JP2019102006A - 設備計画装置、設備計画方法及び設備計画プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】電力システム環境の変化を踏まえた電力変圧器の更新を柔軟に計画可能とすることを目的とする。【解決手段】設備更新の評価を用いて、対象設備の稼働年数を決定する決定部と、前記決定部により決定された前記稼働年数に基づき対象設備に対する設備指令値を更新する更新部とを備え、前記決定部は、設備更新の評価を用いて、対象設備の現行運用を継続するよりも設備更新した場合の評価値が向上する場合に、前記対象設備の稼働年数を決定し、前記更新部は、前記決定部により決定された前記稼働年数に基づき、対象設備に対する設備指令値を更新することを特徴とする設備計画装置を用いる。【選択図】図2
Description
本発明は、電力設備の設備計画装置、設備計画方法及び設備計画プログラムに関する。
電力設備に関する計画においては、将来に予想される需要と各種の制約に基づいて機器仕様を決定してきた。電力システムのますますの効率的な運用を実現するために種々の試みがなされている。例えば、センサ技術や通信技術、IoT(Internet of Things)技術の発展を背景に、実動作時の環境温度を考慮して熱的な容量制約を動的に扱うダイナミックレーティングといった技術が実証、運用されている。
特許文献1には、「電力変圧器の経済的な収益性を制御する動的システムを提供する」ことを目的として、「電力変圧器からの標準化されたパラメータ、経済的なパラメータ、技術的なデータと、初期投資からのデータを通じて、電力変圧器の経済的な収益性を制御する動的システムが開示されており、この電力変圧器の経済的な収益性を制御する動的システムは、(a)電力変圧器の総所有コスト(Total Ownership Cost:TOC)を減価償却期間の関数として得る段階と、(b)決定された需要を満足させるための投資合計における電力変圧器の収入を得る段階と、(c)電力変圧器の総合的な経済的収益性を決定するために、電力変圧器の収入及び電力変圧器の総所有コスト(TOC)を制御する段階と、を有している。」と記載されている(要約参照)。
特許文献2には、「将来予測に係る不確実性を考慮した配電設備計画の作成を支援する」ことを目的として、「所定の計画対象期間における配電設備計画作成にあたって、当初計画の前提となるシナリオと異なるシナリオが現実に起こってしまうことによって計画を変更しなければならない不確実性リスクを考慮して配電設備計画作成する配電設備計画作成支援システムであって、現時点において保有している配電設備を示す情報と、所定の計画対象期間において起こり得る複数のシナリオと、各シナリオの実現確率と、不確実性リスクに関する計画作成主体のリスク許容度を示す効用関数と、に基づいて、当初計画を実現するための配電コストと、現実が当初計画の前提となったシナリオと異なるシナリオとなった場合に必要となる追加コストと、追加コストが発生する不確実性リスクに係るコストと、の総和が最小とするようなシナリオを決定する。」と記載されている(要約参照)。
従来の設備計画は、人口動態予測などの変化が緩やかな将来予測を前提としており、需要等の指標値の変化も一定あるいは緩やかである。しかしながら、近年の電力システムを取り巻く環境は、発送電分離、電力市場の開設、再生可能エネルギー導入促進等、大きく変化することが予想される。加えて、電力設備の技術については、前述の情報通信技術の進展による計測データ収集や情報通信網の発展、及びAI(Artificial Intelligence)や機械学習といった分析技術の進展により、機器性能の進化加速が期待される。
このような変化の著しい電力系統の運用においては、従来の比較的緩やかな変化を前提とした設備計画のもと導入された電力設備がボトルネックとなる、あるいは、反対に過剰投資をまねく可能性がある。
そこで、本発明は、電力システム環境の変化を踏まえた電力変圧器の更新を柔軟に計画可能とすることを目的とする。
本発明は、上記課題を改善するために、一例として、設備更新の評価を用いて、対象設備の稼働年数を決定する決定部と、前記決定部により決定された前記稼働年数に基づき対象設備に対する設備指令値を更新する更新部とを備え、前記決定部は、設備更新の評価を用いて、対象設備の現行運用を継続するよりも設備更新した場合の評価値が向上する場合に、前記対象設備の稼働年数を決定し、前記更新部は、前記決定部により決定された前記稼働年数に基づき、対象設備に対する設備指令値を更新することを特徴とする設備計画装置を用いる。
本発明により、電力設備の更新計画において、電力システム環境の変化を踏まえた電力変圧器の更新を適切かつ柔軟に計画することができる。これにより、計画期間内の設備に対する投資対効果の向上や、設備更新に係るコストの平準化を実現させることができる。
以下図面を用いて、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
電力システムの変電所に用いる変圧器を例に、本発明の実施例を説明する。図1に変電所の変圧器のシステム構成例を示す。変圧器120は一次系統から送電された電力を変圧し、二次系統へと送電する。
変圧器負荷量測定部121は、変流器や計器用変圧器等によって、変圧器での電流、電圧を計測して、変圧器の負荷量を測定する。負荷量抑制手段122は、これらの測定値を定格容量や所定しきい値と比較し、負荷量がそれらの値を超えることが予想される場合には、種々の対策をとる。例えば、系統操作による該変電所への潮流量の抑制や、遮断器に対する遮断指令の発行、接続している再生可能エネルギーが発電している場合の出力抑制等である。変圧器制御装置123は、変圧器120の制御、あるいは状態の取得を実行する。
(容量)
変圧器の容量は、当該電線路の予測需要や、過去データからの傾向、及び経済的要因を加味して決定される。
変圧器の容量は、当該電線路の予測需要や、過去データからの傾向、及び経済的要因を加味して決定される。
(上限)
また、変圧器の寿命損失Vは一般に次式で表わされる。
また、変圧器の寿命損失Vは一般に次式で表わされる。
ここで、T2は寿命損失3%を超過した時間、T1は巻線温度が95℃を超過した時間、bは寿命が半減する温度差6℃で定まる定数(0.1155)、θは巻線温度である。
式(1)では、周辺温度が外的要因となり、JEC2200では、冷却媒体温度の限度として、最高 40℃、日間平均 35℃、年間平均 20℃として定めている。この条件は過酷条件を想定していることもあり、ダイナミックレーティングは、実センサの値を用いることにより、(1)式を厳密に評価するものである。機器寿命は30年が想定されており、負荷率100%で巻線最高温度が95℃となる。変圧器の運用中に、負荷率100%、巻線温度が95℃を超える場合に種々の抑制策がとられる。
(負荷率を超えた場合)
このとき、許容負荷率100%を超える場合には、変圧器が流すことのできる潮流を増やせるという利点もある一方で、巻線最高温度も上昇することとなる。これは変圧器の寿命を縮小することを意味する。変圧器の寿命短縮の目安として、負荷率100%、巻線温度95℃で寿命30年を基準とすると、負荷率105%で寿命は15年、負荷率110%で寿命は9.6年となる(図6)。
このとき、許容負荷率100%を超える場合には、変圧器が流すことのできる潮流を増やせるという利点もある一方で、巻線最高温度も上昇することとなる。これは変圧器の寿命を縮小することを意味する。変圧器の寿命短縮の目安として、負荷率100%、巻線温度95℃で寿命30年を基準とすると、負荷率105%で寿命は15年、負荷率110%で寿命は9.6年となる(図6)。
このように一般には、寿命を縮めることになるため、負荷率を上昇することは望ましくはない。しかしながら、ある期間に変圧器といった機器を最大限活用し、寿命を縮めても、より性能の優れた新しい機器を導入することにより、総合して投資対効果が向上するのであれば、積極的に許容上限負荷率を高める。
(本発明の構成)
本発明を適用した設備計画装置100の機能構成を図2に示す。なお、設備計画装置100の実施例として、パソコン、サーバ、ワークステーション、クラウドコンピューティング、エッジコンピューティングにおけるフィールド装置、フォグコンピューティングにおけるゲートウェイ、IED(Intelligent Electronic device)、MU(Merging Unit)、保護 リレー等が挙げられる。
本発明を適用した設備計画装置100の機能構成を図2に示す。なお、設備計画装置100の実施例として、パソコン、サーバ、ワークステーション、クラウドコンピューティング、エッジコンピューティングにおけるフィールド装置、フォグコンピューティングにおけるゲートウェイ、IED(Intelligent Electronic device)、MU(Merging Unit)、保護 リレー等が挙げられる。
稼働年数決定部101は、設備更新の評価結果を設備更新評価手段105から、設備に関する情報を設備情報記憶部106から受信し、予算等の資本情報を資本情報記憶部104から取得し、対象設備の目標稼動年数を決定し、設備指令値更新部102へ通知する。あわせて、決定した目標稼動年数から定まる更新計画を更新計画記憶部107に登録する。これらの動作をいつ実行するか、どのように稼動年数を決定するかといった情報は、更新方針管理部103によって設定、または外部へ開示する。
設備指令値更新部102は、稼働年数決定部101から通知された対象設備の目標稼動年数あるいは目標稼動年数から算出される設備指令値を設備指令値記憶部108に登録する。
更新方針管理部103は、稼働年数決定部101、設備指令値更新部102の稼動年数算出方法、指令値算出方法及びいつ決定、更新するかといった計画方法のいずれか、または複数を設定、決定する。あるいは、これらの項目のいずれか、または複数を外部に開示する。なお、設定可能な項目と、開示する項目が一致していなくともよい。
資本情報記憶部104は、設備計画装置100を用いる設備計画者の資本情報を記憶し、必要に応じて稼働年数決定部101へ提供する。
設備更新評価手段105は、設備計画装置100から提示された設備計画案や設備情報記憶部106からの設備情報、あるいはその他の情報を用いて、設備更新に対する評価を決定し、稼働年数決定部101へ通知する。なお、図2の稼働年数決定部101から設備更新評価手段105への矢印は、設備計画案を意図しているが、それ以外の機能部または設備計画装置100以外の装置から設備計画案を入力されてもよい。
設備情報記憶部106は、設備計画対象の機器や、その他の更新対象候補となる機器の情報を記憶する。あるいはさまざまな性能指標やコスト指標の過去の傾向から将来の該指標やコストの傾向を予測し、外部へ提供してもよい。
これらの設備情報は、設備計画装置100あるいは設備更新評価手段105へ提供される。
更新計画記憶部107は、稼働年数決定部101の決定した対象機器の目標稼動年数に基づいて定まる設備計画を記憶する。該設備計画は、対象機器の情報、更新時期を含む。
設備指令値記憶部108は、設備指令値更新部102が決定した設備指令値を記憶する。この情報は、系統運用手段109へ提供される。また、設備指令値記憶部108は、設備指令値が更新されたことを系統運用手段109に通知してもよい。
系統運用手段109は、設備指令値記憶部108に記憶された設備指令値を用いて系統を運用する。
(各部の実装)
なお、各機能部の実装例として、稼働年数決定部101、設備指令値更新部102、更新方針管理部103、設備更新評価手段105、系統運用手段109はソフトウェアによる実装が例示される。また、資本情報記憶部104、設備情報記憶部106、更新計画記憶部107、設備指令値記憶部108はデータベースや電子ファイル、ファイルサーバ、ストレージデバイス、NAS(Network Attached Storage)、SAN(Storage Area Network)、不揮発性記憶媒体や外部記憶媒体といった実装が例示される。不揮発性記憶媒体としては、ハードディスクドライブ(HDD)やソリッドステートドライブ(SSD)、フラッシュメモリが例示される。また、取り外しが容易な外部記憶媒体として、フロッピーディスク(FD)、CD、DVD、ブルーレイ(登録商標)、USBメモリ、コンパクトフラッシュ(登録商標)等の利用が例示される。これらの記憶媒体を利用する場合は、設備計画装置100が専用の接続インターフェースを備えていることが例示される。
なお、各機能部の実装例として、稼働年数決定部101、設備指令値更新部102、更新方針管理部103、設備更新評価手段105、系統運用手段109はソフトウェアによる実装が例示される。また、資本情報記憶部104、設備情報記憶部106、更新計画記憶部107、設備指令値記憶部108はデータベースや電子ファイル、ファイルサーバ、ストレージデバイス、NAS(Network Attached Storage)、SAN(Storage Area Network)、不揮発性記憶媒体や外部記憶媒体といった実装が例示される。不揮発性記憶媒体としては、ハードディスクドライブ(HDD)やソリッドステートドライブ(SSD)、フラッシュメモリが例示される。また、取り外しが容易な外部記憶媒体として、フロッピーディスク(FD)、CD、DVD、ブルーレイ(登録商標)、USBメモリ、コンパクトフラッシュ(登録商標)等の利用が例示される。これらの記憶媒体を利用する場合は、設備計画装置100が専用の接続インターフェースを備えていることが例示される。
本実施例では、本発明を実施する主体として、設備計画装置100の機能構成を例に説明をするが、これに限定されるものではない。例えば、上記各機能部の実装としては、コンピュータに対し、各機能部の機能を実行させるコンピュータプログラムをソフトウェアとして提供する形態であってもよい。また、当該コンピュータプログラムを記録する様に設定された記録媒体(例えば、光ディスク、USBメモリ等)として提供する形態であってもよい。
加えて、設備更新評価手段105からの評価、設備指令値記憶部108への設備指令値の通信、更新方針管理部103の開示方法、更新方針管理部103への設定方法、更新計画記憶部107への登録、資本情報記憶部104からの情報取得は、web、HTTP(Hypertext Transfer Protocolo)、XML(Extensible Markup Language)、SOAP、RPC(Remote Procedure Call)、SQL、電子ファイルといった電子的手段を用いてもよいし、紙や手入力、目視といった非電子的手段でもよい。
また、設備計画装置100を構成する稼働年数決定部101、設備指令値更新部102、更新方針管理部103、資本情報記憶部104のそれぞれは単独の装置として実装されてもよい。
(計画装置の動作手順)
図3に設備計画装置100の動作手順を示す。
図3に設備計画装置100の動作手順を示す。
はじめに、設備計画装置100は設備更新評価手段105から設備計画における設備更新の評価結果を取得する(S001)。評価結果を取得するにあたり、事前に設備計画装置100は設備更新評価手段105に設備更新の評価を依頼してもよい。依頼の際、設備計画装置100は現行機器の情報を設備更新評価手段105へ通知してもよい。
次に設備計画装置100は設備更新評価手段105から通知された評価結果が条件を満足するかを判定する(S002)。この条件判定は例えば次式が示される。
P ≧ α (2)
P ≧ α (2)
ここで、Pは更新によって得られる価値であり、αは所定のしきい値である。例えば、Pは次式で求めることができる(図4。ただし、式(3)の初期コストCは図示なし)。
P = Sn − Sc − C (3)
P = Sn − Sc − C (3)
例えば、Snは機器更新によって得られる収益・価値、Scは機器更新をせずに現行機器の運用のままで得られる収益・価値であり、Cは更新機器の初期コスト(例えば、購入費用)である。
式(3)等で求める更新価値Pをしきい値αと比較し、Pがαより大きければ更新をすると判断する。しきい値αをもうける理由は、更新後の価値が現行と変わらないのであれば更新しないと判断する場合があり得るためである。
S002で条件を満足すると判断した場合(S002のY)、稼働年数決定部101にて現行機器の稼働年数を決定する(S003)。これは図4のTcを決定することである。Tcの決定は種々の要因を勘案する。例えば、計画対象期間Tpを予め決定し、式(2)の条件が成立する更新後の期間Tnを決定する。
この時、次式で稼働年数Tcが求まる。
Tc = Tp − Tn (4)
Tc = Tp − Tn (4)
あるいは設備計画者の予算計画を考慮し、予算計画にのっとった稼働年数を決定してもよい。
次に稼働年数決定部101は、S003で決定した稼働年数から設備指令値を決定する(S004)。例えば、変圧器では式(1)において、決定した稼働年数を用いることで所定条件での連続運転可能時間、許容上限負荷率を決定することができる。設備指令値更新部102は、これらの決定した設備指令値を設備指令値記憶部108に登録する(S005)。
なお、S002で条件を満足しない場合(S002のN)は、S001で条件を変更して設備更新評価を再評価してもよいし、計画自体を終了してもよい。
(設備更新評価)
次に、設備更新評価手段105による設備更新の評価について述べる。設備更新評価手段105は、設備を更新した場合の価値を評価する。これは更新しなかった場合の価値を評価し、更新した場合との差分を評価することを含む。
次に、設備更新評価手段105による設備更新の評価について述べる。設備更新評価手段105は、設備を更新した場合の価値を評価する。これは更新しなかった場合の価値を評価し、更新した場合との差分を評価することを含む。
設備更新評価手段105の判定手順を図5に示す。はじめに、更新時の価値を評価する(S010)。次に、現状維持の場合の価値を評価する(S011)。そして、更新時の価値Snから現状維持の場合の価値Scと設備更新にかかるコスト(機器費用や導入コスト)を減算し、設備更新による価値を求める(S012)。
なお、S010とS011は並行して実行してもよいし、はじめから更新時と現状の差分値を用いることで同時に実行してもよい。
評価指標は、基本的に経済価値、コストが望ましいが、効用や便益といった、それ以外の指標であってもよい。例えば、再生可能エネルギーの導入量、普及率、抑制量(あるいは抑制回避量)、二酸化炭素排出量(または排出削減量)、系統または送配電機器の更新・導入・運用・保守工数、更新・導入・運用・保守にかかる人月数、運用・保守期間等である。コストの場合においても初期コスト、運用コスト、ランニングコストを含む。また、更新対象機器が系統接続する他の機器の設備更新計画への影響に基づく指標であってもよい。なお、これらの指標のうちの一つまたは複数を組み合わせて指標としてもよい。その際、項目別に所定の係数を乗じて指標値としてもよい。
更新価値について、変圧器における効率の向上による価値向上を例に説明する。
例えば、定格容量Ca[kW]で容量あたりのコストをPc[¥/kW]とする。効率向上をU[%]とし、当該系統の平均負荷率をL[%]とする。
得られる収益をPa[¥/kWh]とすると、設備更新によって得られる更新価値は以下のように試算できる。変電量Vは次式となる。
V = Ca × L × 24h (5)
V = Ca × L × 24h (5)
効率向上により、1日あたりに期待される損失の低減量Vdは次式となる。
Vd = V × U (6)
Vd = V × U (6)
例えば、定格容量Caを2MVA、平均負荷率Lを20%とすると変電量Vは9600kWhとなる。効率向上Uを1%とすると、1日あたりの損失低減量Vdは96kWhとなる。
1日あたりの収益Pd(ただし、更新時と現状維持の差分)は次式となる。
Pd = Vd × Pa (7)
Pd = Vd × Pa (7)
例えば、Paを9¥/kWhとすると、Pdは864¥となる。この収益Pdを更新価値とすることができる。
また、コストの回収期間Pgは次式で求まる。
Pg = Ca × Pc / Pd (8)
Pg = Ca × Pc / Pd (8)
コストPcを1000¥/kWとすると、Pgは2314日=約6年4ヶ月となる。
この場合は効率向上の1%が更新時と現状の差分となるため、図5のS010とS011は同時になされている。なお、式(8)のコスト回収期間におけるコスト評価は、機器費用のみならず、機器導入費用や導入、保守、点検にかかる種々のコスト(機材、作業員人件費等)を含めてもよい。
また、収益Pa[¥/kWh]の値に、電気料金や託送料金を用いてもよい。
この更新価値の評価は、さまざまな観点で評価できる。例えば、設備増強によって、変電所送電量を増加することができ、再生可能エネルギーの抑制を回避できるのであれば、抑制回避量を評価してもよい。
あるいは下位(二次側)に複数の変電所と接続する変電所にあって、該変電所の設備を拡充すれば、下位の変電所の機器更新を不要または更新時期を延長できる場合は、不要とした機器費用や、追加した機器費用の和で更新価値を評価してもよい。同様に、下位の変電所の機器の延命化が見込める場合は、その延命年数または延命による経済的効果を評価してもよい。
あるいは、送配電機器や変電所を統廃合でき、該送配電機器、変電所の運用、導入、保守にかかる費用を低減できるのであれば、それらの経済的効果を評価してもよい。
(センサ・IoT適用による保守への効果)
あるいはデジタル機器や通信機能、センシング機能をそなえた電力機器の導入、または各種センサへの対応や通信規格に対応により、保守コストを抑制できるのであれば、その保守コスト低減額で更新価値を評価してもよい。電力機器の保守において、目視点検している項目をリモートセンシングで計測可能とし、無人化する場合の人件費の削減や点検を省略できた場合の保守コスト低減額を評価する。
あるいはデジタル機器や通信機能、センシング機能をそなえた電力機器の導入、または各種センサへの対応や通信規格に対応により、保守コストを抑制できるのであれば、その保守コスト低減額で更新価値を評価してもよい。電力機器の保守において、目視点検している項目をリモートセンシングで計測可能とし、無人化する場合の人件費の削減や点検を省略できた場合の保守コスト低減額を評価する。
通信規格の例としては、IEEE 802.3、各種産業用ネットワーク、IEC 61784、IEC 61158、IEC 61850、IEC 62439、IEC 61850−7−420、IEC 60870−5−104、DNP(Distributed Network Protocol)3、IEC 61970、IEEE 802.1 AVB、CAN(Controller Area Network:登録商標)、DeviceNet、RS−232C、RS−422、RS−485、ZigBee(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、IEEE 802.15、IEEE 802.1、モバイル通信、OpenADR、ECHONET Lite(登録商標)、OpenFlow(登録商標)等が挙げられる。またはPMU(Phasor Measurement Unit)の設置が例示される。
あるいは、機械学習や人工知能技術(深層学習など)、統計処理技術等による解析や診断機能と連携することで、例えば、時間基準保全(TBM:Time Based Maintenance)から状態監視保全(CBM:Condition Based Maintenance)への移行にともなう保守コスト低減額を評価してもよい。
あるいは、これらの計測データ、解析結果を、今後の機器設計に活用することでもたらされる効果(性能値、仕様の向上等)を評価してもよい。
あるいは、個々の機器の計測データを活用して系統全体の運用に対してもたらされる効果を評価してもよい。例えば、停電範囲の縮小や停電による損害の削減、あるいは潮流制御による輻輳の解消、経済的な系統設備計画の立案、再生可能エネルギー導入の促進、再生可能エネルギー抑制回避量の増大が挙げられる。
これらの値を、種別ごとに所定の係数を乗じて評価指標値としてもよい。評価指標値はコストでもよいし、具体的な単位をもたない指標値でもよい。
(事業者の運用実績に基づく報酬)
また、この時、更新価値における収益評価には、電力事業者、送電事業者(TSO:Transmission System Operator)、配電事業者(DSO:Distribution System Operator、DNO:Distribution Network Operator)の運用実績、あるいは運用実績に基づく報酬を含めてもよい。運用実績の例としては、停電回数、停電時間、停電範囲等が挙げられる。したがって、設備更新によって予想される運用実績の向上を評価してもよい。あるいは運用実績を評価して報酬を得る制度がある場合には、その報酬を評価することが例示される。
また、この時、更新価値における収益評価には、電力事業者、送電事業者(TSO:Transmission System Operator)、配電事業者(DSO:Distribution System Operator、DNO:Distribution Network Operator)の運用実績、あるいは運用実績に基づく報酬を含めてもよい。運用実績の例としては、停電回数、停電時間、停電範囲等が挙げられる。したがって、設備更新によって予想される運用実績の向上を評価してもよい。あるいは運用実績を評価して報酬を得る制度がある場合には、その報酬を評価することが例示される。
(傾向予測)
なお、実際の設備更新が数年後といった将来となり得ることを踏まえ、更新対象の設備仕様、性能は、現行機器の仕様、性能のみならず、過去からの傾向を踏まえて予測した値を用いてもよい。例えば、上記の変圧器の例で言えば、過去からの変換効率の傾向をもとに予測した将来の変換効率予測値を用いてもよい。保守の例で言えば、機器に設置するセンサの性能予測、対応種類数の傾向、コスト傾向、通信性能を予測することが例示される。
なお、実際の設備更新が数年後といった将来となり得ることを踏まえ、更新対象の設備仕様、性能は、現行機器の仕様、性能のみならず、過去からの傾向を踏まえて予測した値を用いてもよい。例えば、上記の変圧器の例で言えば、過去からの変換効率の傾向をもとに予測した将来の変換効率予測値を用いてもよい。保守の例で言えば、機器に設置するセンサの性能予測、対応種類数の傾向、コスト傾向、通信性能を予測することが例示される。
あるいは対象機器の費用の傾向を評価し、新しく導入した方が安くなる場合にも、費用低減額を収益として設備更新を図ってもよい。この場合、あわせて故障リスク、故障確率を考慮することが例示される。
なお、設備更新評価手段105が更新価値の評価に用いる情報は、電源計画、需要予測、天候予測、SCADA等の監視制御システムでの計測値や指令値、電力取引市場の取引情報、各電力機器の製品情報(カタログなど)、インターネット上の情報やSNS(Social Network Service)上でやりとりされる情報が例示される。
(故障確率の評価)
あるいは、更新価値において、機器の故障リスク、故障確率や異常診断、余寿命診断の結果を設備更新評価手段105から受け取り、それらをもとに評価してもよい。この評価にあたっては、該当機器が故障した際に発生する突発故障や計画外停止による損害や、故障が波及したことによる二次的被害の損害を評価してもよい。このような場合に設備を早期に更新することで、この損害の発生確率あるいは損害額の期待値が低減される。この低減額を収益として評価することが例示される。
あるいは、更新価値において、機器の故障リスク、故障確率や異常診断、余寿命診断の結果を設備更新評価手段105から受け取り、それらをもとに評価してもよい。この評価にあたっては、該当機器が故障した際に発生する突発故障や計画外停止による損害や、故障が波及したことによる二次的被害の損害を評価してもよい。このような場合に設備を早期に更新することで、この損害の発生確率あるいは損害額の期待値が低減される。この低減額を収益として評価することが例示される。
(更新評価のパターン)
なお、更新価値の予測は、図4のように一定としてもよいし、図7に示すように単調減少(図7のa)、または単調増加(図7のb)でもよい。あるいは、図4、図7のいずれにも該当しない任意のパターンでもよい。いずれにしても対象期間が定まれば現状維持との場合の価値との差分を積分することで、計画対象期間に対する更新価値を試算することができる。
なお、更新価値の予測は、図4のように一定としてもよいし、図7に示すように単調減少(図7のa)、または単調増加(図7のb)でもよい。あるいは、図4、図7のいずれにも該当しない任意のパターンでもよい。いずれにしても対象期間が定まれば現状維持との場合の価値との差分を積分することで、計画対象期間に対する更新価値を試算することができる。
更新価値の評価には、収益の変化の傾き(微分値)を用いてもよい。これは将来が不確実である前提に基づき、絶対値ではなく、その変化度合いを評価することを意図している。あるいは絶対値と変化度合いの両方を評価(線形和)してもよい。
(稼働年数の決定)
稼働年数決定部101は、設備更新評価手段105の算出した更新価値をもとに対象機器の目標稼働年数を決定する。設備更新は、新たな設備を導入するためのコスト(機器購入費用、導入費用他)が必要となる。これを単位時間あたりの取得収益あるいは効用で除すれば、該コストの回収期間が算出できる。収益が時間に対して一定でない場合は該収益予測を加味してコスト回収期間を算出する。
稼働年数決定部101は、設備更新評価手段105の算出した更新価値をもとに対象機器の目標稼働年数を決定する。設備更新は、新たな設備を導入するためのコスト(機器購入費用、導入費用他)が必要となる。これを単位時間あたりの取得収益あるいは効用で除すれば、該コストの回収期間が算出できる。収益が時間に対して一定でない場合は該収益予測を加味してコスト回収期間を算出する。
あるいは、これらのコスト評価には、現行機器の財務上の残存簿価を含めてもよい。この残存簿価は価値評価においては負の要素となり、式(3)においてはコストCに含めることが例示される。
計画対象期間を設定し、その期間がコスト回収期間より長ければ、更新によって価値が向上する更新タイミングが存在し得る。例えば、前記の変圧器の場合、回収期間が6年4ヶ月程度のため、計画期間を30年とすると、23年8ヶ月までに設備を更新すれば、正の更新価値を得ることができる。反対に、計画期間が5年であれば、コストの回収が見込めないため、更新しないという判断になる。なお、計画対象期間の設定においては、機器自体の寿命を考慮する。
設備更新のタイミング、つまり稼働年数は、この正の更新価値を見込むことができる期間内で任意のタイミングで決定してよい。
あるいは、設備計画者の資本状況を加味して、複数年度にわたる予算計画の枠内に収まるように複数の設備の更新タイミングを決定してもよい。このとき、予算計画に関する制約条件を満足する更新計画案が複数考えられる場合は、更新の有無を判断する複数の電力設備を対象に優先度を決定し、優先度の高い設備から順に更新するか、あるいは複数の電力機器の更新可能期間を満足する計画、あるいはそれら電力設備の価値の合計を最大化するといった観点で各電力機器の設備更新タイミング、つまり稼働年数を決定してもよい。
これらの指標を考慮した上での複数の設備に対する計画最適化においては、全探索、最急降下法、遺伝的アルゴリズム、タブーリサーチ、粒子群最適化、蟻コロニー最適化、ルールベース制御、人工知能の適用といった方法が例示される。
このとき、更新価値として予算の平準化や設備の更新、導入、保守、運用にかかる工事費用や作業員の割り当てを評価してもよい。例えば、今後計画されている年度ごとの予算と、設備計画対象の複数の機器において、ある複数の機器の更新時期、寿命が同じ年度であれば、その年度の更新費用が他の年度と比較して高くなることが予想される。そこで、予算を平準化するために対象機器の一部の稼働年数を短く、あるいは長くし、その稼働年数にあわせて設備指令値を決める。このようにすることで予算の平準化を図ることができる。
このとき、稼働年数を変更する対象機器の決定方法や稼働年数は予算を平準化できる度合いや許容上限負荷率を高めることによって得られる収益を最大化できるように決定することが例示される。平準化の度合いとしては、上記稼働年数を決定後の各年度の想定費用の分散や標準偏差、あるいは各年度の計画予算と費用予想値の差分やその分散、標準偏差を評価することが例示される。
同様に予算だけでなく、設備の更新、導入、保守、運用にかかる作業や工事においても機器の部品や各種の機材、作業員の人件費、移動交通費、および作業員の割り当てにおいても特定時期に集中しないように平準化することが求められる。専用部品や作業員に専門性が求められる場合は、これらの資源(部品資源、人材資源)は有限であるため、平準化することが望ましい。なお、評価方法は予算の平準化における評価方法と同様である。
(需要家資源、国、行政の補助)
あるいは、再生可能エネルギーや需要家、プロシューマ(電源と負荷の両方の性質を有する電力資源)の電力資源の導入時期を想定して稼働年数を決定してもよい。そのような電力資源の具体例として、水力発電、火力発電、蓄電池、太陽光発電、風力発電、地熱発電、バイオマス発電、バイオガス発電、波力発電、原子力発電や、家、ビル、工場等の電力負荷や電気自動車が例示される。発電機の例として、ディーゼルエンジン、ガスタービン、ガスエンジンや、これらを含むコジェネレーションシステムが挙げられる。あるいは、デマンドレスポンスやVPP(仮想発電所)、電力資源のアグリゲーションサービス、アグリゲータが例示される。
あるいは、再生可能エネルギーや需要家、プロシューマ(電源と負荷の両方の性質を有する電力資源)の電力資源の導入時期を想定して稼働年数を決定してもよい。そのような電力資源の具体例として、水力発電、火力発電、蓄電池、太陽光発電、風力発電、地熱発電、バイオマス発電、バイオガス発電、波力発電、原子力発電や、家、ビル、工場等の電力負荷や電気自動車が例示される。発電機の例として、ディーゼルエンジン、ガスタービン、ガスエンジンや、これらを含むコジェネレーションシステムが挙げられる。あるいは、デマンドレスポンスやVPP(仮想発電所)、電力資源のアグリゲーションサービス、アグリゲータが例示される。
この想定には、ネガワットやデマンドレスポンスの電力市場規模の予測値や、行政による再生可能エネルギーの導入率目標時期を利用することが例示される。このような導入目標を考慮することで目標達成にともなう誘起策の実施が期待される。あるいは該地域の再生可能エネルギー導入の潜在的可能性を評価してもよい。例えば、該地域の日射量や太陽光パネルを設置可能な土地、家屋の面積の評価、風況、地熱の利用可否等である。
これらの再生可能エネルギー、電力資源の導入によって、電力量、潮流が増加すると見込まれる電力機器は、更新を促すように稼働年数を決定し、許容上限負荷率、所定条件での連続運転可能時間といった設備指令値を決定する。反対に、電力量、潮流が減少すると予想される電力機器は、当初の設備計画どおりに運用するか、あるいは寿命を伸ばすように設備指令値を更新する。あるいは、電力機器の規模の縮小によって該電力機器の維持費の低減が期待される場合には、それらの価値を評価して稼働年数を決定してもよい。このような場合には、電力量、潮流の減少が予想される場合であっても許容上限負荷率や所定条件での連続運転可能時間を高め、小規模な電力機器への早期の更新を図る。
(予測の確度に応じた稼働年数の決定)
あるいは、予測の確度に応じて、稼働年数を決定してもよい。更新後の付加価値の評価が高い場合であっても、その予測の信頼性が低い場合には稼働年数を変更しなくともよい。このとき、設備更新評価手段105の送信評価結果は確度、信頼度情報を付与することが例示される。
あるいは、予測の確度に応じて、稼働年数を決定してもよい。更新後の付加価値の評価が高い場合であっても、その予測の信頼性が低い場合には稼働年数を変更しなくともよい。このとき、設備更新評価手段105の送信評価結果は確度、信頼度情報を付与することが例示される。
(一時的な拡張の代替)
あるいは、今後の需要や潮流の予測傾向から、段階的、あるいは徐々に設備拡張または縮小を要する場合に、段階的な設備拡張または縮小の時期を延長(後ろ倒し)にすることで得られる価値(予算確保時期の変更、平準化、設備変更作業の集約)をもとに稼働年数を決定してもよい。例えば、段階的拡張を後ろ倒しに伸ばし、その間の潮流増加に対して、許容上限負荷率を高めることによる過負荷運転による対応が例示される。
あるいは、今後の需要や潮流の予測傾向から、段階的、あるいは徐々に設備拡張または縮小を要する場合に、段階的な設備拡張または縮小の時期を延長(後ろ倒し)にすることで得られる価値(予算確保時期の変更、平準化、設備変更作業の集約)をもとに稼働年数を決定してもよい。例えば、段階的拡張を後ろ倒しに伸ばし、その間の潮流増加に対して、許容上限負荷率を高めることによる過負荷運転による対応が例示される。
(指令値の決定)
以上により、稼働年数決定部101が稼働年数を決定すると、その年数をもとに設備指令値に反映する。具体的には許容上限負荷率や所定条件での連続運転可能時間の変更、潮流制御における配分量等である。通常運用中に、実行時における該パラメータが、想定寿命をもとに決定された上限値、しきい値に近づけば、発電機の出力抑制等の対策をとる。しかしながら、本発明では、更新後の価値を見込むことで、計画内で総合して価値を向上するため、従来の許容値を超えた値を、これらの上限値、しきい値に設定し得る。
以上により、稼働年数決定部101が稼働年数を決定すると、その年数をもとに設備指令値に反映する。具体的には許容上限負荷率や所定条件での連続運転可能時間の変更、潮流制御における配分量等である。通常運用中に、実行時における該パラメータが、想定寿命をもとに決定された上限値、しきい値に近づけば、発電機の出力抑制等の対策をとる。しかしながら、本発明では、更新後の価値を見込むことで、計画内で総合して価値を向上するため、従来の許容値を超えた値を、これらの上限値、しきい値に設定し得る。
前述のとおり、例えば、変圧器では式(1)から許容上限負荷率や所定条件での連続運転可能時間と寿命の関係が定式化されている。したがって、いずれかのパラメータを決定すれば、他方が定まる。設備指令値更新部102においては、稼働年数決定部101が決定した稼働年数を寿命として与えることで、許容上限負荷率や所定条件での連続運転可能時間を決定することができる。
(指令値と寿命のマップ)
あるいは、設備指令値の決定を簡単化するために、相反する因子(例えば、許容上限負荷率と最高巻線温度、または所定条件での連続運転可能時間)の関係をマップとして有し、このマップをもとに設備指令値を更新してもよい。例えば、図6の表を本マップとして利用することが例示される。
あるいは、設備指令値の決定を簡単化するために、相反する因子(例えば、許容上限負荷率と最高巻線温度、または所定条件での連続運転可能時間)の関係をマップとして有し、このマップをもとに設備指令値を更新してもよい。例えば、図6の表を本マップとして利用することが例示される。
(上限値)
なお、設備指令値は上限の限界値を踏まえて決定することが例示される。例えば、変圧器では巻線最高温度が150℃を超えた場合に、式(1)の関係が成り立たず、寿命の予測が不確実となる。したがって、稼働年数、設備指令値の上限を、式(1)の関係が成り立つ範囲内に限定して決定する必要がある。
なお、設備指令値は上限の限界値を踏まえて決定することが例示される。例えば、変圧器では巻線最高温度が150℃を超えた場合に、式(1)の関係が成り立たず、寿命の予測が不確実となる。したがって、稼働年数、設備指令値の上限を、式(1)の関係が成り立つ範囲内に限定して決定する必要がある。
下限値に関しても、このような実装上、理論上の制約があれば考慮し、下限値、上限値の範囲で稼働年数及び設備指令値を決定する。
(潮流制御)
他の制御指標としては、潮流量の制御が挙げられる。例えば、送電線路や変圧器を対象機器として、該電線路への潮流量を制御することで該機器の寿命を制御する。潮流量の制御手法としては、系統に接続する発電機群の制御、FACTS機器、位相変圧器の利用、制御が例示される。
他の制御指標としては、潮流量の制御が挙げられる。例えば、送電線路や変圧器を対象機器として、該電線路への潮流量を制御することで該機器の寿命を制御する。潮流量の制御手法としては、系統に接続する発電機群の制御、FACTS機器、位相変圧器の利用、制御が例示される。
(設備指令への反映と運用)
設備指令値更新部102が決定した設備指令値は、設備指令値記憶部108に記憶される。系統運用手段109は、設備指令値記憶部108から設備指令値を取得して、系統を運用する。系統運用手段109は、例えば、機器に対する制御装置を含む。変圧器の制御装置であれば、発電機や出力抑制といった対応をとるための基準値として設備指令値記憶部108に登録された値を用いる。
設備指令値更新部102が決定した設備指令値は、設備指令値記憶部108に記憶される。系統運用手段109は、設備指令値記憶部108から設備指令値を取得して、系統を運用する。系統運用手段109は、例えば、機器に対する制御装置を含む。変圧器の制御装置であれば、発電機や出力抑制といった対応をとるための基準値として設備指令値記憶部108に登録された値を用いる。
(更新方針の開示)
更新方針管理部103の管理する設備更新にかかる方針は、いつ設備指令値を変更するか、どのような値に変更するか、どういった更新価値に基づき、どのように評価して設備指令値を変更するかといった更新方針のいずれか、または複数を開示する。
更新方針管理部103の管理する設備更新にかかる方針は、いつ設備指令値を変更するか、どのような値に変更するか、どういった更新価値に基づき、どのように評価して設備指令値を変更するかといった更新方針のいずれか、または複数を開示する。
あるいは、いつ設備指令値を見直すか、どういった条件で見直しをするかといったことを開示してもよい。
これにより、発電事業者や需要家に対して、設備運用や系統運用の情報を開示し、関係事業者に対して、事業計画への反映を可能とする。例えば、電力系統が増強される地域を知ることができ、該地域への投資が可能となる。更新方針の開示によって、本発明適用における説明責任を果たすことができる。これにより、再生可能エネルギー発電事業を適切、公平に導入し、再生可能エネルギー向けの調整用電力資源の導入を支援することができ、結果的に再生可能エネルギーの導入を促進することができる。
(需要が想定と不一致の場合)
例えば、許容上限負荷率や所定条件での連続運転可能時間を設定したとしても、実需要が想定通りとならず、実寿命が目標の稼働年数とならない場合が生じ得る。そのような場合には、想定していた余寿命と、実需要による余寿命の差分が所定の値より大きくなった場合に再計画して、更新価値の評価と、現在の状態に基づいて稼働年数を再計算することが例示される。
例えば、許容上限負荷率や所定条件での連続運転可能時間を設定したとしても、実需要が想定通りとならず、実寿命が目標の稼働年数とならない場合が生じ得る。そのような場合には、想定していた余寿命と、実需要による余寿命の差分が所定の値より大きくなった場合に再計画して、更新価値の評価と、現在の状態に基づいて稼働年数を再計算することが例示される。
あるいは、予算の平準化を目的とする場合には、代替の機器を選択し、該代替機器の許容上限負荷率を高めるなどして、対象機器全体で予算の平準化を図ることが望ましい。代替機器としては過負荷運転を可能とするため、想定よりも需要が大きい系統の機器が望ましい。
同様に、再生可能エネルギーの導入状況や、環境変化等により、再生可能エネルギーの潜在的可能性が変更した場合に、同様の対策(再計画、代替機器の選択など)を取ることが例示される。
(再計画)
このように再計画は、更新価値の影響因子の変化や、現行機器に関する想定とのずれに応じて、再計画あるいは別の対策を講じてもよい。そのような影響因子としては、再生可能エネルギーの潜在可能性の予測、需要の変化、需要家電力資源(デマンドレスポンス、VPP、アグリゲーションサービス)の導入状況や、再生可能エネルギーや電力にかかわる政策の変化(例えば、再生可能エネルギー導入目標や補助金制度の変更等)、大規模需要家(工場等)や商用施設の新設・拡張計画、都市計画の策定が挙げられる。
このように再計画は、更新価値の影響因子の変化や、現行機器に関する想定とのずれに応じて、再計画あるいは別の対策を講じてもよい。そのような影響因子としては、再生可能エネルギーの潜在可能性の予測、需要の変化、需要家電力資源(デマンドレスポンス、VPP、アグリゲーションサービス)の導入状況や、再生可能エネルギーや電力にかかわる政策の変化(例えば、再生可能エネルギー導入目標や補助金制度の変更等)、大規模需要家(工場等)や商用施設の新設・拡張計画、都市計画の策定が挙げられる。
あるいは1年毎というように定期的に再計画してもよい。
本設備計画は、電力系統の送配電機器を対象としてもよいし、大規模需要家の施設(例えば、工場等)内の電力機器を対象としてもよい。例えば、鉄道事業者や半導体製造分野、電炉業界の需要家への適用が挙げられる。
このように機器寿命に影響し得る因子と、性能(例えば電力、電力量等)にかかわる因子を制御することで総合的に投資対効果を高めることを図る。したがって、設備指令値は許容上限負荷率を高めることや所定条件での連続運転可能時間を長くするだけでなく、許容上限負荷率を下げることや所定条件での連続運転可能時間を短くすることで、機器寿命を長くしてもよい。
また、対象機器は変圧器に留まらず、送電線路や発電機、遮断器、FACTS機器といった電力分野機器、あるいは電力分野以外の制御機器を対象としてもよい。
以上の様に、本実施形態を用いれば、高性能、高効率な機器への更新を促進することができる。再生可能エネルギーの接続可能量の増加や出力抑制の回避に適した設備投資をすることができ、再生可能エネルギーの導入を促進することができる。あるいは、故障リスクに応じて設備更新を計画することで突発故障や計画外停止による損失を防止することができる。その他の効果として、複数の設備を対象に、各設備の稼働年数を制御することで予算の平準化が可能となる。また、故障や機器寿命前に最大限機器を活用することができる。この様に、計画期間内の設備に対する投資対効果を向上させることができる。
本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成や効果を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
100…設備計画装置
101…稼働年数決定部
102…設備指令値更新部
103…更新方針管理部
104…資本情報記憶部
105…設備更新評価手段
106…設備情報記憶部
107…更新計画記憶部
108…設備指令値記憶部
109…系統運用手段
101…稼働年数決定部
102…設備指令値更新部
103…更新方針管理部
104…資本情報記憶部
105…設備更新評価手段
106…設備情報記憶部
107…更新計画記憶部
108…設備指令値記憶部
109…系統運用手段
Claims (27)
- 設備計画装置であって、
設備更新の評価を用いて、対象設備の稼働年数を決定する決定部と、
前記決定部により決定された前記稼働年数に基づき対象設備に対する設備指令値を更新する更新部とを備え、
前記決定部は、設備更新の評価を用いて、対象設備の現行運用を継続するよりも設備更新した場合の評価値が向上する場合に、前記対象設備の稼働年数を決定し、
前記更新部は、前記決定部により決定された前記稼働年数に基づき、対象設備に対する設備指令値を更新することを特徴とする設備計画装置。 - 請求項1に記載の設備計画装置であって、
前記評価値は、設備への投資予算の平準化への効果に基づく指標であることを特徴とする設備計画装置。 - 請求項1に記載の設備計画装置であって、
前記決定部及び前記更新部を管理する管理部を備え、
前記管理部は、前記稼働年数の決定方法及び前記設備指令値の更新時期に関する情報を出力することを特徴とする設備計画装置。 - 請求項1に記載の設備計画装置であって、
前記設備指令値は、対象設備に対する許容上下限負荷率、連続運転可能時間または潮流制御量のいずれか1つまたは複数であることを特徴とする設備計画装置。 - 請求項1に記載の設備計画装置であって、
前記評価値は、再生可能エネルギーの導入効果に基づく指標であることを特徴とする設備計画装置。 - 請求項1に記載の設備計画装置であって、
前記評価値は、再生可能エネルギーの出力抑制回避量に基づく指標であることを特徴とする設備計画装置。 - 請求項1に記載の設備計画装置であって、
前記評価値は、更新対象機器が系統接続する他の機器の設備更新計画への影響に基づく指標であることを特徴とする設備計画装置。 - 請求項1に記載の設備計画装置であって、
前記評価値は、設備更新によって対象機器にかかる保守コストの低減額に基づく指標であることを特徴とする設備計画装置。 - 請求項1に記載の設備計画装置であって、
前記評価値は、対象設備の更新による系統運用の効率化に基づく指標であることを特徴とする設備計画装置。 - 請求項1に記載の設備計画装置であって、
前記評価値は、評価指標の過去からの傾向に基づいて、将来の傾向を予測した予測結果に基づく指標であることを特徴とする設備計画装置。 - 請求項1に記載の設備計画装置であって、
前記更新部は、評価値の影響因子が変化した場合に前記設備指令値を再決定するか、あるいは定期的に前記設備指令値の更新を行うことを特徴とする設備計画装置。 - 設備計画方法であって、
設備更新の評価を用いて、対象設備の現行運用を継続するよりも設備更新した場合の評価値が向上する場合に、前記対象設備の稼働年数を決定し、
前記稼働年数に基づき、対象設備に対する設備指令値を更新することを特徴とする設備計画方法。 - 請求項12に記載の設備計画方法であって、
前記評価値は、設備への投資予算の平準化への効果に基づく指標であることを特徴とする設備計画方法。 - 請求項12に記載の設備計画方法であって、
前記稼働年数の決定方法及び前記設備指令値の更新時期に関する情報を出力することを特徴とする設備計画方法。 - 請求項12に記載の設備計画方法であって、
前記設備指令値は、電力機器に対する許容上下限負荷率、連続運転可能時間または潮流制御量のいずれか1つまたは複数であることを特徴とする設備計画方法。 - 請求項12に記載の設備計画方法であって、
前記評価値は、再生可能エネルギーの導入効果に基づく指標であることを特徴とする設備計画方法。 - 請求項12に記載の設備計画方法であって、
前記評価値は、再生可能エネルギーの出力抑制回避量に基づく指標であることを特徴とする設備計画方法。 - 請求項12に記載の設備計画方法であって、
前記評価値は、更新対象機器が系統接続する他の機器の設備更新計画への影響に基づく指標であることを特徴とする設備計画方法。 - 請求項12に記載の設備計画方法であって、
前記評価値は、設備更新によって対象機器にかかる保守コストの低減額に基づく指標であることを特徴とする設備計画方法。 - 請求項12に記載の設備計画方法であって、
前記評価値は、対象設備の更新による系統運用の効率化に基づく指標であることを特徴とする設備計画方法。 - 請求項12に記載の設備計画方法であって、
前記評価値は、評価指標の過去からの傾向に基づいて、将来の傾向を予測した予測結果に基づく指標であることを特徴とする設備計画方法。 - 請求項12に記載の設備計画方法であって、
前記更新部は、評価値の影響因子が変化した場合に前記設備指令値を再決定するか、あるいは定期的に前記設備指令値の更新を行うことを特徴とする設備計画方法。 - コンピュータに設備計画を実行させるための設備計画プログラムであって、
コンピュータに対し、
設備更新の評価を用いて、対象設備の現行運用を継続するよりも設備更新した場合の評価値が向上する場合に、前記対象設備の稼働年数を決定するステップと、
前記稼働年数に基づき、対象設備に対する設備指令値を更新するステップと、を実行させることを特徴とする設備計画プログラム。 - 請求項23に記載の設備計画プログラムであって、
前記評価値は、設備への投資予算の平準化への効果に基づく指標であることを特徴とする設備計画プログラム。 - 請求項23に記載の設備計画プログラムであって、
前記稼働年数の決定方法及び前記設備指令値の更新時期に関する情報を出力することを特徴とする設備計画プログラム。 - 請求項23に記載の設備計画プログラムであって、
前記設備指令値は、電力機器に対する許容上下限負荷率、連続運転可能時間または潮流制御量のいずれか1つまたは複数であることを特徴とする設備計画プログラム。 - 請求項23に記載の設備計画プログラムであって、
前記評価値は、再生可能エネルギーの導入効果に基づく指標であることを特徴とする設備計画プログラム。
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