステップA576;Y)には、高確率最終変動時の表示時間を今回の特図1変動表示ゲームの停止表示時間として設定し(ステップA578)、ステップA579へ移行する。ここで、ステップA577、A578で設定された停止表示時間は、たとえばステップA579の直前に設けられた図示省略したステップにおいて特図1ゲーム処理タイマ領域にセーブされる。
なお、特図1の表示時間の一例を挙げると、第1の実施形態の場合、停止図柄パターンがはずれ図柄パターンである場合には表示時間として600msを設定し、停止図柄パターンが大当り図柄パターンである場合には表示時間として2000msを設定し、停止図柄パターンが小当り図柄パターンである場合には表示時間として136msを設定する。また、高確率最終変動の表示時間は7000msを設定する。
次に、ステップA579(図29)へ移行すると、大当りフラグ1設定処理で判定されて設定された情報にもとづいて今回の(現在実行中の)特図1変動表示ゲームがはずれか否か判定し(ステップA579)、はずれの場合(ステップA579;Y)はステップA594へ移行し、はずれでない場合(ステップA579;N)は、現在特図2も変動中(特図2変動表示ゲーム実行中)であるか否か判定する(ステップA580)。
なお、特図2が変動中か否かの判定は、特図2ゲーム処理番号領域の情報、特図ステータス領域の情報、あるいは特図2変動制御フラグ領域の情報のうちのいずれかによっておこなうことができる。すなわち、特図2ゲーム処理番号領域に「1」がセーブされていれば変動中と判定する構成でもよいし、特図ステータス領域に特図2変動中がセットされていれば変動中と判定する構成でもよいし、特図2変動制御フラグ領域に変動中フラグがセーブされていれば変動中と判定する構成でもよいし、これら条件の組み合わせで判定する構成でもよい。
そして、特図2も変動中である場合(ステップA580;Y)は、特図2表示中処理を実行中であるか否か判定し(ステップA581)、特図2表示中処理を実行中でない場合(ステップA581;N)には、図柄確定回数出力回数を「+1」更新する(ステップA582)。
次に、ステップA582を終了した場合と、特図2表示中処理を実行中である場合(ステップA581;Y)は、今回の特図1の表示時間(ステップA577等で設定された時間)にたとえば4msを加算した結果を特図2の表示時間として設定し(ステップA583)、当該特図2の表示時間を特図2ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップA584)。このステップA583、A584の処理により、特図2がすでに停止表示を開始していた場合には、特図2の表示時間が再設定されることになる。この再設定により、特図2の表示時間は基本的に延長されるが、場合によっては短縮される場合もある。
その後、飾り特図2コマンド領域からコマンド(特図2についての停止図柄の情報を含む飾り特図2コマンド)をロードし、準備し(ステップA585)、演出コマンド設定処理(ステップA586)をおこなう。次に、飾り特図2停止コマンド(特図2についての図柄停止コマンド)を準備し(ステップA587)、演出コマンド設定処理(ステップA588)をおこない、特図2表示中処理移行設定処理2(ステップA589)をおこなう。
なお、以上説明したステップA579乃至A589の処理によれば、これから飾り図柄を停止表示する今回の特図1変動表示ゲームが当り(大当りまたは小当り)である場合には、同時に変動中の特図2の変動表示を強制的に終了させることになる。
次に、ステップA589を終了した場合と、特図2が変動中でない場合(ステップA580;N)は、飾り特図1コマンド領域からコマンドをロードし、当り図柄コマンド領域にセーブし(ステップA590)、今回の特図1変動表示ゲームが小当りか否か判定する(ステップA591)。
そして、大当りであって小当りでない場合(ステップA591;N)は、特図1変動終了後の大当り遊技を制御するために、特図1ラウンド数上限値情報領域から情報(特図1ラウンド数上限値を決める特図1ラウンド数上限値情報)をロードし、ラウンド数上限値情報領域にセーブし(ステップA592)、特図1大入賞口開放情報領域から情報をロードし、大入賞口開放情報領域にセーブする(ステップA593)。
次に、今回の特図1変動表示ゲームがはずれの場合(ステップA579;Y)と、今回の特図1変動表示ゲームが小当りである場合(ステップA591;Y)と、ステップA593を終了した場合は、ステップA594へ移行する。ステップA594へ移行すると、特図1停止図柄退避領域から情報(停止図柄番号)をロードし、特図1停止図柄領域にセーブし(ステップA594)、特図1表示中処理移行設定処理1(ステップA595)をおこなって、特図1変動中処理を終了する。なお、特図1停止図柄退避領域には、特図1停止図柄設定処理において所定の停止図柄番号がセーブされている。
このように、遊技制御装置100が、変動表示ゲームの停止結果態様を表示する停止時間を設定する停止時間設定手段をなす。また遊技制御装置100が、第1始動記憶にもとづく変動表示ゲームが特別結果(当り)となる場合には、同時に実行中の第2始動記憶にもとづく変動表示ゲームを終了させる手段をなす。
〔特図2変動中処理〕
次に、上述の特図2ゲーム処理における特図2変動中処理(ステップA49)の詳細について図30、図31を用いて説明する。図30は、第1の実施形態の特図2変動中処理のフローチャートを示す図(その1)である。図31は、第1の実施形態の特図2変動中処理のフローチャートを示す図(その2)である。
特図2変動中処理では、まず、図柄確定回数出力回数を「+1」更新し(ステップA601)、飾り特図2コマンド領域からコマンド(特図2についての停止図柄の情報を含む飾り特図2コマンド)をロードし、準備し(ステップA602)、演出コマンド設定処理(ステップA603)をおこなう。
次に、飾り特図2停止コマンド(特図2についての図柄停止コマンド)を準備し(ステップA604)、演出コマンド設定処理(ステップA605)をおこない、高確率最終変動フラグの状態により高確率の最終変動か否かを判定する(ステップA606)。そして、高確率最終変動でない場合(ステップA606;N)は、特図2停止図柄設定処理で停止図柄パターン領域にセーブされている停止図柄パターンに対応する表示時間を今回の特図2変動表示ゲームの停止表示時間として設定し(ステップA607)、高確率最終変動である場合(ステップA606;Y)には、高確率最終変動時の表示時間を今回の特図2変動表示ゲームの停止表示時間として設定し(ステップA608)、ステップA609へ移行する。ここで、ステップA607、A608で設定された停止表示時間は、たとえばステップA609の直前に設けられた図示省略したステップにおいて特図2ゲーム処理タイマ領域にセーブされる。
なお、特図2の表示時間の一例を挙げると、第1の実施形態の場合、停止図柄パターンがはずれ図柄パターンである場合には表示時間として600msを設定し、停止図柄パターンが大当り図柄パターンである場合にも表示時間として600msを設定し、停止図柄パターンが小当り図柄パターンである場合にも表示時間として600msを設定する。また、高確率最終変動の表示時間は7000msを設定する。なお、第1の実施形態の場合、停止図柄パターンがはずれ図柄パターン、大当り図柄パターン、および小当り図柄パターンで同じ表示時間を設定するが、それぞれ異なる表示時間を設定する態様であってもよい。
次に、ステップA609(図31)へ移行すると、大当りフラグ2設定処理で判定されて設定された情報にもとづいて今回の(現在実行中の)特図2変動表示ゲームがはずれか否か判定し(ステップA609)、はずれの場合(ステップA609;Y)はステップA624へ移行し、はずれでない場合(ステップA609;N)は、現在特図1も変動中(特図2変動表示ゲーム実行中)であるか否か判定する(ステップA610)。
なお、特図1が変動中か否かの判定は、特図1ゲーム処理番号領域の情報、特図ステータス領域の情報、あるいは特図1変動制御フラグ領域の情報のうちのいずれかによっておこなうことができる。すなわち、特図1ゲーム処理番号領域に「1」がセーブされていれば変動中と判定する構成でもよいし、特図ステータス領域に特図1変動中がセットされていれば変動中と判定する構成でもよいし、特図1変動制御フラグ領域に変動中フラグがセーブされていれば変動中と判定する構成でもよいし、これら条件の組み合わせで判定する構成でもよい。
そして、特図1も変動中である場合(ステップA610;Y)は、特図1表示中処理を実行中であるか否か判定し(ステップA611)、特図1表示中処理を実行中でない場合(ステップA611;N)には、図柄確定回数出力回数を「+1」更新する(ステップA612)。
次に、ステップA612を終了した場合と、特図1表示中処理を実行中である場合(ステップA611;Y)は、今回の特図2の表示時間(ステップA607等で設定された時間)にたとえば4msを加算した結果を特図1の表示時間として設定し(ステップA613)、当該特図1の表示時間を特図1ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップA614)。このステップA613、A614の処理により、特図1がすでに停止表示を開始していた場合には、特図1の表示時間が再設定されることになる。この再設定により、特図1の表示時間は基本的に延長されるが、場合によっては短縮される場合もある。
その後、飾り特図1コマンド領域からコマンド(特図1についての停止図柄の情報を含む飾り特図1コマンド)をロードし、準備し(ステップA615)、演出コマンド設定処理(ステップA616)をおこなう。次に、飾り特図1停止コマンド(特図1についての図柄停止コマンド)を準備し(ステップA617)、演出コマンド設定処理(ステップA618)をおこない、特図1表示中処理移行設定処理2(ステップA619)をおこなう。
なお、以上説明したステップA609乃至A619の処理によれば、これから飾り図柄を停止表示する今回の特図2変動表示ゲームが当り(大当りまたは小当り)である場合には、同時に変動中の特図1の変動表示を強制的に終了させることになる。
次に、ステップA619を終了した場合と、特図1が変動中でない場合(ステップA610;N)は、飾り特図2コマンド領域からコマンドをロードし、当り図柄コマンド領域にセーブし(ステップA620)、今回の特図2変動表示ゲームが小当りか否か判定する(ステップA621)。
そして、大当りであって小当りでない場合(ステップA621;N)は、特図2変動終了後の大当り遊技を制御するために、特図2ラウンド数上限値情報領域から情報(特図2ラウンド数上限値を決める特図2ラウンド数上限値情報)をロードし、ラウンド数上限値情報領域にセーブし(ステップA622)、特図2大入賞口開放情報領域から情報をロードし、大入賞口開放情報領域にセーブする(ステップA623)。
次に、今回の特図2変動表示ゲームがはずれの場合(ステップA609;Y)と、今回の特図2変動表示ゲームが小当りである場合(ステップA621;Y)と、ステップA623を終了した場合は、ステップA624へ移行する。ステップA624へ移行すると、特図2停止図柄退避領域から情報(停止図柄番号)をロードし、特図2停止図柄領域にセーブし(ステップA624)、特図2表示中処理移行設定処理1(ステップA625)をおこなって、特図2変動中処理を終了する。なお、特図2停止図柄退避領域には、特図2停止図柄設定処理において所定の停止図柄番号がセーブされている。
このように、遊技制御装置100が、変動表示ゲームの停止結果態様を表示する停止時間を設定する停止時間設定手段をなす。また遊技制御装置100が、第2始動記憶にもとづく変動表示ゲームが特別結果(当り)となる場合には、同時に実行中の第1始動記憶にもとづく変動表示ゲームを終了させる手段をなす。
〔特図1表示中処理移行設定処理1〕
次に、上述の特図1変動中処理における特図1表示中処理移行設定処理1(ステップA595)の詳細について図32を用いて説明する。図32は、第1の実施形態の特図1表示中処理移行設定処理1のフローチャートを示す図である。
特図1表示中処理移行設定処理1では、まず、特図1表示中処理に係る処理番号である「2」を処理番号として設定し(ステップA631)、特図1ゲーム処理番号領域に当該処理番号すなわち「2」をセーブする(ステップA632)。
次に、特図1変動終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA633)。なお、特図1変動終了に関する信号は、特別図柄1変動中信号をオフにする信号である。
その後、特図1図柄表示部53における特図1変動表示ゲームの制御用の情報として、特図1図柄表示部53での変動停止に係る停止フラグを特図1変動制御フラグ領域にセーブし(ステップA634)、特図1表示中処理移行設定処理1を終了する。
〔特図2表示中処理移行設定処理1〕
次に、上述の特図2変動中処理における特図2表示中処理移行設定処理1(ステップA625)の詳細について図33を用いて説明する。図33は、第1の実施形態の特図2表示中処理移行設定処理1のフローチャートを示す図である。
特図2表示中処理移行設定処理1では、まず、特図2表示中処理に係る処理番号である「2」を処理番号として設定し(ステップA641)、特図2ゲーム処理番号領域に当該処理番号すなわち「2」をセーブする(ステップA642)。
次に、特図2変動終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA643)。なお、特図2変動終了に関する信号は、特別図柄2変動中信号をオフにする信号である。
その後、特図2図柄表示部54における特図2変動表示ゲームの制御用の情報として、特図2図柄表示部54での変動停止に係る停止フラグを特図2変動制御フラグ領域にセーブし(ステップA644)、特図2表示中処理移行設定処理1を終了する。
〔特図1表示中処理移行設定処理2〕
次に、上述の特図2変動中処理における特図1表示中処理移行設定処理2(ステップA619)の詳細について図34を用いて説明する。図34は、第1の実施形態の特図1表示中処理移行設定処理2のフローチャートを示す図である。なお、この特図1表示中処理移行設定処理2は、変動を開始した特図2変動表示ゲームが当りである場合に、同時に変動していた特図1変動表示ゲームを強制的にはずれで終了させるための処理である。すなわち、他方の図柄が当たったことで、強制的に停止させられるときの情報設定のための処理である。
特図1表示中処理移行設定処理2では、まず、特図1表示中処理に係る処理番号である「2」を処理番号として設定し(ステップA651)、特図1ゲーム処理番号領域に当該処理番号すなわち「2」をセーブする(ステップA652)。
次に、特図1変動終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA653)。なお、特図1変動終了に関する信号は、特別図柄1変動中信号をオフにする信号である。
その後、特図1図柄表示部53における特図1変動表示ゲームの制御用の情報として、特図1図柄表示部53での変動停止に係る停止フラグを特図1変動制御フラグ領域にセーブし(ステップA654)、はずれ停止図柄パターンを停止図柄パターン領域(RWMにおける停止図柄パターンを記憶する領域)にセーブする(ステップA655)。なお、この停止図柄パターン領域には、実行中の特図1変動表示ゲームについて、通常すでに、特図1停止図柄設定処理において所定の停止図柄パターン(抽出された乱数によっては当りの停止図柄パターンである場合もある)がセーブされているが、ここでは、セーブされている停止図柄パターンが当りであった場合でも、強制的にはずれ停止図柄パターンに書きかえる。本ルーチンの以降のステップA656〜661でも、同様に、一旦正規のステップで設定されたデータがある場合でも、はずれでの強制終了のために、クリアしたり、設定し直したりしている。
次に、特図1ラウンド数上限値情報領域(RWMにおける特図1ラウンド数上限値情報を記憶する領域)をクリアし(ステップA656)、特図1大入賞口開放情報領域(RWMにおける特図1大入賞口開放情報を記憶する領域)をクリアし(ステップA657)、小当りフラグ1領域にはずれ情報をセーブし(ステップA658)。大当りフラグ1領域にはずれ情報をセーブする(ステップA659)。ここで、小当りフラグ1領域や大当りフラグ1領域は、特図1についての小当りフラグ領域や大当りフラグ領域であって、特図1変動表示ゲームが小当りか否かの情報あるいは大当りか否かの情報をそれぞれ記憶するRWMの領域であり、正規には大当りフラグ1設定処理において情報が設定されており、その情報がここで設定し直しされる。
次に、特図1停止図柄退避領域をクリアし(ステップA660)、特図1停止図柄領域にはずれ停止図柄番号をセーブし(ステップA661)、特図1表示中処理移行設定処理2を終了する。
〔特図2表示中処理移行設定処理2〕
次に、上述の特図1変動中処理における特図2表示中処理移行設定処理2(ステップA589)の詳細について図35を用いて説明する。図35は、第1の実施形態の特図2表示中処理移行設定処理2のフローチャートを示す図である。なお、この特図2表示中処理移行設定処理2は、変動を開始した特図1変動表示ゲームが当りである場合に、同時に変動していた特図2変動表示ゲームを強制的にはずれで終了させるための処理である。すなわち、他方の図柄が当たったことで、強制的に停止させられるときの情報設定のための処理である。
特図2表示中処理移行設定処理2では、まず、特図2表示中処理に係る処理番号である「2」を処理番号として設定し(ステップA671)、特図2ゲーム処理番号領域に当該処理番号すなわち「2」をセーブする(ステップA672)。
次に、特図2変動終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA673)。なお、特図2変動終了に関する信号は、特別図柄2変動中信号をオフにする信号である。
その後、特図2図柄表示部54における特図2変動表示ゲームの制御用の情報として、特図2図柄表示部54での変動停止に係る停止フラグを特図2変動制御フラグ領域にセーブし(ステップA674)、はずれ停止図柄パターンを停止図柄パターン領域(RWMにおける停止図柄パターンを記憶する領域)にセーブする(ステップA675)。なお、この停止図柄パターン領域には、実行中の特図2変動表示ゲームについて、通常すでに、特図2停止図柄設定処理において所定の停止図柄パターン(抽出された乱数によっては当りの停止図柄パターンである場合もある)がセーブされているが、ここでは、セーブされている停止図柄パターンが当りであった場合でも、強制的にはずれ停止図柄パターンに書きかえる。本ルーチンの以降のステップA676〜681でも、同様に、一旦正規のステップで設定されたデータがある場合でも、はずれでの強制終了のために、クリアしたり、設定し直したりしている。
次に、特図2ラウンド数上限値情報領域(RWMにおける特図2ラウンド数上限値情報を記憶する領域)をクリアし(ステップA676)、特図2大入賞口開放情報領域(RWMにおける特図2大入賞口開放情報を記憶する領域)をクリアし(ステップA677)、小当りフラグ2領域にはずれ情報をセーブし(ステップA678)。大当りフラグ2領域にはずれ情報をセーブする(ステップA679)。ここで、小当りフラグ2領域や大当りフラグ2領域は、特図2についての小当りフラグ領域や大当りフラグ領域であって、特図2変動表示ゲームが小当りか否かの情報あるいは大当りか否かの情報をそれぞれ記憶するRWMの領域であり、正規には大当りフラグ2設定処理において情報が設定されており、その情報がここで設定し直しされる。
次に、特図2停止図柄退避領域をクリアし(ステップA680)、特図2停止図柄領域にはずれ停止図柄番号をセーブし(ステップA681)、特図2表示中処理移行設定処理2を終了する。
〔特図1表示中処理〕
次に、上述の特図1ゲーム処理における特図1表示中処理(ステップA10)の詳細について図36、37、38を用いて説明する。図36は、第1の実施形態の特図1表示中処理のフローチャートを示す図(その1)である。図37は、第1の実施形態の特図1表示中処理のフローチャートを示す図(その2)である。図38は、第1の実施形態の特図1表示中処理のフローチャートを示す図(その3)である。
特図1表示中処理では、まず、特図1変動開始処理における大当りフラグ1設定処理にて設定された小当りフラグ1をロードして(ステップA701)、RWMの小当りフラグ1領域の情報をクリアする(ステップA702)。
次いで、特図1変動開始処理における大当りフラグ1設定処理にて設定された大当りフラグ1をロードして(ステップA703)、RWMの大当りフラグ1領域の情報をクリアする(ステップA704)。そして、ロードされた大当りフラグ1が大当りであるか否かを判定して(ステップA705)、大当りである(ステップA705;Y)と判定すると、第1特図変動表示ゲームの大当り(特図1大当り)の開始に関する信号をRWMの試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA706)、特図2異常変動解除コマンドを準備し(ステップA707)、演出コマンド設定処理(ステップA708)をおこない、ラウンド数上限値テーブルを設定する(ステップA709)。なお、特図1大当りの開始に関する信号は、条件装置作動中信号をオンにする信号と、役物連続作動装置作動中信号をオンにする信号と、特別図柄1当り信号をオンにする信号を含む。
次に、ラウンド数上限値テーブルを設定した(ステップA709)後、ラウンド数上限値情報に対応するラウンド数上限値(第1の実施形態の場合、たとえば「16」または「4」、その他、たとえば「8」や「2」があってもよい)を取得し、RWMのラウンド数上限値領域にセーブする(ステップA710)。続けて、ラウンド数上限値情報に対応するラウンドLEDポインタを取得し、RWMのラウンドLEDポインタ領域にセーブする(ステップA711)。
次に、停止図柄パターンに対応した飾り特図コマンドをRWMの当り図柄コマンド領域からロードし、準備して(ステップA712)、演出コマンド設定処理(ステップA713)をおこなう。続けて、特図1停止図柄設定処理にて設定された図柄情報(停止図柄番号または停止図柄パターン)に対応するファンファーレコマンドを準備して(ステップA714)、演出コマンド設定処理(ステップA715)をおこなう。
次に、大入賞口開放情報と、普図変動表示ゲームおよび特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率の状態に対応する信号をRWMの外部情報出力データ領域にセーブする(ステップA716)。第1の実施形態の場合、ステップA716において、大入賞口開放情報と確率の状態に対応する信号として、大当り2信号と大当り3信号をセーブする。なお、それぞれのオン/オフは大入賞口開放情報と確率の状態とで決まる。たとえば、大当り2信号は、2R突確以外の大当りであればオン、高確率中の2R突確大当りであればオン、低確率中の2R突確大当りであればオフとなる。また、大当り3信号は、2R突確以外の大当りであればオン、高確率中の2R突確大当りであればオフ、低確率中の2R突確大当りであればオンとなる。
その後、大入賞口開放情報に対応する大当りファンファーレ時間(たとえば5000ms、4700ms、7700ms、または300ms)を設定して(ステップA717)、設定した大当りファンファーレ時間を特図1ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA718)、上大入賞口(特別変動入賞装置38)を開放する大当りであるか否か判定する(ステップA719)。
上大入賞口開放の大当りであれば(ステップA719;Y)、上大入賞口不正入賞数領域の情報をクリアし(ステップA720)、上大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間外フラグをセーブし(ステップA721)、ステップA724へ移行する。
一方、上大入賞口開放の大当りでない場合(ステップA719;N)には、下大入賞口不正入賞数領域の情報をクリアし(ステップA722)、下大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間外フラグをセーブし(ステップA723)、ステップA724へ移行する。
ステップA724へ移行すると、処理番号として3を設定し(ステップA724)、特図1ゲーム処理番号領域に処理番号すなわち「3」をセーブし(ステップA725)、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理(ステップA726)をおこない、特図1表示中処理を終了する。
一方、ステップA705にて、大当りフラグ1が大当りでない場合(ステップA705;N)は、ロードした小当りフラグ1が小当りであるか否かを判定し(ステップA727)、小当りフラグ1が小当りであると判定した場合(ステップA727;Y)、高確率最終変動中であるか否か判定する(ステップA728)。
そして、ステップA728にて、高確率最終変動中であると判定した場合(ステップA728;Y)には、普図変動表示ゲームおよび特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率を通常確率状態(低確率状態)とする情報に係る確率情報コマンドを準備して(ステップA729)、演出コマンド設定処理(ステップA730)をおこなう。続いて、停電復旧時に演出制御装置300に出力されるコマンドをセーブする停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(低確率)をセーブし(ステップA731)、右打ち指示報知フラグをクリアする(ステップA732)。なお、ステップA732は、高確率状態において右打ち指示報知がなされる態様を想定し、高確率最終変動と判定されて高確率状態が終了した状態であるので右打ち指示報知フラグをクリアする構成を例示している。しかし、本実施形態が高確率状態において右打ち指示報知をしない態様である場合には、ステップA732は削除した構成(あるいは、高確率状態で左打ち指示報知をしてステップA732では左打ち指示報知フラグをクリアする構成)とする態様もあり得る。
次に、ステップA732を終了した場合と、高確率最終変動中でない場合(ステップA728;N)には、当り図柄コマンド領域からコマンドをロードし、準備し(ステップA733)、演出コマンド設定処理(ステップA734)をおこなう。続けて、特図1停止図柄設定処理にて設定された図柄情報(停止図柄番号または停止図柄パターン)に対応する小当りファンファーレコマンドを準備して(ステップA735)、演出コマンド設定処理(ステップA736)をおこない、遊技状態が左打ちすべき所定状態(たとえば、普電サポート状態でも大当り中でも特別モード中でもない状態)であるか否かを判定する(ステップA737)。
ステップA737にて、左打ちすべき所定状態であると判定した場合(ステップA737;Y)には、左打ち指示に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA738)。なお、左打ち指示に関する信号は、たとえば、発射位置指定信号1をオフにする信号である。次に、右打ち中の表示LEDを消灯させるため、遊技状態表示番号2領域に左打ち状態中の番号をセーブして(ステップA739)、ステップA742に移行する。
一方、左打ちすべき所定状態であると判定しなかった場合(ステップA737;N)には、右打ち指示に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA740)。なお、右打ち指示に関する信号は、たとえば、発射位置指定信号1をオンにする信号である。次に、右打ち中の表示LEDを点灯させるため、遊技状態表示番号2領域に右打ち状態中の番号をセーブして(ステップA741)、ステップA742に移行する。
ステップA742に移行すると、上大入賞口(特別変動入賞装置38)を開放する小当りであるか否か判定する(ステップA742)。上大入賞口開放の小当りであれば(ステップA742;Y)、上大入賞口不正入賞数領域の情報をクリアし(ステップA743)、上大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間外フラグをセーブし(ステップA744)、ステップA747へ移行する。
一方、上大入賞口開放の小当りでない場合(ステップA742;N)には、下大入賞口不正入賞数領域の情報をクリアし(ステップA745)、下大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間外フラグをセーブし(ステップA746)、ステップA747へ移行する。
ステップA747へ移行すると、特図1小当りファンファーレ中処理移行設定処理(ステップA747)をおこない、特図1表示中処理を終了する。なお、特図1小当りファンファーレ中処理移行設定処理では、特図1ゲーム処理番号領域に処理番号として「7」をセーブする処理、特図1ゲーム処理タイマ領域に小当りファンファーレ時間(たとえば4m秒)をセーブする処理などをおこなう。
一方、ステップA727にて、小当りフラグ1が小当りでないと判定した場合(ステップA727;N)には、高確率最終変動中であるか否か判定する(ステップA748)。
そして、ステップA748にて、高確率最終変動中であると判定した場合(ステップA748;Y)には、普図変動表示ゲームおよび特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率を通常確率状態(低確率状態)とする情報に係る確率情報コマンドを準備して(ステップA749)、演出コマンド設定処理(ステップA750)をおこなう。続いて、停電復旧時に演出制御装置300に出力されるコマンドをセーブする停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(低確率)をセーブし(ステップA751)、右打ち指示報知フラグをクリアし(ステップA752)、特図2変動表示ゲームが当り中(大当り中または小当り中)であるか否か判定する(ステップA753)。なお、ステップA752は、前述のステップA732と同様に、高確率状態において右打ち指示報知がなされる態様を想定した一例にすぎない。
次に、特図2変動表示ゲームが当り中でないと判定した場合(ステップA753;N)には、左打ち指示に関する信号(発射位置指定信号1をオフ)を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA754)、右打ち中の表示LEDを消灯させるため、遊技状態表示番号2領域に左打ち状態中の番号をセーブする(ステップA755)。なお、本実施形態は、特図2変動表示ゲームが当り中(大当り中または小当り中)である場合は、その際に開放される上大入賞口(特別変動入賞装置38)をねらって右打ちをすべき状態となるため、特図2が当り中である場合(ステップA753;Y)には、ステップA754、A755をパスしてステップA756へ移行する。また、ステップA755が終了した場合も、ステップA756へ移行する。
そして、ステップA756へ移行すると、RWMにおける特図ステータス領域の特図1変動中(特図1変動表示ゲームを実行中)を示す情報をクリア(情報減算)し(ステップA756)、特図1ゲーム処理番号領域に特図1普段処理に係る処理番号すなわち「0」をセーブし(ステップA757)、特図1表示中処理を終了する。なお、ステップA756を実行した場合、特図ステータスは、特図2のみ変動中の状態か、特図1も特図2も変動中でない状態のうちのいずれかの状態になる。
〔特図2表示中処理〕
次に、上述の特図2ゲーム処理における特図2表示中処理(ステップA50)の詳細について図39、40、41を用いて説明する。図39は、第1の実施形態の特図2表示中処理のフローチャートを示す図(その1)である。図40は、第1の実施形態の特図2表示中処理のフローチャートを示す図(その2)である。図41は、第1の実施形態の特図2表示中処理のフローチャートを示す図(その3)である。
特図2表示中処理では、まず、特図2変動開始処理における大当りフラグ2設定処理にて設定された小当りフラグ2をロードして(ステップA761)、RWMの小当りフラグ2領域の情報をクリアする(ステップA762)。
次いで、特図2変動開始処理における大当りフラグ2設定処理にて設定された大当りフラグ2をロードして(ステップA763)、RWMの大当りフラグ2領域の情報をクリアする(ステップA764)。そして、ロードされた大当りフラグ2が大当りであるか否かを判定して(ステップA765)、大当りである(ステップA765;Y)と判定すると、第2特図変動表示ゲームの大当り(特図2大当り)の開始に関する信号をRWMの試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA766)、特図2異常変動解除コマンドを準備し(ステップA767)、演出コマンド設定処理(ステップA768)をおこない、ラウンド数上限値テーブルを設定する(ステップA769)。なお、特図2大当りの開始に関する信号は、条件装置作動中信号をオンにする信号と、役物連続作動装置作動中信号をオンにする信号と、特別図柄2当り信号をオンにする信号を含む。
次に、ラウンド数上限値テーブルを設定した(ステップA769)後、ラウンド数上限値情報に対応するラウンド数上限値(第1の実施形態の場合、たとえば「16」または「4」、その他、たとえば「8」や「2」があってもよい)を取得し、RWMのラウンド数上限値領域にセーブする(ステップA770)。続けて、ラウンド数上限値情報に対応するラウンドLEDポインタを取得し、RWMのラウンドLEDポインタ領域にセーブする(ステップA771)。
次に、停止図柄パターンに対応した飾り特図コマンドをRWMの当り特図コマンド領域からロードし、準備して(ステップA772)、演出コマンド設定処理(ステップA773)をおこなう。続けて、特図2停止図柄設定処理にて設定された図柄情報(停止図柄番号または停止図柄パターン)に対応するファンファーレコマンドを準備して(ステップA774)、演出コマンド設定処理(ステップA775)をおこなう。
次に、大入賞口開放情報と、普図変動表示ゲームおよび特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率の状態に対応する信号をRWMの外部情報出力データ領域にセーブする(ステップA776)。第1の実施形態の場合、ステップA776において、大入賞口開放情報と確率の状態に対応する信号として、大当り2信号と大当り3信号をセーブする。なお、それぞれのオン/オフは大入賞口開放情報と確率の状態とで決まる。たとえば、大当り2信号は、2R突確以外の大当りであればオン、高確率中の2R突確大当りであればオン、低確率中の2R突確大当りであればオフとなる。また、大当り3信号は、2R突確以外の大当りであればオン、高確率中の2R突確大当りであればオフ、低確率中の2R突確大当りであればオンとなる。
その後、大入賞口開放情報に対応する大当りファンファーレ時間(たとえば5000ms、4700ms、7700ms、または300ms)を設定して(ステップA777)、設定した大当りファンファーレ時間を特図2ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA778)、上大入賞口(特別変動入賞装置38)を開放する大当りであるか否か判定する(ステップA779)。
上大入賞口開放の大当りであれば(ステップA779;Y)、上大入賞口不正入賞数領域の情報をクリアし(ステップA780)、上大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間外フラグをセーブし(ステップA781)、ステップA784へ移行する。
一方、上大入賞口開放の大当りでない場合(ステップA779;N)には、下大入賞口不正入賞数領域の情報をクリアし(ステップA782)、下大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間外フラグをセーブし(ステップA783)、ステップA784へ移行する。
ステップA784へ移行すると、処理番号として3を設定し(ステップA784)、特図2ゲーム処理番号領域に処理番号すなわち「3」をセーブし(ステップA785)、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理(ステップA786)をおこない、特図2表示中処理を終了する。
一方、ステップA765にて、大当りフラグ2が大当りでない場合(ステップA765;N)は、ロードした小当りフラグ2が小当りであるか否かを判定し(ステップA787)、小当りフラグ2が小当りであると判定した場合(ステップA787;Y)、高確率最終変動中であるか否か判定する(ステップA788)。
そして、ステップA788にて、高確率最終変動中であると判定した場合(ステップA788;Y)には、普図変動表示ゲームおよび特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率を通常確率状態(低確率状態)とする情報に係る確率情報コマンドを準備して(ステップA789)、演出コマンド設定処理(ステップA790)をおこなう。続いて、停電復旧時に演出制御装置300に出力されるコマンドをセーブする停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(低確率)をセーブし(ステップA791)、右打ち指示報知フラグをクリアする(ステップA792)。なお、ステップA792は、高確率状態において右打ち指示報知がなされる態様を想定し、高確率最終変動と判定されて高確率状態が終了した状態であるので右打ち指示報知フラグをクリアする構成を例示している。しかし、本実施形態が高確率状態において右打ち指示報知をしない態様である場合には、ステップA792は削除した構成(あるいは、高確率状態で左打ち指示報知をしてステップA792では左打ち指示報知フラグをクリアする構成)とする態様もあり得る。
次に、ステップA792を終了した場合と、高確率最終変動中でない場合(ステップA788;N)には、当り図柄コマンド領域からコマンドをロードし、準備し(ステップA793)、演出コマンド設定処理(ステップA794)をおこなう。続けて、特図2停止図柄設定処理にて設定された図柄情報(停止図柄番号または停止図柄パターン)に対応する小当りファンファーレコマンドを準備して(ステップA795)、演出コマンド設定処理(ステップA796)をおこない、遊技状態が左打ちすべき所定状態(たとえば、普電サポート状態でも大当り中でも特別モード中でもない状態)であるか否かを判定する(ステップA797)。
ステップA797にて、左打ちすべき所定状態であると判定した場合(ステップA797;Y)には、左打ち指示に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA798)。なお、左打ち指示に関する信号は、たとえば、発射位置指定信号1をオフにする信号である。次に、右打ち中の表示LEDを消灯させるため、遊技状態表示番号2領域に左打ち状態中の番号をセーブして(ステップA799)、ステップA802に移行する。
一方、左打ちすべき所定状態であると判定しなかった場合(ステップA797;N)には、右打ち指示に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA800)。なお、右打ち指示に関する信号は、たとえば、発射位置指定信号1をオンにする信号である。次に、右打ち中の表示LEDを点灯させるため、遊技状態表示番号2領域に右打ち状態中の番号をセーブして(ステップA801)、ステップA802に移行する。
ステップA802に移行すると、上大入賞口(特別変動入賞装置38)を開放する小当りであるか否か判定する(ステップA802)。上大入賞口開放の小当りであれば(ステップA802;Y)、上大入賞口不正入賞数領域の情報をクリアし(ステップA803)、上大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間外フラグをセーブし(ステップA804)、ステップA807へ移行する。
一方、上大入賞口開放の小当りでない場合(ステップA802;N)には、下大入賞口不正入賞数領域の情報をクリアし(ステップA805)、下大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間外フラグをセーブし(ステップA806)、ステップA807へ移行する。
ステップA807へ移行すると、特図2小当りファンファーレ中処理移行設定処理(ステップA807)をおこない、特図2表示中処理を終了する。なお、特図2小当りファンファーレ中処理移行設定処理では、特図2ゲーム処理番号領域に処理番号として「7」をセーブする処理、特図2ゲーム処理タイマ領域に小当りファンファーレ時間(たとえば4m秒)をセーブする処理などをおこなう。
一方、ステップA787にて、小当りフラグ2が小当りでないと判定した場合(ステップA787;N)には、高確率最終変動中であるか否か判定する(ステップA808)。
そして、ステップA808にて、高確率最終変動中であると判定した場合(ステップA808;Y)には、普図変動表示ゲームおよび特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率を通常確率状態(低確率状態)とする情報に係る確率情報コマンドを準備して(ステップA809)、演出コマンド設定処理(ステップA810)をおこなう。続いて、停電復旧時に演出制御装置300に出力されるコマンドをセーブする停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(低確率)をセーブし(ステップA811)、右打ち指示報知フラグをクリアし(ステップA812)、特図1変動表示ゲームが大当り中か否か判定する(ステップA813)。なお、ステップA812は、前述のステップA792と同様に、高確率状態において右打ち指示報知がなされる態様を想定した一例にすぎない。
次に、特図1変動表示ゲームが大当り中でないと判定した場合(ステップA813;N)には、左打ち指示に関する信号(発射位置指定信号1をオフ)を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA814)、右打ち中の表示LEDを消灯させるため、遊技状態表示番号2領域に左打ち状態中の番号をセーブする(ステップA815)。なお、本実施形態は、特図1変動表示ゲームが大当り中である場合は、その際に開放される上大入賞口(特別変動入賞装置38)をねらって右打ちをすべき状態となるため、特図1が大当り中である場合(ステップA813;Y)には、ステップA814、A815をパスしてステップA816へ移行する。また本実施形態は、特図1変動表示ゲームが小当り中である場合は、その際に開放される下大入賞口(特別変動入賞装置95)をねらって左打ちをすべき状態となるため、特図1が大当り中でない場合(ステップA813;N)(特図1が小当り中である場合も含む)には、ステップA814、A815を実行後にステップA816へ移行する。ただし、このような右打ち左打ちに関する処理内容は、遊技機の盤面構成やゲーム性によって変わるものであり、一例にすぎない。またここで、ステップA815が終了した場合も、ステップA816へ移行する。
そして、ステップA816へ移行すると、RWMにおける特図ステータス領域の特図2変動中(特図2変動表示ゲームを実行中)を示す情報をクリア(情報減算)し(ステップA816)、特図2ゲーム処理番号領域に特図2普段処理に係る処理番号すなわち「0」をセーブし(ステップA817)、特図2表示中処理を終了する。なお、ステップA816を実行した場合、特図ステータスは、特図1のみ変動中の状態か、特図1も特図2も変動中でない状態のうちのいずれかの状態になる。
〔外部情報編集処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における外部情報編集処理(ステップS134)の詳細について図42と図43を用いて説明する。図42は、第1の実施形態の外部情報編集処理のフローチャートを示す図(その1)である。図43は、第1の実施形態の外部情報編集処理のフローチャートを示す図(その2)である。
外部情報編集処理では、払出コマンド送信処理(ステップS125)、入賞口スイッチ/状態監視処理(ステップS128)、磁石不正監視処理(ステップS132)および盤電波不正監視処理(ステップS133)での監視結果にもとづいて、情報収集端末や遊技場内部管理装置等の外部装置や試射試験装置に出力する情報を作成して出力バッファにセットする処理等をおこなう。
外部情報編集処理では、まず、エラー状態やセキュリティ状態に応じて情報を設定する処理をおこなう。エラー状態やセキュリティ状態に応じて情報を設定する処理では、ガラス枠開放エラーの発生中(ステップC71;Y)、本体枠開放エラーの発生中(ステップC72;Y)である場合に、扉・枠開放信号のオンデータを外部情報出力データ領域にセーブし(ステップC73)、遊技機エラー状態信号のオンデータを試験信号出力データ領域にセーブする(ステップC74)。すなわち、ガラス枠開放エラーと本体枠開放エラーの発生が、外部情報および試験信号として出力される。
一方、ガラス枠開放エラーと本体枠開放エラーのいずれのエラーも発生していない場合(ステップC71からC72;N)は、扉・枠開放信号のオフデータを外部情報出力データ領域にセーブし(ステップC75)、セキュリティ信号のオフデータを外部情報出力データ領域にセーブする(ステップC76)。
次に、初期化スイッチの操作等によりRAMに記憶されたデータの初期化がおこなわれた時から所定時間(たとえば256ms)を計時するセキュリティ信号制御タイマが「0」でなければ「−1」更新する(ステップC77)。なお、セキュリティ信号制御タイマの最小値は「0」に設定されている。そして、セキュリティ信号制御タイマの値が「0」であるか否かを判定する(ステップC78)。
セキュリティ信号制御タイマの値が「0」でない場合(ステップC78;N)、すなわちタイムアップしていない場合は、セキュリティ信号のオンデータを外部情報出力データ領域にセーブ(ステップC79)する。一方、セキュリティ信号制御タイマの値が「0」の場合(ステップC78;Y)、すなわちタイムアップしている場合は、ステップC79の処理がパスされる。すなわち、前述したメイン処理においてRAMに記憶されたデータの初期化がおこなわれてセキュリティ信号制御タイマに初期値(たとえば256ms)がセーブされたときから、セキュリティ信号制御タイマがタイムアップするまでの間、セキュリティ信号のオンデータが外部情報として出力される。
次に、磁石不正発生中(ステップC80;Y)、盤電波不正発生中(ステップC81;Y)、枠電波不正発生中(ステップC82;Y)、大入賞口不正発生中(ステップC83;Y)、または特図2異常変動発生中(ステップC84;Y)である場合にセキュリティ信号のオンデータを外部情報出力データ領域にセーブし(ステップC85)、遊技機エラー状態信号のオンデータを試験信号出力データ領域にセーブする(ステップC86)。なお、普電不正発生中の場合も、同様に、セキュリティ信号のオンデータを外部情報出力データ領域にセーブし(ステップC85)、遊技機エラー状態信号のオンデータを試験信号出力データ領域にセーブする(ステップC86)構成としてもよい。
一方、磁石不正、盤電波不正、枠電波不正、普電不正、大入賞口不正、または特図2異常変動のいずれも発生していない場合(ステップC80からC84;N)は、スイッチ異常1またはスイッチ異常2のスイッチ異常発生中であるか否か判定し(ステップC87)、いずれのスイッチ異常も発生中でない場合(ステップC87;N)には、遊技機エラー状態信号のオフデータを試験信号出力データ領域にセーブする(ステップC88)。
そして、いずれかのスイッチ異常が発生中である場合(ステップC87;Y)には、遊技機エラー状態信号のオンデータを試験信号出力データ領域にセーブする(ステップC86)。ここで、特図2異常変動やスイッチ異常などは、タイマ割込み処理における入賞口スイッチ/状態監視処理で監視される異常である。
次に、ステップC86またはC88を終了した後、外部情報編集処理では、始動口1(特図1の始動入賞口である始動入賞口36、普通変動入賞装置37)の入賞信号(始動口1信号)を編集する始動口1信号編集処理(ステップC89)をおこない、始動口2(特図2の始動入賞口である始動入賞口92)の入賞信号(始動口2信号)を編集する始動口2信号編集処理(ステップC90)をおこなう。続いて、払出予定の賞球数に関するメイン賞球信号を編集するメイン賞球信号編集処理(ステップC91)をおこない、図柄確定回数出力回数(図柄確定回数信号出力回数)に基づいて図柄確定回数信号を編集する図柄確定回数信号編集処理(ステップC92)をおこない、外部情報編集処理を終了する。
〔メイン処理〕
次に、演出制御装置300のメイン処理を図44を用いて説明する。図44は、第1の実施形態の演出制御装置におけるメイン処理のフローチャートを示す図である。
メイン処理は、パチンコ機1の電源供給が開始された時点で演出制御装置300の制御部(CPU311)によって実行される処理である。
[ステップD11]制御部は、割込みを禁止する。
[ステップD12]制御部は、CPU311の初期設定をおこなう。
[ステップD13]制御部は、VDP312の初期設定をおこなう。
[ステップD14]制御部は、割込みを許可する。
[ステップD15]制御部は、表示用データ生成を許可する。すなわち、制御部は、VDP312内の表示回路(図示省略)がVDP312内のVRAM(図示省略)へアクセスをおこない、表示データを生成することを許可する。
[ステップD16]制御部は、乱数シードを設定する。これは、たとえばsrand関数を用いて擬似乱数の発生系列を設定する処理である。ここで、制御部は、srand関数に与える引数として0(ゼロ)等の固定値を使用してもよいし、遊技機ごとに異なるようにCPU等のID値等を基に作成した値を使用してもよい。
[ステップD17]制御部は、演出制御装置300のRWM(たとえばRAM322)における初期化すべき領域(たとえば、演出用フラグ領域(当該演出制御装置300の制御処理において後述する各種のフラグとして使う記憶領域))に電源投入時の初期値をセーブする。
[ステップD18]制御部は、WDT(ウォッチドッグ・タイマ)をクリアする。
[ステップD19]制御部は、演出ボタン入力処理を実行する。演出ボタン入力処理は、演出ボタン(選択ボタンスイッチ25aおよび決定ボタンスイッチ25b)が有効時に操作された場合の編集をおこなう処理である。なお、演出ボタンは高速でオンオフしないので、制御部は、演出ボタンの入力を感知する処理を演出ボタン入力処理内でおこなってもよいし、図示していない短周期のタイマ割込み内でおこなってもよい。
[ステップD20]制御部は、ホール・遊技者設定モード処理を実行する。ホール・遊技者設定モード処理は、LEDや表示装置41の輝度、音量等の変更可能範囲の設定や、遊技者によるLEDや表示装置41の輝度、音量の変更等の操作を受け付ける処理である。
[ステップD21]制御部は、乱数更新処理を実行する。乱数更新処理は、たとえばrand関数を用いてメイン処理の制御周期ごとに少なくとも1回の擬似乱数の更新をおこなう処理である。rand関数は、再計算がおこなわれる度に指定の生成系列にもとづいて乱数を生成するので、制御部は、rand関数を実行するだけで乱数を得ることができる。なお、主基板(遊技制御装置100)のように「1」ずつインクリメントするカウンタを乱数として用いてもよい。
[ステップD22]制御部は、受信コマンドチェック処理を実行する。受信コマンドチェック処理については、後で図45を用いて説明する。
[ステップD23]制御部は、演出表示編集処理を実行する。演出表示編集処理は、VDP312に表示装置41での描画内容を指示するための各種コマンドとそのパラメータの設定をおこなう処理である。たとえば、制御部は、演出表示編集処理においてコマンドをテーブル状に設定する。
[ステップD24]制御部は、描画コマンド準備終了設定を実行する。描画コマンド準備終了設定は、演出表示編集処理で設定されるVDP312へのすべてのコマンドの準備が終了したことを設定する処理である。
[ステップD25]制御部は、フレーム切替タイミングであるか否かを判定し、フレーム切替タイミングであればステップD26に進み、フレーム切替タイミングでなければフレーム切替タイミングを待つ。ここで、フレーム切替タイミングは、Vブランク割込み(Vシンク割込みともいう)の周期(たとえば1/60秒)を基に作成された処理周期(たとえば1/30秒≒33.333ms)に相当する時間的間隔で到来するタイミングである。なお、Vブランク割込みは、VDP312によって描画のための画面全体の1回の走査が終了する度に発生する。このVブランク割込みの発生周期は、前述したように、たとえば1/60秒である。本実施例の場合、同じ描画が2回繰り返されてVブランク割込みが2回発生するとフレーム切替がおこなわれ、フレーム切替タイミングの周期は、Vブランク割込みの周期(たとえば1/60秒)の2倍(たとえば1/30秒≒33.33ms)になる。但し、この態様に限られず、フレーム切替タイミングは適宜任意に変更可能であり、たとえば、1/30秒以上の周期でフレーム切替(画像の更新)をおこなってもよいし、1/30秒未満の周期でフレーム切替をおこなってもよい。
フレーム切替タイミングの判定処理によって、これより後の処理(ステップD26乃至ステップD30、およびその後のステップD18乃至ステップD24)は、このフレーム切替タイミングで上記処理周期ごとに実行される。なお、演出内容と同期する必要のある時間管理は、このフレーム単位(即ち、上記処理周期単位)でおこなわれる。上記処理周期が、1/30秒の場合、たとえば3フレームでは100msになる。このことは、主基板(遊技制御装置)がタイマ割込み周期の4ms単位で時間値管理しているのと同様である。
[ステップD26]制御部は、ステップD23で設定したコマンドにしたがいVDP312に画面描画を指示する。たとえば、制御部は、テーブル状に設定したコマンドを順次送信して、VDP312に画面描画を指示する。
[ステップD27]制御部は、サウンド制御処理を実行する。サウンド制御処理は、スピーカ(上スピーカ19a、下スピーカ19b)からの音声の音量制御に関する処理である。
[ステップD28]制御部は、装飾制御処理を実行する。装飾制御処理は、盤装飾装置46や枠装飾装置18等の各種LED等を制御する処理である。
[ステップD29]制御部は、可動体制御処理を実行する。可動体制御処理は、各種モータやSOL(ソレノイド)を含む可動体(たとえば、盤演出装置44)を制御する処理である。
[ステップD30]制御部は、発射情報制御処理を実行する。発射情報制御処理は、発射状態フラグにもとづいて、発射関連情報を設定するとともに、特図回転状態(所定金額分(即ち所定貸球数分)の遊技あたりの特図変動回数)に応じた演出のモード補正をおこなう処理である。
制御部は、ステップD30を実行した後にステップD18に戻り、以降、ステップD18乃至ステップD30の処理を繰り返し実行する。即ち、ステップD18乃至ステップD30は、演出制御装置300の起動後に上記処理周期で繰り返し実行されるループ処理(場合によりメインループ処理という)を構成している。
なお、制御部は、画面の演出に合わせるためメインループ処理内でステップD27乃至ステップD29の処理を実行しているが、これら制御処理で生成または設定された信号やデータ(特に各種LEDやモータを駆動制御する信号等)を実際にポートに出力する処理は、図示していない短周期のタイマ割込み内でおこなわれる。ただし、各種デバイスの制御に特化したICを使用している場合は、シリアル通信等で指示するだけで、タイマ割込みで信号等の出力をおこなわない場合もある。
〔受信コマンドチェック処理〕
次に、受信コマンドチェック処理について図45を用いて説明する。図45は、第1の実施形態の演出制御装置における受信コマンドチェック処理のフローチャートを示す図である。受信コマンドチェック処理は、メイン処理のステップD22で制御部によって実行される処理である。
なお、受信コマンド(演出コマンド)は、MODEのデータ(1バイト)とACTIONのデータ(1バイト)とを含む構成となっており、遊技制御装置(主基板)100から演出制御装置300に演出コマンドが順次送信される。以下では、コマンドを構成するこのようなデータを、コマンドのデータあるいはコマンドデータという。
また、主基板からのコマンド受信の処理は、図示省略した「コマンド受信割込み処理」によっておこなわれる。即ち、本例のシリアル通信では、ハード的に(CPU自身の機能により)自動で送受信がおこなわれ、コマンドを受信完了すると割込み(コマンド受信割込み)が発生して知らせてくれるので、あとはシリアル受信バッファから取り出すだけでよいが、上記「コマンド受信割込み処理」では、コマンド受信割込みがあるごとに、シリアル受信バッファからコマンドをロードし、ロードしたコマンドデータに異常がないかチェックした上で、当該コマンドデータ(MODEとACTIONのデータ)をコマンドバッファに格納し、格納した分だけコマンド受信カウンタの値を「1」だけ増やす更新をおこなう。なお、制御処理の説明において、単に「格納する」というときは、後の制御処理に使用するために所定の記憶領域に読出し可能に記憶保存することを意味する(以下同様)。また、コマンドバッファは、たとえばリングバッファである。このコマンドバッファは、たとえばCPU311のRAM311a(あるいはRAM322)内の記憶領域によって構成される。コマンドバッファの容量は、システム制御周期(前述の処理周期;たとえば1/30秒)で主基板から送信される可能性のあるコマンド数以上になっていればよい。
[ステップD41]制御部は、コマンド受信カウンタの値をコマンド受信数としてロードする。なお、コマンド受信カウンタは、RWM(RAM322またはRAM311a)に設定される。コマンド受信カウンタは、ステップD43において原則として「0」クリアされるので、1フレーム(1/30秒間)の間(前述の処理周期の1周期分の時間)に受信したコマンド数を記憶する。
[ステップD42]制御部は、コマンド受信数が「0(ゼロ)」でないか否かを判定し、コマンド受信数が「0」でなければステップD43に進み、コマンド受信数が「0」であれば受信コマンドチェック処理を終了する。なお本願では、上記ステップD41のように、制御処理においてデータを「ロードする」とは、RAM(本例の演出制御装置300ではRAM322またはRAM311a)からデータを取り出すことを意味する。
[ステップD43]制御部は、コマンド受信カウンタ領域の内容(即ち、コマンド受信カウンタの値)をコマンド受信数分減算する。
なお、A:コマンド受信カウンタの値、B:コマンド受信数とすると、ステップD41の実行直後で「A=B」である。そして、ステップD43の実行直後では「A=A−B=0」となるのが通常の動きだが、本例の態様では、演出制御装置300は遊技制御装置(主基板)100からのコマンド受信割込みを割込み禁止にせず最優先にしているので、ステップD41の処理からステップD43の処理までの間にAの値が増えている可能性がある。よって、ステップD43の処理を「A←0」(即ち、コマンド受信カウンタの値をゼロとする処理)としてしまうとコマンドのカウントがずれてしまうので、ステップD43では「A−B」という減算処理をおこなっている。但し、本実施例のように主基板からのコマンドの送受信にシリアル通信を使用した場合は、割込み禁止にしてステップD41の処理からステップD153までの処理の間にAの値が増えることがないようして、ステップD43の処理内容を「A←0」としてもよい。
[ステップD44]制御部は、受信コマンドバッファ(コマンドバッファに相当、以下単にコマンドバッファという場合もある)の内容(即ち、コマンドバッファの読出用ポインタに対応するアドレスに記憶されているコマンドデータ)をコマンド領域(場合により、コマンド格納領域という)にコピーする。コマンド領域は、たとえばRAM322またはRAM311a内の記憶領域にあって、いわゆるFIFO形式(先入れ先出し形式)のバッファである。
[ステップD45]制御部は、コマンドバッファのデータを読み出したので、コマンドバッファの読出用ポインタであるコマンド読出インデックスの値を、たとえば「0」乃至「31」の範囲で「1」だけ増やす更新をおこなう。なお、ここでの「0」乃至「31」の範囲は、コマンドバッファの容量(たとえば、「32」)に対応している。
[ステップD46]制御部は、コマンド受信数分のコマンドをコピー完了したか否か(即ち、コマンド受信数分だけステップD44およびステップD45を繰り返し実行したか否か)を判定する。制御部は、コマンド受信数分のコマンドをコピー完了した場合にステップD47に進み、コピー完了していない場合にステップD44に進む。
[ステップD47]制御部は、コマンド領域の内容(コマンド領域の未だ読み出されていないデータのうちで一番先に格納されたデータ、即ち、次に読み出すべきデータ)をロード(即ち、読み出し)する。
[ステップD48]制御部は、受信コマンド解析処理を実行する。受信コマンド解析処理は、ロードしたコマンド(以下、今回のコマンドという)のデータを解析する処理である。受信コマンド解析処理については、図46を用いて後で説明する。
[ステップD49]制御部は、コマンド領域のアドレス(次に読み出すべきデータのアドレス)を更新する。
[ステップD50]制御部は、コマンド受信数分のコマンドを解析完了したか否か(即ち、コマンド受信数分だけステップD47乃至ステップD49を繰り返し実行したか否か)を判定する。制御部は、コマンド受信数分のコマンドを解析完了していない場合にステップD47に進み、解析完了した場合に受信コマンドチェック処理を終了する。
〔受信コマンド解析処理〕
次に、受信コマンド解析処理について図46を用いて説明する。図46は、第1の実施形態の演出制御装置における受信コマンド解析処理のフローチャートを示す図である。受信コマンド解析処理は、受信コマンドチェック処理のステップD48で制御部によって実行される処理である。
[ステップD51]制御部は、受信コマンドチェック処理のステップD47においてロードした今回のコマンドのデータのうちの上位バイトをMODEに、下位バイトをACTにそれぞれ分離して記憶する。なお、特図の変動パターンを指令する変動系のコマンドの場合、MODEとして記憶される上位バイトのデータは前半変動パターンを指令し、ACTとして記憶される下位バイトのデータは後半変動パターンを指令するものである。
[ステップD52]制御部は、ステップD51で分離されたMODEの値が正常範囲にあるか否かを判定する。制御部は、MODEの値が正常範囲にある場合にステップD53に進み、MODEの値が正常範囲にない場合に受信コマンド解析処理を終了する。なお、MODEの値は定義されずに使用されていない値もあり、このような使用されていない値である場合には、ステップD52の判定で正常範囲でないと判定される。
[ステップD53]制御部は、ステップD51で分離されたACTの値が正常範囲にあるか否かを判定する。制御部は、ACTの値が正常範囲にある場合にステップD54に進み、ACTの値が正常範囲にない場合に受信コマンド解析処理を終了する。
また、上記ステップD53における、ステップD51で分離されたACTの値が正常範囲か否かの判定は、たとえば次のようにおこなう。即ち、MODEごとに有効なACTの値は異なり、このACTの有効値の上限〜下限は所定のACTIONチェックテーブル(図示省略)に定義されており、ステップD53ではこの上限〜下限の範囲内に分離されたACTの値が収まっているかをチェックし、収まっていれば正常範囲と判定する(この時点では後述する歯抜けチェックが出来ていない)。
[ステップD54]制御部は、分離されたMODEの値に対する分離されたACTの値が正しい組み合わせであるか否かを判定する。制御部は、ACTの値が正しい組み合わせである場合にステップD55に進み、正しい組み合わせでない場合に受信コマンド解析処理を終了する。ACTの値が正しい組み合わせであるか否かの判定は、たとえば一致チェックテーブルを使っておこなうことができる。一致チェックテーブルは、MODEの値に対して有効なすべてのACTの値(ACTIONの値)が先頭アドレスから順に登録されたものであり、MODEの値ごとに設けられている。そして、MODEの値に対応するこの一致チェックテーブルの中に、分離されたACTの値が有れば正しい組み合わせであると判定でき、一致チェックテーブルの中に分離されたACTの値が無ければ正しい組み合わせでないと判定できる。
なお、ACTの値が正しい組み合わせであるか否かの判定は、MODEに対して正常なACTの組み合わせになっているか否かの歯抜けチェックを含めて実行している。1つのMODEに対し、有効なACTは複数あるがそれらの値が連続しているとは限らない(即ち、不連続に存在していない値、歯抜けになっている値がある)ので、コマンドが有効値であるかを比較確認している。そして、一致チェックテーブル中には有効値のみ定義されているので、それらの何れかと一致するかを1つ1つ比較確認している。
[ステップD55]制御部は、MODEのデータが変動系コマンド範囲内にあるか否かを判定する。制御部は、MODEの値が変動系コマンド範囲内にある場合に変動系コマンド処理(詳細省略)を実行し(ステップD56)、MODEのデータが変動系コマンド範囲内にない場合にステップD57に進む。
ここで、MODEのデータとは、ステップD51で分離されて記憶されたMODEのデータである(後述のステップD57等でも同様)。また、変動系コマンド(変動コマンドあるいは変動パターンコマンドという場合もある)は、特図の変動パターンを指令するコマンドであり、この変動コマンドのデータがとり得る範囲が変動系コマンド範囲である。
[ステップD57]制御部は、MODEのデータが大当り系コマンド範囲内にあるか否かを判定する。制御部は、MODEのデータが大当り系コマンド範囲内にある場合に大当り系コマンド処理(詳細省略)を実行し(ステップD58)、MODEのデータが大当り系コマンド範囲内にない場合にステップD59に進む。大当り系コマンドは、大当り中演出に関する動作(ファンファーレ画面やラウンド画面の表示等)を指令するコマンドであり、この大当り系コマンドのデータがとり得る範囲が大当り系コマンド範囲である。
[ステップD59]制御部は、MODEのデータが図柄系コマンド範囲内にあるか否かを判定する。制御部は、MODEの値が図柄系コマンド範囲内にある場合に図柄系コマンド処理(詳細省略)を実行し(ステップD60)、MODEのデータが図柄系コマンド範囲内にない場合にステップD61に進む。図柄系コマンド(図柄コマンド、あるいは飾り特図コマンドという場合もある)は、特図の図柄に関する情報(たとえば、特図の停止図柄を何にするか等)を指令するコマンドであり、この図柄コマンドのデータがとり得る範囲が図柄系コマンド範囲である。
[ステップD61]制御部は、MODEのデータが単発系コマンド範囲内にあるか否かを判定する。制御部は、MODEの値が単発系コマンド範囲内にある場合に単発系コマンド処理(詳細省略)を実行し(ステップD62)、MODEのデータが単発系コマンド範囲内にない場合にステップD63に進む。なお、図柄コマンドと変動系コマンドのように組み合わせで意味をなすコマンドと違い、単独で成立するコマンドを単発系コマンドという。単発系コマンド(単発コマンドという場合もある)には、客待ちデモコマンド、保留数コマンド、図柄停止コマンド、確率情報系コマンド、エラー/不正系コマンド、機種指定コマンド等がある。この単発コマンドのデータがとり得る範囲が単発系コマンド範囲である。
[ステップD63]制御部は、MODEのデータが先読み図柄系コマンド範囲内にあるか否かを判定する。制御部は、MODEのデータが先読み図柄系コマンド範囲内にある場合に先読み図柄系コマンド処理(詳細省略)を実行し(ステップD64)、MODEのデータが先読み図柄系コマンド範囲内にない場合にステップD65に進む。
[ステップD65]制御部は、MODEのデータが先読み変動系コマンド範囲内にあるか否かを判定する。制御部は、MODEのデータが先読み変動系コマンド範囲内にある場合に先読み変動系コマンド処理(詳細省略)を実行し(ステップD66)、MODEのデータが先読み変動系コマンド範囲内にない場合に受信コマンド解析処理を終了する。
なお、先読み図柄系コマンドおよび先読み変動系コマンドは、先読み演出のためのコマンドである。また、ステップD56、D58、D60、D62、D64、D66のいずれかの処理が終了すると、受信コマンド解析処理を終了する。
ここで、先読み演出(先読み予告、あるいは先読み予告演出ともいう)とは、特図の変動表示ゲームが未実行の始動入賞記憶(始動入賞記憶の保留、あるいは単に保留という)に対応する変動表示ゲームがその後実行された時に大当りになるか否か(あるいはどんな変動パターンになるか)を、所定の信頼度で遊技者に事前報知すべく、始動入賞記憶の保留表示等を通常と異なる態様でおこなう等の演出である。そして、先読み系コマンド(先読み変動系コマンド、および先読み図柄系コマンド)は、先読み演出の対象となる始動入賞記憶の保留に対応する変動パターンや停止図柄を事前に知らせるコマンドであり、始動入賞時に遊技制御装置100から演出制御装置300に送信される。なお、先読みでない通常の変動系コマンドや図柄系コマンドは、変動表示開始時に遊技制御装置100から演出制御装置300に送信される。
[第2の実施形態]
第2の実施形態では、遊技機10は、位置を可動切替可能(移動可能)なサブ表示装置(可動役物)を備え、サブ表示装置を用いた表示演出をおこなう。
まず、第2の実施形態の遊技機10のサブ表示装置について図47、図48を用いて説明する。図47は、第2の実施形態の遊技機の遊技盤の一例を示す正面図である。図48は、第2の実施形態のサブ表示装置の一例を示す図である。
図47(1)、(2)に示すように遊技盤500は、表示装置41と、盤演出装置44(可動役物)と、サブ表示装置501(可動役物)とを備える。
サブ表示装置501は、位置を図47(1)に示す位置(第1位置)または図47(2)に示す位置(第2位置)に可動切替可能である。なお、第2位置は、第1位置よりも表示装置41の中央寄りの位置である。すなわち、第2位置におけるサブ表示装置501の視認性は、第1位置におけるサブ表示装置501の視認性よりも高い。また、サブ表示装置501は、表示装置41(メイン表示装置)の前面側(遊技者側)に設けられる。
サブ表示装置501は、表示部501a、表示部501b、表示部501c、表示部501d、表示部501eの5つの7セグメント型LEDと、可動機構501fとを含んで構成される。
可動機構501fは、サブ表示装置501の位置の移動(可動切替)を担当する。可動機構501fは、図示しないモータ等を備え、モータ等の駆動によって、サブ表示装置501の位置の可動切替をおこなう。
なお、可動機構501fは、サブ表示装置501の位置を第1位置および第2位置に限らず、他の位置(たとえば、第1位置と第2位置との間の位置)に可動切替させることもできる。たとえば、可動機構501fは、サブ表示装置501を上下方向にずらした位置に可動切替させることに限らず、左右方向にずらした位置に可動切替させることもできる。
また、可動機構501fは、サブ表示装置501の位置の可動切替だけに限らず、傾きの可動切替をすることもできる。たとえば、可動機構501fは、サブ表示装置501を右側が上方(左側が下方)に傾いた向きに傾けることができるし、サブ表示装置501を上部が前方側(下部が後方側)に傾いた向きに傾けることもできる。なお、遊技機10は、後述する小図柄群、特図1保留数表示および特図2保留数表示の視認性を害さないような位置にサブ表示装置501を可動切替させることが好ましい。
なお、表示部501aから表示部501eと、演出制御装置300とは電気的に接続し、表示部501aから表示部501eは、演出制御装置300によって制御される。演出制御装置300は、表示部501aから表示部501eの制御信号をサブ表示装置501に出力する。
また、可動機構501fのモータ等と、演出制御装置300とは電気的に接続し、可動機構501fは、演出制御装置300によって制御される。演出制御装置300は、可動機構501fの制御信号をサブ表示装置501に出力する。
次に第2の実施形態の表示装置41における表示画面の構成について説明する。図49は、第2の実施形態の表示装置の表示画面の一例を示す図である。
図49(1)に示す表示画面502は、変動表示ゲームが図柄変動中であって、サブ表示装置501が第1位置である場合の表示装置41の表示内容である。
表示画面502は、2組の飾り図柄と、特図1保留数表示505と、特図2保留数表示506と、保留表示507と、保留消化表示508を表示内容に含む。
2組の飾り図柄は、第1飾り図柄として大図柄群503と、第2飾り図柄として小図柄群504とがある。大図柄群503は、興趣向上を目的として遊技演出を担当する。そのため、大図柄群503は、表示装置41の略中央部に大きく表示される。大図柄群503は、左図柄503Lと中図柄503Cと右図柄503Rとを含む。表示画面502の左図柄503Lと中図柄503Cと右図柄503Rは、いずれも対応する特図変動表示ゲームが図柄変動状態であることを示す。
一般に、大図柄群503は、左図柄503L、右図柄503R、中図柄503Cの順に変動を開始し、左図柄503L、右図柄503R、中図柄503Cの順に停止(仮停止を含む)する。そのため、大図柄群503は、多くの場合において、左図柄503Lと右図柄503Rとでリーチ態様を形成し、中図柄503Cの停止を待って大当り態様を形成可能にする。
大図柄群503を構成する図柄(左図柄503Lと中図柄503Cと右図柄503R)は、主として意匠性の高い装飾図柄による。
小図柄群504は、遊技者の遊技状態把握の容易性向上を目的として変動表示状態の報知を担当する。そのため、小図柄群504は、大図柄群503による表示演出を邪魔せず視認性を確保するように表示装置41の周縁部(サブ表示装置501が第1位置および第2位置のいずれである場合であっても重ならない部分)に小さく表示される。小図柄群504は、左図柄と中図柄と右図柄とを含む。表示画面502の小図柄群504における左図柄と中図柄と右図柄は、いずれも対応する特図変動表示ゲームが図柄変動状態であることを示す。
一般に、大図柄群503は、小図柄群504と比較して、大きく表示され、表示位置の自由度が高く、またその表示態様が大きく変化可能である。反対に、小図柄群504は、大図柄群503と比較して、小さく表示され、表示位置の自由度が低い(たとえば位置固定)。
これらによって遊技機10は、大図柄群503について表示演出の多様性を確保しながら小図柄群504について視認性を確保し、遊技者の遊技状態把握を容易にすることができる。
特図1保留数表示505は、特図1ゲームの保留記憶数(始動記憶数)を表示する。たとえば、特図1ゲームの保留記憶は、始動入賞口36への入賞を契機にして生じる。特図2保留数表示506は、特図2ゲームの保留記憶数を表示する。たとえば、特図2ゲームの保留記憶は、普通変動入賞装置37への入賞を契機にして生じる。特図1保留数表示505および特図2保留数表示506は、サブ表示装置501が第2位置である場合であっても重ならない部分に表示される。
保留表示507は、その表示態様により、特図変動表示ゲームの保留記憶数を明示するとともに、保留記憶ごとのゲーム結果に対する期待度を報知できる。保留表示507が表示する保留記憶数は、遊技状態に応じて、特図1保留数表示505が表示する保留記憶数、または特図2保留数表示506が表示する保留記憶数のいずれか、または双方の合計数に相当する。
なお、保留表示507が表示する保留記憶数は、「0」から「4」までの値とし、これを超える保留記憶数を表示対象外とする。遊技機10は、保留表示507が一部の保留記憶を表示対象外としても、特図1保留数表示505と特図2保留数表示506とによって正確な保留記憶数の表示を担保できる。
保留消化表示508は、その表示態様により、特図変動表示ゲームが変動表示状態にあることを示すとともにゲーム結果に対する期待度を報知できる。すなわち、遊技機10は、保留表示507と保留消化表示508とを用いて保留予告演出をおこなうことができる。保留予告演出は、保留表示507と保留消化表示508とを用いておこなう先読み演出の一態様である。
表示画面502は、特図1保留数表示505が示す特図1ゲームの保留記憶数が「1」であり、特図2保留数表示506が示す特図2ゲームの保留記憶数が「0」であることから、保留表示507が示す保留記憶数も「1」である。また、表示画面502は、保留消化表示508により特図変動表示ゲームが図柄変動中であることを示す。
また、遊技機10は、大図柄群503と小図柄群504について変動表示中の変動態様を異なるものとすることができる。たとえば、遊技機10は、大図柄群503について縦スクロールとするとき、大図柄群503と小図柄群504との区別を容易にすることができる。また、遊技機10は、大図柄群503と小図柄群504とで非同期に図柄を更新する場合があっても、遊技者に与える違和感を軽減できる。
図49(2)に示す表示画面509は、変動表示ゲームが図柄変動中であって、サブ表示装置501が第2位置である場合の表示装置41の表示内容である。
サブ表示装置501が第2位置である場合、表示画面502における保留表示507と保留消化表示508とに対応する位置にサブ表示装置501が配置される。そのため、表示画面509は、表示画面502の表示要素のうち、保留表示507と保留消化表示508が除かれている。なお、この場合であっても、特図1保留数表示505と特図2保留数表示506とはサブ表示装置501が第2位置である場合であっても重ならない部分に表示されるため、遊技機10は、特図1保留数表示505と特図2保留数表示506とによって正確な保留記憶数の表示を担保できる。
このように、表示装置41が、サブ表示装置501と重なる部分の表示要素を除去した表示画面を表示することで、遊技機10は、重なった部分の表示要素の一部が見えなくなる(一部が見切れる)ことによって生じる違和感を低減できる。さらに、表示装置41がサブ表示装置501と重なる部分の表示要素を除去した表示画面を表示することで、遊技機10は、サブ表示装置501の視認性を向上できる。
次に遊技機10がサブ表示装置501を用いて実行する変動表示ゲームの演出について図50〜図52を用いて説明する。図50は、第2の実施形態の遊技機における演出態様の一例を示す図(その1)である。図51は、第2の実施形態の遊技機における演出態様の一例を示す図(その2)である。図52は、第2の実施形態の遊技機における演出態様の一例を示す図(その3)である。
図50(1)に示す演出態様511は、変動表示開始時の状態(変動表示ゲームが開始された状態)を示す。演出態様511では、サブ表示装置501は第1位置であり、盤演出装置44は停止しており、表示装置41はサブ表示装置501が第1位置である場合の構成の表示画面502を表示している。
図50(2)に示す演出態様512は、演出態様511の後の態様であって、サブ表示装置501を用いた演出(第2位置に位置する継続時間に対応して「0」から数字をカウントアップ表示するカウント演出)を開始した後の態様を示す。なお、カウント演出は、第2位置に位置する継続時間に対応した表示をサブ表示装置501が表示する演出の一例である。
演出態様512では、サブ表示装置501は、カウント演出を開始するのに伴い第1位置から第2位置に可動切替されている。そして、表示装置41は、サブ表示装置501が第1位置から第2位置に可動切替されたことに伴って、サブ表示装置501が第2位置である場合の構成の表示画面509を表示している。
図50(3)に示す演出態様513は、演出態様512の後の態様であって、サブ表示装置501がカウント演出において第2位置に位置する継続時間に対応した「0」から数字をカウントアップ表示し始めた状態を示す。
演出態様513では、サブ表示装置501は、数字をカウントアップ表示中であり、現在カウント数が「0」(開始直後)であることを示す。
サブ表示装置501は、カウントアップ表示中においては、真ん中の3つの7セグメント型LED(表示部)によってカウントアップ表示中の数字(カウント数)を表示するとともに、両サイドの2つの7セグメント型LEDによってカウントアップ表示中であることを明示する。
すなわち、サブ表示装置501の両サイドの2つの7セグメント型LEDは、カウントアップ表示の実行状態の報知を担当し、サブ表示装置501の真ん中の3つの7セグメント型LEDは、カウントアップ表示中の数字の報知を担当する。
たとえば、サブ表示装置501は、両サイドの2つの7セグメント型LEDのいずれか1ヵ所を所定順序で点灯箇所を変えながら点灯させることで、カウントアップ表示が継続中であることを明示する。たとえば、カウント演出においては、サブ表示装置501は、最大「100」まで数字をカウントアップする。
また、カウント演出におけるカウントアップ終了時のカウント数、すなわち、カウントアップの結果(カウント結果)には変動表示ゲームの結果態様に対応する期待度(信頼度)が設定されており、遊技機10は、期待度に応じたカウント結果になるようにカウントアップする。すなわち、遊技機10は、サブ表示装置501のカウント結果によって変動表示ゲームの結果態様に対応する期待度を明示する。
このように、期待度に応じたカウント結果になるようにカウントアップするため、遊技機10は、サブ表示装置501のカウント演出の演出内容(カウント結果)に対する遊技者の関心を高め、遊技者にサブ表示装置501で実行される演出をより注視させることができる。これによって遊技機10は、サブ表示装置501が実行する演出によって遊技者の興趣向上を図ることができる。
なお、期待度は、たとえば、カウント結果が大きな値になればなるほど高くなるように設定される。このように期待度を設定することで、第2位置に位置する時間(継続時間)が長くなるほど、期待度も上昇することとなり、遊技機10は、サブ表示装置501(可動役物)が第2位置に待機する時間(継続時間)に価値(意味)を持たせることができる。すなわち、遊技機10は、可動役物を変位させた後においても興趣を維持、向上できる。また、期待度は、大当りの導出可能性に対応するものに限らず、リーチやスーパーリーチ等、変動表示演出の発展段階に対応するものであってもよい。
なお、遊技機10は、カウント演出におけるカウント数の増加速度は固定速度であることに限らず可変速度としてもよい。たとえば、遊技機10は、表示画面の表示と同期(たとえば、大図柄群の回転速度と同期)してカウント数の増加速度を変化させてもよいし、カウント開始直後である場合に増加速度を高速(カウント数の更新頻度を高頻度)とし、カウント終了間近である場合にはカウントの増加速度を低速(カウント数の更新頻度を低頻度)とすることもできる。これによって、遊技機10は、カウント結果にかかわらずカウント演出の時間を調整することができ、たとえば、カウント結果が大きい場合とカウント結果が小さい場合とでカウント演出の時間が同一となるようにすることもできる。
また、カウント演出におけるカウントの増加値は固定であることに限らず可変値としてもよい。たとえば、遊技機10は、カウント開始直後である場合には「5」ずつカウントアップし、カウント終了間近である場合には「1」ずつカウントアップすることもできる。これによって、遊技機10は、カウント結果にかかわらずカウント演出の時間を調整することができ、たとえば、カウント結果が大きい場合とカウント結果が小さい場合とでカウント演出の時間が同一となるようにすることもできる。
なお、遊技機10は、所定のカウント数を契機(たとえば、カウント数「20」、「40」、「60」、「80」)に表示画面にメッセージ(たとえば、カウント数と期待度との関係を明示するメッセージ)を表示するようにしてもよい。このようにカウント数が期待度に関係していることをメッセージとして表示することで、遊技機10は、演出の内容(カウント数の増加が期待度に関係していること)を理解容易にできる。
図51(1)に示す演出態様514は、演出態様513の後の態様であって、サブ表示装置501がカウント演出において数字をカウントアップ表示中の状態を示す。
演出態様514では、サブ表示装置501は、両サイドの2つの7セグメント型LEDのいずれか1ヵ所を点灯状態にすることによってカウントアップ継続中であることを明示している。また、サブ表示装置501は、真ん中の3つの7セグメント型LEDによって現在のカウント数が「20」であることを示す。
図51(2)に示す演出態様515は、演出態様514の後の態様であって、サブ表示装置501がカウント演出において数字のカウントアップ表示を終了した後の状態を示す。
演出態様515では、サブ表示装置501は、両サイドの2つの7セグメント型LEDを消灯させることによってカウントアップ表示が終了したことを明示している。また、サブ表示装置501は、真ん中の3つの7セグメント型LEDによってカウント結果が「30」であることを示している。
図52(1)に示す演出態様516は、演出態様515の後の態様であって、サブ表示装置501を用いたカウント演出を終了した後の態様を示す。
演出態様516では、サブ表示装置501は、カウント演出が終了したのに伴い第2位置から第1位置に可動切替されている。そして、表示装置41は、サブ表示装置501が第2位置から第1位置に可動切替されたことに伴って、サブ表示装置501が第1位置である場合の構成の表示画面502を表示している。
図52(2)に示す演出態様517は、演出態様516の後の態様であって、表示装置41が、カウント結果に対応した演出を実行している状態の態様を示す。
演出態様517では、表示装置41は、表示画面518を表示している。表示画面518は、表示画面502が表示する表示要素に加え、さらに、カウント結果に対応した演出を表示する演出表示519を含む。
演出表示519は、カウント結果に応じた表示態様の演出(導火線演出)を表示する。演出表示519は、一端が盤演出装置44と対応する位置の導火線の他端側に表示された炎が盤演出装置44に近づいていく表示態様の演出を表示する。演出表示519は、カウント結果に応じた表示態様の炎を表示する。換言すれば、演出表示519は、炎の表示態様によって変動表示ゲームの結果態様に対応する期待度を明示する。
ここで炎の表示態様とカウント結果と期待度との関係について図53を用いて詳細に説明する。図53は、第2の実施形態の炎の表示態様と、カウント結果と、期待度との関係の一例を示す図である。
導火線演出における炎の表示態様は、P1からP11までの11パターンがある。パターンP1は、小さいサイズ(第1サイズ)の白色の炎である。パターンP2は、小さいサイズの青色の炎である。パターンP3は、小さいサイズの緑色の炎である。パターンP4は、中くらいのサイズ(第1サイズよりも大きい第2サイズ)の緑色の炎である。パターンP5は、中くらいのサイズの黄色の炎である。パターンP6は、中くらいのサイズの橙色の炎である。パターンP7は、大きいサイズ(第2サイズよりも大きい第3サイズ)の橙色の炎である。パターンP8は、大きいサイズの赤色の炎である。パターンP9は、大きいサイズの桜色の炎である。パターンP10は、大きいサイズの炎と中くらいのサイズの炎とが重畳した形状(第3サイズと第2サイズとを組み合わせた形状)の桜色の炎である。パターンP11は、大きいサイズの炎と中くらいのサイズの炎とが重畳した形状の虹色の炎である。
パターンP1の炎の表示態様は、カウント演出のカウント結果「0」から「9」と対応する。すなわち、遊技機10は、カウント演出のカウント結果が「0」から「9」である場合にパターンP1の炎を伴う導火線演出をおこなう。
パターンP2の炎の表示態様は、カウント演出のカウント結果が「10」から「19」と対応する。すなわち、遊技機10は、カウント演出のカウント結果が「10」から「19」である場合にパターンP2の炎を伴う導火線演出をおこなう。
パターンP3の炎の表示態様は、カウント演出のカウント結果が「20」から「29」と対応する。すなわち、遊技機10は、カウント演出のカウント結果が「20」から「29」である場合にパターンP3の炎を伴う導火線演出をおこなう。
パターンP4の炎の表示態様は、カウント演出のカウント結果が「30」から「39」と対応する。すなわち、遊技機10は、カウント演出のカウント結果が「30」から「39」である場合にパターンP4の炎を伴う導火線演出をおこなう。
パターンP5の炎の表示態様は、カウント演出のカウント結果が「40」から「49」と対応する。すなわち、遊技機10は、カウント演出のカウント結果が「40」から「49」である場合にパターンP5の炎を伴う導火線演出をおこなう。
パターンP6の炎の表示態様は、カウント演出のカウント結果が「50」から「59」と対応する。すなわち、遊技機10は、カウント演出のカウント結果が「50」から「59」である場合にパターンP6の炎を伴う導火線演出をおこなう。
パターンP7の炎の表示態様は、カウント演出のカウント結果が「60」から「69」と対応する。すなわち、遊技機10は、カウント演出のカウント結果が「60」から「69」である場合にパターンP7の炎を伴う導火線演出をおこなう。
パターンP8の炎の表示態様は、カウント演出のカウント結果が「70」から「79」と対応する。すなわち、遊技機10は、カウント演出のカウント結果が「70」から「79」である場合にパターンP8の炎を伴う導火線演出をおこなう。
パターンP9の炎の表示態様は、カウント演出のカウント結果が「80」から「89」と対応する。すなわち、遊技機10は、カウント演出のカウント結果が「80」から「89」である場合にパターンP9の炎を伴う導火線演出をおこなう。
パターンP10の炎の表示態様は、カウント演出のカウント結果が「90」から「99」と対応する。すなわち、遊技機10は、カウント演出のカウント結果が「90」から「99」である場合にパターンP10の炎を伴う導火線演出をおこなう。
パターンP11の炎の表示態様は、カウント演出のカウント結果が「100」と対応する。すなわち、遊技機10は、カウント演出のカウント結果が「100」である場合にパターンP11の炎を伴う導火線演出をおこなう。
遊技機10は、パターンP1に最も低い期待度を設定し、パターンP11に最も高い期待度(たとえば、大当り確定)を設定し、パターンP1からパターンP11まで段階的に高くなるよう期待度を設定する。なお、遊技機10は、たとえば0%〜100%までの具体的な期待度をパターンP1からパターンP11に設定するものであってもよいし、たとえば「低」、「中」、「高」のように、大まかな期待度の大きさを設定するものであってもよい。
なお、遊技機10は、各パターンに対応するカウント結果それぞれについてより具体的に期待度を設定してもよい。たとえば、遊技機10は、カウント数が大きくなるほど段階的に高くなるよう期待度を設定(カウント結果「30」よりもカウント結果「39」のほうが期待度を高く設定)する。以上が炎の表示態様と、カウント結果と、期待度との関係である。図52(2)に戻って説明を続ける。
たとえば、演出表示519は、演出を終了(変動表示ゲームを終了)する場合には、導火線の一部が燃え残る演出(炎が盤演出装置44に対応する位置まで到達しない演出)を表示し、演出を継続(発展)する場合には、導火線がすべて燃え切る演出(炎が盤演出装置44に対応する位置まで到達する演出)を表示する。このような演出によれば、遊技者は、導火線の長さによって演出終了タイミングを把握できる。すなわち、導火線は、演出終了タイミングの明示を担当する。
たとえば、遊技機10は、導火線の一部が燃え残る演出を表示した場合には、演出を終了し(大図柄群をはずれの態様で仮停止し)、変動表示ゲームを終了する。一方で、遊技機10は、導火線がすべて燃え切る演出を表示した場合には、演出を継続(発展)し、(図52(3)の演出態様に移行する。遊技機10は、たとえば、変動表示ゲームの結果態様がはずれである場合には、演出を終了し、変動表示ゲームの結果態様が大当りである場合には演出を継続する(図52(3)の演出態様に移行する)。
なお、炎の態様をカウント結果と対応する態様とするとして説明したがこれにかぎらない。たとえば、遊技機10は、導火線の長さをカウント結果と対応する態様とすることもできる。この場合には、たとえば、遊技機10は、カウント結果が小さいほど導火線が長くなる態様としてもよいし、カウント結果が大きいほど導火線が長くなる態様としてもよい。また、遊技機10は、導火線の表示態様(たとえば、形状、色彩、模様等)をカウント結果と対応する態様とすることもできる。
また遊技機10は、導火線の短縮速度を固定速度とすることもできるし、可変速度とすることもできる。これによって、遊技機10は、導火線の長さをカウント結果と対応する態様とした場合であっても、導火線の短縮速度によって演出の時間を任意に調整できる。たとえば、遊技機10は、導火線が長い場合と導火線が短い場合とで導火線演出の時間が同一となるようにすることもできる。なお、遊技機10は、導火線の短縮速度をカウント結果と対応する態様とし、導火線の長さによって演出の時間を任意に調整するようにしてもよい。
なお、遊技機10は、導火線演出の終了タイミングとあうようにサブ表示装置501が表示するカウント結果(図では「30」)を「0」になるまでカウントダウンさせて導火線演出の終了タイミングを明示してもよい。なお、この場合には、遊技機10は、サブ表示装置501によるカウントダウンがより視認しやすいようにサブ表示装置501の位置を第2位置に可動切替してもよい。
図52(3)に示す演出態様520は、演出態様517の後の態様であって、盤演出装置44を用いて変動表示結果が大当りであることを報知する演出(大当り報知演出)をおこなっている状態の態様を示す。
演出態様520では、表示装置41は、導火線演出が終了したことに伴い表示画面502を表示している。また、演出態様520では、盤演出装置44は、下方(表示装置41の中央)に向かって動作し、変動表示結果が大当りであることの報知をおこなっている。
演出態様520では、サブ表示装置501は、大当り図柄を明示する演出をおこなっている。サブ表示装置501は、両サイドの2つの7セグメント型LEDのいずれか1ヵ所を点灯状態にすることによって変動中であることを明示し、真ん中の3つの7セグメント型LEDに大当り態様を構成した組み合わせ(「111」、「222」、「333」、「444」、「555」、「666」、「777」)を順番に表示する。そして、サブ表示装置501は、所定のタイミングで両サイドの2つの7セグメント型LEDを消灯状態とし、真ん中の3つの7セグメント型LEDに大当り態様を構成した組み合わせのいずれかを表示することで、当該表示された組み合わせが大当り図柄であることを明示する。
すなわち、サブ表示装置501の両サイドの2つの7セグメント型LEDは、大当り報知演出において大当り図柄が変動継続中であることの報知を担当し、サブ表示装置501の真ん中の3つの7セグメント型LEDは、大当り図柄の組み合わせの報知を担当する。
次に、カウント演出、導火線演出、および大当り報知演出の実行タイミングについて図54を用いて説明する。図54は、第2の実施形態におけるカウント演出、導火線演出、および大当り報知演出の実行タイミングの一例を示すタイミングチャートである。
遊技機10は、タイミングt1にN回目の変動表示ゲームを開始する(図50(1))。遊技機10は、N回目の変動表示ゲームを開始してから所定時間経過後のタイミングt2にカウント演出を開始し、サブ表示装置501を第1位置から第2位置へと可動切替させる(図50(2))。
遊技機10は、サブ表示装置501を第2位置へと可動切替させた後、所定時間経過後のタイミングt3からサブ表示装置501を用いてカウントアップ表示を開始する(図50(3)、図51(1))。遊技機10は、所定時間実行するとタイミングt4にカウントアップを終了する(図51(2))。
遊技機10は、カウントアップ終了後から所定時間の間、カウント結果を表示した後、タイミングt5にサブ表示装置501を第2位置から第1位置へと可動切替させ、カウント演出を終了する(図52(1))。遊技機10は、カウント演出を終了してから所定時間経過後のタイミングt6に導火線演出を開始する(図52(2))。
遊技機10は、導火線演出を所定時間実行するとタイミングt7に導火線演出を終了し、大当り報知演出を開始する(図52(3))。
次に、カウント演出実行時の演出態様決定処理について説明する。図55は、第2の実施形態のカウント演出実行時の演出態様決定処理のフローチャートを示す図である。演出態様決定処理は、演出制御装置300の制御部(CPU311)によっておこなわれる処理である。演出態様決定処理は、メイン処理のステップD23(図44参照)内で制御部によって実行される処理である。
[ステップD71]制御部は、受信コマンドにもとづいて対象の変動表示ゲームの変動結果を取得する。
[ステップD72]制御部は、受信コマンドにもとづいてカウント演出の態様(カウント結果)を決定する。たとえば、制御部は、受信コマンドにもとづいて抽選テーブルを用いてカウント結果を決定する。
[ステップD73]制御部は、変動結果(受信コマンド)およびカウント結果にもとづいて導火線演出の態様を決定する。制御部は、変動結果(受信コマンド)にもとづいて演出の成否(演出を継続するか否か)を決定し、カウント結果にもとづいて炎の表示態様を決定する。
[ステップD74]制御部は、導火線演出が成功して演出が継続するか否かを判定する。制御部は、演出が継続しない(変動結果が大当りでない)と判定した場合には演出態様決定処理を終了し、演出が継続する(変動結果が大当りである)と判定した場合にはステップD75に進む。
[ステップD75]制御部は、受信コマンドにもとづいて大当り報知演出の態様を決定する。たとえば、制御部は、受信コマンドにもとづいて大当り報知演出においてサブ表示装置501が明示する大当り図柄を決定する。
なお、上記実施形態においては、遊技機10は、変動表示ゲーム内において当該変動表示ゲームの結果態様に対応する期待度を、サブ表示装置501を用いて報知したがこれに限らない。
たとえば、遊技機10は、変動表示ゲームを跨がって変動表示ゲームの結果態様に対応する期待度を報知することもできる。たとえば、遊技機10は、消化待機中の始動記憶(保留表示に表示されているアイコンに対応する始動記憶)の変動表示ゲームの結果態様に対応する期待度を、消化待機中から消化開始後まで継続してサブ表示装置501を用いておこなってもよい。この場合には、遊技機10は、たとえば、保留表示に表示されているアイコンを点灯させることで、当該アイコンに対応する始動記憶の変動表示ゲームの結果態様に対応する期待度を報知していることを明示する。
なお、上記実施形態ではサブ表示装置501が第2位置に位置する時間(にある状態の継続時間)に対応する演出をするとして説明したがこれにかぎらない。第1位置と異なる位置であればよく、たとえば、遊技機10は、第1位置からの移動限界(可動限界)を第2位置とした場合に、第1位置と第2位置との間であって第1位置を含まない第3位置にある状態の継続時間に対応する演出をするようにすることもできる。なお、ここでいう第3位置は、第2位置を含む位置である。
上述した第2の実施形態の遊技機10は、一側面において以下のような特徴を有する。
(1)遊技機10は、第1表示手段(表示装置41)と、第2表示手段(サブ表示装置501)と、制御手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)とを備える。第1表示手段は、変動表示ゲームを表示可能である。第2表示手段は、第1位置(図47(1))と第2位置(図47(2))との間を移動可能であって、所定の演出表示を表示可能である。制御手段は、第1位置と第2位置との間であって第1位置を含まない第3位置に第2表示手段がある状態の継続時間に対応して演出表示の表示態様を異ならせ(カウントアップ表示)て変動表示ゲームの結果態様に関する情報(期待度)を第2表示手段に表示させる。
(2)(1)の変動表示ゲームの結果態様に関する情報は、特別変動表示ゲームが特別結果態様(大当り)を導出する期待度である。
(3)(1)の制御手段は、変動表示ゲームの結果態様に関する情報を報知する表示要素の表示態様を継続時間に応じて異ならせる。
(4)(1)の制御手段は、第2表示手段による変動表示ゲームの結果態様に関する情報の表示が終了した後に、第2表示手段が報知した変動表示ゲームの結果態様に関する情報に対応した表示態様(炎の表示態様)の表示演出(導火線演出)を第1表示手段におこなわせる。
(5)(1)の第2表示手段は、第1表示手段の前面側に配置されており、制御手段は、第2表示手段の位置に応じて第1表示手段の表示態様(表示画面502、表示画面509)を変更させる。
(6)(5)の制御手段は、第1表示手段の表示態様を、第2表示手段の背面側に位置する部分に表示要素が配置されないように変更させる。
[第3の実施形態]
第3の実施形態の遊技機10は、サブ表示装置501の姿勢状態を変更可能であり、サブ表示装置501の姿勢状態に対応して図柄の変動表示をおこなうことができる。まず、サブ表示装置501の姿勢状態について図56を用いて説明する。図56は、第3の実施形態のサブ表示装置の姿勢状態の一例を示す図である。
遊技機10は、サブ表示装置501について4つの姿勢状態に変更可能である。図56(1)は、サブ表示装置501の標準となる姿勢状態(標準姿勢状態)を示す。サブ表示装置501は、横一列に配置された5桁の7セグメント表示器を含む。サブ表示装置501の標準姿勢状態は、表示装置41(メイン表示装置)の前面で5桁の7セグメント表示器が水平方向となる姿勢状態である。サブ表示装置501は、表示装置41の前面で5桁の7セグメント表示器が遊技者にとって容易に視認可能になる位置まで突出する。たとえば、サブ表示装置501は、表示装置41の表示領域の下端から距離d1だけ表示領域内に突出する。
これにより、遊技機10は、標準姿勢状態におけるサブ表示装置501の良好な視認性を確保することができる。また、遊技機10は、表示装置41に対してサブ表示装置501の視認性を優位にすることができる。
図56(2)は、サブ表示装置501が表示装置41の前面から少なくとも一部が退避した姿勢状態(退避姿勢状態)を示す。サブ表示装置501の退避姿勢状態は、表示装置41の前面で5桁の7セグメント表示器が水平方向となる姿勢状態である。ただし、サブ表示装置501は、5桁の7セグメント表示器が遊技者にとって容易に視認可能とならない位置まで表示装置41の前面から退避する。たとえば、サブ表示装置501は、センターケース(遊技演出構成体)40に一部が収容され、表示装置41の表示領域の下端から距離d2(ただしd2<d1)だけ表示領域内に突出する。
これにより、遊技機10は、退避姿勢状態における表示装置41の良好な視認性を確保することができる。また、遊技機10は、表示装置41に対してサブ表示装置501の視認性を劣位にすることができる。
図56(3)は、サブ表示装置501が左傾斜した姿勢状態(左傾斜姿勢状態)を示す。サブ表示装置501の左傾斜姿勢状態は、表示装置41の前面で5桁の7セグメント表示器が左下がりに傾斜した姿勢状態である。サブ表示装置501は、表示装置41の前面で5桁の7セグメント表示器が左傾斜しながらに遊技者にとって容易に視認可能になる位置まで突出する。たとえば、サブ表示装置501は、表示装置41の表示領域の下端から角度αの左傾斜で表示領域内に突出する。
これにより、遊技機10は、左傾斜姿勢状態におけるサブ表示装置501の良好な視認性を確保することができる。また、遊技機10は、表示装置41に対してサブ表示装置501の視認性を優位にすることができる。
図56(4)は、サブ表示装置501が右傾斜した姿勢状態(右傾斜姿勢状態)を示す。サブ表示装置501の右傾斜姿勢状態は、表示装置41の前面で5桁の7セグメント表示器が右下がりに傾斜した姿勢状態である。サブ表示装置501は、表示装置41の前面で5桁の7セグメント表示器が右傾斜しながらに遊技者にとって容易に視認可能になる位置まで突出する。たとえば、サブ表示装置501は、表示装置41の表示領域の下端から角度αの右傾斜で表示領域内に突出する。
これにより、遊技機10は、右傾斜姿勢状態におけるサブ表示装置501の良好な視認性を確保することができる。また、遊技機10は、表示装置41に対してサブ表示装置501の視認性を優位にすることができる。
まず、表示装置41における表示画面の構成について図57を用いて説明する。図57は、第3の実施形態の表示装置における表示画面の一例を示す図(その1)である。
図57(1)に変動表示ゲームにおいて図柄停止中の表示装置41とサブ表示装置501の表示内容を示す。遊技機10は、変動表示ゲームにおける表示内容を表示装置41とサブ表示装置501とで分担することができるが、図57(1)に示す表示装置41は、変動表示ゲームにおける表示を表示装置41だけで分担する。表示装置41は、2組の飾り図柄と、特図1保留数表示603と、特図2保留数表示604と、遊技案内610とを変動表示ゲームの図柄停止中の表示内容に含む。
2組の飾り図柄は、第1飾り図柄として大図柄群601と、第2飾り図柄として小図柄群602とがある。大図柄群601は、興趣向上を目的として遊技演出を担当する。そのため、大図柄群601は、表示装置41の略中央部に大きく表示される。大図柄群601は、左図柄601Lと中図柄601Cと右図柄601Rとを含む。左図柄601Lと中図柄601Cと右図柄601Rは、いずれも対応する特図変動表示ゲームが図柄停止状態であることを示す。
一般に、大図柄群601は、左図柄601L、右図柄601R、中図柄601Cの順に変動を開始し、左図柄601L、右図柄601R、中図柄601Cの順に停止(仮停止を含む)する。そのため、大図柄群601は、多くの場合において、左図柄601Lと右図柄601Rとでリーチ態様を形成し、中図柄601Cの停止を待って当り態様を形成可能にする。
小図柄群602は、遊技者の遊技状態把握の容易性向上を目的として変動表示状態の報知を担当する。そのため、小図柄群602は、大図柄群601による表示演出を邪魔せず視認性を確保するように表示装置41の周縁部に小さく表示される。小図柄群602は、左図柄と中図柄と右図柄とを含む。表示画面600の小図柄群602における左図柄と中図柄と右図柄は、いずれも対応する特図変動表示ゲームが図柄停止状態であることを示す。
一般に、大図柄群601は、小図柄群602と比較して、大きく表示され、表示位置の自由度が高く、またその表示態様が大きく変化可能である。反対に、小図柄群602は、大図柄群601と比較して、小さく表示され、表示位置の自由度が低い(たとえば位置固定)。
特図1保留数表示603は、特図1ゲームの保留記憶数(始動記憶数)を表示する。特図2保留数表示604は、特図2ゲームの保留記憶数を表示する。表示装置41は、特図1保留数表示603に特図1ゲームの保留記憶数「0」を表示し、特図2保留数表示604に特図2ゲームの保留記憶数「0」を表示する。
遊技案内610は、遊技者に遊技状態を案内する表示である。たとえば、遊技案内61は、遊技状態が右打ちに対応した遊技状態(より具体的には普電サポート状態等)であることをメッセージ「右打ち」により遊技者に案内する。
なお、表示装置41は、保留表示と、保留消化表示を表示内容に含むものであってもよい。保留表示は、その表示態様により、特図変動表示ゲームの保留記憶数を明示するとともに、保留記憶ごとのゲーム結果に対する期待度を報知できる。保留表示が表示する保留記憶数は、特図1保留数表示603が表示する保留記憶数と特図2保留数表示604が表示する保留記憶数の和に相当する。保留消化表示は、その表示態様により、特図変動表示ゲームが変動表示状態にあることを示すとともにゲーム結果に対する期待度を報知できる。
また、遊技機10は、大図柄群601と小図柄群602とをそれぞれ3桁の図柄で構成したが、1つ以上の図柄を含むものであれば何桁であってもよい。また、遊技機10は、大図柄群601と小図柄群602とで図柄の桁数を揃えているが、大図柄群601と小図柄群602とで図柄の桁数を異ならせるものであってもよい。
また、遊技機10は、変動表示中と停止表示中とで、あるいは変動表示中において大図柄群601について図柄の透明度を変更(たとえば透明度0%から50%に変更)することがあっても、小図柄群602について図柄の透明度を固定(たとえば透明度0%に固定)することができる。これにより、遊技機10は、大図柄群601について表示演出の多様性を確保しながら小図柄群602について視認性を確保し、遊技者の遊技状態把握を容易にすることができる。
また、遊技機10は、変動表示中と停止表示中とで、あるいは変動表示中において大図柄群601について図柄の色相を変更(たとえば赤から青に変更)することがあっても、小図柄群602について図柄の色相を固定(たとえば赤に固定)することができる。また、遊技機10は、変動表示中と停止表示中とで、あるいは変動表示中において大図柄群601について図柄の彩度を変更(たとえば彩度100%から0%に変更)することがあっても、小図柄群602について図柄の彩度を固定(たとえば彩度100%に固定)することができる。また、遊技機10は、変動表示中と停止表示中とで、あるいは変動表示中において大図柄群601について図柄の明度を変更(たとえば明度100%から10%に変更)することがあっても、小図柄群602について図柄の明度を固定(たとえば明度100%に固定)することができる。また、遊技機10は、変動表示中と停止表示中とで、あるいは変動表示中において大図柄群601について図柄の大きさを変更(たとえば、標準サイズから拡大(縮小)サイズに変更)することがあっても、小図柄群602について図柄の大きさを固定することができる。また、遊技機10は、変動表示中と停止表示中とで、あるいは変動表示中において大図柄群601について図柄の表示位置を変更(たとえば画面中央から画面左上に変更)することがあっても、小図柄群602について図柄の表示位置を固定(たとえば画面右下に固定)することができる。また、遊技機10は、変動表示中と停止表示中とで、あるいは変動表示中において大図柄群601について図柄のデザインを変更(たとえば矩形から円形に変更、あるいは数字からキャラクタに変更)することがあっても、小図柄群602について図柄のデザインを固定(たとえば数字に固定)することができる。また、遊技機10は、変動表示中において大図柄群601について図柄の変動表示態様を変更(たとえば縦スクロールから横スクロールに変更)することがあっても、小図柄群602について図柄の変動表示態様を固定(たとえば軸回転変動に固定)することができる。
これらによっても遊技機10は、大図柄群601について表示演出の多様性を確保しながら小図柄群602について視認性を確保し、遊技者の遊技状態把握を容易にすることができる。
また、遊技機10は、大図柄群601と小図柄群602について変動表示中の変動態様を異なるものとすることができる。たとえば、遊技機10は、大図柄群601について縦スクロールとするとき、大図柄群601と小図柄群602との区別を容易にすることができる。また、遊技機10は、大図柄群601と小図柄群602とで非同期に図柄を更新する場合があっても、遊技者に与える違和感を軽減できる。
サブ表示装置501は、5つの7セグメント型LEDからなる5桁の表示器である。各7セグメント型LEDは、1つの表示部として機能することから、サブ表示装置501は5つの表示部501a,501b,501c,501d,501eを含む。サブ表示装置501は、表示部501a,501b,501c,501d,501eによって変動表示ゲームに関連した表示内容、あるいは変動表示ゲームから独立した表示内容を表示することができる。たとえば、サブ表示装置501は、獲得遊技球数や累積変動回数、大当り継続回数等を表示できるほか、賑やかし表示、エラー報知等を表示できる。たとえば、図57(1)に示すサブ表示装置501は、表示部501a,501b,501c,501d,501eが同期して1セグメントずつ順次点灯する賑やかし表示をおこなう。
図57(2)に変動表示ゲームにおいて図柄変動中の表示装置41とサブ表示装置501の表示内容を示す。図57(2)に示す表示装置41は、変動表示ゲームにおける表示を表示装置41だけで分担する。
表示装置41は、特図1保留数表示603に特図1ゲームの保留記憶数「0」を表示し、特図2保留数表示604に特図2ゲームの保留記憶数「4」を表示する。また、表示装置41が表示する左図柄601Lと中図柄601Cと右図柄601Rは、いずれも対応する特図変動表示ゲームが図柄変動状態であることを示す。また、表示装置41が表示する小図柄群602における左図柄と中図柄と右図柄は、いずれも対応する特図変動表示ゲームが図柄変動状態であることを示す。
遊技機10は、図柄停止から図柄変動を開始した場合に多くの遊技者がリーチ態様の形成に関心を抱くことから、リーチ態様の形成過程においてリーチ態様を形成する左図柄601Lと右図柄601Rを中図柄601Cよりも大きく表示する。
サブ表示装置501は、図柄停止中と同様の表示をおこなう。なお、サブ表示装置501は、図柄変動中と図柄停止中とで異なる表示をおこなうようにしてもよい。たとえば、サブ表示装置501は、図柄停止中に変動表示ゲームから独立した表示内容として賑やかし表示をおこない、変動表示ゲームに関連した表示内容として獲得遊技球数や累積変動回数の表示をおこなう。
次に、サブ表示装置501が変動表示ゲームにおける表示内容の一部を分担する表示例を図58を用いて説明する。図58は、第3の実施形態の表示装置における表示画面の一例を示す図(その2)である。
変動表示ゲームにおいて図柄変動中の表示装置41と、標準姿勢状態のサブ表示装置501の表示内容とを図58(1)に示す。表示装置41は、小図柄群602と、特図1保留数表示603と、特図2保留数表示604と、遊技案内610と、演出表示611とを変動表示ゲームの図柄変動中の表示内容に含む。サブ表示装置501は、変動表示ゲームの図柄変動中の表示内容に大図柄群601sを含む。
すなわち、遊技機10は、表示装置41で表示していた大図柄群601(図57(1)、(2)参照)に代えて、サブ表示装置501で大図柄群601sを表示することができる。サブ表示装置501が表示する大図柄群601sは、大図柄群601と同様に小図柄群602に対応する。
サブ表示装置501は、標準姿勢状態において表示部501b,501c,501dの中央に並ぶ3つを用いて図柄を表示し、表示部501a,501eの端部に位置する2つを用いて装飾表示する。表示部501b,501c,501dは、それぞれ左図柄601L、中図柄601C、右図柄601Rを表示し、図柄切替による図柄変動を表示する。図柄切替による図柄変動については、図59を用いて後で説明する。
表示装置41は、大図柄群601に代えて演出表示611を表示する。演出表示611は、キャラクタ612や背景613等を含む。これにより、表示装置41は、大図柄群601の表示をサブ表示装置501に委ねることで、大きな表示領域を用いて表示演出をおこなうことができる。また、表示装置41は、大図柄群601の表示をサブ表示装置501に委ねることで、大図柄群601と表示演出との干渉を排除できる。
変動表示ゲームにおいて図柄変動中の表示装置41と、左傾斜姿勢状態のサブ表示装置501の表示内容とを図58(2)に示す。サブ表示装置501は、左傾斜姿勢状態において表示部501a,501b,501c,501d,501eの5つを用いて図柄を表示する。表示部501a,501b,501c,501d,501eは、横スクロールによる図柄変動を表示する。横スクロールによる図柄変動については、図60を用いて後で説明する。
表示装置41は、サブ表示装置501の姿勢に応じて表示内容を変更する。表示装置41は、演出表示611についてサブ表示装置501の姿勢に対応して表示内容を変更する。たとえば、キャラクタ612は、サブ表示装置501の傾きに対応して左側にスライド表示される。また、背景613は、サブ表示装置501の傾きに対応して傾斜し、サブ表示装置501の姿勢と演出表示611との対応関係を明示する。
なお、表示装置41は、小図柄群602と、特図1保留数表示603と、特図2保留数表示604と、遊技案内610について、サブ表示装置501の姿勢から独立した表示内容とする。これにより、表示装置41は、サブ表示装置501の姿勢に応じた演出があっても、遊技者による遊技状態の容易な把握を担保する。
なお、サブ表示装置501が左傾斜姿勢状態のときの表示装置41の表示内容について説明したが、サブ表示装置501が右傾斜姿勢状態のときの表示装置41の表示内容についても同様とすることができる。たとえば、表示装置41は、サブ表示装置501が右傾斜姿勢状態のとき、サブ表示装置501の傾きに対応してキャラクタ612を右側にスライド表示する。
次に、サブ表示装置501における図柄切替による図柄変動について図59を用いて説明する。図59は、第3の実施形態のサブ表示装置における図柄切替による図柄変動の一例を示す図である。
図59(1)に示すサブ表示装置501は、図柄切替による図柄変動中で大図柄群601sを表示中である。図59(1)に示すサブ表示装置501は、表示部501b,501c,501dの中央に並ぶ3つを用いて図柄を切替表示し、表示部501a,501eの端部に位置する2つを用いて装飾表示(たとえばGセグメント点灯、その他消灯)する。図59(1)に示すサブ表示装置501は、表示部501bが左図柄601Lを、表示部501cが中図柄601Cを、表示部501dが右図柄601Rをそれぞれ高速切替中であることを交差ハッチングで示す。すなわち、図59(1)に示すサブ表示装置501は、左図柄601Lと右図柄601Rと中図柄601Cとの図柄切替による変動中であることを示す。
図59(2)に示すサブ表示装置501は、表示部501bが左図柄601Lを「1」で停止表示(仮停止を含む)中であることを黒色塗り潰しの数字で示す。また、図59(2)に示すサブ表示装置501は、表示部501cが中図柄601Cを、表示部501dが右図柄601Rをそれぞれ図柄切替中であることを交差ハッチングで示す。
図59(3)に示すサブ表示装置501は、表示部501bが左図柄601Lを「1」で停止表示中であることと、表示部501cが中図柄601Cを「1」で停止表示中であることとを黒色塗り潰しの数字で示す。また、図59(3)に示すサブ表示装置501は、表示部501dが右図柄601Rを図柄切替中であることを交差ハッチングで示す。すなわち、図59(3)に示すサブ表示装置501は、リーチ変動中の様子を示す。
図59(4)に示すサブ表示装置501は、表示部501bが左図柄601Lを「1」で停止表示中であることと、表示部501cが中図柄601Cを「1」で停止表示中であることと、表示部501dが右図柄601Rを「7」で停止表示中であることとを黒色塗り潰しの数字で示す。すなわち、図59(4)に示すサブ表示装置501は、リーチ変動後のはずれ停止態様を示す。
図59(5)に示すサブ表示装置501は、表示部501bが左図柄601Lを「1」で停止表示中であることと、表示部501cが中図柄601Cを「1」で停止表示中であることと、表示部501dが右図柄601Rを「1」で停止表示中であることとを黒色塗り潰しの数字で示す。すなわち、図59(5)に示すサブ表示装置501は、リーチ変動後の当り停止態様を示す。
このように、遊技機10は、サブ表示装置501を用いて図柄切替による図柄変動をおこなうことができる。なお、サブ表示装置501は、点灯態様(たとえば、図柄の色彩、輝度、点滅周期等)により停止状態と仮停止状態とを区別可能にして図柄を表示することができる。
次に、サブ表示装置501における横スクロールによる図柄変動について図60を用いて説明する。図60は、第3の実施形態のサブ表示装置における横スクロールによる図柄変動の一例を示す図である。
サブ表示装置501は、横スクロールによる図柄変動をおこなうとき、横方向に図柄が並ぶ図柄配列615を設定する。図柄配列615は、3つの図柄とその両側に位置する2つの装飾表示(たとえばGセグメント点灯、その他消灯)を繰返し配列する。たとえば、図柄配列615は、装飾表示を含む部分図柄配列「−,1,1,2,−」、「−,1,1,1,−」、「−,1,1,2,−」、「−,1,1,2,−」、「−,1,1,1,−」を左から順に並べる。
遊技機10は、サブ表示装置501の姿勢状態を変更しながら横スクロールをおこなう。まず、サブ表示装置501は、標準姿勢状態において図60(1)に示す部分図柄配列「−,1,1,2,−」を大図柄群601sとして表示する。
次に、遊技機10は、サブ表示装置501の姿勢状態を標準姿勢状態から右傾斜姿勢状態に変更する。遊技機10は、サブ表示装置501の姿勢状態が右傾斜姿勢状態であるときに、図柄配列615上で大図柄群601sを左移動する。すなわち、サブ表示装置501は、大図柄群601sが右方向に横スクロールする図柄変動を表示する。
サブ表示装置501は、部分図柄配列「−,1,1,2,−」(図60(1)参照)から1単位(1桁)だけ右方向に横スクロールすると、大図柄群601sに部分図柄配列「−,−,1,1,2」(図60(2)参照)を表示する。
同様にして、サブ表示装置501は、部分図柄配列「−,−,1,1,2」(図60(2)参照)から4単位(4桁)だけ右方向に横スクロールすると、大図柄群601sに部分図柄配列「−,1,1,1,−」(図60(3)参照)を表示する。
そして、サブ表示装置501は、図柄配列615の終端に至って、大図柄群601sに部分図柄配列「−,1,1,2,−」(図60(4)参照)を表示すると、サブ表示装置501の姿勢状態を右傾斜姿勢状態から標準姿勢状態に変更する。このとき、遊技機10は、大図柄群601sに表示中の部分図柄配列を停止図柄とすることができる。また、遊技機10は、大図柄群601sに表示中の部分図柄配列を仮停止図柄とし、再変動することができる。
たとえば、遊技機10は、サブ表示装置501の姿勢状態を標準姿勢状態から左傾斜姿勢状態に変更する。遊技機10は、サブ表示装置501の姿勢状態が左傾斜姿勢状態であるときに、図柄配列615で大図柄群601sを右移動する。すなわち、サブ表示装置501は、大図柄群601sが左方向に横スクロールする図柄変動を表示する。
サブ表示装置501は、部分図柄配列「−,1,1,2,−」(図60(4)参照)から1単位(1桁)だけ左方向に横スクロールすると、大図柄群601sに部分図柄配列「1,1,2,−,−」(図60(5)参照)を表示する。
このように、遊技機10は、サブ表示装置501の姿勢状態を変更することができるとともに、サブ表示装置501の姿勢状態に応じた図柄変動をおこなうことができる。これにより、遊技機10は、遊技者に対して斬新な表示演出をおこなうことができ、一層の興趣向上を図ることができる。また、遊技機10は、サブ表示装置501の姿勢状態(動作状態)における遊技者の興趣を向上することができる。
なお、図柄配列615は、部分図柄配列に含まれる3つの図柄を「1,1,1」と「1,1,2,−」だけとしたが、これに限らない図柄組合せであってもよい。また、図柄配列615は、同じ部分図柄配列を重複して有するとしたが、重複のない部分図柄配列を有するものであってもよい。
次に、サブ表示装置501の姿勢状態に応じた表示演出を決定する表示演出決定処理について図61を用いて説明する。図61は、第3の実施形態の演出制御装置における表示演出決定処理のフローチャートを示す図である。
表示演出決定処理は、演出制御装置300の制御部(CPU311)によっておこなわれる処理である。表示演出決定処理は、メイン処理のステップD23(図44参照)で制御部によって実行される処理である。
[ステップD81]制御部は、サブ表示装置501における変動表示演出の有無を判定する。制御部は、サブ表示装置501における変動表示演出がない場合に、すなわち変動表示ゲームにおける表示を表示装置41だけで分担する場合に、ステップD82に進む。制御部は、サブ表示装置501における変動表示演出がある場合に、すなわち変動表示ゲームにおける表示を表示装置41とサブ表示装置501とで分担する場合に、ステップD83に進む。
[ステップD82]制御部は、変動表示ゲームにおける表示を表示装置(メイン表示装置)41だけで分担することから、表示装置41による変動表示演出をセットして表示演出決定処理を終了する。
[ステップD83]制御部は、サブ表示装置501における姿勢変更があるか否かを判定する。制御部は、サブ表示装置501における姿勢変更がある場合にステップD84に進み、姿勢変更がない場合にステップD88に進む。
[ステップD84]制御部は、サブ表示装置501における姿勢変更が左傾斜姿勢状態であるか否かを判定する。制御部は、サブ表示装置501における姿勢変更が左傾斜姿勢状態である場合にステップD85に進み、左傾斜姿勢状態でない場合にステップD86に進む。
[ステップD85]制御部は、表示装置(メイン表示装置)41とサブ表示装置501による左傾斜変動表示演出をセットする。表示装置41における左傾斜変動表示演出は、サブ表示装置501の左傾斜姿勢状態に応じた演出表示611を表示内容に含む。また、サブ表示装置501における左傾斜変動表示演出は、表示部501a,501b,501c,501d,501eを用いた横スクロールによる図柄変動を含む。
[ステップD86]制御部は、サブ表示装置501における姿勢変更が右傾斜姿勢状態であるか否かを判定する。制御部は、サブ表示装置501における姿勢変更が右傾斜姿勢状態である場合にステップD87に進み、右傾斜姿勢状態でない場合にステップD88に進む。
[ステップD87]制御部は、表示装置(メイン表示装置)41とサブ表示装置501による右傾斜変動表示演出をセットする。表示装置41における右傾斜変動表示演出は、サブ表示装置501の右傾斜姿勢状態に応じた演出表示611を表示内容に含む。また、サブ表示装置501における右傾斜変動表示演出は、表示部501a,501b,501c,501d,501eを用いた横スクロールによる図柄変動を含む。
[ステップD88]制御部は、変動表示演出のうちサブ表示装置501が分担していない変動表示演出(一部変動表示演出)をセットする。
[ステップD89]制御部は、サブ表示装置501が分担する変動表示演出のうち姿勢変更を伴うことがない変動表示演出(一部変動表示演出)をセットし、表示演出決定処理を終了する。
これにより、遊技機10は、サブ表示装置501の姿勢状態に応じた表示演出を、表示装置41とサブ表示装置501とでおこなうことができる。
次に、プッシュボタン25から受け付けた遊技者操作にもとづくサブ表示装置501の姿勢変更について図62と図63を用いて説明する。まず、遊技機10が備えるプッシュボタン(オプション設定部)25について図62を用いて説明する。図62は、第3の実施形態のプッシュボタンにおけるプッシュボタンLEDおよびタッチセンサの配置例を示す図である。
プッシュボタン25は、プッシュボタンLEDと、タッチセンサと、プッシュボタンSWを含む。プッシュボタンLEDは、9系統のフルカラーLEDである。タッチセンサは、遊技者のタッチ操作を8か所で検出できる。プッシュボタンSWは、プッシュボタン25の押下操作を検出できる。
なお、演出制御装置300とプッシュボタン25とは電気的に接続する。演出制御装置300は、プッシュボタンLEDの制御信号をプッシュボタン25に出力し、タッチセンサの検出信号およびプッシュボタンSWの検出信号をプッシュボタン25から入力する。
ここで、図4を用いて説明した選択ボタンスイッチ25aと決定ボタンスイッチ25bについてあらためて説明する。選択ボタンスイッチ25aと決定ボタンスイッチ25bとは、タッチセンサの検出信号とプッシュボタンSWの検出信号との組み合わせにより検出される信号である。たとえば、選択操作に対応する左右位置のタッチ操作をタッチセンサが検出し、かつプッシュボタン25の押下操作をプッシュボタンSWが検出した状態が、選択ボタンスイッチ25aのON状態に相当する。また、決定操作に対応する中央位置のタッチ操作をタッチセンサが検出し、かつプッシュボタン25の押下操作をプッシュボタンSWが検出した状態が、決定ボタンスイッチ25bのON状態に相当する。
プッシュボタン25は、遊技者が俯瞰した際に上面となる面の概形を略円形とする円柱形状である。プッシュボタン25は、その上面に指先程度の大きさの9つの小円部250〜258を有し、上面の中央部に小円部250を配置し、小円部250を囲む円周上に8つの小円部251〜258を配置する。
小円部250は、1系統のプッシュボタンLEDと1つのタッチセンサ(TSW4)とをその円周内に配置する。小円部251は、小円部250の左方向に位置し、1系統のプッシュボタンLEDと1つのタッチセンサ(TSW1)とをその円周内に配置する。小円部252は、小円部250の左斜め上方向に位置し、1系統のプッシュボタンLEDと1つのタッチセンサ(TSW2)とをその円周内に配置する。小円部253は、小円部250の上方向に位置し、1系統のプッシュボタンLEDと1つのタッチセンサ(TSW3)とをその円周内に配置する。小円部254は、小円部250の右斜め上方向に位置し、1系統のプッシュボタンLEDと1つのタッチセンサ(TSW5)とをその円周内に配置する。小円部255は、小円部250の右方向に位置し、1系統のプッシュボタンLEDと1つのタッチセンサ(TSW6)とをその円周内に配置する。小円部256は、小円部250の右斜め下方向に位置し、1系統のプッシュボタンLEDと1つのタッチセンサ(TSW7)とをその円周内に配置する。小円部257は、小円部250の下方向に位置し、1系統のプッシュボタンLEDと1つのタッチセンサ(TSW8)とをその円周内に配置する。小円部258は、小円部250の左斜め下方向に位置し、1系統のプッシュボタンLEDをその円周内に配置する。小円部258は、タッチセンサを配置しないことから、タッチセンサを配置する小円部250〜257と区別容易にするために星型多角形の意匠を有する。また、小円部258は、タッチセンサを配置しないことから、遊技者が8つのタッチセンサを操作する際のホームポジションとなり得る。この小円部258は、プッシュボタン25が遊技機10の中央部にあって操作部24が右側にあるときに、遊技者側からみると小円部251〜258のうちで手前左側に位置し、遊技者が小円部258をホームポジションと扱うことを容易にしている。
なお、プッシュボタン25は、小円部258にタッチセンサを配置しないとしたが、小円部250〜257と同様にタッチセンサを配置してもよい。また、プッシュボタン25は、タッチセンサに代えて、遊技者のタッチ操作の位置座標を検出可能なタッチパネルを備えるものであってもよい。その場合、演出制御装置300は、小円部250〜258に対応する座標と、タッチパネルで検出した位置座標とから、小円部250〜258のタッチ操作を検出できる。
次に、プッシュボタン操作とサブ表示装置の姿勢変更状態との関係を図63を用いて説明する。図63は、第3の実施形態のプッシュボタン操作とサブ表示装置の姿勢変更状態との関係の一例を示す図である。
演出制御装置300の制御部(CPU311)は、プッシュボタン25のタッチセンサの検出信号から所定のタッチ操作を検出することができる。制御部は、表示装置41の前面に位置するサブ表示装置501の姿勢状態を、検出したタッチ操作に対応して変更することができる。
たとえば、制御部は、プッシュボタン25のタッチセンサの検出信号から(1A)に示すような反時計回りのタッチ操作を検出することができ、プッシュボタン25の反時計回りのタッチ操作を検出してサブ表示装置501の姿勢状態を(1B)に示すように標準姿勢状態から左傾斜姿勢状態に変更することができる。
また、制御部は、プッシュボタン25のタッチセンサの検出信号から(2A)に示すような時計回りのタッチ操作を検出することができ、プッシュボタン25の時計回りのタッチ操作を検出してサブ表示装置501の姿勢状態を(2B)に示すように標準姿勢状態から右傾斜姿勢状態に変更することができる。
また、遊技機10は、サブ表示装置501の姿勢状態に応じた図柄変動表示をおこなうことができるから、遊技者操作が図柄変動表示に介入する演出をおこなうことができる。このような遊技機10は、サブ表示装置501の姿勢状態(動作状態)における遊技者の興趣を向上することができる。
なお、遊技機10は、サブ表示装置501を5つの7セグメント型LEDからなる5桁の表示器としたが、ドットマトリクス型の表示器や、LCD表示器を用いるものであってもよい。また、遊技機10は、遊技者操作をプッシュボタン25のタッチセンサの検出信号から受け付けるとしたが、タッチ操作に限らず、ボタンSWの押下操作、レバー操作やスティック操作、ジェスチャーや音声による入力操作等であってもよい。
なお、図示省略するが、遊技機10は、サブ表示装置501の姿勢を1以上のアクチュエータ(モータやソレノイド等)の動作により変更制御することができる。
[第3の実施形態の変形例1]
第3の実施形態の変形例1の遊技機10は、サブ表示装置501の姿勢状態を前後方向に変更可能であり、サブ表示装置501の姿勢状態に対応して図柄の変動表示をおこなうことができる。第3の実施形態の変形例1のサブ表示装置501の姿勢状態について図64を用いて説明する。図64は、第3の実施形態の変形例1のサブ表示装置の姿勢変更状態と変動表示の一例を示す図である。図64(1A)、(2A)、(3A)に示す図は、表示装置41およびサブ表示装置501を側方視したイメージ図である。図64(1B)、(2B)、(3B)に示す図は、サブ表示装置501における変動表示態様を示す図である。遊技機10は、サブ表示装置501について、たとえば3つの姿勢状態に変更可能である。
(1A)に示す図は、サブ表示装置501の標準となる姿勢状態(標準姿勢状態)を示す。サブ表示装置501は、表示装置41(メイン表示装置)の前面にある。サブ表示装置501の標準姿勢状態は、表示装置41の表示面とサブ表示装置501の表示面とが概ね平行関係にある姿勢状態であり、サブ表示装置501の表示面が正面を向く姿勢状態である。このとき、遊技機10は、サブ表示装置501において図柄切替による図柄変動表示をおこなう((1B))。
(2A)に示す図は、サブ表示装置501が後傾した姿勢状態(後傾姿勢状態)を示す。サブ表示装置501は、表示装置41の前面にある。サブ表示装置501の後傾姿勢状態は、サブ表示装置501の表示面上端側が表示面下端側と比較して表示装置41の表示面に近接する姿勢状態であり、サブ表示装置501の表示面が斜め上を向く姿勢状態である。このとき、遊技機10は、サブ表示装置501において下向きの縦スクロールによる図柄変動表示をおこなう((2B))。
(3A)に示す図は、サブ表示装置501が前傾した姿勢状態(前傾姿勢状態)を示す。サブ表示装置501は、表示装置41の前面にある。サブ表示装置501の前傾姿勢状態は、サブ表示装置501の表示面下端側が表示面上端側と比較して表示装置41の表示面に近接する姿勢状態であり、サブ表示装置501の表示面が斜め下を向く姿勢状態である。このとき、遊技機10は、サブ表示装置501において上向きの縦スクロールによる図柄変動表示をおこなう((3B))。
このように、遊技機10は、サブ表示装置501の姿勢状態に応じた図柄変動表示をおこなうことができる。また、遊技機10は、サブ表示装置501について遊技者操作に応じて姿勢状態を変更可能にしてもよく、図柄変動表示に遊技者が介入する演出をおこなうものであってもよい。このような遊技機10は、サブ表示装置501の姿勢状態(動作状態)における遊技者の興趣を向上することができる。
[第3の実施形態の変形例2]
第3の実施形態の変形例2の遊技機10は、サブ表示装置501の姿勢状態を左右方向に変更可能であり、サブ表示装置501の姿勢状態に対応して図柄の変動表示をおこなうことができる。第3の実施形態の変形例2のサブ表示装置501の姿勢状態について図65を用いて説明する。図65は、第3の実施形態の変形例2のサブ表示装置の姿勢変更状態と変動表示の一例を示す図である。図65(1A)、(2A)、(3A)に示す図は、表示装置41およびサブ表示装置501を上方視したイメージ図である。図65(1B)、(2B)、(3B)に示す図は、サブ表示装置501における変動表示態様を示す図である。遊技機10は、サブ表示装置501について、たとえば3つの姿勢状態に変更可能である。
(1A)に示す図は、サブ表示装置501の標準となる姿勢状態(標準姿勢状態)を示す。サブ表示装置501は、表示装置41(メイン表示装置)の前面にある。サブ表示装置501の標準姿勢状態は、表示装置41の表示面とサブ表示装置501の表示面とが概ね平行関係にある姿勢状態であり、サブ表示装置501の表示面が正面を向く姿勢状態である。このとき、遊技機10は、サブ表示装置501において図柄切替による図柄変動表示をおこなう((1B))。
(2A)に示す図は、サブ表示装置501が右向きに後傾した姿勢状態(右傾姿勢状態)を示す。サブ表示装置501は、表示装置41の前面にある。サブ表示装置501の右傾姿勢状態は、サブ表示装置501の表示面右端側が表示面左端側と比較して表示装置41の表示面に近接する姿勢状態であり、サブ表示装置501の表示面が斜め右を向く姿勢状態である。このとき、遊技機10は、サブ表示装置501において右向きの横スクロールによる図柄変動表示をおこなう((2B))。
(3A)に示す図は、サブ表示装置501が左向きに後傾した姿勢状態(左傾姿勢状態)を示す。サブ表示装置501は、表示装置41の前面にある。サブ表示装置501の左傾姿勢状態は、サブ表示装置501の表示面左端側が表示面右端側と比較して表示装置41の表示面に近接する姿勢状態であり、サブ表示装置501の表示面が斜め左を向く姿勢状態である。このとき、遊技機10は、サブ表示装置501において左向きの横スクロールによる図柄変動表示をおこなう((3B))。
このように、遊技機10は、サブ表示装置501の姿勢状態に応じた図柄変動表示をおこなうことができる。また、遊技機10は、サブ表示装置501について遊技者操作に応じて姿勢状態を変更可能にしてもよく、図柄変動表示に遊技者が介入する演出をおこなうものであってもよい。このような遊技機10は、サブ表示装置501の姿勢状態(動作状態)における遊技者の興趣を向上することができる。
[第3の実施形態の変形例3]
第3の実施形態の遊技機10の図柄配列615は、3つの図柄とその両側に位置する2つの装飾表示を繰返し配列したが、第3の実施形態の変形例3の遊技機10は、装飾表示を含まずに図柄だけを繰返し配列する。第3の実施形態の変形例3のサブ表示装置501における横スクロールによる図柄変動について図66を用いて説明する。図66は、第3の実施形態の変形例3のサブ表示装置における変動表示の一例を示す図である。
サブ表示装置501は、横スクロールによる図柄変動をおこなうとき、横方向に図柄が並ぶ図柄配列616を設定する。図柄配列616は、当り図柄の組合せ(たとえば、「1,1,1」、「2,2,2」等)を繰返し配列する。
遊技機10は、サブ表示装置501の姿勢状態を変更しながら横スクロールをおこなう。まず、サブ表示装置501は、標準姿勢状態において図66(1)に示す部分図柄配列「4,4,5」を大図柄群601sとして表示する。
次に、遊技機10は、サブ表示装置501の姿勢状態を標準姿勢状態から右傾斜姿勢状態に変更する。遊技機10は、サブ表示装置501の姿勢状態が右傾斜姿勢状態であるときに、図柄配列616上で大図柄群617を左移動する。すなわち、サブ表示装置501は、大図柄群617が右方向に横スクロールする図柄変動を表示する。
サブ表示装置501は、部分図柄配列「4,4,5」(図66(1)参照)から1単位(1桁)だけ右方向に横スクロールすると、大図柄群617に部分図柄配列「4,4,4」(図66(2)参照)を表示する。
同様にして、サブ表示装置501は、部分図柄配列「4,4,4」(図66(2)参照)から1単位(1桁)だけ右方向に横スクロールすると、大図柄群617に部分図柄配列「3,4,4」(図66(3)参照)を表示する。
そして、サブ表示装置501は、図柄配列616の終端に至って、大図柄群617に部分図柄配列「7,1,1」(図66(4)参照)を表示すると、サブ表示装置501の姿勢状態を右傾斜姿勢状態から標準姿勢状態に変更する。このとき、遊技機10は、大図柄群617に表示中の部分図柄配列を停止図柄とすることができる。また、遊技機10は、大図柄群617に表示中の部分図柄配列を仮停止図柄とし、再変動することができる。
たとえば、遊技機10は、サブ表示装置501の姿勢状態を標準姿勢状態から左傾斜姿勢状態に変更する。遊技機10は、サブ表示装置501の姿勢状態が左傾斜姿勢状態であるときに、図柄配列616で大図柄群617を右移動する。すなわち、サブ表示装置501は、大図柄群617が左方向に横スクロールする図柄変動を表示する。
サブ表示装置501は、部分図柄配列「7,1,1」(図66(4)参照)から1単位(1桁)だけ左方向に横スクロールすると、大図柄群617に部分図柄配列「1,1,1」(図66(5)参照)を表示する。
このように、遊技機10は、サブ表示装置501の姿勢状態を変更することができるとともに、サブ表示装置501の姿勢状態に応じた図柄変動をおこなうことができる。また、遊技機10は、当り図柄の組合せを繰返し配列したことで、図柄配列616上で大図柄群617が移動するだけで当りとなる図柄組み合わせや「はずれ」となる図柄組合せを表示することができる。
これにより、遊技機10は、遊技者に対して斬新な表示演出をおこなうことができ、一層の興趣向上を図ることができる。また、遊技機10は、サブ表示装置501の姿勢状態(動作状態)における遊技者の興趣を向上することができる。
なお、遊技機10は、表示装置41を基準にしてサブ表示装置501の姿勢状態を変更できるとしたが、遊技盤30を基準にしてサブ表示装置501の姿勢状態を変更できるという側面を有する。
[第3の実施形態の変形例4]
第3の実施形態の変形例4の遊技機10は、5つの7セグメント型LEDからなる5桁の表示器(サブ表示装置501)を用いてダブルリーチを演出することができる。サブ表示装置501を用いて演出するダブルリーチについて図67と図68とを用いて説明する。図67は、第3の実施形態の変形例4のサブ表示装置における変動表示の一例を示す図(その1)である。図68は、第3の実施形態の変形例4のサブ表示装置における変動表示の一例を示す図(その2)である。
図67(1)に示すサブ表示装置501は、図柄切替による図柄変動中で大図柄群618を表示中である。図67(1)に示すサブ表示装置501は、表示部501b,501c,501dの中央に並ぶ3つを用いて図柄を切替表示し、表示部501a,501eの端部に位置する2つを用いて装飾表示(たとえばGセグメント点灯、その他消灯)する。図67(1)に示すサブ表示装置501は、表示部501bが左図柄601Lを、表示部501cが中図柄601Cを、表示部501dが右図柄601Rをそれぞれ高速切替中であることを交差ハッチングで示す。すなわち、図67(1)に示すサブ表示装置501は、左図柄601Lと右図柄601Rと中図柄601Cとの図柄切替による変動中であることを示す。
図67(2)に示すサブ表示装置501は、表示部501bが左図柄601Lを「4」で停止表示(仮停止を含む)中であることを黒色塗り潰しの数字で示す。また、図67(2)に示すサブ表示装置501は、表示部501cが中図柄601Cを、表示部501dが右図柄601Rをそれぞれ図柄切替中であることを交差ハッチングで示す。
図67(3)に示すサブ表示装置501は、表示部501bが左図柄601Lを「4」で停止表示中であることと、表示部501dが右図柄601Rを「5」で停止表示中であることとを黒色塗り潰しの数字で示す。また、図67(3)に示すサブ表示装置501は、表示部501cが中図柄601Cを図柄切替中であることを交差ハッチングで示す。すなわち、図67(3)に示すサブ表示装置501は、リーチとならない変動中の様子を示す。
そして、図67(3)に示すサブ表示装置501は、リーチを導出しない場合に、中図柄601Cを停止表示して「はずれ停止態様」となる。たとえば、サブ表示装置501は、図68(6)に示すような「はずれ停止態様」を示す。サブ表示装置501は、表示部501bが左図柄601Lを「4」で停止表示中であることと、表示部501cが中図柄601Cを「6」で停止表示中であることと、表示部501dが右図柄601Rを「5」で停止表示中であることとを黒色塗り潰しの数字で示す。
一方で、図67(3)に示すサブ表示装置501は、リーチを導出する場合に、中図柄601Cを停止表示する前に、表示部501a,501eの装飾表示を図柄表示に切り替える。このとき、サブ表示装置501は、表示部501bが表示している図柄を表示部501aにも表示する。また、サブ表示装置501は、表示部501dが表示している図柄を表示部501eにも表示する。
これにより、サブ表示装置501は、図67(4)に示すような表示態様を示す。図67(4)に示すサブ表示装置501は、ダブルリーチを演出する表示態様である。サブ表示装置501は、表示部501a,501bがそれぞれ「4」で停止表示中であることと、表示部501d,501eがそれぞれ「5」で停止表示中であることとを黒色塗り潰しの数字で示し、表示部501cが図柄切替中であることを交差ハッチングで示す。
サブ表示装置501は、大図柄群618に代えて2つの大図柄群619,620を設定する。これにより、サブ表示装置501は、大図柄群619によるリーチと、大図柄群620によるリーチとからなるダブルリーチを演出する。
大図柄群619は、表示部501a,501b,501cの左端から並ぶ3つの図柄を、左図柄601L、中図柄601C、右図柄601Rとして含む。大図柄群620は、表示部501c,501d,501eの右端から並ぶ3つの図柄を、左図柄601L、中図柄601C、右図柄601Rとして含む。すなわち、表示部501aは、大図柄群619における左図柄601Lを表示し、表示部501bは、大図柄群619における中図柄601Cを表示し、表示部501cは、大図柄群619における右図柄601Rと大図柄群620における左図柄601Lとを表示し、表示部501dは、大図柄群620における中図柄601Cを表示し、表示部501eは、大図柄群620における右図柄601Rを表示する。
これにより、サブ表示装置501は、大図柄群619において右図柄601Rの停止を待つリーチを表示し、大図柄群620において左図柄601Lの停止を待つリーチを表示する。
そして、サブ表示装置501は、大図柄群619において当り停止態様を導出する場合に、図68(1)に示すように表示部501cに「4」を停止表示する。これにより、サブ表示装置501は、大図柄群619で当り停止態様を表示し、大図柄群620で「はずれ停止態様」を表示する。そして、サブ表示装置501は、大図柄群619の停止態様と大図柄群620の停止態様とのうちから当り停止態様を導出した大図柄群619にもとづいて、図68(2)に示すように大図柄群618における停止態様を表示する。
また、サブ表示装置501は、大図柄群620において当り停止態様を導出する場合に、図68(3)に示すように表示部501cに「5」を停止表示する。これにより、サブ表示装置501は、大図柄群620で当り停止態様を表示し、大図柄群619で「はずれ停止態様」を表示する。そして、サブ表示装置501は、大図柄群619の停止態様と大図柄群620の停止態様とのうちから当り停止態様を導出した大図柄群620にもとづいて、図68(4)に示すように大図柄群618における停止態様を表示する。
また、サブ表示装置501は、大図柄群620において「はずれ停止態様」を導出する場合に、図68(5)に示すように表示部501cにたとえば「6」を停止表示する。これにより、サブ表示装置501は、大図柄群619,620で「はずれ停止態様」を表示する。そして、サブ表示装置501は、大図柄群619の停止態様と大図柄群620の停止態様とにもとづいて、図68(6)に示すように大図柄群618における停止態様を表示する。
このように、遊技機10は、サブ表示装置501を用いてダブルリーチを演出することができる。
上述した第3の実施形態(変形例を含む)の遊技機10は、一側面において以下のような特徴を有する。
(1)遊技機10は、表示装置(サブ表示装置501)と、制御手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)と、を含む。表示装置は、姿勢を変更可能である。制御手段は、表示装置を第1の姿勢(たとえば左傾斜姿勢状態)に変更したときに表示装置に第1の表示演出(たとえば左方向に横スクロール)を表示させ、表示装置を第2の姿勢(たとえば右傾斜姿勢状態)に変更したときに表示装置に第2の表示演出(たとえば右方向に横スクロール)を表示させる。
(2)(1)の遊技機10は、表示装置(サブ表示装置501)の背面側で表示装置と重なる位置に背面側表示装置(表示装置41)を備える。さらに、(1)の制御手段は、表示装置を第1の姿勢に変更したときに背面側表示装置に第3の表示演出(たとえば、サブ表示装置501の傾きに対応して傾斜した背景613、左側にスライド表示するキャラクタ612)を表示させ、表示装置を第2の姿勢に変更したときに背面側表示装置に第4の表示演出(たとえば、サブ表示装置501の傾きに対応して傾斜した背景613、右側にスライド表示するキャラクタ612)を表示させる。
(3)遊技機10は、表示手段(サブ表示装置501)と、制御手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)と、を含む。表示手段は、それぞれ図柄を表示可能な5つの表示器(7セグメント型LED)を列状配置して変動表示ゲームを表示可能である。制御手段は、5つの表示器のうち3つの表示器により形成される第1の有効ライン(大図柄群618)上で変動表示ゲームを表示可能な第1の状態(図67(3)参照)と、5つの表示器のうち一側端から3つの表示器により形成される第2の有効ライン(大図柄群619)上と、5つの表示器のうち他側端から3つの表示器により形成される第3の有効ライン(大図柄群620)上とで変動表示ゲームを表示可能な第2の状態(図67(4)参照)と、を切替制御可能である。
[第4の実施形態]
第4の実施形態の遊技機10は、特図1と特図2とを同時に変動表示可能な遊技性を有する。第4の実施形態の遊技機10の遊技性について図69を用いて説明する。図69は、第4の実施形態の遊技状態遷移図と確率変動状態の一例を示す図である。
遊技機10の遊技状態に関する状態遷移図を図69(1)に示す。遊技機10は、通常状態St1と、大当り状態St2と、特定状態1St3と、特定状態2St4とを主要な遊技状態とする。
通常状態St1は、主となる遊技状態であり、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームとがともに低確率状態であり、普電サポートがない遊技状態である。通常状態St1は、遊技者に左打ち遊技を案内する遊技状態である。遊技機10は、左打ち遊技においては遊技領域32におけるセンターケース40の下方左側を遊技球が流下することとなる。したがって、遊技機10は、通常状態St1において主として始動入賞口36(始動口1)に遊技球を入賞させて大当りの発生を待つ遊技性を有する。すなわち、遊技機10は、通常状態St1において特図1変動表示ゲームによって導出される大当りの発生を待つ遊技性を有する。遊技機10は、通常状態St1から大当り状態St2への遷移条件Tr12を大当りの発生とする。
大当り状態St2は、特図1変動表示ゲームによって導出される大当り状態と、特図2変動表示ゲームによって導出される大当り状態とを含む遊技状態である。遊技機10は、大当り状態において、特図1変動表示ゲームによって導出される大当りと、特図2変動表示ゲームによって導出される大当りとで特別変動入賞装置(上大入賞口、大入賞口2)38を開状態に変換する。
遊技機10は、大当りの終了を大当り状態St2から他の遊技状態への遷移条件とし、そのうち大当り終了後の遊技状態が低確率かつ普電サポートなしを大当り状態St2から通常状態St1への遷移条件Tr21とし、大当り終了後の遊技状態が高確率かつ普電サポートありを大当り状態St2から特定状態1St3への遷移条件Tr23とし、大当り終了後の遊技状態が高確率かつ普電サポートなしを大当り状態St2から特定状態2St4への遷移条件Tr24とする。
特定状態1St3は、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームとがともに高確率状態であり、普電サポートがある遊技状態である。特定状態1St3は、遊技者に右打ち遊技を案内する遊技状態である。遊技機10は、右打ち遊技においては遊技領域32におけるセンターケース40の右側を遊技球が流下することとなる。したがって、遊技機10は、特定状態1St3において主として普通変動入賞装置37(始動口1)に遊技球を入賞させて大当りの発生を待つ遊技性を有する。すなわち、遊技機10は、特定状態1St3において特図1変動表示ゲームによって導出される大当りの発生を待つ遊技性を有する。遊技機10は、特定状態1St3から大当り状態St2への遷移条件Tr32を大当りの発生とする。また、遊技機10は、特定状態1St3から特定状態2St4への遷移条件Tr34を普電サポートの終了とする。たとえば、遊技機10は、特定状態1St3において特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームとが所定回数(たとえば50回)だけ変動表示したときに普電サポートを終了する。
特定状態2St4は、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームとがともに高確率状態であり、普電サポートがない遊技状態である。特定状態2St4は、遊技者に右打ち遊技を案内する遊技状態である。遊技機10は、右打ち遊技においては遊技領域32におけるセンターケース40の右側を遊技球が流下することとなる。したがって、遊技機10は、特定状態2St4において主として始動入賞口92(始動口2)に遊技球を入賞させて大当りの発生を待つ遊技性を有する。すなわち、遊技機10は、特定状態2St4において特図2変動表示ゲームによって導出される大当りの発生を待つ遊技性を有する。遊技機10は、特定状態2St4から大当り状態St2への遷移条件Tr42を大当りの発生とする。
ここで、図69(2)に示す特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームの確率変動状態について説明する。特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームは、大当りのほかに小当りを導出し得る。遊技機10は、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームにおける大当りの発生により、特別変動入賞装置38を開状態に変換する。一方で、遊技機10は、特図1変動表示ゲームの小当りの発生により特別変動入賞装置95を開状態に変換し、特図2変動表示ゲームの小当りの発生により特別変動入賞装置38を開状態に変換する。特図2変動表示ゲームの小当りは、特図1変動表示ゲームの小当りよりも獲得可能な賞球数が多いことから相対的に価値が高い小当りである。
特図1変動表示ゲームは、低確率状態において大当り確率、小当り確率ともに低確率が設定され、高確率状態において大当り確率に高確率が設定され、小当り確率に低確率が設定される。たとえば、特図1変動表示ゲームは、大当り確率を低確率状態において1/250とし、高確率状態において1/50とする。また、特図1変動表示ゲームは、小当り確率を1/10000(低確率状態)とする。
特図2変動表示ゲームは、低確率状態において大当り確率、小当り確率ともに低確率が設定され、高確率状態において大当り確率、小当り確率ともに高確率が設定される。たとえば、特図2変動表示ゲームは、大当り確率を低確率状態において1/250とし、高確率状態において1/50とする。また、特図2変動表示ゲームは、小当り確率を低確率状態において1/10000とし、高確率状態において9999/10000とする。
これにより遊技機10は、大当り状態St2で大当りにより獲得賞球数を増大させる遊技性に加え、特定状態2St4で小当りにより獲得賞球数を増大させる遊技性を有する。
ここで、特定状態2St4における表示装置41における表示画面の構成について図70から図72を用いて説明する。図70は、第4の実施形態の表示装置における表示画面の一例を示す図(その1)である。図71は、第4の実施形態の表示装置における表示画面の一例を示す図(その2)である。図72は、第4の実施形態の表示装置における表示画面の一例を示す図(その3)である。
特定状態2St4における表示装置41とサブ表示装置501の表示内容を図70(1)に示す。図70(1)に示す表示装置41の表示内容は、変動表示ゲームにおいて図柄変動中の様子を示す。表示装置41は、小図柄625と、特図1保留数表示603と、特図2保留数表示604と、遊技案内610とを変動表示ゲームの図柄停止中の表示内容に含む。小図柄625は、飾り図柄の1つであって、表示装置41の周縁部に小さく表示される。小図柄625は、1桁の図柄変動として表示される。
また、表示装置41は、演出領域622を設定し、演出表示623を表示する。たとえば、演出表示623は、2つのキャラクタ(主人公キャラ(左)と敵キャラ(右))の勝負を演出する。
また、遊技機10は、特定状態2St4における表示装置41の前面にサブ表示装置501を出現させ、特定状態2St4中に獲得した累積獲得賞球数をサブ表示装置501に表示する。累積獲得賞球数は、通常状態St1でリセットされる。たとえば、サブ表示装置501は、累積獲得賞球数が「410」であることを示す。なお、累積獲得賞球数は、大当り状態St2と、特定状態1St3と、特定状態2St4とにおいて獲得した累積獲得賞球数であってもよい。
図70(2)に示す表示装置41の表示内容は、変動表示ゲームにおいて図柄停止時の様子を示す。表示装置41は、小図柄625の小当り図柄として「○」を表示する。また、表示装置41は、演出領域622を設定し、演出表示624を表示する。たとえば、演出表示624は、2つのキャラクタ(主人公キャラ(左)と敵キャラ(右))のうち主人公キャラ(左)の勝利を演出する。これにより、遊技機10は、小図柄625と演出領域622とで小当り発生を案内する。
図71(1)に示す表示装置41の表示内容は、変動表示ゲームにおける小当り中の様子を示す。表示装置41は、小図柄625の小当り図柄として「○」を表示する。また、表示装置41は、演出領域622に大図柄626を表示する。大図柄626は、飾り図柄の1つであって、演出領域622の中央部に大きく表示される。大図柄626は、図柄変動を省略して表示される。表示装置41は、大図柄626の小当り図柄として、たとえば白色の「7」(以下、「白7」)を表示する。したがって、大図柄626は、変動表示ゲームの結果が小当りであったことを報知する図柄である。
図71(2)に示す表示装置41の表示内容もまた、変動表示ゲームにおける小当り中の様子を示す。表示装置41は、小図柄625の小当り図柄として「○」を表示する。また、表示装置41は、演出領域622に大図柄627を表示する。大図柄627は、飾り図柄の1つであって、演出領域622の中央部に大きく表示される。大図柄627は、図柄変動を省略して表示される。表示装置41は、大図柄627の小当り図柄として、たとえば金色(ハッチングで示す)の「7」(以下、「金7」)を表示する。したがって、大図柄627もまた、変動表示ゲームの結果が小当りであったことを報知する図柄である。
しかしながら、遊技機10は、変動表示ゲームの結果が小当りであっただけでは大図柄627を表示することをしない。遊技機10は、変動表示ゲームの結果が小当りであり、かつ特定状態2St4が所定回数だけ継続するときに所定確率で大図柄627を表示する。
たとえば、遊技機10は、保留中の始動記憶のうちに大当りを導出する始動記憶がない場合に、大図柄626(すなわち「白7」)に代えて大図柄627(すなわち「金7」)を表示し得る。これにより、遊技機10は、遊技者に対して保留中の始動記憶のうちに大当りを導出する始動記憶がないことを案内することができる。たとえば、図71(2)に示す表示装置41は、特図2保留数表示604に「4」を表示することから、4つの始動記憶のいずれにも大当りが含まれないことを案内することができる。
なお、遊技機10は、特定状態2St4中においては、「金7」を表示することで特定状態2St4が少なくとも保留中の始動記憶が消化されるまで継続することを案内することができる。遊技機10は、特定状態2St4において小当りにより獲得賞球数を増大させる遊技性であることから、「金7」を表示することで遊技者が感得する興趣を向上することができる。
また、図71(2)に示す表示装置41は、演出領域622に状態案内表示628を表示する。状態案内表示628は、帯状のメッセージ表示であり、演出領域622の両側に縦方向に配列され、メッセージ「絶対無敵」を表示し、特定状態2St4が継続することを案内する。遊技機10は、「金7」と状態案内表示628とを同時に表示することで、遊技者が感得する興趣を一層向上することができる。
なお、遊技機10は、大図柄626(すなわち「白7」)や大図柄627(すなわち「金7」)を表示する間も累積獲得賞球数を更新する。たとえば、サブ表示装置501は、累積獲得賞球数が「420」であることを示す。
「金7」を表示した後の次回変動の表示装置41の表示内容を図72(1)に示す。図72(1)に示す表示装置41は、変動表示ゲームにおいて図柄変動中の様子を示す。表示装置41は、「金7」を表示した後に、特定状態2St4が所定回数だけ継続するとした間、演出領域622に状態案内表示628を継続して表示する。これにより、遊技機10は、「金7」の表示がない時でも、状態案内表示628の表示によって特定状態2St4の継続を案内することができる。なお、遊技機10は、「金7」を表示した後の図柄変動中も累積獲得賞球数を更新する。たとえば、サブ表示装置501は、累積獲得賞球数が「440」であることを示す。
図72(2)に示す表示装置41の表示内容は、変動表示ゲームにおいて図柄停止時の様子を示す。表示装置41は、小図柄625の小当り図柄として「○」を表示する。表示装置41は、小図柄625の図柄変動中だけでなく小図柄625の図柄停止時においても、特定状態2St4が所定回数だけ継続するとした間、演出領域622に状態案内表示628を継続して表示する。これにより、遊技機10は、「金7」の表示がない時でも、状態案内表示628の表示によって特定状態2St4の継続を案内することができる。なお、遊技機10は、「金7」を表示した後の図柄停止中も累積獲得賞球数を更新する。たとえば、サブ表示装置501は、累積獲得賞球数が「450」であることを示す。
この後、遊技機10は、図70(1)あるいは図70(2)に示したように、大図柄626(すなわち「白7」)や大図柄627(すなわち「金7」)を表示する。なお、遊技機10が小当りを導出する場合を説明したが、大当りや「はずれ」を導出する場合には対応する変動表示をおこない、対応する結果を導出することとなる。
なお、大図柄626,627は、飾り図柄として表示されるとしたが、小当り中の演出表示として表示されるものであってもよい。
なお、大図柄627は、保留中の始動記憶のうちに大当りを導出する始動記憶がない場合に表示されるとしたが、保留中の始動記憶のうちに特定の結果態様を導出する始動記憶がない場合に表示されるものであってもよい。たとえば、大図柄627は、保留中の始動記憶のうちに確率変動を伴わない大当りを導出する始動記憶がない場合に表示されるようにしてもよい。
次に、小当り時に選択される大図柄の表示態様について図73を用いて説明する。図73は、第4の実施形態の小当り時の条件別大図柄表示態様の一例を示す図である。
遊技機10は、特図2保留数表示604が「1」以上のとき、この「1」以上の始動記憶に加えて消化中の始動記憶のすべてで大当りを導出することがない場合に、小当り時に選択される大図柄の表示態様を「金7」と「白7」のいずれかとする。たとえば、遊技機10は、10%の確率で「金7」を選択し、90%の確率で「白7」を選択する。
なお、遊技機10は、「金7」を選択した場合に、始動記憶数の範囲内で次回以降の変動表示における小当りに対して「金7」の選択を予約できる。これにより、遊技機10は、「金7」の連続的な選択を実現することができる。たとえば、遊技機10は、特図2保留数表示604が「4」のとき消化中の始動記憶を含めて5回連続で「金7」を選択し得る。
また、遊技機10は、特図2保留数表示604が「1」以上のとき、この「1」以上の始動記憶で大当りを導出することがある場合に、小当り時に選択される大図柄の表示態様を「白7」とする。遊技機10は、特図2保留数表示604が「0」のとき、消化中の始動記憶で大当りを導出するか否かに関わらず、小当り時に選択される大図柄の表示態様を「白7」とする。
これにより、遊技機10は、大図柄の表示態様を「金7」とすることにより特定状態2St4の継続を案内することができる。また、遊技機10は、大図柄の表示態様を「白7」としても特定状態2St4の継続可能性を案内することができる。
なお、遊技機10は、大図柄の表示態様を「金7」と「白7」のいずれかとするときに、10%の確率で「金7」を選択し、90%の確率で「白7」を選択するとしたが、始動記憶数に応じて選択確率を違えるようにしてもよい。
たとえば、遊技機10は、特図2保留数表示604が「4」のときに10%の確率で「金7」を選択し、90%の確率で「白7」を選択し、特図2保留数表示604が「1」のときに30%の確率で「金7」を選択し、70%の確率で「白7」を選択するようにしてもよい。これにより、遊技機10は、全体としての「金7」の出現率を抑えながら、遊技者が焦燥する始動記憶数が少ない状態で「金7」の出現率を高めることができる。また、遊技機10は、特図2保留数表示604が「4」のときに10%の確率で「金7」を選択し、90%の確率で「白7」を選択し、特図2保留数表示604が「1」のときに1%の確率で「金7」を選択し、99%の確率で「白7」を選択するようにしてもよい。これにより、遊技機10は、全体としての「金7」の出現率を抑えながら、始動記憶数が多い状態に特典を与えて稼働率向上を図ることができる。
次に、特定状態2St4において小当り時に表示される大図柄の表示態様(小当り図柄)を決定する小当り図柄決定処理について図74を用いて説明する。図74は、第4の実施形態の演出制御装置における小当り図柄決定処理のフローチャートを示す図である。
小当り図柄決定処理は、演出制御装置300の制御部(CPU311)によっておこなわれる処理である。小当り図柄決定処理は、メイン処理のステップD23(図44参照)で制御部によって特定状態2St4にあるときに実行される処理である。
[ステップD91]制御部は、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームのいずれもが導出する結果態様が「はずれ」であるか否かを判定する。制御部は、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームのいずれもが導出する結果態様が「はずれ」である場合にステップD101に進み、「はずれ」でない場合にステップD92に進む。
[ステップD92]制御部は、報知図柄予約回数が「1」以上か否かを判定する。制御部は、報知図柄予約回数が「1」以上である場合にステップD98に進み、「1」未満(すなわち「0」)である場合にステップD93に進む。なお、報知図柄予約回数は、始動記憶数の範囲内で次回以降の変動表示における小当りに対して「金7」(報知図柄)の選択を予約した始動記憶数(予約回数)である。
[ステップD93]制御部は、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームの始動記憶に関する情報(始動記憶数情報)を取得する。始動記憶数情報は、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームの始動記憶数と、それぞれの始動記憶から導出される結果態様とを含む。
[ステップD94]制御部は、始動記憶数情報のうちに特定の結果態様(特定結果)があるか否かを判定する。制御部は、始動記憶数情報のうちに特定結果がある場合にステップD100に進み、特定結果がない場合にステップD95に進む。なお、特定結果は、単に大当りとしてもよいし、確率変動を伴わない大当りとするなど、任意に設定できる。
[ステップD95]制御部は、報知抽選をおこなう。
[ステップD96]制御部は、報知抽選の結果が当選か落選かを判定する。制御部は、報知抽選の結果が当選の場合にステップD97に進み、結果が落選の場合にステップD100に進む。
[ステップD97]制御部は、報知図柄予約回数をセットする。なお、制御部は、始動記憶数を報知図柄予約回数としてもよいし、始動記憶数を上限として決定する数を報知図柄予約回数としてもよい。
[ステップD98]制御部は、報知図柄をセット、すなわち「金7」をセットする。
[ステップD99]制御部は、報知図柄予約回数を「1」デクリメントして小当り図柄決定処理を終了する。
[ステップD100]制御部は、非報知図柄をセット、すなわち「白7」をセットして小当り図柄決定処理を終了する。
[ステップD101]制御部は、変動表示の結果として小当りを導出しないので、小当り図柄の表示をキャンセルする。
[ステップD102]制御部は、報知図柄予約回数を「1」デクリメントして小当り図柄決定処理を終了する。
このようにして、遊技機10は、特定状態2St4において小当り時に表示される大図柄の表示態様を、始動記憶から導出される結果態様に応じて決定することができる。また、遊技機10は、「金7」を選択した場合に、始動記憶数の範囲内で次回以降の変動表示における小当りに対して「金7」の選択を予約できる。
これにより、遊技機10は、遊技者に対して保留中の始動記憶のうちに特定の結果態様(たとえば大当り)を導出する始動記憶がないことを案内することができる。このような遊技機10は、保留予告演出に対する遊技者の関心を高めることができるという側面を有する。
次に、小当りが連続するときに小当り図柄の選択例について図75を用いて説明する。図75は、第4の実施形態の保留記憶と小当り図柄の一例を示す図である。
保留中始動記憶630は、保留中の始動記憶について始動記憶の数を丸表示の数で表わし、特定結果を導出する始動記憶をハッチング表示で表わし、特定結果を導出しない始動記憶を白抜き表示で表わす。消化中始動記憶631は、消化中の始動記憶について始動記憶の有無を丸表示の有無で表わし、特定結果を導出する始動記憶をハッチング表示で表わし、特定結果を導出しない始動記憶を白抜き表示で表わす。太線の丸印は、報知図柄として予約されていることを示し、細線の丸印は、報知図柄として予約されていないことを示す。
図75(1)に示す小当り図柄の選択例は、保留中始動記憶630の3つ目に特定結果を導出する始動記憶があることから、遊技機10は、消化中始動記憶631が導出する結果として大図柄626(すなわち「白7」)を表示する。
図75(2)に示す小当り図柄の選択例は、保留中始動記憶630と消化中始動記憶631のいずれにも特定結果を導出する始動記憶がない。遊技機10は、小当り図柄決定処理のステップD95の報知抽選で落選した場合に、消化中始動記憶631が導出する結果として大図柄626を表示する。
図75(3)に示す小当り図柄の選択例は、保留中始動記憶630と消化中始動記憶631のいずれにも特定結果を導出する始動記憶がない。遊技機10は、小当り図柄決定処理のステップD95の報知抽選で当選した場合に、消化中始動記憶631が導出する結果として大図柄627(すなわち「金7」)を表示する。このとき、遊技機10は、消化中始動記憶631の記憶数の範囲内(たとえば3つ)で報知図柄の予約をおこなう。
図75(4)に示す小当り図柄の選択例は、図75(3)に示した小当り図柄の選択例の次回変動である。図75(4)に示す小当り図柄の選択例は、報知図柄が予約されていることから消化中始動記憶631が導出する結果として大図柄627を表示する。
図75(5)に示す小当り図柄の選択例は、図75(4)に示した小当り図柄の選択例の次回変動である。図75(5)に示す小当り図柄の選択例は、報知図柄が予約されていることから消化中始動記憶631が導出する結果として大図柄627を表示する。
図75(6)に示す小当り図柄の選択例は、図75(5)に示した小当り図柄の選択例の次回変動である。図75(6)に示す小当り図柄の選択例は、報知図柄が予約されていることから消化中始動記憶631が導出する結果として大図柄627を表示する。なお、図75(5)の選択例および図75(6)の選択例では、保留中始動記憶630に新たな始動記憶が発生しているが、新たな始動記憶は、報知図柄として予約されていない。また、新たな始動記憶は、特定結果を導出する始動記憶ではないが、特定結果を導出する始動記憶である場合に、図75(5)の選択例および図75(6)の選択例において大図柄627を大図柄626に差し替えるようにしてもよい。
上述した第4の実施形態の遊技機10は、一側面において以下のような特徴を有する。
(1)遊技機10は、変動表示ゲームの実行権利として始動記憶を複数記憶可能な遊技機であって、制御手段(遊技制御装置100、演出制御装置300)を含む。制御手段は、変動表示ゲームの結果態様に対応して所定の識別情報を表示手段(表示装置41)に表示させるとき、実行権利として記憶中の始動記憶のうちに変動表示ゲームの結果として特定の結果態様(大当り)を導出するものがないときに第1の識別情報(たとえば、「金7」)を表示手段に表示させ、実行権利として記憶中の始動記憶のうちに変動表示ゲームの結果として特定の結果態様を導出するものがあるときに第1の識別情報と異なる第2の識別情報(たとえば、「白7」を含むその他図柄)を表示手段に表示させる。
(2)(1)の制御手段は、実行権利として記憶中の始動記憶のうちに変動表示ゲームの結果として特定の結果態様を導出するものがあっても変動表示ゲームの結果態様が特定の結果態様を導出するものでない場合に所定の識別情報を表示手段に表示させるとき、第1の識別情報(たとえば、「金7」)と異なる第3の識別情報(たとえば、「白7」)を表示手段に表示させる。
(3)(1)の制御手段は、第1の識別情報(たとえば、「金7」)を表示手段に表示させたときに第1の表示演出(状態案内表示628あり)を表示手段に表示させ、第2の識別情報(たとえば、「白7」を含むその他図柄)を表示手段に表示させたときに第2の表示演出(状態案内表示628なし)を表示手段に表示させる。
(4)(3)の制御手段は、第1の識別情報(たとえば、「金7」)を表示手段に表示させたときに、少なくとも実行権利として記憶中の始動記憶に対応する結果態様を導出するまでの間、第1の表示演出(状態案内表示628あり)を表示手段に継続して表示させる。
[第5の実施形態]
次に、第5の実施形態の遊技機10の遊技盤の構成について図76を用いて説明する。図76は、第5の実施形態の遊技機の遊技盤の一例を示す正面図である。
遊技盤700は、センターケース40と、表示装置41と、案内部701と、振分部702と、普通変動入賞装置703と、特別変動入賞装置(大入賞口)704と、特別変動入賞装置705と、始動入賞口706とが設けられている。
センターケース40は、遊技盤700のほぼ中央に設けられており、表示装置41は、センターケース40に設けられた凹部に配置されている。
案内部701は、遊技盤700の右方に設けられている。案内部701は、遊技盤700の右上方から中央(振分部702の上方)または、右上方から右下方(普通変動入賞装置703の上方)へと遊技球を案内する。案内部701は、遊技状態に応じて遊技球の案内方向を決定する。ここで案内部701について図77を用いてより具体的に説明する。図77は、第5の実施形態の案内部の一例を示す図である。
図77(1)は、案内部701の一例である。案内部701は、流路構造体701aと、切替部701bと、切替部701cと、普図始動ゲート701dとを含む。
流路構造体701aは、内部を遊技球が通過するように形成された構造体であり、内部を通過中の遊技球を遊技者が視認できるよう形成(たとえば、透明な部材または半透明な部材で形成)されている。流路構造体701aは、遊技球が流入する1つの流入口と、遊技球が流出する2つの流出口と、流入口からの流路を2つの流出口へと分岐させる分岐点とを有する。
流路構造体701aの流入口は、遊技盤700においては右上方(右打ちで流入可能な位置)に位置する。流路構造体701aの流出口は、遊技盤700においては中央(振分部702の上方)と、遊技盤700の右下方(普通変動入賞装置703の上方)に位置する。したがって、流路構造体701aに流入した遊技球は、振分部702の上方または普通変動入賞装置703の上方から流出する(へと案内される)。
切替部701bは、流路構造体701aの流入口に設けられている。切替部701bは、流路構造体701aの流入口を閉じた状態から開いた状態へと切り替える。たとえば、切替部701bは、図示しないソレノイドの制御により流入口を閉じた状態から開いた状態に切り替え可能に構成されている。
遊技機10は、切替部701bによって流路構造体701aへの遊技球の流入をコントロールする(切替部701bによって流路構造体701aについて遊技球流入不可の状態と遊技球流入可の状態とを切り替える。)。たとえば、遊技機10は、切替部701bを切り替えることによって、遊技者に左打ちを案内中には遊技球の流路構造体701aへの流入が困難になるようコントロールする。一方で、遊技機10は、切替部701bを切り替えることによって、遊技者に右打ちを案内中(たとえば、普電サポート(電サポ)状態や大当り状態等)においては遊技球の流路構造体701aへの流入が容易になるようコントロールする。
切替部701cは、流路構造体701aの分岐点に設けられている。切替部701cは、遊技球が中央の流出口へ流下する状態と、遊技球が右下の流出口へ流下する状態とを切り替える。たとえば、切替部701cは、図示しないソレノイドの制御により遊技球が中央の流出口へ流下する状態と、遊技球が右下の流出口へ流下する状態とを切り替え可能に構成されている。
遊技機10は、切替部701cによって遊技球の流出方向(案内方向)をコントロールする。たとえば、遊技機10は、切替部701cを切り替えることによって、大当り後に流路構造体701aに流入した所定数の遊技球(たとえば、最初に流入した流入球(特定遊技球))を中央の流出口(振分部702)へ案内し、それ以外に流路構造体701aに流入した遊技球を右下方の流出口(普通変動入賞装置703)へ案内する。
普図始動ゲート701dは、普図変動表示ゲームの開始条件を与える。普図始動ゲート701dに入賞した遊技球(普図始動ゲート701dを通過する遊技球)は、ゲートスイッチ(不図示)により検出される。普図始動ゲート701dは、流路構造体701a内の流入口近傍(分岐点より前)に設けられている。なお、普図始動ゲート701dは、流路構造体701aの外部(たとえば、流入口の上方)に設けられていてもよい。
なお、案内部701は、流路構造体701aの流入口および2つの流出口に遊技球の通過を検出するセンサ(不図示)が設けられており、流路構造体701aへ流入した遊技球、および流路構造体701aのそれぞれの流出口から流出した遊技球を計数(カウント)可能に構成されている。これにより、遊技機10は、流路構造体701a内で球詰まりが発生したことを検出する。
図77(2)に示す案内部707は、案内部701の変形例である。案内部707は、流路構造体701aと、切替部701cと、普図始動ゲート701dとを含む。すなわち、案内部707は、図77(1)に示した案内部701から切替部701bを取り除いた構造をしている。したがって、案内部707の流路構造体701aには、常に遊技球が流入可能になっている。
以上が第5の実施形態の案内部701の一例である。図76に戻って遊技盤700が備える各種構成についての説明を継続する。
振分部702は、遊技盤700のほぼ中央(表示装置41の前面側)に設けられている。振分部702は、振分機構により遊技球を振り分け、振分結果により、遊技内容(たとえば、普電サポート回数(電サポ回数)など)を決定する。第5の実施形態において振分部702は、大当り後の遊技状態の決定(振り分け)に用いられる。ここで振分部702について図78を用いて説明する。図78は、第5の実施形態の振分部の一例を示す図である。
振分部702は、クルーン(振分手段)712を含む。クルーン712は、図に示すように上皿(上面側(案内部701側))を有し、当該上皿に案内部701から遊技球が案内される。クルーン712は、案内された遊技球の通過ルートを振り分ける。なお、クルーン712は、振分内容(各通過ルートを通過した場合に遊技者に付与される特典)に応じて上皿の態様(たとえば、色)を変更可能(制御可能)に構成(たとえば、LEDを内部に包含して構成)されている。クルーン712においては、遊技球(特定遊技球)は、落下勢を得て周縁部に沿って周回し、減勢後にいずれかのゲートに振り分けられる。
クルーン712は、ゲート(通過口)713a,713b,713c,713dと、ゲートスイッチ714a,714b,714c,714dと、排出口715とを有する。
ゲート713a,713b,713c,713dは、クルーン712の上皿に形成される。ゲート713a,713b,713c,713dは、遊技球を振り分ける振分機構である。ゲート713a,713b,713c,713dは、クルーン712の上皿に案内された遊技球をクルーン712の内部へと進入させる。なお、クルーン712は、案内部701から上皿に案内された遊技球がいずれかのゲート713a,713b,713c,713dに入るように形成されている。
ゲートスイッチ714a,714b,714c,714dは、各ゲートに設けられ、各ゲートを通過した遊技球を検出する。具体的には、ゲートスイッチ714aは、ゲート713aに設けられ、ゲート713aを通過した遊技球を検出する。ゲートスイッチ714bは、ゲート713bに設けられ、ゲート713bを通過した遊技球を検出する。ゲートスイッチ714cは、ゲート713cに設けられ、ゲート713cを通過した遊技球を検出する。ゲートスイッチ714dは、ゲート713dに設けられ、ゲート713dを通過した遊技球を検出する。
このように、複数のゲート(振分機構)を設け、ゲートに設けたゲートスイッチにより遊技球の通過を検出することで、遊技機10は、振分部702を構成するクルーン712の振分機構で遊技球を振り分けた振分結果を取得できる。
排出口715は、ゲート713a,713b,713c,713dからクルーン712内部に進入した遊技球を排出する。排出口715は、遊技盤700においては特別変動入賞装置705の上方に位置し、遊技球を特別変動入賞装置705へと案内する。
遊技機10は、このような振分部702によって大当り後の遊技状態の振り分けをおこなうことで、遊技球による演出効果を高め、遊技の興趣を向上できる。また、遊技機10は、遊技球により遊技状態の振り分けをおこなうことで、遊技者の操作による遊技への介入要素を増加させ、遊技者の遊技意欲を向上できる。
なお、クルーン712には、図示しない撹拌機構が設けられていてもよい。遊技機10は、クルーン712に撹拌機構を設けることで遊技球にランダムな動きを与え、遊技性を高めることができる。また、これにより、遊技機10を押したり引いたりする働きかけにより振分結果を操作する不正を防止することができる。
なお、クルーン712のゲートの数(4つ)は一例であってこれに限らない。たとえば、ゲートの数が2つであってもよいし、3つや5つであってもよい。
以上が第5の実施形態の振分部702の一例である。図76に戻って遊技盤700が備える各種構成についての説明を継続する。
普通変動入賞装置703(始動口2)は、特図2変動表示ゲームの開始条件を与える。普通変動入賞装置703は、遊技盤700の右下方(右打ちで入賞可能な位置)に設けられている。普通変動入賞装置703は、普図始動ゲート701d(図77参照)への入賞をトリガとする普図変動表示ゲームの結果によって、遊技球を受け入れない状態と受け入れ易い状態とに状態を変換する。普通変動入賞装置703に入賞した遊技球は、始動口2スイッチ(不図示)により検出される。
特別変動入賞装置704,705は、特図変動表示ゲームの結果によって、特別変動入賞装置を閉じた状態から開いた状態に変換することにより特別変動入賞装置内への遊技球の流入を容易にさせ、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与する。なお、特別変動入賞装置704,705の内部(入賞領域)には、当該特別変動入賞装置に入賞(流入)した遊技球を検出する検出手段としての大入賞口スイッチ(カウントスイッチ)が設けられている。
特別変動入賞装置704は、案内部701の右下方の流出口の下方に設けられている。特別変動入賞装置704には、案内部701が右下方の流出口へ案内し、普通変動入賞装置703に入賞しなかった遊技球が案内される。また、特別変動入賞装置704は、左打ち遊技でも入賞可能なように設けられている。
特別変動入賞装置705は、振分部702の下方(遊技盤700の中央)、換言すれば、振分部702が排出した遊技球が入賞可能な位置に設けられている。
始動入賞口706は、特図1変動表示ゲームの開始条件を与える。始動入賞口706は、遊技盤700の中央下方(左打ちで入賞可能な位置)に設けられている。始動入賞口706(始動口1)に入賞した遊技球は、始動口1スイッチ(不図示)により検出される。
次に振分部702による大当り後の遊技状態の振分時におけるクルーン712の態様と、振分内容の一例について図79を用いて説明する。図79は、第5の実施形態の振分部の振分時の態様と振分内容との対応関係の一例を示す図である。
図79に示すクルーン712は、振分時の態様の一例である。クルーン712の上皿は、第1領域712aと、第2領域712bと、第3領域712cと、第4領域712dとを含む。各領域は、領域内に1つのゲートが位置するように構成されており、領域内に位置するゲートの振分内容に応じた態様に制御される。
具体的には、第1領域712aは、ゲート713aに対応する領域(ゲート713aが位置する領域)である。第1領域712aは、振分時にはゲート713aの振分内容に応じた態様に制御される。これにより遊技機10は、第1領域712aの態様で対応するゲート713aの振分内容を示唆し、遊技者が振分内容を把握容易にできる。
また、第2領域712bは、ゲート713bに対応する領域(ゲート713bが位置する領域)である。第2領域712bは、振分時にはゲート713bの振分内容に応じた態様に制御される。これにより遊技機10は、第2領域712bの態様で対応するゲート713bの振分内容を示唆し、遊技者が振分内容を把握容易にできる。
また、第3領域712cは、ゲート713cに対応する領域(ゲート713cが位置する領域)である。第3領域712cは、振分時にはゲート713cの振分内容に応じた態様に制御される。これにより遊技機10は、第3領域712cの態様で対応するゲート713cの振分内容を示唆し、遊技者が振分内容を把握容易にできる。
また、第4領域712dは、ゲート713dに対応する領域(ゲート713dが位置する領域)である。第4領域712dは、振分時にはゲート713dの振分内容に応じた態様に制御される。これにより遊技機10は、第4領域712dの態様で対応するゲート713dの振分内容を示唆し、遊技者が振分内容を把握容易にできる。
図79の表に示すように振分内容としては、「確変50回かつ電サポ50回」と、「確変50回かつ電サポなし」と、「通常かつ電サポ50回」の3つがある。
「確変50回かつ電サポ50回」に振り分けられた場合には、大当り後の遊技状態が特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームとが50回高確率状態(確変状態)であり、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームとが50回変動表示するまで普電サポートがある遊技状態(後述する特定状態1)となる。
「確変50回かつ電サポなし」に振り分けられた場合には、大当り後の遊技状態が特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームとが50回高確率状態であり、普電サポートがない遊技状態(後述する特定状態2)となる。
「通常かつ電サポ50回」に振り分けられた場合には、大当り後の遊技状態が特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームとが通常確率状態であり、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームとが50回変動表示するまで普電サポートがある遊技状態(後述する通常状態2)となる。
また、「確変50回かつ電サポ50回」に振り分けるゲートが位置する領域は、第1態様に制御され、「確変50回かつ電サポなし」に振り分けるゲートが位置する領域は、第2態様に制御され、「通常かつ電サポなし」に振り分けるゲートが位置する領域は、第3態様に制御される。
図79に示すクルーン712では第1領域712aは、第1態様に制御されており、第2領域712bは第3態様に制御されており、第3領域712cは、第3態様に制御されており、第4領域712dは、第2態様に制御されている。
すなわち、図79に示すクルーン712は、遊技球がゲート713aを通過した場合には大当り後の遊技状態が「確変50回かつ電サポ50回」となり、遊技球がゲート713bまたはゲート713cを通過した場合には大当り後の遊技状態が「通常かつ電サポ50回」となり、遊技球がゲート713dを通過した場合には大当り後の遊技状態が「確変50回かつ電サポなし」となることを示唆している。
なお、特別変動入賞装置705内部に図示しない振分部(高確率状態と通常確率状態とを振り分ける振分機構)を設け、振分部702のクルーン712の振分結果にもとづいて特別変動入賞装置705内部に設けた振分部を制御(たとえば、ゲート713dの通過を検知した場合には特別変動入賞装置705内部の振分部を通常確率状態に振り分け困難な状態に制御)することで、高確率状態または通常確率状態の実際の振り分けを特別変動入賞装置705でおこなうよう構成してもよい。
なお、上記各領域の態様は、一例であってこれに限らず、可変とすることができる。たとえば、遊技機10は、クルーン712の各領域に対応するようにLEDを配置し、各領域のLEDの発光色を変化させることで、各領域の態様を可変とすることができる。
次に遊技機10の遊技性について図80を用いて説明する。図80は、第5の実施形態の遊技状態遷移図と確率変動状態の一例を示す図である。
遊技機10の遊技状態に関する状態遷移図を図80(1)に示す。遊技機10は、通常状態1St1と、大当り状態St2と、特定状態1St3と、特定状態2St4と、通常状態2St5とを主要な遊技状態とする。
通常状態1St1は、主となる遊技状態であり、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームとがともに低確率状態(通常確率状態)であり、普電サポートがない遊技状態である。通常状態1St1は、遊技者に左打ち遊技を案内する遊技状態である。遊技機10は、左打ち遊技においては遊技領域におけるセンターケース40の左側を遊技球が流下することとなる。遊技機10は、通常状態1St1において主として始動入賞口706(始動口1)に遊技球を入賞させて大当りの発生を待つ遊技性を有する。すなわち、遊技機10は、通常状態1St1において特図1変動表示ゲームによって導出される大当りの発生を待つ遊技性を有する。遊技機10は、通常状態1St1から大当り状態St2への遷移条件Tr12を大当りの発生とする。
大当り状態St2は、特図1変動表示ゲームによって導出される大当り状態と、特図2変動表示ゲームによって導出される大当り状態とを含む遊技状態である。遊技機10は、大当り状態において、特図1変動表示ゲームによって導出される大当りと、特図2変動表示ゲームによって導出される大当りとで特別変動入賞装置704〜705を開状態に変換する。
遊技機10は、大当りの終了を大当り状態St2から他の遊技状態への遷移条件とし、そのうち大当り終了後の遊技状態が低確率かつ普電サポートなし(たとえば、所定時間の間遊技球の振り分けがおこなわれなかった場合)を大当り状態St2から通常状態1St1への遷移条件Tr21とし、大当り終了後の遊技状態が高確率かつ普電サポートあり(振分結果が「確変50回かつ電サポ50回」)を大当り状態St2から特定状態1St3への遷移条件Tr23とし、大当り終了後の遊技状態が高確率かつ普電サポートなし(振分結果が「確変50回かつ電サポなし」)を大当り状態St2から特定状態2St4への遷移条件Tr24とし、大当り終了後の遊技状態が低確率かつ普電サポートあり(振分結果が「通常かつ電サポ50回」)を大当り状態St2から通常状態2St5への遷移条件Tr25とする。
特定状態1St3は、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームとがともに高確率状態であり、普電サポートがある遊技状態である。特定状態1St3は、遊技者に右打ち遊技を案内する遊技状態である。遊技機10は、右打ち遊技においては遊技領域におけるセンターケース40の右側を遊技球が流下することとなる。遊技機10は、特定状態1St3において主として普通変動入賞装置703(始動口2)に遊技球を入賞させて大当りの発生を待つ遊技性を有する。すなわち、遊技機10は、特定状態1St3において特図2変動表示ゲームによって導出される大当りの発生を待つ遊技性を有する。遊技機10は、特定状態1St3から大当り状態St2への遷移条件Tr32を大当りの発生とする。また、遊技機10は、特定状態1St3から特定状態2St4への遷移条件Tr34を普電サポートの終了とする。また、遊技機10は、特定状態1St3から通常状態2St5への遷移条件Tr35を高確率状態の終了とする。
たとえば、遊技機10は、特定状態1St3において特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームとが所定回数(たとえば50回)だけ変動表示したときに普電サポートを終了する。また、遊技機10は、特定状態1St3において特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームとが所定回数(たとえば50回)だけ変動表示したときに高確率状態を終了する。
特定状態2St4は、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームとがともに高確率状態であり、普電サポートがない遊技状態である。特定状態2St4は、遊技者に左打ち遊技を案内する遊技状態である。遊技機10は、左打ち遊技においては遊技領域におけるセンターケース40の左側を遊技球が流下することとなる。遊技機10は、特定状態2St4において主として始動入賞口706(始動口1)に遊技球を入賞させて大当りの発生を待つ遊技性を有する。すなわち、遊技機10は、特定状態2St4において特図1変動表示ゲームによって導出される大当りの発生を待つ遊技性を有する。遊技機10は、特定状態2St4から大当り状態St2への遷移条件Tr42を大当りの発生とする。また、遊技機10は、特定状態2St4から通常状態1St1への遷移条件Tr41を高確率状態の終了とする。
たとえば、遊技機10は、特定状態2St4において特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームとが所定回数(たとえば50回)だけ変動表示したときに高確率状態を終了する。
通常状態2St5は、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームとがともに低確率状態(通常確率状態)であり、普電サポートがある遊技状態である。通常状態2St5は、遊技者に右打ち遊技を案内する遊技状態である。遊技機10は、右打ち遊技においては遊技領域におけるセンターケース40の右側を遊技球が流下することとなる。遊技機10は、通常状態2St5において主として普通変動入賞装置703(始動口2)に遊技球を入賞させて大当りの発生を待つ遊技性を有する。すなわち、遊技機10は、通常状態2St5において特図2変動表示ゲームによって導出される大当りの発生を待つ遊技性を有する。遊技機10は、通常状態2St5から大当り状態St2への遷移条件Tr52を大当りの発生とする。また、遊技機10は、通常状態2St5から通常状態1St1への遷移条件Tr51を普電サポートの終了とする。
たとえば、遊技機10は、通常状態2St5において特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームとが所定回数(たとえば50回)だけ変動表示したときに普電サポートを終了する。
ここで、図80(2)に示す特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームの確率変動状態について説明する。特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームは、大当りのほかに小当りを導出し得る。遊技機10は、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームにおける大当りの発生により、特別変動入賞装置704〜705を開状態に変換する。一方で、遊技機10は、特図1変動表示ゲームの小当りの発生により特別変動入賞装置704を開状態に変換し、特図2変動表示ゲームの小当りの発生により特別変動入賞装置704を開状態に変換する。特図1変動表示ゲームの小当りは、特図2変動表示ゲームの小当りよりも獲得可能な賞球数が多いことから相対的に価値が高い小当りである。
特図1変動表示ゲームは、低確率状態において大当り確率、小当り確率ともに低確率が設定され、高確率状態において大当り確率、小当り確率ともに高確率が設定される。たとえば、特図1変動表示ゲームは、大当り確率を低確率状態において1/250とし、高確率状態において1/50とする。また、特図1変動表示ゲームは、小当り確率を低確率状態において1/10000とし、高確率状態において9999/10000とする。
特図2変動表示ゲームは、低確率状態において大当り確率、小当り確率ともに低確率が設定され、高確率状態において大当り確率に高確率が設定され、小当り確率に低確率が設定される。たとえば、特図2変動表示ゲームは、大当り確率を低確率状態において1/250とし、高確率状態において1/50とする。また、特図2変動表示ゲームは、小当り確率を1/10000(低確率状態)とする。
これにより遊技機10は、大当り状態St2で大当りにより獲得賞球数を増大させる遊技性に加え、特定状態2St4で小当りにより獲得賞球数を増大させる遊技性を有する。
次に大当り後の遊技状態の振分時における制御の流れについて図81を用いて説明する。図81は、第5の実施形態の遊技機の大当り時案内部制御処理のフローチャートを示す図である。
大当り時案内部制御処理は、大当りが発生した場合におこなわれる処理である。大当り時案内部制御処理は、遊技機10の遊技制御装置100の制御部(CPU111A)が実行する処理である。大当り時案内部制御処理は、特図1変動表示ゲームで大当りが発生した場合(特図1ゲーム処理(S130A)内)および特図2変動表示ゲームで大当りが発生した場合(特図2ゲーム処理(S130B)内)に生じる案内部701の制御処理である。
[ステップC101]制御部は、案内部701が振分部702方向に遊技球を案内するように切替部701cを切り替える流出方向切替制御をおこなう。
[ステップC102]制御部は、案内部701(流路構造体701a)に遊技球が流入するように切替部701bを切り替える流入口開放制御をおこなう。
[ステップC103]制御部は、流路構造体701aに遊技球が流入したか否かを判定する。制御部は、流路構造体701aの流入口に設けたセンサが遊技球の通過を検出した場合に流路構造体701aに遊技球が流入したと判定する。
制御部が、流路構造体701aに遊技球が流入したと判定した場合にステップC104に進み、遊技球が流入していないと判定した場合にステップC103に進む。
[ステップC104]制御部は、振分部702に遊技球(1球)を案内したか否かを判定する。制御部は、振分部702へ案内する流出口から遊技球が流出したことを検出した場合に振分部702に遊技球を案内したと判定する。
制御部が、振分部702に遊技球を案内していないと判定した場合にステップC105に進み、振分部702に遊技球を案内したと判定した場合にステップC106に進む。
[ステップC105]制御部は、流路構造体701aに遊技球が流入してから所定時間経過したか否かを判定する。
制御部が、流路構造体701aに遊技球が流入してから所定時間経過したと判定した場合にはステップC115に進み、流路構造体701aに遊技球が流入してから所定時間経過していないと判定した場合にはステップC104に進む。
[ステップC106]制御部は、案内部701(流路構造体701a)に遊技球が流入しないように切替部701bを切り替える流入口閉鎖制御をおこなう。
[ステップC107]制御部は、案内部701が普通変動入賞装置703(特別変動入賞装置704)方向に遊技球を案内するように切替部701cを切り替える流出方向切替制御をおこなう。
[ステップC108]制御部は、遊技球がクルーン712内のゲートを通過したか否かを判定する。制御部は、クルーン712のいずれかのゲートスイッチが遊技球の通過を検出した場合に遊技球がクルーン712内のゲートを通過したと判定する。
制御部が、遊技球がクルーン712内のゲートを通過したと判定した場合にはステップC110に進み、遊技球がクルーン712内のゲートを通過していないと判定した場合にはステップC109に進む。
[ステップC109]制御部は、流路構造体701aから遊技球が振込部方向に流出してから所定時間経過したか否かを判定する。
制御部が、流路構造体701aから遊技球が振込部方向に流出してから所定時間経過したと判定した場合にはステップC115に進み、流路構造体701aから遊技球が振込部方向に流出してから所定時間経過していないと判定した場合にはステップC108に進む。
[ステップC110]制御部は、大当り演出(ファンファーレ演出(大当り演出開始を示唆する演出))を開始したか否かを判定する。なお、遊技機10では大当り演出は、大当り発生後(大当り確定後)、遊技球がクルーン内のゲートを通過して(大当り後の遊技状態が決定した後)から開始される。遊技機10は、たとえば、大当り演出では、ファンファーレ演出をおこない、特別変動入賞装置704を所定回数(所定ラウンド)開放する演出をおこない、エンディング演出(大当り演出終了を示唆する演出)をおこなう。
制御部が、大当り演出が開始したと判定した場合にはステップC111に進み、大当り演出が開始していないと判定した場合にステップC110に進む。
[ステップC111]制御部は、流入口開放制御をおこなう。
[ステップC112]制御部は、エンディング演出を開始(大当り演出における特別変動入賞装置704の開放を終了)したか否かを判定する。
制御部が、エンディング演出を開始したと判定した場合にはステップC113に進み、エンディング演出を開始していないと判定した場合にはステップC112に進む。
[ステップC113]制御部は、流入口閉鎖制御をおこなう。
[ステップC114]制御部は、案内部701から遊技球が全て流出したか否かを判定する。制御部は、流路構造体701aの流入口に設けた遊技球の通過を検出するセンサによる検出結果と、2つの流出口に設けた遊技球の通過を検出するセンサの検出結果の合計とが一致する場合に、案内部701(流路構造体701a)内から全ての遊技球が流出したと判定する。
制御部が、案内部701から遊技球が全て流出したと判定した場合には大当り時案内部制御処理を終了し、案内部701から遊技球が全て流出していないと判定した場合にはステップC115に進む。
[ステップC115]制御部は、球詰まりエラーを報知して、大当り時案内部制御処理を終了する。
以上が第5の実施形態の遊技機10である。このように遊技機10は、大当り後に振分部702に遊技球を案内し、大当り後の遊技状態の振り分けを遊技球によりおこなうことで、遊技球による演出効果を高めることができる。これにより、遊技機10は、興趣を向上できる。
また、遊技機10は、遊技球により遊技状態の振り分けをおこなうことで、遊技者の操作による遊技への介入要素を増加させ、遊技者の遊技意欲を向上できる。また、大当り発生時に大当り後の遊技状態を決定せずに、大当り発生後に遊技球の振り分けにより決定することで、遊技者の興趣を維持できる。
また、遊技機10は、大当り確定後かつ大当り発生前(特別変動入賞装置への入賞を狙う遊技を開始する前)に遊技球によって振り分けをおこなうことで振分演出がおこなわれるタイミングを把握容易とし、遊技者が振分演出を見落とすことを抑止(振分演出を注視させることが)できる。
なお、振分部702は、大当り後の遊技状態の決定に用いられるとして説明したがこれに限らない。たとえば、大当りの演出内容(ラウンド数など)を振分部702で決定するようにしてもよい。
[第5の実施形態の変形例1]
次に第5の実施形態の変形例1について図82を用いて説明する。図82は、第5の実施形態の変形例1の振分部の振分内容の一例を示す図である。
図82(1)に示す振分部702による振分内容は、図79(2)と同様に、「確変50回かつ電サポ50回」と、「確変50回かつ電サポなし」と、「通常かつ電サポ50回」との3種類である。
「確変50回かつ電サポ50回」に対応する領域の態様は第1態様であり、大当り#1および大当り#2それぞれにおいて1つのゲートが当該振分内容に割り当てられる。すなわち、25%の確率で大当り後の遊技状態が当該振分内容(「確変50回かつ電サポ50回」)となる。
「確変50回かつ電サポなし」に対応する領域の態様は第2態様であり、大当り#1においては1つのゲートが当該振分内容に割り当てられ、大当り#2においては2つのゲートが当該振分内容に割り当てられる。すなわち、大当り#1においては25%、大当り#2においては50%の確率で大当り後の遊技状態が当該振分内容(「確変50回かつ電サポなし」)となる。
「通常かつ電サポ50回」に対応する領域の態様は第3態様であり、大当り#1においては2つのゲートが当該振分内容に割り当てられ、大当り#2においては1つのゲートが当該振分内容に割り当てられる。すなわち、大当り#1においては50%、大当り#2においては25%の確率で大当り後の遊技状態が当該振分内容(「通常かつ電サポ50回」)となる。
このように、遊技機10は、大当りの種類によって(たとえば、特図1変動表示ゲームにおける大当りと、特図2変動表示ゲームにおける大当りとで)振分確率を変化させてもよい。このように大当りの種類によって大当り後の遊技状態の振分確率を変化させることで遊技機10は、大当りの価値を異ならせることができるとともに、大当りの価値の違いを把握容易にできる。これにより、遊技機10は、遊技者の遊技に対する理解度を向上できる。
図82(2)に示す振分部702による振分内容は、「電サポ50回」と、「電サポなし」と、「電サポ1000回」である。
「電サポ50回」に対応する領域の態様は第1態様であり、大当り#1および大当り#2それぞれにおいて1つのゲートが当該振分内容に割り当てられる。すなわち、25%の確率で大当り後の遊技状態が当該振分内容(「電サポ50回」)となる。
「電サポなし」に対応する領域の態様は第2態様であり、大当り#1においては1つのゲートが当該振分内容に割り当てられ、大当り#2においては2つのゲートが当該振分内容に割り当てられる。すなわち、大当り#1においては25%、大当り#2においては50%の確率で大当り後の遊技状態が当該振分内容(「電サポなし」)となる。
「電サポ1000回」に対応する領域の態様は第3態様であり、大当り#1においては2つのゲートが当該振分内容に割り当てられ、大当り#2においては1つのゲートが当該振分内容に割り当てられる。すなわち、大当り#1においては50%、大当り#2においては25%の確率で大当り後の遊技状態が当該振分内容(「電サポ1000回」)となる。
このように、遊技機10は、大当り後の遊技状態のうち電サポ回数だけを振分部702で振り分けることもできる。この場合には、遊技機10は、確変の抽選を振り分けでするのに替えて大当りの抽選時におこなえばよい。
なお、遊技機10は、たとえば、大当りによって大当り後の遊技状態が確変(高確率状態)であることが確定した場合には振分部702で大当り後の電サポ回数を決定し、大当りによって大当り後の遊技状態が通常(通常確率状態)であることが確定した場合には表示装置41の表示演出で電サポ回数を決定するようにしてもよい。
このように、確変時にのみ振分部702で振り分けをおこなうことで、遊技機10は、振分演出の発生頻度を下げることができる。これにより、遊技機10は、振分演出に希少性を持たせ、振分演出発生による興趣向上効果を高めることができる。
[第5の実施形態の変形例2]
次に第5の実施形態の変形例2について図83を用いて説明する。図83は、第5の実施形態の変形例2の振分部の振分時の態様の一例を示す図である。
図83に示すクルーン712の態様は、図79に示したクルーン712の態様の変形例である。図83に示すクルーン712では、第1領域712aは、全域が第1態様に制御されるとともに、ゲート713aの周囲の部分が黒色(ゲート712a(穴)の態様)に制御されている。これにより、遊技機10は、遊技者にゲート713aがゲート713b,713c,713dよりも大きく見えるように制御している。これにより遊技機10は、ゲート713aを遊技球が通過する期待感を高めることができる。
これによれば遊技機10は、振分確率を変化させることなく、各振分内容に振り分けられる期待感を変化させることができる。
[第5の実施形態の変形例3]
次に第5の実施形態の変形例3について図84を用いて説明する。図84は、第5の実施形態の変形例3の振分部の振分時の態様と振分内容との対応関係の一例を示す図である。
図84に示すクルーン712では、ゲート713cが蓋部716cにより通過不可能になっている。なお、蓋部は、各ゲートに設けられており、各ゲートに設けられた蓋部は、図示しないソレノイドを制御することにより、遊技球が該ゲートを通過不可能(通過困難)な状態と、通過可能(通過容易)な状態とを切り替え可能に構成されている。
蓋部716cは、ゲート713cが通過可能に見えるような態様(黒色の態様)で形成されている。すなわち、クルーン712では、蓋部716cは、ゲート713cが通過可能であるように偽装している。
このように、蓋部によってゲートを通過不可にすることで、遊技機10は、振分確率を変化させることができる。また、クルーン712のように蓋部により通過可能であるように偽装することで、表に示すように実際には「確変30回かつ電サポ30回」と、「確変30回かつ電サポなし」と、「通常かつ電サポ50回」との領域の数(振分確率)が等しいにもかかわらず、「通常かつ電サポ50回」に振り分けられる期待感を他の振分内容に振り分けられる期待感よりも高めることができる。
すなわち遊技機10は、クルーン712の各領域(領域712a〜712d)の態様を変化させることなく(各振分内容に振り分けられる期待感を変化させることなく)、振分確率を変化させることができる。
[第5の実施形態の変形例4]
次に第5の実施形態の変形例4について説明する。まず第5の実施形態の変形例4の遊技機10の遊技盤の構成について図85を用いて説明する。図85は、第5の実施形態の変形例4の遊技機の遊技盤の一例を示す正面図である。なお、以下では、図76に示した遊技盤700との相違点を中心に説明する。
遊技盤720は、センターケース40と、表示装置41と、案内部701と、第1振分部730と、普通変動入賞装置703と、特別変動入賞装置704と、特別変動入賞装置740と、始動入賞口706とが設けられている。
第1振分部730は、遊技盤720のほぼ中央(表示装置41の前面側)に設けられている。第1振分部730は、振分機構により遊技球を振り分け、振り分けた結果により、遊技内容を決定する。第5の実施形態の変形例4においては、第1振分部730は、大当りの演出内容(ラウンド数)の決定と、大当り後の遊技状態(電サポ回数)の決定(振り分け)に用いられる。ここで第1振分部730について図86を用いて説明する。図86は、第5の実施形態の変形例4の第1振分部の一例である。
第1振分部730は、第1クルーン731と、第1クルーン731の下方に配置された第2クルーン734と、を含む。
第1クルーン731は、図に示すように上皿(上面側(案内部701側))を有し、当該上皿に案内部701から遊技球が案内される。なお、第1クルーン731は、振分内容に応じて上皿の態様を変更可能(制御可能)に構成されている。
第1クルーン731は、ゲート732a,732b,732c,732dと、ゲートスイッチ733a,733b,733c,733dとを有する。
ゲート732a,732b,732c,732dは、第1クルーン731の上皿に形成される。ゲート732a,732b,732c,732dは、遊技球を振り分ける振分機構である。ゲート732a,732b,732c,732dは、第1クルーン731の上皿を貫通するように設けられており、上皿に案内された遊技球を第2クルーン734へと案内する。なお、第1クルーン712は、案内部701から上皿に案内された遊技球がいずれかのゲート732a,732b,732c,732dに入るように形成されている。
ゲートスイッチ733a,733b,733c,733dは、各ゲートに設けられ、各ゲートを通過した遊技球を検出する。具体的には、ゲートスイッチ733aは、ゲート732aに設けられ、ゲート732aを通過した遊技球を検出する。ゲートスイッチ733bは、ゲート732bに設けられ、ゲート733bを通過した遊技球を検出する。ゲートスイッチ733cは、ゲート732cに設けられ、ゲート732cを通過した遊技球を検出する。ゲートスイッチ733dは、ゲート732dに設けられ、ゲート732dを通過した遊技球を検出する。
このように、第1クルーン731に複数のゲート(振分機構)およびゲートスイッチを設け、ゲートに設けたゲートスイッチにより遊技球の通過を検出することで、遊技機10は、第1クルーン731の振分機構で遊技球を振り分けた振分結果を取得できる。
第2クルーン734は、図に示すように上皿(上面側(案内部701側))を有し、当該上皿に第1クルーン731から遊技球が案内される。なお、第2クルーン734は、振分内容に応じて上皿の態様を変更可能(制御可能)に構成されている。
第2クルーン734は、ゲート735a,735b,735c,735dと、ゲートスイッチ736a,736b,736c,736dと、排出部737とを有する。
ゲート735a,735b,735c,735dは、第2クルーン734の上皿に形成される。ゲート735a,735b,735c,735dは、遊技球を振り分ける振分機構である。ゲート735a,735b,735c,735dは、第2クルーン734の上皿に案内された遊技球を第2クルーン734の内部へと進入させる。なお、第2クルーン734は、第1クルーン731から上皿に案内された遊技球がいずれかのゲート735a,735b,735c,735dに入るように形成されている。
ゲートスイッチ736a,736b,736c,736dは、各ゲートに設けられ、各ゲートを通過した遊技球を検出する。具体的には、ゲートスイッチ736aは、ゲート735aに設けられ、ゲート735aを通過した遊技球を検出する。ゲートスイッチ736bは、ゲート735bに設けられ、ゲート735bを通過した遊技球を検出する。ゲートスイッチ736cは、ゲート735cに設けられ、ゲート735cを通過した遊技球を検出する。ゲートスイッチ736dは、ゲート735dに設けられ、ゲート735dを通過した遊技球を検出する。
このように、第2クルーン734に複数のゲート(振分機構)およびゲートスイッチを設け、ゲートに設けたゲートスイッチにより遊技球の通過を検出することで、遊技機10は、第2クルーン734の振分機構で遊技球を振り分けた振分結果を取得できる。
排出口737は、ゲート735a,735b,735c,735dから第2クルーン734内部に侵入した遊技球を排出する。排出口737は、遊技盤700においては特別変動入賞装置740の上方に位置し、遊技球を特別変動入賞装置740へと案内する。
遊技機10は、このような第1振分部730によって遊技球を用いて大当りの演出内容(ラウンド数)の決定と、大当り後の遊技状態(電サポ回数)の振り分けをおこなうことで、遊技球による演出効果を高め、興趣を向上させることができる。
以上が第5の実施形態の変形例4における第1振分部の一例である。図85に戻って遊技盤720が備える各種構成についての説明を継続する。
特別変動入賞装置740は、特図変動表示ゲームの結果によって、特別変動入賞装置740を閉じた状態から開いた状態に変換することにより特別変動入賞装置740内への遊技球の流入を容易にさせ、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。なお、特別変動入賞装置740の内部(入賞領域)には、当該特別変動入賞装置に入った遊技球を検出する検出手段としての大入賞口スイッチ(カウントスイッチ)が配設されている。また、特別変動入賞装置740の内部には、遊技球を振り分ける振分部(第2振分部)が配設されている。
特別変動入賞装置740は、第1振分部730の下方(遊技盤700の中央)、換言すれば、第1振分部730が排出した遊技球が入賞可能な位置に設けられている。
ここで、特別変動入賞装置740について図87を用いて説明する。図87は、第5の実施形態の変形例4の特別変動入賞装置の一例である。
特別変動入賞装置740は、開閉部741と、案内部742と、第2振分部743とを有する。開閉部741は、特別変動入賞装置740へ遊技球が入賞可能(内部に侵入可能)な状態と、入賞困難な状態とを切り替える。たとえば、開閉部741は、図示しないソレノイドの制御により特別変動入賞装置740へ遊技球が入賞可能な状態と、特別変動入賞装置740へ遊技球が入賞困難な状態とを切り替え可能に構成されている。
遊技機10は、開閉部741によって特別変動入賞装置740への遊技球の入賞をコントロールする。たとえば、遊技機10は、開閉部741を切り替えることによって、大当り演出の実行中において遊技者に付与される遊技価値(賞球)に応じて特別変動入賞装置740に遊技球が入賞可能になるよう制御する。
案内部742は、特別変動入賞装置740に入賞した遊技球を装置内部または第2振分部743に案内する。案内部742は、流路構造体742aと、切替部742bとを含む。
流路構造体742aは、内部を遊技球が通過するように形成された構造体であり、内部を通過中の遊技球を遊技者が視認できるよう形成(たとえば、透明な部材または半透明な部材で形成)されている。流路構造体742aは、遊技球が流入する1つの流入口と、遊技球が流出する2つの流出口と、流入口からの流路を2つの流出口へと分岐させる分岐点とを有する。
流路構造体742aの流入口は、開閉部741の下方に位置し、流路構造体742aには特別変動入賞装置740に入賞した遊技球が流入する。流路構造体742aの流出口は、遊技機10内部に遊技球を案内する流出口と、第2振分部743に遊技球を案内する流出口とがある。
切替部742bは、流路構造体742aの分岐点に設けられている。切替部742bは、遊技球が遊技機10内部に遊技球を案内する流出口へ進行する状態と、遊技球が第2振分部743に遊技球を案内する流出口へ進行する状態とを切り替える。切替部742bは、図示しないソレノイドの制御により遊技機10内部に遊技球を案内する流出口へ進行する状態と、第2振分部743に遊技球を案内する流出口へ進行する状態とを切り替え可能に構成されている。
遊技機10は、切替部742bによって遊技球の流出方向(案内方向)をコントロールする。たとえば、遊技機10は、切替部742bを切り替えることによって、大当り後の1球目に特別変動入賞装置740に入賞し、流路構造体742aに流入した遊技球を第2振分部743へ案内し、それ以外に流路構造体742aに流入した遊技球を遊技機10内部へと案内する。
第2振分部743は、案内部742の流出口の下方に設けられている。第2振分部743は、振分機構により遊技球を振り分け、振り分けた結果により、遊技内容を決定する。第5の実施形態の変形例4において第2振分部743は、大当り後の遊技状態(高確率状態となるか否か)の決定に用いられる。ここで第2振分部743について図88を用いて説明する。図88は、第5の実施形態の変形例4の特別変動入賞装置が有する第2振分部の一例を示す図である。
第2振分部743は、クルーン744を含む。クルーン744は、図に示すように上皿(上面側(案内部742側))を有し、当該上皿に案内部742から遊技球が案内される。なお、クルーン744は、振分内容に応じて上皿の態様を変更可能(制御可能)に構成されている。
クルーン744は、ゲート745a,745b,745c,745dと、ゲートスイッチ746a,746b,746c,746dとを有する。
ゲート745a,745b,745c,745dは、クルーン744の上皿に形成される。ゲート745a,745b,745c,745dは、遊技球を振り分ける振分機構である。ゲート745a,745b,745c,745dは、クルーン744の上皿を貫通するように設けられており、上皿に案内された遊技球を遊技機10内部へと案内する。なお、クルーン744は、案内部742から上皿に案内された遊技球がいずれかのゲート745a,745b,745c,745dに入るように形成されている。
ゲートスイッチ746a,746b,746c,746dは、各ゲートに設けられ、各ゲートを通過した遊技球を検出する。具体的には、ゲートスイッチ746aは、ゲート745aに設けられ、ゲート745aを通過した遊技球を検出する。ゲートスイッチ746bは、ゲート745bに設けられ、ゲート745bを通過した遊技球を検出する。ゲートスイッチ746cは、ゲート745cに設けられ、ゲート745cを通過した遊技球を検出する。ゲートスイッチ746dは、ゲート745dに設けられ、ゲート745dを通過した遊技球を検出する。
このように、クルーン744に複数のゲート(振分機構)およびゲートスイッチを設け、ゲートに設けたゲートスイッチにより遊技球の通過を検出することで、遊技機10は、クルーン744の振分機構で遊技球を振り分けた振分結果を取得できる。
遊技機10は、このような振分部744によって遊技球を用いて大当り後の遊技状態(高確率状態となるか否か)の振り分けをおこなうことで、遊技球による演出効果を高め、興趣を向上させることができる。
次に第1振分部730および第2振分部743の振分時の態様と振分内容について図89を用いて説明する。図89は、第5の実施形態の変形例4の各振分部の振分時の態様と振分内容との対応関係の一例を示す図である。
図89(1)は、第1振分部730の第1クルーン731の振分時の態様と振分内容との関係を示す図である。
第1クルーン731の上皿は、第1領域731aと、第2領域731bと、第3領域731cと、第4領域731dとを含む。各領域は、領域内に1つのゲートが位置するように構成されており、領域内に位置するゲートの振分内容に応じた態様に制御されている。
具体的には、第1領域731aは、ゲート732aに対応する領域(ゲート732aが位置する領域)である。第1領域731aは、振分時にはゲート732aの振分内容に応じた態様に制御される。これにより遊技機10は、第1領域731aの態様で対応するゲート732aの振分内容を示唆し、遊技者が振分内容を把握容易にできる。
また、第2領域731bは、ゲート732bに対応する領域(ゲート732bが位置する領域)である。第2領域731bは、振分時にはゲート732bの振分内容に応じた態様に制御される。これにより遊技機10は、第2領域731bの態様で対応するゲート732bの振分内容を示唆し、遊技者が振分内容を把握容易にできる。
また、第3領域731cは、ゲート732cに対応する領域(ゲート732cが位置する領域)である。第3領域731cは、振分時にはゲート732cの振分内容に応じた態様に制御される。これにより遊技機10は、第3領域731cの態様で対応するゲート732cの振分内容を示唆し、遊技者が振分内容を把握容易にできる。
また、第4領域731dは、ゲート732dに対応する領域(ゲート732dが位置する領域)である。第4領域731dは、振分時にはゲート732dの振分内容に応じた態様に制御される。これにより遊技機10は、第4領域731dの態様で対応するゲート732dの振分内容を示唆し、遊技者が振分内容を把握容易にできる。
図89(1)の表に示すように振分内容としては、「8R」と、「16R」の2つがある。
「8R」に振り分けられた場合には、大当りが8Rの大当りとなる。「16R」に振り分けられた場合には、大当りが16Rの大当りとなる。
また、「8R」に振り分けるゲートが位置する領域は、第1態様に制御され、「16R」に振り分けるゲートが位置する領域は、第2態様に制御される。
図89(1)に示す第1クルーン731では第1領域731aは、第2態様に制御されており、第2領域731bは第1態様に制御されており、第3領域731cは、第1態様に制御されており、第4領域731dは、第2態様に制御されている。
すなわち、図89(1)に示す第1クルーン731は、遊技球がゲート732aまたはゲート732dを通過した場合には大当りが「16R」となり、遊技球がゲート732bまたはゲート732cを通過した場合には大当りが「8R」となることを示唆している。
図89(2)は、第1振分部730の第2クルーン734の振分時の態様と振分内容との関係を示す図である。
第2クルーン734の上皿は、第1領域734aと、第2領域734bと、第3領域734cと、第4領域734dとを含む。各領域は、領域内に1つのゲートが位置するように構成されており、領域内に位置するゲートの振分内容に応じた態様に制御されている。
具体的には、第1領域734aは、ゲート735aに対応する領域(ゲート735aが位置する領域)である。第1領域734aは、振分時にはゲート735aの振分内容に応じた態様に制御される。これにより遊技機10は、第1領域734aの態様で対応するゲート735aの振分内容を示唆し、遊技者が振分内容を把握容易にできる。
また、第2領域734bは、ゲート735bに対応する領域(ゲート735bが位置する領域)である。第2領域734bは、振分時にはゲート735bの振分内容に応じた態様に制御される。これにより遊技機10は、第2領域734bの態様で対応するゲート735bの振分内容を示唆し、遊技者が振分内容を把握容易にできる。
また、第3領域734cは、ゲート735cに対応する領域(ゲート735cが位置する領域)である。第3領域734cは、振分時にはゲート735cの振分内容に応じた態様に制御される。これにより遊技機10は、第3領域734cの態様で対応するゲート735cの振分内容を示唆し、遊技者が振分内容を把握容易にできる。
また、第4領域734dは、ゲート735dに対応する領域(ゲート735dが位置する領域)である。第4領域734dは、振分時にはゲート735dの振分内容に応じた態様に制御される。これにより遊技機10は、第4領域734dの態様で対応するゲート735dの振分内容を示唆し、遊技者が振分内容を把握容易にできる。
図89(2)の表に示すように振分内容としては、「電サポ0回」と、「電サポ50回」の2つがある。
「電サポ0回」に振り分けられた場合には、大当り後に電サポ(普電サポート)がない遊技状態となる。「電サポ50回」に振り分けられた場合には、大当り後に変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームとが50回変動表示するまで普電サポートがある遊技状態となる。
また、「電サポ0回」に振り分けるゲートが位置する領域は、第1態様に制御され、「電サポ50回」に振り分けるゲートが位置する領域は、第2態様に制御される。
図89(2)に示す第2クルーン734では第1領域734aは、第2態様に制御されており、第2領域734bは第1態様に制御されており、第3領域734cは、第1態様に制御されており、第4領域734dは、第2態様に制御されている。
すなわち、図89(2)に示すクルーン734は、遊技球がゲート735bまたはゲート735cを通過した場合には大当り後に電サポ(普電サポート)がない遊技状態となり、遊技球がゲート734aまたはゲート735dを通過した場合には大当り後に変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームとが50回変動表示するまで普電サポートがある遊技状態となることを示唆している。
図89(3)は、第2振分部743のクルーン744の振分時の態様と振分内容との関係を示す図である。
クルーン744の上皿は、第1領域744aと、第2領域744bと、第3領域744cと、第4領域744dとを含む。各領域は、領域内に1つのゲートが位置するように構成されており、領域内に位置するゲートの振分内容に応じた態様に制御されている。
具体的には、第1領域744aは、ゲート745aに対応する領域(ゲート745aが位置する領域)である。第1領域744aは、振分時にはゲート745aの振分内容に応じた態様に制御される。これにより遊技機10は、第1領域744aの態様で対応するゲート745aの振分内容を示唆し、遊技者が振分内容を把握容易にできる。
また、第2領域744bは、ゲート745bに対応する領域(ゲート745bが位置する領域)である。第2領域744bは、振分時にはゲート745bの振分内容に応じた態様に制御される。これにより遊技機10は、第2領域744bの態様で対応するゲート745bの振分内容を示唆し、遊技者が振分内容を把握容易にできる。
また、第3領域744cは、ゲート745cに対応する領域(ゲート745cが位置する領域)である。第3領域744cは、振分時にはゲート745cの振分内容に応じた態様に制御される。これにより遊技機10は、第3領域744cの態様で対応するゲート745cの振分内容を示唆し、遊技者が振分内容を把握容易にできる。
また、第4領域744dは、ゲート745dに対応する領域(ゲート745dが位置する領域)である。第4領域744dは、振分時にはゲート745dの振分内容に応じた態様に制御される。これにより遊技機10は、第4領域744dの態様で対応するゲート745dの振分内容を示唆し、遊技者が振分内容を把握容易にできる。
図89(3)の表に示すように振分内容としては、「通常」と、「確変50回」の2つがある。
「通常」に振り分けられた場合には、大当り後に通常確率状態の遊技状態となる。「確変50回」に振り分けられた場合には、大当り後に特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームとが50回高確率状態(確変状態)である遊技状態となる。
また、「通常」に振り分けるゲートが位置する領域は、第1態様に制御され、「確変50」に振り分けるゲートが位置する領域は、第2態様に制御される。
図89(3)に示すクルーン744では第1領域744aは、第2態様に制御されており、第2領域744bは第1態様に制御されており、第3領域744cは、第1態様に制御されており、第4領域744dは、第2態様に制御されている。
すなわち、図89(3)に示すクルーン744は、遊技球がゲート745bまたはゲート745cを通過した場合には大当り後に通常確率状態である遊技状態となり、遊技球がゲート745aまたはゲート745dを通過した場合には大当り後に変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームとが50回変動表示するまで高確率状態(確変状態)である遊技状態となることを示唆している。
なお、上記各クルーンにおける振分内容(割当内容)は一例であってこれに限らない。遊技機10は、各クルーン(第1クルーン731,第2クルーン734,クルーン744)で振り分ける(決定する)内容を任意の順に入れ替えて設定することができる。たとえば、第1クルーン731で普電サポートを決定し、第2クルーン734でラウンド数を決定するよう振分内容を入れ替えることができる。また、特別変動入賞装置740に配置したクルーン744以外で確変状態に移行するか否かを決定するよう入れ替えることもできる。また、遊技機10は、各クルーンで電サポ回数,ラウンド数,確変状態を決定することに限らず、他の要素の決定に用いてもよい。
次に大当り後の遊技状態の振分時における制御の流れについて図90を用いて説明する。図90は、第5の実施形態の変形例4の遊技機の大当り時案内部制御処理のフローチャートを示す図である。なお、図81に示したフローチャートと同様の点については適宜省略して説明する。
[ステップC101]制御部は、案内部701が振分部730方向に遊技球を案内するように切替部701cを切り替える流出方向切替制御をおこなう。
[ステップC102]制御部は、案内部701に遊技球が流入するように切替部701bを切り替える流入口開放制御をおこなう。
[ステップC103]制御部は、流路構造体701aに遊技球が流入したか否かを判定する。
制御部が、流路構造体701aに遊技球が流入したと判定した場合にステップC104に進み、遊技球が流入していないと判定した場合にステップC103に進む。
[ステップC104]制御部は、振分部730に遊技球(1球)を案内したか否かを判定する。
制御部が、振分部730に遊技球を案内していないと判定した場合にステップC105に進み、振分部730に遊技球を案内したと判定した場合にステップC106に進む。
[ステップC105]制御部は、流路構造体701aに遊技球が流入してから所定時間経過したか否かを判定する。
制御部が、流路構造体701aに遊技球が流入してから所定時間経過したと判定した場合にはステップC115に進み、流路構造体701aに遊技球が流入してから所定時間経過していないと判定した場合にはステップC104に進む。
[ステップC106]制御部は、案内部701に遊技球が流入しないように切替部701bを切り替える流入口閉鎖制御をおこなう。
[ステップC107]制御部は、案内部701が普通変動入賞装置703(特別変動入賞装置704)方向に遊技球を案内するように切替部701cを切り替える流出方向切替制御をおこなう。
[ステップC108a]制御部は、遊技球が第2クルーン734内のゲートを通過したか否かを判定する。
制御部が、遊技球が第2クルーン734内のゲートを通過したと判定した場合にはステップC110に進み、遊技球が第2クルーン734内のゲートを通過していないと判定した場合にはステップC109に進む。
[ステップC109]制御部は、流路構造体701aから遊技球が振込部方向に流出してから所定時間経過したか否かを判定する。
制御部が、流路構造体701aから遊技球が振込部方向に流出してから所定時間経過したと判定した場合にはステップC115に進み、流路構造体701aから遊技球が振込部方向に流出してから所定時間経過していないと判定した場合にはステップC108aに進む。
[ステップC110]制御部は、大当り演出(ファンファーレ演出(大当り演出開始を示唆する演出))を開始したか否かを判定する。なお、遊技機10では大当り演出は、大当り発生後(大当り確定後)、遊技球が第2クルーン734内のゲートを通過して(大当り後の遊技状態が決定した後)から開始される。
制御部が、大当り演出が開始したと判定した場合にはステップC111に進み、大当り演出が開始していないと判定した場合にステップC110に進む。
[ステップC111]制御部は、流入口開放制御をおこなう。
[ステップC112]制御部は、エンディング演出を開始(大当り演出における特別変動入賞装置704の開放を終了)したか否かを判定する。
制御部が、エンディング演出を開始したと判定した場合にはステップC113に進み、エンディング演出を開始していないと判定した場合にはステップC112に進む。
[ステップC113]制御部は、流入口閉鎖制御をおこなう。
[ステップC114]制御部は、案内部701から遊技球が全て流出したか否かを判定する。
制御部が、案内部701から遊技球が全て流出したと判定した場合には大当り時案内部制御処理を終了し、案内部から遊技球が全て流出していないと判定した場合にはステップC115に進む。
[ステップC115]制御部は、球詰まりエラーを報知して、大当り時案内部制御処理を終了する。
以上が第5の実施形態の変形例4の遊技機10である。このように遊技機10は、大当り後に振分部730に遊技球を案内し、大当りの演出内容や大当り後の遊技状態の振り分けを遊技球によりおこなうことで、遊技球による演出効果を高めることができる。これにより、遊技機10は、興趣を向上できる。
また、遊技機10は、遊技球により遊技状態の振り分けをおこなうことで、遊技者の操作による遊技への介入要素を増加させ、遊技者の遊技意欲を向上できる。また、大当り発生時に大当り後の遊技状態を決定せずに、大当り発生後に遊技球の振り分けにより決定することで、遊技者の興趣を維持できる。
また、遊技機10は、大当り確定後かつ大当り発生前に遊技球によって振り分けをおこなうことで振分演出がおこなわれるタイミングを把握容易とし、遊技者が振分演出を見落とすことを抑止できる。
なお、各クルーンの振分内容を、先の振分結果に応じて変化させてもよい。たとえば、第1クルーン731において「8R」に振り分けられた場合には、第2クルーン734における「電サポ50回」である領域を2つにし、第1クルーン731において「16R」に振り分けられた場合には、第2クルーン734における「電サポ50回」である領域を3つにするよう構成してもよい。
なお、遊技装置10は、第1振分部730の振分結果によって第2振分部743に遊技球が到達しないように制御(たとえば、開閉部741によって特別変動入賞装置740に入賞しないように制御)してもよい。
また、第1クルーン734および第2クルーン734の振分結果によって、クルーン744に遊技球を案内するか否かを決定するように構成することもできる。
なお、各クルーンのゲート数は、異なっていてもよい。たとえば、下方のクルーンほどゲート数が少ないクルーンとしてもよいし、下方のクルーンほどゲート数が多いクルーンとしてもよい。
上述した第5の実施形態の遊技機10(変形例を含む)は、一側面において以下のような特徴を有する。
(1)遊技機10は、第1振分手段(クルーン712,731,734)と、制御手段(遊技制御装置100)とを備える。第1振分手段は、遊技球が通過する第1ゲートを複数有し、案内された遊技球を第1ゲートのいずれかに振り分ける。制御手段は、始動条件の成立にもとづいてゲームを実行し、ゲームの結果が予め定めた特別結果(大当り)を導出した場合に遊技者にとって有利な特別遊技状態(大当り状態St2)を発生可能であり、特別遊技状態を発生させるとき、第1ゲートごとに特別遊技状態が終了した後の特別遊技状態終了後遊技状態(たとえば、確変、通常、電サポ回数、通常状態2、特定状態1、特定状態2など)を割り当てるとともに、特別結果の導出に関連して特定される特定遊技球を特別遊技状態の発生前に第1振分手段へと案内し、第1振分手段による遊技球の振分結果にもとづいて特別遊技状態終了後遊技状態を決定する。
(2)(1)の遊技機10は、第2振分手段(クルーン712,731,734,744)を備える。第2振分手段は、特定遊技球を受入可能な位置に配置され、特定遊技球が通過する第2ゲートを複数有し、受入れた特定遊技球を第2ゲートのいずれかに振り分ける。制御手段は、特定遊技球の振り分け後に移行する特定遊技球振分後遊技状態(たとえば、電サポ回数、確変、通常、ラウンド数など)を第2ゲートごとに割り当てるとともに、第2振分手段による遊技球の振分結果にもとづいて特定遊技球振分後遊技状態を決定する。
(3)(1)の制御手段は、特別結果となった後、遊技球を1球だけ第1振分手段に案内する。
(4)(1)の制御手段は、第1振分手段による振分結果を検出した後に特別遊技状態を実行させる。
(5)(1)の特別遊技状態終了後遊技状態は、遊技者にとって有利であり、かつ、特別遊技状態よりも不利である第2特別遊技状態(小当り状態)をゲームが導出する確率が高い遊技状態を含む。
なお、上記の処理機能は、コンピュータによって実現することができる。その場合、実施形態の遊技機が有すべき機能の処理内容を記述したプログラムが提供される。そのプログラムをコンピュータで実行することにより、上記処理機能がコンピュータ上で実現される。処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体としては、磁気記憶装置、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリ等がある。磁気記憶装置には、ハードディスク装置(HDD)、フレキシブルディスク(FD)、磁気テープ等がある。光ディスクには、DVD(Digital Versatile Disk)、DVD−RAM、CD(Compact Disk)−ROM/RW(ReWritable)等がある。光磁気記録媒体には、MO(Magneto-Optical disk)等がある。
プログラムを流通させる場合には、たとえば、そのプログラムが記録されたDVD、CD−ROM等の可搬型記録媒体が販売される。また、プログラムをサーバコンピュータの記憶装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することもできる。
プログラムを実行するコンピュータは、たとえば、可搬型記録媒体に記録されたプログラムもしくはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、自己の記憶装置に格納する。そして、コンピュータは、自己の記憶装置からプログラムを読み取り、プログラムにしたがった処理を実行する。なお、コンピュータは、可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、そのプログラムにしたがった処理を実行することもできる。また、コンピュータは、ネットワークを介して接続されたサーバコンピュータからプログラムが転送されるごとに、逐次、受け取ったプログラムにしたがった処理を実行することもできる。
また、上記の処理機能の少なくとも一部を、DSP(Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)等の電子回路で実現することもできる。
なお、本発明の遊技機は、遊技機として、開示した実施形態に示されるようなパチンコ遊技機に限られるものではなく、たとえば、その他のパチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機等の遊技球を使用するすべての遊技機、およびメダルを使用する遊技機であるスロットマシンに適用可能である。
また、開示した実施形態はすべての点で例示されるものであって制限的なものではないと考えられるべきである。また、上述の実施形態および変形例の各構成を組み合わせて適用してもよい。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 遊技機
41 表示装置
100 遊技制御装置
300 演出制御装置

Claims (2)

  1. 遊技球が通過する第1ゲートを複数有し、案内された遊技球を前記第1ゲートのいずれかに振り分ける第1振分手段と、
    始動条件の成立にもとづいてゲームを実行し、前記ゲームの結果が予め定めた特別結果を導出した場合に遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生可能であり、前記特別遊技状態を発生させるとき、前記第1ゲートごとに前記特別遊技状態が終了した後の特別遊技状態終了後遊技状態を割り当てるとともに、前記特別結果の導出に関連して特定される特定遊技球を前記特別遊技状態の発生前に前記第1振分手段へと案内し、前記第1振分手段による前記遊技球の振分結果にもとづいて前記特別遊技状態終了後遊技状態を決定する制御手段と、を備える、
    遊技機。
  2. 前記特定遊技球を受入可能な位置に配置され、前記特定遊技球が通過する第2ゲートを複数有し、受入れた前記特定遊技球を前記第2ゲートのいずれかに振り分ける第2振分手段を備え、
    前記制御手段は、
    前記特定遊技球の振り分け後に移行する特定遊技球振分後遊技状態を前記第2ゲートごとに割り当てるとともに、前記第2振分手段による前記遊技球の振分結果にもとづいて前記特定遊技球振分後遊技状態を決定する、
    請求項1に記載の遊技機。
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JP2021078630A (ja) * 2019-11-15 2021-05-27 株式会社三洋物産 遊技機
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