JP2019129784A - エミッタおよび点滴灌漑用チューブ - Google Patents

エミッタおよび点滴灌漑用チューブ Download PDF

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Abstract

【課題】高圧水流を付与したときに、流路に堆積した異物を十分に除去することができるエミッタを提供すること。【解決手段】エミッタは、灌漑用液体を取り入れるための取水部と、チューブの吐出口に面して配置され、灌漑用液体を吐出するための吐出部と、取水部および前記吐出部を繋ぎ、灌漑用液体を流通させる流路とを含む。流路は、灌漑用液体の流れ方向において、側面の両側から交互に突出している複数の凸部を有する減圧流路を含む。凸部は、可とう性を有する材料で構成されており、かつ0.5MPa以上の圧力でフラッシングを行ったときに変形する。【選択図】図5

Description

本発明は、エミッタおよび当該エミッタを有する点滴灌漑用チューブに関する。
以前から、植物の栽培方法の一つとして点滴灌漑法が知られている。点滴灌漑法とは、植物が植えられている土壌に点滴灌漑用チューブを配置し、点滴灌漑用チューブから土壌へ、水や液体肥料などの灌漑用液体を滴下する方法である。近年、点滴灌漑法は、灌漑用液体の消費量を最小限にすることが可能であるため、特に注目されている。
点滴灌漑用チューブは、通常、灌漑用液体が吐出される複数の貫通孔が形成されたチューブと、各貫通孔から灌漑用液体を吐出するための複数のエミッタ(「ドリッパ」ともいう)を有する。また、エミッタの種類としては、チューブの内壁面に接合して使用されるエミッタ(例えば、特許文献1参照)と、チューブに外側から突き刺して使用されるエミッタとが知られている。
図1は、特許文献1に記載されている、導管の内面に接合して使用されるエミッタ1の構成を示す斜視図である。図1に示されるように、エミッタ1は、灌漑用液体を取り入れるための取水口3と、灌漑用液体を排出するための吐出口4と、これらを繋ぐ流路2とを含む。流路2は、灌漑用液体の流れ方向に、流路2の側面の両側から交互に突出している複数の凸部5を有する。なお、エミッタ1は、プラスチック材料で構成されている。
特許文献1に記載のエミッタ1は、流路2が形成されている面がチューブの内面に接合された状態で使用される。特許文献1に記載のエミッタ1を使用した点滴灌漑用チューブは、所望の流量で灌漑用液体を供給することができるとともに、流路2内に砂粒や沈殿物などの異物が堆積して、詰まるのを抑制することができるとされている。
特開平5−276841号公報
しかしながら、特許文献1に記載のエミッタでは、流路2内において隣接する凸部5同士の間などに異物が堆積することがあり、依然として、異物の堆積による目詰まりを生じることがあった。
一般的に、流路に堆積した異物を除去する方法として、流路内に高圧水流を付与する方法(フラッシング)がある。しかしながら、特許文献1に記載のエミッタに高圧水流を付与しても、流路に堆積した異物を十分には除去することができなかった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、高圧水流を付与したときに、流路に堆積した異物を十分に除去することができるエミッタおよび点滴灌漑用チューブを提供することを目的とする。
本発明に係るエミッタは、灌漑用液体を流通させるチューブの内壁面において、前記チューブの内外を連通する吐出口に対応する位置に接合されたときに、前記チューブ内の前記灌漑用液体を前記吐出口から定量的に前記チューブ外に吐出するためのエミッタであって、前記灌漑用液体を取り入れるための取水部と、前記吐出口に面して配置され、前記灌漑用液体を吐出するための吐出部と、前記取水部および前記吐出部を繋ぎ、前記灌漑用液体を流通させる流路と、を含み、前記流路は、前記灌漑用液体の流れ方向において、両側の側面から交互に突出している複数の凸部を有する減圧流路を含み、前記凸部は、可とう性を有する材料で構成されており、かつ0.5MPa以上の圧力でフラッシングを行ったときに変形する、構成を採る。
また、本発明に係る点滴灌漑用チューブは、灌漑用液体を吐出するための吐出口を有するチューブと、前記チューブの内壁面の前記吐出口に対応する位置に接合された、本発明に係るエミッタと、を有する、構成を採る。
本発明に係るエミッタおよび点滴灌漑用チューブでは、高圧水流を付与したときに、流路に堆積した異物を十分に除去することができる。
図1は、従来のエミッタの構成を示す図である。 図2は、本実施の形態に係る点滴灌漑用チューブの断面図である。 図3A〜Cは、本実施の形態に係るエミッタの構成を示す図である。 図4A〜Cは、本実施の形態に係るエミッタの構成を示す図である。 図5AおよびBは、本実施の形態に係るエミッタの動作を説明する図である。 図6A〜Cは、変形例に係るエミッタの構成を示す図である。 図7A〜Cは、変形例に係るエミッタの構成を示す図である。 図8A〜Cは、変形例に係るエミッタの構成を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
(点滴灌漑用チューブおよびエミッタの構成)
図2は、本実施の形態に係る点滴灌漑用チューブ100の軸に沿う方向における断面図である。
図2に示されるように、点滴灌漑用チューブ100は、チューブ110およびエミッタ120を有する。
チューブ110は、灌漑用液体を流すための管である。チューブ110の材料は、特に限定されない。本実施の形態では、チューブ110の材料は、ポリエチレンである。チューブ110の管壁には、チューブ110の軸方向において所定の間隔(例えば、200〜500mm)で灌漑用液体を吐出するための複数の吐出口112が形成されている。吐出口112の開口部の直径は、灌漑用液体を吐出することができれば特に限定されない。本実施の形態では、吐出口112の開口部の直径は、1.5mmである。チューブ110の内壁面の吐出口112に対応する位置には、エミッタ120がそれぞれ接合される。チューブ110の軸方向に垂直な断面形状および断面積は、チューブ110の内部にエミッタ120を配置することができれば特に限定されない。
エミッタ120は、吐出口112を覆うようにチューブ110の内壁面に接合されている。エミッタ120の形状は、チューブ110の内壁面に密着して、吐出口112を覆うことができれば特に限定されない。本実施の形態では、チューブ110の軸方向に垂直なエミッタ120の断面における、チューブ110の内壁面に接合する裏面142(後述する第2エミッタ本体140の裏面142)の形状は、チューブ110の内壁面に沿うように、チューブ110の内壁面に向かって凸の略円弧形状である。エミッタ120の平面視形状は、四隅がR面取りされた略矩形である。エミッタ120の大きさは、特に限定されない。本実施の形態では、エミッタ120の長辺方向の長さは25mmであり、短辺方向の長さは8mmであり、高さは2.5mmである。
エミッタ120は、例えば、射出成形によって製造できる。エミッタ120の構成については、別途詳細に説明する。
点滴灌漑用チューブ100は、エミッタ120の裏面142をチューブ110の内壁面に接合することによって作製される。チューブ110とエミッタ120との接合方法は、特に限定されない。チューブ110とエミッタ120との接合方法の例には、チューブ110またはエミッタ120を構成する樹脂材料の溶着や、接着剤による接着などが含まれる。なお、通常、吐出口112は、チューブ110とエミッタ120とを接合した後に形成されるが、接合前に形成されてもよい。
図3Aは、エミッタ120の平面図であり、図3Bは、後述する第2エミッタ本体140を外した状態のエミッタ120の底面図(後述する第1エミッタ本体130の底面図)であり、図3Cは、エミッタ120の底面図(第2エミッタ本体140の底面図)である。図4Aは、図3Aに示される4A−4A線の断面図であり、図4Bは、図3Aに示される4B−4B線の断面図であり、図4Cは、図3Aに示される4C−4C線の断面図である。
図4Bに示されるように、エミッタ120は、第1エミッタ本体130、第2エミッタ本体140、およびそれらの間に配置された中間部材150を有する。
第1エミッタ本体130は、取水部160、接続溝170、中間部材用凹部(不図示)および吐出用凹部180を有する(図3AおよびB参照)。取水部160は、第1エミッタ130の表面131側に配置されている。接続溝170、中間部材用凹部(不図示)および吐出用凹部180は、第1エミッタ本体130の裏面132側に配置されている。中間部材用凹部(不図示)は、接続溝170と吐出用凹部180とを繋ぐように配置されている。
第2エミッタ本体140は、吐出用孔190を有する(図3C参照)。吐出用孔190は、第2エミッタ本体140の、第1エミッタ本体130の吐出用凹部180に対応する位置に配置されている。吐出用孔190は、第2エミッタ本体140の表面141側と裏面142側とを貫通するように配置されている。
第1エミッタ本体130および第2エミッタ本体140は、可とう性を有する材料で構成されてもよいし、可とう性を有しない材料で構成されてもよい。第1エミッタ本体130を構成する材料および第2エミッタ本体140を構成する材料の例には、ポリエチレンおよびシリコーンなどの樹脂や、ゴムが含まれる。
また、第1エミッタ本体130を構成する材料および第2エミッタ本体140を構成する材料は、同じであってもよいし、異なっていてもよい。また、第1エミッタ本体130を構成する材料および第2エミッタ本体140を構成する材料は、中間部材150を構成する材料と同じであってもよいし、異なっていてもよい。中でも、後述するフラッシングを行った際に、減圧流路200内の異物を除去しやすくする観点では、第1エミッタ本体130を構成する材料および第2エミッタ本体140を構成する材料は、中間部材150を構成する材料よりも弾性率が高いことが好ましい。そのような材料の例には、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリアセタールなどが含まれる。材料の弾性率は、JIS K 7161−1994(ISO 5271:1993)に準拠して測定することができる。本実施の形態では、第1エミッタ本体130を構成する材料および第2エミッタ本体140を構成する材料は、例えば高密度ポリエチレンである。
中間部材150は、第1エミッタ本体130と第2エミッタ本体140との間に配置された、後述する減圧流路200の側面を構成する部材である(図3B参照)。本実施の形態では、中間部材150は、第1エミッタ本体130の中間部材用凹部(不図示)に嵌め込まれている。中間部材150は、少なくとも減圧流路200の側面を構成するものであればよく、減圧流路200の側面と底面を構成する凹部を有する部材であってもよいし、減圧流路200の側面を構成する一対の側壁部材であってもよい。本実施の形態では、中間部材150は、互いに対向するように配置された一対の側壁部材151および151である(図3B参照)。
中間部材150は、可とう性を有する材料で構成されている。中間部材150を構成する材料は、第1エミッタ本体130を構成する材料および第2エミッタ本体140を構成する材料と同じであってもよいし、異なっていてもよい。中でも、後述するフラッシングを行った際に、減圧流路200内の異物を除去しやすくする観点では、中間部材150を構成する材料は、第1エミッタ本体130を構成する材料や第2エミッタ本体140を構成する材料よりも弾性率が低いことが好ましい。具体的には、中間部材150を構成する可とう性を有する材料の弾性率は、第1エミッタ本体130を構成する材料の弾性率および第2エミッタ本体140を構成する材料の弾性率の30%以上70%以下程度であることがより好ましい。
中間部材150を構成する可とう性を有する材料の例には、低密度ポリエチレン、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂、各種エラストマーなどが含まれる。本実施の形態では、中間部材150を構成する材料は、例えば低密度ポリエチレンである。
第1エミッタ本体130、中間部材150および第2エミッタ本体140が接合されることにより、接続溝170は接続流路210となり、吐出用凹部180および吐出用孔190は一体化して吐出部220となる(図4B参照)。また、第1エミッタ本体130、中間部材150および第2エミッタ本体140が接合されることにより、一対の側壁部材151および151、第1エミッタ本体130の裏面132、ならびに第2エミッタ本体140の表面141とで囲まれる空間は減圧流路200となる(図4C参照)。これにより、取水部160、接続流路210、減圧流路200および吐出部220から構成され、取水部160と吐出部220とを繋ぐ流路が形成される。流路は、取水部160から吐出部220まで灌漑用液体を流通させる。
取水部160は、第1エミッタ本体130の表面131側に長軸方向に沿って配置されている。本実施の形態では、2つの取水部160が、両側の外縁部において互いに離間して配置されている(図3A参照)。取水部160は、取水側スクリーン部161および複数の取水用貫通孔162をそれぞれ有する。
取水側スクリーン部161は、第1エミッタ本体130に取り入れられる灌漑用液体中の浮遊物が取水用凹部163内に侵入することを防止する。取水側スクリーン部161は、チューブ110内に対して開口しており、取水用凹部163および複数の凸条165を有する。
取水用凹部163は、第1エミッタ本体130の表面131側に形成されている凹部である。取水用凹部163の深さは、特に限定されず、第1エミッタ本体130の大きさによって適宜設定される。取水用凹部163の底面上には、複数の凸条165が形成されている。また、取水用凹部163の底面には、取水用貫通孔162が形成されている。
複数の凸条165は、取水用凹部163の底面上に配置されている。凸条165の配置および数は、取水部160が取水用凹部163の開口部側から灌漑用液体を取り入れつつ、灌漑用液体中の浮遊物の侵入を防止することができれば特に限定されない。本実施の形態では、複数の凸条165は、凸条165の長軸方向がエミッタ120の短軸方向に沿うように配列されている。隣接する凸条165間の間隔は、前述の機能を発揮することができれば特に限定されない。
取水用貫通孔162は、取水用凹部163の底面に形成されている。取水用貫通孔162の形状および数は、取水用凹部163の内部に取り込まれた灌漑用液体を第1エミッタ本体130内に取り込むことができれば、特に限定されない。本実施の形態では、取水用貫通孔162は、取水用凹部163の底面に、エミッタ120の長軸方向に沿って両側の外縁部に形成された2つの長孔である。それぞれの長孔は、複数の凸条165により部分的に覆われているため、表面131側から見た場合、取水用貫通孔162は、多数の貫通孔に分かれているように見える(図3A参照)。
チューブ110内を流れてきた灌漑用液体は、取水側スクリーン部161によって浮遊物が取水用凹部163内に侵入することが防止されつつ、第1エミッタ本体130内に取り込まれる。
接続流路210は、取水用貫通孔162(取水部160)と、減圧流路200とを接続する(図3B参照)。本実施の形態では、接続流路210(接続溝170)は、第1エミッタ本体130の裏面132側において、第1エミッタ本体130の短軸方向に沿って直線状に形成されている。接続流路210(接続溝170)の中央部付近には、減圧流路200が接続されている。接続流路210は、第1エミッタ本体130と第2エミッタ本体140とが接合されることで、接続溝170と第2エミッタ本体140の表面141とにより形成される。取水部160から取り込まれた灌漑用液体は、接続流路210を通って、減圧流路200に流れる。
減圧流路200は、接続流路210と吐出部220とを接続する(図3B参照)。減圧流路200は、取水部160から取り入れられた灌漑用液体の圧力を減圧させて、吐出部220に導く。本実施の形態では、減圧流路200は、第1エミッタ本体130と第2エミッタ本体140との間の中央部分に、長軸方向に沿って配置されている。減圧流路200の上流端は接続流路210に接続されており、下流端は吐出部220に接続されている。
減圧流路200は、前述の通り、第1エミッタ本体130、中間部材150および第2エミッタ本体140が接合されることで、一対の側壁部材151および151、第1エミッタ本体130の裏面132、ならびに第2エミッタ本体140の表面141とで囲まれることにより形成される(図4C参照)。すなわち、一対の側壁部材151および151が減圧流路200の側面を構成し、第1エミッタ本体130の裏面132が減圧流路200の天面を構成し、第2エミッタ本体140の表面141が減圧流路200の底面を構成する。
一対の側壁部材151および151は、互いに対向する側面にそれぞれ複数の凸部152を有する(図3B、4C参照)。そして、一方の側壁部材151の側面に配置された凸部152と、他方の側壁部材151の側面に配置された凸部152とが、減圧流路200内における灌漑用液体の流れ方向に交互に配置されている。それにより、減圧流路200では、減圧流路200内における灌漑用液体の流れ方向において、両側の側面から複数の凸部152が交互に突出している。
凸部152の形状は、特に限定されず、略四角柱状であってもよいし、略三角柱状であってもよい。減圧流路200内に異物を堆積させにくくする観点では、凸部151の形状は、略三角柱状であることが好ましい。また、減圧流路200内に異物を堆積させにくくする観点では、凸部152は、平面視されたときに、その先端が減圧流路200の中心線Lを越えないように配置されていることが好ましい(図3B参照)。
凸部152は、フラッシング時に変形するように構成されている。フラッシングとは、0.5MPa以上の高い圧力で液体を流すことをいう。フラッシング時に流される液体の圧力は、0.5MPa以上0.8MPa以下であることが好ましく、0.5MPa以上0.6MPa以下であることがより好ましい。フラッシングに用いる液体は、灌漑用液体であってもよく、好ましくは水である。
凸部152は、フラッシング時に変形できるようにするために、前述の通り、可とう性を有する材料で構成されている。また、凸部152は、減圧流路200の天面(第1エミッタ本体130の裏面132)と底面(第2エミッタ本体140の表面141)の少なくとも一方には固定されていない。それにより、フラッシングを行った際に、凸部152を変形させることができ、減圧流路200の両側の側面から突出する凸部152の先端同士の隙間を広げて、減圧流路200内に堆積した異物を高圧水流により除去しやすくすることができる。本実施の形態では、凸部152は、減圧流路200の天面と底面のどちらにも固定されていない(図4B参照)。
取水部160から取り込まれた灌漑用液体は、減圧流路200により減圧されて吐出部220に導かれる。
吐出部220は、第1エミッタ本体130の裏面132から第2エミッタ本体140を貫通するように配置されている(図3B、Cおよび4B参照)。吐出部220は、減圧流路200からの灌漑用液体をチューブ110の吐出口112に送る。吐出部220の構成は、前述の機能を発揮することができれば、特に限定されない。本実施の形態では、吐出部220は、第1エミッタ本体130の吐出用凹部180と第2エミッタ本体140の吐出用孔190とによって形成される凹部である。凹部の平面視形状は、特に限定されず、例えば略矩形である。
(点滴灌漑用チューブおよびエミッタの動作)
次に、点滴灌漑用チューブ100の動作について説明する。まず、チューブ110内に灌漑用液体が送液される。灌漑用液体の例には、水、液体肥料、農薬およびこれらの混合液が含まれる。点滴灌漑用チューブ100へ送液される灌漑用液体の圧力は、簡易に点滴灌漑法を導入できるように、またチューブ110およびエミッタ120の破損を防止するため、0.1MPa以下であることが好ましい。チューブ110内の灌漑用液体は、取水部150からエミッタ120(または第1エミッタ本体130)内に取り込まれる。具体的には、チューブ110内の灌漑用液体は、隣接する凸条165間の隙間から取水用凹部163に入り込み、取水用貫通孔162を通過する。このとき、取水部160は、取水側スクリーン部161(隣接する凸条165間の隙間)を有しているため、灌漑用液体中の浮遊物を除去することができる。
取水部161から取り込まれた灌漑用液体は、接続流路210に到達する。接続流路210に到達した灌漑用液体は、減圧流路200に流れ込む。
減圧流路200に流れ込んだ灌漑用液体は、減圧されつつ、吐出部220に流れ込む。吐出部220に流れ込んだ灌漑用液体は、チューブ110の吐出口112からチューブ110外に吐出される。
このとき、減圧流路200内では、流れ方向において隣接する凸部152間の空間に異物が堆積することがあり、目詰まりを生じることがある。このような、減圧流路200内に堆積した異物を除去するために、減圧流路200に高圧水流を流して、フラッシングを行うことがある。
(フラッシングの動作)
図5AおよびBは、本実施の形態に係るエミッタの動作を説明する図である。図5Aは、通常運転時の第1エミッタ本体130の底面図であり、図5Bは、フラッシング時の第1エミッタ本体130の底面図である。
図5Aに示されるように、通常運転時は、減圧流路200の側面に配置された複数の凸部152は、灌漑用液体の流れの圧力によって変形しない。
一方、図5Bに示されるように、フラッシング時は、減圧流路200の側面に配置された複数の凸部152は、減圧流路200の天面(第1エミッタ本体130の裏面132)と底面(第2エミッタ本体140の表面141)のどちらにも固定されていないため、高圧水流によって変形し、両側の側面から突出する凸部152の先端同士の隙間が広がる。このように、フラッシング時に凸部152が高圧水流により変形することにより、減圧流路200の両側の側面から突出する凸部152の先端同士の隙間が広がるため、凸部152が高圧水流により変形するように構成されていない従来のエミッタ(例えば、凸部152が可とう性を有しない材料で構成されていたり、凸部152が減圧流路200の天面と底面の両方に固定されていたりするエミッタ)と比較して、減圧流路200内に堆積した異物(特に隣接する凸部152同士の間に堆積した異物)を除去しやすくすることができる。
(効果)
以上のように、本実施の形態に係るエミッタ120では、少なくとも凸部152は、可とう性を有する材料で構成されており、かつフラッシング時の高圧水流により変形するように構成されている。それにより、フラッシング時には、減圧流路200内の両側の側面から突出する凸部152の先端同士の隙間を広げることができ、そこに高圧水流を流すことにより、減圧流路200内に堆積した異物(特に隣接する凸部152同士の間に堆積した異物)を除去しやすくすることができる。その結果、凸部152が高圧水流により変形するように構成されていない従来のエミッタと比較して、本実施の形態に係るエミッタ120では、減圧流路200内に堆積した異物を、フラッシングにより十分に除去することができる。
(変形例)
なお、本実施の形態では、中間部材150が、一対の側壁部材151および151で構成される例を示したが、これに限定されない。
図6は、変形例に係るエミッタ120の構成を示す図である。図6Aは、エミッタ120の平面図であり、図6Bは、図6Aに示される6B−6B線の断面図であり、図6Cは、図6Aに示される6C−6C線の断面図である。
図6BおよびCに示されるように、中間部材150は、一対の側壁部材151および151の高さ方向(減圧流路200の深さ方向)の一方の端部同士を連結する連結部材153をさらに有してもよい。それにより、中間部材150を1つの部材とすることができる。なお、図6BおよびCでは、凸部152が、連結部材153(減圧流路200の天面)に固定されていない例を示しているが、これに限定されず、連結部材153に固定されていてもよい。
また、本実施の形態では、凸部152の形状が略三角柱状であり、凸部152の減圧流路200の天面側の角部および底面側の角部がいずれも面取りされていない例を示したが、これに限定されない。例えば、凸部152の減圧流路200の天面側の角部または底面側の角部のうち少なくとも固定されていないほうの角部が、面取りされていてもよい。すなわち、減圧流路200の灌漑用液体の流れ方向に直交する断面において、凸部152の先端の減圧流路200の天面側の角部または底面側の角部のうち固定されていないほうの角部が面取りされていてもよい。
図7Aは、エミッタ120の平面図(第1エミッタ本体130の平面図)であり、図7Bは、第2エミッタ本体140を外した状態のエミッタ120の底面図(第1エミッタ本体130の底面図)であり、図7Cは、図7Bの点線で囲んだ部分の部分拡大図である。図8Aは、図7Aの8A−8A線の断面図であり、図8Bは、図8Aの点線で囲んだ部分の部分拡大図であり、図8Cは、図7Aの8C−8C線の断面図である。図7A〜Cおよび図8A〜Cに示されるように、凸部152は、減圧流路200の底面側の角部が面取りされている(凸部152は、減圧流路200の底面側の角部に面取り部154を有する)。面取りは、R面取り(面取り後の面が曲面)であってもよいし、C面取り(面取り後の面が平面)であってもよい。このように、凸部152の減圧流路200の底面側の角部が面取りされていることで、凸部152と減圧流路200の底面との間の摩擦を少なくすることができる。それにより、凸部152を、フラッシング時に変形させやすくすることができるだけでなく、フラッシング後に元の形に戻しやすくすることができる。
また、本実施の形態では、第1エミッタ本体130と中間部材150が別体である例を示したが、これに限定されず、第1エミッタ本体130と中間部材150が一体であってもよい。その場合、第1エミッタ本体130と中間部材150の一体物は、可とう性を有する材料で構成される。
また、本実施の形態では、第2エミッタ本体140と中間部材150が別体である例を示したが、これに限定されず、第2エミッタ本体140と中間部材150が一体であってもよい。その場合、第2エミッタ本体140と中間部材150の一体物は、可とう性を有する材料で構成される。
また、本実施の形態では、エミッタ120が、第1エミッタ本体130、第2エミッタ本体140および中間部材150の3つで構成される例を示したが、これに限定されず、第1エミッタ本体130および中間部材150の2つで構成されてもよい。その場合、接続流路210は、第1エミッタ本体130の裏面132に配置された接続溝170とチューブ110の内壁面とにより形成される。減圧流路200は、一対の側壁部材151および151、第1エミッタ本体130の裏面132、およびチューブ110の内壁面により形成される。吐出口220は、第1エミッタ本体130の裏面132に配置された吐出用凹部180とチューブ110の内壁面とにより形成される。
また、本実施の形態では、接続溝170および吐出用凹部180が、第1エミッタ本体130の裏面132にそれぞれ配置される例を示したが、これに限定されず、中間部材150に配置されてもよい。その場合、第1エミッタ本体130の裏面132には、接続溝170、中間部材用凹部(不図示)および吐出用凹部180は配置されなくてもよい。
本発明によれば、高圧水流を付与したときに、流路に堆積した異物を十分に除去することができるエミッタおよび点滴灌漑用チューブを提供することが可能である。したがって、点滴灌漑や耐久試験などの、長期の滴下を要する技術分野への上記エミッタの普及および当該技術分野のさらなる発展が期待される。
100 点滴灌漑用チューブ
110 チューブ
112 吐出口
120 エミッタ
131、141 表面
132、142 裏面
150 中間部材
151 側壁部材
152 凸部
153 連結部材
154 面取り部
170 接続溝
180 吐出用凹部
190 吐出用孔
200 減圧流路
210 接続流路
220 吐出部

Claims (6)

  1. 灌漑用液体を流通させるチューブの内壁面において、前記チューブの内外を連通する吐出口に対応する位置に接合されたときに、前記チューブ内の前記灌漑用液体を前記吐出口から定量的に前記チューブ外に吐出するためのエミッタであって、
    前記灌漑用液体を取り入れるための取水部と、
    前記吐出口に面して配置され、前記灌漑用液体を吐出するための吐出部と、
    前記取水部および前記吐出部を繋ぎ、前記灌漑用液体を流通させる流路と、
    を含み、
    前記流路は、前記灌漑用液体の流れ方向において、両側の側面から交互に突出している複数の凸部を有する減圧流路を含み、
    前記凸部は、可とう性を有する材料で構成されており、かつ0.5MPa以上の圧力でフラッシングを行ったときに変形する、
    エミッタ。
  2. 前記凸部は、前記減圧流路の天面と底面の少なくとも一方に固定されていない、
    請求項1に記載のエミッタ。
  3. 前記エミッタは、
    前記取水部を有する第1エミッタ本体と、
    前記吐出部を有する第2エミッタ本体と、
    前記第1エミッタ本体と前記第2エミッタ本体との間に配置され、前記減圧流路の側面を構成する、可とう性を有する材料で構成された中間部材と
    を有し、
    前記可とう性を有する材料の弾性率は、前記第1エミッタ本体を構成する材料の弾性率および前記第2エミッタ本体を構成する材料の弾性率よりも低い、
    請求項1または2に記載のエミッタ。
  4. 前記減圧流路の前記灌漑用液体の流れ方向に直交する断面において、
    前記凸部の前記減圧流路の天面側の角部または前記凸部の前記減圧流路の底面側の角部のうち固定されていないほうの角部が面取りされている、
    請求項2に記載のエミッタ。
  5. 前記可とう性を有する材料は、低密度ポリエチレン、シリコーン樹脂からなる群より選ばれる、
    請求項1〜4のいずれか一項に記載のエミッタ。
  6. 灌漑用液体を吐出するための吐出口を有するチューブと、
    前記チューブの内壁面の前記吐出口に対応する位置に接合された、請求項1〜5のいずれか一項に記載のエミッタと、
    を有する、点滴灌漑用チューブ。

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