JP2019125609A - 光共振器及び半導体固体レーザ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】接着剤の表面張力や硬化樹脂の影響を抑制して、高精度に調整したミラーを精度良く共振器ベースに固定することができる光共振器及び半導体固体レーザ装置を提供する。【解決手段】入射ミラー3とレーザ結晶2と出射ミラー4とが配置された非磁性体からなる共振器ベース6と、入射ミラー3と出射ミラー4との少なくとも一方のミラーを固定させるための強磁性体からなり、磁力により共振器ベース6に面接触させて位置が調整されるミラーホルダ5とを備える。【選択図】図1
Description
本発明は、ミラーを共振器ベースに固定するための光共振器及び半導体固体レーザ装置に関する。
半導体レーザからの出力光を集光し、集光された出力光をレーザ媒質に照射し、レーザ媒質から誘導放出される光を光共振器内で発振させて、光を出射ミラーを介して外部に出力する半導体固体レーザ装置が知られている(特許文献1)。
半導体固体レーザ装置は、一般的に、平面ミラー又は球面ミラーを対向させた光共振器を有している。この光共振器を組み立てる際には、高精度にミラーの位置及び角度を調整して固定する必要がある。
一般的には、一方のミラーを固定した後、もう一方のミラーを角度や位置を最適位置に高精度に調整した後、共振器ベースにミラーを固定する手法が用いられている。
ミラーを共振器ベースに固定する安価な方法としては、接着剤を用いる方法がある。図4に、接着剤を用いてミラーを共振器ベースに固定する光共振器の上面図を示す。図5に従来の光共振器の斜視図を示す。
共振器ベース6は、凹部形状をなし、凹部の側面の壁61には、図示しない半導体レーザからのレーザ光を入力する円形の穴63が形成されている。凹部の間には、入射ミラー3とレーザ結晶2と出射ミラー4とが配置され、入射ミラー3とレーザ結晶2と出射ミラー4とで光共振器1を構成している。
一方のミラーである入射ミラー3は壁61に固定され、他方のミラーである出射ミラー4は、最適な位置に調整された後、接着剤8,10により壁62に固定される。
しかしながら、出射ミラー4を調整する際に、出射ミラー4と共振器ベース6の壁62の間に隙間が出来てしまう。この状態で、接着剤8,10を用いて出射ミラー4を共振器ベース6の壁62に固定すると、接着剤8,10の表面張力や硬化収縮により、出射ミラー4の位置がずれてしまう。
このため、理想的な光共振器1を形成することは、非常に困難である。これにより、レーザの特性が悪化するという課題を有していた。
本発明の課題は、接着剤の表面張力や硬化樹脂の影響を抑制して、高精度に調整したミラーを精度良く共振器ベースに固定することができる光共振器及び半導体固体レーザ装置を提供する。
本発明に係る光共振器の請求項1は、上記課題を解決するために、入射ミラーとレーザ結晶と出射ミラーとが配置された非磁性体からなる共振器ベースと、前記入射ミラーと前記出射ミラーとの少なくとも一方のミラーを固定させるための強磁性体からなり、磁力により前記共振器ベースに面接触させて位置が調整されるミラーホルダとを備えることを特徴とする。
請求項2の光共振器において、前記出射ミラーは、前記レーザ結晶の出射面に形成されていることを特徴とする。
請求項3の光共振器において、前記共振器ベースは、潤滑アルマイト処理が施されていることを特徴とする。
請求項4の光共振器において、前記共振器ベースの壁と前記ミラーホルダとの間に、摩擦を低減させるためのシートを設けたことを特徴とする。
請求項5の半導体固体レーザ装置は、励起光を出射する半導体レーザと、半導体レーザからの励起光を入射する請求項1乃至請求項4のいずれか1項記載の光共振器を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、ミラーを強磁性体のミラーホルダに固定させた後、磁力により共振器ベースに面接触させて位置を調整し、ミラーホルダと共振器ベースを接触させた状態で、接着剤を用いて固定する。
即ち、磁力により位置決めされた状態で固定されるので、接着剤の表面張力や硬化樹脂でミラーの位置がずれることがない。このため、高精度に調整したミラーを精度良く共振器ベースに固定することができる。
(実施例1)
以下、本発明の実施形態に係る光共振器及び半導体固体レーザ装置を図面を参照しながら詳細に説明する。以下の実施例では、主として、光共振器について説明するが、本発明は、励起光を出射する半導体レーザと、半導体レーザからの励起光を入射する光共振器とを備える半導体固体レーザ装置にも適用することができる。
以下、本発明の実施形態に係る光共振器及び半導体固体レーザ装置を図面を参照しながら詳細に説明する。以下の実施例では、主として、光共振器について説明するが、本発明は、励起光を出射する半導体レーザと、半導体レーザからの励起光を入射する光共振器とを備える半導体固体レーザ装置にも適用することができる。
図1に実施例1の光共振器の上面図を示す。図2に実施例1の光共振器の斜視図を示す。光共振器は、図1及び図2に示すように、入射ミラー3と、レーザ結晶2と、出射ミラー4と、出射ミラー4を固定するためのミラーホルダ5と、共振器ベース6とを備えている。
入射ミラー3は、平面ミラーからなり、1064nmに対して、例えば、99.9%以上の高い反射率を有し、808nmの波長の光に対して低反射率を有するようなコーティングが施されている。コーティング処理として誘電体膜が用いられる。
出射ミラー4は、曲率を有する凹面ミラーからなり、1064nmに対して、反射率、例えば、95%以上の高い反射率を持つコーティングが施されている。コーティング処理として誘電体膜が用いられる。共振器内で増幅された光は、出射ミラー4から出力される。出射ミラー4は、例えば、接着剤を用いてミラーホルダ5に固定されている。
レーザ結晶2は、レーザ発振の元となる物質であり、一対のミラー3,4間に配置され且つ半導体レーザからの励起光により励起されて基本波のレーザ光を放出する。
レーザ結晶2としては、例えば、Nd:YVO4結晶が用いられ、レーザ結晶2の光の通過する面には、1064nmと808nmの光に対して低反射となるようなコーティングが施されている。コーティング処理として誘電体膜が用いられる。
共振器ベース6は、凹部形状をなし、例えば、アルミ合金等の非磁性体からなる。共振器ベース6の凹部の側面の壁61には、半導体レーザからのレーザ光を入力する円形の穴63が形成されている。凹部の間には、入射ミラー3とレーザ結晶2と出射ミラー4とミラーホルダ5とが配置されている。
ミラーホルダ5は、図3に示すように、円筒形状からなり、出射ミラー4を固定している。ミラーホルダ5は、強磁性体のSUS430等からなる。
なお、ミラーホルダ5は、入射ミラー3を固定してもよく、あるいは、ミラーホルダ5を2個設けて、入射ミラー3と出射ミラー4を固定してもよい。
共振器ベース6のミラーホルダ5を設置する面には、出射ミラー4を垂直に固定するために、光軸に対して、略垂直な壁62が設置されている。壁62には、レーザ光を遮らないための穴が設けられている。
共振器ベース6のミラーホルダ5を接触させる壁62の対向面には磁石7が設置されている。磁石7としては、例えば、光軸方向に磁性を持つリング状のネオジウム磁石を用いることができる。リング状の磁石を用いるのは、出射ミラー4から出力されるレーザ光の光路を遮らないためである。
ミラーホルダ5に固定された出射ミラー4は、共振器ベース6の壁62に設置されるとともに、磁石7による磁力により、共振器ベース6の壁62に面接触し、軽く位置決めされている。
出射ミラー4を共振器ベース6に面接触させた状態で、ミラーホルダ5を図示しない棒でX,Y方向に動かすことにより、出射ミラー4の最適位置に調整する。この場合、磁力により、軽く位置決めされているが、それよりも強い力で、X,Y方向に位置を調整する。
ここで、最適位置とは、例えば、光出力が最大となる位置であり、励起光の集光した位置、二対のミラーからなる光共振器の光軸が重なり合った位置である。
出射ミラー4を最適位置に調整した後、接着剤を用いて、ミラーホルダ5を共振器ベース6の壁61に固定する。このとき、ミラーホルダ5と共振器ベース6の壁62とは、面で接触しており、磁力により位置決めされているため、接着剤の塗布や硬化しても、表面張力や硬化収縮の影響を受けにくい。
このため、出射ミラー4は、最適位置から動きづらく、理想的な共振器をえることができる。ミラーホルダ5を共振器ベース6の壁62に固定した後には、磁石7は不要であるので、取り外しても良い。
実施例1の光共振器によれば、出射ミラー4を強磁性体のミラーホルダ5に固定させた後、磁石7の磁力により共振器ベース6に面接触させて位置を調整し、ミラーホルダ5と共振器ベース6を接触させた状態で、接着剤を用いて固定する。
即ち、磁力により位置決めされた状態で固定されるので、接着剤の表面張力や硬化樹脂で出射ミラー4の位置がずれることがない。このため、高精度に調整した出射ミラー4を精度良く共振器ベース6に固定することができる。
(変形例)
実施例1の光共振器では、ミラーホルダ5を共振器ベース6の壁62に面接触させながら動かしているが、摩擦が大きいとスムーズにミラーホルダ5を動かすことができない。
実施例1の光共振器では、ミラーホルダ5を共振器ベース6の壁62に面接触させながら動かしているが、摩擦が大きいとスムーズにミラーホルダ5を動かすことができない。
この場合、共振器ベース6の壁62をアルミ合金を用いて潤滑アルマイト処理を施してもよい。これにより、摩擦が減り、ミラーホルダ5の位置調整が容易になる。
あるいは、共振器ベース6の壁62とミラーホルダ5との間に、摩擦を低減するためのシート(薄板)を挟んでもよい。例えば、テフロンのシートを共振器ベース6の壁62とミラーホルダ5との間に、挟むことで摩擦が低減し、ミラーホルダ5の位置調整が容易になる。出射ミラー4を共振器ベース6に固定する際には、シートごと固定すればよい。
また、ミラーをミラーホルダ5に固定する例を説明したが、その他の例えば、レンズ等の光学部品を固定する際にもこの手法を用いることができる。
なお、本発明は、実施例1の光共振器及び半導体固体レーザ装置に限定されるものではない。例えば、出射ミラー4は、レーザ結晶の出射面に形成されていてもよい。
また、光共振器内に、基本波を高調波に変換する波長変換素子を配置してもよい。あるいは、光共振器内に、ビームスプリッタを配置してもよい。
本発明は、固体レーザ装置に適用可能である。
1 光共振器
2 レーザ結晶
3 入射ミラー
4 出射ミラー
5 ミラーホルダ
6 共振器ベース
7 磁石
8,10 接着剤
61,62 壁
63 穴
2 レーザ結晶
3 入射ミラー
4 出射ミラー
5 ミラーホルダ
6 共振器ベース
7 磁石
8,10 接着剤
61,62 壁
63 穴
Claims (5)
- 入射ミラーとレーザ結晶と出射ミラーとが配置された非磁性体からなる共振器ベースと、
前記入射ミラーと前記出射ミラーとの少なくとも一方のミラーを固定させるための強磁性体からなり、磁力により前記共振器ベースに面接触させて位置が調整されるミラーホルダと、
を備えることを特徴とする光共振器。 - 前記出射ミラーは、前記レーザ結晶の出射面に形成されていることを特徴とする請求項1記載の光共振器。
- 前記共振器ベースは、潤滑アルマイト処理が施されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の光共振器。
- 前記共振器ベースの壁と前記ミラーホルダとの間に、摩擦を低減させるためのシートを設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載の光共振器。
- 励起光を出射する半導体レーザと、
前記半導体レーザからの励起光を入射する請求項1乃至請求項4のいずれか1項記載の光共振器を備えたことを特徴とする半導体固体レーザ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018003091A JP2019125609A (ja) | 2018-01-12 | 2018-01-12 | 光共振器及び半導体固体レーザ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
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JP2018003091A Pending JP2019125609A (ja) | 2018-01-12 | 2018-01-12 | 光共振器及び半導体固体レーザ装置 |
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2018
- 2018-01-12 JP JP2018003091A patent/JP2019125609A/ja active Pending
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