以下図面について、本発明の一実施の形態を詳述する。
(1)本実施の形態のプロジェクト支援システムの構成
図1において、1は全体として本実施の形態によるプロジェクト支援システムを示す。このプロジェクト支援システム1は、プロジェクト支援装置2と、1又は複数のウェアラブルセンサ装置3とを備えて構成される。
プロジェクト支援装置2は、プロジェクト管理者が実行すべき調整業務のスケジュールを管理する機能を有するコンピュータ装置であり、CPU(Central Processing Unit)10、主記憶装置11、補助記憶装置12、入力装置13及び表示装置14を備えて構成される。
CPU10は、プロジェクト支援装置2全体の動作制御を司るプロセッサである。また主記憶装置11は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)などの揮発性の半導体メモリから構成され、各種プログラムやデータを一時的に記憶するために利用される。後述するプロジェクト支援プログラム15もこの主記憶装置11に格納されて保持される。
補助記憶装置12は、例えば、ハードディスク装置やSSD(Solid State Drive)などの不揮発性の記憶装置から構成され、プログラムやデータを長期間保持するために利用される。補助記憶装置12に格納されたプログラムがプロジェクト支援装置2の起動時や必要時に主記憶装置11にロードされ、主記憶装置11にロードされたプログラムをCPU10が実行することにより、プロジェクト支援装置2全体としての各種処理が実行される。
後述するプロジェクト種類管理テーブル16、作業内容管理テーブル17、プロジェクト関係者管理テーブル18、プロジェクト情報管理テーブル19、スケジュール情報管理テーブル20、調整プラン管理テーブル21、調整実績管理テーブル22、工程実績管理テーブル23、会話実績管理テーブル24、過去実績管理テーブル25及びモデルケース管理テーブル26は、この補助記憶装置12に格納されて保持される。
入力装置13は、ユーザが各種入力を行うためのハードウェアであり、例えばキーボード、マウス及び又はタッチパネルなどから構成される。また表示装置14は、各種GUI(Graphical User Interface)や処理結果などを表示するために利用され、例えば液晶パネルや有機ELパネルなどから構成される。
ウェアラブルセンサ装置3は、例えば、名札型の外形形状を有し、ストラップ、クリップ又は安全ピンなどによりプロジェクトの関係者に装着される。ウェアラブルセンサ装置3は、指向性を有する赤外線を利用して、自ウェアラブルセンサ装置3の装着者が他のウェアラブルセンサ装置3の装着者と対面していることや、その対面相手の識別情報を取得する機能を有するセンサ装置である。
またウェアラブルセンサ装置3は、自ウェアラブルセンサ装置3の装着者が一定時間以上他のウェアラブルセンサ装置3の装着者と対面している場合には、自ウェアラブルセンサ装置3の装着者が当該他のウェアラブルセンサ装置3の装着者と会話しているものと判断し、そのときの自ウェアラブルセンサ装置3の装着者の動きの周波数に基づいて、その会話における自ウェアラブルセンサ装置3の装着者の会話役割を判断する機能をも有する。
なお、ウェアラブルセンサ装置3が判断する「会話役割」とは、その会話におけるそのウェアラブルセンサ装置3の装着者の主たる役割を指し、当該装着者が主として会話相手に話し続ける「話し手」と、当該装着者が主として会話相手の話しを聞き続ける「聞き手」と、当該装着者と会話相手の双方が適宜発話する「双方向」とがある。
ウェアラブルセンサ装置3は、会話において話し手は体を動かしながら発話するという経験則のもとに、自ウェアラブルセンサ装置3の装着者の動きの周波数と、当該動きの連続性とに基づいて、自ウェアラブルセンサ装置3の装着者の会話役割を判断する。
図2は、ウェアラブルセンサ装置3の概略構成を示す。この図2に示すように、ウェアラブルセンサ装置3は、3軸加速度センサ30、赤外線送受信部31、時計部32、電源部33、データ記憶部34、センシングデータ制御部35及びデータ送受信部36を備えて構成される。
3軸加速度センサ30は、自ウェアラブルセンサ装置3の装着者の動きの周波数を検出するためのモジュールである。また赤外線送受信部31は、対面形式での会話の際に会話相手が装着しているウェアラブルセンサ装置3と赤外線通信を行い、相互に自ウェアラブルセンサ装置3の装着者の識別情報を継続的にやり取りする機能を有する赤外線通信モジュールである。
時計部32は、電子時計又は電波時計から構成され、現在時刻をセンシングデータ制御部35に提示する。また電源部33は、例えばコイン電池から構成され、赤外線送受信部31、時計部32、データ記憶部34、センシングデータ制御部35及びデータ送受信部36に電源電力を供給する。データ記憶部34は、半導体メモリから構成される記憶装置である。
センシングデータ制御部35は、例えば、CPU、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)を有するマイクロプロセッサから構成され、赤外線送受信部31が他のウェアラブルセンサ装置3から発射された赤外線を一定時間以上連続的に受信したか否かに基づいて、自ウェアラブルセンサ装置3の装着者が他のウェアラブルセンサ装置3の装着者と対面形式で会話しているか否かを判断する。
またセンシングデータ制御部35は、自ウェアラブルセンサ装置3の装着者が他のウェアラブルセンサ装置3の装着者と対面形式での会話を行っていると判断した場合には、3軸加速度センサ30により計測された自ウェアラブルセンサ装置3の装着者の動きの周波数と、当該動きの連続性とに基づいて、所定期間(例えば、1分)ごとに、直前の当該所定期間内における自ウェアラブルセンサ装置3の装着者の会話役割を判断する。
例えば、センシングデータ制御部35は、会話時における自ウェアラブルセンサ装置3の装着者の動きの周波数が連続的に所定の閾値(例えば、2〔Hz〕であり、以下、これを会話役割判定閾値と呼ぶ)以上であった場合には、その期間における当該装着者の会話役割が「話し手」であったと判断する。またセンシングデータ制御部35は、その期間内における装着者の動きの周波数が連続的に会話役割判定閾値未満であった場合には、その期間における当該装着者の会話役割が「聞き手」であったと判断する。さらにセンシングデータ制御部35は、その期間内における自ウェアラブルセンサ装置3の装着者の動きの周波数が一定の間隔を空けながら断続的に会話役割判定閾値以上であった場合には、その期間における当該装着者の会話役割が「双方向」であったと判断する。
そして、センシングデータ制御部35は、かかる所定期間ごとの会話役割の判断結果に基づいて、その会話において自ウェアラブルセンサ装置3の装着者の会話役割が「話し手」であった合計時間と、「聞き手」であった合計時間と、「双方向」であった合計時間とをそれぞれ算出する。またセンシングデータ制御部35は、算出したこれらの合計時間に基づいて、その会話全体に対する自ウェアラブルセンサ装置3の装着者の会話役割が「話し手」や「聞き手」又は「双方向」であった時間的割合をそれぞれ算出し、算出結果を、会話相手が装着していたウェアラブルセンサ装置3との赤外線通信により取得したその会話相手の識別番号と、その会話の開始時間及び終了時間とに対応付けて会話役割情報としてデータ記憶部34に格納する。
データ送受信部36は、上述のようにしてデータ記憶部34に格納された各会話役割情報をプロジェクト支援装置2に送信する機能を有する通信装置である。本実施の形態の場合、データ送受信部36としては、USB(Universal Serial Bus)通信装置モジュールを想定しているが、USB通信モジュール以外の例えば有線通信モジュールや無線通信モジュールなどを適用するようにしてもよい。
なおプロジェクト管理者は、定期的(例えば、数時間ごと又は毎日)に自己のウェアラブルセンサ装置3をプロジェクト支援装置2に接続するものとする。これによりウェアラブルセンサ装置3のデータ記憶部34に保存されている会話役割情報が定期的にプロジェクト支援装置2にアップロードされる。
(2)調整プラン生成及び管理機能
次に、本実施の形態によるプロジェクト支援装置2に搭載された調整プラン生成及び管理機能について説明する。
プロジェクトでは、そのプロジェクト管理者が各関係者との間で情報の共有や合意の形成を図る調整業務が必須であり、このような調整業務を適切なタイミングで適切な関係者に対して行うことによってプロジェクトを円滑に進めることができる。
そこで、本実施の形態によるプロジェクト支援装置2には、過去に実行された同一又は類似する種類かつ同規模のプロジェクトの実績情報に基づいて、プロジェクト管理者がプロジェクトを円滑に進めるために実行すべき各関係者に対する調整業務の実行プラン(以下、これを調整プランと呼ぶ)を生成及び管理する調整プラン生成及び管理機能が搭載されている。なお、以下においては、プロジェクトは複数の工程から構成され、各工程はそれぞれ1又は複数の作業から構成されるものとする。
このような本実施の形態による調整プラン生成及び管理機能を実現するための手段として、本プロジェクト支援装置2の主記憶装置11には、図1に示すように、プロジェクト支援プログラム15が格納されている。そして、このプロジェクト支援プログラム15は、図3に示すように、プロジェクト生成部40、画面表示部41、進捗管理部42、リスケジュール部43、過去実績生成部44及びモデルケース生成部45から構成されている。
またプロジェクト支援装置2の補助記憶装置12には、かかる調整プラン生成及び管理機能を実現するための情報として、図1及び図3に示すように、プロジェクト種類管理テーブル16、作業内容管理テーブル17、プロジェクト関係者管理テーブル18、プロジェクト情報管理テーブル19、スケジュール情報管理テーブル20、調整プラン管理テーブル21、調整実績管理テーブル22、工程実績管理テーブル23、会話実績管理テーブル24、過去実績管理テーブル25及びモデルケース管理テーブル26が格納されている。
プロジェクト生成部40は、図15について後述するプロジェクト情報入力画面50を用いてプロジェクト管理者46(図3)により入力されたそのプロジェクトに関する各種情報(プロジェクト名称、予算規模、プロジェクトの分類、各工程の作業期間及び工程ごとの関係者などの情報であり、以下、これをプロジェクト情報と呼ぶ)を取り込み、取り込んだプロジェクト情報をプロジェクト情報管理テーブル19に登録すると共に、当該プロジェクト情報のうちのそのプロジェクトの関係者に関する情報をプロジェクト関係者管理テーブル18(図6)に登録する機能を有するモジュールである。
またプロジェクト生成部40は、図14について後述するモデルケース管理テーブル26からモデルケースの情報(以下、これをモデルケース情報と呼ぶ)を取得し、取得したモデルケース情報と、上述のプロジェクト情報とに基づいて、プロジェクト管理者46が実行すべき各調整業務の対象と、これら調整業務の実行時期及び実行方法とをそれぞれ規定した調整プランを生成する機能をも備える。ここで、「モデルケース」とは、プロジェクトにおいて実行すべき各調整業務の対象と、これら調整業務の理想的な実行時期及び実行方法とをそれぞれ規定した工程ごとの調整プランのモデルをいう。そしてプロジェクト生成部40は、このようにして生成した調整プランを調整プラン管理テーブル21(図9)に登録して管理する。
画面表示部41は、プロジェクト管理者46の操作に応じて、各種画面を表示装置14(図1)に表示する機能を有するモジュールである。具体的に、画面表示部41は、上述のプロジェクト情報入力画面50(図15)や、図16について後述する関係者情報入力画面70、図17について後述する調整プラン表示画面80、図18について後述する調整実績入力画面90、図19について後述する根回し実績表示画面100、及び、図20について後述する作業実績入力画面110などを表示装置14に表示する。
進捗管理部42は、調整プランにおいて実行時期が規定されたプロジェクト管理者46が実行すべき各調整業務の進捗を管理する機能を有するモジュールである。実際上、進捗管理部42は、1つの調整業務が完了するごとに上述の調整実績入力画面90(図18)を用いてプロジェクト管理者46により入力されたその調整業務の実績の情報(以下、これを実績情報と呼ぶ)や、プロジェクト管理者46のウェアラブルセンサ装置3(図2)からアップロードした上述の会話役割情報から取得される「個別相談」に関する実績情報を調整実績管理テーブル22に登録して管理する。なお「個別相談」とは、1対1の対面方式で非公式の会話により行われる「根回し」と呼ばれる調整業務を指す。
また進捗管理部42は、プロジェクト管理者46により入力された調整業務の実績情報、及び、プロジェクト管理者46のウェアラブルセンサ装置3からアップロードした会話役割情報から取得される「個別相談」に関する実績情報と、プロジェクト生成部40により生成された調整プラントとに基づいて、調整プランに対して調整業務の進捗が遅延しているか否かを判定する。そして進捗管理部42は、調整業務の進捗に遅延が生じている場合には、残りの調整業務についてのリスケジュールをリスケジュール部43に依頼する。
さらに進捗管理部42は、図20について後述する作業実績入力画面110を用いて入力された1つの作業の完了日と、プロジェクト生成部40により生成された調整プランとに基づいて、各工程について、作業ごとの遅延の有無を判定し、判定結果を工程実績管理テーブル23に登録して管理する。
リスケジュール部43は、進捗管理部42からの依頼に応じて、未実行の各調整業務の実行予定日などを変更した新たな調整プランを再作成(リスケジュール)する機能を有するモジュールである。このリスケジュール部43によりリスケジュールされた調整プランが画面表示部41により表示装置14に表示されてプロジェクト管理者46に提示される。
過去実績生成部44は、プロジェクト管理者46のウェアラブルセンサ装置3からアップロードした会話役割情報の中から「個別相談」により行われた調整業務に関する必要な実績情報を抽出し、抽出した実績情報を会話実績管理テーブル24に格納する機能を有するモジュールである。
また過去実績生成部44は、調整実績管理テーブル22に登録されている調整業務ごとの実績情報と、工程実績管理テーブル23に登録されている作業ごとの実績情報とに基づいて、調整プランに対して遅延なく完了した工程(成功した工程)において実行された調整業務に関する実績情報を調整プラン管理テーブル21から取得して過去実績管理テーブル25に格納する機能をも有する。
さらに過去実績生成部44は、会話実績管理テーブル24に登録した「個別相談」の調整業務で行われた会話の実績情報と、工程実績管理テーブル23に登録されている作業ごとの実績情報とに基づいて、遅延なく終了した作業において実行された「個別相談」の調整業務に関する実績情報を会話実績管理テーブル24から取得して過去実績管理テーブル25に格納する。
モデルケース生成部45は、過去実績管理テーブル25に格納された実績情報に基づいて、調整プランのモデルケースを工程単位で生成する機能を有するモジュールである。モデルケース生成部45は、生成した工程単位のモデルケースをモデルケース管理テーブル26に登録して管理する。
一方、プロジェクト種類管理テーブル16は、プロジェクトの内容や予算規模などに応じて予め設定された幾つかのプロジェクトの種類(以下、これをプロジェクト種類と呼ぶ)を管理するために利用されるテーブルである。プロジェクト種類管理テーブル16は、プロジェクト支援プログラム15(図1)の開発者やユーザなどにより事前に作成されて本プロジェクト支援装置2に登録される。
このプロジェクト種類管理テーブル16は、図4に示すように、プロジェクト種類ID欄16A、プロジェクト種類名欄16B、分類欄16C、予算規模欄16Dを備えて構成される。プロジェクト分類管理テーブルでは、1つの行が1つのプロジェクト種類に対応する。
そしてプロジェクト種類ID欄16Aには、対応するプロジェクト種類に対して付与されたそのプロジェクト種類に固有の識別子(プロジェクト種類ID)が格納され、プロジェクト種類名欄16Bには、対応するプロジェクト種類のプロジェクトにより提供されるサービスの概要を表す名称(プロジェクト種類名)が格納される。また分類欄16Cには、対応するプロジェクト種類の目的が格納され、予算規模欄16Dには、そのプロジェクト種類の予算規模が格納される。
従って、図4の例の場合、例えば、「1」というプロジェクト種類IDが付与された「ビッグデータ分析サービス」というプロジェクト種類名が付与されたプロジェクト種類は、組織の状況を「可視化」することを目的とした予算規模が「100万以上500万以下」のプロジェクトが該当することが示されている。
また作業内容管理テーブル17は、各プロジェクト種類のプロジェクトにおいて実行される各作業の具体的な作業内容を管理するために利用されるテーブルであり、プロジェクト種類管理テーブル16と同様に、プロジェクト支援プログラム15(図1)の開発者やユーザなどにより事前に作成されて本プロジェクト支援装置2に登録される。
この作業内容管理テーブル17は、図5に示すように、プロジェクト種類ID欄17A、作業ID欄17B、工程欄17C、作業内容欄17D及び担当欄17Eを備えて構成される。作業内容管理テーブル17では、1つの行が1つの作業に対応する。
そして作業ID欄17Bには、対応する作業に付与されたその作業に固有の識別子(作業ID)が格納され、工程欄17Cには、対応する作業を含む工程の工程に付与された名称(工程名)が格納され、プロジェクト種類ID欄17Aには、その工程を含むプロジェクトが属するプロジェクト種類のプロジェクト種類IDが格納される。また、作業内容欄17Dには、その作業の内容が格納される。さらに担当欄17Eには、対応する作業を担当すべき関係者の担当名が格納される。
従って、図5の例の場合、例えば、「1」というプロジェクト種類IDが付与されたプロジェクト種類のプロジェクトに属する「W01」という作業IDが付与された作業は、「要件定義」という工程名の工程において行われる作業であり、「目的設定」をその作業内容とし、「プロジェクト(PJ)管理」がその作業を担当すべきことが示されている。
プロジェクト関係者管理テーブル18は、図15について後述するプロジェクト情報入力画面50を用いてプロジェクト管理者46(図3)により入力された、プロジェクトの関係者に関する情報を管理するために利用されるテーブルであり、プロジェクトごとに作成される。このプロジェクト関係者管理テーブル18は、図6に示すように、関係者ID欄18A、関係者名欄18B、職位欄18C、役割欄18D、会社欄18E、部欄18F、課欄18G及び在勤地欄18Hを備えて構成され、1つの行が一人の関係者に対応する。
そして関係者ID欄18Aには、対応する関係者に付与されたその関係者に固有の識別子(関係者ID)が格納され、関係者名欄18Bには、その関係者の氏名が格納される。また職位欄18Cには、その関係者の現在の職位が格納され、役割欄18Dには、プロジェクト情報入力画面50を用いてプロジェクト管理者46(図3)により割り当てられたその関係者のそのプロジェクトにおける役割が格納される。
さらに会社欄18Eには、その関係者が所属する会社の会社名が格納され、部欄18F及び課欄18Gには、それぞれその関係者がその会社において所属する部(部欄)や課(課欄)の名称がそれぞれ格納される。さらに在勤地欄18Hには、その関係者の在勤地が格納される。
従って、図6の例の場合、「001」という関係者IDが付与された「山田太郎」さんは、「○○会社」の「A部」の「A1課」において「主任」という職位についており、在勤地は「品川」で、対応するプロジェクトにおいて「プロジェクト(PJ)管理」という役割が割り当てられたことが示されている。
プロジェクト情報管理テーブル19は、図15について後述するプロジェクト情報入力画面を用いてプロジェクト管理者46(図3)により入力された、プロジェクトの情報を管理するために利用されるテーブルであり、図7に示すように、案件ID欄19A及びプロジェクト種類ID欄19Bと、そのプロジェクトを構成する各工程にそれぞれ対応させてその実行順に設けられた工程詳細欄19Cとを備えて構成される。
そして案件ID欄19Aには、プロジェクト情報入力画面50(図14)を用いてプロジェクト管理者46により定義された対応するプロジェクトに対して付与されたそのプロジェクトに固有の識別子(案件ID)が格納され、プロジェクト種類ID欄19Bには、そのプロジェクトが属するプロジェクト種類のプロジェクト種類IDが格納される。
また工程詳細欄19Cは、工程名欄19CA、作業期間欄19CB及び関係者・役割欄19CCに区分されている。そして工程名欄19CAには、対応する工程の工程名が格納され、作業期間欄19CBには、その工程についてプロジェクト管理者46(図3)によりプロジェクト情報入力画面50を用いて設定されたその工程の作業期間が格納される。また関係者・役割欄19CCには、その工程の関係者としてプロジェクト管理者46によりプロジェクト情報入力画面50や図15について後述する関係者情報入力画面70を用いて設定されたすべての関係者の氏名及び役割が格納される。
従って、図7の例の場合、「1」という案件IDが付与されたプロジェクトは、「1」というプロジェクト種類に属し、そのプロジェクトを構成する「要件定義」という工程名の作業期間は「2017/11/01〜2017/11/05」に設定されていることが示されている。またその工程の関係者として「山田太郎」さん、「佐藤かよ」さん、……が設定され、これらの関係者が、それぞれその工程における役割として「PJ管理(プロジェクト管理者)」、「分析」、……に設定されていることが示されている。
スケジュール情報管理テーブル20は、プロジェクトの各関係者の時間帯ごとのスケジュールを管理するために利用されるテーブルであり、プロジェクトごとに作成される。このスケジュール情報管理テーブル20は、図8に示すように、日付欄20A及び時刻欄20Bと、対応するプロジェクトの各関係者にそれぞれ対応させて設けられたスケジュール欄20Cとを備えて構成される。スケジュール情報管理テーブル20では、1つの行が1つの時間帯に対応しており、本実施の形態の場合、15分を1つの時間帯としている。
そして日付欄20Aには、日付が格納され、時刻欄20Bには、対応する時間帯の開始時刻が格納される。また各スケジュール欄20Cには対応する関係者の対応する日にち(日付)及び対応する時間帯のスケジュールを表す情報が格納される。
具体的に、本実施の形態の場合、各スケジュール欄20Cには、対応する関係者が、対応する日にちの対応する時間帯に何らの予定も入っていない場合には「Null」が格納され、その時間帯に既に打合せの予定が入っている場合には「1」が格納され、その時間帯に既に打合せ以外の予定が入っている場合には「2」が格納される。
従って、図8の例の場合、「2017/11/01」の「10:00」から11:15までの期間において、「001」という関係者IDの関係者には何らの予定も入っていないが(その間のすべての時間帯のスケジュール欄20Cの値が「Null」)、「002」という関係者IDの関係者には、「10:00」から「10:45」まで「打合せ」の予定が入っており(その間の各時間帯のスケジュール欄20Cの値が「1」)、「003」という関係者IDの関係者には、「10:30」から11:15まで「打合せ以外」の予定が入っている(その間のすべての時間帯のスケジュール欄20Cの値が「2」)ことが示されている。
なおスケジュール情報管理テーブル20における各関係者のスケジュールは、プロジェクト管理者46や各関係者が自己又は他の関係者のスケジュールを手作業により適宜入力することにより登録されるものとするが、社内に社員のスケジュールを管理するデータベースがある場合には、プロジェクト支援装置2がそのデータベースから社内の関係者のスケジュールの情報を自動的に取得してスケジュール情報管理テーブル20に登録するようにしてもよい。
調整プラン管理テーブル21は、プロジェクト生成部40により生成された調整プランを管理するために利用されるテーブルであり、図9に示すように、案件ID欄21A、作業ID欄21B、日付欄21C、開始時刻欄21D、終了時刻欄21E、実行方法欄21F、調整対象関係者欄21G及び会話役割欄21Hを備えて構成される。この調整プラン管理テーブル21では、1つの行が1つの調整業務に対応する。
そして案件ID欄21Aには、実際に実行される又は実行されたプロジェクトに対して付与されたそのプロジェクトに固有の識別子(案件ID)が格納され、作業ID欄21Bには、対応するプロジェクトにおいて実行される各作業の作業IDが格納される。また日付欄21Cには、対応する調整業務を行うべき日付が格納され、開始時刻欄21D及び終了時刻欄21Eには、その調整業務を開始すべき時刻(開始時刻)又は終了しておくべき時刻(終了時刻)がそれぞれ格納される。
さらに実行方法欄21Fには、対応する調整業務を実行する際に利用すべき実行方法が格納される。なお、この実行方法には、「メール」、「電話」、及び「打合せ」などのほか、プロジェクト管理者46が実行すべき「個別相談」も含まれる。
さらに調整対象関係者欄21Gには、対応する調整業務の対象となる関係者(以下、これを調整対象関係者と呼ぶ)の関係者IDが格納され、会話役割欄21Hには、実行方法が「個別相談」である場合におけるその「個別相談」で行われる会話でのプロジェクト管理者46の会話役割が格納される。
従って、図9の例の場合、例えば、「1」という案件IDが付与されたプロジェクトの「W01」という作業IDの作業においてプロジェクト管理者46が実行すべき調整業務のうち、「002」という関係者IDの関係者を調整対象関係者とする調整業務については、「2017/11/01」中に「メール」によりアポイントをとり、「2017/11/2」の「13:00」〜「14:00」に「打合せ」を行うべきことが規定されている。また、かかる作業においてプロジェクト管理者46が実行すべき調整業務のうち、「003」という関係者IDの関係者を調整対象関係者とする調整業務については、「2017/11/01」の「15:00」〜「15:30」に「話し手」を会話役割とする「個別相談」を行うべきことが規定されている。
調整実績管理テーブル22は、今回のプロジェクトで現在までにプロジェクト管理者46(図3)により実行された各調整業務の実績を管理するために利用されるテーブルであり、図10に示すように、案件ID欄22A、作業ID欄22B、日付欄22C、開始時刻欄22D、終了時刻欄22E、実行方法欄22F、調整対象関係者欄22G、双方向時間割合欄22H、話し手時間割合欄22I及び聞き手時間割合欄22Jを備えて構成される。調整実績管理テーブル22では、1つの行が1つの調整業務の実績に対応する。
そして案件ID欄22Aには、対応する調整業務が実行されたプロジェクトの案件IDが格納され、作業ID欄22Bには、その調整業務が行われた作業の作業IDが格納される。また日付欄22Cには、その調整業務が実行された日付が格納され、開始時刻欄22Dには、その調整業務が開始された時刻(開始時刻)、終了時刻欄22Eには、その調整業務が終了した時刻(終了時刻)がそれぞれ格納される。さらに実行方法欄22Fには、その調整業務が実行された際の実行方法が格納され、調整対象関係者欄22Gには、その調整業務における調整対象関係者の関係者IDが格納される。
双方向時間割合欄22Hには、その調整業務の実行方法が「個別相談」であった場合に、その個別相談の開始から終了までの全時間に対する、プロジェクト管理者46の会話役割が「双方向」であった時間的割合が格納される。
また話し手時間割合欄22Iには、その調整業務の実行方法が「個別相談」であった場合に、その個別相談の開始から終了までの全時間に対する、プロジェクト管理者46の会話役割が「話し手」であった時間的割合が格納される。
さらに聞き手時間割合欄22Jには、その調整業務の実行方法が「個別相談」であった場合に、その個別相談の開始から終了までの全時間に対する、プロジェクト管理者46の会話役割が「聞き手」であった時間的割合が格納される。
なお、これらのプロジェクト管理者46の会話役割が「双方向」、「話し手」又は「聞き手」であった時間的割合は、本プロジェクト支援装置2がプロジェクト管理者46のウェアラブルセンサ装置3からアップロードした上述の会話役割情報から取得されたこれらの数値がそれぞれ格納される。
従って、図10の例の場合、例えば、「1」という案件IDが付与されたプロジェクトの「W01」という作業IDの作業において実行された調整業務のうち、「2017/11/01」の「15:00」〜「15:45」に行われた「003」という関係者IDの関係者を調整対象関係者とする「個別相談」では、プロジェクト管理者46の会話役割が「双方向」であった時間的割合が「0.1」、「話し手」であった時間的割合が「0.6」、「聞き手」であった時間的割合が「0.3」であったことが示されている。
工程実績管理テーブル23は、プロジェクトにおける現在までに終了した各工程の実績(正確には各工程を構成する各作業の実績)を管理するために利用されるテーブルであり、図11に示すように、案件ID欄23A、工程欄23B、作業ID欄23C、開始日欄23D、終了日欄23E及び遅延有無欄23Fを備えて構成される。工程実績管理テーブル23では、1つの行が各工程をそれぞれ構成する1つの作業に対応する。
そして作業ID欄23Cには、対応する作業の作業IDが格納され、工程欄23Bには、その作業が実行された工程の工程名が格納され、案件ID欄23Aには、その工程が実行されたプロジェクトの案件IDが格納される。
また開始日欄23D及び終了日欄23Eには、対応する作業の開始日や終了日がそれぞれ格納される。本実施の形態の場合、開始日欄23Dには、調整実績管理テーブル22(図10)において、同じ案件IDの同じ作業IDが付与された作業について実行された調整業務のうち、開始された最初に開始された調整業務の日付が格納され、終了日欄23Eには、図20について後述する作業実績入力画面110を用いてプロジェクト管理者46(図3)により入力されたその作業の完了日がその作業の終了日として格納される。
さらに遅延有無欄23Fには、予め作成されたそのプロジェクトの調整プランに対してその作業に遅延が生じたか否かを表すフラグ(以下、これを遅延有無フラグと呼ぶ)が格納される。遅延有無フラグは、対応する作業に遅延がなかった場合には「0」に設定され、遅延があった場合には「1」に設定される。
従って、図11の例の場合、「1」という案件IDが付与されたプロジェクトでは、「要件定義」という工程を構成する「W01」、「W02」及び「W03」という3つの作業のうち、「W01」という作業IDが付与された作業に関連するすべての調整業務は、「2017/11/01」に開始されて「2017/11/02」に遅延なく完了(遅延有無フラグが「0」)し、「W02」という作業IDが付与された作業に関連するすべての調整業務は「2017/11/03」に開始されてその日のうちに遅延なくすべて完了(遅延有無フラグが「0」)し、「W03」という作業IDが付与された作業に関連するすべての調整業務は、「2017/11/04」に開始されてその日のうちに遅延なく完了(遅延有無フラグが「0」)したことが示されている。
会話実績管理テーブル24は、プロジェクトにおける調整プランに対して遅延なく進行した工程において「個別相談」により実行された調整業務におけるプロジェクト管理者46(図3)の会話役割の実績(以下、これを会話実績と呼ぶ)を管理するために利用されるテーブルである。この会話実績管理テーブル24は、図12に示すように、案件ID欄24A、作業ID欄24B、調整対象関係者欄24C、双方向時間割合欄24D、話し手時間割合欄24E、聞き手時間割合欄24F及び合計時間欄24Gを備えて構成される。会話実績管理テーブル24では、1つの行が1つの会話実績に対応する。
そして、案件ID欄24Aには、対応する「個別相談」が実行されたプロジェクトの案件IDが格納され、作業ID欄24Bには、その「個別相談」が行われた作業の作業IDが格納される。また調整対象関係者欄24Cには、その「個別相談」の調整対象関係者の関係者IDが格納される。
さらに双方向時間割合欄24D、話し手時間割合欄24E及び聞き手時間割合欄24Fには、それぞれ図10について上述した調整実績管理テーブル22の双方向時間割合欄22H、話し手時間割合欄22I及び聞き手時間割合欄22Jのうちの対応する欄22H〜2Jにそれぞれ格納される情報と同様の情報が格納され、合計時間欄24Gには、対応する「個別相談」が行われた合計時間が格納される。
なお、かかる双方向時間割合、話し手時間割合及び聞き手時間割合や「個別相談」が行われた合計時間は、本プロジェクト支援装置2がプロジェクト管理者46のウェアラブルセンサ装置3からアップロードした上述の会話役割情報から取得されたこれらの数値がそれぞれ格納される。
従って、図12の例の場合、例えば、「1」という案件IDが付与されたプロジェクトの「W01」という作業IDが付与された作業において「003」という関係者IDが付与された関係者を調整対象関係者として行われた「個別相談」では、「45」分の合計時間のうち、プロジェクト管理者46の会話役割が「双方向」であった時間的割合が「0.1」、「話し手」であった時間的割合が「0.6」、「聞き手」であった時間的割合が「0.3」であったことが示されている。
過去実績管理テーブル25は、プロジェクト生成部40(図3)により生成された調整プランに対して遅延なく完了した工程で実行された調整業務を管理するために利用されるテーブルであり、図13に示すように、案件ID欄25A、作業ID欄25B、開始日欄25C、実行方法欄25D及び調整対象関係者役割欄25Eを備えて構成される。
そして案件ID欄25Aには、対応する調整業務が実行されたプロジェクトの案件IDが格納され、作業ID欄25Bには、その調整業務が実行された作業の作業IDが格納される。また開始日欄25Cには、その調整業務が開始された日付が格納され、実行方法欄25Dには、その調整業務が実行された実行方法が格納される。さらに調整対象関係者役割欄25Eには、その調整業務の対象となった調整対象関係者のそのプロジェクトにおける役割が格納される。
従って、図13の例の場合、例えば、「1」という案件IDのプロジェクトにおいて、「W01」という作業IDの作業に関連して実行すべき調整業務として、「分析」を役割とする調整対象関係者に対する調整業務と、「機器準備」を役割とする調整対象関係者に対する調整業務とがあり、前者は「2017/11/01」に「メール」により実行され、後者は「2017/11/01」に「個別相談」により実行されたことが示されている。
モデルケース管理テーブル26は、上述のようにモデルケース生成部45により生成されたモデルケースを管理するために利用されるテーブルであり、図14に示すように、プロジェクト種類ID欄26A、作業ID欄26B、経過率欄26C、実行方法欄26D、調整対象関係者役割欄26E、会話時間欄26F及び会話役割欄26Gを備えて構成される。モデルケース管理テーブル26では、1つの行が1つの調整業務に対応する。
そして、プロジェクト種類ID欄26Aには、対応するモデルケースが適用されるべきプロジェクトのプロジェクト種類のプロジェクト種類IDが格納され、作業ID欄26Bには、そのプロジェクトにおいて対応する調整業務が実行される作業の作業IDが格納される。
また経過率欄26Cには、その調整業務が実行される作業を含む工程の全期間に対する、当該工程の開始時刻からその調整業務が開始されるまでの経過時間の割合(以下、これを経過率と呼ぶ)が格納される。
さらに実行方法欄26Dには、対応する調整業務の実行方法が格納され、調整対象関係者役割欄26Eには、その調整業務における調整対象関係者のそのプロジェクトでの役割が格納される。
さらに会話時間欄26Fには、対応する調整業務が「個別相談」であった場合に、調整対象関係者と行うべき会話の時間(会話時間)が格納され、会話役割欄26Gには、その会話におけるそのプロジェクトのプロジェクト管理者46の会話役割(「双方向」、「話し手」又は「聞き手」)が格納される。
従って、図14の例の場合、例えば「5」というプロジェクト種類IDが付与されたプロジェクト種類に属するプロジェクトの「W03」という作業IDが付与された作業で行われる「個別相談」は、「経過率が「0.81」のタイミングで、機器準備」を役割とする調整対象関係者を対象とする「30」分の会話時間で「話し手」をプロジェクト管理者46(図3)の会話役割として実行すべきことが示されている。
(3)各種画面の構成
(3−1)プロジェクト情報入力画面及び関係者情報入力画面
図15は、入力装置13(図1)を介した所定の入力操作により表示装置14(図1)に表示させ得る上述のプロジェクト情報入力画面50の画面構成例を示す。このプロジェクト情報入力画面50は、今回実行しようとするプロジェクトについて、その名称、予算規模、分類、各工程の作業期間及び工程ごとの関係者などのプロジェクト情報をプロジェクト管理者46(図3)が入力するための画面である。
プロジェクト情報入力画面50は、プロジェクト種類名指定ボックス51A、予算規模指定ボックス52A及び分類指定ボックス53Aを備えて構成される。
そしてプロジェクト情報入力画面50では、プロジェクト種類名指定ボックス51Aの右横に表示されたプルダウンボタン51Bをクリックすることにより、プロジェクト種類管理テーブル16(図4)で管理されている各プロジェクト種類のプロジェクト種類名がすべて掲載されたプルダウンメニュー(図示せず)を表示させることができる。
かくしてプロジェクト管理者46は、このプルダウンメニューに掲載されたプロジェクト種類名の中から今回のプロジェクトが属するプロジェクト種類最も適切なプロジェクト種類のプロジェクト種類名を1つ選択することにより、そのプロジェクト種類名を今回のプロジェクトが属するプロジェクト種類のプロジェクト種類名として指定することができる。この場合、選択されたプロジェクト種類名がプロジェクト種類名指定ボックス51Aに表示される。
またプロジェクト情報入力画面50では、予算規模指定ボックス52Aの右横に表示されたプルダウンボタン52Bをクリックすることにより、プロジェクト種類管理テーブル16で管理されている、プロジェクト種類名指定ボックス51Aに表示されたプロジェクト種類名のプロジェクト種類の予算規模として予め登録されたすべての予算規模が掲載されたプルダウンメニュー(図示せず)を表示させることができる。
かくしてプロジェクト管理者46は、このプルダウンメニューに掲載された予算規模の中から今回のプロジェクトの予算規模を1つ選択することにより、その予算規模を今回のプロジェクトの予算規模として指定することができる。この場合、選択された予算規模が予算規模指定ボックス52Aに表示される。
さらにプロジェクト情報入力画面50では、分類指定ボックス53Aの右横に表示されたプルダウンボタン53Bをクリックすることにより、プロジェクト種類管理テーブル16で管理されている、そのときプロジェクト種類名指定ボックス51Aにプロジェクト種類名が表示されているプロジェクト種類の分類として予め登録されたすべての分類が掲載されたプルダウンメニュー(図示せず)を表示させることができる。
かくしてプロジェクト管理者46は、このプルダウンメニューに掲載された分類の中から今回のプロジェクトの分類として最も適切な分類を1つ選択することにより、その分類を今回のプロジェクトの分類として指定することができる。この場合、選択された分類が分類指定ボックス53Aに表示される。
一方、分類指定ボックス53Aの下側には、工程指定ボックス54A、作業期間/開始予定日指定ボックス55A、作業期間/終了予定日指定ボックス56A及び関係者指定ボックス57Aが設けられている。
そしてプロジェクト情報入力画面50では、工程指定ボックス54Aの右横に表示されたプルダウンボタン54Bをクリックすることにより、作業内容管理テーブル17(図5)で管理されている、そのときプロジェクト種類名指定ボックス51Aにプロジェクト種類名が表示されているプロジェクトの工程として予め登録されたすべての工程の工程名が掲載されたプルダウンメニュー(図示せず)を表示させることができる。
かくしてプロジェクト管理者46は、このプルダウンメニューに掲載された工程名の中から今回のプロジェクトを構成する工程の工程名を1つ選択することにより、その工程名の工程を今回のプロジェクトを構成する工程の1つとして指定することができる。この場合、指定された工程名が工程指定ボックス54Aに表示される。
またプロジェクト情報入力画面50では、作業期間/開始予定日指定ボックス55Aの右横に表示されたプルダウンボタン55Bをクリックすることにより、カレンダーを表示させることができる。
かくしてプロジェクト管理者46は、このカレンダーの日付の中から、工程指定ボックス54Aに工程名が表示された工程の開始予定日を選択することにより、その日付をその工程の開始予定日として指定することができる。この場合、選択された日付が作業期間/開始予定日指定ボックス55Aに表示される。
同様に、プロジェクト情報入力画面50では、作業期間/終了予定日指定ボックス56Aの右横に表示されたプルダウンボタン56Bをクリックすることにより、カレンダーを表示させることができる。
かくしてプロジェクト管理者46は、このカレンダーの日付の中から、工程指定ボックス54Aに工程名が表示された工程の終了予定日を選択することにより、その日付をその工程の終了予定日として指定することができる。この場合、選択された日付が作業期間/終了予定日指定ボックス56Aに表示される。
さらにプロジェクト情報入力画面50では、関係者指定ボックス57Aの右横に表示された参照ボタン57Bをクリックすることにより、このプロジェクト情報入力画面50に重ねて図16に示す関係者情報入力画面70を表示させることができる。
この関係者情報入力画面70は、そのときプロジェクト情報入力画面50の工程指定ボックス54Aに工程名が表示された工程に携わる各関係者の情報(関係者情報)をそれぞれ登録するための画面であり、社内関係者情報登録フィールド70A及び社外関係者情報登録フィールド70Bを備えて構成される。
そして社内関係者情報登録フィールド70Aには、関係者名入力テキストボックス71Aが設けられている。そして関係者情報入力画面70では、そのときプロジェクト情報入力画面50の工程指定ボックス54Aに工程名が表示された工程の関係者の中から自社内の関係者の氏名を入力装置13(図1)を用いて関係者名入力テキストボックス71Aに入力し、その後、関係者名入力テキストボックス71Aの右横に表示された検索ボタン71Bをクリックすることにより、図示しない社内データベース上でその関係者の氏名や役職、所属(会社名、所属部署)、職位及び在勤地を検索させて、その検索結果を関係者名入力テキストボックス71Aの下側に表示させることができる。
また社内関係者情報登録フィールド70Aには、役割指定ボックス72Aが設けられている。そして関係者情報入力画面70では、役割指定ボックス72Aの右横に表示されたプルダウンボタン72Bをクリックすることにより、作業内容管理テーブル17で管理されている、そのときプロジェクト情報入力画面50のプロジェクト種類名指定ボックス51Aにプロジェクト種類名が表示されているプロジェクト種類において必要な役割がすべて掲載されたプルダウンメニュー(図示せず)を表示させることができる。
かくしてプロジェクト管理者46は、このプルダウンメニューに掲載された役割の中から1つの役割を選択することにより、その役割をそのとき関係者名入力テキストボックス71Aに氏名が表示されている関係者に割り当てる役割として指定することができる。この場合、選択された役割が役割指定ボックス72Aに表示される。
そして関係者情報入力画面70では、上述のようにして社内関係者情報登録フィールド70Aにおいてそのとき登録しようとする人物の氏名、所属、在勤地、職位及び役割を表示させた後、関係者情報入力画面70の右下に表示された入力ボタン78をクリックすることにより、その人物をそのプロジェクトの関係者として登録することができる。
また社外関係者情報登録フィールド70Bには、氏名用テキストボックス73、所属用テキストボックス74、在勤地用テキストボックス75及び職位用テキストボックス76と、社内関係者情報登録フィールド70Aの役割指定ボックス72A及びプルダウンボタン72Bとそれぞれ同じ機能を有する役割指定ボックス77A及びプルダウンボタン77Bとが設けられている。
かくしてプロジェクト管理者46は、社内関係者情報登録フィールド70Aの関係者名入力テキストボックス71Aに社外の関係者の氏名を入力すると共に、そのプロジェクトの社外の関係者の氏名を氏名用テキストボックス73に、その関係者の所属を所属用テキストボックス74に、その関係者の在勤地を在勤地用テキストボックス75、その関係者の職位を職位用テキストボックス76にそれぞれ入力し、さらにその関係者の役割を上述と同様に指定して役割指定ボックス77Aに表示させ、その後、入力ボタン78をクリックすることにより、その関係者をそのプロジェクトの関係者として登録することができる。
そして上述のようにして社内や社外の関係者を登録した場合、関係者情報入力画面70がクローズし、プロジェクト情報入力画面50(図15)の関係者指定ボックス57A内にそのとき登録された関係者の氏名が表示され、関係者指定ボックス57Aの下側にその関係者のアイコン58が表示される。また、そのアイコン58の上側には、その関係者の氏名及び役割を表す文字列59が表示されると共に、当該アイコン58の下側には、その関係者に付与された関係者IDを表す文字列60が表示される。
そしてプロジェクト情報入力画面50では、上述のようにしてそのプロジェクトの工程ごとの作業期間をそれぞれ登録し、さらにそのプロジェクトの関係者をすべて登録した上で右下の入力ボタン61をクリックすることにより、これらの情報(プロジェクト情報)をプロジェクト支援装置2に登録することができる。そして、このとき登録されたプロジェクト情報のうち、関係者に関する情報(関係者情報)がプロジェクト関係者管理テーブル18(図6)に登録され、これ以外のプロジェクト情報がプロジェクト情報管理テーブル19に格納される。
(3−2)調整プラン表示画面、調整実績入力画面及び根回し実績表示画面
一方、図17は、上述のようにしてプロジェクト情報入力画面50及び関係者情報入力画面70を用いて入力されたプロジェクト情報と、モデルケース管理テーブル26(図14)に登録されているモデルケース情報とに基づいてプロジェクト生成部40(図1、図3)により生成された、そのプロジェクトの調整プランを表示するための調整プラン表示画面80の構成例を示す。この調整プラン表示画面80は、プロジェクト支援装置2に対して入力装置13(図1)を介して所定操作を行うことにより表示装置14(図1)に表示させることができる画面である。
この調整プラン表示画面80では、調整プラン表示フィールド80A及び作業内容表示フィールド80Bを備えて構成される。調整プラン表示フィールド80Aは、日付欄81及び調整業務欄82を備えるカレンダー状の構成を有し、日付欄81に日付が表記され、調整業務欄82にプロジェクト生成部40(図1、図3)により生成されたその日付に実行すべき調整業務の実行方法が表記されたアイコン(以下、これを調整業務アイコンと呼ぶ)83が表示される。また作業内容表示フィールド80Bには、対応する日付に実行すべき作業内容が表記された帯状の作業内容表示アイコン84が表示される。
そして調整プラン表示画面80では、調整プラン表示フィールド80Aに表示された調整業務アイコン83のうち、「個別相談」以外の調整業務に対応する調整業務アイコン83をクリックすることにより、図18に示すような調整実績入力画面90を調整プラン表示画面80上に重ねて表示させることができる。また調整プラン表示画面80では、調整プラン表示フィールド80Aに表示された調整業務アイコン83のうち、「個別相談」の調整業務に対応する調整業務アイコン83をクリックすることにより、図19に示すような根回し実績表示画面100を調整プラン表示画面80上に重ねて表示させることができる。
さらに作業内容表示フィールド80Bの下側には、前工程ボタン85及び後工程ボタン86が表示される。そして調整プラン表示画面80では、前工程ボタン85をクリックすることにより、対応するプロジェクトにおける現在調整プランが表示されている工程よりも1つ前の工程の調整プランを表示させることができ、後工程ボタン86をクリックすることにより、対応するプロジェクトにおける現在調整プランが表示されている工程よりも1つ後の工程の調整プランを表示させることができる。
図17は、上述のように調整プラン表示画面80の調整プラン表示フィールド80Aに表示された「個別相談」以外の調整業務に対応する調整業務アイコン83をクリックしたときに当該調整プラン表示画面80に重ねて表示される調整実績入力画面90を示す。
この調整実績入力画面90は、選択された調整業務アイコン83に対応する調整業務をプロジェクト管理者46が実行する際にその調整業務の具体的な内容を確認したり、その調整業務を実行し終えた後にその調整業務の実績を登録するための画面であり、図8に示すように、予定表示フィールド90A及び実績登録フィールド90Bを備えて構成される。
そして予定表示フィールド90Aには、対応する調整業務についてプロジェクト生成部40(図1、図3)により生成された調整プランにおいて規定されたその調整業務の対象となる関係者(対象者)、日時、実行方法及び作業内容の予定が表示される。従って、プロジェクト管理者46は、この予定表示フィールド90Aに表示された予定に基づいて、その調整業務を実行する前に自己が実行すべきその調整業務の具体的な内容を確認することができる。
また実績登録フィールド90Bは、対応する調整業務を実行し終えた後にその調整業務の実績を登録するためのフィールドである。この実績登録フィールド90Bには、対象者指定ボックス91A、日付指定ボックス92A、開始時刻指定ボックス93A、終了時刻指定ボックス94A、実行方法指定ボックス95A及び作業内容指定ボックス96Aがそれぞれ設けられている。
そして調整実績入力画面90では、対象者指定ボックス91Aの右横に表示されたプルダウンボタン91Bをクリックすることにより、プロジェクト生成部40により生成されて調整プラン管理テーブル21(図9)に登録されているそのプロジェクトの関係者の氏名がすべて掲載されたプルダウンメニュー(図示せず)を表示させることができる。かくしてプロジェクト管理者46は、このプルダウンメニューに氏名が掲載された関係者の中から一人の関係者を選択することにより、その関係者をその調整業務の調整業務対象関係者として指定することができる。この場合、指定された調整業務対象関係者の氏名が対象者指定ボックス91Aに表示される。
また調整実績入力画面90では、日付指定ボックス92Aの右横に表示されたプルダウンボタン92Bをクリックすることにより、カレンダー(図示せず)を表示させることができる。かくしてプロジェクト管理者46は、このカレンダーの中から対応する調整業務が実行された日にちを選択することにより、その日にちをその調整業務を実行した日にちとして指定することができる。この場合、指定された日にちが日付指定ボックス91Aに表示される。
さらに調整実績入力画面90では、開始時刻指定ボックス93Aや終了時刻指定ボックス94Aの右横に表示されたプルダウンボタン93B,94Bをクリックすることにより、時刻を指定するためのユーザインタフェース画面(図示せず)を表示させることができる。かくしてプロジェクト管理者47は、このインタフェース画面を用いて対応する調整業務を開始し又は終了した時刻を指定することができる。この場合、指定された時刻が対応する開始時刻指定ボックス93Aや終了時刻指定ボックス94Aに表示される。
さらに調整実績入力画面90では、実行方法指定ボックス95Aの右横に表示されたプルダウンボタン95Bをクリックすることにより、予め登録されている調整業務の実行方法がすべて掲載されたプルダウンメニュー(図示せず)を表示させることができる。かくしてプロジェクト管理者46は、このプルダウンメニューに掲載された実行方法の中から1つの実行方法を選択することにより、その実行方法を調整業務対象関係者に対するその調整業務を実行した際の実行方法として指定することができる。この場合、指定された実行方法が実行方法指定ボックス95Aに表示される。
さらに調整実績入力画面90では、作業内容指定ボックス96Aの右横に表示されたプルダウンボタン96Bをクリックすることにより、予め登録されている作業内容がすべて掲載されたプルダウンメニュー(図示せず)を表示させることができる。かくしてプロジェクト管理者46は、このプルダウンメニューに掲載された作業内容の中から1つの作業内容を選択することにより、その作業内容をその調整業務の作業内容として指定することができる。この場合、指定された作業内容が作業内容指定ボックス96Aに表示される。
そして調整実績入力画面90では、対応する調整業務を行った際の対象者、日付、開始時刻、終了時刻、実行方法及び作業内容を、上述のようにして対象者指定ボックス91A、日付指定ボックス92A、開始時刻指定ボックス93A、終了時刻指定ボックス94A、実行方法指定ボックス95A及び作業内容指定ボックス96Aのうちの対応するボックスにそれぞれ表示させた上で画面右下に表示された入力ボタン97をクリックすることにより、これらの内容を登録することができる。そして、このとき登録されたこれらの情報が調整実績管理テーブル22(図10)に格納される。
他方、図19は、上述のように調整プラン表示画面80の調整プラン表示フィールド80Aに表示された「個別相談」の調整業務に対応する調整業務アイコン83をクリックしたときに当該調整プラン表示画面80に重ねて表示される根回し実績表示画面100を示す。
この根回し実績表示画面100は、選択された調整業務アイコン83に対応する調整業務(「個別相談」)をプロジェクト管理者が実行する際にその調整業務の具体的な内容を確認したり、その調整業務を実行し終えた後に、その調整業務の実行時にウェアラブルセンサ装置3(図2)により取得されたその調整業務の実績を確認するための画面であり、予定表示フィールド100A及び取得実績フィールド100Bを備えて構成される。
そして予定表示フィールド100Aには、対応する調整業務(「個別相談」)についてプロジェクト生成部40(図1、図3)により生成された調整プランにおいて規定されたその調整業務の対象となる関係者(調整業務対象関係者)、日付、開始時刻、終了時刻、所要時間、会話役割(双方向、話し手、聞き手)及び作業内容の予定が表示される。従って、プロジェクト管理者46は、この予定表示フィールド100Aに表示された予定に基づいて、その調整業務を実行する前に、自己が実行すべきその調整業務の具体的な内容を確認することができる。
また取得実績フィールド100Bは、対応する調整業務(「個別相談」)を実行し終えた後に、その調整業務の実行時にウェアラブルセンサ装置3(図2)により取得されてプロジェクト支援装置2にアップロードされたその調整業務の実績が表示されるフィールドである。この取得実績フィールド100Bには、その調整業務の実行時にウェアラブルセンサ装置3により取得されたその調整業務の調整業務対象関係者、日付、開始時刻、終了時刻及び所要時間と、その調整業務の実行時(会話時)におけるプロジェクト管理者の会話役割ごとの合計時間の割合がインジケータ状にそれぞれ表示された比率表示部101とが表示される。
図20は、プロジェクト支援装置2に対して入力装置13(図1)を介して所定操作を行うことにより表示装置14(図1)に表示させ得る作業実績入力画面110を示す。この作業実績入力画面110は、1つの作業が完了するごとにその作業の完了日をプロジェクト管理者46が登録するための画面であり、作業指定ボックス111A及び完了日指定ボックス112Aを備えて構成される。
そして作業実績入力画面110では、作業指定ボックス111Aの右横に表示されたプルダウンボタン111Bをクリックすることによって、対応するプロジェクトが属するプロジェクト種類について作業内容管理テーブル17(図5)を用いて管理されているそのプロジェクト種類のプロジェクトにおいて実行される工程ごとのすべての作業の名称(作業名)が掲載されたプルダウンメニュー(図示せず)を表示させることができる。
かくしてプロジェクト管理者46(図3)は、このプルダウンメニューに掲載された作業名の中から1つの作業の作業名を選択することにより、調整プランにおいて規定された調整業務を完了させた作業を指定することができる。この場合、指定された作業の作業名が作業指定ボックス111Aに表示される。
また作業実績入力画面110では、完了日指定ボックス112Aの右横に表示されたプルダウンボタン112Bをクリックすることによって、カレンダー(図示せず)を表示させることができる。かくしてプロジェクト管理者46は、このカレンダーの日付の中からその作業を完了した日付を選択することにより、その日付をその作業が完了した日にちとして指定することができる。この場合、指定された日付が完了日指定ボックス112Aに表示される。
そして作業実績入力画面110では、上述のようにして作業指定ボックス111A及び完了日指定ボックス112Aにそれぞれそのとき登録しようとする作業の作業名やその作業の完了日を表示させた上で画面右下の入力ボタン113をクリックすることにより、その作業の完了日を登録することができる。そして、このとき登録された作業の完了日と、調整プランに対するその作業の遅延の有無とが工程実績管理テーブル23(図11)に格納される。
(4)調整プラン生成及び管理機能に関連する各モジュールの処理
(4−1)プロジェクト生成部の処理
図21A及び図21Bは、かかる本実施の形態による調整プラン生成及び管理機能に関連してプロジェクト生成部40(図1、図3)により実行されるプロジェクト生成処理の処理内容を示す。プロジェクト生成部40は、プロジェクト情報が登録されたプロジェクトの調整プランをこの図21A及び図21Bに示す処理手順に従って作成する。
実際上、プロジェクト生成部40は、図15について上述したプロジェクト情報入力画面50を用いて今回のプロジェクトについてのプロジェクト情報がプロジェクト管理者46(図3)により登録されると、この図21A及び図21Bに示すプロジェクト生成処理を開始する。
そして、プロジェクト生成部40は、まず、そのプロジェクト情報入力画面50を用いて登録された今回のプロジェクトのプロジェクト種類名、予算規模及び分類に基づいて、そのプロジェクトに最も近いプロジェクト種類のプロジェクト種類IDをプロジェクト種類管理テーブル16(図4)から取得する(S1)。
続いて、プロジェクト生成部40は、ステップS1で取得したプロジェクト種類IDを検索キーとして作業内容管理テーブル17(図5)を検索し、そのプロジェクト種類IDが付与されたプロジェクト種類のプロジェクトを構成するすべての工程と、これら工程をそれぞれ構成する各作業の作業IDと、これら作業の作業内容と、これらの作業をそれぞれ担当すべき各担当者とを作業内容管理テーブル17から取得する(S2)。
具体的に、プロジェクト生成部40は、作業内容管理テーブル17におけるプロジェクト種類ID欄17A(図5)にステップS1で取得したプロジェクト種類IDが格納されている各行の作業ID欄17B(図5)、工程欄17C(図5)、作業内容欄17D(図5)及び担当欄17E(図5)にそれぞれ格納されている情報を行ごとにそれぞれ取得する。
次いで、プロジェクト生成部40は、ステップS2で取得した今回のプロジェクトを構成する各工程の中からステップS3以降の処理が未処理の1つの工程を選択し(S3)、選択した工程(以下、これを選択工程と呼ぶ)を構成する作業の中からステップS5以降の処理が未処理の作業を1つ選択する(S4)。
例えば、ステップSで取得したプロジェクトIDが「1」であって、作業内容管理テーブル17が図5のように構成されている場合、プロジェクト生成部40は、ステップS3において、今回のプロジェクトを構成する「要件定義」、「計測準備」、……という複数の工程の中から1つの工程を選択する。またプロジェクト生成部40は、例えば、ステップS3で「要件定義」という工程を選択した場合には、この工程を構成する「目的設定」、「分析項目の設定」、……という複数の作業の中から1つの作業を選択する。
この後、プロジェクト生成部40は、かかる関係者情報入力画面70(図16)を用いてプロジェクト管理者により入力された今回のプロジェクトの各関係者の氏名や職位、所属、在勤地、職位及び役割等の情報(以下、これを関係者情報と呼ぶ)をそれぞれ取得し(S5)、取得した各関係者の関係者情報のうちの特に役割に基づいて、該当する関係者にステップS4で選択した作業(以下、これ選択作業と呼ぶ)をその関係者が担当すべき作業(担当作業)として割り当てる(S6)。そしてプロジェクト生成部40は、このようにして割り当てた担当作業を含むその関係者の関係者情報をプロジェクト関係者管理テーブル18(図6)に登録する(S7)。
次いで、プロジェクト生成部40は、選択工程を構成するすべての作業について、ステップS5〜ステップS7の処理を実行し終えたか否かを判断する(S8)。
そしてプロジェクト生成部40は、この判断で否定結果を得るとステップS4に戻り、この後ステップS4で選択する作業(選択工程)を、そのときの選択工程を構成する作業であってステップS5以降が未処理の他の作業に順次切り替えながら、ステップS4〜ステップS8の処理を繰り返す。この繰り返し処理により、そのときの選択工程を構成する各作業の担当者が順次決定され、その担当者の担当作業を含む関係者情報が順次プロジェクト関係者管理テーブル18に順次登録される。
そしてプロジェクト生成部40は、やがて選択工程を構成する各作業の担当者をすべて決定し終えることによりステップS8で肯定結果を得ると、ステップS2で取得したすべての工程についてステップS3〜ステップS8の処理を実行し終えたか否かを判断する(S9)。
プロジェクト生成部40は、この判断で否定結果を得るとステップS3に戻り、この後、ステップS3で選択する工程(選択工程)を、今回のプロジェクトを構成する工程であって、ステップS4以降が未処理の他の工程に順次切り替えながら、ステップS3〜ステップS9の処理を繰り返す。この繰り返し処理により、今回のプロジェクトを構成する各工程について、その工程を構成する各作業の担当者がすべて決定され、これら担当者の担当作業を含む関係者情報がすべてプロジェクト関係者管理テーブル18に登録される。
そしてプロジェクト生成部40は、やがて今回のプロジェクトを構成するすべての工程についてステップS4〜ステップS8の処理を実行し終えることによりステップS9で肯定結果を得ると、モデルケース管理テーブル26(図14)の各行のうち、ステップS1で取得したプロジェクト種類IDがプロジェクトID欄26A(図14)に格納されているすべての行の情報を今回のプロジェクトのモデルケースの情報(モデルケース情報)として取得する(S10)。
続いて、プロジェクト生成部40は、プロジェクト情報入力画面50(図15)を介してプロジェクト管理者46により入力された各工程の作業期間(開始予定日及び終了予定日)に基づいて、今回のプロジェクトの工程ごとに、その工程を構成する各作業に関連してそれぞれ実行すべき各調整業務の仮の実行予定日(以下、これを仮実行予定日と呼ぶ)をそれぞれ決定する(S11)。
具体的に、プロジェクト生成部40は、ステップS2で取得した情報に基づいて、今回のプロジェクトを構成する工程ごとに、その工程を構成する各作業の作業IDを特定する。
例えば、ステップS1で取得したプロジェクト種類IDが「1」であって、作業内容管理テーブル17が図5のように構成されている場合、プロジェクト生成部40は、「要件定義」という工程については、その工程を構成する「目的設定」という作業の作業IDと、「分析項目の設定」という作業の作業IDとをそれぞれ特定する。またプロジェクト生成部40は、「計測準備」という工程については、その工程を構成する「ユーザ向け説明会」という作業の作業IDと、「機器設置」という作業の作業IDとをそれぞれ特定する。この例では、「目的設定」という作業の作業IDとして「W01」、「分析項目の設定」という作業の作業IDとして「W02」、「ユーザ向け説明会」という作業の作業IDとして「X01」、「機器設置」という作業の作業IDとして「X02」がそれぞれ特定されることになる。
またプロジェクト生成部40は、特定した作業IDごとに、その作業IDが付与された作業を遂行するに際して実行すべき各調整業務の調整対象関係者と、その調整業務の実行方法と、その調整業務について登録されていた経過率とをステップS10で取得したモデルケース情報から取得する。またその調整業務の実行方法が「個別相談」である場合には、これらの情報に加えて、会話時間及び会話役割もステップS10で取得したモデルケース情報から取得する。
そしてプロジェクト生成部40は、作業ごとの各調整業務について、上述のようにして取得したその調整業務の経過率を、プロジェクト情報入力画面50(図15)を介してプロジェクト管理者46により入力された対応する工程の作業期間に乗算することにより、その工程の開始予定日からその調整業務を実行すべき日までの日数を算出する。またプロジェクト生成部40は、算出した日数をその工程の開始予定日に加算することにより、その調整業務を実行すべき日付を上述の仮実行予定日としてそれぞれ算出する。
続いて、プロジェクト生成部40は、今回のプロジェクトを構成する工程の中からステップS13以降が未処理の工程を1つ選択すると共に(S12)、選択したその工程を構成する各作業に関連して実行すべき各調整業務の中から1つの調整業務を選択する(S13)。
またプロジェクト生成部40は、ステップS13で選択した調整業務における調整対象関係者の役割をステップS10で取得したモデルケース情報に基づいて特定すると共に、今回のプロジェクトにおいてその役割が割り当てられた関係者(調整対象関係者)をプロジェクト関係者管理テーブル18(図6)を参照して特定し(S14)、その調整対象関係者のスケジュール情報をスケジュール情報管理テーブル20(図8)から取得する(S15)。
さらにプロジェクト生成部40は、この後、ステップS15で取得した調整対象関係者のスケジュール情報に基づいて、ステップS12で選択した工程の作業期間(プロジェクト情報入力画面50を用いてプロジェクト管理者46により設定された作業期間)内にステップS13で選択した調整業務をその調整対象関係者に実行するための同じ時間帯の空き時間がプロジェクト管理者46及びその調整対象関係者の双方にあるか否かを判断する(S16)。
そしてプロジェクト生成部40は、この判断で肯定結果を得るとステップS18に進む。またプロジェクト生成部40は、ステップS16の判断で否定結果を得ると、ステップS11で決定したその調整業務の仮実行予定日をその調整業務の実行予定日に決定する(S17)。
この後、プロジェクト生成部40は、今回のプロジェクトにおけるステップS12で選択した工程のステップS13で選択した調整業務の実行予定日として、ステップS16で検出した調整対象関係者及びプロジェクト管理者46の双方が共に同じ時間帯に空き時間がある日(ステップS16で肯定結果を得た場合)又はステップS17で決定した仮実行予定日(ステップS16で否定結果を得た場合)を今回のプロジェクトの調整プランに組み込む(S18)。
またプロジェクト生成部40は、ステップS12で選択した工程において実行すべきすべての調整業務についてステップS14以降の処理を実行し終えたか否かを判断する(S19)。そしてプロジェクト生成部40は、この判断で否定結果を得るとステップS13に戻り、この後、ステップS13において選択する調整業務を未処理の他の調整業務に順次切り替えながら、ステップS13〜ステップS19の処理を繰り返す。
そしてプロジェクト生成部40は、やがてステップS12で選択した工程において実行すべきすべての調整業務の実行予定日を今回のプロジェクトの調整プランに組み込み終えることによりステップS19で肯定結果を得ると、今回のプロジェクトのすべての工程についてステップS13以降の処理を実行し終えたか否かを判断する(S20)。
プロジェクト生成部40は、この判断で否定結果を得るとステップS12に戻り、この後、ステップS12で選択する工程を未処理の他の工程に順次切り替えながら、ステップS12〜ステップS20の処理を繰り返す。
そしてプロジェクト生成部40は、やがて今回のプロジェクトのすべての工程について、その工程において実行すべきすべての調整業務の実行予定日を当該プロジェクトの調整プランに組み込み終えることによりステップS20で肯定結果を得ると、以上までの処理により生成した今回のプロジェクトの調整プランの情報を登録した調整プラン管理テーブル21(図9)を生成し(S21)、この後、このプロジェクト生成処理を終了する。
(4−2)進捗管理部の処理
(4−2−1)調整実績登録処理
図22は、本実施の形態による調整プラン生成及び管理機能に関連して進捗管理部42(図3)により実行される調整実績登録処理の処理内容を示す。進捗管理部42は、この図22に示す処理手順に従って、各調整業務の実績情報を調整実績管理テーブル22(図10)に登録する。
実際上、進捗管理部42は、図18について上述した調整実績入力画面90を用いてプロジェクト管理者46(図3)により1つの調整業務の実績が入力され、又は、プロジェクト管理者46のウェアラブルセンサ装置3から1つの調整業務の実績に関する情報をアップロードすると、この図22に示す調整実績登録処理を開始し、まず、そのとき調整実績入力画面90を用いて入力され、又は、ウェアラブルセンサ装置3からアップロードした1つの調整業務の実績に関する情報(案件ID、作業ID、開始時刻、終了時刻及び調整対象関係者の情報であり、以下、これを調整実績情報と呼ぶ)を取得する(S30)。
続いて、進捗管理部42は、その調整業務の実行予定日を調整プラン管理テーブル21(図9)から取得する(S31)。具体的に、進捗管理部42は、調整プラン管理テーブル21の各行のうち、ステップS30で取得した調整実績情報に含まれるその調整業務に関連する作業ID、実行方法及び調整対象関係者が作業ID欄21B(図9)、実行方法欄21F(図9)又は調整対象関係者欄21G(図9)にそれぞれ格納されている行を特定し、その行の日付欄21C(図9)に格納されている日付をその調整業務の実行予定日として取得する。
また進捗管理部42は、このとき取得した実行予定日と、ステップS30で取得した調整実績情報に基づき認識されるその調整業務を実際に実行した日にちとを比較することにより、その調整業務が実行予定日に対して遅延して実行されたか否かを判断する(S32)。
そして進捗管理部42は、この判断で肯定結果を得ると、今回のプロジェクトにおいてこの後実行される予定の各調整業務の実行予定日等のリスケジュールをリスケジュール部43(図1、図3)に依頼し(S33)、この後、この調整実績登録処理を終了する。なお、以下においては、ステップS33における上述の依頼をリスケジュール依頼と呼ぶものとし、リスケジュール依頼には、そのとき調整実績入力画面90(図18)を用いて調整実績が入力され又はプロジェクト管理者46のウェアラブルセンサ装置3から調整実績情報が取得された調整業務に対応する作業(その調整業務が実行される作業)の作業IDが含まれるものとする。
これに対して、進捗管理部42は、ステップS32の判断で否定結果を得ると、ステップS30で取得した対応する調整業務の調整実績情報を調整実績管理テーブル22(図10)に登録し(S34)、この後、この調整実績登録処理を終了する。
(4−2−2)作業実績登録処理
一方、図23は、図20について上述した作業実績入力画面110を用いて1つの作業の完了日が登録された場合に進捗管理部42が実行する作業実績登録処理の処理手順を示す。進捗管理部42は、この図に示す処理手順に従って、そのとき完了日が入力された作業の作業実績を工程実績管理テーブル23(図11)に登録する。
実際上、進捗管理部42は、作業実績入力画面110を用いて作業の完了日が入力されると、この図23に示す作業実績登録処理を開始し、まず、そのとき作業実績入力画面110を用いて入力された対応する作業の完了日を取得する(S40)。
続いて、進捗管理部42は、かかる作業実績入力画面110を用いてそのとき入力された対応する作業が属する工程を作業内容管理テーブル17(図5)から取得し、さらにその工程を構成する各作業の作業IDを作業内容管理テーブル17から取得する。また進捗管理部42は、このようにして取得した各作業IDに基づき、調整プラン管理テーブル21(図9)を参照して、その工程において実行すべき調整業務のうちの最後に実行が予定されている調整業務の実行予定日をその工程の最終作業の終了予定日として調整プラン管理テーブル21から取得する(S41)。
次いで、進捗管理部42は、そのとき作業実績入力画面110を用いて完了日が入力された作業に関する情報を工程実績管理テーブル23(図11)に登録する(S42)。具体的に、進捗管理部42は、その作業の案件ID、工程名及び作業IDを作業内容管理テーブル17(図5)から取得し、取得した案件ID、工程名及び作業IDを工程実績管理テーブル23(図11)の新たな行の案件ID欄23A(図11)、工程欄23B(図11)及び作業ID欄23C(図11)のうちの対応する欄にそれぞれ格納する。また進捗管理部42は、ステップS40で取得した完了日を工程実績管理テーブル23のその行の終了日欄23E(図11)に格納する。さらに進捗管理部42は、調整実績管理テーブル22に登録されているその作業において最も早く実行された調整業務の実行日をその業務の開始日として工程実績管理テーブル23のその行の開始日欄23D(図11)に格納する。
この後、進捗管理部42は、ステップS40で取得したその作業の完了日が、ステップS41で取得したその作業が属する工程の最終作業の終了予定日よりも早いか否かを判断する(S43)。
そして進捗管理部42は、この判断で肯定結果を得ると、調整プランで予定されたスケジュールに対してその作業が属する工程に遅延が発生していないと判定し(S44)、工程実績管理テーブル23(図11)における上述の行の遅延有無欄23F(図11)に、その工程に遅延が発生していないことを表す「0」を格納した後(S45)、この作業実績登録処理を終了する。
これに対して進捗管理部42は、ステップS43の判断で否定結果を得ると、調整プランで予定されたスケジュールに対してその作業が属する工程に遅延が発生していると判定し(S46)、工程実績管理テーブル23における上述の行の遅延有無欄23Fに、その工程に遅延が発生していることを表す「1」を格納した後(S45)、この作業実績登録処理を終了する。
(4−3)リスケジュール部の処理
次に、リスケジュール部43(図3)の処理について説明する。これに際して、まず、調整業務の実行難易度について説明する。ここで、「調整業務の実行難易度」とは、その調整業務を実行する際の難易度をいう。
調整業務には、打合せ、テレビジョン会議(TV会議)、電話及び個別相談など調整対象関係者との会話を伴う会話型のものと、メール及びSNS(Social Networking Service)などを利用した、調整対象関係者との会話を伴わない非会話型のものとがある。通常、会話型の調整業務は、その実行のために人的リソースの確保を必要とするため実行難易度が高く、非会話型の調整業務は、その実行のために人的リソースの確保を必要としないため実行難易度が低い。
そこで、本実施の形態の場合、図24に示すように、調整業務を実行する際に考慮が必要な事柄(例えば、場所、時間、参加人数及び調整対象関係者の在勤地など)に基づいて、調整業務の各実行方法に実行難易度をそれぞれ予め設定している。
例えば、「打合せ」は、場所、時間、参加人数及び調整対象関係者の在勤地のすべてについて考慮する必要があるため、その実行の実行難易度は高い。これに対して「テレビジョン会議」は、場所、時間及び参加者数については考慮する必要があるが、調整対象関係者の在勤地までは考慮する必要がないため、「打合せ」に比べて実行難易度は低い。
また「個別相談」は、時間及び調整対象関係者の在勤地について考慮する必要があるものの、場所及び参加者人数については考慮しなくてもよいため、「テレビジョン会議」と比べて実行難易度は低い。さらに「電話」は、時間については考慮する必要があるが、場所や参加人数及び調整対象関係者の在勤地については考慮する必要がないため、「個別相談」に比べてその実行難易度は低い。さらに「メール」は、場所、時間、参加者及び調整対象関係者の在勤地のいずれも考慮する必要がないため、「電話」よりも実行難易度が低い。
以上を考慮して、本実施の形態では、「打合せ」の実行難易度が最も高く設定されており(実行難易度「5」)、これ以外は「テレビジョン会議」、「個別相談」、「電話」及び「メール」の順番で低くなるように各実行方法の実行難易度がそれぞれ設定(それぞれ実行難易度が「4」、「3」、「2」、「0」に設定)されている。因みに、本実施の形態においては、図24におけるその実行方法の行の「○」を1点、「×」を0点とし、さらにその実行方法の分類が「会話」型である場合には1点、その実行方法の分類が「非会話」型である場合には0点を加算するようにしてその合計点をその実行方法の実行難易度としたものである。
実行難易度が高い実行方法ほど、その実行方法によって調整業務を実行するためにより多くの手間と時間とが必要となるため、同じ調整業務でもより実行難易度が低い実行方法でその調整業務を実行した方がより短い時間でその調整業務を実行することができる。
図25は、図22について上述した調整実績登録処理のステップS33において進捗管理部42(図3)から発行されたリスケジュール依頼を受領したリスケジュール部43(図3)により実行されるリスケジュール処理の処理手順を示す。
リスケジュール部43は、かかるリスケジュール依頼を受領すると、この図25に示すリスケジュール処理を開始し、まず、かかるリスケジュール依頼において指定されたそのとき実行されている作業の作業IDに基づき、調整プラン管理テーブル21(図9)を参照して、その作業において実行される調整業務のうちの最後に実行予定の調整業務の実行予定日(以下、これを作業終了予定日と呼ぶ)を取得する(S50)。
具体的に、リスケジュール部43は、調整プラン管理テーブル21の各行のうち、リスケジュール依頼において指定された作業IDが作業ID欄21B(図9)に格納されている行の日付欄21C(図9)に格納されている日付を、かかる実行予定日として取得する。
続いて、リスケジュール部43は、ステップS50で取得した作業終了実行日からその作業において実行すべき調整業務を最後に行った日付(本日であり、以下、これを調整実績最新日付と呼ぶ)を減算することにより、調整実績最新日付から作業終了実行予定日までの残日数を算出する(S51)。
またリスケジュール部43は、この後、ステップS51で算出した残日数が、その作業の実行予定期間の50%以上であるか否かを判断する(S52)。
ここで、この判断で肯定結果を得ることは、その作業について調整プランで規定された作業終了予定日までにはまだ日程的な余裕があることを意味する。従って、この場合、その作業において未だ実行されていない各調整業務の実行難易度を下げてこれら調整業務の遂行を容易化させることで、これら調整業務を遂行するペースを上げさせることが期待でき、この結果としてその作業の作業終了予定日までに必要なすべての調整業務を完了させられる(つまり、その作業を作業終了予定日までに完了させる)ことが期待できる。
そこで、リスケジュール部43は、ステップS52の判断で肯定結果を得た場合には、まず、調整プランにおいてその作業について予定されている調整業務のうち、未だ実行されていない調整業務をすべて特定する(S53)。
具体的に、リスケジュール部43は、その作業において実行すべき調整業務に関する情報を調整プラン管理テーブル21からすべて取得すると共に、これらの調整業務のうち、既に完了した調整業務に関する情報を調整実績管理テーブル22(図10)からすべて取得し、調整プラン管理テーブル21から情報を取得した調整業務と、調整実績管理テーブル22から情報を取得した調整業務との差分に基づいて、調整プランにおいてその作業について予定されている調整業務のうち、未だ実行されていない調整業務をすべて特定する。
続いて、リスケジュール部43は、ステップS53で特定した各調整業務を、これら調整業務の実行方法に基づいて、その実行難易度が高いものから順番に並べる(S54)。そして、リスケジュール部43は、この後、ステップS54で実行難易度順に並べた各調整業務のうち、ステップS56以降が未処理の調整業務を1つ選択(例えば、実行難易度が最も高い調整業務を選択)する(S55)。
次いで、リスケジュール部43は、ステップS55で選択した調整業務(以下、これを選択調整業務と呼ぶ)の実行方法を実行難易度が1つ低い他の実行方法に変更し(S56)、選択調整業務を変更後の実行方法により実行する実行予定日を決定する(S57)。
なお、この実行予定日は、調整プラン管理テーブル21において規定されているその選択調整業務を実行すべき日付に最も近く、かつスケジュール情報管理テーブル20(図8)において、その選択調整業務の調整対象関係者及びプロジェクト管理者の双方のスケジュールが同じ時間帯に空いている日が選択される。ただし、ステップS56における変更後の実行方法が非会話型の実行方法である場合には、その選択調整業務を実行可能な日のうちの最も早い日がかかる実行予定日として決定される。
この後、リスケジュール部43は、そのとき実行されている作業において実行すべき調整業務のうちの未実行の調整業務のすべてについて、ステップS55以降を実行し終えたか否かを判断する(S58)。そしてリスケジュール部43は、この判断で否定結果を得るとステップS55に戻り、この後、ステップS55で選択する調整業務を、該当する調整業務であってステップS56〜ステップS57が未処理の他の調整業務に順次切り替えながら、ステップS55〜ステップS58の処理を繰り返す。
そしてリスケジュール部43は、やがてそのとき実行されている作業において実行すべき調整業務のうちの未実行の調整業務のすべてについて、その変更後の実行方法及び実行予定日を決定し終えることによりステップS58で肯定結果を得ると、上述のような未実行の調整業務の実行方法及び実行予定日の変更により、その作業について調整プランにおいて元々予定されていた終了予定日までにその作業を終了させることができるか否かを判断する(S59)。
具体的に、リスケジュール部43は、調整プラン管理テーブル21の各行の中から、そのとき実行されている作業の作業IDが作業ID欄21B(図9)に格納されている行を特定し、特定した各行の日付欄21C(図9)にそれぞれ格納されている日付の中から最も遅い日付を取得する。この日付がその作業について調整プランにおいて元々予定されていた終了予定日である。そしてリスケジュール部43は、この日付と、そのとき実行されている作業において実行すべき調整業務のうちの未実行の調整業務のうちで最後に実行されるべき調整業務についてステップS56〜ステップS57の処理により決定した実行予定日とを比較することでかかる判断を行う。
そしてリスケジュール部43は、ステップS59の判断で肯定結果を得ると、ステップS55〜ステップS58の繰り返し処理で決定した対応する各調整業務の更新後の実行予定日を、調整プラン管理テーブル21における対応する行の日付欄21C(図9)にそれぞれ上書きすることにより調整プランを更新し(S60)、この後、このリスケジュール処理を終了する。
これに対して、リスケジュール部43は、ステップS52で肯定結果を得、又は、ステップS59で否定結果を得ると、そのプロジェクトにおいて未だ実行されていない調整業務の実行予定日を変更すべく、現在実行中及び未だ実行していない各工程の作業期間の設定を変更することをプロジェクト管理者に要求するメッセージを表示装置14(図1)に表示させる(S61)。かくして、プロジェクト管理者46は、このメッセージに従って、プロジェクト情報入力画面50(図15)を用いて現在実行中の工程及びこれ以降の各工程の作業期間の設定を変更することになる。
続いて、リスケジュール部43は、工程実績管理テーブル23(図11)において管理している各工程(各作業)の実績のうち、現在実行中の工程を構成する現在までに実行された各作業の遅延有無フラグの値を「1」に設定するよう進捗管理部42に依頼する(S62)。これは、この後行われるモデルケースの生成処理において、この工程の情報を利用しないようにするためである。
次いで、リスケジュール部43は、プロジェクト生成部40(図3)を呼び出し、ステップS61でプロジェクト管理者46により再設定された現在実行中の工程及びこれ以降の各工程の作業期間に基づいて、この後にプロジェクト管理者46が実行すべき各調整業務の調整プランの再生成を依頼する(S63)。そしてリスケジュール部43は、この後、このリスケジュール処理を終了する。
(4−4)過去実績生成部の処理
図26は、本実施の形態による調整プラン生成及び管理機能に関連して過去実績生成部44(図3)により実行される過去実績生成処理の処理内容を示す。過去実績生成部44は、この図26に示す処理手順に従って、調整実績管理テーブル22(図10)に登録されている調整実績の中から調整プランに対して遅延なく終了した調整実績の情報を工程単位で会話実績管理テーブル24(図12)や過去実績管理テーブル25(図13)に登録する。
実際上、過去実績生成部44は、作業実績入力画面110(図20)を介して1つの作業の完了日が入力されると作業内容管理テーブル17(図5)を参照して1つの工程が完了したか否かを判断し、1つの工程が完了したと判断した場合に、この図26に示す過去実績生成処理を開始する。
そして過去実績生成部44は、まず、工程実績管理テーブル23(図11)を参照して、各作業の遅延の有無(各行の遅延有無欄23Fに格納されている遅延有無フラグの値)をその作業の作業IDと対応付けてそれぞれ取得する(S70)。
続いて、過去実績生成部44は、調整実績管理テーブル22(図10)に登録された調整実績の中からステップS72以降の処理が未処理の調整実績を1つ選択し(S71)、選択した調整実績が実行された工程を構成するすべての作業で遅延が発生していないか否かを判断する(S72)。
具体的に、過去実績生成部44は、このステップS72において、ステップS71で選択した調整業務の行の案件ID欄22A(図10)及び作業ID欄22B(図10)にそれぞれ格納されている案件ID及び作業IDを取得し、工程実績管理テーブル23(図11)の各行のうち、案件ID欄23A(図11)にその案件IDが格納され、作業ID欄23C(図11)にその作業IDが格納された行を特定する。
また過去実績生成部44は、工程実績管理テーブル23の各行のうち、上述のようにして特定した行の案件ID欄23A及び工程欄23Bにそれぞれ格納されている案件ID及び工程名と同じ案件IDや工程名が案件ID欄23Aや工程欄23Bにそれぞれ格納されている行をすべて特定し、これら行の遅延有無欄23F(図11)に格納されている遅延有無フラグの値がすべて「0」であるか否かを判断する。
そして過去実績生成部44は、この判断で否定結果を得るとステップS75に進む。これに対して過去実績生成部44は、ステップS72の判断で工程結果を得ると、調整実績管理テーブル22の各行のうちのステップS71で選択した調整実績に対応する行の情報を取得し(S73)、取得した情報を成功した過去実績として過去実績管理テーブル25(図13)に登録する(S74)。
具体的に、過去実績生成部44は、調整実績管理テーブル22におけるステップS71で選択した調整実績に対応する行の案件ID欄22A(図10)に格納されている案件ID、作業ID欄22B(図10)に格納されている作業ID、日付欄22C(図10)に格納されている日付、実行方法欄22F(図10)に格納されている実行方法及び調整対象関係者欄22Gに格納されている調整対象関係者の関係者IDをそれぞれ取得する。
そして過去実績生成部44は、取得したこれらの情報のうち、案件ID、作業ID、日付及び実行方法を、過去実績管理テーブル25の案件ID欄25A、作業ID欄25B、開始日欄25C又は実行方法欄25Dにそれぞれ登録する。また過去実績生成部44は、上述のようにして取得した関係者IDに基づいてその関係者IDが付与された関係者の役割をプロジェクト関係者管理テーブル18から取得し、取得した役割を、過去実績管理テーブル25の調整対象関係者役割欄25Eに格納する。
この後、過去実績生成部44は、調整実績管理テーブル22のすべての行についてステップS72〜ステップS74の処理を実行し終えたか否かを判断する(S75)。そして過去実績生成部44は、この判断で否定結果を得るとステップS71に戻り、この後、ステップS71で選択する調整実績を未処理の他の調整実績に順次切り替えながら、ステップS71〜ステップS75の処理を繰り返す。
以上のステップS71〜ステップS75の繰返し処理により、それまで実行された工程のうち、調整プランに対して遅延なく完了した工程において実行された各調整業務についての調整実績がすべて過去実績管理テーブル25に格納される。
そして過去実績生成部44は、やがて調整実績管理テーブル22に登録されたすべての調整実績についてステップS72〜ステップS74の処理を実行し終えることによりステップS75で肯定結果を得ると、調整実績管理テーブル22(図10)に登録された調整実績の中からステップS72以降の処理が未処理の調整実績を1つ選択する(S76)。
そして過去実績生成部44は、選択した調整実績が「個別相談」の調整業務の調整実績であり、かつ、その「個別相談」が実行された工程を構成するすべての作業で遅延が発生していないか否かを判断する(S77)。
そして過去実績生成部44は、この判断で否定結果を得るとステップS80に進む。これに対して過去実績生成部44は、ステップS77の判断で肯定結果を得ると、調整実績管理テーブル22の各行のうちのステップS76で選択した調整実績に対応する行の情報を取得し(S78)、取得した情報を成功した過去実績として会話実績管理テーブル24(図12)に登録する(S79)。
具体的に、過去実績生成部44は、調整実績管理テーブル22におけるステップS76で選択した調整実績に対応する行の案件ID欄22A(図10)に格納されている案件ID、作業ID欄22B(図10)に格納されている作業ID、及び、調整対象関係者欄22G(図10)に格納されている調整対象関係者の関係者IDと、双方向時間割合欄22H(図10)、話し手時間割合欄22I(図10)及び聞き手時間割合欄22J(図10)にそれぞれ格納されている各割合と、開始時刻欄22D(図10)及び終了時刻欄22E(図10)にそれぞれ格納されているその調整業務(「個別相談」)の開始時刻や修了時刻をそれぞれ取得する。
そして過去実績生成部44は、取得したこれらの情報のうち、案件ID、作業ID及び調整対象関係者の関係者IDを、会話実績管理テーブル24の案件ID欄24A(図12)、作業ID欄24B(図12)又は調整対象関係者欄24C(図12)にそれぞれ格納する。また過去実績生成部44は、上述のようにして取得したその調整業務(「個別相談」)の実行時におけるプロジェクト管理者46の会話役割が「双方向」、「話し手」及び「聞き手」であった時間的割合をそれぞれ会話実績管理テーブル24の双方向時間割合欄24D(図12)、話し手時間割合欄24E(図12)又は聞き手時間割合欄24F(図12)にそれぞれ格納する。さらに過去実績生成部44は、ステップS78で取得したその調整業務(「個別相談」)の開始時刻及び終了時刻に基づいて、その調整業務として行った会話の合計時間を算出し、算出した合計時間を会話実績管理テーブル24の合計時間欄24G(図12)に格納する。
この後、過去実績生成部44は、調整実績管理テーブル22のすべての行についてステップS77〜ステップS79の処理を実行し終えたか否かを判断する(S80)。そして過去実績生成部44は、この判断で否定結果を得るとステップS76に戻り、この後、ステップS76で選択する調整実績を未処理の他の調整実績に順次切り替えながら、ステップS76〜ステップS80の処理を繰り返す。
以上のステップS76〜ステップS80の繰返し処理により、それまで実行された工程のうち、調整プランに対して遅延なく完了した工程において実行された各「個別相談」についての調整実績がすべて会話実績管理テーブル24に格納される。
そして過去実績生成部44は、やがて調整実績管理テーブル22に登録されたすべての調整実績についてステップS77〜ステップS79の処理を実行し終えることによりステップS80で肯定結果を得ると、この過去実績生成処理を終了する。
(4−5)モデルケース生成部の処理
次に、モデルケース生成部45(図3)の具体的な処理内容について説明する。モデルケース生成部45は、過去実績管理テーブル25に登録されている過去のプロジェクトにおいて遅延なく実行された各調整業務の実績情報に基づいて、工程ごとの各調整業務の実行時期をそれぞれ規定したモデルケースを生成するモデルケース生成処理を実行する。
このモデルケース生成処理は、各プロジェクト種類の工程ごとに、その工程のモデルケースとなり得る過去実績を過去実績管理テーブル25から抽出する第1のフェーズと、抽出した過去実績に基づいて対応する工程において実行すべき各調整業務の実行時期をそれぞれ算出する第2のフェーズとから構成される。本実施の形態においては、第2のフェーズにおいて、各調整業務の実行時期として、図14について上述したその調整業務の経過率を算出する。
実際上、モデルケース生成部45は、第1のフェーズにおいて、図27に示すように、過去実績管理テーブル25(図13)に登録されている実績情報に基づいて、各プロジェクト種類の各工程について、過去に実行されたそのプロジェクト種類のプロジェクトにおいて、その工程を構成する各作業に要した日数をそれぞれ算出する。
またモデルケース生成部45は、この算出結果に基づいてこれらプロジェクトにおいてその工程全体を実行するのに要した日数をそれぞれ算出し、最短で完了できたプロジェクトにおけるその工程の過去実績をそのプロジェクト種類のその工程のモデルケースとして決定する。
またモデルケース生成部45は、第2のフェーズでは、図28に示すように、各プロジェクト種類の工程ごとに、上述のようにして決定したそのプロジェクト種類のプロジェクトのその工程のモデルケースにおいて実行された各調整業務の経過率をそれぞれ算出する。この経過率は、その工程の初日からその調整業務が実行された日までの経過日数をその工程全体に要した日数で除算することにより算出する。
そしてモデルケース生成部45は、このようにして計算した経過率を、対応するプロジェクト種類のプロジェクト種類ID、対応する調整業務が実行される作業の作業ID、その調整業務の実行方法、及び、その調整業務の調整対象関係者の役割等と対応付けてモデルケース管理テーブル26(図14)に登録する。この際、モデルケース生成部45は、「個別相談」の調整業務のモデルケースについては、その「個別相談」について行われた会話の合計時間やその調整業務におけるプロジェクト管理者46の会話役割についてもモデルケース管理テーブル26に登録する。
図29A及び図29Bは、以上のようなモデルケース生成部45の一連の処理(以下、これをモデルケース生成処理と呼ぶ)の処理手順を示すフローチャートである。モデルケース生成部45は、この図29A及び図29Bに示す処理手順に従って、各プロジェクト種類の工程ごとのモデルケースを決定し、その情報をモデルケース管理テーブル26に登録する。
実際上、モデルケース生成部45は、定期的にこのモデルケース生成処理を開始し、まず、過去実績管理テーブル25に登録されている各過去実績をプロジェクト種類ごとに分類する(S90)。
具体的に、モデルケース生成部45は、過去実績管理テーブル25の行ごとに、その行の案件ID欄25A(図13)に格納されている案件IDをそれぞれ取得し、取得した案件IDをキーとしてプロジェクト情報管理テーブル19(図7)を検索することにより、その行に対応する過去実績が得られたプロジェクトのプロジェクト種類を特定する。そしてモデルケース生成部45は、この特定結果に基づいて、過去実績管理テーブル25に登録された各過去実績をその過去実績が得られたプロジェクトのプロジェクト種類ごとに分類する。
続いて、モデルケース生成部45は、ステップ92S以降が未処理のプロジェクト種類を1つ選択し(S91)、さらにそのプロジェクト種類に属するプロジェクトにおいて実行される工程の中からステップS93以降が未処理の1つの工程を選択する(S92)。なお、モデルケース生成部45は、各プロジェクト種類に属するプロジェクトにおいて実行される工程を、作業内容管理テーブル17(図5)を参照して特定する。
次いで、モデルケース生成部45は、過去実績管理テーブル25に登録されている過去実績の中から、ステップS92で選択した工程に関する過去実績を抽出し、抽出した過去実績に基づいて、図27について上述したように、対応するプロジェクトごとにその工程を構成する各作業の実行に要した日数をそれぞれ算出する(S93)。
具体的に、モデルケース生成部45は、ステップS90の処理で得られた過去実績のプロジェクト種類ごとのグループのうちのステップS91で選択したプロジェクト種類に対応するグループに属する各過去実績を、過去実績管理テーブル25のその過去実績に対応する行の案件ID欄25A(図13)に格納された案件IDに基づいてプロジェクトごとに分類する。
またモデルケース生成部45は、上述のようにして分類したプロジェクトごとの過去実績から、プロジェクトごとに、そのプロジェクトのステップS92で選択した工程において実行された調整業務の過去実績を、作業ID欄25B(図13)に格納された作業IDに基づいて、作業単位でそれぞれ抽出する。
そしてモデルケース生成部45は、このようにして抽出した作業単位の過去実績に基づいて、対応する作業ごとにその作業に要した日数を計算する。この場合、その作業に要した日数は、その作業において最初に実行された調整業務の開始日からその作業について最後に実行された調整業務の開始日までの日数として計算する。
例えば、図13の「W01」という作業IDが付与された作業の場合、その作業において最初に実行された調整業務は、「2017/11/01」に「分析」を役割とする調整対象関係者に対して「メール」を実行方法として行われた調整業務又は同じ日に「機器準備」を役割とする調整対象関係者に対して「個別相談」を実行方法として行われた調整業務であり、その作業において最後に実行された調整業務は、「2017/11/02」に「分析」を役割とする調整対象関係者に対して「打合せ」を実行方法として行われた調整業務であるため、その作業に要した日数は「2017/11/01」から「2017/11/02」までの2日と計算される。
続いて、モデルケース生成部45は、対応するプロジェクトごとに、ステップS93で算出した作業ごとの日数を合計したものを、ステップS92で選択した工程を実行するのに要した日数として算出(S94)する。またモデルケース生成部45は、このようにして算出した対応するプロジェクトごとの日数に基づいて、これら対応するプロジェクトを当該日数が少ないものから順番に並べる(S95)。
そしてモデルケース生成部45は、このようにして並べたプロジェクトの中から、かかる工程(ステップS92で選択した工程)を実行するのに要した日数が最も少なかったプロジェクトのその工程の過去実績を、その工程のモデルケースに決定する(S96)。
次いで、モデルケース生成部45は、ステップS91で選択したプロジェクト種類のプロジェクトで実行されるすべての工程についてステップS93以降の処理を実行し終えたか否かを判断する(S97)。
モデルケース生成部45は、この判断で否定結果を得るとステップS92に戻り、この後、ステップS92で選択する工程を未処理の他の工程に順次切り替えながら、ステップS92〜ステップS97の処理を繰り返す。
そしてモデルケース生成部45は、やがてステップS91で選択したプロジェクト種類のプロジェクトで実行されるすべての工程についてモデルケースとなる過去実績をそれぞれ決定し終えることによりステップS97で肯定結果を得ると、すべてのプロジェクト種類についてステップS92以降の処理を実行し終えたか否かを判断する。
モデルケース生成部45は、この判断で否定結果を得るとステップS91に戻り、この後、ステップS91で選択するプロジェクト種類を未処理の他のプロジェクト種類に順次切り替えながらステップS91〜ステップS98の処理を繰り返す。
そしてモデルケース生成部45は、やがてすべてのプロジェクト種類のすべての工程についてモデルケースとなる過去実績をそれぞれ決定し終えることによりステップS98で肯定結果を得ると、上述のようにして決定した各プロジェクト種類の各工程のモデルケースの中から1つのモデルケースを選択する(S99)。
続いて、モデルケース生成部45は、調整実績管理テーブル22(図10)に登録された調整実績の中から、案件IDがステップS99で選択したモデルケースの案件IDが作業ID欄22A(図10)に格納された各行にそれぞれ対応する調整実績をすべて抽出し(S100)、抽出した調整実績の中から1つの調整実績を選択する(S101)。
次いで、モデルケース生成部45は、ステップS101で選択した調整実績に対応する調整業務が実行された工程におけるその調整業務の経過率を算出する(S102)。具体的に、モデルケース生成部45は、ステップS101で選択した調整実績に対応する調整業務の実行日を調整実績管理テーブル22から取得すると共に、当該調整業務が実行された工程の開始日を工程実績管理テーブル23(図11)から取得し、当該調整業務の実行日から当該工程の開始日を減算した減算結果をその工程全体の日数で除算することにより、かかる経過率を算出する。
またモデルケース生成部45は、モデルケース管理テーブル26(図14)の未処理の1つの行を確保し、ステップS101で選択した調整実績に対応する調整業務に関する情報をその行に登録する(S103)。
具体的に、モデルケース生成部45は、ステップS99で選択したモデルケースに対応する工程が実行されるプロジェクトのプロジェクト種類IDをその行のプロジェクト種類ID欄26A(図14)に格納する。またモデルケース生成部45は、ステップS101で選択した調整実績について調整実績管理テーブル22(図10)に登録されている作業ID、実行方法及び調整対象関係者の役割をその行の作業ID欄26B(図14)、実行方法欄26D(図14)又は調整対象関係者役割欄26E(図14)にそれぞれ格納する。さらにモデルケース生成部45は、ステップS102で算出した経過率をその行の経過率欄26C(図14)に格納する。
そしてモデルケース生成部45は、この後、ステップS100で抽出したすべての調整実績についてステップS102〜ステップS103の処理を実行し終えたか否かを判断する(S104)。
モデルケース生成部45は、この判断で否定結果を得るとステップS101に戻り、この後、ステップS101で選択する調整実績をステップS102以降が未処理の他の該当する調整実績に順次切り替えながらステップS101〜ステップS104の処理を繰り返す。
そしてモデルケース生成部45は、やがてステップS100で抽出したすべての調整実績について、対応する調整業務の経過率をそれぞれ算出し終えることによりステップS104で肯定結果を得ると、すべてのプロジェクト種類のすべての工程のモデルケースについてステップS100〜ステップS104の処理を実行し終えたか否かを判断する(S105)。
モデルケース生成部45は、この判断で否定結果を得るとステップS99に戻り、この後、ステップS99で選択するモデルケースを未処理の他の工程のモデルケースに順次切り替えながら、ステップS99〜ステップS105の処理を繰り返す。
そしてモデルケース生成部45は、やがてすべてのプロジェクト種類のすべての工程のモデルケースについてステップS100〜ステップS104の処理を実行し終えることによりステップS105で肯定結果を得ると、それまでに作成されたモデルケース管理テーブル26(図14)を参照して、調整業務として「個別相談」を含むモデルケースを1つ選択する(S106)。
続いて、モデルケース生成部45は、そのモデルケースに含まれる「個別相談」の調整業務の中から1つの調整業務を選択し(S107)、会話実績管理テーブル24(図12)を参照して、選択した調整業務(「個別相談」)が実際に行われたときのプロジェクト管理者46の各会話役割(双方向、話し手、聞き手)の時間的割合と、その調整業務において行った会話の合計時間とを取得する(S108)。
具体的に、モデルケース生成部45は、過去実績管理テーブル25(図13)の各行の中から、ステップS106で選択した調整業務(「個別相談」)に対応する行の案件ID欄25Aに格納された案件IDと、その行の作業ID欄25Bに格納された作業IDと、その行の調整対象関係者役割欄25Eに格納された調整対象関係者役割とをそれぞれ読み出す。またモデルケース生成部45は、読み出した調整対象関係者役割に基づいて、プロジェクト情報管理テーブル19(図7)を参照して、その調整業務が実行されたプロジェクトのその調整業務が実行された工程においてその調整対象関係者役割が割り当てられた関係者の関係者IDを取得する。
そしてモデルケース生成部45は、会話実績管理テーブル24(図12)の各行の中から、上述のようにして取得した案件ID、作業ID及び関係者IDがそれぞれ案件ID欄24A(図12)、作業ID欄24B(図12)又は調整対象関係者欄24C(図12)にそれぞれ格納されている行を特定し、その行の双方向時間割合欄24D(図12)、話し手時間割合欄24E(図12)及び聞き手時間割合欄24F(図12)にそれぞれ格納されている対応する会話役割の時間割合と、その行の合計時間欄24G(図12)に格納されている合計時間とをそれぞれ取得する。
続いて、モデルケース生成部45は、上述のようにして取得した双方向、話し手及び聞き手の各会話役割の時間的割合の中から時間的割合が最も大きい会話役割を、そのモデルケースのその調整業務(「個別相談」)におけるプロジェクト管理者46の会話役割として特定する(S109)。
次いで、モデルケース生成部45は、モデルケース管理テーブル26(図14)におけるステップS107で選択した調整業務(「個別相談」)に対応する行の会話役割欄26G(図14)に、ステップS109で特定した会話役割を格納すると共に、その行の会話時間欄26F(図14)に、ステップS108で取得した合計時間を格納する(S110)。
この後、モデルケース生成部45は、ステップS106で選択したモデルケースにおいて実行されるすべての「個別相談」の調整業務についてステップS107以降の処理を実行し終えたか否かを判断する(S111)。
またモデルケース生成部45は、この判断で否定結果を得るとステップS107に戻り、この後、ステップS107で選択する「個別相談」の調整業務を未処理の他の調整業務(「個別相談」)に順次切り替えながら、ステップS107〜ステップS111の処理を繰り返す。
そしてモデルケース生成部45は、やがてステップS106で選択したモデルケースにおいて実行されるすべての「個別相談」の調整業務についてステップS107〜ステップS110の処理を実行し終えることによりステップS111で肯定結果を得ると、すべてのモデルケースについてステップS107以降の処理を実行し終えたか否かを判断する。
またモデルケース生成部45は、この判断で否定結果を得るとステップS106に戻り、この後、ステップS106で選択するモデルケースを未処理の他の調整業務に順次切り替えながら、ステップS106〜ステップS112の処理を繰り返す。
そしてモデルケース生成部45は、やがてすべてのモデルケースについてステップS107〜ステップS111の処理を実行し終えることによりステップS112で肯定結果を得ると、このモデルケース生成処理を終了する。
(5)本実施の形態の効果
以上のように本実施の形態のプロジェクト支援システム1では、プロジェクト支援装置2が、過去に成功したプロジェクトの実績と、プロジェクト情報入力画面50を用いてプロジェクト管理者46に入力された今回のプロジェクトのプロジェクト情報とに基づいて、そのプロジェクトにおいてそのプロジェクト管理者46が実行すべき各調整業務の調整対象関係者、実行時期及び実行方法を規定した調整プランを生成する。
この際、プロジェクト支援装置2は、「根回し」と呼ばれる調整業務(「個別相談」)については、過去の成功したプロジェクトの実績に基づいて、調整対象関係者及び実行時期に加えて、当該調整業務の実行時における最適な会話形態(会話時間及びプロジェクト管理者46の会話役割)をも規定した調整プランを生成する。
従って、本プロジェクト支援システム1によれば、「根回し」を含めたプロジェクト管理者46が実行すべき調整業務の調整プランを提供することができ、かくしてプロジェクトをより円滑に遂行できるよう支援することができる。
(6)他の実施の形態
なお上述の実施の形態においては、プロジェクト支援装置2が、プロジェクト管理者46が実行すべき調整業務のスケジュール等を規定した調整プランを生成及び管理するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、プロジェクト管理者46に加えて又は代えて、プロジェクト管理者46以外のプロジェクトの関係者が実行すべき調整業務の調整プランを生成及び管理し、これをその関係者に提示するようにしてもよい。
また上述の実施の形態においては、ウェアラブルセンサ装置3を名刺型で図2のように構成するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、ウェアラブルセンサ装置3の構成としては、この他種々の構成を広く適用することができる。
さらに上述の実施の形態においては、ウェアラブルセンサ装置3を用いて「個別相談」の実行時における会話全体に対するプロジェクト管理者46の各会話役割(「双方向」、「話し手」又は「聞き手」)の時間的割合をそれぞれ算出するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば、ウェアラブルセンサ装置3側では、3軸加速度センサ30及び赤外線送受信部31や時計部32の出力を対応付けてデータ記憶部34に記憶しておき、これらの情報に基づいてプロジェクト支援装置2側において「個別相談」の実行時における会話全体に対するプロジェクト管理者46の各会話役割の時間的割合をそれぞれ算出するようにしてもよい。
さらに上述の実施の形態においては、モデルケースをプロジェクトの工程単位で生成するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、工程以外の所定単位(例えば、調整業務単位)でモデルケースを生成するようにしてもよい。
さらに上述の実施の形態においては、各画面の画面構成を図15〜図20のようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、この他種々の画面構成を広く適用することができる。
さらに上述の実施の形態においては、図25について上述したリスケジュール処理において、リスケジュール部43が、対応する作業の残日数がその作業の実行予定期間の50%以上である場合に、すべての調整業務の実行難易度を下げるようにして調整プランを再作成(リスケジュール)するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、一部の調整業務の実行難易度を下げるようにして調整プランを再作成するようにしてもよい。またこのときの閾値は50%以外の値であってもよい。
さらに上述の実施の形態においては、図19について上述した根回し実績表示画面100の予定表示フィールド100Aにおいて、調整プランにおいて規定されたプロジェクト管理者46の会話役割を表示するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、対応する根回しの実行時におけるプロジェクト管理者46の各会話役割(双方向、話し手、聞き手)の理想的な時間的割合をそれぞれ表示するようにしてもよい。