JP2019116429A - 抗ウイルス薬 - Google Patents

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Abstract

【課題】EBV、CMV及びこれらに近縁のウイルスに対して有効な抗ウイルス薬を提供することを課題とする。【解決手段】ウイルス後期遺伝子の発現を阻害する化合物又はその薬学的に許容される塩を有効成分として含有し、β−ヘルペスウイルス又はγ−ヘルペスウイルスを標的とした抗ウイルス薬が提供される。【選択図】なし

Description

本発明は抗ウイルス薬に関する。詳しくは、サイトメガロウイルス(CMV)等のβ−ヘルペスウイルス及びエプスタイン・バーウイルス(EBV)等のγ−ヘルペスウイルスを標的とした抗ウイルス薬及びその用途に関する。
サイトメガロウイルス(CMV)やエプスタイン・バーウイルス(EBV)はヘルペスウイルス科に属するウイルスで世界中に広く浸淫しており、成人の大部分が既感染である。感染すると宿主の免疫機構より逃れ、体内で潜伏感染状態となり不顕性に経過する。しかし、宿主の免疫機能が著しく低下する状態(化学療法による骨髄抑制状態や後天性免疫不全などの永続的な免疫抑制状態)では、再活性化が生じ、CMVは肺炎や脳炎を、EBVは日和見リンパ腫に代表されるEBV関連リンパ増殖疾患など様々な病気を引き起し、時に致死的となる。CMVの治療には抗ヘルペスウイルス薬(ガンシクロビルなど)が使用されるが、これらの作用機序はウイルスゲノム複製阻害であり、宿主の骨髄抑制が副作用として起こり、治療継続が困難となる場合も多い。また、EBVに対する治療薬はまだ存在しない。
Gruffat et al., J Virol, 2012, 86, 6023-6032 Watanabe et al., J Virol, 2015, 89, 10120-10124 Aubry et al., J Virol, 2014, 88, 12825-12838 Djavadian et al., PLoS Pathog., 2016 12: e1005718. Gruffat et al., Front Microbiol., 2016: 7: 869.
以上の背景の中、本発明は、EBV、CMV及びこれらに近縁のウイルスに対して有効な抗ウイルス薬及びその用途を提供することを課題とする。
ヘルペスウイルスの遺伝子は、発現時期により前初期(immediate-early; IE)、初期(early; E)、後期(late; L)に分類され、これらの遺伝子群が適切なタイミングで発現することで効率的なウイルス増殖を可能にする(図1)。その中でも、後期遺伝子はウイルスゲノムの約1/3以上を占め、ウイルス粒子の形成に必須の遺伝子を多く含む。CMVやEBV等のヘルペスウイルスでは、粒子形成に必須のウイルス構造タンパク質は宿主の転写装置ではなく、ウイルスのコードする転写開始複合体(viral pre-initiation complex; vPIC)が必要であり(非特許文献1、2)、EBVでは、BcRF1など合計6つのウイルスタンパク質(BDLF4、BGLF3、BFRF2、BVLF1、BDLF3.5)がvPICを形成し、L遺伝子群の転写を制御していることが明らかとなっている(非特許文献1〜4)(図8)。また、vPICはサイトメガロウイルス(CMV)などのβ−ヘルペスウイルスとEBVなどのγ−ヘルペスウイルスで保存されている(非特許文献3、5)(図9)。従って、vPICによるL遺伝子の制御機構の解明はCMVやEBVを標的とした新規抗ウイルス薬の開発に繋がると考えられる。この着想の下で本発明者らは、小分子化合物ライブラリーを用い、EBVの後期遺伝子の発現を特異的に阻害する化合物のスクリーニングを実施した。その際、本発明者らの研究室で樹立し、保存している特殊な細胞株(Doxycyclinの添加によりウイルス産生感染を誘導できるEBV陽性細胞株)を利用した独自の評価系を構築し、アッセイに供した。
詳細な検討の結果、ウイルス複製とウイルス初期遺伝子の発現を抑制せずに、ウイルス後期遺伝子の発現を特異的に阻害する複数の化合物を同定することに成功した。興味深いことに、同定された化合物の一部はCDK阻害剤であった。
続いて、スクリーニング結果を検証した後、ウイルス後期遺伝子の発現制御機構に着目して研究を進めた。その結果、vPICによる後期遺伝子の発現制御機構においてCDK2が重要な役割を果たすことが明らかになるとともに、同定に成功した化合物がCDK2の阻害を介して後期遺伝子の発現に影響を及ぼし、その抗ウイルス活性を発揮することが判明した。
ここで、上記の通り、vPICはβ−ヘルペスウイルス及びγ−ヘルペスウイルスで保存されている。本発明者らの検討がもたらした上記知見にこの事実を併せて考察すれば、CDK2阻害剤はEBVだけでなく、他のγ−ヘルペスウイルスやCMV等のβ−ヘルペスウイルスに対する治療薬としても有望であるといえる。
以下の発明は以上の成果及び考察に基づく。
[1]ウイルス後期遺伝子の発現を阻害する化合物又はその薬学的に許容される塩を有効成分として含有し、β−ヘルペスウイルス又はγ−ヘルペスウイルスを標的とした抗ウイルス薬。
[2]転写開始複合体(vPIC)の形成阻害を介してウイルス後期遺伝子の発現を阻害する、[1]に記載の抗ウイルス薬。
[3]有効成分が、サイクリン依存性キナーゼ2(CDK2)阻害剤又はその薬学的に許容される塩である、[1]又は[2]に記載の抗ウイルス薬。
[4]CDK2阻害剤が、Olomoucine、Alsterpaullone, 2-cyanoethyl、Cdk1/2 inhibitor III、Cdk2/9 inhibitor及びAlsterpaulloneからなる群より選択される化合物である、[3]に記載の抗ウイルス薬。
[5]β−ヘルペスウイルスがサイトメガロウイルス(CMV)、ヒトヘルペスウイルス6A(HHV-6A)、ヒトヘルペスウイルス6B(HHV-6B)又はヒトヘルペスウイルス7(HHV-7)であり、γ−ヘルペスウイルスがエプスタイン・バーウイルス(EBV)又はカポジ肉腫関連ヘルペスウイルス(KSHV)である、[1]〜[4]のいずれか一項に記載の抗ウイルス薬。
[6]標的ウイルスのウイルス粒子の産生を抑制する、[1]〜[5]のいずれか一項に記載の抗ウイルス薬。
[7]β−ヘルペスウイルス関連疾患又はγ−ヘルペスウイルス関連疾患の治療又は予防に用いられる、[1]〜[6]のいずれか一項に記載の抗ウイルス薬。
[8]β−ヘルペスウイルス関連疾患がCMV関連疾患であり、γ−ヘルペスウイルス関連疾患がEBV関連疾患である、[7]に記載の抗ウイルス薬。
[9]ウイルスゲノムの複製阻害によって薬効を発揮する抗ウイルス薬と併用される、[1]〜[8]のいずれか一項に記載の抗ウイルス薬。
[10]β−ヘルペスウイルス関連疾患又はγ−ヘルペスウイルス関連疾患の患者、或いはβ−ヘルペスウイルス関連疾患又はγ−ヘルペスウイルス関連疾患の高リスク者に対して、ウイルス後期遺伝子の発現を阻害する化合物又はその薬学的に許容される塩を治療上有効量投与するステップを含む、β−ヘルペスウイルス関連疾患又はγ−ヘルペスウイルス関連疾患の治療又は予防法。
ヘルペスウイルスの一種であるEBVのウイルス産生過程。決められた順序でウイルス遺伝子(前初期→初期→後期)の遺伝子発現が起こる事がウイルス粒子産生に重要である。後期遺伝子の発現は、ウイルス複製の後で起きる。 同定に成功したCDK阻害剤。 CDK阻害剤が初期遺伝子発現に与える影響。n.s.:有意差なし CDK阻害剤が後期遺伝子発現に与える影響。**p<0.01 CDK阻害剤がウイルスゲノム複製に与える影響。n.s.:有意差なし CDK阻害剤がウイルス遺伝子産物発現に与える影響。 CDK阻害剤がウイルス粒子産生に与える影響。*p<0.05, **p<0.01 EBV後期遺伝子の発現を制御するウイルス初期遺伝子産物複合体(vPIC)。参考文献:Gruffat et al., J Virol., 2012; Aubry et al., J Virol., 2014; Watanabe et al., J Virol., 2015; Djavadian et al., PLoS Pathog., 2016 β−ヘルペスウイルスとγ−ヘルペスウイルスに保存されたvPIC(後期遺伝子の発現に関与する相同遺伝子)。参考文献:Gruffat et al., Front Microbiol., 2016 vPIC構成因子BDLF4タンパク質の細胞内でのリン酸化。 CDK阻害剤がBDLF4タンパク質に与える影響。MG132:プロテアソーム阻害剤 CDK2のBDLF4タンパク質安定化への寄与。 CDK2の発現抑制による、BDLF4タンパク質の不安定化の誘導。 CDK2複合体による、in vitroでのBDLF4タンパク質のリン酸化。 CDK阻害剤によるウイルス遺伝子転写制御メカニズム。 マウス実験における薬剤投与スケジュール。 CDK阻害剤がウイルス産生に与える影響。*p<0.05 CDK阻害剤がマウスの生存に与える影響。*p<0.05
本発明は抗ウイルス薬を提供する。本発明の抗ウイルス薬はβ−ヘルペスウイルス又はγ−ヘルペスウイルスを標的とする。β−ヘルペスウイルの具体例はサイトメガロウイルス(CMV)、ヒトヘルペスウイルス6(HHV-6)、ヒトヘルペスウイルス7(HHV-7)であり、γ−ヘルペスウイルスの具体例はエプスタイン・バーウイルス(EBV)及びカポジ肉腫関連ヘルペスウイルス(KSHV)である。尚、HHV-6にはHHV-6AとHHV-6Bの二つのバリアントが存在する。また、KSHVはヒトヘルペスウイウルス8(HHV-8)とも呼ばれる。
本発明者らの検討によって、CDK2阻害剤がEBV後期遺伝子の発現阻害(EBV後期遺伝子の発現を制御するウイルス初期遺伝子産物複合体(vPIC)の構成因子BDLF4の安定化の阻害による)を介してウイルス粒子の産生を抑制することが判明した。理論に拘泥する訳ではないが、この知見と、後期遺伝子の発現制御機構がβ−ヘルペスウイルス亜科又はγ−ヘルペスウイルス亜科に属するウイルスの間で共通性が高い(vPICが高度に保存されている)事実(図9を参照)に鑑みれば、本発明の抗ウイルス薬には、vPICの形成阻害を介したウイルス後期遺伝子の発現阻害によって、β−ヘルペスウイルス及びγ−ヘルペスウイルスに対して広くウイルス産生阻害活性を示すことが期待できる。
本明細書において「抗ウイルス薬」とは、標的のウイルス、即ち、β−ヘルペスウイルス又はγ−ヘルペスウイルスに対して阻害活性を示し、当該ウイルスの関連疾患(感染症)の治療又は予防に有効な薬剤をいう。本発明の抗ウイルス薬は、β−ヘルペスウイルス関連疾患やγ−ヘルペスウイルス関連疾患に対して治療的効果、予防的効果を発揮し得る。換言すれば、これらの疾患に対する治療薬として本発明の抗ウイルス薬は利用され得る。ここで、治療的効果にはウイルス関連疾患に特徴的な症状又は随伴症状を緩和すること(軽症化)、症状の悪化を阻止ないし遅延すること等が含まれる。後者については、重症化を予防するという点において予防的効果の一つと捉えることができる。このように、治療的効果と予防的効果は一部において重複する概念であり、明確に区別して捉えることは困難であり、またそうすることの実益は少ない。尚、予防的効果の典型的なものは、標的のウイルスの関連疾患に特徴的な症状の発現又は再発を阻止ないし遅延することである。標的疾患/病態に対して何らかの治療的効果又は予防的効果、或いはこの両者を示す限り、標的疾患/病態に対する治療薬に該当する。
本発明の抗ウイルス薬は、ウイルス後期遺伝子の発現を阻害する化合物又はその薬学的に許容される塩を有効成分として含有する。本発明の有効成分となる化合物の具体例はサイクリン依存性キナーゼ2(CDK2)阻害剤であるが、本発明に特徴的な作用、即ち、ウイルス後期遺伝子の発現を阻害するという作用を示す限り、これに限定されるものではない。CDK2阻害剤の具体例は、以下に構造を示す、Olomoucine、Alsterpaullone, 2-cyanoethyl、Cdk1/2 inhibitor III、Cdk2/9 inhibitor及びAlsterpaulloneである。尚、二種類以上のCDK2阻害剤を併用することにしてもよい。
Figure 2019116429
Olomoucine
Figure 2019116429
Alsterpaullone, 2-cyanoethyl
Figure 2019116429
Cdk1/2 inhibitor III
Figure 2019116429
Cdk2/9 inhibitor
Figure 2019116429
Alsterpaullone
本発明の抗ウイルス薬の有効成分として、ウイルス後期遺伝子の発現を阻害する化合物の薬学的に許容される塩を用いても良い。無機塩基との塩、有機塩基との塩、無機酸との塩、有機酸との塩、塩基性アミノ酸との塩、酸性アミノ酸との塩など、様々な塩を採用することができる。無機塩基との塩の例は、アル力リ金属塩(ナトリウム塩、カリウム塩など)、アルカリ土類金属塩(カルシウム塩、マグネシウム塩など)、アルミニウム塩、アンモニウム塩であり、有機塩基との塩の例は、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、ピコリン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジシクロへキシルアミン、N,N'-ジベンジルエチレンジアミンなどとの塩であり、無機酸との塩の例は、塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸などとの塩であり、有機酸との塩の例は、ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸などとの塩であり、塩基性アミノ酸との塩の例は、アルギニン、リジン、オル二チンなどとの塩であり、酸性アミノ酸との塩の例は、アスパラギン酸、グルタミン酸などとの塩である。
治療又は予防の対象となる疾患(標的疾患)は、β−ヘルペスウイルス関連疾患及びγ−ヘルペスウイルス関連疾患であり、例えば、先天性CMV感染症、CMV肺炎、CMV脳炎、CMV胃腸炎、CMV網膜炎、CMV肝炎、CMV血症等のCMV関連疾患、HHV-6脳炎、突発性発疹等のHHV-6関連疾患、突発性発疹等のHHV-7関連疾患、慢性活動性EBV感染症、伝染性単核球症、移植後リンパ増殖性疾患、EBV関連血球貪食症候群、伴性リンパ増殖性疾患等のEBV関連疾患、カポジ肉腫、原発性滲出性リンパ腫(PEL:primary effusion lymphoma)、多中心性キャッスルマン病(MCD: multicentric Castleman’s disease)等のKSHV関連疾患が該当する。
治療が目的の場合には、本発明の抗ウイルス薬は、β−ヘルペスウイルス関連疾患又はγ−ヘルペスウイルス関連疾患の患者に投与される。他方、予防が目的の場合、典型的には、β−ヘルペスウイルス関連疾患又はγ−ヘルペスウイルス関連疾患に関してリスクが高い者(高リスク者)が投与対象となる。高リスク者とは、将来(特に近い将来)、β−ヘルペスウイルス関連疾患又はγ−ヘルペスウイルス関連疾患を発症する可能性(危険性)が認められる者であり、例えば、ウイルス抗体価の検査やモニタリングによって特定される。例えば、造血幹細胞移植の際には、移植後にCMV感染のモニタリングを行うことでCMVの再活性化を検出し、高リスク者には抗ウイルス薬(ガンシクロビル、バルガンシクロビル、アシクロビル、ホスカルネット、シドフォビル等)の投与を開始するという先制治療が行われる。本発明の抗ウイルス薬はこのような先制治療における治療薬としても利用可能である。
本発明の抗ウイルス薬は、ヘルペスウイルス(例えばCMV)に対する従来の抗ウイルス薬とは異なり、ウイルス後期遺伝子の発現を阻害し、ウイルス粒子の産生を抑制するという、特有の作用機序に基づき薬効を発揮する。従って、ウイルゲノムの複製阻害やウイルス前期遺伝子の発現阻害によって抗ウイルス活性を示す他の薬剤(例えば、ガンシクロビル、バルガンシクロビル、アシクロビル、ホスカルネット、シドフォビル)と併用すれば複合的ないし相乗的な治療効果の発揮を期待できる。
本発明の抗ウイルス薬の製剤化は常法に従って行うことができる。製剤化する場合には、製剤上許容される他の成分(例えば、担体、賦形剤、崩壊剤、緩衝剤、乳化剤、懸濁剤、無痛化剤、安定剤、保存剤、防腐剤、生理食塩水など)を含有させることができる。賦形剤としては乳糖、デンプン、ソルビトール、D-マンニトール、白糖等を用いることができる。崩壊剤としてはデンプン、カルボキシメチルセルロース、炭酸カルシウム等を用いることができる。緩衝剤としてはリン酸塩、クエン酸塩、酢酸塩等を用いることができる。乳化剤としてはアラビアゴム、アルギン酸ナトリウム、トラガント等を用いることができる。懸濁剤としてはモノステアリン酸グリセリン、モノステアリン酸アルミニウム、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ラウリル硫酸ナトリウム等を用いることができる。無痛化剤としてはベンジルアルコール、クロロブタノール、ソルビトール等を用いることができる。安定剤としてはプロピレングリコール、アスコルビン酸等を用いることができる。保存剤としてはフェノール、塩化ベンザルコニウム、ベンジルアルコール、クロロブタノール、メチルパラベン等を用いることができる。防腐剤としては塩化ベンザルコニウム、パラオキシ安息香酸、クロロブタノール等を用いることができる。
製剤化する場合の剤形も特に限定されない。剤形の例は錠剤、散剤、細粒剤、顆粒剤、カプセル剤、シロップ剤、注射剤、外用剤、及び座剤である。本発明の抗ウイルス薬はその剤形に応じて経口投与又は非経口投与(静脈内、動脈内、皮下、皮内、筋肉内、又は腹腔内注射、経皮、経鼻、経粘膜など)によって対象に適用される。また、全身的な投与と局所的な投与も対象により適応される。これらの投与経路は互いに排他的なものではなく、任意に選択される二つ以上を併用することもできる(例えば、経口投与と同時に又は所定時間経過後に静脈注射等を行う等)。
本発明の抗ウイルス薬には、期待される治療効果を得るために必要な量(即ち治療上有効量)の有効成分が含有される。本発明の抗ウイルス薬中の有効成分量は一般に剤形によって異なるが、所望の投与量を達成できるように有効成分量が設定される。
本発明の抗ウイルス薬の投与量は、期待される治療効果が得られるように設定される。治療上有効な投与量の設定においては一般に症状、患者の年齢、性別、及び体重などが考慮される。当業者であればこれらの事項を考慮して適当な投与量を設定することが可能である。投与スケジュールとしては例えば一日一回〜数回、二日に一回、或いは三日に一回などを採用できる。投与スケジュールの作成においては、患者の病状や有効成分の効果持続時間などを考慮することができる。
以上の記述から明らかな通り本出願は、標的ウイルスの関連疾患の患者、或いは標的ウイルスの関連疾患の高リスク者に対して、ウイルス後期遺伝子の発現を阻害する化合物又はその薬学的に許容される塩を治療上有効量投与するステップを含む、β−ヘルペスウイルス関連疾患又はγ−ヘルペスウイルス関連疾患の治療又は予防法も提供する。ウイルス後期遺伝子の発現を阻害する化合物としては、好ましくはCDK2阻害剤(具体例はOlomoucine、Alsterpaullone, 2-cyanoethyl、Cdk1/2 inhibitor III、Cdk2/9 inhibitor及びAlsterpaullone)が用いられる。
CMVやEBV等のヘルペスウイルス科に属するウイルスに対して有効な抗ウイルス薬の創出を目指し、以下の検討を行った。
(1)小分子化合物ライブラリーを用いたスクリーニング
Doxycyclinの添加によりウイルス産生感染を誘導できるEBV陽性細胞株(Tet-BZLF1/B95-8細胞)(Kudoh et al., J Virol, 2003, 77, 851-861)をDoxycyclinと小分子化合物(3μM)を含む培地で48時間ほど培養し、細胞からDNAおよびRNAを回収した。DNAとRNAをqPCRで解析(Watanabe et al., J Virol, 2015, 89, 10120-10124)し、ウイルス複製、E遺伝子の発現およびL遺伝子の発現を定量した。ウイルス複製とE遺伝子の発現がともに抑制されず、L遺伝子の発現のみ抑制する化合物を、ウイルス後期遺伝子を特異的に阻害する小分子として同定した。
スクリーニングの結果、ウイルス複製とウイルス前期遺伝子の発現を抑制せずに、ウイルス後期遺伝子を特異的に阻害する化合物を95種類のキナーゼ阻害剤ライブラリーから11種類同定した。興味深いことに、同定された11種類の化合物の内、5種類(Olomoucine、Alsterpaullone, 2-cyanoethyl、Cdk1/2 inhibitor III、Cdk2/9 inhibitor、Alsterpaullone)はCDK阻害剤であり、このキナーゼ群はウイルス後期遺伝子の発現調節に関与している可能性が示唆された(図2)。
(2)スクリーニング結果の検証
続いて、スクリーニング結果を検証するため、他のEBV陽性細胞(293/EBV細胞)を用い、同定したキナーゼ阻害剤がウイルス後期遺伝子の発現とウイルス粒子産生に与える影響を調べた。
(2−1)CDK阻害剤が初期遺伝子発現に与える影響
293/EBV細胞にBZLF1をトランスフェクションし、ウイルス産生感染を誘導した。トランスフェクション24時間後にCDK阻害剤(CDK2/9i(0.5μM)、A2CE(1μM))を添加し、さらに24時間培養し、細胞を回収した。細胞からRNAを抽出して、初期遺伝子(BALF5)の発現をリアルタイムPCRで定量した。CDK阻害剤処理で初期遺伝子の発現は変化しなかった(図3)。
(2−2)CDK阻害剤が後期遺伝子発現に与える影響
293/EBV細胞にBZLF1をトランスフェクションし、ウイルス産生感染を誘導した。トランスフェクション24時間後にCDK阻害剤(CDK2/9i(0.5μM)、A2CE(1μM))を添加し、さらに24時間培養し、細胞を回収した。細胞からRNAを抽出して、後期遺伝子(gp350)の発現をリアルタイムPCRで定量した。CDK阻害剤処理で後期遺伝子の発現が抑制された(図4)。
(2−3)CDK阻害剤がウイルスゲノム複製に与える影響
293/EBV細胞にBZLF1をトランスフェクションし、ウイルス産生感染を誘導した。トランスフェクション24時間後にCDK阻害剤(CDK2/9i(0.5μM)、A2CE(1μM))を添加し、さらに24時間培養し、細胞を回収した。細胞からDNAを抽出して、ウイルスゲノム量をリアルタイムPCRで定量した。CDK阻害剤処理はウイルスゲノム複製に影響を及ぼさなかった(図5)。
(2−4)CDK阻害剤がウイルス遺伝子産物発現に与える影響
293/EBV細胞にBZLF1をトランスフェクションし、ウイルス産生感染を誘導した。トランスフェクション24時間後にCDK阻害剤(CDK2/9i(0.5μM)、A2CE(1μM))を添加し、さらに24時間培養し、細胞を回収した。細胞からタンパク質を抽出し、ウエスタンブロットにて各ウイルス遺伝子産物(タンパク質)を検出した。CDK阻害剤で処理すると、前初期遺伝子産物および初期遺伝子産物の発現は変化が見られないが、後期遺伝子産物の発現が特異的に抑制された(図6)。
(2−5)CDK阻害剤がウイルス粒子産生に与える影響
293/EBV細胞にBZLF1をトランスフェクションし、ウイルス産生感染を誘導した。トランスフェクション24時間後にCDK阻害剤(CDK2/9i(0.5μM)、A2CE(1μM))を添加し、さらに24時間培養し、細胞と上清を回収した。回収した上清と細胞を凍結融解させ、その上澄みをウイルス液として使用した。EBV陰性B細胞株(Akata細胞)にウイルス液を加え、3時間ほど室温で転倒混和させ、培地交換し培養した(48時間、37℃、5% CO2)。感染48時間後に、FACSで感染細胞を測定し、感染力価(ウイルス力価)を算出した。CDK阻害剤処理でウイルス粒子産生が抑制された(図7)。
(3)同定した化合物のウイルス産生阻害メカニズムの解析
EBVでは6つのウイルス遺伝子産物により構成されるvPICがウイルス後期遺伝子のプロモーターに結合し、RNAポリメラーゼIIをリクルートすることでウイルス後期遺伝子は転写される(図8)。vPICはβ−ヘルペスウイルスとγ−ヘルペスウイルスで保存されている(図9)。同定した化合物(CDK阻害剤)によるウイルス産生阻害メカニズムを解明すべく、以下の検討を行った。
(3−1)vPIC構成因子BDLF4タンパク質の細胞内でのリン酸化
293細胞にFLAGタグをつけたBDLF4を発現させ、細胞を回収し、タンパク質を抽出した。脱リン酸化酵素(λ-フォスファターゼ)処理をし、phos-tag(登録商標)ゲル(和光純薬工業株式会社)および通常のSDS-PAGEゲルで電気泳動し、ウエスタンブロットで検出した。脱リン酸化処理によりBDLF4の移動度が上昇したため(図10)、BDLF4は細胞内でリン酸化されていることが分かった。
(3−2)CDK阻害剤がBDLF4タンパク質に与える影響
293細胞にFLAGタグをつけたBDLF4を発現させ、トランスフェクション後24時間でCDK2/9i(0.5μM)とMG132(10μM)を培地に添加し、24時間培養した。その後細胞を回収し、ウエスタンブロットにてBDLF4タンパク質を検出した。CDK阻害剤処理でBDLF4タンパク質は不安定化した(図11)。
(3−3)CDK2のBDLF4タンパク質安定化への寄与
293細胞にFLAGタグをつけたBDLF4発現ベクターとshRNA発現ベクター(shRNA expression plasmids against CDK1: shCDK1#1, TRCN0000583及びshCDK1#2, TRCN0196602、shRNA expression plasmids against CDK2: shCDK2#1, TRCN0039961及びshCDK2#2, TRCN0010470)(Sigma-Aldrich社)をコトランスフェクトし、トランスフェクション48時間後に細胞を回収した。ウエスタンブロットにて、各タンパク質の発現量を比較した。CDK2の発現抑制によってBDLF4タンパク質量が減少し(図12)、CDK2がBDLF4タンパク質の安定化に寄与していることが明らかとなった。
(3−4)CDK2の発現抑制による、BDLF4タンパク質の不安定化の誘導
293細胞にFLAGタグをつけたBDLF4発現ベクターとshRNA発現ベクターをコトランスフェクトし、トランスフェクション24時間後にMG132(10μM)を添加し、トランスフェクション48時間後に細胞を回収した。ウエスタンブロットにて、各タンパク質の発現量を比較した。MG132により、CDK2の発現抑制によるBDLF4の不安定化が阻害された(図13)。CDK2によるBDLF4のリン酸化はBDLF4をユビキチン依存的な分解から守っていることが示唆された。
(3−5)CDK2複合体による、in vitroでのBDLF4タンパク質のリン酸化
活性化型サイクリンA1/CDK2複合体、活性化型サイクリンE1/CDK2複合体、または活性化型サイクリンB1/CDK1複合体とGST-BDLF4を混合し、放射性同位体を使わない検出系(ATP-γ-S (ab138911) (abcam社)の取り込みと、p-Nitrobenzyl mesylate (ab138910) (abcam社)によるチオリン酸基のアルキル化を使用)でin vitroのリン酸化について解析した。CDK2複合体はin vitroでBDLF4タンパク質をリン酸化した(図14)。
以上の実験結果から、CDK2がウイルス後期遺伝子発現に必須の転写因子BDLF4をリン酸化し、安定化することで、ウイルス後期遺伝子の時間的発現制御に寄与していることが明らかになるとともに、同定に成功したCDK阻害剤の作用機序(CDK2の阻害によってBDLF4タンパク質の不安定化を誘導し、後期遺伝子の発現を阻害すること)が判明した(図15)。
(4)同定した化合物のウイルス阻害効果のマウスモデルでの検証
同定したCDK阻害剤の生体でのウイルス阻害効果を検証した。実験には、重度免疫不全マウス(NOGマウス)に、EBVを感染させた臍帯血由来単核球を腹腔内に移植することでEBV感染B細胞がマウスの体内に腫瘍を形成し、マウスが死亡するというEBV関連腫瘍実験モデルを用いた。生理食塩水で希釈したAlsterpaullone(Alp)(コントロールにはDMSO)を5mg/kgの投与量、所定の投与スケジュール(図16)でマウスの腹腔内に投与した。
(4−1)CDK阻害剤がウイルス産生に与える影響
EBV感染臍帯血由来単核球の移植3週後にマウスから採血し、全血中に含まれるEBV量をリアルタイムPCRで定量した。CDK阻害剤(Alsterpaullone)の投与によりマウス末梢血中のEBV量が抑制された(図17)。
(4−2)CDK阻害剤がマウスの生存に与える影響
CDK阻害剤(Alsterpaullone)を投与したEBV感染マウス(6匹)と投与しないEBV感染マウス(6匹)の生存率をカプランマイヤー生存曲線で比較評価した。CDK阻害剤投与によりEBV腫瘍形成によるマウスの死亡が抑制された(図18)。
本発明の抗ウイルス薬は、有効な抗ウイルス薬が存在しないEBVに対する治療手段を提供する。一方、本発明は、抗ウイルス薬が既に開発されているCMV等に対する新たな治療戦略をも可能にする。CMVに代表されるヘルペスウイルス科に属するウイルスに対しては、ウイルスゲノムの複製阻害によって薬効を示す抗ウイルス薬が開発されている。本発明の抗ウイルス薬はこのような従来の抗ウイルス薬とは異なる作用機序に基づくものであることから、従来の抗ウイルス薬が有効でない症例(継続的な使用などの結果として有効性が失われた症例も含む)に対しても薬効を期待できる。また、本発明の抗ウイルス薬と従来の抗ウイルス薬を併用すれば抗ウイルス効果の増強も期待できる。
将来、EBVに対しても、ウイルスゲノムの複製阻害によって薬効を示す抗ウイルス薬が開発される可能性はある。このような抗ウイルス薬が開発されれば、本発明の抗ウイルス薬との併用も治療戦略の一つとなる。
この発明は、上記発明の実施の形態及び実施例の説明に何ら限定されるものではない。特許請求の範囲の記載を逸脱せず、当業者が容易に想到できる範囲で種々の変形態様もこの発明に含まれる。本明細書の中で明示した論文、公開特許公報、及び特許公報などの内容は、その全ての内容を援用によって引用することとする。

Claims (10)

  1. ウイルス後期遺伝子の発現を阻害する化合物又はその薬学的に許容される塩を有効成分として含有し、β−ヘルペスウイルス又はγ−ヘルペスウイルスを標的とした抗ウイルス薬。
  2. 転写開始複合体(vPIC)の形成阻害を介してウイルス後期遺伝子の発現を阻害する、請求項1に記載の抗ウイルス薬。
  3. 有効成分が、サイクリン依存性キナーゼ2(CDK2)阻害剤又はその薬学的に許容される塩である、請求項1又は2に記載の抗ウイルス薬。
  4. CDK2阻害剤が、Olomoucine、Alsterpaullone, 2-cyanoethyl、Cdk1/2 inhibitor III、Cdk2/9 inhibitor及びAlsterpaulloneからなる群より選択される化合物である、請求項3に記載の抗ウイルス薬。
  5. β−ヘルペスウイルスがサイトメガロウイルス(CMV)、ヒトヘルペスウイルス6A(HHV-6A)、ヒトヘルペスウイルス6B(HHV-6B)又はヒトヘルペスウイルス7(HHV-7)であり、γ−ヘルペスウイルスがエプスタイン・バーウイルス(EBV)又はカポジ肉腫関連ヘルペスウイルス(KSHV)である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の抗ウイルス薬。
  6. 標的ウイルスのウイルス粒子の産生を抑制する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の抗ウイルス薬。
  7. β−ヘルペスウイルス関連疾患又はγ−ヘルペスウイルス関連疾患の治療又は予防に用いられる、請求項1〜6のいずれか一項に記載の抗ウイルス薬。
  8. β−ヘルペスウイルス関連疾患がCMV関連疾患であり、γ−ヘルペスウイルス関連疾患がEBV関連疾患である、請求項7に記載の抗ウイルス薬。
  9. ウイルスゲノムの複製阻害によって薬効を発揮する抗ウイルス薬と併用される、請求項1〜8のいずれか一項に記載の抗ウイルス薬。
  10. β−ヘルペスウイルス関連疾患又はγ−ヘルペスウイルス関連疾患の患者、或いはβ−ヘルペスウイルス関連疾患又はγ−ヘルペスウイルス関連疾患の高リスク者に対して、ウイルス後期遺伝子の発現を阻害する化合物又はその薬学的に許容される塩を治療上有効量投与するステップを含む、β−ヘルペスウイルス関連疾患又はγ−ヘルペスウイルス関連疾患の治療又は予防法。
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