JP2019098123A - 遠赤外線がん温熱治療器ii - Google Patents

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【課題】がん細胞が正常細胞に比較して熱に弱いことを考慮し、遠赤外線の熱量を体表または膣からがん細胞に導き、がん細胞を温熱除去するがん治療器を提供する。【解決手段】遠赤外線ランプ1からの遠赤外線6をがん細胞9に供給するために、凸レンズ2をシリンダー4と共に前後に摺動させ、遠赤外線を凸レンズで遠赤外線集光スポット11に収束し、体表からまたは膣から順次がん細胞まで熱を伝導し、がん細胞を温熱除去する遠赤外線がん温熱治療器である。【選択図】図1

Description

本発明はがん細胞9が、正常細胞10と比較して熱に弱いという特質を持っていることを利用して、がん患者のがん細胞9だけに人体を加熱しやすい遠赤外線6を集中させ、がん患者からがん細胞9だけを選択的に温熱除去することを目的とした、遠赤外線がん温熱治療器IIに関する。
現在、ハイパーサーミア(温熱)によるがん治療器も一部実施されているが、現在実施されているハイパーサーミア型がん治療器は、二つの電極間にがん細胞9および正常細胞10の双方を並んで挟み、そこにラジオ波またはマイクロ波を流すことにより、電子レンジと同等の原理でがん細胞9および正常細胞10を加熱し、がん細胞9だけを死滅させて除去するという方法を採っている。
しかしながら、本発明のがん細胞9焼却方法は、遠赤外線放射体1からの遠赤外線6を、凸レンズ2を使って仮想スクリーン12上に示される遠赤外線集光スポット11に集光し、集光した遠赤外線6の直径を調整し、かつ集光した遠赤外線集光スポット11の先端スポット温度を42.5度に調整し、体表7からがん細胞9間にある正常細胞10を通して図に示す熱伝導曲線8のように、がん細胞9に温熱を供給し、がん細胞9を順次加熱し排除する。
このとき正常細胞10部分には血管が正常に配置されているため、加熱エネルギーを吸収除去するための十分な血流があり、それによって正常細胞10はその加熱温度で損傷を受けないように加熱温度を十分下げることができ、結果的には、がん細胞9だけを熱処理の対象細胞とすることができる。
一方、がん細胞9の血管は、がん細胞9の無理な増殖のため血管生成が不十分で冷却のための血流量が不足し、血流による温度調整がうまくいかず、そのためにがん細胞9は42.5℃〜39.0℃で加熱されるとやがて死滅し、死滅したがん細胞9は、がん細胞9を取り囲んだ正常細胞10によりその後体外へと自然に排除される。
遠赤外線放射体1から放射された遠赤外線6は、位置調整シリンダー5と共に動く凸レンズ2によって遠赤外線集光スポット11に集光される。遠赤外線集光スポット11は凸レンズからの距離によりその直径と温度を変化させることができるので、治療するがん細胞9の大きさとがん細胞9の体表7からの距離に応じて、仮想スクリーン12上に、遠赤外線集光スポット11の光線強度とその直径を最適化し表示することができる。そのための微調整は出力温度を参考に、出力ワット数を変化させることにより温度を調整し、また凸レンズ位置調整により遠赤外線集光スポット11の直径を調整する。
正常細胞10で構成された体表7から遠赤外線6を通してがん細胞9を温熱するとき、正常細胞10も加熱するが、その冷却のためには全体の熱容量が小さくなる方が処理しやすい。そのためには正常細胞10を照射する遠赤外線集光スポット11の面積は小さい方がよく、直径5mm〜10mmにすれば、正常細胞10への熱量の投入を最小化でき、その後の熱排除に有効である。
本発明は、遠赤外線6を用いて、がん患者の体表7への遠赤外線照射スポット11を凸レンズ2で集光制限し(直径5mm〜10mm)、がん患者のがん細胞9のみを加熱するものであり、時間を制限しながら(30分〜60分)、がん患者のがん細胞9のみを漸次高温にして温熱除去するものである。がん細胞9への加熱は、正常細胞10の加熱時間を延長することにより、その時間に比例してがん細胞9への加熱を増大することができる。
本発明は、対象とするがん細胞9が、体内奥深くに存在する場合(子宮がん、卵巣がん)、体表7からではなく、本発明の遠赤外線がん温熱治療器を小型化した機器で、膣からがん細胞9(子宮がん、卵巣がん)を照射し、遠赤外線照射スポット11を凸レンズ2で集光制限し(直径3mm〜6mm)、がん患者のがん細胞9のみを対象として加熱するものであり、時間を制限しながら(30分〜60分)、がん患者のがん細胞9のみを漸次高温にして温熱除去するものである。がん細胞9への加熱は、正常細胞10の加熱時間を延長することにより、それに比例してがん細胞9への加熱も増大することができる。
本発明が対象とするがん疾病は次の通りである。
咽頭がん
このがんの中に含まれる上顎がんや舌がんに対しては、本発明の遠赤外線集光スポット11をがん患部である上顎や舌に直接照射することができ、20分から30分の照射を可能とし、かつ数回に分けての照射も可能である。この時、がん患部9や正常細胞10への照射において痛みを感じる時には、それぞれに局部麻酔を施すことにより治療を円滑に遂行することができる。一方、このがん細胞9に対して従来のような手術をすれば、顔面の半分が除去されるほどの重大な障害を引き起こすことがある。
喉頭がん
声帯に対するがんに対しては、従来の手術によっては、発声機能を喪失し、手術後数ヶ月に渡る発声練習をしなければならず、上達しても機械的な発声しかできず、長期に渡って劣等意識に苛まれる痛々しい状況におかれる。しかし本発明の遠赤外線がん温熱治療器を用いれば、声帯付近の体表7から遠赤外線6を熱伝導照射することができ、がん細胞9を焼却しながら、正常細胞10の発声機能を喪失させることなく、発声機能を維持して治療することができる。
肺がん
肺がんの種類としては腺がん(50%)、扁平上皮がん(30%)、小細胞がん(15%)、大細胞がん(5%)などがある。肺野部の先端に現れる腺がん、肺の入り口の太い気管支に増殖する扁平上皮がん、小さな細胞が密集し悪性度が高い小細胞がん、やや大型の細胞が密集している肺の奥で大きく増殖する大細胞がんがある。肺の存在する位置は体表7から近く、肺がんの集中部分に一番近い体表7から本発明による遠赤外線6を注入することにより、がん細胞9を焼却除去することができる。
しかし、肺がんは呼吸する空気に触れることが多く、がん細胞の加熱温度が下がることが多いので、体表7での遠赤外線6の注入温度を45.0度程度まで高めれば効果的である。体表7は、銭湯で熱湯を求める顧客が45.0度の浴場を探すことからも、短時間ではこの温度で体表7を熱しても正常細胞10に問題はないと思われる。
胃がん
胃がんの場合、日本では手術が主流である。胃の上部を切除する手術、胃の下部を切除する手術、胃を全摘する手術などがあり、上部切除では噴門を喪失し、下部切除では幽門の喪失を招き、全摘切除では噴門も幽門も喪失するという悲劇が発生する。そして胃壁内に浸みこむように広がって生育する「スキルス性胃がん」「硬性胃がん」も存在するが、本発明では胃壁に穴が空くほどまでは治療せず、胃壁までに達した胃がんは短時間だけの照射にとどめ、正常細胞の温存を図り、正常部の生体機能回復を期待しながら、回復の程度を診て数回に渡り部分照射を繰り返す。
乳がん
本発明は乳がんのように指先で触ることのできるようなしこりを発見したときの初期段階から、がん患部に近い体表7にテープを使って本発明を固定し、体表7を42.5度で加熱し、体表7から深くない部分に存在するがん細胞9へ温熱をゆっくり供給していくことにより、がん細胞9を死滅させ、正常細胞10の生体機能回復を待ちながら胃の機能回復を待つ。体表7から外に漏れ出た花咲き乳がんに対しては、遠赤外線集光スポット11を直接がん細胞9に照射することができるので、効果的に乳がんを縮小させていくことができる。また、遠赤外線6は花咲乳がんに対しては、複数の本発明を利用し、それぞれ異なった部位に遠赤外線集光スポット11を適用し、遠赤外線6を順次照射することにより、がん細胞9の多方面からの分散温熱照射を可能とする。
食道がん
口から胃まで食物を流動するための食道は、その食道がんを手術で治療するとすれば、がんに犯されたその流動管部分を切除しなければならず、その補強のために胃を引っ張り上げて残された食道に無理に接合せざるを得ないという極めて苦痛に満ちた手術を行うのが一般的である。接合部からの食物の漏れや肋骨を取り除いての手術など、手間暇のかかる手術となることが多く、さらに患者は緩慢な食事を強制され、噛む回数の増大を強要され、様々な苦痛を押し付けられることが多い。
本発明では、食道の外壁まで到達した食道がんに対しては、遠赤外線加熱時間を短縮し、順次がん細胞9の消滅を図り、正常細胞10の生体回復機能を待って正常化するのが現実的である。がん細胞9が死滅すれば正常細胞10の生体機能回復が可能であり、正常細胞10により食道再建が可能となる。
肝がん
日本に於ける肝がんは65%がC型肝炎ウィルス、15%がB型肝炎ウィルスからきたものが多く、それがやがて肝がんへと変化していく。肝がんの手術療法としては肝切除、経皮的穿刺療法があるが、肝がんは肝臓の複数部分に現れることが多い。肝臓の存在エリアは体表7から近いところにあり、本発明にとっては遠赤外線6の温度伝導が可能であり、放射線治療のように正常細胞10まで犠牲にする治療法と違って、安全に個別的に数回に渡って治療することができる。
ただし肝臓は血流が多く、がん患部9の加熱が容易でない場合があるので、そのような時には遠赤外線集光スポット11の温度を45.0度に上げて、短時間の加熱に切り替えることもできる。45.0度でも熱湯を求める銭湯入浴者は十分に耐えることができる温度のようである。
胆道がん
胆道がんは 胆のうがんと胆管がんの双方を含み、胆のうは肝臓で生成された胆汁を濃縮保管し、胆管を通して十二指腸へと胆汁を供給する器官である。胆のうは体表7から近く、本発明で遠赤外線6を照射するのに便利な位置にある。胆管のように菅としての機能を持つ器官に対しては、胆道がんが胆管外部まで及んでいる場合は、胆管に穴が開かないようにゆっくり照射し、正常細胞10ががん細胞9で浸潤させられていた部分を順次機能復活させながらがん細胞9を駆逐していく方法を採るのがよい。本発明はそのような順次生体機能回復をめざし複数回の治療をゆっくり実施していくのが最適である。
膵臓がん
膵臓は胃の裏側にある臓器であり、背中の皮膚である体表7から短距離の位置にある。膵臓がんに対しては、本発明は正常細胞10の維持している本来の生体機能を保持回復しながら、がん細胞9を徐々に死滅させていくようにすれば良い。膵液は、膵管を通して十二指腸内へ送られる。膵臓がんが膵管外部まで及んでいる場合は、膵菅の破滅を防ぐために短時間の加熱で、菅に穴が開かないように調整する。本発明はそのような調整が可能な治療機器である。
これまで膵臓がんの発見は遅く、発見された時にはステージIVの重症のことが多く、患者を死に至らしめる深刻ながんである。本発明は、そのような膵臓がんに対して、背中の皮膚である体表7から温和な熱を供給し、正常細胞10を傷つけることなく、正常細胞10ががん細胞9によって失われた機能を徐々に回復するように治療回数を重ね、膵臓の機能を回復させていく。
大腸がん
大腸がんには、盲腸がん、上行結腸がん、横行結腸がん、下行結腸がん、S状結腸がん、直腸がんがある。内視鏡を使ってポリープを切除するポリペクトミー、内視鏡的粘膜切除術、内視鏡的粘膜下層剥離術があるが、これらの患部には、本発明により、腹部の皮膚である体表7からがん細胞9に対して、温熱を供給し、がん細胞9を徐々に死滅させていく。大腸付近のリンパ節に転移していれば、そのリンパ節に対しても温熱を供給し、同じく徐々に死滅させる。
大腸の外壁まで到達している大腸がんに対しては、腸に穴が開かないように、短時間での熱供給を行い、正常細胞10による機能回復を期待する。直腸がんでは肛門が重要臓器であるが、本発明では、肛門の正常細胞10を生かし、機能回復をはかりながら人口肛門を回避する治療が可能である。
卵巣がん
卵巣がんは、婦人科がんの中でも最も化学療法の感受性が高く、その治療は″手術療法と化学療法の組み合わせ″によって形成される、と認識されている。全身状態がよい場合は、原則として開腹手術を先行し、腹腔内状況及び組織型を確定するようにする。しかし、全身状態が良くなく化学療法を先行させる場合も多くあり、開腹術後は、化学療法を進め、抗がん剤治療を行う。卵巣がんは症状を自覚しにくいがんなので、受診が遅れがちになる。
本発明は卵巣に温和な熱を供給することであるが、体表7から温熱を供給するか、本発明の装置を小型化して、膣を通して体内中心部にある卵巣への温熱供給を行い、本発明を小型化して時間をかけゆっくり加熱することも可能である。このとき仮想スクリーン12を透明板で密閉し、パッキン4をもつ位置調整シリンダー5が円滑に摺動できるように、遠赤外線放射体1の後方に空気抜きの穴を設けておく(図は省略)。
子宮がん
子宮がんには子宮体がんと子宮頸がんがある。子宮体がんは女性ホルモンのバランスの乱れが影響し、子宮頸がんは99%がヒトパピロウィルスを原因としている。これらのがん細胞9に温熱を供給するには、体表7を通して温熱を供給するか、本発明装置を小型化した機器により、膣内に挿入して子宮近辺から遠赤外線を供給することでがん細胞9を死滅させることができる。ヒトパピロウィルスを子宮頸がんワクチンで予防しようという方法もあるが、悪性副作用で健康人を廃人化してしまうほどの激烈な副作用を及ぼしている事例が多数あり、本発明による事後治療の方が健全で、危険な副作用を回避できる。
腎臓がん
腎臓がんの場合、現在は手術が基本である。腎臓が二つあることから、一方を手術で摘出してもQOLに影響が少ないと考えられている。腎臓には血管がたくさん集まっているので、がんが大きくなると血液を通して全身に転移しやすい。本発明は、転移したがんに対しても温熱供給で死滅させるものであり、複数箇所の同時治療が可能である。腎臓は体表7から近いところにあり、本発明により温熱を供給することにより、腎臓がんを手術なしで消滅させることができる。
前立腺がん
前立腺がんは特に65歳以上の人に多く、80歳以上では20%前後の人に前立腺がんが認められるともいわれている。一方、比較的進行がゆっくりで、寿命に影響を及ぼさないと考えられる前立腺がんもある。しかし、中には比較的速く進行し、さまざまな症状や障害を引き起こすものもあり、がん細胞は、リンパ液や血液の流れに乗って他の場所に転移し、そこで増殖することもある。前立腺がんは、近くのリンパ節や骨に転移することが多く、肺、肝臓などに転移することもある。
前立腺がんに対しては、放射線や切除手術があるが、全摘出術による尿失禁、リンパ節郭清によるリンパ浮腫、放射線療法で起こる性機能障害、排尿排便障害がおこる。これに対して本発明は、体表7から近距離にある前立腺に対してゆっくりと温熱を供給し、がん細胞を徐々に死滅させ、正常細胞の回復、生体機能の回復を期待することができる。
膀胱がん
膀胱がんのリスク要因は喫煙であり、男性の50%以上、女性の約30%の膀胱がん患者が、喫煙によると試算されている。主な症状として、血尿、排尿痛、腹痛、むくみがよくあげられる。膀胱がんは、尿路上皮ががん化することにより、そのうち大部分(90%以上)は尿路上皮がんであるが、まれに扁平上皮がんや腺がんの場合もある。本発明は体表7近傍にある膀胱に対して温熱を供給することであり、穏やかながん治療を施すことである。膀胱は股下の体表7から至近距離にあり、本発明により膀胱がんの温熱化、摘出化が可能である。
発明を解決するための手段
生体機能の維持
正常細胞10は死滅されないかぎり生体機能を保持している。本発明は正常細胞10の生体機能を生かしてがん細胞9の死滅後、生体機能を回復させ復帰することを治療の目的としている。
複数分割照射
本発明は、正常細胞10に対しては正常細胞死滅の限界である42.5℃以下の温度を与え、がん細胞9に対しては、細胞死滅温度とされる42.5℃〜39.0℃の温度を与える。また、本発明は遠赤外線6という温和な加熱方法で、がん細胞9を何度でも加熱できるという長所と、多少の誤差を勘案しても、がん細胞9を何度でも照射できるという極めて効率的な治療法とすることができる。さらに、がん細胞9を幾つかに区分して、部分的に段階的に焼却するという分割焼却治療や、体内の複数部署に転移したがんに対しても、それぞれ分割治療が可能である。
局部麻酔
体表7からがん細胞9にいたる正常細胞10は、温熱供給のため42.5度の極限に近い温度を供給されるが、正常細胞に痛みを感じるようなことがあれば、局部麻酔を施し、また排除さるべきがん細胞9は、死滅させられるがん細胞9として痛みを感じることが多いので、やはりこちらにも局部麻酔を事前に施しておくことが必要である。
温度調整
これまで述べてきた42.5度は標準治療温度である。最近では熱い湯の欲しい人々が45度の銭湯を求めて駆けつけるニュースが多く、正常細胞10でも45度に対しては短期間では耐えられる状況のようである。臓器によっては温めるのに時間がかかるのも多く、こうした臓器に対しては麻酔との兼ね合いにより、治療温度を45度まで高め、加熱時間を縮小することも考えられる。
パッキン
本発明は、がん細胞9消滅のための遠赤外線加熱装置として、遠赤外線ランプ1を設け、そこから発せられる遠赤外線6に対し、凸レンズ位置調整シリンダー5を前後して凸レンズの位置を調整し、体表7にあてる遠赤外線集中スポット11の直径を調整する。適正な大きさになれば、本発明を体表7に透明テープで固定する。位置調整シリンダー5が動かないよう、シリンダー5の外部に摺動防止のためパッキン4を設ける。
小型化
本発明は体表からの温熱が基本であるが、子宮や卵巣のように膣からの照射がより簡単で効果的な場合がある。そのために本発明の小型化を実施し、子宮がんや卵巣がんの治療に用いる。もちろん体表7からの治療でも差し支えない。膣からの照射の場合、仮想スクリーン12は密閉されるので、遠赤外線放射体1の後方に空気抜きの穴を設け、位置調整シリンダー5の円滑な動きを支援する。
発明の効果
手術の回避
本発明は、がん細胞9に対する三大治療方式の一つである手術を回避することである。従来の方式である手術では、転移を恐れるためにがん細胞9だけでなく、その周囲の正常細胞10まで予防的に摘出し、人体に対して厳しい侵襲を行う。本発明は、手術によって、正常細胞10に破壊的侵襲を与えることを回避するものである。
放射線の回避
本発明は、従来の三大治療方式の一つである放射線によるがん細胞9への照射治療は、正常細胞10に対する異常照射をすることが多く、このような異常照射や放射線の限界リミット照射が常に存在している。本発明は、正常細胞10を損傷する危険性を避けるため、このような放射線の治療を回避するものである。
抗がん剤の回避
また、本発明は、三大治療方式の一つである抗がん剤治療もまた回避するものである。抗がん剤を用いることによって脱毛、嘔吐、口内炎、食欲不振、骨髄抑制などの副作用がおこり、がん患者をきわめて厳しい苦痛の状態に追いやることが多いが、本発明はそれらの苦痛からがん患者を解放する。
転移
本発明は転移した多数のがんに対して同時間内で数カ所、1日に十数カ所を同時に治療することができる。つまり転移したがんに対しては手術が困難、放射線治療の回数制限などで放射線治療が困難なため、抗がん剤での治療にシフトすることが多いが、本発明では数カ所の転移がんに対しても同時治療、複数回の治療が可能であり、副作用・後遺症を心配することなく治療を継続することができる。
ワット調整
本発明により照射スポットの直径が変化することにより、本発明の遠赤外線集光スポット11の温度も変化するが、遠赤外線集光スポット11の温度を測定して、標準温度42.5℃にするにはワット数を調整するつまみを設けて調整すればよい。
本発明で用いる遠赤外線放射体1は市販のランプを簡単に入手可能である。本発明で人体表面7に凸レンズ2を用いて作成する遠赤外線集約スポット11は、スポット面積を極力縮小(直径5mm〜10mm)しており、体表から余分な熱量を排除する手間を排除している。また、本装置を体表7に設置するにはテープなどを用いて簡易接着すればよい。
従来のがん治療方式としての放射線照射では、人体の中でのがん細胞9の位置決めが重要な課題である。放射線によって正常細胞10も照射するので、正常細胞に対する安全確保が重要な課題である。しかしながら本発明では、がん細胞9に42.5度以下の遠赤外線6を注ぐだけでよく、正常細胞10を42.5℃以下で照射しても、正常細胞10の血流が十分であるので正常細胞10を十分冷却でき傷つけることはない。
人体の内部にあるがん細胞を遠赤外線がん温熱治療器で治療する図
1 遠赤外線放射体
2 凸レンズ
3 円形透明カバー
4 レンズ位置調整シリンダー
5 パッキン
6 遠赤外線
7 体表
8 体内への熱伝導曲線
9 がん細胞
10 正常細胞
11 遠赤外線集光スポット
12 仮想スクリーン

Claims (2)

  1. がん細胞を温熱するために遠赤外線を発する遠赤外線放射体、その遠赤外線を遠赤外線集光スポットに収束する凸レンズ、その凸レンズ位置をスポットに往復運動させて固定するレンズ移動シリンダーを持ち、体表からがん細胞へ遠赤外線によって生じた熱を熱伝導し、がん細胞を温熱除去することを特徴とする遠赤外線がん温熱治療器II
  2. 請求項1を小型化し、レンズ移動シリンダーに空気抜き穴を設け、膣からがん細胞を温熱照射することを特徴とする遠赤外線がん温熱治療器II
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