以下、本開示を実施するための形態(以下実施の形態とする)について説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
0.概要
1.第1の実施の形態(符号化装置、復号装置)
2.第2の実施の形態(コンピュータ)
3.第3の実施の形態(多視点画像符号化装置、多視点画像復号装置)
4.第4の実施の形態(階層画像符号化装置、階層画像復号装置)
5.第5の実施の形態(テレビジョン装置)
6.第6の実施の形態(携帯電話機)
7.第7の実施の形態(記録再生装置)
8.第8の実施の形態(撮像装置)
9.スケーラブル符号化の応用例
10.実施のその他の例
<0.概要>
(符号化方式)
以下においては、HEVC(High Efficiency Video Coding)方式の画像符号化・復号に適用する場合を例に、本技術を説明する。
(符号化単位の説明)
図1は、HEVC方式における符号化単位であるCoding UNIT(CU)を説明する図である。
HEVC方式では、4000画素×2000画素のUHD(Ultra High Definition)などのような大きな画枠の画像も対象としているため、符号化単位のサイズを16画素×16画素に固定することは最適ではない。従って、HEVC方式では、符号化単位としてCUが定義されている。
CUは、AVC方式におけるマクロブロックと同様の役割を果たす。具体的には、CUはPUに分割されたり、TUに分割されたりする。
但し、CUのサイズは、シーケンスごとに可変の2のべき乗画素で表される正方形である。具体的には、CUは、最大のサイズのCUであるLCUを、最小のサイズのCUであるSCU(Smallest Coding Unit)より小さくならないように、任意の回数だけ水平方向および垂直方向に2分割することにより設定される。即ち、LCUを、SCUになるまで、上の階層のサイズが下の階層のサイズの1/4となるように階層化したときの任意の階層のサイズがCUのサイズである。
例えば、図1では、LCUのサイズが128であり、SCUのサイズが8である。従って、LCUの階層深度(Depth)は0乃至4となり、階層深度数は5となる。即ち、CUに対応する分割数は0乃至4のいずれかである。
なお、LCUとSCUのサイズを指定する情報は、SPSに含められる。また、CUに対応する分割数は、各階層においてさらに分割するかどうかを表すsplit_flagにより指定される。CUの詳細については、非特許文献1に記載されている。
TUのサイズは、CUのsplit_flagと同様に、split_transform_flagを用いて指定することができる。インター予測時およびイントラ予測時のTUの最大分割数は、それぞれ、max_transform_hierarchy_depth_inter,max_transform_hierarchy_depth_intraとして、SPSにより指定される。
また、本明細書において、CTU(Coding Tree Unit)は、LCUのCTB(Coding Tree Block)と、そのLCUベース(レベル)で処理するときのパラメータを含む単位であるとする。また、CTUを構成するCUは、CB(Coding Block)と、そのCUベース(レベル)で処理するときのパラメータを含む単位であるとする。
(モード選択)
ところで、AVCそしてHEVC符号化方式において、より高い符号化効率を達成するには、適切な予測モードの選択が重要である。
かかる選択方式の例として、JM (Joint Model) と呼ばれるH.264/MPEG-4 AVCの参照ソフトウエア (http://iphome.hhi.de/suehring/tml/index.htm において公開されている) に実装されている方法を挙げることが出来る。
JMにおいては、以下に述べる、High Complexity Modeと、Low Complexity Modeの2通りのモード判定方法を選択することが可能である。どちらも、それぞれの予測モード(Mode)に関するコスト関数値を算出し、これを最小にする予測モードを当該ブロック乃至マクロブロックに対する最適モードとして選択する。
High Complexity Modeにおけるコスト関数は、以下の式(1)のように示される。
ここで、Ωは、当該ブロック乃至マクロブロックを符号化するための候補モードの全体集合、Dは、当該予測モードで符号化した場合の、復号画像と入力画像の差分エネルギーである。λは、量子化パラメータの関数として与えられるLagrange未定乗数である。Rは、直交変換係数を含んだ、当該モードで符号化した場合の総符号量である。
つまり、High Complexity Modeでの符号化を行うには、上記パラメータD及びRを算出するため、全ての候補モードにより、一度、仮エンコード処理を行う必要があり、より高い演算量を要する。
Low Complexity Modeにおけるコスト関数は、以下の式(2)のように示される。
ここで、Dは、High Complexity Modeの場合と異なり、予測画像と入力画像の差分エネルギーとなる。QP2Quant(QP)は、量子化パラメータQPの関数として与えられ、HeaderBitは、直交変換係数を含まない、動きベクトルや、モードといった、Headerに属する情報に関する符号量である。
すなわち、Low Complexity Modeにおいては、それぞれの候補モードに関して、予測処理を行う必要があるが、復号画像までは必要ないため、符号化処理まで行う必要はない。このため、High Complexity Modeより低い演算量での実現が可能である。
(rep_formatの伝送)
ところで、これまでの、MPEG-2やAVCといった画像符号化方式は、画像を複数のレイヤに階層化して符号化するスケーラビリティ(scalability)機能を有していた。
すなわち、例えば携帯電話機のような、処理能力の低い端末に対しては、ベースレイヤ(base layer)のみの画像圧縮情報を伝送し、空間時間解像度の低い、或いは、画質の良くない動画像を再生し、テレビやパーソナルコンピュータのような、処理能力の高い端末に対しては、ベースレイヤ(base layer)に加えて、エンハンスメントレイヤ(enhancement layer)の画像圧縮情報を伝送し、空間時間解像度の高い、或いは、画質の高い動画像を再生するといったように、トランスコード処理を行うことなく、端末やネットワークの能力に応じた画像圧縮情報を、サーバから送信することが可能となる。
このようなHEVCに関するスケーラブル拡張(SHVC)やMV-HEVCにおいては、VPSのみでビットストリームの概要が把握できるようにするため、各エンハンスメントレイヤの解像度情報(rep_format)を、VPS_EXT(Video parameter set extension syntax)に記述する仕組みになっている。
例えば、エンハンスメントレイヤと解像度情報のマッピング方法は、次の2通りがある 。すなわち、1つ目は、VPS_EXTでレイヤ毎の値を規定するというものである。2つ目は、エンハンスメントレイヤのSPS(Sequence parameter set)で、VPS_EXTで伝送済みのrep_format情報をポイントし、VPSの情報を上書きするというものである。以下、非特許文献1の場合を例に説明していく。
(VPS_EXTのシンタクスの例)
図2は、VPS_EXTのシンタクスの例を示す図である。図2の例において、1行目のrep_format_idx_present_flagの値が1ならば、次に、vps_num_rep_formats_minus1として、rep_formatを送る個数が設定される。すなわち、rep_format_idx_present_flagは、解像度情報とエンハンスメントレイヤとの対応関係の有無を示す情報である。
4行目のループで、vps_num_rep_formats_minus1の数だけ、rep_formatが設定されて、次の7行目のループで、どのレイヤがどのrep_formatを使用するかを示すインデックスであるvps_rep_format_idx[i]が設定される。
(SPSのシンタクスの例)
図3は、RBSPに関するSPSのシンタクスの例を示す図である。図3の例においては、すべてのエンハンスメントレイヤにおいて、2行目のupdate_rep_format_flagが1ならば、4行目のsps_rep_format_idxによりVPSで設定されたインデックスを変更することができることが示されている。
(VPSとSPSのセマンテクス)
図4は、図2のVPSと図3のSPSのセマンテクスの例を示す図である。
以上、まとめるに、上述したシンタックスおよびセマンテクスを有する規定においては、図5に示されるように、rep_format_idx_present_flagが0の場合、Rep_format数とLayer数と同じでなければいけない。また、レイヤ毎のインデックス伝送は省略される。すなわち、レイヤ数が3なら、3つのRep_formatを送る必要がある。
一方、SPSでupdate_rep_format_flag=1とすると、対応関係の上書きが可能となる。
ここで、VPSでこの関係を定義した後、Layer>0においては、SPSで、参照するRep_formatをUpdateすることができることに注目する。つまり、VPSにおいては、あくまでデフォルトの関係を定義しているにすぎない。
次に、図6に示されるように、rep_format_idx_present_flagが1で、かつ、Rep_format数が複数ある場合、エンハンスメントレイヤ毎にインデックスが伝送される。Layer0(BaseLayer)は、Rep_format0番に固定される。なお、Rep_format数に制限はない(上限は256)。
繰り返しになるが、VPSでこれらの関係を定義した後、Layer>0では、SPSで参照するRep_formatを更新することができる。
さらに、図7に示されるように、rep_format_idx_present_flagが1で、かつ、Rep_format数が1つだけある場合、Layer毎のインデックス伝送は省略される。すなわち、全レイヤが、Rep_format0番に固定される。この場合、rep_format_idx_present_flagを符号化する意味はなく、rep_format_idx_present_flagを必ず伝送しないといけないことは、冗長である。
(本技術の概要)
いままで、Rep_format数とレイヤ数とが1対1の関係であった。これに対して、本技術においては、Rep_format数がレイヤ数より多い場合に、図8に示されるように、先頭から順にレイヤとの対応関係を定義する。
または、図9に示されるように、Rep_format数がレイヤ数より少ない場合にも、先頭から順にレイヤとの対応関係を定義する。なお、候補が複数あって、レイヤがそれ以上の場合は、自動的に、候補とレイヤとをマッピングする。
例えば、レイヤ0がRep_format0を参照して、レイヤ1とレイヤ2がRep_format1を参照する例が示されているが、レイヤ0とレイヤ1がRep_format0を参照して、レイヤ2がRep_format1を参照するとしてもよい。なお、レイヤの小さい番号順に対応させていくのであればどのような対応であってもよい。
以上により、Rep_format_idx_present_flag==0の場合、Rep_format数とレイヤ数は同じでなければいけないという制約がなくなる。したがって、Rep_format数とレイヤ数のマッピングに自由度が増す。
また、VPSで定義されていない解像度は、シーケンスの途中で換えることができない。もう一度VPSを送らないといけない。したがって、VPSにすべての解像度をおいておく必要がある。このような場合に、上述したように候補とレイヤとに自動的にマッピングがなされると効果的である。
次に、Rep_format数が1つだけの場合、Rep_format_idx_present_flagの伝送が冗長なので、伝送順序と条件を変更する。特に、図10に示されるように、vps_num_rep_formats_minus1の伝送を必須化し、対応付けのためのインデックスの伝送は、より必要な場合のみとする。
すなわち、図10の下のシンタクスに示されるように、vps_num_rep_formats_minus1の伝送を必須化し、図2のVPSの先頭にあったrep_format_idx_present_flagを、vps_num_rep_formats_minus1>0のif文の中に入れる。
さらに、図11に示されるように、Rep_format数が1つだけの場合、SPSでの更新を禁止する。具体的には、SPSに、update_rep_format_flag=0にするという制約を入れる。
(本技術のVPSシンタクスの例)
図12は、本技術のVPSシンタクスの例を示す図である。図10を参照して上述したように、vps_num_rep_formats_minus1がVPSのトップに配置されて、vps_num_rep_formats_minus1の伝送が必須化され、図2のVPSの先頭にあったrep_format_idx_present_flagが、vps_num_rep_formats_minus1>0のif文の中に入れられる。
(本技術のSPSシンタクスの例)
図13は、本技術のSPSシンタクスの例を示す図である。Rep_format数が1つだけの場合、特にSPSについての変更点はない。なお、図11を参照して、上述したように、Rep_format数が1つだけの場合、SPSに、update_rep_format_flag=0にするという制約を入れる。
(本技術のセマンテクスの例)
図14は、本技術のVPSおよびSPSのセマンテクスの例を示す図である。図14の例において、白抜き文字のところが、図4のセマンテクスの例と異なる本技術のポイントである。すなわち、このポイントとして、マッピング情報が送られないとき、デコーダ側がどうやって推定するかが明示されている。
すなわち、VPSのvps_num_rep_formats_minus1については、図4の例と基本的に共通している。rep_format_idx_present_flagについては、存在しないとき、rep_format_idx_present_flagの値は0と等しいであろうという点が図4の例と異なっている。
vps_rep_format_idx[i]については、存在しないとき、vps_rep_format_idx[i]の値は、rep_format_idx_present_flagが1のとき、0であり、rep_format_idx_present_flagが0のとき、iかvps_num_rep_formats_minus1の小さい方であるという点が図4の例と異なっている。
SPSのupdate_rep_format_flagについては、処理対象のVPSにおけるvps_num_rep_formats_minus1の値が0ならば、update_rep_format_flagの値は、0であるという点が図4の例と異なっている。
次に、図15乃至図17を参照して、具体的な例を説明する。
図15の例においては、SNRスケーラビリティとViewスケーラビリティの場合、基本的に、全てのレイヤ(3レイヤ)の解像度が同じである。なお、図15乃至図17の例において、方法3が本技術の方法を表している。
方法1の場合、rep_format_idx_present_flagが1であるとき、vps_num_rep_formats_minus1の値は、0であり、その1つの情報は、W*Hである。このとき、レイヤ1も2も、0番の情報を使うことを、復号側で推定する。
方法2の場合、rep_format_idx_present_flagが0であるとき、何個送るかの情報は、レイヤの数なので、(MaxLayersMinus1=3-1=2)となり、各レイヤがどこを参照するかは、各値(W*H)を導出する。
これらに対して、方法3(本技術)の場合、解像度情報が1つしかないので、vps_num_rep_formats_minus1の値は、0である。また、0のときは、rep_format_idx_present_flagを伝送する必要がない。すなわち、rep_format_idx_present_flagを送らなくて済むので、この1ビット送る必要がなくなる。
図16の例においては、レイヤ1とレイヤ2がSNRスケーラビリティであって、解像度が同じ2W*2Hであり、レイヤ1とレイヤ2に対して、レイヤ0がSpatialスケーラビリティであって、解像度がw*Hである。
方法1の場合、2つ(w*Hと2W*2H)の情報を送る。vps_rep_format_idx[0]は、0番目のrep_formatと同じなので、何も送らず、vps_rep_format_idx[1]とvps_rep_format_idx[2]は、1とシグナリングする。
方法2の場合、vps_num_rep_formats_minus1の値は、0である。冗長ではあるが、w*Hと2W*2H×2と、3回送る必要があるが、マッピング情報を送らなくてよい。
方法3(本技術)の場合、送る情報は2つなので、vps_num_rep_formats_minus1の値を、1とする。マッピングの情報は、推定できるので0とできる。したがって、伝送節約になる。
図17の例においては、2つのレイヤは、Spatialスケーラビリティであって、レイヤ0は、解像度w*Hであり、レイヤ1は、解像度2w*2Hである。なお、図17の例の場合、2種類の解像度の他、途中で変更する可能性のある解像度3w*3Hがある。
方法1は、必ずrep_format_idx_present_flagは1にしないといけない。方法2のように、rep_format_idx_present_flag=0にしてしまうと、3つ解像度情報があるのに、2つしかレイヤがないので、対応がとれない。
方法3(本技術)の場合、rep_format_idx_present_flag=1と伝送することはもちろんできるが、解像度情報は多くてもよいので、rep_format_idx_present_flagを0と伝送することができる。
以上のように、エンハンスメントレイヤと解像度情報のデフォルトのマッピングを改善することができる。これにより、エンハンスメントレイヤと解像度情報のマッピングの設定に柔軟性ができ、運用に融通が効くようになる。
すなわち、VPSは、解像度やビットデプス情報など、ビデオ通信に最も必要な情報を含むことから、セッションネゴシエーションに用いられる。
セッションネゴシエーションとは、異なる性能を持つ符号化器が通信を行う際、もっとも適したフォーマットで通信するため、お互いの処理能力について情報を交換することである。一般に、セッションネゴシエーションは、複数の機器の間で、通信中も含まれ、多数回行われる。通信中に行うのは、伝送帯域の変動なども考慮するためである。
VPS+SPS..とパラメータ数が増えると、1回あたりのネゴシエーションに必要なビット数が増えて、処理と帯域へのインパクトが大きい。
本技術によりVPSにおいて送る情報が減ると、以上のことに対して効果的にすることができる。
次に、以上のような本技術について、具体的な装置への適用例について説明する。
<第1実施の形態>
(符号化装置の一実施の形態の構成例)
図18は、本開示を適用した符号化装置の一実施の形態の構成例を示すブロック図である。
図18の符号化装置10は、設定部11、符号化部12、および伝送部13により構成され、画像をHEVC方式に準ずる方式で符号化する。
具体的には、符号化装置10の設定部11は、VPSおよびSPSなどを設定する。設定部11は、設定されたVPS,SPS,PPS,VUI,SEIなどのパラメータセットを符号化部12に供給する。
符号化部12には、フレーム単位の画像が入力される。符号化部12は、設定部11から供給されるパラメータセットを参照して、入力された画像をHEVC方式に準ずる方式で符号化する。符号化部12は、符号化の結果得られる符号化データとパラメータセットから符号化ストリームを生成し、伝送部13に供給する。
伝送部13は、符号化部12から供給される符号化ストリームを、後述する復号装置に伝送する。
(符号化部の構成例)
図19は、図18の符号化部12の構成例を示すブロック図である。
図19の符号化部12は、A/D変換部31、画面並べ替えバッファ32、演算部33、直交変換部34、量子化部35、可逆符号化部36、蓄積バッファ37、逆量子化部38、逆直交変換部39、および加算部40を有する。また、符号化部12は、デブロックフィルタ41、適応オフセットフィルタ42、適応ループフィルタ43、フレームメモリ44、スイッチ45、イントラ予測部46、動き予測・補償部47、予測画像選択部48、レート制御部49を有する。
符号化部12のA/D変換部31は、符号化対象として入力されたフレーム単位の画像をA/D変換する。A/D変換部31は、変換後のデジタル信号である画像を画面並べ替えバッファ32に出力して記憶させる。
画面並べ替えバッファ32は、記憶した表示の順番のフレーム単位の画像を、GOP構造に応じて、符号化のための順番に並べ替える。画面並べ替えバッファ32は、並べ替え後の画像を、演算部33、イントラ予測部46、および動き予測・補償部47に出力する。
演算部33は、画面並べ替えバッファ32から供給される画像から、予測画像選択部48から供給される予測画像を減算することにより符号化を行う。演算部33は、その結果得られる画像を、残差情報(差分)として直交変換部34に出力する。なお、予測画像選択部48から予測画像が供給されない場合、演算部33は、画面並べ替えバッファ32から読み出された画像をそのまま残差情報として直交変換部34に出力する。
直交変換部34は、TU単位で、演算部33からの残差情報に対して直交変換処理を行う。直交変換部34は、直交変換処理後の直交変換処理結果を量子化部35に供給する。
量子化部35は、色差信号量子化部50からの輝度信号量子化パラメータおよび色差信号量子化パラメータを用いて直交変換部34から供給される直交変換処理結果を量子化する。量子化部35は、量子化の結果得られる量子化値を可逆符号化部36に供給する。
可逆符号化部36は、最適イントラ予測モードを示す情報(以下、イントラ予測モード情報という)をイントラ予測部46から取得する。また、可逆符号化部36は、最適インター予測モードを示す情報(以下、インター予測モード情報という)、動きベクトル、参照画像を特定する情報などを動き予測・補償部47から取得する。
また、可逆符号化部36は、適応オフセットフィルタ42からオフセットフィルタに関するオフセットフィルタ情報を取得し、適応ループフィルタ43からフィルタ係数を取得する。
可逆符号化部36は、量子化部35から供給される量子化値に対して、可変長符号化(例えば、CAVLC(Context-Adaptive Variable Length Coding)など)、算術符号化(例えば、CABAC(Context-Adaptive Binary Arithmetic Coding)など)などの可逆符号化を行う。
また、可逆符号化部36は、イントラ予測モード情報、または、インター予測モード情報、動きベクトル、および参照画像を特定する情報、オフセットフィルタ情報、並びにフィルタ係数を、符号化に関する符号化情報として可逆符号化する。可逆符号化部36は、可逆符号化された符号化情報と量子化値を、符号化データとして蓄積バッファ37に供給し、蓄積させる。
なお、可逆符号化された符号化情報は、可逆符号化された量子化値のヘッダ情報(例えばスライスヘッダ)とされてもよい。
蓄積バッファ37は、可逆符号化部36から供給される符号化データを、一時的に記憶する。また、蓄積バッファ37は、記憶している符号化データを、図18の設定部11から供給されるパラメータセットとともに、符号化ストリームとして伝送部13に供給する。
また、量子化部35より出力された量子化値は、逆量子化部38にも入力される。逆量子化部38は、色差信号逆量子化部51からの輝度信号量子化パラメータおよび色差信号量子化パラメータを用いて量子化値を逆量子化する。逆量子化部38は、逆量子化の結果得られる直交変換処理結果を逆直交変換部39に供給する。
逆直交変換部39は、TU単位で、逆量子化部38から供給される直交変換処理結果に対して逆直交変換処理を行う。逆直交変換の方式としては、例えば、IDCT(逆離散コサイン変換)とIDST(逆離散サイン変換)がある。逆直交変換部39は、逆直交変換処理の結果得られる残差情報を加算部40に供給する。
加算部40は、逆直交変換部39から供給される残差情報と、予測画像選択部48から供給される予測画像を加算し、復号を行う。加算部40は、復号された画像をデブロックフィルタ41とフレームメモリ44に供給する。
デブロックフィルタ41は、加算部40から供給される復号された画像に対して、ブロック歪を除去する適応デブロックフィルタ処理を行い、その結果得られる画像を適応オフセットフィルタ42に供給する。
適応オフセットフィルタ42は、デブロックフィルタ41による適応デブロックフィルタ処理後の画像に対して、主にリンギングを除去する適応オフセットフィルタ(SAO(Sample adaptive offset))処理を行う。
具体的には、適応オフセットフィルタ42は、最大の符号化単位であるLCU(Largest Coding Unit)ごとに適応オフセットフィルタ処理の種類を決定し、その適応オフセットフィルタ処理で用いられるオフセットを求める。適応オフセットフィルタ42は、求められたオフセットを用いて、適応デブロックフィルタ処理後の画像に対して、決定された種類の適応オフセットフィルタ処理を行う。
適応オフセットフィルタ42は、適応オフセットフィルタ処理後の画像を適応ループフィルタ43に供給する。また、適応オフセットフィルタ42は、行われた適応オフセットフィルタ処理の種類とオフセットを示す情報を、オフセットフィルタ情報として可逆符号化部36に供給する。
適応ループフィルタ43は、例えば、2次元のウィナーフィルタ(Wiener Filter)により構成される。適応ループフィルタ43は、適応オフセットフィルタ42から供給される適応オフセットフィルタ処理後の画像に対して、例えば、LCUごとに、適応ループフィルタ(ALF(Adaptive Loop Filter))処理を行う。
具体的には、適応ループフィルタ43は、LCUごとに、画面並べ替えバッファ32から出力される画像である原画像と適応ループフィルタ処理後の画像の残差が最小となるように、適応ループフィルタ処理で用いられるフィルタ係数を算出する。そして、適応ループフィルタ43は、適応オフセットフィルタ処理後の画像に対して、算出されたフィルタ係数を用いて、LCUごとに適応ループフィルタ処理を行う。
適応ループフィルタ43は、適応ループフィルタ処理後の画像をフレームメモリ44に供給する。また、適応ループフィルタ43は、適応ループフィルタ処理に用いられたフィルタ係数を可逆符号化部36に供給する。
なお、ここでは、適応ループフィルタ処理は、LCUごとに行われるものとするが、適応ループフィルタ処理の処理単位は、LCUに限定されない。但し、適応オフセットフィルタ42と適応ループフィルタ43の処理単位を合わせることにより、処理を効率的に行うことができる。
フレームメモリ44は、適応ループフィルタ43から供給される画像と、加算部40から供給される画像を蓄積する。フレームメモリ44に蓄積されたフィルタ処理が行われていない画像のうちのPU(Prediction Unit)に隣接する画像は、周辺画像としてスイッチ45を介してイントラ予測部46に供給される。一方、フレームメモリ44に蓄積されたフィルタ処理が行われた画像は、参照画像としてスイッチ45を介して動き予測・補償部47に出力される。
イントラ予測部46は、PU単位で、フレームメモリ44からスイッチ45を介して読み出された周辺画像を用いて、候補となる全てのイントラ予測モードのイントラ予測処理を行う。
また、イントラ予測部46は、画面並べ替えバッファ32から読み出された画像と、イントラ予測処理の結果生成される予測画像とに基づいて、候補となる全てのイントラ予測モードに対してコスト関数値(詳細は後述する)を算出する。そして、イントラ予測部46は、コスト関数値が最小となるイントラ予測モードを、最適イントラ予測モードに決定する。
イントラ予測部46は、最適イントラ予測モードで生成された予測画像、および、対応するコスト関数値を、予測画像選択部48に供給する。イントラ予測部46は、予測画像選択部48から最適イントラ予測モードで生成された予測画像の選択が通知された場合、イントラ予測モード情報を可逆符号化部36に供給する。なお、イントラ予測モードとはPUのサイズ、予測方向などを表すモードである。
動き予測・補償部47は、PU単位で候補となる全てのインター予測モードの動き予測・補償処理を行う。具体的には、動き予測・補償部47は、画面並べ替えバッファ32から供給される画像と、フレームメモリ44からスイッチ45を介して読み出される参照画像に基づいて、候補となる全てのインター予測モードの動きベクトルをPU単位で検出する。そして、動き予測・補償部47は、その動きベクトルに基づいてPU単位で参照画像に補償処理を施し、予測画像を生成する。
このとき、動き予測・補償部47は、画面並べ替えバッファ32から供給される画像と予測画像とに基づいて、候補となる全てのインター予測モードに対してコスト関数値を算出し、コスト関数値が最小となるインター予測モードを最適インター予測モードに決定する。そして、動き予測・補償部47は、最適インター予測モードのコスト関数値と、対応する予測画像を予測画像選択部48に供給する。また、動き予測・補償部47は、予測画像選択部48から最適インター予測モードで生成された予測画像が選択された場合、インター予測モード情報、対応する動きベクトル、参照画像を特定する情報などを可逆符号化部36に出力する。なお、インター予測モードとは、PUのサイズなどを表すモードである。
予測画像選択部48は、イントラ予測部46および動き予測・補償部47から供給されるコスト関数値に基づいて、最適イントラ予測モードと最適インター予測モードのうちの、対応するコスト関数値が小さい方を、最適予測モードに決定する。そして、予測画像選択部48は、最適予測モードの予測画像を、演算部33および加算部40に供給する。また、予測画像選択部48は、最適予測モードの予測画像の選択をイントラ予測部46または動き予測・補償部47に通知する。
レート制御部49は、蓄積バッファ37に蓄積された符号化データに基づいて、オーバーフローあるいはアンダーフローが発生しないように、量子化部35の量子化動作のレートを制御する。
(符号化装置の処理の説明)
図20は、図18の符号化装置10のストリーム生成処理を説明するフローチャートである。
図20のステップS11において、符号化装置10の設定部11は、VPSやSPSなどのパラメータセットを設定する。設定部11は、設定されたパラメータセットを符号化部12に供給する。この設定処理の詳細は、後述する図21を参照して説明する。
ステップS12において、符号化部12は、外部から入力されたフレーム単位の画像をHEVC方式に準ずる方式で符号化する符号化処理を行う。この符号化処理の詳細は、後述する図22および図23を参照して説明する。
ステップS13において、符号化部12の蓄積バッファ37(図19)は、設定部11から供給されるパラメータセットと蓄積している符号化データから符号化ストリームを生成し、伝送部13に供給する。
ステップS14において、伝送部13は、設定部11から供給される符号化ストリームを、後述する復号装置110に伝送し、処理を終了する。
次に、図21を参照して、図20のステップS11のパラメータの設定処理の詳細を説明する。
ステップS31において、図18の設定部11は、vps_num_rep_formats_minus1を設定する。設定部11は、ステップS32において、i=0とし、ステップS33において、iがvps_num_rep_formats_minus1以下であるか否かを判定する。ステップS33において、iがvps_num_rep_formats_minus1以下であると判定された場合、処理は、ステップS34に進む。
設定部11は、ステップS34において、i番目のrep_format()を設定し、ステップS35において、i++を行う。その後、処理は、ステップS33に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
ステップS33において、iがvps_num_rep_formats_minus1より大きいと判定された場合、処理は、ステップS36に進む。
ステップS36において、設定部11は、vps_num_rep_formats_minus1が0より大きいか否かを判定する。ステップS36において、vps_num_rep_formats_minus1が0より大きいと判定された場合、ステップS37において、設定部11は、rep_format_idx_present_flag1を設定する。
ステップS36において、vps_num_rep_formats_minus1が0以下であると判定された場合、ステップS37の処理はスキップされる。
ステップS38において、設定部11は、rep_formats_idx_present_flagがあるか否かを判定する。ステップS38において、rep_formats_idx_present_flagがあると判定された場合、ステップS39において、設定部11は、i=1とする。
ステップS40において、iがMaxLayersMinus1以下であるか否かを判定する。ステップS40において、iがMaxLayersMinus1以下であると判定された場合、ステップS41において、設定部11は、vps_rep_format_idx[i]を設定し、ステップS42において、i++とし、処理は、ステップS40に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
一方、ステップS38において、rep_formats_idx_present_flagがないと判定された場合、または、ステップS40において、iがMaxLayersMinus1より大きいと判定された場合、パラメータセット設定処理は終了され、図20のステップS11に戻る。
次に、図22および図23は、図20のステップS12の符号化処理の詳細を説明するフローチャートである。
図20のステップS61において、符号化部12のA/D変換部31(図19)は、符号化対象として入力されたフレーム単位の画像をA/D変換する。A/D変換部31は、変換後のデジタル信号である画像を画面並べ替えバッファ32に出力して記憶させる。
ステップS62において、画面並べ替えバッファ32は、記憶した表示の順番のフレーム単位の画像を、GOP構造に応じて、符号化のための順番に並べ替える。画面並べ替えバッファ32は、並べ替え後のフレーム単位の画像を、演算部33、イントラ予測部46、および動き予測・補償部47に供給する。
ステップS63において、イントラ予測部46は、PU単位で候補となる全てのイントラ予測モードのイントラ予測処理を行う。また、イントラ予測部46は、画面並べ替えバッファ32から読み出された画像と、イントラ予測処理の結果生成される予測画像とに基づいて、候補となる全てのイントラ予測モードに対してコスト関数値を算出する。そして、イントラ予測部46は、コスト関数値が最小となるイントラ予測モードを、最適イントラ予測モードに決定する。イントラ予測部46は、最適イントラ予測モードで生成された予測画像、および、対応するコスト関数値を、予測画像選択部48に供給する。
また、動き予測・補償部47は、PU単位で候補となる全てのインター予測モードの動き予測・補償処理を行う。また、動き予測・補償部47は、画面並べ替えバッファ32から供給される画像と予測画像とに基づいて、候補となる全てのインター予測モードに対してコスト関数値を算出し、コスト関数値が最小となるインター予測モードを最適インター予測モードに決定する。そして、動き予測・補償部47は、最適インター予測モードのコスト関数値と、対応する予測画像を予測画像選択部48に供給する。
ステップS64において、予測画像選択部48は、ステップS63の処理によりイントラ予測部46および動き予測・補償部47から供給されるコスト関数値に基づいて、最適イントラ予測モードと最適インター予測モードのうちのコスト関数値が最小となる方を、最適予測モードに決定する。そして、予測画像選択部48は、最適予測モードの予測画像を、演算部33および加算部40に供給する。
ステップS65において、予測画像選択部48は、最適予測モードが最適インター予測モードであるかどうかを判定する。ステップS65で最適予測モードが最適インター予測モードであると判定された場合、予測画像選択部48は、最適インター予測モードで生成された予測画像の選択を動き予測・補償部47に通知する。
そして、ステップS66において、動き予測・補償部47は、インター予測モード情報、動きベクトル、および参照画像を特定する情報を可逆符号化部36に供給し、処理をステップS68に進める。
一方、ステップS65で最適予測モードが最適インター予測モードではないと判定された場合、即ち最適予測モードが最適イントラ予測モードである場合、予測画像選択部48は、最適イントラ予測モードで生成された予測画像の選択をイントラ予測部46に通知する。そして、ステップS67において、イントラ予測部46は、イントラ予測モード情報を可逆符号化部36に供給し、処理をステップS68に進める。
ステップS68において、演算部33は、画面並べ替えバッファ32から供給される画像から、予測画像選択部48から供給される予測画像を減算することにより符号化を行う。演算部33は、その結果得られる画像を、残差情報として直交変換部34に出力する。
ステップS69において、直交変換部34は、TU単位で、残差情報に対して直交変換処理を行う。直交変換部34は、直交変換処理後の直交変換処理結果を量子化部35に供給する。
ステップS70において、量子化部35は、直交変換部34から供給される直交変換処理結果を量子化する。量子化部35は、量子化の結果得られる量子化値を可逆符号化部36と逆量子化部38に供給する。
ステップS71において、逆量子化部38は、色差信号逆量子化部51からの輝度信号の量子化パラメータと色差信号の量子化パラメータを用いて、量子化部35からの量子化値に対して逆量子化を行う。逆量子化部38は、逆量子化の結果得られる直交変換処理結果を逆直交変換部39に供給する。
ステップS72において、逆直交変換部39は、TU単位で、逆量子化部38から供給される直交変換処理結果に対して逆直交変換処理を行う。逆直交変換部39は、逆直交変換処理の結果得られる残差情報を加算部40に供給する。
ステップS73において、加算部40は、逆直交変換部39から供給される残差情報と、予測画像選択部48から供給される予測画像を加算し、復号を行う。加算部40は、復号された画像をデブロックフィルタ41とフレームメモリ44に供給する。
ステップS74において、デブロックフィルタ41は、加算部40から供給される復号された画像に対して、デブロッキングフィルタ処理を行う。デブロックフィルタ41は、その結果得られる画像を適応オフセットフィルタ42に供給する。
ステップS75において、適応オフセットフィルタ42は、デブロックフィルタ41から供給される画像に対して、LCUごとに適応オフセットフィルタ処理を行う。適応オフセットフィルタ42は、その結果得られる画像を適応ループフィルタ43に供給する。また、適応オフセットフィルタ42は、LCUごとに、オフセットフィルタ情報を可逆符号化部36に供給する。
ステップS76において、適応ループフィルタ43は、適応オフセットフィルタ42から供給される画像に対して、LCUごとに適応ループフィルタ処理を行う。適応ループフィルタ43は、その結果得られる画像をフレームメモリ44に供給する。また、適応ループフィルタ43は、適応ループフィルタ処理で用いられたフィルタ係数を可逆符号化部36に供給する。
ステップS77において、フレームメモリ44は、適応ループフィルタ43から供給される画像と加算部40から供給される画像を蓄積する。フレームメモリ44に蓄積されたフィルタ処理が行われていない画像のうちのPUに隣接する画像は、周辺画像としてスイッチ45を介してイントラ予測部46に供給される。一方、フレームメモリ44に蓄積されたフィルタ処理が行われた画像は、参照画像としてスイッチ45を介して動き予測・補償部47に出力される。
ステップS78において、可逆符号化部36は、イントラ予測モード情報、または、インター予測モード情報、動きベクトル、および参照画像を特定する情報、オフセットフィルタ情報、並びにフィルタ係数を、符号化情報として可逆符号化する。
ステップS79において、可逆符号化部36は、量子化部35から供給される量子化値を可逆符号化する。そして、可逆符号化部36は、ステップS78の処理で可逆符号化された符号化情報と可逆符号化された量子化値から、符号化データを生成し、蓄積バッファ37に供給する。
ステップS80において、蓄積バッファ37は、可逆符号化部36から供給される符号化データを、一時的に蓄積する。
ステップS81において、レート制御部49は、蓄積バッファ37に蓄積された符号化データに基づいて、オーバーフローあるいはアンダーフローが発生しないように、量子化部35の量子化動作のレートを制御する。また、レート制御部49は、色差信号量子化部50に、輝度信号量子化パラメータ、色差信号量子化パラメータ、およびChromaQPOffsetを供給する。そして、処理は、図20のステップS12に戻り、ステップS13に進む。
なお、図22および図23の符号化処理では、説明を簡単化するため、常に、イントラ予測処理と動き予測・補償処理が行われるようにしたが、実際には、ピクチャタイプ等によっていずれか一方のみが行われる場合もある。
(復号装置の一実施の形態の構成例)
図24は、図20の符号化装置10から伝送される符号化ストリームを復号する、本開示を適用した復号装置の一実施の形態の構成例を示すブロック図である。
図24の復号装置110は、受け取り部111、抽出部112、および復号部113により構成される。
復号装置110の受け取り部111は、図20の符号化装置10から伝送されてくる符号化ストリームを受け取り、抽出部112に供給する。
抽出部112は、受け取り部111から供給される符号化ストリームから、VPSやSPSなどのパラメータセットと符号化データを抽出し、復号部113に供給する。
復号部113は、抽出部112から供給される符号化データをHEVC方式に準ずる方式で復号する。このとき、復号部113は、必要に応じて、抽出部112から供給されるパラメータセットも参照する。復号部113は、復号の結果得られる画像を出力する。
(復号部の構成例)
図25は、図24の復号部113の構成例を示すブロック図である。
図25の復号部113は、蓄積バッファ131、可逆復号部132、逆量子化部133、逆直交変換部134、加算部135、デブロックフィルタ136、適応オフセットフィルタ137、適応ループフィルタ138、および画面並べ替えバッファ139を有する。また、復号部113は、D/A変換部140、フレームメモリ141、スイッチ142、イントラ予測部143、動き補償部144、およびスイッチ145を有する。
復号部113の蓄積バッファ131は、図24の抽出部112から符号化データを受け取り、蓄積する。蓄積バッファ131は、蓄積されている符号化データを可逆復号部132に供給する。
可逆復号部132は、蓄積バッファ131からの符号化データに対して、可変長復号や、算術復号等の可逆復号を施すことで、量子化値と符号化情報を得る。可逆復号部132は、量子化値を逆量子化部133に供給する。また、可逆復号部132は、符号化情報としてのイントラ予測モード情報などをイントラ予測部143に供給する。可逆復号部132は、動きベクトル、インター予測モード情報、参照画像を特定する情報などを動き補償部144に供給する。
さらに、可逆復号部132は、符号化情報としてのイントラ予測モード情報またはインター予測モード情報をスイッチ145に供給する。可逆復号部132は、符号化情報としてのオフセットフィルタ情報を適応オフセットフィルタ137に供給する。可逆復号部132は、符号化情報としてのフィルタ係数を適応ループフィルタ138に供給する。
逆量子化部133、逆直交変換部134、加算部135、デブロックフィルタ136、適応オフセットフィルタ137、適応ループフィルタ138、フレームメモリ141、スイッチ142、イントラ予測部143、および動き補償部144は、図19の逆量子化部38、逆直交変換部39、加算部40、デブロックフィルタ41、適応オフセットフィルタ42、適応ループフィルタ43、フレームメモリ44、スイッチ45、イントラ予測部46、および動き予測・補償部47とそれぞれ同様の処理を行い、これにより、画像が復号される。
具体的には、逆量子化部133は、図19の逆量子化部38と同様に構成される。逆量子化部133は、TU単位で、可逆復号部132からの量子化値を逆量子化する。逆量子化部133は、その結果得られる直交変換処理結果を逆直交変換部134に供給する。
逆直交変換部134は、図19の逆直交変換部39と同様に構成される。逆直交変換部134は、色差信号逆量子化部51から供給される輝度信号量子化パラメータと色差信号量子化パラメータを用いて、逆量子化部133から供給される直交変換処理結果に対して逆直交変換処理を行う。逆直交変換部134は、逆直交変換処理の結果得られる残差情報を加算部135に供給する。
加算部135は、逆直交変換部134から供給される残差情報と、スイッチ145から供給される予測画像を加算することにより、復号を行う。加算部135は、復号された画像をデブロックフィルタ136とフレームメモリ141に供給する。
デブロックフィルタ136は、加算部135から供給される画像に対して適応デブロックフィルタ処理を行い、その結果得られる画像を適応オフセットフィルタ137に供給する。
適応オフセットフィルタ137は、LCUごとに、可逆復号部132からのオフセットフィルタ情報が表すオフセットを用いて、適応デブロックフィルタ処理後の画像に対して、オフセットフィルタ情報が表す種類の適応オフセットフィルタ処理を行う。適応オフセットフィルタ137は、適応オフセットフィルタ処理後の画像を、適応ループフィルタ138に供給する。
適応ループフィルタ138は、適応オフセットフィルタ137から供給される画像に対して、可逆復号部132から供給されるフィルタ係数を用いて、LCUごとに適応ループフィルタ処理を行う。適応ループフィルタ138は、その結果得られる画像をフレームメモリ141および画面並べ替えバッファ139に供給する。
画面並べ替えバッファ139は、適応ループフィルタ138から供給される画像をフレーム単位で記憶する。画面並べ替えバッファ139は、記憶した符号化のための順番のフレーム単位の画像を、元の表示の順番に並び替え、D/A変換部140に供給する。
D/A変換部140は、画面並べ替えバッファ139から供給されるフレーム単位の画像をD/A変換し、出力する。
フレームメモリ141は、適応ループフィルタ138から供給される画像と加算部135から供給される画像を蓄積する。フレームメモリ141に蓄積されたフィルタ処理が行われていない画像のうちのPUに隣接する画像は、周辺画像としてスイッチ142を介してイントラ予測部143に供給される。一方、フレームメモリ141に蓄積されたフィルタ処理が行われた画像は、参照画像として、スイッチ142を介して動き補償部144に供給される。
イントラ予測部143は、フレームメモリ141からスイッチ142を介して読み出された周辺画像を用いて、可逆復号部132から供給されるイントラ予測モード情報が示す最適イントラ予測モードのイントラ予測処理を行う。イントラ予測部143は、その結果生成される予測画像をスイッチ145に供給する。
動き補償部144は、フレームメモリ141からスイッチ142を介して、可逆復号部132から供給される参照画像を特定する情報により特定される参照画像を読み出す。動き補償部144は、可逆復号部132から供給される動きベクトルと参照画像を用いて、可逆復号部132から供給されるインター予測モード情報が示す最適インター予測モードの動き補償処理を行う。動き補償部144は、その結果生成される予測画像をスイッチ145に供給する。
スイッチ145は、可逆復号部132からイントラ予測モード情報が供給された場合、イントラ予測部143から供給される予測画像を加算部135に供給する。一方、可逆復号部132からインター予測モード情報が供給された場合、スイッチ145は、動き補償部144から供給される予測画像を加算部135に供給する。
(復号装置の処理の説明)
図26は、図24の復号装置110の画像生成処理を説明するフローチャートである。
図26のステップS111において、復号装置110の受け取り部111は、図18の符号化装置10から伝送されてくる符号化ストリームを受け取り、抽出部112に供給する。
ステップS112において、抽出部112は、受け取り部111から供給される符号化ストリームから、符号化データを抽出し、復号部113に供給する。
ステップS113において、抽出部112は、受け取り部111から供給される符号化ストリームから、VPD,SPSなどのパラメータセットを抽出し、復号部113に供給する。
この抽出処理の詳細は、後述する図27を参照して説明する。
ステップS114において、復号部113は、必要に応じて抽出部112から供給されるパラメータセットを用いて、抽出部112から供給される符号化データをHEVC方式に準ずる方式で復号する復号処理を行う。この復号処理の詳細は、後述する図28を参照して説明する。そして、処理は終了する。
次に、図27を参照して、図26のステップS113のパラメータ抽出処理の詳細を説明する。
ステップS131において、抽出部112は、符号化ストリームから、vps_num_rep_formats_minus1を読み出す。ステップS132において、抽出部112は、i=0とする。
ステップS133において、iがvps_num_rep_formats_minus1より小さいか否かを判定する。ステップS133において、iがvps_num_rep_formats_minus1より小さいと判定された場合、処理は、ステップS134に進む。
抽出部112は、ステップS134において、i番目のrep_format()をビットストリームから取り出し、ステップS135において、i++を行う。その後、処理は、ステップS133に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
ステップS133において、iがvps_num_rep_formats_minus1より大きいと判定された場合、処理は、ステップS136に進む。
ステップS136において抽出部112は、vps_num_rep_formats_minus1が0より大きいか否かを判定する。ステップS136において、vps_num_rep_formats_minus1が0より大きいと判定された場合、ステップS137において、抽出部112は、rep_format_idx_present_flag1をビットストリームから読み出す。
ステップS136において、vps_num_rep_formats_minus1が0以下であると判定された場合、ステップS137の処理はスキップされる。
ステップS138において、抽出部112は、rep_formats_idx_present_flagがあるか否かを判定する。ステップS138において、rep_formats_idx_present_flagがあると判定された場合、ステップS139において、抽出部112は、i=1とする。
ステップS140において、iがMaxLayersMinus1以下であるか否かを判定する。ステップS140において、iがMaxLayersMinus1以下であると判定された場合、ステップS141において、抽出部112は、vps_rep_format_idx[i]が伝送されているか否かを判定する。
ステップS141において、vps_rep_format_idx[i]が伝送されていると判定された場合、ステップS142において、抽出部112は、vps_rep_format_idx[i]をビットストリームから読み出す。
ステップS141において、vps_rep_format_idx[i]が伝送されていないと判定された場合、ステップS143において、抽出部112は、vps_rep_format_idx[i]の値を設定する。具体的には、vps_rep_format_idx[i]を、rep_format_idx_present_flag?0:Min(i,vps_num_rep_formats_minus1)として、すなわち、rep_format_idx_present_flagが0のとき、iがvps_num_rep_formats_minus1の小さい方であるとして、値を設定する。
その後、抽出部112は、S144において、i++とし、処理は、ステップS140に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
一方、ステップS138において、rep_formats_idx_present_flagがないと判定された場合、または、ステップS140において、iがMaxLayersMinus1より大きいと判定された場合、パラメータセット抽出処理は終了され、図26のステップS113に戻る。
次に、図28を参照して、図26のステップS113の復号処理の詳細を説明する。
図28のステップS161において、復号部113の蓄積バッファ131(図25)は、図24の抽出部112からフレーム単位の符号化データを受け取り、蓄積する。蓄積バッファ131は、蓄積されている符号化データを可逆復号部132に供給する。
ステップS162において、可逆復号部132は、蓄積バッファ131からの符号化データを可逆復号し、量子化値と符号化情報を得る。可逆復号部132は、量子化値を逆量子化部133に供給する。
また、可逆復号部132は、符号化情報としてのイントラ予測モード情報などをイントラ予測部143に供給する。可逆復号部132は、動きベクトル、インター予測モード情報、参照画像を特定する情報などを動き補償部144に供給する。
さらに、可逆復号部132は、符号化情報としてのイントラ予測モード情報またはインター予測モード情報をスイッチ145に供給する。可逆復号部132は、符号化情報としてのオフセットフィルタ情報を適応オフセットフィルタ137に供給し、フィルタ係数を適応ループフィルタ138に供給する。
ステップS163において、逆量子化部133は、可逆復号部132から供給される量子化値を逆量子化する。逆量子化部133は、逆量子化の結果得られる直交変換処理結果を逆直交変換部134に供給する。
ステップS164において、逆直交変換部134は、逆量子化部133からの直交変換処理結果に対して逆直交変換処理を行う。
ステップS165において、動き補償部144は、可逆復号部132からインター予測モード情報が供給されたかどうかを判定する。ステップS165でインター予測モード情報が供給されたと判定された場合、処理はステップS166に進む。
ステップS166において、動き補償部144は、可逆復号部132から供給される参照画像を特定する情報に基づいて参照画像を読み出し、動きベクトルと参照画像を用いて、インター予測モード情報が示す最適インター予測モードの動き補償処理を行う。動き補償部144は、その結果生成される予測画像を、スイッチ145を介して加算部135に供給し、処理をステップS168に進める。
一方、ステップS165でインター予測モード情報が供給されていないと判定された場合、即ちイントラ予測モード情報がイントラ予測部143に供給された場合、処理はステップS167に進む。
ステップS167において、イントラ予測部143は、フレームメモリ141からスイッチ142を介して読み出された周辺画像を用いて、イントラ予測モード情報が示すイントラ予測モードのイントラ予測処理を行う。イントラ予測部143は、イントラ予測処理の結果生成される予測画像を、スイッチ145を介して加算部135に供給し、処理をステップS168に進める。
ステップS168において、加算部135は、逆直交変換部134から供給される残差情報と、スイッチ145から供給される予測画像を加算することにより、復号を行う。加算部135は、復号された画像をデブロックフィルタ136とフレームメモリ141に供給する。
ステップS169において、デブロックフィルタ136は、加算部135から供給される画像に対してデブロッキングフィルタ処理を行い、ブロック歪を除去する。デブロックフィルタ136は、その結果得られる画像を適応オフセットフィルタ137に供給する。
ステップS170において、適応オフセットフィルタ137は、可逆復号部132から供給されるオフセットフィルタ情報に基づいて、デブロックフィルタ136によるデブロックフィルタ処理後の画像に対して、LCUごとに適応オフセットフィルタ処理を行う。適応オフセットフィルタ137は、適応オフセットフィルタ処理後の画像を、適応ループフィルタ138に供給する。
ステップS171において、適応ループフィルタ138は、適応オフセットフィルタ137から供給される画像に対して、可逆復号部132から供給されるフィルタ係数を用いて、LCUごとに適応ループフィルタ処理を行う。適応ループフィルタ138は、その結果得られる画像をフレームメモリ141および画面並べ替えバッファ139に供給する。
ステップS172において、フレームメモリ141は、加算部135から供給される画像と、適応ループフィルタ138から供給される画像を蓄積する。フレームメモリ141に蓄積されたフィルタ処理が行われていない画像のうちのPUに隣接する画像は、周辺画像としてスイッチ142を介してイントラ予測部143に供給される。一方、フレームメモリ141に蓄積されたフィルタ処理が行われた画像は、参照画像として、スイッチ142を介して動き補償部144に供給される。
ステップS173において、画面並べ替えバッファ139は、適応ループフィルタ138から供給される画像をフレーム単位で記憶し、記憶した符号化のための順番のフレーム単位の画像を、元の表示の順番に並び替え、D/A変換部140に供給する。
ステップS174において、D/A変換部140は、画面並べ替えバッファ139から供給されるフレーム単位の画像をD/A変換し、出力する。そして、処理は、図26のステップS113に戻り、終了する。
以上により、エンハンスメントレイヤと解像度情報のデフォルトのマッピングを改善すうことができる。
以上においては、符号化方式としてHEVCに準じた方式を用いるようにした。ただし、本技術はこれに限らず、その他の符号化方式/復号方式を適用することができる。
なお、本開示は、例えば、HEVC方式等の様に、離散コサイン変換等の直交変換と動き補償によって圧縮された画像情報(ビットストリーム)を、衛星放送、ケーブルテレビジョン、インターネット、または携帯電話機などのネットワークメディアを介して受信する際に用いられる画像符号化装置および画像復号装置に適用することができる。また、本開示は、光、磁気ディスク、およびフラッシュメモリのような記憶メディア上で処理する際に用いられる画像符号化装置および画像復号装置に適用することができる。
<第2実施の形態>
(本開示を適用したコンピュータの説明)
上述した一連の処理は、ハードウエアにより実行することもできるし、ソフトウエアにより実行することもできる。一連の処理をソフトウエアにより実行する場合には、そのフトウエアを構成するプログラムが、コンピュータにインストールされる。ここで、コンピュータには、専用のハードウエアに組み込まれているコンピュータや、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどが含まれる。
図29は、上述した一連の処理をプログラムにより実行するコンピュータのハードウエアの構成例を示すブロック図である。
コンピュータにおいて、CPU(Central Processing Unit)201,ROM(Read Only Memory)202,RAM(Random Access Memory)203は、バス204により相互に接続されている。
バス204には、さらに、入出力インタフェース205が接続されている。入出力インタフェース205には、入力部206、出力部207、記憶部208、通信部209、及びドライブ210が接続されている。
入力部206は、キーボード、マウス、マイクロホンなどよりなる。出力部207は、ディスプレイ、スピーカなどよりなる。記憶部208は、ハードディスクや不揮発性のメモリなどよりなる。通信部209は、ネットワークインタフェースなどよりなる。ドライブ210は、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、又は半導体メモリなどのリムーバブルメディア211を駆動する。
以上のように構成されるコンピュータでは、CPU201が、例えば、記憶部208に記憶されているプログラムを、入出力インタフェース205及びバス204を介して、RAM203にロードして実行することにより、上述した一連の処理が行われる。
コンピュータ(CPU201)が実行するプログラムは、例えば、パッケージメディア等としてのリムーバブルメディア211に記録して提供することができる。また、プログラムは、ローカルエリアネットワーク、インターネット、デジタル衛星放送といった、有線または無線の伝送媒体を介して提供することができる。
コンピュータでは、プログラムは、リムーバブルメディア211をドライブ210に装着することにより、入出力インタフェース205を介して、記憶部208にインストールすることができる。また、プログラムは、有線または無線の伝送媒体を介して、通信部209で受信し、記憶部208にインストールすることができる。その他、プログラムは、ROM202や記憶部208に、あらかじめインストールしておくことができる。
なお、コンピュータが実行するプログラムは、本明細書で説明する順序に沿って時系列に処理が行われるプログラムであっても良いし、並列に、あるいは呼び出しが行われたとき等の必要なタイミングで処理が行われるプログラムであっても良い。
<第3実施の形態>
(多視点画像符号化・多視点画像復号への適用)
上述した一連の処理は、多視点画像符号化・多視点画像復号に適用することができる。図30は、多視点画像符号化方式の一例を示す。
図30に示されるように、多視点画像は、複数の視点(ビュー(view))の画像を含む。この多視点画像の複数のビューは、他のビューの画像を利用せずに自身のビューの画像のみを用いて符号化・復号を行うベースビューと、他のビューの画像を利用して符号化・復号を行うノンベースビューとによりなる。ノンベースビューは、ベースビューの画像を利用するようにしても良いし、他のノンベースビューの画像を利用するようにしてもよい。
図22のような多視点画像を符号化・復号する場合、各ビューの画像を符号化・復号するが、この各ビューの符号化・復号に対して、上述した第1実施の形態の方法を適用するようにしてもよい。このようにすることにより、エンハンスメントレイヤと解像度情報のデフォルトのマッピングを改善できる。これにより、符号化効率が向上する。
さらに、各ビューの符号化・復号において、上述した第1実施の形態の方法で使用されるパラメータを共有するようにしてもよい。より具体的には、例えば、符号化情報としてのVPS,SPS等を、各ビューの符号化・復号において共有するようにしてもよい。もちろん、これら以外の必要な情報も、各ビューの符号化・復号において共有するようにしてもよい。
このようにすることにより、冗長な情報の伝送を抑制し、伝送する情報量(符号量)を低減することができる(つまり、符号化効率の低減を抑制することができる)。
(多視点画像符号化装置)
図31は、上述した多視点画像符号化を行う多視点画像符号化装置を示す図である。図31に示されるように、多視点画像符号化装置600は、符号化部601、符号化部602、および多重化部603を有する。
符号化部601は、ベースビュー画像を符号化し、ベースビュー画像符号化ストリームを生成する。符号化部602は、ノンベースビュー画像を符号化し、ノンベースビュー画像符号化ストリームを生成する。多重化部603は、符号化部601において生成されたベースビュー画像符号化ストリームと、符号化部602において生成されたノンベースビュー画像符号化ストリームとを多重化し、多視点画像符号化ストリームを生成する。
この多視点画像符号化装置600の符号化部601および符号化部602に対して、符号化装置10(図18)を適用することができる。つまり、各ビューに対する符号化において、エンハンスメントレイヤと解像度情報のデフォルトのマッピングを改善できる。また、符号化部601および符号化部602は、互いに同一のフラグやパラメータ(例えば、画像間の処理に関するシンタクス要素等)を用いて、符号化を行うことができる(すなわち、フラグやパラメータを共有することができる)ので、符号化効率の低減を抑制することができる。
(多視点画像復号装置)
図32は、上述した多視点画像復号を行う多視点画像復号装置を示す図である。図32に示されるように、多視点画像復号装置610は、逆多重化部611、復号部612、および復号部613を有する。
逆多重化部611は、ベースビュー画像符号化ストリームとノンベースビュー画像符号化ストリームとが多重化された多視点画像符号化ストリームを逆多重化し、ベースビュー画像符号化ストリームと、ノンベースビュー画像符号化ストリームとを抽出する。復号部612は、逆多重化部611により抽出されたベースビュー画像符号化ストリームを復号し、ベースビュー画像を得る。復号部613は、逆多重化部611により抽出されたノンベースビュー画像符号化ストリームを復号し、ノンベースビュー画像を得る。
この多視点画像復号装置610の復号部612および復号部613に対して、復号装置110(図24)を適用することができる。つまり、エンハンスメントレイヤと解像度情報のデフォルトのマッピングを改善できる。また、復号部612および復号部613は、互いに同一のフラグやパラメータ(例えば、画像間の処理に関するシンタクス要素等)を用いて、復号を行うことができる(すなわち、フラグやパラメータを共有することができる)ので、符号化効率の低減を抑制することができる。
<第4実施の形態>
(階層画像符号化・階層画像復号への適用)
上述した一連の処理は、階層画像符号化・階層画像復号(スケーラブル符号化・スケーラブル復号)に適用することができる。図33は、階層画像符号化方式の一例を示す。
階層画像符号化(スケーラブル符号化)は、画像データを、所定のパラメータについてスケーラブル(scalable)機能を有するように、画像を複数レイヤ化(階層化)し、レイヤ毎に符号化するものである。階層画像復号(スケーラブル復号)は、その階層画像符号化に対応する復号である。
図33に示されるように、画像の階層化においては、スケーラブル機能を有する所定のパラメータを基準として1の画像が複数の画像(レイヤ)に分割される。つまり、階層化された画像(階層画像)は、その所定のパラメータの値が互いに異なる複数の階層(レイヤ)の画像を含む。この階層画像の複数のレイヤは、他のレイヤの画像を利用せずに自身のレイヤの画像のみを用いて符号化・復号を行うベースレイヤと、他のレイヤの画像を利用して符号化・復号を行うノンベースレイヤ(エンハンスメントレイヤとも称する)とによりなる。ノンベースレイヤは、ベースレイヤの画像を利用するようにしても良いし、他のノンベースレイヤの画像を利用するようにしてもよい。
一般的に、ノンベースレイヤは、冗長性が低減されるように、自身の画像と、他のレイヤの画像との差分画像のデータ(差分データ)により構成される。例えば、1の画像をベースレイヤとノンベースレイヤ(エンハンスメントレイヤとも称する)に2階層化した場合、ベースレイヤのデータのみで元の画像よりも低品質な画像が得られ、ベースレイヤのデータとノンベースレイヤのデータを合成することで、元の画像(すなわち高品質な画像)が得られる。
このように画像を階層化することにより、状況に応じて多様な品質の画像を容易に得ることができる。例えば携帯電話のような、処理能力の低い端末に対しては、ベースレイヤ(base layer)のみの画像圧縮情報を伝送し、空間時間解像度の低い、或いは、画質の良くない動画像を再生し、テレビやパーソナルコンピュータのような、処理能力の高い端末に対しては、ベースレイヤ(base layer)に加えて、エンハンスメントレイヤ(enhancement layer)の画像圧縮情報を伝送し、空間時間解像度の高い、或いは、画質の高い動画像を再生するといったように、トランスコード処理を行うことなく、端末やネットワークの能力に応じた画像圧縮情報を、サーバから送信することが可能となる。
図33の例のような階層画像を符号化・復号する場合、各レイヤの画像を符号化・復号するが、この各レイヤの符号化・復号に対して、上述した第1実施の形態の方法を適用するようにしてもよい。このようにすることにより、エンハンスメントレイヤと解像度情報のデフォルトのマッピングを改善できる。これにより符号化効率が向上する。
さらに、各レイヤの符号化・復号において、上述した第1実施の形態の方法で使用されるフラグやパラメータを共有するようにしてもよい。より具体的には、例えば、符号化情報としてのVPS,SPS等を、各レイヤの符号化・復号において共有するようにしてもよい。もちろん、これら以外の必要な情報も、各レイヤの符号化・復号において共有するようにしてもよい。
このようにすることにより、冗長な情報の伝送を抑制し、伝送する情報量(符号量)を低減することができる(つまり、符号化効率の低減を抑制することができる)。
(スケーラブルなパラメータ)
このような階層画像符号化・階層画像復号(スケーラブル符号化・スケーラブル復号)において、スケーラブル(scalable)機能を有するパラメータは、任意である。例えば、図34に示されるような空間解像度をそのパラメータとしてもよい(spatial scalability)。このスペーシャルスケーラビリティ(spatial scalability)の場合、レイヤ毎に画像の解像度が異なる。つまり、この場合、図34に示されるように、各ピクチャが、元の画像より空間的に低解像度のベースレイヤと、ベースレイヤと合成することにより元の空間解像度が得られるエンハンスメントレイヤの2階層に階層化される。もちろん、この階層数は一例であり、任意の階層数に階層化することができる。
また、このようなスケーラブル性を持たせるパラメータとして、他には、例えば、図35に示されるような、時間解像度を適用しても良い(temporal scalability)。このテンポラルスケーラビリティ(temporal scalability)の場合、レイヤ毎にフレームレートが異なる。つまり、この場合、図35に示されるように、各ピクチャが、元の動画像より低フレームレートのベースレイヤと、ベースレイヤと合成することにより元のフレームレートが得られるエンハンスメントレイヤの2階層に階層化される。もちろん、この階層数は一例であり、任意の階層数に階層化することができる。
さらに、このようなスケーラブル性を持たせるパラメータとして、例えば、信号雑音比(SNR(Signal to Noise ratio))を適用しても良い(SNR scalability)。このSNRスケーラビリティ(SNR scalability)の場合、レイヤ毎にSN比が異なる。つまり、この場合、図36に示されるように、各ピクチャが、元の画像よりSNRの低いベースレイヤと、ベースレイヤと合成することにより元のSNRが得られるエンハンスメントレイヤの2階層に階層化される。もちろん、この階層数は一例であり、任意の階層数に階層化することができる。
スケーラブル性を持たせるパラメータは、上述した例以外であっても、もちろんよい。例えば、スケーラブル性を持たせるパラメータとして、ビット深度を用いることもできる(bit-depth scalability)。このビット深度スケーラビリティ(bit-depth scalability)の場合、レイヤ毎にビット深度が異なる。この場合、例えば、ベースレイヤ(base layer)が8ビット(bit)画像よりなり、これにエンハンスメントレイヤ(enhancement layer)を加えることにより、10ビット(bit)画像が得られるようにすることができる。
また、スケーラブル性を持たせるパラメータとして、クロマフォーマットを用いることもできる(chroma scalability)。このクロマスケーラビリティ(chroma scalability)の場合、レイヤ毎にクロマフォーマットが異なる。この場合、例えば、ベースレイヤ(base layer)が4:2:0フォーマットのコンポーネント画像よりなり、これにエンハンスメントレイヤ(enhancement layer)を加えることにより、4:2:2フォーマットのコンポーネント画像が得られるようにすることができる。
(階層画像符号化装置)
図37は、上述した階層画像符号化を行う階層画像符号化装置を示す図である。図37に示されるように、階層画像符号化装置620は、符号化部621、符号化部622、および多重化部623を有する。
符号化部621は、ベースレイヤ画像を符号化し、ベースレイヤ画像符号化ストリームを生成する。符号化部622は、ノンベースレイヤ画像を符号化し、ノンベースレイヤ画像符号化ストリームを生成する。多重化部623は、符号化部621において生成されたベースレイヤ画像符号化ストリームと、符号化部622において生成されたノンベースレイヤ画像符号化ストリームとを多重化し、階層画像符号化ストリームを生成する。
この階層画像符号化装置620の符号化部621および符号化部622に対して、符号化装置10(図18)を適用することができる。つまり、エンハンスメントレイヤと解像度情報のデフォルトのマッピングを改善できる。また、符号化部621および符号化部622は、互いに同一のフラグやパラメータ(例えば、画像間の処理に関するシンタクス要素等)を用いて、イントラ予測のフィルタ処理の制御等を行うことができる(すなわち、フラグやパラメータを共有することができる)ので、符号化効率の低減を抑制することができる。
(階層画像復号装置)
図38は、上述した階層画像復号を行う階層画像復号装置を示す図である。図38に示されるように、階層画像復号装置630は、逆多重化部631、復号部632、および復号部633を有する。
逆多重化部631は、ベースレイヤ画像符号化ストリームとノンベースレイヤ画像符号化ストリームとが多重化された階層画像符号化ストリームを逆多重化し、ベースレイヤ画像符号化ストリームと、ノンベースレイヤ画像符号化ストリームとを抽出する。復号部632は、逆多重化部631により抽出されたベースレイヤ画像符号化ストリームを復号し、ベースレイヤ画像を得る。復号部633は、逆多重化部631により抽出されたノンベースレイヤ画像符号化ストリームを復号し、ノンベースレイヤ画像を得る。
この階層画像復号装置630の復号部632および復号部633に対して、復号装置110(図24)を適用することができる。つまり、エンハンスメントレイヤと解像度情報のデフォルトのマッピングを改善できる。また、復号部612および復号部613は、互いに同一のフラグやパラメータ(例えば、画像間の処理に関するシンタクス要素等)を用いて、復号を行うことができる(すなわち、フラグやパラメータを共有することができる)ので、符号化効率の低減を抑制することができる。
<第5実施の形態>
(テレビジョン装置の構成例)
図39は、本開示を適用したテレビジョン装置の概略構成を例示している。テレビジョン装置900は、アンテナ901、チューナ902、デマルチプレクサ903、デコーダ904、映像信号処理部905、表示部906、音声信号処理部907、スピーカ908、外部インタフェース部909を有している。さらに、テレビジョン装置900は、制御部910、ユーザインタフェース部911等を有している。
チューナ902は、アンテナ901で受信された放送波信号から所望のチャンネルを選局して復調を行い、得られた符号化ビットストリームをデマルチプレクサ903に出力する。
デマルチプレクサ903は、符号化ビットストリームから視聴対象である番組の映像や音声のパケットを抽出して、抽出したパケットのデータをデコーダ904に出力する。また、デマルチプレクサ903は、EPG(Electronic Program Guide)等のデータのパケットを制御部910に供給する。なお、スクランブルが行われている場合、デマルチプレクサ等でスクランブルの解除を行う。
デコーダ904は、パケットの復号化処理を行い、復号処理化によって生成された映像データを映像信号処理部905、音声データを音声信号処理部907に出力する。
映像信号処理部905は、映像データに対して、ノイズ除去やユーザ設定に応じた映像処理等を行う。映像信号処理部905は、表示部906に表示させる番組の映像データや、ネットワークを介して供給されるアプリケーションに基づく処理による画像データなどを生成する。また、映像信号処理部905は、項目の選択などのメニュー画面等を表示するための映像データを生成し、それを番組の映像データに重畳する。映像信号処理部905は、このようにして生成した映像データに基づいて駆動信号を生成して表示部906を駆動する。
表示部906は、映像信号処理部905からの駆動信号に基づき表示デバイス(例えば液晶表示素子等)を駆動して、番組の映像などを表示させる。
音声信号処理部907は、音声データに対してノイズ除去などの所定の処理を施し、処理後の音声データのD/A変換処理や増幅処理を行いスピーカ908に供給することで音声出力を行う。
外部インタフェース部909は、外部機器やネットワークと接続するためのインタフェースであり、映像データや音声データ等のデータ送受信を行う。
制御部910にはユーザインタフェース部911が接続されている。ユーザインタフェース部911は、操作スイッチやリモートコントロール信号受信部等で構成されており、ユーザ操作に応じた操作信号を制御部910に供給する。
制御部910は、CPU(Central Processing Unit)やメモリ等を用いて構成されている。メモリは、CPUにより実行されるプログラムやCPUが処理を行う上で必要な各種のデータ、EPGデータ、ネットワークを介して取得されたデータ等を記憶する。メモリに記憶されているプログラムは、テレビジョン装置900の起動時などの所定タイミングでCPUにより読み出されて実行される。CPUは、プログラムを実行することで、テレビジョン装置900がユーザ操作に応じた動作となるように各部を制御する。
なお、テレビジョン装置900では、チューナ902、デマルチプレクサ903、映像信号処理部905、音声信号処理部907、外部インタフェース部909等と制御部910を接続するためバス912が設けられている。
このように構成されたテレビジョン装置では、デコーダ904に本願の復号装置(復号方法)の機能が設けられる。このため、符号化ストリームの復号処理において、エンハンスメントレイヤと解像度情報のデフォルトのマッピングを改善できる。
<第6実施の形態>
(携帯電話機の構成例)
図40は、本開示を適用した携帯電話機の概略構成を例示している。携帯電話機920は、通信部922、音声コーデック923、カメラ部926、画像処理部927、多重分離部928、記録再生部929、表示部930、制御部931を有している。これらは、バス933を介して互いに接続されている。
また、通信部922にはアンテナ921が接続されており、音声コーデック923には、スピーカ924とマイクロホン925が接続されている。さらに制御部931には、操作部932が接続されている。
携帯電話機920は、音声通話モードやデータ通信モード等の各種モードで、音声信号の送受信、電子メールや画像データの送受信、画像撮影、またはデータ記録等の各種動作を行う。
音声通話モードにおいて、マイクロホン925で生成された音声信号は、音声コーデック923で音声データへの変換やデータ圧縮が行われて通信部922に供給される。通信部922は、音声データの変調処理や周波数変換処理等を行い、送信信号を生成する。また、通信部922は、送信信号をアンテナ921に供給して図示しない基地局へ送信する。また、通信部922は、アンテナ921で受信した受信信号の増幅や周波数変換処理および復調処理等を行い、得られた音声データを音声コーデック923に供給する。音声コーデック923は、音声データのデータ伸張やアナログ音声信号への変換を行いスピーカ924に出力する。
また、データ通信モードにおいて、メール送信を行う場合、制御部931は、操作部932の操作によって入力された文字データを受け付けて、入力された文字を表示部930に表示する。また、制御部931は、操作部932におけるユーザ指示等に基づいてメールデータを生成して通信部922に供給する。通信部922は、メールデータの変調処理や周波数変換処理等を行い、得られた送信信号をアンテナ921から送信する。また、通信部922は、アンテナ921で受信した受信信号の増幅や周波数変換処理および復調処理等を行い、メールデータを復元する。このメールデータを、表示部930に供給して、メール内容の表示を行う。
なお、携帯電話機920は、受信したメールデータを、記録再生部929で記憶媒体に記憶させることも可能である。記憶媒体は、書き換え可能な任意の記憶媒体である。例えば、記憶媒体は、RAMや内蔵型フラッシュメモリ等の半導体メモリ、ハードディスク、磁気ディスク、光磁気ディスク、光ディスク、USB(Universal Serial Bus)メモリ、またはメモリカード等のリムーバブルメディアである。
データ通信モードにおいて画像データを送信する場合、カメラ部926で生成された画像データを、画像処理部927に供給する。画像処理部927は、画像データの符号化処理を行い、符号化データを生成する。
多重分離部928は、画像処理部927で生成された符号化データと、音声コーデック923から供給された音声データを所定の方式で多重化して通信部922に供給する。通信部922は、多重化データの変調処理や周波数変換処理等を行い、得られた送信信号をアンテナ921から送信する。また、通信部922は、アンテナ921で受信した受信信号の増幅や周波数変換処理および復調処理等を行い、多重化データを復元する。この多重化データを多重分離部928に供給する。多重分離部928は、多重化データの分離を行い、符号化データを画像処理部927、音声データを音声コーデック923に供給する。画像処理部927は、符号化データの復号化処理を行い、画像データを生成する。この画像データを表示部930に供給して、受信した画像の表示を行う。音声コーデック923は、音声データをアナログ音声信号に変換してスピーカ924に供給して、受信した音声を出力する。
このように構成された携帯電話装置では、画像処理部927に本願の符号化装置および復号装置(符号化方法および復号方法)の機能が設けられる。このため、エンハンスメントレイヤと解像度情報のデフォルトのマッピングを改善できる。
<第7実施の形態>
(記録再生装置の構成例)
図41は、本開示を適用した記録再生装置の概略構成を例示している。記録再生装置940は、例えば受信した放送番組のオーディオデータとビデオデータを、記録媒体に記録して、その記録されたデータをユーザの指示に応じたタイミングでユーザに提供する。また、記録再生装置940は、例えば他の装置からオーディオデータやビデオデータを取得し、それらを記録媒体に記録させることもできる。さらに、記録再生装置940は、記録媒体に記録されているオーディオデータやビデオデータを復号して出力することで、モニタ装置等において画像表示や音声出力を行うことができるようにする。
記録再生装置940は、チューナ941、外部インタフェース部942、エンコーダ943、HDD(Hard Disk Drive)部944、ディスクドライブ945、セレクタ946、デコーダ947、OSD(On-Screen Display)部948、制御部949、ユーザインタフェース部950を有している。
チューナ941は、図示しないアンテナで受信された放送信号から所望のチャンネルを選局する。チューナ941は、所望のチャンネルの受信信号を復調して得られた符号化ビットストリームをセレクタ946に出力する。
外部インタフェース部942は、IEEE1394インタフェース、ネットワークインタフェース部、USBインタフェース、フラッシュメモリインタフェース等の少なくともいずれかで構成されている。外部インタフェース部942は、外部機器やネットワーク、メモリカード等と接続するためのインタフェースであり、記録する映像データや音声データ等のデータ受信を行う。
エンコーダ943は、外部インタフェース部942から供給された映像データや音声データが符号化されていないとき所定の方式で符号化を行い、符号化ビットストリームをセレクタ946に出力する。
HDD部944は、映像や音声等のコンテンツデータ、各種プログラムやその他のデータ等を内蔵のハードディスクに記録し、また再生時等にそれらを当該ハードディスクから読み出す。
ディスクドライブ945は、装着されている光ディスクに対する信号の記録および再生を行う。光ディスク、例えばDVDディスク(DVD−Video、DVD−RAM、DVD−R、DVD−RW、DVD+R、DVD+RW等)やBlu−ray(登録商標)ディスク等である。
セレクタ946は、映像や音声の記録時には、チューナ941またはエンコーダ943からのいずれかの符号化ビットストリームを選択して、HDD部944やディスクドライブ945のいずれかに供給する。また、セレクタ946は、映像や音声の再生時に、HDD部944またはディスクドライブ945から出力された符号化ビットストリームをデコーダ947に供給する。
デコーダ947は、符号化ビットストリームの復号化処理を行う。デコーダ947は、復号処理化を行うことにより生成された映像データをOSD部948に供給する。また、デコーダ947は、復号処理化を行うことにより生成された音声データを出力する。
OSD部948は、項目の選択などのメニュー画面等を表示するための映像データを生成し、それをデコーダ947から出力された映像データに重畳して出力する。
制御部949には、ユーザインタフェース部950が接続されている。ユーザインタフェース部950は、操作スイッチやリモートコントロール信号受信部等で構成されており、ユーザ操作に応じた操作信号を制御部949に供給する。
制御部949は、CPUやメモリ等を用いて構成されている。メモリは、CPUにより実行されるプログラムやCPUが処理を行う上で必要な各種のデータを記憶する。メモリに記憶されているプログラムは、記録再生装置940の起動時などの所定タイミングでCPUにより読み出されて実行される。CPUは、プログラムを実行することで、記録再生装置940がユーザ操作に応じた動作となるように各部を制御する。
このように構成された記録再生装置では、エンコーダ943に本願の符号化装置(符号化方法)の機能が設けられる。このため、符号化ストリームの符号化において、エンハンスメントレイヤと解像度情報のデフォルトのマッピングを改善できる。また、デコーダ947に本願の復号装置(復号方法)の機能が設けられる。このため、符号化ストリームの復号において、エンハンスメントレイヤと解像度情報のデフォルトのマッピングを改善できる。
<第8実施の形態>
(撮像装置の構成例)
図42は、本開示を適用した撮像装置の概略構成を例示している。撮像装置960は、被写体を撮像し、被写体の画像を表示部に表示させたり、それを画像データとして、記録媒体に記録する。
撮像装置960は、光学ブロック961、撮像部962、カメラ信号処理部963、画像データ処理部964、表示部965、外部インタフェース部966、メモリ部967、メディアドライブ968、OSD部969、制御部970を有している。また、制御部970には、ユーザインタフェース部971が接続されている。さらに、画像データ処理部964や外部インタフェース部966、メモリ部967、メディアドライブ968、OSD部969、制御部970等は、バス972を介して接続されている。
光学ブロック961は、フォーカスレンズや絞り機構等を用いて構成されている。光学ブロック961は、被写体の光学像を撮像部962の撮像面に結像させる。撮像部962は、CCDまたはCMOSイメージセンサを用いて構成されており、光電変換によって光学像に応じた電気信号を生成してカメラ信号処理部963に供給する。
カメラ信号処理部963は、撮像部962から供給された電気信号に対してニー補正やガンマ補正、色補正等の種々のカメラ信号処理を行う。カメラ信号処理部963は、カメラ信号処理後の画像データを画像データ処理部964に供給する。
画像データ処理部964は、カメラ信号処理部963から供給された画像データの符号化処理を行う。画像データ処理部964は、符号化処理を行うことにより生成された符号化データを外部インタフェース部966やメディアドライブ968に供給する。また、画像データ処理部964は、外部インタフェース部966やメディアドライブ968から供給された符号化データの復号化処理を行う。画像データ処理部964は、復号化処理を行うことにより生成された画像データを表示部965に供給する。また、画像データ処理部964は、カメラ信号処理部963から供給された画像データを表示部965に供給する処理や、OSD部969から取得した表示用データを、画像データに重畳させて表示部965に供給する。
OSD部969は、記号、文字、または図形からなるメニュー画面やアイコンなどの表示用データを生成して画像データ処理部964に出力する。
外部インタフェース部966は、例えば、USB入出力端子などで構成され、画像の印刷を行う場合に、プリンタと接続される。また、外部インタフェース部966には、必要に応じてドライブが接続され、磁気ディスク、光ディスク等のリムーバブルメディアが適宜装着され、それらから読み出されたコンピュータプログラムが、必要に応じて、インストールされる。さらに、外部インタフェース部966は、LANやインターネット等の所定のネットワークに接続されるネットワークインタフェースを有する。制御部970は、例えば、ユーザインタフェース部971からの指示にしたがって、メディアドライブ968から符号化データを読み出し、それを外部インタフェース部966から、ネットワークを介して接続される他の装置に供給させることができる。また、制御部970は、ネットワークを介して他の装置から供給される符号化データや画像データを、外部インタフェース部966を介して取得し、それを画像データ処理部964に供給したりすることができる。
メディアドライブ968で駆動される記録メディアとしては、例えば、磁気ディスク、光磁気ディスク、光ディスク、または半導体メモリ等の、読み書き可能な任意のリムーバブルメディアが用いられる。また、記録メディアは、リムーバブルメディアとしての種類も任意であり、テープデバイスであってもよいし、ディスクであってもよいし、メモリカードであってもよい。もちろん、非接触IC(Integrated Circuit)カード等であってもよい。
また、メディアドライブ968と記録メディアを一体化し、例えば、内蔵型ハードディスクドライブやSSD(Solid State Drive)等のように、非可搬性の記憶媒体により構成されるようにしてもよい。
制御部970は、CPUを用いて構成されている。メモリ部967は、制御部970により実行されるプログラムや制御部970が処理を行う上で必要な各種のデータ等を記憶する。メモリ部967に記憶されているプログラムは、撮像装置960の起動時などの所定タイミングで制御部970により読み出されて実行される。制御部970は、プログラムを実行することで、撮像装置960がユーザ操作に応じた動作となるように各部を制御する。
このように構成された撮像装置では、画像データ処理部964に本願の符号化装置および復号装置(符号化方法および復号方法)の機能が設けられる。このため、符号化ストリームの符号化または復号において、エンハンスメントレイヤと解像度情報のデフォルトのマッピングを改善できる。
<スケーラブル符号化の応用例>
(第1のシステム)
次に、スケーラブル符号化(階層符号化)されたスケーラブル符号化データの具体的な利用例について説明する。スケーラブル符号化は、例えば、図43に示される例のように、伝送するデータの選択のために利用される。
図43に示されるデータ伝送システム1000において、配信サーバ1002は、スケーラブル符号化データ記憶部1001に記憶されているスケーラブル符号化データを読み出し、ネットワーク1003を介して、パーソナルコンピュータ1004、AV機器1005、タブレットデバイス1006、および携帯電話機1007等の端末装置に配信する。
その際、配信サーバ1002は、端末装置の能力や通信環境等に応じて、適切な品質の符号化データを選択して伝送する。配信サーバ1002が不要に高品質なデータを伝送しても、端末装置において高画質な画像を得られるとは限らず、遅延やオーバーフローの発生要因となる恐れがある。また、不要に通信帯域を占有したり、端末装置の負荷を不要に増大させたりしてしまう恐れもある。逆に、配信サーバ1002が不要に低品質なデータを伝送しても、端末装置において十分な画質の画像を得ることができない恐れがある。そのため、配信サーバ1002は、スケーラブル符号化データ記憶部1001に記憶されているスケーラブル符号化データを、適宜、端末装置の能力や通信環境等に対して適切な品質の符号化データとして読み出し、伝送する。
例えば、スケーラブル符号化データ記憶部1001は、スケーラブルに符号化されたスケーラブル符号化データ(BL+EL)1011を記憶するとする。このスケーラブル符号化データ(BL+EL)1011は、ベースレイヤとエンハンスメントレイヤの両方を含む符号化データであり、復号することにより、ベースレイヤの画像およびエンハンスメントレイヤの画像の両方を得ることができるデータである。
配信サーバ1002は、データを伝送する端末装置の能力や通信環境等に応じて、適切なレイヤを選択し、そのレイヤのデータを読み出す。例えば、配信サーバ1002は、処理能力の高いパーソナルコンピュータ1004やタブレットデバイス1006に対しては、高品質なスケーラブル符号化データ(BL+EL)1011をスケーラブル符号化データ記憶部1001から読み出し、そのまま伝送する。これに対して、例えば、配信サーバ1002は、処理能力の低いAV機器1005や携帯電話機1007に対しては、スケーラブル符号化データ(BL+EL)1011からベースレイヤのデータを抽出し、スケーラブル符号化データ(BL+EL)1011と同じコンテンツのデータであるが、スケーラブル符号化データ(BL+EL)1011よりも低品質なスケーラブル符号化データ(BL)1012として伝送する。
このようにスケーラブル符号化データを用いることにより、データ量を容易に調整することができるので、遅延やオーバーフローの発生を抑制したり、端末装置や通信媒体の負荷の不要な増大を抑制したりすることができる。また、スケーラブル符号化データ(BL+EL)1011は、レイヤ間の冗長性が低減されているので、各レイヤの符号化データを個別のデータとする場合よりもそのデータ量を低減させることができる。したがって、スケーラブル符号化データ記憶部1001の記憶領域をより効率よく使用することができる。
なお、パーソナルコンピュータ1004乃至携帯電話機1007のように、端末装置には様々な装置を適用することができるので、端末装置のハードウエアの性能は、装置によって異なる。また、端末装置が実行するアプリケーションも様々であるので、そのソフトウエアの能力も様々である。さらに、通信媒体となるネットワーク1003も、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)等、有線若しくは無線、またはその両方を含むあらゆる通信回線網を適用することができ、そのデータ伝送能力は様々である。さらに、他の通信等によっても変化する恐れがある。
そこで、配信サーバ1002は、データ伝送を開始する前に、データの伝送先となる端末装置と通信を行い、端末装置のハードウエア性能や、端末装置が実行するアプリケーション(ソフトウエア)の性能等といった端末装置の能力に関する情報、並びに、ネットワーク1003の利用可能帯域幅等の通信環境に関する情報を得るようにしてもよい。そして、配信サーバ1002が、ここで得た情報を基に、適切なレイヤを選択するようにしてもよい。
なお、レイヤの抽出は、端末装置において行うようにしてもよい。例えば、パーソナルコンピュータ1004が、伝送されたスケーラブル符号化データ(BL+EL)1011を復号し、ベースレイヤの画像を表示しても良いし、エンハンスメントレイヤの画像を表示しても良い。また、例えば、パーソナルコンピュータ1004が、伝送されたスケーラブル符号化データ(BL+EL)1011から、ベースレイヤのスケーラブル符号化データ(BL)1012を抽出し、記憶したり、他の装置に転送したり、復号してベースレイヤの画像を表示したりするようにしてもよい。
もちろん、スケーラブル符号化データ記憶部1001、配信サーバ1002、ネットワーク1003、および端末装置の数はいずれも任意である。また、以上においては、配信サーバ1002がデータを端末装置に伝送する例について説明したが、利用例はこれに限定されない。データ伝送システム1000は、スケーラブル符号化された符号化データを端末装置に伝送する際、端末装置の能力や通信環境等に応じて、適切なレイヤを選択して伝送するシステムであれば、任意のシステムに適用することができる。
(第2のシステム)
また、スケーラブル符号化は、例えば、図44に示される例のように、複数の通信媒体を介する伝送のために利用される。
図44に示されるデータ伝送システム1100において、放送局1101は、地上波放送1111により、ベースレイヤのスケーラブル符号化データ(BL)1121を伝送する。また、放送局1101は、有線若しくは無線またはその両方の通信網よりなる任意のネットワーク1112を介して、エンハンスメントレイヤのスケーラブル符号化データ(EL)1122を伝送する(例えばパケット化して伝送する)。
端末装置1102は、放送局1101が放送する地上波放送1111の受信機能を有し、この地上波放送1111を介して伝送されるベースレイヤのスケーラブル符号化データ(BL)1121を受け取る。また、端末装置1102は、ネットワーク1112を介した通信を行う通信機能をさらに有し、このネットワーク1112を介して伝送されるエンハンスメントレイヤのスケーラブル符号化データ(EL)1122を受け取る。
端末装置1102は、例えばユーザ指示等に応じて、地上波放送1111を介して取得したベースレイヤのスケーラブル符号化データ(BL)1121を、復号してベースレイヤの画像を得たり、記憶したり、他の装置に伝送したりする。
また、端末装置1102は、例えばユーザ指示等に応じて、地上波放送1111を介して取得したベースレイヤのスケーラブル符号化データ(BL)1121と、ネットワーク1112を介して取得したエンハンスメントレイヤのスケーラブル符号化データ(EL)1122とを合成して、スケーラブル符号化データ(BL+EL)を得たり、それを復号してエンハンスメントレイヤの画像を得たり、記憶したり、他の装置に伝送したりする。
以上のように、スケーラブル符号化データは、例えばレイヤ毎に異なる通信媒体を介して伝送させることができる。したがって、負荷を分散させることができ、遅延やオーバーフローの発生を抑制することができる。
また、状況に応じて、伝送に使用する通信媒体を、レイヤ毎に選択することができるようにしてもよい。例えば、データ量が比較的多いベースレイヤのスケーラブル符号化データ(BL)1121を帯域幅の広い通信媒体を介して伝送させ、データ量が比較的少ないエンハンスメントレイヤのスケーラブル符号化データ(EL)1122を帯域幅の狭い通信媒体を介して伝送させるようにしてもよい。また、例えば、エンハンスメントレイヤのスケーラブル符号化データ(EL)1122を伝送する通信媒体を、ネットワーク1112とするか、地上波放送1111とするかを、ネットワーク1112の利用可能帯域幅に応じて切り替えるようにしてもよい。もちろん、任意のレイヤのデータについて同様である。
このように制御することにより、データ伝送における負荷の増大を、より抑制することができる。
もちろん、レイヤ数は任意であり、伝送に利用する通信媒体の数も任意である。また、データ配信先となる端末装置1102の数も任意である。さらに、以上においては、放送局1101からの放送を例に説明したが、利用例はこれに限定されない。データ伝送システム1100は、スケーラブル符号化された符号化データを、レイヤを単位として複数に分割し、複数の回線を介して伝送するシステムであれば、任意のシステムに適用することができる。
(第3のシステム)
また、スケーラブル符号化は、例えば、図45に示される例のように、符号化データの記憶に利用される。
図45に示される撮像システム1200において、撮像装置1201は、被写体1211を撮像して得られた画像データをスケーラブル符号化し、スケーラブル符号化データ(BL+EL)1221として、スケーラブル符号化データ記憶装置1202に供給する。
スケーラブル符号化データ記憶装置1202は、撮像装置1201から供給されるスケーラブル符号化データ(BL+EL)1221を、状況に応じた品質で記憶する。例えば、通常時の場合、スケーラブル符号化データ記憶装置1202は、スケーラブル符号化データ(BL+EL)1221からベースレイヤのデータを抽出し、低品質でデータ量の少ないベースレイヤのスケーラブル符号化データ(BL)1222として記憶する。これに対して、例えば、注目時の場合、スケーラブル符号化データ記憶装置1202は、高品質でデータ量の多いスケーラブル符号化データ(BL+EL)1221のまま記憶する。
このようにすることにより、スケーラブル符号化データ記憶装置1202は、必要な場合のみ、画像を高画質に保存することができるので、画質劣化による画像の価値の低減を抑制しながら、データ量の増大を抑制することができ、記憶領域の利用効率を向上させることができる。
例えば、撮像装置1201が監視カメラであるとする。撮像画像に監視対象(例えば侵入者)が写っていない場合(通常時の場合)、撮像画像の内容は重要でない可能性が高いので、データ量の低減が優先され、その画像データ(スケーラブル符号化データ)は、低品質に記憶される。これに対して、撮像画像に監視対象が被写体1211として写っている場合(注目時の場合)、その撮像画像の内容は重要である可能性が高いので、画質が優先され、その画像データ(スケーラブル符号化データ)は、高品質に記憶される。
なお、通常時であるか注目時であるかは、例えば、スケーラブル符号化データ記憶装置1202が、画像を解析することにより判定しても良い。また、撮像装置1201が判定し、その判定結果をスケーラブル符号化データ記憶装置1202に伝送するようにしてもよい。
なお、通常時であるか注目時であるかの判定基準は任意であり、判定基準とする画像の内容は任意である。もちろん、画像の内容以外の条件を判定基準とすることもできる。例えば、収録した音声の大きさや波形等に応じて切り替えるようにしてもよいし、所定の時間毎に切り替えるようにしてもよいし、ユーザ指示等の外部からの指示によって切り替えるようにしてもよい。
また、以上においては、通常時と注目時の2つの状態を切り替える例を説明したが、状態の数は任意であり、例えば、通常時、やや注目時、注目時、非常に注目時等のように、3つ以上の状態を切り替えるようにしてもよい。ただし、この切り替える状態の上限数は、スケーラブル符号化データのレイヤ数に依存する。
また、撮像装置1201が、スケーラブル符号化のレイヤ数を、状態に応じて決定するようにしてもよい。例えば、通常時の場合、撮像装置1201が、低品質でデータ量の少ないベースレイヤのスケーラブル符号化データ(BL)1222を生成し、スケーラブル符号化データ記憶装置1202に供給するようにしてもよい。また、例えば、注目時の場合、撮像装置1201が、高品質でデータ量の多いベースレイヤのスケーラブル符号化データ(BL+EL)1221を生成し、スケーラブル符号化データ記憶装置1202に供給するようにしてもよい。
以上においては、監視カメラを例に説明したが、この撮像システム1200の用途は任意であり、監視カメラに限定されない。
<第9実施の形態>
(実施のその他の例)
以上において本開示を適用する装置やシステム等の例を説明したが、本開示は、これに限らず、このような装置またはシステムを構成する装置に搭載するあらゆる構成、例えば、システムLSI(Large Scale Integration)等としてのプロセッサ、複数のプロセッサ等を用いるモジュール、複数のモジュール等を用いるユニット、ユニットにさらにその他の機能を付加したセット等(すなわち、装置の一部の構成)として実施することもできる。
(ビデオセットの構成例)
本開示をセットとして実施する場合の例について、図46を参照して説明する。図46は、本開示を適用したビデオセットの概略的な構成の一例を示している。
近年、電子機器の多機能化が進んでおり、その開発や製造において、その一部の構成を販売や提供等として実施する場合、1機能を有する構成として実施を行う場合だけでなく、関連する機能を有する複数の構成を組み合わせ、複数の機能を有する1セットとして実施を行う場合も多く見られるようになってきた。
図46に示されるビデオセット1300は、このような多機能化された構成であり、画像の符号化や復号(いずれか一方でもよいし、両方でも良い)に関する機能を有するデバイスに、その機能に関連するその他の機能を有するデバイスを組み合わせたものである。
図46に示されるように、ビデオセット1300は、ビデオモジュール1311、外部メモリ1312、パワーマネージメントモジュール1313、およびフロントエンドモジュール1314等のモジュール群と、コネクティビティ1321、カメラ1322、およびセンサ1323等の関連する機能を有するデバイスとを有する。
モジュールは、互いに関連するいくつかの部品的機能をまとめ、まとまりのある機能を持った部品としたものである。具体的な物理的構成は任意であるが、例えば、それぞれ機能を有する複数のプロセッサ、抵抗やコンデンサ等の電子回路素子、その他のデバイス等を配線基板等に配置して一体化したものが考えられる。また、モジュールに他のモジュールやプロセッサ等を組み合わせて新たなモジュールとすることも考えられる。
図46の例の場合、ビデオモジュール1311は、画像処理に関する機能を有する構成を組み合わせたものであり、アプリケーションプロセッサ、ビデオプロセッサ、ブロードバンドモデム1333、およびRFモジュール1334を有する。
プロセッサは、所定の機能を有する構成をSoC(System On a Chip)により半導体チップに集積したものであり、例えばシステムLSI(Large Scale Integration)等と称されるものもある。この所定の機能を有する構成は、論理回路(ハードウエア構成)であってもよいし、CPU、ROM、RAM等と、それらを用いて実行されるプログラム(ソフトウエア構成)であってもよいし、その両方を組み合わせたものであってもよい。例えば、プロセッサが、論理回路とCPU、ROM、RAM等とを有し、機能の一部を論理回路(ハードウエア構成)により実現し、その他の機能をCPUにおいて実行されるプログラム(ソフトウエア構成)により実現するようにしてもよい。
図46のアプリケーションプロセッサ1331は、画像処理に関するアプリケーションを実行するプロセッサである。このアプリケーションプロセッサ1331において実行されるアプリケーションは、所定の機能を実現するために、演算処理を行うだけでなく、例えばビデオプロセッサ1332等、ビデオモジュール1311内外の構成を必要に応じて制御することもできる。
ビデオプロセッサ1332は、画像の符号化・復号(その一方若しくは両方)に関する機能を有するプロセッサである。
ブロードバンドモデム1333は、インターネットや公衆電話回線網等の広帯域の回線を介して行われる有線若しくは無線(またはその両方)の広帯域通信に関する処理を行うプロセッサ(若しくはモジュール)である。例えば、ブロードバンドモデム1333は、送信するデータ(デジタル信号)をデジタル変調する等してアナログ信号に変換したり、受信したアナログ信号を復調してデータ(デジタル信号)に変換したりする。例えば、ブロードバンドモデム1333は、ビデオプロセッサ1332が処理する画像データや画像データが符号化されたストリーム、アプリケーションプログラム、設定データ等、任意の情報をデジタル変調・復調することができる。
RFモジュール1334は、アンテナを介して送受信されるRF(Radio Frequency)信号に対して、周波数変換、変復調、増幅、フィルタ処理等を行うモジュールである。例えば、RFモジュール1334は、ブロードバンドモデム1333により生成されたベースバンド信号に対して周波数変換等を行ってRF信号を生成する。また、例えば、RFモジュール1334は、フロントエンドモジュール1314を介して受信されたRF信号に対して周波数変換等を行ってベースバンド信号を生成する。
なお、図46において点線1341に示されるように、アプリケーションプロセッサ1331とビデオプロセッサ1332を、一体化し、1つのプロセッサとして構成されるようにしてもよい。
外部メモリ1312は、ビデオモジュール1311の外部に設けられた、ビデオモジュール1311により利用される記憶デバイスを有するモジュールである。この外部メモリ1312の記憶デバイスは、どのような物理構成により実現するようにしてもよいが、一般的にフレーム単位の画像データのような大容量のデータの格納に利用されることが多いので、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)のような比較的安価で大容量の半導体メモリにより実現するのが望ましい。
パワーマネージメントモジュール1313は、ビデオモジュール1311(ビデオモジュール1311内の各構成)への電力供給を管理し、制御する。
フロントエンドモジュール1314は、RFモジュール1334に対してフロントエンド機能(アンテナ側の送受信端の回路)を提供するモジュールである。図38に示されるように、フロントエンドモジュール1314は、例えば、アンテナ部1351、フィルタ1352、および増幅部1353を有する。
アンテナ部1351は、無線信号を送受信するアンテナおよびその周辺の構成を有する。アンテナ部1351は、増幅部1353から供給される信号を無線信号として送信し、受信した無線信号を電気信号(RF信号)としてフィルタ1352に供給する。フィルタ1352は、アンテナ部1351を介して受信されたRF信号に対してフィルタ処理等を行い、処理後のRF信号をRFモジュール1334に供給する。増幅部1353は、RFモジュール1334から供給されるRF信号を増幅し、アンテナ部1351に供給する。
コネクティビティ1321は、外部との接続に関する機能を有するモジュールである。コネクティビティ1321の物理構成は、任意である。例えば、コネクティビティ1321は、ブロードバンドモデム1333が対応する通信規格以外の通信機能を有する構成や、外部入出力端子等を有する。
例えば、コネクティビティ1321が、Bluetooth(登録商標)、IEEE 802.11(例えばWi-Fi(Wireless Fidelity、登録商標))、NFC(Near Field Communication)、IrDA(InfraRed Data Association)等の無線通信規格に準拠する通信機能を有するモジュールや、その規格に準拠した信号を送受信するアンテナ等を有するようにしてもよい。また、例えば、コネクティビティ1321が、USB(Universal Serial Bus)、HDMI(登録商標)(High-Definition Multimedia Interface)等の有線通信規格に準拠する通信機能を有するモジュールや、その規格に準拠した端子を有するようにしてもよい。さらに、例えば、コネクティビティ1321が、アナログ入出力端子等のその他のデータ(信号)伝送機能等を有するようにしてもよい。
なお、コネクティビティ1321が、データ(信号)の伝送先のデバイスを含むようにしてもよい。例えば、コネクティビティ1321が、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、または半導体メモリ等の記録媒体に対してデータの読み出しや書き込みを行うドライブ(リムーバブルメディアのドライブだけでなく、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)、NAS(Network Attached Storage)等も含む)を有するようにしてもよい。また、コネクティビティ1321が、画像や音声の出力デバイス(モニタやスピーカ等)を有するようにしてもよい。
カメラ1322は、被写体を撮像し、被写体の画像データを得る機能を有するモジュールである。カメラ1322の撮像により得られた画像データは、例えば、ビデオプロセッサ1332に供給されて符号化される。
センサ1323は、例えば、音声センサ、超音波センサ、光センサ、照度センサ、赤外線センサ、イメージセンサ、回転センサ、角度センサ、角速度センサ、速度センサ、加速度センサ、傾斜センサ、磁気識別センサ、衝撃センサ、温度センサ等、任意のセンサ機能を有するモジュールである。センサ1323により検出されたデータは、例えば、アプリケーションプロセッサ1331に供給されてアプリケーション等により利用される。
以上においてモジュールとして説明した構成をプロセッサとして実現するようにしてもよいし、逆にプロセッサとして説明した構成をモジュールとして実現するようにしてもよい。
以上のような構成のビデオセット1300において、後述するようにビデオプロセッサ1332に本開示を適用することができる。したがって、ビデオセット1300は、本開示を適用したセットとして実施することができる。
(ビデオプロセッサの構成例)
図47は、本開示を適用したビデオプロセッサ1332(図46)の概略的な構成の一例を示している。
図47の例の場合、ビデオプロセッサ1332は、ビデオ信号およびオーディオ信号の入力を受けてこれらを所定の方式で符号化する機能と、符号化されたビデオデータおよびオーディオデータを復号し、ビデオ信号およびオーディオ信号を再生出力する機能とを有する。
図47に示されるように、ビデオプロセッサ1332は、ビデオ入力処理部1401、第1画像拡大縮小部1402、第2画像拡大縮小部1403、ビデオ出力処理部1404、フレームメモリ1405、およびメモリ制御部1406を有する。また、ビデオプロセッサ1332は、エンコード・デコードエンジン1407、ビデオES(Elementary Stream)バッファ1408Aおよび1408B、並びに、オーディオESバッファ1409Aおよび1409Bを有する。さらに、ビデオプロセッサ1332は、オーディオエンコーダ1410、オーディオデコーダ1411、多重化部(MUX(Multiplexer))1412、逆多重化部(DMUX(Demultiplexer))1413、およびストリームバッファ1414を有する。
ビデオ入力処理部1401は、例えばコネクティビティ1321(図46)等から入力されたビデオ信号を取得し、デジタル画像データに変換する。第1画像拡大縮小部1402は、画像データに対してフォーマット変換や画像の拡大縮小処理等を行う。第2画像拡大縮小部1403は、画像データに対して、ビデオ出力処理部1404を介して出力する先でのフォーマットに応じて画像の拡大縮小処理を行ったり、第1画像拡大縮小部1402と同様のフォーマット変換や画像の拡大縮小処理等を行ったりする。ビデオ出力処理部1404は、画像データに対して、フォーマット変換やアナログ信号への変換等を行って、再生されたビデオ信号として例えばコネクティビティ1321(図46)等に出力する。
フレームメモリ1405は、ビデオ入力処理部1401、第1画像拡大縮小部1402、第2画像拡大縮小部1403、ビデオ出力処理部1404、およびエンコード・デコードエンジン1407によって共用される画像データ用のメモリである。フレームメモリ1405は、例えばDRAM等の半導体メモリとして実現される。
メモリ制御部1406は、エンコード・デコードエンジン1407からの同期信号を受けて、アクセス管理テーブル1406Aに書き込まれたフレームメモリ1405へのアクセススケジュールに従ってフレームメモリ1405に対する書き込み・読み出しのアクセスを制御する。アクセス管理テーブル1406Aは、エンコード・デコードエンジン1407、第1画像拡大縮小部1402、第2画像拡大縮小部1403等で実行される処理に応じて、メモリ制御部1406により更新される。
エンコード・デコードエンジン1407は、画像データのエンコード処理、並びに、画像データが符号化されたデータであるビデオストリームのデコード処理を行う。例えば、エンコード・デコードエンジン1407は、フレームメモリ1405から読み出した画像データを符号化し、ビデオストリームとしてビデオESバッファ1408Aに順次書き込む。また、例えば、ビデオESバッファ1408Bからビデオストリームを順次読み出して復号し、画像データとしてフレームメモリ1405に順次書き込む。エンコード・デコードエンジン1407は、これらの符号化や復号において、フレームメモリ1405を作業領域として使用する。また、エンコード・デコードエンジン1407は、例えばマクロブロック毎の処理を開始するタイミングで、メモリ制御部1406に対して同期信号を出力する。
ビデオESバッファ1408Aは、エンコード・デコードエンジン1407によって生成されたビデオストリームをバッファリングして、多重化部(MUX)1412に供給する。ビデオESバッファ1408Bは、逆多重化部(DMUX)1413から供給されたビデオストリームをバッファリングして、エンコード・デコードエンジン1407に供給する。
オーディオESバッファ1409Aは、オーディオエンコーダ1410によって生成されたオーディオストリームをバッファリングして、多重化部(MUX)1412に供給する。オーディオESバッファ1409Bは、逆多重化部(DMUX)1413から供給されたオーディオストリームをバッファリングして、オーディオデコーダ1411に供給する。
オーディオエンコーダ1410は、例えばコネクティビティ1321(図46)等から入力されたオーディオ信号を例えばデジタル変換し、例えばMPEGオーディオ方式やAC3(AudioCode number 3)方式等の所定の方式で符号化する。オーディオエンコーダ1410は、オーディオ信号が符号化されたデータであるオーディオストリームをオーディオESバッファ1409Aに順次書き込む。オーディオデコーダ1411は、オーディオESバッファ1409Bから供給されたオーディオストリームを復号し、例えばアナログ信号への変換等を行って、再生されたオーディオ信号として例えばコネクティビティ1321(図46)等に供給する。
多重化部(MUX)1412は、ビデオストリームとオーディオストリームとを多重化する。この多重化の方法(すなわち、多重化により生成されるビットストリームのフォーマット)は任意である。また、この多重化の際に、多重化部(MUX)1412は、所定のヘッダ情報等をビットストリームに付加することもできる。つまり、多重化部(MUX)1412は、多重化によりストリームのフォーマットを変換することができる。例えば、多重化部(MUX)1412は、ビデオストリームとオーディオストリームとを多重化することにより、転送用のフォーマットのビットストリームであるトランスポートストリームに変換する。また、例えば、多重化部(MUX)1412は、ビデオストリームとオーディオストリームとを多重化することにより、記録用のファイルフォーマットのデータ(ファイルデータ)に変換する。
逆多重化部(DMUX)1413は、多重化部(MUX)1412による多重化に対応する方法で、ビデオストリームとオーディオストリームとが多重化されたビットストリームを逆多重化する。つまり、逆多重化部(DMUX)1413は、ストリームバッファ1414から読み出されたビットストリームからビデオストリームとオーディオストリームとを抽出する(ビデオストリームとオーディオストリームとを分離する)。つまり、逆多重化部(DMUX)1413は、逆多重化によりストリームのフォーマットを変換(多重化部(MUX)1412による変換の逆変換)することができる。例えば、逆多重化部(DMUX)1413は、例えばコネクティビティ1321やブロードバンドモデム1333等(いずれも図46)から供給されたトランスポートストリームを、ストリームバッファ1414を介して取得し、逆多重化することにより、ビデオストリームとオーディオストリームとに変換することができる。また、例えば、逆多重化部(DMUX)1413は、例えばコネクティビティ1321により(図46)各種記録媒体から読み出されたファイルデータを、ストリームバッファ1414を介して取得し、逆多重化することにより、ビデオストリームとオーディオストリームとに変換することができる。
ストリームバッファ1414は、ビットストリームをバッファリングする。例えば、ストリームバッファ1414は、多重化部(MUX)1412から供給されたトランスポートストリームをバッファリングし、所定のタイミングにおいて、若しくは外部からの要求等に基づいて、例えばコネクティビティ1321やブロードバンドモデム1333(いずれも図46)等に供給する。
また、例えば、ストリームバッファ1414は、多重化部(MUX)1412から供給されたファイルデータをバッファリングし、所定のタイミングにおいて、若しくは外部からの要求等に基づいて、例えばコネクティビティ1321(図46)等に供給し、各種記録媒体に記録させる。
さらに、ストリームバッファ1414は、例えばコネクティビティ1321やブロードバンドモデム1333等(いずれも図46)を介して取得したトランスポートストリームをバッファリングし、所定のタイミングにおいて、若しくは外部からの要求等に基づいて、逆多重化部(DMUX)1413に供給する。
また、ストリームバッファ1414は、例えばコネクティビティ1321(図46)等において各種記録媒体から読み出されたファイルデータをバッファリングし、所定のタイミングにおいて、若しくは外部からの要求等に基づいて、逆多重化部(DMUX)1413に供給する。
次に、このような構成のビデオプロセッサ1332の動作の例について説明する。例えば、コネクティビティ1321(図46)等からビデオプロセッサ1332に入力されたビデオ信号は、ビデオ入力処理部1401において4:2:2Y/Cb/Cr方式等の所定の方式のデジタル画像データに変換され、フレームメモリ1405に順次書き込まれる。このデジタル画像データは、第1画像拡大縮小部1402または第2画像拡大縮小部1403に読み出されて、4:2:0Y/Cb/Cr方式等の所定の方式へのフォーマット変換および拡大縮小処理が行われ、再びフレームメモリ1405に書き込まれる。この画像データは、エンコード・デコードエンジン1407によって符号化され、ビデオストリームとしてビデオESバッファ1408Aに書き込まれる。
また、コネクティビティ1321(図46)等からビデオプロセッサ1332に入力されたオーディオ信号は、オーディオエンコーダ1410によって符号化され、オーディオストリームとして、オーディオESバッファ1409Aに書き込まれる。
ビデオESバッファ1408Aのビデオストリームと、オーディオESバッファ1409Aのオーディオストリームは、多重化部(MUX)1412に読み出されて多重化され、トランスポートストリーム若しくはファイルデータ等に変換される。多重化部(MUX)1412により生成されたトランスポートストリームは、ストリームバッファ1414にバッファされた後、例えばコネクティビティ1321やブロードバンドモデム1333(いずれも図46)等を介して外部ネットワークに出力される。また、多重化部(MUX)1412により生成されたファイルデータは、ストリームバッファ1414にバッファされた後、例えばコネクティビティ1321(図46)等に出力され、各種記録媒体に記録される。
また、例えばコネクティビティ1321やブロードバンドモデム1333(いずれも図46)等を介して外部ネットワークからビデオプロセッサ1332に入力されたトランスポートストリームは、ストリームバッファ1414にバッファされた後、逆多重化部(DMUX)1413により逆多重化される。また、例えばコネクティビティ1321(図46)等において各種記録媒体から読み出され、ビデオプロセッサ1332に入力されたファイルデータは、ストリームバッファ1414にバッファされた後、逆多重化部(DMUX)1413により逆多重化される。つまり、ビデオプロセッサ1332に入力されたトランスポートストリームまたはファイルデータは、逆多重化部(DMUX)1413によりビデオストリームとオーディオストリームとに分離される。
オーディオストリームは、オーディオESバッファ1409Bを介してオーディオデコーダ1411に供給され、復号されてオーディオ信号が再生される。また、ビデオストリームは、ビデオESバッファ1408Bに書き込まれた後、エンコード・デコードエンジン1407により順次読み出されて復号されてフレームメモリ1405に書き込まれる。復号された画像データは、第2画像拡大縮小部1403によって拡大縮小処理されて、フレームメモリ1405に書き込まれる。そして、復号された画像データは、ビデオ出力処理部1404に読み出されて、4:2:2Y/Cb/Cr方式等の所定の方式にフォーマット変換され、さらにアナログ信号に変換されて、ビデオ信号が再生出力される。
このように構成されるビデオプロセッサ1332に本開示を適用する場合、エンコード・デコードエンジン1407に、上述した各実施形態に係る本開示を適用すればよい。つまり、例えば、エンコード・デコードエンジン1407が、第1実施の形態に係る符号化装置や復号装置の機能を有するようにすればよい。このようにすることにより、ビデオプロセッサ1332は、図1乃至図28を参照して上述した効果と同様の効果を得ることができる。
なお、エンコード・デコードエンジン1407において、本開示(すなわち、上述した各実施形態に係る画像符号化装置や画像復号装置の機能)は、論理回路等のハードウエアにより実現するようにしてもよいし、組み込みプログラム等のソフトウエアにより実現するようにしてもよいし、それらの両方により実現するようにしてもよい。
(ビデオプロセッサの他の構成例)
図48は、本開示を適用したビデオプロセッサ1332(図46)の概略的な構成の他の例を示している。図48の例の場合、ビデオプロセッサ1332は、ビデオデータを所定の方式で符号化・復号する機能を有する。
より具体的には、図48に示されるように、ビデオプロセッサ1332は、制御部1511、ディスプレイインタフェース1512、ディスプレイエンジン1513、画像処理エンジン1514、および内部メモリ1515を有する。また、ビデオプロセッサ1332は、コーデックエンジン1516、メモリインタフェース1517、多重化・逆多重化部(MUX DMUX)1518、ネットワークインタフェース1519、およびビデオインタフェース1520を有する。
制御部1511は、ディスプレイインタフェース1512、ディスプレイエンジン1513、画像処理エンジン1514、およびコーデックエンジン1516等、ビデオプロセッサ1332内の各処理部の動作を制御する。
図48に示されるように、制御部1511は、例えば、メインCPU1531、サブCPU1532、およびシステムコントローラ1533を有する。メインCPU1531は、ビデオプロセッサ1332内の各処理部の動作を制御するためのプログラム等を実行する。メインCPU1531は、そのプログラム等に従って制御信号を生成し、各処理部に供給する(つまり、各処理部の動作を制御する)。サブCPU1532は、メインCPU1531の補助的な役割を果たす。例えば、サブCPU1532は、メインCPU1531が実行するプログラム等の子プロセスやサブルーチン等を実行する。システムコントローラ1533は、メインCPU1531およびサブCPU1532が実行するプログラムを指定する等、メインCPU1531およびサブCPU1532の動作を制御する。
ディスプレイインタフェース1512は、制御部1511の制御の下、画像データを例えばコネクティビティ1321(図46)等に出力する。例えば、ディスプレイインタフェース1512は、デジタルデータの画像データをアナログ信号に変換し、再生されたビデオ信号として、またはデジタルデータの画像データのまま、コネクティビティ1321(図46)のモニタ装置等に出力する。
ディスプレイエンジン1513は、制御部1511の制御の下、画像データに対して、その画像を表示させるモニタ装置等のハードウエアスペックに合わせるように、フォーマット変換、サイズ変換、色域変換等の各種変換処理を行う。
画像処理エンジン1514は、制御部1511の制御の下、画像データに対して、例えば画質改善のためのフィルタ処理等、所定の画像処理を施す。
内部メモリ1515は、ディスプレイエンジン1513、画像処理エンジン1514、およびコーデックエンジン1516により共用される、ビデオプロセッサ1332の内部に設けられたメモリである。内部メモリ1515は、例えば、ディスプレイエンジン1513、画像処理エンジン1514、およびコーデックエンジン1516の間で行われるデータの授受に利用される。例えば、内部メモリ1515は、ディスプレイエンジン1513、画像処理エンジン1514、またはコーデックエンジン1516から供給されるデータを格納し、必要に応じて(例えば、要求に応じて)、そのデータを、ディスプレイエンジン1513、画像処理エンジン1514、またはコーデックエンジン1516に供給する。この内部メモリ1515は、どのような記憶デバイスにより実現するようにしてもよいが、一般的にブロック単位の画像データやパラメータ等といった小容量のデータの格納に利用することが多いので、例えばSRAM(Static Random Access Memory)のような比較的(例えば外部メモリ1312と比較して)小容量だが応答速度が高速な半導体メモリにより実現するのが望ましい。
コーデックエンジン1516は、画像データの符号化や復号に関する処理を行う。このコーデックエンジン1516が対応する符号化・復号の方式は任意であり、その数は1つであってもよいし、複数であってもよい。例えば、コーデックエンジン1516は、複数の符号化・復号方式のコーデック機能を備え、その中から選択されたもので画像データの符号化若しくは符号化データの復号を行うようにしてもよい。
図48に示される例において、コーデックエンジン1516は、コーデックに関する処理の機能ブロックとして、例えば、MPEG-2 Video1541、AVC/H.2641542、HEVC/H.2651543、HEVC/H.265(Scalable)1544、HEVC/H.265(Multi-view)1545、およびMPEG-DASH1551を有する。
MPEG-2 Video1541は、画像データをMPEG-2方式で符号化したり復号したりする機能ブロックである。AVC/H.2641542は、画像データをAVC方式で符号化したり復号したりする機能ブロックである。HEVC/H.2651543は、画像データをHEVC方式で符号化したり復号したりする機能ブロックである。HEVC/H.265(Scalable)1544は、画像データをHEVC方式でスケーラブル符号化したりスケーラブル復号したりする機能ブロックである。HEVC/H.265(Multi-view)1545は、画像データをHEVC方式で多視点符号化したり多視点復号したりする機能ブロックである。
MPEG-DASH1551は、画像データをMPEG-DASH(MPEG-Dynamic Adaptive Streaming over HTTP)方式で送受信する機能ブロックである。MPEG-DASHは、HTTP(HyperText Transfer Protocol)を使ってビデオのストリーミングを行う技術であり、予め用意された解像度等が互いに異なる複数の符号化データの中から適切なものをセグメント単位で選択し伝送することを特徴の1つとする。MPEG-DASH1551は、規格に準拠するストリームの生成やそのストリームの伝送制御等を行い、画像データの符号化・復号については、上述したMPEG-2 Video1541乃至HEVC/H.265(Multi-view)1545を利用する。
メモリインタフェース1517は、外部メモリ1312用のインタフェースである。画像処理エンジン1514やコーデックエンジン1516から供給されるデータは、メモリインタフェース1517を介して外部メモリ1312に供給される。また、外部メモリ1312から読み出されたデータは、メモリインタフェース1517を介してビデオプロセッサ1332(画像処理エンジン1514若しくはコーデックエンジン1516)に供給される。
多重化・逆多重化部(MUX DMUX)1518は、符号化データのビットストリーム、画像データ、ビデオ信号等、画像に関する各種データの多重化や逆多重化を行う。この多重化・逆多重化の方法は任意である。例えば、多重化の際に、多重化・逆多重化部(MUX DMUX)1518は、複数のデータを1つにまとめるだけでなく、所定のヘッダ情報等をそのデータに付加することもできる。また、逆多重化の際に、多重化・逆多重化部(MUX DMUX)1518は、1つのデータを複数に分割するだけでなく、分割した各データに所定のヘッダ情報等を付加することもできる。つまり、多重化・逆多重化部(MUX DMUX)1518は、多重化・逆多重化によりデータのフォーマットを変換することができる。例えば、多重化・逆多重化部(MUX DMUX)1518は、ビットストリームを多重化することにより、転送用のフォーマットのビットストリームであるトランスポートストリームや、記録用のファイルフォーマットのデータ(ファイルデータ)に変換することができる。もちろん、逆多重化によりその逆変換も可能である。
ネットワークインタフェース1519は、例えばブロードバンドモデム1333やコネクティビティ1321(いずれも図46)等向けのインタフェースである。ビデオインタフェース1520は、例えばコネクティビティ1321やカメラ1322(いずれも図38)等向けのインタフェースである。
次に、このようなビデオプロセッサ1332の動作の例について説明する。例えば、例えばコネクティビティ1321やブロードバンドモデム1333(いずれも図38)等を介して外部ネットワークからトランスポートストリームを受信すると、そのトランスポートストリームは、ネットワークインタフェース1519を介して多重化・逆多重化部(MUX DMUX)1518に供給されて逆多重化され、コーデックエンジン1516により復号される。コーデックエンジン1516の復号により得られた画像データは、例えば、画像処理エンジン1514により所定の画像処理が施され、ディスプレイエンジン1513により所定の変換が行われ、ディスプレイインタフェース1512を介して例えばコネクティビティ1321(図46)等に供給され、その画像がモニタに表示される。また、例えば、コーデックエンジン1516の復号により得られた画像データは、コーデックエンジン1516により再符号化され、多重化・逆多重化部(MUX DMUX)1518により多重化されてファイルデータに変換され、ビデオインタフェース1520を介して例えばコネクティビティ1321(図46)等に出力され、各種記録媒体に記録される。
さらに、例えば、コネクティビティ1321(図46)等により図示せぬ記録媒体から読み出された、画像データが符号化された符号化データのファイルデータは、ビデオインタフェース1520を介して多重化・逆多重化部(MUX DMUX)1518に供給されて逆多重化され、コーデックエンジン1516により復号される。コーデックエンジン1516の復号により得られた画像データは、画像処理エンジン1514により所定の画像処理が施され、ディスプレイエンジン1513により所定の変換が行われ、ディスプレイインタフェース1512を介して例えばコネクティビティ1321(図46)等に供給され、その画像がモニタに表示される。また、例えば、コーデックエンジン1516の復号により得られた画像データは、コーデックエンジン1516により再符号化され、多重化・逆多重化部(MUX DMUX)1518により多重化されてトランスポートストリームに変換され、ネットワークインタフェース1519を介して例えばコネクティビティ1321やブロードバンドモデム1333(いずれも図46)等に供給され図示せぬ他の装置に伝送される。
なお、ビデオプロセッサ1332内の各処理部の間での画像データやその他のデータの授受は、例えば、内部メモリ1515や外部メモリ1312を利用して行われる。また、パワーマネージメントモジュール1313は、例えば制御部1511への電力供給を制御する。
このように構成されるビデオプロセッサ1332に本開示を適用する場合、コーデックエンジン1516に、上述した各実施形態に係る本開示を適用すればよい。つまり、例えば、コーデックエンジン1516が、第1実施の形態に係る符号化装置や復号装置を実現する機能ブロックを有するようにすればよい。さらに、例えば、コーデックエンジン1516が、このようにすることにより、ビデオプロセッサ1332は、図1乃至図28を参照して上述した効果と同様の効果を得ることができる。
なお、コーデックエンジン1516において、本開示(すなわち、上述した各実施形態に係る画像符号化装置や画像復号装置の機能)は、論理回路等のハードウエアにより実現するようにしてもよいし、組み込みプログラム等のソフトウエアにより実現するようにしてもよいし、それらの両方により実現するようにしてもよい。
以上にビデオプロセッサ1332の構成を2例示したが、ビデオプロセッサ1332の構成は任意であり、上述した2例以外のものであってもよい。また、このビデオプロセッサ1332は、1つの半導体チップとして構成されるようにしてもよいが、複数の半導体チップとして構成されるようにしてもよい。例えば、複数の半導体を積層する3次元積層LSIとしてもよい。また、複数のLSIにより実現されるようにしてもよい。
(装置への適用例)
ビデオセット1300は、画像データを処理する各種装置に組み込むことができる。例えば、ビデオセット1300は、テレビジョン装置900(図39)、携帯電話機920(図40)、記録再生装置940(図41)、撮像装置960(図42)等に組み込むことができる。ビデオセット1300を組み込むことにより、その装置は、図1乃至図28を参照して上述した効果と同様の効果を得ることができる。
また、ビデオセット1300は、例えば、図43のデータ伝送システム1000におけるパーソナルコンピュータ1004、AV機器1005、タブレットデバイス1006、および携帯電話機1007等の端末装置、図44のデータ伝送システム1100における放送局1101および端末装置1102、並びに、図45の撮像システム1200における撮像装置1201およびスケーラブル符号化データ記憶装置1202等にも組み込むことができる。ビデオセット1300を組み込むことにより、その装置は、図1乃至図28を参照して上述した効果と同様の効果を得ることができる。
なお、上述したビデオセット1300の各構成の一部であっても、ビデオプロセッサ1332を含むものであれば、本開示を適用した構成として実施することができる。例えば、ビデオプロセッサ1332のみを本開示を適用したビデオプロセッサとして実施することができる。また、例えば、上述したように点線1341により示されるプロセッサやビデオモジュール1311等を本開示を適用したプロセッサやモジュール等として実施することができる。さらに、例えば、ビデオモジュール1311、外部メモリ1312、パワーマネージメントモジュール1313、およびフロントエンドモジュール1314を組み合わせ、本開示を適用したビデオユニット1361として実施することもできる。いずれの構成の場合であっても、図1乃至図28を参照して上述した効果と同様の効果を得ることができる。
つまり、ビデオプロセッサ1332を含むものであればどのような構成であっても、ビデオセット1300の場合と同様に、画像データを処理する各種装置に組み込むことができる。例えば、ビデオプロセッサ1332、点線1341により示されるプロセッサ、ビデオモジュール1311、または、ビデオユニット1361を、テレビジョン装置900(図39)、携帯電話機920(図40)、記録再生装置940(図41)、撮像装置960(図42)、図43のデータ伝送システム1000におけるパーソナルコンピュータ1004、AV機器1005、タブレットデバイス1006、および携帯電話機1007等の端末装置、図44のデータ伝送システム1100における放送局1101および端末装置1102、並びに、図45の撮像システム1200における撮像装置1201およびスケーラブル符号化データ記憶装置1202等に組み込むことができる。そして、本開示を適用したいずれかの構成を組み込むことにより、その装置は、ビデオセット1300の場合と同様に、図1乃至図28を参照して上述した効果と同様の効果を得ることができる。
なお、本明細書では、VPS,SPSなどの各種情報が、符号化データに多重化されて、符号化側から復号側へ伝送される例について説明した。しかしながら、これら情報を伝送する手法はかかる例に限定されない。例えば、これら情報は、符号化データに多重化されることなく、符号化データと関連付けられた別個のデータとして伝送され又は記録されてもよい。ここで、「関連付ける」という用語は、ビットストリームに含まれる画像(スライスやブロックなど、画像の一部であってもよい)と当該画像に対応する情報とを復号時にリンクさせ得るようにすることを意味する。即ち、情報は、符号化データとは別の伝送路上で伝送されてもよい。また、情報は、符号化データとは別の記録媒体(又は同一の記録媒体の別の記録エリア)に記録されてもよい。さらに、情報と符号化データとは、例えば、複数フレーム、1フレーム、又はフレーム内の一部分などの任意の単位で互いに関連付けられてよい。
また、本明細書において、システムとは、複数の構成要素(装置、モジュール(部品)等)の集合を意味し、すべての構成要素が同一筐体中にあるか否かは問わない。したがって、別個の筐体に収納され、ネットワークを介して接続されている複数の装置、及び、1つの筐体の中に複数のモジュールが収納されている1つの装置は、いずれも、システムである。
本明細書に記載された効果はあくまで例示であって限定されるものではなく、他の効果があってもよい。
本開示の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
例えば、本開示は、トランスフォームスキップを行うことが可能なHEVC方式以外の符号化方式の符号化装置や復号装置にも適用することができる。
また、本開示は、符号化ストリームを、衛星放送、ケーブルTV、インターネット、携帯電話などのネットワークメディアを介して受信する際、または光、磁気ディスク、フラッシュメモリのような記憶メディア上で処理する際に用いられる符号化装置や復号装置に適用することができる。
さらに、本開示は、1つの機能をネットワークを介して複数の装置で分担、共同して処理するクラウドコンピューティングの構成をとることができる。
また、上述のフローチャートで説明した各ステップは、1つの装置で実行する他、複数の装置で分担して実行することができる。
さらに、1つのステップに複数の処理が含まれる場合には、その1つのステップに含まれる複数の処理は、1つの装置で実行する他、複数の装置で分担して実行することができる。
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本開示はかかる例に限定されない。本開示の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。