JP2019096283A - ストレス疲労評価・健康指導支援装置及び方法並びにコンピュータプログラム - Google Patents

ストレス疲労評価・健康指導支援装置及び方法並びにコンピュータプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】労働者のストレス疲労に応じた健康指導を支援可能ならしめる。【解決手段】ストレス疲労評価・健康指導装置(1)は、質問群に各被験者が回答する形式で取得されるストレス疲労に係る回答データセットを入力可能な入力手段(11)と、従前の労働環境で労働した複数の労働者らにより回答された実績回答データセットに多変量解析が行われることで定められた関数に対して、被験者回答データセットを関数入力することで、その関数出力に基づいて、各被験者のストレス疲労に係る症状に対する対応策を推定する解析手段(20)と、推定された対応策を画像出力する画像出力手段(12,13)とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、例えば産業医が企業の従業員について、ストレス状態や疲労状態等の精神或いは心身の健康状態(本願では適宜単に「ストレス疲労」と称する)の評価結果に応じてストレス疲労に有効な対応策を提示する健康又は治療若しくは予防の指導(本願では適宜単に「健康指導」と称する)を支援するストレス疲労評価・健康指導支援装置及び方法、並びにコンピュータをそのような装置として機能させるコンピュータプログラムの技術分野に属する。
この種の装置に関連するものとして、バイタルサイン等を検出或いは取得し、それらに基づいて、疲労度、ストレス状態、うつ状態等を推定或いは検出する各種装置が提案されている(特許文献1〜6参照)。
他方、産業医は、厚生労働省により事業者に対して努力義務が課されているストレス調査等を行ったり(例えば、厚生労働省版ストレスチェック実施プログラム、職業性ストレス簡易調査票、5分でできる職場のストレスセルフチェックhttp://kokoro.mhlw.go.jp/check/等を参照)、その結果に応じて自らの経験に基づいて或いは教科書に従って健康指導を行ったりする。この際コンピュータは、データの収集、記録、出力等に活用されている。
特開2009−219683号公報 特開2010−234000号公報 特開2012− 75708号公報 特開2013−182493号公報 特開2014−121410号公報 特開2017−153963号公報
しかしながら、前述した各種装置によれば、バイタルサイン等を検出して初めて推定や検出が可能となる。バイタルサイン等に殆ど現れない又はそれからでは検出し難い精神疾患などについての推定や検出は、根本的に困難となる。
他方で、産業医が問診によりストレス疲労を調査する手法では、先ず回答者や質問者の意識の低さ等により“質問に対する回答”が満足に得られない。仮にこのように収集された回答について多変量解析等のコンピュータ解析(即ち、AI解析やビックデータ解析)を実行しようとした場合、当該質問の回答と対応策等とを関連付けるに必要な量及び質のデータが採られた実績は皆無である。加えて、労働基準法や個人情報保護法等の法制下では現在も将来も、この種のデータのおそらく重要な一部としての長時間労働や違法就労環境におけるデータを収集することは法律上も事実上も不可能である。これらのため、該データを収集しようとする更にはそれを利用しようとするという発想自体、医師や当業者においては、全く思いもよらないことである。
このような背景下で、上述の各種装置や問診を利用した場合、産業医による健康指導は、従業員の総数、各従業員に対する問診や健康指導に係る時間、産業医のキャパシティ等の面から、現実問題として実践不可能である。例えば、法律上の努力義務とされている「高ストレス者10%」に対する面接指導の実施率は、2017年6月末時点で0.6%に過ぎない。
本発明は、上記問題点に鑑みなされたものであり、比較的容易にして、労働者、従業員等のストレス疲労に応じた健康指導を支援可能である、ストレス疲労評価・健康指導装置及び方法を提供することを課題とする。更にコンピュータをそのような装置として機能させることが可能なコンピュータプログラムを提供することを他の課題とする。
本発明のストレス疲労評価・健康指導支援装置は上記課題を解決するために、画面上又は書面上に表示される所定の質問群に各被験者が回答する形式で取得されるストレス疲労に係る原因系の回答データ、ストレス疲労に係る対応系の回答データ及びストレス疲労に係る症状系の回答データを含む被験者回答データセットを入力可能な入力手段と、前記入力手段を介して前記被験者回答データセットが入力されると又はこれに加えて解析命令が下されると、過去に蓄積されており従前の労働環境で労働した複数の労働者らにより回答された実績回答データセットであって、当該実績回答データセットに対する多変量解析で前記原因系の回答データ及び前記対応系の回答データと前記症状系の回答データとを関連付ける関数を定めるに十分なまでに欠落が少ない又は無い当該実績回答データセットに、前記多変量解析が行われることで定められた前記関数に対して、前記入力された被験者回答データセットを関数入力することで、該関数の関数出力に基づいて、前記各被験者のストレス疲労に係る症状に対する対応策を推定する解析手段と、前記推定された対応策を、所定の健康指導書のフォーマットで画像出力する画像出力手段とを備える。
本発明のストレス疲労評価・健康指導支援方法は上記課題を解決するために、画面上又は書面上に表示される所定の質問群に各被験者が回答する形式で取得されるストレス疲労に係る原因系の回答データ、ストレス疲労に係る対応系の回答データ及びストレス疲労に係る症状系の回答データを含む被験者回答データセットを入力する入力ステップと、前記入力ステップで前記被験者回答データセットが入力されると又はこれに加えて解析命令が下されると、過去に蓄積されており従前の労働環境で労働した複数の労働者らにより回答された実績回答データセットであって、当該実績回答データセットに対する多変量解析で前記原因系の回答データ及び前記対応系の回答データと前記症状系の回答データとを関連付ける関数を定めるに十分なまでに欠落が少ない又は無い当該実績回答データセットに、前記多変量解析が行われることで定められた前記関数に対して、前記入力された被験者回答データセットを関数入力することで、該関数の関数出力に基づいて、前記各被験者のストレス疲労に係る症状に対する対応策を推定する解析ステップと、前記推定された対応策を、所定の健康指導書のフォーマットで画像出力する画像出力ステップとを備える
本発明のコンピュータプログラムは上記課題を解決するために、コンピュータを、上述した本発明に係るストレス疲労評価・健康指導装置として機能させる。
本発明のこのような作用及び他の利得は、これ以降に説明する実施形態により明らかにされる。
<ストレス疲労評価・健康指導装置>
<1>
本実施形態に係るストレス疲労評価・健康指導支援装置は、画像又は書面上に表示される所定の質問群に各被験者が回答する形式で取得されるストレス疲労に係る原因系の回答データ、ストレス疲労に係る対応系の回答データ及びストレス疲労に係る症状系の回答データを含む被験者回答データセットを入力可能な入力手段と、前記入力手段を介して前記被験者回答データセットが入力されると又はこれに加えて解析命令が下されると、過去に蓄積されており従前の労働環境で労働した複数の労働者らにより回答された実績回答データセットであって、当該実績回答データセットに対する多変量解析で前記原因系の回答データ及び前記対応系の回答データと前記症状系の回答データとを関連付ける関数を定めるに十分なまでに欠落が少ない又は無い当該実績回答データセットに、前記多変量解析が行われることで定められた前記関数に対して、前記入力された被験者回答データセットを関数入力することで、該関数の関数出力に基づいて、前記各被験者のストレス疲労に係る症状に対する対応策を推定する解析手段と、前記推定された対応策を、所定の健康指導書のフォーマットで画像出力する画像出力手段とを備える。
本実施形態に係るストレス疲労評価・健康指導支援装置は、入力手段を介して、例えばディスプレイの画面上又は書面上に表示される所定の質問群(例えば、後述のESAITシステムにおける138問の質問)に各被験者が回答する形式で、被験者回答データセットが入力される。ここでの入力は、入力手段の一例を構成するキーボード、タブレット、タッチパネル、マウス、カーソル操作、音声入力等で各被験者が入力してもよい。或いは、各被験者により回答がマークされた用紙(例えば、OMR用紙等)を入力手段の一例を構成するリーダーから読み込んでもよいし、アンケート用紙を介して又は口頭で回答を取得した医師、助士等の操作者が各被験者に代わって、そのような入力手段を介して入力操作を行ってもよい。
本実施形態に係る「各被験者」或いは「被験者」は、例えば産業医が担当する企業に属する労働者、従業員、被雇用者或いは社員等である。
本実施形態に係る「被験者回答データセット」は、(1)例えば「非常に沢山の仕事をしなければならない」、「時間内に仕事が処理しきれない」、「自分のペースで仕事ができる」といったストレス疲労に係る原因系の回答データ、(2)例えば「スポーツをする」、「家族と過ごしリフレッシュする」、「足つぼマッサージをする」といったストレス疲労に係る対応系の回答データ及び(3)例えば「めまいがする」、「頭が痛い」、「人中に居るのがしんどい」といったストレス疲労に係る症状系の回答データを含む。
具体的には、そのような質問群に属する一の質問における選択肢(例えば、2択又は3択〜5択など)を示す回答データが、一人の被験者に対する複数の質問について集まって、質問群に対応する回答群となったものが、この被験者に固有の被験者回答データセットということになる。各回答データは、例えば、質問の識別番号や符号と選択肢の識別番号や符号とから構成される、ある質問に対する回答がいずれの選択肢であったかを示すデータとなる。例えば質問のシリアル番号が16、選択した選択肢の番号が3であったとすれば、回答データは、コード表記にて「Data16−3」ということになる。
なお、原因系の回答データと対応系の回答データとは、質問作成の当初から完全に且つ意図的に分離独立に設定されていてもよいし、このような回答データに代えて、原因系とも対応系とも捕れる或いはこれら両者の性質を有する回答データが被験者回答データセットの原因系データ及び対応系データ中の一部または全部を占めていてもよい。
解析手段は、入力手段を介して被験者回答データセットが入力されると又はこれに加えて解析命令が下されると、前記関数に対して、上述の如く入力された被験者回答データセットを関数入力することで、その関数出力に基づいて、各被験者のストレス疲労に係る症状に対する対応策(例えば、症状系の回答データと原因系の回答データとの相関の高さに基づき、当該被験者に固有のストレス疲労の症状の原因となっているとみなされる当該原因の軽減、除去、改善などの予防行動、症状系の回答データと対応系の回答データとの相関の高さに基づき、当該被験者に固有のストレス疲労の症状の改善に有効な対応策など、ストレス疲労を予防又は改善若しくは軽減するための対応策、予防策、改善策若しくは軽減策(本願では適宜単に「対応策」或いは「症状に対する対応策」と称する)などの、ストレス疲労の症状に対して有効な対応策)を推定する。
ここで本実施形態に係る「実績回答データセット」は、過去に蓄積されており従前の労働環境で労働した複数の労働者らにより回答された実績回答データセットであって、当該実績回答データセットに対する多変量解析で原因系の回答データ及び対応系の回答データと症状系の回答データとを関連付ける前記関数を定めるに十分なまでに欠落が少ない又は無い当該実績回答データセット(即ち、現在では法律上違法である或いは事実上取得不能な程度に過酷である労働環境を含む、例えば後述の「ストレス疲労調査に関する完全データセット」)である。実績回答データセットは、各被験者の被験者回答データセットと同じ或いは類似のデータの複数(例えば、過去における数百名といった多数名分の被験者回答データセットの集合)から構成されている。特に、実績回答データセットは、例えば月に200時間や300時間の残業といった、現在では法律上も事実上も認められていない或いはデータを取れるような真面な状況にない、過酷な労働環境で労働した複数の労働者らによって回答されたデータを含む。
解析手段が用いる関数は、このような実績回答データセットに対して、多変量解析が行われる(即ち、完全性・強靭性を備えたデータセットに基づく厳密な多変量解析が行われる)ことで、予め定められている。特に、ストレス疲労反応は、適応障害性・うつ病性の双方に共通する症状が多く、重症度分類が可能であること(例えば国際疾病分類におけるICD−10参照)、原因の如何に関わらず、疲労は段階強度に応じた普遍的な症状をもたらすという原理的な根拠がある。このような原理の下、原因系の回答データと対応系の回答データとを独立変数とし、症状系の回答データを従属変数として多変量解析を実行することで、原因系の回答データと症状系の回答データとの相関が有意に取れ、及び対応系の回答データと症状系の回答データとの相関が有意に取れる。
解析手段は、このように定められた関数における、前記入力された被験者回答データセットを関数入力とする関数出力に基づいて、前記各被験者のストレス疲労に係る症状に対する対応策(例えば、「スポーツをする」、「マッサージに行く」といった取り入れた方が良い対応、「休日出勤(をしない)」、「夜更かし(をしない)」といった取り除いた方が良い原因など)を推定する。
例えば後述の「ストレス疲労調査に関する完全データセット」を用いれば、多変量解析により、極めて強い相関が極めて多数の回答データ間で取れており、当該関数は、当該目的に相応しいまでに関数出力を生成する関数として定められる。よって、当該関数の関数出力に基づく対応策の推定(或いは、当該関数の関数出力に基づく症状の推定及び該推定された症状に対する有効な対応策の推定)は、相応に確からしいもの或いは有意なものと成る。
この際、解析手段は、上述の如き対応策を推定するのに加えて、前記関数の関数出力に基づいて、各被験者のストレス疲労に係る症状(例えば、高ストレスやストレス疲労の主成分、具体的には、自分に現れやすいストレス疲労サイン等)を推定してもよい。
画像出力手段は、このように推定された対応策を、所定の健康指導書のフォーマット(例えば、面接指導参考資料の形式)で画像出力(即ち、典型的にはディスプレイによる画像出力やプリンタによる印刷出力)する。
なお、画像出力手段は、このような対応策の画像出力と相前後して又は同時に若しくは並行して、前記推定された症状を、所定の評価書のフォーマット(例えば、総合評価の形式)で画像出力してもよい。
以上詳細に説明したように本実施形態によれば、各被験者について取得される被験者回答データセットを解析手段に関数入力すれば、対応策(或いは症状及び対応策)が推定され、更に推定された対応策は、健康指導書のフォーマットで夫々画像出力される(或いは、推定された症状及び推定された対応策は、評価書のフォーマット及び健康指導書のフォーマットで夫々画像出力される)。
よって、産業医等は、対応策が提示或いは明示された健康指導書を参照しながら、当該各被験者相手に健康指導することが可能となる。状況によっては、産業医抜きで助士等が健康指導を行ったり、産業医等抜きで各被験者が健康指導書(或いは評価書及び健康指導書)を見ることも可能となる。即ち、本実施形態によれば、容易にして各被験者たる企業等に属する各労働者或いは各従業員のストレス疲労に応じた健康指導を支援可能となる。
<2>
本実施形態の一態様では、前記解析手段は、前記関数出力に基づいて、前記各被験者のストレス疲労に係る症状を推定し、前記対応策として該推定された症状に対する対応策を推定し、前記画像出力手段は、前記推定された対応策を画像出力するのに相前後して又は並行して、前記推定された症状を、所定の評価書のフォーマットで画像出力する。
この態様によれば、予め定められた関数に対し被験者回答データセットを入力することで、その関数出力に基づいて、当該各被験者の症状(例えば、高ストレスやストレス疲労の主成分、具体的には、「不安感」、「身体愁訴」といった自分に現れやすいストレス疲労サイン、「疲労感」、「イライラ感」といった今日或いは現在自分に生じているストレス疲労、或いは、症状に係る個人成績、言い換えれば、ストレス疲労の症状に係る評価)が推定され、この推定される症状に対して効果的な対応策(例えば、取り入れた方が良い対応等)が推定される。更にこれらが評価書及び健康指導書のフォーマットで夫々画像出力される。よって、産業医等は、評価書及び健康指導書の両者を同一ページ内の又は複数ページの参考情報として参酌しながら、各被験者に対して面接指導、テレビ面談指導等を行うことが可能となり、実用上大変便利となる。
<3>
本実施形態の他の態様では、前記関数は、前記多変量解析として主成分分析及び重回帰分析により前記原因系の回答データと前記症状系の回答データとの関係及び前記対応系の回答データと前記症状系の回答データとの関係を導くことによって定められた関数である。
この態様によれば、主成分分析により、多数の変数である原因系及び対応系並びに症状系の回答データに重み付けをしつつ、より少数の合成変数たる主成分を順次作ることで、これら多数の変数を統合する。ここでの重み付けは、主成分ができるだけ多くの元の変数の情報量を含むように行われる。重回帰分析により、独立変数(例えば原因系の回答データ及び対応系の回答データ)から従属変数(例えば、症状系の回答データ)を推定する回帰式を求める。即ち、ある独立変数(例えば原因系の回答データ及び対応系の回答データ)が従属変数(例えば、症状系の回答データ)に有意な影響を与えるか否かを夫々定める。予めこれらの分析を行うことで、解析手段で用いられる関数が実績回答データセットから定められる。このように既存の分析手法を利用することで、比較的簡単且つ確実に関数を定めることが可能となり、後に当該解析手段による解析処理が容易にして実行可能となる。
<4>
本実施形態の他の態様では、前記解析手段は、前記各被験者に係る前記原因系の回答データの差分群及び前記各被験者に係る前記対応系の回答データの差分群(例えば具体的には、各被験者の回答における原因や対応に対し、強弱・高低・早遅等に意図的に差を設けた原因の選択枝や対応の選択枝)を前記関数に対する関数入力とするシミュレーションを実行することで、統計的に前記各被験者の症状が軽減或いは改善(理想的には、最適化)されるように症状軽減予測を行い、該症状軽減予測の結果に基づいて前記対応策を推定する。
この態様によれば、解析手段は、回答データの差分群を関数入力とする。ここに「差分群」とは、各被験者の回答における原因や対応に対し、負荷程度の大小或いは強弱、高低・早遅等に意図的に差を設けた(即ち、被験者の回答において選択された選択肢と異なる選択肢を選ぶといった)原因の選択枝の複数、或いは、対応の選択肢の複数を意味する。すると、症状が、当該被験者に対して推定された症状に比べて、差分群のシミュレーション結果上で改善或いは軽減される(理想的には、最も改善或いは軽減される、言い換えれば、最適化される)際の原因系や対応系の回答データが、対応策となり得る。差分群の症状軽減の程度を相互比較又は相対評価若しくは絶対評価することで、最も或いは相対的に症状軽減を齎す効果を有する、例えば除去すべき原因や実践すべき対応などが推定されることとなる。
<5>
本実施形態の他の態様では、前記解析手段は、前記対応として、先ず、所定の複数種類の対応策のうち効果が一番大きいものを推定し、次に、前記複数種類の対応策のうち二番目に効果があるものを推定し、更に次に、前記複数種類の対応策のうち取り入れた方が取り入れないよりも良いものを推定する。
この態様によれば、効果が一番大きい対応策、二番目に効果がある対応策、取り入れた方が取り入れないよりも良い対応策が夫々推定され、最終的には画像出力手段により画像出力される。このため、健康指導書上でこれら複数の対応策を参照でき、産業医等は殆どそのまま被験者に対して提示することも可能となり、産業医等にとって大変便利となる。更に、被験者にとっても、対応策が複数提示されるので、自由度が高い形で対応策を実践し易くなる。
<6>
或いは本実施形態の他の態様では、前記解析手段は、前記対応策として、前記症状のうち所定基準下で一番影響があるとされるものを軽減・改善するためのライフスタイル若しくは環境調整を推定する。
この態様によれば、所定基準下で一番影響があるとされる症状(例えば、当該被験者に固有のストレス疲労の主成分)を軽減・改善するためのライフスタイル若しくは環境調整が推定され、最終的には画像出力手段により画像出力される。このため、健康指導書上でこのようなライフスタイル若しくは環境調整を参照でき、産業医等は殆どそのまま被験者に対して提示することも可能となり、産業医等にとって大変便利となる。更に、被験者にとっても、ライフスタイル若しくは環境調整が直接提示されるので、対応策を実践し易くなる。
<7>
前述の解析手段が症状を推定する態様では、前記解析手段は、前記症状を、前記各被験者が属する集団(典型的には企業)の枠に寄らない絶対的評価軸と該集団内における相対的評価軸との二軸について推定するように構成してもよい。
このように構成すれば、推定される症状については、企業などの集団の枠に寄らない絶対的評価と該集団内における相対的評価との二種類の評価が可能となり、ストレス疲労の症状を評価する機能に係る当該装置の有用性が顕著に向上する。
<8>
前述の解析手段が症状を推定する態様では、前記入力手段は、前記各被験者が回答するのに相前後して又は並行して、前記推定された症状の開示に同意する旨又はしない旨の操作入力を促し、前記同意する旨の操作入力がされた場合には、前記推定された症状を前記各被験者に開示し、前記同意しない旨の操作入力がされた場合には、前記推定された症状を前記各被験者に開示しないように構成してもよい。
このように構成すれば、被験者が自らの症状を開示されたくない場合には、開示を阻止でき、被験者が自らの症状を開示されたい又はこれを許容する場合には、開示による利益を享受できる。よって、個人情報保護の観点から何ら問題なく、被験者の意志を尊重しつつ、当該装置による評価や健康指導の運用が可能となるので、実用上大変便利となる。
<9>
本実施形態の他の態様では、前記入力手段は更に、前記各被験者が所定のレーダーチャート(例えば、ストレス疲労プロフィール或いは症状プロフィール)作図用及び集団分析用に予め設定された他の質問群(例えば、厚生労働省のストレスチェックに係る57項目の質問)に対する、前記各被験者による他の回答群を入力可能に構成されており、前記解析手段は更に、前記入力手段を介して入力された他の回答群に基づいて、前記レーダーチャートを作図する際に採用される項目を夫々なす前記各被験者のストレス疲労及び前記各被験者が属する集団におけるストレス疲労(即ち、集団分析におけるストレス疲労)を評価し、前記画像出力手段は、前記評価された前記各被験者のストレス疲労及び前記評価された前記集団のストレス疲労を夫々、前記レーダーチャートのフォーマットで出力する。
この態様によれば、入力手段を介して、例えば厚生労働省の質問に対する回答を入力することで、厚生労働省が採用しているストレス疲労プロフィール或いは症状プロフィールのレーダーチャートを、被験者個人について及び集団(例えば、特定の企業や事業所)について作図できる。よって、当該装置を使用する産業医等にとっても、被験者にとっても、被験者が属する企業等にとっても、同じ画像出力手段上で、対応策と共にレーダーチャートを相前後して又は同時若しくは並行して参照できるので大変便利となる。
<10>
本実施形態の他の態様では、 前記入力手段は更に、前記各被験者が所定のレーダーチャート作図用及び集団分析用に予め設定された他の質問群に対する、前記各被験者による他の回答群を入力可能に構成されており、前記解析手段は、前記関数出力に基づいて前記対応策を推定する際に、(1)前記関数出力に基づいて、前記各被験者のストレス疲労に係る症状を、前記各被験者が属する集団の枠に寄らない絶対的評価軸上において推定し、(2)前記関数出力に基づいて、前記集団別のストレス疲労に係る症状を、前記集団に属する各被験者の前記絶対的評価軸上において推定された症状の平均値で推定し、(3)前記入力手段を介して入力された他の回答群に基づいて、前記レーダーチャートを作図する際に採用される少なくとも一つの項目により規定される、前記各被験者のストレス疲労に係る所定指標を定め、前記推定された前記各被験者の症状及び前記推定された前記集団別の症状並びに前記定められた所定指標に基づいて、前記対応策を推定するように構成されてもよい。
この態様によれば、入力手段を介して、所定の質問群(例えば、後述のESAITシステムにおける138問の質問)に各被験者が回答する形式で被験者回答データセットが入力されるのに加えて、所定のレーダーチャート(例えば、ストレス疲労プロフィール或いは症状プロフィール)作図用及び集団分析用に予め設定された他の質問群(例えば、厚生労働省のストレスチェックに係る57項目の質問)に対する、各被験者による他の回答群が入力される。
すると、解析手段は、関数出力に基づいて対応策を推定する際に、先ず、関数出力に基づいて、各被験者のストレス疲労に係る症状を、各被験者が属する集団の枠に寄らない絶対的評価軸上において推定する。これと相前後して或いは並行して、関数出力に基づいて、集団別のストレス疲労に係る症状を、集団に属する各被験者の前記絶対的評価軸上において推定された症状の平均値で推定する。更に、入力手段を介して入力された他の回答群に基づいて、レーダーチャートを作図する際に採用される少なくとも一つの項目により規定される、各被験者のストレス疲労に係る所定指標を定める。更に、推定された各被験者の症状及び集団別の症状、並びにこのように定められた所定指標に基づいて、対応策を推定する。
このように、典型的にはESAITシステムにおける絶対的評価軸上で推定された各被験者の症状と、同じくESAITシステムにおける絶対的評価軸上で推定された集団別の症状と、典型的には厚生労働省のストレスチェックに係る57項目の質問群に対する回答群に基づいて定められた所定指標と、という少なくとも合計三つの変数に基づいて対応策を推定することが可能となる。
<11>
上述の各被験者の症状及び集団別の症状並びに所定指標に基づいて対応策を推定する態様では、前記解析手段は、前記所定指標として、前記各被験者に係る、業務・遂行環境によるストレスの程度、周囲からのサポート及び満足度の程度、並びに自己実現の程度を定めるように構成されてもよい。
このように構成すれば、典型的にはESAITシステムにおける絶対的評価軸上で推定された各被験者の症状と、同じくESAITシステムにおける絶対的評価軸上で推定された集団別の症状と、典型的には厚生労働省のストレスチェックに係る57項目の質問群に対する回答群に基づいて定められた業務・遂行環境によるストレスの程度、周囲からのサポート及び満足度の程度、並びに自己実現の程度と、という少なくとも合計五つの変数に基づいて対応策を推定することが可能となる。
<12>
このように構成された場合更に、前記解析手段は、前記推定された前記各被験者の症状及び前記推定された前記集団別の症状並びに前記定められた所定指標に基づいて、前記各被験者に係る、ストレス・疲労の強度、個人環境への当該各被験者への反応パターン、心理規制、環境条件で留意すべき点のうち少なくとも一つについて評価し、該評価された少なくとも一つに対する前記対応策を推定するように構成されてもよい。
このように構成すれば、少なくとも合計五つの変数から、自動的に、各被験者に係る、ストレス・疲労の強度、個人環境への当該各被験者への反応パターン、心理規制、環境条件で留意すべき点を評価できる。
<ストレス疲労評価・健康指導支援方法>
<13>
本実施形態に係るストレス疲労評価・健康指導支援方法は、画面上又は書面上に表示される所定の質問群に各被験者が回答する形式で取得されるストレス疲労に係る原因系の回答データ、ストレス疲労に係る対応系の回答データ及びストレス疲労に係る症状系の回答データを含む被験者回答データセットを入力する入力ステップと、前記入力ステップで前記被験者回答データセットが入力されると又はこれに加えて解析命令が下されると、過去に蓄積されており従前の労働環境で労働した複数の労働者らにより回答された実績回答データセットであって、当該実績回答データセットに対する多変量解析で前記原因系の回答データ及び前記対応系の回答データと前記症状系の回答データとを関連付ける関数を定めるに十分なまでに欠落が少ない又は無い当該実績回答データセットに、前記多変量解析が行われることで定められた前記関数に対して、前記入力された被験者回答データセットを関数入力することで、該関数の関数出力に基づいて、前記各被験者のストレス疲労に係る症状に対する対応策を推定する解析ステップと、前記推定された対応策を、所定の健康指導書のフォーマットで画像出力する画像出力ステップとを備える。
本実施形態に係るストレス疲労評価・健康指導支援方法によれば、上述した本実施形態に係るストレス疲労評価・健康指導支援装置の場合と同様に、産業医等は、対応策が提示或いは明示された健康指導書を参照しながら、当該各被験者相手に健康指導することが可能となり、容易にして各被験者たる企業等に属する各労働者或いは各従業員のストレス疲労に応じた健康指導を支援可能となる。
<コンピュータプログラム>
<14>
本実施形態に係るコンピュータプログラムは上記課題を解決するために、コンピュータを、上述の本実施形態に係るストレス疲労評価・健康指導装置(但し、その各種態様を含む)として機能させる。
本実施形態のコンピュータプログラムによれば、当該コンピュータプログラムを格納するROM、CD−ROM、DVD−ROM、ハードディスク等の記録媒体或いはUSB(Universal Serial Bus)メモリ等コンピュータシステムに着脱可能な固体型記憶装置から、当該コンピュータプログラムをコンピュータシステムに読み込んで実行させれば、或いは、当該コンピュータプログラムを、例えば、通信手段等を介してコンピュータシステムにダウンロードさせた後に実行させれば、上述した本実施形態に係るストレス疲労評価・健康指導装置(但し、その各種態様を含む)を比較的簡単に実現できる。
<記録媒体>
本実施形態の記録媒体は、上述した本実施形態のコンピュータプログラムが記録される。
本実施形態の記録媒体によれば、コンピュータシステムに装着又は接続することによって、或いはコンピュータシステムに備わる又は接続された然るべき読取装置に挿入することによって、記録している本実施形態のコンピュータプログラムを、コンピュータシステムに読み込ませて実行させることができ、上述した本実施形態に係るストレス疲労評価・健康指導装置を比較的簡単に実現できる。
本実施形態のこのような作用及び他の利得は、これ以降に説明する実施例により明らかにされる。
実施例に係るストレス疲労評価・健康指導装置の一例であるESAITシステムのブロック図である。 実施例に係る、ストレス疲労評価・健康指導装置の一例であるESAITシステムを構成する端末装置などが、通信網に収容された様子を示す概念的なブロック図である。 実施例に係る、回答入力から画像出力までの一例の流れを示すフローチャートである。 実施例に係る、解析用の回答データの選択を促す質問群の一例を示す平面図である。 実施例に係る、レーダーチャート作図用及び集団分析用の回答データの選択を促す質問群の一例を示す平面図である。 実施例に係る、レーダーチャートの一例を示す平面図である。 実施例に係る、解析の結果として得られる、高ストレス/主成分に係るストレス疲労の評価書の一例を示す平面図である。 実施例に係る、解析の結果として得られる、ストレス疲労に対する対応策を提示する健康指導書の一例を示す平面図である。 実施例に係る、ストレス疲労に対する対応策を提示する健康指導書の他の一例を示す平面図である。 対応策或いは症状を推定するための多変量解析には、重症度の全範囲をカバーする必要がある旨を示す特性図である。 回答が十分でない場合に多変量解析を行っても、解析不能である旨を示す特性図である。 多変量解析を可能ならしめる完全データセットを示す概念図である。 実施例に係るESAITシステムの作用効果の概要を示す図式的概念図(その1)である。 実施例に係るESAITシステムの作用効果の概要を示す図式的概念図(その2)である。
先ず、図1及び図2を参照して、実施例に係るストレス疲労評価・健康指導装置の一例たるESAIT(Exhaustion, Stress, Analysis, Instruction, Treatment)システム1の基本構成について説明する。
図1において、ESAITシステム1は、本発明に係る「入力手段」の一例を構成する入力装置11、本発明に係る「画像出力手段」の一例を構成するディスプレイ装置12及び印刷装置13、データ格納装置14、並びに本発明に係る「解析手段」の一例を構成する処理装置20を備える。なお、ディスプレイ装置12は、入力装置11と共に、本発明に係る「入力手段」の一例を構成してもよい。データ格納装置14は、例えば、USBメモリであってもよい。
処理装置20は、ストレス疲労判定部21、高ストレス/主成分判定部22、重回帰分析部23、及び差分に応じた対策提示部24を備えて構成されている。処理装置20は、例えば、CPU、プロセッサ、メモリ等を備えて或いはパソコン、コンピュータ、タブレット端末を備えて構成されており、以下に詳述するようにコンピュータプログラムに従って所定動作(図3等参照)を行うように構成されている。
図1に示したESAITシステム1は、例えば単一のパソコンなど、スタンドアローンの形式でも、図3等を参照して後に詳細に説明するように機能するので大変便利である。ESAITシステム1は、例えば企業を担当する産業医によって用いられ、産業医や各被験者(即ち、労働者、従業員等)によって入力操作や閲覧操作が行われる。ESAITシステム1は、各被験者が顔を出すことが可能な事業所等に配置される。又は、産業医等によって持参される。
図2において、ESAITシステム1は、インターネット200上に分散配置されており、インターネット200には、入力装置11、ディスプレイ装置12及び印刷部13を夫々備える複数の端末装置100、処理装置20、並びにデータ格納装置14が収容されている。
処理装置20は、各端末100に備えられてもよいし、データ格納装置14は、各端末100に備えられてもよいが、図2に示した如き構成であれば、端末100は基本的にブラウザ機能のみを有すれば足りる。
図2に示したESAITシステム1は、例えばデータ処理センターなどに配置された高機能のコンピュータで処理装置20を構成しつつ、同じくデータ処理センターなどに配置された大規模記憶装置でデータ格納装置14を構成しつつ、複数の端末装置100は、図3等を参照して後に詳細に説明するように機能するので大変便利である。加えて、データ格納装置14を複数の端末100で共有することで、データの共有や管理も実行し易くなるので便利である。端末装置100は夫々、例えば企業を担当する産業医によって用いられ、産業医や各被験者(即ち、労働者、従業員等)によって入力操作や閲覧操作が行われる。端末装置100は夫々、各被験者が顔を出すことが可能な事業所等に配置される。或いは、産業医等によって持参される。
なお、図1において、データ格納装置14をUSBメモリで構築すれば、例えばノートブックパソコンとUSBメモリとからシステムを構築するなど、ESAITシステム1全体をコンパクトにできるというメリットが得られる。
次に図1及び図2と共に、図3のフローチャート、及びESAITシステム1に係る入出力データの様子を夫々示す図4〜図9を参照して、本実施例におけるESAITシステム1の詳細な構成をその動作と共に説明する。
ここに、図3は、ESAITシステム1により、回答データの入力から評価(言い換えれば、評価データの出力)及び健康指導(言い換えれば、対応策データの出力)が実行されるまでの一連の動作を示す。図4は、ESAITシステム1の入力データとなる、138項目の高検出力質問群(或いは、その回答データの入力画面)の一部を抜粋して示し、図5は、ESAITシステム1の他の入力データとなる、57項目の厚生労働省ストレスチェックの質問群(或いは、その回答データの入力画面)を示す。図6は、ESAITシステム1から出力される評価データのうちレーダーチャートの一例を示し、図7は、ESAITシステム1から出力される評価データのうち高ストレス/主成分データの一例を示す。図8は、ESAITシステム1により、個々の被験者に対して固有に、3つの効果があるとして提示される対応策データの一例を示し、図9は、ESAITシステム1により、個々の被験者に対して固有に、ストレス疲労を改善・予防するためのライフスタイルとして提示される対応策データの一例を示す。
図3において、先ず、入力装置11を介して、回答入力が実行される(ステップS10)。具体的には、入力装置11を介して、ディスプレイ装置12の画面上又は書面上に表示される、138項目の高検出質問群、即ちESAITの質問群(図4参照)と57項目の厚生労働省ストレスチェックの質問群(図5参照)とに対して、各被験者が回答する形式で、被験者回答データセットが入力される。
図4に示す138項目の高検出質問群の抜粋部分では、各項目に対する4段階での回答データ(即ち、ESAITの回答データ)が入力されることになる。図4において、例えば質問A−2の「休日に外出する事が少なくなった」に対する回答が「3(ややあてはまる)」であれば、この質問についての回答データは“DATAa−2−3”となる。また例えば、質問D−1の「仕事に満足だ」に対する回答が「4(不満足)」であれば、この質問に対する回答データは“DATAb−1−4”となる。これらの回答データは、多変量解析により得られた評価・指導関数に入力されるものなので、データ自体は、固有に識別ができる限りにおいて、形式は任意である。即ち、評価・指導関数上で相関関係を特定する目的にかなうように、評価・指導関数で用いられた回答データの形式に沿うものであれば、当該回答データの形式は任意である。
このような回答データには、その深刻さや対応の有効度を示す指標として“点数”(例えば、程度に応じて0点から5点)を付加してもよい。具体的には、例えばESAITの症状系回答データであれば、症状の深刻さを表すとして、「自分はみじめだと感じる」、「何かに怯えているような気がする」及び「自分は褒められるに値しないと思う」といった回答データには夫々、4点を割り当て、その旨のデータを、ESAITの症状系回答データに付加する。或いは、例えばESAITの原因系或いは対応系回答データであれば、原因の強さや対応の有効度を表すとして、「多くの人とつきあう」、「プラス面で考えてみる」及び「BGMをかける」といった回答データには夫々、この順に2点、1点及び3点を割り当て、その旨のデータを、ESAITの原因系或いは対応系回答データに付加する。
図5に示す57項目の厚生労働省ストレスチェックの質問群では、各項目に対する、4段階の回答データ(即ち、厚生労働省の回答データ)が入力されることになる。図5において、例えば質問A−3の「一生懸命働かなければならない」に対する回答が「はい」で「まあそうだ(第2段階)」であれば、このA−3の質問についての回答データは“DATAa−3−2”となる。また例えば、質問D−1の「仕事に満足だ」に対する回答が「いいえ」で「非常に不満足(第1段階)」であれば、このD−1の質問に対する回答データは“DATAd−1−1”となる。これらの質問群及び回答データについては、既存の厚生労働省によるものと同じである。
ステップ10での入力は、入力装置11の一例を構成するキーボード、タブレット、タッチパネル、マウス、カーソル操作、音声入力等で各被験者が入力してもよい。ディスプレイ装置12が、これらの機能を部分的に担う場合には、ディスプレイ装置12は、本発明に係る「入力手段」及び「画像出力手段」双方の一例を部分的に構成することになる。或いは、入力装置11の一例を構成するリーダーから、各被験者により回答がマークされた用紙(例えば、OMR用紙等)を読み込んでもよい。
回答データは、例えば「非常に沢山の仕事をしなければならない」、「時間内に仕事が処理しきれない」といった原因系の回答データと、例えば「スポーツをする」、「家族と過ごしリフレッシュする」といった対応系の回答データとが分けられる形で、当初から設定されている。更に、例えば「めまいがする」、「頭が痛い」といった症状系の回答データは、これらの原因系の回答データ及び対応系の回答データから分けられる形で、当初から設定されている。ステップS10で入力される回答データは、これら三種類の回答データが夫々多数組み合わされて、回答データセットとして構築されている。なお、多変量解析で、原因系と対応系とを区別なく解析する、具体的には、これらを独立変数として分け隔てなく扱うのであれば、回答データは、データ取扱い上、原因系及び対応系の回答データと、症状系の回答データとの二種類としても、以下に説明する三種類の回答データを用いて多変量解析する場合と類似した、相応の作用効果が得られる。
次に、以上のように被験者回答データセットの入力(ステップS10)が完了すると、産業医等による解析命令がESAITシステム1に対して下され、処理装置20における処理が開始される(ステップS11〜S15)。
具体的には、一方で、57項目の厚生労働省ストレスチェックの質問群に対する被験者回答データセットに対する解析処理が実行され、図6に示した如きレーダーチャート作図用のデータ生成が実行される(ステップS11)。この際、例えば同一事業所など同一集団に属する複数の被験者による回答が入力されている場合には、集団分析も同一の形式(図6参照)でのレーダーチャート(但し集団分析用)作図用のデータ生成が実行される。これらのストレス解析処理(ステップS11)については、既存の厚生労働省によるものと同様である。ここでの解析処理は主に、ストレス疲労判定部21(図1参照)によって実行される。
他方で、ステップS11の処理と並列に、処理装置20内に予め用意されており、データ格納装置14に電子データとして記憶されている評価・指導関数に対し、ステップS10で入力された被験者回答データセット(但し、ESAITシステム1独自の高検出質問群に対する部分)が関数入力される。本実施例では特に、この評価・指導関数は、予め実績回答データセットの多変量解析により定められている。
本実施例に係る「実績回答データセット」は、現在では法律上違法である或いは事実上取得不能な程度に過酷である労働環境を含む、言い換えれば、重症度の全範囲をカバーする、例えば後述の「ストレス疲労調査に関する完全データセット」である。この完全データセットは、当該回答データセットに対する多変量解析で原因系の回答データ及び対応系の回答データと症状系の回答データとを関連付ける前記評価・指導関数を定めるに十分なまでに欠落が少ない。完全データセット及びそれを多変量解析した結果得られる評価・指導関数については、後に更に説明を加える(図10〜図12参照)。
このように定められる評価・指導関数の関数出力に基づいて、処理装置20は、各被験者のストレス疲労に係る症状として、高ストレス及びストレス疲労の主成分、具体的には、自分に現れやすいストレス疲労サイン等を推定或いは判定する(ステップS12)。ここでの解析処理は主に、高ストレス/主成分判定部22(図1参照)によって実行される。
例えば、図7に示すストレス疲労データ51を構成する個々の項目データを、当該被験者に固有の回答データ(図4参照)に対応する関数出力として、推定或いは判定する。即ち、当該被験者のストレス疲労について、高ストレスとなる主成分を判定する。具体的には、関数出力に基づいて、「不安感」、「身体愁訴」といった自分に現れやすいストレス疲労サイン、「疲労感」、「イライラ感」といった今日或いは現在自分に生じているストレス疲労、或いは、症状に係る個人成績、言い換えれば、ストレス疲労の症状に係る評価を判定する。この結果は最終的には、後述の通り、例えば「主成分1(自己評価の低下と不安定性)が高いと判定されました」なる旨の判定結果として提示されることになる。
更に、このように定められる評価・指導関数に基づいて、入力された回答データセットに対する重回帰分析及び主成分分析を実行する(ステップS13)。即ち、完全データセットにより予め定められた既存の評価・指導関数に基づいて“個人ごとの多変量解析”を実行する。そして、当該被験者の回答データセットを基準としてこれと異なる、即ち差分を有する複数の回答データの群からなる差分群を順次、評価・指導関数に入力することで、ステップS12で推定された高ストレス症状及び主成分の症状を軽減する効果が如何程であるのか或いは皆無であるのかを、差分群を関数入力とする当該シミュレーションにより差分毎にチェックする(ステップS14)。ここでの解析処理は、主に重回帰分析部23(図1参照)によって実行される。
より具体的には、ステップS12で高ストレス(主成分)と判定された主成分得点の和を最小化する原因系或いは対応系回答データ(例えば、2点が割り当てられている「多くの人とつきあう」等)を独立変数とし、主成分得点(言い換えれば、症状系の回答データ)を従属変数として、重回帰分析の結果を用いて、排除すべき原因或いは推奨される対応を決定する。ここでの重回帰分析に係るシミュレーションの結果においては、例えば、高得点となる原因系或いは対応系の回答データとしては、「多くの人とつきあう」、「プラス面で考えてみる」及び「BGMをかける」といった回答データが夫々、4点が割り当てられる高得点の対応策となったりする。このようにステップS10で入力されたESAITの原因系或いは対応系の回答データを独立変数とし、症状系の回答データ(その主成分得点)を従属変数とする重回帰分析によるシミュレーションを行うことで、主成分得点の和を最小化する原因系或いは対応系の回答を推定する。
こうして、処理装置20は、原因系或いは対応系の回答データの中から、効果が大きいものを提示する。即ち、最適な或いは効果が大きく若しくは相応にある対応策を推定し、対応策として提示する(ステップS15)。ここでの解析処理は主に、差分に応じた対策提示部24(図1参照)によって実行される。
このようにして、予め設定された評価・指導関数における、症状系の回答データと原因系の回答データとの相関の高さに基づき、当該被験者に固有のストレス疲労の症状の原因となっていると推定される当該原因の軽減、除去、改善などの予防行動といった当該被験者に固有のストレス疲労の症状に対して有効な対応策を推定する。例えば、「残業(をしない)」、「客先回り(をしない)」といった取り除いた方が良い原因など)を推定し、その旨を示す若しくはその旨に割り当てられた電子データ或いはコードデータを出力する。即ち、これらを一の有効な対応策として提示する(ステップS15)。
また、予め設定された評価・指導関数における、症状系の回答データと対応系の回答データとの相関の高さに基づき、当該被験者に固有のストレス疲労の症状の改善に有効な対応策を推定する。例えば、「三食ちゃんと食べる」、「スポーツをする」といった取り入れた方が良い対応を推定し、その旨を示す若しくはその旨に割り当てられた電子データ或いはコードデータを出力する。即ち、これらを他の有効な対応策として提示する(ステップS15)。
なお、前述のステップS11の解析処理と前述のステップS12〜S15の解析処理とは、並列でなく、相前後して実行されるのでも構わない。
以上のようにして処理装置20によって、ステップS11で生成されたストレス疲労データ、並びに、ステップS12〜S15で生成された高ストレス/主成分データ及び対応策データは、ステップS10で入力された回答データセットと共にデータ格納装置14に記録或いは格納される(ステップS18)。
この記録動作に相前後して或いは並行して、ディスプレイ装置12或いはこれに加えて印刷装置13は、ステップS12〜15で推定された対応策データを、例えば、図7〜図9に示した面接指導参考資料の形式で画像出力する(ステップS19)。加えて、ステップS11で推定されたストレス疲労データを、図6に示したレーダーチャートの形式で画像出力する(ステップS19)。
ここに図6では、ストレスの原因と考えられる因子が上段のレーダーチャートで提示されており、ストレスによって起こる心身の反応が中段のレーダーチャートで提示されており、ストレス反応に影響を与える因子が下段のレーダーチャートで提示されている。このようなレーダーチャート(言い換えれば、ストレスチャート或いはストレスプロフィール)は、厚生労働省により公知とされているものである。即ち、本実施例は、厚生労働省が主導する既存のシステムとの親和性も十分に採れている。
図7では、高ストレス/ストレス疲労の主成分の提示として、その旨の定型文に続いて、高ストレス/主成分データ51(具体的には、「自己評価の低下と不安定性」、「睡眠・生活リズムの乱れ」、「自律神経の不調と過敏性」、…、「エネルギー喪失感」という複数の高ストレス/主成分データの集合として構成されたデータ群)が、中段に提示されている。これは、全体に定型文と合わせてコメントの形とされている。
図8では、総合的な観点からストレス疲労を改善・予防するためのライフスタイル・環境調整の提示として、その旨の定型文に続いて、効果が一番大きいと思われることを示す対応策データ61(具体的には、「きびきび働いてみる」及び「スポーツをする」という二つの対応策データの集合として構成されたデータ群)が上段に提示されている。次に効果があると考えられることを示す対応策データ71(具体的には、「三食きちんと食べる」、「休日はごろ寝をする」、「目標は8割を狙う」、…、「期限を明確にする」という複数の対応策データの集合として構成されたデータ群)が中段に提示されている。取り入れた方が良いと思われることを示す対応策データ81(具体的には、「心の遊びを大切にする」、「物事に過剰反応しない」及び「しんどい事を声にだして言う」という二つの対応策データの集合として構成されたデータ群)が下段に提示されている。これらは、全体に定型文と合わせてコメントの形とされている。
図9では、一番影響がある(言い換えれば、当該被験者に現在一番悪影響を及ぼしている)ストレス疲労を改善・予防するためのライフスタイル・環境調整の提示として、その旨の定型文に続いて、対応策データ91(具体的には、「バランスの良い食事を摂る」、「プラス面を考えてみる」、「多くの人とつきあう」、…、「仕事の内容をよく理解し現状認識をできるようにする」という複数の対応策データの集合として構成されたデータ群)が提示されている。これも、全体に定型文と合わせてコメントの形とされている。
図7〜図9から明らかなように、提示される対応策データは、ほぼそのまま健康指導の内容として意味を成すようなコメント文章として画像出力されている。よって、産業医等は、特に精神科の専門医としての知識が無くても、当該面接指導参考資料を参照すれば、極めて容易にして面接指導或いは健康指導を実践できる。
次に、本実施例に係る「完全データセット」について、特に多変量解析に係る評価・指導関数を特定するためには該「完全データセット」が必要であることに焦点を当てて、図10〜図12を参照して説明を加える。
図10に示すように、ストレス疲労の状態の高低を左右に取り、頻度を縦軸に取ったグラフを見ると、厚生労働省が面接指導の努力義務を課す、ストレス疲労が上位10%に入っていても、グラフ中左寄りに位置する“Aチーム”のようにでも健康指導不要なところ(即ち、会社や事業所)も存在していることが判明している。即ち、当該“Aチーム”では、概ねのんびり過ごせている。これに対し、グラフ中、右寄りに位置する“Cチーム”のように全員がストレス疲労の極致に至っているため上位10%に限らず本来は全員が健康指導の対象となるところ(即ち、会社や事業所)も存在することが判明している。なお、グラフでは、平均的な労働様態にあるところ(即ち、会社や事業所)を、“Bチーム”として、グラフ中、中央寄りに示している。このように基礎データ収集対象集団の広範なストレス疲労分布があるので、重症度の全範囲をカバーしていることが、評価・指導関数を多変量解析により定めるための実績回答データセットとして必要である。
本願出願人らによる研究によれば、実績回答データセットがカバーする範囲のみならず、データを成す項目等についての要件や、回答率の高さ等の要件までも含めると、実績回答データセットとして必要な要件をまとめると、1)調査項目が普遍的であり且つ現場の実情を反映していること、2)過労死レベル以上の極端な症状の重症度も測定できる物差しを作るため、基礎データ収集対象集団が、広範なストレス疲労分布を示していること、3)明確な回答動機を持つ社員が、個人情報漏洩の可能性がない状態で実態を回答した者であること、4)高精度の多変量解析を可能とする完全なデータセットであることとなる。
図11に示すように、本願出願人らの研究によれば、100問(Q1〜Q100)100人(A1さん〜A100さん)の調査を行う場合、図中、まばらに存在する回答データの欠落(即ち未回答部分)を示す■マークで示される程度に、未回答が全体にランダムに200個/全回答数10,000個だけ存在するだけ(即ち、一人当たり平均2問の回答が欠落しただけ)でも、全変数使用の多変量解析に使用可能な標本数は、18人分だけに激減してしまう。即ち、2%の欠落だけで、8割超の標本が多変量解析に使用不可能となってしまう。これでは、多変量解析で使用・利用に耐え得る評価・指導関数を決めることは、到底できなくなってしまう。
図12に示すように、これに対し、本願出願人らが質問及び回答を行って完全データセットを作成した際には、図中左半面にある下から上に矢印でリスタート(再質問)が表現されているように、未回答設問があると、そこへ戻って回答を促すようにした。この作業を図11の例で言えば残り2%の未回答が完全に回答されるまで繰り返し行った。その結果、最終的には、図12中右半面にあるように1000人程である、多数の回答データセットが「完全データセット」である実績回答データセットとして得られた。なお、一般的にn個の標本から求められた統計量の誤差はルートn分の1とされているため、1000人程の標本があれば既に誤差は3%程まで小さいので、結局、数千人や数万人の統計を取る必要性は殆どない。このように本実施例に係る「完全データセット」は、現在の労働基準法等の法制下で違法な長時間労働、残業、休日出勤などの状況に係るデータを合法的に取得することが、昨今の社会情勢により実質的に不可能とされたデータセットであると共に、労働様態の改善調査に対し高度に動機付けられた労働者らにより回答されることで(しかも調査する側も高度に動機付けられていることで)初めて得られる、著しく貴重なデータセットである。
本実施例は、社会情勢がそのような重症度の全範囲をカバーするデータが実在し、それを調査可能であった過去の時代に長い年月を費やし、その間の労働者ら及びその雇用主ら、調査者ら並びに関係者各位における弛まぬ努力の結晶としての貴重な実績回答データセットの存在の上に成立する。
実際に行った調査の概要について、ここで説明を加える。
<調査対象者>
従業員数約750名の情報関連企業。対象企業。他社との強力関係で業務負荷を単独で調整することが困難で、納期に追われる業務継続を要求され病欠・休業者・退職者の続出が労働者・労働組合・事業者にとって大きな問題となっていた。調査までに行った面談では最近2か月間の所定時間外労働時間の1か月最長270時間、2か月平均最長が210時間だった。この状況を改善する手法として産業医として、原因系―結果系―対応系の情報を収集し、合理的な改善を可能とする健康管理手法を入手する重要性を提案した。
<情報収集>
4事業場で月1回、2事業場で2か月に1回の安全衛生委員会・職場巡視に加え、定期健康診断有所見者と、業務都合上、面談可能な者から管理職がランダム指名した社員、並びに希望者を対象とした面談を行った。面談は、全員を対象とし希望・同意が無い限り守秘義務を遵守した。希望・同意がある場合の情報提供先は、対象者自身と周囲の業務遂行・人間関係への支障を避けるため、業務・企業内人間関係を周知する人事・総務責任者のみとした。20年間弱に400余名の構造化問診票を使用した面談を行った。
<結果>
(1)調査内容:
個人ごとにストレス・疲労の発生要因・症状・生活習慣変化・対策・予防行動についての調査を行った。質問はS県の労働者1000名についての総合的健康調査の調査項目を原本とした。以後、約5年間、各安全衛生委員会で検討した質問表内容を、毎回、各委員自身が所属する職場で社員の意見を集約しながら改訂を繰り返した。
(2)正答回答への動機付け:
前項同5年間に“調査は社員自身の健康と企業全体の健康経営を目的とする事”を事業者・組合の双方から周知し、正確な回答を得るため調査は匿名、かつ未回答設問があれば当該設問に戻り完全回答が確認されて時点で終了となるシステムを用いて実施し、201問740名の完全データセットを得た。
なお、症状への寄与率が小さかった質問を削除することで、最終的には合計138問(高検出力質問群)とし、厚生労働省職業性ストレス簡易調査票57問を併せて計195問の質問票とした。
次に、図13及び図14を参照して、本実施例の作用効果について、更に説明を加える。
図13に示すように、本実施例では、被験者回答データセットがESAITシステム1に入力されると(図3のステップS10参照)、ESAITシステム1では処理装置20による解析処理が素早く実行され(図3のステップS11〜S15参照)、被験者に固有のストレス疲労に係る症状である個人成績が画像出力され、被験者に固有のストレス疲労に対する対応策が面接指導資料の形で画像出力され、被験者を含む会社等の集団全体についての集団分析の結果が画像出力される(図3のステップS19参照)。即ち、ESAITシステム1の自動処理によって、(1) 個人成績が全員分、(2) 個人指導資料が全員分、(3) 集団分析結果 という3種類の画像出力が得られる。
従って、
(A)被験者にしてみれば、
・自分に現れやすい疲労・ストレスサイン(個人成績)
・それを軽減・予防するために自分にとって有効な対策(個人成績)
・現在、自分に生じている疲労・ストレスの程度(個人成績)
が、ディスプレイ装置12の画面上の表示或いは印刷装置13からの印刷物として提示され、大変便利である。
(B)産業医にしてみれば、
・担当している事業場全体の疲労・ストレスサインの程度と、その対策の必要性・緊急性(集団分析結果)
・面接指導対象者リスト(個人成績)(集団分析結果)
・面接指導の際に、各々の被験者について留意すべき点(面接指導資料)
が、ディスプレイ装置12の画面上の表示或いは印刷装置13からの印刷物として提示され、大変便利である。
(C)事業者にしてみれば、
・行政報告用の基礎データ(個人成績)
・集団解析のための基礎データ(集団分析結果)
が、ディスプレイ装置12の画面上の表示或いは印刷装置13からの印刷物として提示され、大変便利である。
図14に示すように、本実施例のESAITシステム1で実行される処理を総括すれば、生活環境内でのストレス要因についての回答データセットと、日常生活習慣・予防行動についての回答データセットと、その他の疲労・ストレス要因についての回答データセットとを、予め設定されており処理装置20が有する評価・指導関数へ、関数入力することで、そこでのシミュレーションが実行される。これにより、自動的に、精神・身体症状や生活習慣の変化などについて効果的な対応策が提示され、プラスαの改善が図られるものである。
以上説明した実施例では、処理装置20は、ストレス症状を、各被験者が属する企業の枠に寄らない絶対的評価軸と該企業内における相対的評価軸との二軸について推定するように構成してもよい。この点について以下に考察を加える。
個人・企業のストレス・疲労症状は、症状の内容と重症度すなわち“絶対的評価軸(過労死相当時間を越える労働様態関連のストレス・疲労症状を包含する総括的分布内での評価)”と所属企業内“相対的評価軸”の双方の軸によって検討する事が必要であるか又は少なくとも望ましい。
[1]本システムの対象企業の所定時間外労働の分布は、産業面談データでは1か月間所定時間外労働時間の最長270時間、2か月平均最長210時間という現在日本の労働様態を包含する分布を示し“絶対的評価”による個人・企業のストレス・疲労状況評価を可能とした。
[2]法的に義務付けられた“ストレスチェック”では実施者(主として産業医)が各個人に最適化された具体的指導を行わなければならないことが大きな課題となっているが、殆どの産業医は精神科医・心療内科医以外の医師であるため、現実的にこのような指導は困難である。その結果、現状では、本来組織内「高ストレス者10%」に対して実施されなければならない面接指導の実施率は平成29年6月末の時点で0.6%に過ぎない。かつ指導内容は教科書的知識に依らざるを得ない状況となっている。本システムは専門医以外であっても迅速で統計的根拠の明確な高品質な指導を行う有効な手法を提示した。
[3]労働災害関係では本人の健康障害対策が最重要課題であることは論を待たないが、最近の判例では企業・上司、更に産業医の責任が認定されるようになってきている。個人申告を基礎として最大限に情報を抽出し当該個人に最適化した具体的な指導を迅速に自動的に行う本システムは、企業の「健康経営」を支持する。ISOの如く、合理的で高品質な健康管理は、企業に健全な労働力をもたらし、減少一方の労働力への一つの大きな対策ともなると思われる。
これらの結果、ストレス・疲労の包括分布内での個人・企業平均のストレス・疲労の絶対的・相対的評価と、ストレス・疲労に対する統計的有意性を持つ指導資料の自動出力・提示により、各個人に最適化した迅速な指導が産業医の専門性に依存することなく可能となった。
以上考察したように、企業の枠に寄らない絶対的評価と該企業内における相対的評価との二種類の評価が可能となるESAITシステム1は、極めて有用である。
以上説明した実施例では、ストレス疲労の得点順に、高ストレス者をディスプレイ装置12又は印刷装置13で画像出力するように構成してもよい。即ち、厚生労働省の57項目の質問の回答データの入力に応じて図3のステップS11で推定したストレス疲労の症状に従って、或いは、これに代えて又は加えて、ESAITシステムの138項目の質問の回答データの入力に応じて図3のステップS12で推定した高ストレス/主成分の症状に従って、上位10%高ストレス者リストを自動的に作成するように構成してもよい。このように構成すれば、面接指導を行うべき被験者の選定に際し、面接指導を行う順番を自動的に取得できるので、産業医等にしてみれば、これらの選定作業や順番決め作業を行わなくて済むために、実践上大変便利である。
但し、得点順と関係なく、危険性が高い「うつの症状」が推定された場合には、自動的に抽出して、上位10%リストに加えるように構成してもよい。或いは、特別なフラグを立てることで、「うつの症状」が出現した旨の注意喚起や緊急性提示を行うように構成してもよい。
以上詳細に説明したように本実施例によれば、各被験者について取得される回答データセットを入力すれば、高ストレス/主成分データ及び対応策データが面接指導書のフォーマットで夫々画像出力される。よって、産業医等は、これを参照しながら、比較的容易にして、企業等に属する各労働者或いは各従業員のストレス疲労を評価でき、この評価結果に応じた健康指導を支援可能であり、実用上大変有益である。
<その他の実施例>
本実施例では、入力装置11(図1、図2等参照)を介して、ESAITシステムにおける被験者回答データセットが入力されるのに加えて、厚生労働省のストレスチェックに係る57項目の質問に対する、各被験者による他の回答群が入力される。
すると、処理装置20は、関数出力に基づいて対応策を推定する際に、先ず、被験者回答データセットを入力とする関数出力に基づいて、各被験者のストレス疲労に係る症状EL(p)を、各被験者が属する集団の枠に寄らない絶対的評価軸上において推定する。これと相前後して或いは並行して、被験者回答データセットを入力とする関数出力に基づいて、集団別のストレス疲労に係る症状EL(w)を、集団に属する各被験者の絶対的評価軸上において推定された症状の平均値で推定する。ここでの平均値は、単純平均によるものでもよいし、評価項目或いは評価結果の高低或いは分類応じて所定の重み付けをした加重平均でもよい。いずれの場合にも、こうして絶対的評価軸を利用できるのは、当該ESAITシステムならではである。
ここで推定される「各被験者の症状EL(p)」の具体例としては、「個人ストレス・疲労評価では中等度(Moderate)と判定されます。」、「個人ストレス・疲労評価では比較的高度(High)と判定されます。」、「個人ストレス・疲労評価では重度(Extremy High)と判定されます。」などがある。同様に、ここで推定される「集団別の症状EL(w)」の具体例としては、「事業場の総合ストレス・疲労評価は中等度(Moderate)と判定されます。」、「事業場の総合ストレス・疲労評価は比較的高度(High)と判定されます。」、「事業場の総合ストレス・疲労評価は重度(Extremy High)と判定されます。」などがある。
例えば、各被験者の症状EL(p)については、ESAITシステムに独自の絶対的評価軸上で、1.933461以上が重度(Extremry High)に相当し、0.48278以上1.933461未満が高度(High)に相当し、−0.71111以上0.48278未満が中等度に相当し、−1.25985以上−0.71111未満が軽度(Low)に相当し、−1.25985未満が低度(Extremy Low)に相当するものとして、推定される。
例えば、集団別のストレス疲労に係る症状EL(w)については、上述の各被験者の症状EL(p)の場合と同様に、ESAITシステムに独自の絶対的評価軸上で、1.933461以上が重度(Extremry High)に相当し、0.48278以上1.933461未満が高度(High)に相当し、−0.71111以上0.48278未満が中等度(Moderate)に相当し、−1.25985以上−0.71111未満が軽度(Low)に相当し、−1.25985未満が低度(Extremy Low)に相当するものとして、推定される。
他方、処理装置20は、入力装置11を介して入力された厚生労働省のストレスチェックに係る57項目の質問に対する回答群に基づいて、各被験者のストレス疲労に係る所定指標として、(一)業務・遂行環境によるストレス(js: job stress)の程度を数値化或いはレベル分けしたものL(js)、(ニ)周囲からのサポート及び満足度(ss: support and satisfaction)の程度を数値化或いはレベル分けしたものL(ss)、(三)自己実現(sr: self-realization)の程度を数値化或いはレベル分けしたものL(sr)を定める。
ここで定められる「業務・遂行環境によるストレス(js)」の具体例としては、「業務・遂行環境ストレスは中等度(Moderate)との評価です。」、「業務・遂行環境ストレスは軽度(Low)と評価されています。」などがある。「周囲からのサポート及び満足度(ss)」の具体例としては、「周囲からのサポートの満足度は中等度(Moderate)です。」、「周囲からのサポートの満足度は高い(High)との回答です。」などがある。「自己実現(sr)」の具体例としては、「自己実現感は中等度(Moderate)のようです。」、「自己実現感は大きい(High)ようです。」などがある。
例えば、業務・遂行環境によるストレスに係るL(js)については、“厚生労働省レーダーチャート1の右半(5項目)”において、4以上8未満が軽度(Low)に相当し、8以上15未満が中等度(Moderate)に相当し、16以上20未満が高度(High)に相当するものとして、定められる。例えば、周囲からのサポート及び満足度に係るL(ss)については、“厚生労働省レーダーチャート3”において、4以上7以下が軽度(Low)に相当し、8以上12以下が中等度(Moderate)に相当し、13以上16以下が高度(High)に相当するものとして、定められる。例えば、自己実現の程度に係るL(sr)については、“厚生労働省レーダーチャート1の左半(4項目)”において、4以上7以下が軽度(Low)に相当し、8以上12以下が中等度(Moderate)に相当し、13以上16以下が高度(High)に相当するものとして、定められる。
その後、処理装置20は、上述の如く推定された絶対的評価軸上における各被験者の症状EL(p)及び集団別の症状EL(w)、並びに上述の如く定められた三つの所定指標の値L(js)、L(ss)、L(sr)に基づいて対応策を推定する。より具体的には、このように求められた五つの変数EL(p)、EL(w)、L(js)、L(ss)、L(sr)の組み合わせから、各被験者に係る、ストレス・疲労の強度、個人環境への当該各被験者への反応パターン、心理規制、環境条件で留意すべき点について評価し、該評価されたものに対する対応策を推定する。
例えば、5つの変数の組み合わせの一例として、EL(p)の値がExtremy Lowであり且つEL(w)の値 がExtremy Lowであり且つL(js)の値がLowであり且つL(ss)の値がLowであり且つL(sr)の値がLowであれば、面談のポイントとして「仕事をすることや現在の業務遂行に対する個人的なモチベーションについて聞いてみることが必要かもしれません。」という対応策が推定される。
こうして推定された対応策が、最終的には、ディスプレイ12或いは印刷装置13(図1、図2等参照)を介して、健康指導書のフォーマットで夫々画像出力される。即ち、面談・指導のポイントとして、産業医等に提案するコメントに加える。このように今後各被験者本人に対して、どのような方向で、どのようなことに留意しながら指導をしていけばよいかについて「データに基づく前向き提案」等として自動的にコメントに加えることが可能となる。
本発明は、上述した実施形態或いは実施例に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴うストレス疲労評価・健康指導装置及び方法並びにコンピュータプログラムもまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
1…ESAITシステム、11…入力装置、12…ディスプレイ、13…印刷装置、14…データ格納装置、20…処理装置、21…ストレス疲労判定部、22…高ストレス/主成分判定部、23…重回帰分析部、24…差分に応じた対策提示部、100…端末装置、200…インターネット

Claims (14)

  1. 画像又は書面上に表示される所定の質問群に各被験者が回答する形式で取得されるストレス疲労に係る原因系の回答データ、ストレス疲労に係る対応系の回答データ及びストレス疲労に係る症状系の回答データを含む被験者回答データセットを入力可能な入力手段と、
    前記入力手段を介して前記被験者回答データセットが入力されると又はこれに加えて解析命令が下されると、過去に蓄積されており従前の労働環境で労働した複数の労働者らにより回答された実績回答データセットであって、当該実績回答データセットに対する多変量解析で前記原因系の回答データ及び前記対応系の回答データと前記症状系の回答データとを関連付ける関数を定めるに十分なまでに欠落が少ない又は無い当該実績回答データセットに、前記多変量解析が行われることで定められた前記関数に対して、前記入力された被験者回答データセットを関数入力することで、該関数の関数出力に基づいて、前記各被験者のストレス疲労に係る症状に対する対応策を推定する解析手段と、
    前記推定された対応策を、所定の健康指導書のフォーマットで画像出力する画像出力手段と
    を備えることを特徴とするストレス疲労評価・健康指導装置。
  2. 前記解析手段は、前記関数出力に基づいて、前記各被験者のストレス疲労に係る症状を推定し、前記対応策として該推定された症状に対する対応策を推定し、
    前記画像出力手段は、前記推定された対応策を画像出力するのに相前後して又は並行して、前記推定された症状を、所定の評価書のフォーマットで画像出力することを特徴とする請求項1に記載のストレス疲労評価・健康指導装置。
  3. 前記関数は、前記多変量解析として主成分分析及び重回帰分析により前記原因系の回答データと前記症状系の回答データとの関係及び前記対応系の回答データと前記症状系の回答データとの関係を導くことによって定められた関数であることを特徴とする請求項1又は2に記載のストレス疲労評価・健康指導装置。
  4. 前記解析手段は、前記各被験者に係る前記原因系の回答データの差分群及び前記各被験者に係る前記対応系の回答データの差分群を前記関数に対する関数入力とするシミュレーションを実行することで、統計的に前記各被験者の症状が軽減或いは改善されるように症状軽減予測を行い、該症状軽減予測の結果に基づいて前記対応策を推定することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のストレス疲労評価・健康指導装置。
  5. 前記解析手段は、前記対応策として、先ず、所定の複数種類の対応策のうち効果が一番大きいものを推定し、次に、前記複数種類の対応策のうち二番目に効果があるものを推定し、更に次に、前記複数種類の対応策のうち取り入れた方が取り入れないよりも良いものを推定することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のストレス疲労評価・健康指導装置。
  6. 前記解析手段は、前記対応策として、前記症状のうち所定基準下で一番影響があるとされるものを軽減・改善するためのライフスタイル若しくは環境調整を推定することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のストレス疲労評価・健康指導装置。
  7. 前記解析手段は、前記症状を、前記各被験者が属する集団の枠に寄らない絶対的評価軸と該集団内における相対的評価軸との二軸について推定することを特徴とする請求項2に記載のストレス疲労評価・健康指導装置。
  8. 前記入力手段は、前記各被験者が回答するのに相前後して又は並行して、前記推定された症状の開示に同意する旨又はしない旨の操作入力を促し、
    前記同意する旨の操作入力がされた場合には、前記推定された症状を前記各被験者に開示し、前記同意しない旨の操作入力がされた場合には、前記推定された症状を前記各被験者に開示しないことを特徴とする請求項2又は7に記載のストレス疲労評価・健康指導装置。
  9. 前記入力手段は更に、前記各被験者が所定のレーダーチャート作図用及び集団分析用に予め設定された他の質問群に対する、前記各被験者による他の回答群を入力可能に構成されており、
    前記解析手段は更に、前記入力手段を介して入力された他の回答群に基づいて、前記レーダーチャートを作図する際に採用される項目を夫々なす前記各被験者のストレス疲労及び前記各被験者が属する集団におけるストレス疲労を評価し、
    前記画像出力手段は、前記評価された前記各被験者のストレス疲労及び前記評価された前記集団のストレス疲労を夫々、前記レーダーチャートのフォーマットで出力することを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載のストレス疲労評価・健康指導装置。
  10. 前記入力手段は更に、前記各被験者が所定のレーダーチャート作図用及び集団分析用に予め設定された他の質問群に対する、前記各被験者による他の回答群を入力可能に構成されており、
    前記解析手段は、前記関数出力に基づいて前記対応策を推定する際に、
    (1)前記関数出力に基づいて、前記各被験者のストレス疲労に係る症状を、前記各被験者が属する集団の枠に寄らない絶対的評価軸上において推定し、(2)前記関数出力に基づいて、前記集団別のストレス疲労に係る症状を、前記集団に属する各被験者の前記絶対的評価軸上において推定された症状の平均値で推定し、(3)前記入力手段を介して入力された他の回答群に基づいて、前記レーダーチャートを作図する際に採用される少なくとも一つの項目により規定される、前記各被験者のストレス疲労に係る所定指標を定め、
    前記推定された前記各被験者の症状及び前記推定された前記集団別の症状並びに前記定められた所定指標に基づいて、前記対応策を推定する
    ことを特徴とする請求項1記載のストレス疲労評価・健康指導装置。
  11. 前記解析手段は、前記所定指標として、前記各被験者に係る、業務・遂行環境によるストレスの程度、周囲からのサポート及び満足度の程度、並びに自己実現の程度を定めることを特徴とする請求項10記載のストレス疲労評価・健康指導装置。
  12. 前記解析手段は、前記推定された前記各被験者の症状及び前記推定された前記集団別の症状並びに前記定められた所定指標に基づいて、前記各被験者に係る、ストレス・疲労の強度、個人環境への当該各被験者への反応パターン、心理規制、環境条件で留意すべき点のうち少なくとも一つについて評価し、該評価された少なくとも一つに対する前記対応策を推定することを特徴とする請求項11記載のストレス疲労評価・健康指導装置。
  13. 画面上又は書面上に表示される所定の質問群に各被験者が回答する形式で取得されるストレス疲労に係る原因系の回答データ、ストレス疲労に係る対応系の回答データ及びストレス疲労に係る症状系の回答データを含む被験者回答データセットを入力する入力ステップと、
    前記入力ステップで前記被験者回答データセットが入力されると又はこれに加えて解析命令が下されると、過去に蓄積されており従前の労働環境で労働した複数の労働者らにより回答された実績回答データセットであって、当該実績回答データセットに対する多変量解析で前記原因系の回答データ及び前記対応系の回答データと前記症状系の回答データとを関連付ける関数を定めるに十分なまでに欠落が少ない又は無い当該実績回答データセットに、前記多変量解析が行われることで定められた前記関数に対して、前記入力された被験者回答データセットを関数入力することで、該関数の関数出力に基づいて、前記各被験者のストレス疲労に係る症状に対する対応策を推定する解析ステップと、
    前記推定された対応策を、所定の健康指導書のフォーマットで画像出力する画像出力ステップと
    を備えることを特徴とするストレス疲労評価・健康指導方法。
  14. コンピュータを請求項1から12のいずれか一項に記載のストレス疲労評価・健康指導装置として機能させることを特徴とするコンピュータプログラム。
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