JP2019090640A - 蒸気流量計測装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】配管内を流れる蒸気の流量を計測できる独立した装置としての蒸気流量計測装置を提供する。【解決手段】本発明にかかる蒸気流量計測装置100は、蒸気配管204内を流れる蒸気の流量を計測する蒸気流量計測装置において、蒸気配管に接して配置されるペルチェ素子102と、ペルチェ素子の外側に配置される冷却装置104と、ペルチェ素子の発電容量を計測および記録する計測部122と、記録した発電容量を送信する無線通信部124と、を備え、計測部および無線通信部の電力をペルチェ素子が発電した電力でまかなうことを特徴とする。【選択図】図2

Description

本発明は、配管内を流れる蒸気の流量を計測する蒸気流量計測装置に関する。
工場等の施設では、例えばボイラー等によって生成した蒸気によって設備を動作させることがある。このとき、ボイラー等において生成された蒸気は、配管を通じて設備に供給される。このような工場等の施設では、配管における蒸気の流量あるいは熱量を計測することで、例えばエネルギーの使用状況を診断できる。
特許文献1には、配管内を流れる蒸気の熱量の変動を計測する熱量計が記載されている。この熱量計は、冷却装置によって配管の表面を冷却し、冷却されることにより配管の表面から流出する熱流束を用いて蒸気の流速を計測し、これを用いて蒸気の熱量を計測している。
具体的には、熱量計では、冷却装置と同じ位置に配置された熱流束センサによって配管の表面から流出する熱流束を測定し、第1温度センサによって配管中心部の蒸気の温度を測定し、冷却装置と同じ位置に配置された第2温度センサによって配管の表面温度を測定している。そして熱量計では、熱流束センサで測定された熱流束と第1温度センサおよび第2温度センサにおいて測定された温度の差とに基づいて、配管内を流れる蒸気の熱量の変動を算出している。
特許文献1では、従来では配管を加熱して奪われる熱を利用していたのに対し、配管を冷却して温度勾配を形成し、熱流束を利用して流速を計測することにより、従来のように蒸気の温度を超えるほどの熱を加える必要がないため、蒸気が流れる配管においても好適に適用できる、としている。
特開2015−197313号公報
特許文献1に記載の熱量計では、配管を冷却するため、配管を加熱する場合と異なり、高出力の電源は不要となる。しかし熱量計では、必要とされる電力を内蔵バッテリーなどでまかなうことなるため、内蔵バッテリーの定期的な交換や充電が必要となる。また、算出された蒸気の熱量の変動を示すデータを送信する場合には、データ送信の配線が必要となる。このように特許文献1に記載の技術には、熱量計を独立した(密封された)装置とする点で改善の余地があった。
本発明は、このような課題に鑑み、配管内を流れる蒸気の流量を計測できる独立した装置としての蒸気流量計測装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明にかかる蒸気流量計測装置の代表的な構成は、配管内を流れる蒸気の流量を計測する蒸気流量計測装置において、配管に接して配置される熱電変換素子と、熱電変換素子の外側に配置される冷却装置と、熱電変換素子の発電容量を計測および記録する計測部と、記録した発電容量を送信する無線通信部と、を備え、計測部および無線通信部の電力を熱電変換素子が発電した電力でまかなうことを特徴とする。
上記構成では、熱電変換素子(ペルチェ素子)を配管に接して配置し、熱電変換素子の外側、すなわち熱電変換素子のうち配管に接する面とは反対側の面に冷却装置を配置している。このため、熱電変換素子では、配管に接する面が配管表面の温度となり、反対側の面が冷却装置により冷却されて大気の温度(施設内の温度)に準じた温度となる(完全に室温までは下がらない)。配管内部の蒸気から見ると、蒸気は熱電変換素子を介して冷却されるが、流れが遅ければ温度の低下が大きく、流れが速いほど温度の低下が小さい。熱電変換素子から見ると、流れが速ければ温度勾配が大きくなって通過する熱量が大きくなり、流れが遅ければ通過する熱量が小さくなる。
熱電変換素子は、一方の面から他方の面に流れる熱量に応じて発電する性質を有しているため、発電容量から通過した熱量を求めることが可能となる。蒸気が凝縮しない場合は強制対流熱伝達となるが、配管の需要端では飽和蒸気となっていて、少しでも冷却するとすぐに凝縮を生じるため、凝縮熱伝達とみなすことができる。そして、発電容量に比例して凝縮熱伝達の熱伝達率を求めることができる。凝縮熱伝達の熱伝達率から、さらに蒸気の流速および流量を求めることができる。
そこで上記構成では、計測部により熱電変換素子の発電容量を計測して記録し、さらに記録した発電容量を無線通信部により送信している。このため、データ送信された熱電変換素子の発電容量に基づいて、配管内を流れる蒸気の流量を送信先で適宜算出できる。また無線でデータ送信しているため、データ送信の配線が不要となる。特に上記構成では、計測部および無線通信部の電力を、熱電変換素子が発電した電力でまかなうため、電源の配線が不要となる。したがって、上記構成によれば、蒸気流量計測装置を独立した装置とすることができるため、防爆仕様とすることができ、設置場所を選ばず使用できる。
上記の冷却装置は、ヒートシンクと、ヒートシンクの外側に配置された冷却ファンとを有し、冷却ファンの電力を熱電変換素子が発電した電力でまかなうとよい。ここで蒸気の温度と冷却装置の能力によっては、配管内の蒸気が凝縮しない場合も考えられる。例えば配管の上流などで蒸気の温度が高い場合(過熱蒸気の場合)や、蒸気の流速が速い(流量が多い)場合などである。しかし、強制対流熱伝達の場合と凝縮熱伝達の場合では、発電容量に比例する熱伝達率が異なる。そして、配管内で凝縮が起こっているかどうかを知ることは難しい。
そこで上記のように、ヒートシンクと冷却ファンによって冷却能力を高めている。配管からより大きな熱を奪うことにより、配管内の蒸気を確実に凝縮させることができる。したがって、配管の上流でも下流(需要端)でも、流量が多くても少なくても、一律に凝縮熱伝達の熱伝達率を適用することができる。
なお冷却ファンの電力も熱電変換素子が発電した電力でまかなうことにより、電源の配線の追加は不要である。
上記の無線通信部は、マルチホップ接続で他の装置のデータを中継するとよい。これにより、広い施設(工場)の敷地内に、蒸気流量計測装置を複数箇所に設置した場合であっても、無線アクセスポイントを増やすことなく事業所のコンピュータでデータを容易に収集することができる。
本発明によれば、配管内を流れる蒸気の流量を計測できる独立した装置としての蒸気流量計測装置を提供することができる。
本発明の実施形態における蒸気流量計測装置が適用される施設を例示する図である。 本発明の実施形態における蒸気流量計測装置を模式的に示す図である。 図2の蒸気流量計測装置を取り付けた状態を例示する斜視図である。 図3の配管から取り外された状態の蒸気流量計測装置の一部を例示する図である。 配管内を流れる蒸気の流量を計測する原理を説明する図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値などは、発明の理解を容易とするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
図1は、本発明の実施形態における蒸気流量計測装置が適用される施設を例示する図である。工場などの施設200は、例えばボイラー202と、ボイラー202から延びる配管(蒸気配管204)と、生産設備206a、206bとを備える。施設200では、ボイラー202によって蒸気が生成され、生成された蒸気は蒸気配管204を通じて生産設備206a、206bに供給される。蒸気配管204には、以下に述べる蒸気流量計測装置100が複数箇所に適宜設置されている。
図中では施設200の構成として、蒸気生成設備としてのボイラー202と、蒸気が供給される設備としての生産設備206a、206bとを例示したが、これに限定されない。すなわち施設200に限らず、蒸気が流れる蒸気配管204を備える適宜の施設であれば、本実施形態にかかる蒸気流量計測装置を適用可能である。
図2は、本発明の実施形態における蒸気流量計測装置100を模式的に示す図である。蒸気流量計測装置100は、蒸気配管204内を流れる蒸気の流量を計測する装置であって、蒸気配管204に取付けられる。なお蒸気流量計測装置100は、広い施設200の敷地内の複数箇所に設置される場合がある。以下では、蒸気配管204の下流(需要端)に設置された蒸気流量計測装置100を代表的に例示している。
蒸気配管204は、図示のように蒸気流量計測装置100の取付箇所208を除いて、断熱材210によって被覆されている。このため蒸気配管204のうち、蒸気流量計測装置100の取付箇所208は放熱し易くなっている。
蒸気流量計測装置100は、熱電変換素子の例としてのペルチェ素子102と、冷却装置104とを備える。冷却装置104は、アルミブロックで形成されたヒートシンク106と、ヒートシンク106の外側に配置された冷却ファン108とを有する。また冷却装置104は、蒸気配管204を囲むように配置されるため(図3参照)、蒸気配管204を挟んで対向する側にも他のヒートシンク110および冷却ファン112が配置される。
ペルチェ素子102は、一方の面114から他方の面116に流れる熱量に応じて発電する性質を有する。ペルチェ素子102は、一方の面114が蒸気配管204に接するように配置される。また、ペルチェ素子102の他方の面116すなわち外側には、冷却装置104のヒートシンク106が配置される。
このため、ペルチェ素子102では、蒸気配管204に接する一方の面114が配管表面の温度となり、他方の面116が冷却装置104により冷却されて大気の温度(施設200内の温度)に準じた温度となる。これにより、ペルチェ素子102では、一方の面114から他方の面116に熱量が流れ、通過した熱量に応じて発電する。そしてペルチェ素子102を通過した熱量は、ペルチェ素子102の発電容量から求めることができる。
蒸気流量計測装置100はさらに、回路部118を備える。回路部118は、蓄電部120と、計測部122と、無線通信部124とを有する。蓄電部120は、配線126aを介してペルチェ素子102に接続され、さらに配線126bを介して計測部122、無線通信部124および冷却ファン108に接続されている。なお蓄電池120は、図示を省略するが、配線126bを介してもう一つの冷却ファン112(図3参照)にも接続されている。
蓄電部120は、コンデンサであって、配線126aを介してペルチェ素子102が発電した電気を蓄えて、配線126bを介して計測部122、無線通信部124および冷却ファン108、112に電力を供給する。つまり、計測部122、無線通信部124および冷却ファン108、112の電力は、ペルチェ素子102が発電した電力でまかなわれている。
計測部122は、配線126cを介してペルチェ素子102に接続されている。計測部122は、配線126cを介して接続されたペルチェ素子102の発電容量を計測および記録する。
無線通信部124は、計測部122により記録された発電容量を数値化(A/D変換)してログを蓄積し、事業所などに無線でデータ送信する。また無線通信部124は、マルチホップ接続で施設200の敷地内の他の箇所に設置された他の蒸気流量計測装置のデータを中継する。このような無線通信部124を用いることで、広い施設200の敷地内に、無線アクセスポイントを増やすことなく、送信先となる事業所のコンピュータでデータ(すなわち記録された発電容量)を容易に収集できる。
以下、蒸気配管204の内部を流れる蒸気について説明する。蒸気配管204の内部の蒸気は、熱量が通過するペルチェ素子102を介して冷却されるが、蒸気の流れが遅ければ温度の低下が大きく、流れが速いほど温度の低下が小さい。仮に温度の低下が小さく蒸気が凝縮しない場合は、強制対流熱伝達となる。しかし蒸気配管204の下流(需要端)では飽和蒸気となっていて、少しでも冷却するとすぐに凝縮を生じるため、凝縮熱伝達とみなすことができる。そして、ペルチェ素子102の発電容量に比例して凝縮熱伝達の熱伝達率(凝縮熱伝達率)を求めることができる。さらに後述するように、凝縮熱伝達率から、蒸気の流速および流量を求めることができる。
ただし、蒸気の温度と冷却装置104の冷却能力によっては、蒸気配管204内の蒸気が凝縮せず、強制対流熱伝達となる場合も考えられる。例えば蒸気配管204の上流などで蒸気の温度が高い場合(過熱蒸気の場合)や、蒸気の流速が速い(流量が多い)場合などが挙げられる。しかし、このような強制対流熱伝達となる場合と蒸気配管内の蒸気が凝縮して凝縮熱伝達となる場合では、発電容量に比例する熱伝達率が異なる。しかも、蒸気配管204内で凝縮が実際に起こっているかどうかを知ることは困難である。そこで、蒸気配管204内の蒸気を確実に凝縮させるために、冷却装置104では、冷却能力を高める構成を採用した。
図3は、図2の蒸気流量計測装置100を取り付けた状態を例示する斜視図である。図4は、図3の蒸気配管204から取り外された状態の蒸気流量計測装置100の一部を例示する図である。
冷却装置102は、図4(a)に示すように、2つに分割されたヒートシンク106、110によって構成されている。冷却ファン108、112は、図4(b)に示すようにヒートシンク106、110の外側にそれぞれ配置されている。ヒートシンク106、110は、ヒンジ128を介して開閉可能に連結されている。
またヒートシンク106、110は、蒸気配管204(図3参照)の表面に沿う凹形状の内面130、132を有する。さらにヒートシンク106の内面130には、図4(a)に示すようにペルチェ素子102が配置されている。
なおヒートシンク106、110の内面130、132には、不図示の熱伝達シートを配置してもよい。このようにすれば、蒸気配管204の表面が粗い場合であっても、ヒートシンク106、110の内面130、132と蒸気配管204の表面との密着度を高めることができ、熱伝達率を高めることが可能となる。
ヒートシンク106の上側、下側には、図4(a)に示すように、スナップ134a、134bがそれぞれ設けられている。一方、ヒートシンク110の上側、下側には、スナップ134a、134bと係合する係合部136a、136bがそれぞれ設けられている。
このような冷却装置104を蒸気配管204に取付ける場合には、まず、ヒンジ128を介してヒートシンク106、110同士を接近させて、ヒートシンク106、110の対向する内面130、132を蒸気配管204にそれぞれ接触させる。つぎに、ヒートシンク106のスナップ134a、134bにヒートシンク110の係合部136a、136bをそれぞれ係合させる。
このようにして冷却装置104は、図3に示すように、蒸気配管204を囲むようにして取付けられる。そして、ヒートシンク106の内面130に配置されたペルチェ素子102は、一方の面114(図2参照)が蒸気配管204の表面に接することになる。なお回路部118は、図3に示すように蒸気配管204の表面に適宜取付け可能となっている。
これにより、蒸気配管204の表面の熱がペルチェ素子の一方の面114から他方の面116に流れ、さらにヒートシンク106、110によって放熱される。そのヒートシンク106、110の放熱は、冷却ファン108、112によって促進される。
このように冷却装置104では、ヒートシンク106、110と冷却ファン108、112によって冷却能力が高められている。このため、冷却装置104は、ペルチェ素子102を介して蒸気配管204からより大きな熱を奪うことができ、蒸気配管204内の蒸気を確実に凝縮させることができる。したがって、蒸気配管204の上流でも下流(需要端)でも、流量が多くても少なくても、一律に凝縮熱伝達率を適用できる。なお、冷却装置104におけるヒートシンクおよび冷却ファンの数は例示に過ぎず、適宜変更してもよい。
図5は、蒸気配管204内を流れる蒸気の流量を計測する原理を説明する図である。蒸気配管204内を流れる蒸気には、温度分布および速度分布が存在し、蒸気配管204の内面に接する流体において温度が変化する温度境界層、および速度が変化する速度境界層が生じる。速度境界層および温度境界層は、蒸気の流速が速くなるにしたがって薄くなる。そして、温度境界層が薄くなるにしたがって熱勾配が大きくなるために蒸気配管204の表面温度が上昇し、その上昇にともなって熱流束(熱量)が増大する。
このため、ペルチェ素子102を通過した熱量から、蒸気配管204内を流れる蒸気の流速および流量を算出することが考えられる。しかし本実施形態では、通過した熱量に応じて発電するというペルチェ素子102の性質を利用して、ペルチェ素子102を通過した熱量を直接用いるのではなく、その発電容量に比例する熱伝達率から、蒸気の流速および流量を算出する。
ここで本実施形態では、冷却能力の高い冷却装置104により、蒸気配管204内の蒸気が確実に凝縮しているため、凝縮熱伝達となる。このため、熱伝達率としては、凝縮熱伝達率の式を適用できる。そこで、まずペルチェ素子102の発電容量から、それに比例する凝縮熱伝達率hを求める。
一方、凝縮熱伝達率hは、以下の式(1)によって示される。式(1)におけるNuはヌセルト数、riは蒸気配管204の内径である。なおλwは流体の熱伝導率であり、流体の種類と流体の温度によって定められる。したがって、この式(1)に、ペルチェ素子102の発電容量から求めた凝縮熱伝達率hを代入することにより、ヌセルト数Nuを算出できる。
h=Nu×λw/ri …式(1)
レイノルズ数Re>10,000の乱流時には、凝縮熱伝達の式(2)に示すように、ヌセルト数Nuは、レイノルズ数Reとプラントル数Prの関数として表される。プラントル数Prは、流体の種類と流体の温度によって定められる。xは、平板前縁からの距離または二相流における蒸気のクオリティであり、Pは圧力、Pcrは臨界圧力である。
したがって、式(1)によって算出したヌセルト数Nuを凝縮熱伝達の式(2)に代入することにより、レイノルズ数Reを算出できる。
Nu=f(Re,Pr)
=0.023Re0.8Pr0.4[(1−x)0.8+3.8x0.76×(1−x)0.04/(P/Pcr0.38] …式(2)
さらに、上記式(2)によって算出したレイノルズReと流速Vとの関係は、式(3)によって示される。式(3)において、動粘性係数νは、流体の種類と流体の温度によって定められる。
したがって、式(2)において算出したレイノルズReを式(3)に代入することにより、蒸気配管204を流れる蒸気の流速Vが算出される。
Re=V×ri/ν …式(3)
そして、上述した式(1)〜式(3)を用いて算出された蒸気の流速に、蒸気配管204内の断面積を乗算することにより、蒸気の単位時間あたりの流量を算出できる。
上記説明したように、本実施形態にかかる蒸気流量計測装置100によれば、ペルチェ素子102の発電容量を計測部122により計測して記録でき、さらに記録された発電容量を無線通信部124により無線で事業所にデータ送信できる。そして、送信先となる事業所のコンピュータにおいて、送信されたペルチェ素子102の発電容量からそれに比例する凝縮熱伝達率を求め、さらに凝縮熱伝達率から、蒸気配管204内を流れる蒸気の流量を算出できる。
また蒸気流量計測装置100では、記録された発電容量を無線でデータ送信しているため、データ送信の配線が不要となる。さらに蒸気流量計測装置100では、上記したように計測部122、無線通信部124および冷却ファン108、112の電力を、ペルチェ素子102が発電した電力でまかなうため、電源の配線も不要となる。したがって蒸気流量計測装置100は、独立した装置として機能できるため、防爆仕様とすることができ、設置場所を選ばず使用できる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
本発明は、配管内を流れる蒸気の流量を計測する蒸気流量計測装置として利用することができる。
100…蒸気流量計測装置、102…ペルチェ素子、104…冷却装置、106、110…ヒートシンク、108、112…冷却ファン、114…ペルチェ素子の一方の面、116…ペルチェ素子の他方の面、118…回路部、120…蓄電部、122…計測部、124…無線通信部、126a、126b、126c…配線、128…ヒンジ、130、132…ヒートシンクの内面、134a、134b…スナップ、136a、136b…係合部、200…施設、202…ボイラー、204…蒸気配管、206a、206b…生産設備、208…取付箇所、210…断熱材

Claims (3)

  1. 配管内を流れる蒸気の流量を計測する蒸気流量計測装置において、
    前記配管に接して配置される熱電変換素子と、
    前記熱電変換素子の外側に配置される冷却装置と、
    前記熱電変換素子の発電容量を計測および記録する計測部と、
    記録した発電容量を送信する無線通信部と、
    を備え、
    前記計測部および無線通信部の電力を前記熱電変換素子が発電した電力でまかなうことを特徴とする蒸気流量計測装置。
  2. 前記冷却装置は、ヒートシンクと、該ヒートシンクの外側に配置された冷却ファンとを有し、
    前記冷却ファンの電力を前記熱電変換素子が発電した電力でまかなうことを特徴とする請求項1に記載の蒸気流量計測装置。
  3. 前記無線通信部は、マルチホップ接続で他の装置のデータを中継することを特徴とする請求項1または2に記載の蒸気流量計測装置。
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