JP2019119678A - 水溶性金属加工油剤用防黴剤及びそれを含有する水溶性金属加工油剤組成物 - Google Patents

水溶性金属加工油剤用防黴剤及びそれを含有する水溶性金属加工油剤組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】シクロヘキシルアミン誘導体を含有していることを特徴とする水溶性金属加工油用防黴剤及びそれを含有する水溶性金属加工油剤組成物の提供。【解決手段】式(1)で表されるシクロヘキシルアミン誘導体を含有している水溶性金属加工油用防黴剤及びそれを含有する水溶性金属加工油剤組成物。(R1及びR2は各々独立に、H又はC4〜18の飽和/不飽和の直鎖/分岐の炭化水素基、少なくとも一方は炭化水素基)【選択図】なし

Description

本発明は、優れた防黴性を有するシクロヘキシルアミン誘導体、及びそれを含有する水溶性金属加工油剤組成物に関するものである。本発明の水溶性金属加工油剤とは、水に希釈して使用される切削・研削油剤、塑性加工油剤、防錆・洗浄油剤、焼き入れ油剤などを示す。
近年、様々な金属加工油剤において、効率的に冷却ができることや加工時の火災を防止できることから水溶性金属加工油剤が用いられている。水溶性金属加工油剤は、一般に、鉱油、油脂、脂肪酸、脂肪酸エステル、脂肪酸アミド、極圧添加剤、界面活性剤、消泡剤、金属防食剤、防腐防黴剤などを目的に応じて配合し、水に希釈(クーラント液)して使用される。
水溶性金属加工油剤には、細菌類、真菌類が栄養源とする有機物などが多く含有しているため、クーラントが腐敗しやすいという問題がある。腐敗が進行すると、悪臭による作業環境の悪化や、液交換の頻度の増加、ポンプなどの循環使用時におけるノズル詰まりなどといった問題が発生する。また、ク−ラントタンク壁面や配管内にカビが繁茂するとノズル詰まりが生じる、切屑に絡み付きク−ラント汚れの原因となる、電気系統にカビが付着することで短絡を引き起こす。このようなカビの発生は工作物の品質低下や、配管内のカビの除去や電気系統の修理のために作業を中断せざるを得ないため、生産性の低下につながる。
そのため、金属加工油剤の耐腐敗性を向上させるため、防腐防黴剤と言われる化合物や、防腐効果のある化合物を添加することで対応してきた。
従来から防腐防黴剤においては多くの提案がなされている。トリアジン系(ヘキサヒドロ-1,3,4-トリス(2-ヒドロキシエチル)-1,3,5-トリアジン)、チアゾリン系(ベンゾチアゾリン-3-オン、n-ブチルベンゾチアゾリン-3-オン、2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン)、ピリジン系(ソジウムピリジンチオール-1-オキサイド)、カチオン系(ポリオキシエチレン(ジメチルイミノ)エチレン(ジメチルイミノ)エチレンジクロライド)、ヨウ素系(3-ヨード-2-プロパギルブチルカーバメート)など様々な有機系防腐防黴剤が用いられ、水に対する溶解性や酸性塩基性などの液性、効果のある菌種などにより選択されている。しかし、一般に防腐防黴剤は分解や不活性化により効果が短期間で低下することや、ハロゲン化合物、多環芳香族化合物、ホルムアルデヒド放出型やフェノール系あるいは金属塩を使用しており、PRTR対象物質となっている化合物も含まれ、人体への悪影響が懸念される。
また、反応原料が高価となることや、合成が多段階にわたるなどにより、価格が高価であることが多く、添加量を増量することは難しい。ハロゲン系、特に塩素化合物は使用後の廃油を処理する際、ダイオキシンなどが生成し、焼却炉の損傷などが発生することが懸念される。
他には、有機アミンの添加によりカビの繁茂を防ぐことが用いられている。有機アミンとしては、シクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、ベンジルアミン、ジベンジルアミン、キシレンジアミン、アルキルアミンなどのアミン化合物が挙げられる。しかしながら、従来の有機アミンを用いる場合は細菌類に対して一定の効果は有しているものの、カビに対しては抗菌性が弱く、カビの繁茂に対しては満足する結果を得ることができなかった。さらに、大量の有機アミンを添加することにより、カビの繁茂を抑制することは可能となるが、人体に対する影響が増大し、好ましくない。
これまでに、金属加工油剤で防腐、防黴、抗菌作用の用途として有機アミンを用いたものとしては、特許文献1にアルカノールアミン誘導体及び、シクロ環またはベンゼン環をもつアミンを併用した金属加工油が開示され、特許文献2にジシクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルメチルアミン、ジメチルシクロヘキシルアミンを用いた水溶性金属加工油剤組成物が開示され、特許文献3にジメチルシクロヘキシルアミンなどのアミン誘導体を用いた抗菌性水溶性切削油剤が開示され、特許文献4にメチルジシクロヘキシルアミンと脂肪酸誘導体を併用した水溶性加工油剤の開示がある。しかしこれら特許文献1〜4に開示の有機アミンは、人体に影響を及ぼす可能性が高いことや、防黴性が十分期待できるものではなった。
特許第5255835号 特許第5841445号 特開平02−242891号公報 特許第5576361号
本発明の目的は、上記問題点を解決するためになされたものであり、カビの繁茂を抑制でき、カビによる作動不良や生産性の低下を防止することができる水溶性金属加工油剤用防黴剤及びそれを含有する水溶性金属加工油剤を提供することにある。
本発明者らは、上記の問題点に鑑み、鋭意研究した結果、所定の有機アミン化合物がカビの繁茂を抑制し、上記目的を達成しうることを見出し、本発明を完成することに至った。
即ち、本発明は以下の発明を提供する。
1. 下記一般式(1)
Figure 2019119678
(一般式(1)中、R1およびR2は同一または異なって、水素または炭素数4〜18の飽和もしくは不飽和の直鎖もしくは分岐の炭化水素基を示し、少なくとも一方は炭化水素基を有する)で表されるシクロヘキシルアミン誘導体を含有していることを特徴とする水溶性金属加工油用防黴剤。
2.一般式(1)において、R1およびR2は同一または異なって、水素または炭素数4〜10の飽和炭化水素基を示し、少なくとも一方は炭化水素基を有する項1に記載の水溶性金属加工油用防黴剤。
3.一般式(1)において、R1およびR2は同一または異なって、水素または炭素数4の飽和炭化水素基を示し、少なくとも一方は炭化水素基を有する項1または2に記載の水溶性金属加工油用防黴剤。
4.上記項1〜3のいずれかに記載の水溶性金属加工油用防黴剤を含有する水溶性金属加工油剤組成物。
5.水溶性金属加工油剤組成物の全量を100重量%とした場合に、水溶性金属加工油剤用防黴剤の含有量が、0.1〜10.0重量%である上記項4に記載の水溶性金属加工油剤組成物。
本発明によるシクロヘキシルアミン誘導体を含有していることにより、カビの繁茂を顕著に抑制することができ、水溶性金属加工油剤の防黴添加剤として有効である。
本発明の水溶性金属加工油剤用防黴剤である下記一般式(1)で表わされるシクロヘキシルアミン誘導体は、シクロヘキシルアミンにハロゲン化アルキルを反応した後、アルカリによる中和、水洗を経て、製造できる。
Figure 2019119678
一般式(1)で表わされるシクロヘキシルアミン誘導体の製造のための、シクロヘキシルアミンは一般式(2)で表わされる。
一般式(2)
Figure 2019119678
一般式(1)で表わされるシクロヘキシルアミン誘導体の製造に用いられるハロゲン化アルキルは一般式(3)で表わされ、式中、Rが炭素数4〜18の飽和または不飽和の直鎖又は分岐炭化水素基で示される。具体的には、Rがブチル基、ヘキシル基、オクチル基、2‐エチルヘキシル基、デシル基、イソデシル基、ドデシル基、ドデセニル基、ステアリル基、オレイル基などが挙げられ、油剤への溶解性の観点から好ましくは、Rは炭素数4〜6である。ハロゲン(X)としては塩素、臭素、ヨウ素などが挙げられるが、環境への影響などの観点より、塩素が望ましい。
一般式(3)
R−X (3)
一般式(1)の水溶性金属加工油剤用防黴剤の製造において、シクロヘキシルアミンとハロゲン化アルキルの反応に用いられる触媒は、NaOH、KOHなどのアルカリ金属塩存在下または、無触媒で合成される。反応重量比率はハロゲン化アルキル:シクロヘキシルアミン=1:1〜1:5であり、好ましくは1:2〜1:4、更に好ましくは1:2〜1:3である。シクロヘキシルアミンの比率が高くなれば、反応効率は向上するが、一度に製造できる量が減り、製造効率が低下する。シクロヘキシルアミンの比率が低すぎると、未反応のハロゲン化アルキルが残存し、収率が低下する。反応溶媒は特に限定されないが、キシレン、トルエン、水、無溶媒などから選択され、好ましくは水または無溶媒である。反応雰囲気は限定されないが、窒素雰囲気下もしくは空気雰囲気下で合成される。アルキル化の反応温度は、60〜140℃で、反応コストや製品の着色などにより、好ましくは80〜120℃の範囲である。生成した塩の中和及び遊離は、NaOH、KOHなどのアルカリ金属塩が用いられ、50〜60℃で行われる。未反応物の留去における温度は50〜140℃で、好ましくは100℃以下である。
本発明のシクロヘキシルアミン誘導体を防黴剤として既存の水溶性金属加工油剤に含有させることができる。また、本発明の金属加工油剤は、上記の防黴剤の他に公知の他の添加剤、例えば有機酸、有機アミン、極圧剤(燐系、硫黄系)、酸化防止剤、界面活性剤、他の防腐剤との併用などを必要に応じて適宜併用できる。
有機酸としては、C8〜36の有機酸類(カルボキシル基を有する有機酸、および、その誘導体をまとめて、有機酸類という) が一般的である。上記C8〜36の有機酸類はモノカルボン酸・ジカルボン酸が挙げられる。モノカルボン酸として、オクチル酸、ペラルゴン酸、イソノナン酸、イソデカン酸、オレイン酸、イソステアリン酸、リシノール酸、天然物としてヤシ油脂肪酸、トール油脂肪酸、ヒマシ油脂肪酸が挙げられる。ジカルボン酸として、アジピン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、ダイマー酸などが挙げられる。
有機アミンとしては、アルカノールアミン(モノエタノールアミン、ジグリコールアミン、モノイソプロパノールアミン、2-アミノ-2-メチルプロパノール、2-(sec-ブチルアミノ)エタノール、ジエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、N-メチルエタノールアミン、N-エチルエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミンなど)、脂肪族アミン(n-オクチルアミン、n-オレイルアミン、シクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミンなど)、芳香族アミン(ベンジルアミン、ジベンジルアミンなど)の有機アミンが挙げられる。
極圧剤としては、燐系ではリン酸エステル類、アルキルホスホン酸類、硫黄系では硫化油脂、硫化オレフィン、硫化ラード、ポリサルファイド等を例示することが出来る。
酸化防止剤としては、2,6-ジ-t-ブチル-p-クレゾール、フェニル-β-ナフリルアミン、ジラウリルチオジプロピオネート、トリデシルフォスファイト等が挙げられる。
界面活性剤としては、非イオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤などを用いることができる。これらの中で、非イオン界面活性剤を用いることが一般的である。非イオン界面活性剤としては、例えばHO-(EO)(PO)(EO)-H、RO-(EO)-H、R-(AO)-HやグリセリンのEOPO付加物などを挙げることができる。(式中、Rはアルキル基(直鎖・枝分かれ・環状物また二重結合・三重結合を保有するものも含む)AO(アルキレンオキサイド)は、EO(オキシエチレン基)、PO(オキシプロピレン基)、の1種または2種の混合物であり、それらの配列はランダムでもブロックでも良い。上記の他、陰イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤、両性界面活性剤を配合してもよい。
防腐剤としては、トリアジン系(ヘキサヒドロ-1,3,4-トリス(2-ヒドロキシエチル)-1,3,5-トリアジン)、チアゾリン系(ベンゾチアゾリン-3-オン、n-ブチルベンゾチアゾリン-3-オン、2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン)などが挙げられる。
また、本発明の金属加工油剤は、基油を含有させてエマルションとして使用することもできる。基油は、鉱油、合成油、動植物油脂及び合成エステルなどの少なくとも一種から選択できる。
鉱油は、スピンドル油、マシン油、冷凍機油、タービン油など、合成油は、ポリα-オレフィンなどが挙げられ、動植物油脂は、鯨油、牛脂、豚油、ナタネ油、ヒマシ油、ヌカ油、パーム油、ヤシ油などが挙げられ、合成エステルは、脂肪酸とアルコールから合成されるエステルであり、脂肪酸としてはC12〜C36の一塩基酸又は二塩基酸であり、アルコールとしては、C1〜C18の一価又は多価アルコールが挙げられ、具体的にはグリセリンのトリエステル、トリメチロールプロパンのトリエステル、ネオペンチルグリコールのトリエステルなどが挙げられる。
本発明の水溶性金属加工油剤の原液には水が配合される。使用する水は、水道水、工業用水、イオン交換水、蒸留水などいずれでもよく、その水は硬水であるか軟水であるかを問わない。水溶性金属加工油剤は、実使用に際しては原液を水でさらに希釈しクーラントとして用いる。
本発明の防黴剤の使用量は、適宜要求性能に応じて決めればよいが、水溶性金属加工油剤全量基準で0.1〜10.0質量%存在させることが好ましい。これは、0.1質量%以下では、十分に性能が現れず、10.0質量%以上では経済的に好ましくないためである。
本発明のシクロヘキシルアミン誘導体を含有する水溶性金属加工油剤用防黴剤の製法は何ら制限されないが、その具体例として説明すれば、例えば次のような方法でシクロヘキシルアミン誘導体が製造される。
(合成例1)
攪拌機、温度計、冷却管を装着した1000mLの4つ口フラスコに、シクロヘキシルアミン376.4g(3.795モル)を入れ、還流させた。そこに、n-ブチルクロリド117.1g(0.633モル)を8時間かけて滴下し、還流下で2.5時間反応させた。反応終了後、60℃以下まで冷却後、減圧下で徐々に加温しながら100℃以下にて、過剰のシクロヘキシルアミンの一部を留出させた(125.5g)。その後、60℃まで冷却し、中和するのに十分な40%水酸化ナトリウム水溶液(126.5g)を滴下し、1時間攪拌した。下層を分離後、水を加え、数回にわたり、上層の洗浄を行った。その後、減圧下で、徐々に加温しながら100℃以下にて過剰のシクロヘキシルアミン及び水を留出させることで、目的とする合成物1を得た。
(合成例2)
攪拌機、温度計、冷却管を装着した1000mLの4つ口フラスコに、シクロヘキシルアミン188.4g(1.900モル)、水188.4g、n-ブチルクロリド58.6g(1.265モル)を加え、還流下で10時間反応させた。反応終了後、60℃まで冷却し、中和するのに十分な40%水酸化ナトリウム水溶液(63.3g)を滴下し、1時間攪拌した。下層を分離後、水を加え、数回にわたり、上層の洗浄を行った。その後、減圧下で、徐々に加温しながら100℃以下にて過剰のシクロヘキシルアミン及び水を留出させることで、目的とする合成物2を得た。
合成物1〜2および成分1〜2を次に示す。
合成物1) 合成例1で合成された一般式(1)のR1およびR2は水素または炭素数4の飽和炭化水素基を有するシクロヘキシルアミン誘導体
合成物2) 合成例2で合成された一般式(1)のR1およびR2は水素または炭素数4の飽和炭化水素基を有するシクロヘキシルアミン誘導体
成分1) N-n-ブチル-1,2-ベンゾイソチアゾリン-3-オン
成分2) シクロヘキシルアミン
<水溶性加工油剤に対する防黴効力試験>
18mL容試験管に塩酸でpH5.6に調製したサブローデキストロース培地(表1)8mLを入れ、高圧蒸気滅菌した。この培地に表2 に示す成分を配合した加工油剤を調製し、実施例では試料が200mMとなるように、N-n-ブチル-1,2-ベンゾイソチアゾリン-3-オンとの併用の場合はその半量である100mMとなるように、比較例ではシクロヘキシルアミンが200mMとなるように添加した。実施例および比較例の加工油剤を滅菌したサブローデキストロース培地8mL入った18mL容試験管に1mL添加した。カビの胞子液は、分光光度計で波長530nmにおける濁度を測定し、0.5のOD(光学密度)を与えるようにサブローデキストロース培地で希釈した。試験管に胞子液1mLを添加し懸濁後、30℃で4日間静置培養した。4日後、試験管内の液を1mL採取し、サブローデキストロース寒天培地に塗布後、30℃でさらに4日間培養し、4日後のカビの発育を観察した。
表1に、サブローデキストロース培地の組成、表2に本発明及び比較用の水溶性金属加工油剤組成物の配合組成及び防黴効果の判定結果を示す。
Figure 2019119678
イオン交換水で1000mLにメスアップ (HClでpH5.6に調製)
また、本発明及び比較用の水溶性金属加工油剤組成物を水希釈したクーラントの防黴効果を次のように評価した。
− : カビのコロニーが存在しない
+ : 数点のカビのコロニーが存在する
+ + : 培地を覆うカビが存在する
判定結果より、本発明の水溶性金属加工油剤組成物を水希釈したクーラントが、防黴効果について、比較用の組成物を水希釈したクーラントよりも良好な結果が得られた。
Figure 2019119678
本発明のシクロヘキシルアミン誘導体を含有する水溶性金属加工油剤用防黴剤を含有する水溶性金属加工油剤組成物は、使用する際に、カビの繁茂を抑制することができ、生産性の低下などを効果的に抑えることができ、水溶性金属加工油剤として切削・研削、塑性加工、洗浄、熱処理などの用途に幅広く適用できる。

Claims (5)

  1. 下記一般式(1)
    Figure 2019119678
    (一般式(1)中、R1およびR2は同一または異なって、水素または炭素数4〜18の飽和もしくは不飽和の直鎖もしくは分岐の炭化水素基を示し、少なくとも一方は炭化水素基を有する)で表されるシクロヘキシルアミン誘導体を含有していることを特徴とする水溶性金属加工油用防黴剤。
  2. 一般式(1)において、R1およびR2は同一または異なって、水素または炭素数4〜10の飽和炭化水素基を示し、少なくとも一方は炭化水素基を有する請求項1に記載の水溶性金属加工油用防黴剤。
  3. 一般式(1)において、R1およびR2は同一または異なって、水素または炭素数4の飽和炭化水素基を示し、少なくとも一方は炭化水素基を有する請求項1または2に記載の水溶性金属加工油用防黴剤。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の水溶性金属加工油用防腐防黴剤を含有する水溶性金属加工油剤組成物。
  5. 水溶性金属加工油剤組成物全量を100重量% とした場合に、水溶性金属加工油用防黴剤の含有量が0.1〜10.0質量%である請求項4に記載の水溶性金属加工油剤組成物
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