以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
本発明の実施形態の理解を容易にするため、まず、遊技機の機械的構成および電気的構成を簡単に説明し、その後、各基板における具体的な処理を説明する。
図1は、本実施形態の遊技機100の斜視図であり、扉が開放された状態を示している。図示のように、遊技機100は、略矩形状に組まれた四辺によって囲繞空間が形成される外枠102と、この外枠102にヒンジ機構によって開閉自在に取り付けられた中枠104と、この中枠104に、ヒンジ機構によって開閉自在に取り付けられた前枠106と、を備えている。
中枠104は、外枠102と同様に、略矩形状に組まれた四辺によって囲繞空間が形成されており、この囲繞空間に遊技盤108が保持されている。また、前枠106には、ガラス製または樹脂製の透過板110が保持されている。そして、これら中枠104および前枠106を外枠102に対して閉じると、遊技盤108と透過板110とが所定の間隔を維持して略平行に対面するとともに、遊技機100の正面側から、透過板110を介して遊技盤108が視認可能となる。
図2は、遊技機100の正面図であり、図3は、遊技盤108の正面図である。ただし、図2においては、遊技盤108が取り外された状態を示している。図2に示すように、前枠106の下部には、遊技機100の正面側に突出する操作ハンドル112が設けられている。この操作ハンドル112は、遊技者が回転操作可能に設けられており、遊技者が操作ハンドル112を回転させて発射操作を行うと、当該操作ハンドル112の回転角度に応じた強度で、不図示の発射機構によって遊技球が発射される。このようにして発射された遊技球は、図3に示すように、遊技盤108に設けられたレール114a、114b間を上昇して遊技領域116に導かれることとなる。
遊技領域116は、遊技盤108と透過板110との間隔に形成される空間であって、遊技球が流下または転動可能な領域である。遊技盤108には、多数の釘や風車が設けられており、遊技領域116に導かれた遊技球が釘や風車に衝突して、不規則な方向に流下、転動するようにしている。
遊技領域116は、発射機構の発射強度に応じて遊技球の進入度合いを互いに異にする第1遊技領域116aおよび第2遊技領域116bを備えている。第1遊技領域116aは、遊技機100に正対した遊技者から見て遊技領域116の左側に位置し、第2遊技領域116bは、遊技機100に正対した遊技者から見て遊技領域116の右側に位置している。レール114a、114bが遊技領域116の左側にあることから、発射機構によって所定の強度未満の発射強度で発射された遊技球は第1遊技領域116aに進入し、所定の強度以上の発射強度で発射された遊技球は第2遊技領域116bに進入することとなる。
また、遊技領域116には、遊技球が入球可能な一般入賞口118、第1始動口120、第2始動口122が設けられており、これら一般入賞口118、第1始動口120、第2始動口122に遊技球が入球すると、それぞれ所定の賞球が遊技者に払い出される。なお、賞球数は1個以上であれば何個でもよく、また、一般入賞口118、第1始動口120、第2始動口122のそれぞれで払い出す賞球数を異ならせてもよいし、同じ賞球数に設定してもよい。このとき、第1始動口120に遊技球が入球して払い出す賞球数を、第2始動口122に遊技球が入球して払い出す賞球数よりも少なく設定することも可能である。
なお、詳しくは後述するが、第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、予め設けられた複数の特別図柄の中からいずれか1の特別図柄を決定するための抽選が行われる。各特別図柄には、遊技者にとって有利な小当たり遊技の実行可否等が対応付けられている。したがって、遊技者は、第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、所定の賞球を獲得するのと同時に、所定の遊技利益を受ける権利獲得の機会を得ることとなる。
第1始動口120は、遊技盤108に設けられた役物装置Xの内部に設けられている。役物装置Xは、鉛直上方に開口する導入口140を備えており、第1遊技領域116aを流下する遊技球のみが、所定の割合で導入口140から役物装置X内に入球するように構成されている。ただし、第2遊技領域116bを流下する遊技球が導入口140から役物装置X内に入球するように構成してもよい。
役物装置X内には、遊技中、常時左右方向に往復動する可動体142が設けられている。また、役物装置X内であって、導入口140と可動体142との間には、遊技球が通過する複数の転動路が設けられており、導入口140から役物装置X内に入球した遊技球は、いずれかの転動路に振り分けられる。各転動路は、可動体142上に遊技球を排出可能に構成されているが、上記のように、可動体142は左右方向に移動するため、遊技球の落下タイミングによっては、そのまま下方に落下し、役物装置Xから外部に排出される。
可動体142は、皿形状に構成されており、その中央には、上下方向に貫通する貫通孔が形成されている。転動路から可動体142上に落下した遊技球は、可動体142上に滞留した後、貫通孔から下方に落下する。ここで、第1始動口120は、可動体142の下方に設けられており、可動体142が遊技機100の幅方向の略中央に位置したときに、可動体142に形成された貫通孔と、第1始動口120とが鉛直方向に対向する。したがって、可動体142上に滞留した遊技球は、貫通孔から落下するタイミングによって、第1始動口120に入球することとなる。なお、導入口140から役物装置X内に入球した遊技球のうち、第1始動口120に入球しなかった遊技球は、全て、役物装置Xの下方から遊技領域116に排出されることとなる。ここでは、役物装置Xに入球した遊技球が第1始動口120に入球する確率は、約1/20に設定されている。
また、第2始動口122は、第2遊技領域116bに位置しており、第2遊技領域116bを流下する遊技球のみが入球可能であるか、もしくは、第2遊技領域116bに進入した遊技球の方が、第1遊技領域116aに進入した遊技球よりも進入しやすい位置に配置されている。この第2始動口122は、可動片122bを有する始動可変入賞装置によって構成されており、第2始動口122への遊技球の進入容易性が可変するようになっている。具体的には、第2始動口122は、可動片122bが開閉可能に設けられており、この可動片122bが閉状態にあるときには、第2始動口122への遊技球の進入が不可能もしくは困難となっている。
これに対して、第2遊技領域116bに設けられたゲート124を遊技球が通過すると、後述する普通図柄の抽選が行われ、この抽選によって当たりに当選すると、可動片122bが所定時間、開状態に制御される。このように、可動片122bが開状態になると、当該可動片122bが遊技球を第2始動口122に導く受け皿として機能し、第2始動口122への遊技球の入球が容易となる。
さらに、第2遊技領域116bには、第2遊技領域116bを流下する遊技球のみが入球可能であるか、もしくは、第2遊技領域116bに進入した遊技球の方が、第1遊技領域116aに進入した遊技球よりも進入しやすい位置に第1大入賞口126および第2大入賞口128が設けられている。なお、以下では、第1大入賞口126および第2大入賞口128を総称して大入賞口と呼ぶ場合がある。
図4は、第1大入賞口126を説明する図である。第2遊技領域116bには、遊技盤108の正面側に突出する構造物が設けられている。この構造物は、上部に開口が形成されており、この開口が第1大入賞口126となる。構造物の上部には、開閉扉126bが設けられており、通常、図4(a)に示すように、開閉扉126bは、第1大入賞口126を閉鎖する閉状態に維持されている。
開閉扉126bは、遊技機100の上方に臨むようにして、遊技球が転動、流下する遊技領域116に突出している。したがって、開閉扉126bが閉状態に維持されている場合には、遊技領域116(第2遊技領域116b)を流下する遊技球が、開閉扉126b上に落下することとなる。ここで、閉状態に維持された開閉扉126bは、遊技機100の左側が右側よりも僅かに低い位置になるように傾斜している。そのため、開閉扉126bが閉状態にあるときには、図4(a)に矢印で示すように、開閉扉126b上に落下した遊技球が、開閉扉126b上を右方から左方へとゆっくりと転動することになる。
そして、後述の小当たり遊技が実行されると、開閉扉126bは、第1大入賞口126を開放する開状態に変移する。ここで、開閉扉126bは、図4(b)に示すように、遊技機100の正面側に位置する一辺を回転軸として、遊技機100の背面側の一辺を下方側に移動させるように、閉状態から開状態へと変移する。その結果、閉状態から開状態に変移する際に、開閉扉126b上を転動している遊技球が第1大入賞口126内に導かれることとなる。
このように、本実施形態では、開閉扉126bを僅かに傾斜させ、開閉扉126b上を遊技球が転動する時間を長く確保する。そして、開閉扉126bが閉状態から開状態に変移することで、開閉扉126b上を転動している遊技球を第1大入賞口126内に導く。上記の構成により、小当たり遊技中、第2遊技領域116bに遊技球を発射させることにより、確実に第1大入賞口126に遊技球を入球させることが可能となっている。なお、第1大入賞口126に遊技球が入球すると、所定の賞球が遊技者に払い出される。
また、第1大入賞口126内には、特定領域が設けられており、第1大入賞口126に入球した遊技球は、必ず、特定領域に進入するように構成されている。特定領域に遊技球が進入した場合には、所謂二種大当たりとなり、小当たり遊技に続いて大役遊技が実行されることとなる。
図3に戻り、第2大入賞口128は、第1大入賞口126の下方に設けられる。第2大入賞口128は、可動片128bを備えており、通常、可動片128bが閉状態に維持されて第2大入賞口128への遊技球の入球が不可能となっている。一方、上記の大役遊技が実行されると、可動片128bが開状態に制御され、第2大入賞口128への遊技球の入球が可能となる。第2大入賞口128に遊技球が入球すると、所定の賞球が遊技者に払い出される。
遊技領域116の最下部には、一般入賞口118、第1始動口120、第2始動口122、第1大入賞口126、第2大入賞口128のいずれにも入球しなかった遊技球を、遊技領域116から遊技盤108の背面側に排出する排出口130が設けられている。
そして、遊技機100には、図2および図3に示すように、遊技の進行中等に演出を行う演出装置として、液晶表示装置からなる演出表示装置200、可動装置からなる演出役物装置202、さまざまな点灯態様や発光色に制御されるランプからなる演出照明装置204、スピーカからなる音声出力装置206、遊技者の操作を受け付ける演出ボタン208が設けられている。
演出表示装置200は、画像を表示する画像表示部からなる演出表示部200aを備えている。演出表示部200aは、遊技盤108の上部中央において、遊技機100の正面側から視認可能に配置されている。この演出表示部200aには、さまざまな演出用の画像が表示される。演出役物装置202は、演出表示部200aに表示される画像に合わせて作動し、遊技者に期待感を付与する。演出照明装置204は、演出役物装置202や遊技盤108等に設けられており、演出表示部200aに表示される画像等に合わせて、さまざまに点灯制御される。音声出力装置206は、前枠106の上部位置や外枠102の最下部位置に設けられ、演出表示部200aに表示される画像等に合わせて、遊技機100の正面側に向けてさまざまな音声を出力する。
演出ボタン208は、遊技者の押下操作を受け付けるボタンで構成され、遊技機100の幅方向略中央位置であって、かつ、透過板110よりも下方位置に設けられている。この演出ボタン208は、演出表示部200aに表示される画像等に合わせて有効化されるものであり、操作有効時間内に遊技者の操作を受け付けると、当該操作に応じて、さまざまな演出が実行される。
なお、図2に示す符号132は、遊技機100から払い出される賞球や、遊技球貸出装置から貸し出される遊技球が導かれる上皿であり、この上皿132が遊技球で一杯になると、遊技球は下皿134に導かれることとなる。また、この下皿134の底面には、当該下皿134から遊技球を排出するための球抜き孔(不図示)が形成されている。この球抜き孔は、通常、開閉板(不図示)によって閉じられているが、球抜きつまみ134aを押し込ませることにより、当該球抜きつまみ134aと一体となって開閉板がスライドし、球抜き孔から下皿134の下方に遊技球を排出することが可能となっている。
また、図3に示すように、遊技盤108には、遊技領域116の外方であって、かつ、遊技者が視認可能な位置に、第1特別図柄表示器160、第2特別図柄表示器162、第1特別図柄保留表示器164、第2特別図柄保留表示器166、普通図柄表示器168、普通図柄保留表示器170、右打ち報知表示器172が設けられている。これら各表示器160〜172は、遊技に係る種々の状況を表示するための装置であるが、その詳細については後述する。
(制御手段の内部構成)
図5は、遊技機100のブロック図である。
主制御基板300は遊技の基本動作を制御する。この主制御基板300は、メインCPU300a、メインROM300b、メインRAM300cを備えている。メインCPU300aは、各検出スイッチやタイマからの入力信号に基づいて、メインROM300bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、各装置や表示器を直接制御したり、あるいは演算処理の結果に応じて他の基板にコマンドを送信したりする。メインRAM300cは、メインCPU300aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
本実施形態の遊技機100における遊技は、特別遊技と普通遊技とに大別される。そして、主制御基板300のメインROM300bには、特別遊技および普通遊技を進行するための種々のプログラムや、各種の遊技に必要なデータ、テーブルが記憶されている。
上記主制御基板300には、一般入賞口118に遊技球が入球したことを検出する一般入賞口検出スイッチ118s、第1始動口120に遊技球が入球したことを検出する第1始動口検出スイッチ120s、第2始動口122に遊技球が入球したことを検出する第2始動口検出スイッチ122s、ゲート124を遊技球が通過したことを検出するゲート検出スイッチ124s、第1大入賞口126に遊技球が入球したことを検出する第1大入賞口検出スイッチ126s、第1大入賞口126内に設けられた特定領域を遊技球が通過したことを検出する特定領域検出スイッチ127s、第2大入賞口128に遊技球が入球したことを検出する第2大入賞口検出スイッチ128s、導入口140を遊技球が通過したことを検出する演出スイッチ140s、可動体142の位置を検出する位置検出スイッチ142sが接続されており、これら各検出スイッチから主制御基板300に検出信号が入力されるようになっている。なお、位置検出スイッチ142sは、左位置検出スイッチ、中位置検出スイッチ、右位置検出スイッチの3つのスイッチで構成されている。
また、主制御基板300には、第2始動口122の可動片122bを作動する普通電動役物ソレノイド122cと、第1大入賞口126を開閉する開閉扉126bを作動する第1大入賞口ソレノイド126cと、第2大入賞口128を開閉する可動片128bを作動する第2大入賞口ソレノイド128cと、可動体142を作動させる可動体モータ142cと、が接続されており、主制御基板300によって、第2始動口122、第1大入賞口126、第2大入賞口128の開閉制御、ならびに、可動体142の可動制御がなされるようになっている。
さらに、主制御基板300には、第1特別図柄表示器160、第2特別図柄表示器162、第1特別図柄保留表示器164、第2特別図柄保留表示器166、普通図柄表示器168、普通図柄保留表示器170、右打ち報知表示器172が接続されており、主制御基板300によって、これら各表示器の表示制御がなされるようになっている。
また、遊技盤108の背面側にはRAMクリアボタンが設けられている。このRAMクリアボタンには、RAMクリアボタンが押下操作されたことを検出するRAMクリア検出スイッチ174sが設けられている。主制御基板300には、RAMクリア検出スイッチ174sが接続されており、RAMクリア検出スイッチ174sから主制御基板300に検出信号が入力されるようになっている。
なお、遊技機100には、電波を検知する電波検知センサ、磁気を検知する磁気検知センサ、中枠104や前枠106の開放状態を検知する扉開放センサ等、異常または不正の可能性があることを検知する不図示の異常検知センサが複数設けられており、各異常検知センサから主制御基板300に異常検知信号が入力されるように構成されている。
また、主制御基板300には、払出制御基板310および副制御基板330が接続されている。
払出制御基板310は、遊技球を発射させるための制御、および、賞球を払い出すための制御を行う。この払出制御基板310も、CPU、ROM、RAMを備えており、主制御基板300に対して双方向に通信可能に接続されている。この払出制御基板310には遊技情報出力端子板312が接続されており、主制御基板300から出力される遊技進行上の種々の情報が、払出制御基板310および遊技情報出力端子板312を介して、遊技店のホールコンピュータ等に出力されることとなる。
また、払出制御基板310には、貯留部に貯留された遊技球を賞球として遊技者に払い出すための払出モータ314が接続されている。払出制御基板310は、主制御基板300から送信された払出個数指定コマンドに基づいて払出モータ314を制御して所定の賞球を遊技者に払い出すように制御する。このとき、払い出された遊技球数が払出球計数スイッチ316sによって検出され、払い出すべき賞球が遊技者に払い出されたかが把握されるようになっている。
また、払出制御基板310には、下皿134の満タン状態を検出する皿満タン検出スイッチ318sが接続されている。この皿満タン検出スイッチ318sは、賞球として払い出される遊技球を下皿134に導く通路に設けられており、当該通路を遊技球が通過するたびに、遊技球検出信号が払出制御基板310に入力されるようになっている。
そして、下皿134に所定量以上の遊技球が貯留されて満タン状態になると、下皿134に向かう通路内に遊技球が滞留し、皿満タン検出スイッチ318sから払出制御基板310に向けて、遊技球検出信号が連続的に入力される。払出制御基板310は、遊技球検出信号が所定時間連続して入力された場合に、下皿134が満タン状態であると判断し、皿満タンコマンドを主制御基板300に送信する。一方、皿満タンコマンドを送信した後、遊技球検出信号の連続入力が途絶えた場合には、満タン状態が解除されたと判断し、皿満タン解除コマンドを主制御基板300に送信する。
また、払出制御基板310には、発射制御回路320が双方向に通信可能に接続されている。この発射制御回路320は、払出制御基板310から発射制御データを受信すると発射の許可を行う。この発射制御回路320には、操作ハンドル112に設けられ、当該操作ハンドル112に遊技者が触れたことを検出するタッチセンサ112sと、操作ハンドル112の操作角度を検出する操作ボリューム112aと、が接続されている。そして、タッチセンサ112sおよび操作ボリューム112aから信号が入力されると、発射制御回路320において、遊技球発射装置に設けられた発射用ソレノイド112cを通電して遊技球を発射させる制御がなされる。
副制御基板330は、主に遊技中や待機中等の各演出を制御する。この副制御基板330は、サブCPU330a、サブROM330b、サブRAM330c、RTC330dを備えており、主制御基板300に対して、当該主制御基板300から副制御基板330への一方向に通信可能に接続されている。サブCPU330aは、主制御基板300から送信されたコマンドやタイマからの入力信号等に基づいて、サブROM330bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、演出を実行制御する。このとき、サブRAM330cは、サブCPU330aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
具体的には、副制御基板330は、上記演出表示部200aに画像を表示させる画像表示制御を行う。サブROM330bには、演出表示部200aに表示される種々の画像データが多数格納されており、サブCPU330aが、画像データをサブROM330bから不図示のVRAMに読み出して、演出表示部200aの画像表示を制御する。
また、副制御基板330は、演出役物装置202を可動したり演出照明装置204を点灯制御したりするとともに、音声出力装置206から音声を出力させる音声出力制御を行う。さらには、演出ボタン208が押下操作されたことを検出する演出ボタン検出スイッチ208sから操作検出信号が入力された際に、所定の演出を実行する。
なお、各基板には、不図示の電源基板が接続されており、電源基板を介して商用電源から各基板に電力供給がなされている。また、電源基板にはコンデンサからなるバックアップ電源が設けられている。副制御基板330に設けられたRTC330dは、このバックアップ電源から電源供給を受けて現在時刻を計時する。
次に、本実施形態の遊技機100における遊技について、メインROM300bに記憶されている各種テーブルと併せて説明する。
前述したように、本実施形態の遊技機100は、特別遊技と普通遊技の2種類の遊技が並行して進行する。ここでは、特別遊技に対応する遊技状態は1つのみ設けられており、普通遊技に対応する遊技状態として、非時短遊技状態および時短遊技状態が設けられている。
各遊技状態の詳細については後述するが、非時短遊技状態というのは、可動片122bが開状態になりにくく、第2始動口122に遊技球が入球しにくい遊技状態であり、時短遊技状態というのは、非時短遊技状態よりも可動片122bが開状態になりやすく、第2始動口122に遊技球が入球しやすい遊技状態である。なお、遊技機100の初期状態は、非時短遊技状態に設定されている。
遊技者が操作ハンドル112を操作して遊技領域116に遊技球を発射させるとともに、遊技領域116を流下する遊技球が第1始動口120または第2始動口122に入球すると、遊技者に遊技利益を付与するか否かの抽選(以下、「大役抽選」という)が行われる。この大役抽選において、小当たりに当選すると、第1大入賞口126が開放されるとともに当該第1大入賞口126への遊技球の入球が可能となる小当たり遊技が実行される。以下では、大役抽選方法について説明する。
なお、詳しくは後述するが、第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、大役抽選に係る種々の乱数値(小当たり決定乱数、当たり図柄乱数、リーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数、変動パターン乱数)が取得されるとともに、これら各乱数値がメインRAM300cの特図保留記憶領域に記憶される。以下では、第1始動口120に遊技球が入球して特図保留記憶領域に記憶された種々の乱数を総称して特1保留とよび、第2始動口122に遊技球が入球して特図保留記憶領域に記憶された種々の乱数を総称して特2保留と呼ぶ。
メインRAM300cの特図保留記憶領域は、第1特図保留記憶領域と第2特図保留記憶領域とを備えている。第1特図保留記憶領域は、4つの記憶部(第1〜第4記憶部)を有しており、第2特図保留記憶領域は1つの記憶部(第1記憶部)を有している。そして、第1始動口120に遊技球が入球すると、特1保留を第1特図保留記憶領域の第1記憶部から順に記憶し、第2始動口122に遊技球が入球すると、特2保留を第2特図保留記憶領域の第1記憶部に記憶する。
例えば、第1始動口120に遊技球が入球したとき、第1特図保留記憶領域の第1記憶部〜第4記憶部のいずれにも保留が記憶されていない場合には、第1記憶部に特1保留を記憶する。また、例えば、第1記憶部〜第3記憶部に特1保留が記憶されている状態で、第1始動口120に遊技球が入球した場合には、特1保留を第4記憶部に記憶する。また、第2始動口122に遊技球が入球した場合には、第2特図保留記憶領域の第1記憶部に特2保留を記憶する。
ただし、第1特図保留記憶領域に記憶可能な特1保留数(X1)は4つ、第2特図保留記憶領域に記憶可能な特2保留数(X2)は1つに設定されている。したがって、例えば、第1始動口120に遊技球が入球したときに、第1特図保留記憶領域に既に4つの特1保留が記憶されている場合には、当該第1始動口120への遊技球の入球によって新たに特1保留が記憶されることはない。同様に、第2始動口122に遊技球が入球したときに、第2特図保留記憶領域に既に1つの特2保留が記憶されている場合には、当該第2始動口122への遊技球の入球によって新たに特2保留が記憶されることはない。
図6は、小当たり決定乱数判定テーブルを説明する図である。第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、0〜65535の範囲内から1つの小当たり決定乱数が取得される。そして、大役抽選を開始するときに読み出された保留種別に応じて小当たり決定乱数判定テーブルが選択され、当該選択された小当たり決定乱数判定テーブルと取得された小当たり決定乱数とによって大役抽選が行われる。
特1保留について大役抽選を開始する場合には、図6(a)に示すように、特1用小当たり決定乱数判定テーブルが参照される。この特1用小当たり決定乱数判定テーブルによれば、小当たり決定乱数が10001〜12185であった場合に小当たりと判定し、その他の小当たり決定乱数であった場合にはハズレと判定する。したがって、この場合の小当たり確率は約1/30となる。
また、特2保留について大役抽選を開始する場合には、図6(b)に示すように、特2用小当たり決定乱数判定テーブルが参照される。この特2用小当たり決定乱数判定テーブルによれば、小当たり決定乱数が10001〜17280であった場合に小当たりと判定し、その他の小当たり決定乱数であった場合にはハズレと判定する。したがって、この場合の小当たり確率は約1/9となる。このように、小当たりの当選確率は、第1始動口120への遊技球の入球に起因して大役抽選が行われた場合よりも、第2始動口122への遊技球の入球に起因して大役抽選が行われた場合の方が高くなっている。
図7は、当たり図柄乱数判定テーブルを説明する図である。第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、0〜99の範囲内から1つの当たり図柄乱数が取得される。そして、上記の大役抽選により「小当たり」の判定結果が導出された場合に、取得している当たり図柄乱数と当たり図柄乱数判定テーブルとによって、特別図柄の種別が決定される。このとき、特1保留によって「小当たり」に当選した場合には、図7(a)に示すように、特1用の当たり図柄乱数判定テーブルaが選択され、特2保留によって「小当たり」に当選した場合には、図7(b)に示すように、特2用の当たり図柄乱数判定テーブルbが選択される。以下では、当たり図柄乱数によって決定される特別図柄、すなわち、小当たりの判定結果が得られた場合に決定される特別図柄を小当たり図柄と呼び、ハズレの判定結果が得られた場合に決定される特別図柄をハズレ図柄と呼ぶ。
図7(a)に示す特1用の当たり図柄乱数判定テーブルa、および、図7(b)に示す特2用の当たり図柄乱数判定テーブルbによれば、取得した当たり図柄乱数の値に拘わらず、小当たり図柄である特別図柄Aが必ず決定される。一方、大役抽選結果が「ハズレ」であった場合に、当該抽選結果が特1保留によって導出されたときは、抽選を行うことなくハズレ図柄として特別図柄Xが決定され、当該抽選結果が特2保留によって導出されたときは、抽選を行うことなくハズレ図柄として特別図柄Yが決定される。つまり、当たり図柄乱数判定テーブルは、大役抽選結果が「小当たり」であった場合にのみ参照され、大役抽選結果が「ハズレ」であった場合に参照されることはない。なお、ここでは、特1用の当たり図柄乱数判定テーブルa、および、特2用の当たり図柄乱数判定テーブルbにおいて、同一の小当たり図柄が決定されることとした。しかしながら、両テーブルにおいて異なる小当たり図柄が決定されるようにしてもよい。また、複数の小当たり図柄を設けておき、当たり図柄乱数の値に応じて、小当たり図柄の種別が決定されるようにしてもよい。
図8は、リーチグループ決定乱数判定テーブルを説明する図である。このリーチグループ決定乱数判定テーブルは複数設けられており、保留種別や保留数等に応じて、予め設定されたテーブルが選択される。第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、0〜10006の範囲内から1つのリーチグループ決定乱数が取得される。上記のように、大役抽選結果が導出されると、当該大役抽選結果を報知する変動演出パターンを決定する処理が行われる。本実施形態では、大役抽選結果が「ハズレ」であった場合に、変動演出パターンを決定するにあたって、まず、リーチグループ決定乱数とリーチグループ決定乱数判定テーブルとによってグループ種別が決定される。
例えば、特1保留に基づいて「ハズレ」の大役抽選結果が導出された場合において、大役抽選を行うときの特1保留の保留数(以下、単に「保留数」という)が0個であれば、図8(a)に示すように、リーチグループ決定乱数判定テーブル1が選択される。同様に、特1保留に基づいて「ハズレ」の大役抽選結果が導出された場合において、大役抽選を行うときの保留数が1〜2個であれば、図8(b)に示すように、リーチグループ決定乱数判定テーブル2が選択され、保留数が3個であれば、図8(c)に示すように、リーチグループ決定乱数判定テーブル3が選択される。なお、図8において、グループ種別の欄に記載しているグループxは、任意のグループ番号を示している。したがって、取得したリーチグループ決定乱数と、参照するリーチグループ決定乱数判定テーブルの種類とに応じて、グループ種別として種々のグループ番号が決定されることとなる。
なお、大役抽選結果が「小当たり」であった場合には、変動演出パターンを決定するにあたってグループ種別を決定することはない。つまり、リーチグループ決定乱数判定テーブルは、大役抽選結果が「ハズレ」であった場合にのみ参照され、大役抽選結果が「小当たり」であった場合に参照されることはない。
図9は、リーチモード決定乱数判定テーブルを説明する図である。このリーチモード決定乱数判定テーブルは、大役抽選結果が「ハズレ」であった場合に選択されるハズレ時リーチモード決定乱数判定テーブルと、大役抽選結果が「小当たり」であった場合に選択される小当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルとに大別される。なお、ハズレ時リーチモード決定乱数判定テーブルは、上記のように決定されたグループ種別ごとに設けられており、小当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルは、小当たり図柄ごとに設けられている。ここでは、所定のグループx用ハズレ時リーチモード決定乱数判定テーブルの一例を図9(a)に示し、所定の小当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルの一例を図9(b)に示す。
第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、0〜250の範囲内から1つのリーチモード決定乱数が取得される。そして、上記の大役抽選の結果が「ハズレ」であった場合には、図9(a)に示すように、上記のグループ種別の抽選により決定されたグループ種別に対応するハズレ時リーチモード決定乱数判定テーブルが選択され、選択されたハズレ時リーチモード決定乱数判定テーブルとリーチモード決定乱数とに基づいて、変動モード番号が決定される。また、上記の大役抽選の結果が「小当たり」であった場合には、図9(b)に示すように、小当たり図柄に対応する小当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルが選択され、選択された小当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルとリーチモード決定乱数とに基づいて、変動モード番号が決定される。
また、各リーチモード決定乱数判定テーブルにおいては、リーチモード決定乱数に、変動モード番号とともに、後述する変動パターン乱数判定テーブルが対応付けられており、変動モード番号が決定されるのと同時に、変動パターン乱数判定テーブルが決定される。なお、図9において、変動パターン乱数判定テーブルの欄に記載しているテーブルxは、任意のテーブル番号を示している。したがって、取得したリーチグループ決定乱数と、参照するリーチモード決定乱数判定テーブルの種類とに応じて、変動モード番号と、変動パターン乱数判定テーブルのテーブル番号とが決定されることとなる。また、本実施形態において、変動モード番号および後述する変動パターン番号は、16進数で設定されている。以下において、16進数を示す場合には「H」を付するが、図9〜図11に○○Hと記載しているのは、16進数で示される任意の値を示すものである。また、以下では、変動モード番号および変動パターン番号を総称して変動情報と呼ぶ。
以上のように、大役抽選結果が「ハズレ」であった場合には、まず、図8に示すリーチグループ決定乱数判定テーブルとリーチグループ決定乱数とによってグループ種別が決定される。そして、決定されたグループ種別に応じ、図9(a)に示すハズレ時リーチモード決定乱数判定テーブルとリーチモード決定乱数とによって、変動モード番号および変動パターン乱数判定テーブルが決定される。
一方、大役抽選結果が「小当たり」であった場合には、決定された小当たり図柄(特別図柄の種別)に対応する、図9に示すリーチモード決定乱数判定テーブルを参照し、リーチモード決定乱数を用いて、変動モード番号、変動パターン乱数判定テーブルが決定されることとなる。
図10は、変動パターン乱数判定テーブルを説明する図である。ここでは、所定のテーブル番号xの変動パターン乱数判定テーブルxを示すが、変動パターン乱数判定テーブルは、この他にも、テーブル番号ごとに多数設けられている。
第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、0〜238の範囲内から1つの変動パターン乱数が取得される。そして、上記の変動モード番号と同時に決定された変動パターン乱数判定テーブルと、取得した変動パターン乱数とに基づいて、図示のように変動パターン番号が決定される。
このように、大役抽選が行われると、大役抽選結果、決定された図柄種別、保留数、保留種別等に応じて、変動モード番号、変動パターン番号が決定される。これら変動モード番号、変動パターン番号は、変動演出パターンを特定するものであり、そのそれぞれに、変動演出の態様および時間が対応付けられている。
図11は、変動時間決定テーブルを説明する図である。上記のように、変動モード番号が決定されると、図11(a)に示す変動時間1決定テーブルにしたがって変動時間1が決定される。この変動時間1決定テーブルによれば、変動モード番号ごとに変動時間1が対応付けられており、決定された変動モード番号に応じて、対応する変動時間1が決定される。
また、上記のように、変動パターン番号が決定されると、図11(b)に示す変動時間2決定テーブルにしたがって変動時間2が決定される。この変動時間2決定テーブルによれば、変動パターン番号ごとに変動時間2が対応付けられており、決定された変動パターン番号に応じて、対応する変動時間2が決定される。このようにして決定された変動時間1、2の合計時間が、大役抽選結果を報知する変動演出の時間、すなわち、変動時間となる。
以上のようにして変動モード番号が決定されると、当該決定された変動モード番号に対応する変動モードコマンドが副制御基板330に送信され、変動パターン番号が決定されると、当該決定された変動パターン番号に対応する変動パターンコマンドが副制御基板330に送信される。副制御基板330においては、受信した変動モードコマンドに基づいて、主に変動演出の前半の態様が決定され、受信した変動パターンコマンドに基づいて、主に変動演出の後半の態様が決定されることとなる。
図12は、特別電動役物作動ラムセットテーブルを説明する図である。この特別電動役物作動ラムセットテーブルは、小当たり遊技および大役遊技を制御するための各種データが記憶されたものであり、小当たり遊技中および大役遊技中は、この特別電動役物作動ラムセットテーブルを参照して、第1大入賞口ソレノイド126cまたは第2大入賞口ソレノイド128cが通電制御される。
小当たり図柄である特別図柄Aが決定されると、図12に示すように、特別電動役物作動ラムセットテーブルを参照して、第1大入賞口126を所定の開閉パターンで開閉制御する開閉処理が実行される。小当たり遊技は、第1大入賞口126が所定回数開閉される1回のラウンド遊技で構成される。
この特別電動役物作動ラムセットテーブルによれば、オープニング時間(最初のラウンド遊技が開始されるまでの待機時間)、特別電動役物最大作動回数(1回の小当たり遊技および大役遊技中に実行されるラウンド遊技の最大回数)、特別電動役物開閉切替回数(1ラウンド遊技中の第1大入賞口126または第2大入賞口128の開放回数)、ソレノイド通電時間(第1大入賞口ソレノイド126cまたは第2大入賞口ソレノイド128cの通電時間、すなわち、1回の第1大入賞口126または第2大入賞口128の開放時間)、規定数(1回のラウンド遊技における第1大入賞口126または第2大入賞口128への最大入賞可能数)、エンディング時間(小当たり遊技または大役遊技後の待機時間)が、制御データとして図示のように予め記憶されている。
本実施形態では、小当たり図柄である特別図柄Aが決定された場合には、いずれも1回のラウンド遊技で構成される小当たり遊技が実行される。この小当たり遊技では、第1大入賞口126の0.1秒の開放が15回繰り返される。この小当たり遊技は、規定数(10個)の遊技球が第1大入賞口126に入球するか、もしくは、第1大入賞口126が開放されてから所定時間が経過すると終了となる。
また、小当たり遊技中に第1大入賞口126に入球した遊技球が特定領域に進入して、特定領域検出スイッチ127sによって検出されると、二種大当たりとなり、大役遊技が実行される。大役遊技は、小当たり遊技に続いて実行され、2〜16回のラウンド遊技で構成される。この大役遊技を構成する各ラウンド遊技では、第2大入賞口128が1回開放され、第2大入賞口128に規定数(10個)の遊技球が入球するか、もしくは、第2大入賞口128が開放されてから所定時間が経過すると終了となる。
図13は、大役遊技の終了後の遊技状態を設定するための遊技状態設定テーブルを説明する図である。上記のようにして大役遊技が実行されると、大役遊技の終了後の遊技状態が遊技状態設定テーブルに基づいて設定される。本実施形態では、リミッタが設けられており、リミッタの非作動時には、大役遊技の終了後に時短遊技状態に設定されるとともに、時短遊技状態の継続回数(以下、「時短回数」という)が100回に設定される。これは、大役抽選結果が100回確定するまでの間、時短遊技状態が継続することを意味している。ただし、上記した時短回数は1の時短遊技状態における最大継続回数を示すものであり、上記の継続回数に到達するまでの間に二種大当たりに当選した場合には、再度、遊技状態の設定が行われることとなる。
一方、リミッタの作動時には、大役遊技の終了後に非時短遊技状態に設定される。ここで、本実施形態では、非時短遊技状態において小当たりおよび二種大当たりに当選する所謂初当たり時に、リミッタ回数が「3」に設定される。このリミッタ回数は、大役遊技が実行されるたびに減算され、最終的にリミッタ回数が「0」となることをリミッタの作動という。つまり、初当たりを含めて3回の大役遊技が実行されるとリミッタが作動し、以後の遊技状態が非時短遊技状態に設定される。
したがって、初当たり時の大役遊技後には、必ず、時短遊技状態に設定され、この時短遊技状態中に小当たりおよび二種大当たりに当選すると、2回目の大役遊技後に、2度目の時短遊技状態に設定され、この2度目の時短遊技状態中に小当たりおよび二種大当たりに当選すると、3回目の大役遊技後に非時短遊技状態に設定されることとなる。
上記したように、時短遊技状態では、第2始動口122への遊技球の入球が容易となる。第2始動口122への遊技球の入球に起因して実行される大役抽選では、約1/9の確率で小当たりに当選する。時短遊技状態は、大役抽選が100回実行されるまで継続するため、適切に遊技を行っていれば、ほぼ確実に、時短遊技状態中に小当たりに当選する。したがって、本実施形態では、初当たりに当選すると、3回の大役遊技の実行がほぼ確約されることとなる。
また、上記のとおり、本実施形態では特2保留が最大で1つ記憶される。そのため、初当たり後、3回目の大役遊技が終了すると、遊技状態が非時短遊技状態となるが、このときに特2保留が記憶されていると、非時短遊技状態に移行してから最初の大役抽選が特2保留に基づいて実行される。この特2保留に基づく大役抽選によって小当たりに当選するとともに、小当たり遊技において特定領域に遊技球を進入させて二種大当たりに当選すると、再度、初当たりとなり、以後、3回の大役遊技が実行可能となる。
図14は、当たり決定乱数判定テーブルを説明する図である。遊技領域116を流下する遊技球がゲート124を通過すると、第2始動口122の可動片122bを通電制御するか否かが対応付けられた普通図柄の判定処理(以下、「普図抽選」という)が行われる。
なお、詳しくは後述するが、遊技球がゲート124を通過すると、0〜99の範囲内から1つの当たり決定乱数が取得されるとともに、この乱数値がメインRAM300cの普図保留記憶領域に4つを上限として記憶される。つまり、普図保留記憶領域は、当たり決定乱数をセーブする4つの記憶部を備えている。したがって、普図保留記憶領域の4つの記憶部全てに当たり決定乱数が記憶された状態で、遊技球がゲート124を通過した場合には、当該遊技球の通過に基づいて当たり決定乱数が記憶されることはない。以下では、ゲート124を遊技球が通過して普図保留記憶領域に記憶された当たり決定乱数を普図保留とよぶ。
非時短遊技状態において普図抽選を開始する場合には、図14(a)に示すように、非時短遊技状態用当たり決定乱数判定テーブルが参照される。この非時短遊技状態用当たり決定乱数判定テーブルによれば、当たり決定乱数が0であった場合に、普通図柄の種別として当たり図柄が決定され、当たり決定乱数が1〜99であった場合に、普通図柄の種別としてハズレ図柄が決定される。したがって、非時短遊技状態において当たり図柄が決定される確率、すなわち、当選確率は1/100となる。詳しくは後述するが、この普図抽選において当たり図柄が決定されると、第2始動口122の可動片122bが開状態に制御され、ハズレ図柄が決定された場合には、第2始動口122の可動片122bが閉状態に維持される。
また、時短遊技状態において普図抽選を開始する場合には、図14(b)に示すように、時短遊技状態用当たり決定乱数判定テーブルが参照される。この時短遊技状態用当たり決定乱数判定テーブルによれば、当たり決定乱数が0〜98であった場合に、普通図柄の種別として当たり図柄が決定され、当たり決定乱数が99であった場合に、普通図柄の種別としてハズレ図柄が決定される。したがって、時短遊技状態において当たり図柄が決定される確率、すなわち、当選確率は99/100となる。
図15(a)は、普通図柄変動時間データテーブルを説明する図であり、図15(b)は、開閉制御パターンテーブルを説明する図である。上記のように、普図抽選が行われると、普通図柄の変動時間が決定される。普通図柄変動時間データテーブルは、普図抽選によって当たり図柄もしくはハズレ図柄が決定されたときに、当該普通図柄の変動時間を決定する際に参照されるものである。この普通図柄変動時間データテーブルによれば、遊技状態が非時短遊技状態に設定されている場合には変動時間が10秒に決定され、遊技状態が時短遊技状態に設定されている場合には変動時間が1秒に決定される。このようにして変動時間が決定されると、当該決定された時間にわたって普通図柄表示器168が変動表示(点滅表示)される。そして、当たり図柄が決定された場合には普通図柄表示器168が点灯し、ハズレ図柄が決定された場合には普通図柄表示器168が消灯する。
そして、普図抽選によって当たり図柄が決定されるとともに、普通図柄表示器168が点灯した場合には、第2始動口122の可動片122bが、図15(b)に示すように、開閉制御パターンテーブルを参照して通電制御される。なお、実際は、開閉制御パターンテーブルは、遊技状態ごとに設けられており、普通図柄が決定されたときの遊技状態に応じて、対応するテーブルが普通電動役物ソレノイド122cの通電開始時にセットされるが、ここでは、説明の都合上、1つのテーブルに各遊技状態に対応する制御データを示す。
当たり図柄が決定されると、図15(b)に示すように、開閉制御パターンテーブルを参照して第2始動口122が開閉制御される。この開閉制御パターンテーブルによれば、普電開放前時間(第2始動口122の開放が開始されるまでの待機時間)、普通電動役物最大開閉切替回数(第2始動口122の開放回数)、ソレノイド通電時間(第2始動口122の開放回数ごとの普通電動役物ソレノイド122cの通電時間、すなわち、1回の第2始動口122の開放時間)、規定数(第2始動口122の全開放中における第2始動口122への最大入賞可能数)、普電閉鎖有効時間(第2始動口122の各開放間の閉鎖時間、すなわち、休止時間)、普電有効状態時間(第2始動口122の最後の開放終了からの待機時間)、普電終了ウェイト時間(普電有効状態時間の経過後、後述する普通図柄の変動表示が再開されるまでの待機時間)が、第2始動口122の制御データとして、遊技状態ごとに、図示のように予め記憶されている。
このように、非時短遊技状態および時短遊技状態には、それぞれ、第2始動口122を開閉するための開閉制御条件が、遊技進行条件として対応付けられており、時短遊技状態においては、非時短遊技状態よりも第2始動口122に遊技球が入球しやすくなる。つまり、時短遊技状態においては、ゲート124を遊技球が通過する限りにおいて、次々と普図抽選がなされるとともに、第2始動口122が頻繁に開放状態となるため、遊技者は遊技球の費消を低減しながら、大役抽選を行うことが可能となる。
なお、第2始動口122の開閉条件は、普通図柄の当選確率、普通図柄の変動表示の時間、第2始動口122の開放時間の3つの要素を規定するものである。そして、本実施形態では、この3つの要素の全てにおいて、非時短遊技状態よりも時短遊技状態の方を有利に設定することで、時短遊技状態の方が、非時短遊技状態よりも、第2始動口122に遊技球が入球しやすくなるように設定した。しかしながら、上記3つの要素のうち、1つまたは2つの要素について、時短遊技状態の方が、非時短遊技状態よりも有利に設定してもよい。いずれにしても、時短遊技状態の方が非時短遊技状態に比べて、少なくとも1つの要素について有利となることで、総合的に時短遊技状態の方が、非時短遊技状態よりも第2始動口122に遊技球が容易に入球するようにすればよい。つまり、遊技状態が非時短遊技状態に設定されている場合に、第1の条件にしたがって可動片122bが開閉制御され、遊技状態が時短遊技状態に設定されている場合に、第1の条件よりも開状態になりやすい第2の条件にしたがって可動片122bが開閉制御されればよい。
次に、遊技機100における遊技の進行に伴う主制御基板300の主な処理について、フローチャートを用いて説明する。
(主制御基板300のCPU初期化処理)
図16は、主制御基板300におけるCPU初期化処理(S100)を説明するフローチャートである。
電源基板より電源が供給されると、メインCPU300aにシステムリセットが発生し、メインCPU300aは、以下のCPU初期化処理(S100)を行う。
(ステップS100−1)
メインCPU300aは、電源投入に応じて、初期設定処理として、メインROM300bから起動プログラムを読み込むとともに、各種処理を実行するために必要な設定処理を行う。
(ステップS100−3)
メインCPU300aは、タイマカウンタにウェイト処理時間を設定する。
(ステップS100−5)
メインCPU300aは、電源断予告信号を検出しているかを判定する。なお、主制御基板300には、電源断検知回路が設けられており、電源電圧が所定値以下になると、電源断検知回路から電源断予告信号が出力される。電源断予告信号を検出している場合には、上記ステップS100−3に処理を移し、電源断予告信号を検出していない場合には、ステップS100−7に処理を移す。
(ステップS100−7)
メインCPU300aは、上記ステップS100−3で設定したウェイト時間が経過したか否かを判定する。その結果、ウェイト時間が経過したと判定した場合にはステップS100−9に処理を移し、ウェイト時間は経過していないと判定した場合には上記ステップS100−5に処理を移す。
(ステップS100−9)
メインCPU300aは、メインRAM300cへのアクセスを許可するために必要な処理を実行する。
(ステップS100−11)
メインCPU300aは、RAMクリア信号がオンしているか否かを判定する。なお、上記したように、遊技盤108の背面には不図示のRAMクリアボタンが設けられており、このRAMクリアボタンが押圧操作されると、RAMクリア検出スイッチがRAMクリアボタンの押圧操作を検出して、主制御基板300にRAMクリア信号が出力される。ここでは、RAMクリアボタンが押圧操作された状態で電源が投入された場合に、RAMクリア信号がオンしていると判定される。そして、RAMクリア信号がオンしていると判定した場合にはステップS100−13に処理を移し、RAMクリア信号はオンしていないと判定した場合にはステップS100−23に処理を移す。
(ステップS100−13)
メインCPU300aは、メインRAM300cのうち、電源投入時(メインRAM300cをクリアするリセット時)にクリアすべきクリア対象のデータをクリアする初期化処理を行う。
(ステップS100−15)
メインCPU300aは、メインRAM300cがクリアされたことを副制御基板330に伝達するためのサブコマンド(RAMクリア指定コマンド)の送信処理(RAMクリア指定コマンドを送信バッファに格納)を行う。
(ステップS100−17)
メインCPU300aは、メインRAM300cがクリアされたことを払出制御基板310に伝達するための払出コマンド(RAMクリア指定コマンド)の送信処理(RAMクリア指定コマンドを送信バッファに格納)を行う。
(ステップS100−19)
メインCPU300aは、可動体142が左方向に移動する向きに、2秒で1回転の速度で駆動するように可動体モータ142cを通電する可動役物最大駆動処理を行う。
(ステップS100−21)
メインCPU300aは、1.8秒が経過するまで待機するとともに、1.8秒が経過すると、可動体モータ142cの通電を停止させるウェイト処理を行う。なお、上記のように、可動体142は左右方向に往復動するが、2秒で1回転の速度で1.8秒間、可動体モータ142cが通電されると、可動体142は、どこの位置からでも、必ず、移動範囲の最も左側に到達する。
つまり、電源投入時にクリア対象のデータをクリアする初期化処理が行われた場合、可動体142は、電源断時の位置に拘わらず、電源投入時のCPU初期化処理において、必ず、移動範囲の最も左側に位置することとなる。初期化処理が行われた場合には、可動体142の位置を把握することができなくなるが、上記ステップS100−19およびステップS100−21の処理により、電源投入時に可動体142を必ず所定位置に保持することが可能となり、以後の可動体142の位置や動作を適切に管理することが可能となる。
(ステップS100−23)
メインCPU300aは、チェックサムを算出するために必要な処理を実行する。
(ステップS100−25)
メインCPU300aは、上記ステップS100−23で算出したチェックサムが、電源断時に保存されたチェックサムと不一致であるかを判定する。その結果、両者が不一致であると判定した場合にはステップS100−13に処理を移し、両者が不一致ではない(一致する)と判定した場合にはステップS100−27に処理を移す。
(ステップS100−27)
メインCPU300aは、メインRAM300cのうち、電源復帰時(メインRAM300cをクリアせずに、電源断前のデータを維持するとき)にクリアすべきクリア対象のデータをクリアする初期化処理を行う。
(ステップS100−29)
メインCPU300aは、電源断から復帰したことを副制御基板330に伝達するためのサブコマンド(電源復帰指定コマンド)の送信処理(電源復帰指定コマンドを送信バッファに格納)を行う。
(ステップS100−31)
メインCPU300aは、電源断から復帰したことを払出制御基板310に伝達するための払出コマンド(電源復帰指定コマンド)の送信処理(電源復帰指定コマンドを送信バッファに格納)を行う。
(ステップS100−33)
メインCPU300aは、特別図柄の種別を示す電源投入時特図図柄種別指定コマンド、特1保留数(X1)を示す特1保留指定コマンド、特2保留数(X2)を示す特2保留指定コマンド、記憶されている特1保留および特2保留の入賞順序を示す特別図柄入賞順序コマンドを送信するための電源投入時サブコマンドセット処理(特別図柄入賞順序コマンドを送信バッファに格納)を実行する。
(ステップS100−35)
メインCPU300aは、発射許可信号をオフして遊技球の発射を制限する。なお、詳しい説明は省略するが、この発射許可信号は、以後のタイマ割り込み処理において、払出制御基板310との通信が確立したところでオンされる。上記したように、電源投入時には、可動体142が移動範囲の最も左側に位置しており、この位置では、第1始動口120に遊技球が入球することはない。そのため、仮に、電源投入直後に発射された遊技球が可動体142上に落下した場合には、遊技者が損失感を抱いてしまう。そこで、本実施形態では、電源投入後、一定期間、遊技球の発射を制限することで、遊技者に損失感を与えないようにしている。
(ステップS100−37)
メインCPU300aは、タイマ割込みの周期を設定する。
(ステップS100−39)
メインCPU300aは、割込みを禁止するための処理を行う。
(ステップS100−41)
メインCPU300aは、当たり図柄乱数用初期値更新乱数を更新する。なお、当たり図柄乱数用初期値更新乱数は、当たり図柄乱数の初期値および終了値を決定するためのものである。つまり、後述する当たり図柄乱数の更新処理によって当たり図柄乱数が、当たり図柄乱数用初期値更新乱数から、当該当たり図柄乱数用初期値更新乱数−1まで1周すると、当たり図柄乱数は、そのときの当たり図柄乱数用初期値更新乱数に更新されることとなる。
(ステップS100−43)
メインCPU300aは、払出制御基板310から受信した受信データ(主コマンド)を解析し、受信データに応じた種々の処理を実行する。
(ステップS100−45)
メインCPU300aは、送信バッファに格納されているサブコマンドを副制御基板330に送信するための処理を行う。
(ステップS100−47)
メインCPU300aは、割込みを許可するための処理を行う。
(ステップS100−49)
メインCPU300aは、リーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数、変動パターン乱数を更新し、以後、上記ステップS100−39から処理を繰り返す。なお、以下では、変動演出パターンを決定するためのリーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数、変動パターン乱数を総称して変動演出用乱数と呼ぶ。
次に、主制御基板300における割込み処理について説明する。ここでは、電源断時退避処理(XINT割込み処理)およびタイマ割込み処理について説明する。
(主制御基板300の電源断時退避処理(XINT割込み処理))
図17は、主制御基板300における電源断時退避処理(XINT割込み処理)を説明するフローチャートである。メインCPU300aは、電源断検知回路を監視しており、電源電圧が所定値以下になると、CPU初期化処理に割り込んで電源断時退避処理を実行する。
(ステップS300−1)
電源断予告信号が入力されると、メインCPU300aは、レジスタを退避する。
(ステップS300−3)
メインCPU300aは、電源断予告信号をチェックする。
(ステップS300−5)
メインCPU300aは、電源断予告信号を検出しているかを判定する。その結果、電源断予告信号を検出していると判定した場合にはステップS300−11に処理を移し、電源断予告信号を検出していないと判定した場合にはステップS300−7に処理を移す。
(ステップS300−7)
メインCPU300aは、レジスタを復帰させる。
(ステップS300−9)
メインCPU300aは、割込みを許可するための処理を行い、当該電源断時退避処理を終了する。
(ステップS300−11)
メインCPU300aは、出力ポートの出力を停止する出力ポートクリア処理を実行する。
(ステップS300−13)
メインCPU300aは、チェックサムを算出して保存するチェックサム設定処理を実行する。
(ステップS300−15)
メインCPU300aは、メインRAM300cへのアクセスを禁止するために必要なRAMプロテクト設定処理を実行する。
(ステップS300−17)
メインCPU300aは、電源断発生監視時間を設定すべく、ループカウンタのカウンタ値に所定の電源断検出信号検出回数をセットする。
(ステップS300−19)
メインCPU300aは、電源断予告信号をチェックする。
(ステップS300−21)
メインCPU300aは、電源断予告信号を検出しているかを判定する。その結果、電源断予告信号を検出していると判定した場合にはステップS300−17に処理を移し、電源断予告信号を検出していないと判定した場合にはステップS300−23に処理を移す。
(ステップS300−23)
メインCPU300aは、上記ステップS300−17でセットしたループカウンタの値を1減算する。
(ステップS300−25)
メインCPU300aは、ループカウンタのカウンタ値が0でないかを判定する。その結果、カウンタ値が0ではないと判定した場合にはステップS300−19に処理を移し、カウンタ値が0であると判定した場合には上記したCPU初期化処理(ステップS100)に移行する。
なお、実際に電源断が生じた場合には、ステップS300−17〜ステップS300−25をループしている間に遊技機100の稼働が停止する。
(主制御基板300のタイマ割込み処理)
図18は、主制御基板300におけるタイマ割込み処理を説明するフローチャートである。主制御基板300には、所定の周期(本実施形態では4ミリ秒、以下「4ms」という)毎にクロックパルスを発生させるリセット用クロックパルス発生回路が設けられている。そして、リセット用クロックパルス発生回路によって、クロックパルスが発生すると、CPU初期化処理(ステップS100)に割り込んで、以下のタイマ割込み処理が実行される。
(ステップS400−1)
メインCPU300aは、レジスタを退避する。
(ステップS400−3)
メインCPU300aは、割込みを許可するための処理を行う。
(ステップS400−5)
メインCPU300aは、コモン出力バッファにセットされたコモンデータを出力ポートに出力し、第1特別図柄表示器160、第2特別図柄表示器162、第1特別図柄保留表示器164、第2特別図柄保留表示器166、普通図柄表示器168、普通図柄保留表示器170、右打ち報知表示器172を点灯制御するダイナミックポート出力処理を実行する。
(ステップS400−7)
メインCPU300aは、各種の入力ポート情報を読み込み、最新のスイッチ状態を正確に取得するためのポート入力処理を実行する。
(ステップS400−9)
メインCPU300aは、各種タイマカウンタを更新するタイマ更新処理を行う。ここで、各種タイマカウンタは、特に断る場合を除き、当該主制御基板300のタイマ割込み処理の度に減算され、0になると減算を停止する。
(ステップS400−11)
メインCPU300aは、上記ステップS100−41と同様、当たり図柄乱数用初期値更新乱数の更新処理を実行する。
(ステップS400−13)
メインCPU300aは、当たり図柄乱数を更新する処理を行う。具体的には、乱数カウンタを1加算して更新し、加算した結果が乱数範囲の最大値を超えた場合には、乱数カウンタを0に戻し、乱数カウンタが1周した場合には、その時の当たり図柄乱数用初期値更新乱数の値から乱数を更新する。
なお、詳しい説明は省略するが、本実施形態では、小当たり決定乱数および当たり決定乱数は、主制御基板300に内蔵されたハードウェア乱数生成部によって更新されるハードウェア乱数を用いている。ハードウェア乱数生成部は、小当たり決定乱数および当たり決定乱数を、いずれも一定の規則にしたがって更新し、乱数列が一巡するごとに自動的に乱数列を変更するとともに、システムリセット毎にスタート値を変更している。
(ステップS500)
メインCPU300aは、第1始動口検出スイッチ120s、第2始動口検出スイッチ122s、大入賞口兼ゲート検出スイッチ126sから信号の入力があったか否か判定するスイッチ管理処理を実行する。なお、このスイッチ管理処理の詳細については後述する。
(ステップS600)
メインCPU300aは、上記の特別遊技を進行制御するための特別遊技管理処理を実行する。なお、この特別遊技管理処理の詳細については後述する。
(ステップS700)
メインCPU300aは、上記の普通遊技を進行制御するための普通遊技管理処理を実行する。なお、この普通遊技管理処理の詳細については後述する。
(ステップS400−15)
メインCPU300aは、各種エラーの判定およびエラー判定結果に応じた設定を行うためのエラー管理処理を実行する。
(ステップS400−17)
メインCPU300aは、一般入賞口検出スイッチ118s、第1始動口検出スイッチ120s、第2始動口検出スイッチ122s、第1大入賞口検出スイッチ126s、第2大入賞口検出スイッチ128sのチェックを行い、該当する賞球制御用のカウンタ等を加算するための入賞口スイッチ処理を実行する。
(ステップS400−19)
メインCPU300aは、上記ステップS400−17でセットされた賞球制御用のカウンタのカウンタ値等に基づく払出コマンドの作成および送信を行うための払出制御管理処理を実行する。
(ステップS400−21)
メインCPU300aは、遊技情報出力端子板312から外部へ出力する外部情報用の出力データをセットするための外部情報管理処理を実行する。
(ステップS400−23)
メインCPU300aは、可動体142の可動体モータ142cを制御する可動体モータ管理処理を実行する。
(ステップS400−25)
メインCPU300aは、第1特別図柄表示器160、第2特別図柄表示器162、第1特別図柄保留表示器164、第2特別図柄保留表示器166、普通図柄表示器168、普通図柄保留表示器170、右打ち報知表示器172等の各種表示器(LED)を点灯制御するためのコモンデータをコモン出力バッファにセットするLED表示設定処理を実行する。
(ステップS400−27)
メインCPU300aは、普通電動役物ソレノイド122c、第1大入賞口ソレノイド126c、第2大入賞口ソレノイド128cのソレノイド出力イメージを合成し、出力ポートバッファに格納するためのソレノイド出力イメージ合成処理を実行する。
(ステップS400−29)
メインCPU300aは、各出力ポートバッファに格納されたコモン出力バッファの値を出力ポートに出力するためのポート出力処理を実行する。
(ステップS400−31)
メインCPU300aは、レジスタを復帰してタイマ割込み処理を終了する。
以下に、上記したタイマ割込み処理のうち、ステップS500のスイッチ管理処理、ステップS600の特別遊技管理処理、ステップS700の普通遊技管理処理について、詳細に説明する。
図19は、主制御基板300におけるスイッチ管理処理(ステップS500)を説明するフローチャートである。
(ステップS500−1)
メインCPU300aは、ゲート検出スイッチオン検出時であるか、すなわち、ゲート124を遊技球が通過してゲート検出スイッチ124sからの検出信号がオンされたかを判定する。その結果、ゲート検出スイッチオン検出時であると判定した場合にはステップS510に処理を移し、ゲート検出スイッチオン検出時ではないと判定した場合にはステップS500−3に処理を移す。
(ステップS510)
メインCPU300aは、ゲート124への遊技球の通過に基づいてゲート通過処理を実行する。なお、このゲート通過処理の詳細については後述する。
(ステップS500−3)
メインCPU300aは、第1始動口検出スイッチオン検出時であるか、すなわち、第1始動口120に遊技球が入球して第1始動口検出スイッチ120sから検出信号が入力されたかを判定する。その結果、第1始動口検出スイッチオン検出時であると判定した場合にはステップS520に処理を移し、第1始動口検出スイッチオン検出時ではないと判定した場合にはステップS500−5に処理を移す。
(ステップS520)
メインCPU300aは、第1始動口120への遊技球の入球に基づいて第1始動口通過処理を実行する。なお、この第1始動口通過処理の詳細については後述する。
(ステップS500−5)
メインCPU300aは、第2始動口検出スイッチオン検出時であるか、すなわち、第2始動口122に遊技球が入球して第2始動口検出スイッチ122sから検出信号が入力されたかを判定する。その結果、第2始動口検出スイッチオン検出時であると判定した場合にはステップS530に処理を移し、第2始動口検出スイッチオン検出時ではないと判定した場合にはステップS500−7に処理を移す。
(ステップS530)
メインCPU300aは、第2始動口122への遊技球の入球に基づいて第2始動口通過処理を実行する。なお、この第2始動口通過処理の詳細については後述する。
(ステップS500−7)
メインCPU300aは、特定領域検出スイッチオン検出時であるか、すなわち、第1大入賞口126(特定領域)に遊技球が入球して特定領域検出スイッチ127sから検出信号が入力されたかを判定する。その結果、特定領域検出スイッチオン検出時であると判定した場合にはステップS540に処理を移し、特定領域検出スイッチオン検出時ではないと判定した場合には当該スイッチ管理処理を終了する。
(ステップS540)
メインCPU300aは、特定領域への遊技球の進入に基づいて特定領域通過処理を実行し、当該スイッチ管理処理を終了する。なお、この特定領域通過処理の詳細については後述する。
図20は、主制御基板300におけるゲート通過処理(ステップS510)を説明するフローチャートである。
(ステップS510−1)
メインCPU300aは、ハードウェア乱数生成部によって更新された当たり決定乱数をロードする。
(ステップS510−3)
メインCPU300aは、普通図柄保留球数カウンタのカウンタ値が最大値以上であるか、つまり、普通図柄保留球数カウンタのカウンタ値が4以上であるかを判定する。その結果、普通図柄保留球数カウンタのカウンタ値が最大値以上であると判定した場合には当該ゲート通過処理を終了し、普通図柄保留球数カウンタは最大値以上ではないと判定した場合にはステップS510−5に処理を移す。
(ステップS510−5)
メインCPU300aは、普通図柄保留球数カウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新する。
(ステップS510−7)
メインCPU300aは、普図保留記憶領域の4つの記憶部のうち、取得した当たり決定乱数をセーブする対象となる対象記憶部を算定する。
(ステップS510−9)
メインCPU300aは、上記ステップS510−1で取得した当たり決定乱数を、上記ステップS510−7で算定した対象記憶部にセーブする。
(ステップS510−11)
メインCPU300aは、普図保留記憶領域に記憶されている普図保留数を示す普図保留指定コマンドを送信バッファにセットし、当該ゲート通過処理を終了する。
図21は、主制御基板300における第1始動口通過処理(ステップS520)を説明するフローチャートである。
(ステップS520−1)
メインCPU300aは、特別図柄識別値として「00H」をセットする。なお、特別図柄識別値は、保留種別として特1保留および特2保留のいずれであるかを識別するためのもので、特別図柄識別値(00H)は特1保留を示し、特別図柄識別値(01H)は特2保留を示す。
(ステップS520−3)
メインCPU300aは、特別図柄1保留球数カウンタのアドレスをセットする。
(ステップS535)
メインCPU300aは、特別図柄乱数取得処理を実行して、当該第1始動口通過処理を終了する。なお、この特別図柄乱数取得処理は、第2始動口通過処理(ステップS530)と共通のモジュールを利用して実行される。したがって、特別図柄乱数取得処理の詳細は、第2始動口通過処理の説明後に説明する。
図22は、主制御基板300における第2始動口通過処理(ステップS530)を説明するフローチャートである。
(ステップS530−1)
メインCPU300aは、特別図柄識別値として「01H」をセットする。
(ステップS530−3)
メインCPU300aは、特別図柄2保留球数カウンタのアドレスをセットする。
(ステップS535)
メインCPU300aは、後述する特別図柄乱数取得処理を実行する。
(ステップS530−5)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズをロードする。なお、詳しくは後述するが、普通遊技管理フェーズは、普通遊技の実行処理の段階、すなわち、普通遊技の進行状況を示すものであり、普通遊技の実行処理の段階に応じて更新される。
(ステップS530−7)
メインCPU300aは、上記ステップS530−5でロードした普通遊技管理フェーズが「04H」ではないかを判定する。なお、普通遊技管理フェーズの「04H」は、普通電動役物入賞口開放制御処理中であることを示すものである。この普通電動役物入賞口開放制御処理においては、普通電動役物ソレノイド122cが通電されて第2始動口122の可動片122bが開状態に制御されることから、ここでは、第2始動口122が適正に開放され得る状態にあるかを判定することとなる。その結果、普通遊技管理フェーズが「04H」ではないと判定した場合には当該第2始動口通過処理を終了し、普通遊技管理フェーズが「04H」であると判定した場合にはステップS530−9に処理を移す。
(ステップS530−9)
メインCPU300aは、普通電動役物入賞球数カウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新し、当該第2始動口通過処理を終了する。
図23は、主制御基板300における特別図柄乱数取得処理(ステップS535)を説明するフローチャートである。この特別図柄乱数取得処理は、上記した第1始動口通過処理(ステップS520)および第2始動口通過処理(ステップS530)において、共通のモジュールを用いて実行される。
(ステップS535−1)
メインCPU300aは、上記ステップS520−1またはステップS530−1でセットした特別図柄識別値をロードする。
(ステップS535−3)
メインCPU300aは、対象特別図柄保留球数をロードする。ここでは、上記ステップS535−1でロードした特別図柄識別値が「00H」であれば、特別図柄1保留球数カウンタのカウンタ値、すなわち、特1保留数をロードする。また、上記ステップS535−1でロードした特別図柄識別値が「01H」であれば、特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値、すなわち、特2保留数をロードする。
(ステップS535−5)
メインCPU300aは、ハードウェア乱数生成部によって更新された小当たり決定乱数をロードする。
(ステップS535−7)
メインCPU300aは、上記ステップS535−3でロードした対象特別図柄保留球数が上限値以上であるかを判定する。その結果、上限値以上であると判定した場合には、ステップS535−23に処理を移し、上限値以上ではないと判定した場合には、ステップS535−9に処理を移す。なお、ここでは、特別図柄識別値が「00H」である場合、つまり、特1保留が記憶された場合には、特1保留数が4以上であるかを判定し、特別図柄識別値が「01H」である場合、つまり、特2保留が記憶された場合には、特2保留数が1以上であるかを判定する。
(ステップS535−9)
メインCPU300aは、対象特別図柄保留球数カウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新する。
(ステップS535−11)
メインCPU300aは、取得した小当たり決定乱数をセーブする対象となる対象記憶部を算定する。
(ステップS535−13)
メインCPU300aは、上記ステップS535−5でロードした小当たり決定乱数、上記ステップS400−13で更新された当たり図柄乱数、上記ステップS100−49で更新されたリーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数、変動パターン乱数を取得し、上記ステップS535−11で算定した対象記憶部に格納する。
(ステップS535−15)
メインCPU300aは、特図保留記憶領域に記憶されている特1保留および特2保留の入賞順序を更新して記憶する特別図柄保留球入賞順序設定処理を行う。
(ステップS535−17)
メインCPU300aは、上記ステップS535−13で対象記憶部に格納した各種の乱数に基づいて、大役仮抽選、当たり図柄仮決定、変動情報仮決定をする取得時演出判定処理を実行する。この取得時演出判定処理では、新たに記憶された保留が読み出された際に決定される変動情報を示す先読み指定コマンドを副制御基板330に送信する。
(ステップS535−19)
メインCPU300aは、特別図柄1保留球数カウンタおよび特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値をロードする。
(ステップS535−21)
メインCPU300aは、上記ステップS535−17でロードしたカウンタ値に基づいて、特図保留指定コマンドを送信バッファにセットする。ここでは、特別図柄1保留球数カウンタのカウンタ値(特1保留数)に基づいて特図1保留指定コマンドをセットし、特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値(特2保留数)に基づいて特図2保留指定コマンドをセットする。これにより、特1保留または特2保留が記憶されるたびに、特1保留数および特2保留数が副制御基板330に伝達されることとなる。
(ステップS535−23)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズをロードする。
(ステップS535−25)
メインCPU300aは、上記ステップS535−23でロードした普通遊技管理フェーズを確認し、後述する普通電動役物入賞口開放制御状態未満であるかを判定する。その結果、普通電動役物入賞口開放制御状態未満であると判定した場合にはステップS535−27に処理を移し、普通電動役物入賞口開放制御状態未満ではないと判定した場合には当該特別図柄乱数取得処理を終了する。
(ステップS535−27)
メインCPU300aは、異常入賞があったか否かを判定するとともに、異常入賞があったと判定した場合には、所定の処理を行う始動口異常入賞エラー処理を実行し、当該特別図柄乱数取得処理(ステップS535)を終了する。
図24は、上記ステップS540の特定領域通過処理を説明するフローチャートである。
(ステップS540−1)
メインCPU300aは、上記ステップS500−7で特定領域検出スイッチオン検出時であると判定した場合には、有効期間フラグがオンしているか否かを判定する。その結果、有効期間フラグがオンしていると判定した場合にはステップS540−3に処理を移し、有効期間フラグはオンしていないと判定した場合にはステップS540−9に処理を移す。
なお、詳しくは後述するが、この有効期間フラグは、特定領域への遊技球の進入を有効なものとみなすか否かを判断するためのものであり、本実施形態においては、小当たり遊技の開始時にオンされ、小当たり遊技の終了時から一定時間経過した後にオフされる。ただし、第1大入賞口検出スイッチ126sによる遊技球の検出から所定時間の経過を契機として有効期間フラグをオンするとしてもよい。
(ステップS540−3)
上記ステップS540−1において、有効期間フラグがオンしていると判定した場合には、メインCPU300aは、特定領域進入フラグがオンしているかを判定する。なお、特定領域進入フラグは、特定領域に遊技球が既に有効に進入したことを識別するものである。特定領域進入フラグがオンしていると判定した場合には当該特定領域通過処理を終了し、特定領域進入フラグはオンしていないと判定した場合にはステップS540−5に処理を移す。
(ステップS540−5)
メインCPU300aは、特定領域進入フラグをオンする。
(ステップS540−7)
メインCPU300aは、特定領域に遊技球が有効に進入したことを副制御基板330に伝達すべく、特定領域進入コマンドを送信バッファにセットし、当該特定領域通過処理を終了する。
(ステップS540−9)
メインCPU300aは、所定のエラー処理を実行する。
(ステップS540−11)
メインCPU300aは、エラーが検出されたことを示すエラーコマンドを送信バッファにセットし、当該特定領域通過処理を終了する。
図25は、特別遊技管理フェーズを説明する図である。既に説明したとおり、本実施形態では、第1始動口120または第2始動口122への遊技球の入球を契機とする特別遊技と、ゲート124への遊技球の通過を契機とする普通遊技とが、同時並行して進行する。特別遊技に係る処理は、段階的に、かつ、繰り返し実行されるが、主制御基板300では、こうした特別遊技に係る各処理を特別遊技管理フェーズによって管理している。
図25に示すように、メインROM300bには、特別遊技を実行制御するための複数の特別遊技制御モジュールが格納されており、これら特別遊技制御モジュールごとに、特別遊技管理フェーズが対応付けられている。具体的には、特別遊技管理フェーズが「00H」である場合には、「特別図柄変動待ち処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特別遊技管理フェーズが「01H」である場合には、「特別図柄変動中処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特別遊技管理フェーズが「02H」である場合には、「特別図柄停止図柄表示処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特別遊技管理フェーズが「03H」である場合には、「大入賞口開放前処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特別遊技管理フェーズが「04H」である場合には、「大入賞口開放制御処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特別遊技管理フェーズが「05H」である場合には、「大入賞口閉鎖有効処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特別遊技管理フェーズが「06H」である場合には、「大入賞口終了ウェイト処理」を実行するためのモジュールがコールされる。
図26は、主制御基板300における特別遊技管理処理(ステップS600)を説明するフローチャートである。
(ステップS600−1)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズをロードする。
(ステップS600−3)
メインCPU300aは、上記ステップS600−1でロードした特別遊技管理フェーズに対応する特別遊技制御モジュールを選択する。
(ステップS600−5)
メインCPU300aは、上記ステップS600−3で選択した特別遊技制御モジュールをコールして処理を開始する。
(ステップS600−7)
メインCPU300aは、特別遊技の制御時間を管理する特別遊技タイマをロードし、当該特別遊技管理処理を終了する。
図27は、主制御基板300における特別図柄変動待ち処理を説明するフローチャートである。この特別図柄変動待ち処理は、特別遊技管理フェーズが「00H」であった場合に実行される。
(ステップS610−1)
メインCPU300aは、特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値、すなわち、特2保留数(X2)が「1」以上であるかを判定する。その結果、特2保留数(X2)が「1」以上であると判定した場合にはステップS610−7に処理を移し、特2保留数(X2)は「1」以上ではないと判定した場合にはステップS610−3に処理を移す。
(ステップS610−3)
メインCPU300aは、特別図柄1保留球数カウンタのカウンタ値、すなわち、特1保留数(X1)が「1」以上であるかを判定する。その結果、特1保留数(X1)が「1」以上であると判定した場合にはステップS610−7に処理を移し、特1保留数(X1)は「1」以上ではないと判定した場合にはステップS610−5に処理を移す。
(ステップS610−5)
メインCPU300aは、客待ちコマンドを送信バッファにセットするとともに、客待ち状態に設定するための客待ち設定処理を実行し、当該特別図柄変動待ち処理を終了する。
(ステップS610−7)
メインCPU300aは、第2特図保留記憶領域の第1記憶部に記憶されている特2保留、または、第1特図保留記憶領域の第1記憶部〜第4記憶部に記憶されている特1保留を、1つ序数の小さい記憶部にブロック転送する。具体的には、上記ステップS610−3において、特別図柄1保留球数が「1」以上であると判定した場合には、第1特図保留記憶領域の第2記憶部〜第4記憶部に記憶されている特1保留を、第1記憶部〜第3記憶部に転送する。また、メインRAM300cには、処理対象となる第0記憶部が設けられており、第1記憶部に記憶されている特1保留または特2保留を、第0記憶部にブロック転送する。なお、この特別図柄記憶エリアシフト処理においては、第0記憶部に転送された保留種別に対応する対象特別図柄保留球数カウンタのカウンタ値を「1」減算するとともに、特1保留または特2保留が「1」減算したことを示す、保留減指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS610−9)
メインCPU300aは、第0記憶部に転送された小当たり決定乱数、保留種別をロードし、対応する小当たり決定乱数判定テーブルを選択して大役抽選を行い、その抽選結果を記憶する特別図柄当たり判定処理を実行する。
(ステップS610−11)
メインCPU300aは、特別図柄を決定するための特別図柄図柄判定処理を実行する。ここでは、上記ステップS610−9の大役抽選の結果が小当たりであった場合には、第0記憶部に転送された当たり図柄乱数、保留種別をロードし、対応する当たり図柄乱数判定テーブルを選択して特別図柄判定データを抽出し、抽出した特別図柄判定データ(小当たり図柄の種別)をセーブする。また、上記ステップS610−9の大役抽選の結果がハズレであった場合には、保留種別に対応するハズレ用の特別図柄判定データ(ハズレ図柄の種別)をセーブする。このようにして、特別図柄判定データをセーブしたら、当該特別図柄判定データに対応する図柄種別指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS610−13)
メインCPU300aは、上記ステップS610−11で抽出した特別図柄判定データに対応する特別図柄停止図柄番号をセーブする。なお、第1特別図柄表示器160および第2特別図柄表示器162は、それぞれ7セグで構成されており、7セグを構成する各セグメントには番号(カウンタ値)が対応付けられている。ここで決定する特別図柄停止図柄番号は、最終的に点灯するセグメントの番号(カウンタ値)を示すものである。
(ステップS611)
メインCPU300aは、変動モード番号および変動パターン番号を決定する特別図柄変動番号決定処理を実行する。この特別図柄変動番号決定処理の詳細は後述する。
(ステップS610−15)
メインCPU300aは、上記ステップS611で決定された変動モード番号および変動パターン番号をロードするとともに、変動時間決定テーブルを参照して、変動時間1および変動時間2を決定する。そして、決定した変動時間1、2の合計時間を、特別図柄変動タイマにセットする。
(ステップS610−17)
メインCPU300aは、メインRAM300cの予備領域に、小当たり図柄の種別(特別図柄判定データ)等を記憶する予備領域設定処理を行う。
(ステップS610−19)
メインCPU300aは、第1特別図柄表示器160または第2特別図柄表示器162において、特別図柄の変動表示を開始するために、特別図柄表示図柄カウンタを設定する処理を実行する。第1特別図柄表示器160および第2特別図柄表示器162を構成する7セグの各セグメントにはカウンタ値が対応付けられており、特別図柄表示図柄カウンタに設定されたカウンタ値に対応するセグメントが点灯制御される。ここでは、特別図柄の変動表示の開始時に点灯させるセグメントに対応するカウンタ値が特別図柄表示図柄カウンタに設定されることとなる。なお、特別図柄表示図柄カウンタは、第1特別図柄表示器160に対応する特別図柄1表示図柄カウンタと、第2特別図柄表示器162に対応する特別図柄2表示図柄カウンタとが別個に設けられており、ここでは、保留種別に対応するカウンタにカウンタ値が設定される。
(ステップS610−21)
メインCPU300aは、特別図柄1保留球数カウンタおよび特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値をロードし、特図保留指定コマンドを送信バッファにセットする。ここでは、特別図柄1保留球数カウンタのカウンタ値(特1保留数)に基づいて特図1保留指定コマンドをセットし、特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値(特2保留数)に基づいて特図2保留指定コマンドをセットする。また、ここでは、上記ステップS610−7で記憶した特1保留および特2保留の入賞順序に対応する特別図柄入賞順序コマンドを送信バッファにセットする。これにより、特1保留または特2保留が消化されるたびに、特1保留数および特2保留数、ならびに、これら各保留の入賞順序が副制御基板330に伝達されることとなる。
(ステップS610−23)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「01H」に更新し、当該特別図柄変動待ち処理を終了する。
図28は、主制御基板300における特別図柄変動番号決定処理を説明するフローチャートである。
(ステップS611−1)
メインCPU300aは、上記ステップS610−9における大役抽選の結果が小当たりであるかを判定する。その結果、小当たりであると判定した場合にはステップS611−3に処理を移し、小当たりではない(ハズレである)と判定した場合にはステップS611−5に処理を移す。
(ステップS611−3)
メインCPU300aは、小当たり図柄の種別に対応するリーチモード決定乱数判定テーブルをセットする。
(ステップS611−5)
メインCPU300aは、読み出した保留の保留種別が特2保留である場合には、特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値を確認し、読み出した保留の保留種別が特1保留である場合には、特別図柄1保留球数カウンタのカウンタ値を確認する。
(ステップS611−7)
メインCPU300aは、上記ステップS611−5で確認した保留数、保留種別に基づいて、対応するリーチグループ決定乱数判定テーブルをセットする。そして、セットしたリーチグループ決定乱数判定テーブルと、上記ステップS610−7で第0記憶部に転送したリーチグループ決定乱数とに基づいて、リーチグループ(グループ種別)を決定する。
(ステップS611−9)
メインCPU300aは、上記ステップS611−7で決定されたグループ種別に対応するハズレ時リーチモード決定乱数判定テーブルをセットする。
(ステップS611−11)
メインCPU300aは、上記ステップS611−3または上記ステップS611−9でセットしたリーチモード決定乱数判定テーブルと、上記ステップS610−7で第0記憶部に転送したリーチモード決定乱数とに基づいて、変動モード番号を決定する。また、ここでは、変動モード番号とともに、変動パターン乱数判定テーブルが決定される。
(ステップS611−13)
メインCPU300aは、上記ステップS611−11で決定した変動モード番号に対応する変動モードコマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS611−15)
メインCPU300aは、上記ステップS611−11で決定した変動パターン乱数判定テーブルと、上記ステップS610−7で第0記憶部に転送した変動パターン乱数とに基づいて、変動パターン番号を決定する。
(ステップS611−17)
メインCPU300aは、上記ステップS611−15で決定した変動パターン番号に対応する変動パターンコマンドを送信バッファにセットして、当該特別図柄変動番号決定処理を終了する。
図29は、主制御基板300における特別図柄変動中処理を説明するフローチャートである。この特別図柄変動中処理は、特別遊技管理フェーズが「01H」であった場合に実行される。
(ステップS620−1)
メインCPU300aは、特別図柄変動ベースカウンタを更新する処理を実行する。なお、特別図柄変動ベースカウンタは、所定周期(例えば100ms)で1周するようにカウンタ値が設定される。具体的には、特別図柄変動ベースカウンタのカウンタ値が「0」であった場合には、所定のカウンタ値(例えば25)がセットされ、カウンタ値が「1」以上であった場合には、現在のカウンタ値から「1」減算した値にカウンタ値を更新する。
(ステップS620−3)
メインCPU300aは、上記ステップS620−1で更新した特別図柄変動ベースカウンタのカウンタ値が「0」であるかを判定する。その結果、カウンタ値が「0」であった場合にはステップS620−5に処理を移し、カウンタ値が「0」ではなかった場合にはステップS620−9に処理を移す。
(ステップS620−5)
メインCPU300aは、上記ステップS610−15で設定された特別図柄変動タイマのタイマ値を所定値減算する特別図柄変動タイマ更新処理を行う。
(ステップS620−7)
メインCPU300aは、上記ステップS620−5で更新した特別図柄変動タイマのタイマ値が「0」であるかを判定する。その結果、タイマ値が「0」であった場合にはステップS620−15に処理を移し、タイマ値が「0」ではなかった場合にはステップS620−9に処理を移す。
(ステップS620−9)
メインCPU300aは、第1特別図柄表示器160および第2特別図柄表示器162を構成する7セグの各セグメントの点灯時間を計時する特別図柄表示タイマを更新する。具体的には、特別図柄表示タイマのタイマ値が「0」であった場合には、所定のタイマ値がセットされ、タイマ値が「1」以上であった場合には、現在のタイマ値から「1」減算した値にタイマ値を更新する。
(ステップS620−11)
メインCPU300aは、特別図柄表示タイマのタイマ値が「0」であるかを判定する。その結果、特別図柄表示タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS620−13に処理を移し、特別図柄表示タイマのタイマ値が「0」でないと判定した場合には当該特別図柄変動中処理を終了する。
(ステップS620−13)
メインCPU300aは、更新対象の特別図柄表示図柄カウンタのカウンタ値を更新し、当該特別図柄変動中処理を終了する。これにより、7セグを構成する各セグメントが、所定時間おきに順次点灯することとなる。
(ステップS620−15)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「02H」に更新する。
(ステップS620−17)
メインCPU300aは、対象の特別図柄表示図柄カウンタに、上記ステップS610−13で決定した特別図柄停止図柄番号(カウンタ値)をセーブする。これにより、第1特別図柄表示器160または第2特別図柄表示器162に、決定された特別図柄が停止表示されることとなる。
(ステップS620−19)
メインCPU300aは、第1特別図柄表示器160または第2特別図柄表示器162に特別図柄が停止表示されたことを示す特図停止指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS620−21)
メインCPU300aは、特別図柄を停止表示する時間である特別図柄変動停止時間を特別遊技タイマにセットし、当該特別図柄変動中処理を終了する。
図30は、主制御基板300における特別図柄停止図柄表示処理を説明するフローチャートである。この特別図柄停止図柄表示処理は、特別遊技管理フェーズが「02H」であった場合に実行される。
(ステップS630−1)
メインCPU300aは、上記ステップS620−21でセットした特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、特別遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合には当該特別図柄停止図柄表示処理を終了し、特別遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS630−3に処理を移す。
(ステップS630−3)
メインCPU300aは、大役抽選の結果を確認する。
(ステップS630−5)
メインCPU300aは、大役抽選の結果が小当たりであるかを判定する。その結果、小当たりであると判定した場合にはステップS630−21に処理を移し、小当たりではないと判定した場合にはステップS630−7に処理を移す。
(ステップS630−7)
メインCPU300aは、遊技状態が非時短遊技状態であるか時短遊技状態であるかを識別するための普通図柄時短状態フラグをロードして、現在の遊技状態が非時短遊技状態であるかを判定する。その結果、非時短遊技状態であると判定した場合にはステップS630−17に処理を移し、非時短遊技状態ではないと判定した場合にはステップS630−9に処理を移す。
(ステップS630−9)
メインCPU300aは、回数切り管理処理を実行する。ここでは、時短回数切りカウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値から「1」減算した値に更新する。なお、時短回数切りカウンタを更新した結果、カウンタ値が「0」になった場合には、非時短遊技状態に対応する普通図柄時短状態フラグをセットする。これにより、時短遊技状態において、二種大当たりに当選することなく、特別図柄が所定回数確定したところで、遊技状態が非時短遊技状態に移行することとなる。なお、本実施形態では、特別図柄変動停止時間(確定時間)が経過したときに回数切り管理処理を行うこととしているが、特別図柄変動停止時間(確定時間)の設定時、つまり、変動時間の経過時(図29のステップS620−15以降)に回数切り管理処理を行ってもよい。
(ステップS630−11)
メインCPU300aは、上記ステップS630−9において、遊技状態が非時短遊技状態に変更されたかを判定する。その結果、非時短遊技状態に変更されたと判定した場合にはステップS630−13に処理を移し、非時短遊技状態に変更されていないと判定した場合にはステップS630−15に処理を移す。
(ステップS630−13)
メインCPU300aは、リミッタ回数を計数するリミッタ作動カウンタのカウンタ値(R)をリセットする。
(ステップS630−15)
メインCPU300aは、上記ステップS630−9で更新した時短回数を副制御基板330に伝達するための回数コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS630−17)
メインCPU300aは、特別図柄が確定したときの遊技状態を示す特図確定時遊技状態確認指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS630−19)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「00H」に更新し、当該特別図柄停止図柄表示処理を終了する。これにより、1の保留に基づく特別遊技管理処理が終了し、特1保留または特2保留が記憶されている場合には、次の保留に基づく特別図柄の変動表示を開始するための処理が行われることとなる。
(ステップS630−21)
メインCPU300aは、普通図柄時短状態フラグをロードして、現在の遊技状態を小当たり当選時の遊技状態として記憶する。
(ステップS630−23)
メインCPU300aは、上記ステップS630−9と同様に、回数切り管理処理を実行する。
(ステップS630−25)
メインCPU300aは、確定した特別図柄の種別に応じて、特別電動役物作動ラムセットテーブルのデータをセットする。
(ステップS630−27)
メインCPU300aは、特別電動役物最大作動回数設定処理を行う。具体的には、上記ステップS630−25でセットしたデータを参照し、特別電動役物最大作動回数カウンタに、カウンタ値として所定数(特別図柄の種別に対応するカウンタ値=ラウンド数)をセットする。なお、ここでは、特別電動役物最大作動回数カウンタに「16」をセットする。また、ここでは、小当たり遊技の開始に伴って、この特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値をリセット(「0」に更新)する処理が併せて実行される。なお、ここでは小当たり図柄の確定時に特別電動役物最大作動回数設定処理を実行することとしたが、特別電動役物最大作動回数設定処理は、二種大当たり時に行ってもよい。
(ステップS630−29)
メインCPU300aは、上記ステップS630−25でセットしたデータを参照し、特別遊技タイマに、タイマ値として所定のオープニング時間をセーブする。
(ステップS630−31)
メインCPU300aは、小当たり遊技の開始を副制御基板330に伝達するためのオープニング指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS630−33)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「03H」に更新して、当該特別図柄停止図柄表示処理を終了する。これにより、小当たり遊技が開始されることとなる。
図31は、主制御基板300における大入賞口開放前処理を説明するフローチャートである。この大入賞口開放前処理は、特別遊技管理フェーズが「03H」であった場合に実行される。
(ステップS640−1)
メインCPU300aは、特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、特別遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合には当該大入賞口開放前処理を終了し、特別遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS640−3に処理を移す。
(ステップS640−3)
メインCPU300aは、特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新する。
(ステップS640−5)
メインCPU300aは、大入賞口の開放開始(ラウンド遊技の開始)を副制御基板330に伝達するための大入賞口開放指定コマンドを送信バッファにセットする。なお、この大入賞口開放指定コマンドは、ラウンド遊技の回数ごとに設けられており、ここでは、これから開始されるラウンド遊技の回数に対応するコマンドがセットされることとなる。
(ステップS641)
メインCPU300aは、大入賞口開閉切替処理を実行する。この大入賞口開閉切替処理については後述する。
(ステップS640−7)
メインCPU300aは、特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値に基づいて、開始するラウンド遊技が1回目のラウンド遊技であるか、すなわち、小当たり遊技の開始であるかを判定する。その結果、1回目のラウンド遊技を開始すると判定した場合はステップS640−9に処理を移し、開始するラウンド遊技は1回目のラウンド遊技ではないと判定した場合にはステップS640−11に処理を移す。
(ステップS640−9)
メインCPU300aは、有効期間フラグをオンする。これにより、1回目のラウンド遊技の開始に伴って、特定領域への遊技球の進入が有効化される。
(ステップS640−11)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「04H」に更新し、当該大入賞口開放前処理を終了する。
図32は、主制御基板300における大入賞口開閉切替処理を説明するフローチャートである。
(ステップS641−1)
メインCPU300aは、特別電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が、特別電動役物開閉切替回数(1回のラウンド遊技中における大入賞口の開閉回数)の上限値であるかを判定する。その結果、カウンタ値が上限値であると判定した場合には当該大入賞口開閉切替処理を終了し、カウンタ値は上限値ではないと判定した場合にはステップS641−3に処理を移す。
(ステップS641−3)
メインCPU300aは、特別電動役物作動ラムセットテーブルのデータを参照し、特別電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値に基づいて、第1大入賞口ソレノイド126cまたは第2大入賞口ソレノイド128cを通電制御するためのソレノイド制御データ、ならびに、第1大入賞口ソレノイド126cまたは第2大入賞口ソレノイド128cの通電時間もしくは通電停止時間であるタイマデータを抽出する。
(ステップS641−5)
メインCPU300aは、上記ステップS641−3で抽出したソレノイド制御データに基づいて、第1大入賞口ソレノイド126cまたは第2大入賞口ソレノイド128cの通電を開始するか、もしくは、第1大入賞口ソレノイド126cまたは第2大入賞口ソレノイド128cの通電を停止するための大入賞口ソレノイド通電制御処理を実行する。この大入賞口ソレノイド通電制御処理の実行により、上記ステップS400−27およびステップS400−29において、第1大入賞口ソレノイド126cまたは第2大入賞口ソレノイド128cの通電開始もしくは通電停止の制御がなされることとなる。
(ステップS641−7)
メインCPU300aは、上記ステップS641−3で抽出したタイマデータに基づくタイマ値を、特別遊技タイマにセーブする。なお、ここで特別遊技タイマにセーブされるタイマ値は、第1大入賞口126または第2大入賞口128の1回の最大開放時間となる。
(ステップS641−9)
メインCPU300aは、第1大入賞口ソレノイド126cまたは第2大入賞口ソレノイド128cの通電開始状態か、すなわち、上記ステップS641−5において、第1大入賞口ソレノイド126cまたは第2大入賞口ソレノイド128cの通電を開始する制御処理がなされたかを判定する。その結果、通電開始状態であると判定した場合にはステップS641−11に処理を移し、通電開始状態ではないと判定した場合には当該大入賞口開閉切替処理を終了する。
(ステップS641−11)
メインCPU300aは、特別電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新し、当該大入賞口開閉切替処理を終了する。
図33は、主制御基板300における大入賞口開放制御処理を説明するフローチャートである。この大入賞口開放制御処理は、特別遊技管理フェーズが「04H」であった場合に実行される。
(ステップS650−1)
メインCPU300aは、上記ステップS641−7でセーブした特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、特別遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合にはステップS650−5に処理を移し、特別遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS650−3に処理を移す。
(ステップS650−3)
メインCPU300aは、特別電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が、特別電動役物開閉切替回数の上限値であるかを判定する。その結果、カウンタ値が上限値であると判定した場合にはステップS650−7に処理を移し、カウンタ値は上限値ではないと判定した場合にはステップS641に処理を移す。
(ステップS641)
上記ステップS650−3において、特別電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が、特別電動役物開閉切替回数の上限値ではないと判定した場合には、メインCPU300aは、上記ステップS641の処理を実行する。
(ステップS650−5)
メインCPU300aは、大入賞口入賞球数カウンタのカウンタ値が規定数に到達していないか、すなわち、大入賞口に、1ラウンド中の最大入賞可能数と同数の遊技球が入球していないかを判定する。その結果、規定数に到達していないと判定した場合には当該大入賞口開放制御処理を終了し、規定数に到達したと判定した場合にはステップS650−7に処理を移す。
(ステップS650−7)
メインCPU300aは、第1大入賞口ソレノイド126cまたは第2大入賞口ソレノイド128cの通電を停止して第1大入賞口126または第2大入賞口128を閉鎖するために必要な大入賞口閉鎖処理を実行する。これにより、第1大入賞口126または第2大入賞口128が閉鎖状態となる。
(ステップS650−9)
メインCPU300aは、大入賞口閉鎖有効時間を特別遊技タイマにセーブする。
(ステップS650−11)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを、現在の値に01Hを加算した値(05H)に更新する。
(ステップS650−13)
メインCPU300aは、第1大入賞口126または第2大入賞口128が閉鎖されたことを示す大入賞口閉鎖指定コマンドを送信バッファにセットし、当該大入賞口開放制御処理を終了する。
図34は、主制御基板300における大入賞口閉鎖有効処理を説明するフローチャートである。この大入賞口閉鎖有効処理は、特別遊技管理フェーズが「05H」であった場合に実行される。
(ステップS660−1)
メインCPU300aは、上記ステップS650−9でセーブした特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、特別遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合には当該大入賞口閉鎖有効処理を終了し、特別遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS660−3に処理を移す。
(ステップS660−3)
メインCPU300aは、特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値が、特別電動役物最大作動回数カウンタのカウンタ値と一致するか、すなわち、予め設定された回数のラウンド遊技が終了したかを判定する。その結果、特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値が、特別電動役物最大作動回数カウンタのカウンタ値と一致すると判定した場合にはステップS660−21に処理を移し、一致しないと判定した場合にはステップS660−5に処理を移す。
(ステップS660−5)
メインCPU300aは、特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値が1であるか、すなわち、1回目のラウンド遊技、換言すれば、小当たり遊技が終了したかを判定する。その結果、特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値が1であると判定した場合にはステップS660−7に処理を移し、特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値は1ではないと判定した場合にはステップS660−17に処理を移す。
(ステップS660−7)
メインCPU300aは、有効期間フラグをオフする。
(ステップS660−9)
メインCPU300aは、特定領域進入フラグがオンしているかを判定する。その結果、特定領域進入フラグがオンしていると判定した場合にはステップS660−11に処理を移し、特定領域進入フラグはオンしていないと判定した場合にはステップS660−21に処理を移す。
(ステップS660−11)
メインCPU300aは、当該二種大当たりが初当たりであるかを判定する。ここでは、上記ステップS630−21で記憶された小当たり当選時の遊技状態が非時短遊技状態である場合に、初当たりであると判定する。その結果、初当たりであると判定した場合にはステップS660−13に処理を移し、初当たりではないと判定した場合にはステップS660−15に処理を移す。
(ステップS660−13)
メインCPU300aは、リミッタ作動カウンタのカウンタ値(R)として「3」をセットする。
(ステップS660−15)
メインCPU300aは、遊技状態を初期状態である非時短遊技状態にリセットする。
(ステップS660−17)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「03H」に更新する。
(ステップS660−19)
メインCPU300aは、所定の大入賞口閉鎖時間を特別遊技タイマにセーブし、当該大入賞口閉鎖有効処理を終了する。
(ステップS660−21)
メインCPU300aは、エンディング時間を特別遊技タイマにセーブするエンディング時間設定処理を実行する。
(ステップS660−23)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを、現在の値に01Hを加算した値(06H)に更新する。
(ステップS660−25)
メインCPU300aは、エンディングの開始を示すエンディング指定コマンドを送信バッファにセットし、当該大入賞口閉鎖有効処理を終了する。
図35は、主制御基板300における大入賞口終了ウェイト処理を説明するフローチャートである。この大入賞口終了ウェイト処理は、特別遊技管理フェーズが「06H」であった場合に実行される。
(ステップS670−1)
メインCPU300aは、上記ステップS660−21でセーブした特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないと判定した場合には当該大入賞口終了ウェイト処理を終了し、特別遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS670−3に処理を移す。
(ステップS670−3)
メインCPU300aは、特定領域進入フラグがオンしているかを判定する。その結果、特定領域進入フラグがオンしていると判定した場合にはステップS670−5に処理を移し、特定領域進入フラグはオンしていないと判定した場合にはステップS670−15に処理を移す。
(ステップS670−5)
メインCPU300aは、特定領域進入フラグをオフする。
(ステップS670−7)
メインCPU300aは、リミッタ作動カウンタのカウンタ値(R)をデクリメントする。
(ステップS670−9)
メインCPU300aは、上記ステップS670−7で更新したカウンタ値(R)が0であるかを判定する。その結果、R=0であると判定した場合にはステップS670−11に処理を移し、R=0ではないと判定した場合にはステップS670−13に処理を移す。
(ステップS670−11)
メインCPU300aは、非時短遊技状態に対応する普通図柄時短状態フラグをセットする。これにより、大役遊技後の遊技状態が非時短遊技状態に設定されることとなる。
(ステップS670−13)
メインCPU300aは、時短遊技状態に対応する普通図柄時短状態フラグをセットする。これにより、大役遊技後の遊技状態が時短遊技状態に設定されることとなる。また、ここでは、時短回数として100回をセットする。
(ステップS670−15)
メインCPU300aは、大役遊技の終了後に設定される遊技状態を伝達するための遊技状態変化指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS670−17)
メインCPU300aは、上記ステップS670−13でセーブした時短回数に対応する回数コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS670−19)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「00H」に更新し、当該大入賞口終了ウェイト処理を終了する。これにより、特1保留または特2保留が記憶されている場合には、特別図柄の変動表示が再開されることとなる。
図36は、普通遊技管理フェーズを説明する図である。既に説明したとおり、本実施形態では、大入賞口への遊技球の入球を契機とする普通遊技に係る処理が、段階的に、かつ、繰り返し実行されるが、主制御基板300では、こうした普通遊技に係る各処理を普通遊技管理フェーズによって管理している。
図36に示すように、メインROM300bには、普通遊技を実行制御するための複数の普通遊技制御モジュールが格納されており、これら普通遊技制御モジュールごとに、普通遊技管理フェーズが対応付けられている。具体的には、普通遊技管理フェーズが「00H」である場合には、「普通図柄変動待ち処理」を実行するためのモジュールがコールされ、普通遊技管理フェーズが「01H」である場合には、「普通図柄変動中処理」を実行するためのモジュールがコールされ、普通遊技管理フェーズが「02H」である場合には、「普通図柄停止図柄表示処理」を実行するためのモジュールがコールされ、普通遊技管理フェーズが「03H」である場合には、「普通電動役物入賞口開放前処理」を実行するためのモジュールがコールされ、普通遊技管理フェーズが「04H」である場合には、「普通電動役物入賞口開放制御処理」を実行するためのモジュールがコールされ、普通遊技管理フェーズが「05H」である場合には、「普通電動役物入賞口閉鎖有効処理」を実行するためのモジュールがコールされ、普通遊技管理フェーズが「06H」である場合には、「普通電動役物入賞口終了ウェイト処理」を実行するためのモジュールがコールされる。
図37は、主制御基板300における普通遊技管理処理(ステップS700)を説明するフローチャートである。
(ステップS700−1)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズをロードする。
(ステップS700−3)
メインCPU300aは、上記ステップS700−1でロードした普通遊技管理フェーズに対応する普通遊技制御モジュールを選択する。
(ステップS700−5)
メインCPU300aは、上記ステップS700−3で選択した普通遊技制御モジュールをコールして処理を開始する。
(ステップS700−7)
メインCPU300aは、普通遊技の制御時間を管理する普通遊技タイマをロードする。
図38は、主制御基板300における普通図柄変動待ち処理を説明するフローチャートである。この普通図柄変動待ち処理は、普通遊技管理フェーズが「00H」であった場合に実行される。
(ステップS710−1)
メインCPU300aは、普通図柄保留球数カウンタのカウンタ値をロードし、カウンタ値が「0」であるか、すなわち、普図保留が「0」であるかを判定する。その結果、カウンタ値が「0」であると判定した場合には当該普通図柄変動待ち処理を終了し、カウンタ値は「0」ではないと判定した場合にはステップS710−3に処理を移す。
(ステップS710−3)
メインCPU300aは、普図保留記憶領域の第1記憶部〜第4記憶部に記憶されている普図保留(当たり決定乱数)を、1つ序数の小さい記憶部にブロック転送する。具体的には、第2記憶部〜第4記憶部に記憶されている普図保留を、第1記憶部〜第3記憶部に転送する。また、メインRAM300cには、処理対象となる第0記憶部が設けられており、第1記憶部に記憶されている普図保留を、第0記憶部に転送する。なお、この普通図柄記憶エリアシフト処理においては、普通図柄保留球数カウンタのカウンタ値を「1」減算するとともに、普図保留が「1」減算したことを示す、普図保留減指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS710−5)
メインCPU300aは、第0記憶部に転送された当たり決定乱数をロードし、現在の遊技状態に対応する当たり決定乱数判定テーブルを選択して普図抽選を行い、その抽選結果を記憶する普通図柄当たり判定処理を実行する。
(ステップS710−7)
メインCPU300aは、上記ステップS710−5の普図抽選の結果に対応する普通図柄停止図柄番号をセーブする。なお、本実施形態では、普通図柄表示器168は1つのLEDランプで構成されており、当たりの場合には普通図柄表示器168を点灯させ、ハズレの場合には普通図柄表示器168を消灯させる。ここで決定する普通図柄停止図柄番号は、最終的に普通図柄表示器168を点灯するか否かを示すものであり、例えば、当たりに当選した場合には、普通図柄停止図柄番号として「0」が決定され、ハズレの場合には、普通図柄停止図柄番号として「1」が決定される。
(ステップS710−9)
メインCPU300aは、普通図柄変動時間データテーブルを選択してセットする。
(ステップS710−11)
メインCPU300aは、上記ステップS710−3で第0記憶部に転送した当たり決定乱数と、上記ステップS710−9でセットした普通図柄変動時間データテーブルとに基づいて、普通図柄変動時間を決定する。
(ステップS710−13)
メインCPU300aは、上記ステップS710−11で決定した普通図柄変動時間を普通遊技タイマにセーブする。
(ステップS710−15)
メインCPU300aは、普通図柄表示器168において、普通図柄の変動表示を開始するために、普通図柄表示図柄カウンタを設定する処理を実行する。この普通図柄表示図柄カウンタに、カウンタ値として例えば「0」が設定されている場合には普通図柄表示器168が点灯制御され、カウンタ値として「1」が設定されている場合には普通図柄表示器168が消灯制御される。ここでは、普通図柄の変動表示の開始時に所定のカウンタ値が普通図柄表示図柄カウンタに設定されることとなる。
(ステップS710−17)
メインCPU300aは、普図保留記憶領域に記憶されている普図保留数を示す普図保留指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS710−19)
メインCPU300aは、上記ステップS710−7で決定された普通図柄停止図柄番号、すなわち、普通図柄当たり判定処理によって決定された図柄種別(当たり図柄またはハズレ図柄)に基づいて、普通図柄指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS710−21)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズを「01H」に更新し、当該普通図柄変動待ち処理を終了する。
図39は、主制御基板300における普通図柄変動中処理を説明するフローチャートである。この普通図柄変動中処理は、普通遊技管理フェーズが「01H」であった場合に実行される。
(ステップS720−1)
メインCPU300aは、上記ステップS710−13でセーブした普通遊技タイマのタイマ値が「0」であるかを判定する。その結果、タイマ値が「0」であった場合にはステップS720−9に処理を移し、タイマ値が「0」でなかった場合にはステップS720−3に処理を移す。
(ステップS720−3)
メインCPU300aは、普通図柄表示器168の点灯時間および消灯時間を計時する普通図柄表示タイマを更新する。具体的には、普通図柄表示タイマのタイマ値が「0」であった場合には、所定のタイマ値がセットされ、タイマ値が「1」以上であった場合には、現在のタイマ値から「1」減算した値にタイマ値を更新する。
(ステップS720−5)
メインCPU300aは、普通図柄表示タイマのタイマ値が「0」であるかを判定する。その結果、普通図柄表示タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS720−7に処理を移し、普通図柄表示タイマのタイマ値が「0」でないと判定した場合には当該普通図柄変動中処理を終了する。
(ステップS720−7)
メインCPU300aは、普通図柄表示図柄カウンタのカウンタ値を更新する。ここでは、普通図柄表示図柄カウンタのカウンタ値が、普通図柄表示器168の消灯を示すカウンタ値であった場合には点灯を示すカウンタ値に更新し、普通図柄表示器168の点灯を示すカウンタ値であった場合には消灯を示すカウンタ値に更新し、当該普通図柄変動中処理を終了する。これにより、普通図柄表示器168は、普通図柄変動時間にわたって、所定時間おきに点灯、消灯を繰り返す(点滅する)こととなる。
(ステップS720−9)
メインCPU300aは、普通図柄表示図柄カウンタに、上記ステップS710−7で決定した普通図柄停止図柄番号(カウンタ値)をセーブする。これにより、普通図柄表示器168が最終的に点灯もしくは消灯制御され、普図抽選の結果が報知されることとなる。
(ステップS720−11)
メインCPU300aは、普通図柄を停止表示する時間である普通図柄変動停止時間を普通遊技タイマにセットする。
(ステップS720−13)
メインCPU300aは、普通図柄の停止表示が開始されたことを示す普図停止指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS720−15)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズを「02H」に更新し、当該普通図柄変動中処理を終了する。
図40は、主制御基板300における普通図柄停止図柄表示処理を説明するフローチャートである。この普通図柄停止図柄表示処理は、普通遊技管理フェーズが「02H」であった場合に実行される。
(ステップS730−1)
メインCPU300aは、上記ステップS720−11でセットした普通遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、普通遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合には当該普通図柄停止図柄表示処理を終了し、普通遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS730−3に処理を移す。
(ステップS730−3)
メインCPU300aは、普図抽選の結果を確認する。
(ステップS730−5)
メインCPU300aは、普図抽選の結果が当たりであるかを判定する。その結果、当たりであると判定した場合にはステップS730−9に処理を移し、当たりではない(ハズレである)と判定した場合にはステップS730−7に処理を移す。
(ステップS730−7)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズを「00H」に更新し、当該普通図柄停止図柄表示処理を終了する。これにより、1の普図保留に基づく普通遊技管理処理が終了する。
(ステップS730−9)
メインCPU300aは、開閉制御パターンテーブルのデータを参照し、普通遊技タイマに、タイマ値として普電開放前時間をセーブする。
(ステップS730−11)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズを「03H」に更新し、当該普通図柄停止図柄表示処理を終了する。これにより、第2始動口122の開閉制御が開始されることとなる。
図41は、主制御基板300における普通電動役物入賞口開放前処理を説明するフローチャートである。この普通電動役物入賞口開放前処理は、普通遊技管理フェーズが「03H」であった場合に実行される。
(ステップS740−1)
メインCPU300aは、普通遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、普通遊技タイマのタイマ値が「0」でないと判定した場合には当該普通電動役物入賞口開放前処理を終了し、普通遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS741に処理を移す。
(ステップS741)
メインCPU300aは、普通電動役物入賞口開閉切替処理を実行する。この普通電動役物入賞口開閉切替処理については後述する。
(ステップS740−3)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズを「04H」に更新し、当該普通電動役物入賞口開放前処理を終了する。
図42は、主制御基板300における普通電動役物入賞口開閉切替処理を説明するフローチャートである。
(ステップS741−1)
メインCPU300aは、普通電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が、普通電動役物開閉切替回数(1回の開閉制御中における可動片122bの開閉回数)の上限値であるかを判定する。その結果、カウンタ値が上限値であると判定した場合には当該普通電動役物入賞口開閉切替処理を終了し、カウンタ値は上限値ではないと判定した場合にはステップS741−3に処理を移す。
(ステップS741−3)
メインCPU300aは、開閉制御パターンテーブルのデータを参照し、普通電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値に基づいて、普通電動役物ソレノイド122cを通電制御するためのソレノイド制御データ(通電制御データまたは通電停止制御データ)、および、普通電動役物ソレノイド122cの通電時間(ソレノイド通電時間)もしくは通電停止時間(普電閉鎖有効時間=休止時間)であるタイマデータを抽出する。
(ステップS741−5)
メインCPU300aは、上記ステップS741−3で抽出したソレノイド制御データに基づいて、普通電動役物ソレノイド122cの通電を開始するか、もしくは、普通電動役物ソレノイド122cの通電を停止するための普通電動役物ソレノイド通電制御処理を実行する。この普通電動役物ソレノイド通電制御処理の実行により、上記ステップS400−27およびステップS400−29において、普通電動役物ソレノイド122cの通電開始もしくは通電停止の制御がなされることとなる。
(ステップS741−7)
メインCPU300aは、上記ステップS741−3で抽出したタイマデータに基づくタイマ値を、普通遊技タイマにセーブする。なお、ここで普通遊技タイマにセーブされるタイマ値は、第2始動口122の1回の最大開放時間となる。
(ステップS741−9)
メインCPU300aは、普通電動役物ソレノイド122cの通電開始状態か、すなわち、上記ステップS741−5において、普通電動役物ソレノイド122cの通電を開始する制御処理がなされたかを判定する。その結果、通電開始状態であると判定した場合にはステップS741−11に処理を移し、通電開始状態ではないと判定した場合には当該普通電動役物入賞口開閉切替処理を終了する。
(ステップS741−11)
メインCPU300aは、普通電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新する。
図43は、主制御基板300における普通電動役物入賞口開放制御処理を説明するフローチャートである。この普通電動役物入賞口開放制御処理は、普通遊技管理フェーズが「04H」であった場合に実行される。
(ステップS750−1)
メインCPU300aは、上記ステップS741−7でセーブした普通遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、普通遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合にはステップS750−5に処理を移し、普通遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS750−3に処理を移す。
(ステップS750−3)
メインCPU300aは、普通電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が、普通電動役物開閉切替回数の上限値であるかを判定する。その結果、カウンタ値が上限値であると判定した場合にはステップS750−7に処理を移し、カウンタ値は上限値ではないと判定した場合にはステップS741に処理を移す。
(ステップS741)
上記ステップS750−3において、普通電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が、普通電動役物開閉切替回数の上限値ではないと判定した場合には、メインCPU300aは、上記ステップS741の処理を実行する。
(ステップS750−5)
メインCPU300aは、上記ステップS530−11で更新された普通電動役物入賞球数カウンタのカウンタ値が規定数に到達していないか、すなわち、第2始動口122に、1回の開閉制御中の最大入賞可能数と同数の遊技球が入球していないかを判定する。その結果、規定数に到達していないと判定した場合には当該普通電動役物入賞口開放制御処理を終了し、規定数に到達したと判定した場合にはステップS750−7に処理を移す。
(ステップS750−7)
メインCPU300aは、普通電動役物ソレノイド122cの通電を停止して第2始動口122を閉鎖するために必要な普通電動役物閉鎖処理を実行する。これにより、第2始動口122が閉鎖状態となる。
(ステップS750−9)
メインCPU300aは、普電有効状態時間を普通遊技タイマにセーブする。
(ステップS750−11)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズを「05H」に更新し、当該普通電動役物入賞口開放制御処理を終了する。
図44は、主制御基板300における普通電動役物入賞口閉鎖有効処理を説明するフローチャートである。この普通電動役物入賞口閉鎖有効処理は、普通遊技管理フェーズが「05H」であった場合に実行される。
(ステップS760−1)
メインCPU300aは、上記ステップS750−9でセーブした普通遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、普通遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合には当該普通電動役物入賞口閉鎖有効処理を終了し、普通遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS760−3に処理を移す。
(ステップS760−3)
メインCPU300aは、普電終了ウェイト時間を普通遊技タイマにセーブする。
(ステップS760−5)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズを「06H」に更新し、当該普通電動役物入賞口閉鎖有効処理を終了する。
図45は、主制御基板300における普通電動役物入賞口終了ウェイト処理を説明するフローチャートである。この普通電動役物入賞口終了ウェイト処理は、普通遊技管理フェーズが「06H」であった場合に実行される。
(ステップS770−1)
メインCPU300aは、上記ステップS760−3でセーブした普通遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、普通遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合には当該普通電動役物入賞口終了ウェイト処理を終了し、普通遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS770−3に処理を移す。
(ステップS770−3)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズを「00H」に更新し、当該普通電動役物入賞口終了ウェイト処理を終了する。
以上のように、主制御基板300における処理により遊技の進行制御がなされるが、副制御基板330においては、遊技の進行に伴って演出の制御がなされる。以下では、特別遊技に対応する演出について説明する。
本実施形態では、演出モードとして第1演出モードおよび第2演出モードが設けられており、設定中の演出モードに対応した演出が実行される。具体的には、演出表示部200aに表示される画像、演出照明装置204の点灯態様、音声出力装置206から出力される音声等が演出モードごとに設けられており、設定中の演出モードに対応した画像が演出表示部200aに表示されるとともに、演出表示部200aに表示される画像に応じて、演出照明装置204の点灯制御と音声出力装置206からの音声出力制御とがなされる。
電源投入時には、演出モードが第1演出モードに設定されるが、特別遊技が実行されていない客待ち状態において、遊技者が演出モードを変更可能となっている。ただし、演出モードは、遊技者が選択するのではなく、例えば、大役抽選の回数や時間の経過に応じて、自動的に切り替わるように構成してもよい。
第1特別図柄表示器160または第2特別図柄表示器162における図柄の変動表示中は、変動演出が実行される。変動演出では、設定中の演出モードに拘わらず、演出表示部200aにおいて複数種類の演出図柄を含む図柄配列が可変表示され、演出表示部200aに最終停止表示される演出図柄の組み合わせによって大役抽選の結果が遊技者に報知される。ただし、図柄配列および演出図柄は、演出モードごとに設けられており、設定中の演出モードに対応する表示パターンで図柄配列が表示される。
図46は、第1演出モードに対応する図柄配列210A、210B、210Cおよび演出図柄210を説明する図である。図柄配列210Aは、「1」〜「9」のいずれかの数値が記された9種類の演出図柄210と、「関脇」、「大関」、「横綱」と記された3種類の演出図柄210とからなる合計12種類の演出図柄210で構成されている。なお、図柄配列210B、210Cは、図柄配列210Aと同一の演出図柄210で構成されており、また、12種類の演出図柄210の配列順序も図柄配列210Aと等しい。
第1演出モードに設定されている場合、変動演出において、3つの図柄配列210A、210B、210Cがスクロール表示され、最終的に3つの演出図柄210が演出表示部200aの中央に停止表示される。このとき停止表示された3つの演出図柄210の組み合わせにより、大役抽選の結果が小当たりであるのか、ハズレであるのかが遊技者に報知される。以下では、図柄配列210Aおよび図柄配列210Aを構成する演出図柄210を左図柄と呼び、図柄配列210Bおよび図柄配列210Bを構成する演出図柄210を中図柄と呼び、図柄配列210Cおよび図柄配列210Cを構成する演出図柄210を右図柄と呼ぶ場合がある。
図47は、第1演出モードにおける完全ハズレパターンの変動演出の一例を説明する図である。例えば、図47(a)に示すように、左図柄、中図柄、右図柄がハズレを報知する組み合わせ態様(以下、「ハズレ組み合わせ」と呼ぶ)で停止表示されているとする。完全ハズレパターンの変動演出では、図47(b)に示すように、図柄配列210A、210B、210Cがスクロール表示(図中下向きの白抜き矢印で示す)を開始する。そして、図47(c)に示すように、まず、演出表示部200aの高さ方向の中央位置(以下、単に「中央」と呼ぶ)に、いずれかの演出図柄210を停止表示させた状態で、図柄配列210Aのスクロール表示が終了する。
その後、図47(d)に示すように、演出表示部200aの中央に、いずれかの演出図柄210を停止表示させた状態で、図柄配列210Bのスクロール表示が終了する。このとき、中図柄は、左図柄と異なる演出図柄210で停止表示される。そして、図47(e)に示すように、演出表示部200aの中央に、いずれかの演出図柄210を停止表示させた状態で、図柄配列210Cのスクロール表示が終了する。このようにして、演出表示部200aの中央に停止表示された左図柄、中図柄、右図柄の組み合わせにより、大役抽選の結果が遊技者に報知される。完全ハズレパターンの変動演出では、左図柄、中図柄、右図柄がハズレ組み合わせで停止表示される。なお、以下では、1回の変動演出において、最終的に左図柄、中図柄、右図柄の3つが停止表示された状態を最終停止表示と呼ぶ。
図48は、第1演出モードにおけるノーマルリーチパターン(以下、「NRパターン」と呼ぶ)の変動演出の一例を説明する図である。NRパターンの変動演出では、図48(a)に示すように、図柄配列210A、210B、210Cがスクロール表示を開始した後、図48(b)に示すように、まず、演出表示部200aの中央に、いずれかの演出図柄210を停止表示させた状態で、図柄配列210Aのスクロール表示が終了する。
その後、図48(c)に示すように、演出表示部200aの中央に、左図柄と同一の演出図柄210を停止表示させた状態で、図柄配列210Bのスクロール表示が終了する。このように、同一の左図柄および中図柄が停止表示されるリーチ表示がなされると、図48(d)に示すように、演出表示部200aに「リーチ」と表示される。また、リーチ表示がなされると、図48(e)に示すように、停止表示された左図柄および中図柄と、スクロール表示中の右図柄とがそれぞれ拡大表示される。このとき、図柄配列210Cのスクロール表示が低速となり、演出表示部200aに表示されている右図柄を遊技者が確実に把握することが可能となる。
そして、図柄配列210Cの低速でのスクロール表示が所定時間継続したところで、いずれかの演出図柄210が中央に停止表示される。このとき、大役抽選の結果がハズレであれば、図48(f)に示すように、左図柄および中図柄と異なる右図柄が停止表示され、最終停止表示がハズレ組み合わせとなる。これに対して、大役抽選の結果が小当たりであれば、図48(g)に示すように、左図柄および中図柄と同一の右図柄が停止表示され、小当たりの当選を報知する組み合わせ(以下、「当たり組み合わせ」と呼ぶ)で最終停止表示がなされることとなる。
図49は、第1演出モードにおけるスーパーリーチパターン(以下、「SPパターン」と呼ぶ)の変動演出の一例を説明する図である。SPパターンの変動演出は、図49(a)〜(e)に示すように、図柄配列210Cが低速でスクロール表示されるところまではNRパターンと等しい。そして、SPパターンの変動演出では、図柄配列210Cの低速でのスクロール表示が所定時間継続した後、最終停止表示される前に右図柄が回転表示される。
右図柄の回転表示では、図49(f)、(g)に示すように、相対的に配列順序が1コマ前の演出図柄210が表側に、1コマ後ろの演出図柄210が裏側に重ね合わせたように表示され、右図柄の回転に伴って、中央に表示される演出図柄210が順に切り替わる。このとき、大役抽選の結果がハズレであれば、図49(h)に示すように、左図柄および中図柄と異なる右図柄が停止表示され、大役抽選の結果が小当たりであれば、図49(i)に示すように、左図柄および中図柄と同一の右図柄が停止表示される。
以上のように、第1演出モードにおける変動演出は、完全ハズレパターン、NRパターン、SPパターンの3種類に大別される。このうち、完全ハズレパターンの変動演出は、大役抽選の結果がハズレの場合にのみ実行され、NRパターンおよびSPパターンの変動演出は、大役抽選の結果がハズレの場合と小当たりの場合との双方で実行される。また、NRパターンおよびSPパターンの変動演出は、リーチ表示が成立するまでの区間が前半となり、リーチ表示の成立後の区間が後半となる。NRパターンおよびSPパターンの変動演出における前半の区間では、図柄配列210A、210B、210Cの表示パターンによって、小当たりの当選期待度(信頼度)等が遊技者に示唆される。
変動演出の前半の区間における図柄配列210A、210B、210Cの表示パターン(以下、前半のサブ変動パターンと呼ぶ)は、ノーマルテンパイ(以下、「NRテンパイ」と呼ぶ)と擬似テンパイとに大別される。NRテンパイでは、図48(a)〜(d)および図49(a)〜(d)に示すように、リーチ表示がなされるまでに、左図柄および中図柄のスクロール表示と停止表示とが1回のみ行われる。これに対して、擬似テンパイでは、リーチ表示がなされるまでに、左図柄および中図柄が少なくとも1回、仮停止表示される。
図50は、擬似テンパイの一例を説明する図である。擬似テンパイでは、図50(a)に示すように、図柄配列210A、210B、210Cがスクロール表示を開始した後に、図50(b)に示すように、演出表示部200aの中央に左図柄が仮停止表示される。その後、図50(c)、(d)に示すように、演出表示部200aの中央に中図柄および右図柄が順に仮停止表示される。ここで、擬似テンパイでは、左図柄、中図柄、右図柄が、予め設定された擬似停止目で仮停止表示される。左図柄、中図柄、右図柄が擬似停止目で仮停止表示されると、図50(e)に示すように、図柄配列210A、210B、210Cがスクロール表示を再開する。つまり、擬似停止目は、図柄配列210A、210B、210Cのスクロール表示の再開を示唆するものと言える。
その後、図50(f)に示すように、左図柄が停止表示され、次に、図50(g)に示すように、左図柄と同一の中図柄が停止表示されてリーチ表示となり、図50(h)に示すように、演出表示部200aに「リーチ」と表示される。このように、擬似テンパイでは、リーチ表示が成立する前に、左図柄、中図柄、右図柄が所定の擬似停止目で仮停止表示されることとなる。ここでは、左図柄、中図柄、右図柄の仮停止表示の回数が1回の場合について説明したが、左図柄、中図柄、右図柄の仮停止表示の回数は最大で3回となっており、仮停止表示の回数が多くなるほど、信頼度が高くなるように設定されている。
図51は、擬似停止目を説明する図である。ここでは、擬似停止目として、図51(a)に示すように、「順目」「逆順目」、「逆テンパイ目」、「ハサミ目」、「確定目」が設けられている。「順目」は、中図柄よりも配列順序が1コマ後の右図柄と、中図柄よりも配列順序が1コマ前の左図柄との組み合わせからなる。「逆順目」は、中図柄よりも1コマ前の右図柄と、中図柄よりも1コマ後の左図柄との組み合わせからなる。「逆テンパイ目」は、中図柄および右図柄が互いに等しく、左図柄が中図柄および右図柄と異なる組み合わせである。「ハサミ目」は、左図柄および右図柄が互いに等しく、中図柄が左図柄および右図柄と異なる組み合わせである。「確定目」は、左図柄が「関脇」、中図柄が「大関」、右図柄が「横綱」の組み合わせである。このように、擬似停止目は5パターンに大別されており、擬似停止目によって、変動演出の実行パターンや小当たりに当選する信頼度が示唆される。
具体的には、図51(b)に示すように、「順目」および「逆順目」の擬似停止目は、変動演出の実行パターンがNRパターンの場合の選択確率が高く、変動演出の実行パターンがSPパターンの場合の選択確率が低い。したがって、「順目」および「逆順目」の擬似停止目は、当該変動演出がNRパターンである可能性が高いことを示唆するものと言える。
また、「逆テンパイ目」は、仮停止表示の回数が1回目の場合、左図柄に対して3コマ以上ずれた中右図柄となり、仮停止表示の回数が2回目の場合、左図柄に対して2コマずれた中右図柄となり、仮停止表示の回数が3回目の場合、左図柄に対して1コマずれた中右図柄となる法則性を有している。この法則性により、リーチ表示が徐々に近づいているという印象が遊技者に与えられる。
また、「ハサミ目」の擬似停止目は、変動演出の実行パターンがSPパターンの場合の選択確率が高く、変動演出の実行パターンがNRパターンの場合の選択確率が低い。したがって、「ハサミ目」の擬似停止目は、当該変動演出がSPパターンである可能性が高いことを示唆するものと言える。また、「確定目」の擬似停止目は、仮停止表示の回数が1回および2回の場合には出現することがなく、また、ハズレ時に出現することもない。すなわち、「確定目」は、小当たり当選時において、3回目の仮停止表示時にのみ出現し得る擬似停止目となっている。
また、「順目」、「逆順目」、「逆テンパイ目」は、大役抽選の結果がハズレの場合に出現しやすく、小当たり当選時の出現確率が低くなっている。これに対して、「ハサミ目」は、「順目」、「逆順目」、「逆テンパイ目」よりも、小当たり当選時の出現確率が高くなっている。したがって、「ハサミ目」は、「順目」、「逆順目」、「逆テンパイ目」よりも信頼度が高く、「確定目」は、「ハサミ目」よりもさらに高信頼度となっている。
図52は、前半のサブ変動パターンを説明する図である。上記したように、完全ハズレパターンの変動演出は、リーチ表示が成立することなく左図柄、中図柄、右図柄が最終停止表示されるため、前半および後半といった概念が存在しない。完全ハズレパターンの変動演出は、図52(a)に示すように、変動演出の開始から終了までが図柄変動部で構成される。図柄変動部では、左図柄、中図柄、右図柄が高速でスクロール表示され、左図柄、中図柄、右図柄が、それぞれ時間差をもって順次停止表示される。
前半のサブ変動パターンのうち、NRテンパイでは、図52(b)に示すように、変動演出の前半の区間が図柄変動部となる。この図柄変動部では、左図柄、中図柄、右図柄が高速でスクロール表示され、左図柄および中図柄が、それぞれ時間差をもって順次停止表示される。このとき、図柄変動部の終了直前でリーチ表示となるが、図柄変動部では、右図柄が高速でスクロール表示されたままとなっている。
前半のサブ変動パターンのうち、擬似テンパイは、NRテンパイと同様に、前半の変動時間の全期間が図柄変動部となるが、この図柄変動部における仮停止表示の回数に応じて、擬似1テンパイ、擬似2テンパイ、擬似3テンパイに区別される。擬似1テンパイでは、図52(c)に示すように、左図柄、中図柄、右図柄が高速でスクロール表示され、左図柄、中図柄、右図柄が、それぞれ時間差をもって順次仮停止表示される。このとき、右図柄の仮停止表示により、擬似停止目(図中「擬似表示」と記す)となる。その後、左図柄、中図柄、右図柄が再度、高速でスクロール表示され、左図柄および中図柄が、それぞれ時間差をもって順次停止表示される。このとき、図柄変動部の終了直前でリーチ表示となるが、図柄変動部では、右図柄が高速でスクロール表示されたままとなっている。ここでは、変動演出の開始から、左図柄、中図柄、右図柄が仮停止表示後に再度スクロール表示を開始するまでの区間を擬似1変動部と呼び、スクロール表示を再開してから図柄変動部が終了するまでの区間を本変動部と呼ぶ。つまり、擬似1変動部では、左図柄、中図柄、右図柄の1回目の仮停止表示がなされ、本変動部では、左図柄、中図柄、右図柄のリーチ表示がなされることとなる。
擬似2テンパイは、図52(d)に示すように、図柄変動部が、擬似1変動部、擬似2変動部、本変動部に区分けされる。擬似1変動部では、左図柄、中図柄、右図柄の1回目の仮停止表示がなされ、擬似2変動部では、左図柄、中図柄、右図柄の2回目の仮停止表示がなされ、本変動部では、左図柄、中図柄、右図柄のリーチ表示がなされることとなる。擬似3テンパイは、図52(e)に示すように、図柄変動部が、擬似1変動部、擬似2変動部、擬似3変動部、本変動部に区分けされる。擬似1変動部では、左図柄、中図柄、右図柄の1回目の仮停止表示がなされ、擬似2変動部では、左図柄、中図柄、右図柄の2回目の仮停止表示がなされ、擬似3変動部では、左図柄、中図柄、右図柄の3回目の仮停止表示がなされ、本変動部では、左図柄、中図柄、右図柄のリーチ表示がなされることとなる。
図53は、後半のサブ変動パターンを説明する図である。NRパターンの変動演出では、後半のサブ変動パターンがNRハズレまたはNR当たりとなる。NRハズレまたはNR当たりのサブ変動パターンでは、図53(a)に示すように、前半の図柄変動部に続いて、後半にNR区間が設けられる。このNR区間では、図柄変動部で停止表示された左図柄および中図柄が停止表示されたまま拡大表示されるとともに、右図柄はスクロール表示されたまま拡大表示される。そして、NR区間において、右図柄のスクロール表示が低速となり、NR区間が終了する所定時間前に右図柄が停止表示される。このとき、後半のサブ変動パターンがNRハズレであれば、左図柄、中図柄、右図柄がハズレ組み合わせとなり、後半のサブ変動パターンがNR当たりであれば、左図柄、中図柄、右図柄が当たり組み合わせとなる。
SPパターンの変動演出では、後半のサブ変動パターンがSPハズレまたはSP当たりとなる。SPハズレまたはSP当たりのサブ変動パターンでは、図53(b)に示すように、前半の図柄変動部に続いて、後半にNR区間が設けられる。このNR区間では、上記のNRハズレおよびNR当たりと同様に、左図柄および中図柄が停止表示されたまま拡大表示され、右図柄がスクロール表示されたまま拡大表示される。そして、SPハズレおよびSP当たりのサブ変動パターンでは、NR区間に続いてSP区間が設けられ、このSP区間において右図柄が所定の速度で回転表示される。さらに、SPハズレおよびSP当たりのサブ変動パターンでは、SP区間に続いて煽り区間が設けられる。この煽り区間では、右図柄の回転表示の速度がさらに遅くなり、次の演出図柄210に切り替わるのか、それとも現在の演出図柄210で停止表示されるのかを煽る煽り表示がなされ、最終的にいずれかの演出図柄210で右図柄が停止表示される。
NRパターンの変動演出は、前半のサブ変動パターンがNRテンパイおよび擬似テンパイのいずれかとなり、後半のサブ変動パターンがNRハズレまたはNR当たりとなる。また、SPパターンの変動演出は、前半のサブ変動パターンがNRテンパイおよび擬似テンパイのいずれかとなり、後半のサブ変動パターンがSPハズレまたはSP当たりとなる。このように、NRパターンおよびSPパターンの変動演出は、前半のサブ変動パターンと後半のサブ変動パターンとが組み合わされて構成されることとなる。
図54は、変動情報とサブ変動パターンとの対応関係を説明する図である。上記したように、主制御基板300においては、大役抽選が行われると、大役抽選の結果に基づいて変動モード番号および変動パターン番号が決定され、変動モード番号に対応する変動モードコマンドと、変動パターン番号に対応する変動パターンコマンドとが副制御基板330に送信される。副制御基板330においては、受信した変動モードコマンドに基づいて、前半のサブ変動パターンが決定され、受信した変動パターンコマンドに基づいて、後半のサブ変動パターンが決定される。
上記したように、変動モード番号には前半変動時間が規定されており、変動パターン番号には後半変動時間が規定されている。したがって、第1特別図柄表示器160または第2特別図柄表示器162における1回の図柄の変動表示の時間は、前半変動時間と後半変動時間とを合計した合計変動時間となる。ここでは、理解を容易とするため、前半のサブ変動パターンと変動モード番号とが1対1で対応付けられており、後半のサブ変動パターンと変動パターン番号とが1対1で対応付けられているが、例えば、1の変動モード番号(変動パターン番号)に対して、複数のサブ変動パターンが対応付けられてもよい。
例えば、図54(a)に示すように、00Hの変動モード番号は、大役抽選の結果がハズレの場合に決定され得る。この00Hの変動モード番号には、前半変動時間として0秒が規定されており、00Hの変動モード番号が決定された場合には、前半のサブ変動パターンが必ず「なし」に決定される。また、主制御基板300において、00Hの変動モード番号が決定される場合には、図54(b)に示す10Hの変動パターン番号が必ず決定されるように、リーチグループ決定乱数判定テーブル、リーチモード決定乱数判定テーブル、変動パターン乱数判定テーブルの選択比率が設定されている。
10Hの変動パターン番号は、大役抽選の結果がハズレの場合に決定され得るものであり、後半変動時間として11秒が規定されている。10Hの変動パターン番号が決定される場合には、後半のサブ変動パターンが必ず「完全ハズレ」に決定される。このように、主制御基板300において、変動モード番号が00Hに決定され、変動パターン番号が10Hに決定された場合に、変動演出の実行パターンが上記の完全ハズレパターンとなる。
また、前半のサブ変動パターンがNRテンパイ、擬似1テンパイ、擬似2テンパイ、擬似3テンパイとなる変動モード番号が決定される場合には、後半のサブ変動パターンがNRハズレ、NR当たり、SP2〜5ハズレ、SP2〜5当たりとなる変動パターン番号が決定される。なお、図54(b)において、SP2ハズレは、煽り区間における煽り表示で、右図柄が2コマ切り替わり、ハズレ組み合わせで最終停止表示されることを示している。同様に、SP3〜5ハズレは、それぞれ煽り表示で右図柄が3〜5コマ切り替わり、ハズレ組み合わせで最終停止表示されることを示している。一方、SP2〜5当たりは、それぞれ煽り表示で右図柄が2〜5コマ切り替わり、当たり組み合わせで最終停止表示されることを示している。
主制御基板300においては、図54(a)に示すA0H〜DBHの変動モード番号のいずれかと、図54(b)に示すE0H〜FDHの変動パターン番号のいずれかとが組み合わされて決定される。ただし、00Hを除く全ての変動モード番号と、10Hを除く全ての変動パターン番号とが組み合わせ可能ではなく、一部の組み合わせについては決定されることがないように構成されている。
次に、第1演出モードにおいて上記の変動演出を実行するための副制御基板330の処理について説明する。
図55(a)は、左図柄抽選テーブルを説明する図であり、図55(b)は、完全ハズレ用中右図柄抽選テーブルを説明する図であり、図55(c)は、最終停止右図柄抽選テーブル(NRハズレ用)を説明する図であり、図55(d)は、最終停止右図柄抽選テーブル(SP2ハズレ用)を説明する図である。副制御基板330では、第1演出モードに設定されている場合に、変動モードコマンドおよび変動パターンコマンドを受信すると、左図柄抽選テーブルを用いて最終停止表示時の左図柄を決定する。左図柄抽選テーブルによれば、12種類の演出図柄210それぞれの選択比率が、変動パターン番号(変動パターンコマンド)ごとに設定されている。つまり、副制御基板330では、受信した変動パターンコマンドに基づき、最終停止表示時の左図柄として、12種類の演出図柄210のうちのいずれか1つが決定されることとなる。
なお、ここでは、変動パターン番号に応じて左図柄が決定されることとしたが、左図柄は、変動モード番号に応じて決定されてもよいし、変動モード番号と変動パターン番号との組み合わせに応じて決定されてもよい。さらには、変動情報ではなく、主制御基板300における大役抽選の結果や、特別図柄の種別、サブ変動パターンに応じて左図柄を決定してもよい。
上記のようにして左図柄が決定されると、次に、最終停止表示時の中図柄および右図柄がサブ変動パターンに応じて決定される。具体的には、後半のサブ変動パターンが完全ハズレである場合には、完全ハズレ用中右図柄抽選テーブルを用いて、最終停止表示時の中図柄および右図柄が決定される。完全ハズレ用中右図柄抽選テーブルによれば、図55(b)に示すように、中図柄と右図柄との全ての組み合わせパターンに対して、左図柄ごとに選択比率が設定されている。
なお、完全ハズレ用中右図柄抽選テーブルにおいては、左図柄と異なる中図柄が決定されるように選択比率が設定されている。つまり、完全ハズレ用中右図柄抽選テーブルによれば、リーチ表示が成立することがなく、かつ、先に決定された左図柄に対して、必ず、ハズレ組み合わせとなる中図柄および右図柄の組み合わせのみが決定されるように、選択比率の設定がなされている。また、完全ハズレ用中右図柄抽選テーブルは、最終停止表示が擬似停止目となることがないように選択比率が設定されている。
また、後半のサブ変動パターンが完全ハズレ以外である場合には、最終停止右図柄抽選テーブルを用いて、最終停止表示時の右図柄が決定される。最終停止右図柄抽選テーブルは、完全ハズレを除く後半のサブ変動パターンごとに設けられている。例えば、後半のサブ変動パターンがNRハズレであった場合には、図55(c)に示すNRハズレ用の最終停止右図柄抽選テーブルを用いて右図柄が決定され、後半のサブ変動パターンがSP2ハズレであった場合には、図55(d)に示すSP2ハズレ用の最終停止右図柄抽選テーブルを用いて右図柄が決定される。図55(c)、(d)に示すように、最終停止右図柄抽選テーブルによれば、12種類の演出図柄210のいずれかが右図柄として決定されるように、左図柄ごとに選択比率が設定されている。なお、後半のサブ変動パターンが完全ハズレ以外である場合には、必ず、リーチ表示が成立するため、中図柄は、左図柄と同一の演出図柄210に決定されることとなる。
また、前半のサブ変動パターンが擬似テンパイである場合には、仮停止表示時の中図柄および右図柄が、仮停止表示の回数ごとに決定される。
図56は、中右仮図柄抽選テーブルを説明する図である。例えば、前半のサブ変動パターンが擬似1テンパイであったとする。この場合には、擬似1中右仮図柄抽選テーブルを用いて、擬似1変動部すなわち1回目の仮停止表示時の中図柄および右図柄が決定される。擬似1中右仮図柄抽選テーブルは、後半のサブ変動パターンごとに設けられている。具体的には、擬似1中右仮図柄抽選テーブルは、図56(a)に示すNRハズレ用、図56(b)に示すSPハズレ用、図56(c)に示すSP当たり用、さらには、不図示のSPハズレ用が設けられている。
仮に、後半のサブ変動パターンがNRハズレであれば、図56(a)に示す擬似1中右仮図柄抽選テーブルを用いて、1回目の仮停止表示時の中図柄および右図柄が決定される。また、例えば、後半のサブ変動パターンがSPハズレであれば、図56(b)に示す擬似1中右仮図柄抽選テーブルを用いて、1回目の仮停止表示時の中図柄および右図柄が決定され、後半のサブ変動パターンがSP当たりであれば、図56(c)に示す擬似1中右仮図柄抽選テーブルを用いて、1回目の仮停止表示時の中図柄および右図柄が決定される。
これら擬似1中右仮図柄抽選テーブルによれば、図56(a)〜(c)に示すように、中図柄と右図柄との全ての組み合わせパターンに対して、左図柄ごとに選択比率が設定されている。なお、擬似1中右仮図柄抽選テーブルにおいては、上記した5パターンの擬似停止目のいずれかのみが決定されるように選択比率が設定されている。このとき、擬似1中右仮図柄抽選テーブルは、後半のサブ変動パターンごとに設けられており、図51(b)に示す法則性がもたらされるように、テーブルごとに選択比率が異なっている。
なお、ここでは、前半のサブ変動パターンが擬似1テンパイであった場合に用いられる擬似1中右仮図柄抽選テーブルについて説明したが、副制御基板330のサブROM330bには、擬似2中右仮図柄抽選テーブルおよび擬似3中右仮図柄抽選テーブルも格納されている。擬似2中右仮図柄抽選テーブルおよび擬似3中右仮図柄抽選テーブルは、上記の擬似1中右仮図柄抽選テーブルと同様に、後半のサブ変動パターンごとに設けられている。例えば、前半のサブ変動パターンが擬似2テンパイであり、後半のサブ変動パターンがSPハズレであったとする。この場合には、図56(d)に示す擬似2中右仮図柄抽選テーブルを用いて、2回目の仮停止表示時の中図柄および右図柄が決定され、さらに、図56(b)に示す擬似1中右仮図柄抽選テーブルを用いて、1回目の仮停止表示時の中図柄および右図柄が決定されることとなる。
このように、前半のサブ変動パターンには、演出図柄210が1回もしくは複数回仮停止表示された後に最終停止表示される擬似テンパイが含まれる。そして、前半のサブ変動パターンが擬似テンパイの場合には、演出図柄210の仮停止表示の回数ごとに設けられた中右仮図柄抽選テーブルを用いて、仮停止表示される演出図柄210の種類が仮停止表示の回数ごとに決定される。このように、仮停止表示の回数ごとに中右仮図柄抽選テーブルが設けられているため、例えば、図51(b)に示す「逆テンパイ目」のように、仮停止表示の回数に応じた法則性の設計が容易となる。
また、仮停止表示の回数ごとに設けられる中右仮図柄抽選テーブルは、後半のサブ変動パターン、換言すれば、変動パターン番号(変動情報)に応じて複数設けられている。つまり、変動情報に基づいて、所定回数目の仮停止表示用の中右仮図柄抽選テーブルが選択される。これにより、信頼度や法則性の調整を行う際に、各テーブルの選択比率を調整すればよく、設計作業を簡素化することができる。
なお、ここでは、仮停止表示時の左図柄が、最終停止表示時の左図柄と同じであることとしたが、仮停止表示時の左図柄を最終停止表示時の左図柄と異ならせてもよい。この場合には、まず、仮停止表示時の左図柄を決定すればよい。このとき、仮停止表示時の左図柄は、最終停止表示時の左図柄、もしくは、1つ後の仮停止表示の左図柄に基づいて決定してもよいし、変動情報やサブ変動パターンに基づいて決定してもよい。
次に、第2演出モードに設定されている場合に実行される変動演出について説明する。
図57は、第2演出モードに対応する図柄配列210A、210B、210Cおよび演出図柄210を説明する図である。図柄配列210Aは、「1」〜「9」のいずれかの数値が記された9種類の演出図柄210と、「関脇」、「大関」、「横綱」と記された3種類の演出図柄210とからなる合計12種類の演出図柄210で構成されている。ただし、図57および図46を比較しても明らかなように、第1演出モード用の図柄配列210Aおよび演出図柄210と、第2演出モード用の図柄配列210Aおよび演出図柄210とは、形状等が異なっている。また、第2演出モード用の図柄配列210Bは、図柄配列210Aと同一の演出図柄210で構成されており、また、12種類の演出図柄210の配列順序も図柄配列210Aと等しい。これに対して、第2演出モード用の図柄配列210Cは、図柄配列210A、210Bと同一の演出図柄210で構成されているものの、12種類の演出図柄210の配列順序が図柄配列210A、210Bと逆になっている。
第2演出モードに設定されている場合にも、第1演出モードに設定されている場合と同様に、変動演出において、3つの図柄配列210A、210B、210Cがスクロール表示され、最終的に3つの演出図柄210が演出表示部200aの中央に停止表示される。そして、停止表示された左図柄、中図柄、右図柄の組み合わせにより、大役抽選の結果が小当たりであるのか、ハズレであるのかが遊技者に報知される。
第2演出モードにおける変動演出は、リーチなしパターンとリーチ発展パターンとに大別される。リーチなしパターンの変動演出においては、第1演出モードと同様に、図柄配列210A、210B、210Cがスクロール表示された後に、リーチ表示が成立することなく、ハズレ組み合わせで最終停止表示される。これに対して、リーチ発展パターンの変動演出においては、リーチ表示後に所定のリーチ演出が実行される。
図58は、第2演出モードにおけるリーチなしパターンの変動演出の一例を説明する図である。リーチなしパターンの変動演出では、図58(a)に示すように、まず、図柄配列210A、210B、210Cが高速でスクロール表示を行う。その後、図柄配列210A、210Cのスクロール表示の速度が同時に低速となり、演出表示部200aに表示されている左図柄および右図柄を遊技者が把握できるようになる。そして、図58(b)、(c)に示すように、演出表示部200aの中央に表示される左図柄および右図柄が1コマずつ切り替わる送り動作が数コマ分(ここでは2コマ)なされたところで、左図柄および右図柄が演出表示部200aの中央に同時に停止表示される。このとき、左図柄と右図柄は異なる演出図柄210で停止表示されている。
その後、図柄配列210Bのスクロール表示の速度が低速となり、図58(d)、(e)に示すように、送り動作がなされたところで、中図柄が演出表示部200aの中央に停止表示される。このようにして、演出表示部200aの中央に停止表示された左図柄、中図柄、右図柄の組み合わせにより、大役抽選の結果が遊技者に報知される。リーチなしパターンの変動演出では、左図柄、中図柄、右図柄がハズレ組み合わせで最終停止表示される。
図59は、第2演出モードにおけるリーチ発展パターンの変動演出の一例を説明する図である。リーチ発展パターンの変動演出では、図59(a)に示すように、まず、図柄配列210A、210B、210Cが高速でスクロール表示を行う。その後、図柄配列210A、210Cのスクロール表示の速度が同時に低速となり、図59(b)、(c)に示すように、送り動作が数コマ分(ここでは2コマ)なされたところで、左図柄および右図柄が演出表示部200aの中央に同時に停止表示される。このとき、左図柄と右図柄は同じ演出図柄210で停止表示され、リーチ表示が成立する。
上記のようにしてリーチ表示がなされると、発展演出が実行される。発展演出では、図59(d)に示すように、襖が閉じられる画像が表示された後、その襖が開かれる画像が表示される。このとき、襖の画像の背面側には、図59(e)に示すように、リーチ演出のタイトル(ここでは「ボタン一発勝負」)が表示されており、当該変動演出で実行されるリーチ演出の種別が遊技者に報知される。
その後、リーチ演出では、例えば、図59(f)に示すように、演出表示部200aに多数の敵が表示されるとともに、図59(g)に示すように、演出ボタン208の操作を促す画像が表示される。このとき、演出ボタン208の操作が有効となる操作有効期間が設定され、操作有効期間中に演出ボタン208の操作が検出されるか、もしくは、演出ボタン208の操作が検出されずに操作有効期間が終了したところで、図59(h)に示すように、敵を攻撃する画像が表示される。このとき、大役抽選の結果が小当たりであれば、図59(i)に示すように、全ての敵が殲滅された画像が表示され、その後、図59(j)に示すように、演出表示部200aに、左図柄、中図柄、右図柄が当たり組み合わせで最終停止表示される。なお、大役抽選の結果がハズレの場合には、一部の敵が生存している画像が表示された後、演出表示部200aに、左図柄、中図柄、右図柄がハズレ組み合わせで最終停止表示される。
図示は省略するが、本実施形態では、リーチ演出として、短尺リーチ演出、中尺リーチA演出、中尺リーチB演出および長尺リーチ演出の4パターンが設けられている。これら4パターンのリーチ演出は、それぞれ演出の構成時間が異なっており、その構成時間は、短尺リーチ演出<中尺リーチA演出<中尺リーチB演出<長尺リーチ演出となっている。なお、本実施形態では、短尺リーチ演出、中尺リーチA演出、中尺リーチB演出および長尺リーチ演出の4パターンのリーチ演出について説明するが、リーチ演出は、この他にも構成時間を異にする複数のパターンが設けられている。
また、上記したように、左図柄および右図柄の停止表示時には送り動作がなされるが、第2演出モードにおいては、リーチ表示となるか否かの分岐タイミングが最大で2回設けられる。
図60は、第2演出モードにおける変動演出の他の例を説明する図である。例えば、変動演出において、図柄配列210A、210B、210Cが高速でスクロール表示された後、図柄配列210A、210Cのスクロール表示の速度が同時に低速になったとする。そして、図60(a)〜(d)に示すように、左図柄および右図柄に対して、送り動作が4コマ分なされ、同一の左図柄および右図柄が演出表示部200aに表示されたとする。
このとき、左図柄は、送り動作の4コマ目で停止表示されるのに対して、右図柄は、図60(e)に示すように、さらに送り動作が1コマ分なされる。その結果、左図柄と右図柄とが異なる演出図柄210となり、リーチ表示が成立しない状態となる。その後、図60(f)、(g)に示すように、右図柄が逆回転表示される。この右図柄の逆回転表示では、右図柄が配列順序と逆方向に1周分回転し、送り動作の最後に表示された演出図柄210が中央に表示される。その後、中央に表示された演出図柄210が表側に、その1コマ前の演出図柄210が裏側に重ね合わせたように表示され、右図柄がゆっくりと1コマ前の演出図柄210に戻るように回転する停止動作が行われる。
詳しくは後述するが、第2演出モードにおける図柄配列210A、210B、210Cの表示パターンには、2段目テンパイガセパターンおよび2段目テンパイパターンが含まれている。図柄配列210A、210B、210Cの表示パターンが2段目テンパイガセパターンである場合には、右図柄の逆回転表示後の停止動作において、図60(h)に示すように、送り動作で最後に表示された演出図柄210が停止表示され、その後、中図柄が停止表示される。この場合、左図柄、中図柄、右図柄は、リーチ表示となることなく、ハズレ組み合わせで最終停止表示されることとなる。
これに対して、図柄配列210A、210B、210Cの表示パターンが2段目テンパイパターンである場合には、停止動作により、図60(i)に示すように、左図柄と右図柄とが同一の演出図柄210となってリーチ表示がなされる。この場合には、図60(j)に示すように、発展演出が実行され、以後、上記と同様に、リーチ演出が行われることとなる。
このように、第2演出モードにおいては、送り動作がなされる第1の分岐タイミングと、停止動作がなされる第2の分岐タイミングとが設けられる。そして、第1の分岐タイミングにおいて、送り動作でリーチ表示が成立する場合と、第1の分岐タイミングにおいて、送り動作ではリーチ表示が成立せずに、その後の第2の分岐タイミングにおいて、停止動作によってリーチ表示が成立する場合とがある。また、第1の分岐タイミングにおいてリーチ表示が成立することなく、左図柄、中図柄、右図柄がハズレ組み合わせで最終停止表示される場合、つまり、第1の分岐タイミングのみが設けられ、第2の分岐タイミングが設けられない場合もある。さらには、第1の分岐タイミングにおいて、送り動作ではリーチ表示が成立せずに、その後に第2の分岐タイミングが設けられるものの、この第2の分岐タイミングにおいても、リーチ表示が成立しない場合もある。
図61は、第2演出モードにおける図柄配列210A、210B、210Cの表示パターンを説明する図である。第2演出モードにおけるリーチ演出前の図柄配列210A、210B、210Cの表示パターンは、通常ハズレパターン、1段目テンパイパターン、2段目テンパイガセパターン、2段目テンパイパターンの4つのパターンに大別される。図61(a)に示すように、通常ハズレパターンでは、左図柄、中図柄、右図柄が高速でスクロール表示された後、左図柄および右図柄の送り動作が2コマ分なされて停止表示され、その後、中図柄の送り動作が1コマ分なされて停止表示される。
1段目テンパイパターンは、1段目2コマテンパイパターン、1段目3コマテンパイパターン、1段目4コマテンパイパターンの3つに分けられる。1段目2コマテンパイパターンは、図61(b)に示すように、左図柄、中図柄、右図柄が高速でスクロール表示された後、左図柄および右図柄の送り動作が2コマ分なされて停止表示される。このとき、送り動作によって左図柄と右図柄とが同一の演出図柄210で停止表示されてリーチ表示が成立する。なお、リーチ表示後も中図柄は高速でスクロール表示されており、所定時間が経過すると、上記した発展演出およびリーチ演出が実行される。このように、上記した通常ハズレパターンおよび2段目テンパイガセパターンでは、変動演出の開始から終了までが図柄変動部となるのに対して、1段目テンパイパターンおよび2段目テンパイパターンでは、図柄変動部の後に、発展演出およびリーチ演出が実行される。
また、1段目3コマテンパイパターンは、図61(c)に示すように、左図柄および右図柄の送り動作が3コマ分なされ、1段目4コマテンパイパターンは、図61(d)に示すように、左図柄および右図柄の送り動作が4コマ分なされる点のみが、1段目2コマテンパイパターンと異なる。1段目3コマテンパイパターンおよび1段目4コマテンパイパターンは、1段目2コマテンパイパターンよりも、送り動作が1コマまたは2コマ分多くなるため、送り動作に要する時間が長くなる。一方で、1段目テンパイパターンは、送り動作のコマ数に拘わらず、図柄変動部の構成時間が等しく、また、送り動作を開始するタイミングも、送り動作のコマ数に拘わらず等しい。したがって、1段目テンパイパターンにおいては、送り動作のコマ数が多くなるにつれて、左図柄および右図柄の停止表示に要する時間が短くなっている。
2段目テンパイガセパターンは、図61(e)に示すように、左図柄、中図柄、右図柄が高速でスクロール表示された後、左図柄および右図柄の送り動作がなされる。このとき、左図柄は、送り動作が4コマ分なされた後に停止表示され、右図柄は、送り動作が5コマ分なされる。その後、右図柄は、逆回転表示がなされるとともに、停止動作がなされて停止表示される。このとき、右図柄は左図柄と異なる演出図柄210で停止表示され、その後に中図柄が停止表示される。
2段目テンパイパターンは、図61(f)に示すように、左図柄および右図柄が、2段目テンパイガセパターンと同様に表示される。ただし、2段目テンパイパターンでは、右図柄が左図柄と同じ演出図柄210で停止表示され、中図柄は高速でスクロール表示されたままとなる。なお、2段目テンパイパターンおよび2段目テンパイガセパターンにおける図柄変動部は、その構成時間が等しく、また、1段目テンパイパターンにおける図柄変動部の構成時間よりも長い。
図62は、図柄配列210A、210B、210Cの表示パターンとリーチ演出との組み合わせパターンを説明する図である。上記したように、図柄配列210A、210B、210Cの表示パターンが1段目テンパイパターンまたは2段目テンパイパターンとなる場合、図柄変動部に続いて、発展演出およびリーチ演出が実行される。具体的には、1段目テンパイパターンには、短尺リーチ演出、中尺リーチA演出および中尺リーチB演出が組み合わせ可能に構成されており、2段目テンパイパターンには、短尺リーチ演出および中尺リーチA演出が組み合わせ可能に構成されている。また、各組み合わせにおいては、図柄変動部とリーチ演出との間に発展演出が組み込まれるが、この発展演出の構成時間は2種類設けられている。その結果、図62の(a1)〜(k1)(ただし(e1)を除く)に示すように、図柄変動部(リーチ表示)および発展演出を経由して短尺リーチ演出、中尺リーチA演出、中尺リーチB演出が行われるリーチ発展パターンの変動演出は全部で10通りとなる。これら10通りの変動演出は、その開始から終了までの時間、すなわち、変動時間が、図示のように全て異なっている。
このように、図柄変動部とリーチ演出との組み合わせパターンを複数設けるとともに、発展演出の時間を複数設けることにより、変動時間が異なる多数のリーチ発展パターンを備えることが可能となる。本実施形態では、第1演出モードと第2演出モードとが設けられており、これら各演出モードで変動演出の内容が大きく異なっている。しかしながら、演出モードは副制御基板330で管理されており、主制御基板300においては、演出モードとは無関係に変動情報すなわち変動時間が決定される。本実施形態では、図柄変動部、リーチ演出および発展演出を組み合わせることにより、全ての変動情報、変動時間に対応するようにしている。
さらに、本実施形態では、リーチ発展パターンが、テンパイ系統と直通系統とに大別される。テンパイ系統というのは、上記のように、リーチ表示が成立するか否かを煽る演出が行われた後にリーチ表示となり、リーチ表示を経由してリーチ演出が実行されるもので、図62の(a1)〜(k1)(ただし(e1)を除く)が該当する。これに対して、直通系統というのは、図柄配列210A、210B、210Cのスクロール表示中に、突如として演出表示部200aが暗転(ブラックアウト)し、その後にリーチ演出が実行されるものである。直通系統のリーチ発展パターンでは、リーチ演出として、中尺リーチA演出、中尺リーチB演出、長尺リーチ演出が実行される。
そして、図62(b2)〜(k2)に示すように、リーチ演出の種類と暗転のタイミングとの組み合わせにより、中尺リーチA演出、中尺リーチB演出、長尺リーチ演出が実行される直通系統のリーチ発展パターンの変動演出は、全部で10通りとなる。これら10通りの変動演出は、その開始から終了までの時間、すなわち、変動時間が、図示のように全て異なっている。
ここで、図62において、(a1)〜(k1)は、それぞれ(a2)〜(k2)に対応しており、変動演出の構成時間が互いに等しい。つまり、対応関係にあるテンパイ系統および直通系統のリーチ発展パターンは、変動演出の構成時間が等しい。例えば、図62(b1)に示すテンパイ系統のリーチ発展パターンと、図62(b2)に示す直通系統のリーチ発展パターンとは、変動演出の構成時間が等しい。同様に、例えば、図62(k1)に示すテンパイ系統のリーチ発展パターンと、図62(k2)に示す直通系統のリーチ発展パターンとは、変動演出の構成時間が等しい。つまり、1の変動情報(変動モード番号と変動パターン番号との組み合わせ)に対して、テンパイ系統および直通系統の2つのリーチ発展パターンが設けられている。
ただし、一部の変動情報については、テンパイ系統および直通系統のいずれか一方のリーチ発展パターンのみが設けられている。例えば、図62(a1)に示すテンパイ系統のリーチ発展パターンには、図62(a2)にハッチングで示すように、対応する直通系統のリーチ発展パターンが存在しない。また、例えば、図62(e2)に示す直通系統のリーチ発展パターンには、図62(e1)にハッチングで示すように、対応するテンパイ系統のリーチ発展パターンが存在しない。
図63は、変動情報と変動演出との関係を説明する図である。例えば、大役抽選が行われ、変動情報として、B0Hの変動モード番号と、E1Hの変動パターン番号とが決定されたとする。このとき、演出モードが第1演出モードに設定されていれば、図63(a)に示すように、前半のサブ変動パターンが擬似1テンパイに決定され、後半のサブ変動パターンがNRハズレに決定される。
これに対して、演出モードが第2演出モードに設定されている場合には、図63(b)に示すように、テンパイ系統または直通系統のリーチ発展パターンが決定される。テンパイ系統のリーチ発展パターンが決定された場合には、図柄配列210A、210B、210Cの表示パターンが2段目テンパイパターンとなり、リーチ表示に続いて、発展演出および短尺リーチ演出が実行される。また、直通系統のリーチ発展パターンが決定された場合には、図柄配列210A、210B、210Cのスクロール表示中に演出表示部200aが暗転し、その後、中尺リーチA演出が実行される。
また、例えば、変動情報として、A0Hの変動モード番号と、FAHの変動パターン番号とが決定されたとする。このとき、演出モードが第1演出モードに設定されていれば、図63(c)に示すように、前半のサブ変動パターンがNRテンパイに決定され、後半のサブ変動パターンがSP2当たりに決定される。
これに対して、演出モードが第2演出モードに設定されている場合には、図63(d)に示すように、テンパイ系統または直通系統のリーチ発展パターンが決定される。テンパイ系統のリーチ発展パターンが決定された場合には、図柄配列210A、210B、210Cの表示パターンが1段目テンパイパターンとなり、リーチ表示に続いて、発展演出および中尺リーチA演出が実行される。また、直通系統のリーチ発展パターンが決定された場合には、図柄配列210A、210B、210Cのスクロール表示中に演出表示部200aが暗転し、その後、中尺リーチB演出が実行される。
図64は、演出決定テーブルを説明する図である。第2演出モードに設定されているときに、変動モードコマンドおよび変動パターンコマンド(以下、「変動コマンド」と呼ぶ)を受信すると、演出決定テーブルを用いて変動演出の実行パターンが決定される。演出決定テーブルによれば、変動モード番号および変動パターン番号の組み合わせごとに、各実行パターンの選択比率が設定されている。例えば、上記したB0Hの変動モード番号とE1Hの変動パターン番号との組み合わせに対しては、テンパイ系統パターンBおよび直通系統パターンBがそれぞれ125/250の確率で決定されるように選択比率が設定されている。このテンパイ系統パターンBは、図63(b)の上段に示すテンパイ系統のリーチ発展パターンであり、直通系統パターンBは、図63(b)の下段に示す直通系統のリーチ発展パターンである。
同様に、例えば、上記したA0Hの変動モード番号とFAHの変動パターン番号との組み合わせに対しては、テンパイ系統パターンCおよび直通系統パターンCがそれぞれ125/250の確率で決定されるように選択比率が設定されている。このテンパイ系統パターンCは、図63(d)の上段に示すテンパイ系統のリーチ発展パターンであり、直通系統パターンCは、図63(d)の下段に示す直通系統のリーチ発展パターンである。また、この演出決定テーブルによれば、変動情報によって、1のテンパイ系統または直通系統のリーチ発展パターンのみが決定されたり、あるいは、通常ハズレパターンが決定されたりするように選択比率の設定がなされている。
以上のように、1の変動情報に対して、構成時間が等しく内容が異なる、第1演出モード用および第2演出モード用の変動演出が選択的に実行される。これにより、演出効果が向上し、遊技の興趣が向上する。また、第2演出モードにおいては、構成時間が等しく内容が異なるテンパイ系統および直通系統のリーチ発展パターンが設けられるので、限られた変動情報の中でも、演出を多様化することが可能となり、さらに演出効果を向上することができる。
また、本実施形態によれば、第2演出モードでは、リーチ表示となるか否かの分岐タイミングが最大で2回設けられるのに対して、第1演出モードでは、分岐タイミングが1回のみとなっている。異なる演出モード用の変動演出を同一の変動時間で構成しようとした場合、演出が間延びしてしまう可能性があるが、上記のように、リーチ表示となるか否かの分岐タイミングの最大数を演出モードで異ならせることで、演出の間延びが抑制され、演出効果を向上させることができる。
ここで、第1演出モードにおいては、左図柄、中図柄、右図柄の仮停止表示の回数や、仮停止表示時の擬似停止目によって、信頼度等の示唆がなされる。一方で、第2演出モードにおいては、変動演出中の所定のタイミングで予告演出が実行され、予告演出によって信頼度等の示唆がなされる。
図65は、第2演出モードにおける予告演出の一例を説明する図である。第2演出モードでは、変動演出中の所定のタイミングで、さまざまな予告演出が実行される。ここでは、変動演出の開始1秒後に実行される予告演出として、変動開始時カットイン予告演出が設けられている。この変動開始時カットイン予告演出は、変動演出の開始1秒後に、図65(a)、(b)に示すように、演出表示部200aの全面にキャラクタが示されたカットイン画像が表示される演出である。この変動開始時カットイン予告演出では、カットイン画像が、背景画像や演出図柄210等に、約1秒程度、重畳表示される。ここでは、表示されるキャラクタ、および、キャラクタとともに表示されるエフェクト色を異にする5種類のカットイン画像が設けられており、表示されるキャラクタやエフェクト色により、大当たりの信頼度が遊技者に示唆される。
また、他の予告演出として、変動演出の開始から所定時間(例えば2秒程度)後に実行される会話予告演出が設けられている。この会話予告演出は、例えば、図51(c)、(d)に示すように、演出表示部200aの下部に、キャラクタおよびメッセージが所定時間表示される。会話予告演出は、キャラクタとメッセージとの組み合わせを異にする複数の実行パターンが設けられており、表示されるキャラクタやメッセージの内容により、信頼度が示唆される。
このように、予告演出は、予め設定されたさまざまなタイミングで実行される。そして、上記の変動開始時カットイン予告演出および会話予告演出のように、実行パターンによって信頼度が示唆されたり、予告演出の実行有無によって信頼度が示唆されたりすることで、遊技者がさまざまな推測を行うといった興趣がもたらされる。
図66は、予告演出決定テーブルを説明する図である。この図に示すように、予告演出決定テーブルは、予告演出の種別ごとに複数設けられている。変動演出の開始時には、各予告演出決定テーブルを参照して、予告演出の実行有無や実行パターンを、予告演出ごとに決定する。
なお、図66には、予告演出決定テーブルの一例として、変動開始時カットイン予告演出の実行有無等を決定する変動開始時カットイン予告演出決定テーブル(図66(a))、会話予告演出の実行有無等を決定する会話予告演出決定テーブル(図66(b))、リーチ演出中に実行されるリーチ演出中カットイン予告演出の実行有無等を決定するリーチ演出中カットイン予告演出決定テーブル(図66(c))を示すが、実際には、予告演出の種類と同数の予告演出決定テーブルが設けられている。
各予告演出決定テーブルは、変動モード番号(変動モードコマンド)、変動パターン番号(変動パターンコマンド)、もしくは、変動モード番号と変動パターン番号との組み合わせごとに、予告演出の実行パターン(図66において横軸に示す)それぞれについての選択比率が設定されている。具体的には、図66(a)に示す変動開始時カットイン予告演出決定テーブルによれば、受信し得る全ての変動モードコマンドおよび変動パターンコマンドの組み合わせごとに、変動開始時カットイン予告演出の実行パターンの選択比率が設定されている。
ここで、図66中「なし」と記された予告演出の実行パターンは、当該予告演出を不実行とするものであり、この「なし」が決定された場合、その予告演出が実行されることはない。なお、図66においては、一部の変動モード番号および変動パターン番号のみを示しているが、実際には、全ての変動モード番号または変動パターン番号に対して、各予告演出の実行有無等の選択比率の設定がなされている。
図66(a)に示す変動開始時カットイン予告演出決定テーブルによれば、エフェクト色の信頼度が、青色、黄色、緑色、赤色、虹色の順に高くなるように、選択比率の設定がなされている。また、図66(b)に示す会話予告演出決定テーブルによれば、受信し得る全ての変動モードコマンドごとに、会話予告演出の実行パターンの選択比率が設定されている。なお、図66(b)において、「会話予告」の下に記された数字はキャラクタの種別を示しており、ローマ字はメッセージの種別を示している。
また、図66(c)に示すリーチ演出中カットイン予告演出決定テーブルによれば、リーチ演出中カットイン予告演出の実行有無、ならびに、リーチ演出中カットイン予告演出を実行する場合の実行パターンが決定される。なお、リーチ演出中カットイン予告演出は、リーチ演出中に実行される予告演出である。したがって、リーチ演出中カットイン予告演出決定テーブルによれば、リーチ演出の実行が決定される変動パターン番号に対してのみ、リーチ演出中カットイン予告演出の実行が決定されるように選択比率の設定がなされている。
このように、予告演出決定テーブルには、変動モードコマンド、変動パターンコマンドもしくはこれらの組み合わせごとに、予告演出の実行パターンの選択比率が設定されており、変動コマンドの受信時に、予告演出の全ての実行タイミングあるいは全ての予告演出の種別について、その実行有無もしくは実行パターンが決定されることとなる。
ここで、テンパイ系統のリーチ発展パターンの変動演出では、図柄変動部において図柄配列210A、210B、210Cがスクロール表示されている時間が比較的長い。このスクロール表示中は、上記した変動開始時カットイン予告演出や会話予告演出等の予告演出が実行可能であるが、上記した予告演出の実行有無等を決定する抽選の結果次第では、何らの予告演出も実行されないこともある。この場合、変動演出において、図柄配列210A、210B、210Cが単にスクロール表示されているだけの状態となり、遊技者が倦怠感を覚えてしまう。そこで、本実施形態では、図柄配列210A、210B、210Cのスクロール表示中に実行される予告演出として、さらに複合予告演出が設けられている。
図67は、第2演出モードにおける複合予告演出の一例を説明する図である。ここでは、複合予告演出として、懸賞旗演出、流れ星演出、BOガセ演出について説明する。懸賞旗演出は、図67(a)に示すように、演出表示部200aの左右に懸賞旗が所定時間(例えば2秒)表示される演出である。この懸賞旗演出で表示される懸賞旗は複数種類設けられている。また、流れ星演出は、図67(b)に示すように、演出表示部200aに流れ星が表示される演出である。この流れ星演出は複数の実行パターンが設けられており、実行パターンに応じて、演出表示部200aに表示される星の数が異なっている。
また、BOガセ演出は、図67(c)に示すように、演出表示部200aが所定時間、暗転する演出である。ただし、BOガセ演出では、上記した直通系統のリーチ発展パターンの変動演出で実行される暗転よりも時間が短い。このように、複合予告演出は、他の予告演出と同時並行して行われても特段の問題が生じない演出となっている。
なお、通常の予告演出は、遊技者に期待感を抱かせるために実行されるが、複合予告演出は、単に図柄配列210A、210B、210Cがスクロール表示されているだけの状態を減らすことを目的として実行される。しかしながら、何度も複合予告演出が出現すると、複合予告演出が何の意味も有していないことに遊技者が気付いてしまい、複合予告演出を実行する意味が薄れてしまう。そこで、単なる賑やかしとしての専用の複合予告演出を実行するのみではなく、通常の予告演出を複合予告演出として実行することが望ましい。例えば、上記の懸賞旗演出を、通常の予告演出と同様に実行し、懸賞旗の種類によって信頼度を示唆するようにする。そして、複合予告演出としての懸賞旗演出では、信頼度の低い懸賞旗のみを表示するとしてもよい。また、例えば、上記の予告演出のうち、会話予告演出を複合予告演出として実行してもよい。この場合、複合予告演出としての会話予告演出では、信頼度の低い実行パターンのみが選択される。
図68は、複合予告演出の実行有無等の決定処理を説明する図である。図68(a)に示すように、各変動モード番号には、余白時間情報が予め対応付けられている。この余白時間情報は、変動演出中、より詳細には、変動演出の開始から、予告演出を含む、変動演出を構成する一部もしくは全ての要素演出が不実行となり得る時間を示す情報である。この余白時間情報は、例えば、全ての予告演出について不実行が決定されたと仮定した場合に、変動演出の開始から最初に何らかの予告演出が実行されるまでの時間を示している。
例えば、変動モード番号によっては、必ず、変動開始時カットイン予告演出の実行が決定されるものがある。この場合には、余白時間は0秒となるため、この変動モード番号に対しては、余白時間情報として0秒が対応付けられている。一方、変動開始時カットイン予告演出および会話予告演出の双方に対して、不実行が決定され得る変動モード番号に対しては、5秒以上の余白時間情報が対応付けられている。本実施形態では、全ての変動モード番号に対して、余白時間情報として、0秒、5秒、8秒、12秒のいずれかが対応付けられている。そして、第2演出モードに設定されており、変動演出の実行パターンが、直通系統のリーチ発展パターン以外に決定された場合には、余白時間情報が導出され、導出された余白時間情報に基づいて、複合予告演出の実行有無等が決定される。
すなわち、副制御基板330には、余白時間情報ごとに複合予告演出決定テーブルが設けられている。具体的には、複合予告演出決定テーブルは、0秒用、5秒用、8秒用、12秒の4種類が設けられており、導出された余白時間情報に対応する複合予告演出決定テーブルを用いて、複合予告演出の実行有無等が決定される。例えば、0秒の余白時間情報が導出された場合には、0秒用の複合予告演出決定テーブルを用いて、複合予告演出の実行有無等が決定される。
各複合予告演出決定テーブルによれば、図68(b)〜(e)に示すように、各複合予告演出の実行有無ならびに実行パターンの選択比率が、変動モード番号(変動モードコマンド)ごとに設定されている。なお、図68において、「会話予告SU1」は、会話予告演出の中で最も信頼度の低い実行パターンを示しており、「懸賞旗SU1」は、懸賞旗演出の中で最も信頼度の低い実行パターンを示しており、「流れ星SU1」は、流れ星演出の中で最も信頼度の低い実行パターンを示している。また、「BOガセ1s」、「BOガセ5s」、「BOガセ8s」は、それぞれ変動演出の開始1秒後、5秒後、8秒後に、BOガセ演出を実行することを示している。
図68(b)に示すように、0秒用の複合予告演出決定テーブルによれば、必ず、全ての複合予告演出の不実行を示す「なし」が決定されるように選択比率が設定されている。また、図68(c)に示すように、5秒用の複合予告演出決定テーブルによれば、「会話予告SU1」、「懸賞旗SU1」、「流れ星SU1」および「BOガセ1s」が選択可能に構成されている。換言すれば、5秒用の複合予告演出決定テーブルによれば、変動演出の開始から5秒以内に実行タイミングが設定されている複合予告演出のみが選択可能に構成されている。同様に、図68(d)に示すように、8秒用の複合予告演出決定テーブルによれば、変動演出の開始から8秒以内に実行タイミングが設定されている複合予告演出のみが選択可能に構成されている。なお、図68(e)に示すように、12秒用の複合予告演出決定テーブルによれば、全ての複合予告演出が選択可能に構成されている。
以上のように、本実施形態では、変動演出中に一部もしくは全ての要素演出が不実行となり得る時間を示す余白時間情報が変動情報ごとに設けられる。そして、余白時間情報に基づいて、複合予告演出の実行有無もしくは実行パターンが決定されるので、図柄配列210A、210B、210Cがスクロール表示されているだけの時間が抑制され、演出効果の低下を抑制することができる。また、余白時間情報に基づいて複合予告演出の実行有無等が決定されるため、余白時間を超えたタイミングでは複合予告演出が不実行となり、他の主要な要素演出と複合予告演出との重複を避けることができる。ただし、本実施形態では、各予告演出の実行有無等の抽選と、複合予告演出の実行有無等の抽選が個別に行われるため、抽選結果によっては、予告演出と複合予告演出とが同時並行して実行されたり、連続的に実行されたりする可能性もある。しかしながら、上記のように、複合予告演出は、他の予告演出と同時並行しても違和感が生じない内容となっており、演出上の問題が生じることはない。
以下に、上記の変動演出を実行するための副制御基板330の制御処理について説明する。
(副制御基板330のサブCPU初期化処理)
図69は、副制御基板330のサブCPU初期化処理(S1000)を説明するフローチャートである。
(ステップS1000−1)
サブCPU330aは、電源投入に応じて、サブROM330bからCPU初期化処理プログラムを読み込むとともに、サブRAM330cに記憶されるフラグ等の初期化、設定処理を行う。
(ステップS1000−3)
次に、サブCPU330aは、各演出乱数を更新する処理を行うとともに、以後は、割込み処理が行われるまで当該ステップS1000−3の処理を繰り返し行う。なお、演出乱数は複数種類設けられており、ここでは、それぞれの演出乱数が非同期的に更新されている。
(副制御基板330のサブタイマ割込み処理)
図70は、副制御基板330のサブタイマ割込み処理(S1100)を説明するフローチャートである。副制御基板330には、所定の周期(1秒間に30回)でクロックパルスを発生するリセット用クロックパルス発生回路(不図示)が設けられている。そして、このリセット用クロックパルス発生回路によるクロックパルスの発生により、サブCPU330aはタイマ割込み処理プログラムを読み込んで当該サブタイマ割込み処理を開始する。
(ステップS1100−1)
サブCPU330aは、レジスタを退避する。
(ステップS1100−3)
サブCPU330aは、割込みを許可するための処理を行う。
(ステップS1100−5)
サブCPU330aは、副制御基板330で用いられる各種タイマカウンタの更新処理を行う。ここで、各種タイマカウンタは、特に断る場合を除き、当該副制御基板330のサブタイマ割込み処理の度に1ずつ減算され、0になると減算を停止する。
(ステップS1150)
サブCPU330aは、遊技者の操作に応じて演出モードを設定する演出モード設定処理を行う。この演出モード設定処理については、図71を用いて後述する。
(ステップS1200)
サブCPU330aは、サブRAM330cの受信バッファに格納されているコマンドを解析するとともに、受信したコマンドに応じた種々の処理を行う。副制御基板330においては、主制御基板300からコマンドが送信されると、コマンド受信割込み処理が行われ、主制御基板300から送信されたコマンドが受信バッファに格納される。ここでは、コマンド受信割込み処理によって受信バッファに格納されたコマンドを解析することとなる。
(ステップS1100−7)
サブCPU330aは、変動演出の経過時間を計時するとともに、変動演出ごとにセットされるタイムテーブルを参照して、当該タイムテーブルに記憶された該当時間に対応する処理を実行するタイムスケジュール管理処理を行う。ここでは、タイムテーブルにセットされたタイムデータに基づいて、各種のフラグをオン、オフしたり、あるいは、各演出デバイスにコマンドを送信したりすることで、変動演出をはじめとする各演出の実行を制御することとなる。
(ステップS1100−9)
サブCPU330aは、レジスタを復帰して当該サブタイマ割込み処理を終了する。
図71は、副制御基板330における上記の演出モード設定処理(S1150)を説明するフローチャートである。
(ステップS1150−1)
サブCPU330aは、まず、演出ボタン208の操作を検出する演出ボタン検出スイッチ208sから、演出モードを変更するための演出モード変更操作信号が入力されているかを判定する。その結果、演出モード変更操作信号が入力されていると判定した場合にはステップS1150−3に処理を移し、演出モード変更操作信号は入力されていないと判定した場合には当該演出モード設定処理を終了する。
(ステップS1150−3)
サブCPU330aは、予め設定された演出モード変更可能状態であるかを判定する。その結果、演出モード変更可能状態であると判定した場合にはステップS1150−5に処理を移し、演出モード変更可能状態ではないと判定した場合には当該演出モード設定処理を終了する。なお、演出モード変更可能状態としては、例えば、客待ち状態や、変動演出の終了前後の所定時間内ではない状態、小当たり遊技や大役遊技が実行されていない状態等が挙げられる。ただし、これらは一例に過ぎず、演出モード変更可能状態は予め設定されていればよく、その内容は特に限定されるものではない。
(ステップS1150−5)
サブCPU330aは、設定中の演出モードを切り替える演出モード切替処理を行い、当該演出モード設定処理を終了する。ここでは、切り替え後の演出モードに対応する画像を演出表示部200aに表示させるとともに、切り替え後の演出モードに対応するBGMの出力を開始する。
図72は、上記コマンド解析処理のうち、変動コマンドを受信した際に実行される変動コマンド受信処理を説明するフローチャートである。上記したとおり、変動コマンドは、主制御基板300において、図28のステップS611−13、ステップS612−17でセットされた後、ステップS100−45のサブコマンド送信処理(図16参照)によって副制御基板330に送信される。
(ステップS1210−1)
変動コマンドを受信すると、サブCPU330aは、まず、現在設定中の演出モードが第1演出モードであるかを判定する。その結果、第1演出モードであると判定した場合にはステップS1220に処理を移し、第1演出モードではないと判定した場合にはステップS1230に処理を移す。
(ステップS1220)
サブCPU330aは、第1演出モードに対応する変動演出の実行パターンを決定するための第1演出決定処理を行う。この第1演出決定処理については、図73を用いて後述する。
(ステップS1230)
サブCPU330aは、第2演出モードに対応する変動演出の実行パターンを決定するための第2演出決定処理を行う。この第2演出決定処理については、図74を用いて後述する。
(ステップS1210−3)
サブCPU330aは、上記各ステップの決定に基づいてタイムテーブルのタイムデータをセットして、当該変動コマンド受信処理を終了する。なお、ここでセットされたタイムテーブルに基づき、上記ステップS1100−7において、変動演出用の画像を演出表示部200aに表示する処理や、音声出力処理、演出照明装置204の点灯制御処理等の演出実行制御がなされることとなる。
図73は、副制御基板330における上記の第1演出決定処理(S1220)を説明するフローチャートである。
(ステップS1220−1)
サブCPU330aは、受信した変動コマンドを解析し、変動モード番号および変動パターン番号(変動情報)を記憶する。
(ステップS1220−3)
サブCPU330aは、上記ステップS1220−1で記憶した変動情報に基づき、前半および後半のサブ変動パターンを特定して記憶する。
(ステップS1220−5)
サブCPU330aは、上記ステップS1220−1で記憶した変動パターン番号に基づき、左図柄抽選テーブル(図55(a))を用いて左図柄を決定、記憶する。
(ステップS1220−7)
サブCPU330aは、上記ステップS1220−3で記憶した後半のサブ変動パターンが完全ハズレであるかを判定する。その結果、完全ハズレであると判定した場合にはステップS1220−9に処理を移し、完全ハズレではないと判定した場合にはステップS1220−11に処理を移す。
(ステップS1220−9)
サブCPU330aは、上記ステップS1220−5で決定した左図柄に基づき、完全ハズレ用中右図柄抽選テーブル(図55(b))を用いて中図柄および右図柄を決定、記憶し、当該第1演出決定処理を終了する。
(ステップS1220−11)
サブCPU330aは、上記ステップS1220−5で決定した左図柄と同じ演出図柄210を中図柄に決定して記憶する。
(ステップS1220−13)
サブCPU330aは、上記ステップS1220−3で記憶した後半のサブ変動パターンに対応する最終停止右図柄抽選テーブル(図55(c)、(d))をセットし、上記ステップS1220−5で決定した左図柄に基づいて右図柄を決定、記憶する最終停止右図柄決定処理を行う。
(ステップS1220−15)
サブCPU330aは、上記ステップS1220−3で記憶した後半のサブ変動パターンがSPハズレまたはSP当たりであるかを判定する。その結果、SPハズレまたはSP当たりであると判定した場合にはステップS1220−17に処理を移し、SPハズレまたはSP当たりではないと判定した場合にはステップS1220−23に処理を移す。
(ステップS1220−17)
サブCPU330aは、後半のサブ変動パターンに基づき、NR区間およびSP区間のそれぞれにおいて、右図柄を何コマ分表示させるかを決定、記憶する。後半のサブ変動パターンには、NR区間およびSP区間を合わせて、右図柄を合計で何コマ分表示させるかが定められている。ここでは、NR区間とSP区間との合計の表示コマ数を、NR区間における右図柄の表示コマ数と、SP区間における右図柄の表示コマ数とにどのように振り分けるかを決定することとなる。
(ステップS1220−19)
サブCPU330aは、上記各ステップで決定した左図柄、右図柄、および、上記ステップS1220−17で決定したコマ数に基づき、NR区間からSP区間に移行するときの右図柄が左図柄と一致するかを判定する。ここでは、最終停止表示される右図柄から、上記ステップS1220−17で決定されたSP区間の表示コマ数を逆算して、SP区間に移行するときの右図柄を特定する。その結果、右図柄が左図柄と一致すると判定した場合にはステップS1220−21に処理を移し、右図柄は左図柄と一致しないと判定した場合にはステップS1220−23に処理を移す。
(ステップS1220−21)
サブCPU330aは、上記ステップS1220−17で決定、記憶した、NR区間における右図柄の表示コマ数と、SP区間における右図柄の表示コマ数とを補正する補正処理を行う。ここでは、例えば、NR区間の表示コマ数を所定数増減させるとともに、その表示コマ数分だけ、SP区間の表示コマ数を減増させる。これにより、NR区間からSP区間に移行するときの右図柄が左図柄と一致することがなくなる。NR区間からSP区間に移行する際には、右図柄がスクロール表示から回転表示に切り替わるが、この切替タイミングでは、右図柄が一時的に停止表示される。このとき、右図柄が左図柄と同じ演出図柄210となると、左図柄、中図柄、右図柄が当たり組み合わせで最終停止表示されように見えてしまい、遊技者に誤解を与えてしまう。この補正処理を行うことで、遊技者に誤解を生じさせることがなくなり、演出効果の低下を抑制することができる。
(ステップS1220−23)
サブCPU330aは、上記ステップS1220−3で記憶した前半のサブ変動パターンが擬似3テンパイであるかを判定する。その結果、擬似3テンパイであると判定した場合にはステップS1220−25に処理を移し、擬似3テンパイではないと判定した場合にはステップS1220−31に処理を移す。
(ステップS1220−25)
サブCPU330aは、上記ステップS1220−3で記憶した後半のサブ変動パターンに対応する擬似3中右仮図柄抽選テーブルをセットし、上記ステップS1220−5で決定した左図柄に基づいて、3回目の仮停止表示時の中図柄および右図柄を決定、記憶する擬似3時中右仮図柄決定処理を行う。
(ステップS1220−27)
サブCPU330aは、上記ステップS1220−3で記憶した後半のサブ変動パターンに対応する擬似2中右仮図柄抽選テーブルをセットし、上記ステップS1220−5で決定した左図柄に基づいて、2回目の仮停止表示時の中図柄および右図柄を決定、記憶する擬似2時中右仮図柄決定処理を行う。
(ステップS1220−29)
サブCPU330aは、上記ステップS1220−3で記憶した後半のサブ変動パターンに対応する擬似1中右仮図柄抽選テーブルをセットし、上記ステップS1220−5で決定した左図柄に基づいて、1回目の仮停止表示時の中図柄および右図柄を決定、記憶する擬似1時中右仮図柄決定処理を行い、当該第1演出決定処理を終了する。
(ステップS1220−31)
サブCPU330aは、上記ステップS1220−3で記憶した前半のサブ変動パターンが擬似2テンパイであるかを判定する。その結果、擬似2テンパイであると判定した場合にはステップS1220−27に処理を移し、擬似2テンパイではないと判定した場合にはステップS1220−33に処理を移す。
(ステップS1220−33)
サブCPU330aは、上記ステップS1220−3で記憶した前半のサブ変動パターンが擬似1テンパイであるかを判定する。その結果、擬似1テンパイであると判定した場合にはステップS1220−29に処理を移し、擬似1テンパイではないと判定した場合には当該第1演出決定処理を終了する。
図74は、副制御基板330における上記の第2演出決定処理(S1230)を説明するフローチャートである。
(ステップS1230−1)
サブCPU330aは、受信した変動コマンドを解析し、変動モード番号および変動パターン番号(変動情報)を記憶する。
(ステップS1230−3)
サブCPU330aは、上記ステップS1230−1で記憶した変動情報に基づき、演出決定テーブル(図64)を参照して、第2演出モード用の変動演出の実行パターンを決定して記憶する。
(ステップS1230−5)
サブCPU330aは、上記ステップS1230−1で記憶した変動情報に基づき、各予告演出決定テーブル(図65)を参照して、全ての予告演出について、実行有無ならびに実行パターンを決定して記憶する。
(ステップS1230−7)
サブCPU330aは、上記ステップS1230−3で決定した実行パターンが、直通系統のリーチ発展パターンであるかを判定する。その結果、直通系統のリーチ発展パターンであると判定した場合には当該第2演出決定処理を終了し、直通系統のリーチ発展パターンではないと判定した場合にはステップS1230−9に処理を移す。
(ステップS1230−9)
サブCPU330aは、上記ステップS1230−1で記憶した変動情報に基づき、余白時間情報を導出する。
(ステップS1230−11)
サブCPU330aは、上記ステップS1230−9で導出した余白時間情報に対応する複合予告演出決定テーブル(図68(b)〜(e))をセットし、複合予告演出の実行有無または実行パターンを決定して記憶する複合予告演出決定処理を行い、当該第2演出決定処理を終了する。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
上記実施形態の遊技性や盤面構成は一例に過ぎない。例えば、上記実施形態では、第二種の遊技性を備える場合について説明したが、本発明は第一種の遊技性を備える遊技機にも適用可能である。また、上記実施形態では、始動口が2つ設けられる場合について説明したが、始動口は1つでも3つ以上でもよい。また、上記実施形態では、特別図柄に小当たり図柄が設けられ、小当たり図柄が停止表示された場合に、小当たり遊技が実行されることとした。しかしながら、例えば、特別図柄として大当たり図柄を設けておき、大当たり図柄が停止表示された場合に、大役遊技を実行してもよい。いずれにしても、本発明は、所定条件の成立により、所定の遊技利益を付与するか否かの判定処理が行われる遊技機に広く適用可能である。
また、上記実施形態における演出の内容は一例に過ぎない。上記実施形態では、複数の演出モードが設けられ、設定中の演出モードによって内容を異にする演出が実行されることとしたが、演出モードは1つのみでもよいし、3つ以上であってもよい。いずれにしても、所定の遊技利益を付与するか否かの判定処理が行われ、この判定処理の結果に基づいて、複数種類の演出図柄を含む図柄配列の表示パターンが決定され、決定された表示パターンで図柄配列が画像表示部に表示されればよい。
したがって、上記実施形態では、12種類の演出図柄210によって図柄配列210A、210B、210Cが構成されることとしたが、演出図柄210の数や内容はこれに限らない。また、演出表示部200aに表示される図柄配列の数は3つに限らず、1または2つでもよいし、4つ以上でもよい。
また、上記実施形態では、仮停止表示が最大で3回行われることとしたが、仮停止表示の最大回数は特に限定されるものではない。また、上記実施形態では、1〜3回の全ての仮停止表示の回数について、中右仮図柄抽選テーブルが複数設けられることとしたが、例えば、1回目の仮停止表示については、擬似1中右仮図柄抽選テーブルを1つのみ設け、2〜3回目の仮停止表示については、擬似2〜3中右仮図柄抽選テーブルを複数設けるとしてもよいし、全ての仮停止表示の回数に対して、1つの中右仮図柄抽選テーブルを設けてもよい。さらには、例えば、1回目の仮停止表示については、擬似1中右仮図柄抽選テーブルを1つもしくは複数設け、2〜3回目の仮停止表示については、1または複数の共通の中右仮図柄抽選テーブルを設けてもよい。いずれにしても、演出図柄の仮停止表示の回数に対応付けて設けられた複数の演出図柄決定テーブルのいずれかを用いて、画像表示部に仮停止表示させる演出図柄の種類を、仮停止表示の回数ごとに決定すればよい。
なお、上記実施形態において、図27のステップS610−9の処理を実行するメインCPU300aが、本発明の判定手段に相当する。
また、上記実施形態において、図73の処理を実行するサブCPU330aが、本発明の演出決定手段に相当する。
また、上記実施形態において、図70のステップS1100−7の処理を実行するサブCPU330aが、本発明の演出図柄表示手段に相当する。
また、上記実施形態において、前半のサブ変動パターンの擬似テンパイが、本発明の特定表示パターンに相当する。
また、上記実施形態における擬似1〜3中右仮図柄抽選テーブルが、本発明の演出図柄決定テーブルに相当する。
また、上記実施形態において、図28の処理を実行するメインCPU300aが、本発明の変動情報決定手段に相当する。