JP2019115902A - スプレーガン吐出口金用アタッチメント - Google Patents

スプレーガン吐出口金用アタッチメント Download PDF

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Abstract

【課題】塗装対象物までの距離が短い場合でも、適切に塗装可能なスプレーガン吐出口金用アタッチメントを提供する。【解決手段】スプレーガン吐出口金用アタッチメント1は、液体を吐出可能なスプレーガンの吐出口金に装着され、軸線O方向に延びるスプレーガン吐出口金用アタッチメントであって、軸線O方向の一方側に設けられた流入口から軸線O方向の他方側に設けられ、先端面3tに形成された吐出口P3まで連通し、液体が流通する流路Pが形成され、吐出口P3は、軸線O方向と直交する第一方向に長い形状をなすとともに、第一方向の中央側に向かうにしたがってしだいに、軸線O方向及び第一方向と直交する第二方向の長さが短くなる形状をなしていることを特徴とする。【選択図】図2

Description

本発明は、スプレーガン吐出口金用アタッチメントに関するものである。
従来から、建築物の外壁の塗装現場では、スプレーガンが広く使用されている。例えば、特許文献1に記載のように、圧縮空気の圧力で塗料を噴射するエアースプレーガンが知られている。
また、スプレーガンから塗料を噴射する際には、外壁とスプレーガンとの距離や、圧縮空気の圧力、圧縮空気の噴出口と塗料の吐出口との距離等の条件により、一度に噴射される塗料の量や広がりが変わり、塗装の仕上がりや施工に要する時間が変わってくる。
特許第4168322号公報
ところで、塗装面の手前の作業スペースが狭かったり、周辺への塗料の飛散を考慮して、外壁とスプレーガンとの距離を十分に確保できない場合には、通常よりも外壁から近距離で塗装作業をしなければならない。この場合、適切な距離からスプレーガンで噴射した場合と比べて、塗装面に対する塗着形状の面積が小さくなるため、塗着量が非常に多すぎたり、塗装のムラができてしまったり、スプレーガンの運行回数が増大したり、運行速度が速くなり施工の難易度が上がる等の問題点がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、塗装対象物までの距離が短い場合でも、適切に塗装可能なスプレーガン吐出口金用アタッチメントを提供するものである。
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を採用している。
すなわち、本発明に係るスプレーガン吐出口金用アタッチメントは、液体を吐出可能なスプレーガンの吐出口金に装着され、軸線方向に延びるスプレーガン吐出口金用アタッチメントであって、前記軸線方向の一方側に設けられた流入口から前記軸線方向の他方側に設けられ、先端面に形成された吐出口まで連通し、前記液体が流通する流路が形成され、前記吐出口は、前記軸線方向と直交する第一方向に長い形状をなすとともに、前記第一方向の中央側に向かうにしたがってしだいに、前記軸線方向及び前記第一方向と直交する第二方向の長さが短くなる形状をなしていることを特徴とする。
このように構成されたスプレーガン吐出口金用アタッチメントでは、液体(塗料)が吐出される吐出口は、軸線方向と直交する第一方向に長い形状をなしている。また、吐出口は、第一方向の中央側に向かうにしたがってしだいに、第二方向(軸線方向及び第一方向と直交する方向)の長さが短くなる形状をなしている。よって、流路を流通する塗料は、第一方向の中央側では、圧力損失が生じて流量が減少する。また、第一方向の中央側と反対側は、流量がその分増加する。吐出口が一般的な円形状をなす場合には、塗装対象物までの距離が短いと点のように中心にかたまって吐出されるが、本発明では、塗装対象物までの距離が短い場合でも、塗料が第一方向に沿って均一に吐出されるため、適切に塗装することができる。
また、本発明に係るスプレーガン吐出口金用アタッチメントは、前記吐出口の前記第一方向の両縁部には、前記軸線方向の一方側に延び、前記流路を形成する吐出傾斜面が形成され、該吐出傾斜面は、前記軸線方向の一方側から前記軸線方向の他方側に向かうにしたがって次第に径方向の外側に傾斜していることが好ましい。
このように構成されたスプレーガン吐出口金用アタッチメントでは、吐出口の第一方向の両縁部から軸線方向の一方側に延びる吐出傾斜面は、軸線方向の一方側から軸線方向の他方側に向かうにしたがって次第に径方向の外側に傾斜している。これにより、流路を流通する塗料は、吐出傾斜面に沿って流れ、吐出口の第一方向の両縁部側に誘導される。よって、塗料が第一方向に沿ってより均一に吐出される。
また、本発明に係るスプレーガン吐出口金用アタッチメントでは、前記流路は、前記軸線方向の他方側に前記吐出口が設けられた吐出室と、該吐出室の前記軸線方向の一方側に、前記吐出室と連通するように形成され、前記軸線方向の一方側に前記流入口が設けられた膨張室と、を備え、該膨張室には、前記軸線方向の一方側から前記軸線方向の他方側に向かうにしたがって次第に径方向の外側に傾斜する膨張傾斜面が形成されていてもよい。
このように構成されたスプレーガン吐出口金用アタッチメントでは、吐出室の軸線方向の一方側に設けられた膨張室には、軸線方向の一方側から軸線方向の他方側に向かうにしたがって次第に径方向の外側に傾斜する膨張傾斜面が形成されている。これにより、塗料は膨張室で径方向の外側に広がって、塗料の圧力が分散されるため、塗料は吐出室に円滑に誘導される。
また、本発明に係るスプレーガン吐出口金用アタッチメントでは、前記膨張室は、球面の一部に相当する形状をなしていてもよい。
このように構成されたスプレーガン吐出口金用アタッチメントでは、膨張室は球面の一部に相当する形状をなしている。よって、膨張室で径方向の外側に広がった塗料は、球面の一部に相当する面に沿って流れ、吐出室に円滑に誘導される。
また、本発明に係るスプレーガン吐出口金用アタッチメントは、透明であってもよい。
このように構成されたスプレーガン吐出口金用アタッチメントでは、透明であるため、塗料が付着しているが視認しやすい。よって、洗浄する箇所が分かりやすく、メンテナンス性が良い。
また、本発明に係るスプレーガン吐出口金用アタッチメントは、前記液体が流通する前記流路と外気とを連通し、空気が流通する空気流路が形成されていてもよい。
一般的に、高圧空気によって運ばれた塗料は、高圧空気によって霧化され塗装対象物に押し流される。空気の圧力が高いと、例えば多彩系塗料ではカラーチップが想定よりも細かくちぎれて意匠が変わったり、塗装対象物への塗着のばらつきが大きくなったりする場合がある。このように構成されたスプレーガン吐出口金用アタッチメントでは、塗料(液体)が流通する流路と外気とを連通し、空気が流通する空気流路が形成されているため、運ばれる塗料の量は変わらずに気圧が下がる。よって、多彩系塗料等において、塗料が塗装対象物に対して均一に塗着される。
また、本発明に係るスプレーガン吐出口金用アタッチメントでは、前記空気流路は、前記軸線方向の一方側から前記軸線方向の他方側に向かうにしたがって次第に径方向の内側に傾斜していてもよい。
このように構成されたスプレーガン吐出口金用アタッチメントでは、空気流路は軸線方向の一方側から軸線方向の他方側に向かうにしたがって次第に径方向の内側に傾斜している。よって、空気が空気流路から(液体が流通する)流路へと流出して液体と混合される際に、液体の流れの妨げとなることがない。
また、本発明に係るスプレーガン吐出口金用アタッチメントは、前記空気流路を流通する空気の量を調整可能な調整部を備えていてもよい。
このように構成されたスプレーガン吐出口金用アタッチメントでは、調整部により、空気流路を流通する空気の量を調整することできるため、塗料の性状や気温等の変動要因に対処することができる。
本発明に係るスプレーガン吐出口金用アタッチメントによれば、塗装対象物までの距離が短い場合でも、適切に塗装することができる。
本発明の一実施形態に係るスプレーガン吐出口金用アタッチメントが装着されたスプレーガンを示す図である。 本発明の一実施形態に係るスプレーガン吐出口金用アタッチメントの斜視図である。 本発明の一実施形態に係るスプレーガン吐出口金用アタッチメントを軸線方向の一方側(上流側)から見た図である。 本発明の一実施形態に係るスプレーガン吐出口金用アタッチメントを軸線方向の他方側(下流側)から見た図である。 本発明の一実施形態に係るスプレーガン吐出口金用アタッチメントをスプレーガンに装着する前の状態を示し、スプレーガン吐出口金用アタッチメントを図4のA−A断面図で表している。 図4のB−B断面図である。 本発明の一実施形態に係るスプレーガン吐出口金用アタッチメントの側面図である。 本発明の一実施形態の比較例1を示し、標準口金を使用して、対象物から40cmの位置からスプレーガンで単色塗料を噴射した際の塗装結果を示す写真である。 本発明の一実施形態の比較例2を示し、標準口金を使用して、対象物から25cmの位置からスプレーガンで単色塗料を噴射した際の塗装結果を示す写真である。 本発明の一実施形態の実施例1を示し、標準口金にスプレーガン吐出口金用アタッチメントを装着して、対象物から25cmの位置からスプレーガンで単色塗料を噴射した際の塗装結果を示す写真である。 本発明の一実施形態の比較例3を示し、標準口金を使用して、対象物から40cmの位置からスプレーガンで多彩調塗料を噴射した際の塗装結果を示す写真である。 本発明の一実施形態の比較例4を示し、標準口金を使用して、対象物から25cmの位置からスプレーガンで多彩調塗料を噴射した際の塗装結果を示す写真である。 本発明の一実施形態の実施例2を示し、標準口金にスプレーガン吐出口金用アタッチメントを装着して、対象物から25cmの位置からスプレーガンで多彩調塗料を噴射した際の塗装結果を示す写真である。 本発明の一実施形態の変形例1に係るスプレーガン吐出口金用アタッチメントを軸線方向の他方側(下流側)から見た図である。 図14のA1−A1断面図である。 図14のB1−B1断面図である。 本発明の一実施形態の変形例2に係るスプレーガン吐出口金用アタッチメントを軸線方向の他方側(下流側)から見た図である。 図17のA2−A2断面図である。 図17のB2−B2断面図である。 本発明の一実施形態の変形例3に係るスプレーガン吐出口金用アタッチメントを軸線方向の他方側(下流側)から見た図である。 図20のA3−A3断面図である。 図20のB3−B3断面図である。 本発明の一実施形態の変形例4に係るスプレーガン吐出口金用アタッチメントの断面図(図4のA−Aに相当する位置の断面図)である。 本発明の一実施形態の変形例4に係るスプレーガン吐出口金用アタッチメントの斜視図である。 本発明の一実施形態の変形例5に係るスプレーガン吐出口金用アタッチメントの調整部の構成を示す模式図である。 本発明の一実施形態の変形例6に係るスプレーガン吐出口金用アタッチメントの調整部の構成を示す模式図である。
以下、本発明の一実施形態に係るスプレーガン吐出口金用アタッチメントについて、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るスプレーガン吐出口金用アタッチメントが装着されたスプレーガンを示す図である。
図1に示すように、スプレーガン吐出口金用アタッチメント(以下、「吐出口金用アタッチメント」と称する)1は、スプレーガン10の吐出口金14に装着されるものである。
スプレーガン10は、塗料(液体)を収容するホッパー11と、ホッパー11と連通された流管部12と、先端部が流管部12内に配置されたエアーノズル13と、流管部12の先端部に設けられた吐出口金14と、を備えている。ホッパー11の外周面には、把持可能な把手15が設けられている。
図5に示すように、吐出口金14は、先端部側から見て、略円形状に形成された台座部14aと、台座部14aから下流側に延びる口金本体14bと、を有している。口金本体14bは、下流側を底面として円錐台をなしている。
図2は、吐出口金用アタッチメント1の斜視図である。
図2に示すように、吐出口金用アタッチメント1は、ホルダー部2と、吐出部3と、一対の方向レバー部4と、を備えている。本実施形態では、吐出口金用アタッチメント1は透明であり、例えば透明の樹脂で成型されている。
ここで、吐出口金用アタッチメント1の延在方向を軸線O方向とする。吐出口金用アタッチメント1がスプレーガン10の吐出口金14(図5参照。以下同じ。)に装着された状態で、塗料の流れの下流側を軸線O方向+側(軸線方向の他方側)と称し、上流側を軸線O方向−側(軸線方向の一方側)と称する。
ホルダー部2は、吐出口金用アタッチメント1の軸線O方向−側に設けられている。ホルダー部2は、フランジ部21と、外嵌部22と、を有している。
フランジ部21は、軸線O方向と直交する面に沿って配置されている。本実施形態では、フランジ部21は、軸線O方向+側から見て、略正八角形をなしている。
外嵌部22は、フランジ部21の径方向の外側の端部から、軸線O方向−側に延びている。外嵌部22の軸線O方向−側には、複数のスリット22sが形成されている。本実施形態では、スリット22sは、略正八角形をなすフランジ部21の頂点に対応して、8箇所に形成されている。外嵌部22は、8個のスリット22sにより8分割され、分割片22aが8個形成されている。
各分割片22aの外周面には、径方向の外側に突出する外突起26がそれぞれ設けられている。外突起26は、外嵌部22の軸線O方向−側の端部、及び軸線O方向−側の端部よりも軸線O方向+側の2箇所に設けられている。
図3は、吐出口金用アタッチメント1を軸線O方向−側から見た図である。
図3に示すように、8個の分割片22aのうち、周方向に隣り合う6個の分割片22aの内周面には、径方向の内側に突出する内突起27がそれぞれ設けられている。
外嵌部22の径方向の内側の空間(以下、第一嵌合空間と称する。)S1は、スプレーガン10の吐出口金14の台座部14a(図5参照。以下同じ。)と対応した形状をなし、台座部14aが嵌合可能とされている。
図2に示すように、吐出部3は、ホルダー部2のフランジ部21から、軸線O方向+側に延びている。吐出部3は、軸線O方向+側から見て、略円形状をなしている。
図4は、吐出口金用アタッチメント1を軸線O方向+側から見た図である。図5は、吐出口金用アタッチメント1をスプレーガン10に装着する前の状態を示し、吐出口金用アタッチメント1を図4のA−A断面図で表している。図6は、図4のB−B断面図である。
図5及び図6に示すように、吐出部3の内部には、ホルダー部2の第一嵌合空間S1と連通(隣接)して、第一嵌合空間S1の軸線O方向+側に、第二嵌合空間S2が形成されている。第二嵌合空間S2は、円錐台をなしている。換言すると、第二嵌合空間S2には、軸線O方向+側に向かうにしたがって次第に径方向の内側に向かう傾斜面31が形成されている。
第二嵌合空間S2は、スプレーガン10の吐出口金14の口金本体14bと対応した形状をなし、口金本体14bが嵌合可能とされている。
吐出部3の内部には、第二嵌合空間S2と連通(隣接)して、第二嵌合空間S2の軸線O方向+側に、膨張室S3が形成されている。膨張室S3の軸線O方向−側の端部(以下、第一流入口と称する)P1の径方向の長さは、第二嵌合空間S2の軸線O方向+側の端部Paの径方向の長さよりも短い。膨張室S3の端部P1と第二嵌合空間S2の端部Paとは、壁部32で連結されている。壁部32は、軸線Oの周方向に環状をなす形状をなしている(図3参照)。
膨張室S3は、軸線O上に中心を有する球面の一部に相当する曲面で形成されている。
膨張室S3において、軸線O方向−側の部分には、軸線O方向+側に向かうにしたがって次第に径方向の外側に向かう第一曲面(膨張傾斜面)33が形成されている。また、膨張室S3において、軸線O方向+側の部分には、軸線O方向+側に向かうにしたがって次第に径方向の内側に向かう第二曲面34が形成されている。第二曲面34は、第一曲面33と軸線O方向に連続して形成されている。なお、膨張室S3は球形の一部をなし、直径(X方向の長さ)M1(図5参照)が吐出口金14の吐出口の直径M2(図5参照)の1.5〜3.0倍であることが望ましい。
吐出部3の内部には、膨張室S3と連通(隣接)して、膨張室S3の軸線O方向+側に、吐出室S4が形成されている。吐出室S4は、膨張室S3の軸線O方向+側の端部(以下、第二流入口と称する)P2から、吐出部3の軸線O方向+側の端面(先端面)3tに形成された吐出口P3まで連続して形成されている。
図2及び図5に示すように、軸線O方向と直交する一の方向をX方向として、吐出部3の端面3tは、X方向(第一方向)の中央側に向かうにしたがって次第に、軸線O方向+側に向かうように湾曲形成されている。
図4に示すように、端面3tに形成された吐出口P3は、X方向に長い長孔形状をなしている。
詳細には、吐出口P3では、吐出口P3のX方向の両縁部Px,PyからX方向の中央側に向かうにしたがって次第に、軸線O方向及びX方向と直交するY方向(第二方向)の長さ(幅)が長くなる第一壁部36aが形成されている。また、吐出口P3では、第一壁部36aに連続して、X方向の中央側に向かうにしたがって次第に、Y方向の長さ(幅)が短くなる第二壁部36bが形成されている。
図5に示すように、吐出口P3と第二流入口P2とは、軸線Oの周方向に連続する傾斜面で連結されている。傾斜面のうち、吐出口P3のX方向の両縁部Px,Pyから軸線O方向−側に向かって延びる傾斜面(吐出傾斜面)37は、軸線O方向−側から軸線O方向+側に向かうにしたがって次第に径方向の外側に傾斜している。
図6に示すように、吐出口P3のX方向の中央側の両縁部Ps,Ptから軸線O方向−側に向かって延びる傾斜面38は、軸線O方向−側から軸線O方向+側に向かうにしたがって次第に径方向の内側に傾斜している。
膨張室S3及び吐出室S4が、塗料が流通する流路Pとされている。つまり、塗料は、第一流入口(流入口)P1から膨張室S3に導入され、第二流入口P2から吐出室S4に導入され、吐出口P3から吐出される。
図7は、吐出口金用アタッチメント1の側面図である。
図2及び図7に示すように、吐出部3の端面3tの外縁には、軸線O方向+側に突出する突出壁部3aが形成されている。突出壁部3aは、環状に形成されている。換言すると、突出壁部3aは、吐出部3の端面3tよりも軸線O方向+側に突出している。
図4に示すように、本実施形態では、上塗り用として、吐出口P3のX方向の長さL1が16.68mm、Y方向の最大長さL2が4.3mmのものを採用することができる。
また、下塗り用として、吐出口P3のX方向の長さL1が16.68mm、Y方向の最大長さL2が3.3mmのものを採用することができる。X方向の長さL1とY方向の最大長さL2との比は、6:1〜2:1が好ましい。なお、上記寸法は一例に過ぎず、塗料の性状によって適宜設定可能である。吐出口金用アタッチメント1は、多彩調塗料に適している。
図2及び図7に示すように、一対の方向レバー部4は、ホルダー部2のフランジ部21から軸線O方向+側に延びるように、且つ吐出部3の周方向の外周面から径方向の外側に延びるように設けられている。
方向レバー部4は、吐出部3のY方向の両側に設けられている。方向レバー部4は、軸線O方向及びY方向に沿って設けられている。一対の方向レバー部4の離間方向(Y方向)は、吐出口P3の長手方向(X方向)と直交する方向の関係にある。
方向レバー部4の軸線O方向+側の端部において、径方向の内側には、軸線O方向−側に凹む係合凹部41が形成されている。
方向レバー部4の軸線O方向−側には、X方向に貫通する係止孔42が形成されている。
上記の吐出口金用アタッチメント1をスプレーガン10の吐出口金14に装着すると、吐出口金用アタッチメント1の外嵌部22の内突起27が、スプレーガン10の吐出口金14の台座部14aの外周面に当接する。内突起27が吐出口金用アタッチメント1の吐出口金14の台座部14aを径方向の内側に押圧しつつ、外嵌部22が径方向の外側に膨らむように変位する。このようにして、吐出口金14の台座部14aが第一嵌合空間S1に嵌合され、口金本体14bが第二嵌合空間S2に嵌合される。
図1に示すように、軸線O方向に離間して形成された外突起26,26間の窪みに、結束バンドg1を入れる。吐出口金用アタッチメント1をスムーズに回転させて所定の位置に装着した後には、使用時のスプレーガン10からの応力で吐出口金用アタッチメント1が簡単に回転しない適度な摩擦力が得られるように結束バンドg1を絞めこむ。
塗料がスプレーガン10から吐出される際には、ホッパー11から流管部12を流通してきた塗料が、エアーノズル13内の圧縮空気と混合され、霧状になっている。塗料は、第一流入口P1から膨張室S3に導入される。
膨張室S3には、軸線O方向−側から軸線O方向+側に向かうにしたがって次第に径方向の外側に傾斜する第一曲面33が形成されている。これにより、塗料は、第一曲面33に沿って径方向の外側に広がって、塗料の圧力が分散される。
膨張室S3で径方向の外側に広がった塗料は、球面の一部に相当する形状をなす第一曲面33及び第二曲面34に沿って円滑に流れる。
吐出室S4には、軸線O方向−側から軸線O方向+側に向かうにしたがって次第に径方向の内側に傾斜して、吐出口P3のY方向の両縁部Ps,Ptに向かう傾斜面38が形成されている。吐出口P3は、X方向の中央側に向かうにしたがってしだいに、Y方向の長さが短くなる形状をなしている。これにより、塗料は、吐出口P3から吐出される際には、X方向の中央側では圧力損失が生じて流量が減少し、X方向の中央側と反対側は流量がその分増加する。
また、塗料は、第二流入口P2から吐出室S4に導入される。塗料は、軸線O方向−側から軸線O方向+側に向かうにしたがって次第に径方向の外側に傾斜する傾斜面37に沿って、吐出口P3のX方向の両縁部Px,Py側に誘導されやすい。
吐出される塗料は、X方向に長くY方向に短い長円形状をなし、霧状の粒子が均一に広がっている。
このように構成された吐出口金用アタッチメント1では、液体(塗料)が吐出される吐出口P3は、軸線O方向と直交するX方向に長い形状をなしている。また、吐出口P3は、X方向の中央側に向かうにしたがってしだいに、Y方向の長さが短くなる形状をなしている。よって、流路Pを流通する塗料は、X方向の中央側では、圧力損失が生じて流量が減少する。また、X方向の中央側と反対側(縁部Px,Py側)は、流量がその分増加する。吐出口P3が一般的な円形状をなす場合には、塗装対象物までの距離が短いと点のように中心にかたまって吐出されるが、本実施形態では、塗装対象物までの距離が短い場合でも、塗料がX方向に沿って均一に吐出されるため、適切に塗装することができる。
また、吐出室S4の軸線O方向−側に設けられた膨張室S3には、軸線O方向−側から軸線O方向+側に向かうにしたがって次第に径方向の外側に傾斜する第一曲面33が形成されている。これにより、塗料は膨張室S3で径方向の外側に広がって、塗料の圧力が分散されるため、塗料は吐出室S4に円滑に誘導される。
また、膨張室S3は球面の一部に相当する形状をなしている。よって、膨張室S3で径方向の外側に広がった塗料は、第一曲面33及び第二曲面34に沿って流れ、吐出室S4に円滑に誘導される。
また、吐出口P3のX方向の両縁部Px,Pyから軸線O方向−側に延びる傾斜面37は、軸線O方向−側から軸線O方向+側に向かうにしたがって次第に径方向の外側に傾斜している。これにより、流路Pを流通する塗料は、傾斜面37に沿って流れ、吐出口P3のX方向の両縁部Px,Py側に誘導される。よって、塗料がX方向に沿ってより均一に吐出される。
また、塗料のうち、吐出室S4の傾斜面37,38等に沿って、軸線O方向に対して所定角度傾いて吐出されるものもある。よって、外壁等の塗装対象物の表面に化粧目地等の傾斜端面(不図示。)が設けられている場合でも、塗料が軸線O方向に対して傾いて吐出され、外壁の傾斜端面が確実に着色される。
また、透明であるため、塗料が付着しているが視認しやすい。よって、洗浄する箇所が分かりやすく、メンテナンス性が良い。
また、吐出口金用アタッチメント1の外周面には、軸線O方向に離間して外突起26,26が形成されている。外突起26,26間の窪みに結束バンドg1を入れて、適度な摩擦力が得られるように結束バンドg1を絞めこむことで、吐出口金用アタッチメント1がスプレーガン10の吐出口金14に押しつけられる。よって、吐出口金用アタッチメント1が吐出口金14から抜け落ちることがなく、安定して作業をすることができる。
また、方向レバー部4の軸線O方向−側には、X方向に貫通する係止孔42が形成されている。ワイヤー等の紐状の部材(不図示)を係止孔42に係止させるとともに、スプレーガン10の把手15等に係合させると、持ち運び時等に、吐出口金用アタッチメント1が落下することが防止される。
また、突出壁部3aは吐出部3の端面3tよりも軸線O方向+側に突出しているため、吐出口金用アタッチメント1を落とした場合でも、端面3tよりも突出壁部3aが床面等に接するため、端面3tに設けられた吐出口P3の損傷が防止される。
また、吐出口金用アタッチメント1の外嵌部22の内突起27が、スプレーガン10の吐出口金14の台座部14aの外周面に当接する。内突起27が吐出口金用アタッチメント1の吐出口金14の台座部14aを径方向の内側に押圧しつつ、外嵌部22が径方向の外側に膨らむように変位する。外嵌部22にはスリット22sが形成されているため、各分割片22aが径方向の外側に変位しやすい。よって、スプレーガン10の吐出口金14の台座部14aが第一嵌合空間S1に確実に嵌合され、吐出口金用アタッチメント1が吐出口金14から不用意に抜け落ちることが防止される。
また、一対の方向レバー部4の離間方向は、吐出口P3の長手方向と直交する方向の関係にある。よって、例えば、一対の方向レバー部4が左右方向に離間するように吐出口金用アタッチメント1を外壁に向けている場合には、吐出口P3から外壁に吐出される塗料は上下方向に長い長円形状をなす。このように、一対の方向レバー部4の離間方向を見て、吐出口P3から吐出される塗料がなす形状(長手方向の向き)がわかるため、利便性が高い。
また、吐出口金用アタッチメント1をスプレーガン10の吐出口金14から取り外して、吐出口金用アタッチメント1を軸線O方向回りに回転させて装着し直すと、吐出口P3から吐出される塗料がなす形状の長手方向の向きを変更することができる。その際、2箇所の方向レバー部4にそれぞれ指をかけて回転させることができる。この場合、指が濡れて滑りやすくなっていたとしても回転させやすく、長手方向の向きを調整しやすい。
(実施例1,2、比較例1〜4)
以下、上記に示す実施形態の実施例について、比較例と比較しつつ説明する。
図8は、本発明の一実施形態の比較例1を示し、標準口金を使用して、対象物から40cmの位置からスプレーガンで単色塗料を噴射した際の塗装結果を示す写真である。図9は、本発明の一実施形態の比較例2を示し、標準口金を使用して、対象物から25cmの位置からスプレーガンで単色塗料を噴射した際の塗装結果を示す写真である。図10は、本発明の一実施形態の実施例1を示し、標準口金にスプレーガン吐出口金用アタッチメントを装着して、対象物から25cmの位置からスプレーガンで単色塗料を噴射した際の塗装結果を示す写真である。図11は、本発明の一実施形態の比較例3を示し、標準口金を使用して、対象物から40cmの位置からスプレーガンで多彩調塗料を噴射した際の塗装結果を示す写真である。図12は、本発明の一実施形態の比較例4を示し、標準口金を使用して、対象物から25cmの位置からスプレーガンで多彩調塗料を噴射した際の塗装結果を示す写真である。図13は、本発明の一実施形態の実施例2を示し、標準口金にスプレーガン吐出口金用アタッチメントを装着して、対象物から25cmの位置からスプレーガンで多彩調塗料を噴射した際の塗装結果を示す写真である。
図8〜図10に示す単色塗料を噴射する際には5φの標準口金を使用し、図11〜図13に示す多彩調塗料を噴射する際には6φの標準口金を使用している。図10及び図13に示す実施例では、標準口金に上記に示す実施形態のスプレーガン吐出口金用アタッチメントを装着している。いずれも1辺40cmの段ボール紙に噴射したものである。
図8に示す比較例1では、塗着形状は直径20cmの略円形をなしている。図9に示す比較例2では、塗着形状は直径12cmの略円形で一部(図9に示すN1の箇所)では塗布量過多によるダレが発生している。図10に示す実施例1では、塗着形状は長径25cmの略楕円形をなしている。このように、下塗り用の単色塗料を噴射した際に、均一に吐出され、塗着形状は吐出口P3の長手方向に沿って長い形状をなすことが分かる。
また、図11に示す比較例3では、塗着形状は直径25cmの略ドーナツ型の円形をなしている。図12に示す比較例4では、塗着形状は直径12cmの略円形で、カラーチップの分散不良が生じ、白色のカラーチップが黒色のカラーチップに埋まってほとんど見えない。図13に示す実施例2では、塗着形状は長径35cmの略楕円形をなし、外観異常はない。このように、上塗り用の多彩調塗料を噴射した際にも、均一に吐出され、塗着形状は吐出口P3の長手方向に沿って長い形状をなすことが分かる。
また、上述した実施の形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
吐出口金14の形状に応じて、吐出口金用アタッチメント1のホルダー部2の形状を変えることで、様々な吐出口金に対応することが可能である。さらに、塗料の性状に応じて吐出口P3の幅を調整することによって、最適化を図ることができる。以下に、他の吐出口金用アタッチメントとして、変形例1〜3を例に挙げて説明する。
なお、以下の説明において、前述した部材と同一の部材には同一の符号を付して、その説明を省略する。
(変形例1)
図14は、本発明の一実施形態の変形例1に係るスプレーガン吐出口金用アタッチメントを軸線方向の他方側(下流側)から見た図である。図15は、図14のA1−A1断面図である。図16は、図14のB1−B1断面図である。
図14〜図16に示すように、本変形例のスプレーガン吐出口金用アタッチメント1Aでは、吐出部3Aの内部には、ホルダー部2Aの第一嵌合空間S11と連通(隣接)して、第一嵌合空間S11の軸線O方向+側に、第二嵌合空間S21が形成されている。第二嵌合空間S21は、円錐台をなしている。第二嵌合空間S21には、軸線O方向+側に向かうにしたがって次第に径方向の内側に向かう傾斜面31Bが形成されている。
また、吐出部3Aの内部には、第二嵌合空間S21と連通(隣接)して、第二嵌合空間S21の軸線O方向+側に、第三嵌合空間S22が形成されている。第三嵌合空間S22は、円柱をなしている。
第二嵌合空間S21及び第三嵌合空間S22は、スプレーガンの吐出口金の口金本体(不図示。以下同じ。)と対応した形状をなし、口金本体が嵌合可能とされている。吐出口金用アタッチメント1Aは、多彩調塗料に適している。
(変形例2)
図17は、本発明の一実施形態の変形例2に係るスプレーガン吐出口金用アタッチメントを軸線方向の他方側(下流側)から見た図である。図18は、図17のA2−A2断面図である。図19は、図17のB2−B2断面図である。
図17〜図19に示すように、本変形例のスプレーガン吐出口金用アタッチメント1Bでは、吐出部3Bの内部には、膨張室S3と連通(隣接)して、膨張室S3の軸線O方向+側に、吐出室S34が形成されている。吐出室S34は、第二流入口P2から吐出口P33まで連続して形成されている。
吐出口P33は、X方向に長い長孔形状をなしている。吐出口P33では、吐出口P33のX方向の両縁部Px,PyからX方向の中央側に向かうにしたがって次第に、Y方向の長さが長くなる第一壁部36cが形成されている。また、吐出口P33では、第一壁部36cに連続して、X方向の中央側に向かうにしたがって次第に、Y方向の長さが短くなる第二壁部36dが形成されている。
吐出口P33と第二流入口P2とは、軸線Oの周方向に連続する傾斜面で連結されている。傾斜面のうち、吐出口P3のX方向の両縁部Px,Pyから軸線O方向−側に向かって延びる傾斜面37Bは、軸線O方向−側から軸線O方向+側に向かうにしたがって次第に径方向の外側に傾斜している。
吐出口P33のX方向の中央側の両縁部Ps,Ptから軸線O方向−側に向かって延びる傾斜面38Bは、軸線O方向−側から軸線O方向+側に向かうにしたがって次第に径方向の内側に傾斜している。本変形例の縁部Ps,Pt間の距離(Y方向の距離)は、上記に示す実施形態及び変形例1のスプレーガン吐出口金用アタッチメント1,1Aの縁部Ps,Pt間の距離よりも短い。吐出口金用アタッチメント1Bは、単色塗料に適している。
(変形例3)
図20は、本発明の一実施形態の変形例3に係るスプレーガン吐出口金用アタッチメントを軸線方向の他方側(下流側)から見た図である。図21は、図20のA3−A3断面図である。図22は、図20のB3−B3断面図である。
図20〜図22に示すように、本変形例のスプレーガン吐出口金用アタッチメント1Cでは、上流側から、第一嵌合空間S11、第二嵌合空間S21、第三嵌合空間S22、膨張室S3、吐出室S34が形成された形状をなしている。吐出口金用アタッチメント1Cは、単色塗料に適している。
また、上記に示す実施形態では、スプレーガン10の吐出口金14に装着可能な吐出口金用アタッチメント1の構成について説明したが、本発明はこれに限られない。スプレーガンの吐出口金自体が、吐出口金用アタッチメントと同様な構成、つまり、スプレーガンの吐出口金の先端部に膨張室S3及び吐出室S4(吐出口P3)が設けられていてもよい。
(変形例4)
図23は、本発明の一実施形態の変形例4に係るスプレーガン吐出口金用アタッチメントの断面図(図4のA−Aに相当する位置の断面図)である。図24は、本発明の一実施形態の変形例4に係るスプレーガン吐出口金用アタッチメントの斜視図である。
図23及び図24に示すように、本変形例のスプレーガン吐出口金用アタッチメント1Dでは、吐出部3には、空気孔50が形成されている。空気孔50は、流路Pと外気とを連通している。詳細には、空気孔50は、膨張室S3と外気とを連通している。空気孔50の内部は、空気が流通する空気流路Tとされている。
空気孔50は、軸線Qに沿って延びている。空気孔50(軸線Q)は、軸線O方向−側から軸線O方向+側に向かうにしたがって次第に径方向の内側に傾斜している。軸線Q方向と軸線O方向−側とのなす角度E(図23参照)は、0〜90度である。本実施形態では、空気孔50は、直径0.3〜2.0mm程度の孔である。
ここで、A:第二嵌合空間S2を流通する空気の量、B:第二嵌合空間S2を流通する塗料の量、C:空気孔50から抜ける空気の量とする。
そうすると、D:空気孔50を設けない場合に吐出する空気と塗料との量、D:空気孔50を設けた場合に吐出する空気と塗料との量は、それぞれ下記の式(1),(2)となる。
つまり、空気孔50の有無により、吐出する塗料の量は変わらず、空気の量が変化する。空気孔50を設けた場合には、空気孔50を設けない場合よりも、吐出する空気の量が少なくなり、気圧が下がることが分かる。
このように構成された吐出口金用アタッチメント1Dでは、液体(塗料)が吐出される吐出口P3は、軸線O方向と直交するX方向に長い形状をなしている。また、吐出口P3は、X方向の中央側に向かうにしたがってしだいに、Y方向の長さが短くなる形状をなしている。よって、流路Pを流通する塗料は、X方向の中央側では、圧力損失が生じて流量が減少する。また、X方向の中央側と反対側(縁部Px,Py側)は、流量がその分増加する。吐出口P3が一般的な円形状をなす場合には、塗装対象物までの距離が短いと点のように中心にかたまって吐出されるが、本実施形態では、塗装対象物までの距離が短い場合でも、塗料がX方向に沿って均一に吐出されるため、適切に塗装することができる。
また、高圧空気によって運ばれた塗料は、高圧空気によって霧化され塗装対象物に押し流される。空気の圧力が高いと、例えば多彩系塗料ではカラーチップが想定よりも細かくちぎれて意匠が変わったり、塗装対象物への塗着のばらつきが大きくなったりする場合がある。流路Pと外気とを連通し、空気が流通する空気流路Tが形成されているため、運ばれる塗料の量は変わらず気圧が下がる。よって、多彩系塗料等において、塗料が塗装対象物に対してより均一に分散され塗着される。
さらに、塗装対象物への塗着のばらつきが大きい場合には、塗料を複数回増し塗りする(塗装を繰り返す)か、塗装ガンの運行速度を遅くして、単位面積当たりの塗着量を増やす必要があるが、吐出口金用アタッチメント1Dでは均一に塗着されるため、より少ない塗料で意匠性を確保することができる。
また、空気流路Tは軸線O方向−側から軸線O方向+側に向かうにしたがって次第に径方向の内側に傾斜している。よって、空気が空気流路Tから流路Pへと流出して塗料と混合される際に、液体の流れの妨げとなることがない。
(変形例5)
図25は、本発明の一実施形態の変形例5に係るスプレーガン吐出口金用アタッチメントの調整部の構成を示す模式図である。
図25に示すように、本変形例では、空気孔51内に調整部材(調整部)60を配置可能とされている。
空気孔51は、軸線Qに沿って形成されている。空気孔51の直径(軸線Qに直交するする方向の長さ)は、空気孔51の延在方向(軸線Q方向)にわたって略同一である。空気孔51の直径をL1とする。
調整部材60の延在方向を、軸線R方向とする。調整部材60は、軸線R方向の一方側(+側とする)(空気孔51に挿入された状態で吐出口金用アタッチメント1Eの内部に位置する側)が先細りの形状をなしている。なお、調整部材60は、延在方向にわたって略同一直径で形成された円柱状をなしていてもよい。
調整部材60における軸線Rの他方側(−側)の直径は、空気孔51の直径と略同一または僅かに短い。
調整部材60の内部には、空気孔61が形成されている。空気孔61の直径(軸線Rに直交するする方向の長さ)は、空気孔61の延在方向(軸線R方向)にわたって略同一である。空気孔61の直径をL2とする。空気孔61の直径L2は、空気孔51の直径L1よりも短い。
スプレーガン吐出口金用アタッチメント1Eの空気孔51に調整部材60が挿入されていない状態では、空気孔51の内部が空気の流通可能な空気流路T1とされている。空気孔61の直径L1に対応する量の空気が流通可能である。一方、スプレーガン吐出口金用アタッチメント1Eの空気孔51に調整部材60が挿入された状態では、調整部材60の空気孔61の内部が空気の流通可能な空気流路T2とされている。空気孔61の直径L2に対応する量の空気が流通可能である。つまり、調整部材60により、空気流路(T1,T2)の直径(L1,L2)を調整することができる。
このように構成されたスプレーガン吐出口金用アタッチメント1Eでは、空気孔51に調整部材60が挿入されていない状態では空気孔51の直径L1に対応する空気が流通し、空気孔51に調整部材60が挿入された状態では調整部材60の空気孔61の直径L2に対応する空気が流通する。調整部材60により、空気流路(T1,T2)の直径(L1,L2)を調整することができる。よって、例えば塗料の粘度やカラーチップの大きさや量等の塗料の性状や気温による塗料の粘度の変化等に応じて、流通する空気量を変化させて、適正な空気圧として対処することができる。
(変形例6)
図26は、本発明の一実施形態の変形例6に係るスプレーガン吐出口金用アタッチメントの調整部の構成を示す模式図である。
図26に示すように、本変形例では、空気孔52内に調整部材(調整部)62を配置可能とされている。
空気孔52は、軸線Qに沿って形成されている。空気孔52は、複数形成されていて、本変形例では3箇所に形成されている。空気孔52の直径は、空気孔52の延在方向(軸線Q方向)にわたって略同一である。
調整部材62の直径は、軸線R方向の+側が先細りの形状をなしている。なお、調整部材62は、延在方向にわたって略同一直径で形成された円柱状をなしていてもよい。本実施形態では、調整部材62は1個であるが、空気孔52の箇所数よりも少ない個数であれば適宜選択可能である。
調整部材62における軸線Rの−側の直径は、空気孔52の直径と略同一または僅かに短い。
スプレーガン吐出口金用アタッチメント1Eの空気孔52に調整部材62が挿入されていない状態では、空気孔52の内部を空気が流通可能となる。一方、空気孔52に調整部材62が挿入された状態では、その空気孔52は調整部材62で閉塞され、空気の流通が不可能となる。つまり、調整部材62により、空気が流通可能な空気孔52の断面積の合計を調整することができる。
このように構成されたスプレーガン吐出口金用アタッチメント1Fでは、複数の空気孔52のうち所望の空気孔52を調整部材62で閉塞することで、空気の流通量を調整することができる。例えば塗料の粘度やカラーチップの大きさや量等の塗料の性状や気温による塗料の粘度の変化等に応じて、流通する空気量を変化させて、適正な空気圧として対処することができる。
1…吐出口金用アタッチメント(スプレーガン吐出口金用アタッチメント)
2…ホルダー部
3…吐出部
3t…端面(先端面)
3a…突出壁部
4…方向レバー部
10…スプレーガン
11…ホッパー
12…流管部
13…エアーノズル
14…吐出口金
14a…台座部
14b…口金本体
21…フランジ部
22…外嵌部
26…外突起
27…内突起
33…第一曲面(膨張傾斜面)
34…第二曲面
37…傾斜面(吐出傾斜面)
41…係合凹部
42…係止孔
50…空気孔
60…調整部材(調整部)
O…軸線
P…流路
P1…第一流入口(流入口)
P2…第二流入口
P3…吐出口
Px,Py…縁部
S1…第一嵌合空間
S2…第二嵌合空間
S3…膨張室
S4…吐出室
T…空気流路

Claims (8)

  1. 液体を吐出可能なスプレーガンの吐出口金に装着され、軸線方向に延びるスプレーガン吐出口金用アタッチメントであって、
    前記軸線方向の一方側に設けられた流入口から前記軸線方向の他方側に設けられ、先端面に形成された吐出口まで連通し、前記液体が流通する流路が形成され、
    前記吐出口は、前記軸線方向と直交する第一方向に長い形状をなすとともに、前記第一方向の中央側に向かうにしたがってしだいに、前記軸線方向及び前記第一方向と直交する第二方向の長さが短くなる形状をなしていることを特徴とするスプレーガン吐出口金用アタッチメント。
  2. 前記吐出口の前記第一方向の両縁部には、前記軸線方向の一方側に延び、前記流路を形成する吐出傾斜面が形成され、
    該吐出傾斜面は、前記軸線方向の一方側から前記軸線方向の他方側に向かうにしたがって次第に径方向の外側に傾斜していることを特徴とする請求項1に記載のスプレーガン吐出口金用アタッチメント。
  3. 前記流路は、
    前記軸線方向の他方側に前記吐出口が設けられた吐出室と、
    該吐出室の前記軸線方向の一方側に、前記吐出室と連通するように形成され、前記軸線方向の一方側に前記流入口が設けられた膨張室と、を備え、
    該膨張室には、前記軸線方向の一方側から前記軸線方向の他方側に向かうにしたがって次第に径方向の外側に傾斜する膨張傾斜面が形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のスプレーガン吐出口金用アタッチメント。
  4. 前記膨張室は、球面の一部に相当する形状をなしていることを特徴とする請求項3に記載のスプレーガン吐出口金用アタッチメント。
  5. 透明であることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のスプレーガン吐出口金用アタッチメント。
  6. 前記液体が流通する前記流路と外気とを連通し、空気が流通する空気流路が形成されていることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載のスプレーガン吐出口金用アタッチメント。
  7. 前記空気流路は、前記軸線方向の一方側から前記軸線方向の他方側に向かうにしたがって次第に径方向の内側に傾斜していることを特徴とする請求項6に記載のスプレーガン吐出口金用アタッチメント。
  8. 前記空気流路を流通する空気の量を調整可能な調整部を備えていることを特徴とする請求項6または7に記載のスプレーガン吐出口金用アタッチメント。
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