JP2019124837A - 選択透過フィルター - Google Patents
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Abstract
Description
また、色素を用いた赤外線カットフィルターも知られている。例えば特許文献1には、近赤外線吸収色素を含有し、可視光領域の光線透過率を高く維持しつつ、近赤外線領域の光線を広範囲にわたってカットすることができる吸収層を備えた光選択透過フィルターが提案されている。
本発明は、材料選択の制限が少なく、大面積化が容易であり、透過波長域の選択の自由度が高く、波長選択性が良好な選択透過フィルターを提供することを目的とする。
本発明は、以下の選択透過フィルターを提供する。
[1]コレステリック構造を有する液晶層と、偏光板とを有する選択透過フィルター。
[2]前記偏光板を2枚有し、該偏光板の間に前記液晶層が配置された上記[1]に記載の選択透過フィルター。
[3]前記偏光板の透過軸が互いに90°±10°になるように配置された上記[2]に記載の選択透過フィルター。
[4]前記液晶層が、重合性基を有する液晶性モノマー又はオリゴマーとカイラル剤とを含む硬化性組成物の硬化物である上記[1]〜[3]のいずれか1項に記載の選択透過フィルター。
[5]選択透過波長域におけるピークトップ波長が480nm以下である上記[1]〜[4]のいずれか1項に記載の選択透過フィルター。
[6]選択透過波長域における透過率3%の時のピーク幅が150nm以下である上記[1]〜[5]のいずれか1項に記載の選択透過フィルター。
本発明の選択透過フィルターは、コレステリック構造を有する液晶層(以下「コレステリック液晶層」又は単に「液晶層」ともいう)と、偏光板とを有することを特徴とする。以下に本発明の実施形態の例を、図面を参照して説明する。
図1は本発明の選択透過フィルターの一実施形態を示す断面模式図である。図1において、選択透過フィルター100はコレステリック液晶層1と、偏光板2a及び2bとを有する。コレステリック液晶層1は、図1に示すような1層の液晶層のみから構成された単層構造でもよく、液晶層を2層以上積層した多層構造でもよい。
コレステリック液晶層1と偏光板2a及び2bとは、例えば光学粘着層3a及び3bを介して積層することができる。光学粘着層は、例えば光学用粘着剤や光学用粘着フィルムからなる、粘着性を有する層である。
選択透過フィルター100は上記以外の任意の層、例えば、ガラス基板や樹脂フィルムからなる層(非図示)をさらに有していてもよい。
クロスニコル配置の2枚の偏光板に入射した光は透過しない。しかしながら、クロスニコル配置の2枚の偏光板の間にコレステリック液晶層を配置すると、特定の波長域の光を選択的に透過する。また後述するように、その透過波長域は、コレステリック液晶層を構成する液晶性分子のヘリカルピッチを制御することにより、紫外〜赤外線領域まで適宜調整することができる。
本発明の選択透過フィルターは、コレステリック構造を有する液晶層(コレステリック液晶層)を有する。
本明細書においてコレステリック構造を有する液晶層とは、コレステリック規則性を呈する液晶性分子からなる層をいう。コレステリック規則性とは、一平面上では分子軸が一定の方向に並んでいるが、それに重なる次の平面では分子軸の方向が少し角度をなしてずれ、さらに次の平面ではさらに角度がずれるというように、重なって配列している平面を順次透過して進むに従って当該平面中の分子軸の角度がずれて(ねじれて)いく構造である。このように分子軸の方向がねじれてゆく構造は光学的にカイラルな構造となる。
λ0=nav・p ・・・(1)
ここで、pは液晶分子の螺旋構造におけるヘリカルピッチ、navはヘリカル軸に直交する平面内の平均屈折率である。
また、このときの反射光の波長バンド幅Δλは下記式(2)で示される。
Δλ=Δn・p ・・・(2)
ここで、Δnは複屈折値である。
上記の中でも、コレステリック液晶層は重合性基を有する液晶性モノマー又はオリゴマーを含む硬化性組成物の硬化物であることが好ましい。コレステリック液晶層が上記硬化性組成物の硬化物であると、液晶分子をコレステリック液晶状態のままで光学的に固定化することができ、取り扱い性も向上するためである。
上記硬化性組成物は電離放射線硬化性、熱硬化性のいずれでもよいが、フィルターの生産性の観点からは電離放射線硬化性組成物であることが好ましい。本明細書において電離放射線とは、電磁波又は荷電粒子線のうち、分子を重合あるいは架橋し得るエネルギー量子を有するものを意味し、通常、紫外線(UV)又は電子線(EB)が用いられるが、その他、X線、γ線などの電磁波、α線、イオン線などの荷電粒子線も使用可能である。
重合性基を有する液晶性モノマー又はオリゴマーは、上記重合性基を少なくとも1つ有していればよいが、三次元架橋により液晶性分子が光学的に固定されたコレステリック液晶層を得る観点からは、重合性基を2つ以上有することが好ましく、両末端に重合性基を有する、2官能の液晶性モノマー又はオリゴマーがより好ましい。
重合性基を有するカイラル剤としては、三次元架橋により液晶性分子が光学的に固定されたコレステリック液晶層を得る観点から、重合性基を2つ以上有するカイラル剤であることが好ましく、両末端に重合性基を有する、2官能のカイラル剤であることがより好ましい。重合性基としては、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、アリル基等のエチレン性不飽和結合基、及びエポキシ基、オキセタニル基等が挙げられる。重合性の観点からは(メタ)アクリロイル基又はビニル基が好ましく、(メタ)アクリロイル基がより好ましい。
カイラル剤の市販品としては、両末端に重合性基としてアクリロイル基を有するカイラル剤「Paliocolor(登録商標)LC756」(BASF社製)等が挙げられる。
電離放射線として紫外線を用いる場合には、通常波長190〜380nmの紫外線を含むものを放射する。紫外線源としては特に制限はなく、例えば高圧水銀燈、低圧水銀燈、メタルハライドランプ、カーボンアーク燈等が用いられる。
光重合開始剤としては、アセトフェノン、ベンゾフェノン、α−ヒドロキシアルキルフェノン、ミヒラーズケトン、ベンゾイン、ベンジルジメチルケタール、ベンゾイルベンゾエート、α−アシルオキシムエステル、チオキサントン類等から選ばれる1種以上が挙げられる。
上記光重合開始剤は1種を単独で、又は2種以上組み合わせて用いることができる。
前記硬化性組成物中の光重合開始剤の量は、液晶性モノマー、液晶性オリゴマー、及びカイラル剤の合計量を100質量部とした時の光重合開始剤の配合量として、1〜10質量部であることが好ましく、2〜8質量部であることがより好ましい。
液晶性ポリマーとしては、液晶性ポリマーそれ自体にカイラル能を有しているコレステリック液晶性ポリマーそのものを用いてもよいし、ネマチック液晶性ポリマーとコレステリック液晶性ポリマーの混合物を用いてもよい。このような液晶性ポリマーは、温度によって状態が変わり、例えばガラス転移温度が90℃、アイソトロピック転移温度が200℃である場合は、90〜200℃の間でコレステリック液晶状態を呈し、これを室温まで冷却すれば、コレステリック構造を有したままガラス状態で固化させることができる。
特に、右旋回性のコレステリック液晶層と左旋回性のコレステリック液晶層とを組み合わせて用いた場合、選択透過フィルターの選択透過波長域における透過率が向上するという利点がある。
コレステリック液晶層の厚さは、使用する液晶性モノマー又はオリゴマー、ポリマーやカイラル剤の種類、並びに所望するコレステリック液晶層の選択反射波長域によっても最適な範囲が異なるが、入射光の反射率を高める観点からは、好ましくは0.2μm以上、より好ましくは0.5μm以上、さらに好ましくは1μm以上である。また、本発明の選択透過フィルターを搭載する各種部材の小型化、薄型化の観点からは、コレステリック液晶層の厚さは、好ましくは100μm以下、より好ましくは80μm以下、さらに好ましくは50μm以下、よりさらに好ましくは30μm以下、よりさらに好ましくは20μm以下、よりさらに好ましくは10μm以下である。なお、上記コレステリック液晶層の厚さは、液晶層全体の厚さであり、液晶層が2層以上である場合はその合計の厚さである。
まず、ガラス基板上に配向膜を形成し、その上に、液晶性モノマー又はオリゴマー、カイラル剤、並びに光重合開始剤、溶剤等のその他成分を含むコレステリック液晶層形成用の電離放射線硬化性組成物を塗布し、配向膜の配向規制力によって液晶性分子(液晶性モノマー及びオリゴマー)を配向させる。次に、この配向状態のままで電離放射線を照射して液晶性モノマー又はオリゴマーを三次元架橋させ、前記硬化性組成物の硬化物であるコレステリック液晶層を得ることができる。
前記硬化性組成物を塗布する方法としては、例えば、スピンコート法、ディップ法、スプレー法、ダイコート法、バーコート法、ロールコーター法、メニスカスコーター法、フレキソ印刷法、スクリーン印刷法、ビードコーター法等の公知の各種方法を挙げることができる。
前記硬化性組成物が溶剤を含有する場合、該硬化性組成物を塗布した後に、例えば30〜120℃で10〜120秒間乾燥を行うことが好ましい。
複数の液晶層を積層する場合には、配向乱れを少なくするなどの観点から、隣接するコレステリック液晶層中の液晶性分子のダイレクタの方向を互いに略平行にすることが好ましい。
本発明の選択透過フィルターは、上記コレステリック液晶層と、偏光板とを有する。偏光板を有することで、本発明の選択透過フィルターの透過波長域の光学ノイズが低減され、より良好な波長選択性を得ることができる。
当該偏光板は直線偏光板でも円偏光板でもよいが、直線偏光板が好ましい。また当該偏光板を構成する偏光子としては透過型偏光子でもよく、透過しない偏光成分を反射する機能を備えた反射型偏光子でもよいが、透過型偏光子が好ましい。
透過型偏光子としては、例えば、ヨウ素等により染色し、延伸したポリビニルアルコールフィルム、ポリビニルホルマールフィルム、ポリビニルアセタールフィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体系ケン化フィルム等のシート型偏光子、リオトロピック液晶や二色性ゲスト−ホスト材料を塗布した塗布型偏光子、多層薄膜型偏光子等が挙げられる。反射型偏光子としては、平行に並べられた多数の金属ワイヤからなるワイヤーグリッド型偏光子等が挙げられる。
偏光板は、上記偏光子の両面が樹脂フィルム、ガラス等の透明保護板で覆われたものであることが好ましい。
2枚の偏光板は、その透過軸が互いに90°±10°になるように配置されることが好ましい。2枚の偏光板の透過軸がなす角度は、より好ましくは90°±5°、さらに好ましくは90°±2°である。
コレステリック液晶層中の液晶性分子の配向角(ダイレクタ方向平均値)は、位相差測定装置により求めることができる。
本発明の選択透過フィルターは前記コレステリック液晶層と偏光板とを有するものであるため、大面積化が容易であり、透過波長域の選択の自由度が高く、また、選択透過フィルターの透過光のノイズも少なく波長選択性が良好である。さらには、色素を含有するフィルターとは異なり紫外線等によるダメージも受け難く、安定性にも優れる。
本発明の選択透過フィルターの選択透過波長域は、コレステリック液晶層に用いるカイラル剤の種類を変えてカイラルパワーを変えるか、又はカイラル剤の配合量を変化させることにより、紫外線領域、可視光領域、赤外線領域の範囲で調整することができる。例えば、選択透過フィルターの選択透過波長域におけるピークトップ波長は200nm以上、800nm以下であることが好ましい。なお「選択透過波長域におけるピークトップ波長」とは、選択透過フィルターの透過波長域に存在するピークにおいて最も透過率が高い波長をいう。
これらの中でも、選択透過波長域におけるピークトップ波長が480nm以下であることが好ましく、より好ましくは450nm以下、さらに好ましくは420nm以下である。選択透過波長域におけるピークトップ波長が上記範囲であると、例えば、紫外線領域の光を用いた光化学反応を行う際に、光学ノイズの多い光源を使用して光照射を行っても、選択透過フィルターを介することにより、特定の波長域の光のみを選択的に照射することができる等の利点を有する。
選択透過波長域における上記ピークトップ波長及びピーク幅は、分光光度計を用いて測定することができる。
本発明の選択透過フィルターは、各種光フィルター部材、センサー部材、光学部材等に好適に用いられる。
例えば選択透過波長域が赤外線領域にあるフィルターは、ナイトビジョン、IR監視システム、ドアホン用カメラ、車載カメラ等に用いることができ、選択透過波長域が可視光領域にあるフィルターは、人感センサー、距離センサー、指紋・静脈認証センサー、防犯センサー、複眼カメラ、農業用途(植物工場、ハウス等)等に用いることができる。その他、光学機器(カラープリンター・写真用引伸機、テレビカメラ・液晶テレビ・ビデオプロジェクター等)、カラーディスプレイ用の一般照明用ランプ等にも適用できる。
さらには、前述したように、コレステリック液晶層を構成する液晶材料がガラス転移温度を有する液晶性ポリマー等である場合、温度を変化させることにより液晶のON/OFF制御を行うことも可能である。この性質を利用して、本発明の選択透過フィルターは、必要に応じて一時的に全透過又は全遮蔽フィルターに変化させたり、温度による色変化機能を付与したりすることもできる。
下記構造式で表される、両末端にアクリロイル基を有する液晶性モノマー(I)93.75質量部、両末端にアクリロイルを有するカイラル剤「Paliocolor(登録商標)LC756」(BASF社製)6.25質量部、光重合開始剤「IRGACURE(登録商標)907」(2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン)4質量部、アクリル系レベリング剤「BYK−361N」(ビックケミー・ジャパン(株)製)0.1質量部をシクロペンタノンに溶解させた電離放射線硬化性組成物(固形分濃度:28質量%)を調製した。
100μm厚のポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム「A4100」(東洋紡(株)製)の易接着層のない面をラビング処理し、ここに前記電離放射線硬化性組成物をバーコーターを用いて塗布し、100℃でシクロペンタノンを蒸発させつつ2分間保持して液晶性モノマー分子を配向させた。ついで、その塗布面に300mJ/cm2(波長365nm)の紫外線を照射して硬化させ、PETフィルム上にコレステリック構造を有する液晶層(厚さ3.0μm)を備えたフィルムを作製した。
前記電離放射線硬化性組成物において、液晶性モノマー(I)の配合量を94.84質量部、カイラル剤「Paliocolor LC756」の配合量を5.16質量部とした以外は、参考例1と同様にしてPETフィルム上にコレステリック構造を有する液晶層(厚さ3.0μm)を備えたフィルムを作製した。
前記電離放射線硬化性組成物において、液晶性モノマー(I)の配合量を95.75質量部、カイラル剤「Paliocolor LC756」の配合量を4.25質量部とした以外は、参考例1と同様にしてPETフィルム上にコレステリック構造を有する液晶層(厚さ2.0μm)を備えたフィルムを作製した。
前記電離放射線硬化性組成物において、液晶性モノマー(I)の配合量を96.47質量部、カイラル剤「Paliocolor LC756」の配合量を3.53質量部とした以外は、参考例1と同様にしてPETフィルム上にコレステリック構造を有する液晶層(厚さ3.3μm)を備えたフィルムを作製した。
前記電離放射線硬化性組成物において、液晶性モノマー(I)の配合量を91.50質量部、カイラル剤「Paliocolor LC756」の配合量を8.50質量部とした以外は、参考例1と同様にしてPETフィルム上にコレステリック構造を有する液晶層(厚さ1.7μm)を備えたフィルムを作製した。
また、測定結果を表1に纏めて示した。表1において「中心波長」とは、最も反射率が高い反射ピークにおける半値幅の中心波長を意味する。
ガラス基板(コーニング社製「eagle XG」(登録商標)0.7mm厚)の片面に光学用粘着フィルム(10μm厚)を貼り、光学用粘着フィルム面と、参考例1で作製したフィルムのコレステリック液晶層面とを貼り合わせた。次いでPETフィルムを剥離し、ガラス基板上にコレステリック液晶層を転写した積層体を作製した。
次に、直線偏光板I、前記積層体(直線偏光板I側から順に、コレステリック液晶層、前記光学用粘着フィルムからなる光学粘着層、ガラス基材)、直線偏光板IIの順に積層して(直線偏光板Iの透過軸と直線偏光板IIの透過軸は直交)、選択透過フィルターを得た。
光源と測定セルとの間に偏光子を内蔵した分光光度計「V−7100」(日本分光(株)製)内に、直線偏光板Iを光源側とし、かつその透過軸が分光光度計の設置面に対し垂直方向となるように選択透過フィルターを設置した。分光光度計内の偏光子を、分光光度計の設置面の垂直方向に対し45度の角度に設置し、測定光を入射角0度の条件で選択透過フィルターに入射させて透過率を測定した。なお透過率測定において、直線偏光板に対するコレステリック液晶層の角度を、透過率が最も高くなる角度に設置した。波長250〜800nmにおける透過率の測定チャートを図3に示す。また、結果を表2に纏めて示した。
参考例2で作製したフィルムを用いた以外は実施例1と同様にして選択透過フィルターを作製し、透過率を測定した。結果を図3及び表2に示す。
参考例3で作製したフィルムを用いた以外は実施例1と同様にして選択透過フィルターを作製し、透過率を測定した。結果を図3及び表2に示す。
参考例4で作製したフィルムを用いた以外は実施例1と同様にして選択透過フィルターを作製し、透過率を測定した。結果を図3及び表2に示す。
直線偏光板Iと直線偏光板IIのみを用いて(直線偏光板Iの透過軸と直線偏光板IIの透過軸は直交)、実施例1と同様の方法で透過率を測定した。結果を図3に示す。
実施例1の選択透過フィルターにおいて、ガラス基板上にコレステリック液晶層を転写した積層体を、直線偏光板Iの透過軸に対し角度を変えて配置し、下記方法で波長250〜800nmにおける透過率を測定した。
まず、実施例1で作製した積層体について、コレステリック液晶層側から測定光が入射するように位相差測定装置「KOBRA−WR」(王子計測機器(株)製)に設置して、面内リタデーションと配向角を測定した。面内リタデーションは5.3nm、測定器基準方向に対するコレステリック液晶層中の液晶性分子の配向角(ダイレクタ方向平均値)は40.1度であった。ここで測定されたコレステリック液晶層の配向角を基準0度とした。
次に、実施例1と同様に直線偏光板I、前記積層体(直線偏光板I側から順に、コレステリック液晶層、前記光学用粘着フィルムからなる光学粘着層、ガラス基材)、直線偏光板IIの順に積層した(直線偏光板Iの透過軸と直線偏光板IIの透過軸は直交)。この選択透過フィルターについて、コレステリック液晶層の配向角と、直線偏光板Iの透過軸とがそれぞれ0度、45度、−45度、90度の角度になるようにし(図4参照)、直線偏光板Iを光源側とし、かつその透過軸が垂直方向となるように分光光度計内に設置して透過率を測定した。
なお図4において、11は積層体、21aは直線偏光板I、21bは直線偏光板II、d1は直線偏光板Iの透過軸、d2は直線偏光板IIの透過軸を示す。
波長250〜800nmにおける透過率の測定チャートを図5に示す。
2a,2b 偏光板
3a,3b 光学粘着層
100 選択透過フィルター
Claims (6)
- コレステリック構造を有する液晶層と、偏光板とを有する選択透過フィルター。
- 前記偏光板を2枚有し、該偏光板の間に前記液晶層が配置された請求項1に記載の選択透過フィルター。
- 前記偏光板の透過軸が互いに90°±10°になるように配置された請求項2に記載の選択透過フィルター。
- 前記液晶層が、重合性基を有する液晶性モノマー又はオリゴマーとカイラル剤とを含む硬化性組成物の硬化物である請求項1〜3のいずれか1項に記載の選択透過フィルター。
- 選択透過波長域におけるピークトップ波長が480nm以下である請求項1〜4のいずれか1項に記載の選択透過フィルター。
- 選択透過波長域における透過率3%の時のピーク幅が150nm以下である請求項1〜5のいずれか1項に記載の選択透過フィルター。
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A521 | Request for written amendment filed |
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A02 | Decision of refusal |
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