JP2019095878A - 車両用検索装置 - Google Patents

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謙太郎 人見
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Abstract

【課題】車両から収集された運転行動データから構築されたデータベースに基づく分析をより向上させることを可能にする。【解決手段】車両の運転操作及び挙動の少なくともいずれかに関わる運転行動の時系列データである運転行動データを取得する取得部10と、車両から収集された運転行動データから構築された運転行動DBに対して、取得部10で取得する運転行動データをクエリとして、このクエリに類似する運転行動データを抽出して出力する事例蓄積部13とを備える。【選択図】図4

Description

本開示は、運転行動データを収集して構築された運転行動データベースから車両の運転行動に類似した運転行動データを抽出する車両用検索装置に関するものである。
例えば特許文献1には、ドライバの運転行動データを収集し、運転記号列に変換して運転記号データベースに記憶する技術が開示されている。
特開2017−73021号公報 特開2015−230694号公報
運転行動データに基づく車両の機能の開発及び車両の不具合発生原因の分析等による機能の改善において、公道を走行する複数の車両から運転行動データを収集して構築されたデータベースから、特定の運転行動データに類似する運転行動データを抽出し、特定の運転行動データに類似する運転行動データの集団を対象に分析等を行うアプローチが有効と考えられる。
車両から収集される運転行動データは、多数の運転行動の状況についての運転行動データを含むものであり、人が予め想定し難い状況についての運転行動データも含まれる。よって、人が予め想定し難い状況についての運転行動に類似する事例も抽出でき、人が予め想定し難い状況での機能の開発及び不具合発生原因の分析も可能にすることが望まれる。
この開示のひとつの目的は、車両から収集された運転行動データから構築されたデータベースに基づく分析をより向上させることを可能にする車両用検索装置を提供することにある。
上記目的は独立請求項に記載の特徴の組み合わせにより達成され、また、下位請求項は、開示の更なる有利な具体例を規定する。特許請求の範囲に記載した括弧内の符号は、ひとつの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、本開示の技術的範囲を限定するものではない。
上記目的を達成するために、本開示の車両用検索装置は、車両の運転操作及び挙動の少なくともいずれかに関わる運転行動の時系列データである運転行動データを取得する取得部(10)と、車両から収集された運転行動データから構築されたデータベースに対して、取得部で取得する運転行動データをクエリとして、このクエリに類似する運転行動データを抽出する検索部(13)とを備える。
これによれば、車両から収集された運転行動データから構築されたデータベースに対して、運転行動の時系列データである運転行動データをクエリとして、類似する運転行動データを抽出するので、人が予め想定し難い状況についての運転行動データであっても、クエリに類似する運転行動データとして抽出することが可能になる。よって、人が予め想定し難い状況についての運転行動に類似する事例も抽出することが可能になり、人が予め想定し難い状況での機能の開発及び不具合発生原因の分析等も可能になる。その結果、車両から収集された運転行動データから構築されたデータベースに基づく分析をより向上させることが可能になる。
車両用システム100の概略的な構成の一例を示す図である。 車両側ユニット2の概略的な構成の一例を示す図である。 二重分節構造解析の一例を説明するための図である。 車両用検索装置1の概略的な構成の一例を示す図である。 HMMによってクラスタリングされた記号列から構築された運転行動DBから滑走窓方式によって部分時系列にあたる記号列を抽出する場合の一例を説明するための図である。 車両用検索装置1での検索関連処理の流れの一例を示すフローチャートである。 センシング情報の時系列データから構築された運転行動DBから滑走窓方式によって部分時系列にあたる時系列データを抽出する場合の一例を説明するための図である。
図面を参照しながら、開示のための複数の実施形態を説明する。なお、説明の便宜上、複数の実施形態の間において、それまでの説明に用いた図に示した部分と同一の機能を有する部分については、同一の符号を付し、その説明を省略する場合がある。同一の符号を付した部分については、他の実施形態における説明を参照することができる。
(実施形態1)
<車両用システム100の概略構成>
以下、本実施形態について図面を用いて説明する。図1に示すように、車両用システム100は、車両用検索装置1、及び車両で用いられる車両側ユニット2を含んでいる。ここで言うところの車両は、例えば自動車であるものとして以降の説明を行うが、自動車以外の車両に適用する構成としてもよい。
車両側ユニット2は、車両で用いられて、車両の運転操作及び挙動の少なくともいずれかに関わる運転行動のセンシング情報を取得する。また、車両側ユニット2は、逐次取得するセンシング情報を収集し、収集したセンシング情報から車両の運転行動についてのデータベース(以下、運転行動DB)を構築する。車両側ユニット2の詳細については後述する。車両用検索装置1は、車両側ユニット2と通信可能であって、運転行動DBから特定の運転行動に類似する事例を抽出する検索を行う。車両用検索装置1の詳細については後述する。
<車両側ユニット2の概略構成>
車両側ユニット2は、図2に示すように、通信端末20、車両状態センサ21、及びデータ収集装置22を備えている。通信端末20、車両状態センサ21、及びデータ収集装置22は、例えば車内LANに接続されているものとする。
通信端末20は、車両用検索装置1と通信を行う。通信端末20は、無線通信によって車両用検索装置1と直接通信を行う構成としてもよいし、携帯電話網,インターネット等の公衆通信網を介して車両用検索装置1と通信を行う構成としてもよい。また、車両側ユニット2は、通信端末20を介して車両用検索装置1と通信を行う構成に限らず、コネクタ,ゲートウェイECU等を介して車両用検索装置1と有線通信を行う構成としてもよい。
車両状態センサ21は、自車の運転操作及び挙動の少なくともいずれかに関わる運転行動を検出するためのセンサ群である。車両状態センサ21としては、自車の車速を検出する車速センサ,自車の加速度を検出する加速度センサ、自車の角速度を検出するジャイロセンサ、自車のステアリングの操舵角を検出する操舵センサ,自車のアクセルペダルの開度を検出するアクセルセンサ,自車のブレーキペダルの踏み込み量もしくはブレーキマスタシリンダ圧を検出するブレーキセンサ等がある。車両状態センサ21は、検出した運転行動についてのセンシング情報を車内LANへ出力する。なお、車両状態センサ21で検出したセンシング情報は、自車に搭載されるECUを介して車内LANへ出力される構成であってもよい。
データ収集装置22は、車両状態センサ21で逐次検出される数値的特徴量を有するセンシング情報を収集し、収集したセンシング情報から運転行動DBを構築する。運転行動DBは、記憶装置23に構築される。記憶装置23は、書き換え可能な不揮発性のメモリであって、例えば磁気ディスク,フラッシュメモリ等を用いる構成とすればよい。記憶装置23は、データ収集装置22の外部に備えられる構成としてもよいが、本実施形態では、データ収集装置22に備えられるものとして説明を行う。
ここで、データ収集装置22での運転行動DBの構築の一例について図3を用いて説明を行う。データ収集装置22は、車両状態センサ21で逐次検出されるセンシング情報を収集し、センシング情報の種類別に、時系列に沿った時系列データを記憶装置23に蓄積する。記憶装置23に蓄積される時系列データには、センシング情報を微分したデータも含む構成としてもよい。また、記憶装置23に蓄積される時系列データは、車両の走行駆動源の始動から停止までの期間を表すトリップ別に蓄積される構成とすればよい。なお、トリップの単位は、イグニッション電源のオンからオフまでの期間等、他の期間としてもよい。
データ収集装置22は、記憶装置23に蓄積された数値的特徴量を有する時系列データを、識別器を用い、離散化によって記号的特徴量を有する記号列に変換する。これにより、数値的特徴量を有するセンシング情報を、記号に簡潔化する。一例として、データ収集装置22は、二重文節構造を利用した分割方法によって分節化を行う二重文節解析器(DAA:Double Articulation Analyzer)を識別器として用いた離散化によって時系列データを分割し、記号列に変換すればよい。二重分節構造解析の概要について、以下に示す。
二重分節構造解析では、図3に示すように、各種の運転行動についてのセンシング情報を次元とする空間において、各センシング情報から把握される各種の車両の状態をクラスタとし、各センシング情報の組み合わせがいずれのクラスタに属するかを統計的に処理することにより、経時的に変化する各センシング情報を区分単位となる車両の状態ごと(つまり、クラスタごと)に区分けする離散化を行う。二重分節構造解析では、離散化に、隠れ状態とその状態間の確率的遷移で表現されるモデルのひとつである階層ディリクレ過程隠れマルコフモデル(HDP−HMM)を利用する。さらに、二重分節構造解析では、各センシング情報の組み合わせが属するクラスタに対応するドライビング記号(C1、C2、C3、C4、C5、…)によって、区分けされた各クラスタを表すことにより、記号列を生成する。
なお、離散化は、上述したHDP−HMMに限らず、他のモデルを利用して行うことも可能である。例えば、一般的なHMMやN次マルコフモデル、階層マルコフモデル、スイッチングARモデル、スイッチングカルマンフィルタなどのモデルを用いることも可能である。
さらに、二重分節構造解析では、図3に示すように、離散化で得られたドライビング記号の記号列を、シーンを意味するドライビングワード(W1、W2、W3、…)ごとに分節化するパターン抽出を行う。つまり、記号列における各ドライビング記号が、単独で、又は複数個集まって、シーンを意味するように分節化する。一例として、パターン抽出には、統計情報を利用した離散文字列の教師なしチャンク化手法の1例であるNested Pitman-Yor Language Model(NPYLM)を利用すればよい。このNPYLMは、Hierarchical Pitman-Yor Language Model(HPYLM)に単語のN-gramモデルを組み込むことにより拡張したものであり、辞書データなしでの形態素解析を実現したものである。HPYLMは、N-gram言語モデルにPitman-Yor過程によるスムージングを行うことで、未知語や低頻度語に対する頑強性を向上させ、適切な単語の分節化を可能としたものである。
本実施形態では、二重分節構造解析によってドライビングワードごとに分節化されたセンシング情報を、パターン単位として以降の説明を行うが、必ずしもこれに限らない。例えば、ドライビングワードごとの分節化を行わずに、離散化の結果であるドライビング記号ごとにセンシング情報を分類する構成としてもよく、この構成を採用した場合には、ドライビング記号ごとに分類されたセンシング情報をパターン単位とすればよい。また、一般的なHMMによってクラスタリングされたクラスタごとに分類されたセンシング情報をパターン単位としてもよい。
データ収集装置22は、DAAを用いてセンシング情報を変換したドライビングワードを時系列に並べた時系列データを、記憶装置23に蓄積することで運転行動DBを構築する。例えば、ドライビングワードの時系列データは、前述のトリップ別にトリップIDを付与して蓄積される構成とすればよい。
なお、記憶装置23に蓄積されたセンシング情報のうち、記号列に変換されたセンシング情報は消去する構成としてもよいし、記号列に変換されたセンシング情報であっても一定期間は保持する構成としてもよい。また、記号列に変換されたセンシング情報であっても、車両に不具合が発生したタイミングに対応する期間のセンシング情報を記憶装置23に保持したり、車両の急ブレーキ等の特定の事象が発生したタイミングに対応する期間のセンシング情報を記憶装置23に保持したりしてもよい。
<車両用検索装置1の概略構成>
続いて、図4を用いて車両用検索装置1の概略構成の一例を説明する。車両用検索装置1は、プロセッサ、メモリ、I/O、これらを接続するバスを備え、メモリに記憶された制御プログラムを実行することで運転行動DBから特定の運転行動に類似する事例を抽出する処理を実行する。ここで言うところのメモリは、コンピュータによって読み取り可能なプログラム及びデータを非一時的に格納する非遷移的実体的記憶媒体(non- transitory tangible storage medium)である。また、非遷移的実体的記憶媒体は、半導体メモリ又は磁気ディスク等によって実現される。図4に示すように、車両用検索装置1は、取得部10、抽出部11、比較部12、及び事例蓄積部13を機能ブロックとして備えている。
取得部10は、車両用検索装置1での検索のクエリとして、運転行動についてのセンシング情報の時系列データを識別器で変換した記号列を取得する。識別器としては、データ収集装置22で用いる識別器と同じ識別器を用いる構成とすればよい。本実施形態の例では、DAAを用いてセンシング情報を変換したドライビングワードを取得部10が運転行動データとして取得する。取得部10は、例えば操作入力部を介して人が入力するドライビングワードを運転行動データとして取得したり、通信インターフェースを介して他の機器から入力されるドライビングワードを運転行動データとして取得したりする構成とすればよい。
抽出部11は、取得部10で取得するクエリとしての運転行動データと比較するための運転行動データとしての記号列を、記憶装置23の運転行動DBから抽出する。抽出部11は、通信端末20を介して記憶装置23にアクセス可能な構成とすればよい。抽出部11は、例えば運転行動DB中から異なるドライビングワードを逐次抽出すればよい。
なお、取得部10で取得する運転行動データとしての記号列がドライビング記号の記号列である等、HMMによってクラスタリングされた記号列である場合には、抽出部11は、運転行動DB中の記号列に対して、図5に示すように滑走窓方式によって部分時系列を切り出す窓をずらしながら部分時系列にあたる記号列を逐次抽出する構成とすればよい。
比較部12は、取得部10で取得するクエリとしての運転行動データと、抽出部11で抽出する運転行動データとを比較して、乖離度を算出する。一例としては、ドライビングワードごとに特許文献2に開示のトピック割合を算出し、特許文献2に開示のシーン間距離と同様にして、クエリとしてのドライビングワードのトピック割合と抽出部11で抽出するドライビングワードのトピック割合との距離を算出する。そして、算出した距離を乖離度とすればよい。これによれば、運転行動における人の感覚に近い自然な意味を反映した検索が可能となる。
他の例としては、比較部12は、比較する記号列同士のハミング距離を乖離度として算出する構成としてもよい。ハミング距離とは、等しい文字数を持つ二つの文字列の中で、対応する位置にある異なった文字の個数である。ハミング距離を乖離度として算出する構成は、比較する記号列同士が同じ記号数となるような抽出部11での抽出方法を採用している場合に限るものとする。例えば、前述の滑走窓方式によって同じ記号数の記号列を逐次抽出する抽出方法を採用している場合が挙げられる。なお、比較する記号列同士が同じ記号数に限定されていないような抽出部11での抽出方法を採用している場合には、二つの文字列がどの程度異なっているかを示すレーベンシュタイン距離を乖離度として算出する構成としてもよい。
事例蓄積部13は、抽出部11で抽出する運転行動データのうち、比較部12で算出される乖離度が閾値以下のものを抽出し、この運転行動データについての情報を車両用検索装置1のメモリに記憶する。そして、記憶した運転行動データについての情報の集合を、クエリに類似する事例の検索結果として出力する。この事例蓄積部13が検索部に相当する。ここで言うところの閾値は、類似している運転行動データと類似していない運転行動データとを区分するための閾値であればよく、任意に設定可能な値である。
なお、運転行動データについての情報を車両用検索装置1のメモリに記憶する場合には、例えば運転行動データの運転行動DB中での位置を表す情報を記憶する構成とすればよい。運転行動データの運転行動DB中での位置を表す情報としては、例えば前述のトリップID,トリップ内でのドライビングワードの開始位置を示す開始フレームID,トリップ内でのドライビングワードの終了位置を示す終了フレームID等を用いればよい。このような運転行動データについての情報が検索結果として出力される場合、この情報をもとに運転行動DBから、この情報に対応するドライビングワード,ドライビング記号の記号列,センシング情報等を読み出して表示等すればよい。
<車両用検索装置1での検索関連処理>
続いて、図6のフローチャートを用いて、車両用検索装置1での検索に関連する処理(以下、検索関連処理)の流れの一例について説明を行う。図6のフローチャートは、車両用検索装置1での検索のクエリとしての運転行動データを取得部10で取得した場合に開始する構成とすればよい。
まず、ステップS1では、抽出部11が、クエリとしての運転行動データと比較するための運転行動データとしての記号列を、記憶装置23の運転行動DBから抽出する。ステップS2では、比較部12が、S1で抽出した運転行動データとしての記号列と、クエリとしての運転行動データの記号列とを比較して、乖離度を算出する。
ステップS3では、S2で算出した乖離度が閾値以下であった場合(S3でYES)には、ステップS4に移る。一方、S2で算出した乖離度が閾値よりも大きかった場合(S3でNO)には、ステップS5に移る。ステップS4では、事例蓄積部13が、S2で算出した乖離度が閾値以下であった運転行動データについての情報を車両用検索装置1のメモリに記憶する。
ステップS5では、運転行動DB中の全ての運転行動データとの比較が終了した場合(S5でYES)には、ステップS6に移る。一方、運転行動DB中の全ての運転行動データとの比較が終了していない場合(S5でYES)には、S1に戻って処理を繰り返し、比較が終了していない運転行動データの比較を行う。ステップS6では、事例蓄積部13が、S4で記憶した運転行動データについての情報の集合を、クエリに類似する事例の検索結果として出力し、検索関連処理を終了する。
<実施形態1のまとめ>
公道を走行する車両から自然な(つまり無制限な)運転行動データを収集及び蓄積して運転行動DBを構築し、それをもとにアプリケーション又はサービスを開発することが期待されている。しかしながら、自然な運転行動データには、事前に開発者が想定できる「追い越し」,「減速」といった状況以外にも、事前に開発者が想定するのが困難な状況も多数含んでいる。
これに対して、実施形態1では、車両から収集された運転行動データから構築された運転行動DBに対して、運転行動の時系列データである運転行動データをクエリとして、類似する運転行動データを抽出するので、人が予め想定し難い状況についての運転行動データであっても、クエリに類似する運転行動データとして抽出することが可能になる。よって、人が予め想定し難い状況についての運転行動に類似する事例にあたる運転行動データも抽出することが可能になり、人が予め想定し難い状況での機能の開発及び不具合発生原因の分析等も可能になる。その結果、車両から収集された運転行動データから構築されたデータベースに基づく分析をより向上させることが可能になる。
また、数値的特徴量を有する時系列データを、離散化によって記号的特徴量を有する記号列に変換したこの記号列同士を比較することで検索を行うので、数値的特徴量を有する時系列データ同士を比較するのに比べて検索における計算量を低減することが可能になる。
ここで、本実施形態の検索の適用例について以下で述べる。まず、運転支援システムの開発企画に適用する場合の例を述べる。運転支援システムを運転行動データに基づいて作る場合、「こういう状況でこういう支援をしよう」という大まかなアイデアを具現化していくことになる。このとき、状況Sと支援Aとは大まかなアイデアとしてはわかっていても、プログラムとして実装できるほど定義できているわけではない。開発者は、最初は実際の現象及びデータの中から状況Sの曖昧なアイデアに類似の状況を集めてきて分析しながら、状況Sを具体的に定義付けしていく。
つまり、開発者は膨大な運転行動データから状況Sのアイデアに類似の状況の集合を探し出し、支援Aのアイデアを実施することが支援として適切となる状況Sの条件の洗い出しと、Sの条件を満たす状況に対して適切な支援Aの具体化を行う必要がある。ここで、自然な運転行動は多種多様であり、開発者が集めた集合が運転行動の多様性を網羅できていないと、開発者が集めた集合では支援Aが適切に動作する状況Sを定義できたとしても、運転行動全体としては不適切に動作してしまう可能性が高くなる。このため、多様性を極力カバーできるよう構成した膨大なデータベースから、網羅的に類似状況を抽出して、運転支援システムの開発に用いる必要がある。これは人手で運転行動データを観察して、アイデアに合致する部分を手動で切り出してくるという作業だけでは不十分である。
これに対して、車両用検索装置1を用いれば、状況Sのアイデアに大まかに当てはまる運転行動データを一例以上用意すれば、それをクエリとして運転行動DBから網羅的に類似事例を抽出できることになる。最初に用意する一例は、手動で運転行動DBを観察して見つけるか、実験用の車両を運転して模擬的に生成すればよい。
また、運転支援システムの開発に向けて行う運転行動データの分析及び研究に適用する場合の例を述べる。事故及びヒヤリハット等の対象事象が起きる原因は、具体的には定義及び定式化されていない。それらの対象事象の発生を予測したり、関連するリスクに基づく運転支援システムの開発を行ったりするためは、対象事象が発生する前の現象を分析し、対象事象が発生する原因についての仮説の立案及び検証を繰り返していくことが必要である。このような開発業務において、対象事象の発生に自車の運転行動の関与が強いと考えられる場合は、車両用検索装置1を用いて対象事象発生前の自車の運転行動データをクエリとして運転行動DBを検索し、検索結果に対象事象が発生している事例が多いか否かによって、クエリとした運転行動データと対象事象の関係を分析することが可能になる。
また、機器の不具合発生原因の分析に適用する場合の例を述べる。車両に搭載している機器に関して、使用中に動作異常等の不具合が生じた場合であっても、ディーラー等での点検では不具合を再現できず、原因の特定に繋がらないケースが多々ある。これに対して、運転中の運転行動データを蓄積したデータベースから、不具合発生前の運転行動データをもとに類似事例を抽出し、不具合発生前の運転行動に共通の因子が存在するかを分析して、不具合の発生条件及び原因を特定することが考えられる。このアプローチは、機器の不具合発生原因の分析以外にも、例えば運転支援システムが設計意図通りに機能しなかった場合の不具合発生原因の分析にも採用することができる。
(実施形態2)
実施形態1では、数値的特徴量を有する時系列データを、離散化によって記号的特徴量を有する記号列に変換したこの記号列同士を比較することで検索を行う構成を示したが、必ずしもこれに限らない。例えば、数値的特徴量を有する時系列データを運転行動データとして比較することで検索を行う構成(以下、実施形態2)としてもよい。
実施形態2では、データ収集装置22は、車両状態センサ21で逐次検出される数値的特徴量を有するセンシング情報の時系列データを、記憶装置23に蓄積することで運転行動DBを構築する構成とすればよい。例えば、センシング情報の時系列データは、前述のトリップ別にトリップIDを付与して蓄積される構成とすればよい。
取得部10は、車両用検索装置1での検索のクエリとして、運転行動についてのセンシング情報の時系列データを取得する構成とすればよい。また、抽出部11は、運転行動DB中のセンシング情報の時系列データに対して、図7に示すように滑走窓方式によって部分時系列を切り出す窓をずらしながら部分時系列にあたるセンシング情報の時系列データを逐次抽出する構成とすればよい。実施形態2では、センシング情報の時系列データが運転行動データに相当する。
そして、比較部12は、取得部10で取得するクエリとしてのセンシング情報の時系列データと、抽出部11で抽出するセンシング情報の時系列断片とを比較して、乖離度を算出する。一例として、センシング情報の時系列データ同士の乖離度を算出する場合には、動的時間伸縮法(DTW:Dynamic time warping)によってセンシング情報の時系列データのフレームごとの距離を乖離度として算出する構成とすればよい。なお、実施形態2の構成は、以上説明した点を除けば、実施形態1と同様とすればよい。
実施形態2の構成によれば、車両から収集されたセンシング情報の時系列データから構築された運転行動DBに対して、センシング情報の時系列データをクエリとして、類似するセンシング情報の時系列データを運転行動データとして抽出するので、人が予め想定し難い状況についてのセンシング情報の時系列データであっても、クエリに類似する運転行動データとして抽出することが可能になる。よって、人が予め想定し難い状況についての運転行動に類似する事例にあたる運転行動データも抽出することが可能になり、人が予め想定し難い状況での機能の開発及び不具合発生原因の分析等も可能になる。その結果、車両から収集された運転行動データから構築されたデータベースに基づく分析をより向上させることが可能になる。
(実施形態3)
前述の実施形態1,2では、車両で用いられる車両側ユニット2にデータ収集装置22を含む構成を示したが、必ずしもこれに限らない。例えば、車両側のサーバ装置等にデータ収集装置22を含む構成(以下、実施形態3)としてもよい。実施形態3では、データ収集装置22は公衆通信網を介して通信を行う通信モジュールを介して車両からセンシング情報を収集して運転行動DBを構築する構成とすればよい。また、実施形態3では、データ収集装置22は、複数の車両からセンシング情報を収集して運転行動DBを構築する構成としてもよい。
(実施形態4)
前述の実施形態1,2では、車両用検索装置1が車両側ユニット2に含まれない構成を示したが、必ずしもこれに限らない。例えば、車両用検索装置1が車両側ユニット2に含まれる構成(以下、実施形態4)としてもよい。実施形態では、車両用検索装置1と通信を行うための通信端末20を車両側ユニット2に含まない構成とすればよい。また、実施形態4では、例えば車両に搭載された人工知能が、車両側ユニット2に含まれる車両用検索装置1を用いて、不具合発生前の運転行動データをもとに類似事例を抽出し自車の不具合発生原因の分析等を行う構成としてもよい。
(実施形態5)
前述の実施形態では、事例蓄積部13は、抽出部11で抽出する運転行動データのうち、比較部12で算出される乖離度が閾値以下のものを抽出する構成を示したが、必ずしもこれに限らない。例えば、事例蓄積部13は、抽出部11で抽出する運転行動データを、比較部12で算出される乖離度が小さいものから順に並べて車両用検索装置1のメモリに記憶し、乖離度が小さいものから順に提示させる構成としてもよい。提示については、車両用検索装置1に表示部を備え、この表示部に乖離度が小さいものから順に提示させる構成としてもよいし、乖離度が小さいものから順に他の装置に出力し、他の装置の表示部に乖離度が小さいものから順に提示させる構成としてもよい。
乖離度が小さいものから順に提示させる構成とした場合であっても、クエリに類似したものが優先して上位に提示されるため、車両用検索装置1は、クエリに類似する運転行動データを抽出することになる。これによれば、クエリに類似した運転行動データの集合を抽出して分析を行うことが可能になるだけでなく、クエリとの類似の度合いが低い運転行動データも、クエリとの類似の度合いを考慮した上で参考にして分析に用いることが可能になる。
なお、車両用検索装置1は、比較部12で算出される乖離度が実施形態1で述べた閾値よりも大きな閾値以下の運転行動データを、乖離度が小さいものから順に並べて車両用検索装置1のメモリに記憶し、乖離度が小さいものから順に提示させる構成としてもよい。
(実施形態6)
前述の実施形態では、事例蓄積部13は、この運転行動データについての情報を車両用検索装置1のメモリに記憶し、記憶した運転行動データについての情報の集合を、クエリに類似する事例の検索結果として出力する構成を示したが、必ずしもこれに限らない。例えば、抽出部11で抽出する運転行動データのうち、比較部12で算出される乖離度が閾値以下のものを抽出し、この運転行動データを車両用検索装置1のメモリに記憶し、記憶した運転行動データの集合を、クエリに類似する事例の検索結果として出力する構成としてもよい。
なお、本開示は、上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本開示の技術的範囲に含まれる。
1 車両用検索装置側、2 車両側ユニット、10 取得部、11 抽出部、12 比較部、13 事例蓄積部(検索部)、20 通信端末、21 車両状態センサ、22 データ収集装置、23 記憶装置、100 車両用システム

Claims (6)

  1. 車両の運転操作及び挙動の少なくともいずれかに関わる運転行動の時系列データである運転行動データを取得する取得部(10)と、
    車両から収集された前記運転行動データから構築されたデータベースに対して、前記取得部で取得する前記運転行動データをクエリとして、このクエリに類似する運転行動データを抽出する検索部(13)とを備える車両用検索装置。
  2. 前記取得部で取得する前記クエリとしての前記運転行動データは、数値的特徴量を有する車両の運転行動の時系列データを、離散化によって記号的特徴量を有する記号列に変換した運転行動データであって、
    前記データベースは、車両から収集された、前記記号列に変換された前記運転行動データから構築されたデータベースであり、
    前記検索部は、前記取得部で取得する前記クエリの前記記号列と、前記データベースを構築する前記運転行動データの前記記号列との乖離度をもとにして、このクエリに類似する運転行動データを抽出する請求項1に記載の車両用検索装置。
  3. 前記検索部は、前記データベースを構築する前記運転行動データの前記記号列のうち、前記取得部で取得する前記クエリの前記記号列との前記乖離度が閾値以下のものを抽出することで、このクエリに類似する運転行動データを抽出する請求項2に記載の車両用検索装置。
  4. 前記検索部は、前記データベースを構築する前記運転行動データの前記記号列のうち、前記取得部で取得する前記クエリの前記記号列との前記乖離度が小さいものから順に提示させることで、このクエリに類似する運転行動データを抽出する請求項2に記載の車両用検索装置。
  5. 前記取得部で取得する前記クエリとしての前記運転行動データは、数値的特徴量を有する車両の運転行動の時系列データを、二重文節構造を利用した分割方法によって分節化を行う二重文節解析器を用いて、記号的特徴量を有する記号列に変換した運転行動データであって、
    前記データベースは、車両から収集された、前記二重文節解析器を用いて前記記号列に変換された前記運転行動データから、構築されたデータベースである請求項2〜4のいずれか1項に記載の車両用検索装置。
  6. 前記検索部は、前記取得部で取得する前記クエリの前記記号列と、前記データベースを構築する前記運転行動データの前記記号列とのハミング距離を前記乖離度として、このクエリに類似する運転行動データを抽出する請求項2〜5のいずれか1項に記載の車両用検索装置。
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