JP2019098957A - 車両の制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】現在時点での道路状況に応じて適切にフリーランを実行することができる車両の制御装置を提供する。【解決手段】エンジン1と駆動輪6との間でのトルクの伝達を遮断し、かつ、エンジン1の運転を止めた状態で走行するフリーランを実行することが可能な車両Veの制御装置において、フリーランの実行を制御するコントローラ7を備え、コントローラ7は、エンジン1を運転して車両Veが走行している状態で、現時点で走行している道路についての渋滞情報を取得し(ステップS1)、渋滞情報に基づいて渋滞頻発箇所と現時点で渋滞が発生している箇所とを判定し(ステップS2)、渋滞頻発箇所と現時点で渋滞が発生している箇所との少なくとも一方の箇所を含む所定の区間を前記車両が走行する場合には(ステップS4)、前記フリーランを禁止する(ステップS7)。【選択図】図2
Description
この発明は、走行中にエンジンの運転を停止した状態で車両を惰性走行させることが可能な車両の制御装置に関するものである。
この種の装置の一例が特許文献1に記載されている。その装置は、エンジンを停止し、かつ、エンジンと駆動輪とのトルクの伝達を遮断した状態で自車両を走行させるいわゆるフリーランの開始条件が成立した場合に、自車両の現在位置と、前記現在位置における走行環境とに応じてフリーランを実施することの適否を判断するように構成されている。上記の走行環境は、自車両の進路や前記進路上にある信号機、カーブ、登坂路、前記進路上での混雑の位置などのナビゲーション情報と、自車両の現在位置とに基づいてナビゲーションシステムによって判断された道路の混雑度である。
なお、特許文献2に記載された装置は、ナビゲーションシステムによって自車両の走行予定路を決定し、また、ナビゲーションシステムによって外部から取得した走行予定路におけるカーブや道路勾配、渋滞情報などに基づいて前記走行予定路における走行パターンを予測するように構成されている。そして、予測した走行パターンにおいて、エンジンと駆動輪とのトルクの伝達を遮断した状態で走行する惰性走行を行った場合と、エンジンと駆動輪とのトルクの伝達を遮断しない通常走行を行った場合とで、全体としてエネルギの消費を抑制することができる走行状態を選択するように構成されている。
特許文献3には、道路勾配などの情報がデータベースに記憶されていない道路を走行する場合には、その道路の道路勾配を記憶するように構成された自動省燃費運転システムが記載されている。また、上記のシステムは、データベースに記憶した道路のうちの下り坂を走行するときには、当該下り坂の手前でエンジンに対する燃料供給を停止するフューエルカットを行って走行するように構成されている。
特許文献4に記載された装置は、エンジンに対する燃料供給を停止するフューエルカットを行って走行している場合であって、かつ、急激な制動が行われる可能性が高い交通状況である場合には、フューエルカット復帰回転数を高くすると共に、ロックアップクラッチを解放する車速を高くするように構成されている。上記の急激な制動が行われる可能性が高い交通状況とは、自車両と先行車両との車間距離が短い場合や、ナビゲーションシステムに記憶されている踏切や、既知の障害物、通行規制区間などに接近している場合などである。
特許文献5に記載された装置は、大きいエンジンブレーキを発生させて惰性走行する第1の走行モードと、小さいエンジンブレーキを発生させて惰性走行する第2の走行モードとのいずれか一方の走行モードの実行の判断を、車速、自車両と先行車両との車間距離、走行予定路における障害物の有無、走行予定路におけるカーブや交差点、合流地点などに接近しているか否かなどに基づいて行うように構成されている。これにより走行モードの決定の信頼性を向上することができるとしている。
特許文献6に記載された装置は、現在位置より前方の道路情報に基づいて、エンジンを運転し、かつ、エンジンと駆動輪とのトルクの伝達を遮断した状態で惰性走行させるように構成されている。また、惰性走行を中断する運転操作が行われて惰性走行が中断された場合には、現在位置と惰性走行を中断したことを表す情報とを道路情報に関連付けて記憶する。そして、現在走行している道路における、現在位置を含む区間での前記惰性走行の中断回数が所定の回数以上の場合には、現在位置を含む区間での惰性走行を禁止するように構成されている。
ところで、道路の混雑具合や渋滞地点での速度などは、自車両が前記道路を走行する時刻や天候、道路工事の有無などによって変化する。一方で、ナビゲーションシステムによって取得した渋滞などの情報は、ある程度時間が経過した情報であり、現在時点での実際の道路状況に対して時間的な差や曖昧な点がある場合がある。すなわち、情報が古い場合がある。そのため、特許文献1に記載されているように、ナビゲーション情報に基づいてフリーランの実施の適否を判断すると、渋滞が発生している状態でフリーランが実施される可能性がある。渋滞が発生している状態でフリーランが実施されると、減速度が小さいことによって先行車両との車間距離が短くなり、ブレーキペダルを踏み込むなど、運転者の運転操作によってフリーランが中断される可能性がある。また、前記車間距離が大きくなると、フリーランが再び実施される。このようなフリーランの実施および中断が短い時間間隔で繰り返し実行される事態が生じると、車速の維持が困難になったり、短い時間間隔でエンジン始動を繰り返すことによって燃費が悪化したりしてしまう可能性がある。このような事情は、ナビゲーションシステムによって取得した情報に基づいて惰性走行を行う、特許文献2に記載された構成であっても同様である。なお、特許文献3ないし6に記載されたシステムや装置では、データベースに記憶した情報やナビゲーションシステムに記憶されている情報に基づいてフューエルカットや惰性走行を行うように構成されており、その記憶されている情報は現在時点での実際の道路状況に対して時間的な差や曖昧な点がある場合がある。そのため、特許文献1および特許文献2に記載された構成と同様の課題がある。
この発明は上記の技術的課題に着目してなされたものであり、現在時点での道路状況に応じて適切にフリーランを実施することができる車両の制御装置を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、この発明は、エンジンと駆動輪との間でのトルクの伝達を遮断し、かつ、前記エンジンの運転を止めた状態で走行するフリーランを実行することが可能な車両の制御装置において、前記フリーランの実行を制御するコントローラを備え、前記コントローラは、前記エンジンを運転して前記車両が走行している状態で、現時点で走行している道路についての渋滞情報を取得し、前記渋滞情報に基づいて前記道路における渋滞が頻発する渋滞頻発箇所と前記現時点で渋滞が発生している箇所とを判定し、前記渋滞頻発箇所と前記現時点で渋滞が発生している箇所との少なくとも一方の箇所を含む所定の区間を前記車両が走行する場合には、前記フリーランを禁止することを特徴とするものである。
この発明によれば、取得した渋滞情報に基づいて現時点で渋滞が発生している箇所と、渋滞が頻発する渋滞頻発箇所とを判定する。その渋滞頻発箇所は、現時点での渋滞情報に加えて、過去の統計的な渋滞情報に基づいて判定される。そして、それらのうちの一方の箇所を含む所定の区間を走行する場合には、フリーランの実施が禁止される。そのため、現時点での実際の道路における渋滞の状況に対して、取得した渋滞情報が古く、時間的な差や、曖昧な点があるとしても、適切にフリーランを実施することができる。また、渋滞の発生している状態でフリーランを実施することにより、短い時間間隔でフリーランを繰り返し実施して、エンジン始動を繰り返すことによる燃費の悪化を抑制することができる。また、渋滞の発生している状態でフリーランを実施することによる車両の操作性の悪化を抑制することができる。
この発明で対象とすることができる車両は、駆動力源としてガソリンエンジンなどの内燃機関(以下、エンジンと記す。)と、エンジンと駆動輪との間でのトルクの伝達を遮断することができる遮断機構とを備え、その遮断機構によりエンジンと駆動輪との間のトルクの伝達を遮断し、かつ、エンジンを停止させた状態で惰性走行するいわゆるフリーランができるように構成されている。図1は、この発明の実施形態における車両のパワートレーン、および、制御系統の一例を示す図である。図1に示すエンジン1は、従来知られている車両用エンジンと同様の構成であり、図示しないアクセルペダルを踏み込むなどの加速操作によって吸入空気量や燃料噴射量が増大して、エンジン出力が加速操作に応じた値になるように構成されている。
図1に示す例では、エンジン1の出力側に自動変速機2が連結されている。自動変速機2は、変速比がステップ的に変化する有段式の自動変速機、もしくは、変速比が連続的に変化する無段変速機などの従来知られた自動変速機2であってよい。また、ここに示す自動変速機2はエンジン1と自動変速機2との間で係合状態となることによりトルクを伝達し、また解放状態となることにより前記トルクの伝達を遮断する上述した遮断機構に相当するクラッチ3を備えている。クラッチ3は湿式クラッチあるいは乾式クラッチあるいはパウダークラッチなどのいずれであってもよく、要は、前記トルクを伝達し、また、前記トルクの伝達を遮断するように構成されていればよい。そして、自動変速機2の出力軸4に終減速機であるデファレンシャルギヤ5が連結されており、デファレンシャルギヤ5から左右の駆動輪6に前記トルクが伝達されるようになっている。
図1に示すエンジン1の運転状態、および、自動変速機2におけるクラッチ3の動作を制御するこの発明の実施形態におけるコントローラに相当する電子制御装置(ECU)7が設けられている。ECU7は、例えばマイクロコンピュータを主体にして構成されていて、入力されたデータや、予め記憶しているデータを使用して演算を行い、その演算の結果を制御指令信号として出力し、エンジン1および自動変速機2ならびにクラッチ3などをそれぞれ制御するように構成されている。ECU7に入力されるデータは、各種のセンサやスイッチあるいは他のシステムからのデータであって、それらのセンサやスイッチあるいはシステムの例を挙げると、車速センサ8、アクセル開度センサ9、加速度センサ10、ナビゲーションシステム11、車間距離センサ12などである。ここで、ナビゲーションシステム11からのデータは、地図データと自車両Veの位置データとを含んでいてよい。さらに車間距離センサ12は図示しないカメラによる撮像データから求めた車間距離データや、図示しないレーダーにより得られた車間距離データであってもよい。
また、自車両Veの周辺道路や、ナビゲーションシステム11によって算出された目的地までの走行ルートにおける渋滞情報がECU7に入力されるように構成されている。したがって、上記の車両Veは受信部13を備えている。受信部13で受信する渋滞情報すなわちデータは、例えば、自車両Veと当該自車両Veの前方を走行している先行車両や自車両Veの周囲の他車両との間の車車間通信や、自車両Veと道路上や道路脇に設置された通信機器あるいはサインポスト等との間の路車間通信などから直接取得するデータであってよい。あるいは、外部のデータセンター等のサーバー(図示せず)に蓄積されかつ随時更新されているいわゆるビッグデータなどから取得するデータであってよい。なお、このようにデータを取得するのは、自車両Veの周辺道路や走行ルートにおける渋滞の発生箇所を算出するためであり、したがって、渋滞の発生箇所を算出する範囲は、目的地までの走行ルート、および、それらの周辺などの予め決めた所定の範囲であってよく、あるいは、現時点での自車両Veの位置に応じて変化してもよい。
上記のように構成された車両Veでは、所定の車速以上で運転者がアクセルペダルを踏み戻すことにより加速する要求がなく、かつエンジンブレーキを作用させる必要がないときに、エンジン1を停止するとともに、エンジン1と駆動輪6との間でのトルクの伝達を遮断して車両Veを走行慣性力により惰性走行させることができるように構成されている。いわゆるフリーランさせることができる。
この発明の実施形態における制御装置は、フリーランを適切に実施するために、以下に説明する制御を行うように構成されている。図2は、その制御の一例を示すフローチャートであり、ここに示すルーチンは車両Veが走行しているときに、所定の短時間ごとに繰り返し実行される。図2に示す制御例では、先ず、現時点で自車両Veが走行している地点である現在地についての情報をビッグデータから取得する(ステップS1)。その現在地についての情報は渋滞情報であって、具体的には例えば、自車両Veについての情報と、自車両Veの周囲を走行している他車両についての情報と、現在地およびその周辺の道路や施設についての情報となどである。つまり、現在地についての情報には、現在地を中心とした所定の範囲における他車両、ならびに、前記所定の範囲における道路についての情報が含まれる。その所定の範囲は予め決めることができる。また、取得するデータの時間幅は設計上、予め決めておくことができ、現在時点から所定時間以前までの時間範囲におけるデータを取得すればよい。
上述した自車両Veおよび他車両についての情報の例を挙げると、地図データ上での複数の区間における各車両の位置情報、車両の数、平均車速、最高車速、平均加速度、アクセルペダルおよびブレーキペダルの操作量やそれらの操作頻度、操作時間などである。現在地およびその周辺の道路や施設についての情報の例を挙げると、道路勾配、車線の数、信号機の位置などの地図データ、道路工事が行われている場合にはその位置および期間、事故が発生している場合にはその位置、現在地の周辺の施設での催事の有無などである。なお、現在地についての前記各種の情報は、上述したビッグデータに替えて、車車間通信や路車間通信などによって取得してもよい。地図データはナビゲーションシステム11が備えている地図データであってもよい。
次いで、ステップS1で取得した各種のデータに基づいて、渋滞が頻発する箇所の機械学習を行う(ステップS2)。具体的には、例えば、地図データ上での複数の区間において、単位時間当たりに通過した車両の台数、各区間ごとの平均車速、平均加速度、最高車速、アクセルペダルおよびブレーキペダルの操作量や操作頻度、操作時間などを予め定めた閾値と比較する。なお、各区間ごとの車両の通過台数や、平均車速、平均加速度などのデータは、外部から取得することに替えて、ECU7で算出してもよい。そして、前記区間を通過した車両の台数が閾値と比較して少なかったり、平均車速や平均加速度がそれらについての閾値より小さかったり、アクセルペダルの操作時間が減少しているのに対してブレーキペダルの操作時間が増大していたりした場合には、前記区間で渋滞が発生していると判断することができる。また、前記区間を走行している車両の最高車速が低下したり、各区間で停車する回数が増大したりした場合にも、前記区間で渋滞が発生していると判断することができる。また、ステップS1で取得した各種のデータは、現在時点から所定時間以前までのデータであるから、上述した各区間での渋滞の発生の有無を所定の時刻や時間帯、あるいは日付けごとに分類することができる。そして、異なる時刻や、複数の時間帯、あるいは、連日に亘って繰り返し渋滞の発生している区間を検出する。そのような区間は、渋滞の頻発箇所であると判断することができ、当該区間を渋滞の頻発箇所であるとして記憶すなわち学習する。なお、同一の区間における渋滞の発生回数をカウントし、所定回数を超えた場合に、渋滞の頻発箇所であると判断してもよい。また、渋滞が発生している区間における渋滞の度合いを複数のランクに分類し、そのランクを上述した渋滞が発生している区間に関連付けて記憶すなわち学習してもよい。
その後に、自車両Veの車速が所定の車速以上であって、かつ、アクセルOFFであるか否かが判断される(ステップS3)。上記の所定の車速は、例えば、フリーランを解除あるいは禁止する車速である。すなわちステップS3では、フリーランの開始判定が成立したか否かが判断される。なお、アクセルOFFとは、アクセルペダルの操作量が0あるいは所定の操作量以下の場合である。所定の車速以上で走行していてアクセルペダルの操作量が所定の操作量以上である場合には、ステップS3で否定的に判断され、この場合には、特には制御を行うことなく、このルーチンを一旦終了する。これに対して、所定の車速以上で走行していてアクセルペダルの操作量が0あるいは所定の操作量以下である場合には、ステップS3で肯定的に判断される。つまりフリーランの開始判定が成立し、ステップS4に進む。
ステップS4では、現在地すなわち自車両Veのいる地点が、ステップS2で学習した渋滞の発生箇所のうち、渋滞が頻発する箇所であるか否かが判断される。現在地が渋滞の頻発箇所でないことにより、このステップS4で否定的に判断された場合は、ステップS5に進み、ステップS5において、フリーランの実施が許可される。その後、リターンする。これに対して、現在地が渋滞の頻発箇所であることにより、ステップS4で肯定的に判断された場合には、ステップS6へ進む。
ステップS6では、特定都合の情報が取得されているか否かが判断される。その特定都合の情報とは、一例としてビッグデータから取得した各種の情報のうち、予め定めた期間や一時的に行われる道路工事や、現在地の周辺の施設での催事、あるいは、事故などに関する情報である。具体的には、交通規制が行われたり、道路の混雑が予測されたりする情報である。したがって、特定都合の情報を取得していないことによりステップS6で否定的に判断された場合には、ステップS7に進み、ステップS7において、現在地では、渋滞が頻発しているとしてフリーランの実施が禁止される。その後、リターンする。これに対して特定都合の情報を取得していることによりステップS6で肯定的に判断された場合には、ステップS8に進む。
ステップS8では、特定都合についての情報が解除されたか否かが判断される。すなわち、道路工事や催事、事故の処理が終了することにより、前記交通規制が解除され、あるいは、混雑が解消されたとの情報を取得した場合には、特定都合の情報が解除されたとしてステップS8で肯定的に判断される。この場合には、上述したステップS5に進み、フリーランの実施が許可される。これに対して、特定都合の情報が解除されないことによりステップS8で否定的に判断された場合には、ステップS7に進み、現在地では、渋滞が頻発しているとしてフリーランの実施が禁止される。
図2のフローチャートで示した制御を実行した場合のエンジン1の回転数、アクセルペダルの操作量つまりアクセル開度、車速の変化を図3のタイムチャートに示してある。車両Veがフリーランの許可車速以上で走行しているt1時点で、ビッグデータから現在地についての各種のデータが取得される。その後、アクセルペダルが戻され、t2時点でアクセル開度が0もしくは所定操作量以下になる。現在地が渋滞の頻発箇所であり、特定都合の情報を取得している場合には、t2時点でフリーランの実施が禁止される。これにより、エンジン1と駆動輪6との間でのトルクの伝達が維持され、エンジンブレーキが生じる。そのため、エンジン1の回転数は、アイドリング回転数に向けて低下し、また車速が低下する。
このように、上述した実施形態では、取得したデータに基づいて渋滞の頻発箇所や特定都合によって渋滞が発生している箇所を算出あるいは特定する。具体的には、現時点でのデータに加えて、現時点から所定時間以前の過去のデータをも使用して上述した渋滞の発生箇所を算出あるいは特定する。そして、上記のようにして求めた渋滞の頻発箇所に自車両Veがいる場合には、予めフリーランが禁止される。すなわち、現時点での実際の道路における渋滞の状況に対して、いわゆるタイムラグがあって取得した渋滞についての情報が古いとしても、適切にフリーランの実施の適否を判断することができる。そのため、道路が渋滞している状態でつまり自車両Veと先行車両との車間距離が短い状態でフリーランを実施し、減速度が小さいことにより先行車両に接近して前記車間距離が短くなり、ブレーキペダルを踏み込んでフリーランを終了せざるを得なくなることを回避もしくは抑制することができる。すなわち、短い時間間隔でフリーランが繰り返し実施されることによる燃費の悪化を回避もしくは抑制することができる。また、渋滞の発生している状態でフリーランを実施することによる車両の操作性の悪化を抑制することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されないのであって、特許請求の範囲に記載されている範囲で適宜に変更することができる。例えば、上述した車両は、フリーランを行うように構成されていればよく、駆動力源としてエンジンとモータとを備えたハイブリッド車両や、モータで発生させたトルクによって走行するいわゆる電気自動車であってよい。要は、フリクションやポンピングロスなどを生じさせずに、走行慣性力によって惰性走行できるように構成された車両であればよい。また、この発明では、走行することを予定している走行ルート上に、現在時点で渋滞が発生している箇所や、ステップS2で学習した渋滞の頻発箇所があるか否かを判断し、前記走行ルート上に現在時点で渋滞が発生している箇所や、渋滞の頻発箇所がある場合には、それらの箇所を含む所定の区間を通過するときに、フリーランの実施を禁止するように構成されていればよい。
1…エンジン、 6…駆動輪、 7…電子制御装置(コントローラ)、 Ve…車両。
Claims (1)
- エンジンと駆動輪との間でのトルクの伝達を遮断し、かつ、前記エンジンの運転を止めた状態で走行するフリーランを実行することが可能な車両の制御装置において、
前記フリーランの実行を制御するコントローラを備え、
前記コントローラは、
前記エンジンを運転して前記車両が走行している状態で、現時点で走行している道路についての渋滞情報を取得し、
前記渋滞情報に基づいて前記道路における渋滞が頻発する渋滞頻発箇所と前記現時点で渋滞が発生している箇所とを判定し、
前記渋滞頻発箇所と前記現時点で渋滞が発生している箇所との少なくとも一方の箇所を含む所定の区間を前記車両が走行する場合には、前記フリーランを禁止する
ことを特徴とする車両の制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017232605A JP2019098957A (ja) | 2017-12-04 | 2017-12-04 | 車両の制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2017232605A JP2019098957A (ja) | 2017-12-04 | 2017-12-04 | 車両の制御装置 |
Publications (1)
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Family
ID=66975438
Family Applications (1)
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JP2017232605A Pending JP2019098957A (ja) | 2017-12-04 | 2017-12-04 | 車両の制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2019098957A (ja) |
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2017
- 2017-12-04 JP JP2017232605A patent/JP2019098957A/ja active Pending
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