JP2019115210A - 自家消費発電システム - Google Patents
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Abstract
【課題】電力需要が低い状況下でも,逆潮流とならない範囲内で太陽光発電デバイスの発電能力を部分的に活用し,買電量を節約できる自家消費発電システムを提供すること。【解決手段】太陽光発電デバイス3を備えるとともに電力会社50からの買電も行い,太陽光発電デバイス3での発電電力の逆潮流を起こさせることなく自家消費するとともに,太陽光発電デバイス3での発電電力では不足する分を買電で補う。本自家消費発電システム1は,複数の太陽光発電デバイス(31,32,33)を備え,買電量をモニタする電力計5と,太陽光発電デバイス3の発電制限を行う発電制限制御部6とを有している。そして,太陽光発電デバイス3の稼働と休止とをブロックごとに指定し,買電量についての基準値がブロックごとにあらかじめ設定されており,買電量が基準値を下回るごとに対応するブロックを休止させ,買電量が準値を上回るごとに対応するブロックを稼働させる。【選択図】図1
Description
本発明は,太陽光による自家発電と商用電源からの買電とにより自家の電力需要を賄うシステムに関する。さらに詳細には,太陽光による発電電力を,商用電源への逆潮流状態を発生させることなく自家消費する自家消費発電システムに関するものである。
従来から,電力需要家が太陽光発電デバイスを備えてその発電による電力を利用することで,商用電源からの買電量を抑制することが行われている。このようなシステムの従来例として,特許文献1に開示されているものを挙げることができる。同文献の技術では,主回路電流が低下すると太陽光発電システムを電力系統から切り離すようになっている(同文献の[0005]参照)。太陽光発電システムの発電電力が余ってしまい商用電源への逆潮流状態となることを防ぐためである。
しかしながら前記した従来の技術には,次のような問題があった。同文献の技術では前記のように,主回路電流の低下時には太陽光発電システムを単純に電力系統から切り離してしまう。一方で主回路電流が低下しているときであってもその程度によっては,商用電源からの買電量が相当量存在しうる。しかしそのような状況であっても,太陽光発電システムが遮断されているため,その発電能力を利用して買電量を節約することができなかった。
本発明は,前記した従来の技術が有する問題点を解決するためになされたものである。すなわちその課題とするところは,電力需要があまり高くない状況下でも,逆潮流に至らない範囲内で太陽光発電デバイスの発電能力を部分的に活用することで,買電量をより節約することができる自家消費発電システムを提供することにある。
本発明の一態様における自家消費発電システムは,太陽光発電デバイスを備えるとともに商用電源からの買電も行い,太陽光発電デバイスでの発電電力を商用電源への逆潮流なく自家消費するとともに,太陽光発電デバイスでの発電電力では不足する分の電力を商用電源からの買電で補う自家消費発電システムである。この自家消費発電システムはさらに,複数の太陽光発電デバイスを備え,商用電源からの買電量をモニタする買電量計と,複数の太陽光発電デバイスにおける発電制限を行う発電制限制御部とを有している。そして発電制限制御部は,複数の太陽光発電デバイスの稼働と休止とをブロックごとに指定するとともに,買電量についての基準値がブロックごとにあらかじめ設定されており,買電量が低下して基準値を下回るごとに,その基準値に対応付けられているブロックを休止させ,買電量が増加して基準値を上回るごとに,その基準値に対応付けられているブロックを稼働させるように構成されたものである。
上記態様における自家消費発電システムでは,通常時には,太陽光発電デバイスで発電した電力を活用することで,商用電源からの買電量を抑制することとしている。買電量が減少してくると,逆潮流を防止するために発電制限制御部による発電制限を行う。すなわち,買電量が低下して基準値を下回るごとに,その基準値に対応付けられているブロックを休止させることで,発電制限制御部の発電能力を部分的に制限する。これにより逆潮流を未然に防止するとともに,逆潮流に至らない範囲内で発電制限制御部の発電電力を活かす。これにより買電量を抑制する作用を可能な範囲内で維持する。その後に買電量が増加した場合には,買電量が基準値を上回るごとに,その基準値に対応付けられているブロックを再稼働させる。
上記態様の自家消費発電システムではさらに,太陽光発電デバイスから商用電源への逆潮流を防止する逆電力継電器を有し,発電制限制御部における休止動作の感知後動作時間が,逆電力継電器の感知後動作時間の感知後動作時間より短いこととすることが望ましい。このようにすると,発電制限制御部による発電制限と,逆電力継電器の作用との併用により,より確実に逆潮流防止が図られる。ここで,両者の感知後動作時間の設定により,逆電力継電器が実際に作動することを極力抑えている。
上記のいずれかの態様の自家消費発電システムではまた,発電制限制御部では,ブロックを休止させた後にそのブロックの再稼働を禁止する再稼働待ち時間があらかじめ設定されており,発電制限制御部は,ブロックを休止させてから再稼働待ち時間が経過するまでの間に買電量が増加して基準値を上回った場合には,休止させたブロックを直ちには稼働させず,再稼働待ち時間が経過した時点でも買電量が基準値を上回っている場合に限り当該ブロックを稼働させるように構成されることが望ましい。このようにすることで,ブロックの休止と再稼働とが短時間で反復される減少してくると抑制することができる。
本構成によれば,電力需要があまり高くない状況下でも,逆潮流に至らない範囲内で太陽光発電デバイスの発電能力を部分的に活用することで,買電量をより節約することができる自家消費発電システムが提供されている。
以下,本発明を具体化した実施の形態について,添付図面を参照しつつ詳細に説明する。本形態は,図1に示す自家消費発電システム1として本発明を具体化したものである。自家消費発電システム1は,電力会社50(商用電源)から電力を購入する需要家2において,太陽光発電デバイス3をも備え,太陽光発電デバイス3の発電電力と電力会社50からの購入電力とを併用して自家の電力需要を賄うシステムである。このため,自家消費発電システム1を備える需要家2には,電力負荷機器群4や電力計5,電力量計9の他に,太陽光発電デバイス3を備えている。さらに,太陽光発電デバイス3の稼働・休止の切り替えを司る発電制限制御部6を備えている。また,太陽光発電デバイス3から電力会社50への余剰電力の逆潮流を防止する逆電力継電器7を備えている。
図1では,太陽光発電デバイス3が,複数の発電モジュール31,32,33,……に分かれている。以下,発電モジュール31,32,33,……を特に区別する必要がないときには「発電モジュール3N」という。各発電モジュール3Nは独立した太陽電池モジュールである。ここでは,各発電モジュール3Nは同一の仕様のものであることとする。各発電モジュール3Nについて,主幹線8との間にスイッチ41,42,43……が備えられている。以下,スイッチ41,42,43,……を特に区別する必要がないときには「スイッチ4N」という。また,発電制限制御部6はスイッチ4Nを個別にオンオフ操作するものである。これにより,太陽光発電デバイス3中の発電モジュール3Nについて,個別に稼働・休止の切り替えができるようになっている。
なお,図1で電力負荷機器群4には,照明や空調その他の種々の電力消費機器が含まれる。これら電力負荷機器群4に含まれる電力消費機器の消費電力の総合計が需要家2としての電力需要ということになる。よって総電力需要は,電力負荷機器群4に含まれる電力消費機器の稼働状況,動作状況により左右される。なお需要家2は,住居物件でもよいし事業所物件でもよい。さらに,本形態において需要家2は,電力会社50との間で,買電(かいでん)契約のみ結び売電(うりでん)契約は結ばない,いわゆる逆潮流なしで系統と連系しているものとする。
本形態の自家消費発電システム1では,太陽光発電デバイス3の発電電力を活用することで,電力会社50からの購入電力を低く抑えることを主目的とする。しかしそれだけでは,日照条件がよくてかつ電力需要がさほど多くないような状況下で,発電電力が電力需要を超過してしまうことがありうる。このような場合には,逆電力を検出してすべての発電を停止させなければならない。そこで本形態では,太陽光発電デバイス3の発電能力を段階的に制限することで,逆潮流状態が生じないようにしている。なお,逆電力継電器7も逆潮流防止という点では同様の目的のものであるが,本形態では発電能力自体を制限することとしている。
需要家2における1日の電力需要は一般的に,夜間においては低く,日中の活動時間帯においては高い,というパターンを示す。すなわち,図2におけるグラフAがこれを示している。太陽光発電デバイス3の発電電力を利用しない場合には,グラフAがそのまま買電量となる。買電量とは,電力会社50からの購入電力のことであり,電力計5で計測される。
これに対し太陽光発電デバイス3の発電電力を利用することで,図2におけるグラフBのような買電量パターンとなる。すなわち日が上がって太陽光発電デバイス3の発電電力が上昇することで電力需要の上昇に対応し,買電量を抑制するのである。図2中に矢印「A−B」で示す部分が,太陽光発電デバイス3の発電量(グラフF)を示している。これにより,買電量の積算値を抑制できるばかりでなく,1日の買電量のピークも抑制できる。このピークの抑制により,買電契約における基本料金を低減できる効果もある。なお,雨天や曇天の日でも,晴天の日ほどではないにせよ太陽光発電デバイス3の発電電力はある程度あるので,ピーク抑制の効果は得られる。
ところで需要家2における電力需要は,毎日同じという訳ではなく,多い日もあれば少ない日もある。電力需要が少なめの日が晴天であると,太陽光発電デバイス3の発電量が,そのピーク時には電力需要を上回ってしまう(グラフG)ことが考えられる。図2中のグラフCがこの状態であり,逆潮流状態である。これに対し,太陽光発電デバイス3を休止することで逆潮流状態を解消することが考えられる。しかしそのために太陽光発電デバイス3を全部休止してしまうとグラフDのように,太陽光発電デバイス3を利用しない場合(グラフA)と同じになってしまう。これでは買電量のピークの抑制ができない。
そこで本形態では,太陽光発電デバイス3を部分的に休止することで,逆潮流状態に至らない範囲内で買電量を抑制する。図2中ではグラフEがこれを示している。このグラフEを実現するため本形態では,前述のように,太陽光発電デバイス3中の発電モジュール3Nを,個別に休止させることができるようにしている。このため発電制限制御部6では,電力計5の出力値,すなわち買電量に基づいて,各スイッチ4Nを個別に操作する。つまり,スイッチ4Nが全部オンである状態を初期状態としつつ,買電量が低下してくると,スイッチ4Nのうち一部のものをオフするのである。こうして,太陽光発電デバイス3の発電能力を制限する。つまり太陽光発電デバイス3は,個別にオンオフ切り替え可能な複数のブロックに分割されているものであり,1つのスイッチ4Nに繋がっている各発電モジュール3Nがブロックに該当する。
このため発電制限制御部6では,スイッチ4Nごとに,そのオンオフを切り替えるための基準値を,買電量について設定している。以下,各スイッチ4Nの基準値を次のように表すこととする。特に区別しない場合には「基準値TN」という。
スイッチ41の基準値……T1
スイッチ42の基準値……T2(条件:スイッチ41がオフ)
スイッチ43の基準値……T3(条件:スイッチ41,42がいずれもオフ)
……
スイッチ41の基準値……T1
スイッチ42の基準値……T2(条件:スイッチ41がオフ)
スイッチ43の基準値……T3(条件:スイッチ41,42がいずれもオフ)
……
つまり発電制限制御部6では,買電量が低下して基準値TNを下回るごとに,その基準値TNに対応付けられているスイッチ4Nをオフする。また,買電量が増加して基準値TNを上回るごとに,その基準値TNに対応付けられているスイッチ4Nをオンに復帰させる。このことを図3に示す。すなわち,買電量減少の場面では,基準値T1にてスイッチ41がオフし,基準値T2にてスイッチ42がオフし,基準値T3にてスイッチ43がオフする。買電量増加の場面では,基準値T3にてスイッチ43がオンし,基準値T2にてスイッチ42がオンし,基準値T1にてスイッチ41がオンする。
ただし発電制限制御部6では,一旦オフにしたスイッチ4Nをオンに復帰させるための再稼働待ち時間を設定している。このため,一旦オフにしたスイッチ4Nについては,その後再稼働待ち時間が経過するまでの間には,例え買電量が基準値TNを上回ってもオン復帰しない。
続いて,本形態の自家消費発電システム1における太陽光発電デバイス3の発電能力の制限の制御手順を,図4のフローチャートにより説明する。本フローチャートの説明においては,自家消費発電システム1における各パラメータが,例えば次のように定められているものとする。
発電モジュール3Nの個数……3個
各発電モジュール3Nの最良の日照条件下での発電能力……33kW
基準値T1……90kW
基準値T2……60kW
基準値T3……30kW
再稼働待ち時間……5分
発電モジュール3Nの個数……3個
各発電モジュール3Nの最良の日照条件下での発電能力……33kW
基準値T1……90kW
基準値T2……60kW
基準値T3……30kW
再稼働待ち時間……5分
発電制限制御部6では常時,買電量を監視している。初期状態は前述の通り,すべてのスイッチ4Nがオンである。つまりすべての発電モジュール3Nが,稼働,と指定されている。初期状態での買電量は,基準値TNのうち最も高い基準値T1より高い水準にあるものとする。発電制限制御部6では基本的に,買電量を基準値T1と比較している(S1)。買電量が基準値T1以上である限り(S1:No),この状態が続く。買電量が基準値T1を下回ると(S1:Yes),発電モジュール31を休止と指定する(S2)。具体的にはスイッチ41をオフする。これにより発電モジュール31が休止させられる。こうして,太陽光発電デバイス3の発電能力が一部制限された状態となる。
続いて,買電量が基準値T1以上であるか否かが判定される(S3)。買電量が基準値T1以上であった場合には(S3:Yes),待ち時間が経過したか否かが判定される(S4)。ここでいう待ち時間とは,前述の再稼働待ち時間のことである。経過時間の起点は,S2の休止の実行時点である。つまり,発電モジュール31の休止(S2)が実行されてからの経過時間が,設定されている再稼働待ち時間以上であるか否かが判定される。未だ再稼働待ち時間が経過していない場合には(S4:No),S3へ戻る。
S4で再稼働待ち時間がすでに経過している場合には(S4:Yes),発電モジュール31を復帰させる(S5)。すなわち,発電モジュール31を稼働と指定する。具体的にはスイッチ41をオンする。これにより発電モジュール31は再び稼働状態となる。こうして,太陽光発電デバイス3の発電能力の制限が解除される。その後,S1で買電量を基準値T1と比較する状態へ戻る。
S3で買電量が基準値T1以上でなかった場合には(S3:No),買電量を基準値T2と比較する(S6)。すなわち,買電量が基準値T2を下回っているか否かが判定される。買電量が基準値T2を下回っていない場合には(S6:No),S3の判定へ戻る。S6で買電量が基準値T2を下回っている場合には(S6:Yes),発電モジュール32を休止と指定する(S7)。具体的にはスイッチ42をオフする。これにより発電モジュール32が休止させられる。こうして,太陽光発電デバイス3の発電能力の制限が強化される。
続いて,買電量が基準値T2以上であるか否かが判定される(S8)。買電量が基準値T2以上であった場合には(S8:Yes),再稼働待ち時間が経過したか否かが判定される(S9)。ここでの経過時間の起点は,S7の休止の実行時点である。つまり,発電モジュール32の休止(S7)が実行されてからの経過時間が,再稼働待ち時間以上であるか否かが判定される。未だ再稼働待ち時間が経過していない場合には(S9:No),S8へ戻る。
S9で再稼働待ち時間がすでに経過している場合には(S9:Yes),発電モジュール32を復帰させる(S10)。すなわちスイッチ42をオンし,発電モジュール32を再び稼働状態とする。つまり発電モジュール32を稼働と指定する。こうして,太陽光発電デバイス3の発電能力の制限が緩和される。その後,S6へ戻る。
S8で買電量が基準値T2以上でなかった場合には(S8:No),買電量を基準値T3と比較する(S11)。すなわち,買電量が基準値T3を下回っているか否かが判定される。買電量が基準値T3を下回っていない場合には(S11:No),S8の判定へ戻る。S11買電量が基準値T3を下回っている場合には(S11:Yes),発電モジュール33を休止と指定する(S12)。具体的にはスイッチ43をオフする。これにより発電モジュール33が休止させられる。こうして,太陽光発電デバイス3の発電能力が完全に休止状態となる。
続いて,買電量が基準値T3以上であるか否かが判定される(S13)。買電量が基準値T3以上であった場合には(S13:Yes),再稼働待ち時間が経過したか否かが判定される(S14)。ここでの経過時間の起点は,S12の休止の実行時点である。つまり,発電モジュール33の休止(S12)が実行されてからの経過時間が,再稼働待ち時間以上であるか否かが判定される。未だ再稼働待ち時間が経過していない場合には(S14:No),S13へ戻る。
S14で再稼働待ち時間がすでに経過している場合には(S14:Yes),発電モジュール33を復帰させる(S15)。すなわちスイッチ43をオンし,発電モジュール33を再び稼働状態とする。つまり発電モジュール33を稼働と指定する。こうして,太陽光発電デバイス3の発電能力が一部復帰する。その後,S11へ戻る。S13で買電量が基準値T3以上でなかった場合には(S13:No),S13の判定を反復する。以上が図4のフローチャートの説明である。
図4のフローチャートの制御を図2に示した1日の電力需要パターンに当てはめて考えると,次のようになる。まず図2中の「未明」の時間帯を考える。このとき実際の発電量はゼロである。このとき電力需要が少ないため買電量は少なめの水準ではあるがそれでも,基準値T1がさらにそれよりも低く設定されているものとする。このため図4のフローチャートでは,(S1:No)の判定をずっと繰り返している状態にある。つまり発電能力の制御上の制限はされていない状態である。
晴天であれば日中の時間帯に,電力需要の上昇以上に発電量が上昇する。このため買電量が減少する。よって,図2中のS1,さらにはS6,S11でYesの判定がなされて,発電能力の制限が段階的に強化されていく。この状況を図5に示す。一方,夕刻が迫って発電量が減少すると逆に,S13,S8,S3でYesの判定がなされて発電能力の制限が解除されていく。この状況を図6に示す。日中に雲が発生して発電量が減少した場合にも発電能力の制限が解除されることがある。この状況を図7に示す。
これにより逆潮流の発生(図2中のグラフC)が防止される。その一方で,買電量の減少幅の程度によっては,(S11:Yes)の判定がなされるまでに至らず,(S6:Yes)まで,もしくは(S1:Yes)のみ,ということもありうる。このため,図2中のグラフDのように太陽光発電デバイス3を全く利用しない状態には至らないで済む。このように本形態の自家消費発電システム1では,逆潮流の発生を防止しつつ,可能な範囲内で太陽光発電デバイス3の発電能力を活かすことができる。
ここで本形態の自家消費発電システム1では,前述の再稼働待ち時間が設定されている。これにより,一旦休止させた発電モジュール3Nがその後直ちに再稼働されることが防止されている。図4中のS4,S9,S14がこれに該当する。これにより,オフ動作とオン動作が短時間で反復されることを防止している。
一方,一旦再稼働された発電モジュール3Nがその後直ちに休止させられることについては,待ち時間は設定されていない。S1,S6,S11でのYesの判定に対しては待ち時間経過の判定をすることなく直ちに,発電モジュール3Nを休止させている(S2,S7,S12)ことがこれに対応する。逆潮流発生防止の要請の方がスイッチ動作の短時間反復防止の要請より上位にあるからである。このように発電能力の制限を強化していく方向については待ち時間を設定していないことは,逆潮流発生防止に貢献している。
なお,上記の発電モジュール3Nの休止動作(S2,S7,S12)において,実際のスイッチオフ動作にはある程度のタイムラグがある。つまり,(S1:Yes),(S6:Yes),(S11:Yes)の判定から実際に該当するスイッチ4Nがオフされる(S2,S7,S12)までにはある程度の時間(感知後動作時間)を要する。このタイムラグは,逆電力継電器7の感知後動作時間より短くなければならない。逆電力継電器7の感知後動作時間は通常,0.5〜2秒程度である。スイッチオフのタイムラグはその半分以下とすることが望ましい。このようにして本形態の自家消費発電システム1では,買電量の減少に対して迅速に発電能力の制限が掛かるようにしている。こうして,逆電力継電器7が実際に動作する状況を未然に防止するようにしている。このことも逆潮流発生防止に貢献している。
さらに,本形態の自家消費発電システム1では,図4の制御フローを常時作動させなくてはならない訳ではない。買電量が基準値TNのうち最も高いもの(すなわち基準値T1)よりも相当に高い水準にある場合には,図4の制御フロー自体を休止させても構わないのである。そのような状況では,(S1:Yes)の判定が行われることは少なくとも当面の間は起こらないからである。このため,基準値T1よりも相当に高い水準(例えば,基準値TNの総和またはそれ以上)の閾値を買電量に対して設定しておくとよい。前述のパラメータ設定である場合には例えば,閾値として300kWを設定することができる。そして,買電量が閾値以上である場合には図4の制御フロー自体を休止し,買電量が閾値未満である場合に限り制御フローを実行すればよい。
その場合には,制御フロー中のS1にて買電量が閾値以上であった場合に制御フロー自体を休止させればよい。また,制御フローの休止中には,買電量が閾値を下回るに至っていないかを適宜の頻度でチェックする必要がある。チェックの結果として買電量が閾値を下回っていた場合にはむろん,図4の制御フローが起動されることとなる。そのチェック間隔は,図4の制御フローにおける買電量についての判定の実行間隔より長い時間でよい。例えば15分程度でよい。
さらに,夜間のように太陽光発電デバイス3の発電能力が得られないことが明らかであるような時間帯については,閾値のチェック自体も行わないこととすることができる。例えば1日のうちの午後6時から翌日の午前6時までの間を,このように閾値のチェックすら行わない時間帯として,タイマー等を用いてあらかじめ設定することができる。また,逆に,太陽光発電デバイス3の利用自体を行わない時間帯あるいは日を設定することもできる。電力会社50が電力料金の割引時間帯あるいは割引日を設定する場合があり,その場合には太陽光発電デバイス3の発電を利用するよりも買電の方が有利なことがあるからである。
以上詳細に説明したように本実施の形態の自家消費発電システム1によれば,太陽光発電デバイス3による自家発電と電力会社50からの買電とを併用することで買電量を抑制している。ここにおいて,買電量に応じて太陽光発電デバイス3の発電能力を段階的に制限することとしている。これにより,逆潮流の発生を効果的に防止しつつ,可能な範囲内で太陽光発電デバイス3の発電能力を活かし,買電量を節約することができる自家消費発電システム1が実現されている。
なお,本実施の形態は単なる例示にすぎず,本発明を何ら限定するものではない。したがって本発明は当然に,その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良,変形が可能である。例えば,フローチャートの説明の前のところで述べた各パラメータの設定は例示であり,拘束性は全くない。特に,発電モジュール3Nの個数はもっと多くてもよい。
また,前記形態では,各スイッチ4Nの支配下に発電モジュール3Nを1つずつ配置している。すなわち1つの発電モジュール3Nで1つのブロックが構成されるようにしている。しかしこれに限らず,各スイッチ4Nの支配下に複数個の発電モジュール3Nが配置されるようにしてもよい。この場合には複数個の発電モジュール3Nで1つのブロックが構成されることとなる。また,各ブロックで発電能力が均一でなくてもよい。また,太陽光発電デバイス3の中に,スイッチ4Nを介さず主幹線8と直結されている発電モジュール30が存在してもよい。このような発電モジュール30の発電による逆潮流の防止は,逆電力継電器7によって図られる。
また,前記形態では各基準値TNについて,休止方向時(S1,S6,S11)と復帰方向時(S3,S8,S13)との間で差は設けていない。しかしこのことも必須ではなく,休止方向時と復帰方向時とで差を設けることができる。具体的には各基準値TNについて,復帰方向時の値を休止方向時の値よりやや高い値とすることができる。これにより,各スイッチ4Nの短時間でのオンオフの反復をさらに低減できる。
また,前記形態では各基準値TNを異なる値としたが,このことも必須ではない。各基準値TNを同一の値としてもよい。ただしその場合でも,買電量が基準値TNより高い状態から低い状態に変わったときに,すべての発電モジュール3Nを一度に休止させるのではなく,1個だけ休止させる。1つの発電モジュール3Nを休止させることにより買電量は上昇するので,その後再び買電量が基準値TNを下回ったときにもう1つの発電モジュール3Nを休止させることになる。発電モジュール3Nを再稼働させていく場面でも同様である。
1 自家消費発電システム
3 太陽光発電デバイス
5 電力計(買電量計)
6 発電制限制御部
7 逆電力継電器
9 電力量計
31 発電モジュール
32 発電モジュール
33 発電モジュール
41 スイッチ
42 スイッチ
43 スイッチ
50 電力会社
3 太陽光発電デバイス
5 電力計(買電量計)
6 発電制限制御部
7 逆電力継電器
9 電力量計
31 発電モジュール
32 発電モジュール
33 発電モジュール
41 スイッチ
42 スイッチ
43 スイッチ
50 電力会社
Claims (3)
- 太陽光発電デバイスを備えるとともに商用電源からの買電も行い,
前記太陽光発電デバイスでの発電電力を前記商用電源への逆潮流なく自家消費するとともに,
前記太陽光発電デバイスでの発電電力では不足する分の電力を前記商用電源からの買電で補う自家消費発電システムであって,
複数の前記太陽光発電デバイスを備え,
前記商用電源からの買電量をモニタする買電量計と,
複数の前記太陽光発電デバイスにおける発電制限を行う発電制限制御部とを有し,
前記発電制限制御部は,
複数の前記太陽光発電デバイスの稼働と休止とをブロックごとに指定するとともに, 前記買電量についての基準値が前記ブロックごとにあらかじめ設定されており,
前記買電量が低下して前記基準値を下回るごとに,その基準値に対応付けられているブロックを休止させ,
前記買電量が増加して前記基準値を上回るごとに,その基準値に対応付けられているブロックを稼働させるように構成されたものであることを特徴とする自家消費発電システム。 - 請求項1に記載の自家消費発電システムであって,
前記太陽光発電デバイスから前記商用電源への逆潮流を防止する逆電力継電器を有し, 前記発電制限制御部における休止動作の感知後動作時間が,前記逆電力継電器の感知後動作時間の感知後動作時間より短いことを特徴とする自家消費発電システム。 - 請求項1または請求項2に記載の自家消費発電システムであって,
前記発電制限制御部では,前記ブロックを休止させた後にそのブロックの再稼働を禁止する再稼働待ち時間があらかじめ設定されており,
前記発電制限制御部は,前記ブロックを休止させてから前記再稼働待ち時間が経過するまでの間に前記買電量が増加して前記基準値を上回った場合には,
休止させた前記ブロックを直ちには稼働させず,
前記再稼働待ち時間が経過した時点でも前記買電量が前記基準値を上回っている場合に限り当該ブロックを稼働させるように構成されたものであることを特徴とする自家消費発電システム。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR102310871B1 (ko) * | 2020-07-09 | 2021-10-08 | 이앤에이치(주) | 분산형 전원 제어 시스템 |
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JP2017163795A (ja) * | 2016-03-11 | 2017-09-14 | オムロン株式会社 | 発電設備の運転制御装置、運転制御方法および運転制御システム |
-
2017
- 2017-12-25 JP JP2017248166A patent/JP2019115210A/ja active Pending
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