ここでは、下記の順序に従って本発明の実施の形態について説明する。
(1)検索システムの構成:
(2)検索処理:
(3)動作例:
(4)他の実施形態:
(1)検索システムの構成:
図1は、本発明の一実施形態である検索システムとして機能する端末10の構成を示すブロック図である。端末10は、CPU,RAM,ROM等を備える制御部20および記録媒体30を備えており、制御部20は、当該ROMや記録媒体30に記録された所望のプログラムを実行することができる。本実施形態にかかる端末10は、各種のプログラムにより各種の機能を実行可能な多機能端末である。端末10は、各種の態様で実現可能であるが、本実施形態においては端末10が、スマートフォンやタブレット端末である例が想定されている。
さらに、端末10は、タッチパネルディスプレイ40、通信部41を備えている。タッチパネルディスプレイ40は、図示しないインタフェースを介して制御部20と接続されており、制御部20とタッチパネルディスプレイ40とで各種の信号を授受する。制御部20は、タッチパネルディスプレイ40に対して制御信号を出力することにより、任意の座標を指定し、任意の画像をタッチパネルディスプレイ40に表示させることができる。タッチパネルディスプレイ40は、ディスプレイに重ねられた透過型のタッチ検出面を備えた入力デバイスであり、タッチ検出面に対して検出対象物がタッチした位置を検出し、検出位置を示すタッチ座標を出力する。制御部20は、当該タッチ座標に基づいてタッチ位置を取得することができる。
通信部41は、外部の装置と無線通信を行うことが可能な装置である。本実施形態において通信部41は、サーバ50と無線通信を行うことが可能である。通信規格は各種の規格であって良く、例えば、通信部41がWi−Fi規格(Wi−Fiは登録商標)での通信や公衆通信網を利用した通信によってインターネットを介してサーバ50と通信を行う構成等が想定可能である。
本実施形態において、ROMや記録媒体30には、施設を検索する検索条件を複数表示し、その中から利用者が指示した検索条件で施設を検索する機能を有する検索プログラム21が記録されている。施設は各種の目的で検索されて良く、本実施形態においては、食事等の際に利用者の意向に適合した施設を決定するために検索が行われる。制御部20は、当該検索プログラム21を実行することにより、通信部41を介して外部のサーバ50に検索条件を送信し、検索条件に適合する施設を検索させることができる。
すなわち、サーバ50は、複数の施設に関する情報(位置、属性、営業時間、特徴、連絡先等)を図示しない記録媒体に記録している。また、サーバ50は、インターネット等の通信網を介して施設の検索や施設の情報の送信要求を受け付け、施設の情報を他の装置に提供する。端末10がサーバ50に対して所望の施設の検索条件を送信すると、サーバ50は検索条件に適合する施設を取得し、端末10に返信する。端末10においては、返信された施設をタッチパネルディスプレイ40に表示させる。端末10においては、このようにして利用者が訪問先の施設を決定する行為を支援する。
なお、本実施形態において記録媒体30には、検索履歴情報30aが記録されている。検索履歴情報30aは、端末10の利用者が実行した検索の履歴を示す情報である。履歴を示す情報は、検索に関する種々の履歴であって良く、例えば、利用者が入力した検索条件を示す情報であっても良いし、利用者が施設検索用条件として指示した検索条件を示す情報であっても良いし、検索結果としてタッチパネルディスプレイ40に表示された施設の履歴であっても良いし、タッチパネルディスプレイ40に表示された検索結果から利用者が選択した施設の履歴であっても良く、これらのいずれかまたは全てであっても良い。
検索プログラム21は、施設を検索する検索条件をタッチパネルディスプレイ40に表示し、その中から利用者によって指示された検索条件で施設を検索する機能を制御部20に実現させることができる。当該機能を実現するため、検索プログラム21は、検索条件表示部21aと検索実行部21bとを備えている。
検索条件表示部21aは、検索条件のパラメータを面積で示したアイコンを表示する機能と、利用者のアイコンに対する既定の操作に応じてアイコンの面積を変更する機能を制御部20に実現させるプログラムモジュールである。本実施形態において制御部20は、タッチパネルディスプレイ40上に、互いに異なる複数の検索条件にそれぞれ対応する複数のアイコンを表示する。各アイコンの面積は、各アイコンにそれぞれ対応する検索条件のパラメータを示している。利用者がいずれかのアイコンに対して既定の操作を行うと、アイコンの面積が変化するとともにアイコンが示す検索条件のパラメータも変化するように構成されている。
図2Aは、検索プログラム21によってタッチパネルディスプレイ40に表示されるUI(ユーザインタフェース)の一例を示す図である。図2Aに示すUIは、検索条件表示領域Z1と検索指示領域Z2と検索結果表示領域Z3とを備えている。検索条件表示領域Z1は、検索条件の選択肢が表示される領域である。本実施形態において、検索条件は円形のアイコンで示されている。当該アイコンの内部には検索条件のパラメータが表記される。検索指示領域Z2は、施設を検索するための条件(施設検索用条件)として利用者が指示した検索条件を表示するための領域である。
本実施形態において、利用者は、検索条件を示すアイコンをタッチすることによって検索条件を選択することが可能である。アイコンが2本の指で選択された状態で利用者が2箇所のタッチ位置の間隔が広がるようにタッチ位置を変化させると、アイコンが拡大する(面積が増大する)。また、アイコンが2本の指で選択された状態で利用者が2箇所のタッチ位置の間隔が狭まるようにタッチ位置を変化させると、アイコンが縮小する(面積が減少する)。
すなわち制御部20は、検索条件表示部21aの機能により、タッチパネルディスプレイ40の出力情報に基づいて利用者がタッチした位置を示すタッチ座標を検出し、タッチ座標とアイコンの表示位置とに基づいて利用者が2本の指でアイコンをタッチしたか否かを検出する。利用者が2本の指でアイコンをタッチした状態でタッチ位置の間隔を広げるようにタッチ位置を変化させると、制御部20は、アイコンに対するピンチアウト操作(既定の操作に相当する)がなされたと判断し、当該タッチ位置の変化に基づいてアイコンを拡大表示する。また、アイコンの拡大表示に同期して、制御部20はアイコンが示す検索条件のパラメータを増加(上昇)させる。一方、利用者が2本の指でアイコンをタッチした状態でタッチ位置の間隔を狭めるようにタッチ位置を変化させると、制御部20は、アイコンに対するピンチイン操作(既定の操作に相当する)がなされたと判断し、当該タッチ位置の変化に基づいてアイコンを縮小表示する。また、アイコンの縮小表示に同期して、制御部20はアイコンが示す検索条件のパラメータを減少(低下)させる。
検索条件には、第一グループに分類される検索条件と、第二グループに分類される検索条件の2パターンが含まれうる。第一グループに分類される検索条件と第二グループに分類される検索条件とは、異なる表示態様(例えば異なる色や形状)でアイコンが表示されてもよい。本実施形態においては、図2Aに示すように、第一グループに分類される検索条件のアイコンの輪郭を破線で示し、第二グループに分類される検索条件のアイコンの輪郭を実線で示して、これらを区別している。
第一グループには、範囲をパラメータとして指定して検索する検索条件が分類される。例えば、予算、現在地からの距離、利用人数、5段階評価値等を想定してよい。第二グループには、施設の特徴を示す文言で検索する検索条件が分類される。第二グループに分類される検索条件としては例えば、「食べ放題」、「駐車場有り」、「お洒落」、「子供可」等を想定してよい。検索条件である文言との単なる文字列の比較ではなく、同等の意味を持つ属性や特徴が関連付けて記録されている施設が、検索条件に合致すると扱われて良い。
第一グループに分類される検索条件については、検索条件における範囲がパラメータに相当する。制御部20は検索条件表示部21aの機能により、第一グループに分類される検索条件を示すアイコン(輪郭が破線で示されている)の内部に、図2Aに示すように、パラメータを示す文字や記号を表示する。
図2Bは、検索条件表示領域Z1または検索指示領域Z2に表示中の、検索条件の管理テーブルの一例を示す図である。図2Bに示すように、検索条件ごとに、検索条件名、グループ、表示位置、検索フラグ(詳細は後述する)、選択中のパラメータがRAM等のメモリに記録されている。表示位置には、例えばアイコンの中心座標と半径が記録される。第一グループに分類される各検索条件において選択可能なパラメータの選択肢は、例えば図2Cに示すように記録媒体30に記録されている。図2Cは、第一グループに分類される検索条件ごとに、検索条件名、パラメータの選択肢、選択肢の個数が記録されることを示している。例えば、検索条件名が「予算(上限)」の検索条件においては、パラメータの選択肢として「1000円」、…、「3000円」、「5000円」、「6000円」、…、「上限なし」等のように昇順に並べられたパラメータと、選択肢の個数として「10」が記録媒体30に記録されている。
制御部20は、ピンチアウト操作やピンチイン操作に応じて、第一グループに分類される検索条件を示すアイコンの半径を段階的に変化させるが、当該半径の段階数はパラメータの選択肢の個数に対応する。また、選択中のパラメータの選択肢内の昇順における順序とアイコンの半径は相関関係にある。すなわち、選択中のパラメータの選択肢内の昇順における順序が大きいほど、アイコンの半径も大きい。例えば、「5段階評価値(下限)」の検索条件のパラメータの選択肢の個数は「1」、「2」、「3」、「4」、「5」の5個であり、選択中のパラメータが「3」である場合、制御部20は「5段階評価値(下限)」の検索条件を示すアイコンを5段階のうちの3番目に大きい半径の円として表示する。
制御部20は、ピンチアウト操作に応じて「選択中のパラメータ」から昇順における次のパラメータを次の「選択中のパラメータ」とし、アイコン内部には新たに「選択中のパラメータ」となったパラメータを表示する。また、制御部20は、ピンチイン操作に応じて「選択中のパラメータ」から降順における次のパラメータを次の「選択中のパラメータ」とし、アイコン内部には新たに「選択中のパラメータ」となったパラメータを表示する。したがってピンチアウト操作やピンチイン操作に応じてアイコンの面積が変化するとともにアイコン内部のパラメータの表記も変化する。
一方、第二グループに分類される検索条件については、検索条件の優先度がパラメータに相当する。図2Bに示すように、第二グループに分類される検索条件において選択可能なパラメータの選択肢(すなわち優先度の選択肢)は、本実施形態においては「高」、「標準」の2種類である。制御部20は検索条件表示部21aの機能により、図2Aに示すように、第二グループに分類される検索条件を示すアイコン(輪郭が実線で示されている)の内部には、施設の特徴を示す文言(=検索条件名)を表示する。
第二グループに分類される検索条件を示すアイコンについては、制御部20は、ピンチアウト操作に応じてアイコンを拡大するとともに当該アイコンが示す検索条件の優先度を上昇させる。また制御部20は、ピンチイン操作に応じてアイコンを縮小するとともに当該アイコンが示す検索条件の優先度を低下させる。検索条件の優先度は、本実施形態においては高・標準の2段階で表されるため、アイコンの面積(半径)も大・標準の2段階で表される(大が優先度「高」に該当し、普通が優先度「標準」に該当する)。なお本実施形態においては、制御部20は、第一グループに分類される検索条件の優先度は全て「高」として扱う。検索条件の優先度に応じた検索処理の具体的な内容については後述する。
また本実施形態においては、アイコンが1本の指で選択された状態で利用者がタッチ位置を変化させるとアイコンの表示位置も変化する。すなわち、制御部20は、検索条件表示部21aの機能により、タッチパネルディスプレイ40の出力情報に基づいて利用者がタッチした位置を示すタッチ座標を検出し、タッチ座標とアイコンの表示位置とに基づいて利用者が1本の指でアイコンをタッチしたか否かを検出する。利用者が1本の指でアイコンをタッチした状態でタッチ位置を変化させると、制御部20は、当該タッチ位置の変化に基づいてアイコンの表示位置を変化させる。
以上の構成において、アイコンの可動領域は検索指示領域Z2および検索条件表示領域Z1である。したがって、利用者は、アイコンを1本の指でタッチしながら移動させることにより、アイコンを検索条件表示領域Z1から検索指示領域Z2に移動させることが可能である。もちろん、アイコンを検索指示領域Z2から検索条件表示領域Z1に移動させることも可能である。アイコンが検索条件表示領域Z1から検索指示領域Z2に移動した場合、制御部20は当該アイコンが示す検索条件が施設検索用条件として新たに追加されたと見なす。アイコンが検索指示領域Z2から検索条件表示領域Z1に移動した場合、制御部20は当該アイコンが示す検索条件が施設検索用条件から除外されたと見なす。なお施設検索用条件は、図2Bに示す管理テーブルにおける検索フラグがオンに設定されている検索条件である。
なお、上述したピンチアウト操作やピンチイン操作は、検索条件表示領域Z1に存在するアイコンに対しても、検索指示領域Z2に存在するアイコンに対しても、行うことができる。検索指示領域Z2に存在するアイコンが示す検索条件のパラメータが利用者のピンチ操作によって変化した場合、制御部20は施設検索用条件のパラメータが変化したと見なす。
アイコンが検索条件表示領域Z1から検索指示領域Z2上に移動した場合や、アイコンが検索指示領域Z2から検索条件表示領域Z1に移動した場合や、検索指示領域Z2に存在するアイコンに対するピンチアウト操作やピンチイン操作によって当該アイコンが示す検索条件のパラメータが変化した場合に、制御部20は、検索指示領域Z2に存在するアイコンが示す検索条件であってアイコンの面積が示すパラメータを採用した検索条件で検索を実行する。
検索実行部21bは、面積が示すパラメータを採用した検索条件で検索を行う機能を制御部20に実現させるプログラムモジュールである。すなわち、制御部20は、検索指示領域Z2上に存在するアイコンが示す検索条件であって、当該アイコンの面積が示すパラメータを採用した状態の検索条件で検索を実行する。具体的には、制御部20は、通信部41を介して検索指示領域Z2上に存在するアイコンが示す検索条件であって、当該アイコンの面積が示すパラメータを採用した検索条件を、サーバ50に送信する。
サーバ50が当該検索条件を取得すると、サーバ50は図示しない記録媒体を参照し、当該検索条件に適合する情報が対応付けられた施設を取得する。そして、サーバ50は、取得された施設を示す情報を端末10に対して送信する。制御部20は、通信部41を介してサーバ50から施設を示す情報を取得し、タッチパネルディスプレイ40に表示する。本実施形態においては、施設を示す情報に施設を示すサムネイル画像が含まれており、制御部20は、タッチパネルディスプレイ40を制御し、当該サムネイル画像を検索結果表示領域Z3に表示する。図2Aにおいては、施設を示すサムネイル画像が正方形によって模式的に示されている。
次に、検索条件の優先度に応じた検索について説明する。優先度が「高」の検索条件が施設検索用条件の中に含まれる場合、優先度が「高」の検索条件を最低限満たす施設が検索される。例えば優先度が「高」の検索条件Aと優先度が「標準」の検索条件Bの2つが、施設検索用条件として指示された場合、サーバ50においては、AかつBを満たす施設、Aのみを満たす施設がそれぞれ検索される。そして、サーバ50から検索結果を取得すると、制御部20は検索実行部21bの機能により、AかつBを満たす施設、Aのみを満たす施設の順に表示する。この構成によれば、優先度が高い検索条件Aを満たす施設が表示される一方、優先度が低い検索条件Bのみを満たす施設は利用者が意図していない施設として除外して表示することができる。
なお例えば優先度が「高」の検索条件Cと同じく優先度が「高」の検索条件Dの2つが施設検索用条件として指示された場合、サーバ50においては、CかつDを満たす施設が検索され、端末10においてはサーバ50から取得したCかつDを満たす施設が検索結果として表示される。
また例えば優先度が「標準」の検索条件Eと優先度が「標準」の検索条件Fの2つが施設検索用条件として指示された場合、サーバ50においては、EかつFを満たす施設と、Eのみを満たす施設と、Fのみを満たす施設が検索される。端末10においては、サーバ50から検索結果を取得し、EかつFを満たす施設と、Eのみを満たす施設と、Fのみを満たす施設が検索結果として表示される。EかつFを満たす施設が優先的に表示され、Eのみ満たす施設やFのみ満たす施設については、表示順はどのようであってもよい。
なお本実施形態の場合、ピンチ操作を行ってからアイコンを検索指示領域Z2に移動させてもよいし、検索指示領域Z2にアイコンを移動させてから検索指示領域Z2内で当該アイコンに対してピンチ操作を行ってもよい。後者の場合は、利用者がアイコンに対してピンチ操作を行った後、他の操作を行わなくても、変化後のパラメータを採用した検索条件での検索結果が表示されることになる。そのため、ピンチ操作を行ったことによる検索結果の変化が利用者にとってわかりやすい。
また本実施形態の場合、施設検索に用いる条件(施設検索用条件)の入れ換えやパラメータの変更を、利用者は容易に行うことができる。そのため、検索条件を頻繁に変更しながら行きたい施設を検索するような場合に、利用者の使い勝手を向上させることができる。
(2)検索処理:
次に、制御部20が実行する検索処理を、図3および図4を参照しながら説明する。検索処理は、利用者が検索プログラム21を起動する等のトリガによって開始される。検索処理が開始されると、制御部20は、検索条件表示部21aの機能によってタッチパネルディスプレイ40を制御し、UIの初期画面をディスプレイに表示させる。UIが表示された状態において、制御部20は、検索条件を示すアイコンの表示位置と、当該アイコンが示す検索条件等を対応付けた図2Bに示す管理テーブルをRAM等のメモリに記録する。アイコンの表示位置や大きさが変化した場合にも、制御部20は、その変化に追従させて管理テーブルの記録内容を更新する。
以上のUIが表示された状態において、制御部20は、タッチ座標を検知したか否かを判定する(ステップS100)。すなわち、制御部20は、タッチパネルディスプレイ40の出力信号を監視し、利用者の指等によってタッチパネルディスプレイ40がタッチ座標を検知しているか否かを判定する。
ステップS100において、タッチ座標を検知したと判定される場合、制御部20は、検索条件表示部21aの機能により、タッチ座標を保持する(ステップS105)。以後、タッチパネルディスプレイ40の出力信号に基づいてタッチ座標が検知されている状態においては、最新のタッチ座標と、最新から遡って例えば直近のタッチオンから最新までのタッチ座標の履歴がRAM等のメモリに保持される。なお、タッチパネルディスプレイ40のタッチパネルに対して複数の指でタッチされた場合、ステップS100では複数の指のタッチ座標が検知され、ステップS105においては複数の指分のタッチ座標の履歴が保持される。
次に、制御部20は、検索条件表示部21aの機能により、タッチ座標がアイコン上であるか否かを判定する(ステップS110)。すなわち、アイコンの表示位置は管理テーブルに記録されているため、制御部20は、当該管理テーブルを参照してアイコンの表示位置を特定し、表示位置から既定範囲内にタッチ座標が存在する場合にタッチ座標がアイコン上であると判定する。
ステップS110において、タッチ座標がアイコン上であると判定されない場合、制御部20は、検索条件表示部21aの機能により、タッチ状態をアイコン非選択状態に設定する(ステップS112)。本実施形態においては、タッチ状態として、アイコン選択状態1、アイコン選択状態2、アイコン非選択状態が定義されている。アイコン選択状態1は、アイコンが1本の指でタッチされている状態である。アイコン選択状態2は、アイコンが2本の指でタッチされている状態である。アイコン非選択状態は、アイコンがタッチされていない状態である。なおタッチ状態の初期値はアイコン非選択状態である。
制御部20は、ステップS112でタッチ状態がアイコン非選択状態であることを示す設定を行った後、ステップS100の処理に戻る。すなわち、制御部20は、UI上のアイコンがタッチされるまで待機する。むろん、検索条件以外の指示、例えば、検索処理の終了等が行われる場合、当該指示を行うためのボタン等がUIに設けられ、ボタン等に対するタッチに応じて検索処理の終了等の割込が行われても良い。
ステップS110において、タッチ座標がアイコン上であると判定される場合、制御部20は、検索条件表示部21aの機能により、タッチ座標は2個であるか否かを判定する(ステップS115)。すなわち、ステップS100において検知されたタッチ座標の個数は2個であったか否かが判定される。ステップS115においてタッチ座標が2個であると判定される場合、制御部20は、タッチ状態をアイコン選択状態2に設定する(ステップS120)。
続いて制御部20は、ピンチアウト操作がなされたか否かを判定する(ステップS125)。具体的には例えば、制御部20はメモリに保持されているタッチ座標の履歴を参照し、最新の2個のタッチ座標間の距離Ksが基準時における2個のタッチ座標間の距離Kkと比較して閾値T以上に広がっているか否かを判定する。基準時としては例えば、直近のタッチオン時、直近のピンチアウト操作がなされたとの判定時、直近のピンチイン操作がなされたとの判定時のうちの最も新しいものを想定してよい。Ks≧Kk+Tである場合、制御部20はピンチアウト操作がなされたと判定し、Ks<Kk+Tである場合、制御部20はピンチアウト操作がなされたと判定しない。
ステップS125においてピンチアウト操作がなされたと判定されない場合、制御部20はピンチイン操作がなされたか否かを判定する(ステップS135)。具体的には例えば制御部20は、メモリに保持されているタッチ座標の履歴を参照し、最新の2個のタッチ座標間の距離Ksが基準時における2個のタッチ座標間の距離Kkと比較して閾値T以上狭まっているか否かを判定する。Ks≦Kk−Tである場合、制御部20はピンチイン操作がなされたと判定し、Ks>Kk−Tである場合、制御部20はピンチイン操作がなされたと判定しない。ステップS135においてピンチイン操作がなされたと判定されない場合、すなわち、(Kk−T)<Ks<(Kk+T)である場合、制御部20はステップS100に戻る。
ステップS125においてピンチアウト操作がなされたと判定される場合、制御部20は検索条件表示部21aの機能により、アイコンを拡大し、パラメータを増加(上昇)させる(ステップS130)。すなわち制御部20は、選択中のアイコンの中心座標は変化させず半径を増加させることによってアイコンを拡大するとともに、当該アイコンが示す検索条件のパラメータを増加(上昇)させる。なお、第一グループに分類される検索条件のアイコンであってパラメータが既に上限に達している検索条件のアイコンにピンチアウト操作がなされた場合、制御部20は、ステップS130においてパラメータを変化させず(したがってアイコン内部の表記も変化無し)、アイコンの面積も変化させない。また、第二グループに分類される検索条件のアイコンであってパラメータが既に上限の「高」である検索条件のアイコンにピンチアウト操作がなされた場合、制御部20は、ステップS130においてパラメータを変化させず、アイコンの面積も変化させない。
ステップS135においてピンチイン操作がなされたと判定された場合、制御部20は検索条件表示部21aの機能により、アイコンを縮小し、パラメータを減少(低下)させる(ステップS140)。すなわち制御部20は、選択中のアイコンの中心座標は変化させず半径を減少させることによってアイコンを縮小するとともに、当該アイコンが示す検索条件のパラメータを減少(低下)させる。なお、第一グループに分類される検索条件のアイコンであってパラメータが既に下限に達している検索条件のアイコンにピンチイン操作がなされた場合、制御部20は、ステップS140においてパラメータを変化させず(したがってアイコン内部の表記も変化無し)、アイコンの面積も変化させない。また、第二グループに分類される検索条件のアイコンであってパラメータが既に下限の「標準」である検索条件のアイコンにピンチイン操作がなされた場合、制御部20は、ステップS140においてパラメータを変化させず、アイコンの面積も変化させない。
ステップS115においてタッチ座標が2個であると判定されない場合、制御部20は、タッチ座標は1個であるか否かを判定する(ステップS145)。すなわち、ステップS100において検知されたタッチ座標の個数は1個であったか否かが判定される。ステップS145においてタッチ座標が1個であると判定される場合、制御部20は、タッチ状態をアイコン選択状態1に設定する(ステップS150)。
続いて制御部20は検索条件表示部21aの機能により、タッチ座標にアイコンを表示する(ステップS155)。すなわち、制御部20は、ステップS110においてタッチ座標が存在すると判定されたアイコンの表示位置をタッチ座標に変更し、タッチパネルディスプレイ40に制御信号を出力して当該表示位置に当該アイコンを表示させる。この処理の後、制御部20がステップS100以降の処理を繰り返すことにより、制御部20は、タッチ操作によってアイコンが移動するUIを提供している。例えば、UI上に図2Aに示すようなアイコンが表示されている状態において、利用者は、任意のアイコンをタッチして移動させることができる。ステップS145においてタッチ座標は1個であると判定されない場合(すなわちタッチ座標が3個以上である場合)、制御部20はステップS112に進む。
一方、ステップS100において、タッチ座標を検知したと判定されない場合、制御部20は、タッチ状態がアイコン選択状態1であるか否かを判定する(ステップS160)。すなわち、制御部20は、タッチ状態の設定がアイコン選択状態1であるか否か(アイコン選択状態2又はアイコン非選択状態であるか)を判定する。ステップS160において、タッチ状態がアイコン選択状態1であると判定されない場合(すなわちアイコン選択状態2又はアイコン非選択状態であると判定される場合)、制御部20は、タッチ状態はアイコン選択状態2であるか否かを判定する(ステップS195)。ステップS195においてタッチ状態はアイコン選択状態2であると判定されない場合(すなわちタッチ状態はアイコン非選択状態である場合)、制御部20はステップS100以降の処理を繰り返す。すなわち、制御部20は、利用者がタッチパネルディスプレイ40をタッチするまで待機する。
ステップS160において、タッチ状態がアイコン選択状態1であると判定される場合、制御部20は検索実行部21bの機能により、タッチオフ座標が検索指示領域Z2内であるか否かを判定する(ステップS165)。利用者が1本の指でアイコンをタッチして移動させている過程においては、ステップS150でタッチ状態がアイコン選択状態1に設定される。この後、利用者がタッチパネルディスプレイ40から1本の指を離すと、ステップS100を経てステップS160が実行される。この場合、ステップS112においてタッチ状態がアイコン非選択状態に設定されることなくステップS160の判定が行われるため、タッチ状態がアイコン選択状態1であると判定される。
制御部20は、利用者がタッチを続ける場合にはステップS105でタッチ座標を保持するため、制御部20がステップS130の判定を行う場合、メモリには最後のタッチ座標、すなわち、タッチオフ座標が保持されている。そこで、制御部20は、当該タッチオフ座標を特定し、検索指示領域Z2と比較することにより、当該タッチオフ座標が検索指示領域Z2内であるか否かを判定する。
ステップS165においてタッチオフ座標は検索指示領域Z2内であると判定される場合、制御部20は、タッチしていたアイコンが示す検索条件を施設検索用条件に設定する(ステップS170)。具体的には制御部20は、該当する検索条件の、管理テーブル(図2Bを参照)における検索フラグをオンに設定する。ステップS170を実行後、制御部20はステップS180を実行する。
ステップS165においてタッチオフ座標は検索指示領域Z2内であると判定されない場合、制御部20は、タッチしていたアイコンが示す検索条件を施設検索用条件から解除する(ステップS175)。具体的には制御部20は、該当する検索条件の、管理テーブルにおける検索フラグをオフに設定する。ステップS175を実行後、制御部20はステップS180を実行する。
ステップS195においてタッチ状態はアイコン選択状態2であると判定される場合、制御部20は、タッチしていたアイコンは検索指示領域Z2内に存在するか否かを判定する(ステップS200)。利用者がアイコンを2本の指でピンチアウト操作またはピンチイン操作している過程においては、ステップS120でタッチ状態がアイコン選択状態2に設定される。この後、利用者がタッチパネルディスプレイ40から2本の指を離すと、ステップS100,S160を経てステップS195が実行される。この場合、ステップS112においてタッチ状態がアイコン非選択状態に設定されることなくステップS195の判定が行われるため、タッチ状態がアイコン選択状態2であると判定される。
アイコンの表示位置は管理テーブルに記録されているため、ステップS200では直前までピンチ操作していたアイコンの表示位置が検索指示領域Z2内であるか否かが判定される。例えばアイコン(円形)の中心座標が検索指示領域Z2内に含まれる場合に当該アイコンが検索指示領域Z2内にあると判定してよい。
ステップS200において、タッチしていたアイコン(ピンチ操作していたアイコン)は検索指示領域Z2内に存在すると判定されない場合、制御部20はステップS190に進む。ステップS200において、タッチしていたアイコン(ピンチ操作していたアイコン)は検索指示領域Z2内に存在すると判定される場合、制御部20はステップS180に進む。
ステップS170又はステップS175又はステップS200を実行後、制御部20は、施設検索用条件は更新されたか否かを判定する(ステップS180)。すなわち制御部20は、施設検索用条件に設定された検索条件が追加あるいはキャンセルされた場合、あるいは、施設検索用条件に設定されている検索条件のパラメータが変更された場合に、施設検索用条件が更新されたと判定する。具体的には、制御部20は、管理テーブルと、後述するステップS187においてコピーした前回管理テーブルとを比較し、検索フラグの値が変更になった検索条件が存在するか、または、選択中のパラメータの値が変更になった検索条件が存在するかを判定する。いずれか一方でも存在する場合、制御部20は、施設検索用条件は更新されたと判定する。すなわち、利用者がいずれかのアイコンを検索条件表示領域Z1から検索指示領域Z2に移動させて指を離した場合、あるいは、利用者がアイコンを検索指示領域Z2から検索条件表示領域Z1に移動させて指を離した場合、あるいは、利用者が検索指示領域Z2内にあるアイコンに対するピンチ操作を行ったことによってアイコンの面積が変化した状態で指を離した場合に、制御部20は、施設検索用条件は更新されたと判定する。なお前回管理テーブルの初期値には、検索処理開始時に設定された管理テーブルの初期値と同じ値が、検索処理開始時に設定される。
ステップS180において施設検索用条件は更新されたと判定される場合、制御部20は検索実行部21bの機能により、更新された施設検索用条件で検索を実行する(ステップS185)。具体的には制御部20は、管理テーブルを参照し、検索フラグがオンに設定されている検索条件をパラメータとともに通信部41を介してサーバ50に送信する。この結果、検索結果としての施設を示す情報がサーバ50から送信されると、制御部20は、通信部41を介して検索結果としての施設を示す情報を取得する。そして、制御部20は、タッチパネルディスプレイ40を制御し、各施設を検索結果表示領域Z3に表示させる。むろん、検索結果の表示態様は種々の態様を採用可能であり、例えば、スクロール等によって表示対象の施設を変化させることが可能な構成等が採用されても良い。さらに、検索結果の利用態様としても種々の態様が採用されてよく、例えば、検索結果の施設がタップされると、施設の詳細情報が表示される構成や、施設に関する情報を表示するウェブサイトが開く構成等、種々の構成を採用可能である。
続いて制御部20は、管理テーブルを前回管理テーブルにコピーする(ステップS187)。最新の管理テーブルの値がコピーされた前回管理テーブルは、RAM等のメモリに記録され、次回ステップS180が実行される際に参照される。
続いて制御部20は、タッチ状態をアイコン非選択状態に設定する(ステップS190)。なおステップS180において施設検索用条件は更新されたと判定されない場合、制御部20はステップS185をスキップしてステップS190を実行する。
(3)動作例:
図5Aは、図2Aに示す「予算(上限)」を示す「5000円以下」アイコンI10を利用者がピンチアウト操作(1段階に相当する程度のピンチアウト操作)した場合のUIを示している。「予算(上限)」は、第一グループに分類される検索条件である。アイコンI10に対するピンチアウト操作がなされた場合、ステップS130において制御部20は、図2Bに示す管理テーブルと記録媒体30に記録されているパラメータの選択肢を参照し、現在選択されているパラメータ「5000円」の昇順に次のパラメータ「6000円」を取得する。続いて制御部20は、管理テーブルの「予算(上限)」における選択中のパラメータを「6000円」に更新する。また制御部20は、図5Aに示すように、図2Aの状態より半径を1段階増加させ内部に更新後の選択中のパラメータを表記したアイコンI10を表示する。
利用者が指をアイコンI10から離すと、ステップS185において検索が実行される。すなわちこの場合、検索指示領域Z2には、予算6000円以下(C1)、現在地から500m以内(C2)、子供可(C3)、食べ放題(C4)、焼き肉(C5)の5つの検索条件のアイコンが存在する。本実施形態において第一グループに分類される検索条件の優先度は「高」として扱われる。したがってC1,C2,C3の優先度は「高」、C4,C5の優先度は「標準」として検索が実行され、検索結果表示領域Z3には検索結果の施設が表示される。
次に、図5Bは図5Aに示す「飲み放題」アイコンI20を利用者がピンチイン操作した場合のUIを示している。アイコンI20に対するピンチイン操作がなされた場合、ステップS140において制御部20は図2Bに示す管理テーブルを参照し現在選択されているパラメータ「高」を取得する。検索条件名が「飲み放題」の検索条件は第二グループに分類されるため、パラメータの選択肢は「標準」または「高」である。「飲み放題」において選択中のパラメータは「高」であるため、制御部20はピンチイン操作に応じて選択中のパラメータを「高」より優先度が低い「標準」に更新する。そして制御部20は、図5Bに示すように、図5Aの状態より半径を1段階減少させ内部に検索条件名を表記した円形のアイコンI20を表示する。
「飲み放題」アイコンI20は検索指示領域Z2ではなく検索条件表示領域Z1に存在するため、利用者がアイコンI20から指を離してもステップS200において検索指示領域Z2内であると判定されず、検索は実行されない。したがって検索結果表示領域Z3の内容は変化しない。
次に図6は、図5Bに示すように検索条件表示領域Z1に存在する「飲み放題」アイコンI20に利用者がタッチし検索指示領域Z2までアイコンI20を移動させてタッチを離した場合のUIを示している。利用者がアイコンI20を検索指示領域Z2まで移動させてタッチを離すと、ステップS185において検索が実行される。すなわちこの場合、検索指示領域Z2には、予算6000円以下(C1)、現在地から500m以内(C2)、子供可(C3)、食べ放題(C4)、焼き肉(C5)、飲み放題(C6)の6つの検索条件のアイコンが存在する。したがってC1,C2,C3の優先度は「高」、C4,C5,C6の優先度は「標準」として検索が実行され、検索結果表示領域Z3には検索結果の施設が表示される。
(4)他の実施形態:
以上の実施形態は本発明を実施するための一例であり、検索条件のパラメータを面積で示したアイコンを表示し、利用者のアイコンに対する既定の操作に応じて面積を変更し、面積が示すパラメータを採用した検索条件で検索を行う限りにおいて、他にも種々の実施形態を採用可能である。例えば、検索システムは、各種のシステム、汎用コンピュータシステム、ナビゲーションシステム等に適用されていても良い。また、検索システムは、複数の装置(例えば、クライアントとサーバ)によって実現されるシステムであっても良い。
さらに、検索システムを構成する検索条件表示部21a、検索実行部21bの少なくとも一部が複数の装置に分かれて存在していても良い。例えば、検索条件表示部21aの一部がタッチパネルディスプレイ40内の制御部で実現されても良い。また、検索実行部21bによる検索は、サーバではなく端末で実行されてもよい。むろん、上述の実施形態の一部の構成が省略されてもよいし、処理の順序が変動または省略されてもよい。
検索条件表示部は、検索条件のパラメータを面積で示したアイコンを表示し、利用者のアイコンに対する既定の操作に応じて面積を変更することができればよい。ディスプレイにおける表示態様は種々の表示態様であって良い。アイコンの形状も円形に限定されない。
また、既定の操作は、ピンチアウト操作やピンチ操作以外の、指等の2つの指示部によって2箇所にタッチした状態でタッチ位置を変化させる操作であってもよい。例えば、2箇所にタッチした状態で2箇所のタッチ位置の中央付近を中心として時計回りまたは反時計回りに回転する方向にタッチ位置を移動させる操作が「既定の操作」であってもよい。
なお既定の操作は、指等の1つの指示部によって1箇所にタッチする操作であってもよい。例えば、ダブルタップでアイコンを拡大し、シングルタップでアイコンを縮小する構成を採用してもよい。また例えば、アイコンの輪郭を時計回りや反時計回りになぞる操作が既定の操作であってもよい。また例えば、アイコンに対して特定の方向にフリック操作することが既定の操作であってもよい。また、既定の操作は、ロングタップ等の操作であってもよいし、3箇所以上のタッチ操作であってもよい。
第一グループに分類される検索条件における範囲を示すパラメータの例として上記実施形態の他にも様々な例が想定されうる。例えば、検索条件名が「ジャンル」である検索条件において、既定の操作に応じてジャンルを汎化したり特化したりすることができてもよい。例えば、ジャンルの検索条件において選択中のパラメータが「ラーメン」である場合であって、「ラーメン」のアイコンを拡大する操作がなされた場合、「ラーメン」を汎化した「麺類」がパラメータとして選択されてもよい。また例えば「ラーメン」のアイコンを縮小する操作がなされた場合、「ラーメン」を特化した「味噌ラーメン」、「醤油ラーメン」、「豚骨ラーメン」等のパラメータが選択された検索条件のアイコンがそれぞれ表示されてもよい。あるいは、「ラーメン」アイコンを縮小する操作がなされた場合、「ラーメン」の下位層のうちの一つである例えば「味噌ラーメン」アイコンが表示され、「味噌ラーメン」アイコンを例えばタップすると「醤油ラーメン」等の同階層のジャンルが順に表示される構成であってもよい。
上記実施形態においては、第一グループに分類される検索条件の優先度は全て「高」として扱う構成であったが、第一グループに分類される検索条件において、優先度が予め個別に設定されていても良いし、第一グループに分類される検索条件においても利用者が優先度を「特定の操作」とは別の操作で変更することができてもよい。
上記実施形態においては、第二グループに分類される検索条件において、優先度が「高」の検索条件が施設検索用条件に含まれる場合、優先度が「高」の検索条件を最低限満たす施設が検索結果として表示される構成であったが、これに限定されない。具体的には、優先度が「高」の検索条件Aと優先度が「標準」の検索条件Bの2つが施設検索用条件として指示された場合、Bのみを満たす施設は検索結果に表示されない構成であったが、表示順を下げた状態で表示する構成であってもよい。すなわち、AかつBを満たす施設、Aのみを満たす施設、Bのみを満たす施設、の順に検索結果が表示されてもよい。
また、上記実施形態においては、優先度が「高」の検索条件Cと優先度が「高」の検索条件Dが施設検索用条件として指示された場合、Cのみを満たす施設とDのみを満たす施設は検索結果に表示されない構成であったが、CかつDを満たす施設を優先的に表示した後、Cのみを満たす施設とDのみを満たす施設を表示する構成であってもよい。Cのみを満たす施設とDのみを満たす施設の表示順はどのようであってもよい。
また、上記実施形態においては、優先度が「標準」の検索条件Eと優先度が「標準」の検索条件Fが施設検索用条件として指示された場合、検索結果として、EかつFを満たす施設が、Eのみ満たす施設やFのみ満たす施設よりも優先的に表示される構成であったが、必ずしもそうでなくてもよい。
また、第二グループに分類される検索条件の優先度を変更した場合、上記実施形態においては、パラメータとして「高」と「標準」を変更して検索を行う例を説明したが、この方法に限定されない。例えば検索条件の優先度を変更することによって、検索条件に適合すると判断する施設の基準を変更するようにしてもよい。より具体的には例えば、検索条件の優先度が最高、高、標準の3段階であるとすると、最高の場合は施設に対するクチコミ件数(閲覧件数、評価件数等でもよい)がN1個以上の施設を対象に検索条件を用いた検索が行われ、優先度が高の場合はクチコミ件数がN1より小さいN2個以上の施設を対象に検索が行われ、優先度が標準の場合はクチコミ件数が0個以上の施設を対象に検索が行われるようにしてもよい。このようにすることで、検索条件の優先度を上昇させると、検索条件に合致することがより確からしい施設を検索結果として取得することが可能である。なお、検索条件の優先度の段階は、2段階や3段階であることに限定されない。何段階であっても、アイコンの面積が大きいほど優先度は高く扱われる。
また、パラメータの表記位置は、アイコンに対応付けて表記されていればよく、アイコン内部であってもよいし、アイコン外部であってもよい。また、上記実施形態においては、第二グループに分類される検索条件については既定の操作に応じてパラメータの表記を変えない構成を採用していたが、第二グループに分類される検索条件についても既定の操作に応じてパラメータの表記を変更するようにしてもよい。例えば、ピンチアウト操作に応じてパラメータの表記を、注意を引きやすい表示態様(例えば文字を太く、赤く、点滅させる等)に変更してもよいし、ピンチイン操作に応じてパラメータの表記をデフォルトの表示態様に戻すようにしてもよい。また、ピンチアウト操作に応じて施設の特徴を示す文言に加えてさらに詳しい説明を表記するようにしてもよい。例えば、「クチコミ数N2件以上」や「優先度:高」等の表記を付加するようにしてもよい。
なお利用者は、各種のユーザインタフェースで検索条件を新規で入力可能であって良い。例えば、利用者が検索条件を発話し、検索システムは発話された音声を示すデータに基づいて検索条件を取得し、当該検索条件を示すアイコンを新たに表示する構成であってもよい。もちろん、利用者が検索条件を示す文字を入力し、検索システムは入力された文字が示す検索条件を取得し、当該検索条件を示すアイコンを新たに表示する構成であってもよい。また例えば、既に表示されている任意の検索条件を示すアイコンに対して利用者が予め決められた操作(アイコンの面積を変更する操作や、アイコンを移動させる操作以外の操作。例えばタップ)を行うと、検索システムは当該アイコンを消滅させ(当該アイコンの表示を終了し)代わりに当該検索条件に関連する検索条件のアイコンを周囲に出現させる構成であってもよい。消滅したアイコンが示す検索条件に関連する検索条件は、消滅したアイコンが示す検索条件の階層構造に基づいて決められた条件であっても良いし、階層構造に関わらない条件であってよい。
階層構造に基づいて検索条件が決められる場合、例えば、消滅するアイコンの階層構造の上位階層の検索条件に分裂する構成や、消滅するアイコンの階層構造の下位階層の検索条件に分裂する構成や、消滅するアイコンの階層構造の同階層の検索条件に分裂する構成等が挙げられる。例えば、「和食」のアイコンをタップすると、「和食」の下位階層である「お寿司」・「天ぷら」・「うなぎ」等のアイコンに分裂してもよいし、「和食」の上位階層である「食べる」・「飲む」・「遊ぶ」・「見る」等の行為を示す文言のアイコンに分裂してもよいし、「和食」の同階層である「洋食」・「中華」等のアイコンに分裂してもよい。また例えば、「和食」のアイコンをタップすると、「和食」の階層構造に関わらない「接待」、「会食」等のような関連キーワードのアイコンに分裂してもよい。これらの関連キーワードは、利用者や他者の検索履歴情報に基づいて取得されてよい。なお、「和食」アイコンをタップすると、上述したこれら全てのアイコンに分裂する構成であってもよい。
検索実行部は、面積が示すパラメータを採用した検索条件で検索を行うことができればよい。例えば検索の対象は施設に限定されず、どのようなものであってもよい。検索の対象が施設である場合も、利用者に検索されうる任意の施設であって良く、例えば、各種の構造体、建築物、店舗等であっても良いし、建築物内に含まれる1区画(店舗や部屋等)であっても良い。施設の検索目的は限定されず、例えば、検索された施設が目的地となっても良いし、将来利用する施設の検討のために検索が行われても良く、種々の構成が採用可能である。
さらに、本発明のように、検索条件のパラメータを面積で示したアイコンを表示し、利用者のアイコンに対する既定の操作に応じて面積を変更し、面積が示すパラメータを採用した検索条件で検索を行う手法は、プログラムや方法としても適用可能である。また、以上のようなシステム、プログラム、方法は、単独の装置として実現される場合もあれば、車両に備えられる各部と共有の部品を利用して実現される場合もあり、各種の態様を含むものである。また、一部がソフトウェアであり一部がハードウェアであったりするなど、適宜、変更可能である。さらに、システムを制御するプログラムの記録媒体としても発明は成立する。むろん、そのプログラムの記録媒体は、磁気記録媒体であってもよいし光磁気記録媒体であってもよいし、今後開発されるいかなる記録媒体においても全く同様に考えることができる。