JP2019110567A - 画像処理装置および方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ストリームを生成する際の処理の負担を軽減した画像処理装置および方法を提供する。【解決手段】符号化装置において、ファイル生成部は、画像を符号化したビットストリームを含むファイルを対象として、startcodeとfiller dataとを設定する。ファイルのmedia dataにおいて、デコーダバッファを管理するHRD(Hypothetical Reference Decoder)パラメータの特性を保持してファイルを構成するように、startcodeとfiller dataとの設定を制御する。【選択図】図1

Description

本開示は、画像処理装置および方法に関し、特に、伝送する際に用いるストリーム又はファイルに格納する際に用いるストリームを生成する際の処理の負担を軽減することができるようにした画像処理装置および方法に関する。
画像符号化方式の標準仕様の1つであるH.264/AVCでは、画像の符号化及び復号のために用いられるパラメータを格納するためのシーケンスパラメータセット(SPS)及びピクチャパラメータセット(PPS)という2種類のパラメータセットが定義されている。各スライスの画像データがVCL(Video Coding Layer) NAL(Network Abstraction Layer)ユニットに分類される一方で、これらパラメータセットは非VCL NALユニットに分類される。通常、H.264/AVC方式で符号化された符号化ストリームがヘッダ領域及びデータ領域を含むファイルに格納される場合、SPS及びPPSはヘッダ領域に、画像データはデータ領域に挿入される。
H.264/AVCに続く次世代の画像符号化方式であるHEVC(High Efficiency Video Coding)の標準化作業では、SPS及びPPSとは異なる新たなパラメータセットである適応パラメータセット(APS:Adaptation Parameter Set)を導入することが提案されている(下記非特許文献1、2参照)。
APSもまたパラメータセットの一種である。従って、既存の手法によれば、SPS及びPPSと同様、APSもファイルのヘッダ領域に挿入されることになる。ヘッダ領域及びデータ領域を含むファイルフォーマットの一例として、MPEG−4 Part14(ISO/IEC14496−14:2003、以下、MP4という)フォーマット、MPEG−4 Part15(ISO/IEC14496−15:2004、AVCファイル)フォーマットが挙げられる。
Stephan Wenger, Jill Boyce, Yu-Wen Huang, Chia-Yang Tsai, Ping Wu, Ming Li, "Adaptation Parameter Set (APS)", JCTVC-F747r3, July 2011 Benjamin Bross, Woo-Jin Han, Jens-Rainer Ohm, Gary J. Sullivan, Thomas Wiegand, "High efficiency video coding (HEVC) text specification draft 6", JCTVC-H1003 ver20, February 2012
しかしながら、伝送する際に用いるストリーム又はファイルに格納する際に用いるストリームを生成する場合に、startcodeとfiller dataなどのデータをストリームとして含むことが許容されないフォーマットがある。したがって、ストリームのデータを読み込む際に、処理負荷の要因になっている。
本開示は、このような状況に鑑みてなされたものであり、伝送する際のストリーム又はファイルに格納する際のストリームを生成する際の処理の負担を軽減するものである。
本開示の第1の側面の画像処理装置は、画像を符号化したビットストリームを含み、filler dataが、media dataにおいて、HRD(Hypothetical Reference Decoder)パラメータの特性を保持してファイルを構成するように制御されて設定されているファイルを受け取る受け取り部と、前記受け取り部により受け取られたファイルの前記media dataから、前記filler dataを読み取り、前記HRDパラメータを用いて、前記ビットストリームを復号する復号部とを備える。
本開示の第2の側面の画像処理装置は、画像を符号化したビットストリームを含むファイルのmedia dataにおいて設定されていたfiller dataが前記ビットストリームから削除された場合に、前記filler dataの設定により保持されていたHRD(Hypothetical Reference Decoder)パラメータの特性が設定され、設定された特性を用いて生成されているファイルを受け取る受け取り部と、前記受け取り部により受け取られたファイルから、前記HRDパラメータを読み取り、読み取ったパラメータを用いて前記ビットストリームを復号する復号部とを備える。
本開示の第1の側面においては、画像を符号化したビットストリームを含み、filler dataが、media dataにおいて、HRD(Hypothetical Reference Decoder)パラメータの特性を保持してファイルを構成するように制御されて設定されているファイルが受け取られる。そして、受け取られたファイルの前記media dataから、前記filler dataが読み取られ、前記HRDパラメータを用いて、前記ビットストリームが復号される。
本開示の第2の側面においては、画像を符号化したビットストリームを含むファイルのmedia dataにおいて設定されていたfiller dataが前記ビットストリームから削除された場合に、前記filler dataの設定により保持されていたHRD(Hypothetical Reference Decoder)パラメータの特性が設定され、設定された特性を用いて生成されているファイルが受け取られる。そして、受け取られたファイルから、前記HRDパラメータが読み取られ、読み取られたパラメータを用いて前記ビットストリームが復号される。
なお、上述の画像処理装置は、独立した装置であっても良いし、1つの画像符号化装置または画像復号装置を構成している内部ブロックであってもよい。
本開示によれば、画像を復号することができる。特に、伝送する際に用いるストリーム又はファイルに格納する際に用いるストリームを復号する際の処理の負担を軽減することができる。
本技術を適用した符号化装置の第1実施の形態の構成例を示すブロック図である。 エンコーダの構成例を示すブロック図である。 ファイル生成部の構成例を示すブロック図である。 ファイル生成処理を説明するフローチャートである。 ファイル生成処理の他の例を説明するフローチャートである。 従来のmdatデータの生成処理を説明するフローチャートである。 本技術のmdatデータの生成処理を説明するフローチャートである。 本技術を適用した復号装置の第1実施の形態の構成例を示すブロック図である。 ファイル読取部の構成例を示すブロック図である。 デコーダの構成例を示すブロック図である。 ファイル復号処理を説明するフローチャートである。 ファイル復号処理の他の例を説明するフローチャートである。 本技術を適用した符号化装置の第2実施の形態の構成例を示すブロック図である。 本技術を適用した復号装置の第2実施の形態の構成例を示すブロック図である。 従来のMP4ビデオサンプル構造の例を示す図である。 AVCストリームの1アクセスユニットの構成例を示す図である。 本技術のMP4ビデオサンプル構造の例を示す図である。 本技術のMP4ビデオサンプル構造の他の例を示す図である。 HRD Conformance Box拡張の例を示す図である。 本技術のMP4ビデオサンプル構造のさらに他の例を示す図である。 Sample tableに追加されるBOXの例を示す図である。 図20のMP4ビデオサンプル構造の他の例を示す図である。 図20のMP4ビデオサンプル構造のさらに他の例を示す図である。 サンプル補助情報機能のフォーマットの例を示す図である。 サンプル補助情報機能のフォーマットの他の例を示す図である。 本技術のMP4ビデオサンプル構造の例を比較する図である。 図23のMP4ビデオサンプル構造の他の例を示す図である。 バイトストリームフォーマットインフォメーションボックスの例を示す図である。 バイトストリームフォーマットインフォメーションボックスの他の例を示す図である。 各サンプルエントリに格納されるバイトストリームフォーマットインフォメーションのデータ構造例を説明する図である。 パターン1の場合のMP4ビデオサンプル構造の例を示す図である。 パターン2の場合のMP4ビデオサンプル構造の例を示す図である。 パターン3の場合のMP4ビデオサンプル構造の例を示す図である。 各サンプルエントリに格納されるバイトストリームフォーマットインフォメーションのデータ構造の他の例を説明する図である。 本技術を適用したファイル変換装置の構成例を示す図である。 ファイル変換処理を説明するフローチャートである。 本技術を適用した符号化装置の第3実施の形態の構成例を示すブロック図である。 エンコーダの構成例を示すブロック図である。 本技術を適用した復号装置の第3実施の形態の構成例を示すブロック図である。 デコーダの構成例を示すブロック図である。 コンピュータの構成例を示すブロック図である。 テレビジョン装置の概略的な構成の一例を示すブロック図である。 携帯電話機の概略的な構成の一例を示すブロック図である。 記録再生装置の概略的な構成の一例を示すブロック図である。 撮像装置の概略的な構成の一例を示すブロック図である。 ビデオセットの概略的な構成の一例を示すブロック図である。 ビデオプロセッサの概略的な構成の一例を示すブロック図である。 ビデオプロセッサの概略的な構成の他の例を示すブロック図である。
以下、本開示を実施するための形態(以下実施の形態とする)について説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.第1の実施の形態(HEVC方式の符号化装置、復号装置)
2.第2の実施の形態(画像符号化装置、画像復号装置)
3.第3の実施の形態(MP4ビデオサンプル構造)
4.第4の実施の形態(バイトストリームフォーマットインフォメーションボックス)
5.第5の実施の形態(ファイル変換装置)
6.第6の実施の形態(AVC方式の符号化装置、復号装置)
7.応用例
8.第7の実施の形態(セット・ユニット・モジュール・プロセッサ)
<1.第1の実施の形態>
[符号化装置の第1実施の形態の構成例]
図1は、本技術を適用した画像処理装置としての、符号化装置の第1実施の形態の構成例を示すブロック図である。
図1の符号化装置は、エンコーダ1およびファイル生成部2により構成され、撮影(Captured)画像等の画像をHEVC方式で符号化し、符号化されたストリームを格納するファイルを生成する。
具体的には、符号化装置のエンコーダ1には、フレーム単位の撮影画像等の画像が入力信号として入力される。また、図示せぬエンコーダ1の前段で設定されたSPS(Sequence Parameter Set)、PPS(Picture Parameter Set)、符号化データに対応する画像の特性(ユーザビリティ)をシーケンスごとに示すVUI(Video Usability Information)、SEI(Supplemental Enhancement Information)なども入力される。
エンコーダ1は、SPS、PPS、VUI、SEIに含まれるパラメータを用いて、入力信号をHEVC方式で符号化する。そして、エンコーダ1は、SPS、PPS、VUI、SEIと、その結果得られる符号化データとから、MPEG-2 TS(Transport Stream)などの符号化ストリームを生成し、生成した符号化ストリームを、ファイル生成部2に供給する。エンコーダ1の詳細は、図2を参照して後述される。
ファイル生成部2は、エンコーダ1からの符号化ストリーム(符号化された一連の画像データ)を格納するファイル(例えば、MPEG−4 Part14(ISO/IEC14496−14:2003、以下、MP4という)のファイル)を生成する。ファイル生成部2の詳細は、図3を参照して後述される。
[エンコーダの構成例]
図2は、図1のエンコーダ1の構成例を示すブロック図である。エンコーダ1の各部は、図示せぬ前段からのSPS、PPS、VUI、SEIに含まれるパラメータを用いて、入力信号である画像を符号化し、符号化ストリームを生成する。
図2のエンコーダ1は、A/D変換部11、画面並べ替えバッファ12、演算部13、直交変換部14、量子化部15、可逆符号化部16、蓄積バッファ17、逆量子化部18、逆直交変換部19、加算部20、デブロックフィルタ21、フレームメモリ22、スイッチ23、イントラ予測部24、動き予測・補償部25、予測画像選択部26、およびレート制御部27を含むように構成される。
さらに、デブロックフィルタ21およびフレームメモリ22の間には、適応オフセットフィルタ41と適応ループフィルタ42が備えられている。
具体的には、エンコーダ1のA/D変換部11は、入力信号として入力されたフレーム単位の画像をA/D変換し、画面並べ替えバッファ12に出力して記憶させる。画面並べ替えバッファ12は、記憶した表示の順番のフレーム単位の画像を、GOP(Group of Picture)構造に応じて、符号化のための順番に並べ替え、演算部13、イントラ予測部24、および動き予測・補償部25に出力する。
演算部13は、予測画像選択部26から供給される予測画像と、画面並べ替えバッファ12から出力された符号化対象の画像の差分を演算することにより符号化を行う。具体的には、演算部13は、画面並べ替えバッファ12から出力された符号化対象の画像から、予測画像選択部26から供給される予測画像を減算することにより符号化を行う。演算部13は、その結果得られる画像を、残差情報として直交変換部14に出力する。なお、予測画像選択部26から予測画像が供給されない場合、演算部13は、画面並べ替えバッファ12から読み出された画像をそのまま残差情報として直交変換部14に出力する。
直交変換部14は、演算部13からの残差情報に対して直交変換を施し、直交変換の結果得られる係数を量子化部15に供給する。
量子化部15は、直交変換部14から供給される係数を量子化する。量子化された係数は、可逆符号化部16に入力される。
可逆符号化部16は、最適イントラ予測モードを示す情報(以下、イントラ予測モード情報という)をイントラ予測部24から取得する。また、最適インター予測モードを示す情報(以下、インター予測モード情報という)、動きベクトル、参照画像を特定するための情報などを動き予測・補償部25から取得する。また、可逆符号化部16は、適応オフセットフィルタ41から格納フラグ、インデックスまたはオフセット、および種類情報をオフセットフィルタ情報として取得し、適応ループフィルタ42からフィルタ係数を取得する。
可逆符号化部16は、量子化部15から供給される量子化された係数に対して、可変長符号化(例えば、CAVLC(Context-Adaptive Variable Length Coding)など)、算術符号化(例えば、CABAC(Context-Adaptive Binary Arithmetic Coding)など)の可逆符号化を行う。
また、可逆符号化部16は、イントラ予測モード情報、または、インター予測モード情報、動きベクトル、参照画像を特定する情報、オフセットフィルタ情報、およびフィルタ係数などを、符号化に関する符号化情報として可逆符号化する。可逆符号化部16は、可逆符号化された符号化情報と係数とから、符号化ストリームを生成して蓄積バッファ17に供給し、蓄積させる。なお、可逆符号化された符号化情報は、可逆符号化された係数のヘッダ情報とされてもよい。
蓄積バッファ17は、可逆符号化部16から供給される符号化ストリームを、一時的に記憶する。また、蓄積バッファ17は、記憶している符号化ストリームを、図1のファイル生成部2に供給する。
また、量子化部15より出力された、量子化された係数は、逆量子化部18にも入力され、逆量子化された後、逆直交変換部19に供給される。
逆直交変換部19は、逆量子化部18から供給される係数に対して逆直交変換を施し、その結果得られる残差情報を加算部20に供給する。
加算部20は、逆直交変換部19から供給される復号対象の画像としての残差情報と、予測画像選択部26から供給される予測画像を加算して、局部的に復号された画像を得る。なお、予測画像選択部26から予測画像が供給されない場合、加算部20は、逆直交変換部19から供給される残差情報を局部的に復号された画像とする。加算部20は、局部的に復号された画像をデブロックフィルタ21に供給するとともに、フレームメモリ22に供給して蓄積させる。
デブロックフィルタ21は、加算部20から供給される局部的に復号された画像をフィルタリングすることにより、ブロック歪を除去する。デブロックフィルタ21は、その結果得られる画像を適応オフセットフィルタ41に供給する。
適応オフセットフィルタ41は、デブロックフィルタ21による適応デブロックフィルタ処理後の画像に対して、主にリンギングを除去する適応オフセットフィルタ(SAO: Sample adaptive offset)処理を行う。
より詳細には、適応オフセットフィルタ41は、最大の符号化単位であるLCU(Largest Coding Unit)ごとに適応オフセットフィルタ処理の種類を決定し、その適応オフセットフィルタ処理で用いられるオフセットを求める。適応オフセットフィルタ41は、求められたオフセットを用いて、適応デブロックフィルタ処理後の画像に対して、決定された種類の適応オフセットフィルタ処理を行う。そして、適応オフセットフィルタ41は、適応オフセットフィルタ処理後の画像を適応ループフィルタ42に供給する。
また、適応オフセットフィルタ41は、オフセットを格納するバッファを有している。適応オフセットフィルタ41は、LCUごとに、適応デブロックフィルタ処理に用いられたオフセットが既にバッファに格納されているかどうかを判定する。
適応オフセットフィルタ41は、適応デブロックフィルタ処理に用いられたオフセットが既にバッファに格納されていると判定した場合、オフセットがバッファに格納されているかを示す格納フラグを、オフセットがバッファに格納されていることを示す値(ここでは1)に設定する。
そして、適応オフセットフィルタ41は、LCUごとに、1に設定された格納フラグ、バッファにおけるオフセットの格納位置を示すインデックス、および、行われた適応オフセットフィルタ処理の種類を示す種類情報を可逆符号化部16に供給する。
一方、適応オフセットフィルタ41は、適応デブロックフィルタ処理に用いられたオフセットがまだバッファに格納されていない場合、そのオフセットを順にバッファに格納する。また、適応オフセットフィルタ41は、格納フラグを、オフセットがバッファに格納されていないことを示す値(ここでは0)に設定する。そして、適応オフセットフィルタ41は、LCUごとに、0に設定された格納フラグ、オフセット、および種類情報を可逆符号化部16に供給する。
適応ループフィルタ42は、適応オフセットフィルタ41から供給される適応オフセットフィルタ処理後の画像に対して、例えば、LCUごとに、適応ループフィルタ(ALF:Adaptive Loop Filter)処理を行う。適応ループフィルタ処理としては、例えば、2次元のウィナーフィルタ(Wiener Filter)による処理が用いられる。もちろん、ウィナーフィルタ以外のフィルタが用いられてもよい。
具体的には、適応ループフィルタ42は、LCUごとに、画面並べ替えバッファ12から出力される画像である原画像と適応ループフィルタ処理後の画像の残差が最小となるように、適応ループフィルタ処理で用いられるフィルタ係数を算出する。そして、適応ループフィルタ42は、適応オフセットフィルタ処理後の画像に対して、算出されたフィルタ係数を用いて、LCUごとに適応ループフィルタ処理を行う。
適応ループフィルタ42は、適応ループフィルタ処理後の画像をフレームメモリ22に供給する。また、適応ループフィルタ42は、フィルタ係数を可逆符号化部16に供給する。
なお、ここでは、適応ループフィルタ処理は、LCUごとに行われるものとするが、適応ループフィルタ処理の処理単位は、LCUに限定されない。但し、適応オフセットフィルタ41と適応ループフィルタ42の処理単位を合わせることにより、処理を効率的に行うことができる。
フレームメモリ22に蓄積された画像は、参照画像としてスイッチ23を介してイントラ予測部24または動き予測・補償部25に出力される。
イントラ予測部24は、フレームメモリ22からスイッチ23を介して読み出されたデブロックフィルタ21でフィルタリングされていない参照画像を用いて、タイルおよびスライス単位で、候補となる全てのイントラ予測モードのイントラ予測処理を行う。
また、イントラ予測部24は、画面並べ替えバッファ12から読み出された画像と、イントラ予測処理の結果生成される予測画像とに基づいて、候補となる全てのイントラ予測モードに対してコスト関数値(詳細は後述する)を算出する。そして、イントラ予測部24は、コスト関数値が最小となるイントラ予測モードを、最適イントラ予測モードに決定する。
イントラ予測部24は、最適イントラ予測モードで生成された予測画像、および、対応するコスト関数値を、予測画像選択部26に供給する。イントラ予測部24は、予測画像選択部26から最適イントラ予測モードで生成された予測画像の選択が通知された場合、イントラ予測モード情報を可逆符号化部16に供給する。
なお、コスト関数値は、RD(Rate Distortion)コストともいい、例えば、H.264/AVC方式における参照ソフトウエアであるJM(Joint Model)で定められているような、High Complexity モードか、Low Complexity モードのいずれかの手法に基づいて算出される。
具体的には、コスト関数値の算出手法としてHigh Complexity モードが採用される場合、候補となる全ての予測モードに対して、仮に可逆符号化までが行われ、次の式(1)で表わされるコスト関数値が各予測モードに対して算出される。
Cost(Mode)=D+λ・R ・・・(1)
Dは、原画像と復号画像の差分(歪)、Rは、直交変換の係数まで含んだ発生符号量、λは、量子化パラメータQPの関数として与えられるラグランジュ乗数である。
一方、コスト関数値の算出手法としてLow Complexity モードが採用される場合、候補となる全ての予測モードに対して、復号画像の生成、および、予測モードを示す情報などのヘッダビットの算出が行われ、次の式(2)で表わされるコスト関数値が各予測モードに対して算出される。
Cost(Mode)=D+QPtoQuant(QP)・Header_Bit ・・・(2)
Dは、原画像と復号画像の差分(歪)、Header_Bitは、予測モードに対するヘッダビット、QPtoQuantは、量子化パラメータQPの関数として与えられる関数である。
Low Complexity モードにおいては、全ての予測モードに対して、復号画像を生成するだけでよく、可逆符号化を行う必要がないため、演算量が少なくて済む。
動き予測・補償部25は、タイルおよびスライス単位で、候補となる全てのインター予測モードの動き予測・補償処理を行う。具体的には、動き予測・補償部25は、タイルおよびスライス単位で、画面並べ替えバッファ12から供給される画像と、フレームメモリ22からスイッチ23を介して読み出されるフィルタリングされた参照画像に基づいて、候補となる全てのインター予測モードの動きベクトルを検出する。そして、動き予測・補償部25は、タイルおよびスライス単位で、その動きベクトルに基づいて参照画像に補償処理を施し、予測画像を生成する。
このとき、動き予測・補償部25は、画面並べ替えバッファ12から供給される画像と予測画像とに基づいて、候補となる全てのインター予測モードに対してコスト関数値を算出し、コスト関数値が最小となるインター予測モードを最適インター測モードに決定する。そして、動き予測・補償部25は、最適インター予測モードのコスト関数値と、対応する予測画像を予測画像選択部26に供給する。また、動き予測・補償部25は、予測画像選択部26から最適インター予測モードで生成された予測画像の選択が通知された場合、インター予測モード情報、対応する動きベクトル、参照画像を特定する情報などを可逆符号化部16に出力する。
予測画像選択部26は、イントラ予測部24および動き予測・補償部25から供給されるコスト関数値に基づいて、最適イントラ予測モードと最適インター予測モードのうちの、対応するコスト関数値が小さい方を、最適予測モードに決定する。そして、予測画像選択部26は、最適予測モードの予測画像を、演算部13および加算部20に供給する。また、予測画像選択部26は、最適予測モードの予測画像の選択をイントラ予測部24または動き予測・補償部25に通知する。
レート制御部27は、蓄積バッファ17に蓄積された符号化データに基づいて、オーバーフローあるいはアンダーフローが発生しないように、量子化部15の量子化動作のレートを制御する。
[背景と問題点]
ISO/IEC 14496-15において規定されているAVCファイルフォーマットでは、startcodeとfiller dataとを、ビットストリーム(Elementary Stream)に含めることが許容されていない。しかしながら、ISO base media file format及びMPEG-2 TS(Transport Stream)などのデータを扱う際の処理負荷を増大する要因となっている。
また、ビットストリーム(Elementary Stream)からMPEG-2 TSを生成(変換)するためには、startcodeとfiller data(データサイズを調整するためのダミーデータ)とが除去されることにより、デコーダバッファを管理するパラメータの値が異なる場合がある。これにより、例えば、buffering period SEI(Supplemental enhancement information)を再設定する必要があり、ビットストリームを変換する際の処理負荷の増大につながる。
[ファイル生成部の動作]
そこで、ファイル生成部2は、伝送する際に用いるストリーム又はファイルに格納する際に用いるストリームを生成する場合に、画像を符号化したビットストリームを含むファイルを対象として、startcodeとfiller dataとを設定し、設定されたstartcodeとfiller dataとを、ファイルのmedia dataにおいて、デコーダバッファを管理するパラメータの特性を保持してファイルを構成するように、startcodeとfiller dataとの設定を制御するようにした。
また、ファイル生成部2は、画像を符号化したビットストリームを含むファイルのmedia dataにおいて、startcodeとfiller dataが削除された場合に、デコーダバッファを管理するパラメータの特性を設定し、設定された特性を用いて、ファイルを生成するようにした。
なお、デコーダバッファを管理するパラメータは、HRD parameter(Hypothetical Reference Decoder Parameter)、すなわち、仮想参照デコーダを管理するパラメータである。このデコーダバッファを管理するパラメータは、VUIにあるパラメータ、buffering period SEIにあるパラメータ、または、picture timing SEIにあるパラメータである。
以上のようにすることで、伝送する際、または、ファイルへ格納する際のストリームを生成(変換)する場合に、startcodeとfiller dataとを再設定する必要がなくなり、処理の負担を軽減することができる。
なお、filler dataについては、次のようにすることで、対応することも可能である。すなわち、AVCまたはHEVC方式において、NAL unit type codesと、NAL unit type classesのテーブルにあるように、filler dataは、non-VCLである。具体的には、nal_unit_type が31で、Name of nal_unit_typeが、FD_NUTで、Content of NAL unit and RBSP syntax structureが、filler data、filler_data_rbsp()のとき、NAL unit type classは、non-VCLとなっている。このnon-VCLを、VCLデータに変更することで、ファイルのmedia dataに、filler dataを含めることができるので、伝送用ストリームへの変換時にfiller dataが除去されることを抑制することができる。
より具体的には、ファイル生成部2は、以下のように、startcodeとfiller dataとの設定を行う。
・Startcode and filler data
Therefore, this contribution proposes to allow to include startcode and filler data in the elementary streams for new brands only.
In the original version of ISO/IEC 14496-15, SPS/PPS can't be included in the elementary stream. In ISO/IEC 14496-16 PDAM2, it is allowed to include SPS/PPS now. If it is allowed to include startcode and filler data in the elementary stream, then the burden for bitstream converter is significantly reduced. Rewriting of HRD parameters, e.g. buffering period SEI and picture timing SEI, is not necessary in this case.
In order to ensure backward compatibility, this change should be applied to new brands. (new AVC brand and HEVC)
・Indication that HRD parameters are wrong
When startcode, filler data, etc. were removed from the elementary stream to store ISOMFF, HRD parameters, e.g. buffering period SEI, picture timing SEI, etc are not correct. However, decoder can-not know if HRD parameters in the elementary stream is correct. There should be an id to indicate the HRD parameters in the elementary stream may be wrong.
・In HEVC or AVC change filler data as VCL data
Currently in HEVC and AVC, filler data is categorized as non-VCL. That mean the bit for filler data is counted as non-VCL (header information). However, if we specify filler data as VCL data, the bit for filler is counted as video bitstream itself. In this case, filler data is not necessary to remove from the elementary stream and HRD parameters are not changed. The table for HEVC is attached.
更に、デコーダバッファを管理するパラメータが異なる(正しくない)場合、デコーダはデコーダバッファを管理するパラメータが同じ(正しい)ことを判別することができない。そこで、startcodeとfiller dataがビットストリームから削除された場合に、デコーダバッファを管理するパラメータの特性が変更されたかを識別する識別パラメータを設定する。一例として、ファイルフォーマットのオプショナルボックスで格納する場合を示す。

For example, in case of AVC, such id can be defined as an optional box in AVCSampleEntry as follows. (The same approach can be applied to other AVC sample entries and HEVCSampleEntry.)

AVCSampleEntry() extends VisualSampleEntry(type') {

//type is 'avc1' or 'avc3'
AVCConfigurationBox config;
MPEG4BitRateBox(); //Optional
MPEG4ExtensionDescriptorsBox(); //Optional
HRDConformanceBox(); //Optional
}

Add HRDConformanceBox into AVCSampleEntry and AVC2SVVSampleEntry in 5.4.2.1
Add HRDConformanceBox into AVCSVCSampleEntry, AVC2SVCSampleEntry and SVCSampleEntry in 6.5.3.1.
Add HRDConformanceBox into AVCMVCSampleEntry, AVC2MVCSampleEntry and MVCSampleEntry in section7.6.3.3.
Add HRDConformanceBox into HEVC SampleEntry in section 8.4.1.1.

HRDConformanceBox can be defined as follows.

class HRDConformanceBox extends Box('hrdc') {
HRDConformanceData() HRDConformance;
}

aligned(8) class HRDConformanceData {
unsigned int(7) reserved =0;
unsigned int(1) HRDConformanceFlag;
unsigned int (24) reserved;
Box[] any_box;//Optional
}
識別パラメータは、例えば以下のように設定される。

HRDConformanceFlag is the identifier if HRD characteristics was changed by removing startcode, filler data, etc from the elementary stream. When HRDConformanceFlag is equal to1, the HRD parameters, e.g. buffering period SEI, picture timing SEI, was changed by removing startcode, filler data, etc from the elementary stream.
以上の処理を行う図1のファイル生成部2は、次の図3に示すように構成される。
[ファイル生成部の構成例]
図3は、上述した処理を行うファイル生成部の構成例を示すブロック図である。
図3の例において、ファイル生成部2は、制御部31、設定部32、およびファイル書き出し部33を含むように構成されている。
制御部31は、デコーダバッファを管理するパラメータであるHRDパラメータの特性を保持するか否かに応じて、設定部32によるファイルのVCLデータ部分であるmdatデータの生成処理を制御する。また、制御部31は、設定部32により設定されたmdatデータにおいて、startcodeとfiller dataが削除されているか否かに応じて、HRDパラメータの特性の設定、または、ファイルの管理情報部分であるmoovにおけるHRDの識別パラメータの設定を制御する。
設定部32は、エンコーダ1からの符号化ストリームを用いて、制御部31による制御のもと、ファイルのmdatデータを生成し、生成したmdatデータをファイル書き出し部33に供給する。なお、従来の手法においては、startcodeとfiller dataが削除されるが、本技術の手法においては、符号化ストリームにおいて設定されているstartcodeとfiller dataとが設定されたまま、mdatデータが生成される。
また、設定部32は、制御部31による制御のもと、HRDパラメータの特性の再設定、またはファイルのmoovにおけるHRDの識別パラメータの設定を行う。そして、設定部32は、ファイルのmoovを生成し、生成したmoovをファイル書き出し部33に供給する。
ファイル書き出し部33は、設定部32からのmoovをファイルに書き出し、さらに、mdatをファイルに書き出す。ファイル書き出し部33により書き出されたMP4のファイルは、後述する復号装置などに伝送され、復号装置において、読みとられ、復号される。
[ファイル生成処理の例]
次に、図4のフローチャートを参照して、ファイル生成部2のファイル生成処理を説明する。
ステップS1において、制御部31は、デコーダバッファを管理するパラメータであるHRDパラメータの特性を保持するか否かを判定する。ステップS1において、HRDパラメータの特性を保持しないと判定された場合、処理は、ステップS2に進む。ステップS2において、設定部32は、制御部31の制御のもと、従来のmdatデータの生成処理を行う。この処理は、図6を参照して後述される。
ステップS2の処理により、startcodeが検出されて、NALデータが取得され、startcodeが削除される。そして、取得されたデータがVCLデータであるか、filler dataであるか、あるいは、管理情報であるかなどに応じて、Unit sizeの付加およびバッファへの蓄積、または破棄が行われて、mdatデータが生成される。生成されたmdatデータは、ファイル書き出し部33に供給され、処理は、ステップS4に進む。
一方、ステップS1において、HRDパラメータの特性を保持すると判定された場合、処理は、ステップS3に進む。ステップS3において、設定部32は、制御部31の制御のもと、本技術のmdatデータの生成処理を行う。この処理は、図7を参照して後述される。
ステップS3の処理により、startcodeが検出されて、NALデータが取得され、取得されたデータがVCLデータに設定されて、Unit Sizeが付加されて、バッファに蓄積されることで、mdatデータが生成される。生成されたmdatデータは、ファイル書き出し部33に供給され、処理は、ステップS4に進む。
ステップS4において、制御部31は、ステップS2またはS3で生成されたmdatデータにおいて、startcodeとfiller dataが削除されているか否かを判定する。
ステップS4において、startcodeとfiller dataが削除されていると判定された場合、処理は、ステップS5に進む。ステップS5において、設定部32は、HRDパラメータの特性を設定する。すなわち、HRDパラメータの特性が異なっているので、HRDパラメータの特性は、再度計算され、再度設定される。そして、設定されたHRDパラメータで、mdatデータのSEIおよびVUIが書き換えられる。
ステップS4において、startcodeとfiller dataが削除されていないと判定された場合、ステップS5は、スキップされ、処理は、ステップS6に進む。
ステップS6において、設定部32は、ステップS2またはS3の処理で得られたデータのサイズ情報を用いて、ファイルのmoovを生成する。なお、ステップS3が行われた場合、moov用のバッファに蓄積された管理情報なども用いられる。生成されたmoovは、ファイル書き出し部33に供給される。
ステップS7において、ファイル書き出し部33は、ステップS6により生成されたmoovをファイルに書き出す。
ステップS8において、ファイル書き出し部33は、ステップS2またはS3により生成されたmdatをファイルに書き出す。
以上のようにして、ファイル書き出し部33により書き出されたMP4のファイルは、後述する復号装置などに送信され、復号装置において読みとられ、復号される。その際、HRDパラメータの特性を変えることなく、ファイルが生成される。また、HRDパラメータは、startcodeとfiller dataが削除されていたとしても再度設定されているので、HRDパラメータを参照することで、復号処理を正確に行うことができる。
なお、図4の説明においては、startcodeとfiller dataが削除されている場合に、HRDパラメータの特性を再設定する例を説明したが、次に説明するように、HRDパラメータの特性が正しいか異なっているかを示す識別パラメータを設定するようにしてもよい。
[ファイル生成処理の他の例]
次に、図5のフローチャートを参照して、ファイル生成部2のファイル生成処理を説明する。
ステップS11において、制御部31は、デコーダバッファを管理するパラメータであるHRDパラメータの特性を保持するか否かを判定する。ステップS11において、HRDパラメータの特性を保持しないと判定された場合、処理は、ステップS12に進む。ステップS12において、設定部32は、制御部31の制御のもと、従来のmdatデータの生成処理を行う。この処理は、図5を参照して後述される。
ステップS12の処理により、startcodeが検出されて、NALデータが取得され、startcodeが削除される。そして、取得されたデータがVCLデータであるか、filler dataであるか、あるいは、管理情報であるかなどに応じて、Unit sizeの付加およびバッファへの蓄積、または破棄が行われて、mdatデータが生成される。生成されたmdatデータは、ファイル書き出し部33に供給され、処理は、ステップS14に進む。
一方、ステップS11において、HRDパラメータの特性を保持すると判定された場合、処理は、ステップS13に進む。ステップS13において、設定部32は、制御部31の制御のもと、本技術のmdatデータの生成処理を行う。この処理は、図6を参照して後述される。
ステップS13の処理により、startcodeが検出されて、NALデータが取得され、取得されたデータがVCLデータに設定されて、Unit Sizeが付加されて、バッファに蓄積されることで、mdatデータが生成される。生成されたmdatデータは、ファイル書き出し部33に供給され、処理は、ステップS14に進む。
ステップS14において、制御部31は、ステップS12またはS13で生成されたmdatデータにおいて、startcodeとfiller dataが削除されているか否かを判定する。
ステップS14において、startcodeとfiller dataが削除されていないと判定された場合、処理は、ステップS15に進む。ステップS15において、設定部32は、moovのHRDの識別パラメータを1に設定し、処理は、ステップS17に進む。これにより、復号側で、HRDパラメータが正しいことを判別することができる。
ステップS14において、startcodeとfiller dataが削除されていると判定された場合、処理は、ステップS16に進む。ステップS16において、設定部32は、moovのHRDの識別パラメータを0に設定し、処理は、ステップS17に進む。これにより、復号側で、HRDパラメータが間違っている(正しくない)ことを判別することができる。
ステップS17において、設定部32は、ステップS12またはS13の処理で得られたデータのサイズ情報を用いて、ファイルのmoovを生成する。なお、ステップS13が行われた場合、moov用のバッファに蓄積された管理情報なども用いられる。生成されたmoovは、ファイル書き出し部33に供給される。
ステップS18において、ファイル書き出し部33は、ステップS17により生成されたmoovをファイルに書き出す。
ステップS19において、ファイル書き出し部33は、ステップS12またはS13により生成されたmdatをファイルに書き出す。
以上のようにして、ファイル書き出し部33により書き出されたMP4のファイルは、後述する復号装置などに送信され、復号装置において読みとられ、復号される。その際、HRDパラメータの特性を変えることなく、ファイルが生成される。また、HRDパラメータが正しいか否かを識別するための識別パラメータを設定するようにしたので、HRDパラメータを参照して復号するのかしないのかを明確に判別することができる。
[従来のmdatデータの生成処理例]
次に、図6のフローチャートを参照して、図4のステップS2(または図5のステップS12)における従来のmdatデータの生成処理について説明する。
設定部32は、ステップS21において、エンコーダ1からの符号化ストリームからstartcodeを検出し、ステップS22において、ステップS21により検出されたstartcodeから、次のstartcode までのNALデータを取得する。
設定部32は、ステップS23において、ステップS21により検出されたstartcodeを削除する。ステップS24において、ステップS22により取得されたデータが、VCLデータであるか否かを判定する。
ステップS24において、ステップS22により取得されたデータが、VCLデータであると判定された場合、処理は、ステップS25に進む。ステップS25において、設定部32は、ステップS22により取得されたデータに、対応するUnit sizeを付加して、アクセスユニットとする。そして、設定部32は、ステップS26において、Unit sizeが付加されたアクセスユニットを、内蔵するmdatバッファに蓄積し、処理は、ステップS30に進む。
ステップS24において、ステップS22により取得されたデータが、VCLデータではないと判定された場合、処理は、ステップS27に進む。ステップS27において、設定部32は、ステップS22により取得されたデータが、filler dataであるか否かを判定する。
ステップS27において、ステップS22により取得されたデータが、filler dataであると判定された場合、処理は、ステップS28に進む。ステップS28において、設定部32は、filler dataを破棄し、処理は、ステップS30に進む。
ステップS27において、ステップS22により取得されたデータが、filler dataではないと判定された場合、処理は、ステップS29に進む。この場合、取得されたデータは、SPSやPPSなどの管理情報であるので、ステップS29において、設定部32は、取得されたデータを、内蔵するmoovバッファに蓄積し、処理は、ステップS30に進む。
ステップS30において、設定部32は、エンコーダ1からの符号化ストリームからstartcodeを検出する。
ステップS31において、設定部32は、いまのデータがファイル最後のデータであるか否かを判定する。ステップS30によりstartcodeが検出されなかった場合、ステップS31において、ファイル最後のデータであると判定され、mdatデータの生成処理が終了され、処理は、図4のステップS2(または図5のステップS12)に戻る。
ステップS30によりstartcodeが検出された場合、ステップS31において、ファイル最後のデータではないと判定された場合、処理は、ステップS22に進み、それ以降の処理が繰り返される。
[本技術のmdatデータの生成処理例]
これに対して、図7のフローチャートを参照して、図4のステップS3(図5のステップS13)における本技術のmdatデータの生成処理について説明する。
設定部32は、ステップS41において、エンコーダ1からの符号化ストリームからstartcodeを検出し、ステップS42において、ステップS41により検出されたstartcodeから、次のstartcode までのNALデータを取得する。なお、図7の例においては、startcodeは削除されない。
設定部32は、ステップS43において、ステップS42により取得されたデータが、filler dataであるか否かを判定する。ステップS43において、ステップS42により取得されたデータが、filler dataであると判定された場合、処理は、ステップS44に進む。ステップS44において、設定部32は、filler dataを、VCLデータに設定する。
ステップS43において、ステップS42により取得されたデータが、filler dataではないと判定された場合、ステップS44はスキップされ、処理は、ステップS45に進む。
ステップS45において、ステップS42により取得されたデータに、対応するUnit sizeを付加して、アクセスユニットとし、ステップS46において、Unit sizeが付加されたアクセスユニットを、内蔵するmdatバッファに蓄積する。ここで、取得されたデータがSPSやPPSなどの管理情報であった場合、内蔵するmoovバッファにも蓄積され、図4のステップS6または図5のステップS17において、moovのSample Descriptionに、デフォルトのSPSやPPSとして格納される。
なお、取得されたデータがSPSやPPSなどの管理情報であった場合、従来のように、mdatバッファに蓄積されず、内蔵するmoovバッファだけに蓄積されてもよい。
ステップS47において、設定部32は、エンコーダ1からの符号化ストリームからstartcodeを検出する。
ステップS48において、設定部32は、いまのデータがファイル最後のデータであるか否かを判定する。ステップS47によりstartcodeが検出されなかった場合、ステップS48において、ファイル最後のデータであると判定され、mdatデータの生成処理が終了され、処理は、図4のステップS3(図5のステップS13)に戻る。
ステップS47によりstartcodeが検出された場合、ステップS48において、ファイル最後のデータではないと判定された場合、処理は、ステップS42に進み、それ以降の処理が繰り返される。
以上のようにして、本技術においては、デコーダバッファを管理するパラメータの特性を保持してファイルを構成するように、startcodeとfiller dataとの設定を制御するようにした。すなわち、startcodeとfiller data は削除されず、startcodeとfiller dataとを含んで、ファイルを構成するようにしたので、デコーダバッファを管理するパラメータの特性を保持することができる。
また、filler dataを、VCLデータに変更するようにしたので、ファイルのmedia dataに、Filler dataを含めることができ、伝送用ストリームへの変換時にfiller dataが除去されることを抑制することができる。
さらに、ファイルのmedia dataにおいて、startcodeとfiller dataが削除された場合に、デコーダバッファを管理するパラメータの特性を設定し、設定されたパラメータを用いて、ファイルを生成するようにした。これにより、復号を正しく行うことができる。
あるいは、ファイルのmedia dataにおいて、startcodeとfiller dataが削除された場合に、デコーダバッファを管理するパラメータの特性が変更されたことを識別する識別パラメータを設定し、設定された識別パラメータを用いて、ファイルを生成するようにした。これにより、復号を正しく行うことができる。
[復号装置の第1実施の形態の構成例]
図8は、図1の符号化装置から伝送される符号化ストリームを復号する、本技術を適用した画像処理装置としての、復号装置の第1実施の形態の構成例を示すブロック図である。
図8の復号装置は、ファイル読取部51、およびデコーダ52により構成される。
復号装置のファイル読取部51は、図1の符号化装置により生成されたMP4のファイルを受け取り、受け取ったファイルから、図1のエンコーダ1により符号化された符号化ストリームを構成するSPS,PPS,VUI,SEI、符号化データ等を読み取る。ファイル読取部51は、SPS,PPS,VUI,SEI、符号化データをデコーダ52に供給する。
より具体的には、ファイル読取部51は、画像を符号化したビットストリームを含み、startcodeとfiller dataとがファイルのmedia dataにおいて、デコーダバッファを管理するパラメータの特性を保持してファイルを構成するように制御されて設定されているファイルを受け取る。または、ファイル読取部51は、画像を符号化したビットストリームを含むファイルのmedia dataにおいて、startcodeとfiller dataが削除された場合に、デコーダバッファを管理するパラメータの特性が設定され、設定された特性を用いて生成されているファイルを受け取る。そして、ファイル読取部51は、受け取られたファイルを読み取り、デコーダ52に、ビットストリームの符号化データを復号させる。
デコーダ52は、ファイル読取部51の制御のもと、ファイル読取部51から供給されるSPS,PPS,VUI,SEI等(特に、HRDパラメータの特性)を参照し、ファイル読取部51から供給される符号化データをHEVC方式で復号する。デコーダ52は、復号の結果得られる画像を、出力信号として後段に供給する。
[ファイル読取部の構成例]
図9は、ファイル読取部51の構成例を示すブロック図である。
図9の例において、ファイル読取部51は、ファイル受け取り部71、パラメータ取得部72、復号制御部73、およびデータ読み出し部74を含むように構成されている。
ファイル受け取り部71は、図1のファイル生成部2により生成されたMP4のファイルを受け取り、受け取ったファイルをパラメータ取得部72に供給する。
パラメータ取得部72は、MP4のファイルから管理情報であるmoovを取得し、データ読み出し部74に供給する。また、パラメータ取得部72は、取得したmoovに基づいて、データ読み出し部74に、mdatからデータを読み出させる。
なお、図5のファイル生成処理により生成されたファイルの場合、パラメータ取得部72は、moovから、HRDパラメータの特性が正しいか否かを判別するための識別パラメータを取得し、復号制御部73にその識別パラメータを供給する。
復号制御部73は、パラメータ取得部72からのHRDの識別パラメータがある場合、HRDの識別パラメータに応じて、HRDパラメータに従うか否かを決めて、デコーダ52を制御し、復号処理を行わせる。
一方、図4のファイル生成処理により生成されたファイルの場合、moovには、HRDの識別パラメータがないが、そのMP4のファイルのstartcodeとfiller dataとが削除されていても、HRDパラメータの特性は、再度設定されているので、正しい。したがって、この場合、復号制御部73は、特に動作を行わない。
データ読み出し部74は、パラメータ取得部72の制御のもと、ファイルのmoovまたはmdatから、SPS、PPS、VUI、SEIなどを読み出して、また、ファイルのmdatから符号化データを読み出す。そして、データ読み出し部74は、読み出したSPS、PPS、VUI、SEI、符号化データなどを、デコーダ52に供給する。
[復号部の構成例]
図10は、図8のデコーダ52の構成例を示すブロック図である。デコーダ52の各部は、ファイル読取部51からのSPS、PPS、VUI、SEIに含まれるパラメータを用いて、符号化データを復号して、画像を生成する。
図10のデコーダ52は、蓄積バッファ101、可逆復号部102、逆量子化部103、逆直交変換部104、加算部105、デブロックフィルタ106、画面並べ替えバッファ107、D/A変換部108、フレームメモリ109、スイッチ110、イントラ予測部111、動き補償部112、およびスイッチ113により構成される。
また、デブロックフィルタ106と、画面並べ替えバッファ107およびフレームメモリ109との間には、適応オフセットフィルタ141と適応ループフィルタ142が備えられている。
デコーダ52の蓄積バッファ101は、図8のファイル読取部51から符号化データを受け取り、蓄積する。蓄積バッファ101は、蓄積されている符号化データを可逆復号部102に供給する。
可逆復号部102は、蓄積バッファ101からの符号化データに対して、可変長復号や、算術復号等の可逆復号を施すことで、量子化された係数と符号化情報を得る。可逆復号部102は、量子化された係数を逆量子化部103に供給する。また、可逆復号部102は、符号化情報としてのイントラ予測モード情報などをイントラ予測部111に供給し、動きベクトル、参照画像を特定するための情報、インター予測モード情報などを動き補償部112に供給する。さらに、可逆復号部102は、符号化情報としてのイントラ予測モード情報またはインター予測モード情報をスイッチ113に供給する。
可逆復号部102は、符号化情報としてのオフセットフィルタ情報を適応オフセットフィルタ141に供給し、フィルタ係数を適応ループフィルタ142に供給する。
逆量子化部103、逆直交変換部104、加算部105、デブロックフィルタ106、フレームメモリ109、スイッチ110、イントラ予測部111、および、動き補償部112は、図2の逆量子化部18、逆直交変換部19、加算部20、デブロックフィルタ21、フレームメモリ22、スイッチ23、イントラ予測部24、および、動き予測・補償部25とそれぞれ同様の処理を行い、これにより、画像が復号される。
具体的には、逆量子化部103は、可逆復号部102からの量子化された係数を逆量子化し、その結果得られる係数を逆直交変換部104に供給する。
逆直交変換部104は、逆量子化部103からの係数に対して逆直交変換を施し、その結果得られる残差情報を加算部105に供給する。
加算部105は、逆直交変換部104から供給される復号対象の画像としての残差情報と、スイッチ113から供給される予測画像を加算することにより、復号を行う。加算部105は、復号の結果得られる画像をデブロックフィルタ106に供給するとともに、フレームメモリ109に供給する。なお、スイッチ113から予測画像が供給されない場合、加算部105は、逆直交変換部104から供給される残差情報である画像を復号の結果得られる画像として、デブロックフィルタ106に供給するとともに、フレームメモリ109に供給して蓄積させる。
デブロックフィルタ106は、加算部105から供給される画像をフィルタリングすることにより、ブロック歪を除去する。デブロックフィルタ106は、その結果得られる画像を適応オフセットフィルタ141に供給する。
適応オフセットフィルタ141は、可逆復号部102から供給されるオフセットを順に格納するバッファを有する。また、適応オフセットフィルタ141は、LCUごとに、可逆復号部102から供給されるオフセットフィルタ情報に基づいて、デブロックフィルタ106による適応デブロックフィルタ処理後の画像に対して、適応オフセットフィルタ処理を行う。
具体的には、オフセットフィルタ情報に含まれる格納フラグが0である場合、適応オフセットフィルタ141は、LCU単位のデブロックフィルタ処理後の画像に対して、そのオフセットフィルタ情報に含まれるオフセットを用いて、種類情報が示す種類の適応オフセットフィルタ処理を行う。
一方、オフセットフィルタ情報に含まれる格納フラグが1である場合、適応オフセットフィルタ141は、LCU単位のデブロックフィルタ処理後の画像に対して、そのオフセットフィルタ情報に含まれるインデックスが示す位置に格納されるオフセットを読み出す。そして、適応オフセットフィルタ141は、読み出されたオフセットを用いて、種類情報が示す種類の適応オフセットフィルタ処理を行う。適応オフセットフィルタ141は、適応オフセットフィルタ処理後の画像を、適応ループフィルタ142に供給する。
適応ループフィルタ142は、適応オフセットフィルタ141から供給される画像に対して、可逆復号部102から供給されるフィルタ係数を用いて、LCUごとに適応ループフィルタ処理を行う。適応ループフィルタ142は、その結果得られる画像をフレームメモリ109および画面並べ替えバッファ107に供給する。
フレームメモリ109に蓄積された画像は、参照画像としてスイッチ110を介して読み出され、動き補償部112またはイントラ予測部111に供給される。
画面並べ替えバッファ107は、デブロックフィルタ106から供給される画像をフレーム単位で記憶する。画面並べ替えバッファ107は、記憶した符号化のための順番のフレーム単位の画像を、元の表示の順番に並び替え、D/A変換部108に供給する。
D/A変換部108は、画面並べ替えバッファ107から供給されるフレーム単位の画像をD/A変換し、出力信号として図示せぬ後段に出力する。
イントラ予測部111は、タイルおよびスライス単位で、フレームメモリ109からスイッチ110を介して読み出されたデブロックフィルタ106でフィルタリングされていない参照画像を用いて、可逆復号部102から供給されるイントラ予測モード情報が示すイントラ予測モードのイントラ予測処理を行う。イントラ予測部111は、その結果生成される予測画像をスイッチ113に供給する。
動き補償部112は、タイルおよびスライス単位で、可逆復号部102から供給される参照画像を特定するための情報に基づいて、フレームメモリ109からスイッチ110を介して、デブロックフィルタ106でフィルタリングされた参照画像を読み出す。動き補償部112は、動きベクトルと参照画像を用いて、インター予測モード情報が示す最適インター予測モードの動き補償処理を行う。動き補償部112は、その結果生成される予測画像をスイッチ113に供給する。
スイッチ113は、可逆復号部102からイントラ予測モード情報が供給された場合、イントラ予測部111から供給される予測画像を加算部105に供給する。一方、可逆復号部102からインター予測モード情報が供給された場合、スイッチ113は、動き補償部112から供給される予測画像を加算部105に供給する。
[ファイル復号処理の例]
次に、図11のフローチャートを参照して、図8の復号装置のファイル復号処理を説明する。なお、このファイル復号処理は、図4のファイル生成処理により生成されたファイルに対する処理である。すなわち、このファイルにおけるHRDパラメータの特性は、startcodeとfiller dataが削除されていたとしても、再度設定されている。
ステップS71において、ファイル受け取り部71は、MP4のファイルを受け取り、受け取ったファイルをパラメータ取得部72に供給する。
ステップS72において、パラメータ取得部72は、MP4のファイルから管理情報であるmoovを取得し、取得したmoovをデータ読み出し部74に供給する。データ読み出し部74は、ステップS73において、moovからSPSおよびPPSを取得する。ステップS74において、パラメータ取得部72は、ステップS72により取得されたmoovに基づいて、mdatの復号対象のUnit sizeを取得する。
ステップS75において、パラメータ取得部72は、ステップS74により取得されたUnit sizeに基づいて、NALを検出する。このとき、図17および図18を参照して後述されるファイル構造に応じて、例えば、startcodeも取得されて参照される。
ステップS76において、データ読み出し部74は、ステップS75により検出されたNALからデータを読み出し、デコーダ52に供給する。なお、ここで、NALがSPSまたはPPSの場合、ステップS73で取得されたmoovのSPSまたはPPSは、デフォルトの値となり、NALのSPSまたはPPSが用いられる。
ステップS77において、デコーダ52は、復号処理を行う。その際、デコーダ52は、HRDパラメータに従って、復号処理を行う。
ここで、本技術においては、HRDパラメータの特性を保持するように、startcodeとfiller dataが設定されたまま、削除されず、ファイルが構成されているので、正しく復号処理を行うことができる。
なお、仮に、このHRDパラメータが、startcodeとfiller dataが削除されていたとしても、図4のファイル生成処理において再度設定されているので、正しく復号処理を行うことができる。
例えば、MP4ファイルの場合、外部よりVBRまたはCBRの伝送レートの指定がある。VBRの場合、データ読み出し部74から、デコーダ52に対して、ストリームがそのまま出力されるが、CBRの場合、データ読み出し部74において、CBRとなるように、Filler dataまたはstuffing bitが追加されて、HRDパラメータが書き換えられる。その際にも、MP4ファイルのHRDパラメータは正常であるので、復号側においても正常に書き換えることができる。
[ファイル復号処理の他の例]
次に、図12のフローチャートを参照して、図8の復号装置のファイル復号処理を説明する。なお、このファイル復号処理は、図5のファイル生成処理により生成されたファイルに対する処理である。すなわち、このファイルのmoovには、HRDパラメータの特性が正しいか異なっているかを識別する識別パラメータが設定されている。
ステップS91において、ファイル受け取り部71は、MP4のファイルを受け取り、受け取ったファイルをパラメータ取得部72に供給する。
ステップS92において、パラメータ取得部72は、MP4のファイルから管理情報であるmoovを取得し、取得したmoovをデータ読み出し部74に供給する。データ読み出し部74は、ステップS93において、moovからSPSおよびPPSを取得する。ステップS94において、パラメータ取得部72は、ステップS92により取得されたmoovから、HRDの識別パラメータを取得し、取得したHRDの識別パラメータを、復号制御部73に供給する。ステップS95において、パラメータ取得部72は、ステップS92により取得されたmoovに基づいて、mdatの復号対象のUnit sizeを取得する。
ステップS96において、パラメータ取得部72は、ステップS95により取得されたUnit sizeに基づいて、NALを検出する。このとき、図17および図18を参照して後述されるファイル構造に応じて、例えば、startcodeも取得されて参照される。
ステップS97において、データ読み出し部74は、ステップS96により検出されたNALからデータを読み出し、デコーダ52に供給する。なお、ここで、NALがSPSまたはPPSの場合、ステップS93で取得されたmoovのSPSまたはPPSは、デフォルトの値となり、NALのSPSまたはPPSが用いられる。
ステップS98において、復号制御部73は、パラメータ取得部72からのHRDの識別パラメータが1であるか否かを判定する。ステップS98において、HRDの識別パラメータが1であると判定された場合、処理は、ステップS99に進む。
ステップS99において、デコーダ52は、復号制御部73の制御のもと、HRDパラメータに従って、復号処理を行う。
一方、ステップS98において、HRDの識別パラメータが1ではないと判定された場合、処理は、ステップS100に進む。
ステップS100において、デコーダ52は、復号制御部73の制御のもと、HRDパラメータを無視して、復号処理を行う。
ここで、本技術においては、HRDパラメータの特性を保持するように、startcodeとfiller dataが設定されたまま、削除されず、ファイルが構成されているので、正しく復号処理を行うことができる。
なお、仮に、このHRDパラメータが、startcodeとfiller dataが削除されていたとしても、図5のファイル生成処理において、正しいか否かを識別する識別パラメータが設定されているので、正しく復号処理を行うことができる。
<2.第2の実施の形態>
[エンコーダの構成例]
図13は、上述したMP4のファイルを生成するための、一実施形態に係る画像符号化装置201の構成の一例を示すブロック図である。図13を参照すると、画像符号化装置201は、符号化部211、VCLバッファ212、非VCLバッファ213、ファイル生成部214及び制御部215を備える。
なお、図13の符号化部211は、図1のエンコーダ1に対応している。図13のVCLバッファ212、非VCLバッファ213、ファイル生成部214及び制御部215は、図1のファイル生成部2に対応している。
符号化部211は、HEVC方式に従って動作するエンコーダである。符号化部211は、画像符号化装置201に接続されるカメラ又はテレビジョンチューナなどの動画ソースから、符号化すべき画像を順次取得する。そして、符号化部211は、取得した画像をSPS、PPS及びAPSに含まれるパラメータを用いて符号化し、画像データのビットストリームを生成する。また、符号化部211は、SPS及びPPSを非VCL NALユニットとして生成する。一方、符号化部211は、filler data及び画像データのビットストリームをVCL NALユニットとして生成する。符号化部211は、filler data及び画像データのビットストリームを、VCLバッファ212を介してファイル生成部214へ出力する。また、符号化部211は、SPS及びPPSを、非VCLバッファ213を介してファイル生成部214へ出力する。VCLバッファ212は、VCL NALユニットをバッファリングする。非VCLバッファ213は、非VCL NALユニットをバッファリングする。ファイル生成部214は、符号化された一連の画像データを格納するHEVCファイル151を生成する。より具体的には、ファイル生成部214は、HEVCファイル151のデータ領域(例えば、mdatボックス)に、filler data及び画像データのビットストリームを、VCL NALユニットとして復号順(decoding order)で挿入する。また、ファイル生成部214は、HEVCファイル151のヘッダ領域(例えば、moovボックス)に、SPS及びPPSを、非VCL NALユニットとして挿入する。制御部215は、画像符号化装置201において実行される符号化処理を制御する。
なお、制御部215は、HRD(Hypothetical Reference Decoder;仮想参照デコーダ)と呼ばれる仮想的なデコーダのモデルを用いて、デコーダのバッファを破綻させないように、符号化ストリームの生成を制御し得る。HEVC方式では、符号化ストリームが満たすべきコンフォーマンスポイント(規格適合性のチェックポイント)として、タイプ1及びタイプ2という2種類のコンフォーマンスポイントが定義されている。タイプ1のコンフォーマンスポイントは、VCL NALユニット及びフィルタデータNALユニットに適用され、非VCL NALユニットには適用されない。タイプ2のコンフォーマンスポイントは、VCL NALユニット、フィルタデータNALユニット及び非VCL NALユニットに適用される。本実施形態では、filler dataが非VCL NALユニットではなくVCL NALユニットとして定義される。そのため、制御部215は、画像データのビットストリームのみならず、filler dataもまたタイプ1のコンフォーマンスポイントを満たすように、符号化ストリームの生成を制御してよい。
[デコーダの構成例]
図14は、上述したMP4のファイルから画像を復号するための、一実施形態に係る画像復号装置の構成の一例を示すブロック図である。図14を参照すると、画像復号装置251は、VCLバッファ261、非VCLバッファ262、パラメータメモリ263、復号部264及び制御部265を備える。
なお、図14のVCLバッファ261、非VCLバッファ262、パラメータメモリ263、及び制御部265は、図8のファイル読取部51に対応している。また、図14の復号部264は、図8のデコーダ52に対応している。
VCLバッファ261は、ファイルのデータ領域(例えば、mdatボックス)から読み込まれる画像データのビットストリーム及びfiller dataをバッファリングする。非VCLバッファ262は、ファイルのヘッダ領域(例えば、moovボックス)から読み込まれるパラメータセットをバッファリングする。パラメータメモリ263は、非VCLバッファ262を介して取得されるファイルのヘッダ領域内のパラメータセットを、一括的に記憶する。復号部264は、HEVC方式に従って動作するデコーダである。復号部264は、VCLバッファ261を介してファイルのデータ領域から逐次的に取得されるビットストリームから、画像を復号する。復号部264は、画像を復号する際 に、パラメータメモリ263により記憶されるSPS及びPPS内のパラメータを使用する。制御部265は、画像復号装置251において実行される復号処理を制御する。
<3.第3の実施の形態>
[従来のMP4ビデオサンプル構造]
図15は、従来のMP4ビデオサンプル構造の例を示す図である。ビデオサンプルを構成するNALユニットは、図15に示されるように規定されている。
図15の例においては、複数のNALユニットで構成されているAVCストリームが示されている。AVCストリームにおいて、1ピクチャが1アクセスユニットとされている。アクセスユニットを構成するNALユニットの種類としては、SPS、PPS、アクセスユニットデリミタ(access unit delimiter)、SEI、IDRピクチャ、non IDRピクチャ、エンドオブシーケンス(end of sequence)、およびfiller dataなどのユニットがある。
従来のMP4の規定では、1ビデオサンプルには、1アクセスユニットが格納される。すなわち、1アクセスユニットを構成するNALユニットは、それぞれ、Unit sizeが付加されて、1ビデオサンプルに格納される。しかしながら、アクセスユニットを構成するNALユニットに、SPS、PPS、filler dataのNALユニットが存在する場合、SPS、PPS、filler dataのNALユニットは、ビデオサンプルから除外されていた。
例えば、左から1番目のアクセスユニットは、アクセスユニットデリミタ、SPS、PPS、SEI、IDRピクチャのNALユニットで構成されているが、そのアクセスユニットをサンプルに格納する際、SPS、PPSのNALユニットは、除外されている。
左から2番目のアクセスユニットは、アクセスユニットデリミタ、SPS、SEI、nonIDRピクチャ、およびfiller data のNALユニットで構成されているが、そのアクセスユニットをサンプルに格納する際、SPSおよびfiller dataのNALユニットは、除外されている。
左から3番目のアクセスユニットは、アクセスユニットデリミタ、SPS、SEI、およびnonIDRピクチャのNALユニットで構成されているが、そのアクセスユニットをサンプルに格納する際、SPSのNALユニットは、除外されている。
[AVCストリームの1アクセスユニットの構成例]
図16は、AVCストリームの1アクセスユニットの構成例を示す図である。
図16に示されるように、実際には、AVCストリームの1アクセスユニットにおいては、各NALユニットの前に、識別子(startcode)が付加されているが、従来においては、サンプルに格納する際、この識別子も除外されている。
この識別子(startcode)やfiller data のNALユニットが除外されてしまうと、上述したように、HRDパラメータの特性が保持されない。そこで、本技術においては、MP4のサンプルに、そのままアクセスユニットを格納する。
[本技術のアクセスユニットの格納例]
図17および図18は、本技術のMP4ビデオサンプル構造の例を示す図である。
図17のAの例においては、アクセスユニットの先頭に、アクセスユニットのサイズが記述されるユニットサイズが付加されて、MP4サンプルに、アクセスユニットがそのまま格納されている。そのままとは、startcodeを付けたままであって、filler dataがある場合には、filler dataを削除しないままのことである。すなわち、そのままとは、startcodeとfiller dataとが設定されたままのことである。
図17のAの場合、上述した図11のステップS75または図12のステップS96において、Unit size分のアクセスユニットが検出され、その中で、startcodeに基づいて、NALが検出される。そして、図11のステップS76または図12のステップS97において、次のstartcode までのNALのデータが取得される。図17のAの場合、とてもシンプルな構造である。
図17のBの例においては、アクセスユニットを構成する各NALユニットの先頭に、startcode含む各NALユニットのサイズが記述されるユニットサイズが付加されて、MP4サンプルに、アクセスユニットがそのまま格納されている。
図17のBの場合、上述した図11のステップS75または図12のステップS96において、Unit size分のstartcode + NALが検出される。そして、図11のステップS76または図12のステップS97において、その中から、startcodeが破棄されて、NALのデータが取得される。この場合、従来のsize+dataという構造に近く、実装はこれまで通りであるが、得られたデータ構造から、startcodeを解釈する必要がある。
図18のCの例においては、アクセスユニットを構成する各NALユニットの先頭に、各NALユニットのサイズが記述されるユニットサイズが付加されており、さらに、0dataを含むstartcodeのサイズ、すなわち、NALまでのオフセットサイズが付加されている。そして、MP4サンプルに、ユニットサイズとオフセットサイズとが付加されたNALユニットが、そのまま格納されている。
図18のCの場合、上述した図11のステップS75または図12のステップS96において、オフセットサイズが取得されて、オフセット分読み飛ばされた位置から、NALが検出される。そして、図11のステップS76または図12のステップS97において、ユニットサイズ分のNALのデータが取得される。
なお、図18のCは、後述する図19に示されるHRD Conformance BoxのFixedStartCodeSizeFlagが0の場合の例である。FixedStartCodeSizeFlagが0の場合、start code sizeが固定ではないので、offset size fieldにstartcodeのサイズが格納されている。
これに対して、HRD Conformance BoxのFixedStartCodeSizeFlagが1の場合、MP4サンプルは、図18のC´に示される構造になる。
図18のC´の例においては、アクセスユニットを構成する各NALユニットの先頭に、各NALユニットのサイズが記述されるユニットサイズが付加されて、MP4サンプルに、NALユニットが、そのまま格納されている。
すなわち、FixedStartCodeSizeFlagが1の場合、start code size=4bytes固定となるので、offset size fieldはstartcodeの前に不要となる。
この場合、新しいパース構造となる。
図18のDの例においては、アクセスユニットを構成する各NALユニットの先頭に、各NALユニットのサイズ、startcodeのサイズ、およびstartcodeが記述されるユニットサイズが付加されており、さらに、0dataを含むstartcodeのサイズ、すなわち、NALまでのオフセットサイズが付加されている。そして、MP4サンプルに、ユニットサイズとオフセットサイズとが付加されたNALユニットが、そのまま格納されている。
図18のDの場合、上述した図11のステップS75または図12のステップS96において、ユニットサイズ分のオフセットサイズ+startcode+NALが検出されて、オフセットサイズが取得されて、オフセット分読み飛ばされた位置から、NALが検出される。そして、図11のステップS76または図12のステップS97において、Unit size−(オフセットサイズ+startcode)分のNALのデータが取得される。
なお、図18のDは、HRD Conformance BoxのFixedStartCodeSizeFlagが0の場合の例である。FixedStartCodeSizeFlagが0の場合、start code sizeが固定ではないので、offset size fieldにstartcodeのサイズが格納されている。
これに対して、HRD Conformance BoxのFixedStartCodeSizeFlagが1の場合、MP4サンプルは、図18のD´に示される構造になる。
図18のD´の例においては、アクセスユニットを構成する各NALユニットの先頭に、startcode含む各NALユニットのサイズが記述されるユニットサイズが付加されて、MP4サンプルに、NALユニットが、そのまま格納されている。
すなわち、FixedStartCodeSizeFlagが1の場合、start code size=4bytes固定となるので、offset size fieldはstartcodeの前に不要となり、図18のD´の構造は、上述した図17のBの構造と同様になる。
この場合、従来のsize+dataという構造に近く、実装はこれまで通りであるが、得られたデータ構造の先頭にあるオフセットサイズ分読み飛ばすパース構造となる。また、この場合、startcodeを解釈する必要がある。
[HRD Conformance Box拡張の例]
図19は、HRD Conformance Box拡張の例を示す図である。以下にも、HRD Conformance Box拡張の例を同様に示す。
AVCSampleEntry() extends VisualSampleEntry(‘type’) {
// type is ‘avc3’ or ‘avc4’, (and all hevc)
AVCConfigurationBox config;
MPEG4BitRateBox(); //Optional
MPEG4ExtensionDescriptorsBox(); //Optional
HRDConformanceBox(); //Optional
}

Add HRDConformanceBox into AVCSampleEntry and AVC2SVVSampleEntry in 5.4.2.1
Add HRDConformanceBox into AVCSVCSampleEntry, AVC2SVCSampleEntry and SVCSampleEntry in 6.5.3.1.
Add HRDConformanceBox into AVCMVCSampleEntry, AVC2MVCSampleEntry and MVCSampleEntry in section7.6.3.3.
Add HRDConformanceBox into HEVC SampleEntry in section 8.4.1.1.
Sample entry without HRDConformanceBox is used only for samples without start codes nor fillers.

HRDConformanceBox can be defined as follows.
class HRDConformanceBox extends Box('hrdc') {
HRDConformanceData() HRDConformance;
}
aligned(8) class HRDConformanceData {
unsigned int(1) HRDConformanceFlag;
unsigned int(1) FixedStartCodeSizeFlag;
unsigned int(2) OffsetSizeMinusOne;
unsigned int(4) reserved =0;
unsigned int(24) reserved;
Box[] any_box; //Optional
}

HRDConformanceFlag is the identifier if HRD characteristics was changed by removing startcode, filler data, etc from the elementary stream. When HRDConformanceFlag is equal to1, the HRD parameters, e.g. buffering period SEI, picture timing SEI, was changed by removing startcode, filler data, etc from the elementary stream.

FixedStartCodeSizeFlag is the identifier when startcode in each NAL is fixed size of 4 bytes. When FixedStartCodeSizeFlag is equal to 1, no offset field is for each NAL in sample data to indicate the size of Start Code.

OffsetSizeMinusOne indicates the length in bytes of the StartcodeLength field in a video sample minus one. For example, a size of one byte is indicated with a value of 0. The value of this field shall be one of 0, 1, or 3 corresponding to a length encoded with 1, 2, or 4 bytes, respectively.

HRDConformanceBox is useful to indicate the status of HRD conformance even in the other options.
図19および上述した例においては、HRD Conformance Boxに、startcodeのサイズ情報の有無を識別するフラグであるFixedStartCodeSizeFlagが追加定義されている。これにより、図18のC’および図18のD'に示したように、startcodeのサイズが固定の場合、ファイル構造をシンプルにすることができる。
[本技術のアクセスユニットの他の格納例]
図20は、本技術のMP4ビデオサンプル構造の他の例を示す図である。
図20のEの例においては、mdatからユニットサイズが除去されて、そして、startcodeが含まれているエレメンタリーストリームは、そのまま変更なしにストア(貯蔵)されている。
図20のEの場合、各アクセスユニットのオフセットを維持するための新しいboxは、図21および以下に示されるように、sample tableに加えられる。
aligned(8) class NALunitOffsetBox
extends FullBox(‘nalo’, version=0, 0) {
unsigned int(32) sample_count;
for (i=1; i <= sample_count; i++){
unsigned int(8) offset_count;
unsigned int(8) offset_size;
for (j=1; j <= offset_count; j++){
unsigned int(offset_size*8) offset;
}
}
}
sample_count is an integer that gives the number of entries in the following table.
offset_count is an integer that gives the number of entries in the following subtable.
offset_size is an integer that gives the byte size of the offset field in the following subtable.
offset is an integer that gives the offset of the start of a NAL unit into its containing sample.
なお、図20のEの例の代わりとして、上述したboxを加える代わりに、図22のE´の例に示されるように、各サンプルの先頭に、そのオフセットのリストが含められるようにしてもよい。
図22のE´の例においては、サンプルの先頭に、例えば、5つのアクセスユニットの5つのオフセットのリストが含められている。
なお、図17および図18のMP4ビデオサンプルのファイルは、上述した図3の構成のファイル生成部2により上述した図4または図5のファイル生成処理で生成される。図20および図22のMP4ビデオサンプルのファイルも、上述した図3の構成のファイル生成部2により上述した図4または図5のファイル生成処理で生成される。
また、図17および図18のMP4ビデオサンプルのファイルは、上述した図9の構成のファイル読取部51により上述した図11または図12のファイル復号処理で復号される。図20および図22のMP4ビデオサンプルのファイルも、上述した図9の構成のファイル読取部51により上述した図11または図12のファイル復号処理で復号される。
[本技術のアクセスユニットのさらに他の格納例]
図23は、本技術のMP4ビデオサンプル構造の、さらに他の例を示す図である。
図23のFの例においては、mdatからユニットサイズが除去されて、そして、startcodeが含まれているエレメンタリーストリームは、そのまま変更なしにストア(貯蔵)されている。また、各スタートコード(startcode)およびNALユニット(NAL unit)の長さを格納するために、ISO/IEC 14496-12において規定されるサンプル補助情報機能が適用されている。
各スタートコードおよびNALユニットの長さには、サンプル補助情報機能として、aux_info_type = 'nalz'とaux_info_type_parameter = 0が与えられる。サンプル補助情報機能は、使用されるサンプル補助情報機能サイズボックス(SampleAuxiliaryInformationSizesBox)である'saiz'と、サンプル補助情報機能オフセットボックスである'saio'により参照される。
[サンプル補助情報機能のフォーマット例]
図24は、サンプル補助情報機能のフォーマットの例を示す図である。以下にも、サンプル補助情報機能のフォーマットの例を同様に示す。
aligned(8) class NalsizeSampleAuxiliaryDataFormat
{
unsigned int(2) StartcodeSizeMinusOne;
unsigned int(2) NALunitSizeMinusOne;
unsigned int(4) reserved;
unsigned int(32) subsample_count;
for (i=1; i <= subsample_count; i++){
switch (StartcodeSizeMinusOne){
case 0:
unsigned int(8) Startcode Size;
break;
case 1:
unsigned int(16) Startcode Size;
break;
case 3:
unsigned int(32) Startcode Size;
break;

}

switch (NALUnitSizeMinusOne){
case 0:
unsigned int(8) NALUnit Size;
break;
case 1:
unsigned int(16) NALUnit Size;
break;
case 3:
unsigned int(32) NALUnit Size;
break;

}

}
}

StartcodeSizeMinusOne indicates the length in bytes of the Startcode Size field minus one. For example, a size of one byte is indicated with a value of 0. The value of this field shall be one of 0, 1, or 3 corresponding to a length encoded with 1, 2, or 4 bytes, respectively.
NALUnitSizeMinusOne indicates the length in bytes of the NALUnit Size field minus one. For example, a size of one byte is indicated with a value of 0. The value of this field shall be one of 0, 1, or 3 corresponding to a length encoded with 1, 2, or 4 bytes, respectively.
StartcodeSize indicates the length in bytes of the Startcode of subsample in a sampleNALUnitSize indicates the length in bytes of the Startcode of subsample in a sample
StartcodeSizeMinusOneは、スタートコードサイズフィールド(Startcode Size field)のバイト長から1減算した値を示す。例えば、スタートコードサイズフィールドのバイト長が1バイトである場合、StartcodeSizeMinusOneの値は0である。StartcodeSizeMinusOneの値は、1バイト、2バイト、若しくは4バイトのそれぞれのコード長に対応して、0、1、若しくは3となる。
NALUnitSizeMinusOneは、NALユニットサイズフィールド(NALUnit Size field)のバイト長から1減算した値を示す。例えば、NALユニットサイズフィールドのバイト長が1バイトである場合、NALUnitSizeMinusOneの値は0である。NALUnitSizeMinusOneの値は、1バイト、2バイト、若しくは4バイトのそれぞれのコード長に対応して、0、1、若しくは3となる。
StartcodeSizeは、サンプル(sample)の中のサブサンプル(subsample)のスタートコード(Startcode)のバイト長を示す。
NALUnitSizeは、サンプル(sample)の中のサブサンプル(subsample)のNALユニット(NAL unit)のバイト長を示す。
以上のようにしても良い。また、サンプル補助情報機能のフォーマットは、以下のようにしてもよい。
[サンプル補助情報機能のフォーマットの他の例]
図25は、サンプル補助情報機能のフォーマットの他の例を示す図である。以下にも、サンプル補助情報機能のフォーマットの他の例を同様に示す。
aligned(8) class NalsizeSampleAuxiliaryDataFormat
{
unsigned int(1) FixedStartCodeSizeFlag;
unsigned int(2) StartcodeSizeMinusOne;
unsigned int(2) NALunitSizeMinusOne;
unsigned int(3) reserved;
unsigned int(32) subsample_count;
for (i=1; i <= subsample_count; i++){
if (FixedStartCodeSizeFlag == 0){
switch (StartcodeSizeMinusOne){
case 0:
unsigned int(8) Startcode Size;
break;
case 1:
unsigned int(16) Startcode Size;
break;
case 3:
unsigned int(32) Startcode Size;
break;
}
}
switch (NALUnitSizeMinusOne){
case 0:
unsigned int(8) NALUnit Size;
break;
case 1:
unsigned int(16) NALUnit Size;
break;
case 3:
unsigned int(32) NALUnit Size;
break;
}
}
}

FixedStartCodeSizeFlag is the identifier when startcode before each NAL unit has fixed size of 4 bytes. When FixedStartCodeSizeFlag is equal to 1.
StartcodeSizeMinusOne indicates the length in bytes of the Startcode Size field minus one. For example, a size of one byte is indicated with a value of 0. The value of this field shall be one of 0, 1, or 3 corresponding to a length encoded with 1, 2, or 4 bytes, respectively.
NALUnitSizeMinusOne indicates the length in bytes of the NALUnit Size field minus one. For example, a size of one byte is indicated with a value of 0. The value of this field shall be one of 0, 1, or 3 corresponding to a length encoded with 1, 2, or 4 bytes, respectively.
StartcodeSize indicates the length in bytes of the Startcode of subsample in a sample
NALUnitSize indicates the length in bytes of the Startcode of subsample in a sample
FixedStartCodeSizeFlagは、フラグ情報である。各NALユニット(NAL unit)の前のスタートコード(startcode)のサイズが4バイトであるか否かを示すフラグ情報である。各NALユニット(NAL unit)の前のスタートコード(startcode)のサイズが4バイトである場合、このFixedStartCodeSizeFlagの値は1に設定され、その他の場合、0に設定される。換言するに、FixedStartCodeSizeFlagの値が1である場合、各NALユニット(NAL unit)の前のスタートコード(startcode)のサイズが4バイトであることを示し、FixedStartCodeSizeFlagの値が0である場合、各NALユニット(NAL unit)の前のスタートコード(startcode)のサイズが4バイトでないことを示す。
StartcodeSizeMinusOne,NALUnitSizeMinusOne,StartcodeSize、およびNALUnitSizeの各パラメータは、図24の場合と同様である。
HRDConformanceData boxのFixedStartCodeSizeFlagが1の場合、個々のstart codeのサイズを持つと、データ量が不要に増大する可能性がある。そこで、図25の例のようにすることにより、この場合、NALunitのサイズだけを持つ構造にすることができ、データ量の不要な増大を抑制することができる。なお、この場合、HRDConformanceBoxは、HRDConformanceFlagだけを持つことになる。
なお、図23のMP4ビデオサンプルのファイルは、上述した図3の構成のファイル生成部2により上述した図4または図5のファイル生成処理で生成される。
また、図23のMP4ビデオサンプルのファイルは、上述した図9の構成のファイル読取部51により上述した図11または図12のファイル復号処理で復号される。
In this option, unit size is removed from mdat, and elementary stream including startcode is simply stored without modification. And to store the length of each startcode and NAL unit, we propose to use the sample auxiliary information function defined in ISO/IEC 14496-12 . Figure 23 shows an example of a sample of this option.

Each length of start code and NAL unit are provided as Sample Auxiliary Information with aux_info_type equal to 'nalz' and aux_info_type_parameter equal to 0.Sample Auxiliary Information is referenced by using a
SampleAuxiliaryInformationSizesBox ('saiz') and a
SampleAuxiliaryInformationOffsetsBox ('saio')

The format of the sample auxiliary information for samples with this type shall be:
aligned(8) class NalsizeSampleAuxiliaryDataFormat
{
unsigned int(1) FixedStartCodeSizeFlag;
unsigned int(2) StartcodeSizeMinusOne;
unsigned int(2) NALunitSizeMinusOne;
unsigned int(3) reserved;
unsigned int(32) subsample_count;
for (i=1; i <= subsample_count; i++){
if (FixedStartCodeSizeFlag == 0){
switch (StartcodeSizeMinusOne){
case 0:
unsigned int(8) Startcode Size;
break;
case 1:
unsigned int(16) Startcode Size;
break;
case 3:
unsigned int(32) Startcode Size;
break;
}
}
switch (NALUnitSizeMinusOne){
case 0:
unsigned int(8) NALUnit Size;
break;
case 1:
unsigned int(16) NALUnit Size;
break;
case 3:
unsigned int(32) NALUnit Size;
break;
}
}
}

FixedStartCodeSizeFlag is the identifier when startcode before each NAL unit has fixed size of 4 bytes. When FixedStartCodeSizeFlag is equal to 1.
StartcodeSizeMinusOne indicates the length in bytes of the Startcode Size field minus one. For example, a size of one byte is indicated with a value of 0. The value of this field shall be one of 0, 1, or 3 corresponding to a length encoded with 1, 2, or 4 bytes, respectively.
NALUnitSizeMinusOne indicates the length in bytes of the NALUnit Size field minus one. For example, a size of one byte is indicated with a value of 0. The value of this field shall be one of 0, 1, or 3 corresponding to a length encoded with 1, 2, or 4 bytes, respectively.
StartcodeSize indicates the length in bytes of the Startcode of subsample in a sample
NALUnitSize indicates the length in bytes of the NAL unit of subsample in a sample
[本技術のMP4ビデオサンプル構造の比較]
図26の例においては、上述したMP4ビデオサンプル構造を比較するための表が示されている。
図17のBのアクセスユニットの格納例においては、従来(現行)のsize+dataという構造に近いというメリットがある。
図18のCまたは図18のC´のアクセスユニットの格納例においては、従来(現行)のsize+dataという構造に近く、ユニットサイズのセマンテックスが変更されないというメリットがある。また、startcodeのサイズが固定された場合、そのデータ構造は、従来(現行)のファイルフォーマットデザインと同様であるというメリットがある。
図18のDまたは図18のD´のアクセスユニットの格納例においては、従来(現行)のsize+dataという構造に近いというメリットがある。
図20のEまたは図22のE´のアクセスユニットの格納例においては、エレメンタリーストリームへのストアがシンプルである(すなわち、startcodeを除去する必要がなく、ユニットサイズやstartcode サイズを加える必要がない)というメリットがある。
なお、もしサンプルのデザインの一貫性(design consistency)が重要な要因であるならば、図18のCまたは図18のC´が最もよい提案である。しかしながら、図20のEまたは図22のE´は、何の変更もなしにエレメンタリーストリームをストアするための最もよい方法である。
以上、上述したアクセスユニットの格納例は、すべて、mdatにstartcodeをストアするために提案されている(In this contribution, the following options are proposed to store startcode in mdat. (for both AVC and HEVC file format))。
なお、上述した図23のMP4ビデオサンプル構造は、次の図27のように構成することも可能である。
[本技術のアクセスユニットの他の格納例]
図27は、図23のMP4ビデオサンプル構造の他の例を示す図である。
図27のGの例においては、図23のFの例と同様に、mdatからユニットサイズが除去されて、そして、startcodeが含まれているエレメンタリーストリームは、そのまま変更なしにストア(貯蔵)されている。ただし、図23のFの例と異なり、エレメンタリーストリームにおいて、各スタートコード(startcode)はNALユニット(NAL unit)に含められ、スタートコードを含めたNALユニットの長さを格納するために、ISO/IEC 14496-12において規定されるサンプル補助情報機能が適用されている。
各NALユニットの長さには、サンプル補助情報機能として、aux_info_type = 'nalz'とaux_info_type_parameter = 0が与えられる。サンプル補助情報機能は、使用されるサンプル補助情報機能サイズボックス(SampleAuxiliaryInformationSizesBox)である'saiz'と、サンプル補助情報機能オフセットボックスである'saio'により参照される。
すなわち、図27のGの例においては、サンプル補助情報機能として、スタートコードの長さは格納されず、スタートコードを含めたNALユニットの長さのみが格納される。したがって、図27のGの例については、スタートコードの長さが格納されない以外のことは、図23のFの例と同様である。
なお、図27のMP4ビデオサンプルのファイルは、上述した図3の構成のファイル生成部2により上述した図4または図5のファイル生成処理で生成される。
また、図27のMP4ビデオサンプルのファイルは、上述した図9の構成のファイル読取部51により上述した図11または図12のファイル復号処理で復号される。
<4.第4の実施の形態>
ここで、従来、MP4のエレメンタリーストリームをMPEG2-PSに格納しようとしたとき、ユニットサイズを抜いて、スタートコードを入れて作らないといけなかった。逆に、MPEG2-PSのエレメンタリーストリームをMP4に格納しようとしたとき、スタートコードを抜いて、ユニットサイズを入れて作らないといけなかった。すなわち、少なくとも、2種類のストリームが存在し、ファイル化をする際に、ストリームの変更が必要であり、HRD conformanceに準拠しているのかどうかを示すフラグが必要であった。
また、startcodeの有無によりストリームに様々なバリエーションがあると、互換性がなくなってしまう恐れがあった。
これに対して、MPEG2-PSのファイルに格納する、startcodeを含むストリームであるバイトストリームフォーマットが定義されている。MP4ファイルへの格納を可能にすることで、両ファイルでの互換性が向上する。
本技術においては、サンプルの中に、バイトストリームがあるか否かを識別できるように、バイトストリームフォーマットの情報を格納するためのバイトストリームフォーマットインフォメーションボックスを定義する。
[バイトストリームフォーマットインフォメーションボックス]
次に、図28を参照して、バイトストリームフォーマットインフォメーションボックスについて説明する。
バイトストリームフォーマットインフォメーションボックスは、パラメータセットなどを入れることができるサンプルエントリに対してオプショナルで定義される。パラメータセットなどを入れることができるサンプルエントリは、バイトストリームとしても格納することができる。なお、その際、バイトストリームであることをシグナルするために、このボックスが格納される。
図28の例においては、バイトストリームフォーマットインフォメーションボックスの仕様について示されている。
The Byte Stream Format Information Box may be stored in 'avc3', 'avc4‘, 'mvc3' ,'mvc4‘ or ‘hev1‘ Sample Entry (in Sample entry box of media track).
This box SHALL be stored when sample data is structured by Byte Stream Format as defined in ISO/IEC 14496-10.
The Sub-Sample Information Box may be used to store one or more contiguous Byte stream NAL unit size
a sub-sample is defined as one or more contiguous Byte stream NAL units as defined in ISO/IEC 14496-10.

Box Type: ‘bsfi’
Container: Sample Entry (‘avc3’, ‘avc4’, ‘mvc3’, ‘mvc4’ or ‘hev1‘ )Mandatory: No
Quantity: Zero or one


Class ByteStreamFormatInformationBox extends Box(‘bsfi') {
ByteStreamFormatInformation() ByteStreamInformation;
}
バイトストリームフォーマットインフォメーションボックスは、メディアトラックのサンプルエントリーボックスにおける、’avc3’,’avc4’,’mvc3’,’mvc4’,または’hevc1’のサンプルエントリにストア(格納)されるようにする。’avc3’,’avc4’,’mvc3’,’mvc4’,または’hevc1’のサンプルエントリは、パラメータセットなどを入れることができるサンプルエントリである。
このボックスは、サンプルデータが、ISO/IEC 14496-10で定められているバイトストリームフォーマットによって構成されているとき、ストア(格納)されるようにする。
サブサンプルインフォメーションボックスは、1またはそれ以上の連続したstartcode を含めたNALユニットサイズをストア(格納)するために用いられてもよい。
サブサンプルは、ISO/IEC 14496-10で定められている、1またはそれ以上の連続したバイトストリームNALユニットとして定義される。
ボックスタイプ(Box Type)は’bsfi’であり、含まれるもの(Container)は、’avc3’,’avc4’,’mvc3’,’mvc4’,または’hevc1’のサンプルエントリである。マンダトリ(必須事項:Mandatory)はなく、クアンティティ(量:Quantity)は、0か1である。
バイトストリームフォーマットインフォメーションボックスは、バイトストリームフォーマットインフォメーションが記述される’bsfi’のボックスを拡張する。
以上のように構成されるバイトストリームフォーマットインフォメーションボックスにおいては、図29に示されるように、新しいフォーマットである’avc5’,’avc6’,’mvc5’,’mvc6’,または’hevc2’のサンプルエントリを入れるだけで、サンプルエントリの拡張が可能である。
図29は、バイトストリームフォーマットインフォメーションボックスの他の例を示す図である。
The Byte Stream Format Information Box SHALL be stored in 'avc5', 'avc6‘, 'mvc5' ,'mvc6‘ or ‘hev2‘ Sample Entry (in Sample entry box of media track).
This box SHALL be stored when sample data is structured by Byte Stream Format as defined in ISO/IEC 14496-10.
The Sub-Sample Information Box may be used to store one or more contiguous Byte stream NAL unit size
a sub-sample is defined as one or more contiguous Byte stream NAL units as defined in ISO/IEC 14496-10.

Box Type: ‘bsfi’
Container: Sample Entry (‘avc5’, ‘avc6’, ‘mvc5’, ‘mvc6’ or ‘hev2‘ )Mandatory: No
Quantity: Zero or one


Class ByteStreamFormatInformationBox extends Box(‘bsfi') {
ByteStreamFormatInformation() ByteStreamInformation;
}
なお、’avc3’,’avc4’,’mvc3’,’mvc4’,または’hevc1’は、パラメータセットを入れることができるコーデックのタイプであるが、’avc3’,’avc4’,’mvc3’,’mvc4’,または’hevc1’の場合、startcodeが入っているときと入っていないときがある。
これに対して、図29のようにサンプルエントリを、例えば、すべてstartcodeが入っているコーデックのタイプとして、‘avc5’, ‘avc6’, ‘mvc5’, ‘mvc6’ or ‘hev2‘などに拡張し、このサンプルエントリを参照することにより、サンプルの中にバイトストリームがあるか否かを識別することができる。
また、サンプルエントリが、’avc3’,’avc4’,’mvc3’,’mvc4’,または’hevc1’の場合には、以下のように、バイトストリームフォーマットインフォメーションを構成することにより、サンプルの中にバイトストリームがあるか否か(すなわち、startcodeが入っているか否か)を識別することができる。
さらに、サブサンプルのバイトストリームの構造を示すことができる。
また、‘avc5’, ‘avc6’, ‘mvc5’, ‘mvc6’ or ‘hev2‘の場合には、以下のように、バイトストリームフォーマットインフォメーションを構成することにより、サブサンプルのバイトストリームの構造を示すことができる。
[バイトストリームフォーマットインフォメーションのデータ構造例]
図30は、各サンプルエントリに格納されるバイトストリームフォーマットインフォメーションのデータ構造例を説明する図である。
aligned(8) class ByteStreamFormatInformation {
unsigned int(1) StartcodePresentFlag;
unsigned int(1) ZeroBytePresentFlag;
unsigned int(1) LeadingZeroBytesPresentFlag;
unsigned int(1) TrailingZeroBytesPresentFlag;
unsigned int(4) reserved =0;
unsigned int(24) reserved;
Box[] any_box; //Optional
}
StartcodePresentFlagは、サンプルにおけるStartcodeの有無を示すフラグである。サンプル中のすべてのサブサンプルがNALユニットの前に、3バイトのStartcodeを含む場合、StartcodePresentFlag が1となる。ZeroBytePresentFlagは、Startcodeの前に1byteのゼロデータの有無を示すフラグであり、このFlagが1の場合、Startcodeが4バイトであることを示す。
なお、StartcodePresentFlagとZeroBytePresentFlagの代わりに、2ビットのフラグを使用して、Startcodeが3バイトであるか、4バイトであるかを示すようにしてもよい。
LeadingZeroBytePresentFlagは、サンプルにおける0データの有無を示すフラグである。サンプル中のサブサンプルのうち、少なくとも1つのサブサンプルの3バイトあるいは4バイトの前に、1バイトの0x00を複数含む場合に、LeadingZeroBytePresentFlagが1となる。LeadingZeroBytePresentFlagが0の場合、サブサンプルの先頭が固定長スタートコードであることがわかる。
TrailingZeroBytePresentFlagは、サンプルにおける0データの有無を示すフラグである。サンプル中のサブサンプルのうち、少なくとも1つのサブサンプルの3バイトのNALユニットの後に、1バイトの0x00を複数含む場合に、TrailingZeroBytePresentFlagが1となる。
なお、これらのフラグのうちのすべてがあってもよいが、必須ではなく、また、他のフラグが追加されてもよい。
[本技術のNALユニットの格納例]
次に、上述したバイトストリームフォーマットインフォメーションを用いた場合のNALユニットの格納例について説明する。図31は、NALユニットの前後に0x00(0データ)があるパターン1の場合のMP4ビデオサンプル構造の例を示す図である。すなわち、図31の例においては、上述したバイトストリームフォーマットインフォメーションのフラグであるStartcodePresentFlag、ZeroBytePresentFlag、LeadingZeroBytePresentFlag、およびTrailingZeroBytePresentFlagがすべて1の場合のMP4ビデオサンプル構造の例が示されている。
図31の例の場合、サンプルが、5サブサンプルにより構成される例が示されており、5サブサンプルのサイズが、サンプルサイズとして、サンプルサイズボックスに格納されている。
サブサンプルは、先頭の0データ(LeadingZeroBytes)、Startcode(4バイト)、NALユニット、および後尾の0データ(TrailingZeroBytes)により構成されており、先頭の0データから、後尾の0データまでのサイズがサブサンプルのサイズとして、サブサンプルインフォメーションボックスに格納されている。すなわち、サブサンプルインフォメーションボックスにサブサンプルのサイズがあるので、サブサンプルの境界がわかる。
このサブサンプルインフォメーションボックスの代わりに、図27のGの例と同様の構造でも実施可能である。サンプル補助情報機能として、aux_info_type = 'bsfi'とaux_info_type_parameter = 0が与えられる。サンプル補助情報機能は、使用されるサンプル補助情報機能サイズボックス(SampleAuxiliaryInformationSizesBox)である'saiz'と、サンプル補助情報機能オフセットボックスである'saio'により参照される。
なお、業務用のCBR(constant bitrate:固定ビットレート)においては、このような運用をする場合がある。したがって、このパターン1は、例えば、業務用のすべてがイントラピクチャで構成されるストリームに用いられる場合に好適である。
また、LeadingZeroBytesとTrailingZeroBytesとの区切りは、例えば、アプリケーションの運用によって設定されてもよい。
図32は、サブサンプルがStartcodeから始まり、0x00(0データ)がないパターン2の場合のMP4ビデオサンプル構造の例を示す図である。すなわち、図32の例においては、StartcodePresentFlagとZeroBytePresentFlagとが1であり、LeadingZeroBytePresentFlag、およびTrailingZeroBytePresentFlagとが0である場合のMP4ビデオサンプル構造の例が示されている。
図32の例の場合、サンプルが、5サブサンプルにより構成される例が示されており、5サブサンプルのサイズが、サンプルサイズとして、サンプルサイズボックスに格納されている。
サブサンプルは、Startcode(4バイト)、およびNALユニットにより構成されており、StartcodeからNALユニットまでのサイズがサブサンプルのサイズとして、サブサンプルインフォメーションボックスに格納されている。すなわち、サブサンプルインフォメーションボックスにサブサンプルのサイズがあるので、サブサンプルの境界がわかる。
このパターン2は、最もシンプルな例である。
図33は、サブサンプルがStartcodeから始まり、NALの後に0x00(0データ)があるパターン3の場合のMP4ビデオサンプル構造の例を示す図である。すなわち、図33の例においては、StartcodePresentFlag、ZeroBytePresentFlag、およびTrailingZeroBytePresentFlag が1であり、LeadingZeroBytePresentFlagが0の場合のMP4ビデオサンプル構造の例が示されている。
図33の例の場合、サンプルが、5サブサンプルにより構成される例が示されており、5サブサンプルのサイズが、サンプルサイズとして、サンプルサイズボックスに格納されている。
サブサンプルは、Startcode(4バイト)、NALユニット、および後尾の0データ(TrailingZeroBytes)により構成されており、Startcodeから後尾の0データまでのサイズがサブサンプルのサイズとして、サブサンプルインフォメーションボックスに格納されている。すなわち、サブサンプルインフォメーションボックスにサブサンプルのサイズがあるので、サブサンプルの境界がわかる。
なお、このパターン3の場合、例えば、業務用のすべてがイントラピクチャで構成されるストリームの編集機において、TrailingZeroで固定長にしていることがわかるので、編集しやすいという利点がある。また、3byte start codeもテレビジョン会議システムなどで用いられていることがある。
以上のように、バイトストリームフォーマットインフォメーションをボックス化し、バイトストリームフォーマットインフォメーションを定義するようにした。例えば、サブサンプルが、図31乃至図33を参照して上述したパターン1乃至3のいずれかのように構成されるので、サンプル内にバイトストリームか否かを識別することができる。
なお、図31乃至図33の各MP4ビデオサンプルのファイルは、上述した図3の構成のファイル生成部2により上述した図4または図5のファイル生成処理で生成される。
また、図31乃至図33の各MP4ビデオサンプルのファイルは、上述した図9の構成のファイル読取部51により上述した図11または図12のファイル復号処理で復号される。
[バイトストリームフォーマットインフォメーションのデータ構造の他の例]
図34は、各サンプルエントリに格納されるバイトストリームフォーマットインフォメーションのデータ構造例を説明する図である。すなわち、図34の例においては、図30を参照して上述したデータ構造の他の例が示されている。
aligned(8) class ByteStreamFormatInformation {
unsigned int(2) StartcodePresentFlag;
unsigned int(1) LeadingZeroBytesPresentFlag;
unsigned int(1) TrailingZeroBytesPresentFlag;
unsigned int(4) reserved =0;
unsigned int(24) reserved;
Box[] any_box; //Optional
}
StartcodePresentFlagは、すべてのサブサンプルのStartcodeの構造を示す2bitのフラグである。
StartcodePresentFlag = 00bは、reservedを示す。
StartcodePresentFlag = 01bは、サンプル中のすべてのサブサンプルはNALユニットの前に、3byteのStartcodeを含むことを示す。
StartcodePresentFlag = 10bは、サンプル中のすべてのサブサンプルはNALユニットの前に、3byteのStartcodeと、1byteのZeroByteデータを含む(すなわち、4byteで構成される)ことを示す。
StartcodePresentFlag = 11bは、サンプル中のすべてのサブサンプルはNALユニットの前に、3byteのStartcodeを含み、1byteのZeroByteデータを含むことがあることを示す。すなわち、この場合、3byteと4byteのStartcodeが混在している可能性があるため、01bであるか10bであるかが保証できない。
なお、この例は、図30を参照して説明した構造例の他の例であり、Startcodeのサイズがわかるようにした例である。また、2bitsのフラグにより、3byte、4byte、またはそれらの混在が示される。
LeadingZeroBytePresentFlagは、サンプル中のサブサンプルのうち、少なくとも1つのサブサンプルの3byteまたは4byteのStartcodeの前に、1byteの0x00を複数含むことがあることを示す。
TrailingZeroBytePresentFlagは、サンプル中のサブサンプルのうち、少なくとも1つのサブサンプルのNALユニットの後に、1byteの0x00を複数含むことがあることを示す。
なお、図34の例においても、これらのフラグのうちのすべてがあってもよいが、必須ではなく、また、他のフラグが追加されてもよい。
<5.第5の実施の形態>
[ファイル変換装置の構成例]
図35は、本技術を適用した画像処理装置としての、ファイル変換装置の構成例を示すブロック図である。図35のファイル変換装置300は、例えば、MPEG-2 TS を MP4ファイルに変換する。
図35の例において、ファイル変換装置300は、ビデオストリーム解析部311、および、図1のファイル生成部2を含むように構成されている。
ビデオストリーム解析部311は、入力されるビデオストリームのフォーマットを解析し、MPEG-2 TSであると解析した場合、ビデオストリームを、ファイル生成部2に供給する。
ファイル生成部2は、MPEG-2 TS を MP4ファイルに変換する処理を行う。すなわち、ファイル生成部2は、図1の例と同様に、MPEG-2 TSを格納するMP4ファイルを生成する。
[ファイル変換処理の例]
次に、図36のフローチャートを参照して、図35のファイル変換装置300のファイル変換処理について説明する。
ビデオストリーム解析部311は、ステップS311において、入力されるビデオストリームのフォーマットを解析し、MPEG-2 TSであると解析した場合、ビデオストリームを、ファイル生成部2に供給する。
ファイル生成部2は、ステップS312において、MPEG-2 TSを格納するMP4ファイルを生成する。なお、このファイル生成処理は、図5を参照して上述したファイル生成処理と同様の処理であるので、その説明は繰り返しになるため省略される。
以上のように、ファイル変換装置300を構成することも可能である。
なお、上記説明においては、HEVC方式による符号化装置および復号装置について説明したが、本技術は、以下に説明するように、AVC方式による符号化装置および復号装置にも適用することができる。
<6.第6の実施の形態>
[符号化装置の構成例]
図37は、本技術を適用した画像処理装置としての、符号化装置の他の構成例を示すブロック図である。
図37に示す構成のうち、図1の構成と同じ構成には同じ符号を付してある。重複する説明については適宜省略する。
図37の符号化装置の構成は、エンコーダ1の代わりに、エンコーダ401が設けられる点が図1の構成と異なる。図37の符号化装置の構成は、ファイル生成部2が設けられている点が図1の構成と共通している。
すなわち、エンコーダ401には、フレーム単位の撮影画像等の画像が入力信号として入力される。また、図示せぬエンコーダ401の前段で設定されたSPS、符号化データに対応する画像の特性をシーケンスごとに示すVUI、SEIなども入力される。
エンコーダ401は、SPS、PPS、VUI、SEIに含まれるパラメータを用いて、入力信号をAVC方式で符号化する。そして、エンコーダ401は、SPS、PPS、VUI、SEIと、その結果得られる符号化データとから、MPEG-2 TSなどの符号化ストリームを生成し、生成した符号化ストリームを、ファイル生成部2に供給する。エンコーダ401の詳細は、図38を参照して後述される。
ファイル生成部2は、エンコーダ401からの符号化ストリーム(符号化された一連の画像データ)を格納するファイルを生成する。
すなわち、図36の符号化装置においては、AVC方式による符号化処理が行われる点のみが、図1の符号化装置と異なっている。
[符号化部の構成例]
図38は、図37のエンコーダ401の構成例を示すブロック図である。
図38に示す構成のうち、図2の構成と同じ構成には同じ符号を付してある。重複する説明については適宜省略する。
図38のエンコーダ401は、A/D変換部11、画面並べ替えバッファ12、演算部13、直交変換部14、量子化部15、可逆符号化部16、蓄積バッファ17、逆量子化部18、逆直交変換部19、加算部20、デブロックフィルタ21、フレームメモリ22、スイッチ23、イントラ予測部24、動き予測・補償部25、予測画像選択部26、およびレート制御部27を含むように構成される。
すなわち、図38のエンコーダ401の構成は、適応オフセットフィルタ141と適応ループフィルタ142が除かれている点、および可逆符号化部16がHEVC方式ではなく、AVC方式により符号化を行う点のみが図2の構成と異なる。したがって、エンコーダ401においては、CU単位ではなく、ブロック単位に符号化処理が行われる。
可逆符号化部16の符号化処理の対象は、適応オフセットフィルタおよび適応ループフィルタのパラメータを除き、図2の可逆符号化部16の場合と基本的に同様である。すなわち、可逆符号化部16は、図2の可逆符号化部16と同様に、イントラ予測モード情報をイントラ予測部24から取得する。また、インター予測モード情報、動きベクトル、参照画像を特定するための情報などを動き予測・補償部25から取得する。
可逆符号化部16は、図2の可逆符号化部16と同様に、量子化部15から供給される量子化された係数に対して、可変長符号化(例えば、CAVLCなど)、算術符号化(例えば、CABACなど)などの可逆符号化を行う。
また、可逆符号化部16は、図2の可逆符号化部16と同様に、イントラ予測モード情報、または、インター予測モード情報、動きベクトル、参照画像を特定する情報、オフセットフィルタ情報、およびフィルタ係数などを、符号化に関する符号化情報として可逆符号化する。可逆符号化部16は、可逆符号化された符号化情報と係数を、符号化データとして蓄積バッファ17に供給し、蓄積させる。なお、可逆符号化された符号化情報は、可逆符号化された係数のヘッダ情報とされてもよい。
デブロックフィルタ21は、加算部20から供給される局部的に復号された画像をフィルタリングすることにより、ブロック歪を除去する。デブロックフィルタ21は、その結果得られる画像をフレームメモリ22に供給し、蓄積させる。
フレームメモリ22に蓄積された画像は、参照画像としてスイッチ23を介してイントラ予測部24または動き予測・補償部25に出力される。
本技術は、このようなAVC方式の符号化装置にも適用することができる。
[復号装置の構成例]
図39は、図37の符号化装置により生成されたファイルを読み取って復号する、本技術を適用した復号装置の他の構成例を示すブロック図である。
図39に示す構成のうち、図8の構成と同じ構成には同じ符号を付してある。重複する説明については適宜省略する。
図39の復号装置251の構成は、デコーダ52の代わりにデコーダ451が設けられる点が図8の構成と異なる。復号装置251の構成は、ファイル読取部51が設けられている点が図8の構成と共通している。
復号装置のファイル読取部51は、図37の符号化装置により生成されたMP4のファイルを受け取り、受け取ったファイルから、図37のエンコーダ401により符号化された符号化ストリームを構成するSPS,PPS,VUI,SEI、符号化データ等を読み取る。ファイル読取部51は、SPS,PPS,VUI,SEI、符号化データをデコーダ451に供給する。
デコーダ451は、ファイル読取部51の制御のもと、ファイル読取部51から供給されるSPS,PPS,VUI,SEI等を参照し、ファイル読取部51から供給される符号化データをAVC方式で復号する。デコーダ451は、復号の結果得られる画像を、出力信号として後段に供給する。
すなわち、図39の復号装置においては、AVC方式による復号処理が行われる点のみが、図8の復号装置と異なっている。
[復号部の構成例]
図40は、図39のデコーダ451の構成例を示すブロック図である。
図40に示す構成のうち、図10の構成と同じ構成には同じ符号を付してある。重複する説明については適宜省略する。
図40のデコーダ451は、蓄積バッファ101、可逆復号部102、逆量子化部103、逆直交変換部104、加算部105、デブロックフィルタ106、画面並べ替えバッファ107、D/A変換部108、フレームメモリ109、スイッチ110、イントラ予測部111、動き補償部112、およびスイッチ113により構成される。
図40のデコーダ451の構成は、適応オフセットフィルタ141と適応ループフィルタ142が除かれている点、および可逆復号部102がHEVC方式ではなく、AVC方式により復号を行う点のみが図10の構成と異なる。したがって、デコーダ451においては、CU単位ではなく、ブロック単位に復号処理が行われる。
可逆復号部102の復号処理の対象は、適応オフセットフィルタおよび適応ループフィルタのパラメータを除き、図10の可逆復号部102の場合と基本的に同様である。すなわち、可逆復号部102は、図10の可逆復号部102と同様に、蓄積バッファ101からの符号化データに対して、可変長復号や、算術復号等の可逆復号を施すことで、量子化された係数と符号化情報を得る。可逆復号部102は、量子化された係数を逆量子化部103に供給する。
また、可逆復号部102は、図10の可逆復号部102と同様に、符号化情報としてのイントラ予測モード情報などをイントラ予測部111に供給し、動きベクトル、参照画像を特定するための情報、インター予測モード情報などを動き補償部112に供給する。さらに、可逆復号部102は、符号化情報としてのイントラ予測モード情報またはインター予測モード情報をスイッチ113に供給する。
デブロックフィルタ106は、加算部105から供給される画像をフィルタリングすることにより、ブロック歪を除去する。デブロックフィルタ106は、その結果得られる画像をフレームメモリ109および画面並べ替えバッファ107に供給する。
本技術は、このようなAVC方式の復号装置にも適用することができる。
なお、上記説明においては、MP4ファイルフォーマットの例を説明したが、ファイルフォーマットは、MP4ファイルフォーマットまたはAVCファイルフォーマットには限定されない。本技術による課題・効果が同じであれば、別のファイルフォーマット、伝送する際に用いるストリーム、ファイルに格納する際に用いるストリームに対して、同様に適用することができる。
また、本開示は、例えば、HEVC方式等の様に、離散コサイン変換等の直交変換と動き補償によって圧縮された画像情報(ビットストリーム)を、衛星放送、ケーブルテレビジョン、インターネット、または携帯電話機などのネットワークメディアを介して受信する際に用いられる画像符号化装置および画像復号装置に適用することができる。また、本開示は、光、磁気ディスク、およびフラッシュメモリのような記憶メディア上で処理する際に用いられる画像符号化装置および画像復号装置に適用することができる。
なお、上述した一連の処理は、ハードウエアにより実行することもできるし、ソフトウエアにより実行することもできる。一連の処理をソフトウエアにより実行する場合には、そのソフトウエアを構成するプログラムが、コンピュータにインストールされる。ここで、コンピュータには、専用のハードウエアに組み込まれているコンピュータや、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどが含まれる。
図41は、上述した一連の処理をプログラムにより実行するコンピュータのハードウエアの構成例を示すブロック図である。
コンピュータ800において、CPU(Central Processing Unit)801,ROM(Read Only Memory)802,RAM(Random Access Memory)803は、バス804により相互に接続されている。
バス804には、さらに、入出力インタフェース805が接続されている。入出力インタフェース805には、入力部806、出力部807、記憶部808、通信部809、及びドライブ810が接続されている。
入力部806は、キーボード、マウス、マイクロホンなどよりなる。出力部807は、ディスプレイ、スピーカなどよりなる。記憶部808は、ハードディスクや不揮発性のメモリなどよりなる。通信部809は、ネットワークインタフェースなどよりなる。ドライブ810は、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、又は半導体メモリなどのリムーバブルメディア811を駆動する。
以上のように構成されるコンピュータでは、CPU801が、例えば、記憶部808に記憶されているプログラムを、入出力インタフェース805及びバス804を介して、RAM803にロードして実行することにより、上述した一連の処理が行われる。
コンピュータ800(CPU801)が実行するプログラムは、例えば、パッケージメディア等としてのリムーバブルメディア811に記録して提供することができる。また、プログラムは、ローカルエリアネットワーク、インターネット、デジタル衛星放送といった、有線または無線の伝送媒体を介して提供することができる。
コンピュータでは、プログラムは、リムーバブルメディア811をドライブ810に装着することにより、入出力インタフェース805を介して、記憶部808にインストールすることができる。また、プログラムは、有線または無線の伝送媒体を介して、通信部809で受信し、記憶部808にインストールすることができる。その他、プログラムは、ROM802や記憶部808に、あらかじめインストールしておくことができる。
なお、コンピュータが実行するプログラムは、本明細書で説明する順序に沿って時系列に処理が行われるプログラムであっても良いし、並列に、あるいは呼び出しが行われたとき等の必要なタイミングで処理が行われるプログラムであっても良い。
また、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
また、本明細書において、システムとは、複数のデバイス(装置)により構成される装置全体を表すものである。
また、以上において、1つの装置(または処理部)として説明した構成を分割し、複数の装置(または処理部)として構成するようにしてもよい。逆に、以上において複数の装置(または処理部)として説明した構成をまとめて1つの装置(または処理部)として構成されるようにしてもよい。また、各装置(または各処理部)の構成に上述した以外の構成を付加するようにしてももちろんよい。さらに、システム全体としての構成や動作が実質的に同じであれば、ある装置(または処理部)の構成の一部を他の装置(または他の処理部)の構成に含めるようにしてもよい。つまり、本技術は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本技術の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
なお、本技術の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本技術の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
また、例えば、本技術は、1つの機能をネットワークを介して複数の装置で分担、共同して処理するクラウドコンピューティングの構成をとることができる。
また、上述のフローチャートで説明した各ステップは、1つの装置で実行する他、複数の装置で分担して実行することができる。
さらに、1つのステップに複数の処理が含まれる場合には、その1つのステップに含まれる複数の処理は、1つの装置で実行する他、複数の装置で分担して実行することができる。
上述した実施形態に係る画像符号化装置及び画像復号装置は、衛星放送、ケーブルTVなどの有線放送、インターネット上での配信、及びセルラー通信による端末への配信などにおける送信機若しくは受信機、光ディスク、磁気ディスク及びフラッシュメモリなどの媒体に画像を記録する記録装置、又は、これら記憶媒体から画像を再生する再生装置などの様々な電子機器に応用され得る。以下、4つの応用例について説明する。
<7.応用例>
[第1の応用例:テレビジョン受像機]
図42は、上述した実施形態を適用したテレビジョン装置の概略的な構成の一例を示している。テレビジョン装置900は、アンテナ901、チューナ902、デマルチプレクサ903、デコーダ904、映像信号処理部905、表示部906、音声信号処理部907、スピーカ908、外部インタフェース909、制御部910、ユーザインタフェース911、及びバス912を備える。
チューナ902は、アンテナ901を介して受信される放送信号から所望のチャンネルの信号を抽出し、抽出した信号を復調する。そして、チューナ902は、復調により得られた符号化ビットストリームをデマルチプレクサ903へ出力する。即ち、チューナ902は、画像が符号化されている符号化ストリームを受信する、テレビジョン装置900における伝送手段としての役割を有する。
デマルチプレクサ903は、符号化ビットストリームから視聴対象の番組の映像ストリーム及び音声ストリームを分離し、分離した各ストリームをデコーダ904へ出力する。また、デマルチプレクサ903は、符号化ビットストリームからEPG(Electronic Program Guide)などの補助的なデータを抽出し、抽出したデータを制御部910に供給する。なお、デマルチプレクサ903は、符号化ビットストリームがスクランブルされている場合には、デスクランブルを行ってもよい。
デコーダ904は、デマルチプレクサ903から入力される映像ストリーム及び音声ストリームを復号する。そして、デコーダ904は、復号処理により生成される映像データを映像信号処理部905へ出力する。また、デコーダ904は、復号処理により生成される音声データを音声信号処理部907へ出力する。
映像信号処理部905は、デコーダ904から入力される映像データを再生し、表示部906に映像を表示させる。また、映像信号処理部905は、ネットワークを介して供給されるアプリケーション画面を表示部906に表示させてもよい。また、映像信号処理部905は、映像データについて、設定に応じて、例えばノイズ除去などの追加的な処理を行ってもよい。さらに、映像信号処理部905は、例えばメニュー、ボタン又はカーソルなどのGUI(Graphical User Interface)の画像を生成し、生成した画像を出力画像に重畳してもよい。
表示部906は、映像信号処理部905から供給される駆動信号により駆動され、表示デバイス(例えば、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ又はOELD(Organic ElectroLuminescence Display)(有機ELディスプレイ)など)の映像面上に映像又は画像を表示する。
音声信号処理部907は、デコーダ904から入力される音声データについてD/A変換及び増幅などの再生処理を行い、スピーカ908から音声を出力させる。また、音声信号処理部907は、音声データについてノイズ除去などの追加的な処理を行ってもよい。
外部インタフェース909は、テレビジョン装置900と外部機器又はネットワークとを接続するためのインタフェースである。例えば、外部インタフェース909を介して受信される映像ストリーム又は音声ストリームが、デコーダ904により復号されてもよい。即ち、外部インタフェース909もまた、画像が符号化されている符号化ストリームを受信する、テレビジョン装置900における伝送手段としての役割を有する。
制御部910は、CPUなどのプロセッサ、並びにRAM及びROMなどのメモリを有する。メモリは、CPUにより実行されるプログラム、プログラムデータ、EPGデータ、及びネットワークを介して取得されるデータなどを記憶する。メモリにより記憶されるプログラムは、例えば、テレビジョン装置900の起動時にCPUにより読み込まれ、実行される。CPUは、プログラムを実行することにより、例えばユーザインタフェース911から入力される操作信号に応じて、テレビジョン装置900の動作を制御する。
ユーザインタフェース911は、制御部910と接続される。ユーザインタフェース911は、例えば、ユーザがテレビジョン装置900を操作するためのボタン及びスイッチ、並びに遠隔制御信号の受信部などを有する。ユーザインタフェース911は、これら構成要素を介してユーザによる操作を検出して操作信号を生成し、生成した操作信号を制御部910へ出力する。
バス912は、チューナ902、デマルチプレクサ903、デコーダ904、映像信号処理部905、音声信号処理部907、外部インタフェース909及び制御部910を相互に接続する。
このように構成されたテレビジョン装置900において、デコーダ904は、上述した実施形態に係る画像復号装置(例えば、図8のファイル読取部51およびデコーダ52よりなる復号装置)の機能を有する。それにより、テレビジョン装置900での画像の復号に際して、伝送する際に用いるストリーム又はファイルに格納する際に用いるストリームを復号する際の処理の負担を軽減することができる。
[第2の応用例:携帯電話機]
図43は、上述した実施形態を適用した携帯電話機の概略的な構成の一例を示している。携帯電話機920は、アンテナ921、通信部922、音声コーデック923、スピーカ924、マイクロホン925、カメラ部926、画像処理部927、多重分離部928、記録再生部929、表示部930、制御部931、操作部932、及びバス933を備える。
アンテナ921は、通信部922に接続される。スピーカ924及びマイクロホン925は、音声コーデック923に接続される。操作部932は、制御部931に接続される。バス933は、通信部922、音声コーデック923、カメラ部926、画像処理部927、多重分離部928、記録再生部929、表示部930、及び制御部931を相互に接続する。
携帯電話機920は、音声通話モード、データ通信モード、撮影モード及びテレビ電話モードを含む様々な動作モードで、音声信号の送受信、電子メール又は画像データの送受信、画像の撮像、及びデータの記録などの動作を行う。
音声通話モードにおいて、マイクロホン925により生成されるアナログ音声信号は、音声コーデック923に供給される。音声コーデック923は、アナログ音声信号を音声データへ変換し、変換された音声データをA/D変換し圧縮する。そして、音声コーデック923は、圧縮後の音声データを通信部922へ出力する。通信部922は、音声データを符号化及び変調し、送信信号を生成する。そして、通信部922は、生成した送信信号を、アンテナ921を介して基地局(図示せず)へ送信する。また、通信部922は、アンテナ921を介して受信される無線信号を増幅し及び周波数変換し、受信信号を取得する。そして、通信部922は、受信信号を復調及び復号して音声データを生成し、生成した音声データを音声コーデック923へ出力する。音声コーデック923は、音声データを伸張し及びD/A変換し、アナログ音声信号を生成する。そして、音声コーデック923は、生成した音声信号をスピーカ924に供給して音声を出力させる。
また、データ通信モードにおいて、例えば、制御部931は、操作部932を介するユーザによる操作に応じて、電子メールを構成する文字データを生成する。また、制御部931は、文字を表示部930に表示させる。また、制御部931は、操作部932を介するユーザからの送信指示に応じて電子メールデータを生成し、生成した電子メールデータを通信部922へ出力する。通信部922は、電子メールデータを符号化及び変調し、送信信号を生成する。そして、通信部922は、生成した送信信号を、アンテナ921を介して基地局(図示せず)へ送信する。また、通信部922は、アンテナ921を介して受信される無線信号を増幅し及び周波数変換し、受信信号を取得する。そして、通信部922は、受信信号を復調及び復号して電子メールデータを復元し、復元した電子メールデータを制御部931へ出力する。制御部931は、表示部930に電子メールの内容を表示させると共に、電子メールデータを記録再生部929の記憶媒体に記憶させる。
記録再生部929は、読み書き可能な任意の記憶媒体を有する。例えば、記憶媒体は、RAM又はフラッシュメモリなどの内蔵型の記憶媒体であってもよく、ハードディスク、磁気ディスク、光磁気ディスク、光ディスク、USB(Universal Serial Bus)メモリ、又はメモリカードなどの外部装着型の記憶媒体であってもよい。
また、撮影モードにおいて、例えば、カメラ部926は、被写体を撮像して画像データを生成し、生成した画像データを画像処理部927へ出力する。画像処理部927は、カメラ部926から入力される画像データを符号化し、符号化ストリームを記憶再生部929の記憶媒体に記憶させる。
また、テレビ電話モードにおいて、例えば、多重分離部928は、画像処理部927により符号化された映像ストリームと、音声コーデック923から入力される音声ストリームとを多重化し、多重化したストリームを通信部922へ出力する。通信部922は、ストリームを符号化及び変調し、送信信号を生成する。そして、通信部922は、生成した送信信号を、アンテナ921を介して基地局(図示せず)へ送信する。また、通信部922は、アンテナ921を介して受信される無線信号を増幅し及び周波数変換し、受信信号を取得する。これら送信信号及び受信信号には、符号化ビットストリームが含まれ得る。そして、通信部922は、受信信号を復調及び復号してストリームを復元し、復元したストリームを多重分離部928へ出力する。多重分離部928は、入力されるストリームから映像ストリーム及び音声ストリームを分離し、映像ストリームを画像処理部927、音声ストリームを音声コーデック923へ出力する。画像処理部927は、映像ストリームを復号し、映像データを生成する。映像データは、表示部930に供給され、表示部930により一連の画像が表示される。音声コーデック923は、音声ストリームを伸張し及びD/A変換し、アナログ音声信号を生成する。そして、音声コーデック923は、生成した音声信号をスピーカ924に供給して音声を出力させる。
このように構成された携帯電話機920において、画像処理部927は、上述した実施形態に係る画像符号化装置(例えば、図1のエンコーダ1およびファイル生成部2よりなる符号化装置)及び画像復号装置(例えば、図8のファイル読取部51およびデコーダ52よりなる復号装置)の機能を有する。それにより、携帯電話機920での画像の符号化及び復号に際して、伝送する際に用いるストリーム又はファイルに格納する際に用いるストリームを復号する際の処理の負担を軽減することができる。
[第3の応用例:記録再生装置]
図44は、上述した実施形態を適用した記録再生装置の概略的な構成の一例を示している。記録再生装置940は、例えば、受信した放送番組の音声データ及び映像データを符号化して記録媒体に記録する。また、記録再生装置940は、例えば、他の装置から取得される音声データ及び映像データを符号化して記録媒体に記録してもよい。また、記録再生装置940は、例えば、ユーザの指示に応じて、記録媒体に記録されているデータをモニタ及びスピーカ上で再生する。このとき、記録再生装置940は、音声データ及び映像データを復号する。
記録再生装置940は、チューナ941、外部インタフェース942、エンコーダ943、HDD(Hard Disk Drive)944、ディスクドライブ945、セレクタ946、デコーダ947、OSD(On-Screen Display)948、制御部949、及びユーザインタフェース950を備える。
チューナ941は、アンテナ(図示せず)を介して受信される放送信号から所望のチャンネルの信号を抽出し、抽出した信号を復調する。そして、チューナ941は、復調により得られた符号化ビットストリームをセレクタ946へ出力する。即ち、チューナ941は、記録再生装置940における伝送手段としての役割を有する。
外部インタフェース942は、記録再生装置940と外部機器又はネットワークとを接続するためのインタフェースである。外部インタフェース942は、例えば、IEEE1394インタフェース、ネットワークインタフェース、USBインタフェース、又はフラッシュメモリインタフェースなどであってよい。例えば、外部インタフェース942を介して受信される映像データ及び音声データは、エンコーダ943へ入力される。即ち、外部インタフェース942は、記録再生装置940における伝送手段としての役割を有する。
エンコーダ943は、外部インタフェース942から入力される映像データ及び音声データが符号化されていない場合に、映像データ及び音声データを符号化する。そして、エンコーダ943は、符号化ビットストリームをセレクタ946へ出力する。
HDD944は、映像及び音声などのコンテンツデータが圧縮された符号化ビットストリーム、各種プログラムおよびその他のデータを内部のハードディスクに記録する。また、HDD944は、映像及び音声の再生時に、これらデータをハードディスクから読み出す。
ディスクドライブ945は、装着されている記録媒体へのデータの記録及び読み出しを行う。ディスクドライブ945に装着される記録媒体は、例えばDVDディスク(DVD-Video、DVD-RAM、DVD-R、DVD-RW、DVD+R、DVD+RW等)又はBlu-ray(登録商標)ディスクなどであってよい。
セレクタ946は、映像及び音声の記録時には、チューナ941又はエンコーダ943から入力される符号化ビットストリームを選択し、選択した符号化ビットストリームをHDD944又はディスクドライブ945へ出力する。また、セレクタ946は、映像及び音声の再生時には、HDD944又はディスクドライブ945から入力される符号化ビットストリームをデコーダ947へ出力する。
デコーダ947は、符号化ビットストリームを復号し、映像データ及び音声データを生成する。そして、デコーダ947は、生成した映像データをOSD948へ出力する。また、デコーダ904は、生成した音声データを外部のスピーカへ出力する。
OSD948は、デコーダ947から入力される映像データを再生し、映像を表示する。また、OSD948は、表示する映像に、例えばメニュー、ボタン又はカーソルなどのGUIの画像を重畳してもよい。
制御部949は、CPUなどのプロセッサ、並びにRAM及びROMなどのメモリを有する。メモリは、CPUにより実行されるプログラム、及びプログラムデータなどを記憶する。メモリにより記憶されるプログラムは、例えば、記録再生装置940の起動時にCPUにより読み込まれ、実行される。CPUは、プログラムを実行することにより、例えばユーザインタフェース950から入力される操作信号に応じて、記録再生装置940の動作を制御する。
ユーザインタフェース950は、制御部949と接続される。ユーザインタフェース950は、例えば、ユーザが記録再生装置940を操作するためのボタン及びスイッチ、並びに遠隔制御信号の受信部などを有する。ユーザインタフェース950は、これら構成要素を介してユーザによる操作を検出して操作信号を生成し、生成した操作信号を制御部949へ出力する。
このように構成された記録再生装置940において、エンコーダ943は、上述した実施形態に係る画像符号化装置(例えば、図1のエンコーダ1およびファイル生成部2よりなる符号化装置)の機能を有する。また、デコーダ947は、上述した実施形態に係る画像復号装置(例えば、図8のファイル読取部51およびデコーダ52よりなる復号装置)の機能を有する。それにより、記録再生装置940での画像の符号化及び復号に際して、伝送する際に用いるストリーム又はファイルに格納する際に用いるストリームを復号する際の処理の負担を軽減することができる。
[第4の応用例:撮像装置]
図45は、上述した実施形態を適用した撮像装置の概略的な構成の一例を示している。撮像装置960は、被写体を撮像して画像を生成し、画像データを符号化して記録媒体に記録する。
撮像装置960は、光学ブロック961、撮像部962、信号処理部963、画像処理部964、表示部965、外部インタフェース966、メモリ967、メディアドライブ968、OSD969、制御部970、ユーザインタフェース971、及びバス972を備える。
光学ブロック961は、撮像部962に接続される。撮像部962は、信号処理部963に接続される。表示部965は、画像処理部964に接続される。ユーザインタフェース971は、制御部970に接続される。バス972は、画像処理部964、外部インタフェース966、メモリ967、メディアドライブ968、OSD969、及び制御部970を相互に接続する。
光学ブロック961は、フォーカスレンズ及び絞り機構などを有する。光学ブロック961は、被写体の光学像を撮像部962の撮像面に結像させる。撮像部962は、CCD(Charge Coupled Device)又はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)などのイメージセンサを有し、撮像面に結像した光学像を光電変換によって電気信号としての画像信号に変換する。そして、撮像部962は、画像信号を信号処理部963へ出力する。
信号処理部963は、撮像部962から入力される画像信号に対してニー補正、ガンマ補正、色補正などの種々のカメラ信号処理を行う。信号処理部963は、カメラ信号処理後の画像データを画像処理部964へ出力する。
画像処理部964は、信号処理部963から入力される画像データを符号化し、符号化データを生成する。そして、画像処理部964は、生成した符号化データを外部インタフェース966又はメディアドライブ968へ出力する。また、画像処理部964は、外部インタフェース966又はメディアドライブ968から入力される符号化データを復号し、画像データを生成する。そして、画像処理部964は、生成した画像データを表示部965へ出力する。また、画像処理部964は、信号処理部963から入力される画像データを表示部965へ出力して画像を表示させてもよい。また、画像処理部964は、OSD969から取得される表示用データを、表示部965へ出力する画像に重畳してもよい。
OSD969は、例えばメニュー、ボタン又はカーソルなどのGUIの画像を生成して、生成した画像を画像処理部964へ出力する。
外部インタフェース966は、例えばUSB入出力端子として構成される。外部インタフェース966は、例えば、画像の印刷時に、撮像装置960とプリンタとを接続する。また、外部インタフェース966には、必要に応じてドライブが接続される。ドライブには、例えば、磁気ディスク又は光ディスクなどのリムーバブルメディアが装着され、リムーバブルメディアから読み出されるプログラムが、撮像装置960にインストールされ得る。さらに、外部インタフェース966は、LAN又はインターネットなどのネットワークに接続されるネットワークインタフェースとして構成されてもよい。即ち、外部インタフェース966は、撮像装置960における伝送手段としての役割を有する。
メディアドライブ968に装着される記録媒体は、例えば、磁気ディスク、光磁気ディスク、光ディスク、又は半導体メモリなどの、読み書き可能な任意のリムーバブルメディアであってよい。また、メディアドライブ968に記録媒体が固定的に装着され、例えば、内蔵型ハードディスクドライブ又はSSD(Solid State Drive)のような非可搬性の記憶部が構成されてもよい。
制御部970は、CPUなどのプロセッサ、並びにRAM及びROMなどのメモリを有する。メモリは、CPUにより実行されるプログラム、及びプログラムデータなどを記憶する。メモリにより記憶されるプログラムは、例えば、撮像装置960の起動時にCPUにより読み込まれ、実行される。CPUは、プログラムを実行することにより、例えばユーザインタフェース971から入力される操作信号に応じて、撮像装置960の動作を制御する。
ユーザインタフェース971は、制御部970と接続される。ユーザインタフェース971は、例えば、ユーザが撮像装置960を操作するためのボタン及びスイッチなどを有する。ユーザインタフェース971は、これら構成要素を介してユーザによる操作を検出して操作信号を生成し、生成した操作信号を制御部970へ出力する。
このように構成された撮像装置960において、画像処理部964は、上述した実施形態に係る画像符号化装置(例えば、図1のエンコーダ1およびファイル生成部2よりなる符号化装置)及び画像復号装置(例えば、図8のファイル読取部51およびデコーダ52よりなる復号装置)の機能を有する。それにより、撮像装置960での画像の符号化及び復号に際して、伝送する際に用いるストリーム又はファイルに格納する際に用いるストリームを復号する際の処理の負担を軽減することができる。
<8.第7の実施の形態>
[実施のその他の例]
以上において本技術を適用する装置やシステム等の例を説明したが、本技術は、これに限らず、このような装置またはシステムを構成する装置に搭載するあらゆる構成、例えば、システムLSI(Large Scale Integration)等としてのプロセッサ、複数のプロセッサ等を用いるモジュール、複数のモジュール等を用いるユニット、ユニットにさらにその他の機能を付加したセット等(すなわち、装置の一部の構成)として実施することもできる。
[ビデオセット]
本技術をセットとして実施する場合の例について、図46を参照して説明する。図46は、本技術を適用したビデオセットの概略的な構成の一例を示している。
近年、電子機器の多機能化が進んでおり、その開発や製造において、その一部の構成を販売や提供等として実施する場合、1機能を有する構成として実施を行う場合だけでなく、関連する機能を有する複数の構成を組み合わせ、複数の機能を有する1セットとして実施を行う場合も多く見られるようになってきた。
図46に示されるビデオセット1300は、このような多機能化された構成であり、画像の符号化や復号(いずれか一方でもよいし、両方でも良い)に関する機能を有するデバイスに、その機能に関連するその他の機能を有するデバイスを組み合わせたものである。
図46に示されるように、ビデオセット1300は、ビデオモジュール1311、外部メモリ1312、パワーマネージメントモジュール1313、およびフロントエンドモジュール1314等のモジュール群と、コネクティビティ1321、カメラ1322、およびセンサ1323等の関連する機能を有するデバイスとを有する。
モジュールは、互いに関連するいくつかの部品的機能をまとめ、まとまりのある機能を持った部品としたものである。具体的な物理的構成は任意であるが、例えば、それぞれ機能を有する複数のプロセッサ、抵抗やコンデンサ等の電子回路素子、その他のデバイス等を配線基板等に配置して一体化したものが考えられる。また、モジュールに他のモジュールやプロセッサ等を組み合わせて新たなモジュールとすることも考えられる。
図46の例の場合、ビデオモジュール1311は、画像処理に関する機能を有する構成を組み合わせたものであり、アプリケーションプロセッサ、ビデオプロセッサ、ブロードバンドモデム1333、およびRFモジュール1334を有する。
プロセッサは、所定の機能を有する構成をSoC(System On a Chip)により半導体チップに集積したものであり、例えばシステムLSI(Large Scale Integration)等と称されるものもある。この所定の機能を有する構成は、論理回路(ハードウエア構成)であってもよいし、CPU、ROM、RAM等と、それらを用いて実行されるプログラム(ソフトウエア構成)であってもよいし、その両方を組み合わせたものであってもよい。例えば、プロセッサが、論理回路とCPU、ROM、RAM等とを有し、機能の一部を論理回路(ハードウエア構成)により実現し、その他の機能をCPUにおいて実行されるプログラム(ソフトウエア構成)により実現するようにしてもよい。
図46のアプリケーションプロセッサ1331は、画像処理に関するアプリケーションを実行するプロセッサである。このアプリケーションプロセッサ1331において実行されるアプリケーションは、所定の機能を実現するために、演算処理を行うだけでなく、例えばビデオプロセッサ1332等、ビデオモジュール1311内外の構成を必要に応じて制御することもできる。
ビデオプロセッサ1332は、画像の符号化・復号(その一方若しくは両方)に関する機能を有するプロセッサである。
ブロードバンドモデム1333は、インターネットや公衆電話回線網等の広帯域の回線を介して行われる有線若しくは無線(またはその両方)の広帯域通信に関する処理を行うプロセッサ(若しくはモジュール)である。例えば、ブロードバンドモデム1333は、送信するデータ(デジタル信号)をデジタル変調する等してアナログ信号に変換したり、受信したアナログ信号を復調してデータ(デジタル信号)に変換したりする。例えば、ブロードバンドモデム1333は、ビデオプロセッサ1332が処理する画像データや画像データが符号化されたストリーム、アプリケーションプログラム、設定データ等、任意の情報をデジタル変調・復調することができる。
RFモジュール1334は、アンテナを介して送受信されるRF(Radio Frequency)信号に対して、周波数変換、変復調、増幅、フィルタ処理等を行うモジュールである。例えば、RFモジュール1334は、ブロードバンドモデム1333により生成されたベースバンド信号に対して周波数変換等を行ってRF信号を生成する。また、例えば、RFモジュール1334は、フロントエンドモジュール1314を介して受信されたRF信号に対して周波数変換等を行ってベースバンド信号を生成する。
なお、図46において点線1341に示されるように、アプリケーションプロセッサ1331とビデオプロセッサ1332を、一体化し、1つのプロセッサとして構成されるようにしてもよい。
外部メモリ1312は、ビデオモジュール1311の外部に設けられた、ビデオモジュール1311により利用される記憶デバイスを有するモジュールである。この外部メモリ1312の記憶デバイスは、どのような物理構成により実現するようにしてもよいが、一般的にフレーム単位の画像データのような大容量のデータの格納に利用されることが多いので、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)のような比較的安価で大容量の半導体メモリにより実現するのが望ましい。
パワーマネージメントモジュール1313は、ビデオモジュール1311(ビデオモジュール1311内の各構成)への電力供給を管理し、制御する。
フロントエンドモジュール1314は、RFモジュール1334に対してフロントエンド機能(アンテナ側の送受信端の回路)を提供するモジュールである。図46に示されるように、フロントエンドモジュール1314は、例えば、アンテナ部1351、フィルタ1352、および増幅部1353を有する。
アンテナ部1351は、無線信号を送受信するアンテナおよびその周辺の構成を有する。アンテナ部1351は、増幅部1353から供給される信号を無線信号として送信し、受信した無線信号を電気信号(RF信号)としてフィルタ1352に供給する。フィルタ1352は、アンテナ部1351を介して受信されたRF信号に対してフィルタ処理等を行い、処理後のRF信号をRFモジュール1334に供給する。増幅部1353は、RFモジュール1334から供給されるRF信号を増幅し、アンテナ部1351に供給する。
コネクティビティ1321は、外部との接続に関する機能を有するモジュールである。コネクティビティ1321の物理構成は、任意である。例えば、コネクティビティ1321は、ブロードバンドモデム1333が対応する通信規格以外の通信機能を有する構成や、外部入出力端子等を有する。
例えば、コネクティビティ1321が、Bluetooth(登録商標)、IEEE 802.11(例えばWi-Fi(Wireless Fidelity、登録商標))、NFC(Near Field Communication)、IrDA(InfraRed Data Association)等の無線通信規格に準拠する通信機能を有するモジュールや、その規格に準拠した信号を送受信するアンテナ等を有するようにしてもよい。また、例えば、コネクティビティ1321が、USB(Universal Serial Bus)、HDMI(登録商標)(High-Definition Multimedia Interface)等の有線通信規格に準拠する通信機能を有するモジュールや、その規格に準拠した端子を有するようにしてもよい。さらに、例えば、コネクティビティ1321が、アナログ入出力端子等のその他のデータ(信号)伝送機能等を有するようにしてもよい。
なお、コネクティビティ1321が、データ(信号)の伝送先のデバイスを含むようにしてもよい。例えば、コネクティビティ1321が、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、または半導体メモリ等の記録媒体に対してデータの読み出しや書き込みを行うドライブ(リムーバブルメディアのドライブだけでなく、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)、NAS(Network Attached Storage)等も含む)を有するようにしてもよい。また、コネクティビティ1321が、画像や音声の出力デバイス(モニタやスピーカ等)を有するようにしてもよい。
カメラ1322は、被写体を撮像し、被写体の画像データを得る機能を有するモジュールである。カメラ1322の撮像により得られた画像データは、例えば、ビデオプロセッサ1332に供給されて符号化される。
センサ1323は、例えば、音声センサ、超音波センサ、光センサ、照度センサ、赤外線センサ、イメージセンサ、回転センサ、角度センサ、角速度センサ、速度センサ、加速度センサ、傾斜センサ、磁気識別センサ、衝撃センサ、温度センサ等、任意のセンサ機能を有するモジュールである。センサ1323により検出されたデータは、例えば、アプリケーションプロセッサ1331に供給されてアプリケーション等により利用される。
以上においてモジュールとして説明した構成をプロセッサとして実現するようにしてもよいし、逆にプロセッサとして説明した構成をモジュールとして実現するようにしてもよい。
以上のような構成のビデオセット1300において、後述するようにビデオプロセッサ1332に本技術を適用することができる。したがって、ビデオセット1300は、本技術を適用したセットとして実施することができる。
[ビデオプロセッサの構成例]
図47は、本技術を適用したビデオプロセッサ1332(図46)の概略的な構成の一例を示している。
図47の例の場合、ビデオプロセッサ1332は、ビデオ信号およびオーディオ信号の入力を受けてこれらを所定の方式で符号化する機能と、符号化されたビデオデータおよびオーディオデータを復号し、ビデオ信号およびオーディオ信号を再生出力する機能とを有する。
図47に示されるように、ビデオプロセッサ1332は、ビデオ入力処理部1401、第1画像拡大縮小部1402、第2画像拡大縮小部1403、ビデオ出力処理部1404、フレームメモリ1405、およびメモリ制御部1406を有する。また、ビデオプロセッサ1332は、エンコード・デコードエンジン1407、ビデオES(Elementary Stream)バッファ1408Aおよび1408B、並びに、オーディオESバッファ1409Aおよび1409Bを有する。さらに、ビデオプロセッサ1332は、オーディオエンコーダ1410、オーディオデコーダ1411、多重化部(MUX(Multiplexer))1412、逆多重化部(DMUX(Demultiplexer))1413、およびストリームバッファ1414を有する。
ビデオ入力処理部1401は、例えばコネクティビティ1321(図46)等から入力されたビデオ信号を取得し、デジタル画像データに変換する。第1画像拡大縮小部1402は、画像データに対してフォーマット変換や画像の拡大縮小処理等を行う。第2画像拡大縮小部1403は、画像データに対して、ビデオ出力処理部1404を介して出力する先でのフォーマットに応じて画像の拡大縮小処理を行ったり、第1画像拡大縮小部1402と同様のフォーマット変換や画像の拡大縮小処理等を行ったりする。ビデオ出力処理部1404は、画像データに対して、フォーマット変換やアナログ信号への変換等を行って、再生されたビデオ信号として例えばコネクティビティ1321(図46)等に出力する。
フレームメモリ1405は、ビデオ入力処理部1401、第1画像拡大縮小部1402、第2画像拡大縮小部1403、ビデオ出力処理部1404、およびエンコード・デコードエンジン1407によって共用される画像データ用のメモリである。フレームメモリ1405は、例えばDRAM等の半導体メモリとして実現される。
メモリ制御部1406は、エンコード・デコードエンジン1407からの同期信号を受けて、アクセス管理テーブル1406Aに書き込まれたフレームメモリ1405へのアクセススケジュールに従ってフレームメモリ1405に対する書き込み・読み出しのアクセスを制御する。アクセス管理テーブル1406Aは、エンコード・デコードエンジン1407、第1画像拡大縮小部1402、第2画像拡大縮小部1403等で実行される処理に応じて、メモリ制御部1406により更新される。
エンコード・デコードエンジン1407は、画像データのエンコード処理、並びに、画像データが符号化されたデータであるビデオストリームのデコード処理を行う。例えば、エンコード・デコードエンジン1407は、フレームメモリ1405から読み出した画像データを符号化し、ビデオストリームとしてビデオESバッファ1408Aに順次書き込む。また、例えば、ビデオESバッファ1408Bからビデオストリームを順次読み出して復号し、画像データとしてフレームメモリ1405に順次書き込む。エンコード・デコードエンジン1407は、これらの符号化や復号において、フレームメモリ1405を作業領域として使用する。また、エンコード・デコードエンジン1407は、例えばマクロブロック毎の処理を開始するタイミングで、メモリ制御部1406に対して同期信号を出力する。
ビデオESバッファ1408Aは、エンコード・デコードエンジン1407によって生成されたビデオストリームをバッファリングして、多重化部(MUX)1412に供給する。ビデオESバッファ1408Bは、逆多重化部(DMUX)1413から供給されたビデオストリームをバッファリングして、エンコード・デコードエンジン1407に供給する。
オーディオESバッファ1409Aは、オーディオエンコーダ1410によって生成されたオーディオストリームをバッファリングして、多重化部(MUX)1412に供給する。オーディオESバッファ1409Bは、逆多重化部(DMUX)1413から供給されたオーディオストリームをバッファリングして、オーディオデコーダ1411に供給する。
オーディオエンコーダ1410は、例えばコネクティビティ1321(図46)等から入力されたオーディオ信号を例えばデジタル変換し、例えばMPEGオーディオ方式やAC3(AudioCode number 3)方式等の所定の方式で符号化する。オーディオエンコーダ1410は、オーディオ信号が符号化されたデータであるオーディオストリームをオーディオESバッファ1409Aに順次書き込む。オーディオデコーダ1411は、オーディオESバッファ1409Bから供給されたオーディオストリームを復号し、例えばアナログ信号への変換等を行って、再生されたオーディオ信号として例えばコネクティビティ1321(図46)等に供給する。
多重化部(MUX)1412は、ビデオストリームとオーディオストリームとを多重化する。この多重化の方法(すなわち、多重化により生成されるビットストリームのフォーマット)は任意である。また、この多重化の際に、多重化部(MUX)1412は、所定のヘッダ情報等をビットストリームに付加することもできる。つまり、多重化部(MUX)1412は、多重化によりストリームのフォーマットを変換することができる。例えば、多重化部(MUX)1412は、ビデオストリームとオーディオストリームとを多重化することにより、転送用のフォーマットのビットストリームであるトランスポートストリームに変換する。また、例えば、多重化部(MUX)1412は、ビデオストリームとオーディオストリームとを多重化することにより、記録用のファイルフォーマットのデータ(ファイルデータ)に変換する。
逆多重化部(DMUX)1413は、多重化部(MUX)1412による多重化に対応する方法で、ビデオストリームとオーディオストリームとが多重化されたビットストリームを逆多重化する。つまり、逆多重化部(DMUX)1413は、ストリームバッファ1414から読み出されたビットストリームからビデオストリームとオーディオストリームとを抽出する(ビデオストリームとオーディオストリームとを分離する)。つまり、逆多重化部(DMUX)1413は、逆多重化によりストリームのフォーマットを変換(多重化部(MUX)1412による変換の逆変換)することができる。例えば、逆多重化部(DMUX)1413は、例えばコネクティビティ1321やブロードバンドモデム1333等(いずれも図46)から供給されたトランスポートストリームを、ストリームバッファ1414を介して取得し、逆多重化することにより、ビデオストリームとオーディオストリームとに変換することができる。また、例えば、逆多重化部(DMUX)1413は、例えばコネクティビティ1321により(図46)各種記録媒体から読み出されたファイルデータを、ストリームバッファ1414を介して取得し、逆多重化することにより、ビデオストリームとオーディオストリームとに変換することができる。
ストリームバッファ1414は、ビットストリームをバッファリングする。例えば、ストリームバッファ1414は、多重化部(MUX)1412から供給されたトランスポートストリームをバッファリングし、所定のタイミングにおいて、若しくは外部からの要求等に基づいて、例えばコネクティビティ1321やブロードバンドモデム1333(いずれも図46)等に供給する。
また、例えば、ストリームバッファ1414は、多重化部(MUX)1412から供給されたファイルデータをバッファリングし、所定のタイミングにおいて、若しくは外部からの要求等に基づいて、例えばコネクティビティ1321(図46)等に供給し、各種記録媒体に記録させる。
さらに、ストリームバッファ1414は、例えばコネクティビティ1321やブロードバンドモデム1333等(いずれも図46)を介して取得したトランスポートストリームをバッファリングし、所定のタイミングにおいて、若しくは外部からの要求等に基づいて、逆多重化部(DMUX)1413に供給する。
また、ストリームバッファ1414は、例えばコネクティビティ1321(図46)等において各種記録媒体から読み出されたファイルデータをバッファリングし、所定のタイミングにおいて、若しくは外部からの要求等に基づいて、逆多重化部(DMUX)1413に供給する。
次に、このような構成のビデオプロセッサ1332の動作の例について説明する。例えば、コネクティビティ1321(図46)等からビデオプロセッサ1332に入力されたビデオ信号は、ビデオ入力処理部1401において4:2:2Y/Cb/Cr方式等の所定の方式のデジタル画像データに変換され、フレームメモリ1405に順次書き込まれる。このデジタル画像データは、第1画像拡大縮小部1402または第2画像拡大縮小部1403に読み出されて、4:2:0Y/Cb/Cr方式等の所定の方式へのフォーマット変換および拡大縮小処理が行われ、再びフレームメモリ1405に書き込まれる。この画像データは、エンコード・デコードエンジン1407によって符号化され、ビデオストリームとしてビデオESバッファ1408Aに書き込まれる。
また、コネクティビティ1321(図46)等からビデオプロセッサ1332に入力されたオーディオ信号は、オーディオエンコーダ1410によって符号化され、オーディオストリームとして、オーディオESバッファ1409Aに書き込まれる。
ビデオESバッファ1408Aのビデオストリームと、オーディオESバッファ1409Aのオーディオストリームは、多重化部(MUX)1412に読み出されて多重化され、トランスポートストリーム若しくはファイルデータ等に変換される。多重化部(MUX)1412により生成されたトランスポートストリームは、ストリームバッファ1414にバッファされた後、例えばコネクティビティ1321やブロードバンドモデム1333(いずれも図46)等を介して外部ネットワークに出力される。また、多重化部(MUX)1412により生成されたファイルデータは、ストリームバッファ1414にバッファされた後、例えばコネクティビティ1321(図46)等に出力され、各種記録媒体に記録される。
また、例えばコネクティビティ1321やブロードバンドモデム1333(いずれも図46)等を介して外部ネットワークからビデオプロセッサ1332に入力されたトランスポートストリームは、ストリームバッファ1414にバッファされた後、逆多重化部(DMUX)1413により逆多重化される。また、例えばコネクティビティ1321(図46)等において各種記録媒体から読み出され、ビデオプロセッサ1332に入力されたファイルデータは、ストリームバッファ1414にバッファされた後、逆多重化部(DMUX)1413により逆多重化される。つまり、ビデオプロセッサ1332に入力されたトランスポートストリームまたはファイルデータは、逆多重化部(DMUX)1413によりビデオストリームとオーディオストリームとに分離される。
オーディオストリームは、オーディオESバッファ1409Bを介してオーディオデコーダ1411に供給され、復号されてオーディオ信号が再生される。また、ビデオストリームは、ビデオESバッファ1408Bに書き込まれた後、エンコード・デコードエンジン1407により順次読み出されて復号されてフレームメモリ1405に書き込まれる。復号された画像データは、第2画像拡大縮小部1403によって拡大縮小処理されて、フレームメモリ1405に書き込まれる。そして、復号された画像データは、ビデオ出力処理部1404に読み出されて、4:2:2Y/Cb/Cr方式等の所定の方式にフォーマット変換され、さらにアナログ信号に変換されて、ビデオ信号が再生出力される。
このように構成されるビデオプロセッサ1332に本技術を適用する場合、エンコード・デコードエンジン1407に、上述した各実施形態に係る本技術を適用すればよい。つまり、例えば、エンコード・デコードエンジン1407が、第1の実施の形態に係るエンコーダ1およびファイル生成部2よりなる符号化装置(図1)やファイル読取部51およびデコーダ52よりなる復号装置(図8)の機能を有するようにすればよい。このようにすることにより、ビデオプロセッサ1332は、図1乃至図36を参照して上述した効果と同様の効果を得ることができる。
なお、エンコード・デコードエンジン1407において、本技術(すなわち、上述した各実施形態に係る画像符号化装置や画像復号装置の機能)は、論理回路等のハードウエアにより実現するようにしてもよいし、組み込みプログラム等のソフトウエアにより実現するようにしてもよいし、それらの両方により実現するようにしてもよい。
[ビデオプロセッサの他の構成例]
図48は、本技術を適用したビデオプロセッサ1332(図46)の概略的な構成の他の例を示している。図48の例の場合、ビデオプロセッサ1332は、ビデオデータを所定の方式で符号化・復号する機能とを有する。
より具体的には、図48に示されるように、ビデオプロセッサ1332は、制御部1511、ディスプレイインタフェース1512、ディスプレイエンジン1513、画像処理エンジン1514、および内部メモリ1515を有する。また、ビデオプロセッサ1332は、コーデックエンジン1516、メモリインタフェース1517、多重化・逆多重化部(MUX DMUX)1518、ネットワークインタフェース1519、およびビデオインタフェース1520を有する。
制御部1511は、ディスプレイインタフェース1512、ディスプレイエンジン1513、画像処理エンジン1514、およびコーデックエンジン1516等、ビデオプロセッサ1332内の各処理部の動作を制御する。
図48に示されるように、制御部1511は、例えば、メインCPU1531、サブCPU1532、およびシステムコントローラ1533を有する。メインCPU1531は、ビデオプロセッサ1332内の各処理部の動作を制御するためのプログラム等を実行する。メインCPU1531は、そのプログラム等に従って制御信号を生成し、各処理部に供給する(つまり、各処理部の動作を制御する)。サブCPU1532は、メインCPU1531の補助的な役割を果たす。例えば、サブCPU1532は、メインCPU1531が実行するプログラム等の子プロセスやサブルーチン等を実行する。システムコントローラ1533は、メインCPU1531およびサブCPU1532が実行するプログラムを指定する等、メインCPU1531およびサブCPU1532の動作を制御する。
ディスプレイインタフェース1512は、制御部1511の制御の下、画像データを例えばコネクティビティ1321(図46)等に出力する。例えば、ディスプレイインタフェース1512は、デジタルデータの画像データをアナログ信号に変換し、再生されたビデオ信号として、またはデジタルデータの画像データのまま、コネクティビティ1321(図46)のモニタ装置等に出力する。
ディスプレイエンジン1513は、制御部1511の制御の下、画像データに対して、その画像を表示させるモニタ装置等のハードウエアスペックに合わせるように、フォーマット変換、サイズ変換、色域変換等の各種変換処理を行う。
画像処理エンジン1514は、制御部1511の制御の下、画像データに対して、例えば画質改善のためのフィルタ処理等、所定の画像処理を施す。
内部メモリ1515は、ディスプレイエンジン1513、画像処理エンジン1514、およびコーデックエンジン1516により共用される、ビデオプロセッサ1332の内部に設けられたメモリである。内部メモリ1515は、例えば、ディスプレイエンジン1513、画像処理エンジン1514、およびコーデックエンジン1516の間で行われるデータの授受に利用される。例えば、内部メモリ1515は、ディスプレイエンジン1513、画像処理エンジン1514、またはコーデックエンジン1516から供給されるデータを格納し、必要に応じて(例えば、要求に応じて)、そのデータを、ディスプレイエンジン1513、画像処理エンジン1514、またはコーデックエンジン1516に供給する。この内部メモリ1515は、どのような記憶デバイスにより実現するようにしてもよいが、一般的にブロック単位の画像データやパラメータ等といった小容量のデータの格納に利用することが多いので、例えばSRAM(Static Random Access Memory)のような比較的(例えば外部メモリ1312と比較して)小容量だが応答速度が高速な半導体メモリにより実現するのが望ましい。
コーデックエンジン1516は、画像データの符号化や復号に関する処理を行う。このコーデックエンジン1516が対応する符号化・復号の方式は任意であり、その数は1つであってもよいし、複数であってもよい。例えば、コーデックエンジン1516は、複数の符号化・復号方式のコーデック機能を備え、その中から選択されたもので画像データの符号化若しくは符号化データの復号を行うようにしてもよい。
図48に示される例において、コーデックエンジン1516は、コーデックに関する処理の機能ブロックとして、例えば、MPEG-2 Video1541、AVC/H.2641542、HEVC/H.2651543、HEVC/H.265(Scalable)1544、HEVC/H.265(Multi-view)1545、およびMPEG-DASH1551を有する。
MPEG-2 Video1541は、画像データをMPEG-2方式で符号化したり復号したりする機能ブロックである。AVC/H.2641542は、画像データをAVC方式で符号化したり復号したりする機能ブロックである。HEVC/H.2651543は、画像データをHEVC方式で符号化したり復号したりする機能ブロックである。HEVC/H.265(Scalable)1544は、画像データをHEVC方式でスケーラブル符号化したりスケーラブル復号したりする機能ブロックである。HEVC/H.265(Multi-view)1545は、画像データをHEVC方式で多視点符号化したり多視点復号したりする機能ブロックである。
MPEG-DASH1551は、画像データをMPEG-DASH(MPEG-Dynamic Adaptive Streaming over HTTP)方式で送受信する機能ブロックである。MPEG-DASHは、HTTP(HyperText Transfer Protocol)を使ってビデオのストリーミングを行う技術であり、予め用意された解像度等が互いに異なる複数の符号化データの中から適切なものをセグメント単位で選択し伝送することを特徴の1つとする。MPEG-DASH1551は、規格に準拠するストリームの生成やそのストリームの伝送制御等を行い、画像データの符号化・復号については、上述したMPEG-2 Video1541乃至HEVC/H.265(Multi-view)1545を利用する。
メモリインタフェース1517は、外部メモリ1312用のインタフェースである。画像処理エンジン1514やコーデックエンジン1516から供給されるデータは、メモリインタフェース1517を介して外部メモリ1312に供給される。また、外部メモリ1312から読み出されたデータは、メモリインタフェース1517を介してビデオプロセッサ1332(画像処理エンジン1514若しくはコーデックエンジン1516)に供給される。
多重化・逆多重化部(MUX DMUX)1518は、符号化データのビットストリーム、画像データ、ビデオ信号等、画像に関する各種データの多重化や逆多重化を行う。この多重化・逆多重化の方法は任意である。例えば、多重化の際に、多重化・逆多重化部(MUX DMUX)1518は、複数のデータを1つにまとめるだけでなく、所定のヘッダ情報等をそのデータに付加することもできる。また、逆多重化の際に、多重化・逆多重化部(MUX DMUX)1518は、1つのデータを複数に分割するだけでなく、分割した各データに所定のヘッダ情報等を付加することもできる。つまり、多重化・逆多重化部(MUX DMUX)1518は、多重化・逆多重化によりデータのフォーマットを変換することができる。例えば、多重化・逆多重化部(MUX DMUX)1518は、ビットストリームを多重化することにより、転送用のフォーマットのビットストリームであるトランスポートストリームや、記録用のファイルフォーマットのデータ(ファイルデータ)に変換することができる。もちろん、逆多重化によりその逆変換も可能である。
ネットワークインタフェース1519は、例えばブロードバンドモデム1333やコネクティビティ1321(いずれも図46)等向けのインタフェースである。ビデオインタフェース1520は、例えばコネクティビティ1321やカメラ1322(いずれも図46)等向けのインタフェースである。
次に、このようなビデオプロセッサ1332の動作の例について説明する。例えば、例えばコネクティビティ1321やブロードバンドモデム1333(いずれも図46)等を介して外部ネットワークからトランスポートストリームを受信すると、そのトランスポートストリームは、ネットワークインタフェース1519を介して多重化・逆多重化部(MUX DMUX)1518に供給されて逆多重化され、コーデックエンジン1516により復号される。コーデックエンジン1516の復号により得られた画像データは、例えば、画像処理エンジン1514により所定の画像処理が施され、ディスプレイエンジン1513により所定の変換が行われ、ディスプレイインタフェース1512を介して例えばコネクティビティ1321(図46)等に供給され、その画像がモニタに表示される。また、例えば、コーデックエンジン1516の復号により得られた画像データは、コーデックエンジン1516により再符号化され、多重化・逆多重化部(MUX DMUX)1518により多重化されてファイルデータに変換され、ビデオインタフェース1520を介して例えばコネクティビティ1321(図46)等に出力され、各種記録媒体に記録される。
さらに、例えば、コネクティビティ1321(図46)等により図示せぬ記録媒体から読み出された、画像データが符号化された符号化データのファイルデータは、ビデオインタフェース1520を介して多重化・逆多重化部(MUX DMUX)1518に供給されて逆多重化され、コーデックエンジン1516により復号される。コーデックエンジン1516の復号により得られた画像データは、画像処理エンジン1514により所定の画像処理が施され、ディスプレイエンジン1513により所定の変換が行われ、ディスプレイインタフェース1512を介して例えばコネクティビティ1321(図46)等に供給され、その画像がモニタに表示される。また、例えば、コーデックエンジン1516の復号により得られた画像データは、コーデックエンジン1516により再符号化され、多重化・逆多重化部(MUX DMUX)1518により多重化されてトランスポートストリームに変換され、ネットワークインタフェース1519を介して例えばコネクティビティ1321やブロードバンドモデム1333(いずれも図46)等に供給され図示せぬ他の装置に伝送される。
なお、ビデオプロセッサ1332内の各処理部の間での画像データやその他のデータの授受は、例えば、内部メモリ1515や外部メモリ1312を利用して行われる。また、パワーマネージメントモジュール1313は、例えば制御部1511への電力供給を制御する。
このように構成されるビデオプロセッサ1332に本技術を適用する場合、コーデックエンジン1516に、上述した各実施形態に係る本技術を適用すればよい。つまり、例えば、コーデックエンジン1516が、第1の実施の形態に係るエンコーダ1およびファイル生成部2よりなる符号化装置(図1)やファイル読取部51およびデコーダ52よりなる復号装置(図8)を実現する機能ブロックを有するようにすればよい。このようにすることにより、ビデオプロセッサ1332は、図1乃至図36を参照して上述した効果と同様の効果を得ることができる。
なお、コーデックエンジン1516において、本技術(すなわち、上述した各実施形態に係る画像符号化装置や画像復号装置の機能)は、論理回路等のハードウエアにより実現するようにしてもよいし、組み込みプログラム等のソフトウエアにより実現するようにしてもよいし、それらの両方により実現するようにしてもよい。
以上にビデオプロセッサ1332の構成を2例示したが、ビデオプロセッサ1332の構成は任意であり、上述した2例以外のものであってもよい。また、このビデオプロセッサ1332は、1つの半導体チップとして構成されるようにしてもよいが、複数の半導体チップとして構成されるようにしてもよい。例えば、複数の半導体を積層する3次元積層LSIとしてもよい。また、複数のLSIにより実現されるようにしてもよい。
[装置への適用例]
ビデオセット1300は、画像データを処理する各種装置に組み込むことができる。例えば、ビデオセット1300は、テレビジョン装置900(図42)、携帯電話機920(図43)、記録再生装置940(図44)、撮像装置960(図45)等に組み込むことができる。ビデオセット1300を組み込むことにより、その装置は、図1乃至図36を参照して上述した効果と同様の効果を得ることができる。
なお、上述したビデオセット1300の各構成の一部であっても、ビデオプロセッサ1332を含むものであれば、本技術を適用した構成として実施することができる。例えば、ビデオプロセッサ1332のみを本技術を適用したビデオプロセッサとして実施することができる。また、例えば、上述したように点線1341により示されるプロセッサやビデオモジュール1311等を、本技術を適用したプロセッサやモジュール等として実施することができる。さらに、例えば、ビデオモジュール1311、外部メモリ1312、パワーマネージメントモジュール1313、およびフロントエンドモジュール1314を組み合わせ、本技術を適用したビデオユニット1361として実施することもできる。いずれの構成の場合であっても、図1乃至図36を参照して上述した効果と同様の効果を得ることができる。
つまり、ビデオプロセッサ1332を含むものであればどのような構成であっても、ビデオセット1300の場合と同様に、画像データを処理する各種装置に組み込むことができる。例えば、ビデオプロセッサ1332、点線1341により示されるプロセッサ、ビデオモジュール1311、または、ビデオユニット1361を、テレビジョン装置900(図42)、携帯電話機920(図43)、記録再生装置940(図44)、撮像装置960(図45)等に組み込むことができる。そして、本技術を適用したいずれかの構成を組み込むことにより、その装置は、ビデオセット1300の場合と同様に、図1乃至図36を参照して上述した効果と同様の効果を得ることができる。
なお、本明細書では、startcodeとfiller data、デコーダバッファを管理するパラメータ、識別パラメータ、FixedStartCodeSizeFlag等の各種情報が、符号化ストリームに多重化されて、符号化側から復号側へ伝送される例について説明した。しかしながら、これら情報を伝送する手法はかかる例に限定されない。例えば、これら情報は、符号化ビットストリームに多重化されることなく、符号化ビットストリームと関連付けられた別個のデータとして伝送され又は記録されてもよい。ここで、「関連付ける」という用語は、ビットストリームに含まれる画像(スライス若しくはブロックなど、画像の一部であってもよい)と当該画像に対応する情報とを復号時にリンクさせ得るようにすることを意味する。即ち、情報は、画像(又はビットストリーム)とは別の伝送路上で伝送されてもよい。また、情報は、画像(又はビットストリーム)とは別の記録媒体(又は同一の記録媒体の別の記録エリア)に記録されてもよい。さらに、情報と画像(又はビットストリーム)とは、例えば、複数フレーム、1フレーム、又はフレーム内の一部分などの任意の単位で互いに関連付けられてよい。
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本開示はかかる例に限定されない。本開示の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
1 エンコーダ, 2 ファイル生成部, 31 制御部, 32 設定部, 33 ファイル書き出し部, 51 ファイル読取部, 52 デコーダ, 71 ファイル受け取り部, 72 パラメータ取得部, 73 復号制御部, 74 データ読み出し部, 201 画像符号化装置, 251 画像復号装置, 300 ファイル変換装置, 311 ビデオストリーム解析部, 401 エンコーダ, 451 デコーダ

Claims (7)

  1. 画像を符号化したビットストリームを含み、filler dataが、media dataにおいて、HRD(Hypothetical Reference Decoder)パラメータの特性を保持してファイルを構成するように制御されて設定されているファイルを受け取る受け取り部と、
    前記受け取り部により受け取られたファイルの前記media dataから、前記filler dataを読み取り、前記HRDパラメータを用いて、前記ビットストリームを復号する復号部と
    を備える画像処理装置。
  2. 前記HRDパラメータは、VUI(Video Usability Information)に含まれるパラメータ、または、buffering period SEI(Supplemental Enhancement Information)に含まれるパラメータ、または、picture timing SEIに含まれるパラメータである
    請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記filler dataは、VCLデータとして設定されている
    請求項1に記載の画像処理装置。
  4. 画像処理装置が、
    画像を符号化したビットストリームを含み、filler dataが、media dataにおいて、HRD(Hypothetical Reference Decoder)パラメータの特性を保持してファイルを構成するように制御されて設定されているファイルを受け取り、
    受け取られたファイルの前記media dataから、前記filler dataを読み取り、前記HRDパラメータを用いて、前記ビットストリームを復号する
    画像処理方法。
  5. 画像を符号化したビットストリームを含むファイルのmedia dataにおいて設定されていたfiller dataが前記ビットストリームから削除された場合に、前記filler dataの設定により保持されていたHRD(Hypothetical Reference Decoder)パラメータの特性が設定され、設定された特性を用いて生成されているファイルを受け取る受け取り部と、
    前記受け取り部により受け取られたファイルから、前記HRDパラメータを読み取り、読み取ったパラメータを用いて前記ビットストリームを復号する復号部と
    を備える画像処理装置。
  6. 前記ファイルには、前記HRDパラメータの特性が変更されたことを識別する識別パラメータが設定されている
    請求項5に記載の画像処理装置。
  7. 画像処理装置が、
    画像を符号化したビットストリームを含むファイルのmedia dataにおいて設定されていたfiller dataが前記ビットストリームから削除された場合に、前記filler dataの設定により保持されていたHRD(Hypothetical Reference Decoder)パラメータの特性が設定され、設定された特性を用いて生成されているファイルを受け取り、
    受け取られたファイルから、前記HRDパラメータを読み取り、読み取ったパラメータを用いて前記ビットストリームを復号する
    画像処理方法。
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