JP2019119692A - 放射線治療用増感剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】対象に投与した場合、放射線照射により活性酸素及びフリーラジカルを発生させる化合物を腫瘍等の病変部に特異的に蓄積させる放射線治療用増感剤を提供する。【解決手段】放射線照射前に治療対象に投与され、対象の放射線治療に使用される放射線治療用増感剤が、以下の式(I)で示される化合物又はその塩と鉄化合物を含有する。【化1】(式中、R1は、水素原子又はアシル基を表し、R2は、水素原子、直鎖若しくは分岐状アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基を表す)【選択図】図7−A

Description

本発明は、放射線照射により、がん細胞等の悪性新生物;がん前駆細胞、ウイルスに感染した細胞、細菌に感染した細胞等の病変部における細胞;を選択的に損傷又は死滅させる放射線治療に用いられる放射線治療用増感剤に関する。
従来の放射線治療では、X線、ガンマ線等の高エネルギーの放射線が腫瘍に集中的に照射されると、細胞内の水がヒドロキシラジカルと水素原子に分解され、これらが細胞内の酸素と反応して、スーパーオキシド及びヒドロペルオキシラジカルが生成される。これらの活性酸素及びフリーラジカルは細胞中のDNAに損傷を与え、更に、細胞膜の脂質から水素を引き抜き、過酸化ラジカルの連鎖によって過酸化脂質に変質させて細胞膜傷害を引き起こす。しかし、放射線を標的細胞にのみ選択的に照射できないことから、DNA損傷と細胞膜傷害は患部周囲の正常細胞でも進行していた。
そこで、5−アミノレブリン酸(5−ALA)が腫瘍に選択的に取り込まれ、プロトポルフィリンIX(PpIX)が生成され、次いでX線照射によりPpIXから活性酸素及びフリーラジカルが発生することに着目し、5−ALAを有効成分として含有するX線治療用増感剤が検討された(例えば、特許文献1参照)。5−アミノレブリン酸類(5−ALA類)を対象に投与すると、PpIXが腫瘍等の病変部に特異的に蓄積される生理現象は他の治療方法にも応用され、PpIXが蓄積された病変部に波長400〜700nmのレーザー光を照射し、PpIXから活性酸素を発生させて、選択的に病変部組織を傷害壊滅する光線力学的治療方法が検討された(例えば、特許文献2参照)。
5−ALA類の摂取は、他の生理作用をもたらすことが知られている。5−ALA類と鉄化合物の摂取が、放射線に被曝した生物の造血障害と体重低下を緩和できることが見いだされ、5−ALA類と鉄化合物を含有する放射線障害の予防及び/又は治療剤が検討された(例えば、特許文献3参照)。さらに、5−ALA類と鉄化合物の摂取が、ミトコンドリアの電子伝達系からの電子の漏れを防止して活性酸素の発生を抑制することが見いだされ、5−ALA類と鉄化合物を含有するがんの予防・改善組成物が検討された(例えば、特許文献4参照)。
ところで、5−ALAと鉄化合物の投与により、正常細胞におけるPpIXの蓄積が抑制され、PpIXががん細胞で特異的に蓄積されることが知られている(例えば、非特許文献1参照)。
特許第5182858号公報 特開2017−79940号公報 特許第5920902号公報 特開2011−16753号公報
PLOS ONE, Hayashi M. et al. DOI:10.1371/journal.pone.0122351 March 30, 2015
X線治療では、小線量のX線が繰り返し対象に照射されることが多い。X線治療のため、特許文献1に示されるX線治療用増感剤を繰り返し対象に投与した場合、正常細胞におけるPpIXの蓄積による副作用が懸念された。そこで、繰り返し対象に投与しても正常細胞におけるPpIXの蓄積を抑制できる放射線治療用増感剤が求められていたが、そのような放射線治療用増感剤は提供されていなかった。すなわち本発明の課題は、繰り返し対象に投与しても正常細胞におけるPpIXの蓄積を抑制できる放射線治療用増感剤の提供である。
非特許文献1に示される知見によれば、5−ALAと鉄化合物の投与時のがん細胞におけるPpIXの蓄積量は、5−ALAのみ投与時のがん細胞におけるPpIXの蓄積量より少なくなるから、5−ALAと鉄化合物の投与時のX線増感作用は、5−ALAのみ摂取時のX線増感作用より低くなること、及び、5−ALAと鉄化合物の投与によりPpIXと鉄ががん細胞で特異的に蓄積される一方、正常細胞におけるPpIXの蓄積が抑制されることが予想される。本発明者らは、5−ALAと鉄化合物の投与により、正常細胞におけるPpIXの蓄積が抑制され、かつ蓄積されたPpIXと鉄に放射線が照射されると活性酸素及びフリーラジカルを発生させることを見いだし、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、以下のとおりである。
[1]以下の式(I)で示される化合物又はその塩と鉄化合物を含有し、
放射線照射前に治療対象に投与され、対象の放射線治療に使用される放射線治療用増感剤。
(式中、Rは、水素原子又はアシル基を表し、Rは、水素原子、直鎖若しくは分岐状アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基を表す)
[2]R及びRが、水素原子であることを特徴とする上記[1]に記載の放射線治療用増感剤。
[3]鉄化合物が、塩化第二鉄、三二酸化鉄、硫酸鉄、ピロリン酸第一鉄、クエン酸第一鉄、クエン酸鉄ナトリウム、クエン酸第一鉄ナトリウム、クエン酸鉄アンモニウム、ピロリン酸第二鉄、乳酸鉄、グルコン酸第一鉄、ジエチレントリアミン五酢酸鉄ナトリウム、ジエチレントリアミン五酢酸鉄アンモニウム、エチレンジアミン四酢酸鉄ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸鉄アンモニウム、ジカルボキシメチルグルタミン酸鉄ナトリウム、ジカルボキシメチルグルタミン酸鉄アンモニウム、フマル酸第一鉄、酢酸鉄、シュウ酸鉄、コハク酸第一鉄、コハク酸クエン酸鉄ナトリウム、ヘム鉄、デキストラン鉄、トリエチレンテトラアミン鉄、ラクトフェリン鉄、トランスフェリン鉄、鉄クロロフィリンナトリウム、フェリチン鉄、含糖酸化鉄、及び硫化グリシン鉄から選ばれる1種又は2種以上の化合物であることを特徴とする上記[1]又は[2]に記載の放射線治療用増感剤。
[4]鉄化合物が、クエン酸第一鉄であることを特徴とする上記[1]〜[3]のいずれかに記載の放射線治療用増感剤。
また、本発明の別の態様は、以下のとおりである。
[5]上記[1]〜[4]のいずれかに記載の放射線治療用増感剤を対象に投与した後、放射線治療を必要とする対象に放射線を照射することを特徴とする放射線治療方法。
[6]a)上記式(I)で示される化合物又はその塩;
b)鉄化合物;
を同時又は前後して対象に投与した後、放射線治療を必要とする対象に放射線を照射することを特徴とする放射線治療方法。
[7]放射線治療を必要とする対象に放射線照射前に投与される、
a)上記式(I)で示される化合物又はその塩;
b)鉄化合物;
を含む、放射線治療に使用されるための放射線治療用キット。
[8]放射線治療を必要とする対象に放射線照射前に投与される、放射線治療用増感剤として用いるための、上記式(I)で示される化合物又はその塩と鉄化合物。
[9]放射線治療を必要とする対象に放射線照射前に投与される放射線治療用増感剤を調製するための、上記式(I)で示される化合物又はその塩と鉄化合物との使用。
本発明の放射線治療用増感剤は、5−ALAのみを有効成分として含有するX線治療用増感剤と同等以上の放射線増感作用を示す。さらに、本発明の放射線治療用増感剤を繰り返し対象に投与しても、正常細胞におけるPpIXの蓄積を抑制できる。
混合モル比の異なる5−ALAと鉄剤とを併用した場合の、マウスメラノーマ細胞に蓄積されるPpIX濃度を示す図である。 混合モル比の異なる5−ALAと鉄剤とを併用した場合の、ヒト肺胞基底上皮腺癌細胞に蓄積されるPpIX濃度を示す図である。 5−ALA単独、及び5−ALAと鉄とを併用した場合の、ヒト肺胞基底上皮腺癌細胞に蓄積される鉄イオン濃度を示す図である。 in vivoにおける5−ALA単独、及び5−ALAと鉄との併用投与した場合の正常組織(脳;図4A)とがん組織(メラノーマ;図4B)の各細胞に蓄積される鉄イオン濃度を示す図である。 in vivoにおける5−ALA単独、及び5−ALAと鉄との併用投与した場合のマウスの全身に蓄積されるPpIXの蛍光強度の比較結果(図5−A)、動態観察の結果(図5−B)を示す。 各種鉄化合物に照射するX線の強度と活性酸素種産生量との関係を示す図である。クエン酸第一鉄の結果を図6Aに、硫酸鉄(II) の結果を図6Bに、酢酸鉄(II)の結果を図6Cにそれぞれ示す。 5−ALA単独、及び5−ALAと鉄との併用投与した場合のin vivoにおける抗腫瘍効果の検証結果を示す図である。
本発明の放射線治療用増感剤は、上記式(I)で示される化合物を含有する。上記式(I)のR及びRが共に水素原子である5−ALAは、δ−アミノレブリン酸とも呼ばれるアミノ酸の1種である。本発明の放射線治療用増感剤が含有する5−ALA類は、上記式(I)のRが水素原子又はアシル基であり、上記式(I)のRが水素原子、直鎖若しくは分岐状アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基である。
上記式(I)におけるアシル基の具体例は、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、バレリル、イソバレリル、ピバロイル、ヘキサノイル、オクタノイル、ベンジルカルボニル基等の直鎖又は分岐状の炭素数1〜8のアルカノイル基;ベンゾイル、1−ナフトイル、2−ナフトイル基等の炭素数7〜14のアロイル基等である。
上記式(I)におけるアルキル基の具体例は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル基等の直鎖又は分岐状の炭素数1〜8のアルキル基等である。
上記式(I)におけるシクロアルキル基の具体例は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロドデシル、1−シクロヘキセニル基等の飽和又は一部不飽和結合が存在してもよい炭素数3〜8のシクロアルキル基等である。
上記式(I)におけるアリール基の具体例は、フェニル、ナフチル、アントリル、フェナントリル基等の炭素数6〜14のアリール基等である。
上記式(I)におけるアラルキル基のアリール部分は、上記アリール基と同様に例示され、上記アラルキル基のアルキル部分は、上記アルキル基と同様に例示される。上記アラルキル基の具体例は、ベンジル、フェネチル、フェニルプロピル、フェニルブチル、ベンズヒドリル、トリチル、ナフチルメチル、ナフチルエチル基等の炭素数7〜15のアラルキル基等である。
上記5−ALA類は、生体内で、上記式(I)で示される5−ALA又はその誘導体の状態で本発明の効果を奏せればよく、投与する形態に応じて、溶解性を高めるための各種の5−ALA塩、または生体内の酵素で分解される5−ALAのエステル誘導体等のプロドラッグ(前駆体)として投与される。5−ALA及びその誘導体の塩の具体例は、薬理学的に許容される酸付加塩、金属塩、アンモニウム塩、有機アミン付加塩等である。上記酸付加塩の具体例は、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、リン酸塩、硝酸塩、硫酸塩等の無機酸塩;ギ酸塩、酢酸塩、プロピオン酸塩、トルエンスルホン酸塩、コハク酸塩、シュウ酸塩、乳酸塩、酒石酸塩、グリコール酸塩、メタンスルホン酸塩、酪酸塩、吉草酸塩、クエン酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、リンゴ酸塩等の有機酸付加塩である。上記金属塩の具体例は、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩;マグネシウム、カルシウム塩等のアルカリ土類金属塩;アルミニウム塩;亜鉛塩等である。上記アンモニウム塩の具体例は、アンモニウム塩、テトラメチルアンモニウム塩等のアルキルアンモニウム塩等である。有機アミン塩の具体例は、トリエチルアミン塩、ピペリジン塩、モルホリン塩、トルイジン塩等である。なお、これらの塩は使用時において溶液として用いられてよい。
上記5−ALA類のうち、特に好ましい化合物は、5−ALA;5−ALAメチルエステル、5−ALAエチルエステル、5−ALAプロピルエステル、5−ALAブチルエステル、5−ALAペンチルエステル等の5−ALAエステル誘導体;並びに、これらの塩酸塩、リン酸塩、硫酸塩である。5−ALA、5−ALA塩酸塩及び5−ALAリン酸塩は最も好ましい。
上記5−ALA類は、化学合成、微生物による生産、酵素による生産のいずれの公知の方法によって製造されていてよい。上記5−ALA類は、水和物又は溶媒和物を形成していてもよい。上記5−ALA類のいずれかを単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
本発明の放射線治療用増感剤は鉄化合物を含有する。上記鉄化合物は、有機塩でも無機塩でもよい。上記無機塩の具体例は、塩化第二鉄、三二酸化鉄、硫酸鉄、ピロリン酸第一鉄等である。上記有機塩の具体例は、ヒドロキシカルボン酸塩等のカルボン酸塩、クエン酸第一鉄、クエン酸鉄ナトリウム、クエン酸第一鉄ナトリウム、クエン酸鉄アンモニウム、ピロリン酸第二鉄、乳酸鉄、グルコン酸第一鉄、ジエチレントリアミン五酢酸鉄ナトリウム、ジエチレントリアミン五酢酸鉄アンモニウム、エチレンジアミン四酢酸鉄ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸鉄アンモニウム、ジカルボキシメチルグルタミン酸鉄ナトリウム、ジカルボキシメチルグルタミン酸鉄アンモニウム、フマル酸第一鉄、酢酸鉄、シュウ酸鉄、コハク酸第一鉄、コハク酸クエン酸鉄ナトリウム、ヘム鉄、デキストラン鉄、トリエチレンテトラアミン鉄、ラクトフェリン鉄、トランスフェリン鉄、鉄クロロフィリンナトリウム、フェリチン鉄、含糖酸化鉄、硫化グリシン鉄等である。上記鉄化合物の1種又は2種以上を用いることができる。
上記鉄化合物の投与量は、上記5−ALA類の投与量に対してモル比で0.00001倍〜100倍であればよく、好ましくは0.00003倍〜10倍であり、より好ましくは0.00005倍〜2倍である。
本発明の放射線治療用増感剤に含有される5−ALA類と鉄化合物は、5−ALA類と鉄化合物を含む組成物としても、あるいは、それぞれ単独でも対象に投与できる。5−ALA類と鉄化合物をそれぞれ単独で投与する場合、これらを同時に対象に投与してもよく、対象へのこれらの投与時期をずらしてもよく、こられのいずれかを徐放性製剤として対象に投与してもよい。病変部における細胞に蓄積されるPpIX濃度のピークと鉄濃度のピークが重複すると、放射線治療の治療効果が高くなる。例えば、5−ALAの対象への投与によりがん細胞におけるPpIX濃度のピーク時期が5−ALA投与から6時間後、鉄化合物の対象への投与により血中の鉄濃度のピーク時期が鉄化合物投与から4時間後である場合、鉄化合物の対象への投与時期を5−ALAの対象への投与時期より2時間程度遅らせると、放射線増感作用をより高くできる、若しくは、これらの化合物の投与量を減らせる。
本発明の放射線治療用増感剤の投与経路は、舌下投与を含む経口投与;カテーテルによる腎臓直接投与;吸入投与;点滴を含む静脈内投与;発布剤等による経皮投与;座薬、経鼻胃管、経鼻腸管、胃ろうチューブ又は腸ろうチューブを用いる強制的経腸栄養法による非経口投与等である。
本発明の放射線治療用増感剤の剤型を上記経路投与に応じて適宜決定できる。上記剤形の具体例は、注射剤、点滴剤、錠剤、丸剤、カプセル剤、細粒剤、散在、液剤、シロップ等に溶解した水剤、発布剤、座薬剤等である。
本発明の放射線治療用増感剤を調製するため、必要に応じて、薬理学的に許容し得る担体、賦形剤、希釈剤、添加剤、崩壊剤、結合剤、被覆剤、潤滑剤、滑走剤、滑沢剤、風味剤、甘味剤、可溶化剤、溶剤、ゲル化剤、栄養剤等を添加できる。これらの具体例は、水、生理食塩水、動物性脂肪及び油、植物油、乳糖、デンプン、ゼラチン、結晶性セルロース、ガム、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリアルキレングリコール、ポリビニルアルコール、グリセリン等である。なお、本発明の放射線治療用増感剤を水溶液として調製する場合、5−ALA類の分解を防ぐため、水溶液がアルカリ性とならないように留意することが望ましく、水溶液がアルカリ性となる場合、酸素の除去によって5−ALA類の分解を防止できる。
本発明の放射線治療用増感剤の対象への投与後、通常24時間以内、好ましくは18時間以内、更に好ましくは3〜12時間以内に放射線治療が開始される。本発明の放射線治療用増感剤の投与量は、放射線治療の対象となる患者の慎重、体重、年齢、症状等に応じて変更できる。本発明の放射線治療用増感剤に含まれる5−ALA類の投与量は、5−ALA(すなわち、式(I)において、R及びRが水素原子である)換算で、対象1kg当たり、1mg〜1,500mg、好ましくは5mg〜100mg、より好ましくは10mg〜30mg、更に好ましくは15mg〜25mgの範囲で調節できる。
本発明の放射線治療用増感剤の対象への投与後、対象に照射される放射線は、γ線、X線、電子線、α線、中性子線等の電離性放射線である。
以下に実験例と実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実験例と実施例に限定されるものではない。
[実験例1]
二酸化炭素雰囲気(空気中の二酸化炭素濃度を5体積%に調製)下、10%のFBSを含むRPMI1640培地で培養されたマウスメラノーマB16/BL6細胞を96穴マイクロプレートに播種してコンフリュエントになるまで培養した。5−ALAと鉄剤のモル比が1:0.00005、1:0.0005、1:0.005、1:0.05、1:0.5となるように、100μg/mLの5−ALAにクエン酸第一鉄が添加された培養液を、マウスメラノーマB16/BL6細胞を培養しているプレートへ加えて3時間培養し、マイクロプレートリーダーを用いて、PpIXの励起波長である405nmの光を上記細胞に照射し、上記細胞から放射される636nmの蛍光を観測してPpIX濃度を測定した。結果を図1に示す。なお、縦軸の値(ratio)は鉄剤を加えない場合に対する比で示した(n=4)。その結果、培地中の5−ALAに対する鉄のモル比が増加するに従って、マウスメラノーマB16/BL6細胞に蓄積されるPpIX濃度が低下することが判明した。
[実験例2]
二酸化炭素雰囲気(空気中の二酸化炭素濃度を5体積%に調製)下、10%のFBSを含むRPMI1640培地で培養されたヒト肺胞基底上皮腺癌A549細胞を96穴マイクロプレートに播種してコンフリュエントになるまで培養した。5−ALAと鉄剤のモル比が1:0.00005、1:0.0005、1:0.005、1:0.05、1:0.5となるように、100μg/mLの5−ALAにクエン酸第一鉄が添加された培養液を、ヒト肺胞基底上皮腺癌A549細胞を培養しているプレートへ加えて3時間培養し、マイクロプレートリーダーを用いて、PpIXの励起波長である405nmの光を上記細胞に照射し、上記細胞から放射される636nmの蛍光を観測してPpIX濃度を測定した。結果を図2に示す。なお、値(ratio)は鉄剤を加えない場合に対する比で示した(n=4)。その結果、培地中の5−ALAに対する鉄のモル比が増加するに従って、ヒト肺胞基底上皮腺癌細胞に蓄積されるPpIX濃度が低下することが判明した。
[実験例3]
ヒト肺胞基底上皮腺癌A549細胞を25cmの面積でフラスコに播種して、二酸化炭素雰囲気(空気中の二酸化炭素濃度を5体積%に調製)下、10%のFBSを含むRPMI1640培地でコンフリュエントになるまで培養した。上記フラスコ中の培養液を、5−ALAが100μg/mL、クエン酸第一鉄が0.30mMとなるように調製された培養液(5−ALAと鉄のモル比=1:0.5)に交換して2時間培養を行った後、5−ALAとクエン酸第一鉄が含まれていない通常の培養液に交換した。その2時間後と翌朝に通常の培養液に交換し、細胞内及び培地内から5−ALA、クエン酸第一鉄及びPpIX完全に除去した。翌朝の培地交換から2時間後に上記5−ALAとクエン酸第一鉄を含む培養液に交換して2時間培養を行った。この細胞培養方法で2日間培養を行った。2日目の培養終了後、培養された細胞をリン酸緩衝生理食塩水(PBS)でリンスした。その後、10%トリプシン−EDTAを加えて37℃で5分間静置し、培養された細胞をフラスコから剥がして採取した。採取した細胞に500μLのPBSを添加し、更に、5μLの6M−HClを添加して試料とした。その後、メタロアッセイ鉄測定キット(Metallogenics社)を用いてフェロジン法により試料となった細胞内の鉄イオン濃度を測定した。さらに、5−ALAとクエン酸第一鉄が上記濃度で含まれるように調製された培養液に代えて5−ALAが100μg/mLとなるように調製された培養液を使用して上記と同様の培養を行い、細胞内の鉄イオン濃度を測定した。ヒト肺胞基底上皮腺癌A549細胞を通常の培養液で2日間培養した場合の細胞内の鉄イオン濃度も測定した。結果を図3に示す。
なお、フェロジン法では、トランスフェリン等の輸送タンパク質に結合している鉄を、弱酸と変性剤で解離させ、鉄−フェロジン錯体を形成させ、この錯体を波長560nmの光で検出して鉄濃度を測定している。
5−ALA及びクエン酸第一鉄を含む培地で培養されたヒト肺胞基底上皮腺癌細胞に蓄積される鉄の量は、5−ALAを含みクエン酸第一鉄を含まない培地で培養されたヒト肺胞基底上皮腺癌細胞に蓄積される鉄の量と、5−ALA及びクエン酸第一鉄を含まない培地で培養されたヒト肺胞基底上皮腺癌細胞に蓄積される鉄の量よりも多くなることが判明した。
[実験例4]
近交系実験用マウスであるC57BL/6Jマウス(6週齢雌)の皮下に、1×10個のマウスメラノーマB16/BL6細胞を接種し、担がんマウスを作製した。作製した担がんマウスを、5−ALA及び鉄化合物を含まないPBSを7日間連続で腹腔投与するコントロール群(control)、200mg/kg/dayの5−ALAを7日間連続で腹腔投与する群(ALA)、200mg/kg/dayの5−ALAとクエン酸第一鉄(5−ALAと鉄のモル比=1:0.5)を7日間連続で腹腔投与する群(ALA+Fe)の3群に分け、それぞれの担がんマウスを7日目の腹腔投与から4時間後に安楽死させ、PBSで灌流した後、腫瘍組織(B16/BL6細胞)及び正常組織(脳)を摘出した。摘出した組織50mgに対して500μLのPBSを添加し、更に、5μLの6M−HClを添加し、ホモジナイズを行い、8000rpmで5分間遠心分離して得られた上清を試料として、フェロジン法により試料となった組織内の鉄濃度を測定した。通常組織に蓄積された鉄濃度を図4Aに、腫瘍組織に蓄積された鉄濃度を図4Bに示す。
3群の正常組織に蓄積される鉄濃度はほぼ同一であった。一方、腫瘍組織に蓄積さえる鉄濃度については、ALA+Feの腫瘍組織に蓄積される鉄濃度、ALAの腫瘍組織に蓄積される鉄濃度、controlの腫瘍組織に蓄積される鉄濃度の順に大きくなっていた。
[実験例5]
BALB/c nu/nuマウス(6週齢雌)に、200mg/kgの5−ALAとクエン酸第一鉄をモル比で1:0、1:0.05、1:0.1になるように腹腔投与した。腹腔投与から0、1、2、3、4、6時間後のマウスの全身におけるPpIXの蛍光を、IVIS Imaging System(住商ファーマインターナショナル株式会社、励起波長430nm、蛍光波長640nm)で動態観察した。5−ALAを投与しないマウスをコントロール群とした。腹腔投与から3〜4時間後にPpIX蓄積量がピークを示した。蛍光強度の比較結果を図5−Aに、動態観察の結果を図5−Bに示す。
5−ALAに対するクエン酸第一鉄のモル比が高くなるほど、蛍光が弱くなり、蓄積されるPpIXの量が少なくなることが判明した。
[実験例6]
鉄剤(クエン酸第一鉄、硫酸鉄(II)、酢酸鉄(II))を濃度0μM、0.1μM、1μM、10μMになるようにPBSに溶解した溶液を、細胞を播種していないマイクロプレートに添加した。次いで、活性酸素検出試薬であるアミノフェニルフルオレセイン(APF)を濃度5μMとなるようにPBSに添加した溶液を加えた後、作製したプレートにX線を照射し、マイクロプレートリーダーを用いてAPFの蛍光(励起波長480nm、蛍光波長520nm)をマルチ検出モードマイクロプレートリーダー装置(TECAN社)で観測し、発生したヒドロキシラジカルの量を測定した。結果を図6に示す。
鉄化合物の種類によらず、鉄濃度と照射されたX線量が大きくなると、蛍光強度が強くなり、発生した活性酸素(主としてヒドロキシラジカル)の量が多くなることが判明した。
[実施例1]
ルシフェラーゼ発現マウスメラノーマ細胞であるB16-luc細胞1×10個をBALB/c nu/nuマウス(6週齢雌)の脳に接種し、担がんマウスを作製した。B16-luc細胞の接種から2日後、150mg/kgのルシフェリンを担がんマウスに投与し、IVIS Imaging System(住商ファーマインターナショナル株式会社)でB16-luc細胞が発するルシフェラーゼ蛍光を定量し、ルシフェラーゼ蛍光の平均が均等になるように、X線を照射するのみの群、200mg/kgの5−ALAの投与から4時間後にX線を照射する群、200mg/kgの5−ALAとクエン酸第一鉄(5−ALAと鉄のモル比=1:0.5)の投与から4時間後にX線を照射する群に分けた。X線を、Faxitron CP-160型X線照射装置(アクロバイオ株式会社)を用いて、1Gy/分の強度で1日当たり2分間、7日間連続で照射した。B16-luc細胞の接種から2日後、4日後、6日後、9日後に150mg/kgのルシフェリンを各群の担がんマウスに投与し、上記IVIS Imaging SystemでB16-luc細胞が発するルシフェラーゼ蛍光を測定した。がん組織におけるルミネッセンスの測定結果を図7−Aに、動態観察の結果を図7−Bに示す。
X線を照射するのみの群の担がんマウスの腫瘍は9日間増殖し続けた。5−ALAとクエン酸第一鉄の投与から4時間後にX線を照射した群の担がんマウスの腫瘍の分裂能はB16-luc細胞の接種から5日後から、5−ALAの投与から4時間後にX線を照射する群の担がんマウスの腫瘍の分裂能はB16-luc細胞の接種から7日後から失われていた。
以上の結果をまとめると次のとおりである。
(1)5−ALAと鉄化合物の投与によりがん細胞に蓄積されるPpIXの量は、5−ALAの投与によりがん細胞に蓄積されるPpIXの量より少なくなるが、5−ALAと鉄化合物の投与によりがん細胞に蓄積される鉄の量は、5−ALAの投与によりがん細胞に蓄積される鉄の量より多くなる。
(2)放射線照射により、細胞に蓄積されたPpIXと鉄から活性酸素及びフリーラジカルが発生する。
(3)PpIXと鉄は、正常細胞よりもがん細胞等の病変部の細胞に選択的に蓄積される。
(4)5−ALAと鉄化合物を投与してから放射線を照射する放射線治療の効果は、5−ALAを投与してから放射線を照射する放射線治療の効果と同等以上である。
本発明の放射線治療用増感剤は、放射線照射により、がん細胞等の悪性新生物、がん前駆細胞、ウイルスに感染した細胞、細菌に感染した細胞等の病変部における細胞を選択的に損傷又は死滅させる放射線治療に有用である。

Claims (4)

  1. 以下の式(I)で示される化合物又はその塩と鉄化合物を含有し、
    放射線照射前に治療対象に投与され、対象の放射線治療に使用される放射線治療用増感剤。
    (式中、Rは、水素原子又はアシル基を表し、Rは、水素原子、直鎖若しくは分岐状アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基を表す)
  2. 及びRが、水素原子であることを特徴とする請求項1に記載の放射線治療用増感剤。
  3. 鉄化合物が、塩化第二鉄、三二酸化鉄、硫酸鉄、ピロリン酸第一鉄、クエン酸第一鉄、クエン酸鉄ナトリウム、クエン酸第一鉄ナトリウム、クエン酸鉄アンモニウム、ピロリン酸第二鉄、乳酸鉄、グルコン酸第一鉄、ジエチレントリアミン五酢酸鉄ナトリウム、ジエチレントリアミン五酢酸鉄アンモニウム、エチレンジアミン四酢酸鉄ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸鉄アンモニウム、ジカルボキシメチルグルタミン酸鉄ナトリウム、ジカルボキシメチルグルタミン酸鉄アンモニウム、フマル酸第一鉄、酢酸鉄、シュウ酸鉄、コハク酸第一鉄、コハク酸クエン酸鉄ナトリウム、ヘム鉄、デキストラン鉄、トリエチレンテトラアミン鉄、ラクトフェリン鉄、トランスフェリン鉄、鉄クロロフィリンナトリウム、フェリチン鉄、含糖酸化鉄、及び硫化グリシン鉄から選ばれる1種又は2種以上の化合物であることを特徴とする請求項1又は2に記載の放射線治療用増感剤。
  4. 鉄化合物が、クエン酸第一鉄であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の放射線治療用増感剤。
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