JP2019089049A - 汚染土壌浄化システム - Google Patents

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【課題】 低コストで各種土壌汚染を浄化処理できる汚染土壌浄化システムを提供する。【解決手段】 泡径1μm以下のウルトラファインバブル(UFB)を生成するUFB水生成装置52と、前記UFBの性質及び前記UFB水の性質を制御するUFB水性質制御部53と、汚染物質分離装置56によって汚染物質が除去された回収水の性質を検出する回収水性質検出部57と、前記回収水性質検出部57からの水性質検出情報と前記汚染土壌の情報に基づいて、前記UFB水性質制御手段53を制御して、好適なUFB水を生成する回収水用UFB水制御部58とを有することを特徴とする。【選択図】 図2

Description

本発明は油汚染土壌などの汚染土壌を浄化する汚染土壌浄化システムに関する。
従来から、ガソリンスタンド跡地や工場跡地等を再利用する場合に、ガソリン、燃料油及び機械油などの油分が敷地内外の土壌を汚染していることが問題になっている。
このような油汚染土壌をそのまま放置すると、土壌に混入している油分が揮発して周囲に拡散し、周辺住民に害を及ぼすことが考えられるとともに、雨水等によって土壌中の油分が離脱した場合には、地下水等に混入して周辺地域において水質を汚染する原因ともなる。そのため、ボーリング調査等によって規定濃度以上の油で土壌が汚染されていることが判明した場合には、できるだけ早期に土壌浄化処理を行なう必要がある。
このような土壌浄化処理の方法としては、例えば、特許文献1に一例と示すように、土壌を現地で掘り返して土壌装置を利用して油分を除去し環境への拡散を防止する方法がある。
一方、特許文献2に一例として示すように、油分解に好適な微生物を利用して土壌中の油分を分解無害化する技術、すなわち油処理用のバイオレメディエーションの研究が進んでいる。
前記土壌洗浄の方法では、現地に土壌洗浄設備を設置する場合でも、又、土壌を別位置の土壌洗浄プラントに運ぶ場合でも浄化を要する土地面積が広いと処理コストが著しく高額になる課題がある。
バイオレメディエーションにおいても、油処理用微生物を水に含ませて土中に注入する等のように単純に利用する方法では、浄化に要する期間が長くなる課題がある。現時点では、処理期間に半年〜数年を要しても十分な浄化程度を得られないことが多く、従来のバイオレメディエーション技術によって油汚染などの汚染土壌を浄化することは極めて難しいのが現状である。
また、下記特許文献3に示すように、ウルトラファインバブル(以下、UFBと称する)を半導体基板の洗浄に利用することが提案されている。
特開平9−299924 特開2001−327955 特開2015−066470
しかしながら、上記特許文献3に記載の半導体基板を洗浄するためにUFBを利用する場合は、浄化するUFB水の量も少なく、洗浄汚染水の有害成分の除去処理も極めて簡単である。
これに対して、油汚染、揮発性物質、及び重金属のような汚染物質によって汚染された汚染土壌をUFB水で浄化する場合には、下記のような課題が発生する。
現位置処理による汚染土壌処理、掘削土の運搬による汚染土壌処理工場での浄化処理を問わず、
(1)浄化するためのUFB水の量が膨大になるので、注入水や洗浄水を確保するコストが大きくなる。また、一方、汚染物質を除いた回収水を再び再利用する方法であると、UFB水の機能を実現するには、蒸留水のような基準とする水にUFBを形成する方が、UFBの効果を検証しやすいが、pHの違う水、硬度(ミネラル分)の違う水、水道水や井戸水のように含有物質の違う水、好気性微生物や嫌気性微生物がどの程度存在するか分からない水を使用すると汚染土壌の浄化するUFB水の効果を検証しにくくなる。
(2)汚染土壌は汚染の濃度が場所によって異なるとともに、複数の汚染物質に汚染されている場合が多く、汚染物質の種類によって浄化処理が異なる。このような複雑な汚染物資を除去した回収水をUFB水として画一的に利用することは難しい。
本発明の目的は上記従来技術の課題及び本発明者が見つけた上記課題を解決することにある。
具体的な目的の一例を示すと、以下の通りである。
(A)短期間で油汚染、揮発性物質のような各種土壌汚染を原位置、又は汚染土壌運搬による特定処理場で浄化処理できる汚染土壌浄化システムを提供する。
(B)多種多様な土壌汚染において、土壌洗浄等の従来の技術に比べて低コストで実施できる汚染土壌浄化システムを提供する。
なお、上記に記載した以外の発明の課題、その解決手段及びその効果は、後述する明細書内の記載において詳しく説明する。
本発明は多面的に表現できるが、例えば、代表的なものを挙げると、次のように構成したものである。なお、下記各発明において、各符号は後述する実施形態との対応関係を分かりやすくするために一例として示したものであり、本発明の各構成要素は、実施形態に記載した符号に係る構成に限定されない。
なお、ファインバブルとは1mm以下の微細気泡の意味で用い、ウルトラファインバブル(UFB)とは、1μm以下の泡径を有するファインバブルの意味で用いている。また、ウルトラファインバブル水(UFB水)とは、ウルトラファインバブルを含んだ水の意味である。
本発明に係る汚染土壌浄化システムは、
1μm以下のUFBを含むUFB水を用いて油汚染などの汚染物質に汚染された汚染土壌を浄化する汚染土壌浄化システム51であって、
前記UFBを生成する方法として加圧溶解法による気泡生成方法を採用してUFB水を生成するUFB水生成装置52と、
前記UFB生成装置で生成される前記UFBの性質及び前記UFB水の性質を制御するUFB水性質制御手段53と、
前記生成された前記UFB水を前記汚染土壌に供給するUFB水供給手段54と、
前記UFB水供給手段54によって前記汚染土壌に供給され、汚染物質を含んだ汚染水を回収する汚染水回収手段55と
少なくとも前記汚染水から前記汚染物質を分離する汚染物質分離装置56と、
前記汚染物質分離装置56によって前記汚染物質が除去された回収水の性質を検出する回収水性質検出手段57と、
前記回収水性質検出手段57からの水性質検出情報と前記汚染土壌の情報に基づいて、前記UFB水性質制御手段53を制御して、好適な前記UFB水を生成する回収水用UFB水制御手段58と、を有することを特徴とする(請求項1)。
UFB水性質制御手段53と回収水用UFB水制御手段58の構成はデータと処理プログラムを切換えることによって構成することもできる。
この構成であれば、水性質検出情報と汚染土壌の情報に基づいて、回収水用UFB水制御手段を制御して、好適なUFB水を生成するので、各性質の回収水を浄化しようとする汚染土壌に好ましいように変えることができる。したがって回収水を好ましい状態で各種の汚染土壌に広範囲に適用することができる可能性を高めることができる。
前記UFB生成装置52から生成される前記UFB水の性質を検出するUFB水性質検出手段81を備え、前記UFB水性質検出手段81の検出情報に基づいて、前記回収水用UFB水制御手段58がフィールドバック制御を行うように構成したことを特徴とする(請求項2)。
前記UFB水生成装置52は、気体および加圧された水を導入する導入部59と、前記導入部59から導入された気体を水に加圧溶解させて加圧水を生成する加圧水生成容器60と、前記加圧水生成容器60内を大気圧よりも圧力が高い加圧環境とするとともに前記加圧水生成容器60から供給された前記加圧水から前記UFB水を生成して排出する排出部61とを備える生成部62と、一方の端部が前記排出部61に接続され、他方の端部が前記導入部59に接続され、前記排出部61から排出された水を外気から隔離した状態で前記導入部59へと戻す循環路63と、前記生成部62および前記循環路63を循環する水から一部を前記UFB水として取り出すことができる取出部66と、前記循環路63に水を補給して前記生成部62および前記循環路63を循環する水の量を一定に維持することができる補給部67とを備えたことを特徴とする(請求項3)。
不透水層41が存在する現位置の汚染浄化を行う場合に、前記不透水層41に達する戸板等の区画部材40を浄化すべき汚染土壌領域45を囲むように打ち込み、注入井戸14などの前記UFB水供給手段54を用いて前記UFB水を前記汚染土壌に注入し、揚水井戸15などの前記汚染水回収手段55を用いて前記汚染水を前記汚染物質分離装置56に供給するように構成したことを特徴とする(請求項4)。
前記UFB水供給手段54は、前記循環路63を用いて、複数回、前記UFB水を繰り返し循環させることによって所定性質の前記UFB水を生成するとともに、加圧する作用によって自然に周囲温度よりも高いUFB温水とすることを特徴とする(請求項5)。
前記UFB水貯溜漕72を設け、前記UFB水貯溜漕72と前記UFB水生成装置52の間を繰り返し循環させる戻し通路65を設け、所定性質の前記UFB水を生成するとともに、加圧する作用によって自然に周囲温度よりも高いUFB温水とすることを特徴とする(請求項6)。
前記UFB水性質制御手段53における前記回収水に形成するUFBの気体が通常の空気だけであり、UFB水性質検出手段81の水のpHの値が6未満の数値になるまで、前記循環路63の循環回数を増やすことを特徴とする(請求項7)。
前記UFB水性質制御手段53における前記回収水に形成するUFBの気体が二酸化酸素であり、UFB水性質検出手段81の水のpHの値が4.5未満の数値になるまで、前記循環路63の循環回数を増やすことを特徴とする(請求項8)。
前記UFB水性質制御手段53における前記回収水に形成するUFBの気体が酸素ガスであり、UFB水性質検出手段81の前記UFB水中の酸素量が所定量以上になるまで、前記循環路63の循環回数を増やすことを特徴とする(請求項9)。
なお、上記各構成において、前記循環路63に代えて前記戻し通路65も利用する形態を採用することもできる。
前記UFB水性質制御手段53は、複数種類の気体ガスの貯蔵手段70と、気体ガスを選択する選択手段71とを備え、それらの気体ガスによって製造された各UFB水を貯溜する各気体ガスに対応した複数のUFB水貯溜槽72を備えていることを特徴とする(請求項10)。
複数の回収水貯溜槽73を設けており、前記複数の回収水貯留槽73にそれぞれ前記回収水性質検出手段57を設けて、各回収水性質情報を前記回収水用UFB水制御手段58に入力するように構成したことを特徴とする(請求項11)。
前記UFB水性質制御手段53と前記回収水用UFB水制御手段58に係る制御において、水道水のような通常水と、前記回収水の各処理プログラムを備え、オペーレータの指示又は自動処理によって前記通常水と前記回収水の各処理を選択するようにしたことを特徴とする(請求項12)。
前記回収水性質検出手段57からの前記回収水性質情報に回収水に含まれる微生物の種類と量に関する生物情報が含まれており、前記回収水用UFB水制御手段58が前記生物情報を利用することを特徴とする(請求項13)。
前記複数の回収水貯溜槽73が汚染土壌の所定範囲領域情報に対応して設定され、前記各回収水性質情報が前記所定範囲領域情報を含んでいることを特徴とする(請求項14)。
前記複数の回収水貯溜槽73が所定時間範囲に蓄積される構成であり、前記各回収水性質情報が前記所定時間範囲に基づく時間情報を含んでいることを特徴とする(請求項15)。
前記汚染物質分離装置56の下流側でUFB水生成装置52の上流側の位置に前記回収水の性質を前記汚染土壌情報に基づいて好ましい性質に変化させるための水性質変化手段90を設けたことを特徴とする(請求項16)。
水性質変化手段90としてはpH値調整剤を加える装置や、微生物投与装置や汚染物質浄化剤投与装置などが例示できる。
汚染水性質検出手段91を設け、前記回収水を用いず、純水や水道水などの通常水だけを用いる場合は、前記汚染水性質検出手段91の汚染情報に基づいて前記UFB水性質制御手段53を制御して好ましい前記UFB水を生成することを特徴とする(請求項17)。
以上説明したように、本発明であれば、短期間で油汚染、揮発性物質のような土壌汚染を原位置又は汚染土壌処理工場等で浄化処理できる汚染土壌浄化システムを提供できた。また、多種多様な土壌汚染において、土壌洗浄等の従来の技術に比べて低コストで汚染土壌浄化システムを提供できた。
本実施形態に係る汚染土壌浄化システムを浄化方法として認識した場合の一例を示すフローチャートである。 本実施形態に係る汚染土壌浄化システムの一例を示す模式構成図である。 加圧溶解法による気泡生成方法を採用したUFB水生成装置の一例を示す構成図である。 本実施形態に係る汚染土壌浄化システムの他の一例を示す模式構成縦断面図である。 汚染水回収溝と溝用注入管などで構成される油汚染土壌の浄化方法及びシステムの一例を示す平面図である。 溝用注入管の縦断面図の一例である。 (a)(b)はそれぞれUFB温水の作用による土壌粒子と汚染物質間の離脱効果、浮上の一例を説明するための図である。
[第1実施形態]
以下、本発明に係る実施形態を汚染土壌として油汚染土壌として採用した場合の図1〜図3の図面を参照しつつ説明する。なお、本実施形態が適用可能性のある油以外の他の汚染物質としては、
(1)揮発性有機化合物(VOCs)
(2)重金属等
(3)ダイオキシン類
等が例示できる。
図1は、本実施形態においてUFB水を用いた汚染土壌浄化方法として認識した場合の処理フローチャートの一例である。
図1において、ステップS1において水道水などの通常水を用いる通常水処理と汚染物質を除去した回収水を使うかを判別し、ステップS2において浄化しようとする汚染土壌情報に基づいて、通常水又は回収水の各処理に関するデータと処理プログラムを自動又は手動で選択し、ステップS3において汚染土壌に対応した所定のUFB水を生成し、ステップS4において生成されたUFB水をその対応する汚染土壌に供給し、ステップS5においてその汚染土壌からの汚染水を回収し、ステップS6において汚染水から汚染物質を除去し、ステップS7において対応する回収水貯留槽を選択して蓄積し、ステップS8において回収水貯留槽毎に汚染物質除去後の回収水の水質を検出し、ステップS9においてボーリングによって得られている汚染土壌情報と回収水水質情報から調整して、各回収水を用いて好ましいUFB水を生成又は通常水を選択し、ステップS10において汚染浄化処理が完了したか否かを判別して、汚染浄化処理が完了していないと判別された場合は、ステップS1に戻って浄化処理を継続する。
図2に示す汚染土壌浄化システム51は、以下の各構成要素を含んで構成することもできる。
[UFB水生成装置52]
図2及び図3に示すように、このUFB水生成装置52は、微細気泡発生装置において、加圧溶解法による気泡生成方法に分類される装置であってUFB水を生成する装置である。
このUFB水生成装置52は、図3に示すように混合ノズル76とUFB生成ノズル77とを備える生成部62と、UFB生成ノズル77から排出された液体を外気から隔離した状態で混合ノズル76へと戻す循環路63と、生成部62及び循環路63を循環する液体の一部をUFB水として取り出す取出部66と、循環路63に液体を補給して生成部62及び循環路63を循環する液体の量を維持する補給部67とを備える。補給部67は補給制御部69を備えている。
これにより、UFBを高密度状態で含むUFB水を連続的に生成することができる。その結果、様々な土壌汚染においてその目的、用途に応じたUFB水を連続的に供給することができる。
このUFB水生成装置52は、気体および加圧された水を導入する導入部59を有している。導入部59は前記した気液混合器としての混合ノズル76を有している。通常水や回収水などの液体が供給されると補給部67と導入部59は水量などの設定に影響を与える。
このUFB水生成装置52は、導入部59から導入された気体を水に加圧溶解させて加圧水を生成する加圧水生成容器60を有している。加圧水生成容器60は水平方向に流路が延びた第1流路88a、第2流路88b、第3流路88c、第4流路88d、第5流路88eと、上下方向に流路が延びた第6流路88fを有している。図3に示す構成では第1流路88a〜第5流路88eは上位置から下位置に向けて積層された構成が示してある。第6流路88fはUFB水が取り出される取出部66にも連通される流路である。
このUFB水生成装置52は、さらに減圧器84および圧送用のポンプ68を備えているとともに、装置内の圧力情報をモニタリングするモニタリング装置(図示せず)を有している。そのモニタリングに応じて自動制御(必要により手動調整)することで安定してUFB水を生成することができる装置となっている。
なお、排出部61は切換弁85と廃管89を備え、必要量を廃液する。
また、気体供給部79には、空気取込口74と、気体の貯蔵部70が設けられ、二酸化酸素ガス70a、窒素ガス70b、酸素ガス70cなどの気体が選択部71の指示によって切り替えられるようになっている。
なお、UFB水生成装置52として、本特許出願の出願日時点で、最も好ましいUFB水生成装置は、IDEC株式会社が提供しているGaLF方式(ultrafineGaLFシリーズ:例えば、FZ1N-10)と思われる。
その主な理由は以下の通りである。
(1)泡径1mm以下のファインバブル(微細気泡)中のUFB比率を他社構成の微細気泡生成装置に比べて大きくできる点。
(2)UFBの泡径を安定させ、UFB密度の高い水を短時間で安定して連続的に製造できる点。なお、バッチ式も対応可能である。
(3)UFB自体の性質、UFB水の性質を変化させるための構成をUFB水生成装置52に予め有しており、それらを精緻に制御できる制御部を有している点。
(4)循環路63や必要によって設けられる戻り流路65などの循環する流路を有しているので、UFB水において昇温された温水中であってもUFBの密度を高くできる点。
[UFB水性質制御部53]
図2及び図3に示すように、UFB水性質制御部53の構成は、UFB水生成装置52が有する制御構成によって変わるものである。
「UFBの性質」としては、前記UFBを構成する気体の種類、前記UFBの単位体積当たりの数、前記UFBの泡径、ファインバブルとUFBとの比率などが例示できる。
また、「UFB水の性質」としては、前記したように、水の酸性度(pH)、硬度(ミネラル分)の違う水、水道水や井戸水のように含有物質の違う水、好気性微生物や嫌気性微生物等の各種微生物の種類、その単位体積当たりの微生物の量などが例示できる。
「UFBを構成する気体」としては、通常はコストの観点から空気が使用される。但し、例えば、土壌中の好気性細菌の活動を活発化するために酸素ガスを微細気泡の気体をして選択することや、各種の理由によって各種の気体ガスを注入することも考えられる。
また、「UFBに係る性質」及び「UFB水に係る水の性質」を制御するUFB水生成装置52の制御対象例としては、具体的には、
(1)取出部66からUFB水の取り出し流量に基づいて、補給部67から循環路63に補給される流量の制御量
(2)気体種類の選択部71によって供給する気体の種類とその供給量
(3)生成部62および循環路63を循環するその循環量
(4)UFB水を含む液体(通常は水)が外気から隔離された状態で生成部62および循環路63を循環する回数
(5)ポンプ68や気体の圧力等によって大気圧よりも大きく加圧される加圧液生成容器60内の加圧程度
(6)気泡除去部86、UFB水の取出制御部80、UFB水性質検出部81及び記憶部82を備え、気泡除去程度などの各種特性の取り出し条件を設定する境界値など
なお、UFBの限界溶解濃度の上限はできるだけ高いことが好ましいが、加圧溶解の過程で自然に温水になることもあり、ある程度時間を超えると装置を作用させても前記上限は気体の種類によっては、それほど高めることができない場合がある。
[UFB水性質検出部81]
取出制御部80は、UFB水性質検出部81と記憶部82とを含んで構成されている。さらに、日本カンタム・デザイン株式会社製のナノサイト(NanoSight)等の気泡密度測定装置や、水の酸性度測定装置などのセンサ装置によって構成されている。また、このUFB水性質検出部81は後述するUFB水貯溜漕72に設けることもできる。また、各種微生物の種類、その単位体積当たりの微生物の量を検出する微生物検出装置も設けることもできる。
[UFB水貯溜漕72]
必要によってUFB水を貯溜する漕を複数個設けることもできる。このUFB水貯溜漕72から前記補給部67に連通する戻し通路65を設けることもできる。図2では省略して描いているが、戻し通路65にはポンプや切換弁等が設けられている。また、適宜、UFB水生成装置52と複数のUFB水貯溜漕72を二方弁や三方弁などの切換弁78(図2において●で示す)を設ける。
[UFB水供給部54]
原位置処理であれば、注入井戸、注入用ポンプやそのための配管等で構成される。
このUFB水供給部54は、従来技術において公知の装置で構成できる。
図2で説明すればUFB温水を圧送するために注入井戸14、図4で説明すれば溝用注入管3、さらに注水ポンプ19、配管等で構成される。
[汚染水回収部55]
原位置処理であれば、揚水井戸、揚水用ポンプやそのための配管等で構成される。
この汚染水回収部55は、従来技術において公知の装置で構成できる。
図4で説明すれば、汚染水回収溝1の油汚染水を吸引する水中ポンプ6や、揚水井戸15用の揚水ポンプ21、配管等で構成される。
[汚染物質分離装置56]
従来から公知である一般的な汚染土壌から汚染物質を分離する篩装置や沈殿槽、曝気漕、バッチ漕などの装置で構成される。この汚染物質分離装置56によって、通常は、汚染水は下水管に廃水できる程度に浄化される。また、汚染物質分離装置56の最初の汚染水が貯められる貯留槽などに前記した汚染水性質検出部91が設けられることが多い。
[回収水貯溜漕73]
必要によって回収水を貯溜する漕を複数個設けることもできる。また、UFB水生成装置52と複数の回収水貯溜漕73を二方弁や三方弁などの切換弁78を設ける。また、前記した水性質変化部90をこの回収水貯溜漕73に設けることもできる。その場合は、回収水貯溜漕73が水性質調整漕としても機能することになる。
また、混合ノズル76やUFB生成ノズル77などに傷を付けないように、微小粒子等を除去するフィルターを回収水利用流路に設けることができる。
[回収水性質検出部57]
例えば、所定時間内で得られる回収水を貯めた回収水貯溜漕73の回収水の性質を検出する各種センサ装置等で構成される。基本的にはUFB水性質検出部81と同じ検出部を備えている。なお、土壌汚染処理に微生物を使用する場合は、回収水性質検出部57において、各種微生物の種類、その単位体積当たりの微生物の量を検出する微生物検出装置を設けることの効果は高い。
[回収水用UFB水制御部58]
最終的に供給される回収水用UFBを生成するように制御するコンピュータ部で構成される。
そして、図2に示すように回収水性質制御部58はUFB水性質制御部53を含んでいることが好ましい。但し、回収水性質制御部58の構成は、純水や水道水を用いる場合に比べて、回収水貯留槽73、回収水性質検出部57、汚染水性質検出部91等からの情報が加わる分だけ、扱う情報量が多くなり、制御プログラムは複雑になる。
以下、図4〜図6を参照して、原位置の状況を例示しつつ、注水構成と揚水構成を含めて詳しく説明する。
図4において、鋼矢板等の区画部材40は不透水層41まで差し込まれ、少なくとも帯水層42まで達する注入井戸14(図2参照)及び揚水井戸15が設けられている。
従来から知られているように、下側油汚染領域45−1は、地下水位46よりも少し上側の透水層47内に存在することが多い。
また、一方、地下水の季節的、経年的な上下動によって透水層47の広い領域に上側油汚染領域45−2が広がっている場合もある。さらに、建物の敷地内から漏れた機械油、燃料油などは、建物内なので雨の浸透による影響を受けず、地表面48から浅い距離に上側油汚染領域45−2が広範囲に存在する場合もある。また、地下水も流れやすい土壌域を集中的に流れて、地下水の流れにくい土壌領域において局部的に濃度の高い油汚染領域45が存在することも多い。
図4に示す構成において、特徴的な点は、主に上側油汚染領域45−2用の汚染水回収溝1を設けた点がある。また、他の点としては、UFB温水12を土壌中に供給する安価なUFB温水注入部としての溝用注入管3と、その溝用注入管3に対応して設けられた揚水井戸15とを設けた点にある。
(汚染水回収溝1の構成)
汚染水回収溝1は、予め把握された油汚染領域45から離脱した油が浮上できると思われる地表面48に形成される溝である。汚染水回収溝1は地表面48から地中に向かって掘られ、その平面形状及び垂直方向の形状は特に限定されない。油汚染土壌の地上面48から深さ0.5m〜2.0m程度での範囲で掘られていることが経済上、好ましい。但し、適宜、上側油汚染領域45−2の位置する深さなどの汚染現場の状況によってその深さと幅は調整できる。
汚染水回収溝1は、溝用注入管3から噴出されたUFB温水12が土壌を経て流れ込むような配置に設定されている。
図5に一例として説明すれば、紙面上下方向の複数列に並んだ溝用注入管3の間にその列と略平行に延びる形状に形成した汚染水回収溝1の例が示してある。汚染水回収溝1の中央部には油汚染水の回収部5が形成され、その回収部5の底部に水中ポンプ6が設けられて油汚染水を回収する。
水中ポンプ6の吸引によって回収部5内の水位が下がると汚染水回収溝1の油汚染水が自然に回収部5に流れ込むように構成される。また、積極的に回収部5内に油汚染水が流れ込むように汚染水回収溝1の底部を回収部5に向けて傾斜した構成も採用することができる。
なお、図4に示すような下側油汚染領域45−1、上側油汚染領域45−2などの汚染領域の広がる範囲に対応して、汚染水回収溝1は平面視において円形、T字形、H字形などの各種の形状を採用することができる。
なお、汚染水回収溝1を設けることは、本実施形態において必須の構成ではなく、省略することも可能である。
(溝用注入管3の構成)
図6に示すように、溝用注入管3は地表面48(図4参照)や透水層47にある油汚染領域45にUFB温水12を注入する器具であり、把握した油汚染領域45に対して効果的にUFB温水12を注入できる数と配置が選択される。なお、UFB温水12の温度は30℃〜40℃の範囲に設定することが好ましい。但し、土壌中に注入すると温度は低下することになるので、40℃を超える高温の温水を生成すること(例えば、30℃〜60℃の範囲)を除外するものではない。但し、温度が高くなるとファインバブルを混在させることが難しくなるので適宜、現場の状況に応じて最適な温度設定を行なう。
図6に示すように、溝用注入管3を土中に差し込む場合は、通常、所定深さに達する縦孔8を予め形成し、その縦孔8内に溝用注入管3を挿入するように差込み、地表面48に縦孔8からの注入水の逆流を防ぐような逆流防止部9(例えば、粘土部など)を設けるようにしてある。
溝用注入管3は、円管等の細長い有底管で構成され、管先端部域の外側壁にスリット開口のような各種形状の開口10を多数個、形成した構成になっている。
管の内部には何も設ける必要はなく、溝用注入管3用の注入ポンプ19(図4も参照)から圧送されたUFB温水12が、開口10から噴出する構成にしてある。この構成の溝用注入管3の土中への注入長さL1は適宜、個別の現場において存在する油汚染領域に良好にUFB温水12を供給できる長さに設定する。
例えば、その外周面に注入水を噴出する幅が2mm〜5mmの多数の開口10が形成されるとともに底部を有する溝用注入管3で構成し、前記油汚染土壌中に差し込まれる溝用注入管3の長手方向の長さL1は3m〜5mであり、かつ溝用注入管3の横断方向の直径は1インチ〜3インチに構成長さ範囲に設定される。
このような溝用注入管3を前記縦孔8に載置するコストは、従来の注入井戸を形成する費用に比べて非常に安価である。
(注入井戸14)
図2に示す注入井戸14は、必要によって設けられるもので、従来構成の注入井戸をUFB温水12に置換することで構成することも可能である。
なお、注入井戸14は、帯水層42に達する深さまで形成されることが好ましい。汚染水回収溝1からの油汚染水の回収だけでなく、帯水層42内の地下水に含まれる油を浄化した方が好ましいので、通常、図4に示す構成の浄化作業においては、上記溝用注入管3と汚染水回収溝1の第1油浮上流路17とは別に、帯水層42に達する注入井戸14と帯水層42に達する揚水井戸15に係る第2油浮上流路18も形成されることが多い。注入井戸14は少なくともUFB温水12を透水層47に供給するので、UFB36の油剥離・油浮上効果を相乗的に利用でき、油汚染領域45の浄化を促進することができる。
(揚水井戸15)
図4に示す揚水井戸15は少なくとも帯水層42に達する位置に達するように設けられることが好ましい。地下水を汲み上げることや、揚水井戸15の近くのUFB温水12を吸い上げることにより、地下水のみならず、揚水井戸15の近くの油汚染領域45から離脱した油も揚水して、第2油浮上流路18を形成することができる。なお、揚水井戸15には揚水ポンプ21が設けられている。
(地表面48から供給されるUFB温水12の散水)
地表面48に対してUFB温水12が油汚染土壌の上からも散水されて供給されることが好ましい。この散水を図4において符号の矢印16で示し、散水装置28で示している。溝用注入管3からのUFB温水の注入に加えて、透水層47全体に含まれる水分量を向上させて、土壌粒子から油の剥離・浮上を促進できる。
図4の構成要素において、注入ポンプ19から溝用注入管3の圧送経路と、揚水井戸15から汚染物質分離装置56に至る揚水経路の一部は簡便のため省略して描いている。
地表面48上から図中dで示す20cm〜40cm程度のUFB温水12が溜まるように鋼矢板等の区画部材40を地面から立設してある。
地下水位22はUFB温水12の注入前の浄化処理前の高さとそれほど変化しなくとも、透水層47に含まれる水分量は高められた状態になり、溝用注入管3から汚染水回収溝1に至る第1油浮上流路17が形成できる。
以下、原位置上又は原位置近くに配置するシステムの各構成を説明する。
(UFB温水12の散水装置28)
この散水処理は散水装置28によって、必要により、行なわれる処理である。油汚染浄化処理において行なわれることが好ましい処理でもある。
微細気泡が温水中に所定範囲以上に含まれた状態になったUFB温水12を分岐して、油汚染土壌の地表面48の所定領域に散水することによって、UFB温水12によって地表面48が水浸し状態になるぐらいに散水を行なう。この散水処理によって油汚染土壌の油分を汚染水回収溝1に浮上させる効果を高めることができる。なお、散水装置28の散水は汚染水回収溝1がある位置を避けて行なうことが好ましい。
(微生物供給装置33)
必要により、注入されるUFB温水12に油分解用の微生物を注入する装置を設けている。微生物は既に土壌中に生息している微生物を利用するスティミュレーションや、その土壌中にいない油分解菌を注入するオーグメンテーションを適宜、選択して採用する。なお、UFB温水12を注入することで、既に土壌中に生息する油分作用のある微生物の活性を高めることができる副次的な効果もある。なお、散水装置28にも微生物供給装置33からの微生物を含ませることが好ましい。
この微生物供給装置33の効果は、微生物に好適なUFBが選択され、また、回収水が当該微生物の繁殖に好適な性質を持たせることで増加される。
[作用の説明]
以下、上記図1〜図6に示す汚染土壌浄化システムの作用の一例について、簡単に説明する。
(油汚染状況の把握)
まず、油汚染土壌はボーリング調査等によって予めその範囲と汚染濃度が把握され、その汚染濃度によって処理する方法が特定される。具体的には、ボーリング調査等によって極めて高濃度な油汚染土壌が地表近くにある場合は、その高濃度汚染土壌領域(ホットスポット)を掘削し、除去してから、本実施形態に係る油浄化処理を行なうことが好ましい。
ボーリング調査等によって本実施形態の方法によって浄化処理できる油汚染濃度である場合は、通常、以下の処理が行なわれる。
(鋼矢板打ち込み処理等による区画処理)
区画部材40によって隔離された油汚染領域45は汚染されていない周囲の土壌に対して、ある程度遮断され、汚染されていない土壌との地下水の往来も比較的小さくなる。複数の回収水を利用する場合は、区画処理も汚染物質領域に応じて区画されることが好ましい。
(必要に応じて汚染水回収溝1を形成し、溝用注入管3を土壌に差し込む)
UFB温水12を上側油汚染領域45−2に注入する溝用注入管3を打ち込む処理と、地表面48から所定深さ範囲に掘られた汚染水回収溝1を形成する作業の2つの作業を行なう。なお、図示はしていないが、必要に応じて溝用注入管3から注入されるUFB温水12を回収する溝用揚水管を設けてもよい。また、必要に応じて、帯水層近くの下側油汚染領域45−1の油を浮上させるための帯水層42まで達する注入井戸14、帯水層42まで達する揚水井戸15の設置を行なう。
(汚染物資に合致したUFB水12の注入と回収)
1.油汚染土壌に近接して他の汚染物質がある場合の処理(複数の汚染物質処理)
(A)油汚染土壌と他の汚染物質の領域を区画部材によって空間的に区画できる場合は、区画してそれぞれの汚染物質に応じたUFB水を注入する注入井戸や、それぞれの汚染水を回収できる揚水井戸等を設けて、それぞれの汚染水毎の液体路を形成する。
(B)必要により、水道水などの通常水によって生成されたUFB水を用いて、所定期間にわたって注入、回収することで汚染物質除去効果を各汚染水の液体路において検出し、その効果を確認する。その一形態として、最初の汚染水が貯められる貯留槽などに設けられた汚染水性質検出部91の検出情報を用いる方法がある。また、その他には、回収水貯溜漕73に設けられた回収水性質検出部57を用いて検出する形態も補助的に利用することが可能である。そして、その汚染物質浮上効果を確認した上で回収水を用いた好ましいUFB水を生成するようにする方法が考えられる。
(C)回収水性質検出部57や回収水性質検出部57を用いて各汚染物質からの汚染水に含まれる微生物を解析して、当該微生物の増殖に好ましいUFB水を製造するように回収水用UFB水制御部58を制御する。一例を挙げると、回収水に存在する微生物の種類に対応して、水中の酸素量、溶け込む気体の種類を選択することで、
i)微生物の増殖を向上させる、
ii)微生物の増殖を抑制する,
効果で、望ましい汚染土壌浄化の環境を整えることができる可能性を高めることができる。また、微生物の増殖に寄与する条件を整えるという方法も採用できる。
2.複数の汚染物質が無視できない程度に混合して汚染された土壌の処理
(A)一般にUFB水を用いた浄化処理は、汚染土壌の汚染物質の種類と、汚染物質が広がる空間的範囲と、汚染物質の浮上経過を含む時間的範囲の3点を考慮して決定される。
(B)汚染物質の種類、土壌の種類、汚染物質を分解するために集まっている微生物、地下水の経路や量などによって汚染状況は多種多様である。したがって、例えば最初の期間において注入するUFB水の性質、中期に注入するUFB水の性質、終期に注入するUFB水の性質はそれぞれ異なることもある。本特許出願人は、土壌や水域における汚染等を微生物処理する菌種を多種保有しており、汚染物質の土壌の分離作用を促進する微生物の種類も経験則に基づいて多くのデータを蓄積している。
したがって、UFBを製造する気体の種類、制御できるUFB水の性質をフィードバック処理によって安定して制御できるとともにUFB水を連続的に供給できる図3に示す構成は、微生物を利用した土壌汚染処理において非常に好ましい効果を得ることができる。
一例を挙げると、まず、複数の汚染物質の種類に応じて、経験則から好ましいと思われるUFB水の性質(注入する微生物の種類も含む)が決定され注入される。また、汚染土壌の空間的範囲に対応して、複数の汚染水を回収する汚染物質分離装置56から対応する回収水貯溜装置73に至る複数種類の汚染物質に対応した液体路(前記した汚染水回収溝1、所定管路、各種沈殿漕等の手段)を構成してある。
そして、時間・期間の経過に応じて、最適なUFB水を対応する汚染土壌に狙いを定めて供給する。
なお、比較的長期間に亘る浄化処理期間においては、回収水用UFB水制御部58によって大量の回収水をできるだけ好ましい性質に近づけて、汚染土壌に再び供給する。
通常、汚染物質分離装置56によって処理された回収水は、法令基準を満足する水質に浄化された後、下水として廃棄される。しかし、上記法令基準に基づいてその廃水の性質は、各土壌汚染浄化に係る各現場において、大きく異なり、例えば、pH値、溶存酸素量、含まれる微生物の種類やその量などは千差万別である。上記各値は汚染浄化する土壌の種類に応じて、好ましい性質である場合と、好ましくない性質である場合がある。
即ち、本実施形態の一特徴として、汚染物質分離装置56が処理した処理水の性質を予め把握して利用する場合に、UFB水生成装置52の制御対象パラメータを適宜、制御することで、回収水であっても汚染土壌の浄化処理を効果的に行うことができる点がある。例えば、簡単な例を挙げれば、好気性微生物が多量に存在する汚染土壌には前記微生物が分解できる汚染物質が多く存在する場合が多い。したがって、空気のUFBを有するUFB水を注入することで微生物の増殖を活発化させて汚染物質の浄化を促進できる可能性が高い。
このような観点は嫌気性微生物や酸性環境又はアルカリ性環境で増殖しやすい微生物に適した酸性UFB又はアルカリ性UFBが形成されたUFB水を注入することでも実施できる。このような制御パラメータはpHのみならず、他の制御パラメータでも同様に考えられ、土壌浄化に好ましい環境を作るという技術思想に達するものである。
(具体的な浄化処理の一例)
図1及び図2に示すように、溝用注入管3からのUFB温水12の注入と、必要により散水装置28からの散水を行い、透水層47に含まれる水分量を高めた状態にする。
好ましくは地表面48がUFB温水12で浸されるようになった状態と平行して、汚染水回収溝1の回収部5の水中ポンプ6から油汚染水を回収して、汚染物質分離装置56に送る。同様に必要により設けられる溝用揚水管や、揚水井戸15からも油汚染水が揚水され、汚染物質分離装置56に送られる。汚染物質分離装置56で分離された油は除去され、油が分離された水は、図2に示す回収水貯留槽73を経て、UFB水生成装置52によって再びUFB温水12にされて、溝用注入管3から再び土壌に注入される。
この構成であれば、注入されたUFB温水12は、UFB36によって油汚染領域45内の油を剥離して、汚染水回収溝1へ浮上又は流れ込むような第1油浮上流路17を形成することができ、低コストで高い浄化を短期間で行なうことができる。
このようなUFB温水12による土壌粒子34と油のような汚染物質35の剥離効果モデルの一例を模式的に示したのが、図7である。
図7(a)に示すように土壌中に土壌粒子34と強固に結びついた汚染物質35であっても、その表面からUFB36が浸透し、温水溶解効果も補助的に作用して図7(b)に示すように、土壌粒子34と剥離・分離された汚染物質35になり、その内、汚染物質35はUFB36がその周囲に付着することで、より浮上しやすい状態になる。特に、溝用注入管3と汚染水回収溝1との間で形成される高い水分量の下側油汚染領域45−1では、注入されるUFB温水12が繰り返し流れる第1油浮上流路17が形成されることになるので、その効果は予想を超えて大きなものとなる。なお、本特許出願の図面において、UFB36は非常に小さく、決して目で見える大きさではないが、模式的に目に見える泡として記載している。また、UFB水はある程度のファインバブルを有しているので、UFB36によってある程度の剥離・浸透効果が得られれば、浮上作用はファインバブルで達成できると予想できる。
また、図4に示す微生物供給装置33を使用して、注入するUFB温水12に微生物を供与する場合には、UFB水自体をその微生物に適した性質にする。注入後に土壌によって冷やされる程度も考慮して微生物が例えば、死滅しない程度の高い温度に設定すれば、微生物が土壌中で活発に油分を分解する土壌温度及び微生物濃度にできる可能性が高まる。例えば、油を分解する微生物の多くは好気性細菌であることが多く、UFB36を当該油分解細菌の増殖条件を満たす水性質に近づけることで、UFB温水12を注入した後も、土壌に油があるかぎり、微生物は増殖して油を分解して浄化を行なうので、本実施形態の短期間かつ低コストで行なうことを促進させることができる。
本特許出願人が浄化した土壌汚染現場において、好ましい微生物を含んで好ましいUFB水を用いて、注入開始日から数週間〜数か月程度で、国が定める許容される油汚染濃度以下に浄化することができた土壌汚染浄化の現場が実際にある。
なお、上記現場例では、散水装置によって地表面がUFB水で浸かる状態にせず、帯水層にまで達する注入井戸や、帯水層にまで達する揚水井戸を設けない構成で、汚染水回収溝と溝用注入管及び溝用揚水管との組み合わせだけで、短期間での浄化効果を得たものである。この例は、本発明の方法及びシステムによって、従来工法に比べて、浄化期間及び浄化処理コストを著しく低減できることを実証したものと言える。
本発明は上記実施形態以外にも本発明の要旨を変更しない範囲で種々の変形を行うことが可能である。
(1)本発明の構成は原位置における汚染土壌の浄化のみならず、掘削した土壌を汚染土壌処理工場に運搬して、汚染土壌処理工場内で浄化処理を行う場合にも同様に適用できる。コストを低減するために、大量の処理水をいかに確保するかという課題は同じだからである。
(2)本発明に係る「土壌」には土壌中に流れる「地下水」も含む意味で用いている。つまり、土壌内に広がる地下水系の汚染にも採用できるものである。
14…注入井戸
15…揚水井戸
41…不透水層
40…区画部材
51…汚染土壌浄化システム
52…UFB水生成装置
54…UFB水供給部(UFB水供給部)
55…汚染水回収部(汚染水回収手段)
56…汚染物質分離装置
57…回収水性質検出部(回収水性質検出手段)
58…回収水用UFB水制御部(回収水用UFB水制御手段)
63…UFB水性質制御部(UFB水性質制御手段)
69…UFB水性質検出部(UFB水性質検出手段)
59…導入部
60…加圧水生成容器
61…排出部
62…生成部
63…循環路
65…戻し通路
66…取出部
67…補給部
70…貯蔵部(貯蔵手段)
71…選択部(選択手段)
72…UFB水貯溜槽
81…UFB水性質検出部(UFB水性質検出手段)
90…水性質変化部(水性質変化手段)
91…汚染水性質検出部(汚染水性質検出手段)

Claims (17)

  1. 1μm以下のUFBを含むUFB水を用いて油汚染などの汚染物質に汚染された汚染土壌を浄化する汚染土壌浄化システムであって、
    前記UFBを生成する方法として加圧溶解法による気泡生成方法を採用してUFB水を生成するUFB水生成装置と、
    前記UFB生成装置で生成される前記UFBの性質及び前記UFB水の性質を制御するUFB水性質制御手段と、
    前記生成された前記UFB水を前記汚染土壌に供給するUFB水供給手段と、
    前記UFB水供給手段によって前記汚染土壌に供給され、汚染物質を含んだ汚染水を回収する汚染水回収手段と
    少なくとも前記汚染水から前記汚染物質を分離する汚染物質分離装置と、
    前記汚染物質分離装置によって前記汚染物質が除去された回収水の性質を検出する回収水性質検出手段と、
    前記回収水性質検出手段からの水性質検出情報と前記汚染土壌の情報に基づいて、前記UFB水性質制御手段を制御して、好適な前記UFB水を生成する回収水用UFB水制御手段と、を有することを特徴とする汚染土壌浄化システム。
  2. 請求項1に記載の汚染土壌浄化システムにおいて、前記UFB生成装置から生成される前記UFB水の性質を検出するUFB水性質検出手段を備え、前記UFB水性質検出手段の検出情報に基づいて、前記回収水用UFB水制御手段がフィールドバック制御を行うように構成した汚染土壌浄化システム。
  3. 請求項1〜請求項2のいずれか一つに記載の汚染土壌浄化システムにおいて、前記UFB水生成装置は、気体および加圧された水を導入する導入部と、前記導入部から導入された気体を水に加圧溶解させて加圧水を生成する加圧水生成容器と、前記加圧水生成容器内を大気圧よりも圧力が高い加圧環境とするとともに前記加圧水生成容器から供給された前記加圧水から前記UFB水を生成して排出する排出部とを備える生成部と、一方の端部が前記排出部に接続され、他方の端部が前記導入部に接続され、前記排出部から排出された水を外気から隔離した状態で前記導入部へと戻す循環路と、前記生成部および前記循環路を循環する水から一部を前記UFB水として取り出すことができる取出部と、前記循環路に水を補給して前記生成部および前記循環路を循環する水の量を一定に維持することができる補給部とを備えた汚染土壌浄化システム。
  4. 請求項1に記載の汚染土壌浄化システムにおいて、不透水層が存在する現位置の汚染浄化を行う場合に、前記不透水層に達する戸板等の区画部材を浄化すべき汚染土壌領域を囲むように打ち込み、注入井戸などの前記UFB水供給手段を用いて前記UFB水を前記汚染土壌に注入し、揚水井戸などの前記汚染水回収手段を用いて前記汚染水を前記汚染物質分離装置に供給するように構成した汚染土壌浄化システム。
  5. 請求項3に記載の汚染土壌浄化システムにおいて、前記UFB水供給手段は、前記循環路を用いて、複数回、前記UFB水を繰り返し循環させることによって所定性質の前記UFB水を生成するとともに、加圧する作用によって自然に周囲温度よりも高いUFB温水とする汚染土壌浄化システム。
  6. 請求項3に記載の汚染土壌浄化システムにおいて、前記UFB水貯溜漕を設け、前記UFB水貯溜漕と前記UFB水生成装置の間を繰り返し循環させる戻し通路を設け、所定性質の前記UFB水を生成するとともに、加圧する作用によって自然に周囲温度よりも高いUFB温水とする汚染土壌浄化システム。
  7. 請求項3に記載の汚染土壌浄化システムにおいて、前記UFB水性質制御手段における前記回収水に形成するUFBの気体が通常の空気だけであり、UFB水性質検出手段の水のpHの値が6未満の数値になるまで、前記循環路の循環回数を増やす汚染土壌浄化システム。
  8. 請求項3に記載の汚染土壌浄化システムにおいて、前記UFB水性質制御手段における前記回収水に形成するUFBの気体が二酸化酸素であり、UFB水性質検出手段の水のpHの値が4.5未満の数値になるまで、前記循環路の循環回数を増やす汚染土壌浄化システム。
  9. 請求項3に記載の汚染土壌浄化システムにおいて、前記UFB水性質制御手段における前記回収水に形成するUFBの気体が酸素ガスであり、UFB水性質検出手段の前記UFB水中の酸素量が所定量以上になるまで、前記循環路の循環回数を増やす汚染土壌浄化システム。
  10. 請求項1〜請求項9のいずれか一つに記載の汚染土壌浄化システムにおいて、前記UFB水性質制御手段は、複数種類の気体ガスの貯蔵手段と、気体ガスを選択する選択手段とを備え、それらの気体ガスによって製造された各UFB水を貯溜する各気体ガスに対応した複数のUFB水貯溜槽を備えている汚染土壌浄化システム。
  11. 請求項1〜請求項10のいずれか一つに記載の汚染土壌浄化システムにおいて、複数の回収水貯溜槽を設けており、前記複数の回収水貯留槽にそれぞれ前記回収水性質検出手段を設けて、各回収水性質情報を前記回収水用UFB水制御手段に入力するように構成した汚染土壌浄化システム。
  12. 請求項1〜請求項11のいずれか一つに記載の汚染土壌浄化システムにおいて、前記UFB水性質制御手段と前記回収水用UFB水制御手段に係る制御において、水道水のような通常水と、前記回収水の各処理プログラムを備え、オペーレータの指示又は自動処理によって前記通常水と前記回収水の各処理を選択するようにした汚染土壌浄化システム。
  13. 請求項1〜請求項12のいずれか一つに記載の汚染土壌浄化システムにおいて、前記回収水性質検出手段からの前記回収水性質情報に回収水に含まれる微生物の種類と量に関する生物情報が含まれており、前記回収水用UFB水制御手段が前記生物情報を利用する汚染土壌浄化システム。
  14. 請求項11に記載の汚染土壌浄化システムにおいて、前記複数の回収水貯溜槽が汚染土壌の所定範囲領域情報に対応して設定され、前記各回収水性質情報が前記所定範囲領域情報を含んでいる汚染土壌浄化システム。
  15. 請求項11に記載の汚染土壌浄化システムにおいて、前記複数の回収水貯溜槽が所定時間範囲に蓄積される構成であり、前記各回収水性質情報が前記所定時間範囲に基づく時間情報を含んでいる汚染土壌浄化システム。
  16. 請求項1〜請求項15のいずれか一つに記載の汚染土壌浄化システムにおいて、前記汚染物質分離装置の下流側でUFB水生成装置の上流側の位置に前記回収水の性質を前記汚染土壌情報に基づいて好ましい性質に変化させるための水性質変化手段を設けた汚染土壌浄化システム。
  17. 請求項1〜請求項16のいずれか一つに記載の汚染土壌浄化システムにおいて、汚染水性質検出手段を設け、前記回収水を用いず、純水や水道水などの通常水だけを用いる場合は、前記汚染水性質検出手段の汚染情報に基づいて前記UFB水性質制御手段を制御して好ましい前記UFB水を生成する汚染土壌浄化システム。
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