JP2019117685A - リチウムイオン電池の充放電システム、制御装置及び関連方法 - Google Patents

リチウムイオン電池の充放電システム、制御装置及び関連方法 Download PDF

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Abstract

【課題】従来のパルス充電方法がリチウムイオン電池の分極、リチウム析出及び低温充電特性を改善できるが、複雑なパルス発生装置は、システムのコスト、体積及び重量を増加させ、信頼性が低減する。【解決手段】本発明は、リチウムイオン電池の充放電システム、制御装置及び関連方法を開示し、それは、リチウムイオン電池の充放電の技術分野に関する。本発明の開示する技術的解決手段によれば、周波数変換トリガ発振充放電装置と前記リチウムイオン電池自体のインピーダンス特性で構成された発振回路により、リチウムイオン電池の充放電電流が発振電流になることにより、リチウムイオン電池又は電池パックの直流充放電を回避し、リチウムイオン電池の分極、リチウム析出をなくし、リチウムイオン電池のサービス寿命を延長し、リチウムイオン充電閾値電圧を高め、リチウムイオン電池の充電量を増加させ、電池の内部の温度上昇値を制御し、リチウムイオン電池の温度適用範囲を広げる。【選択図】図13

Description

本願は、2017年7月20日に出願された、名称が「リチウムイオン電池の充放電システム、制御装置及び関連方法」の中国特許出願第201710597855.0号の権益及び優先権を主張し、上記中国特許出願の内容は全て参照によってここに組み込まれる。
本発明は、電池の充放電の技術分野に関し、具体的には、リチウムイオン電池の充電、放電する方法、システム及びその製造方法、並びにリチウムイオン電池の充電、放電を調整制御する方法及び制御装置に関する。
リチウムイオン電池は、そのエネルギー密度が大きく、サイクル寿命が長く、環境にやさしいなどの優位性により、ますます注目を集めており、最初のデジタル技術応用の分野から電気自動車などの動力エネルギー貯蔵の分野まで普及し始めている。
しかしながら、リチウムイオン電池は、直流充放電の場合に、分極、リチウム析出などの現象が発生するため、充放電サイクル寿命が減少する恐れがある。また、北方の極寒地域では、充電効率が低く、電池の性能が不可逆的に減衰するが、南方の高温地域では、充放電を行うと、電池の温度が限界値を超えて、安全上の潜在的リスクを引き起こす恐れがある。リチウムイオン電池の動作温度の範囲を制御するために、一般的に、電池システムの内部に熱管理装置が設けられているが、電池システムの体積が大きくなり、システムのエネルギー密度が低下し、またシステムのコストも高くなり、安全係数が低下する。また、電池の外部からの加熱又は外部への放熱は、エネルギーを余分に消費する必要があり、電池の温度の不均衡も引き起こしやすく、電池の管理も困難になる。
従来のパルス充電方法がリチウムイオン電池の分極、リチウム析出及び低温充電特性を改善できるが、複雑なパルス発生装置は、システムのコスト、体積及び重量を増加させ、信頼性が低減し、今まで普及しにくい。
従来の技術に存在している上記問題に鑑みると、本発明の実施形態は、リチウムイオン電池の充放電システム、制御装置及び関連方法を提供する。
本発明では、用語「リチウムイオン電池」とは、リチウムイオン電池セル、リチウムイオン電池パックなどの、主にリチウムイオンが正極と負極の間に移動することにより動作する蓄電装置を意味する。
第1の形態によれば、本発明の実施形態は、リチウムイオン電池自体のインピーダンス特性で構成された発振回路により発振電流を発生させることと、リチウムイオン電池の状態パラメータに基づいて、前記発振電流を用いて前記リチウムイオン電池を充電することとを含むリチウムイオン電池を充電する方法を提供する。本発明の一つの実施形態では、リチウムイオン電池の状態パラメータ(例えば、温度、充電状態(State of Charge、SOC)、電圧、内部抵抗、サイズ、重量、タイプ、外見、構造、材料などを含む)に基づいて、少なくとも二種の発振電流を(例えば、交互に)用いて前記リチウムイオン電池を充電し、前記少なくとも二種の発振電流のうち少なくとも一種の発振電流の周波数は他の発振電流よりも高い。好ましくは、前記少なくとも二種の発振電流は少なくとも第1の発振電流と第2の発振電流を含み、第1の発振電流の周波数は第2の発振電流の周波数よりも高い。
好ましくは、リチウムイオン電池の温度及びSOCに基づいて、第1の発振電流と第2の発振電流を用いて前記リチウムイオン電池を充電することは、前記リチウムイオン電池の温度及びSOCに基づいて充電パラメータを決定することと、前記充電パラメータに基づいて、前記第1の発振電流と第2の発振電流を用いて前記リチウムイオン電池を充電することとを含むことができる。前記リチウムイオン電池の温度及びSOCに基づいて充電パラメータを決定することは、予め記憶された様々な温度及びSOCでの充電パラメータセットから、前記リチウムイオン電池の温度及びSOCに対応する充電パラメータを探し出すことを含むことができる。前記充電パラメータは、第2の発振電流の周波数範囲、第1の発振電流の持続時間及び充電電流振幅を含む。本発明の好ましい実施形態では、前記第1の発振電流の周波数は前記第2の発振電流の周波数範囲の上限以上である。
本発明の好ましい実施形態では、前記第2の発振電流の周波数範囲は、前記リチウムイオン電池の温度及びSOCに基づいて決定されるものである。具体的には、前記リチウムイオン電池の異なる温度及びSOCでの所定の周波数範囲(例えば、0Hz〜1000kHz、具体的には、0.01Hz〜100kHzなど)での電気化学インピーダンススペクトロスコピーに基づいて、SOCが第1の値(0〜100%のうちの任意の値、例えば、10%)である電気化学インピーダンススペクトロスコピーの曲線群において、横軸に平行で第1の温度(−70〜100℃のうちの任意の値、例えば、0℃)での電気化学インピーダンススペクトロスコピー曲線と縦軸の交点を通る直線と各異なる温度での電気化学インピーダンススペクトロスコピー曲線との低周波領域での交点に対応する周波数値が、該温度での前記第2の発振電流の周波数範囲の下限fcdになり、前記直線と電気化学インピーダンススペクトロスコピー曲線との高周波領域での交点が、前記第2の発振電流の周波数範囲の上限fになることにより、前記第2の発振電流の周波数範囲はfcd〜fになる。
本発明の一つの好ましい実施形態では、前記第1の発振電流の持続時間と前記第2の発振電流の周波数範囲の上限fは、T=n/fの関係を満たし、ここで、Tは前記第1の発振電流の持続時間を表し、nは0以上の整数である。
前記充電パラメータに基づいて、前記第1の発振電流と第2の発振電流を用いて前記リチウムイオン電池を充電することは、前記リチウムイオン電池の表面温度に基づいて前記第1の発振電流の持続時間を調整し、かつ前記充電電流振幅を増加させることと、前記リチウムイオン電池の表面温度が第1の温度よりも大きくなると、前記第1の発振電流の持続時間をそのまま保持し、前記充電電流振幅を増加させることと、前記リチウムイオン電池の端子電圧が充電電圧の上限に達すると、充電が終了するまで前記充電電流振幅を減少させることとを含む。
具体的には、前記リチウムイオン電池の表面温度に基づいて前記第1の発振電流の持続時間を調整することは、前記リチウムイオン電池の最低表面温度が第1の温度以上になると、T=n/fのnの値を0にすることと、前記リチウムイオン電池の最低表面温度が所定の温度(例えば、10℃)低下することに、T=n/fのnの値を1増加させることとを含む。
本発明の別の好ましい実施形態では、前記第1の発振電流と第2の発振電流を発生させる発振回路をトリガするための発振トリガ信号のパルス幅と前記第2の発振電流の周波数範囲の上限fは、T=k/fの関係を満たし、ここで、Tは前記発振トリガ信号のパルス幅を表し、kは0よりも大きく1以下の実数である。それでは、前記第1の発振電流の持続時間Tと前記発振トリガ信号のパルス幅Tは、T=nT/kの関係を満たし、ここで、nは0以上の整数である。
それでは、前記リチウムイオン電池の表面温度に基づいて前記第1の発振電流の持続時間を調整することは、前記発振トリガ信号を調整する(例えば、前記発振トリガ信号の個数を調整する)ことにより、前記第1の発振電流の持続時間を調整することを含む。
第2の形態によれば、本発明の実施形態は、リチウムイオン電池がそれ自体のインピーダンス特性で構成された発振回路により発振電流を発生させることと、リチウムイオン電池の状態パラメータに基づいて前記リチウムイオン電池を前記発振電流の形態で放電させ、即ちリチウムイオン電池の状態パラメータに基づいて負荷に前記発振電流を供給することとを含むリチウムイオン電池の放電方法を提供する。即ち、リチウムイオン電池の状態パラメータに基づいて、前記リチウムイオン電池を、それ自体のインピーダンス特性で構成された発振回路により、発振電流の形態で放電させる。本発明の一つの実施形態では、リチウムイオン電池の状態パラメータ(例えば、温度、SOC、電圧、内部抵抗、サイズ、重量、タイプ、外見、構造、材料などを含む)に基づいて、前記リチウムイオン電池を、少なくとも二種の発振電流、例えば、第1の発振電流と第2の発振電流の形態で(例えば、交互に)放電させ、前記少なくとも二種の発振電流のうち少なくとも一種の発振電流の周波数は他の発振電流よりも高く、例えば、第1の発振電流の周波数は第2の発振電流の周波数よりも高い。具体的には、好ましくは、リチウムイオン電池の温度及びSOCに基づいて前記リチウムイオン電池を第1の発振電流と第2の発振電流の形態で放電させることは、前記リチウムイオン電池の温度及びSOCに基づいて放電パラメータを決定することと、前記放電パラメータに基づいて前記リチウムイオン電池を第1の発振電流と第2の発振電流の形態で放電させることとを含む。
好ましくは、前記リチウムイオン電池の温度及びSOCに基づいて放電パラメータを決定することは、予め記憶された様々な温度及びSOCでの放電パラメータセットから、前記リチウムイオン電池の温度及びSOCに対応する放電パラメータを探し出すことを含む。前記放電パラメータは、第2の発振電流の周波数範囲及び第1の発振電流の持続時間を含む。好ましくは、前記第1の発振電流の周波数は前記第2の発振電流の周波数範囲の上限以上である。
本発明の好ましい実施形態では、前記第2の発振電流の周波数範囲は、前記リチウムイオン電池の温度及びSOCに基づいて決定されるものである。具体的には、前記リチウムイオン電池の温度及びSOCに基づいて第2の発振電流の周波数範囲を決定することは、前記リチウムイオン電池の異なる温度及びSOCでの所定の周波数範囲(例えば、0Hz〜1000kHz、具体的には、0.01Hz〜100kHzなど)での電気化学インピーダンススペクトロスコピーに基づいて、SOCが第2の値(0〜100%のうちの任意の値、例えば、90%)である電気化学インピーダンススペクトロスコピーの曲線群において、横軸に平行で第2の温度(−70〜100℃のうちの任意の値、例えば、−20℃)での電気化学インピーダンススペクトロスコピー曲線と縦軸の交点を通る直線と各異なる温度での電気化学インピーダンススペクトロスコピー曲線との低周波領域での交点に対応する周波数値が、該温度での前記第2の発振電流の周波数範囲の下限fddになり、SOCが第2の値よりも小さい第1の値(0〜100%で第2の値よりも小さい任意の値、例えば、10%)である電気化学インピーダンススペクトロスコピーの曲線群において、横軸に平行で第2の温度よりも大きい第1の温度(−70〜100℃で第2の温度よりも大きい任意の値、例えば、0℃)での電気化学インピーダンススペクトロスコピー曲線と縦軸の交点を通る直線と電気化学インピーダンススペクトロスコピー曲線との高周波領域での交点が、前記第2の発振電流の周波数範囲の上限fになることにより、前記第2の発振電流の周波数範囲がfdd〜fになることを含む。
前記第1の発振電流の持続時間と前記第2の発振電流の周波数範囲の上限fは、T=n/fの関係を満たし、ここで、Tは前記第1の発振電流の持続時間を表し、nは0以上の整数である。
前記放電パラメータに基づいて前記リチウムイオン電池を第1の発振電流と第2の発振電流の形態で放電させることは、前記リチウムイオン電池の表面温度に基づいて前記第1の発振電流の持続時間を調整することを含む。さらに、前記リチウムイオン電池の表面温度に基づいて前記第1の発振電流の持続時間を調整することは、前記リチウムイオン電池の最低表面温度が第1の温度(例えば、0℃)以上になると、T=n/fのnの値を0にし、前記リチウムイオン電池の最低表面温度が所定の温度(例えば、10℃)低下することに、T=n/fのnの値を1増加させることを含む。
本発明の別の好ましい実施形態では、前記第1の発振電流と第2の発振電流を発生させる発振回路をトリガするための発振トリガ信号のパルス幅と前記第2の発振電流の周波数範囲の上限fは、T=k/fの関係を満たし、ここで、Tは前記発振トリガ信号のパルス幅を表し、kは0よりも大きく1以下の実数である。それでは、前記第1の発振電流の持続時間Tと前記発振トリガ信号のパルス幅Tは、T=nT/kの関係を満たし、ここで、nは0以上の整数である。したがって、前記リチウムイオン電池の表面温度に基づいて前記第1の発振電流の持続時間を調整することは、前記発振トリガ信号を調整する(例えば、前記発振トリガ信号の個数を調整する)ことにより、前記第1の発振電流の持続時間を調整することを含むことができる。
第3の形態によれば、本発明の実施形態は、リチウムイオン電池の状態パラメータ、例えば、温度及びSOC、又は電圧、内部抵抗、サイズ、重量、タイプ、外見、構造、材料などを観測することと、観測された温度及びSOCに基づいてリチウムイオン電池の充電調整制御パラメータを決定することと、リチウムイオン電池自体のインピーダンス特性で構成された発振回路により発振電流を発生させることと、前記決定された充電調整制御パラメータに基づいて前記リチウムイオン電池に前記発振電流を供給し、例えば、少なくとも二種の発振電流、例えば第1の発振電流と第2の発振電流を交互に供給することとを含むリチウムイオン電池の充電過程を調整制御する方法を提供する。前記少なくとも二種の発振電流のうち少なくとも一種の発振電流の周波数は他の発振電流よりも高く、例えば、前記第1の発振電流の周波数は前記第2の発振電流の周波数よりも高い。例えば、前記充電調整制御パラメータは、第2の発振電流の周波数範囲、第1の発振電流の持続時間及び充電電流振幅を含むことができ、かつ前記第1の発振電流の周波数は前記第2の発振電流の周波数範囲の上限以上である。好ましくは、観測された温度及びSOCに基づいて充電調整制御パラメータを決定することは、予め記憶された様々な温度及びSOCでの充電調整制御パラメータセットから、前記観測された温度及びSOCに対応する充電調整制御パラメータを探し出すことを含む。
本発明の好ましい実施形態では、前記第2の発振電流の周波数範囲は、前記リチウムイオン電池の温度及びSOCに基づいて決定されるものである。好ましくは、前記リチウムイオン電池の温度及びSOCに基づいて第2の発振電流の周波数範囲を決定することは、前記リチウムイオン電池の異なる温度及びSOCでの所定の周波数範囲(例えば、0Hz〜1000kHz、具体的には、0.01Hz〜100kHz)での電気化学インピーダンススペクトロスコピーに基づいて、SOCが第1の値(0〜100%のうちの任意の値、例えば、10%)である電気化学インピーダンススペクトロスコピーの曲線群において、横軸に平行で第1の温度(−70〜100℃のうちの任意の値、例えば、0℃)での電気化学インピーダンススペクトロスコピー曲線と縦軸の交点を通る直線と各異なる温度での電気化学インピーダンススペクトロスコピー曲線との低周波領域での交点に対応する周波数値が、該温度での前記第2の発振電流の周波数範囲の下限fcdになり、前記直線と電気化学インピーダンススペクトロスコピー曲線との高周波領域での交点が、前記第2の発振電流の周波数範囲の上限fになることにより、前記第2の発振電流の周波数範囲がfcd〜fになることを含む。また、前記第1の発振電流の持続時間と前記第2の発振電流の周波数範囲の上限fは、T=n/fの関係を満たし、ここで、Tは前記第1の発振電流の持続時間を表し、nは0以上の整数である。
また、前記充電調整制御パラメータに基づいて前記リチウムイオン電池に第1の発振電流と第2の発振電流を供給することは、前記リチウムイオン電池の表面温度に基づいて前記第1の発振電流の持続時間を調整し、かつ前記充電電流振幅を増加させることと、前記リチウムイオン電池の表面温度が第1の温度、例えば0℃よりも大きくなると、前記第1の発振電流の持続時間をそのまま保持し、前記充電電流振幅を増加させることと、前記リチウムイオン電池の端子電圧が充電電圧の上限に達すると、充電が終了するまで前記充電電流振幅を減少させることとを含むことができる。好ましくは、前記リチウムイオン電池の表面温度に基づいて前記第1の発振電流の持続時間を調整することは、前記リチウムイオン電池の最低表面温度が第1の温度、例えば0℃以上になると、T=n/fのnの値を0にし、前記リチウムイオン電池の最低表面温度が所定の温度、例えば10℃低下することに、T=n/fのnの値を1増加させることを含む。
本発明の別の好ましい実施形態では、前記第1の発振電流と第2の発振電流を発生させる発振回路をトリガするための発振トリガ信号のパルス幅と前記第2の発振電流の周波数範囲の上限fは、T=k/fの関係を満たし、ここで、Tは前記発振トリガ信号のパルス幅を表し、kは0よりも大きく1以下の実数である。また、前記第1の発振電流の持続時間Tと前記発振トリガ信号のパルス幅Tは、T=nT/kの関係を満たし、ここで、nは0以上の整数である。したがって、前記リチウムイオン電池の表面温度に基づいて前記第1の発振電流の持続時間を調整することは、前記発振トリガ信号を調整することにより前記第1の発振電流の持続時間を調整することを含む。例えば、発振を連続してトリガするトリガ信号の個数を調整することにより、前記第1の発振電流の持続時間を調整する。
第4の形態によれば、本発明の実施形態は、前記リチウムイオン電池の状態パラメータ、例えば、温度、SOC、電圧、内部抵抗、サイズ、重量、タイプ、外見、構造、材料などのうちの一種又は複数種を観測することと、前記観測された温度及びSOCに基づいてリチウムイオン電池の放電調整制御パラメータを決定することと、リチウムイオン電池がそれ自体のインピーダンス特性で構成された発振回路により発振電流を発生させることと、前記放電調整制御パラメータに基づいて前記リチウムイオン電池を前記発振電流の形態で放電させ、例えば、少なくとも二種の発振電流(例えば、第1の発振電流と第2の発振電流)の形態で放電させることとを含むリチウムイオン電池の放電過程を調整制御する方法を提供する。即ち、リチウムイオン電池の状態パラメータに基づいて、前記リチウムイオン電池を、それ自体のインピーダンス特性で構成された発振回路により、発振電流の形態で放電させる。前記少なくとも二種の発振電流のうち少なくとも一種の発振電流の周波数は他の発振電流よりも高く、例えば、前記第1の発振電流の周波数は前記第2の発振電流の周波数よりも高い。前記放電調整制御パラメータは、第2の発振電流の周波数範囲及び第1の発振電流の持続時間を含むことができ、かつ前記第1の発振電流の周波数は前記第2の発振電流の周波数範囲の上限以上である。前記観測された温度及びSOCに基づいてリチウムイオン電池の放電調整制御パラメータを決定することは、予め記憶された様々な温度及びSOCでの放電調整制御パラメータセットから、前記観測された温度及びSOCに対応する放電調整制御パラメータを探し出すことを含むことができる。
好ましくは、前記第2の発振電流の周波数範囲は、前記リチウムイオン電池の温度及びSOCに基づいて決定されるものである。具体的には、前記リチウムイオン電池の温度及びSOCに基づいて第2の発振電流の周波数範囲を決定することは、前記リチウムイオン電池の異なる温度及びSOCでの所定の周波数範囲(0Hz〜1000kHz、例えば、0.01Hz〜100kHz)での電気化学インピーダンススペクトロスコピーに基づいて、SOCが第2の値(0〜100%のうちの任意の値、例えば、90%)である電気化学インピーダンススペクトロスコピーの曲線群において、横軸に平行で第2の温度(−70〜100℃のうちの任意の値、例えば、−20℃)での電気化学インピーダンススペクトロスコピー曲線と縦軸の交点を通る直線と各異なる温度での電気化学インピーダンススペクトロスコピー曲線との低周波領域での交点に対応する周波数値が、該温度での前記第2の発振電流の周波数範囲の下限fddになり、SOCが第1の値(0〜100%で第2の値よりも小さい任意の値、例えば、10%)である電気化学インピーダンススペクトロスコピー曲線群において、横軸に平行で第1の温度(−70〜100℃で第2の温度よりも大きい任意の値、例えば、0℃)での電気化学インピーダンススペクトロスコピー曲線と縦軸の交点を通る直線と電気化学インピーダンススペクトロスコピー曲線との高周波領域での交点が、前記第2の発振電流の周波数範囲の上限fになることにより、前記第2の発振電流の周波数範囲がfdd〜fになることを含むことができる。また、前記第1の発振電流の持続時間と前記第2の発振電流の周波数範囲の上限fは、T=n/fの関係を満たし、ここで、Tは前記第1の発振電流の持続時間を表し、nは0以上の整数である。
また、前記放電調整制御パラメータに基づいて前記リチウムイオン電池を第1の発振電流と第2の発振電流の形態で放電させることは、前記リチウムイオン電池の表面温度に基づいて前記第1の発振電流の持続時間を調整することを含む。具体的には、好ましくは、前記リチウムイオン電池の表面温度に基づいて前記第1の発振電流の持続時間を調整することは、前記リチウムイオン電池の最低表面温度が第1の温度、例えば0℃以上になると、T=n/fのnの値を0にし、前記リチウムイオン電池の最低表面温度が所定の温度、例えば、10℃低下することに、T=n/fのnの値を1増加させることを含む。
好ましくは、前記第1の発振電流と第2の発振電流を発生させる発振回路をトリガするための発振トリガ信号のパルス幅と前記第2の発振電流の周波数範囲の上限fは、T=k/fの関係を満たし、ここで、Tは前記発振トリガ信号のパルス幅を表し、kは0よりも大きく1以下の実数である。また、前記第1の発振電流の持続時間Tと前記発振トリガ信号のパルス幅Tは、T=nT/kの関係を満たし、ここで、nは0以上の整数である。したがって、前記リチウムイオン電池の表面温度に基づいて前記第1の発振電流の持続時間を調整することは、前記発振トリガ信号を調整する(例えば、前記発振トリガ信号の個数を調整する)ことにより、前記第1の発振電流の持続時間を調整することを含むことができる。
第5の形態によれば、本発明の実施形態は、第1の充電装置と、第1の充電装置とリチウムイオン電池との間に接続された周波数変換トリガ発振充電装置とを含むリチウムイオン電池の充電システムを提供する。前記周波数変換トリガ発振充電装置は、前記リチウムイオン電池自体のインピーダンス特性で発振回路を構成することにより、該発振回路で発生した発振電流を用いて、前記リチウムイオン電池を充電する。例えば、前記周波数変換トリガ発振充電装置は、少なくとも二種の発振電流、例えば第1の発振電流と第2の発振電流を用いて、前記リチウムイオン電池を充電し、前記少なくとも二種のうち少なくとも一種の発振電流の周波数は他の発振電流よりも高く、例えば、第1の発振電流の周波数は第2の発振電流の周波数よりも高い。
本発明の一つの好ましい実施形態では、前記周波数変換トリガ発振充電装置は、前記第1の充電装置と並列に接続されたエネルギー貯蔵環流手段と、前記リチウムイオン電池と並列に接続されて前記発振回路を形成する発振手段と、前記エネルギー貯蔵環流手段と発振手段との間に接続された発振フリップフロップとを含む。前記発振フリップフロップは、前記発振回路をトリガして前記発振電流を発生させ、例えば、少なくとも前記第1の発振電流と第2の発振電流を含む少なくとも二種の発振電流を発生させる。
本発明の別の好ましい実施形態では、前記周波数変換トリガ発振充電装置は、前記第1の充電装置と並列に接続されたエネルギー貯蔵環流手段と、前記エネルギー貯蔵環流手段と直列に接続された発振手段と、前記発振手段と並列に接続された発振フリップフロップとを含む。前記直列に接続されたエネルギー貯蔵環流手段と発振手段は、前記リチウムイオン電池と直列に接続されて、前記発振回路を形成し、前記発振フリップフロップは、前記発振回路をトリガして前記発振電流を発生させ、例えば、少なくとも前記第1の発振電流と第2の発振電流を含む少なくとも二種の発振電流を発生させる。
さらに、前記システムは、前記リチウムイオン電池の状態パラメータ(例えば、温度、SOC、内部抵抗、電圧、サイズ、重量、タイプ、外見、構造、材料などのうちの一種又は複数種)に基づいて、前記リチウムイオン電池に少なくとも二種の発振電流、例えば、第1の発振電流と第2の発振電流を供給するように前記周波数変換トリガ発振充電装置を制御する制御装置をさらに含む。
好ましくは、前記制御装置が、前記リチウムイオン電池の温度及びSOCに基づいて、前記リチウムイオン電池に第1の発振電流と第2の発振電流を供給するように前記周波数変換トリガ発振充電装置を制御することは、前記制御装置が前記リチウムイオン電池の温度及びSOCに基づいて充電パラメータを決定することと、前記充電パラメータに基づいて前記リチウムイオン電池に前記第1の発振電流と第2の発振電流を供給することとを含む。前記制御装置が前記リチウムイオン電池の温度及びSOCに基づいて充電パラメータを決定することは、予め記憶された様々な温度及びSOCでの充電パラメータセットから、前記リチウムイオン電池の温度及びSOCに対応する充電パラメータを探し出すことを含むことができる。また、前記充電パラメータは、第2の発振電流の周波数範囲、第1の発振電流の持続時間及び充電電流振幅を含む。前記第1の発振電流の周波数は、前記第2の発振電流の周波数範囲の上限以上である。
好ましくは、前記第2の発振電流の周波数範囲は、前記リチウムイオン電池の温度及びSOCに基づいて決定されるものである。具体的には、前記リチウムイオン電池の温度及びSOCに基づいて第2の発振電流の周波数範囲を決定することは、前記リチウムイオン電池の異なる温度及びSOCでの所定の周波数範囲(例えば、0Hz〜1000kHz、具体的には、0.01Hz〜100kHz)での電気化学インピーダンススペクトロスコピーに基づいて、SOCが第1の値(0〜100%から選択でき、例えば、10%)である電気化学インピーダンススペクトロスコピーの曲線群において、横軸に平行で第1の温度(−70〜100℃から選択でき、例えば、0℃)での電気化学インピーダンススペクトロスコピー曲線と縦軸の交点を通る直線と各異なる温度での電気化学インピーダンススペクトロスコピー曲線との低周波領域での交点に対応する周波数値が、該温度での前記第2の発振電流の周波数範囲の下限fcdになり、前記直線と電気化学インピーダンススペクトロスコピー曲線との高周波領域での交点が、前記第2の発振電流の周波数範囲の上限fになり、前記第2の発振電流の周波数範囲がfcd〜fになることを含むことができる。また、前記第1の発振電流の持続時間と前記第2の発振電流の周波数範囲の上限fは、T=n/fの関係を満たし、ここで、Tは前記第1の発振電流の持続時間を表し、nは0以上の整数である。
また、前記制御装置が、前記充電パラメータに基づいて、前記リチウムイオン電池に第1の発振電流と第2の発振電流を供給するように前記周波数変換トリガ発振充電装置を制御することは、前記リチウムイオン電池の表面温度に基づいて前記第1の発振電流の持続時間を調整し、かつ前記充電電流振幅を増加させることと、前記リチウムイオン電池の表面温度が第1の温度、例えば0℃よりも大きくなると、前記第1の発振電流の持続時間をそのまま保持し、前記充電電流振幅を増加させることと、前記リチウムイオン電池の端子電圧が充電電圧の上限に達すると、充電が終了するまで前記充電電流振幅を減少させることとを含むことができる。
好ましくは、前記制御装置が前記リチウムイオン電池の表面温度に基づいて前記第1の発振電流の持続時間を調整することは、前記リチウムイオン電池の最低表面温度が第1の温度、例えば0℃以上になると、T=n/fのnの値を0にし、前記リチウムイオン電池の最低表面温度が所定の温度、例えば、10℃低下することに、T=n/fのnの値を1増加させることを含む。
好ましくは、前記発振フリップフロップの発振トリガ信号のパルス幅と前記第2の発振電流の周波数範囲の上限fは、T=k/fの関係を満たし、ここで、Tは前記発振トリガ信号のパルス幅を表し、kは0よりも大きく1以下の実数である。また、前記第1の発振電流の持続時間Tと前記発振トリガ信号のパルス幅Tは、T=nT/kの関係を満たし、ここで、nは0以上の整数である。したがって、前記制御装置が前記リチウムイオン電池の表面温度に基づいて前記第1の発振電流の持続時間を調整することは、前記発振トリガ信号を調整する(例えば、前記発振トリガ信号の個数を調整する)ことにより、前記第1の発振電流の持続時間を調整することを含むことができる。
第6の形態によれば、本発明の実施形態は、負荷とリチウムイオン電池との間に接続された周波数変換トリガ発振放電装置を含むリチウムイオン電池の放電システムを提供する。前記周波数変換トリガ発振放電装置は、リチウムイオン電池自体のインピーダンス特性で発振回路を構成することにより、前記リチウムイオン電池を、該発振回路で発生した発振電流の形態で放電させ、例えば、前記周波数変換トリガ発振放電装置は、前記リチウムイオン電池を、少なくとも二種の発振電流の形態で放電させ、前記少なくとも二種の発振電流のうち少なくとも一種の発振電流の周波数は他の発振電流よりも高い。
本発明の一つの好ましい実施形態では、前記周波数変換トリガ発振放電装置は、前記負荷と並列に接続されたエネルギー貯蔵環流手段と、前記リチウムイオン電池と並列に接続されて前記発振回路を形成する発振手段と、前記エネルギー貯蔵環流手段と発振手段との間に接続された発振フリップフロップとを含む。前記発振フリップフロップは、前記発振回路をトリガして前記発振電流を発生させ、例えば、前記少なくとも二種の発振電流を発生させる。
本発明の別の好ましい実施形態では、前記周波数変換トリガ発振放電装置は、負荷と並列に接続されたエネルギー貯蔵環流手段と、前記エネルギー貯蔵環流手段と直列に接続された発振手段と、前記発振手段と並列に接続された発振フリップフロップとを含む。前記直列に接続されたエネルギー貯蔵環流手段と発振手段は、前記リチウムイオン電池と直列に接続されて、前記発振回路を形成し、前記発振フリップフロップは、前記発振回路をトリガして前記発振電流を発生させ、例えば、前記少なくとも二種の発振電流を発生させる。
さらに、前記システムは、前記リチウムイオン電池の温度及びSOCに基づいて、前記リチウムイオン電池を前記少なくとも二種の発振電流の形態で放電させるように前記周波数変換トリガ発振放電装置を制御する制御装置をさらに含み、前記少なくとも二種の発振電流は少なくとも第1の発振電流と第2の発振電流を含み、前記第1の発振電流の周波数が前記第2の発振電流の周波数よりも高い。前記制御装置が、前記リチウムイオン電池の温度及びSOCに基づいて、前記リチウムイオン電池を前記少なくとも二種の発振電流の形態で放電させるように前記周波数変換トリガ発振放電装置を制御することは、前記制御装置が前記リチウムイオン電池の温度及びSOCに基づいて放電パラメータを決定することと、前記放電パラメータに基づいて前記リチウムイオン電池を第1の発振電流と第2の発振電流の形態で放電させることとを含むことができる。好ましくは、前記制御装置が前記リチウムイオン電池の温度及びSOCに基づいて放電パラメータを決定することは、予め記憶された様々な温度及びSOCでの放電パラメータセットから、前記リチウムイオン電池の温度及びSOCに対応する放電パラメータを探し出すことを含む。前記放電パラメータは、第2の発振電流の周波数範囲及び第1の発振電流の持続時間を含むことができる。また、前記第1の発振電流の周波数は前記第2の発振電流の周波数範囲の上限以上である。
好ましくは、前記第2の発振電流の周波数範囲は、前記リチウムイオン電池の温度及びSOCに基づいて決定されるものである。具体的には、前記リチウムイオン電池の温度及びSOCに基づいて第2の発振電流の周波数範囲を決定することは、前記リチウムイオン電池の異なる温度及びSOCでの所定の周波数範囲(0Hz〜1000kHz、例えば、0.01Hz〜100kHz)での電気化学インピーダンススペクトロスコピーに基づいて、SOCが第2の値(0〜100%のうちの任意の値、例えば、90%)である電気化学インピーダンススペクトロスコピーの曲線群において、横軸に平行で第2の温度(−70〜100℃のうちの任意の値、例えば、−20℃)での電気化学インピーダンススペクトロスコピー曲線と縦軸の交点を通る直線と各異なる温度での電気化学インピーダンススペクトロスコピー曲線との低周波領域での交点に対応する周波数値が、該温度での前記第2の発振電流の周波数範囲の下限fddになり、SOCが第1の値(0〜100%で第2の値よりも小さい任意の値、例えば、10%)である電気化学インピーダンススペクトロスコピーの曲線群において、横軸に平行で第1の温度(−70〜100℃で第2の温度よりも大きい任意の値、例えば、0℃)での電気化学インピーダンススペクトロスコピー曲線と縦軸の交点を通る直線と電気化学インピーダンススペクトロスコピー曲線との高周波領域での交点が、前記第2の発振電流の周波数範囲の上限fになることにより、前記第2の発振電流の周波数範囲がfdd〜fになることを含むことができる。また、前記第1の発振電流の持続時間と前記第2の発振電流の周波数範囲の上限fは、T=n/fの関係を満たし、ここで、Tは前記第1の発振電流の持続時間を表し、nは0以上の整数である。また、前記制御装置が前記放電パラメータに基づいて、前記リチウムイオン電池を第1の発振電流と第2の発振電流の形態で放電させるように前記周波数変換トリガ発振放電装置を制御することは、前記リチウムイオン電池の表面温度に基づいて前記第1の発振電流の持続時間を調整し、具体的には、前記リチウムイオン電池の最低表面温度が第1の温度、例えば0℃以上になると、T=n/fのnの値を0にし、前記リチウムイオン電池の最低表面温度が所定の温度、例えば、10℃低下することに、T=n/fのnの値を1増加させることを含む。
好ましくは、前記発振フリップフロップの発振トリガ信号のパルス幅と前記第2の発振電流の周波数範囲の上限fは、T=k/fの関係を満たし、ここで、Tは前記発振トリガ信号のパルス幅を表し、kは0よりも大きく1以下の実数である。また、前記第1の発振電流の持続時間Tと前記発振トリガ信号のパルス幅Tは、T=nT/kの関係を満たし、ここで、nは0以上の整数である。したがって、前記制御装置が前記リチウムイオン電池の表面温度に基づいて前記第1の発振電流の持続時間を調整することは、前記発振トリガ信号を調整する(例えば、前記発振トリガ信号の個数を調整する)ことにより、前記第1の発振電流の持続時間を調整することを含むことができる。
第7の形態によれば、本発明の実施形態は、コンピュータ可読命令(又はプログラム)及びデータが記憶されたメモリと、前記コンピュータ可読命令(又はプログラム)を実行することにより第3の形態に記載の方法の一部又は全部の動作(又は処理又はステップ)を実行するプロセッサとを含むリチウムイオン電池の充電調整制御のための制御装置を提供する。
第8の形態によれば、本発明の実施形態は、コンピュータ可読命令(又はプログラム)及びデータが記憶されたメモリと、前記コンピュータ可読命令(又はプログラム)を実行することにより第4の形態に記載の方法の一部又は全部の動作(又は処理又はステップ)を実行するプロセッサとを含むリチウムイオン電池の放電調整制御のための制御装置を提供する。
第9の形態によれば、本発明の実施形態は、第1の充電装置を提供することと、リチウムイオン電池を提供することと、前記第1の充電装置と前記リチウムイオン電池との間に周波数変換トリガ発振充電装置を設けることとを含むリチウムイオン電池充電システムの製造方法を提供する。前記周波数変換トリガ発振充電装置は、前記リチウムイオン電池のインピーダンス特性で発振回路を構成することにより、発振電流を発生させ、前記周波数変換トリガ発振充電装置は、前記発振電流を用いて前記リチウムイオン電池を充電し、例えば、前記周波数変換トリガ発振充電装置は、前記少なくとも二種の発振電流を用いて前記リチウムイオン電池を充電し、前記少なくとも二種の発振電流のうち少なくとも一種の発振電流の周波数は他の発振電流よりも高い。
本発明の一つの好ましい実施形態では、前記第1の充電装置と前記リチウムイオン電池との間に周波数変換トリガ発振充電装置を設けることは、エネルギー貯蔵環流手段を提供し、前記エネルギー貯蔵環流手段を前記第1の充電装置と並列に接続することと、発振手段を提供し、該発振手段を前記リチウムイオン電池と並列に接続して前記発振回路を形成することと、発振フリップフロップを提供し、前記発振フリップフロップを前記エネルギー貯蔵環流手段と発振手段との間に接続することとを含む。前記発振フリップフロップは、前記発振電流を発生させるように前記発振回路をトリガする。
本発明の別の好ましい実施形態では、前記第1の充電装置と前記リチウムイオン電池との間に周波数変換トリガ発振充電装置を設けることは、エネルギー貯蔵環流手段を提供し、前記エネルギー貯蔵環流手段を前記第1の充電装置と並列に接続することと、前記エネルギー貯蔵環流手段と直列に接続された発振手段を提供し、前記直列に接続されたエネルギー貯蔵環流手段と発振手段を前記リチウムイオン電池と直列に接続して前記発振回路を形成することと、発振フリップフロップを提供し、前記発振フリップフロップを前記発振手段と並列に接続することとを含む。前記発振フリップフロップは、前記発振電流を発生させるように前記発振回路をトリガする。
さらに、前記方法は、前記リチウムイオン電池の状態パラメータに基づいて、前記リチウムイオン電池に前記発振電流を供給するように前記周波数変換トリガ発振充電装置を制御する制御装置を提供することをさらに含むことができ、前記制御方法は上記調整制御方法と同じであり、ここで繰り返し説明しない。
第10の形態によれば、本発明の実施形態は、リチウムイオン電池を提供することと、負荷と前記リチウムイオン電池との間に周波数変換トリガ発振放電装置を設けることとを含むリチウムイオン電池放電システムの製造方法を提供する。前記周波数変換トリガ発振放電装置は、前記リチウムイオン電池のインピーダンス特性で発振回路を構成することにより、発振電流を発生させ、前記周波数変換トリガ発振放電装置は、前記リチウムイオン電池を前記発振電流の形態で放電させ、例えば、前記周波数変換トリガ発振放電装置は、前記リチウムイオン電池を前記少なくとも二種の発振電流の形態で放電させ、前記少なくとも二種の発振電流のうち少なくとも一種の発振電流の周波数は他の発振電流よりも高い。
本発明の一つの好ましい実施形態では、負荷と前記リチウムイオン電池との間に周波数変換トリガ発振放電装置を設けることは、エネルギー貯蔵環流手段を提供し、前記エネルギー貯蔵環流手段を前記負荷と並列に接続することと、発振手段を提供し、該発振手段を前記リチウムイオン電池と並列に接続して前記発振回路を形成することと、発振フリップフロップを提供し、前記発振フリップフロップを前記エネルギー貯蔵環流手段と発振手段との間に接続することとを含む。前記発振フリップフロップは、前記発振電流を発生させるように前記発振回路をトリガする。
本発明の別の好ましい実施形態では、負荷と前記リチウムイオン電池との間に周波数変換トリガ発振放電装置を設けることは、エネルギー貯蔵環流手段を提供し、前記エネルギー貯蔵環流手段を負荷と並列に接続することと、前記エネルギー貯蔵環流手段と直列に接続された発振手段を提供し、前記直列に接続されたエネルギー貯蔵環流手段と発振手段を前記リチウムイオン電池と直列に接続して前記発振回路を形成することと、発振フリップフロップを提供し、前記発振フリップフロップを前記発振手段と並列に接続することとを含む。前記発振フリップフロップは、前記発振電流を発生させるように前記発振回路をトリガする。
さらに、前記方法は、前記リチウムイオン電池の状態パラメータに基づいて、前記リチウムイオン電池を前記発振電流の形態で放電させるように前記周波数変換トリガ発振放電装置を制御する制御装置を提供することをさらに含むことができ、前記制御方法は上記調整制御方法と同じであり、ここで繰り返し説明しない。
本発明の上記各形態の様々な異なる実施形態によれば、リチウムイオン電池(電池セル及び電池パックを含む)の充電、放電過程では、従来の充電装置/負荷側の充電、放電電流が直流電流であり、リチウムイオン電池が発振電流で充電、放電を行うことにより、リチウムイオン電池の直流充電、放電を回避し、リチウムイオン電池の分極、リチウム析出をなくし、リチウムイオン電池のサービス寿命を延長し、リチウムイオン充電閾値電圧を高め、リチウムイオン電池の充電量を増加させ、周波数のより高い別の発振電流でリチウムイオン電池の内部加熱を行い、電池の内部の温度上昇値を制御し、リチウムイオン電池の温度適用範囲を広げる。
以下、本発明の実施形態の各形態、特徴、利点などについて、図面を参照しながら具体的に説明する。以下で図面を参照しながら具体的に説明することにより、本発明の上記形態、特徴、利点などはより明らかになる。
本発明の各実施形態の技術的解決手段をより明らかに説明するために、以下、実施形態の記載に必要な図面について簡単に紹介し、明らかに、以下の記載での図面は、本発明のいくつかの実施形態に過ぎず、当業者にとって、創造的労働をすることなく、これらの図面から他の図面を得ることもできる。
本発明の実施例1に係るリチウムイオン電池の充電システムのブロック図である。 本発明の実施例2に係るリチウムイオン電池の充電システムのブロック図である。 本発明の実施例3に係るリチウムイオン電池の充電システムのブロック図である。 本発明の実施形態に係るリチウムイオン電池の充電システムにおける発振フリップフロップの異なる接続方法を示す。 本発明の実施形態に係るリチウムイオン電池の充電システムにおける発振フリップフロップの異なる接続方法を示す。 本発明の実施例4に係るリチウムイオン電池の充電システムのブロック図である。 本発明の実施形態に係るリチウムイオン電池のSOC=10%の電気化学インピーダンススペクトロスコピー曲線を示す。 本発明の実施例5に係るリチウムイオン電池の放電システムのブロック図である。 本発明の実施例6に係るリチウムイオン電池の放電システムのブロック図である。 本発明の実施例7に係るリチウムイオン電池の放電システムのブロック図である。 本発明の実施形態に係るリチウムイオン電池の放電システムにおける発振フリップフロップの異なる接続方法を示す。 本発明の実施形態に係るリチウムイオン電池の放電システムにおける発振フリップフロップの異なる接続方法を示す。 本発明の実施例8に係るリチウムイオン電池の放電システムのブロック図である。 本発明の実施形態に係るリチウムイオン電池のSOC=90%の電気化学インピーダンススペクトロスコピー曲線を示す。 本発明の実施例9に係るリチウムイオン電池の充放電システムのブロック図である。 本発明の実施形態に係るリチウムイオン電池の充放電システムにおける発振フリップフロップの異なる接続方法を示す。 本発明の実施形態に係るリチウムイオン電池の充放電システムにおける発振フリップフロップの異なる接続方法を示す。 本発明の実施形態に係るリチウムイオン電池の充放電システムにおける発振フリップフロップの異なる接続方法を示す。 本発明の実施形態におけるリチウムイオン電池の固有インピーダンス特性の概略図である。 本発明の実施形態におけるリチウムイオン電池の固有インピーダンス特性を含有する周波数変換トリガ発振充放電回路の概略図である。 本発明の実施形態におけるリチウムイオン電池の固有インピーダンス特性を含有する周波数変換トリガ発振充放電回路の概略図である。 本発明の実施形態におけるリチウムイオン電池の異なる温度でのインピーダンススペクトロスコピーの概略図である。 本発明の実施形態に係るリチウムイオン電池の充放電のための発振回路を示す。 本発明の実施形態におけるトリガ発振を制御するタイミングの概略図である。 本発明の実施形態における中間周波双方向発振電流と高周波発振電流の波形の概略図である。 本発明の実施形態におけるリチウムイオン電池の充電過程を調整制御する方法の概略流れ図である。 本発明の実施形態におけるリチウムイオン電池の放電過程を調整制御する方法の概略流れ図である。 本発明の実施例10に従ってリチウムイオン電池の中間周波双方向発振充電電流の周波数範囲の下限を決定する概略流れ図である。 本発明の実施例10に従ってリチウムイオン電池の中間周波双方向発振放電電流の周波数範囲の下限を決定する概略流れ図である。 本発明の実施例10に従ってリチウムイオン電池の中間周波双方向発振充放電電流の周波数範囲の上限を決定する概略流れ図である。 応用例1における三元系リチウムイオン電池の25℃の温度環境及び周波数範囲0.01Hz〜100kHzでの電気化学インピーダンススペクトロスコピーを示す。 応用例1における三元系リチウムイオン電池の0℃の温度環境及び周波数範囲0.01Hz〜100kHzでの電気化学インピーダンススペクトロスコピーを示す。 応用例1における三元系リチウムイオン電池の−10℃の温度環境及び周波数範囲0.01Hz〜100kHzでの電気化学インピーダンススペクトロスコピーを示す。 応用例1における三元系リチウムイオン電池の−25℃の温度環境及び周波数範囲0.01Hz〜100kHzでの電気化学インピーダンススペクトロスコピーを示す。 応用例1における三元系リチウムイオン電池の−10℃の温度環境での中間周波双方向発振電流と高周波発振電流の周波数範囲を示す。 応用例1における三元系リチウムイオン電池の−25℃の温度環境での中間周波双方向発振電流と高周波発振電流の周波数範囲を示す。 応用例1における実施例3に従って構築された周波数変換トリガ発振充電回路を示す。 図28の分流器を通過する電流の波形を示す。 応用例1における充電過程の温度上昇過程を示す。 応用例2における本発明の実施形態に係る発振充電/直流放電回路を示す。 応用例2における比較用の従来の直流充電/直流放電回路を示す。 応用例2における中間周波双方向発振正方向電流振幅、反方向電流振幅、トリガパルス幅を示す。 応用例2における中間周波双方向発振充電サイクルを示す。 応用例2における発振充電と従来の充電のサイクル回数の比較を示す。 応用例2における発振充電と従来の充電の温度上昇値の比較を示す。 応用例3における本発明の実施形態に係る直流充電/発振放電回路を示す。 応用例3における比較用の従来の直流充電/直流放電回路を示す。 応用例3における発振放電と直流放電のサイクル回数の比較を示す。 応用例3における発振放電と直流放電の温度制御の比較を示す。
本発明の各実施形態によれば、本発明のリチウムイオン電池の充放電システム、制御装置及び関連方法では、リチウムイオン電池自体のインピーダンス特性で構成された発振回路により発振電流を発生させ、リチウムイオン電池の状態パラメータに基づいて、前記発振電流を用いて前記リチウムイオン電池を充電する。例えば、リチウムイオン電池の状態パラメータに基づいて、少なくとも二種の発振電流を用いて前記リチウムイオン電池を充電し、前記少なくとも二種の発振電流のうち少なくとも一種の発振電流の周波数は他の発振電流よりも高い。以下、第1の発振電流と第2の発振電流を例にして本発明の技術的解決手段を説明し、当業者であれば、本明細書で使用される単語「第1の」、「第2の」は二種の発振電流を区別することを意図し、発振電流の数を制限することを意図するものではないと理解すべきである。また、リチウムイオン電池の状態パラメータも、後述する温度及びSOCに制限されるものではなく、電圧、内部抵抗などであってもよく、サイズ、重量、タイプ、外見、構造、材料などであってもよい。
本発明の明細書及び特許請求の範囲並びに上記図面に記述されるいくつかの方法には、一定の順に記述される複数の動作を含むが、当業者であれば、これらの動作は必ずしもそれらが本明細書で現れる前後順に実行されるか又は並列実行されることではなく、動作の番号は各動作を区別するものに過ぎず、番号自体は任意の実行順序を代表しないと理解すべきである。
本発明の技術的解決手段の各形態、特徴及び利点を容易に理解するために、以下、図面を参照しながら本発明を具体的に説明する。以下の各実施例は例を挙げて説明するものに過ぎず、本発明の保護範囲を制限するためのものではないと理解すべきである。
(充電システム)
図1は本発明の実施例1に係るリチウムイオン電池の充電システムを示す。前記リチウムイオン電池の充電システムは、第1の充電装置(前記第1の充電装置は、後述する周波数変換トリガ発振充電装置と区別するものに過ぎず、従来の充電装置100であってもよく、他の任意の充電装置であってもよく、本明細書で従来の充電装置を例にして説明する)と、従来の充電装置100とリチウムイオン電池300との間に接続された周波数変換トリガ発振充電装置200とを含むことができる。前記周波数変換トリガ発振充電装置200は、前記リチウムイオン電池300自体のインピーダンス特性で発振回路を構成することにより、該発振回路で発生した発振電流を用いてリチウムイオン電池を充電する。本発明の一つの実施形態では、前記周波数変換トリガ発振充電装置200は、第1の発振電流と第2の発振電流を用いて前記リチウムイオン電池300を充電し、第1の発振電流の周波数は第2の発振電流の周波数よりも高い。第1の発振電流は後述する高周波発振電流であり、第2の発振電流は後述する中間周波双方向発振電流である。例えば、中間周波双方向発振電流で充電を行い、電池の温度が0℃よりも小さい場合に高周波発振電流を加えて内部加熱を行い、電池の温度が0℃よりも大きくなるまで上昇する場合に、常に中間周波双方向発振電流を供給して充電を行う。本発明の別の実施形態では、電池の温度が常に0℃よりも大きくなる場合、常に中間周波双方向発振電流を用いて充電を行う。
従来の直流充電に対して、本実施例では中間周波発振電流を用いて充電を行うことにより、リチウムイオン電池の直流充電を回避し、リチウムイオン電池の分極、リチウム析出をなくし、リチウムイオン電池の耐用年数を延長し、リチウムイオン充電閾値電圧を高め、リチウムイオン電池の充電量を増加させ、高周波発振電流でリチウムイオン電池の内部加熱を行い、電池の内部の温度上昇値を制御し、リチウムイオン電池の温度適用範囲を広げる。
図2は本発明の実施例2に係るリチウムイオン電池の充電システムを示す。本実施例では、前記システムは、同様に、従来の充電装置100と、従来の充電装置100とリチウムイオン電池300との間に接続された周波数変換トリガ発振充電装置200とを含み、前記周波数変換トリガ発振充電装置200は、前記従来の充電装置と並列に接続されたエネルギー貯蔵環流手段211と、前記リチウムイオン電池300と並列に接続されて発振回路を形成する発振手段212と、前記エネルギー貯蔵環流手段211と発振手段212との間に接続された発振フリップフロップKとを含むことができる。前記発振フリップフロップKは、前記第1の発振電流と第2の発振電流を発生させるように前記発振回路をトリガする。例えば、前記第1の発振電流と第2の発振電流を交互に前記リチウムイオン電池300に提供して充電を行う。第1の発振電流は後述する高周波発振電流であり、第2の発振電流は後述する中間周波双方向発振電流である。例えば、中間周波双方向発振電流で充電を行い、電池の温度が0℃よりも小さくなる場合に高周波発振電流を加えて内部加熱を行い、電池の温度が0℃よりも大きくなるまで上昇する場合に、常に中間周波双方向発振電流を供給して充電を行う。本発明の別の実施形態では、電池の温度が常に0℃よりも大きくなる場合、常に中間周波双方向発振電流を用いて充電を行う。
本発明の実施例では、発振手段212は、コンデンサ、インダクタ、抵抗器などのうちの一つ又は複数で直並列接続方式により構成され、前記エネルギー貯蔵環流手段211は、コンデンサ、インダクタなどの受動又は能動エネルギー貯蔵部品のうちの一つ又は複数で直並列接続方式により構成される。発振回路の発振期間に、エネルギー貯蔵環流手段は、従来の充電装置に対してエネルギー貯蔵環流の役割を果たし、充電装置の出力電流をリップル率の要件を満たす直流電流に維持し、例えば、直流電流のリップル率が0.1%〜10%の範囲にある。
図3は本発明の実施例3に係るリチウムイオン電池の充電システムを示す。本実施例では、前記システムは同様に、従来の充電装置100と、従来の充電装置100とリチウムイオン電池300との間に接続された周波数変換トリガ発振充電装置200とを含み、前記周波数変換トリガ発振充電装置200は、前記従来の充電装置と並列に接続されたエネルギー貯蔵環流手段211と、前記エネルギー貯蔵環流手段211と直列に接続された発振手段212と、前記発振手段212と並列に接続された発振フリップフロップKとを含むことができる。前記直列に接続されたエネルギー貯蔵環流手段211と発振手段212は、前記リチウムイオン電池300と直列に接続されて発振回路を形成し、前記発振フリップフロップKは、前記第1の発振電流と第2の発振電流を発生させるように前記発振回路をトリガする。例えば、前記第1の発振電流と第2の発振電流を交互に前記リチウムイオン電池300に提供して充電を行う。第1の発振電流は後述する高周波発振電流であり、第2の発振電流は後述する中間周波双方向発振電流である。例えば、中間周波双方向発振電流で充電を行い、電池の温度が0℃よりも小さくなる場合に高周波発振電流を加えて内部加熱を行い、電池の温度が0℃よりも大きくなるまで上昇する場合に、常に中間周波双方向発振電流を供給して充電を行う。本発明の別の実施形態では、電池の温度が常に0℃よりも大きくなる場合、常に中間周波双方向発振電流を用いて充電を行う。
本発明の実施例では、発振手段212は、コンデンサ、インダクタ、抵抗器などのうちの一つ又は複数で直並列接続方式により構成され、前記エネルギー貯蔵環流手段211は、コンデンサ、インダクタなどの受動又は能動エネルギー貯蔵部品のうちの一つ又は複数で直並列接続方式により構成される。発振回路の発振期間に、エネルギー貯蔵環流手段は、従来の充電装置に対してエネルギー貯蔵環流の役割を果たし、充電装置の出力電流をリップル率の要件を満たす直流電流に維持し、例えば、直流電流のリップル率が0.1〜10%の範囲にある。
本発明の上記と下記の充電システムの各実施例では、前記発振フリップフロップKは、MOSFET(金属‐酸化物半導体電界効果トランジスタ)、IGBT(絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)、トランジスタなどの能動スイッチデバイスを用いることができる。本発明の好ましい実施形態では、発振フリップフロップKは、発振回路の出力の正極又は負極に直列に接続され、能動スイッチがオフになると、発振し始めるように発振回路をトリガする。能動スイッチデバイスMOSFET、IGBTなどに逆並列ダイオードが存在することを考慮するため、リチウムイオン電池発振回路を具体的に構築すると、リチウムイオン電池充電システムでは、発振フリップフロップは図4aと図4bに示す構造を有することができ、ここで、Kは充電用発振フリップフロップを表す。
当業者であれば、以上の実施例1〜3は第1の発振電流と第2の発振電流を例にして説明するものに過ぎず、もちろん、本発明はこれに制限されるものではなく、二種よりも多い発振電流を用いて充電を行うこともでき、例えば、三種、四種、五種の異なる周波数の発振電流を用いて充電を行うことができると理解すべきである。
図5に示すように、本実施例と実施例1〜3の違いとしては、前記システムは、前記リチウムイオン電池の温度及びSOCに基づいて、前記リチウムイオン電池300に第1の発振電流と第2の発振電流を供給するように前記周波数変換トリガ発振充電装置200を制御する制御装置400をさらに含む。具体的には、前記制御装置400は、前記リチウムイオン電池300の温度及びSOCに基づいて充電パラメータを決定し、前記充電パラメータに基づいて前記リチウムイオン電池300に前記第1の発振電流と第2の発振電流を交互に供給する。例えば、予め記憶された様々な温度及びSOCでの充電パラメータセットから、前記リチウムイオン電池300の温度及びSOCに対応する充電パラメータを探し出す。前記充電パラメータは、第2の発振電流の周波数範囲、第1の発振電流の持続時間及び充電電流振幅のうちの一種又は複数種を含む。前記第1の発振電流の周波数は前記第2の発振電流の周波数範囲の上限よりも大きい。
好ましくは、前記第2の発振電流の周波数範囲は、前記リチウムイオン電池の温度及びSOCに基づいて決定されるものである。例えば、電気化学ワークステーションを用いて、リチウムイオン電池の異なる温度及びSOCでの所定の周波数範囲が0.01Hz〜100kHzの電気化学インピーダンススペクトロスコピーを測定し、SOC=10%の電気化学インピーダンススペクトロスコピー曲線において、横軸に平行で0℃での電気化学インピーダンススペクトロスコピーと縦軸の交点を通る直線(例えば、図6のA−D線)を描き、全ての温度が0℃よりも小さいインピーダンススペクトル線と該平行線との低周波領域での交点に対応する周波数値fcdは、該温度での対応するリチウムイオン電池の発振充電トリガ周波数の下限である。例えば、図6の−10℃でのインピーダンススペクトル線と平行線A−Dとの交点Bに対応するfcd1=2.3Hzであり、−20℃でのインピーダンススペクトル線と平行線A−Dとの交点Cに対応するfcd2=10Hzであり、これは、温度が−10℃と−20℃の条件で、該リチウムイオン電池の第2の発振電流(高デューティサイクル中間周波双方向発振電流)の充電トリガ周波数の下限がそれぞれ2.3Hzと10Hzであることを示す。また、電気化学インピーダンススペクトロスコピーの曲線群において、横軸に平行で0℃での電気化学インピーダンススペクトロスコピーと縦軸の交点を通る直線(例えば、図6のA−D線)を描き、該平行線上の高周波領域での交点に対応する周波数値fは、前記リチウムイオン電池の高デューティサイクル中間周波双方向発振充放電電流の周波数範囲の上限である。例えば、図6のインピーダンススペクトル線と平行線A−Dの交点Dに対応するf=7kHzであり、該リチウムイオン電池の高デューティサイクル中間周波双方向発振充電電流(つまり第2の発振電流)の周波数範囲の上限は7kHzである。
したがって、充電過程で、第2の発振電流の周波数範囲はfcd〜fに決定される。充電過程で、本発明の実施形態に記載の中間周波はfcd〜fの間にある周波数であり、本発明の実施形態に記載の高周波はfよりも高い周波数であり、即ち、第2の発振電流は中間周波双方向発振電流であり、第1の発振電流は高周波発振電流である。
また、前記第1の発振電流の持続時間と前記第2の発振電流の周波数範囲の上限fは、T=n/fの関係を満たし、ここで、Tは前記第1の発振電流の持続時間を表し、nは0以上の整数である。
前記制御装置400が前記充電パラメータに基づいて、前記リチウムイオン電池300に第1の発振電流と第2の発振電流を交互に供給するように前記周波数変換トリガ発振充電装置200を制御することは、前記リチウムイオン電池の表面温度に基づいて前記第1の発振電流の持続時間を調整し、かつ前記充電電流振幅、例えば、第2の発振電流振幅を増加させることと、前記リチウムイオン電池の表面温度が0℃よりも大きくなると、前記第1の発振電流の持続時間をそのまま保持し、前記第2の発振電流振幅を増加させることと、前記リチウムイオン電池の端子電圧が充電電圧の上限に達すると、充電が終了するまで前記第2の発振電流振幅を減少させることとを含むことができる。
前記制御装置400が前記リチウムイオン電池の表面温度に基づいて前記第1の発振電流の持続時間を調整することは、前記リチウムイオン電池の最低表面温度が0℃以上になると、T=n/fのnの値を0にし、前記リチウムイオン電池の最低表面温度が10℃低下することに、T=n/fのnの値を1増加させることを含み、即ち、リチウムイオン電池の最低表面温度が0〜−10℃の間にある場合、n=1になり、リチウムイオン電池の最低表面温度が−10〜−20℃の間にある場合、n=2になり、リチウムイオン電池の最低表面温度が−20〜−30℃の間にある場合、n=3になる。もちろん、当業者であれば、本発明はこれに制限されるものではなく、前記リチウムイオン電池の最低表面温度が5℃、8℃、9℃又は11℃など低下することにT=n/fのnの値を1増加させる方式を用いてもよいと理解すべきである。
充電の最大電流振幅は充電電圧の上限によって制限され、電池の表面温度が0℃以上になる場合、充電電圧の上限は常温でのリチウムイオン電池の充電電圧の上限U0 MAXであり、電池の表面が0℃よりも小さくなる場合、充電電圧の上限は適当に低下すべきであり、その値はUd MAX=U0 MAX+0.01・T(V/℃)であり、Tの値の範囲は0〜−30℃であり、それにより低温充電時のリチウムイオン析出を防止する。充電過程で、BMS又はトリガ制御器によってIを調整することにより、電池の端子電圧は≦Ud MAXになる。
なお、前記発振フリップフロップKの発振トリガ信号のパルス幅Tと前記第2の発振電流の周波数範囲の上限fは、T=k/fの関係を満たし、ここで、0<k≦1である。また、前記第1の発振電流の持続時間Tと前記発振トリガ信号のパルス幅Tは、T=nT/kの関係を満たし、ここで、nは0以上の整数である。したがって、本発明の別の好ましい実施形態では、前記制御装置が前記リチウムイオン電池の表面温度に基づいて前記第1の発振電流の持続時間を調整することは、前記発振トリガ信号を調整することにより、前記第1の発振電流の持続時間を調整することを含むことができる。
本発明の好ましい実施形態では、前記制御装置400は、電池管理システム(BMS)又は独立したトリガ制御器である。
当業者であれば、以上はリチウムイオン電池の温度及びSOCに基づいて充電制御を行うことを例にして説明するものに過ぎず、本発明はこれに制限されるものではなく、リチウムイオン電池の他の状態パラメータ、例えば電圧、内部抵抗に基づいて充電制御を行うこともできると理解すべきである。また、本発明の電気化学インピーダンススペクトロスコピーの周波数範囲、SOC、温度の高さも上記実施例に記載の具体的な値に制限されるものではなく、前記具体的な値は例を挙げて説明するものに過ぎない。当業者は、実際の状況に合わせて適当に設定することができ、例えば、0.02Hz〜99kHzの周波数範囲内に、SOCが20%の電気化学インピーダンススペクトロスコピーの曲線群において、5℃での電気化学インピーダンススペクトロスコピー曲線と縦軸の交点を通り横軸に平行な直線により、第2の発振電流の周波数範囲を決定することができる。
(放電システム)
図7は本発明の実施例5に係るリチウムイオン電池の放電システムを示す。前記システムは、負荷500とリチウムイオン電池300との間に接続された周波数変換トリガ発振放電装置600を含む。前記周波数変換トリガ発振放電装置600は、リチウムイオン電池300自体のインピーダンス特性で発振回路を構成することにより、前記リチウムイオン電池300を、該発振回路で発生した発振電流の形態で放電させ、即ち前記発振電流を負荷500に供給する。本発明の一つの実施形態では、前記周波数変換トリガ発振放電装置600は、前記リチウムイオン電池300を第1の発振電流と第2の発振電流の形態で放電させ、第1の発振電流の周波数は第2の発振電流の周波数よりも高い。前記第1の発振電流は高周波発振電流であり、前記第2の発振電流は中間周波双方向発振電流である。例えば、中間周波双方向発振電流で放電を行い、電池の温度が0℃よりも小さくなる場合に高周波発振電流で内部加熱を行い、電池の温度が0℃よりも大きくなるまで上昇する場合に、常に中間周波双方向発振電流で放電する。本発明の別の実施形態では、電池の温度が常に0℃よりも大きくなる場合、常に中間周波双方向発振電流で放電を行う。
図8は本発明の実施例6に係るリチウムイオン電池の放電システムを示す。前記システムは、負荷500とリチウムイオン電池300との間に接続された周波数変換トリガ発振放電装置600を含む。前記周波数変換トリガ発振放電装置600は、前記負荷500と並列に接続されたエネルギー貯蔵環流手段611と、前記リチウムイオン電池300と並列に接続されて発振回路を形成する発振手段612と、前記エネルギー貯蔵環流手段611と発振手段612との間に接続された発振フリップフロップKとを含む。前記発振フリップフロップKは、前記第1の発振電流と第2の発振電流を発生させるように前記発振回路をトリガする。したがって、例えば、前記リチウムイオン電池300を、第1の発振電流と第2の発振電流の形態で交互に放電させ、即ち前記発振電流を負荷500に供給する。例えば、中間周波双方向発振電流で放電を行い、電池の温度が0℃よりも小さくなる場合に高周波発振電流で放電することにより内部加熱を行い、電池の温度が0℃よりも大きくなるまで上昇する場合に、常に中間周波双方向発振電流で放電を行う。本発明の別の実施形態では、電池の温度が常に0℃よりも大きくなる場合、常に中間周波双方向発振電流で放電を行う。
図9は本発明の実施例7に係るリチウムイオン電池の放電システムを示す。前記システムは、負荷500とリチウムイオン電池300との間に接続された周波数変換トリガ発振放電装置600を含む。前記周波数変換トリガ発振放電装置600は、前記負荷500と並列に接続されたエネルギー貯蔵環流手段611と、前記エネルギー貯蔵環流手段611と直列に接続された発振手段612と、前記発振手段612と並列に接続された発振フリップフロップKとを含む。前記直列に接続されたエネルギー貯蔵環流手段611と発振手段612は、前記リチウムイオン電池300と直列に接続されて発振回路を形成し、前記発振フリップフロップKは、前記第1の発振電流と第2の発振電流を発生させるように前記発振回路をトリガする。したがって、前記リチウムイオン電池300を、第1の発振電流と第2の発振電流の形態で放電させ、即ち前記発振電流を負荷500に供給する。例えば、中間周波双方向発振電流で放電を行い、電池の温度が0℃よりも小さくなる場合に高周波発振電流で内部加熱を行い、電池の温度が0℃よりも大きくなるまで上昇する場合に、常に中間周波双方向発振電流で放電を行う。本発明の別の実施形態では、電池の温度が常に0℃よりも大きくなる場合、常に中間周波双方向発振電流で放電を行う。
本発明の上記実施例では、発振手段612は、コンデンサ、インダクタ、抵抗器などのうちの一つ又は複数で直並列接続方式により構成され、前記エネルギー貯蔵環流手段611は、コンデンサ、インダクタなどの受動又は能動エネルギー貯蔵部品のうちの一つ又は複数で直並列接続方式により構成される。発振回路の発振期間に、エネルギー貯蔵環流手段は、負荷500に対してエネルギー貯蔵環流の役割を果たし、負荷側を最大放電電流に維持し、直流電流のリップル率が0.1%〜10%の範囲にあることを満たす。
本発明の上記と下記の放電システムの各実施例では、前記発振フリップフロップKは、MOSFET(金属‐酸化物半導体電界効果トランジスタ)、IGBT(絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)、トランジスタなどの能動スイッチデバイスを用いることができる。本発明の好ましい実施形態では、発振フリップフロップKは、発振回路の出力の正極又は負極に直列に接続され、能動スイッチがオフになると、発振し始めるように発振回路をトリガする。能動スイッチデバイスMOSFET、IGBTなどに逆並列ダイオードが存在することを考慮するため、リチウムイオン電池発振回路を具体的に構築すると、リチウムイオン電池放電システムでは、発振フリップフロップは図10aと図10bに示す構造を有することができ、ここで、Kは放電用発振フリップフロップを表す。
当業者であれば、以上の実施例5〜7は第1の発振電流と第2の発振電流を例にして説明するものに過ぎず、もちろん、本発明はこれに制限されるものではなく、二種よりも多い発振電流を用いて放電を行うこともでき、例えば、三種、四種、五種の異なる周波数の発振電流を用いて放電を行うことができると理解すべきである。
図11に示すように、本実施例と実施例5〜7の違いとしては、前記システムは、前記リチウムイオン電池の温度及びSOCに基づいて前記リチウムイオン電池300を第1の発振電流と第2の発振電流の形態で放電させ、即ち前記リチウムイオン電池の状態パラメータに基づいて前記発振電流を負荷500に供給するように前記周波数変換トリガ発振放電装置600を制御する制御装置700をさらに含む。具体的には、前記制御装置700は、前記リチウムイオン電池の温度及びSOCに基づいて放電パラメータを決定し、前記放電パラメータに基づいて前記リチウムイオン電池を第1の発振電流と第2の発振電流の形態で交互に放電させる。前記リチウムイオン電池の温度及びSOCに基づいて放電パラメータを決定することは、予め記憶された様々な温度及びSOCでの充電パラメータセットから、前記リチウムイオン電池の温度及びSOCに対応する放電パラメータを探し出す。前記放電パラメータは、第2の発振電流の周波数範囲及び第1の発振電流の持続時間を含むことができる。また、前記第1の発振電流の周波数は前記第2の発振電流の周波数範囲の上限よりも大きい。
好ましくは、前記第2の発振電流の周波数範囲は、前記リチウムイオン電池の温度及びSOCに基づいて決定されるものである。具体的には、前記リチウムイオン電池の温度及びSOCに基づいて第2の発振電流の周波数範囲を決定することは、以下を含むことができる。
電気化学ワークステーションを用いて、リチウムイオン電池の異なる温度及びSOCでの周波数範囲が0.01Hz〜100kHzの電気化学インピーダンススペクトロスコピーを測定し、
SOC=90%の電気化学インピーダンススペクトロスコピーの曲線群において、横軸に平行で−20℃での電気化学インピーダンススペクトロスコピーと縦軸の交点を通る直線(例えば、図12のA−B線)を描き、全ての温度が−20℃よりも小さいインピーダンススペクトル線と該平行線との低周波領域での交点に対応する周波数値fddを、該温度での対応するリチウムイオン電池の発振放電トリガ周波数の下限にする。例えば、図12の−30℃でのインピーダンススペクトル線と平行線A−Bとの交点Bに対応するfdd=0.6Hzであり、これは、−30℃の条件で、該リチウムイオン電池の発振放電トリガ周波数が0.6Hzよりも大きい必要があることを示し、
SOC=10%の電気化学インピーダンススペクトロスコピーの曲線群において、横軸に平行で0℃での電気化学インピーダンススペクトロスコピー曲線と縦軸の交点を通る直線(例えば、図6のA−D線)と電気化学インピーダンススペクトロスコピー曲線との高周波領域での交点が前記第2の発振電流の周波数範囲の上限fになり、例えば、図6のインピーダンススペクトル線と平行線A−Dの交点Dに対応するf=7kHzであり、即ち該リチウムイオン電池の高デューティサイクル中間周波双方向発振充放電電流の周波数範囲の上限は7kHzである。
したがって、前記第2の発振電流の周波数範囲はfdd〜fになる。放電過程で、本発明の実施形態に記載の中間周波はfdd〜fの間にある周波数であり、本発明の実施形態に記載の高周波はfよりも高い周波数であり、即ち、第2の発振電流は中間周波双方向発振電流であり、第1の発振電流は高周波発振電流である。
また、前記第1の発振電流の持続時間と前記第2の発振電流の周波数範囲の上限fは、T=n/fの関係を満たし、ここで、Tは前記第1の発振電流の持続時間を表し、nは0以上の整数である。また、前記制御装置が前記放電パラメータに基づいて、前記リチウムイオン電池を第1の発振電流と第2の発振電流の形態で放電させるように前記周波数変換トリガ発振放電装置を制御することは、前記リチウムイオン電池の表面温度に基づいて前記第1の発振電流の持続時間を調整し、具体的には、前記リチウムイオン電池の最低表面温度が0℃以上になると、T=n/fのnの値を0にし、前記リチウムイオン電池の最低表面温度が10℃低下することに、T=n/fのnの値を1増加させることを含む。
好ましくは、前記発振フリップフロップKの発振トリガ信号のパルス幅と前記第2の発振電流の周波数範囲の上限fは、T=k/fの関係を満たし、0<k≦1であり、ここで、Tは前記発振トリガ信号のパルス幅を表す。また、前記第1の発振電流の持続時間Tと前記発振トリガ信号のパルス幅Tは、T=nT/kの関係を満たし、ここで、nは0以上の整数である。したがって、前記制御装置700は、発振フリップフロップKを制御することにより、例えば前記発振トリガ信号を調整することにより、前記第1の発振電流の持続時間を調整することができる。
本発明の好ましい実施形態では、前記制御装置700は、電池管理システム(BMS)又は独立したトリガ制御器である。
当業者であれば、以上はリチウムイオン電池の温度及びSOCに基づいて放電制御を行うことを例にして説明するものに過ぎず、本発明はこれに制限されるものではなく、リチウムイオン電池の他の状態パラメータ、例えば電圧、内部抵抗に基づいて放電制御を行うこともできると理解すべきである。また、本発明の電気化学インピーダンススペクトロスコピーの周波数範囲、SOC、温度の高さも上記実施例に記載の具体的な値に制限されるものではなく、該具体的な値は例を挙げて説明するものに過ぎない。当業者は、実際の状況に合わせて適当に設定することができ、例えば、0.02Hz〜99kHzの周波数範囲内に、SOCが20%の電気化学インピーダンススペクトロスコピーの曲線群において、5℃での電気化学インピーダンススペクトロスコピー曲線と縦軸の交点を通り横軸に平行な直線により、第2の発振電流の上限を決定することができ、SOCが95%の電気化学インピーダンススペクトロスコピーの曲線群において、−25℃での電気化学インピーダンススペクトロスコピー曲線と縦軸の交点を通り横軸に平行な直線により、第2の発振電流の下限を決定することができる。
(充放電システム)
図2、図3と図8、図9との比較から分かるように、システム構造では、実施例2、3の従来の充電装置100の代わりに、実施例6、7の負荷500が採用され、その他は変わらない。したがって、本発明の実施形態に係るリチウムイオン電池充電システム及び放電システムは、同一のシステムによって実現することができる。例えば、図13は本発明の実施例9に係るリチウムイオン電池の充放電システムを示す。前記リチウムイオン電池の充放電システムは、従来の充電装置/負荷とリチウムイオン電池(電池セル及び電池パックを含む)との間に接続された周波数変換トリガ発振充放電装置を含む。前記周波数変換トリガ発振充放電装置は、リチウムイオン電池のインピーダンス特性で発振回路を形成し、リチウムイオン電池を充電する場合、前記周波数変換トリガ発振充放電装置は、前記リチウムイオン電池に前記第1の発振電流と第2の発振電流を供給し、リチウムイオン電池が放電する場合、前記周波数変換トリガ発振充放電装置は、前記リチウムイオン電池を前記第1の発振電流と第2の発振電流で放電させる。なお、前記充放電システムは上記制御装置400、700をさらに含むことができ、かつ制御装置400及び制御装置700は一つの制御装置に集積することができる。また、前記周波数変換トリガ発振充放電装置の構成は、上記実施例2、3における周波数変換トリガ発振充電装置200又は上記実施例6、7における周波数変換トリガ発振放電装置600と同じであり、ここで繰り返し説明しない。
前記周波数変換トリガ発振充放電装置において、発振フリップフロップは、図14a、図14b及び図14cに示す構造を有することができ、ここで、Kは充電用発振フリップフロップを表し、Kは放電用発振フリップフロップを表す。
上記様々な実施例から分かるように、本発明に係るリチウムイオン電池の周波数変換トリガ発振充放電装置は、独立してリチウムイオン電池又は電池パックに充電を施しても、独立してリチウムイオン電池又は電池パックに放電を施しても、リチウムイオン電池又は電池パックに同時に充放電を施してもよい。好ましくは、本発明の実施形態に記載の低周波はMIN(fcd,fdd)よりも低い周波数であり、本発明の実施形態に記載の中間周波はMIN(fcd,fdd)とfとの間にある周波数であり、本発明の実施形態に記載の高周波はfよりも高い周波数である。以下、図面を参照しながら本発明の各実施例又は実施形態の原理について説明する。
本発明の好ましい実施形態では、図15に示すリチウムイオン電池の固有インピーダンス特性で、図16a及び図16bに示すリチウムイオン電池セル又は電池パックの周波数変換トリガ発振充放電回路を構築する。図16a及び図16bのエネルギー貯蔵環流手段は、コンデンサ、インダクタなどのエネルギー貯蔵部品で直並列接続方式により構成されてもよく、周波数変換トリガ発振充放電回路全体において、エネルギー貯蔵環流の役割を果たし、充電装置の出力電流と負荷電流をリップル率の要件を満たす直流電流に維持し、図16b発振手段がリチウムイオン電池セル/電池パックの正、負極の両方と並列に接続されて発振回路を直接構成してもよく、図16a示すように、発振手段と発振フリップフロップが並列に接続され、次にリチウムイオン電池又は電池パックと共に発振回路を構成してもよく、前記発振手段は、コンデンサ、インダクタ、抵抗器などで直並列接続方式により構成され、図16a及び図16bのKは発振フリップフロップである。BMS又はトリガ制御器により、発振回路が発振し始めることをトリガするように発振フリップフロップを制御し、かつリチウムイオン電池の電気化学インピーダンススペクトロスコピーが充電状態、温度、周波数などにつれて変化する法則に従って、発振トリガの周波数を変更し、中間周波双方向発振電流(第2の発振電流)の周波数と高周波発振電流(第1の発振電流)の持続時間を調整制御することにより、リチウムイオン電池の充放電電流が交互な高デューティサイクル中間周波双方向発振電流と高周波発振電流になる。
図17に示すリチウムイオン電池のインピーダンススペクトロスコピーは、高周波領域で誘導性リアクタンス特性を呈しかつ基本的に温度からの影響を受けず、中間周波領域でインピーダンスが小さく、低周波領域でインピーダンスが温度によって大きく影響され、図15に示すリチウムイオン電池の電気化学インピーダンスモデルとリチウムイオン電池の等価インピーダンスの計算式(1)を分析することにより、
を得る。直流充放電を行うと、f=0であり、式(1)は、
になる。
これは、直流充放電を行うと、リチウムイオン電池のインピーダンスが抵抗特性を呈することを示し、充放電電流が溶液抵抗R(T)、SEI膜抵抗RSEI(T)及び電荷移動抵抗RCT(T,I)を流れると、リチウムデンドライトが生じやすく、リチウムデンドライトは徐々に成長するにつれて、セパレータを突き通して、電池内部の短絡を引き起こし、また、リチウムデンドライトはベースとの電気的接触を失って電気化学活性を備えない「無用なリチウム」を形成しやすく、なお、リチウムデンドライトを形成する過程で、さらに電解液と化学反応を行うことにより、電解液を消費しかつ活性物質の含有量を低下させる。したがって、リチウムイオン電池に直流充放電を行う場合、電池の充放電サイクル性能が低下し、かつ安全上の潜在的リスクが伴う。特に低温では、溶液抵抗R(T)、SEI膜抵抗RSEI(T)、特に電荷移動抵抗RCT(T,I)の抵抗値が急激に増加し、電荷移動率が大幅に低下するため、直流充放電を実行しにくく、電池のサイクル性能の減衰を加速させる。
高周波充放電を行うと、fの値が大きく、式(1)は、
に近似している。
これは、高周波領域でのリチウムイオン電池のインピーダンスが溶液抵抗R(T)と誘導性リアクタンス2πfLによって決定されることを示す。周波数が十分に高くなる場合、リチウムイオン電池のインピーダンスが誘導性リアクタンス特性を呈し、かつ温度とは関係がなく、即ち、
したがって、高周波交流電流は、電極二重層コンデンサ、電荷移動抵抗及びSEI膜抵抗によって短絡され、即ち、ファラデー電流は非常に小さい。
上記分析により、図16a、図16bに示すリチウムイオン電池の発振回路の発振フリップフロップKがオフになると、発振回路は発振し始めて、図18に示す発振回路を形成し、ここで、UOCVはリチウムイオン電池の電池開路電圧である。
図19に示す周波数変換トリガタイミングを設計することにより、中間周波双方向発振電流(第2の発振電流)と高周波発振電流(第1の発振電流)を交互に発生させる。図中のTはトリガ発振幅で、f=1/Tは高周波発振の周波数で、Tは高周波発振の持続時間で、f=1/Tは中間周波双方向発振充放電周波数であり、充電速度及び放電倍率の要件を決定する。図19のタイミング図によれば、図20の中間周波双方向発振電流と高周波発振電流の概略図を得ることができ、図20のIは中間周波充放電発振電流振幅であり、正は充電電流で、負は放電電流で、Iは高周波発振電流振幅である。
リチウムイオン電池の充放電電流に中間周波双方向発振電流が含有されるため、分極をなくし、リチウムに富む沈殿物を溶解し、リチウムデンドライトの連続的成長を中断し、リチウムイオンの均一で緻密な沈殿を実現することにより、リチウムデンドライトの発生を抑制する。
リチウムイオン電池の充放電電流に高周波発振電流が含有されるため、高周波発振電流の持続時間Tを調整することにより、リチウムイオン電池の温度上昇値を調整制御することができる。電池内部の熱平衡方程式に基づいて、高周波発振持続時間に、
式(5)では、m−電池の質量、C−電池の比熱容量、T−電池の温度、Q−電池の外部への放熱量、Q−電池の発熱量、h−等価熱伝導率、Scell−電池の表面積、T−環境温度である。
式(5)から分かるように、低温では、高周波発振電流の持続時間Tを延長し、リチウムイオン電池に消費電力の少ない内部加熱を施し、電池の温度が高くなる場合、高周波発振電流の持続時間Tを短縮し、電池の温度上昇値を低下させる。
リチウムイオン電池の電気化学インピーダンススペクトロスコピーが温度につれて変化する法則と上記分析により、リチウムイオン電池の損傷なし充放電の中間周波双方向発振周波数の下限を決定し、かつ低温では、低周波領域でのリチウムイオン電池の電気化学インピーダンスが大きいため、充放電を行うと効率が低く、電池容量の減衰をもたらすことを回避する。
リチウムイオン電池の電気化学インピーダンススペクトロスコピーが温度につれて変化する法則と上記分析により、リチウムイオン電池の高周波発振周波数の下限を決定し、この領域では、電池に発振交流大電流振幅での均一な内部加熱を施すことができる。
以上の様々なシステム又は装置の実施例に基づいて、本発明の実施形態は、さらにリチウムイオン電池の充電方法、放電方法、充電調整制御方法及び放電調整制御方法と関連制御装置を提供し、かつ以下に詳述を行う。
(充電方法)
本発明の実施形態に係るリチウムイオン電池の充電方法は、リチウムイオン電池自体のインピーダンス特性で構成された発振回路により発振電流を発生させることと、リチウムイオン電池の状態パラメータに基づいて、前記発振電流を用いて前記リチウムイオン電池を充電することとを含むことができる。好ましくは、リチウムイオン電池の温度及び充電状態(SOC)に基づいて、第1の発振電流と第2の発振電流を用いて前記リチウムイオン電池を充電し、第1の発振電流の周波数は第2の発振電流の周波数よりも高い。具体的には、前記第1の発振電流は本明細書に記載の高周波発振電流であり、前記第2の発振電流は本明細書に記載の中間周波双方向発振電流である。例えば、最初に中間周波双方向発振電流で充電を行い、電池の温度が0℃よりも小さくなる場合に高周波発振電流を加えて内部加熱を行い、電池の温度が0℃よりも大きくなるまで上昇する場合に、常に中間周波双方向発振電流を供給して充電を行う。本発明の別の実施形態では、電池の温度が常に0℃よりも大きくなる場合、常に中間周波双方向発振電流を用いて充電を行う。電池の温度が0℃よりも小さくなる場合、最初に高周波発振電流を供給して内部加熱を行い、中間周波双方向発振電流を加えて充電を行うことにより、高周波発振電流と中間周波双方向発振電流を交互に電池に供給し、電池の温度が0℃よりも大きくなるまで上昇する場合に、常に中間周波双方向発振電流を供給して充電を行う。
好ましくは、リチウムイオン電池の温度及びSOCに基づいて、第1の発振電流と第2の発振電流を用いて前記リチウムイオン電池を充電することは、前記リチウムイオン電池の温度及びSOCに基づいて充電パラメータを決定することと、前記充電パラメータに基づいて、前記第1の発振電流と第2の発振電流を交互に用いて前記リチウムイオン電池を充電することとを含むことができる。前記充電パラメータは、第2の発振電流の周波数範囲、第1の発振電流の持続時間及び充電電流振幅を含むことができる。また、前記第1の発振電流の周波数は前記第2の発振電流の周波数範囲の上限よりも大きい。
好ましくは、前記リチウムイオン電池の温度及びSOCに基づいて充電パラメータを決定することは、予め記憶された様々な温度及びSOCでの充電パラメータセットから、前記リチウムイオン電池の温度及びSOCに対応する充電パラメータを探し出すことを含むことができる。
本発明の好ましい実施形態では、前記第2の発振電流の周波数範囲は、前記リチウムイオン電池の温度及びSOCに基づいて決定されるものである。具体的には、前記リチウムイオン電池の異なる温度及びSOCでの周波数範囲が0.01Hz〜100kHzの電気化学インピーダンススペクトロスコピーに基づいて、図6に示すように、SOC=10%の電気化学インピーダンススペクトロスコピーの曲線群において、横軸に平行で0℃での電気化学インピーダンススペクトロスコピー曲線と縦軸の交点を通る直線(A−D線)と各異なる温度での電気化学インピーダンススペクトロスコピー曲線との低周波領域での交点に対応する周波数値が、該温度での前記第2の発振電流の周波数範囲の下限fcdになり、前記直線と電気化学インピーダンススペクトロスコピー曲線との高周波領域での交点が前記第2の発振電流の周波数範囲の上限fになることにより、前記第2の発振電流の周波数範囲はfcd〜fになる。
本発明の一つの好ましい実施形態では、前記第1の発振電流の持続時間Tと前記第2の発振電流の周波数範囲の上限fは、T=n/fの関係を満たし、nは0以上の整数である。
前記充電パラメータに基づいて、前記第1の発振電流と第2の発振電流を用いて前記リチウムイオン電池を充電することは、前記リチウムイオン電池の表面温度に基づいて前記第1の発振電流の持続時間を調整し、かつ前記充電電流振幅、例えば、第2の発振電流振幅を増加させることと、前記リチウムイオン電池の表面温度が0℃よりも大きくなると、前記第1の発振電流の持続時間をそのまま保持し、前記第2の発振電流振幅を増加させることと、前記リチウムイオン電池の端子電圧が充電電圧の上限に達すると、充電が終了するまで前記第2の発振電流振幅を減少させることとを含む。
具体的には、前記リチウムイオン電池の表面温度に基づいて前記第1の発振電流の持続時間を調整することは、前記リチウムイオン電池の最低表面温度が0℃以上になると、T=n/fのnの値を0にし、前記リチウムイオン電池の最低表面温度が10℃(本発明はこれに制限されるものではなく、4℃であってもよい)低下することに、T=n/fのnの値を1増加させることを含む。
本発明の別の好ましい実施形態では、前記第1の発振電流と第2の発振電流を発生させる発振回路をトリガするための発振トリガ信号のパルス幅Tと前記第2の発振電流の周波数範囲の上限fは、T=k/fの関係を満たし、kは0よりも大きく1以下の実数である。したがって、前記第1の発振電流の持続時間Tと前記発振トリガ信号のパルス幅Tは、T=nT/kの関係を満たし、ここで、nは0以上の整数である。
したがって、前記リチウムイオン電池の表面温度に基づいて前記第1の発振電流の持続時間を調整することは、前記発振トリガ信号を調整することにより、前記第1の発振電流の持続時間を調整することを含む。例えば、前記発振トリガ信号の個数を調整することにより、前記第1の発振電流の持続時間を調整する。
当業者であれば、以上は第1の発振電流と第2の発振電流を例にして説明するものに過ぎず、もちろん、本発明はこれに制限されるものではなく、二種よりも多い発振電流を用いて充電を行うこともでき、例えば、三種、四種、五種の異なる周波数の発振電流を用いて充電を行うことができると理解すべきである。
当業者であれば、さらに、以上はリチウムイオン電池の温度及びSOCに基づいて充電制御を行うことを例にして説明するものに過ぎず、本発明はこれに制限されるものではなく、リチウムイオン電池の他の状態パラメータ、例えば電圧、内部抵抗、サイズ、重量、タイプ、外見、構造、材料などに基づいて充電制御を行うこともできると理解すべきである。また、本発明の電気化学インピーダンススペクトロスコピーの周波数範囲、SOC、温度の高さも上記実施例に記載の具体的な値に制限されるものではなく、該具体的な値は例を挙げて説明するものに過ぎない。当業者は、実際の状況に合わせて適当に設定することができ、例えば、10Hz〜200kHzの周波数範囲内に、SOCが5%の電気化学インピーダンススペクトロスコピーの曲線群において、1℃での電気化学インピーダンススペクトロスコピー曲線と縦軸の交点を通り横軸に平行な直線により、第2の発振電流の周波数範囲を決定することができる。
(放電方法)
本発明の実施形態に係るリチウムイオン電池の放電方法は、リチウムイオン電池がそれ自体のインピーダンス特性で構成された発振回路により発振電流を発生させることと、リチウムイオン電池の状態パラメータに基づいて前記リチウムイオン電池を前記発振電流の形態で放電させ、即ちリチウムイオン電池の状態パラメータに基づいて負荷に前記発振電流を提供することとを含むことができる。即ち、リチウムイオン電池の状態パラメータに基づいて、前記リチウムイオン電池を、それ自体のインピーダンス特性で構成された発振回路により、発振電流の形態で放電させる。例えば、リチウムイオン電池の温度及びSOCに基づいて前記リチウムイオン電池を第1の発振電流と第2の発振電流の形態で放電させ、第1の発振電流の周波数は第2の発振電流の周波数よりも高く、例えば、第1の発振電流は本明細書に記載の高周波発振電流であり、第2の発振電流は本明細書に記載の中間周波双方向発振電流である。例えば、最初に中間周波双方向発振電流で放電を行い、電池の温度が0℃よりも小さくなる場合に高周波発振電流により内部加熱を行い、電池の温度が0℃よりも大きくなるまで上昇する場合に、常に中間周波双方向発振電流で放電を行う。本発明の別の実施形態では、電池の温度が常に0℃よりも大きくなる場合、常に中間周波双方向発振電流を用いて放電を行う。電池の温度が0℃よりも小さくなる場合、最初に高周波発振電流により内部加熱を行い、この過程で中間周波双方向発振電流で放電を行うことにより、高周波発振電流と中間周波双方向発振電流で交互に放電させ、電池の温度が0℃よりも大きくなるまで上昇する場合に、常に中間周波双方向発振電流で放電を行う。
本発明の好ましい実施形態では、リチウムイオン電池の温度及びSOCに基づいて前記リチウムイオン電池を第1の発振電流と第2の発振電流の形態で放電させることは、前記リチウムイオン電池の温度及びSOCに基づいて放電パラメータを決定することと、前記放電パラメータに基づいて前記リチウムイオン電池を第1の発振電流と第2の発振電流の形態で交互に放電させることとを含む。前記放電パラメータは、第2の発振電流の周波数範囲及び第1の発振電流の持続時間を含むことができる。また、前記第1の発振電流の周波数は前記第2の発振電流の周波数範囲の上限よりも大きい。好ましくは、前記リチウムイオン電池の温度及びSOCに基づいて放電パラメータを決定することは、予め記憶された様々な温度及びSOCでの放電パラメータセットから、前記リチウムイオン電池の温度及びSOCに対応する放電パラメータを探し出すことを含む。
本発明の好ましい実施形態では、前記第2の発振電流の周波数範囲は、前記リチウムイオン電池の温度及びSOCに基づいて決定されるものである。具体的には、前記リチウムイオン電池の温度及びSOCに基づいて第2の発振電流の周波数範囲を決定することは、前記リチウムイオン電池の異なる温度及びSOCでの周波数範囲が0.01Hz〜100kHzの電気化学インピーダンススペクトロスコピーに基づいて、図12に示すように、SOC=90%の電気化学インピーダンススペクトロスコピーの曲線群において、横軸に平行で−20℃での電気化学インピーダンススペクトロスコピー曲線と縦軸の交点を通る直線(A−B線)と各異なる温度での電気化学インピーダンススペクトロスコピー曲線との低周波領域での交点に対応する周波数値が該温度での前記第2の発振電流の周波数範囲の下限fddになり、SOC=10%の電気化学インピーダンススペクトロスコピーの曲線群において、図6に示すように、横軸に平行で0℃での電気化学インピーダンススペクトロスコピー曲線と縦軸の交点を通る直線(A−D線)と電気化学インピーダンススペクトロスコピー曲線との高周波領域での交点が前記第2の発振電流の周波数範囲の上限fになることにより、前記第2の発振電流の周波数範囲がfdd〜fになることを含む。
前記第1の発振電流の持続時間Tと前記第2の発振電流の周波数範囲の上限fは、T=n/fの関係を満たし、ここで、nは0以上の整数である。
また、前記放電パラメータに基づいて前記リチウムイオン電池を第1の発振電流と第2の発振電流の形態で放電させることは、前記リチウムイオン電池の表面温度に基づいて前記第1の発振電流の持続時間を調整することを含む。例えば、前記リチウムイオン電池の最低表面温度が0℃以上になると、T=n/fのnの値を0にし、前記リチウムイオン電池の最低表面温度が10℃低下することに、T=n/fのnの値を1増加させる。
本発明の別の好ましい実施形態では、前記第1の発振電流と第2の発振電流を発生させる発振回路をトリガするための発振トリガ信号のパルス幅Tと前記第2の発振電流の周波数範囲の上限fは、T=k/fの関係を満たし、kは0よりも大きく1以下の実数である。それでは、前記第1の発振電流の持続時間Tと前記発振トリガ信号のパルス幅Tは、T=nT/kの関係を満たし、ここで、nは0以上の整数である。したがって、前記リチウムイオン電池の表面温度に基づいて前記第1の発振電流の持続時間を調整することは、前記発振トリガ信号を調整することにより、前記第1の発振電流の持続時間を調整することを含むことができる。
当業者であれば、以上は第1の発振電流と第2の発振電流を例にして説明するものに過ぎず、もちろん、本発明はこれに制限されるものではなく、二種よりも多い発振電流を用いて放電を行うこともでき、例えば、三種、四種、五種の異なる周波数の発振電流を用いて放電を行うことができると理解すべきである。
当業者であれば、さらに、以上はリチウムイオン電池の温度及びSOCに基づいて放電制御を行うことを例にして説明するものに過ぎず、本発明はこれに制限されるものではなく、リチウムイオン電池の他の状態パラメータ、例えば電圧、内部抵抗に基づいて放電制御を行うこともできると理解すべきである。また、本発明の電気化学インピーダンススペクトロスコピーの周波数範囲、SOC、温度の高さも上記実施例に記載の具体的な値に制限されるものではなく、該具体的な値は例を挙げて説明するものに過ぎない。当業者は、実際の状況に合わせて適当に設定することができ、例えば、10Hz〜200kHzの周波数範囲内に、SOCが5%の電気化学インピーダンススペクトロスコピーの曲線群において、1℃での電気化学インピーダンススペクトロスコピー曲線と縦軸の交点を通り横軸に平行な直線により、第2の発振電流の上限を決定し、SOCが95%の電気化学インピーダンススペクトロスコピーの曲線群において、−30℃での電気化学インピーダンススペクトロスコピー曲線と縦軸の交点を通り横軸に平行な直線により、第2の発振電流の下限を決定することができる。
(充電調整制御方法)
本発明の実施形態のリチウムイオン電池の充電過程を調整制御する方法は、リチウムイオン電池の状態パラメータを観測することと、観測された状態パラメータに基づいてリチウムイオン電池の充電調整制御パラメータを決定することと、リチウムイオン電池自体のインピーダンス特性で構成された発振回路により発振電流を発生させることと、前記決定された充電調整制御パラメータに基づいて前記リチウムイオン電池に前記発振電流を供給することとを含むが、これらに制限されるものではない。
本発明の一つの実施形態では、図21に示すように、本発明の実施形態のリチウムイオン電池の充電過程を調整制御する方法は、2110−リチウムイオン電池の温度及びSOCを観測することと、2120−観測された温度及びSOCに基づいてリチウムイオン電池の充電調整制御パラメータを決定することと、2130−前記決定された充電調整制御パラメータに基づいて、リチウムイオン電池自体のインピーダンス特性で構成された発振回路で発生した第1の発振電流と第2の発振電流を前記リチウムイオン電池に供給することとを含むことができ、前記充電調整制御パラメータが第2の発振電流の周波数範囲、第1の発振電流の持続時間及び充電電流振幅を含み、前記第1の発振電流の周波数が前記第2の発振電流の周波数範囲の上限よりも大きい。
好ましくは、観測された温度及びSOCに基づいて充電調整制御パラメータを決定することは、予め記憶された様々な温度及びSOCでの充電調整制御パラメータセットから、前記観測された温度及びSOCに対応する充電調整制御パラメータを探し出すことを含む。
本発明の好ましい実施形態では、前記第2の発振電流の周波数範囲は、前記リチウムイオン電池の温度及びSOCに基づいて決定されるものである。好ましくは、前記リチウムイオン電池の温度及びSOCに基づいて第2の発振電流の周波数範囲を決定することは、前記リチウムイオン電池の異なる温度及びSOCでの周波数範囲が0.01Hz〜100kHzの電気化学インピーダンススペクトロスコピーに基づいて、図6に示すように、SOC=10%の電気化学インピーダンススペクトロスコピーの曲線群において、横軸に平行で0℃での電気化学インピーダンススペクトロスコピー曲線と縦軸の交点を通る直線(A−D線)と各異なる温度での電気化学インピーダンススペクトロスコピー曲線との低周波領域での交点に対応する周波数値が該温度での前記第2の発振電流の周波数範囲の下限fcdになり、前記直線と電気化学インピーダンススペクトロスコピー曲線との高周波領域での交点が前記第2の発振電流の周波数範囲の上限fになることにより、前記第2の発振電流の周波数範囲がfcd〜fになることを含む。また、前記第1の発振電流の持続時間Tと前記第2の発振電流の周波数範囲の上限fは、T=n/fの関係を満たし、ここで、nは0以上の整数である。
また、前記充電調整制御パラメータに基づいて前記リチウムイオン電池に第1の発振電流と第2の発振電流を供給することは、前記リチウムイオン電池の表面温度に基づいて前記第1の発振電流の持続時間を調整し、かつ前記充電電流振幅、例えば、第2の発振電流振幅を増加させることと、前記リチウムイオン電池の表面温度が0℃よりも大きくなると、前記第1の発振電流の持続時間をそのまま保持し、前記第2の発振電流振幅を増加させることと、前記リチウムイオン電池の端子電圧が充電電圧の上限に達すると、充電が終了するまで前記第2の発振電流振幅を減少させることとを含むことができる。好ましくは、前記リチウムイオン電池の表面温度に基づいて前記第1の発振電流の持続時間を調整することは、前記リチウムイオン電池の最低表面温度が0℃以上になると、T=n/fのnの値を0にし、前記リチウムイオン電池の最低表面温度が10℃低下することに、T=n/fのnの値を1増加させることを含む。
本発明の別の好ましい実施形態では、前記第1の発振電流と第2の発振電流を発生させる発振回路をトリガするための発振トリガ信号のパルス幅Tと前記第2の発振電流の周波数範囲の上限fは、T=k/fの関係を満たし、kは0よりも大きく1以下の実数である。また、前記第1の発振電流の持続時間Tと前記発振トリガ信号のパルス幅Tは、T=nT/kの関係を満たし、ここで、nは0以上の整数である。したがって、前記リチウムイオン電池の表面温度に基づいて前記第1の発振電流の持続時間を調整することは、前記発振トリガ信号を調整することにより、前記第1の発振電流の持続時間を調整することを含む。
当業者であれば、以上は第1の発振電流と第2の発振電流を例にして説明するものに過ぎず、もちろん、本発明はこれに制限されるものではなく、二種よりも多い発振電流を用いて充電調整制御を行うこともでき、例えば、六種、十種、二十種の異なる周波数の発振電流を用いて充電調整制御を行うことができると理解すべきである。
当業者であれば、さらに、以上はリチウムイオン電池の温度及びSOCに基づいて充電調整制御を行うことを例にして説明するものに過ぎず、本発明はこれに制限されるものではなく、リチウムイオン電池の他の状態パラメータ、例えば電圧、内部抵抗、サイズ、重量、タイプ、外見、構造、材料などに基づいて充電調整制御を行うこともできると理解すべきである。また、本発明の電気化学インピーダンススペクトロスコピーの周波数範囲、SOC、温度の高さも上記実施例に記載の具体的な値に制限されるものではなく、該具体的な値は例を挙げて説明するものに過ぎない。当業者は、実際の状況に合わせて適当に設定することができ、例えば、100Hz〜1000kHzの周波数範囲内に、SOCが30%の電気化学インピーダンススペクトロスコピーの曲線群において、10℃での電気化学インピーダンススペクトロスコピー曲線と縦軸の交点を通り横軸に平行な直線により、第2の発振電流の周波数範囲を決定することができる。
(放電調整制御方法)
本発明の実施形態のリチウムイオン電池の放電過程を調整制御する方法は、前記リチウムイオン電池の状態パラメータを観測することと、前記観測された状態パラメータに基づいてリチウムイオン電池の放電調整制御パラメータを決定することと、リチウムイオン電池がそれ自体のインピーダンス特性で構成された発振回路により発振電流を発生させることと、リチウムイオン電池の状態パラメータに基づいて前記リチウムイオン電池を前記発振電流の形態で放電させ、即ちリチウムイオン電池の状態パラメータに基づいて前記発振電流を負荷に提供することとを含むことができる。即ち、リチウムイオン電池の状態パラメータに基づいて、前記リチウムイオン電池を、それ自体のインピーダンス特性で構成された発振回路により、発振電流の形態で放電させる。
本発明の一つの実施形態では、図22に示すように、本発明の実施形態のリチウムイオン電池の放電過程を調整制御する方法は、2210−前記リチウムイオン電池の温度及びSOCを観測することと、2220−前記観測された温度及びSOCに基づいてリチウムイオン電池の放電調整制御パラメータを決定することと、2230−前記放電調整制御パラメータに基づいて、前記リチウムイオン電池を、リチウムイオン電池自体のインピーダンス特性で構成された発振回路で発生した第1の発振電流と第2の発振電流の形態で放電させることとを含むことができ、前記放電調整制御パラメータが第2の発振電流の周波数範囲及び第1の発振電流の持続時間を含み、前記第1の発振電流の周波数が前記第2の発振電流の周波数範囲の上限よりも大きい。前記観測された温度及びSOCに基づいてリチウムイオン電池の放電調整制御パラメータを決定することは、予め記憶された様々な温度及びSOCでの放電調整制御パラメータセットから、前記観測された温度及びSOCに対応する放電調整制御パラメータを探し出すことを含むことができる。
好ましくは、前記第2の発振電流の周波数範囲は、前記リチウムイオン電池の温度及びSOCに基づいて決定されるものである。具体的には、前記リチウムイオン電池の温度及びSOCに基づいて第2の発振電流の周波数範囲を決定することは、前記リチウムイオン電池の異なる温度及びSOCでの周波数範囲が0.01Hz〜100kHzの電気化学インピーダンススペクトロスコピーに基づいて、図12に示すように、SOC=90%の電気化学インピーダンススペクトロスコピーの曲線群において、横軸に平行で−20℃での電気化学インピーダンススペクトロスコピー曲線と縦軸の交点を通る直線(A−B線)と各異なる温度での電気化学インピーダンススペクトロスコピー曲線との低周波領域での交点に対応する周波数値が該温度での前記第2の発振電流の周波数範囲の下限fddになり、図6に示すように、SOC=10%の電気化学インピーダンススペクトロスコピーの曲線群において、横軸に平行で0℃での電気化学インピーダンススペクトロスコピー曲線と縦軸の交点を通る直線(A−D線)と電気化学インピーダンススペクトロスコピー曲線との高周波領域での交点が前記第2の発振電流の周波数範囲の上限fになることにより、前記第2の発振電流の周波数範囲がfdd〜fになることを含むことができる。また、前記第1の発振電流の持続時間Tと前記第2の発振電流の周波数範囲の上限fは、T=n/fの関係を満たし、ここで、nは0以上の整数である。
また、前記放電調整制御パラメータに基づいて前記リチウムイオン電池を第1の発振電流と第2の発振電流の形態で放電させることは、前記リチウムイオン電池の表面温度に基づいて前記第1の発振電流の持続時間を調整することを含む。具体的には、好ましくは、前記リチウムイオン電池の表面温度に基づいて前記第1の発振電流の持続時間を調整することは、前記リチウムイオン電池の最低表面温度が0℃以上になると、T=n/fのnの値を0にし、前記リチウムイオン電池の最低表面温度が10℃低下することに、T=n/fのnの値を1増加させることを含む。
好ましくは、前記第1の発振電流と第2の発振電流を発生させる発振回路をトリガするための発振トリガ信号のパルス幅Tと前記第2の発振電流の周波数範囲の上限fは、T=k/fの関係を満たし、kは0よりも大きく1以下の実数である。それでは、前記第1の発振電流の持続時間Tと前記発振トリガ信号のパルス幅Tは、T=nT/kの関係を満たし、ここで、nは0以上の整数である。したがって、前記リチウムイオン電池の表面温度に基づいて前記第1の発振電流の持続時間を調整することは、前記発振トリガ信号を調整することにより、前記第1の発振電流の持続時間を調整することを含むことができる。
当業者であれば、以上は第1の発振電流と第2の発振電流を例にして説明するものに過ぎず、もちろん、本発明はこれに制限されるものではなく、二種よりも多い発振電流を用いて放電調整制御を行うこともでき、例えば、六種、十種、二十種の異なる周波数の発振電流を用いて放電調整制御を行うことができると理解すべきである。
当業者であれば、さらに、以上はリチウムイオン電池の温度及びSOCに基づいて放電調整制御を行うことを例にして説明するものに過ぎず、本発明はこれに制限されるものではなく、リチウムイオン電池の他の状態パラメータ、例えば電圧、内部抵抗、サイズ、重量、タイプ、外見、構造、材料などに基づいて放電調整制御を行うこともできると理解すべきである。また、本発明の電気化学インピーダンススペクトロスコピーの周波数範囲、SOC、温度の高さも上記実施例に記載の具体的な値に制限されるものではなく、該具体的な値は例を挙げて説明するものに過ぎない。当業者は、実際の状況に合わせて適当に設定することができ、例えば、100Hz〜1000kHzの周波数範囲内に、SOCが30%の電気化学インピーダンススペクトロスコピーの曲線群において、10℃での電気化学インピーダンススペクトロスコピー曲線と縦軸の交点を通り横軸に平行な直線により、第2の発振電流の上限を決定し、SOCが100%の電気化学インピーダンススペクトロスコピーの曲線群において、−40℃での電気化学インピーダンススペクトロスコピー曲線と縦軸の交点を通り横軸に平行な直線により、第2の発振電流の下限を決定することができる。
A:リチウムイオン電池自体のインピーダンス特性で、実施例1〜9のうちのいずれか一つに従ってリチウムイオン電池又は電池パックの周波数変換トリガ発振充放電回路を構築する。
B:図23に示す方法に従ってリチウムイオン電池の高デューティサイクル中間周波双方向発振充電電流の周波数範囲の下限を決定し、具体的には、S21及びS22を含む。
S21、電気化学ワークステーションを用いて、リチウムイオン電池の異なる温度及びSOCでの周波数範囲が0.01Hz〜100kHzの電気化学インピーダンススペクトロスコピーを測定する。
S22、SOC=10%の電気化学インピーダンススペクトロスコピーの曲線群において、横軸に平行で0℃での電気化学インピーダンススペクトロスコピーと縦軸の交点を通る直線(例えば、図6のA−D線)を描き、全ての温度が0℃よりも小さいインピーダンススペクトル線と該平行線との低周波領域での交点に対応する周波数値fcdが該温度での対応するリチウムイオン電池の発振充電トリガ周波数の下限になる。例えば、図6の−10℃でのインピーダンススペクトル線と平行線A−Dの交点Bに対応するfcd1=2.3Hzであり、−20℃でのインピーダンススペクトル線と平行線A−Dの交点Cに対応するfcd2=10Hzであり、これは、温度が−10℃と−20℃の条件で、該リチウムイオン電池の高デューティサイクル中間周波双方向発振充電トリガ周波数の下限がそれぞれ2.3Hzと10Hzであることを示す。
C:図24に示す方法に従ってリチウムイオン電池の中間周波双方向発振放電電流の周波数範囲の下限を決定するステップは、S31及びS32を含む。
S31、電気化学ワークステーションを用いて、リチウムイオン電池の異なる温度及びSOCでの周波数範囲が0.01Hz〜100kHzの電気化学インピーダンススペクトロスコピーを測定する。
S32、SOC=90%の電気化学インピーダンススペクトロスコピーの曲線群において、横軸に平行で−20℃での電気化学インピーダンススペクトロスコピーと縦軸の交点を通る直線(例えば、図12のA−B線)を描き、全ての温度が−20℃よりも小さいインピーダンススペクトル線と該平行線との低周波領域での交点に対応する周波数値fddが該温度での対応するリチウムイオン電池の発振充電トリガ周波数の下限になる。例えば、図12の−30℃でのインピーダンススペクトル線と平行線A−Bの交点Bに対応するfdd=0.6Hzであり、これは、−30℃の条件で、該リチウムイオン電池の発振放電トリガ周波数が0.6Hzよりも大きくなる必要があることを示す。
D:図25に示す方法に従ってリチウムイオン電池の中間周波双方向発振充放電電流の周波数範囲の上限を決定するステップは、S21及びS41を含む。
S21、電気化学ワークステーションを用いて、リチウムイオン電池の異なる温度及びSOCでの周波数範囲が0.01Hz〜100kHzの電気化学インピーダンススペクトロスコピーを測定する。
S41、電気化学インピーダンススペクトロスコピーの曲線群において、横軸に平行で0℃での電気化学インピーダンススペクトロスコピーと縦軸の交点を通る直線(例えば、図6のA−D線)を描き、該平行線上の高周波領域での交点に対応する周波数値fが前記リチウムイオン電池の高デューティサイクル中間周波双方向発振充放電電流の周波数範囲の上限になる。例えば、図6のインピーダンススペクトル線と平行線A−Dの交点Dに対応するf=7kHzであり、つまり該リチウムイオン電池の高デューティサイクル中間周波双方向発振充放電電流の周波数範囲の上限は7kHzである。
E:リチウムイオン電池の内部加熱を行う高周波発振電流の周波数の下限を決定するステップは、リチウムイオン電池の内部加熱を行う高周波発振電流の周波数が、ステップS41で決定されたf以上になるべきであることを含む。
F:発振トリガ信号のパルス幅Tを決定するステップは、発振トリガ信号のパルス幅TとステップS41で決定されたfとの関係がT=1/2fになることを含む。
G:リチウムイオン電池の内部加熱を行う高周波発振持続時間Tを決定するステップは、リチウムイオン電池の内部加熱を行う高周波発振持続時間Tを関係T=2nTによって決定し、ここで、nが0以上の整数であり、リチウムイオン電池の最低表面温度≧0℃になると、n=0になり、リチウムイオン電池の最低表面温度が0〜−10℃の間にある場合、n=1になり、リチウムイオン電池の最低表面温度が−10〜−20℃の間にある場合、n=2になり、リチウムイオン電池の最低表面温度が−20〜−30℃の間にある場合、n=3になり、これによって類推すると、リチウムイオン電池の最低表面温度が10℃低下することに、nが1増加することを含む。
H:リチウムイオン電池の低温条件で、中間周波双方向発振充電の最大電流振幅Iを調整するステップは、充電の最大電流振幅Iを電池の充電電圧の上限によって制限し、電池の表面温度が0℃以上になる場合、充電電圧の上限が常温でのリチウムイオン電池の充電電圧の上限U0 MAXになり、電池の表面が0℃よりも小さくなる場合、充電電圧の上限が適当に低下すべきであり、その値がUd MAX=U0 MAX+0.01・T(V/℃)になり、Tの値の範囲が0〜−30℃になることにより、低温充電時のリチウムイオン析出を防止することを含む。充電過程で、BMS又はトリガ制御器によってIを調整することにより、電池の端子電圧は≦Ud MAXになる。
一つの好ましい実施形態では、ステップS21、S22及びS44に従って決定されたリチウムイオン電池の高デューティサイクル中間周波双方向発振充電電流の周波数範囲と、Fに記載の方法に従って決定された発振トリガ信号のパルス幅Tと、Gに記載の方法に従って決定された高周波発振持続時間Tと、Hに記載の方法に従って決定された充電電流振幅Iのような上記データは、いずれもBMS又はトリガ制御器に記憶される。本実施例に係るリチウムイオン電池の周波数変換トリガ発振充放電調整制御方法では、リチウムイオン電池に充電を施すことは、以下のステップを含む。
充電を開始する前に、BMS又はトリガ制御器によって電池の電圧、温度を測定し、電池の現在のSOCに基づいて、かつ記憶された高デューティサイクル中間周波双方向発振充電電流の周波数範囲、発振トリガ信号のパルス幅T、高周波発振持続時間T及び充電電流振幅Iに基づいて、充電を起動し、例えば、電池の表面温度が0℃よりも大きくなる場合、中間周波双方向発振電流で充電を行い、電池の表面温度が0℃よりも小さくなる場合、高周波発振電流で内部加熱を行うことにより電池の温度を高める。
充電過程で、BMS又はトリガ制御器によって電池の電圧、温度をリアルタイムに測定し、電池の温度の上昇、SOCの増加につれて、BMS又はトリガ制御器は、発振フリップフロップKを調整制御することにより、Gに記載の方法に従って高周波発振持続時間Tを減少させ、Hに記載の方法に従って充電電流振幅Iを増加させることで、充電を加速させる。
リチウムイオン電池の最低表面温度が0℃よりも大きくなると、高周波発振持続時間Tをそのまま保持し、充電電流振幅Iを継続して増加させ、電池の端子電圧がU0 MAXになると、充電終了条件を満たすまでIを減少させる。
別の好ましい実施形態では、ステップS31、S32及びS41に従って決定されたリチウムイオン電池の高デューティサイクル中間周波双方向発振放電電流の周波数範囲と、Fに記載の方法に従って決定された発振トリガ信号のパルス幅Tと、Gに記載の方法に従って決定された高周波発振持続時間Tのような上記データは、いずれもBMS又はトリガ制御器に記憶される。本実施例に係るリチウムイオン電池の周波数変換トリガ発振充放電調整制御方法では、リチウムイオン電池が放電すると、サイクル寿命を延長でき、それは、以下のステップを含む。
放電を開始する前に、BMS又はトリガ制御器によって電池の電圧、温度を測定し、電池の現在のSOCに基づいて、かつ記憶された高デューティサイクル中間周波双方向発振放電電流の周波数範囲、発振トリガ信号のパルス幅T及び高周波発振持続時間Tに基づいて、放電を起動する。
放電過程で、BMS又はトリガ制御器によって電池の電圧、温度をリアルタイムに測定し、電池の温度の上昇とSOCの変化につれて、BMS又はトリガ制御器が発振フリップフロップKを調整制御することにより、Gに記載の方法に従って高周波発振持続時間Tを変更する。
(制御装置)
本発明の一つの実施形態は、
コンピュータ可読命令(又はプログラム)及びデータが記憶されたメモリと、
前記コンピュータ可読命令(又はプログラム)を実行することにより上記充電調整制御方法の部分に記載の一部又は全部の動作(又は処理又はステップ)を実行するプロセッサとを含むリチウムイオン電池の充電調整制御のための制御装置を提供する。
本発明の別の実施形態は、
コンピュータ可読命令(又はプログラム)及びデータが記憶されたメモリと、
前記コンピュータ可読命令(又はプログラム)を実行することにより上記放電調整制御方法の部分に記載の一部又は全部の動作(又は処理又はステップ)を実行するプロセッサとを含むリチウムイオン電池の放電調整制御のための制御装置を提供する。
本発明の他の好ましい実施形態は、
コンピュータ可読命令(又はプログラム)及びデータが記憶されたメモリと、
前記コンピュータ可読命令(又はプログラム)を実行することにより上記充放電調整制御方法の部分に記載の一部又は全部の動作(又は処理又はステップ)を実行するプロセッサとを含むリチウムイオン電池の充放電調整制御のための制御装置を提供する。
好ましくは、本発明の各実施例又は実施形態に記載の制御装置は、BMS又はトリガ制御器であってもよく、マイクロコントローラ、デジタルプロセッサ、ワンチップマイコンなどを含む他の機器又は装置であってもよい。
(製造方法)
充電システムの製造方法
本発明の実施形態は、第1の充電装置を提供することと、リチウムイオン電池を提供することと、前記第1の充電装置と前記リチウムイオン電池との間に周波数変換トリガ発振充電装置を設けることとを含むリチウムイオン電池充電システムの製造方法を提供する。前記周波数変換トリガ発振充電装置は、前記リチウムイオン電池のインピーダンス特性で発振回路を構成することにより、発振電流を発生させる。例えば、前記周波数変換トリガ発振充電装置は、前記リチウムイオン電池のインピーダンス特性で発振回路を構成し、発振回路をトリガして、少なくとも二種の発振電流を形成し、前記周波数変換トリガ発振充電装置は、前記少なくとも二種の発振電流を用いて前記リチウムイオン電池を充電し、前記少なくとも二種の発振電流のうち少なくとも一種の発振電流の周波数は他の発振電流よりも高い。
本発明の一つの好ましい実施形態では、前記第1の充電装置と前記リチウムイオン電池との間に周波数変換トリガ発振充電装置を設けることは、エネルギー貯蔵環流手段を提供し、前記エネルギー貯蔵環流手段を前記第1の充電装置と並列に接続することと、発振手段を提供し、該発振手段を前記リチウムイオン電池と並列に接続して前記発振回路を形成することと、発振フリップフロップを提供し、前記発振フリップフロップを前記エネルギー貯蔵環流手段と発振手段との間に接続することとを含む。前記発振フリップフロップは、前記発振電流を発生させるように前記発振回路をトリガする。
本発明の別の好ましい実施形態では、前記第1の充電装置と前記リチウムイオン電池との間に周波数変換トリガ発振充電装置を設けることは、エネルギー貯蔵環流手段を提供し、前記エネルギー貯蔵環流手段を前記第1の充電装置と並列に接続することと、前記エネルギー貯蔵環流手段と直列に接続された発振手段を提供し、前記直列に接続されたエネルギー貯蔵環流手段と発振手段を前記リチウムイオン電池と直列に接続して前記発振回路を形成することと、発振フリップフロップを提供し、前記発振フリップフロップを前記発振手段と並列に接続することを含む。前記発振フリップフロップは、前記発振電流を発生させるように前記発振回路をトリガする。
さらに、前記方法は、前記リチウムイオン電池の状態パラメータに基づいて前記リチウムイオン電池に前記発振電流を供給し、例えば、前記少なくとも二種の発振電流を供給するように前記周波数変換トリガ発振充電装置を制御する制御装置を提供することをさらに含むことができる。具体的な制御方法は上記様々な実施形態の記述と同じであり、ここで繰り返し説明しない。
放電システムの製造方法
本発明の実施形態は、リチウムイオン電池を提供することと、負荷と前記リチウムイオン電池との間に周波数変換トリガ発振放電装置を設けることとを含むリチウムイオン電池放電システムの製造方法を提供する。前記周波数変換トリガ発振放電装置は、前記リチウムイオン電池のインピーダンス特性で発振回路を構成することにより、発振電流を発生させる。例えば、前記周波数変換トリガ発振放電装置は、前記リチウムイオン電池のインピーダンス特性で発振回路を構成し、発振回路をトリガして、少なくとも二種の発振電流を形成し、前記周波数変換トリガ発振放電装置は、前記リチウムイオン電池を前記少なくとも二種の発振電流の形態で放電させ、前記少なくとも二種の発振電流のうち少なくとも一種の発振電流の周波数は他の発振電流よりも高い。
本発明の一つの可能な実施形態では、負荷と前記リチウムイオン電池との間に周波数変換トリガ発振放電装置を設けることは、エネルギー貯蔵環流手段を提供し、前記エネルギー貯蔵環流手段を前記負荷と並列に接続することと、発振手段を提供し、該発振手段を前記リチウムイオン電池と並列に接続して前記発振回路を形成することと、発振フリップフロップを提供し、前記発振フリップフロップを前記エネルギー貯蔵環流手段と発振手段との間に接続することとを含む。前記発振フリップフロップは、前記発振電流を発生させるように前記発振回路をトリガする。
本発明の別の可能な実施形態では、負荷と前記リチウムイオン電池との間に周波数変換トリガ発振放電装置を設けることは、エネルギー貯蔵環流手段を提供し、前記エネルギー貯蔵環流手段を負荷と並列に接続することと、前記エネルギー貯蔵環流手段と直列に接続された発振手段を提供し、前記直列に接続されたエネルギー貯蔵環流手段と発振手段を前記リチウムイオン電池と直列に接続して前記発振回路を形成することと、発振フリップフロップを提供し、前記発振フリップフロップを前記発振手段と並列に接続することとを含む。前記発振フリップフロップは、前記発振電流を発生させるように前記発振回路をトリガする。
さらに、前記方法は、前記リチウムイオン電池の状態パラメータに基づいて、前記リチウムイオン電池を前記発振電流の形態で放電させ、例えば、前記少なくとも二種の発振電流の形態で放電させるように前記周波数変換トリガ発振放電装置を制御する制御装置を提供することをさらに含むことができる。具体的な制御方法は上記様々な実施形態の記述と同じであり、ここで繰り返し説明しない。
なお、上記充電システムの製造方法と放電システムの製造方法に従って、本発明の実施形態のリチウムイオン電池の充放電システムを製造することもできる。
(応用効果)
本発明に係るリチウムイオン電池の周波数変換トリガ発振充放電方法とその調整制御方法及び装置を採用すると、負荷構造を変更せずに、リチウムイオン電池の直流放電に等価な効果を達成することができ、電池の放電時の温度上昇値を低下させ、電池のサイクル寿命を延長することができる。
以下、三組の応用例及び図面を合わせて本発明についてさらに説明する。
(応用例1)
本応用例は、電気SUV(Sport Utility Vehicle:スポーツ用多目的車)乗用車に適用されている三元系リチウムイオン電池パックを−25℃の低温環境で充電することを例にして説明する。該電池パックは、31Ah/3.7Vの三元系リチウムイオン電池を4並列92直列の方式で接続して構成される。
SOC=10%の31Ah/3.7Vの三元系リチウムイオン電池セルをそれぞれ25℃、0℃、−10℃、−25℃の温度環境で24h放置し、その後に電気化学ワークステーションを用いて、各温度での周波数範囲が0.01Hz〜100kHzの電気化学インピーダンススペクトロスコピーを測定し、その結果は図26a〜図26dに示される。
以上のB、Dに記載の方法に従って、−25℃での中間周波双方向発振充電の周波数範囲が11Hz〜7kHzであると決定し、以上のEに記載の方法に従って、−25℃での高周波発振周波数が≧7kHzであると決定し、以上のB、Dに記載の方法に従って、−10℃での中間周波双方向発振充電の周波数範囲が5Hz〜7kHzであると決定し、以上のEに記載の方法に従って、−10℃での高周波発振周波数が≧7kHzであると決定し、その結果は図27a及び図27bに示される。それにより、−25℃での初期充電の中間周波双方向発振充電の周波数が250Hzであり、高周波発振周波数が10kHzであると決定する。
以上のFに記載の方法に従って、発振トリガ信号のパルス幅Tが50μsであると決定する。
以上のGに記載の方法に従って、初期高周波発振の持続時間Tが400μsであると決定する。
以上のHに記載の方法に従って、−25℃の環境での初期充電電圧の上限値が3.95Vであり、中間周波双方向発振充電電流振幅IがBMSによって37.2Aに調節されると決定する。
本発明の実施例3に従って電池パックの周波数変換トリガ発振充電回路を構築し、図28に示すように、図28のコンデンサC1はエネルギー貯蔵環流手段で、コンデンサC2は発振手段で、発振フリップフロップKはMOSFETである。直流充電電流のリップル率が10%になると、C1=150μF、C2=20μFを得ることができる。
リチウムイオン電池パックを−25℃の環境で放置し、電池の表面温度が−25℃になった後に8時間持続し、上記充電方法又は充電調整制御方法に従って、リチウムイオン電池パックに−25℃の低温環境で充電を施す。
図29は図28の分流器を通過する電流の波形であり、これは、250Hzの発振トリガを行うと、1番目にトリガして発振する反方向電流とトリガする前の正方向充電電流が双方向発振電流を形成し、引き続いて10kHzの高周波をトリガして、高周波発振の内部加熱電流を形成することを示す。
充電が終了した後、電池の表面温度は−25℃から8℃まで上昇し、充電時間は7000秒であり、充電量は公称容量の95%であり、充電過程での温度上昇値は図30に示される。リチウムイオン電池の充電量を増加させ、充電効率を高めるだけでなく、電池内部の温度上昇値を効果的に制御し、リチウムイオン電池の温度適用範囲を広げる。
(応用例2)
上記充電方法又は充電調整制御方法に従って、31Ah/3.7Vの三元系リチウムイオン電池セルに25℃の常温環境で1Cの発振充電を施し、かつ1Cの直流放電サイクル試験を行い、充電の上限電圧は4.3Vまで高まり、接続方法は図31aに示される。対照として、さらに同じロット、同じ仕様の31Ah/3.7Vの三元系リチウムイオン電池セルに従来の定電流/定電圧を用いて1C充電、1C放電のサイクルを行い、接続方法は図31bに示される。双方向中間周波発振正方向電流振幅I=31A、反方向電流振幅I=130A、中間周波双方向発振充電サイクルT=10ms、トリガパルス幅T=25μsであり、図32a及び図32bに示される。試験結果は、図33a及び図33bに示すように、発振充電を用いたリチウムイオン電池はサイクル回数が明らかに増加し、温度上昇値が小さく、これは、本発明の発振充電技術を採用すると、充電閾値電圧を高め、充電量を増加させることができ、従来の直流方法と比べて、リチウムイオン電池のサイクル性能を明らかに向上させることができることを示す。
(応用例3)
31Ah/3.7Vの三元系リチウムイオン電池セルに25℃の常温環境で1Cの直流充電を施し、上記放電方法又は放電調整制御方法に従って、1Cの発振放電サイクル試験を行い、充電の上限電圧は4.2Vであり、放電の下限電圧は3.0Vであり、接続方法は図34aに示される。対照として、さらに同じロット、同じ仕様の31Ah/3.7Vの三元系リチウムイオン電池セルに従来の定電流/定電圧を用いて1C充電、1C放電のサイクルを行い、接続方法は図34bに示される。発振条件は応用例2と同じである。試験結果は、図35a及び図35bに示すように、発振放電を用いたリチウムイオン電池はサイクル回数が明らかに増加し、温度上昇値が小さく、これは、本発明の発振放電技術を採用すると、従来の直流放電方法と比べて、リチウムイオン電池のサイクル性能を明らかに向上させることができることを示す。
以上をまとめると、本発明に係るリチウムイオン充放電方法、システム及び装置によれば、周波数変換トリガ発振充放電装置をリチウムイオン電池又は電池パックと従来の充電装置/負荷との間に接続することで、従来の充電装置/負荷側の充放電電流が直流電流になり、リチウムイオン電池の充放電電流が交互な高デューティサイクル中間周波双方向発振電流と高周波発振電流になるにより、リチウムイオン電池又は電池パックの直流充放電を回避し、リチウムイオン電池の分極、リチウム析出をなくし、リチウムイオン電池のサービス寿命を延長し、リチウムイオン充電閾値電圧を高め、リチウムイオン電池の充電量を増加させ、電池の内部の温度上昇値を制御し、リチウムイオン電池の温度適用範囲を広げることを目的とする。
本発明の実施形態によれば、従来の充電装置を用いて、リチウムイオン電池に交互な高デューティサイクル中間周波双方向発振電流と高周波発振電流の充電を施すことができる。低温で充電する場合、電池外部加熱装置又は低温予熱措置を増設する必要がなく、リチウムイオン電池に均一な内部加熱及び損傷なし迅速充電を行うことができる。常温で充電する場合、電池の温度上昇値を低下させ、充電効率を高め、電池のサイクル寿命を延長することができる。また、負荷構造を変更せずに、リチウムイオン電池の直流放電に等価な効果を達成することができ、電池の放電時の温度上昇値を低下させ、電池のサイクル寿命を延長することができる。
以上の実施形態の記述により、当業者であれば、本発明がソフトウェアをハードウェアと結合する方式により実現できることは明らかである。このような理解に基づいて、本発明の技術的解決手段では背景技術に対して行われた貢献の全部又は一部はソフトウェア製品の形で現れることができ、該コンピュータソフトウェア製品は、ROM/RAM、磁気ディスク、光ディスクなどのような記憶媒体に記憶することができ、コンピュータ機器(パーソナルコンピュータ、ワンチップマイコン、サーバ又はネットワーク機器など)に本発明の各実施例又は実施例のある部分に記載の方法を実行させることを可能にする若干の命令を含む。
当業者であれば、以上に開示されたのは本発明の実施形態に過ぎず、もちろん、これらによって本発明の権利範囲を制限してはならず、本発明の実施形態に基づいて行われる同等変更は、依然として本発明の特許請求の範囲にカバーされている範囲内にあると理解すべきである。

Claims (116)

  1. リチウムイオン電池自体のインピーダンス特性で構成された発振回路により発振電流を発生させることと、
    リチウムイオン電池の状態パラメータに基づいて、前記発振電流を用いて前記リチウムイオン電池を充電することとを含むことを特徴とするリチウムイオン電池の充電方法。
  2. 前記発振電流は少なくとも第1の発振電流と第2の発振電流を含み、前記第1の発振電流の周波数が前記第2の発振電流の周波数よりも高いことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記リチウムイオン電池の状態パラメータは、温度、充電状態SOC、電圧、内部抵抗、サイズ、重量、タイプ、外見、構造、材料のうちの一種又は複数種を含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
  4. リチウムイオン電池の状態パラメータに基づいて、前記発振電流を用いて前記リチウムイオン電池を充電することは、
    リチウムイオン電池の温度及びSOCに基づいて、第1の発振電流と第2の発振電流を用いて前記リチウムイオン電池を充電することを含むことを特徴とする請求項3に記載の方法。
  5. リチウムイオン電池の温度及びSOCに基づいて、第1の発振電流と第2の発振電流を用いて前記リチウムイオン電池を充電することは、
    前記リチウムイオン電池の温度及びSOCに基づいて充電パラメータを決定することと、
    前記充電パラメータに基づいて、前記第1の発振電流と第2の発振電流を用いて前記リチウムイオン電池を充電することとを含むことを特徴とする請求項4に記載の方法。
  6. 前記リチウムイオン電池の温度及びSOCに基づいて充電パラメータを決定することは、
    予め記憶された様々な温度及びSOCでの充電パラメータセットから、前記リチウムイオン電池の温度及びSOCに対応する充電パラメータを探し出すことを含むことを特徴とする請求項5に記載の方法。
  7. 前記充電パラメータは、第2の発振電流の周波数範囲、第1の発振電流の持続時間及び充電電流振幅を含むことを特徴とする請求項5に記載の方法。
  8. 前記第1の発振電流の周波数は前記第2の発振電流の周波数範囲の上限以上であることを特徴とする請求項7に記載の方法。
  9. 前記第2の発振電流の周波数範囲は、前記リチウムイオン電池の温度及びSOCに基づいて決定されるものであることを特徴とする請求項7に記載の方法。
  10. 前記リチウムイオン電池の温度及びSOCに基づいて第2の発振電流の周波数範囲を決定することは、
    前記リチウムイオン電池の異なる温度及びSOCでの所定の周波数範囲の電気化学インピーダンススペクトロスコピーに基づいて、
    SOCが第1の値である異なる温度での電気化学インピーダンススペクトロスコピーの曲線群において、横軸に平行で第1の温度での電気化学インピーダンススペクトロスコピー曲線と縦軸の交点を通る直線と各異なる温度での電気化学インピーダンススペクトロスコピー曲線との低周波領域での交点に対応する周波数値が、該温度での前記第2の発振電流の周波数範囲の下限fcdになり、前記直線と電気化学インピーダンススペクトロスコピー曲線との高周波領域での交点が、前記第2の発振電流の周波数範囲の上限fになり、
    前記第2の発振電流の周波数範囲がfcd〜fになることを含むことを特徴とする請求項9に記載の方法。
  11. 前記第1の発振電流の持続時間と前記第2の発振電流の周波数範囲の上限fは、T=n/fの関係を満たし、
    ここで、Tは前記第1の発振電流の持続時間を表し、nは0以上の整数であることを特徴とする請求項10に記載の方法。
  12. 前記充電パラメータに基づいて、前記第1の発振電流と第2の発振電流を用いて前記リチウムイオン電池を充電することは、
    前記リチウムイオン電池の表面温度に基づいて前記第1の発振電流の持続時間を調整し、かつ前記充電電流振幅を増加させることと、
    前記リチウムイオン電池の表面温度が第1の温度よりも大きくなると、前記第1の発振電流の持続時間をそのまま保持し、前記充電電流振幅を増加させることと、
    前記リチウムイオン電池の端子電圧が充電電圧の上限に達すると、充電が終了するまで前記充電電流振幅を減少させることとを含むことを特徴とする請求項11に記載の方法。
  13. 前記リチウムイオン電池の表面温度に基づいて前記第1の発振電流の持続時間を調整することは、
    前記リチウムイオン電池の最低表面温度が第1の温度以上になると、T=n/fのnの値を0にし、前記リチウムイオン電池の最低表面温度が所定の温度低下することに、T=n/fのnの値を1増加させることを含むことを特徴とする請求項12に記載の方法。
  14. 前記第1の発振電流と第2の発振電流を発生させる発振回路をトリガするための発振トリガ信号のパルス幅と前記第2の発振電流の周波数範囲の上限fは、T=k/fの関係を満たし、
    ここで、Tは前記発振トリガ信号のパルス幅を表し、kは0よりも大きく1以下の実数であることを特徴とする請求項12に記載の方法。
  15. 前記第1の発振電流の持続時間Tと前記発振トリガ信号のパルス幅Tは、T=nT/kの関係を満たし、
    ここで、nは0以上の整数であることを特徴とする請求項14に記載の方法。
  16. 前記リチウムイオン電池の表面温度に基づいて前記第1の発振電流の持続時間を調整することは、
    前記発振トリガ信号を調整することにより、前記第1の発振電流の持続時間を調整することを含むことを特徴とする請求項15に記載の方法。
  17. 前記所定の周波数範囲は0Hz〜1000kHzで、
    前記第1の値の範囲は0〜100%で、
    前記第1の温度の範囲は−70〜100℃で、
    所定の温度は10℃であることを特徴とする請求項13に記載の方法。
  18. リチウムイオン電池がそれ自体のインピーダンス特性で構成された発振回路により発振電流を発生させることと、
    リチウムイオン電池の状態パラメータに基づいて前記リチウムイオン電池を前記発振電流の形態で放電させることとを含むことを特徴とするリチウムイオン電池の放電方法。
  19. 前記発振電流は少なくとも第1の発振電流と第2の発振電流を含み、前記第1の発振電流の周波数が前記第2の発振電流の周波数よりも高いことを特徴とする請求項18に記載の方法。
  20. 前記リチウムイオン電池の状態パラメータは、温度、充電状態SOC、電圧、内部抵抗、サイズ、重量、タイプ、外見、構造、材料のうちの一種又は複数種を含むことを特徴とする請求項19に記載の方法。
  21. リチウムイオン電池の状態パラメータに基づいて前記リチウムイオン電池を前記発振電流の形態で放電させることは、
    リチウムイオン電池の温度及びSOCに基づいて前記リチウムイオン電池を第1の発振電流と第2の発振電流の形態で放電させることを含むことを特徴とする請求項20に記載の方法。
  22. リチウムイオン電池の温度及びSOCに基づいて前記リチウムイオン電池を第1の発振電流と第2の発振電流の形態で放電させることは、
    前記リチウムイオン電池の温度及びSOCに基づいて放電パラメータを決定することと、
    前記放電パラメータに基づいて前記リチウムイオン電池を第1の発振電流と第2の発振電流の形態で放電させることとを含むことを特徴とする請求項21に記載の方法。
  23. 前記リチウムイオン電池の温度及びSOCに基づいて放電パラメータを決定することは、
    予め記憶された様々な温度及びSOCでの放電パラメータセットから、前記リチウムイオン電池の温度及びSOCに対応する放電パラメータを探し出すことを含むことを特徴とする請求項22に記載の方法。
  24. 前記放電パラメータは、第2の発振電流の周波数範囲及び第1の発振電流の持続時間を含むことを特徴とする請求項22に記載の方法。
  25. 前記第1の発振電流の周波数は前記第2の発振電流の周波数範囲の上限以上であることを特徴とする請求項24に記載の方法。
  26. 前記第2の発振電流の周波数範囲は、前記リチウムイオン電池の温度及びSOCに基づいて決定されるものであることを特徴とする請求項24に記載の方法。
  27. 前記リチウムイオン電池の温度及びSOCに基づいて第2の発振電流の周波数範囲を決定することは、
    前記リチウムイオン電池の異なる温度及びSOCでの所定の周波数範囲の電気化学インピーダンススペクトロスコピーに基づいて、
    SOCが第2の値である異なる温度での電気化学インピーダンススペクトロスコピーの曲線群において、横軸に平行で第2の温度での電気化学インピーダンススペクトロスコピー曲線と縦軸の交点を通る直線と各異なる温度での電気化学インピーダンススペクトロスコピー曲線との低周波領域での交点に対応する周波数値が、該温度での前記第2の発振電流の周波数範囲の下限fddになり、
    SOCが第2の値よりも小さい第1の値である異なる温度での電気化学インピーダンススペクトロスコピーの曲線群において、横軸に平行で第2の温度よりも大きい第1の温度での電気化学インピーダンススペクトロスコピー曲線と縦軸の交点を通る直線と電気化学インピーダンススペクトロスコピー曲線との高周波領域での交点が前記第2の発振電流の周波数範囲の上限fになり、
    前記第2の発振電流の周波数範囲がfdd〜fになることを含むことを特徴とする請求項26に記載の方法。
  28. 前記第1の発振電流の持続時間と前記第2の発振電流の周波数範囲の上限fは、T=n/fの関係を満たし、
    ここで、Tは前記第1の発振電流の持続時間を表し、nは0以上の整数であることを特徴とする請求項27に記載の方法。
  29. 前記放電パラメータに基づいて前記リチウムイオン電池を第1の発振電流と第2の発振電流の形態で放電させることは、
    前記リチウムイオン電池の表面温度に基づいて前記第1の発振電流の持続時間を調整することを含むことを特徴とする請求項28に記載の方法。
  30. 前記リチウムイオン電池の表面温度に基づいて前記第1の発振電流の持続時間を調整することは、
    前記リチウムイオン電池の最低表面温度が第1の温度以上になると、T=n/fのnの値を0にし、前記リチウムイオン電池の最低表面温度が所定の温度低下することに、T=n/fのnの値を1増加させることを含むことを特徴とする請求項29に記載の方法。
  31. 前記第1の発振電流と第2の発振電流を発生させる発振回路をトリガするための発振トリガ信号のパルス幅と前記第2の発振電流の周波数範囲の上限fは、T=k/fの関係を満たし、
    ここで、Tは前記発振トリガ信号のパルス幅を表し、kは0よりも大きく1以下の実数であることを特徴とする請求項29に記載の方法。
  32. 前記第1の発振電流の持続時間Tと前記発振トリガ信号のパルス幅Tは、T=nT/kの関係を満たし、
    ここで、nは0以上の整数であることを特徴とする請求項31に記載の方法。
  33. 前記リチウムイオン電池の表面温度に基づいて前記第1の発振電流の持続時間を調整することは、
    前記発振トリガ信号を調整することにより、前記第1の発振電流の持続時間を調整することを含むことを特徴とする請求項32に記載の方法。
  34. 前記所定の周波数範囲は0Hz〜1000kHzであり、
    前記第1の値、第2の値の範囲は0〜100%であり、かつ第2の値が第1の値よりも大きく、
    前記第1の温度、第2の温度の範囲は−70℃〜100℃であり、かつ第2の温度が第1の温度よりも小さく、
    所定の温度は10℃であることを特徴とする請求項30に記載の方法。
  35. リチウムイオン電池の状態パラメータを観測することと、
    観測された状態パラメータに基づいてリチウムイオン電池の充電調整制御パラメータを決定することと、
    リチウムイオン電池自体のインピーダンス特性で構成された発振回路により発振電流を発生させることと、
    前記決定された充電調整制御パラメータに基づいて前記リチウムイオン電池に前記発振電流を供給することとを含むことを特徴とするリチウムイオン電池の充電過程を調整制御する方法。
  36. 前記発振電流は少なくとも第1の発振電流と第2の発振電流を含み、前記第1の発振電流の周波数が前記第2の発振電流の周波数よりも高いことを特徴とする請求項35に記載の方法。
  37. 前記リチウムイオン電池の状態パラメータは、温度、充電状態SOC、電圧、内部抵抗、サイズ、重量、タイプ、外見、構造、材料のうちの一種又は複数種を含むことを特徴とする請求項36に記載の方法。
  38. 前記充電調整制御パラメータは、第2の発振電流の周波数範囲、第1の発振電流の持続時間及び充電電流振幅を含むことを特徴とする請求項37に記載の方法。
  39. 前記第1の発振電流の周波数は前記第2の発振電流の周波数範囲の上限以上であることを特徴とする請求項38に記載の方法。
  40. 観測された状態パラメータに基づいてリチウムイオン電池の充電調整制御パラメータを決定することは、
    観測された温度及びSOCに基づいて充電調整制御パラメータを決定することを含むことを特徴とする請求項39に記載の方法。
  41. 観測された温度及びSOCに基づいて充電調整制御パラメータを決定することは、
    予め記憶された様々な温度及びSOCでの充電調整制御パラメータセットから、前記観測された温度及びSOCに対応する充電調整制御パラメータを探し出すことを含むことを特徴とする請求項40に記載の方法。
  42. 前記第2の発振電流の周波数範囲は、前記リチウムイオン電池の温度及びSOCに基づいて決定されるものであることを特徴とする請求項41に記載の方法。
  43. 前記リチウムイオン電池の温度及びSOCに基づいて第2の発振電流の周波数範囲を決定することは、
    前記リチウムイオン電池の異なる温度及びSOCでの所定の周波数範囲の電気化学インピーダンススペクトロスコピーに基づいて、
    SOCが第1の値である異なる温度での電気化学インピーダンススペクトロスコピーの曲線群において、横軸に平行で第1の温度での電気化学インピーダンススペクトロスコピー曲線と縦軸の交点を通る直線と各異なる温度での電気化学インピーダンススペクトロスコピー曲線との低周波領域での交点に対応する周波数値が該温度での前記第2の発振電流の周波数範囲の下限fcdになり、前記直線と電気化学インピーダンススペクトロスコピー曲線との高周波領域での交点が前記第2の発振電流の周波数範囲の上限fになり、
    前記第2の発振電流の周波数範囲がfcd〜fになることを含むことを特徴とする請求項42に記載の方法。
  44. 前記第1の発振電流の持続時間と前記第2の発振電流の周波数範囲の上限fは、T=n/fの関係を満たし、
    ここで、Tは前記第1の発振電流の持続時間を表し、nは0以上の整数であることを特徴とする請求項43に記載の方法。
  45. 前記決定された充電調整制御パラメータに基づいて前記リチウムイオン電池に前記発振電流を供給することは、
    前記リチウムイオン電池の表面温度に基づいて前記第1の発振電流の持続時間を調整し、かつ前記充電電流振幅を増加させることと、
    前記リチウムイオン電池の表面温度が第1の温度よりも大きくなると、前記第1の発振電流の持続時間をそのまま保持し、前記充電電流振幅を増加させることと、
    前記リチウムイオン電池の端子電圧が充電電圧の上限に達すると、充電が終了するまで前記充電電流振幅を減少させることとを含むことを特徴とする請求項44に記載の方法。
  46. 前記リチウムイオン電池の表面温度に基づいて前記第1の発振電流の持続時間を調整することは、
    前記リチウムイオン電池の最低表面温度が第1の温度以上になると、T=n/fのnの値を0にし、前記リチウムイオン電池の最低表面温度が所定の温度低下することに、T=n/fのnの値を1増加させることを含むことを特徴とする請求項45に記載の方法。
  47. 前記第1の発振電流と第2の発振電流を発生させる発振回路をトリガするための発振トリガ信号のパルス幅と前記第2の発振電流の周波数範囲の上限fは、T=k/fの関係を満たし、
    ここで、Tは前記発振トリガ信号のパルス幅を表し、kは0よりも大きく1以下の実数であることを特徴とする請求項45に記載の方法。
  48. 前記第1の発振電流の持続時間Tと前記発振トリガ信号のパルス幅Tは、T=nT/kの関係を満たし、
    ここで、nは0以上の整数であることを特徴とする請求項47に記載の方法。
  49. 前記リチウムイオン電池の表面温度に基づいて前記第1の発振電流の持続時間を調整することは、
    前記発振トリガ信号を調整することにより、前記第1の発振電流の持続時間を調整することを含むことを特徴とする請求項48に記載の方法。
  50. 前記所定の周波数範囲は0Hz〜1000kHzで、
    前記第1の値の範囲は0〜100%で、
    前記第1の温度の範囲は−70〜100℃で、
    所定の温度は10℃であることを特徴とする請求項46に記載の方法。
  51. リチウムイオン電池の状態パラメータを観測することと、
    前記観測された状態パラメータに基づいてリチウムイオン電池の放電調整制御パラメータを決定することと、
    リチウムイオン電池がそれ自体のインピーダンス特性で構成された発振回路により発振電流を発生させることと、
    前記放電調整制御パラメータに基づいて前記リチウムイオン電池を前記発振電流の形態で放電させることとを含むことを特徴とするリチウムイオン電池の放電過程を調整制御する方法。
  52. 前記発振電流は少なくとも第1の発振電流と第2の発振電流を含み、前記第1の発振電流の周波数が前記第2の発振電流の周波数よりも高いことを特徴とする請求項51に記載の方法。
  53. 前記リチウムイオン電池の状態パラメータは、温度、充電状態SOC、電圧、内部抵抗、サイズ、重量、タイプ、外見、構造、材料のうちの一種又は複数種を含むことを特徴とする請求項52に記載の方法。
  54. 前記放電調整制御パラメータは、第2の発振電流の周波数範囲及び第1の発振電流の持続時間を含むことを特徴とする請求項53に記載の方法。
  55. 前記第1の発振電流の周波数は前記第2の発振電流の周波数範囲の上限以上であることを特徴とする請求項54に記載の方法。
  56. 前記観測された状態パラメータに基づいてリチウムイオン電池の放電調整制御パラメータを決定することは、
    前記観測された温度及びSOCに基づいてリチウムイオン電池の放電調整制御パラメータを決定することを含むことを特徴とする請求項55に記載の方法。
  57. 前記観測された温度及びSOCに基づいてリチウムイオン電池の放電調整制御パラメータを決定することは、
    予め記憶された様々な温度及びSOCでの放電調整制御パラメータセットから、前記観測された温度及びSOCに対応する放電調整制御パラメータを探し出すことを含むことを特徴とする請求項56に記載の方法。
  58. 前記第2の発振電流の周波数範囲は、前記リチウムイオン電池の温度及びSOCに基づいて決定されるものであることを特徴とする請求項57に記載の方法。
  59. 前記リチウムイオン電池の温度及びSOCに基づいて第2の発振電流の周波数範囲を決定することは、
    前記リチウムイオン電池の異なる温度及びSOCでの所定の周波数範囲の電気化学インピーダンススペクトロスコピーに基づいて、
    SOCが第2の値である異なる温度での電気化学インピーダンススペクトロスコピーの曲線群において、横軸に平行で第2の温度での電気化学インピーダンススペクトロスコピー曲線と縦軸の交点を通る直線と各異なる温度での電気化学インピーダンススペクトロスコピー曲線との低周波領域での交点に対応する周波数値が、該温度での前記第2の発振電流の周波数範囲の下限fddになり、
    SOCが第2の値よりも小さい第1の値である異なる温度での電気化学インピーダンススペクトロスコピーの曲線群において、横軸に平行で第2の温度よりも大きい第1の温度での電気化学インピーダンススペクトロスコピー曲線と縦軸の交点を通る直線と電気化学インピーダンススペクトロスコピー曲線との高周波領域での交点が、前記第2の発振電流の周波数範囲の上限fになり、
    前記第2の発振電流の周波数範囲がfdd〜fになることを含むことを特徴とする請求項58に記載の方法。
  60. 前記第1の発振電流の持続時間と前記第2の発振電流の周波数範囲の上限fは、T=n/fの関係を満たし、
    ここで、Tは前記第1の発振電流の持続時間を表し、nは0以上の整数であることを特徴とする請求項59に記載の方法。
  61. 前記放電調整制御パラメータに基づいて前記リチウムイオン電池を前記発振電流の形態で放電させることは、
    前記リチウムイオン電池の表面温度に基づいて前記第1の発振電流の持続時間を調整することを含むことを特徴とする請求項60に記載の方法。
  62. 前記リチウムイオン電池の表面温度に基づいて前記第1の発振電流の持続時間を調整することは、
    前記リチウムイオン電池の最低表面温度が第1の温度以上になると、T=n/fのnの値を0にし、前記リチウムイオン電池の最低表面温度が所定の温度低下することに、T=n/fのnの値を1増加させることを含むことを特徴とする請求項61に記載の方法。
  63. 前記第1の発振電流と第2の発振電流を発生させる発振回路をトリガするための発振トリガ信号のパルス幅と前記第2の発振電流の周波数範囲の上限fは、T=k/fの関係を満たし、
    ここで、Tは前記発振トリガ信号のパルス幅を表し、kは0よりも大きく1以下の実数であることを特徴とする請求項61に記載の方法。
  64. 前記第1の発振電流の持続時間Tと前記発振トリガ信号のパルス幅Tは、T=nT/kの関係を満たし、
    ここで、nは0以上の整数であることを特徴とする請求項63に記載の方法。
  65. 前記リチウムイオン電池の表面温度に基づいて前記第1の発振電流の持続時間を調整することは、
    前記発振トリガ信号を調整することにより、前記第1の発振電流の持続時間を調整することを含むことを特徴とする請求項64に記載の方法。
  66. 前記所定の周波数範囲は0Hz〜1000kHzであり、
    前記第1の値、第2の値の範囲は0〜100%であり、かつ第2の値が第1の値よりも大きく、
    前記第1の温度、第2の温度の範囲は−70〜100℃であり、かつ第2の温度が第1の温度よりも小さく、
    所定の温度は10℃であることを特徴とする請求項62に記載の方法。
  67. 第1の充電装置と、第1の充電装置とリチウムイオン電池との間に接続された周波数変換トリガ発振充電装置とを含み、
    前記周波数変換トリガ発振充電装置は、前記リチウムイオン電池自体のインピーダンス特性で発振回路を構成することにより、該発振回路で発生した発振電流を用いて、前記リチウムイオン電池を充電することを特徴とするリチウムイオン電池の充電システム。
  68. 前記周波数変換トリガ発振充電装置は、
    前記第1の充電装置と並列に接続されたエネルギー貯蔵環流手段と、
    前記リチウムイオン電池と並列に接続されて前記発振回路を形成する発振手段と、
    前記エネルギー貯蔵環流手段と発振手段との間に接続された発振フリップフロップとを含み、
    前記発振フリップフロップは、前記発振電流を発生させるように前記発振回路をトリガすることを特徴とする請求項67に記載のシステム。
  69. 前記周波数変換トリガ発振充電装置は、
    前記第1の充電装置と並列に接続されたエネルギー貯蔵環流手段と、
    前記エネルギー貯蔵環流手段と直列に接続された発振手段であって、前記直列に接続されたエネルギー貯蔵環流手段と発振手段が前記リチウムイオン電池と直列に接続されて前記発振回路を形成するものと、
    前記発振手段と並列に接続された発振フリップフロップとを含み、
    前記発振フリップフロップは、前記発振電流を発生させるように前記発振回路をトリガすることを特徴とする請求項67に記載のシステム。
  70. 前記リチウムイオン電池の状態パラメータに基づいて、前記リチウムイオン電池に前記発振電流を供給するように前記周波数変換トリガ発振充電装置を制御する制御装置をさらに含むことを特徴とする請求項68又は69に記載のシステム。
  71. 前記発振電流は少なくとも第1の発振電流と第2の発振電流を含み、前記第1の発振電流の周波数が前記第2の発振電流の周波数よりも高いことを特徴とする請求項70に記載のシステム。
  72. 前記リチウムイオン電池の状態パラメータは、温度、充電状態SOC、電圧、内部抵抗、サイズ、重量、タイプ、外見、構造、材料のうちの一種又は複数種を含むことを特徴とする請求項71に記載のシステム。
  73. 前記制御装置が前記リチウムイオン電池の状態パラメータに基づいて、前記リチウムイオン電池に前記発振電流を供給するように前記周波数変換トリガ発振充電装置を制御することは、
    前記制御装置が前記リチウムイオン電池の温度及びSOCに基づいて、前記リチウムイオン電池に第1の発振電流と第2の発振電流を供給するように前記周波数変換トリガ発振充電装置を制御することを含むことを特徴とする請求項72に記載のシステム。
  74. 前記制御装置が前記リチウムイオン電池の温度及びSOCに基づいて、前記リチウムイオン電池に第1の発振電流と第2の発振電流を供給するように前記周波数変換トリガ発振充電装置を制御することは、
    前記制御装置が前記リチウムイオン電池の温度及びSOCに基づいて充電パラメータを決定することと、前記充電パラメータに基づいて、前記リチウムイオン電池に前記第1の発振電流と第2の発振電流を供給することとを含むことを特徴とする請求項73に記載のシステム。
  75. 前記制御装置が前記リチウムイオン電池の温度及びSOCに基づいて充電パラメータを決定することは、
    予め記憶された様々な温度及びSOCでの充電パラメータセットから、前記リチウムイオン電池の温度及びSOCに対応する充電パラメータを探し出すことを含むことを特徴とする請求項74に記載のシステム。
  76. 前記充電パラメータは、第2の発振電流の周波数範囲、第1の発振電流の持続時間及び充電電流振幅を含むことを特徴とする請求項75に記載のシステム。
  77. 前記第1の発振電流の周波数は前記第2の発振電流の周波数範囲の上限以上であることを特徴とする請求項76に記載のシステム。
  78. 前記第2の発振電流の周波数範囲は、前記リチウムイオン電池の温度及びSOCに基づいて決定されるものであることを特徴とする請求項76に記載のシステム。
  79. 前記リチウムイオン電池の温度及びSOCに基づいて第2の発振電流の周波数範囲を決定することは、
    前記リチウムイオン電池の異なる温度及びSOCでの所定の周波数範囲の電気化学インピーダンススペクトロスコピーに基づいて、
    SOCが第1の値である異なる温度での電気化学インピーダンススペクトロスコピーの曲線群において、横軸に平行で第1の温度での電気化学インピーダンススペクトロスコピー曲線と縦軸の交点を通る直線と各異なる温度での電気化学インピーダンススペクトロスコピー曲線との低周波領域での交点に対応する周波数値が、該温度での前記第2の発振電流の周波数範囲の下限fcdになり、前記直線と電気化学インピーダンススペクトロスコピー曲線との高周波領域での交点が、前記第2の発振電流の周波数範囲の上限fになり、
    前記第2の発振電流の周波数範囲がfcd〜fになることを含むことを特徴とする請求項78に記載のシステム。
  80. 前記第1の発振電流の持続時間と前記第2の発振電流の周波数範囲の上限fは、T=n/fの関係を満たし、
    ここで、Tは前記第1の発振電流の持続時間を表し、nは0以上の整数であることを特徴とする請求項79に記載のシステム。
  81. 前記制御装置が前記リチウムイオン電池の温度及びSOCに基づいて、前記リチウムイオン電池に第1の発振電流と第2の発振電流を供給するように前記周波数変換トリガ発振充電装置を制御することは、
    前記リチウムイオン電池の表面温度に基づいて前記第1の発振電流の持続時間を調整し、かつ前記充電電流振幅を増加させることと、
    前記リチウムイオン電池の表面温度が第1の温度よりも大きくなると、前記第1の発振電流の持続時間をそのまま保持し、前記充電電流振幅を増加させることと、
    前記リチウムイオン電池の端子電圧が充電電圧の上限に達すると、充電が終了するまで前記充電電流振幅を減少させることとを含むことを特徴とする請求項80に記載のシステム。
  82. 前記制御装置が前記リチウムイオン電池の表面温度に基づいて前記第1の発振電流の持続時間を調整することは、
    前記リチウムイオン電池の最低表面温度が第1の温度以上になると、T=n/fのnの値を0にし、前記リチウムイオン電池の最低表面温度が所定の温度低下することに、T=n/fのnの値を1増加させることを含むことを特徴とする請求項81に記載のシステム。
  83. 前記発振フリップフロップの発振トリガ信号のパルス幅と前記第2の発振電流の周波数範囲の上限fは、T=k/fの関係を満たし、
    ここで、Tは前記発振トリガ信号のパルス幅を表し、kは0よりも大きく1以下の実数であることを特徴とする請求項81に記載のシステム。
  84. 前記第1の発振電流の持続時間Tと前記発振トリガ信号のパルス幅Tは、T=nT/kの関係を満たし、
    ここで、nは0以上の整数であることを特徴とする請求項83に記載のシステム。
  85. 前記制御装置が前記リチウムイオン電池の表面温度に基づいて前記第1の発振電流の持続時間を調整することは、
    前記発振トリガ信号を調整することにより、前記第1の発振電流の持続時間を調整することを含むことを特徴とする請求項84に記載のシステム。
  86. 前記所定の周波数範囲は0Hz〜1000kHzで、
    前記第1の値の範囲は0〜100%で、
    前記第1の温度の範囲は−70〜100℃で、
    所定の温度は10℃であることを特徴とする請求項82に記載のシステム。
  87. 負荷とリチウムイオン電池との間に接続された周波数変換トリガ発振放電装置を含み、
    前記周波数変換トリガ発振放電装置は、リチウムイオン電池自体のインピーダンス特性で発振回路を構成することにより、前記リチウムイオン電池を、該発振回路で発生した発振電流の形態で放電させるリチウムイオン電池の放電システム。
  88. 前記周波数変換トリガ発振放電装置は、
    前記負荷と並列に接続されたエネルギー貯蔵環流手段と、
    前記リチウムイオン電池と並列に接続されて前記発振回路を形成する発振手段と、
    前記エネルギー貯蔵環流手段と発振手段との間に接続された発振フリップフロップとを含み、
    前記発振フリップフロップは、前記発振電流を発生させるように前記発振回路をトリガすることを特徴とする請求項87に記載のシステム。
  89. 前記周波数変換トリガ発振放電装置は、
    前記負荷と並列に接続されたエネルギー貯蔵環流手段と、
    前記エネルギー貯蔵環流手段と直列に接続された発振手段であって、前記直列に接続されたエネルギー貯蔵環流手段と発振手段が前記リチウムイオン電池と直列に接続されて前記発振回路を形成するものと、
    前記発振手段と並列に接続された発振フリップフロップとを含み、
    前記発振フリップフロップは、前記発振電流を発生させるように前記発振回路をトリガすることを特徴とする請求項87に記載のシステム。
  90. 前記リチウムイオン電池の状態パラメータに基づいて、前記リチウムイオン電池を前記発振電流の形態で放電させるように前記周波数変換トリガ発振放電装置を制御する制御装置をさらに含むことを特徴とする請求項88又は89に記載のシステム。
  91. 前記発振電流は少なくとも第1の発振電流と第2の発振電流を含み、前記第1の発振電流の周波数が前記第2の発振電流の周波数よりも高いことを特徴とする請求項90に記載のシステム。
  92. 前記リチウムイオン電池の状態パラメータは、温度、充電状態SOC、電圧、内部抵抗、サイズ、重量、タイプ、外見、構造、材料のうちの一種又は複数種を含むことを特徴とする請求項91に記載のシステム。
  93. 前記制御装置が前記リチウムイオン電池の状態パラメータに基づいて、前記リチウムイオン電池を前記発振電流の形態で放電させるように前記周波数変換トリガ発振放電装置を制御することは、
    前記制御装置が前記リチウムイオン電池の温度及びSOCに基づいて、前記リチウムイオン電池を第1の発振電流と第2の発振電流の形態で放電させるように前記周波数変換トリガ発振放電装置を制御することを含むことを特徴とする請求項92に記載のシステム。
  94. 前記制御装置がリチウムイオン電池の温度及びSOCに基づいて、前記リチウムイオン電池を第1の発振電流と第2の発振電流の形態で放電させるように前記周波数変換トリガ発振放電装置を制御することは、
    前記制御装置が前記リチウムイオン電池の温度及びSOCに基づいて放電パラメータを決定することと、前記放電パラメータに基づいて、前記リチウムイオン電池を第1の発振電流と第2の発振電流の形態で放電させることとを含むことを特徴とする請求項93に記載のシステム。
  95. 前記制御装置が前記リチウムイオン電池の温度及びSOCに基づいて放電パラメータを決定することは、
    予め記憶された様々な温度及びSOCでの放電パラメータセットから、前記リチウムイオン電池の温度及びSOCに対応する放電パラメータを探し出すことを含むことを特徴とする請求項94に記載のシステム。
  96. 前記放電パラメータは、第2の発振電流の周波数範囲及び第1の発振電流の持続時間を含むことを特徴とする請求項95に記載のシステム。
  97. 前記第1の発振電流の周波数は前記第2の発振電流の周波数範囲の上限以上であることを特徴とする請求項96に記載のシステム。
  98. 前記第2の発振電流の周波数範囲は、前記リチウムイオン電池の温度及びSOCに基づいて決定されるものであることを特徴とする請求項96に記載のシステム。
  99. 前記リチウムイオン電池の温度及びSOCに基づいて第2の発振電流の周波数範囲を決定することは、
    前記リチウムイオン電池の異なる温度及びSOCでの所定の周波数範囲の電気化学インピーダンススペクトロスコピーに基づいて、
    SOCが第2の値である異なる温度での電気化学インピーダンススペクトロスコピーの曲線群において、横軸に平行で第2の温度での電気化学インピーダンススペクトロスコピー曲線と縦軸の交点を通る直線と各異なる温度での電気化学インピーダンススペクトロスコピー曲線との低周波領域での交点に対応する周波数値が、該温度での前記第2の発振電流の周波数範囲の下限fddになり、
    SOCが第2の値よりも小さい第1の値である異なる温度での電気化学インピーダンススペクトロスコピーの曲線群において、横軸に平行で第2の温度よりも大きい第1の温度での電気化学インピーダンススペクトロスコピー曲線と縦軸の交点を通る直線と電気化学インピーダンススペクトロスコピー曲線との高周波領域での交点が、前記第2の発振電流の周波数範囲の上限fになり、
    前記第2の発振電流の周波数範囲がfdd〜fになることを含むことを特徴とする請求項98に記載のシステム。
  100. 前記第1の発振電流の持続時間と前記第2の発振電流の周波数範囲の上限fは、T=n/fの関係を満たし、
    ここで、Tは前記第1の発振電流の持続時間を表し、nは0以上の整数であることを特徴とする請求項99に記載のシステム。
  101. 前記制御装置が前記放電パラメータに基づいて、前記リチウムイオン電池を第1の発振電流と第2の発振電流の形態で放電させるように前記周波数変換トリガ発振放電装置を制御することは、
    前記リチウムイオン電池の表面温度に基づいて前記第1の発振電流の持続時間を調整することを含むことを特徴とする請求項100に記載のシステム。
  102. 前記制御装置が前記リチウムイオン電池の表面温度に基づいて前記第1の発振電流の持続時間を調整することは、
    前記リチウムイオン電池の最低表面温度が第1の温度以上になると、T=n/fのnの値を0にし、前記リチウムイオン電池の最低表面温度が所定の温度低下することに、T=n/fのnの値を1増加させることを含むことを特徴とする請求項101に記載のシステム。
  103. 前記発振フリップフロップの発振トリガ信号のパルス幅と前記第2の発振電流の周波数範囲の上限fは、T=k/fの関係を満たし、
    ここで、Tは前記発振トリガ信号のパルス幅を表し、kは0よりも大きく1以下の実数であることを特徴とする請求項101に記載のシステム。
  104. 前記第1の発振電流の持続時間Tと前記発振トリガ信号のパルス幅Tは、T=nT/kの関係を満たし、
    ここで、nは0以上の整数であることを特徴とする請求項103に記載のシステム。
  105. 前記制御装置が前記リチウムイオン電池の表面温度に基づいて前記第1の発振電流の持続時間を調整することは、
    前記発振トリガ信号を調整することにより、前記第1の発振電流の持続時間を調整することを含むことを特徴とする請求項104に記載のシステム。
  106. 前記所定の周波数範囲は0Hz〜1000kHzであり、
    前記第1の値、第2の値の範囲は0〜100%であり、かつ第2の値が第1の値よりも大きく、
    前記第1の温度、第2の温度の範囲は−70〜100℃であり、かつ第2の温度が第1の温度よりも小さく、
    所定の温度は10℃であることを特徴とする請求項102に記載のシステム。
  107. コンピュータ可読命令及びデータが記憶されたメモリと、
    前記コンピュータ可読命令を実行することにより、請求項35〜50のいずれか一項に記載の方法の一部又は全部の動作を実行するプロセッサとを含むことを特徴とするリチウムイオン電池の充電調整制御のための制御装置。
  108. コンピュータ可読命令及びデータが記憶されたメモリと、
    前記コンピュータ可読命令を実行することにより、請求項51〜66のいずれか一項に記載の方法の一部又は全部の動作を実行するプロセッサとを含むことを特徴とするリチウムイオン電池の放電調整制御のための制御装置。
  109. 第1の充電装置を提供することと、
    リチウムイオン電池を提供することと、
    前記第1の充電装置と前記リチウムイオン電池との間に周波数変換トリガ発振充電装置を設けることとを含み、
    前記周波数変換トリガ発振充電装置は、前記リチウムイオン電池のインピーダンス特性で発振回路を構成することにより、発振電流を発生させ、
    前記周波数変換トリガ発振充電装置は、前記発振電流を用いて前記リチウムイオン電池を充電することを特徴とするリチウムイオン電池充電システムの製造方法。
  110. 前記第1の充電装置と前記リチウムイオン電池との間に周波数変換トリガ発振充電装置を設けることは、
    エネルギー貯蔵環流手段を提供し、前記エネルギー貯蔵環流手段を前記第1の充電装置と並列に接続することと、
    発振手段を提供し、該発振手段を前記リチウムイオン電池と並列に接続して前記発振回路を形成することと、
    発振フリップフロップを提供し、前記発振フリップフロップを前記エネルギー貯蔵環流手段と前記発振手段との間に接続することとを含み、
    前記発振フリップフロップは、前記発振電流を発生させるように前記発振回路をトリガすることを特徴とする請求項109に記載の方法。
  111. 前記第1の充電装置と前記リチウムイオン電池との間に周波数変換トリガ発振充電装置を設けることは、
    エネルギー貯蔵環流手段を提供し、前記エネルギー貯蔵環流手段を前記第1の充電装置と並列に接続することと、
    前記エネルギー貯蔵環流手段と直列に接続された発振手段を提供し、前記直列に接続されたエネルギー貯蔵環流手段と発振手段を前記リチウムイオン電池と直列に接続して前記発振回路を形成することと、
    発振フリップフロップを提供し、前記発振フリップフロップを前記発振手段と並列に接続することとを含み、
    前記発振フリップフロップは、前記発振電流を発生させるように前記発振回路をトリガすることを特徴とする請求項109に記載の方法。
  112. 前記リチウムイオン電池の状態パラメータに基づいて、前記リチウムイオン電池に前記発振電流を供給するように前記周波数変換トリガ発振充電装置を制御する制御装置を提供することをさらに含むことを特徴とする請求項110又は111に記載の方法。
  113. リチウムイオン電池を提供することと、
    負荷と前記リチウムイオン電池との間に周波数変換トリガ発振放電装置を設けることとを含み、
    前記周波数変換トリガ発振放電装置は、前記リチウムイオン電池のインピーダンス特性で発振回路を構成することにより、発振電流を発生させ、
    前記周波数変換トリガ発振放電装置は、前記リチウムイオン電池を前記発振電流の形態で放電させるリチウムイオン電池放電システムの製造方法。
  114. 負荷と前記リチウムイオン電池との間に周波数変換トリガ発振放電装置を設けることは、
    エネルギー貯蔵環流手段を提供し、前記エネルギー貯蔵環流手段を前記負荷と並列に接続することと、
    発振手段を提供し、該発振手段を前記リチウムイオン電池と並列に接続して前記発振回路を形成することと、
    発振フリップフロップを提供し、前記発振フリップフロップを前記エネルギー貯蔵環流手段と発振手段との間に接続することとを含み、
    前記発振フリップフロップは、前記発振電流を発生させるように前記発振回路をトリガすることを特徴とする請求項113に記載の方法。
  115. 負荷と前記リチウムイオン電池との間に周波数変換トリガ発振放電装置を設けることは、
    エネルギー貯蔵環流手段を提供し、前記エネルギー貯蔵環流手段を負荷と並列に接続することと、
    前記エネルギー貯蔵環流手段と直列に接続された発振手段を提供し、前記直列に接続されたエネルギー貯蔵環流手段と発振手段を前記リチウムイオン電池と直列に接続して前記発振回路を形成することと、
    発振フリップフロップを提供し、前記発振フリップフロップを前記発振手段と並列に接続することとを含み、
    前記発振フリップフロップは、前記発振電流を発生させるように前記発振回路をトリガすることを特徴とする請求項113に記載の方法。
  116. 前記リチウムイオン電池の状態パラメータに基づいて、前記リチウムイオン電池を前記発振電流の形態で放電させるように前記周波数変換トリガ発振放電装置を制御する制御装置を提供することをさらに含むことを特徴とする請求項114又は115に記載の方法。
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