JP2019100831A - 熱履歴積算表示ラベル - Google Patents

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健 小田代
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Abstract

【課題】本発明の課題は、単純な構成を維持しながら横方向への浸透を極めて遅くする熱履歴積算表示ラベルを提供することである。【解決手段】本発明による熱履歴積算表示ラベルは、所望の温度以上で溶融して液化する浸透材と液化した浸透材を吸収する浸透材吸収体が基板上に備えられ、短冊状の浸透材吸収体の一部に浸透材が備えられ、溶融した浸透材が浸透材吸収体中を横方向に浸透していく浸透長さ又は、浸透端により、貼付された物体が受けた熱履歴を観測するものであり、浸透材吸収体の途中に、他の浸透材吸収体より浸透性が低下した浸透性低下部を備えることで浸透を遅くし長期の観測を可能としたものである。【選択図】図1

Description

本発明は、物体の熱履歴を視覚的に表示する物体に添付するラベルであり、特に、モールドトランスの熱劣化や油入変圧器の絶縁油の劣化、他、長期の熱履歴管理を表示させる熱履歴積算表示ラベルに関するものである。
このような目的の熱履歴によるモールドトランスや絶縁油、その他の劣化の検出に関する提案は、以下のようなものがあった。油入変圧器の絶縁油の劣化検出を例にとれば、1つ目は、何らかの特徴量を測定して診断するものであり、2つ目は、本願の熱履歴積算表示ラベルのように、どのくらいの温度と時間の経過があれば、劣化がある筈という対応関係があることを前提に、温度と時間の経過を代用特性から視認できるようにしたものである。
ところで、一つ目の例として、特許文献1は、劣化に対応する油中の水素ガス、メタンガス、エタンガス他のガス濃度を測り、劣化度を診断する診断チャートに関する。
特許文献2、特許文献3は、劣化の結果生ずるフルフラールを水―アルコール混合溶媒で抽出し、ヒドラジンとアルカリで発色させ検出するものである。特許文献4のように、
芳香族アミンで呈色させるものもある。特許文献5では、絶縁油ではなく、絶縁紙であるセルロース繊維の劣化を屈折率を測定して検出している。特許文献6では、絶縁油の劣化を、けん化度、体積抵抗率、誘電正接を測定して判定する方法である。
以上は、1つ目にあたる提案であるが、変圧器内の絶縁油に関し面倒な測定があり、簡単ではない。
これに対して、2つ目の例として、特許文献7では、染料を含むインク層をインク浸透層で覆い、その間を剥離可能な離形シートが介在しているもので、離形シートを剥がした状態では、温度と時間に応じて染料がインク浸透層に浸透し、色を表すものであるが、横方向への浸透を意図した記述はない。同様に、特許文献8では、検知温度で溶融する粉末状、粒状又はワックス状でアミノ化合物からなる熱溶融性物質が、浸透して拡散して色調を変化させる熱溶融性物質吸収基体上に配置されているものであるが、図面からは、同一の面積で重ねてあるため、浸透して拡散は上下方向のみで横への広がりの記述は見当たらない。
これに対して、特許文献9では、顔料が分散したワックスが、ワックス吸収体の上に周りを残して(一部に)にあり、ワックス上には、同じ面積で、ワックスの浸透により不透明から透明になり、且つ、採色面が見えるようになる発色材が重ねられているため、ワックスが溶けると、採色面が境界として見え、且つ、ワックスがワックス吸収体ににじみでて、拡散するため、採色面が境界からの横方向の広がりとして観測できる。すなわち、この提案では、熱履歴の積算分を横方向の広がりとして表示できる。ワックスと発色材は円形の表現があったので、同心円状に広がりを見ることができる。特許文献10(図6の6A)では、不透明の浸透材の上の一部に吸収材に包まれた検知剤があり、所望の温度以上で、検知剤が熔融し吸収材を介して浸透材に入り、浸透材を横に拡散する。その際、浸透材を透明化し、浸透材の面にある着色層を見える化して、横方向の広がりとして観測できるものである。
特許文献11(図6の6B、6C)では、任意の設定温度で固体から液体に変化する化学物質からなるシート状の感温材をベースフィルムに設置し、この化学物質がしみこむことで発色するシート状の吸収発色材をその一部が感温材に重なるように重畳し、その上を表面フィルムで被覆したものであるが、例えば、化学物質はワックスが使用できる。横方向の広がりとして観測できるものである。この案では、吸収発色材が長い長方形(短冊状)や、更に長さを大きくするために曲げたもの(図6の6B)や、渦巻き状にしたものも示されている。これにより、長時間にわたる超過温度の累積値を知ることができる。更にこの出願では、感温材と吸収発色材との接続を離し、両者の間に、吸収紙を入れ、吸収紙と感温材の間を連絡路で重ね・接続し、吸収紙と吸収発色材を重ねている構造を示している(図6の6C)が、この構成は、感温材と吸収発色材の2層でできている構成に比べ、両者を付ける工程に加えて、更に両者とは別の吸収紙及び連絡路をつける製作工程を加わえた構成となり、複雑になる欠点がある。
特許文献12(図6の6D)では、顔料を分散した着色ワックスを短冊形ワックス吸収体の一端に設置し、短冊形ワックス吸収体を次第に横幅が漸減したテーパ状にしたものが示されている。
これは、幅が一定の長方形での横への浸透は、例えば毛細管現象による浸透や拡散現象による浸透を想定しても、いずれも浸透時間の平方根(√t)に比例し、時間とともに浸透が遅くなるためである。これを時間の比例に近づけ、浸透を早めるために、先細りのテーパ形状にしたものである。この提案には、逆に浸透を遅めることは示唆されていない。
上記のように、二つ目の提案では、横方向への浸透を意図しない提案として特許文献7、特許文献8、横方向への浸透を意図した提案として、特許文献9、特許文献10、特許文献11、特許文献12が見出され、その内、特許文献12では、時間とともに浸透が遅くなることを回避した提案であり、特許文献11では、長時間の観測のため、吸収発色材をつづら折りに曲げたものや渦巻き状にして、吸収発色材の長さを大きくすることが示されている。
このような状況で、例えば、油入変圧器の絶縁紙の劣化、モールドトランスの劣化等のような課題は、30年などの極めて長い時間の観察をする例であり、その他、このような超長時間の観察が必要な例に対応できる熱履歴積算表示ラベルが必要になってきた。このため、長時間にわたる浸透の観察を可能にするため、単純な構成を維持しながら横方向への浸透を極めて遅くする対応が必要となった。
実用新案登録第3081717号 特開2005−274524 特開平10−241948 特開平11−23471 特開2008−83035 特開2010−256208 特許第3742705号 特開2010−256297 特開2003−76278 実用新案公報平2−28418 特開2007−121017 特許第4064697号
本願は、単純な構成を維持しながら横方向への浸透を極めて遅くする熱履歴積算表示ラベルを提供するものである。
本発明の熱履歴積算表示ラベルは、所望の温度以上で溶融して液化する浸透材と液化した浸透材を吸収する浸透材吸収体が基体上に備えられ、短冊状の浸透材吸収体の一部に浸透材が備えられ、溶融した浸透材が浸透材吸収体中を横方向に浸透していく浸透長さ又は浸透端により、貼付された物体が受けた熱履歴を観測するものであり、浸透材吸収体の途中に、他の浸透材吸収体より浸透性が低下した浸透性低下部を備えることで浸透を遅くし長期の観測を可能としたものである。
以下、請求項に沿って記述する。
請求項1記載の発明は、熱履歴積算表示ラベルであって、
所望の温度以上で溶融して液化する浸透材と液化した前記浸透材を吸収する浸透材吸収体とが基体上に備えられ、短冊状の前記浸透材吸収体の一部の位置に前記浸透材が備えられ、溶融した前記浸透材が前記浸透材吸収体中を横方向に浸透していく浸透長さ又は浸透端により、貼付された物体が受けた熱履歴を観測するものであり、前記浸透材吸収体の途中に、前記浸透材吸収体より浸透性が低下した浸透性低下部を1か所以上備えることで、浸透材の浸透を遅くし長期の観測を可能としたことを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の熱履歴積算表示ラベルにおいて、
前記浸透性低下部は、前記浸透材吸収体の前記短冊の幅より大きな幅拡大部を備え、その後に続く幅の狭い前記浸透材吸収体の前記短冊への前記浸透材の量を少なくすることで、前記浸透性の前記低下を可能としたことを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の熱履歴積算表示ラベルにおいて、
前記幅拡大部の形状を、前記浸透材吸収体の前記短冊から周りにはみ出した矩形、円形(扇形、半円形も含む)、前記短冊の複数本分岐形のいずれか1つ、又はその組み合わせとしたことを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1記載の熱履歴積算表示ラベルにおいて、
前記浸透性低下部は、前記浸透材吸収体の前記短冊を広げずに形成され、前記浸透材吸収体に有した切れ目、又は前記切れ目を浸透性の低い第二の浸透材吸収体で接続したもの、又は、前記切れ目のない記浸透材吸収体の所望箇所に施し、撥水性又は撥油性を持たせ又は濡れ性を落とすための処理、により前記浸透性低下を可能としたことを特徴とする。
以上の様に構成されているので、本発明による熱履歴積算表示ラベルは、単純な構成を維持しながら浸透材の横方向への浸透を極めて遅くすることができ、長期の観測に効果的である。
本発明にかかる熱履歴積算表示ラベルの一実施態様を示す図である。 本発明にかかる熱履歴積算表示ラベルの感温浸透材の浸透を遅めるための浸透材吸収体の形状効果を説明する図である。 本発明にかかる熱履歴積算表示ラベルの感温浸透材の浸透を遅めるための浸透材吸収体の形状の各種の例を示す図である。 本発明にかかる熱履歴積算表示ラベルの感温浸透材の浸透を遅めるための浸透材吸収体の形状効果の根拠となる実験結果を示す図である。 本発明にかかる熱履歴積算表示ラベルの感温浸透材の浸透を遅めるための浸透材吸収体の別の構成を示す図である。 従来の感温表示ラベルに関する例を示す図である。
本願は、感温浸透材が浸透材吸収体の一端に接して又は重なって形成されていて、所望の温度以上で溶融して液化し、浸透材吸収体に吸収され、その中を時間とともに浸透していく。その際、浸透した浸透長または先端位置の視認により温度と時間の累積のおおよその値を知ることができる熱履歴積算表示ラベルを提供する。ところで、浸透現象には、一般に、毛細管現象と濃度勾配による拡散現象が知られていて、研究結果も知られている。前者は、両者とも共通なこととして、浸透長は、浸透の時間をtとして、時間の平方根(√(t))に比例することである。違いは、後者は、濃度依存性があるが、前者では濃度依存性の記述は見つからない。
ところで、何の手段も講じなければ、浸透長は、時間の平方根(√(t))に比例するとなっているわけであるが、この関係より更に浸透が遅くなる手段が欲しい。
この手段の構想にいたる概念を得るため、以下の実験をした。
実際の熱履歴積算表示ラベルにおいて、浸透長と浸透時間の関係、特に、浸透長と感温浸透材の量の関係を実験的に調査した。図4は、本発明にかかる熱履歴積算表示ラベルの感温浸透材の浸透を遅めるための浸透材吸収体の形状効果の根拠となる実験結果を示す図である。左端の一端に感温浸透材(ここではワックス)があり、これに接して浸透材吸収体(ここでは和紙)の短冊が延びている。勿論、感温浸透材は、ワックスの代わりに、所望の温度で溶融するものであれば、なんでも使用できる。同様に、浸透材吸収体は、感温浸透材が染み込みやすい吸収性の素材であればよく、ろ紙や吸取紙も使用できる。
ここでは、短冊がテーパ―を持って次第に細くなったものを使い、途中、何度か折り返して伸びている。所望の温度を掛けると、感温浸透材が溶けて、浸透材吸収体に浸透して、浸透部が色づいて見える。折り返す単位の長さを1として、浸透長を相対的に求めた。4−Aでは、1日、2日、3日の浸透長を示したものである。4−Bには、結果をグラフにして示す。一般には、浸透長は、時間の平方根に比例するといわれるが、ここでは、3乗根に比例して進行していた。
4−Cには、WAX量を19.2mg、21.6mg、23.5mg、24mg、25.4mgの5種類で変え、3日後の浸透長を調査したデータである。
4−Dでは、結果をグラフにして示す。この結果は、浸透長がワックス量の指数に比例して進行している。尚、4−Eに調査に試作した熱履歴積算表示ラベルの構造を示した。
ワックスは、一部端にしかないので、ワックスが無いところは、ワックス記述を除いたものとなる。
一般に毛細管現象では、浸透材の量的依存性は見いだせないが、この調査結果は重要な知見となった。複雑な又は面倒な手段を取らずに浸透を遅くして長い時間(年月)での浸透量の観察を可能にするにはどうすればよいか。
考察した結果から生み出された概念は、浸透材吸収体の途中で、それに引き続く浸透材吸収体へ入るべき感温浸透材の量を減少させてやることである。量が少なくなれば、浸透長は小さくなる。すなわち、浸透を遅めることになる。更に、途中に、浸透そのものを遅くする簡単な手段を講じてもよい。これには、適度な間隙の浸透材吸収体の切れ間を設けてもよい。更に切れ間を浸透の遅い、他の浸透材吸収体で埋めてもよい。以上のように、浸透材吸収体の途中に、他より浸透性を低下させる浸透性低下部を設けることで、上記の要求に応えることができる。以下、浸透材吸収体の短冊の一部で浸透幅を広げ、観測するところの浸透材の量を低下させることで浸透性低下部とする場合(図1から図4)と、浸透材吸収体での浸透幅は変えずに、一部に浸透性低下部を構成する場合(図5)の両者を説明する。
先ず、浸透材吸収体の短冊の一部で浸透幅を広げることで、観測するところの浸透材の量を低下させることで浸透性低下部とする場合の記述を行う。
図2は、本発明にかかる熱履歴積算表示ラベルの感温浸透材の浸透を遅めるための浸透材吸収体の形状効果を説明する図である。浸透材吸収体の途中で、それに引き続く浸透材吸収体へ入るべき感温浸透材の量を激減させることを実現する手段を図2で説明する。
従来の熱履歴積算表示ラベルでは、2−Cに示すように、感温浸透材110に接して、あるは、重なって、浸透材吸収体120の短冊があり、これらが、基体(ベース)130(図示せず)上に存在する。2−Cのものより浸透を途中で遅くしたものとして、本願の熱履歴積算表示ラベルを2−Aに示す。浸透材吸収体120の短冊の途中に示す浸透材吸収体120の幅広部120Aを有している。ここでは、これらが基体130上に存在している。2−Aの感温浸透材110と浸透材吸収体120、120Aのみを2−Bに示す。2−Bは2−Cと比較するためである。熱履歴積算表示ラベルを所望の温度以上に加温して感温浸透材110を溶融し、浸透させていく。図のA点での感温浸透材110は、2−Cでは、そのまままっすぐ浸透するだけだが、2−Bでは、等方的に広がるように浸透する。これは、2−Aの矢印で示す。
幅広部120Aの長さLだけ浸透してB点に達した時点で、結果は2−Bでは感温浸透材110が半円の面積(1/2・πL)に広がっている。2−Cでは、部分短冊の面積(LW)に広がっている。この結果、A点から与えられた感温浸透材110の量は同じであるので、両者の感温浸透材110の量的比は、1/2・πL/LW=1/2・πL/Wとなり、
この比で、2−Bの方が2−Cより、B点での感温浸透材110の量が少なくなる。
例えば、短冊の幅Wを1mm、幅広部の長さLを10mmとすると、この比は15.7となる。従って、B点に供給される感温浸透材110の量は、1/15.7となる。
これは、B点以降の浸透を遅くする効果が大きくなることを示している。
図3は、本発明にかかる熱履歴積算表示ラベルの感温浸透材の浸透を遅めるための浸透材吸収体の形状の各種の例を示す図である。3−Aでは、浸透材吸収体が、途中で3本の同じ分岐になっているものである。感温浸透材110の量は3分割されて、小さくなるので、浸透を遅くできる。3−Bでは、同じく、11分岐になっているので、感温浸透材110の量は11分割されて、小さくなるので、浸透を遅くできる。3−Cでは、半円形であるので、図2の計算の15.7分割と同じである。なお、扇形にもできることは当然である。3−Dでは、幅広部120Aが半円形から更に、ほぼ円形になっているので、略31.4分割(15.7×2)と同じになる。3−Cでは、半円形であったが、3−Eでは、半円形から端を拡大して矩形にしたもので、これが、図2の形状になっている。3−Eでは、浸透の後の引出を浸透材吸収体が一直線上にとったものと、一直線上になく幅広部120Aの矩形の端に備えることもできることを示している。後者は前者より浸透を遅くできる。3−Eでは、幅広部120Aが長方形になっているが、正方形にしたのが、3−Fである。
尚、これらの形状を組み合わせることも可能であることは当然である。
図1は、本発明にかかる熱履歴積算表示ラベルの一実施態様を示す図である。
図2、図3を考慮し、発展させると図1のものが招来する。
1−Aでは、図3の3Fと同じであるので、説明は省略する。1−Bでは、浸透材吸収体120に複数個(この例では6個)の浸透材吸収体の幅広部120Aを備えている。L/Wを10とすると、1個ごとに感温浸透材110の量は1/10になり、これが6回繰り返される。1−Cでは、浸透材吸収体の幅広部120Aが、図3の3−Eと同じものを3個備えている。L/Wを10とすると、1個ごとに感温浸透材110の量は1/21になり、これが3回繰り返される。1−Dと1−Eでは、感温浸透材110の大元の幅と同じ幅で浸透材吸収体120が引きだされたあと、一旦細い幅にした浸透材吸収体120の途中に、浸透材吸収体の幅広部120A(この例では、図3の3−Fで正方形)の複数個(この例では5個)を近距離で直線上に配置したもの(1−D)と、上下に離して配置したもの(1−E)である。浸透材吸収体の幅広部120Aの個数は、1個以上で任意に設定される。
次に、浸透材吸収体での浸透幅は拡大せずに、一部に浸透性低下部を構成する場合の記述を行う。
図5は、本発明にかかる熱履歴積算表示ラベルの感温浸透材の浸透を遅めるための浸透材吸収体の別の構成を示す図である。5−Aでは、浸透材吸収体120が浸透性低下部121(ここでは、切れ間121A)が複数個(この例では2か所)設けられている。感温浸透材110が切れ間121Aを越えるまで時間がかかるので、その分、浸透を遅くできる。5−Bでは、浸透性低下部121の他の例として、切れ間121Aを第二の浸透材吸収体120Bで埋めてある例を示す。第二の浸透材吸収体120Bの浸透性は、他の浸透材吸収体120のそれより、小さい物が選ばれる。浸透性の程度は、浸透材吸収体120により異なることを利用できる。紙を例にとると、洋紙は、和紙より浸透性が悪い。不織布は両者の中間である。
5−Cでは、浸透性低下部121の別の例として、浸透材吸収体120の一部を浸透性を悪くする処理を施すことで、浸透性低下部121Bを備えた例である。例えば、処理として、浸透性を悪くしたい浸透材吸収体120の部分をスプレー等でフッ素樹脂を部分付着して、撥水性・撥油性を持たせる、或いは濡れ性を落とす処理を用いることができる。
尚、感温浸透材110と浸透材吸収体120の関係について述べたが、少なくとも、両者は基体の上に配置され、両者は、透明の保護カバーで覆われていることが都合がよい。
更に、ここでの熱履歴積算表示ラベルを構成する手段や構造は、重複して述べるまでもなく、基体、感温浸透材、浸透材吸収体は、他の多くの文献に示されている手段を用いることができる。
例えば、適用が可能な手段は、特許文献10、特許文献11、特許文献12等に見ることができる。なお、特許文献9においては、ベースとなる基体を用意して、その上にワックス吸収体を短冊状に形成して、一端に顔料分散ワックスとシート状発色材を備えれば、同じように用いることができる。図4の4−Eに構造例の概略を示したが、これにこだわるものではない。又、基体の裏には、貼り付けるための粘着体があると好都合であることは当然である。
以上のように本発明の熱履歴積算表示ラベルは、単純な構成を維持しながら横方向への浸透を極めて遅くする熱履歴積算表示ラベルを提供できるので、産業上利用して極めて好都合である。
110 感温浸透材
120 浸透材吸収体
120A 浸透材吸収体の幅広部
120B 第二の浸透材吸収体
121、121B 浸透低下部
121A 切れ間
130 基体(ベース)

Claims (4)

  1. 所望の温度以上で溶融して液化する浸透材と液化した前記浸透材を吸収する浸透材吸収体とが基体上に備えられ、短冊状の前記浸透材吸収体の一部の位置に前記浸透材が備えられ、溶融した前記浸透材が前記浸透材吸収体中を横方向に浸透していく浸透長さまたは浸透端により、貼付された物体が受けた熱履歴を観測するものであり、前記浸透材吸収体の途中に、前記浸透材吸収体より浸透性が低下した浸透性低下部を1か所以上備えることで、浸透材の浸透を遅くし長期の観測を可能としたことを特徴とする熱履歴積算表示ラベル。
  2. 前記浸透性低下部は、前記浸透材吸収体の前記短冊の幅より大きな幅拡大部を備え、その後に続く幅の狭い前記浸透材吸収体の前記短冊への前記浸透材の量を少なくすることで、前記浸透性の前記低下を可能としたことを特徴とする請求項1記載の熱履歴積算表示ラベル。
  3. 前記幅拡大部の形状を、前記浸透材吸収体の前記短冊から周りにはみ出した矩形、円形(扇形、半円形も含む)、前記短冊の複数本分岐形のいずれか1つ、又はその組み合わせとしたことを特徴とする請求項2記載の熱履歴積算表示ラベル。
  4. 前記浸透性低下部は、前記浸透材吸収体の前記短冊を広げずに形成され、前記浸透材吸収体に有した切れ目、又は前記切れ目を浸透性の低い第二の浸透材吸収体で接続したもの、又は、前記切れ目のない記浸透材吸収体の所望箇所に施し、撥水性又は撥油性を持たせ又は濡れ性を落とすための処理、により前記浸透性低下を可能としたことを特徴とする請求項1記載の熱履歴積算表示ラベル。
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