JP2019118855A - 排水処理設備の運転条件診断方法および排水処理設備の運転条件診断装置 - Google Patents

排水処理設備の運転条件診断方法および排水処理設備の運転条件診断装置 Download PDF

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Abstract

【解決課題】排水処理現場において、迅速かつ簡便に、排水処理設備の運転状況を把握し運転条件が適当でない場合には対処方法を提示する排水処理設備の運転条件診断方法を提供する。【解決手段】排水を複数の排水処理装置を用いて処理する排水処理設備の運転条件診断方法であって、前記複数の排水処理装置の仕様、前記排水処理設備の設置箇所における排出規制項目の排出規制値および前記排水処理設備から得られる排水の前記排出規制項目の測定値を含む既知情報に基づいて、前記排水処理設備の運転状態を把握し、前記排出規制項目の測定値が前記排水処理設備の設置箇所における排出規制項目の排出規制値を上回らないように運転条件を決定することを特徴とする運転条件診断方法である。【選択図】なし

Description

本発明は、排水処理設備の運転条件診断方法および排水処理設備の運転条件診断装置に関する。
従来より、各種産業において、有機物を含む工業排水が活性汚泥法により処理されるようになっている(例えば、特許文献1(特開2002−210486号公報)参照)。
活性汚泥法は有機排水を好気的に生物処理する方法であり、例えば、標準活性汚泥法においては、活性汚泥処理槽のBOD−SS負荷(曝気槽内の単位MLSS量(kg)あたり1日に加えられる汚水中のBOD量)が0.2〜0.4kgBOD/(kgMLSS・日)程度になるようにプロセス設計されている。
上記活性汚泥法による排水処理方法としては、例えば、各種工場から排出される工業排水を一旦バッファタンクに集合した後、このバッファタンク中の工業排水に対し、油水分離処理、凝集沈殿処理等の一次処理を行い、次いで活性汚泥処理等の二次処理を行うことにより、工業排水中のフェノール、ベンゼン等の有機物や、窒素、リン等が排出基準以下になるように生物処理を行っている。
特開2002−210486号公報
しかしながら、上記活性汚泥法による排水処理は、例えば各種排水の排出源となる製造プロセスの運転条件変更等に伴って、排水中の油分濃度、浮遊物質(SS)濃度、有機物濃度、窒素濃度、リン濃度等も変動することから、各種排出基準を満たす上で、排水処理設備の運転条件、例えば上記油水分離処理を行う油水分離装置や上記凝集沈殿処理を行う凝集沈殿装置等の一次処理装置または上記活性汚泥処理を行う活性汚泥処理装置等の二次処理装置の運転条件も適宜変更する必要がある。
特に処理対象となる排水が石油系排水である場合、石油系排水は各種炭化水素類を種々の割合で含む多様な原油を精製する際に排出されるものであり、処理対象となる原油種や精製処理条件の変更に伴い、排水中に混入する油分濃度、浮遊物質(SS)濃度、有機物濃度、窒素濃度、リン濃度等も変動し易く、このために排出処理規制値を満たすように排水処理条件を柔軟に変更する必要がある。
上記排水処理設備の運転条件を決定するに際し、排水を直接排水処理設備に導入することは一次処理装置や二次処理装置に与える負荷、特に活性汚泥処理装置に与える負荷を必ずしも予測し得ないことから、排水処理設備を模して作製された据え付け型の評価装置に上記排水を導入して各種排水処理条件(排水処理設備の運転条件)を担当者の勘や経験に基づいて試行錯誤的に決定する方法が考えられる。
一方、評価対象となる排水処理設備(排水処理プラント)が上記評価装置の設置場所から遠方に位置している場合、上記排水処理プラントから排水や活性汚泥を評価装置の設置場所まで逐一持ち込んだ上で、各種規制値を満たすように試行錯誤的に排水処理条件を決定し、係る排水処理条件を排水処理プラントにフィードバックする必要があり、一旦決定した排水処理条件が必ずしも評価対象となる排水処理施設に適合したものになっていない場合には、再度上記評価装置を用いて排水処理条件を修正する必要がある。
この場合、評価対象となる排水処理プラントが例えば海外等の遠方に位置する場合には、排水処理プラントの排水処理条件を決定する迄に、排水処理プラントから評価装置の設置箇所まで排水や活性汚泥を移送したり、排水処理施設の操業者側と評価装置による評価側で煩雑な情報交換が必要となるばかりか、排水や活性汚泥自体の持ち出しまたは持ち込みが規制される場合や、排水や活性汚泥を評価装置迄移送するまでに変質する場合も想定されることから、必ずしも適切な評価および運転条件の決定を行い難かった。
このような状況下、本発明は、排水処理現場において、迅速かつ簡便に、排水処理設備の運転状況を把握し運転条件が適当でない場合には対処方法を提示する排水処理設備の運転条件診断方法および排水処理設備の運転条件診断装置を提供することを目的とするものである。
上記技術課題を解決するために本発明者等が鋭意検討したところ、排水を複数の排水処理装置を用いて処理する排水処理設備の運転条件診断方法であって、前記複数の排水処理装置の仕様、前記排水処理設備の設置箇所における排出規制項目の排出規制値および前記排水処理設備から得られる処理水の前記排出規制項目の測定値を含む既知情報に基づいて、前記排水処理設備の運転状態を把握し、前記排出規制項目の測定値が前記排水処理設備の設置箇所における排出規制項目の排出規制値を上回らないように運転条件を決定することにより上記技術課題を解決し得ることを見出し、本知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)石油系排水を複数の排水処理装置を用いて処理する排水処理設備の運転条件診断方法であって、
前記複数の排水処理装置の仕様、前記排水処理設備の設置箇所における排出規制項目の排出規制値および前記排水処理設備から得られる処理水の前記排出規制項目の測定値を含む既知情報に基づいて、
前記排水処理設備の運転状態を把握し、前記排出規制項目の測定値が前記排水処理設備の設置箇所における排出規制項目の排出規制値を上回らないように運転条件を決定する
ことを特徴とする運転条件診断方法、
(2)石油系排水を複数の排水処理装置を用いて処理する排水処理設備の運転条件診断方法であって、
前記複数の排水処理装置の仕様、前記排水処理設備の設置箇所における排出規制項目の排出規制値および前記排水処理設備から得られる処理水の前記排出規制項目の測定値を含む既知情報に基づいて、
前記排出規制項目の測定値が前記排水処理設備の設置箇所における排出規制項目の排出規制値を下回る場合には、前記既知情報に基づいて前記排水処理設備における処理能力の余剰量を算出し、
前記排出規制項目の測定値が前記排水処理設備の設置箇所における排出規制項目の排出規制値を上回る場合には、前記既知情報の組み合わせに対応して予め定められた運転条件の改善項目を導出するかまたは運転条件の改善の程度を算出する
ことを特徴とする運転条件診断方法、
(3)前記排水処理設備が、前記排水処理装置として、油水分離装置または凝集沈殿装置を含み、前記油水分離装置または凝集沈殿装置に予め関連付けされた前記排出規制項目が前記排水処理規制値を上回る場合において、
前記既知情報に基づいて当該油水分離装置または凝集沈殿装置における運転条件の改善の程度を算出する
上記(2)に記載の運転条件診断方法、
(4)前記排水処理設備が前記排水処理装置として活性汚泥処理装置を含むとともに、前記既知情報が前記排出処理規制値を満たさない要因情報群から選択された1以上の要因情報を含み、前記活性汚泥処理装置に予め関連付けされた前記排出規制項目が前記排水処理規制値を上回る場合において、
前記既知情報の組み合わせに対応して予め定められた運転条件の改善項目を導出する
上記(2)または(3)に記載の運転条件診断方法、
(5)前記排水処理設備から得られる処理水の前記排出規制項目の測定値が携帯用排水処理評価装置によって得られたものであって、
前記携帯用排水処理評価装置は、 排水が流入する内容量2〜10Lの活性汚泥処理槽と、当該活性汚泥処理槽で処理された活性汚泥処理水を固液分離して上澄液を処理水として排出するとともに固体沈殿物を含むスラリーを前記活性汚泥処理槽に返送する内容量1〜4Lの沈降槽とを有するとともに、
前記沈降槽の槽内に、外縁部の少なくとも一部に柔軟性樹脂からなる拡幅部が設けられた攪拌羽根が配置され、当該拡幅部が撹拌羽根の回転時に沈降槽の内壁に接触し得るように配置されているものである
上記(2)〜(4)のいずれかに記載の運転条件診断方法、
(6)排水を複数の排水処理装置を用いて処理する排水処理設備の運転条件診断方法であって、
少なくとも入力部、演算部および表示部を有する運転条件診断装置を用い、
前記複数の排水処理装置の仕様、前記排水処理設備の設置箇所における排出規制項目の排出規制値および前記排水処理設備から得られる処理水の前記排出規制項目の測定値を含む既知情報を入力部に入力し、
前記演算部により、前記排出規制項目の測定値が前記排水処理設備の設置箇所における排出規制項目の排出規制値を下回る場合には、前記既知情報に基づいて前記排水処理設備における処理能力の余剰量を算出し、前記排出規制項目の測定値が前記排水処理設備の設置箇所における排出規制項目の排出規制値を上回る場合には、前記既知情報に基づいて前記排水処理設備における運転条件の改善項目または改善の程度を算出し、
前記演算部における算出結果を表示部に表示させる
ことを特徴とする運転条件診断方法、
(7)前記排水処理設備が、前記排水処理装置として、油水分離装置または凝集沈殿装置を含み、
前記演算部が、
前記油水分離装置または凝集沈殿装置に予め関連付けされた前記排出規制項目が前記排水処理規制値を上回る場合において、
前記既知情報に基づいて当該油水分離装置または凝集沈殿装置における運転条件の改善の程度を算出する
上記(6)に記載の運転条件診断方法、
(8)前記排水処理設備が前記排水処理装置として活性汚泥処理装置を含むとともに、
前記既知情報が前記排出処理規制値を満たさない要因情報群から予め選択された1以上の要因情報を含み、
前記演算部が、
前記活性汚泥処理装置に予め関連付けされた前記排出規制項目が前記排水処理規制値を上回る場合において、
前記既知情報の組み合わせに対応して予め定められた運転条件の改善項目を導出する
上記(6)または(7)に記載の運転条件診断方法、
(9)前記排水処理設備から得られる処理水の前記排出規制項目の測定値が携帯用排水処理評価装置によって得られたものであって、
前記携帯用排水処理評価装置は、 排水が流入する内容量2〜10Lの活性汚泥処理槽と、当該活性汚泥処理槽で処理された活性汚泥処理水を固液分離して上澄液を処理水として排出するとともに固体沈殿物を含むスラリーを前記活性汚泥処理槽に返送する内容量1〜4Lの沈降槽とを有するとともに、
前記沈降槽の槽内に、外縁部の少なくとも一部に柔軟性樹脂からなる拡幅部が設けられた攪拌羽根が配置され、当該拡幅部が撹拌羽根の回転時に沈降槽の内壁に接触し得るように配置されているものである
上記(6)〜(8)のいずれかに記載の運転条件診断方法、
(10)排水を複数の排水処理装置を用いて処理する排水処理設備の運転条件診断装置であって、
前記複数の排水処理装置の仕様、前記排水処理設備の設置箇所における排出規制項目の排出規制値および前記排水処理設備から得られる処理水の前記排出規制項目の測定値を含む既知情報の入力を受け付ける入力部と、
前記排出規制項目の測定値が前記排水処理設備の設置箇所における排出規制項目の排出規制値を下回る場合には、前記既知情報に基づいて前記排水処理設備における処理能力の余剰量を算出し、前記排出規制項目の測定値が前記排水処理設備の設置箇所における排出規制項目の排出規制値を上回る場合には、前記既知情報に基づいて前記排水処理設備における運転条件の改善項目または改善の程度を算出する演算部と、
前記演算部における算出結果を表示する表示部と
を有することを特徴とする運転条件診断装置、
(11)前記排水処理設備が、前記排水処理装置として、油水分離装置または凝集沈殿装置を含み、
前記演算部が、
前記油水分離装置または凝集沈殿装置に予め関連付けされた前記排出規制項目が前記排水処理規制値を上回る場合において、
前記既知情報に基づいて当該油水分離装置または凝集沈殿装置における運転条件の改善の程度を算出する
上記(10)に記載の運転条件診断装置、
(12)前記排水処理設備が前記排水処理装置として活性汚泥処理装置を含むとともに、
前記既知情報が前記排出処理規制値を満たさない要因情報群から予め選択された1以上の要因情報を含み、
前記演算部が、
前記活性汚泥処理装置に予め関連付けされた前記排出規制項目が前記排水処理規制値を上回る場合において、
前記既知情報の組み合わせに対応して予め定められた運転条件の改善項目を算出する
上記(10)または(11)に記載の運転条件診断装置、
(13)前記排水処理設備から得られる処理水の前記排出規制項目の測定値が携帯用排水処理評価装置によって得られたものであって、
前記携帯用排水処理評価装置が、 排水が流入する内容量2〜10Lの活性汚泥処理槽と、当該活性汚泥処理槽で処理された活性汚泥処理水を固液分離して上澄液を処理水として排出するとともに固体沈殿物を含むスラリーを前記活性汚泥処理槽に返送する内容量1〜4Lの沈降槽とを有するとともに、
前記沈降槽の槽内に、外縁部の少なくとも一部に柔軟性樹脂からなる拡幅部が設けられた攪拌羽根が配置され、当該拡幅部が撹拌羽根の回転時に沈降槽の内壁に接触し得るように配置されている
ものである上記(10)〜(12)いずれかに記載の運転条件診断装置
を提供するものである。
本発明によれば、排水処理現場において、迅速かつ簡便に、排水処理設備の運転状況を把握し運転条件が適当でない場合には対処方法を提示する排水処理設備の運転条件診断方法および排水処理設備の運転条件診断装置を提供することができる。
石油系排水の排水処理プロセス例を示す図である。 演算装置(演算システム)のブロック図である。 排出規制項目の測定値に係る情報と排水処理設備の設置箇所における排出規制項目の排出規制値に係る情報との関係を表示するレーダーチャートの一例を示す図である。 要因情報の入力方法の一例を示す図である。 携帯用排水処理評価装置を構成する活性汚泥処理槽の形態例を示す概略図である。 携帯用排水処理評価装置の形態例を示す概略図である。 携帯用排水処理評価装置を構成する撹拌羽根の形態例を示す概略図である。 携帯用排水処理評価装置を構成する撹拌羽根の形態例を示す概略図である。
本発明に係る排水処理設備の運転条件診断方法は、
排水を複数の排水処理装置を用いて処理する排水処理設備の運転条件診断方法であって、
前記複数の排水処理装置の仕様、前記排水処理設備の設置箇所における排出規制項目の排出規制値および前記排水処理設備から得られる処理水の前記排出規制項目の測定値を含む既知情報に基づいて、
前記排水処理設備の運転状態を把握し、前記排出規制項目の測定値が前記排水処理設備の設置箇所における排出規制項目の排出規制値を上回らないように運転条件を決定する
ことを特徴とするものである。
本出願書類において、排水処理設備の処理対象となる排水は特に制限されず、有機物含有排水が適当である。
有機物含有廃水としては、例えば、石油系排水や、各種潤滑油、有機溶剤、油脂、糖液、発酵液等の有機物を含有する工業排水、生活排水等から選ばれる一種以上が挙げられる。
本出願書類において、排水処理設備の処理対象となる石油系排水とは、石油精製設備から排出される排水を意味する。
石油精製設備から排出される排水は、各種炭化水素類を種々の割合で含む多様な原油を精製する際に排出されるものであることから、処理対象となる原油種や精製処理条件の変更に伴い、排水中に例えば、油分、浮遊物質(suspended solids(SS))、有機物、窒素濃度、リン濃度等が各種割合で混入され易く、このために、排水処理設備においては、排出規制値を満たすように排水処理条件(排水処理設備の運転条件)を柔軟に変更することが求められる。
本発明に係る排水処理設備の運転条件診断方法において、診断対象となる排水処理設備は、複数の排水処理装置を有しており、一次処理装置および二次処理装置から選ばれる二種以上、例えば、油水分離装置、凝集沈殿装置、活性汚泥処理装置および沈降槽から選ばれる二種以上を含むものが適当であり、油水分離装置または凝集沈殿装置と、活性汚泥処理装置とを含むものがより適当であり、油水分離装置、凝集沈殿装置および活性汚泥処理装置を含むものがさらに適当であり、油水分離装置、凝集沈殿装置、活性汚泥処理装置および沈降槽を含むものが一層適当である。
図1は、本発明に係る運転条件診断方法において、診断対象となる排水処理設備の一例を示すものである。
図1に示す排水処理設備は、石油系排水111を一時的に受け入れ貯留するバッファタンク112と、バッファタンク112からの流出水111aを一次処理する一次処理手段113とを備え、図1に示すように、上記一次処理手段113は、例えば油水分離装置113A、凝集沈殿装置113B、貯留タンク113Cを備え、係る一次処理手段により油水分離や固形分の除去等の石油系排水111の一次処理が行われる。
図1に示す排水処理設備例において、貯留タンク113Cは必ずしも必要なく、凝集沈殿装置113Bから一次処理水を直接(以下に示す)活性汚泥処理装置114Aに導入してもよい。
図1に示す排水処理設備は、一次処理手段113で処理された一次処理水111bを二次処理する二次処理手段114を備え、図1に示すように、上記二次処理手段114は、例えば活性汚泥処理装置114Aおよび沈降槽114Bを含み、係る二次処理手段により活性汚泥処理等の石油系排水111の二次処理が行われる。
沈降漕114Bは、活性汚泥処理装置114Aから流出する活性汚泥処理水111cを受け入れ、処理水111dおよび活性汚泥を含むスラリー111eに固液分離して、処理水111dを排出するとともにスラリー111eを活性汚泥処理装置114Aに返送するものである。
後述するように、本発明に係る排水処理設備の運転条件診断方法においては、排水処理設備から得られる処理水の排出規制項目に係る測定値を既知情報として用いる。
ここで、上記排出規制項目に係る測定値を測定する際に測定対象となる処理水は、通常は二次処理水(図1に示す例における処理水111d)を意味する。
本発明に係る排水処理設備の運転条件診断方法においては、排水処理設備を構成する上記複数の排水処理装置の仕様、排水処理設備の設置箇所における排出規制項目の排出規制値および排水処理設備から得られる処理水の前記排出規制項目の測定値を含む既知情報に基づいて、運転状態を把握したり、運転条件を決定する。
排水処理装置の仕様に係る情報として、具体的には、上述した各一次処理手段または二次処理手段を構成する各排水処理装置における、各種装置構成、各装置の処理能力(設計値)、各装置の体積および各装置に流入する水量等を挙げることができる。
排水処理設備の設置箇所における排出規制項目として、具体的には、油分量、浮遊物質(SS)量、化学的酸素要求量(COD)、窒素濃度およびリン濃度等から選ばれる一種以上を挙げることができる。
排水処理設備から得られる処理水の排出規制項目の測定値は、排水を排水処理設備(実機)で処理した処理水を各種分析方法で分析した測定値であってもよいし、排水を後述する携帯用排水処理評価装置で処理した処理水を各種分析方法で分析した測定値であってもよい。
本発明に係る排水処理設備の運転条件診断方法において、既知情報は、上記複数の排水処理装置の仕様に係る情報、排水処理設備の設置箇所における排出規制項目の排出規制値に係る情報、排水処理設備から得られる処理水の上記排出規制項目の測定値に係る情報を必須とし、さらに後述する要因情報を含むものであってもよい。
これ等の既知情報は、排水処理設備を設置している現地において、排水処理設備の運営者に口頭または文書による聞き取り調査を行ったり、上記規制項目について排水処理設備から得られる処理水を実測すること等により入手することができる。
本発明に係る排水処理設備の運転条件診断方法においては、複数の排水処理装置の仕様、排水処理設備の設置箇所における排出規制項目の排出規制値および排水処理設備から得られる処理水の上記排出規制項目の測定値を含む既知情報に基づいて、運転状態を把握するとともに、運転条件を決定する。
本発明に係る排水処理設備の運転条件診断方法において、上記既知情報に基づく運転状態の把握や、上記排出規制項目の測定値が上記排水処理設備の設置箇所における排出規制項目の排出規制値を上回らないように行う運転条件の決定は、手作業により行ってもよいし、適宜演算装置(コンピューター)を用いて行ってもよい。
以下、上記既知情報に基づく運転状態の把握や、上記排出規制項目の測定値が上記排水処理設備の設置箇所における排出規制項目の排出規制値を上回らないように行う運転条件の決定方法について、適宜演算装置を用いる方法を併記しつつ説明するものとする。
図2は、本発明に係る排水処理設備の運転条件診断方法に用いる演算装置のブロック図である。
図2に示す演算装置OPは、演算部20、入力部30および出力部40を有し、上記演算部20はプロセッサ21、メモリー22およびデータベース23を有している。
図2に示す演算装置OPとしては、市販のコンピューター、すなわちノート型PC(personal computer)やモバイルPC等のPCの他、タブレット、スマートフォン等を挙げることができる。
入力部30は、ユーザーにより入力される既知情報の受付部であって、入力手段として、例えば、キーボード、マウス、タッチパネル等から選ばれる一種以上の入力手段を有している。
データベース23としては、例えばハードディスクおよびROM等から選ばれる一種以上を挙げることができ、処理プログラムや(後述する)既知情報の組み合わせに対応して予め定められた運転条件の改善項目情報等を格納している。
また、メモリー22はRAM等とも称されるものであって、プロセッサ21の制御に使用される。
すなわち、プロセッサ21は、データベース23に記憶された処理プログラム等に従って、メモリー(RAM)22をワーキングエリアとして入力部から入力された既知情報に基づいて所定の演算処理を行う。
出力部40は、プロセッサ21で生成した情報を外部に出力するためのデバイスであり、例えば、ディスプレイ、プリンタ等から選ばれる一種以上を挙げることができる。
本発明に係る排水処理設備の運転条件診断方法において、運転状態は、上記排出規制項目の測定値が上記排水処理設備の設置箇所における排出規制項目の排出規制値を下回るか上回るかによって、すなわち診断対象となる排水処理設備における排水処理能力(排水処理量)に余力が生じているか否かによって判断する。
本発明に係る排水処理設備の運転条件診断方法を演算装置を用いて実施する場合、例えば図2に示す入力部30から入力された上記排出規制項目の測定値に係る情報と上記排水処理設備の設置箇所における排出規制項目の排出規制値に係る情報に基づいて、プロセッサ21は、データベース23に記憶された処理プログラムに従って、上記排出規制項目の測定値に係る情報と上記排水処理設備の設置箇所における排出規制項目の排出規制値に係る情報との関係を表示するレーダーチャート等の図表を出力部40に出力してもよい。
上記レーダーチャート等の図表を参照することにより、上記排出規制項目の測定値が上記排水処理設備の設置箇所における排出規制項目の排出規制値を下回るか上回るかによって、すなわち診断対象となる排水処理設備における排水処理能力(排水処理量)に余力が生じているか否かによって、排水処理設備の運転状態の把握や運転条件の改善の要否を容易かつ瞬時に判断することができる。
図3は、上記排出規制項目の測定値に係る情報と上記排水処理設備の設置箇所における排出規制項目の排出規制値に係る情報との関係を表示するレーダーチャートの一例であり、図3に示す例においては、排出規制項目のうち、温度、CODおよびリン濃度において測定値(実測値)が排出規制値を超えており、改善が必要なことが分かる。
上記レーダーチャート等の図表を表示する処理プログラムとしては、例えば、市販の各種表計算ソフト等から選択される一種以上を挙げることができる。
本発明に係る排水処理設備の運転条件診断方法において、上記排出規制項目の測定値が上記排水処理設備の設置箇所における排出規制項目の排出規制値を下回る場合には、排水処理設備における処理能力に余力があることから、排水処理設備の運転条件は適当であると判断する。この場合、通常は現状の運転条件を維持する旨を決定することになる。
本発明に係る排水処理設備の運転条件診断方法において、上記排出規制項目の測定値が上記排水処理設備の設置箇所における排出規制項目の排出規制値を下回る場合には、上記既知情報に基づいて上記排水処理設備における処理能力の余剰量(余力)を算出してもよい。
上記排水処理設備における処理能力の余剰量(余力)は、具体的には、排水処理装置の仕様に係る情報である各種排水処理装置の処理能力(設計値)および実運転における処理量に基づき、設計上の最大処理値を示す前者から実際に装置に流入する排水量を示す後者を差し引くことによって算出することができる。
本発明に係る排水処理設備の運転条件診断方法を演算装置を用いて実施する場合、例えば図2に示す入力部30から入力された上記排水処理装置の仕様に係る情報、上記排出規制項目の測定値に係る情報および上記排水処理設備の設置箇所における排出規制項目の排出規制値に係る情報に基づいて、プロセッサ21は、データベース23に記憶された処理プログラムに従って、上記排出規制項目の測定値が上記排水処理設備の設置箇所における排出規制項目の排出規制値を下回る場合には、データベース23に記憶された上記算出方法に基づいて演算処理を行い、上記排水処理設備における処理能力の余剰量(余力)を算出し演算結果を出力部40に出力することができる。
上記排水処理設備における処理能力の余剰量(余力)を算出する処理プログラムとしては、例えば、市販の各種表計算ソフト等から選択される一種以上を挙げることができる。
本発明に係る排水処理設備の運転条件診断方法において、上記排出規制項目の測定値が上記排水処理設備の設置箇所における排出規制項目の排出規制値を上回る場合には、排水処理設備における処理能力の余力がないことから、運転条件(運転状態)が不適当であると判断し、この場合は上記排出規制項目の測定値が前記排水処理設備の設置箇所における排出規制項目の排出規制値を上回らないように新たな運転条件を決定する。
本発明に係る排水処理設備の運転条件診断方法において、上記排出規制項目の測定値が上記排水処理設備の設置箇所における排出規制項目の排出規制値を上回る場合には、上記既知情報の組み合わせに対応して予め定められた運転条件の改善項目を導出するかまたは運転条件の改善の程度を算出し、新たな運転条件として決定することができる。
このような新たな運転条件の決定方法としては、上記排水処理設備が排水処理装置として油水分離装置または凝集沈殿装置を含み、上記油水分離装置または凝集沈殿装置に予め関連付けされた前記排出規制項目が前記排水処理規制値を上回る場合において、上記既知情報に基づいて当該油水分離装置または凝集沈殿装置における運転条件の改善の程度を算出する方法を挙げることができる。
この場合、具体的には、油水分離装置に予め関連付けされた排出規制項目として、油分量を挙げることができ、係る排出規制項目が排水処理規制値を上回る場合には、ストークスの式により懸濁物質の浮上時間(T1)を予測し、油水分離装置内の滞留時間(T2)と比較することにより、T1<T2となる流量を予測することにより、油水分離装置における運転条件の改善の程度(油水分離装置に対する被処理水の新たな流入量)を算出することができる。
本発明に係る排水処理設備の運転条件診断方法を演算装置を用いて実施する場合、例えば図2に示す入力部30から入力された上記排水処理装置の仕様に係る情報、上記排出規制項目の測定値に係る情報および上記排水処理設備の設置箇所における排出規制項目の排出規制値に係る情報に基づいて、プロセッサ21は、データベース23に記憶された処理プログラムに従って、油水分離装置に予め関連付けされた排出規制項目である油分量が排水処理規制値を上回る場合には、データベース23に記憶された上記算出方法に基づいて演算処理を行い、演算結果として、油水分離装置に対する被処理水の新たな流入量を出力部40に表示することができる
上記油分量等を算出する処理プログラムとしては、例えば、市販の各種表計算ソフト等から選択される一種以上を挙げることができる。
また、凝集沈殿装置に予め関連付けされた排出規制項目として、浮遊物質(SS)量を挙げることができ、係る排出規制項目が排水処理規制値を上回る場合には、ストークスの式により懸濁物質の沈降時間(T3)を予測し、凝集沈殿装置内の滞留時間(T4)と比較することにより、T3<T4となる大よその流量を予測することにより、凝集沈殿装置における運転条件の改善の程度(凝集沈殿装置に対する被処理水の新たな流入量)を算出することができる。
本発明に係る排水処理設備の運転条件診断方法を演算装置を用いて実施する場合、例えば図2に示す入力部30から入力された上記排水処理装置の仕様に係る情報、上記排出規制項目の測定値に係る情報および上記排水処理設備の設置箇所における排出規制項目の排出規制値に係る情報に基づいて、プロセッサ21は、データベース23に記憶された処理プログラムに従って、凝集沈殿装置に予め関連付けされた排出規制項目である浮遊物質(SS)量が排水処理規制値を上回る場合には、データベース23に記憶された上記算出方法に基づいて演算処理を行い、演算結果として、凝集沈殿装置に対する被処理水の新たな流入量を出力部40に表示することができる。
上記浮遊物質量等を算出する処理プログラムとしては、例えば、市販の各種表計算ソフト等から選択される一種以上を挙げることができる。
さらに、新たな運転条件の決定方法としては、上記排水処理設備が排水処理装置として活性汚泥処理装置を含み、上記活性汚泥処理装置に予め関連付けされた排出規制項目が上記排水処理規制値を上回る場合において、上記排出処理規制値を満たさない原因として考えられる因子から選択された1以上の要因情報を既知情報として含み、係る既知情報の組み合わせに対応して予め定められた運転条件の改善項目を導出する方法を挙げることができる。
すなわち、活性汚泥処理装置に予め関連付けされた排出規制項目として、化学的酸素要求量(COD)、窒素濃度、リン濃度、油分量、浮遊物質(SS)量等を挙げることができ、係る排出規制項目のいずれかが排水処理規制値を上回る場合には、既知情報として、上記排出規制項目が排出処理規制値を満たさない原因として考えられる因子から選択される1以上の要因情報をさらに含むことが望ましい。
この場合、具体的には、例えば、排出規制項目として化学的酸素要求量(COD)が上記排水処理規制値を上回るときは、要因情報として、表1に示す第一の要因情報の中から最も関連性の高いものを選択するとともに、表1に示す第一の要因情報に関連付けされた第二の要因情報が存在する場合は、第二の要因情報の中から最も関連性の高いものを選択する。
すなわち、先ず、表1に第一の要因情報として示す、「(i)活性汚泥処理装置の活性不良。」、「(ii)活性汚泥処理装置の能力(処理容量)不足。」、「(iii)浮遊物質(SS)量が多い。」、「(iv)活性汚泥処理槽の栄養バランスが悪い。」の中から最も適当なものを選択する。
次いで、表1に第一の要因情報に関連付けされた第二の要因情報が存在する場合は、第二の要因情報を選択する。例えば、第一の要因情報として「(i)活性汚泥処理装置の活性不良。」を選択した場合、さらに第二の要因情報として、「pHが生物処理に適した範囲外。」、「温度が生物処理に適した範囲外。」、「溶存酸素量(DO)不足。」、「訓養不足。」、「流入量の増減が多い。」、「BOD汚泥負荷が大きい。」、「BOD容積負荷が大きい。」の中から最も適当なものを選択する。
そして、第一の要因情報単独、あるいは第一の要因情報および第二の要因情報の組み合わせ基づいて、予め定められた改善項目が導出される。
上記改善項目は、第一の要因情報単独、あるいは第一の要因情報および第二の要因情報の組み合わせに対応して、経験的に最も適当と考えられるものを予め定めたものである。
上記の例において、例えば、第一の要因情報として最も関連性の高いものとして「(i)活性汚泥処理装置の活性不良。」を選択し、さらに第二の要因情報として「pHが生物処理に適した範囲外。」を選択した場合、改善項目として「pH調整(酸またはアルカリ投入)。」が導出される。
また、例えば、排出規制項目として窒素濃度(好気条件)が上記排水処理規制値を上回るときは、要因情報として、表1に示す第一の要因情報の中から、「窒素量が多い」を選択する。この場合、第一の要因情報に関連付けされた第二の要因情報は存在せず、上記第一の要因情報に対応する改善項目として、被処理水を「タンクに一時貯蔵または被処理水の流入量を低減。」が導出される。
同様に、例えば、排出規制項目としてリン濃度が上記排水処理規制値を上回るときは、要因情報として、表1に示す第一の要因情報の中から、「燐量が多い」を選択する。この場合も、第一の要因情報に関連付けされた第二の要因情報は存在せず、上記第一の要因情報に対応する改善項目として、被処理水を「タンクに一時貯蔵または被処理水の流入量を低減。」が導出される。
本発明に係る排水処理設備の運転条件診断方法を演算装置を用いて実施する場合、上記要因情報は入力部からプルダウン形式により選択され入力されたものであってもよい。
例えば、排出規制項目として化学的酸素要求量(COD)が上記排水処理規制値を上回る場合、図4に例示するように、「排出規制項目」、すなわち排出規制を満たさない項目として予めデータベース23に格納された項目の中から「COD」を入力部30においてプルダウン形式で選択するとともに、「第一の要因情報」として予めデータベース23に格納された(表1に示す)項目群のうち最も関連性が高い「活性汚泥処理槽の活性不良」を入力部30においてプルダウン形式により選択し、この場合、さらに「第二の要因情報」も選択し得ることから、第一の要因情報に関連付けされた「第二の要因情報」として予めデータベース23に格納された(表1に示す)項目群から最も関連性の高い「pHが生物処理に適した範囲外」を入力部30においてプルダウン形式により選択する。
そして、入力部30から入力された第一の要因情報単独、あるいは第一の要因情報および第二の要因情報の組み合わせに係る情報に対応して予め定められ、データベース23に格納された改善項目を同データベースに格納された処理プログラムに従ってプロセッサ21が選択し、得られた結果を出力部40に出力することができる。
図4に示す例においては、改善項目として「pH調整」が出力部40に出力される。
このように、要因情報の入力をプルダウン形式で予め定められたものの中から選択することにより、要因情報の入力の簡便化を図ることができるとともに、ユーザーの主観に左右され易い要因情報を容易かつ的確に絞り込むことができ、改善項目を迅速に導出することが可能になる。
本発明に係る排水処理設備の運転条件診断方法においては、診断対象となる排水処理設備が例えば海外等の遠方に位置する場合であっても、診断対象となる排水処理設備から得られる既知情報に基づいて、例えば携帯用のPC(personal computer)やスマートフォン等により、簡便かつ迅速に、運転状態を把握しつつ、排出規制項目の測定値が前記排水処理設備の設置箇所における排出規制項目の排出規制値を上回らないように運転条件を決定することができる。
ところで、本発明に係る排水処理設備の運転条件診断方法において、既知情報として用いられる排水処理設備から得られる排水の上記排出規制項目の測定値は、排水処理設備(実機)から直接得られるものであってもよいが、例えば処理対象となる排水の種類が変更された場合等、排水処理設備の運転条件の変更が必要であると考えられる可能性が高い場合に排水処理設備(実機)で排水処理すると、特に微生物処理を伴う活性汚泥処理装置に与える影響を予測し得ないことから、排水処理設備(実機)で直接処理することが憚られる場合がある。
また、本発明に係る排水処理設備の運転条件診断方法においては、本発明に係る運転条件診断方法を繰り返し実施し、運転条件を変更しながら最適な条件を探ることも可能であるが、本発明に係る運転条件診断方法により決定された改善項目を活性汚泥処理装置に直接適用することは活性汚泥に与える負荷(上記改善項目の適合性)が実際に検証されていないことから、同様に排水処理設備(実機)で直接処理することが憚られる。
そこで、本発明に係る排水処理設備の運転条件診断方法においては、排水を携帯用の小型の排水処理設備、すなわち携帯用排水処理評価装置により処理して上記排出規制項目の測定値を求めてもよい。
上記携帯用排水処理評価装置によれば、据え付け型の評価装置よりもさらに小型で携行可能なものであるために、海外等の遠方への持ち運びも容易であり、排水処理施設に併設し、実機(実際の排水処理プラントにおける活性汚泥処理装置)と同様の条件で処理して処理水を得ることにより、短時間にかつ簡便に排水処理条件を評価することができる。
携帯用排水処理評価装置の処理対象となる排水としては、一次処理水であることが好ましい。例えば、図1に示す、(1)石油系排水111aを油水分離装置113Aで処理した一次処理水、(2)石油系排水111aを油水分離装置113Aおよび凝集沈殿装置113Bで処理した一次処理水、(3)石油系排水111aを油水分離装置113Aおよび凝集沈殿装置113Bで処理した後、貯留タンク113Cで一旦貯留した一次処理水のいずれであってもよく、(2)石油系排水111aを油水分離装置113Aおよび凝集沈殿装置113Bで処理した一次処理水または(3)工業排水111aを油水分離装置113Aおよび凝集沈殿装置113Bで処理した後、貯留タンク113Cで一旦貯留した一次処理水であることが好ましい。
また、携帯用排水処理評価装置は、その装置構成上、活性汚泥処理槽に関連付けされた排出規制項目における影響を評価するものであり、排水も必ずしも一次処理されている必要がないことから、一次処理前の排水であってもよい。例えば、携帯用排水処理評価装置の処理対象となる排水としては、図1に示す例における、(4)石油系排水111または(5)バッファタンク112で一旦貯留した石油系排水111aであってもよい。
上記携帯用排水処理評価装置としては、排水が流入する内容量2〜10Lの活性汚泥処理槽と、当該活性汚泥処理槽で処理された活性汚泥処理水を固液分離して上澄液を処理水として排出するとともに固体沈殿物を含むスラリーを前記活性汚泥処理槽に返送する内容量1〜4Lの沈降槽とを有するとともに、前記沈降槽の槽内に、外縁部の少なくとも一部に柔軟性樹脂からなる拡幅部が設けられた攪拌羽根が配置され、当該外縁拡幅部が撹拌羽根の回転時に沈降槽の内壁に接触し得るように配置されているものが好ましい。
携帯用排水処理評価装置において、活性汚泥処理槽は、その内容量が、2〜10Lであるものであり、2〜8Lであるものが好ましく、2〜6Lであるものがより好ましい。
活性汚泥処理槽の内容量が上記範囲内にあることにより、携帯性を有しつつも、実機と同様の条件下における活性汚泥処理を省スペースで簡便に行うことができる。
携帯用排水処理評価装置を構成する活性汚泥処理槽の形態は特に制限されないが、通常その形態は概略箱形状である。
活性汚泥処理槽の形状が箱型である場合、その外形のサイズは、縦200〜260mm、横130〜200mm、高さ250〜400mm程度であることが好ましい。
活性汚泥処理槽のサイズが上記範囲内にあることにより、携帯性を有しつつも、実機と同様の条件下における活性汚泥処理を省スペースで簡便に行うことができる。
携帯用排水処理評価装置を構成する活性汚泥処理槽の壁面、底面、仕切り板等は、透明または半透明な樹脂板等により構成されることが好ましく、透明または半透明な樹脂板等により構成されることにより、内部の観察が容易になるとともに軽量化を容易に図ることができる。
図5は、携帯用排水処理評価装置を構成する活性汚泥処理槽10の形態例を示す概略図である。
図5に例示する活性汚泥処理槽10は、概略箱形状を有する槽内に仕切り板P1、P1を設けることにより、垂直方向上部から下部に向かって内壁が狭まるテーパー状の底部Bを有するとともに、活性汚泥処理槽2の底部から上部方向に酸素含有気体を流入させる流入ノズルNを有するものであることが好ましい。
上記流入ノズルNは、活性汚泥処理槽10の底部において、左右何れかの壁面近傍に設けられることが好ましい。
流入ノズルNから活性汚泥処理槽内に流入する酸素含有気体としては、酸素または空気を挙げることができる。
このように活性汚泥処理槽10が垂直方向上部から下部に向かって内壁が狭まるテーパー状の底部Bを有するとともに、活性汚泥処理槽10の底部から上部方向に空気を流入させる流入ノズルNを有することにより、流入ノズルNから流入した酸素含有気体が一旦上部方向に向かった後、再度底部B方向に巡回し、さらに上部方向に向かう渦状の循環流が生じ易くなり、活性汚泥処理槽内におけるエアレーションを容易に均一化することができる。
図5に例示するように、活性汚泥処理槽10は、概略箱形状を有する槽内にさらに仕切り板P2、P2を設けることにより、垂直方向下部から上部に向かって内壁が狭まるテーパー状の上部を有するものであってもよい。
このように活性汚泥処理槽が垂直方向下部から上部に向かって内壁が狭まるテーパー状の上部を有するものであることにより、排水面WSを活性汚泥処理槽2の仕切り板P2、P2に接する位置に制御したときに、上記渦状の循環流をさらに容易に生成することができる。
なお、活性汚泥処理槽2内は、通常その使用時に一定量の活性汚泥を含むことから、槽内を視認し難い状態にあるが、説明の便宜上、図5においては、活性汚泥槽2内が外部から視認可能な程度に透明な状態にあるとの前提で記載している(以下、同様である)。
携帯用排水処理評価装置を構成する活性汚泥処理槽10は、活性汚泥処理された活性汚泥処理水を(図示しない)沈降槽に排出する排出管を有し、当該排出管Tの取水口が活性汚泥処理槽10内に引き込まれるとともに活性汚泥処理水の水面WS近傍に位置するように上下移動可能に配置されているものが好ましい。
携帯用排水処理評価装置が、活性汚泥処理槽10で処理された活性汚泥処理水を(図示しない)沈降槽に排出するための排出管を有し、当該排出管Tの取水口が活性汚泥処理水の水面WS近傍に位置するように上下移動可能に配置されていることにより、活性汚泥処理槽10により活性汚泥処理された、活性汚泥の含有割が低い上澄液のみを活性汚泥処理水として引き続く沈降槽へ排出することができ、このように活性汚泥の含有割合が低い上澄液のみを活性汚泥処理水として沈降槽に排出することにより、沈降槽の負荷を容易に低減することができる。
携帯用排水処理評価装置において、上記排出管は、必ずしも活性汚泥処理槽10内に設けられている必要はない。
図6は、携帯用排水処理評価装置の具体的な形態例の全体図を説明する図である。
図6に示すように、携帯用排水処理評価装置EVは、排水Dが流入する活性汚泥処理槽10と、当該活性汚泥処理槽10で処理された活性汚泥処理水111cを固液分離して上澄液を処理水111dとして排出するとともに固体沈殿物を含むスラリー111eを活性汚泥処理槽2に返送する沈降槽12とを有しており、沈降槽12の槽内に、外縁部の少なくとも一部に柔軟性樹脂からなる拡幅部が設けられた攪拌羽根Wが配置され、当該拡幅部が撹拌羽根Wの回転時に沈降槽3の内壁に接触し得るように配置されている。
図6に例示する携帯用排水処理評価装置EVは、活性汚泥処理槽10とともに当該活性汚泥処理槽10と連通し活性汚泥処理槽10で処理された活性汚泥処理水を貯留する貯留室11をさらに有するとともに、当該貯留室11に貯留した活性汚泥処理水を沈降槽12に排出する排出管Tを有し、当該排出管Tの取水口が上記貯留室11内に引き込まれるとともに貯留した活性汚泥処理水の水面WS近傍に位置するように上下移動可能に配置されている。
携帯用排水処理評価装置において、貯留室Tの形態は特に制限されないが、通常その形態は概略箱形状である。
貯留室の形状が箱型である場合、その外形のサイズは、縦60〜70mm、横60〜70mm、高さ150〜180mm程度であることが好ましい。貯留室のサイズが上記範囲内にあることにより、携帯性を有しつつも、実機と同様の条件下における活性汚泥処理を省スペースで簡便に行うことができる。
携帯用排水処理評価装置を構成する貯留室の壁面、底面、仕切り板等も、透明または半透明な樹脂板等により構成されることが好ましく、透明または半透明な樹脂板等により構成されることにより、内部の観察が容易になるとともに軽量化を容易に図ることができる。
図6に示す例において、活性汚泥処理槽10および貯留室11間には、活性汚泥および処理水(活性汚泥処理水)が相互に流通可能な状態になるように(図示しない)貫通孔が設けられている。また、図6に示す例においても、排出管Tは、外管内に内管が同軸二重円筒状に収容された構造を有するとともに、(図示しない)調整つまみによって排出管Tの取水口の位置を上下させて活性汚泥処理水の水面WS近傍に位置し得るように設計されている。
図6に例示するように、携帯用排水処理評価装置が、活性汚泥処理槽10とともに貯留室11を有し、かかる貯留室11が活性汚泥処理槽10で処理された活性汚泥処理水を沈降槽12に排出するための排出管Tを内部に有し、当該排出管Tの取水口が活性汚泥処理水の水面WS近傍に位置するように上下移動可能に配置されていることにより、活性汚泥処理槽10内に排出管Tが直接設けられた場合に比較して、取水口内に取り込まれる活性汚泥処理水中に(未処理の)排水が混入する割合を効果的に低減しつつ、活性汚泥処理槽10により活性汚泥処理された、活性汚泥の含有割合が低い上澄液のみを活性汚泥処理水として引き続く沈降槽へ排出することができ、このように活性汚泥の含有割合が低い上澄液のみを活性汚泥処理水として沈降槽に排出することにより、沈降槽の負荷を容易に低減することができる。
携帯用排水処理評価装置は、活性汚泥処理槽で処理された活性汚泥処理水を受け入れ、固液分離して、上澄液を処理水として排出するとともに固体沈殿物を含むスラリーを活性汚泥処理槽に返送する内容量1〜4Lの沈降槽を有している。
沈降槽は、その内容量が、1〜4Lであるものであり、2〜4Lであるものが好ましく、2〜3Lであるものがより好ましい。
沈降槽の内容量が上記範囲内にあることにより、携帯性を有しつつも、実機と同様の条件下における活性汚泥処理を省スペースで簡便に行うことができる。
沈降槽の形態は特に制限されないが、通常その形態は概略円筒状または概略箱形状である。
活性汚泥処理槽の形状が円筒状である場合、その外形のサイズは、内径100〜160mm、高さ250〜400mm程度であることが好ましい。
沈降槽のサイズが上記範囲内にあることにより、携帯性を有しつつも、実機と同様の条件下における固液分離処理を省スペースで簡便に行うことができる。
沈降槽の壁面、底面、仕切り板等も、透明または半透明な樹脂板等により構成されることが好ましく、透明または半透明な樹脂板等により構成されることにより、内部の観察が容易になるとともに軽量化を容易に図ることができる。
図6に例示する沈降槽12は、概略円筒形状を有する槽内にテーパー状の仕切り板P3を設けることにより、垂直方向上部から下部に向かって内径が狭まるテーパー状の(逆円錐状の)底部を有しており、沈降槽12内の底部近傍には、撹拌羽根Wが配置されている。
図6に示す撹拌羽根Wの支持棒sの上部には、(図示しない)撹拌装置が配置され、支持棒sを介して所望の回転速度で撹拌羽根Wを回転させて、沈降槽3内を撹拌することができる。
上記撹拌羽根Wの形状は特に制限されず、図6や図7に示すように、プロペラ状のもの(撹拌プロペラ)であってもよいし、図8に示すように、板状のものであってもよい。
上記撹拌羽根Wの形状が板状である場合、撹拌羽根が配置される沈降槽12の垂直断面形状に対応した形状を有することが好ましく、例えば図6に例示するように沈降槽8の底部が先細りする逆円錐形状である場合には、(その垂直断面形状が三角形であるために)板状の撹拌羽根は、図8に示すように三角形状のものが好ましい。
沈降槽に配置される撹拌羽根は、外縁部の少なくとも一部に柔軟性樹脂からなる拡幅部が設けられ、当該拡幅部が撹拌羽根の回転時に沈降槽の内壁に接触し得るように配置されている。
上述したように、携帯用排水処理評価装置は、恒久的な設備である必要はなく一時的な設備であれば足り、また、海外等への運搬の利便性を考慮すると、排水処理施設に持ち運び可能な携帯性を有するものが求められる。
しかしながら、本発明者等が検討したところ、上述したように、排水処理設備においては、活性汚泥処理槽で生物処理した後、得られた活性汚泥処理水を沈降槽で固液分離して上澄み液を処理水として得るともに固形沈殿物(主として活性汚泥)を含むスラリーを活性汚泥処理槽に返送しており、活性汚泥処理設備を携帯可能な程度に小型化した場合、上記沈降槽から固形沈殿物を含むスラリーを返送する配管の径も小さくなって、係る配管の入口付近に固形沈殿物からなる凝集物層が形成され易くなり、一旦凝集物層が形成されると上方向に(厚さ方向に)次第に成長してしまい、活性汚泥が返送され難くなることが判明した。
これに対し、上記携帯用排水処理評価装置においては、撹拌羽根の外縁部に柔軟性樹脂からなる拡幅部が設けられたものであることにより、係る拡幅部が撹拌羽根の回転時に沈殿槽の内壁に接触して上記凝集物層を破壊、分散し、上方向への(厚さ方向への)成長を抑制し得ることから、凝集物層の形成を抑制しつつ実機と同様の条件下における排水処理を省スペースで簡便に行うことができる。
撹拌羽根の外縁部に設けられる拡幅部の形態は当該拡幅部が撹拌羽根の回転時に沈降槽の内壁に接触し得るものであれば特に制限されず、拡幅部の固定方法も、チューブ状の柔軟性樹脂を羽根に差し込み固定する方法であってもよいし、柔軟性樹脂を羽根に貼り付け固定する方法であってもよいし、撹拌羽根の製造時に一体成形してなるものであってもよい。
例えば、図7(a)に例示するように、プロペラ状の羽根の先端部に柔軟性樹脂からなるチューブ状の樹脂を差し込み固定することにより、撹拌羽根Wの外縁部を拡幅した拡幅部Rであってもよいし、さらに、図7(b)に示すように、プロペラ状の羽根の先端部に先端部を適宜切り出し加工した柔軟性樹脂からなるチューブ状の樹脂を差し込み固定することにより、撹拌羽根Wの外縁部を拡幅した拡幅部Rであってもよい。
また、例えば、図7に例示するように、板状の羽根Wの先端部に柔軟性樹脂を切り出した短冊状物を貼り付け固定することにより、撹拌羽根の外縁部を拡幅した拡幅部Rであってもよい。
本出願書類において、撹拌羽根の外縁部に設けられる拡幅部とは、撹拌羽根の回転時に沈降槽の内壁に接触し得る部分を意味する。通常、撹拌羽根は使用時に沈降槽の壁部に接触しないものが選択され配置されており、本発明に係る携帯用排水処理評価装置においても、撹拌羽根の本体(基体)部分は、沈降槽の内壁に接触することなく回転し、活性汚泥処理水を撹拌するが、撹拌羽根に設けた各幅部のみが撹拌羽根の回転時に沈降槽の内壁に接触する。
撹拌羽根は、通常、回転軸を中心にして左右対称の形状を有しているが、本発明に係る携帯用排水処理評価装置において、撹拌羽根の外縁部に拡幅部が設けられることにより、必ずしも上記対称形状を有さない。
また、本出願書類において、撹拌羽根の外縁部に設けられる拡幅部を構成する柔軟性樹脂とは、撹拌羽根が回転して沈降槽の内壁に接触した際に可撓性を有するものを意味し、特に限定されないが、例えば、ポリエチレン、エチレンプロピレンゴム等のポリオレフィン類、ブタジエンゴムやエチレンプロピレンゴム又はアクリルゴムに(メタ)アクリル系ポリマー鎖等がグラフトされたグラフトゴム、ウレタン系ゴム、熱可塑性ポリウレタン、アクリル系ゴム、アクリル系熱可塑性ポリマー、シロキサン系熱可塑性ポリマー、シリコン樹脂等から選ばれる一種以上が挙げられる。
図6に示す形態例のように、排水D、活性汚泥処理水111c、処理水111d、固体沈殿物を含むスラリー111e等を搬送し、排出する導管としては、塩化ビニル等からなるホースを使用すればよく、固体沈殿物を含むスラリー111eは、適宜ポンプ等を用いて活性汚泥処理槽10に返送される。
携帯用排水処理評価装置EVは、小型の活性汚泥処理槽10および小型の沈降槽12を必須とし、さらには撹拌装置やポンプ、ホース等の導管等の任意の付属品からなるものであるが、装置全体の小型化、軽量化を図りつつ、容易に組み立て、分解できるものであるので、例えば旅行用のスーツケース内に収容する等して容易に運搬し、使用することができる。
携帯用排水処理評価装置を使用する場合、実機と同様の活性汚泥を採用し、実機に対応する条件下で排水処理が行われる。
携帯用排水処理評価装置において、活性汚泥処理槽10対する排水Dの供給量は、5〜30mL/分間であることが好ましく、沈降槽12に対する活性汚泥処理水111cの供給量は、10〜60mL/分間であることが好ましく、固体沈殿物を含むスラリー111eの活性汚泥処理槽10に対する返送量は、5〜30mL/分間であることが好ましい。
沈降槽12から得られた処理水111dは、公知の方法により、例えば、生物化学的酸素要求量(Biochemical oxygen demand:BOD)、化学的酸素要求量(Chemical Oxygen Demand:COD)、全有機炭素(Total Organic Carbon:TOC)、全窒素濃度、全リン濃度、懸濁物濃度等が測定され、各種規制値を満たし得るか否かが評価される。
上記携帯用排水処理評価装置による評価の結果、評価対象となる排水処理プラントが設置された地域における規制値を満たさない項目が検出された場合は、本発明に係る運転条件診断方法により、対処方法として、運転条件の改善項目を導出するかまたは運転条件の改善の程度を算出する。
そして、上記導出された改善項目または改善の程度に基づいて、再度上記携帯用排水処理評価装置による評価を行って、全ての規制値を満たすまで繰り返し本発明に係る運転条件の診断方法を実施することもできる。
次に、本発明に係る運転条件診断装置について説明する。
本発明に係る運転条件診断装置は、排水を複数の排水処理装置を用いて処理する排水処理設備の運転条件診断装置であって、
前記複数の排水処理装置の仕様、前記排水処理設備の設置箇所における排出規制項目の排出規制値および前記排水処理設備から得られる排水の前記排出規制項目の測定値を含む既知情報の入力を受け付ける入力部と、
前記排出規制項目の測定値が前記排水処理設備の設置箇所における排出規制項目の排出規制値を下回る場合には、前記既知情報に基づいて前記排水処理設備における処理能力の余剰量を算出し、前記排出規制項目の測定値が前記排水処理設備の設置箇所における排出規制項目の排出規制値を上回る場合には、前記既知情報に基づいて前記排水処理設備における運転条件の改善項目または改善の程度を算出する演算部と、
前記演算部における算出結果を表示する表示部とを有することを特徴とするものである。
本発明に係る運転条件診断装置において、排水や、複数の排水処理装置、既知情報等に係る説明の詳細は、上述したとおりであり、また、入力部、演算部および表示部に係る説明や、演算処理方法および演算装置の説明の詳細および排出規制項目の測定値が携帯用排水処理評価装置によって得られたものである場合における携帯用排水処理評価装置およびその運転方法の説明の詳細等についても、上述したとおりである。
以下に実施例を示して本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれに制限されるものではない。
(実施例)
(1)携帯用排水処理評価装置を用いた排水処理
図6に示す装置構成を有する携帯用排水処理装置1を構成した。
図6に示すように、本実施例で用いた携帯用排水処理評価装置EVは、排水Dが流入する活性汚泥処理槽10(内容量が5Lで、外形が、縦23cm、横15cm、高さ30cmの箱型状のもの)と、当該活性汚泥処理槽10と連通し活性汚泥処理槽10で処理された活性汚泥処理水を貯留する貯留室11(内容量が0.5Lで、外形が、縦6cm、横6.5cm、高さ18cmの箱形状のもの)と、取水口が上記貯留室11内に引き込まれるとともに貯留した活性汚泥処理水の水面WS近傍に位置するように上下移動可能に配置される上記貯留室11に貯留した活性汚泥処理水111cを沈降槽に排出する排出管T(内径20mm)と、上記活性汚泥処理水111cを固液分離して上澄液を処理水111dとして排出するとともに固体沈殿物を含むスラリー111eを底部に配置した内径10mmの配管からポンプを用いて活性汚泥処理槽10に返送する沈降槽12(内容量が3Lで、内径16.5cm、高さ30cm)とを有している。
上記活性汚泥処理槽10、貯留室11および沈澱槽12は、厚さ4〜6mmの透明な樹脂板により構成され、外部から容易に視認し得る状態になっている。
上記沈降槽12内には、図7(b)に示す形態を有する、攪拌プロペラW(各翼の長さ約1cm)が配置され、同図に示すように、プロペラ状の複数枚の翼のうち、1枚の翼の先端部には先端部を切り出し加工した、内径10mmのチューブ状のシリコン樹脂を差し込み固定することにより(上記チューブ状のシリコン樹脂を差し込んだ後の翼の長さ約6cm)、撹拌羽根Wの外縁部を拡幅した拡幅部Rが形成され、当該拡幅部Rが攪拌プロペラWの回転時に沈降槽3の内壁に接触し得るように配置した。
上記携帯用排水処理装置EVにおいて、石油精製設備から排出される排水Dを、活性汚泥処理槽10に流入速度10ml/分間で流入させるとともに、貯留室4に貯留した活性汚泥処理水111cを流入速度34ml/分間で沈降槽12に流出させ、攪拌プロペラWを0.8〜1.0rpmで回転させながら当該沈降槽で固液分離して、上澄液を処理水111dとして流出速度10ml/分間で排出するとともに固体沈殿物を含むスラリー111eをポンプを用いて速度24ml/分間で活性汚泥処理槽2に返送する操作を12時間継続して行ったところ、実機と同様の排水処理を簡便に行い得ることが確認できた。
(2)既知情報の入手
診断対象となる排水処理設備(実機)を構成する複数の排水処理装置の仕様および当該排水処理設備の設置箇所における排出規制項目の排出規制値を確認するとともに、上記排出規制項目のうち、活性汚泥処理槽との関連性が高いCOD、窒素濃度およびリン濃度について規定の方法に基づいて実測値を求めた。
(3)運転条件診断
入力部、演算部および出力部を有する演算装置として、表計算ソフトを格納する市販のノート型パソコンを用い、当該パソコンにキーボードを用いて上記複数の排水処理装置の仕様、上記排水処理設備の設置箇所における排出規制項目の排出規制値および上記排水処理設備から得られる排水の排出規制項目の測定値を既知情報として入力した。
この場合、(2)で測定した実測値のうち、CODが排出規制項目の排出規制値を上回っていたことから、既知情報としてさらに要因情報を入力した。
この場合、図4に示すように、「排出規制項目」、すなわち排出規制を満たさない項目として予めパソコンのハードディスクに格納され、パソコン画面に表示された項目の中から「COD」をプルダウン形式で選択するとともに、「第一の要因情報」として予めパソコンのハードディスクに格納され、パソコン画面に表示された項目群のうち最も関連性が高い「活性汚泥処理槽の活性不良」をプルダウン形式により選択し、この場合、さらに「第二の要因情報」も選択し得ることから、第一の要因情報に関連付けされた「第二の要因情報」として予めパソコンのハードディスクに格納された(表1に示す)項目群から最も関連性の高い「pHが生物処理に適した範囲外」をプルダウン形式により選択することにより入力した。
そして、入力された第一の要因情報および第二の要因情報の組み合わせに係る情報に対応して予め定められ、パソコンのハードディスクに予め格納された改善項目が同ハードディスクに格納された処理プログラムに従って選択され、この場合、改善項目として「pH調整」がパソコン画面に出力された。
このように、排水処理現場において、迅速かつ簡便に、排水処理設備の運転状況を把握し運転条件の改善方法(対処方法)を提示することができた。
本発明によれば、排水処理現場において、迅速かつ簡便に、排水処理設備の運転状況を把握し運転条件が適当でない場合には対処方法を提示する排水処理設備の運転条件診断方法および排水処理設備の運転条件診断装置を提供することができる。
EV 携帯用排水処理評価装置
10 活性汚泥処理槽
11 貯留室
12 沈降槽
OP 演算装置
20 演算部
21 プロセッサ
22 メモリー
23 データベース
30 入力部
40 出力部
111 石油系排水
111a バッファタンク112からの流出水
111b 一次処理水
111c 活性汚泥処理水
111d 処理水
111e 固体沈殿物を含むスラリー
112 バッファタンク
113 一次処理手段
113A 油水分離装置
113B 凝集沈殿装置
113C 貯留タンク
D 排水
N 流入ノズル
WS 水面
B 底部
T 排出管
W 撹拌羽根
R 拡幅部
s 支持棒

Claims (13)

  1. 石油系排水を複数の排水処理装置を用いて処理する排水処理設備の運転条件診断方法であって、
    前記複数の排水処理装置の仕様、前記排水処理設備の設置箇所における排出規制項目の排出規制値および前記排水処理設備から得られる排水の前記排出規制項目の測定値を含む既知情報に基づいて、
    前記排水処理設備の運転状態を把握し、前記排出規制項目の測定値が前記排水処理設備の設置箇所における排出規制項目の排出規制値を上回らないように運転条件を決定する
    ことを特徴とする運転条件診断方法。
  2. 石油系排水を複数の排水処理装置を用いて処理する排水処理設備の運転条件診断方法であって、
    前記複数の排水処理装置の仕様、前記排水処理設備の設置箇所における排出規制項目の排出規制値および前記排水処理設備から得られる排水の前記排出規制項目の測定値を含む既知情報に基づいて、
    前記排出規制項目の測定値が前記排水処理設備の設置箇所における排出規制項目の排出規制値を下回る場合には、前記既知情報に基づいて前記排水処理設備における処理能力の余剰量を算出し、
    前記排出規制項目の測定値が前記排水処理設備の設置箇所における排出規制項目の排出規制値を上回る場合には、前記既知情報の組み合わせに対応して予め定められた運転条件の改善項目を導出するかまたは運転条件の改善の程度を算出する
    ことを特徴とする運転条件診断方法。
  3. 前記排水処理設備が、前記排水処理装置として、油水分離装置または凝集沈殿装置を含み、前記油水分離装置または凝集沈殿装置に予め関連付けされた前記排出規制項目が前記排水処理規制値を上回る場合において、
    前記既知情報に基づいて当該油水分離装置または凝集沈殿装置における運転条件の改善の程度を算出する
    請求項2に記載の運転条件診断方法。
  4. 前記排水処理設備が前記排水処理装置として活性汚泥処理装置を含むとともに、前記既知情報が前記排出処理規制値を満たさない要因情報群から選択された1以上の要因情報を含み、前記活性汚泥処理装置に予め関連付けされた前記排出規制項目が前記排水処理規制値を上回る場合において、
    前記既知情報の組み合わせに対応して予め定められた運転条件の改善項目を導出する
    請求項2または請求項3に記載の運転条件診断方法。
  5. 前記排水処理設備から得られる排水の前記排出規制項目の測定値が携帯用排水処理評価装置によって得られたものであって、
    前記携帯用排水処理評価装置は、 排水が流入する内容量2〜10Lの活性汚泥処理槽と、当該活性汚泥処理槽で処理された活性汚泥処理水を固液分離して上澄液を処理水として排出するとともに固体沈殿物を含むスラリーを前記活性汚泥処理槽に返送する内容量1〜4Lの沈殿槽とを有するとともに、
    前記沈殿槽の槽内に、外縁部の少なくとも一部に柔軟性樹脂からなる拡幅部が設けられた攪拌羽根が配置され、当該拡幅部が撹拌羽根の回転時に沈殿槽の内壁に接触し得るように配置されているものである
    請求項2〜請求項4のいずれかに記載の運転条件診断方法。
  6. 排水を複数の排水処理装置を用いて処理する排水処理設備の運転条件診断方法であって、
    少なくとも入力部、演算部および表示部を有する運転条件診断装置を用い、
    前記複数の排水処理装置の仕様、前記排水処理設備の設置箇所における排出規制項目の排出規制値および前記排水処理設備から得られる排水の前記排出規制項目の測定値を含む既知情報を入力部に入力し、
    前記演算部により、前記排出規制項目の測定値が前記排水処理設備の設置箇所における排出規制項目の排出規制値を下回る場合には、前記既知情報に基づいて前記排水処理設備における処理能力の余剰量を算出し、前記排出規制項目の測定値が前記排水処理設備の設置箇所における排出規制項目の排出規制値を上回る場合には、前記既知情報に基づいて前記排水処理設備における運転条件の改善項目または改善の程度を算出し、
    前記演算部における算出結果を表示部に表示させる
    ことを特徴とする運転条件診断方法。
  7. 前記排水処理設備が、前記排水処理装置として、油水分離装置または凝集沈殿装置を含み、
    前記演算部が、
    前記油水分離装置または凝集沈殿装置に予め関連付けされた前記排出規制項目が前記排水処理規制値を上回る場合において、
    前記既知情報に基づいて当該油水分離装置または凝集沈殿装置における運転条件の改善の程度を算出する
    請求項6に記載の運転条件診断方法。
  8. 前記排水処理設備が前記排水処理装置として活性汚泥処理装置を含むとともに、
    前記既知情報が前記排出処理規制値を満たさない要因情報群から予め選択された1以上の要因情報を含み、
    前記演算部が、
    前記活性汚泥処理装置に予め関連付けされた前記排出規制項目が前記排水処理規制値を上回る場合において、
    前記既知情報の組み合わせに対応して予め定められた運転条件の改善項目を導出する
    請求項6または請求項7に記載の運転条件診断方法。
  9. 前記排水処理設備から得られる排水の前記排出規制項目の測定値が携帯用排水処理評価装置によって得られたものであって、
    前記携帯用排水処理評価装置は、 排水が流入する内容量2〜10Lの活性汚泥処理槽と、当該活性汚泥処理槽で処理された活性汚泥処理水を固液分離して上澄液を処理水として排出するとともに固体沈殿物を含むスラリーを前記活性汚泥処理槽に返送する内容量1〜4Lの沈殿槽とを有するとともに、
    前記沈殿槽の槽内に、外縁部の少なくとも一部に柔軟性樹脂からなる拡幅部が設けられた攪拌羽根が配置され、当該拡幅部が撹拌羽根の回転時に沈殿槽の内壁に接触し得るように配置されているものである
    請求項6〜請求項8のいずれかに記載の運転条件診断方法。
  10. 排水を複数の排水処理装置を用いて処理する排水処理設備の運転条件診断装置であって、
    前記複数の排水処理装置の仕様、前記排水処理設備の設置箇所における排出規制項目の排出規制値および前記排水処理設備から得られる排水の前記排出規制項目の測定値を含む既知情報の入力を受け付ける入力部と、
    前記排出規制項目の測定値が前記排水処理設備の設置箇所における排出規制項目の排出規制値を下回る場合には、前記既知情報に基づいて前記排水処理設備における処理能力の余剰量を算出し、前記排出規制項目の測定値が前記排水処理設備の設置箇所における排出規制項目の排出規制値を上回る場合には、前記既知情報に基づいて前記排水処理設備における運転条件の改善項目または改善の程度を算出する演算部と、
    前記演算部における算出結果を表示する表示部と
    を有することを特徴とする運転条件診断装置。
  11. 前記排水処理設備が、前記排水処理装置として、油水分離装置または凝集沈殿装置を含み、
    前記演算部が、
    前記油水分離装置または凝集沈殿装置に予め関連付けされた前記排出規制項目が前記排水処理規制値を上回る場合において、
    前記既知情報に基づいて当該油水分離装置または凝集沈殿装置における運転条件の改善の程度を算出する
    請求項10に記載の運転条件診断装置。
  12. 前記排水処理設備が前記排水処理装置として活性汚泥処理装置を含むとともに、
    前記既知情報が前記排出処理規制値を満たさない要因情報群から予め選択された1以上の要因情報を含み、
    前記演算部が、
    前記活性汚泥処理装置に予め関連付けされた前記排出規制項目が前記排水処理規制値を上回る場合において、
    前記既知情報の組み合わせに対応して予め定められた運転条件の改善項目を算出する
    請求項10または請求項11に記載の運転条件診断装置。
  13. 前記排水処理設備から得られる排水の前記排出規制項目の測定値が携帯用排水処理評価装置によって得られたものであって、
    前記携帯用排水処理評価装置が、 排水が流入する内容量2〜10Lの活性汚泥処理槽と、当該活性汚泥処理槽で処理された活性汚泥処理水を固液分離して上澄液を処理水として排出するとともに固体沈殿物を含むスラリーを前記活性汚泥処理槽に返送する内容量1〜4Lの沈殿槽とを有するとともに、
    前記沈殿槽の槽内に、外縁部の少なくとも一部に柔軟性樹脂からなる拡幅部が設けられた攪拌羽根が配置され、当該拡幅部が撹拌羽根の回転時に沈殿槽の内壁に接触し得るように配置されている
    ものである請求項10〜請求項12のいずれかに記載の運転条件診断装置。
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