JP2019088781A - レトラクタを有する手術用ロボットシステム - Google Patents

レトラクタを有する手術用ロボットシステム Download PDF

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Abstract

【課題】外科施術中に力およびトルクフィードバックが十分な手術用レトラクタおよび関連する手術システムを提供する。【解決手段】ロボット基部と、ロボット基部に結合したロボットアーム2002とを有するロボット、および手術用レトラクタを有する手術用レトラクタは、レトラクタフレーム2011、カプラ、ブレード2012、力および/またはトルクセンサ、ならびに力および/またはトルクフィードバック決定ユニット2030を含む。レトラクタフレームは、レトラクタフレームに並進可能におよび/または枢動可能に接続されたアーム2014を含む。力および/またはトルクセンサ2070は、アームの遠位端に結合したブレードに接続され、手術部位からブレードに印加される力および/またはトルクを示し、力および/またはトルクフィードバック決定ユニットが、指示に基づいてブレードに印加する力および/またはトルクを決定する構成とする。【選択図】図20

Description

発明の詳細な説明
[技術分野]
関連出願の相互参照
この出願は、2017年5月31日に出願された米国特許出願第15/609,334号の一部継続出願であり、これは、2016年5月18日に出願された米国特許出願第15/157,444号の一部継続出願であり、これは、2016年4月11日に出願された米国特許出願第15/095,883号の一部継続出願であり、これは、2013年10月24日に出願された米国特許出願第14/062,707号の一部継続出願であり、これは、2013年6月21日に出願された米国特許出願第13/924,505号の一部継続出願であり、これは、2012年6月21日に出願された仮出願第61/662,702号に対する優先権を主張し、および2013年3月15日に出願された仮出願第61/800,527号に対する優先権を主張し、これらの全ては、すべての目的のためにその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
本開示は、位置認識システムに関し、特に、ロボット支援手術中のエンドエフェクタおよびツールの追跡および操作に関する。
[背景技術]
ロボット支援外科手術のための位置認識システムは、3次元(3D)における特定のオブジェクトの位置を決定し、それを追跡するために使用される。ロボット支援手術では、例えば、外科用器具のような特定のオブジェクトは、器具がロボットまたは医師によって位置決めされ、動かされるとき、高度の精度で追跡される必要がある。
赤外線信号に基づく位置認識システムは、オブジェクトを追跡するために能動および/または受動センサまたはマーカーを使用することができる。受動センサまたはマーカーでは、追跡されるオブジェクトは、反射球状ボールのような受動センサを含むことができ、受動センサは、追跡されるオブジェクトの戦略的位置に配置される。赤外線送信機は信号を送信し、反射球状ボールは信号を反射して、オブジェクトの3次元位置を決定するのを助ける。能動センサまたはマーカーにおいて、追跡されるオブジェクトは、発光ダイオード(LED)などのアクティブ赤外線送信機を含み、したがって、3D検出のためにそれ自身の赤外線信号を生成する。
能動または受動追跡センサのいずれかを用いて、システムは、一つまたは複数の赤外線カメラ、デジタル信号、能動および/または受動センサの既知の位置、距離、応答信号を受信するのに要した時間、他の既知の変数、またはそれらの組み合わせからの情報、またはそれらへの情報に基づいて、能動および/または受動センサの3次元位置を幾何学的に解決する。
したがって、これらの手術システムは、位置フィードバックを利用して、患者の手術部位に対するロボットアームおよびツールの動きを正確に誘導することができる。しかしながら、これらのシステムは、外科施術中にその有効性を制限し得る力およびトルクフィードバックが不十分であり得る。
[発明の概要]
この必要性および他の必要性を満たすために、ロボット支援外科手術中に力および/トルクフィードバックを提供する手術用レトラクタおよび関連する手術システムが開示される。
本開示のいくつかの実施形態は、手術用ロボットシステムのための手術用レトラクタに関する。手術用レトラクタは、レトラクタフレームと、カプラと、複数のブレードと、力および/またはトルクセンサとを含む。レトラクタフレームは、フレームに並進可能および/または枢動可能に結合された複数のアームを含む。カプラは、レトラクタフレームを手術用ロボットシステムのロボットアームに取り外し可能に取り付けるように構成される。ブレードは、それぞれ、アームの一つの遠位端に結合されかつそれから離れるように延在する。力および/またはトルクセンサは、ブレードに接続され、手術部位の物質との接触からブレードの少なくとも一つに印加される力および/またはトルクの量を示すように構成される。
本開示のいくつかの他の実施形態は、ロボット基部と、ロボット基部に結合されたロボットアームを有するロボットと、手術用レトラクタとを含む手術用ロボットシステムに関する。手術用レトラクタはと、レトラクタフレームと、カプラと、複数のブレードと、力および/またはトルクセンサと、力および/またはトルクフィードバック決定ユニットとを含む。レトラクタフレームは、レトラクタフレームに並進可能および/または枢動可能に結合された複数のアームを含む。カプラは、レトラクタフレームをロボットアームに解放可能に取り付けるように構成される。ブレードは、それぞれ、アームの一つの遠位端に結合されかつそれから離れるように延在する。力および/またはトルクセンサは、ブレードに接続され、手術部位の物質との接触からブレードの少なくとも一つに印加される力および/またはトルクの量を示すように構成される。力および/またはトルクフィードバック決定ユニットは、力および/またはトルクセンサによって提供される指示を感知し、その指示に基づいてブレードの少なくとも一つに印加される力および/またはトルクの量を決定するように構成される。
本発明の主題の実施形態による他の手術用レトラクタおよび関連する手術システム、ならびに対応する方法およびコンピュータプログラム製品は、以下の図面および詳細な説明を検討することにより当業者に明らかであり、または明らかになるであろう。このような追加の外科手術用レトラクタおよび関連する手術システム、ならびに対応する方法およびコンピュータプログラム製品は全て、本明細書の記載内に含まれ、本発明の主題の範囲内であり、添付の特許請求の範囲によって保護されることが意図される。さらに、本明細書で開示されるすべての実施形態は、別々に実装されてもよく、または任意の方法および/または組み合わせで組み合わされて実装されてもよい。
[図面の簡単な説明]
本開示のさらなる理解を提供するために含まれ、本出願の一部を構成する添付の図面は、本発明の概念の特定の非限定的な実施形態を示す。図面では:
図1は、外科施術中のロボットシステム、患者、外科医、および他の医療従事者の位置のあり得る配置の俯瞰図である。
図2は、一実施形態による、患者に対する手術用ロボットおよびカメラの位置決めを含むロボットシステムを示す。
図3は、例示的な実施形態による手術用ロボットシステムを示す。
図4は、例示的な実施形態による手術用ロボットの一部を示す。
図5は、例示的な実施形態による手術用ロボットのブロック図を示す。
図6は、例示的な実施形態による手術用ロボットを示す。
図7A〜7Cは、例示的な実施形態によるエンドエフェクタを示す。
図8は、一実施形態によるエンドエフェクタのガイドチューブ内に外科用器具を挿入する前後の外科用器具およびエンドエフェクタを示す。
図9A〜9Cは、例示的な実施形態によるエンドエフェクタおよびロボットアームの部分を示す。
図10は、例示的な実施形態による動的基準アレイ、撮像アレイ、および他のコンポーネントを示す。
図11は、例示的な実施形態による登録の方法を示す。
図12A〜12Bは、例示的な実施形態による撮像装置の実施形態を示す。
図13Aは、例示的な実施形態による、ロボットアームとエンドエフェクタとを含むロボットの一部を示す。
図13Bは、エンドエフェクタの拡大図であり、図13Aに示すように、複数の追跡マーカーがその上にしっかりと固定される。
図13Cは、一実施形態による、複数の追跡マーカーがその上にしっかりと固定されたツールまたは器具である。
図14Aは、第一の構成の可動追跡マーカーを有するエンドエフェクタの代替バージョンである。
図14Bは、第二の構成の可動追跡マーカーを有する図14Aに示すエンドエフェクタである。
図14Cは、図14Aの第一の構成における追跡マーカーのテンプレートを示す。
図14Dは、図14Bの第二の構成における追跡マーカーのテンプレートを示す。
図15Aは、単一の追跡マーカーのみがその上に固定されたエンドエフェクタの代替バージョンを示す。
図15Bは、ガイドチューブを介して配置された器具を有する図15Aのエンドエフェクタを示す。
図15Cは、二つの異なる位置に器具を有する図15Aのエンドエフェクタを示し、器具がガイドチューブ内にまたはガイドチューブの外側に配置されるかどうかを決定するための結果のロジックを示す。
図15Dは、図15Aのエンドエフェクタを示すが、器具は、二つの異なるフレームでかつガイドチューブ上の単一の追跡マーカーに対して相対的な距離でガイドチューブ内にある。
図15Eは、座標系に対して図15Aのエンドエフェクタを示す。
図16は、ロボットのエンドエフェクタを所望の標的軌道にナビゲートして移動させる方法のブロック図である。
また、図17Aおよび17Bは、それぞれ、収縮および拡張位置に固定および可動追跡マーカーを有する拡張可能インプラントを挿入するための器具を示す。
また、図18Aおよび18Bは、それぞれ、挿入位置および傾斜位置に固定および可動追跡マーカーを有する関節のあるインプラントを挿入するための器具を示す。
図19Aは、交換可能または代替のエンドエフェクタを含むロボットの一実施形態を示す。
図19Bは、器具スタイルのエンドエフェクタが結合されたロボットの実施形態を示す。
図20は、いくつかの実施形態にしたがって構成された力および/またはトルクセンサおよび応答コンポーネントを含むレトラクタエンドエフェクタを有するロボットアームを有する手術用ロボットシステムを示す。
また、図21A〜21Bは、一実施形態にしたがって構成された二つのブレードレトラクタエンドエフェクタの動作を示す。
図22A〜22Bは、一実施形態にしたがって構成された三つのブレードレトラクタエンドエフェクタの動作を示す。
図23は、一実施形態による、レトラクタに印加される力および/またはトルクを感知するように構成された、カメラシステムおよび応答コンポーネントを有する、図20の手術用ロボットシステムの一部を示す。
図24は、レトラクタに印加される力および/またはトルクを感知するように構成された歪みゲージを有し、一実施形態による、図20の手術用ロボットシステムと共に使用することができるレトラクタを示す。
図25は、一実施形態にしたがって構成された無線通信インターフェースを有する図24の力および/またはトルクセンサの一部および応答コンポーネントを示す。
図26は、レトラクタに印加される力および/またはトルクを感知するように構成された歪みゲージと、感知された力および/またはトルクに関連する視覚的指示を提供するように作動される少なくとも一つのLEDを含む制御インターフェースとを有するレトラクタを示す。
図27は、レトラクタに印加される力および/またはトルクを感知するように構成された歪みゲージと、感知された力および/またはトルクに関連する視覚的指示を提供するように作動される表示装置を含む制御インターフェースとを有するレトラクタを示す。
図28は、いくつかの実施形態による、感知された力および/またはトルクに基づいてレトラクタブレードの動きを制御する、図20の手術用ロボットシステムによる作動および方法のフローチャートを示す。
図29は、いくつかの実施形態による、感知された力および/またはトルクに基づいて通知の生成を制御する、図20の手術用ロボットシステムによる作動および方法のフローチャートを示す。
[発明を実施するための形態]
本開示は、その適用において、本明細書の説明に記載された、または図面に示された構成の詳細およびコンポーネントの配置に限定されないことを理解されたい。本開示の教示は、他の実施形態において使用され、実施され、様々な方法で実施され、または実行されてもよい。また、本明細書で使用される表現および用語は、説明のためのものであり、限定的であると見なされるべきではないことを理解されたい。本明細書中の「含む(including)」「含む(comprising)」または「有す(having)」およびそれらの変形は、その後に列挙されるアイテムおよびその等価物ならびに追加のアイテムを含むことを意味する。「装着される(mounted)」、「接続される(connected)」、「支持される(supported)」および「結合される(coupled)」という用語およびそれらの変形は、広範に使用され、直接的および間接的な取り付け、接続、支持および結合の両方を包含する。さらに、「接続される(connected)」および「結合される(coupled)」は、物理的または機械的な接続または結合に限定されない。
以下の議論は、当業者が本開示の実施形態を作成し使用することを可能にするために提示される。例示された実施形態に対する様々な変更は、当業者には容易に明らかであり、本明細書の原理は、本開示の実施形態から逸脱することなく他の実施形態およびアプリケーションに適用することができる。したがって、実施形態は、示された実施形態に限定されることを意図するものではなく、本明細書に開示された原理および特徴と一致する最も広い範囲が与えられるべきである。以下の詳細な説明は、図面を参照して読まれるべきであり、異なる図における同様の要素は、同様の参照番号を有する。必ずしも縮尺通りではない図面は、選択された実施形態を示しており、実施形態の範囲を限定するものではない。当業者は、本明細書で提供される例が多くの有用な代替物を有し、実施形態の範囲内に入ることを認識するであろう。
ここで図面を参照すると、図1および図2は、例示的な実施形態による手術用ロボットシステム100を示す。手術用ロボットシステム100は、例えば、外科手術用ロボット102と、一つまたは複数のロボットアーム104と、基部106と、ディスプレイ110と、ガイドチューブ114を含むエンドエフェクタ112と、一つまたは複数の追跡マーカー118とを含む。手術用ロボットシステム100は、患者210に直接(例えば、患者210の骨に)固定されるように適合された一つまたは複数の追跡マーカー118も含む患者追跡装置116を含むことができる。手術用ロボットシステム100は、例えば、カメラスタンド202上に配置されたカメラ200を利用することもできる。カメラスタンド202は、カメラ200を所望の位置に移動させ、方向付けし、支持するための任意の適切な構成を有することができる。カメラ200は、カメラ200の視点から見ることができる所与の測定ボリューム内にある、例えば能動的および受動的な追跡マーカー118(図2の患者追跡装置116の一部として示され、図13A−13Bの拡大図によって示される)を識別することができる、一つまたは複数の赤外線カメラ(例えば、二焦点カメラまたはステレオ写真カメラ)などの適切なカメラを含んでもよい。カメラ200は、所与の測定ボリュームを走査し、マーカー118から来る光を検出して、マーカー118の3次元での位置を識別し、決定することができる。例えば、能動マーカー118は、電気信号によって作動する赤外線発光マーカー(例えば、赤外線発光ダイオード(LED))を含むことができ、受動マーカー118は、例えば、カメラ200上の照明器または他の適切な装置によって発光される、赤外線を反射する再帰反射マーカー(例えば、それらは、入射IR照射を入射光の方向へ反射する)を含むことができる。
また、図1および図2は、手術室環境における手術用ロボットシステム100の配置のあり得る構成を示す。例えば、ロボット102は、患者210の近くに、または患者210の隣に配置することができる。患者210の頭の近くに描かれているが、ロボット102は、手術を受ける患者210の領域に応じて、患者210の近くの任意の適切な場所に配置することができることが理解されよう。カメラ200は、ロボットシステム100から分離され、患者210の足に配置されてもよい。この位置は、カメラ200が外科手術領域208に対して視覚的に直接視線を有することを可能にする。ここでも、カメラ200は、外科手術領域208に対し視線を有する任意の適切な位置に配置することができると考えられる。示された構成では、外科医120はロボット102の反対側に配置されるが、依然としてエンドエフェクタ112およびディスプレイ110を操作することができる。外科医助手126もエンドエフェクタ112とディスプレイ110の両方にアクセスできるよう、外科医120の反対側に、配置することができる。必要に応じて、外科医120と助手126の位置を逆にしてもよい。麻酔医122および看護師または手術室技師124のための従来からの領域は、ロボット102およびカメラ200の位置によって妨げられないままである。
ロボット102の他のコンポーネントに関して、ディスプレイ110は、手術用ロボット102に取り付けることができ、他の例示的な実施形態では、ディスプレイ110は、外科手術用ロボット102から離され、手術用ロボット102と一緒に手術室内か、または、遠隔地に置かれる。エンドエフェクタ112は、ロボットアーム104に結合され、少なくとも一つのモータによって制御されてもよい。例示的な実施形態では、エンドエフェクタ112は、患者210に対して外科手術を行うために使用される外科用器具608(本明細書でさらに説明する)を受け入れて配向することができるガイドチューブ114を含むことができる。本明細書で使用される用語「エンドエフェクタ」は、「エンドエフェクチュエータ」および「エフェクチュエータ要素」という用語と交換可能に使用される。概してガイドチューブ114で示されるが、エンドエフェクタ112は、外科手術での使用に適した任意の適切な器具で置き換えることができることが理解されよう。いくつかの実施形態では、エンドエフェクタ112は、外科用器具608の移動を所望の方法で行うための任意の既知の構造を含むことができる。
手術用ロボット102は、エンドエフェクタ112の並進および配向を制御することができる。ロボット102は、例えば、エンドエフェクタ112をx、y、z軸に沿って移動させることができる。エンドエフェクタ112は、(エンドエフェクタ112に関連するオイラーアングル(例えば、ロール、ピッチ、および/またはヨー)の一つまたは複数が選択的に制御できるように)x軸、y軸、およびz軸の一つまたは複数、およびzフレーム軸の回りに選択的に回転するよう構成することができる。いくつかの例示的な実施形態では、エンドエフェクタ112の並進および配向の選択的制御は、例えば、回転軸のみを含む6自由度のロボットアームを利用する従来のロボットと比較して、大幅に改善された正確性を有する医療処置の実行を可能にする。例えば、手術用ロボットシステム100は患者210上で動作するために使用され、ロボットアーム104は患者210の身体の上方に位置付けられ、エンドエフェクタ112は患者210の身体に向かってz軸に対して選択的に角度付けされる。
いくつかの例示的な実施形態では、外科用器具608の位置を動的に更新して、外科手術用ロボット102が手術中に外科用器具608の位置を常に知ることができるようにすることができる。その結果、いくつかの例示的な実施形態では、手術用ロボット102は、(医師が望む場合を除いて)外科用器具608を医師のさらなる助けなしに素早く所望の位置に移動させることができる。さらなるいくつかの実施形態では、外科用器具608が選択されたあらかじめ計画された軌道から逸脱する場合、外科用器具608の経路を修正するように手術用ロボット102を構成することができる。いくつかの例示的な実施形態では、手術用ロボット102は、エンドエフェクタ112および/または外科用器具608の動きの停止、変更、および/または手動制御を可能にするように構成され得る。したがって、使用中、例示的な実施形態では、医師または他のユーザは、システム100を操作することができ、エンドエフェクタ112および/または外科用器具608の自律移動を停止、修正、または手動で制御する選択肢を有する。手術用ロボット102による外科用器具608の制御および移動を含む手術用ロボットシステム100のさらなる詳細は、同時係属中の米国特許出願番号13/924,505に見出すことができ、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
ロボット手術システム100は、ロボットアーム104、エンドエフェクタ112、患者210、および/または外科用器具608の3次元での動きを追跡するように構成された一つまたは複数の追跡マーカー118を含むことができる。例示的な実施形態では、複数の追跡マーカー118を、例えばロボット102の基部106上、ロボットアーム104上、またはエンドエフェクタ112上等のロボット102の外面に取り付ける(そうでなければ固定する)ことができるが、これに限定されない。例示的な実施形態では、複数の追跡マーカー118のうちの少なくとも一つの追跡マーカー118をエンドエフェクタ112に取り付けるか、または別の方法で固定することができる。一つまたは複数の追跡マーカー118は、患者210にさらに取り付けてもよい(または別の方法で固定されてもよい)。例示的な実施形態では、外科医、外科用ツール、またはロボット102の他の部分によって不明瞭になる可能性を低減するために、複数の追跡マーカー118を外科手術領域208から離れた患者210上に配置することができる。さらに、一つまたは複数の追跡マーカー118を外科用ツール608(例えば、スクリュードライバ、拡張器、インプラント挿入器など)にさらに取り付ける(または別の方法で固定する)ことができる。したがって、追跡マーカー118は、マークされたオブジェクト(例えば、エンドエフェクタ112、患者210、および外科用ツール608)のそれぞれをロボット102によって追跡することを可能にする。例示的な実施形態では、システム100は、マークされたオブジェクトのそれぞれから収集された追跡情報を使用して、例えばエンドエフェクタ112、外科用器具608(例えば、エンドエフェクタ112のチューブ114内に配置される)の配向と位置および患者210の相対位置計算することができる。
マーカー118は、放射線不透過性または光学マーカーを含むことができる。マーカー118は、球形、回転楕円形、円筒形、立方体、直方体などを含む適切な形状にすることができる。例示的な実施形態では、一つまたは複数のマーカー118は光学マーカーであってもよい。いくつかの実施形態では、エンドエフェクタ112上の一つまたは複数の追跡マーカー118の位置決めは、エンドエフェクタ112の位置を確認または確認するよう機能することによって、位置測定の精度を最大にすることができる。手術用ロボット102および外科用器具608の制御、移動および追跡を含む手術用ロボットシステム100のさらなる詳細は、同時係属中の米国特許出願第13/924,505号に見つけることができ、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
例示的な実施形態は、外科用器具608に結合された一つまたは複数のマーカー118を含む。例示的な実施形態では、例えば、患者210および外科用器具608に結合されたこれらのマーカー118、ならびにロボット102のエンドエフェクタ112に結合されたマーカー118は、従来の赤外線発光ダイオード(LED)、またはOptotrak(登録商標)のような市販の赤外線光学追跡システムを使用して追跡可能なOptotrak(登録商標)ダイオードを含むことができる。Optotrak(登録商標)は、カナダ、オンタリオ州、ウォータールーのNorthern Digital Inc.の登録商標である。他の実施形態では、マーカー118は、Polaris Spectraなどの市販の光学追跡システムを使用して追跡することができる従来の反射球を含むことができる。Polaris SpectraはNorthern Digital,Inc.の登録商標である。例示的な実施形態では、エンドエフェクタ112に結合されたマーカー118は、オンおよびオフにすることができる赤外線発光ダイオードを含む能動マーカーであり、患者210および外科用器具608に結合されたマーカー118は受動反射球体を含む。
例示的な実施形態では、マーカー118から放射された、および/またはマーカー118によって反射された光は、カメラ200によって検出され、マークされたオブジェクトの位置および動きを監視するために使用され得る。代替的な実施形態では、マーカー118は、無線周波数および/または電磁気反射器または受信機を含むことができ、カメラ200は、無線周波数および/または電磁気受信機を含むか、またはそれらに置き換えることができる。
手術用ロボットシステム100と同様に、図3は、本開示の例示的な実施形態に従う、ドッキングされた構成の手術用ロボットシステム300およびカメラスタンド302を示す。手術用ロボットシステム300は、ディスプレイ304と、上アーム306と、下アーム308と、エンドエフェクタ310と、縦柱312と、キャスター314と、キャビネット316と、タブレット引出し318と、コネクタパネル320と、制御パネル322と、情報のリング324とを含むロボット301を含む。カメラスタンド302は、カメラ326を含むことができる。これらのコンポーネントは、図5を参照してより拡大して説明される。図3は、例えば使用されていないときに、カメラスタンド302がロボット301と入れ子になっているドッキング構成の手術用ロボットシステム300を示す。当業者であれば、カメラ326およびロボット301は、互いに分離され、外科施術中に、例えば、図1および図2に示されるように、任意の適切な位置に配置され得ることが理解されよう。
図4は、本開示の例示的な実施形態と一致する基部400を示す。基部400は、手術用ロボットシステム300の一部であってもよく、キャビネット316を含んでもよい。キャビネット316は、バッテリ402、電力分配モジュール404、プラットフォームインターフェースボードモジュール406、コンピュータ408、ハンドル412、およびタブレット引出し414を含むがこれに限定されない手術用ロボットシステム300の特定のコンポーネントを収容することができる。これらのコンポーネント間の接続および関係は、図5を参照してより詳細に説明される。
図5は、手術用ロボットシステム300の例示的な実施形態の特定のコンポーネントのブロック図を示す。手術用ロボットシステム300は、プラットフォームサブシステム502、コンピュータサブシステム504、動作制御サブシステム506、および追跡サブシステム532を含むことができる。プラットフォームサブシステム502は、バッテリ402、電力分配モジュール404、プラットフォームインターフェースボードモジュール406、およびタブレット充電ステーション534をさらに含むことができる。コンピュータサブシステム504は、コンピュータ408、ディスプレイ304、およびスピーカ536をさらに含むことができる。動作制御サブシステム506は、駆動回路508、モータ510、512、514、516、518、安定器520、522、524、526、エンドエフェクタ310、およびコントローラ538をさらに含むことができる。追跡サブシステム532は、位置センサ540およびカメラ変換器542をさらに含むことができる。システム300はまた、フットペダル544およびタブレット546を含むことができる。
入力電力は、電力分配モジュール404に供給され得る電源548を介してシステム300に供給される。電力分配モジュール404は、入力電力を受け取り、システム300の他のモジュール、コンポーネント、およびサブシステムに提供される異なる電源供給電圧を生成するように構成される。電力分配モジュール404は、プラットフォームインターフェースモジュール406に異なる電圧を供給するように構成することができるが、電圧は、コンピュータ408、ディスプレイ304、スピーカ536、例えば電力モータ512、514、516、518およびエンドエフェクタ310のドライバ508、モータ510、リング324、カメラ変換器542、およびシステム300のための他のコンポーネント(例えばキャビネット316内の電気部品を冷却するためのファン)、などの他のコンポーネントに提供することができる。
電力分配モジュール404はまた、タブレット引出し318内に配置され得るタブレット充電ステーション534などの他のコンポーネントに電力を供給し得る。タブレット充電ステーション534は、テーブル546の充電のために、タブレット546との無線または有線通信してもよい。タブレット546は、本開示と一致し、本明細書に記載される外科医によって使用され得る。
電力分配モジュール404は、電力分配モジュール404が入力電力548から電力を受け取らない場合に一時的な電源として働くバッテリ402に接続されてもよい。他の時には、電力分配モジュール404は、必要に応じてバッテリ402を充電するように働くことができる。
プラットフォームサブシステム502の他のコンポーネントは、コネクタパネル320、制御パネル322、およびリング324も含むことができる。コネクタパネル320は、異なる装置およびコンポーネントをシステム300および/または関連するコンポーネントおよびモジュールに接続するように機能することができる。コネクタパネル320は、異なるコンポーネントからラインまたは接続を受ける一つまたは複数のポートを含むことができる。例えば、コネクタパネル320は、システム300を他の機器に接地する接地端子ポート、フットペダル544をシステム300に接続するポート、追跡サブシステム532(位置センサ540、カメラ変換器542、カメラスタンド302に関連するカメラ326と、を含むことができる)に接続するポートを有することができる。コネクタパネル320は、コンピュータ408のような他のコンポーネントへのUSB、イーサネット(登録商標)、HDMI(登録商標)通信を可能にする他のポートを含むこともできる。
制御パネル322は、システム300の動作を制御する、および/またはシステム300に関する情報を提供する様々なボタンまたはインジケータを提供することができる。例えば、制御パネル322は、システム300の電源をオンまたはオフするためのボタン、縦柱312を上げるか、または下げるためのボタン、およびシステム300を物理的に移動させるのを防ぐためにキャスター314に係合するように設計された安定器520〜526を上げるかまたは下げるためのボタンを含むことができる。緊急事態が発生した場合には、他のボタンがシステム300を停止させてもよいが、これによりすべてのモータ動力が除去され、機械的ブレーキが加えられてすべての動作が停止する。制御パネル322はまた、バッテリ402のライン電力インジケータまたは充電状態などの特定のシステム状態をユーザに通知するインジケータを有することができる。
リング324は、システム300のユーザに、システム300が動作している異なるモードおよびユーザに対するある種の警告を通知する視覚的インジケータとすることができる。
コンピュータサブシステム504は、コンピュータ408と、ディスプレイ304と、スピーカ536とを含む。コンピュータ504は、システム300を動作させるオペレーティングシステムと、ソフトウェアとを含む。コンピュータ504は、ユーザに情報を表示するために、他のコンポーネント(例えば、追跡サブシステム532、プラットフォームサブシステム502、および/または動作制御サブシステム506)から情報を受信し処理することができる。さらに、コンピュータサブシステム504は、ユーザにオーディオを提供するスピーカ536を含むこともできる。
追跡サブシステム532は、位置センサ504と変換器542とを含むことができる。追跡サブシステム532は、図3に関して説明したカメラ326を含むカメラスタンド302に対応することができる。位置センサ504は、カメラ326であってもよい。追跡サブシステムは、外科施術中にユーザが使用するシステム300の異なるコンポーネントおよび/または器具上に位置する特定のマーカーの位置を追跡することができる。この追跡は、それぞれ、LEDまたは反射マーカーなどの能動または受動素子の位置を追跡する赤外線技術の使用を含む、本開示と一致する方法で行われてもよい。これらのタイプのマーカーを有する構造体の位置、配向、および配置は、ディスプレイ304上のユーザに示されるコンピュータ408に提供されてもよい。例えば、これらのタイプのマーカーを有し、このようにして(ナビゲーション空間と呼ぶことができる)追跡される外科用器具608は、患者の解剖学的構造の3次元画像に関連してユーザに示されてもよい。
動作制御サブシステム506は、縦柱312、上アーム306、下アーム308、を物理的に移動させ、または回転エンドエフェクタ310回転させるように構成することができる。物理的な移動は、一つまたは複数のモータ510〜518の使用を通じて行うことができる。例えば、モータ510は縦柱312を垂直に持ち上げるかまたは下降させるように構成することができる。モータ512は、図3に示すように、縦柱312との係合点の周りで上アーム308を横方向に移動させるように構成することができる。モータ514は、図3に示すように、下アーム308を上アーム308との係合点の周りで横方向に移動させるように構成することができる。モータ516および518は、ひとつがロールを制御し、ひとつが傾斜を制御して、エンドエフェクタ310を移動させるように構成することができ、それによって、エンドエフェクタ310を移動させることができる複数の角度を提供することができる。これらの動きは、エンドエフェクタ310上に配置され、ユーザが所望の方法でシステム300を移動させるためにこれらのロードセルに係合することによって起動される、ロードセルを介してこれらの動きを制御するコントローラ538によって達成され得る。
さらに、システム300は、ディスプレイ304(タッチスクリーン入力装置とすることができる)上でユーザがディスプレイ304上の患者の解剖学的構造の3次元画像上の外科用器具またはコンポーネントの位置を示すことにより、縦柱312、上アーム306、および下アーム308の自動移動を提供することができる。ユーザは、フットペダル544またはいくつかの他の入力手段を踏んでこの自動移動を開始することができる。
図6は、例示的な実施形態による手術用ロボットシステム600を示す。手術用ロボットシステム600はと、エンドエフェクタ602と、ロボットアーム604と、ガイドチューブ606と、器具608と、ロボット基部610とを含むことができる。器具ツール608は、一つまたは複数の追跡マーカー(マーカー118など)を含む追跡アレイ612に取り付けられ、関連する軌道614を有することができる。軌道614は、ガイドチューブ606を通って位置決めされるかまたは固定されると、器具ツール608が移動するように構成される移動経路(例えば器具ツール608が患者に挿入される経路など)を表すことができる。例示的な動作では、ロボット基部610は、ロボットアーム604およびエンドエフェクタ602と電子的に通信するように構成され、手術用ロボットシステム600は、患者210上で動作する際、ユーザ(例えば外科医)を支援する。手術用ロボットシステム600は、前述した手術用ロボットシステム100および300と一致し得る。
追跡アレイ612は、器具ツール608の位置および配向を監視するために、器具608に据え付けられてもよい。追跡アレイ612は、器具608に取り付けられてもよく、追跡マーカー804を含んでもよい。図8に最もよく示されるように、追跡マーカー804は、例えば、発光ダイオードおよび/または他のタイプの反射マーカー(例えば、本明細書の別の場所で説明したマーカー118)であってもよい。追跡装置は、手術用ロボットシステムに関連する一つまたは複数の視線装置であってもよい。例として、追跡装置は、手術用ロボットシステム100、300に関連する一つまたは複数のカメラ200、326であってもよく、ロボットアーム604、ロボット基部610、エンドエフェクタ602、および/または患者210に関連して器具608の定義された領域または相対的な配向について追跡アレイ612を追跡してもよい。追跡装置は、カメラスタンド302および追跡サブシステム532に関連して説明した構造と一致していてもよい。
また、図7A、図7Bおよび図7Cは、例示的な実施形態によるエンドエフェクタ602の上面図、正面図、および側面図をそれぞれ示す。エンドエフェクタ602は、一つまたは複数の追跡マーカー702を含むことができる。追跡マーカー702は、発光ダイオードまたは他のタイプの能動および受動マーカー、例えば前述の追跡マーカー118であってもよい。例示的な実施形態では、追跡マーカー702は、電気信号(例えば、赤外線発光ダイオード(LED))によって起動される能動赤外線発光マーカである。したがって、追跡マーカー702は、赤外線マーカー702がカメラ200、326に見えるようにアクティブにしてもよい、または赤外線マーカー702がカメラ200、326には見えないように非アクティブにしてもよい。したがって、マーカー702がアクティブであるとき、エンドエフェクタ602はシステム100、300、600によって制御され、マーカー702が非アクティブ化されると、エンドエフェクタ602は所定の位置にロックされ、システム100、300、600によっては動くことができない。
マーカー702は、マーカー702が一つまたは複数のカメラ200、326、または手術用ロボットシステム100、300、600に関連する他の追跡装置によって視認されるように、エンドエフェクタ602の上または内部に配置されてもよい。カメラ200、326または他の追跡装置は、追跡マーカー702の移動に追従して異なる位置および視野角に移動するときにエンドエフェクタ602を追跡することができる。マーカー702および/またはエンドエフェクタ602の位置は、手術用ロボットシステム100、300、600に関連するディスプレイ110、304、例えば図2に示すディスプレイ110および/または図3に示すディスプレイ304に示されてもよい。このディスプレイ110、304により、ユーザは、エンドエフェクタ602がロボットアーム604、ロボット基部610、患者210、および/またはユーザに対して望ましい位置にあることを確実にすることができる。
例えば、図7Aに示すように、マーカー702をエンドエフェクタ602の表面の周りに配置して、外科手術領域208から離れて配置され、ロボット102、301およびカメラ200、326の方を向いている追跡装置が、追跡装置100、300、600に対するエンドエフェクタ602の一般的な配向の範囲を通って少なくとも三つのマーカー702を見ることができる。例えば、このようにマーカー702を分布させることにより、エンドエフェクタ602が外科手術領域208内で移動および回転されるときに、追跡装置によってエンドエフェクタ602を監視することが可能になる。
さらに、例示的な実施形態では、エンドエフェクタ602は、外部カメラ200、326がマーカー702を読み取る準備ができているときを検出することができる赤外線(IR)受信機を含むことができる。この検出に際して、エンドエフェクタ602はマーカー702を照らすことができる。外部カメラ200、326がマーカー702を読み取る準備ができていることをIR受信機が検出することにより、発光ダイオードであってもよいマーカー702のデューティサイクルを外部カメラ200、326に同期させる必要があることを知らせることができる。これはまた、全体としてロボットシステムによるより低い電力消費を可能にすることができ、それにより、マーカー702は、連続的に照射される代わりに適切な時間にのみ照射される。さらに、例示的な実施形態では、マーカー702の電源をオフにして、異なるタイプの外科用器具608などの他のナビゲーションツールとの干渉を防止することができる。
図8は、追跡アレイ612および追跡マーカー804を含む一つのタイプの外科用器具608を示す。追跡マーカー804は発光ダイオードまたは反射球を含む、本明細書に記載された任意のタイプのものでよいが、これに、限定するものではない。マーカー804は、手術用ロボットシステム100、300、600に関連する追跡装置によって監視され、一つまたは複数の視線カメラ200、326であってもよい。カメラ200、326は、追跡アレイ612およびマーカー804の位置および配向に基づいて器具608の位置を追跡することができる。外科医120のようなユーザは、追跡アレイ612およびマーカー804が、追跡装置またはカメラ200、326によって十分に認識され、器具608およびマーカー804を、例えば例示的な手術用ロボットシステムのディスプレイ110上に表示するように器具608を向けることができる。
外科医120が器具608をエンドエフェクタ602のガイドチューブ606内に配置し、器具608を調整する方法は、図8において明らかである。エンドエフェクタ112、310、602の中空チューブまたはガイドチューブ114、606は、外科用器具608の少なくとも一部分を受容するような大きさおよび構成を有する。ガイドチューブ114、606は、外科用器具608の挿入および軌道が患者210の体内または体上の所望の解剖学的標的に到達できるように、ロボットアーム104によって方向付けられるように構成される。外科用器具608は、略円筒形の器具の少なくとも一部を含み得る。スクリュードライバが外科用ツール608として例示されるが、任意の適切な外科用ツール608がエンドエフェクタ602によって位置決めされてもよいことは理解されよう。一例として、外科用器具608は、一つまたは複数のガイドワイヤ、カニューレ、レトラクタ、ドリル、リーマ、スクリュードライバ、挿入ツール、除去ツールなどを含み得る。中空チューブ114、606は全体として円筒形状を有するものとして示されるが、当業者であれば、ガイドチューブ114、606は、外科用器具608を収容し、手術部位にアクセスするのに望ましい任意の適切なサイズおよび構成を有することができる。
また、図9A〜図9Cは、例示的な実施形態によるエンドエフェクタ602およびロボットアーム604の一部を示す。エンドエフェクタ602は、本体1202およびクランプ1204をさらに含むことができる。クランプ1204は、ハンドル1206、ボール1208、バネ1210、およびリップ1212を含むことができる。ロボットアーム604は、窪み1214、取り付けプレート1216、リップ1218、および磁石1220をさらに含むことができる。
エンドエフェクタ602は、一つまたは複数のカップリングを介して手術用ロボットシステムおよびロボットアーム604と機械的にインターフェースおよび/または係合することができる。例えば、エンドエフェクタ602は、位置決めカップリングおよび/または補強カップリングを介してロボットアーム604と係合することができる。これらの結合によって、エンドエフェクタ602は、可撓性で無菌の障壁の外側でロボットアーム604に固定することができる。例示的な実施形態では位置決めカップリングは磁気キネマティックマウントであってもよく、補強カップリングは五つの棒状オーバーセンタクランピングリンク機構であってもよい。
位置決めカップリングに関して、ロボットアーム604は、非磁性材料、一つまたは複数の窪み1214、リップ1218、および磁石1220であってもよい取り付けプレート1216を含むことができる。磁石1220は、窪み1214の各々の下に取り付けられている。クランプ1204の部分は、磁性材料を含み、一つまたは複数の磁石1220によって引き付けられる。クランプ1204およびロボットアーム604の磁気吸引により、ボール1208はそれぞれの窪み1214内に着座するようになる。例えば、図9Bに示すボール1208は、図9Aに示すように、窪み1214内に着座する。この座は、磁気アシストキネマティックカップリングと考えることができる。磁石1220は、エンドエフェクタ602の配向にかかわらず、エンドエフェクタ602の全重量を支持するのに十分な強度を有するように構成することができる。位置決めカップリングは、6自由度を一意的に制限する任意のスタイルのキネマティックマウントである。
補強カップリングに関して、クランプ1204の部分は、固定接地リンクとなるように構成することができ、そのようなクランプ1204は、五つの棒状リンク機構として機能することができる。リップ1212およびリップ1218が、エンドエフェクタ602とロボットアーム604を固定するようにクランプ1204に係合するとき、閉鎖クランプハンドル1206は、エンドエフェクタ602をロボットアーム604に固定してもよい。クランプハンドル1206が閉じられているとき、クランプ1204がロック位置にある間、バネ1210は伸張されてもよいし応力が加えられてもよい。ロック位置は、中心を過ぎたリンク機構を提供する位置であってもよい。クランプ1204を解放するためにクランプハンドル1206に印加される力がない場合には、リンク機構は開かない。したがって、ロック位置において、エンドエフェクタ602は、ロボットアーム604にしっかりと固定され得る。
バネ1210は、張力のある湾曲ビームであってもよい。バネ1210は、未使用のPEEK(ポリエーテルエーテルケトン)のような高い剛性と高降伏歪みを示す材料で構成することができる。エンドエフェクタ602とロボットアーム604との間のリンク機構は、二つのカップリングの締結を妨げることなく、エンドエフェクタ602とロボットアーム604との間の無菌バリアを提供し得る。
補強カップリングは、複数のバネ部材とのリンク機構であってもよい。補強カップリングは、カムまたは摩擦に基づく機構でラッチすることができる。補強カップリングは、エンドエフェクタ102をロボットアーム604に固定するのを支援する、十分に強力な電磁石であってもよい。補強カップリングは、エンドエフェクタ602とロボットアーム604との間のインターフェースを滑り、ねじ機構、オーバーセンタリンク機構、または、カム機構で固定するエンドエフェクタ602および/またはロボットアーム604から完全に分離する多数のカラーであってもよい。
図10および図11を参照すると、外科施術の前または間に、ナビゲーション空間および画像空間の両方において、患者210のオブジェクトおよび標的解剖学的構造を追跡するために、特定の登録手順が実施されてもよい。このような登録を行うために、登録システム1400を図10に示すように使用することができる。
患者210の位置を追跡するために、患者追跡装置116は、患者210の硬い解剖学的構造に固定される患者固定器具1402を含み、動的基準ベース(DRB)1404は、患者固定器具1402に固定的に取り付けられてもよい。例えば、患者固定器具1402は、動的基準ベース1404の開口部1406に挿入されてもよい。動的基準ベース1404は、追跡サブシステム532のような追跡装置に見えるマーカー1408を含むことができる。これらのマーカー1408は、本明細書で前述したように、光学マーカーまたは追跡マーカ118などの反射球であってもよい。
患者固定器具1402は、患者210の硬い解剖学的構造に取り付けられ、外科施術中に取り付けられたままであり得る。例示的な実施形態では、患者固定器具1402は、患者210の硬い領域、例えば、外科施術の対象となる標的解剖学的構造から離れて位置する骨に取り付けられる。標的解剖学的構造を追跡するために、動的基準ベース1404は、動的基準ベース1404を標的解剖学的構造の位置で登録するために、標的解剖学的構造上またはその付近に一時的に配置される登録固定具の使用を通して、標的解剖学的構造と関連する。
登録固定具1410は、枢動アーム1412を使用して患者固定器具1402に取り付けられる。枢動アーム1412は、患者固定器具1402を登録固定具1410の開口部1414に挿入することによって患者固定器具1402に取り付けられる。枢動アーム1412は、例えば、枢動アーム1412の開口部1418にノブ1416を挿入することによって、登録固定具1410に取り付けられる。
枢動アーム1412を使用して、登録固定具1410を標的解剖学的構造の上に配置することができ、その位置は、登録固定具1410上の追跡マーカー1420および/または基準1422を使用して画像空間およびナビゲーション空間において決定することができる。登録固定具1410は、ナビゲーション空間で見えるマーカー1420の集合を含むことができる(例えば、マーカー1420は、追跡サブシステム532によって検出可能であり得る)。追跡マーカー1420は、本明細書で前述したように、赤外光で可視的な光学マーカーであってもよい。登録固定具1410は、撮像空間(例えば、3次元CT画像)内で視認可能な、例えばベアリングボールなどの基準点1422の集合体を含むこともできる。図11を参照してより詳細に説明するように、登録固定具1410を使用して、標的解剖学的構造を動的基準ベース1404に関連付けることができ、それにより、解剖学的構造の画像にナビゲーション空間内のオブジェクトの描写を重ね合わせることができる。標的解剖学的構造から離れた位置に配置された動的基準ベース1404は、基準点となり、それにより、登録固定具1410および/または枢動アーム1412を手術領域から除去することができる。
図11は、本開示による、登録のための例示的な方法1500を提供する。方法1500は、ステップ1502から始まり、標的解剖学的構造のグラフィック表現(または画像)をシステム100、300、600、例えばコンピュータ408にインポートすることができる。このグラフィック表現は、登録固定具1410および検出可能な基準の撮像パターン1420を含む、患者210の標的解剖学的構造の3次元CTまたは蛍光透視スキャンであってもよい。
ステップ1504において、基準点1420の撮像パターンが検出され、撮像空間に登録され、コンピュータ408に記憶される。任意選択的に、ステップ1506においてこの時点で、登録固定具1410のグラフィック表現を、標的解剖学的構造の画像上に重ねることができる。
ステップ1508では、マーカー1420を認識することによって、登録固定具1410のナビゲーションパターンが検出され、登録される。マーカー1420は、位置センサ540を介して追跡サブシステム532によって赤外線によってナビゲーション空間内で認識される光学マーカーであってもよい。したがって、標的解剖学的構造の位置、配向、および他の情報がナビゲーション空間に登録される。したがって、登録固定具1410は、基準点1422の使用による画像空間およびマーカー1420の使用によるナビゲーション空間の両方で認識され得る。ステップ1510で、画像空間における登録固定具1410の登録がナビゲーション空間に転送される。この転送は、例えば、マーカー1420のナビゲーションパターンの位置と比較した基準1422の撮像パターンの相対位置を使用することによって行われる。
ステップ1512において、登録固定具1410のナビゲーション空間の登録(画像空間で登録される)は、さらに、患者固定器具1402に取り付けられた動的登録アレイ1404のナビゲーション空間に転送される。したがって、ナビゲーション空間が画像空間に関連付けられているため、登録固定具1410を除去し、動的基準ベース1404を使用して、ナビゲーション空間および画像空間の両方の標的解剖学的構造を追跡することができる。
ステップ1514および1516において、ナビゲーション空間は、ナビゲーション空間において認識できるマーカー(例えば、光学マーカー804を用いる外科用器具608)を用いて、画像空間およびオブジェクト上に重ね合わせてもよい。オブジェクトは、標的解剖学的構造の画像上の外科用器具608のグラフィック表現を通して追跡することができる。
また、図12A〜図12Bは、患者210の術前、手術中、手術後、および/またはリアルタイム画像データを取得するためにロボットシステム100、300、600と共に使用され得る撮像装置1304を示す。任意の適切な主題は、撮像システム1304を使用して、任意の適切な手順のために画像化することができる。撮像システム1304は、撮像装置1306および/またはC−アーム1308装置などの任意の撮像装置とすることができる。x線システムで必要とされる患者210の頻繁な手動の再位置決めの必要性なしに、いくつかの異なる位置から患者210のx線を取得することが望ましい場合がある。図12Aに示すように、撮像システム1304は、「C」字形の対向する遠位端1312で終端する細長いC字形部材を含むC−アーム1308の形態であってもよい。C字形部材1130は、x線源1314および画像レセプタ1316をさらに含むことができる。アームのC−アーム1308内の空間は、医師がx線支持構造1318からの干渉が実質的にない患者を診断するための余地を提供することができる。図12Bに示すように、撮像システムは、図示されていない画像取り込み部を取り囲むことができるホイール1332を含むホイール付き移動カート1330のような、支持構造撮像装置支持構造1328に取り付けられたガントリハウジング1324を有する撮像装置1306を含むことができる。画像取り込み部は、互いに約180度に配置され、画像取り込み部の追跡に対して回転子(図示せず)に取り付けられたx線源および/または放出部と、x線受取りおよび/または画像受取り部とを含むことができる。画像取り込み部は、画像取得中に360度回転するように動作可能であってもよい。画像取り込み部は、中心点および/または軸の周りを回転することができ、患者210の画像データを複数の方向からまたは複数の平面において取得することを可能にする。特定の撮像システム1304が本明細書で例示されるが、任意の適切な撮像システムが当業者によって選択されてもよいことは理解されよう。
ここで図13A〜図13Cを参照すると、手術用ロボットシステム100、300、600は、所望の手術領域に対するエンドエフェクタ112、602、外科用器具608、および/または患者210(例えば、患者追跡装置116)の正確な位置決めに依存する。図13A〜図13Cに示す実施形態では、を参照すると、追跡マーカー118、804は、器具608および/またはエンドエフェクタ112の一部分に固定的に取り付けられている。
図13Aは、基部106、ロボットアーム104、およびエンドエフェクタ112を含むロボット102を含む手術用ロボットシステム100の一部を示す。ディスプレイ、カメラなどの図示されていない他の要素もまた、本明細書で説明するように存在してもよい。図13Bは、ガイドチューブ114を有するエンドエフェクタ112と、エンドエフェクタ112にしっかりと固定された複数の追跡マーカー118の拡大図を示す。この実施形態では、複数の追跡マーカー118がガイドチューブ112に取り付けられている。図13Cは、器具608にしっかりと固定された複数の追跡マーカー804を有する器具608(この場合、プローブ608A)を示す。本明細書の他の箇所に記載されるように、器具608は、ガイドワイヤ、カニューレ、レトラクタ、ドリル、リーマ、スクリュードライバ、挿入ツール、除去ツール、などの適切な外科用器具を含み得るが、それらに限定されない。
器具608、エンドエフェクタ112、または3Dで追跡される他のオブジェクトを追跡する場合、追跡マーカー118、804のアレイは、ツール608またはエンドエフェクタ112の一部に固定的に取り付けられてもよい。追跡マーカー118、804は、マーカー118、804がじゃまにならない(例えば、外科手術、視界などを妨げない)ように取り付けられることが好ましい。マーカー118、804は、例えば、アレイ612を用いて、器具608、エンドエフェクタ112、または追跡される他のオブジェクトに固定されてもよい。通常、三つまたは四つのマーカー118、804がアレイ612と共に使用される。アレイ612は、直線部分、クロスピースを含むことができ、マーカー118、804が互いに異なる相対位置および位置にあるように非対称であってもよい。例えば、図13Cに示すように、4−マーカー追跡アレイ612を有するプローブ608Aが示されており、図13Bは、異なる4マーカー追跡アレイ612を有するエンドエフェクタ112を示す。
図13Cでは、追跡アレイ612は、プローブ608Aのハンドル620として機能する。したがって、四つのマーカー804は、プローブ608Aのハンドル620に取り付けられ、シャフト622および先端624から離れている。これらの四つのマーカー804の立体写真測量による追跡は、器具608を剛体として追跡することを可能にし、追跡システム100、300、600が、プローブ608Aが追跡カメラ200、326の前方動かされる間に先端624の位置およびシャフト622の配向を正確に決定することができる。
一つまたは複数のツール608、エンドエフェクタ112、または3Dで追跡される他のオブジェクト(例えば、複数の剛体)の自動追跡を可能にするために、各ツール608、エンドエフェクタ112などのマーカー118、804が、既知のマーカー間間隔で非対称に配置される。非対称アラインメントの理由は、どのマーカー118、804が剛体上の特定の位置に対応するか、マーカー118、804が正面または背面から見られているかどうか、すなわち鏡像化されるかは明瞭にするためである。例えば、マーカー118、804がツール608またはエンドエフェクタ112上の正方形に配置されていた場合、どのマーカー118、804が正方形のどの隅に対応するかは、システム100、300、600にとっては不明である。例えば、プローブ608Aの場合、どのマーカー804がシャフト622に最も近いかは不明である。したがって、シャフト622がどのようにアレイ612から伸びていたかは分からない。したがって、各アレイ612、したがって各ツール608、エンドエフェクタ112、または追跡される他のオブジェクトは、他のツール608または追跡されている他のオブジェクトから区別できるように、固有のマーカーパターンを有さなければならない。非対称性およびユニークなマーカーパターンは、システム100、300、600が個々のマーカー118、804を検出し、保存されたテンプレートに対してマーカー間隔をチェックして、それらが、どのツール608、エンドエフェクタ112、または他のオブジェクトを表しているのかを決定することを可能にする。次に、検出されたマーカー118、804を自動的にソートし、追跡された各オブジェクトに正しい順序で割り当てることができる。この情報がなければ、ユーザがどの検出されたマーカー118、804がそれぞれの剛体上のどの位置のどの位置に対応するかを手動で指定しない限り、例えばツール先端624およびシャフト622のアライメントなどの重要な幾何情報を抽出するために剛体計算を実行することができないであろう。これらの概念は、3D光学追跡の方法の当業者には一般に公知である。
ここで図14A〜図14Dを参照すると、可動追跡マーカー918A〜918Dを有するエンドエフェクタ912の代替バージョンが示される。図14Aでは、可動追跡マーカー918A−918Dを有するアレイが第一の構成で示され、図14Bにおいて、可動追跡マーカー918A−918Dは、第一の構成に対して傾斜した第二の構成で示される。図14Cは、例えば、図14Aの第一の構成におけるカメラ200、326によって見られるように、追跡マーカー918A〜918Dのテンプレートを示す。図14Dは、例えば、図14Bの第二の構成におけるカメラ200、326によって見られるように、追跡マーカー918A〜918Dのテンプレートを示す。
この実施形態では、4マーカーアレイ追跡が企図されるが、マーカー918A〜918Dが剛体に対してすべて固定位置にあるわけではなく、その代わりに一つまたは複数のアレイマーカー918A〜918Dが、例えばテスト中に調整され、追跡されるマーカー918A〜918Dの自動検出およびソートのためのプロセスを中断することなく、追跡される剛体に関する最新の情報を与えることができる。
ロボットシステム100、300、600のエンドエフェクタ912に接続されたガイドチューブ914のような任意のツールを追跡する場合、追跡アレイの主な目的は、カメラ座標系におけるエンドエフェクタ912の位置を更新することである。固定システムを使用する場合、例えば、図13Bに示すように、反射マーカー118のアレイ612は、ガイドチューブ114から固定的に延びている。追跡マーカー118は固定的に接続されるので、カメラ座標系におけるマーカー位置の情報はまた、カメラ座標系におけるガイドチューブ114の中心線、先端および後端の正確な位置を提供する。通常、このようなアレイ612からのエンドエフェクタ112の位置に関する情報、および別の追跡されたソースからの標的軌道の位置に関する情報は、ガイドチューブ114を軌道と整列するように移動させ、先端を軌道ベクトルに沿った特定の位置に移動させるロボット102の各軸に対して入力されなければならない必要な移動を計算するために使用される。
場合によっては、所望の軌道は厄介なまたは到達不能な位置にあるが、ガイドチューブ114を旋回させることができる場合には到達することができる。例えば、ガイドチューブ114がピッチ(手首上下角)軸の限界を超えて上方に枢動可能である場合、ロボット102の基部106から離れて指し示す非常に急な軌道は到達可能であり得るが、もし、ガイドチューブ114が、それを手首の端部に接続するプレートに平行に取り付けられるならば到達できないかもしれない。このような軌道に達するためには、ロボット102の基部106を移動させるか、または異なるガイドチューブアタッチメントを有する異なるエンドエフェクタ112を作業用エンドエフェクタと交換することができる。これらの解決の両方は、時間がかかり、扱いにくい場合がある。
図14Aおよび図14Bに最もよく示されるように、もし、アレイ908がマーカー918A〜918Dの一つまたは複数が固定位置になく、その代わりにマーカー918A〜918Dの一つまたは複数が調整、旋回、枢動、または移動できるならば、ロボット102は、検出および追跡プロセスを中断することなく、追跡されているオブジェクトに関する更新された情報を提供することができる。例えば、マーカー918A〜918Dの一つは定位置に固定され、他のマーカー918A〜918Dは移動可能であってもよい。マーカー918A〜918Dのうちの二つは、定位置に固定され、他のマーカー918A〜918Dは、移動可能であってもよい。マーカー918A〜918Dのうちの三つは、定位置に固定され、他のマーカー918A〜918Dは、移動可能であってもよい。またはマーカー918A〜918Dのすべてが可動であってもよい。
図14Aおよび図14Bに示す実施形態では、マーカー918A、918Bは、エンドエフェクタ912の基部906に直接的に固定的に接続され、マーカー918C、918Dは、チューブ914に固定的に接続される。アレイ612と同様に、マーカー918A〜918Dをエンドエフェクタ912、器具608、または追跡される他のオブジェクトに取り付けるために、アレイ908を設けることができる。しかしながら、この場合、アレイ908は、複数の別個のコンポーネントから構成される。例えば、マーカー918A、918Bは、第一のアレイ908Aによって基部906に接続され、マーカー918C、918Dは、第二のアレイ908Bによってガイドチューブ914に接続されてもよい。マーカー918Aは、第一のアレイ908Aの第一の端部に取り付けられてもよく、マーカー918Bは、直線距離に分離され、第一のアレイ908Aの第二の端部に固定されてもよい。第一のアレイ908は実質的に直線状であるが、第二のアレイ908Bは、曲がり構成、またはV形状構成を有し、それぞれの根元端がガイドチューブ914に接続され、そこからV字形で遠位端に分岐し、一つの遠位端にマーカー918Cを有し、他方の遠位端にはマーカー918Dを有す。特定の構成が本明細書に例示されるが、異なる数およびタイプのアレイ908A、908Bおよび異なる配置、数、およびタイプのマーカー918A〜918Dを含む他の非対称設計が企図されることが理解されよう。
ガイドチューブ914は、例えば、基部906に対するヒンジ920または他のコネクタを横切って、基部906に対して移動可能、枢動可能、または枢動可能であってもよい。したがって、マーカー918C、918Dは、ガイドチューブ914が枢動し、旋回し、または移動するときに、マーカー918C、918Dも枢動、旋回または移動するように移動可能である。図14Aに最もよく示されるように、ガイドチューブ914は、マーカー918A〜918Dが第一の構成を有するように、実質的に法線方向または垂直の向きに整列された長手方向軸916を有する。ここで図14Bを参照すると、マーカー918A〜918Dが第一の構成と異なる第二の構成を有するように、長手方向軸916が垂直方向に対して角度をなすように、ガイドチューブ914が枢動、旋回、または移動される。
図14A〜図14Dに記載された実施形態とは対照的に、四つのマーカー918A〜918Dの全てがガイドチューブ914に固定的に取り付けられた状態で、ガイドチューブ914とアーム104(例えば、手首アタッチメント)との間にスイベルが存在し、このスイベルがユーザによって調整された場合、ロボットシステム100、300、600は、ガイドチューブ914の配向が変化したことを自動的に検出することができない。ロボットシステム100、300、600は、マーカーアレイ908の位置を追跡し、ガイドチューブ914が以前の配向で手首(ロボットアーム104)に取り付けられていると仮定して、不正確なロボット軸の動きを計算する。一つまたは複数のマーカー918A〜918D(例えば、二つのマーカー918C、918D)を、チューブ914上に固定して保持し、一つまたは複数のマーカー918A〜918D(例えば、二つのマーカー918A、918B)をスイベルを横切って保持することによって、新しい位置の自動検出が可能となり、ロボットアーム104の端部上の新しいツールまたはエンドエフェクタ112、912の検出に基づいて正しいロボットの動きが計算される。
一つまたは複数のマーカー918A〜918Dは、任意の適切な手段にしたがって移動、枢動、旋回等されるように構成される。例えば、マーカー918A〜918Dは、クランプ、バネ、レバー、摺動、トグルなどのヒンジ920によって、またはマーカー918A〜918Dを個々にまたは組み合わせて移動させるための、または、アレイ908A、908Bを個々にまたは組み合わせて移動させるための、または、エンドエフェクタ912の任意の部分を別の部分に対して移動させるための、または、ツール608の任意の部分を別の部分に対して移動させるための、任意の他の適切な機構によって、動かしても良い。
図14Aおよび図14Bに示すように、アレイ908およびガイドチューブ914は、単に、クランプまたはヒンジ920を緩め、アレイ908A、908Bの一部を他の部分908A、908Bに対して移動させ、ヒンジ920を再調整して、ガイドチューブ914が異なる位置に向けられるように構成可能であってもよい。例えば、二つのマーカー918C、918Dはチューブ914と固定的に相互接続され、二つのマーカー918A、918Bはヒンジ920を介してロボットアーム104に取り付けられるエンドエフェクタ912の基部906に固定的に相互接続され得る。ヒンジ920は、ユーザが第一の構成(図14A)と第二の構成(図14B)との間を素早く切り替えることを可能にするためにゆるめて締めることができるウイングナットなどのクランプの形態であってもよい。
カメラ200、326は、例えば、図14Cおよび図14Dで識別されたテンプレートの一つにおいてマーカー918A〜918Dを検出する。アレイ908が第一の構成(図14A)にあり、追跡カメラ200、326がマーカー918A〜918Dを検出する場合、追跡されるマーカーは14Cに示すようにアレイテンプレート1と一致する。アレイ908が第二の構成(図14B)であり、追跡カメラ200、326が同じマーカー918A〜918Dを検出した場合、追跡されるマーカーは図14Dに示すようにアレイテンプレート2と一致する。アレイテンプレート1およびアレイテンプレート2は、ガイドチューブ914、マーカー918A〜918D、およびロボットアタッチメント間に固有に画定された空間的関係を有する二つの異なるツールとしてシステム100、300、600によって認識される。したがって、ユーザは、システム100、300、600に変更を通知することなく、第一および第二の構成の間でエンドエフェクタ912の位置を調整することができ、システム100、300、600は、ロボット102の動きを軌道上にあるように適切に調整する。
この実施形態では、マーカーアレイが、システム100、300、600がアセンブリを二つの異なるツールまたは二つの異なるエンドエフェクタとして認識することを可能にする固有のテンプレートと一致する二つのアセンブリ位置が存在する。これらの二つの位置の間または外側のスイベルの任意の位置では、(すなわち、それぞれ図14Cおよび図14Dに示すアレイテンプレート1およびアレイテンプレート2)マーカー918A〜918Dはいずれのテンプレートとも一致せず、システム100、300、600は、カメラ200、326によって個々のマーカー918A〜918Dが検出されるにもかかわらず、存在するアレイを検出せず、マーカー918A〜918Dがカメラ200、326の視界から一時的にブロックされた場合と同じ結果になる。他のアレイテンプレートが、例えば、異なる器具608または他のエンドエフェクタ112、912などを識別する他の構成用に存在してもよいことが理解されよう。
記載された実施形態では、二つの別個の組立位置が図14Aおよび14Bに示される。しかし、スイベルジョイント、直線ジョイント、スイベルジョイントと直線ジョイントの組み合わせ、ペグボード、または他のアセンブリ上に複数の離散的な位置が存在することが理解されよう。ここで、アレイの一つまたは複数のマーカー918A〜918Dの位置をお互いに調整することによってユニークなマーカーテンプレートを作成することができ、各離散的な位置は、特定のテンプレートと一致し、異なる既知の属性を有する固有のツール608またはエンドエフェクタ112、912を定義する。さらに、エンドエフェクタ912について例示されるが、移動可能な固定マーカー918A〜918Dは、任意の適切な器具608または追跡される他のオブジェクトとともに使用されてもよいことが理解されよう。
外部3D追跡システム100、300、600を使用してロボットのエンドエフェクタ112に取り付けられた三つ以上のマーカーの完全な剛体アレイを追跡する場合(例えば、図13Aおよび13Bに示すように)、カメラ200、326の座標系におけるロボット102の各セクションの3D位置を直接的に追跡するか、または計算することができる。トラッカーに対するジョイントの幾何学的な配向は設計によって既知であり、ジョイントの線形位置または角度位置は、ロボット102の各モータのエンコーダから既知であり、エンドエフェクタ112から基部116までのすべての可動部品の3D位置を完全に規定する。同様に、トラッカーがロボット102の基部106(図示せず)に取り付けられている場合、既知のジョイントジオメトリおよび各モータのエンコーダからのジョイント位置に基づいて、基部106からエンドエフェクタ112までのロボット102の各セクションの3D位置を追跡または計算することも同様に可能である。
いくつかの状況では、エンドエフェクタ112に固定的に取り付けられた三つ未満のマーカー118からロボット102のすべてのセグメントの位置を追跡することが望ましい場合がある。具体的には、ツール608がガイドチューブ114内に導入される場合、一つの追加のマーカー118のみが追跡されて、ロボット902の完全な剛体運動を追跡することが望ましい場合がある。
ここで図15A〜図15Eを参照すると、単一の追跡マーカー1018のみを有するエンドエフェクタ1012の代替バージョンが示される。エンドエフェクタ1012は、本明細書に記載の他のエンドエフェクタと同様であってもよく、長手方向軸1016に沿って延在するガイドチューブ1014を含んでもよい。本明細書で説明する他の追跡マーカーと同様の単一の追跡マーカー1018を、ガイドチューブ1014にしっかりと固定することができる。この単一マーカー1018は、完全な剛体追跡を可能にするために欠けている自由度を追加する目的に役立ち、および/またはロボットおよびカメラの位置決めに関する仮定が有効であることを保証する監視マーカーとして機能する目的に役立ち得る。
単一追跡マーカー1018は、任意の好都合な方向に突出し、外科医の視界を妨げないエンドエフェクタ1012に対する剛性の延長部として、ロボット式エンドエフェクタ1012に取り付けられてもよい。追跡マーカー1018は、ガイドチューブ1014またはエンドエフェクタ1012上の任意の他の適切な位置に固定することができる。ガイドチューブ1014に取り付けられたとき、追跡マーカー1018は、ガイドチューブ1014の第一の端部と第二の端部との間の位置に配置されてもよい。例えば、図15Aでは、単一追跡マーカー1018は、ガイドチューブ1014から前方に延在し、ガイドチューブ1014の長手方向の中間点の上でかつガイドチューブ1014の入口の下方に位置する細いシャフト1017の端部に取り付けられた反射球として示される。この位置は、マーカー1018がカメラ200、326によって全体的に見えることを可能にするだけでなく、外科医120の視界を妨げず、手術の近傍の他のツールまたはオブジェクトと衝突しない。さらに、この位置のマーカー1018を有するガイドチューブ1014は、ガイドチューブ1014に導入された任意のツール608上のマーカーアレイを、ガイドチューブ1014上の単一マーカー1018が見えると同時に見ることができるように設計される。
図15Bに示すように、ぴったりとフィットするツールまたは器具608がガイドチューブ1014内に配置されると、器具608は、六つの自由度のうちの四つで機械的に拘束される。すなわち、器具608は、ガイドチューブ1014の長手方向軸線1016を除いて、いかなる方向にも回転させることができず、器具608は、ガイドチューブ1014の長手方向軸線1016に沿って以外の方向に並進することができない。言い換えれば、器具608は、ガイドチューブ1014の中心線に沿って並進移動しかつ回転させることだけができる。(1)ガイドチューブ1014の長手方向軸1016周りの回転角度、(2)ガイドチューブ1014に沿った位置のようにさらに二つのパラメータが既知であれば、カメラ座標系におけるエンドエフェクタ1012の位置が完全に定義される。
次に図15Cに示すように、システム100、300、600は、ツール608がガイドチューブ1014の内部に実際に配置され、代わりにガイドチューブ1014の外側ではなく、カメラ200、326の視界のどこかにあるときを知ることができるべきである。ツール608は、長手方向軸または中心線616と、複数の追跡されるマーカー804を有するアレイ612とを有する。剛体計算を使用して、ツール608上のアレイ612の追跡位置に基づいて、ツール608の中心線616がカメラ座標系内に位置する場所を決定することができる。
単一マーカー1018からガイドチューブ1014の中心線または長手方向軸1016までの固定された法線(垂直)距離DFは固定され、幾何学的に既知であり、単一マーカー1018の位置を追跡することができる。したがって、ツール中心線616から単一マーカー1018までの検出距離DDが、ガイドチューブ中心線1016から単一マーカー1018までの既知の固定距離DFと一致する場合、ツール608がガイドチューブ1014内にある(ツール608およびガイドチューブ1014の中心線616、1016が一致)か、またはこの距離DDが固定距離DFに一致する可能性のある位置の軌跡のある点に存在していることを判定できる。例えば、図15Cに示すように、ツール中心線616から単一マーカー1018までの法線方向の検出距離DDが、二つの位置において、透明なツール608によって表される両方のデータフレーム(追跡されるマーカー座標)においてガイドチューブ中心線1016から単一マーカー1018までの固定距離DFと一致する。したがって、ツール608がガイドチューブ1014内に配置されるときを決定するために追加の考慮が必要とされ得る。
ここで図15Dを参照すると、プログラムされたロジックを使用して、ツール608がガイドチューブ1014内を移動しているという条件を満たすよう、ツール608がスペース内で単一の球体1018に対して、ある程度の最小距離だけ移動しても、ツール中心線616から単一マーカー1018までの検出距離DDが正しい長さに固定されたままである、追跡データのフレームを探すことができる。例えば、第一のフレームF1は、第一の位置のツール608によって検出され、第二のフレームF2は、第二の位置のツール608によって検出され得る(すなわち、第一の位置に対して直線的に移動される)。ツールアレイ612上のマーカー804は、第一のフレームF1から第二のフレームF2へ所与の量より多く(例えば、合計5mm超)だけ移動することができる。この移動であっても、ツール中心線ベクトルC’から単一マーカー1018までの検出距離DDは、第一のフレームF1と第二のフレームF2の両方において実質的に同一である。
論理的には、外科医120またはユーザは、ツール608をガイドチューブ1014内に配置し、ガイドチューブ1014内にそれをわずかに回転させるかまたは滑り込ませることができ、システム100、300、600は、ツール608が五つのマーカー(ツール608上の四つのマーカー804に加えガイドチューブ1014上の単一マーカー1018)から、ガイドチューブ1014内にあることを検知することができる。ツール608がガイドチューブ1014内にあることを知り、空間内のロボット式エンドエフェクタ1012の位置および配向を定める6自由度の全てを計算することができる。単一マーカー1018がなければ、ツール608がガイドチューブ1014内にあることが確実に分かっていても、ガイドチューブ1014がツールの中心線ベクトルC’に沿ってどこに位置するか、およびガイドチューブ1014が中心線ベクトルC’に対しどのように回転するかは不明である。
図15Eで強調するように、ツール608上四つのマーカー804と合わせて単一マーカー1018が追跡されるので、ガイドチューブ1014およびツール608の中心線ベクトルC’および単一マーカー1018および中心線ベクトルC’による法線ベクトルを構築することができる。この法線ベクトルは、手首の遠位のロボットの前腕(この例では、そのセグメントに平行に配向される)に対して既知の配向であり、特定の固定位置で中心線ベクトルC’と交差する配向を有する。便宜上、図15Eに示すように、三つの相互に直交するベクトルk’、j’、i’を構成することができ、ガイドチューブ1014の剛体位置および配向を画定することができる。三つの相互に直交するベクトルの一つである、k’は、中心線ベクトルC’から構成され、第二のベクトルj’は、単一マーカー1018を通る法線ベクトルから構成され、第三のベクトルi’は、第一と第二のベクトルk’、j’のベクトル積である。これらのベクトルk’、j’、i’に対するロボットのジョイント位置は、すべてのジョイントがゼロになると既知であり、固定され、したがって剛体計算を使用して、ロボットがホームポジションにいるとき、これらのベクトルk’、j’、i’に対するロボットの任意の部分の位置を決定することができる。ロボットの移動中に、ツールマーカー804の位置(ツール608がガイドチューブ1014内にある間)および単一マーカー1018の位置が追跡システムから検出され、各ジョイントの角度/直線位置がエンコーダから既知であれば、ロボットの任意の部分の位置および方向を決定することができる。
いくつかの実施形態では、ガイドチューブ1014に対するツール608の配向を固定することが有用であり得る。例えば、エンドエフェクタガイドチューブ1014は、マシニングまたはインプラントの位置決めを可能にするために、その軸1016の周りの特定の位置に向けられてもよい。ガイドチューブ1014内に挿入されたツール608に取り付けられたあらゆる物の配向は、ツール608上の追跡されるマーカー804から分かるが、ガイドチューブ1014上の追加の追跡マーカー1018(または他の実施形態では複数の追跡マーカー)がなければ、カメラ座標系におけるガイドチューブ1014自体の回転方向は不明である。このマーカー1018は、本質的に、中心線ベクトルC’に対するマーカー1018の配向に基づいて−180°〜+180°の「クロック位置」を提供する。したがって、単一マーカー1018は、完全な剛体追跡を可能にする追加の自由度を提供することができ、および/またはロボットおよびカメラの位置決めに関する仮定が有効であることを保証する監視マーカーとして機能することができる。
図16は、ロボット102のエンドエフェクタ1012(または本明細書に記載の他の任意のエンドエフェクタ)を所望の標的軌道にナビゲートおよび移動させるための方法1100のブロック図である。ロボットエンドエフェクタ1012またはガイドチューブ1014上の単一マーカー1018の別の使用は、ロボット102に取り付けられたフル追跡アレイなしでロボット102の自動安全移動を可能にする方法1100の一部である。この方法1100は、追跡カメラ200、326がロボット102に対して移動しないで(すなわち、それらが固定位置にある)、追跡システムの座標系およびロボットの座標系が共に登録され、ガイドチューブ1014の位置および配向が、各ロボット軸の符号化された位置にのみ基づいて、ロボットのデカルト座標系において正確に決定することができるように、ロボット102が較正されるとき、機能する。
この方法1100では、トラッカーとロボットの座標系を共に登録しなければならないが、これは、追跡システムのデカルト座標系からロボットのデカルト座標系への座標変換が必要であることを意味する。便宜上、この座標変換は、ロボット工学の分野で周知である4x4の並進行列および回転行列であり得る。この変換はTcrと呼ばれ、「変換−カメラからロボットに」を指す。この変換が分かれば、追跡される各マーカーに対しベクトル形式でx、y、z座標として受け取られる追跡データの新しいフレームに4x4行列を乗算することができ、結果のx、y、z座標はロボットの座標系にある。Tcrを得るためには、ロボットのフル追跡アレイが、ロボットの座標系で既知の位置にロボットに固定的に取り付けられている間に追跡され、次いで既知の剛体法が座標の変換を計算するために使用される。ロボット102のガイドチューブ1014に挿入された任意のツール608は、追加のマーカー1018も読み取られたときに、固定的に取り付けられたアレイと同じ剛体情報を提供することができることは明らかである。すなわち、ツール608は、ガイドチューブ1014内の任意の位置に、ガイドチューブ1014内の任意の回転で、挿入するだけで良い。固定された位置および配向に挿入する必要はない。したがって、追跡アレイ612を含む任意のツール608をガイドチューブ1014に挿入し、ツールのアレイ612とガイドチューブ1014の単一マーカー1018とを読み取ることにより、Tcrを決定することが可能である。同時に、それぞれの軸上のエンコーダからロボットの座標系におけるガイドチューブ1014の現在位置を決定できる。
ロボット102を標的軌道にナビゲートして移動させるための論理は、図16の方法1100において提供される。ループ1102に入る前に、変換Tcrが以前に記憶されたと仮定する。したがって、ループ1102に入る前に、ステップ1104において、ロボット基部106が固定された後、ロボットが静止している間にガイドチューブに挿入されたツールの追跡データの一つかまたはそれ以上のフレームが格納される。ステップ1106において、この静的データおよび以前の較正データから、カメラ座標からロボット座標Tcrへのロボットガイドチューブ位置の変換が計算される。Tcrは、カメラ200、326がロボット102に対して動かない限り有効であるべきである。カメラ200、326がロボット102に対して移動し、Tcrを再取得する必要がある場合、システム100、300、600は、ガイドチューブ1014内にツール608を挿入するようにユーザに促し、次いで必要な計算を自動的に実行ことができる。
方法1100のフローチャートでは、収集されるデータの各フレームは、患者210上のDRB1404の追跡された位置、エンドエフェクタ1014上の単一マーカー1018の追跡された位置、および各ロボット軸の位置のスナップショットからなる。ロボットの軸の位置から、エンドエフェクタ1012上の単一マーカー1018の位置が計算される。この計算された位置は、追跡システムから記録されたマーカー1018の実際の位置と比較される。値が一致すれば、ロボット102が既知の位置にあることを保証することができる。変換Tcrは、ロボット102の標的がロボットの座標系に関して提供されるように、DRB1404の追跡された位置に適用される。次いで、ロボット102は、標的に到達するために移動するように命令され得る。
ステップ1104、1106の後、ループ1102は、追跡システムからDRB1404の剛体情報を受信するステップ1108と、標的先端および軌道を画像座標から追跡システム座標に変換するステップ1110と、標的先端および軌道をカメラ座標からロボット座標に変換する(Tcrを適用する)ステップ1112とを含む。ループ1102はさらに、追跡システムからロボットのための単一の漂遊マーカー位置を受信するステップ1114と、単一の漂遊マーカーを追跡システム座標からロボット座標に変換する(格納Tcrを適用する)ステップ1116とを含む。ループ1102はまた、順運動学からロボット座標系における単一のロボットマーカー1018の現在位置を決定するステップ1118を含む。ステップ1116および1118からの情報は、変換された追跡された位置からの漂遊マーカー座標が、所定の公差よりも小さい計算された座標と一致するかどうかを決定する(ステップ1120)ために使用される。イエスであれば、ステップ1122に進み、標的x、y、zおよび軌道にロボット移動を計算して適用する。いいえの場合は、ステップ1124に進み、一旦停止し、処理を続行する前にガイドチューブ1014への完全なアレイ挿入を要求し、ステップ1126でアレイが挿入された後に、Tcrを再計算する。その後、ステップ1108、1114および1118を繰り返すように進む。
この方法1100は、位置を確認するために単一マーカー1018の連続的な監視が省略される方法に優る利点を有する。単一マーカー1018がなければ、Tcrを使用してエンドエフェクタ1012の位置を決定し、エンドエフェクタ1012を標的位置に送信することは可能であるが、ロボット102が実際に予想される場所にいることを確認することはできない。例えば、カメラ200、326が突き当たり、Tcrがもはや有効でない場合、ロボット102は誤った位置に移動することになる。このため、単一マーカー1018は安全性に関する価値を提供する。
ロボット102の所与の固定位置に対して、理論的には、追跡カメラ200、326を、単一の追跡されるマーカー1018は、アレイではなく単一の点であるので、移動されないままである、新しい位置に移動することが可能である。そのような場合、システム100、300、600は、単一マーカー1018の計算された位置と、追跡された位置が一致するので、何らエラーを検出しない。しかしながら、ロボットの軸がガイドチューブ1012を新しい位置に移動させると、計算された位置と追跡された位置は不一致となり、安全チェックが有効になる。
「監視マーカー」という用語が、例えば、DRB1404に対して固定位置にある単一マーカーを参照して使用することができる。この例では、DRB1404が突き当てられるか、またはそうでなければで取り外されると、監視マーカーの相対位置が変化し、外科医120に、ナビゲーションに問題がある可能性があることを警告することができる。同様に、本明細書に記載の実施形態では、ロボットのガイドチューブ1014上に単一マーカー1018を用いて、システム100、300、600は、カメラ200、326がロボット102に対して移動したかどうかを連続的にチェックすることができる。カメラ200、326が突き当たったり機能不全になったり、ロボットが誤動作したりするなどして、追跡システムの座標系のロボットの座標系への登録が失われた場合、システム100、300、600はユーザに警告し、修正を加えることができる。したがって、この単一マーカー1018は、ロボット102に対する監視マーカーと考えることもできる。
ロボット102に恒久的に取り付けられたフルアレイ(例えば、図7A−7Cに示されるエンドエフェクタ602上の複数の追跡マーカー702)の場合、ロボット監視マーカーのような単一マーカー1018のそのような機能は、カメラ200、326がロボット102に対して固定位置にあることが要求されず、Tcrはロボット102の追跡された位置に基づいて各フレームで更新されるので、必要ではない。完全なアレイの代わりに単一マーカー1018を使用する理由は、完全なアレイがよりかさばってじゃまであり、それによって、単一マーカー1018よりも外科医の視界および外科手術領域208へのアクセスが妨げられ、フルアレイに対する視線が、単一マーカー1018に対する視線よりも容易にブロックされるからである。
ここで図17A−17Bおよび図18A−18Bを参照すると、固定および可動追跡マーカ804、806の両方を含むインプラントホルダ608B、608Cなどの器具608が示される。インプラントホルダ608B、608Cは、ハンドル620と、ハンドル620から延在する外側シャフト622とを有してもよい。シャフト622は、図示されるように、ハンドル620に対して実質的に垂直に、または任意の他の適切な配向に配置され得る。内側シャフト626は、一方の端部にノブ628を有する外側シャフト622を通って延在することができる。インプラント10、12は、シャフト622に他方の端部で、当業者に公知である典型的な接続機構を使用して、インプラントホルダ608B、608Cの先端624で接続する。ノブ628は、例えば、インプラント10、12を拡張させまたは関節接合させるために回転させることができる。米国特許第8,709,086号および第8,491,659号は、本明細書で参照により盛込まれるが、拡張可能な融合装置および取り付け方法を記載している。
インプラントホルダ608B、608Cのようなツール608を追跡するとき、追跡アレイ612は、アレイ612を構成するまたは、そうでなければインプラントホルダ608B、608Cに取り付けられる、固定マーカー804と一つまたは複数の可動マーカー806の組み合わせを含むことができる。ナビゲーションアレイ612は、インプラントホルダ器具608B、608Cに対して既知の位置に配置される少なくとも一つまたは複数(例えば、少なくとも二つ)の固定位置マーカー804を含むことができる。これらの固定マーカー804は、器具の幾何学的形状に対してどの方向にも動くことができず、器具608が空間中でどこにあるかを定義するのに有用である。さらに、少なくとも一つのマーカー806が存在し、これは、固定マーカー804に対して所定の境界内で動くことができる(例えば、摺動、回転など)アレイ612または器具自体に取り付けることができる。システム100、300、600(例えば、ソフトウェア)は、可動マーカー806の位置をインプラント10の特定の位置、配向、または他の属性に関係づける(例えば、図17A〜17Bに示す拡張可能な椎体間スペーサの高さ、図18A〜18Bに示される関節のある椎体間スペーサの角度)。したがって、システムおよび/またはユーザは、可動マーカー806の位置に基づいてインプラント10、12の高さまたは角度を決定することができる。
図17A〜図17Bに示す実施形態では、四つの固定マーカー804を使用してインプラントホルダ608Bを画定し、第五の可動マーカー806を所定の経路内で摺動させて、インプラント高さ(例えば、収縮位置または拡張位置)にフィードバックを提供することができる。図17Aは、拡張可能なスペーサ10をその初期高さで示しており、図17Bは、可動マーカー806が異なる位置に並進された、拡張状態のスペーサ10を示す。この場合、可動マーカー806は、インプラント10が拡張されたときに固定マーカー804に近づくが、この移動が逆転してもよいし、そうでなければ異なってもよいと考えられる。マーカー806の直線並進の量は、インプラント10の高さに対応する。二つの位置のみが示されるが、これを連続的な機能として有することが可能であり、それにより、任意の所定の拡張高さを可動マーカー806の特定の位置に相関させることができる。
ここで図18A〜図18Bを参照すると、四つの固定マーカー804がインプラントホルダ608Cを画定するために使用され、第五の可動マーカー806がインプラント関節角度に対してフィードバックを提供するために所定の経路内で摺動するよう構成される。図18Aは、関節のあるスペーサ12をその初期線形状態で示しており、図18Bは、可動マーカー806が異なる位置に移動されたあるオフセット角での関節動作した状態にあるスペーサ12を示す。マーカー806の線形並進量は、インプラント12の関節角度に対応する。二つの位置だけが示されるが、これを連続機能として有することが可能であり、それによって、任意の所与の関節角度が可動マーカー806の特定の位置に相関されることができる。
これらの実施形態では、可動マーカー806は、位置に基づいてインプラント10、12の属性に関するフィードバックを提供するために連続的に摺動する。また、インプラント属性に関するさらなる情報を提供することができる可動マーカー806がなければならない周到な位置が存在し得ることも考えられる。この場合、全てのマーカー804、806の周到な構成は、特定の配向または特定の高さにおける、インプラントホルダ608B、608Cおよびインプラント10、12の特定の幾何学的形状と相関する。さらに、可動マーカー806の任意の動きは、任意の他のタイプのナビゲートされるインプラントの他の可変属性に使用することができる。
可動マーカー806の線形移動に関して図示および説明されるが、可動マーカー806は、単に摺動に限定されるべきではない。マーカー806の回転または他の動きがインプラント10、12に関する情報を提供するのに有用であり得る用途があり得る。一組の固定マーカー804と可動マーカー806との間の位置の相対的変化は、インプラント10、12または他のデバイスに関する関連情報となり得る。さらに、拡張可能で関節のあるインプラント10、12が例示されるが、器具608は、他の医療機器およびスペーサ、ケージ、プレート、ファスナ、釘、ネジ、ロッド、ピン、ワイヤ構造、縫合糸、アンカークリップ、ステープル、ステント、骨移植片、生物製剤、セメントなどの材料ともに機能することができる。
ここで図19Aを参照すると、ロボットエンドエフェクタ112は、他のタイプのエンドエフェクタ112と交換可能であることが想定される。さらに、各エンドエフェクタ112は、所望の外科施術に基づいて一つまたは複数の機能を実行することができると考えられる。例えば、ガイドチューブ114を有するエンドエフェクタ112は、本明細書で説明されるように器具608を案内するために使用されてもよい。さらに、エンドエフェクタ112は、例えば、外科用デバイス、器具、またはインプラントを制御する、異なるまたは代替のエンドエフェクタ112で置き換えることができる。
代替のエンドエフェクタ112は、ロボットに結合され、ロボットによって制御可能な一つまたは複数の装置または器具を含むことができる。非限定的な例として、図19Aに示すエンドエフェクタ112は、レトラクタ(例えば、米国特許第8,992,425号および第8,968,363号に開示される一つまたは複数のレトラクタ)、または以下のような外科用デバイスを挿入または設置するための一つまたは複数の機構を含むことができる。それは、拡張可能な椎間融合装置(米国特許第8,845,734号、第9,510,954号、および第9,456,903号に例示される拡張可能インプラントなど)、スタンドアロンの椎間融合装置(米国特許第9,364,343号および第9,480,579号に例示されるようなインプラントなど)、拡張可能な骨切除装置(米国特許第9,393,128号および第9,173,747号に例示される骨矯正インプラントなど)、関節のあるスペーサ(米国特許第9,259,327号に例示されるインプラントなど)、ファセットプロテーゼ(米国特許第9,539,031号に例示されるデバイスなど)、椎弓形成術装置(米国特許第9,486,253号に例示されたデバイスなど)、棘突起スペーサ(米国特許第9,592,082号に例示されるインプラントなど)、インフレータブル製品、多軸スクリュー、一平面スクリュー、椎弓根スクリュー、ポストスクリューなどを含むファスナ、骨固定プレート、ロッド構築物および変更デバイス(米国特許第8,882,803号に例示されるデバイスなど)、人工および天然ディスク、動作保存装置、インプラント、および脊髄刺激装置(米国特許第9,440,076号に例示される装置など)、ならびに他の外科用デバイスである。エンドエフェクタ112は、骨セメント、骨移植片、生きた細胞、医薬品、または外科手術標的への他の送達物を提供するために、ロボットに直接的または間接的に結合された一つまたは複数の器具を含むことができる。エンドエフェクタ112はまた、椎間板切除術、脊柱後弯形成、椎骨縫合、拡張、または他の外科施術を行うために設計された一つまたは複数の器具を含むことができる。
エンドエフェクタそれ自体および/またはインプラント、デバイスまたは器具は、マーカー118の場所および位置が3次元で識別されるように、一つまたは複数のマーカー118を含むことができる。マーカー118は、カメラ200に直接的または間接的に視認可能な、本明細書に記載される能動または受動マーカー118を含むことができると考えられる。したがって、例えば、インプラント10上に配置された一つまたは複数のマーカー118は、インプラント前、インプラント中およびインプラント後のインプラント10の追跡を提供することができる。
図19Bに示すように、エンドエフェクタ112は、ロボットアーム104に結合された器具608またはその一部を含むことができ(例えば、器具608は、図9A〜図9Cに示す結合機構によってロボットアーム104に結合され得る)、ロボットシステム100によって制御可能である。したがって、図19Bに示す実施形態では、ロボットシステム100は、インプラント10を患者に挿入し、拡張可能インプラント10を拡張または収縮させることができる。したがって、ロボットシステム100は、外科医を補助するか、または部分的にまたは完全に独立して動作するように構成することができる。したがって、ロボットシステム100は、その特定の機能または外科施術のために各代替エンドエフェクタ112を制御することができることが想定される。
本明細書に記載されるロボットおよび関連するシステムは、背骨用途を参照して一般に説明されるが、ロボットシステムは、他の外科手術への適用において使用されるように構成される。他の外科手術には、外傷の手術または他の整形外科手術(例えば、髄内釘、プレートなどの配置)、頭蓋、神経、心胸郭、血管、結腸直腸、腫瘍学、歯科および他の外科手術および処置が挙げられるが、これらに限定されない。
〔力および/またはトルクモニタリングを含むレトラクタエンドエフェクタ〕
さらに関連するいくつかの実施形態は、レトラクタエンドエフェクタを有する手術用ロボットシステムに関する。手術用ロボットシステムは、ロボット支援外科手術中に「レトラクタ」と呼ばれるレトラクタエンドエフェクタに印加される力および/またはトルクを感知するように構成される。手術用ロボットシステムは、感知された力および/またはトルクに応答してレトラクタの動きを制御するコンポーネントおよび/または感知された力および/またはトルクに基づいて外科手術オペレータに通知を提供するコンポーネントを含むことができる。これらの手術用ロボットシステム、手術用レトラクタ、および関連するコンポーネントは、図20〜29の非限定的な例示の文脈において記載される。
図20は、レトラクタ2010エンドエフェクタに接続されたロボットアーム2002を含む手術用ロボットシステム2000を示す。手術用ロボットシステム2000は、一つまたは複数の力および/またはトルクセンサ2070、センサ2070の出力を処理するコンポーネント、およびレトラクタ2010の動きを応答的に制御するコンポーネントおよび/または外科手術オペレータへの通知を提供するコンポーネントを含む。
図20を参照し、レトラクタ2010は、一つまたは複数のカップリングを介してロボットアーム2002と機械的にインターフェースおよび/または係合することができる。例えば、レトラクタ2010は、位置決めカップリングおよび/または補強カップリングを介してロボットアーム2002と係合することができる。これらのカップリングによって、レトラクタ2010は、柔軟で滅菌された障壁の外側でロボットアーム2002と固定することができる。例示的な実施形態では位置決めカップリングは磁気キネマティックマウントであってもよく、補強カップリングは五つの棒状オーバーセンタクランピングリンク機構であってもよい。カップリングは、図9A〜図9Cに示されるように、上述に関連して構成され得るが、レトラクタ2010は、図9A〜図9Cに示すように、ハンドル1206有するクランプ1204、ボール1208、バネ1210、およびリップ1212を含む。ロボットアーム2002は、図9A〜図9Cに示すように、窪み1214、取り付けプレート1216、リップ1218、および磁石1220を用いてレトラクタ2010に結合することができる。
レトラクタ2010は、レトラクタフレーム2014に並進可能におよび/または枢動可能に結合された複数のアーム2014を有するレトラクタフレーム2011を含む。複数のブレード2012はそれぞれ、アーム2014の一つの遠位端に結合されており、アーム2014の一つの遠位端から離れるように延在する。
本開示の様々な実施形態によれば、手術用ロボットシステム2000は、少なくとも一つのブレード2012に接続され、力および/またはトルクの量の指示を提供するように構成された力および/またはトルクセンサ2070をさらに含む。力および/またはトルクの量は、ブレード2012が患者の外科的切開部を開くために引っ込められている間に、周辺組織のような手術部位の物質に接触することから、ブレード2012の少なくとも一つに印加される。
ブレード2012は、アーム2014を介して、モータコントローラ2040の制御下でブレード2012を移動させる一つまたは複数のレトラクタモータ2042に結合することができる。例えば、アーム2014は、モータコントローラ2040の制御下で動作する一つまたは複数のアクチュエータモータ2042の作動によって、互いに対して並進され、および/または互いに集合的にまたは相対的に枢動(回転)され得る。モータコントローラ2040は、相互接続アーム2014を介してブレード2012を並進および/または枢動させるように機械的に結合されたレトラクタモータ242の動作を制御するコマンド信号を提供するように結合される。
代替的にまたは追加的に、ブレード2012は、アーム2014を介して、種々のネジ、ボタンまたはレバー2015の回転、摺動または押し下げに応じてブレード2012を移動させる機械的アクチュエータアセンブリに結合することができる。モータおよび/またはスクリューによって作動されるブレードを有するレトラクタの様々な追加の構成が図24〜27に示され、以下に説明される。
手術部位の物質との接触から一つまたは複数のブレード2012に印加される力および/またはトルクの量は、力および/またはトルクセンサ2070によって光学的におよび/または電気的に感知され得る。センサ2070は、感知された力および/またはトルクの量の指示を力および/またはトルクフィードバック決定ユニット2030に提供する。以下で説明するように、ブレード2012に接続され、アーム2014および/またはフレーム2011に接続された追跡マーカーの間の位置および配向の相対的変化を追跡することによって、ブレード2012の力および/またはトルクを光学的に観察することができる。代替的にまたは追加的に、ブレード2012上の力および/またはトルクは、ブレード2012上、アーム2014上、フレーム2011上、および/またはロボットアーム2002上にセンサを提供することによって電子的に感知され得る。
力および/またはトルクフィードバック決定ユニット2030は、力および/またはトルクセンサ2070によって提供される指示を使用して、ブレード2012の少なくとも一つに印加される力および/またはトルクの量を決定するように構成される。力および/またはトルクフィードバック決定ユニット2030は、ブレード2012の少なくとも一つに印加されると判定された力および/またはトルクの量を示す情報を制御インターフェースユニット2050に提供する。制御インターフェースユニット2050は、モータ2042によるブレード2012の動きを制御するための情報に基づいて、モータコントローラ2040にコマンド信号を生成するように構成されてもよい。制御インターフェースユニット2050は、追加的にまたは代替的に、図25および27に関して以下に説明するように、力および/またはトルクの量に基づいて人間のオペレータに通知を生成するように構成することができる。
また、図20〜図23は、ブレード2012に印加される力および/またはトルクを決定するための光学的手法を示す。光学的手法は、ブレード2012に印加される力および/またはトルクを決定するために、ブレード2012とアーム2014との間の相対運動を光学的に追跡するように構成されたカメラシステム2060を含む。ブレード2012は、ブレード2012とアーム2014との間の弾性的な移動を可能にする可撓性部材2062を介してアーム2014に接続することができる。複数の追跡マーカー2016、2018、2020は、ブレード2012およびアーム2014のそれぞれに接続することができる。追跡マーカー2016、2018、および2020は、カメラシステム2060または手術用ロボットシステム2000の他の位置追跡コンポーネントによって、それらの相対的な位置および配向が追跡されるように構成される。印加された力および/またはトルクを検出するための光学的手法に使用される追跡マーカー2016、2018、2020および可撓性部材2062は、まとめてセンサ2070と呼ばれる。
追跡マーカー2016、2018および2020は、カメラシステム2060によって追跡するように構成された発光ダイオードまたは他のタイプの能動または受動マーカーであってもよい。追跡マーカー2016、2018および2020は、マーカー118、702、および/または806について上述したものと同様に構成することができる。追跡マーカー2016は、フレーム2011に接続されて、その位置および配向の追跡を可能にすることができる。追跡マーカー2018は、アーム2014のそれぞれに接続され、それらの位置および配向の別個の追跡を可能にする。追跡マーカー2020は、レート2012にそれぞれ接続して、それらの位置および配向の別個の追跡を可能にすることができる。
ブレード2012は、外科的切開部の露出した開口部を調整するために、並進移動および/または回転させることができる。このような並進運動および/または回転中にブレード2012に印加される力および/またはトルクは、アーム上のマーカー2018および/またはフレーム2011上のマーカ2016に対してブレード2012上のマーカ2020の配向の観察された変化および可撓性部材2062の弾性率またはバネ定数の知識に基づいて、カメラシステム2060によって決定され得る。可撓性部材2062は、力および/またはトルクがブレード2012に印加されるときに曲がりおよび/またはねじれを生じ、アーム2014上のマーカー2018の任意の動きおよびフレーム2011上のマーカー2016の任意の動きと比較して、ブレード上のマーカー2020の間の移動量が異なる結果となる。可撓性部材の材料は、予想される力の範囲内での相対運動が、アーム2014がその範囲の限界内で動くことを可能にする一方で、光学追跡によって検出することができ、力/トルクの読みに変換されるブレードに対する偏向が生じるのを可能にするように、選択することができる。
力および/またはトルクフィードバック決定ユニット2030は、カメラシステム2060によって観察されるマーカー2020および2018および/または2016の間の相対運動の量に基づいて、ブレード2012に印加される力および/またはトルクを決定するように構成される。カメラシステム2060は、追跡マーカー2020および2018および/または2016の配向の間の動きを追跡し、相対的な指向性運動を示す情報を出力するように構成することができる。例えば、カメラシステム2060は、一つまたは複数の定義された軸の周りのマーカー2020、2018および/または2016の観察される並進運動の量および/または回転運動の量(これは指向性運動と呼ばれる)を示す情報を制御インターフェースユニット2050に提供することができる。例えば、図15Eを参照すると、カメラシステム2060は、制御インターフェースユニット2050に、様々なマーカーのi’、j’およびk’軸に沿った並進移動の量を示すことができ、および/またはi’、j’、およびk’軸に沿った回転運動の量を示すことができる。
力および/またはトルクフィードバック決定ユニット2030は、カメラシステム2060から情報を受信し、そこから情報に基づいてブレードの少なくとも一つに印加される力および/またはトルクの量を決定するように結合される。一実施形態では、力および/またはトルクフィードバック決定ユニット2030は、追跡マーカー2016、2018および2020の間の指向性運動の異なる量を、既知の適用されたカウンタからの実験データに基づく力および/またはトルクに関連付けるメモリ内のデータ構造を含む。決定ユニット2030は、カメラシステム2060から受信した追跡マーカー2020、2018および/または2016の少なくともいくつかの間の指向性運動の量を、データ構造内の基準ポインタとして使用して、少なくとも一つのブレード2012に印加される力および/またはトルクの量を注視することができる。
また、図21A〜図21Bは、一実施形態にしたがって構成され、図20のレトラクタ2010に対応することができる二つのブレードレトラクタエンドエフェクタの動作を示す。図21Aは、外科的切開部を開くために並進的に離れて動かされるブレード2012を示す。図21Bは、中心軸を中心に回転移動されるブレード2012を示す。ブレード2012は、さらに、それらの遠位端の間の距離を増加させるために外側に広げられ、および/またはそれらの遠位端の間の距離を減少させるように内側に広がることができる。ブレード2012の動きは、異なるブレード2012に接続されたマーカー2020の相対的な位置および/または配向の対応する変化をもたらす。各ブレード2012は、二つのマーカー2020に接続されるように図示されるが、代わりに、一つまたは両方のブレード2012を単一マーカー2020または二つ以上のマーカー2020に接続することができる。ブレード2012に接続されたマーカー2020の数は、カメラシステム2020の追跡分解能および動作に依存し、外科用器具または他のオブジェクトが、マーカー2020の一つまたは複数が、外科施術の間にカメラシステム2060によって、観察されることをブロックする可能性に基づいている。
また、図22A−22Bは、別の実施形態にしたがって構成され、図20のレトラクタ2010の代わりに使用され得る三つのブレード2200レトラクタエンドエフェクタの動きを示す。図22Aは、切開部を開くために並進的に離れて動かされるブレード2200を示す。図22Bは、中心軸を中心に回転移動されるブレード2012を示す。ブレード2012は、さらに、それらの遠位端の間の距離を増加させるために外側に広げられてもよく、および/またはそれらの遠位端の間の距離を減少させるように内側に広げられてもよい。ブレード2012の動きは、異なるブレード2012に接続されたマーカー2020の相対的な位置および/または配向の対応する変化をもたらす。カメラシステム2060は、マーカー2020を介してブレード2012の位置および/または配向の変化を追跡する。力および/またはトルクフィードバック決定ユニット2030は、ブレード2012上の、およびアーム2014および/またはフレーム2011上の追跡マーカーの少なくとも一部の間の相対的な指向性運動の観察された量に基づき、ブレード2012に印加される力を決定し、および/またはブレード2012に加えられているトルクを決定する。
各ブレード2200は、一つのマーカー2020に接続されるように示されるが、一つまたは複数のマーカーが、一つまたは複数のブレード2200のそれぞれに接続されてもよい。ブレード2200に接続されたマーカー2020の数は、カメラシステム2020の追跡分解能および動作に依存し、外科用器具または他のオブジェクトが、マーカー2020の一つまたは複数が、外科施術の間にカメラシステム2060によって、観察されることをブロックする可能性がある。
図23はさらに、可撓性部材2062として機能するバネアセンブリの実施形態を示す。バネアセンブリは、ブレード2012とアーム2014との間に伸びてブレード2012とアーム2014との間の動きに弾性的に抵抗する少なくとも一つのバネを含むことができる。
可撓性部材2062は、動翼をブレード2012とアーム2014との間の1自由度の回転に制限するように構成された回転ジョイントを含むことができる。回転ジョイントは、アーム2014に対してブレード2012の回転に弾性的に抵抗するように構成されたトーションバネを含む。
別の実施形態では、可撓性部材2062は、ブレード2012とアーム2014との間の直線摺動に動作を制限するように構成されたプリズムジョイントを含む。プリズムジョイントは、ブレード2012とアーム2014との間に延在するバネを含み、ブレード2012とアーム2014との間の直線摺動に弾性的に抵抗する。
別の実施形態では、可撓性部材2062は、ブレード2012とアーム2014との間の動きを複数の直交軸に沿って制限するように構成された多軸ジョイントを含む。多軸ジョイントは、ブレード2012とアーム2014との間に延在し、ブレード2012とアーム2014との間の直交軸に沿った動きに弾性的に抵抗するバネを含む。
図23は、にコンピュータ2310が、力および/またはトルクフィードバック決定ユニット2030および制御インターフェースユニット2050について本明細書で説明される組み合わされた動作を実行するようを構成することができることを示す。コンピュータ2310は、カメラシステム2060および/またはモータコントローラ2040について本明細書で説明される動作の少なくとも一部をさらに実行してもよい。
図24〜27は、図22A〜図22Bの三つのブレードレトラクタのブレード2200に印加される力および/またはトルクを感知するための電気的アプローチを示す。
図24は、レトラクタに印加される力および/またはトルクを感知するように構成された歪みゲージ2070を有するレトラクタを示しており、一実施形態による、図20の手術用ロボットシステムと共に使用することができる。歪みゲージ2070は、ブレード2200の外面(または後述する内面)に接続され、ひずみを測定するように構成される。ブレード2200は、三つのアーム2410のうちの対応する一つにそれぞれ接続され、アーム2410は、ロボットアーム2002に取り外し可能に取り付けることができるカプラを有するフレームに接続することができる。
カップリング回路2072は、歪みゲージ2070からの信号を、手術用ロボットシステム2000の力および/またはトルクフィードバック決定ユニット2030に調整して、提供するように構成される。歪みゲージは、抵抗素子のひずみのレベルに対して規定された関係にしたがって変化する抵抗特性を有する抵抗素子(例えば、蛇行パターンに延在する抵抗トレース)から形成されてもよい。カップリング回路2072は、歪み信号を出力するために歪みゲージを作動させるように構成された歪みゲージ駆動回路と、歪み信号を力および/またはトルクフィードバック決定ユニット2030に提供されるデジタルデータに変換するように構成されたアナログ/デジタル変換器とを有する信号ドライバおよびサンプリング回路2400を含むことができる。
決定ユニット2030は、デジタルデータを使用して、ブレード2200に印加される力および/またはトルクの量を決定する。決定ユニット2030は、ブレード2200に印加される力および/またはトルクの対応する量に対するデジタルデータによって示される歪み信号の大きさに関係する規定された関係に基づいて、力および/またはトルクの量を決定することができる。決定ユニット2030は、二つ以上の歪みゲージ2070からのデジタルデータによって示される歪み信号の相対的な大きさを比較する(例えば、比を取る)ことに基づいて、トルクの量をさらに決定することができる。例えば、ブレード2200の異なるブレードに印加される力の量の非対称性は、ブレード2200の異なるブレード上の歪みゲージ2070によって感知された歪み信号を決定ユニット2030が比較することによって検出することができる。力の非対称性の量は、トルクの量に対する定義された関係を介して変換することができる。これらの関係は、レトラクタの製造中に定義および/または決定(例えば、再較正)され、および/またはレトラクタの使用中に(例えば、較正手順中に)定義および/または決定(例えば、再較正)される。
上述したように、制御インターフェースユニット2050は、力および/またはトルクの決定された量を用いてブレード2200の移動を制御し、および/またはオペレータへの通知の生成を制御することができる。制御インターフェースユニット2050は、モータコントローラ20/40に制御信号を供給して、レトラクタモータ2042の動きを制御することができ、次に、個々のブレード2200を他のブレード2200に対して相対的に移動させることができ、および/または並進運動および/または回転運動を提供するためにブレード2200をまとめて移動させることができる。
図24〜27の実施形態はすべてのブレード2200の外面に設けられた歪みゲージ2070を示しており、歪みゲージ2070の一つまたは複数が、対応するブレード2200の一つまたは複数に設けられ、歪みゲージ2070を、ブレード2200の外面または内面に取り付けることができる。組織に対するレトラクタの拡張は、その基部アタッチメントに対してブレードの先端に内向きの力を生じさせ、それにより、ブレードの外面に引っ張り歪みを生じさせ、主軸に沿ってブレードの内面に圧縮歪みを生じさせる。それは、ブレードの内面または外面のいずれかに取り付けられた歪みゲージによって感知することができる。レトラクタによって形成された外科手術用開口部を通って挿入される外科用ツールとの接触を避けるために、ブレード(複数可)2200の外面に歪みゲージ2070を取り付けることは、有利であることができるが、そのことは、歪みゲージ)2070および/または歪み信号を伝達するセンサ配線2402にダメージを与える可能性がある。さらに、歪みゲージ2070をブレード2200の外面に取り付けることは、ブレードの湾曲(外面が凸、内面が凹面)により、周囲の組織および他の材料によるブレード2200の内側への曲げに対する歪みゲージの感度を増加させることがあるである。歪みゲージは、アーム2410の遠位にあるブレード2200の中央と端との間の位置でブレード2200に接続することができ、ブレード2200に沿って歪みゲージの感度を高めることができる。
図25は、一実施形態にしたがって構成された無線通信インターフェースを含む、図24の力および/またはトルクセンサの一部および応答コンポーネントを示す。レトラクタの力および/またはトルクセンサは、歪み信号を出力するために歪みゲージ2070を作動させるように構成された歪みゲージ駆動回路と、歪み信号をデジタルデータに変換するように構成されたアナログ/デジタル変換器と、無線エアインターフェースを介してデジタルデータを送信するように構成された無線送信機回路2500とを含む。図示された実施形態では、歪みゲージ駆動回路およびアナログ/デジタル変換器は、無線送信機2500と同じデバイスパッケージ内に存在してもよい。
無線受信回路2502は、力および/またはトルクフィードバック決定ユニット2030に結合され、無線送信機回路2500によって送信されたデジタルデータを受信するように構成される。このように無線インターフェースを使用することにより、レトラクタ2010とロボットアーム2002との間のカプラを介して必要とされる電気的インターフェースを単純化することができる。例えば、レトラクタの力および/またはトルクセンサは、カプラを介してロボットアーム2002に供給される比較的簡単な電源コネクタを介して電力供給されてもよく、遠隔電源まで延在する他の配線によって電力供給されてもよい。さらに、アナログ歪み信号がデジタルデータに変換される前に搬送される対応する短い距離の無線インターフェースを使用すると、それらが、ロボットアーム2002および他のケーブル接続を介してレトラクタ2010から、デジタル変換のための遠隔配置された力および/またはトルクフィードバック決定ユニット2030までのはるかに大きな距離にわたって行われるならば、アナログ歪み信号の劣化を回避することができ、およびまたはそうでなければアナログ歪み信号に導入される電磁ノイズを回避することができる。
図26は、レトラクタに印加される力および/またはトルクを感知するように構成された歪みゲージ2070を有するレトラクタと、感知された力および/またはトルクに関連する視覚的指示を提供するように操作される少なくとも一つの発光ダイオード(LED)装置2600を含む制御インターフェースとを示す。電気的カプラは、制御インターフェースユニット2072からLED作動信号を受信し、少なくとも一つのLED2600にLED作動信号を提供することによって、LED2600を制御インターフェースユニット2050に相互接続する。
一実施形態では、複数のLED2600が、外科施術中にオペレータの視野内の位置で、アーム2410の一つまたは複数に取り付けられ、ブレード2200の一つまたは複数に加えられている感知された力および/またはトルクのレベルを示すために、制御インターフェースユニット2050のLEDドライバ2602によって選択的に通電される。制御インターフェースユニット2050は、外科手術オペレータに注意警告を提供するのに機能し得る特定の外科施術のための規定された閾値を超える感知された力および/またはトルクに応答して、単一のLED2600に代替的または追加的に通電することができる。
制御インターフェースユニット2050は、漸進的により大きな定義された閾値を順次満たす検知された力および/またはトルクに応答して、複数のLED2600の異なるものに順次通電して、外科手術オペレータにある範囲の通知を提供することができる。閾値は、レトラクタを用いてどのような外科施術が行われているかに応じて変化させることができる。外科手術オペレータは、制御インターフェースユニット2050に、あるタイプの外科施術を知らせるために、マンマシンインターフェースを使用することができる。LED2600を介して提供される視覚的通知は、手術部位の組織または他の物質に安全に適用できる最大の力および/または最大のトルクの規定された限界内で手術を維持しながら、レトラクタが外科用開口部を拡張するために使用され得るときを示すことができ、および/またはレトラクタのさらなる拡張および/またはレトラクタのさらなる回転が、もしするなら、慎重に行われるように、最大の力および/または最大のトルクに達した時を示すことができる。
図27は、レトラクタに印加される力および/またはトルクを感知するように構成された歪みゲージ2070と、感知された力および/またはトルクに関連する視覚的指示を提供するように作動される表示装置2710を含む制御インターフェースとを有するレトラクタを示す。表示ドライバ2700は、表示配線2702を介して表示信号を提供し、表示装置2710にカプラを提供する。表示ドライバ2700は、一つまたは複数のブレード2200に印加される力のレベルおよび/またはトルクのレベルのテキスト指示および/またはグラフィック指示を表示するように構成される。力のレベルおよびトルクのレベルの別個の指示を表示することができ、これにより、オペレータは、作用した力およびトルクが許容範囲内にとどまることを確実にすることができる。表示装置2710を介して提供される視覚的通知は、外科手術用開口部内のレトラクタの拡張が、手術部位の組織または他の材料に安全に適用され得る最大力および/または最大トルクの規定された限界内で実行されるかどうかを示すことができ、および/またはレトラクタのさらなる拡張および/またはレトラクタのさらなる回転が、もしするなら、慎重に行われるように、最大力および/または最大トルクに達したときを示すことができる。
図28は、いくつかの実施形態によれば、感知された力および/またはトルクに基づいて、レトラクタブレード2012または2200の動きを制御するために、図20の手術用ロボットシステム2000による動作および方法のフローチャートを示す。動作は、感知された力および/またはトルクが一つまたは複数の定義された規則を満たすかどうかを判定する(2800)。別の動作は、判定2800に基づいてレトラクタブレードの動きを制御する(2802)。判定2800の動作は、力および/またはトルクフィードバック決定ユニット2030によって実行されてもよく、動きを制御(2802)するための動作は、制御インターフェースユニット2050によって実行されてもよい。
一実施形態では、力および/またはトルクの量が、外科施術規則によって規定される一つまたは複数の最大閾値を満たすことを示す情報に応じて、少なくとも一つのブレードに印加される力および/またはトルクの量を増加させる、モータコントローラ2040を介したレトラクタモータ2042の制御によって、ブレードの互いのさらなる並進および/または枢動が抑制される。
手術用ロボットシステム2000は、定義された外科施術用の規定されたセットの動作にしたがって、レトラクタ2010の自動運動を実行するようにプログラムされてもよい。力および/またはトルクの決定された量は、力および/またはトルクフィードバック決定ユニット2030および制御インターフェースユニット2050を通じた閉ループフィードバックとして使用して、レトラクタ2010の自動運動を制御することができる。レトラクタ2010の動きは、レトラクタ2010の自動運動の間に手術部位の組織または他の物質に加えられ得る受容可能な力および/またはトルクの量に対する限界を超えることを回避または防止するように制御され得る。さらに、レトラクタ2010が静止したままである間に、制御インターフェースユニット2050は、外科手術オペレータに警告することにより、および/または感知された力および/またはトルクを、例えばレトラクタを移動させることにより、減少させるような方法で、ブレード間の距離を減少させるような方法で、および/またはブレードを一括してまたは別のブレードに対して一つのブレードを回転させるような方法で、レトラクタ2010の自動化された動きを可能にすることによって、一つまたは複数の定義された限界を超える力および/またはトルクに応答することができる。
図29は、一実施形態による、感知された力および/またはトルクに基づいて通知の生成を制御する、図20の手術用ロボットシステム2000による動作および方法のフローチャートを示す。動作は、感知された力および/またはトルクが一つまたは複数の規定された規則を満たすかどうかを判定する(2900)。別の動作は、判定2900に基づいて一つまたは複数の通知の生成を制御する(2902)。例えば、図26に関して上述したように、一つまたは複数の閾値レベルの力および/またはトルクに達したときに、一つまたは複数のLED2600を選択的に通電して外科手術オペレータに通知することができる。代替的に、図27に関して上述したように、テキスト指示および/またはグラフィック指示を表示装置2710に、ブレード2200の一つまたは複数に印加される力のレベルおよび/またはトルクのレベルを示すために、表示することができる。表示装置2710を介して提供される視覚的通知は、外科手術用開口部内のレトラクタの拡張が、手術部位の組織または他の材料に安全に適用され得る最大力および/または最大トルクの規定された限界内で実行されるかどうかを示すことができ、および/またはレトラクタのさらなる拡張および/またはレトラクタのさらなる回転が、もしするなら、慎重に行われるように、最大力および/または最大トルクに達したときを示すことができる。
本発明のいくつかの実施形態が前述の明細書に開示されているが、本発明の多くの変更および他の実施形態が、発明に関係することが想定され、前述の説明および関連する図面に提示された教示の利益を享受する。したがって、本発明は、上に開示された特定の実施形態に限定されず、多くの修正および他の実施形態が添付の特許請求の範囲内に含まれることが意図されることが理解される。一実施形態の特徴は、本明細書に記載された異なる実施形態の特徴と組み合わせることができ、または使用することがさらに想定される。さらに、特定の用語が、本明細書および以下の特許請求の範囲で用いられているが、それらは包括的で説明的な意味でのみ使用され、記載された発明および以下の特許請求の範囲を限定する目的で使用されるものではない。本明細書に引用された各特許および公報の開示全体は、あたかもそのような各特許または特許公報が参照により個々に本明細書に組み込まれているかのように、その全体が参照により組み込まれる。本発明の様々な特徴および潜在的利点が、下記の特許請求の範囲に記載されている。
図1は、外科施術中のロボットシステム、患者、外科医、および他の医療従事者の位置のあり得る配置の俯瞰図である。 図2は、一実施形態による、患者に対する手術用ロボットおよびカメラの位置決めを含むロボットシステムを示す。 図3は、例示的な実施形態による手術用ロボットシステムを示す。 図4は、例示的な実施形態による手術用ロボットの一部を示す。 図5は、例示的な実施形態による手術用ロボットのブロック図を示す。 図6は、例示的な実施形態による手術用ロボットを示す。 図7Aは、例示的な実施形態によるエンドエフェクタを示す。 図7Bは、例示的な実施形態によるエンドエフェクタを示す。 図7Cは、例示的な実施形態によるエンドエフェクタを示す。 図8は、一実施形態によるエンドエフェクタのガイドチューブ内に外科用器具を挿入する前後の外科用器具およびエンドエフェクタを示す。 図9Aは、例示的な実施形態によるエンドエフェクタおよびロボットアームの部分を示す。 図9Bは、例示的な実施形態によるエンドエフェクタおよびロボットアームの部分を示す。 図9Cは、例示的な実施形態によるエンドエフェクタおよびロボットアームの部分を示す。 図10は、例示的な実施形態による動的基準アレイ、撮像アレイ、および他のコンポーネントを示す。 図11は、例示的な実施形態による登録の方法を示す。 図12Aは、例示的な実施形態による撮像装置の実施形態を示す。 図12Bは、例示的な実施形態による撮像装置の実施形態を示す。 図13Aは、例示的な実施形態による、ロボットアームとエンドエフェクタとを含むロボットの一部を示す。 図13Bは、エンドエフェクタの拡大図であり、図13Aに示すように、複数の追跡マーカーがその上にしっかりと固定される。 図13Cは、一実施形態による、複数の追跡マーカーがその上にしっかりと固定されたツールまたは器具である。 図14Aは、第一の構成の可動追跡マーカーを有するエンドエフェクタの代替バージョンである。 図14Bは、第二の構成の可動追跡マーカーを有する図14Aに示すエンドエフェクタである。 図14Cは、図14Aの第一の構成における追跡マーカーのテンプレートを示す。 図14Dは、図14Bの第二の構成における追跡マーカーのテンプレートを示す。 図15Aは、単一の追跡マーカーのみがその上に固定されたエンドエフェクタの代替バージョンを示す。 図15Bは、ガイドチューブを介して配置された器具を有する図15Aのエンドエフェクタを示す。 図15Cは、二つの異なる位置に器具を有する図15Aのエンドエフェクタを示し、器具がガイドチューブ内にまたはガイドチューブの外側に配置されるかどうかを決定するための結果のロジックを示す。 図15Dは、図15Aのエンドエフェクタを示すが、器具は、二つの異なるフレームでかつガイドチューブ上の単一の追跡マーカーに対して相対的な距離でガイドチューブ内にある。 図15Eは、座標系に対して図15Aのエンドエフェクタを示す。 図16は、ロボットのエンドエフェクタを所望の標的軌道にナビゲートして移動させる方法のブロック図である。 図17Aは、それぞれ、収縮および拡張位置に固定および可動追跡マーカーを有する拡張可能インプラントを挿入するための器具を示す。 図17Bは、それぞれ、収縮および拡張位置に固定および可動追跡マーカーを有する拡張可能インプラントを挿入するための器具を示す。 図18Aは、それぞれ、挿入位置および傾斜位置に固定および可動追跡マーカーを有する関節のあるインプラントを挿入するための器具を示す。 図18Bは、それぞれ、挿入位置および傾斜位置に固定および可動追跡マーカーを有する関節のあるインプラントを挿入するための器具を示す。 図19Aは、交換可能または代替のエンドエフェクタを含むロボットの一実施形態を示す。 図19Bは、器具スタイルのエンドエフェクタが結合されたロボットの実施形態を示す。 図20は、いくつかの実施形態にしたがって構成された力および/またはトルクセンサおよび応答コンポーネントを含むレトラクタエンドエフェクタを有するロボットアームを有する手術用ロボットシステムを示す。 図21Aは、一実施形態にしたがって構成された二つのブレードレトラクタエンドエフェクタの動作を示す。 図21Bは、一実施形態にしたがって構成された二つのブレードレトラクタエンドエフェクタの動作を示す。 図22Aは、一実施形態にしたがって構成された三つのブレードレトラクタエンドエフェクタの動作を示す。 図22Bは、一実施形態にしたがって構成された三つのブレードレトラクタエンドエフェクタの動作を示す。 図23は、一実施形態による、レトラクタに印加される力および/またはトルクを感知するように構成された、カメラシステムおよび応答コンポーネントを有する、図20の手術用ロボットシステムの一部を示す。 図24は、レトラクタに印加される力および/またはトルクを感知するように構成された歪みゲージを有し、一実施形態による、図20の手術用ロボットシステムと共に使用することができるレトラクタを示す。 図25は、一実施形態にしたがって構成された無線通信インターフェースを有する図24の力および/またはトルクセンサの一部および応答コンポーネントを示す。 図26は、レトラクタに印加される力および/またはトルクを感知するように構成された歪みゲージと、感知された力および/またはトルクに関連する視覚的指示を提供するように作動される少なくとも一つのLEDを含む制御インターフェースとを有するレトラクタを示す。 図27は、レトラクタに印加される力および/またはトルクを感知するように構成された歪みゲージと、感知された力および/またはトルクに関連する視覚的指示を提供するように作動される表示装置を含む制御インターフェースとを有するレトラクタを示す。 図28は、いくつかの実施形態による、感知された力および/またはトルクに基づいてレトラクタブレードの動きを制御する、図20の手術用ロボットシステムによる作動および方法のフローチャートを示す。 図29は、いくつかの実施形態による、感知された力および/またはトルクに基づいて通知の生成を制御する、図20の手術用ロボットシステムによる作動および方法のフローチャートを示す。

Claims (20)

  1. 手術用ロボットシステムのための手術用レトラクタであって、
    レトラクタフレームに並進可能におよび/または枢動可能に接続された複数のアームを含むレトラクタフレームと、
    前記レトラクタフレームを前記手術用ロボットシステムのロボットアームに解放可能に取り付けるように構成されたカプラと、
    それぞれが、前記アームの一つの遠位端に結合されかつそれから離れるように延在する複数のブレードと、
    前記ブレードに接続され、手術部位の物質との接触から前記ブレードの少なくとも一つに印加される力および/またはトルクの量を示すように構成された力および/またはトルクセンサと、を含む、手術用レトラクタ。
  2. 前記力および/またはトルクセンサは、
    前記ブレードと前記アームとの間に接続され、かつ前記ブレードと前記アームとの間の弾性的な移動を可能にする少なくとも一つの可撓性部材と、
    複数の追跡マーカーであって、前記追跡マーカーの少なくとも一つが前記アームおよび前記ブレードの各々に接続され、前記複数の追跡マーカーの相対的な配向を、前記手術用ロボットシステムの位置追跡コンポーネントによって追跡できるように構成される、複数の追跡マーカーと、を備える、請求項1に記載の手術用レトラクタ。
  3. 前記少なくとも一つの可撓性部材は、
    前記ブレードと前記アームとの間の1自由度回転に動作を制限するように構成された回転ジョイントであって、前記アームに対して前記ブレードの回転に弾性的に抵抗するように構成されるトーションバネを含む、回転ジョイントを含む、請求項2に記載の手術用レトラクタ。
  4. 前記少なくとも一つの可撓性部材は、
    前記ブレードと前記アームとの間の直線摺動に動作を制限するように構成されたプリズムジョイントであって、前記ブレードと前記アームとの間に延在し、前記ブレードと前記アームとの間で直線摺動に弾性的に抵抗するバネを含むプリズムジョイントを含む、請求項2に記載の手術用レトラクタ。
  5. 前記少なくとも一つの可撓性部材は、
    複数の直交軸に沿って前記ブレードと前記アームとの間の動きを制限するように構成された多軸ジョイントであって、前記ブレードと前記アームとの間に延在して、前記ブレードと前記アームとの間の前記直交軸に沿った動きに弾性的に抵抗するバネを含む多軸ジョイントを含む、請求項2に記載の手術用レトラクタ。
  6. 前記少なくとも一つの可撓性部材は、
    前記ブレードと前記アームとの間に延在して、前記ブレードと前記アームとの間の動きに弾性的に抵抗する少なくとも一つのバネを含む、請求項2に記載の手術用レトラクタ。
  7. 前記力および/またはトルクセンサは、
    前記ブレードに接続され、前記ブレード内の歪みを測定する複数の歪みゲージと、
    前記歪みゲージからの信号を前記手術用ロボットシステムの力および/またはトルクフィードバック決定ユニットに向けて提供するように構成されたカプラと、を含む、請求項1に記載の手術用レトラクタ。
  8. 前記歪みゲージは、前記アームの遠位にある前記ブレードの中央と端との間の位置で前記ブレードに接続される、請求項7に記載の手術用レトラクタ。
  9. 前記カプラは、
    歪み信号を出力するように前記歪みゲージを作動させるように構成された歪みゲージ駆動回路と、
    前記歪み信号をデジタルデータに変換するように構成されたアナログ/デジタル変換器と、
    無線エアインターフェースを介して前記デジタルデータを前記手術用ロボットシステムの無線受信回路に向けて送信するように構成された無線送信機回路と、を含む、請求項7に記載の手術用レトラクタ。
  10. 前記レトラクタフレームに接続された少なくとも一つの発光ダイオード(LED)デバイスと、
    前記手術用ロボットシステムの制御インターフェースユニットからLED作動信号を受信し、前記LED作動信号を前記少なくとも一つのLEDデバイスに提供するように構成されたカプラと、をさらに含む、請求項1に記載の手術用レトラクタ。
  11. 前記レトラクタフレームに結合された表示装置と、
    前記手術用ロボットシステムの制御インターフェースユニットから表示信号を受信し、前記表示信号を前記表示装置に提供するように構成されたカプラと、をさらに含む、請求項1に記載の手術用レトラクタ。
  12. ロボット基部と、前記ロボット基部に結合されたロボットアームとを有するロボットと、
    手術用レトラクタであって、
    前記レトラクタフレームに並進可能におよび/または枢動可能に接続された複数のアームを含むレトラクタフレームと、
    前記レトラクタフレームを前記ロボットアームに解放可能に取り付けるように構成されたカプラと、
    それぞれが、前記アームの一つの遠位端に結合されかつそれから離れるように延在する複数のブレードと、
    前記ブレードに接続され、手術部位の物質との接触から前記ブレードの少なくとも一つに印加される力および/またはトルクの量を示すように構成された力および/またはトルクセンサと、を含む、手術用レトラクタと、
    前記力および/またはトルクセンサによって提供された前記指示を感知し、前記指示に基づいて、前記ブレードの少なくとも一つに印加される力および/またはトルクの量を決定するように構成された力および/またはトルクフィードバック決定ユニットと、を含む、手術用ロボットシステム。
  13. カメラシステムをさらに含み、
    前記力および/またはトルクセンサは、
    前記ブレードと前記アームとの間に接続され、かつ前記ブレードと前記アームとの間の弾性的な移動を可能にする少なくとも一つの可撓性部材と、
    複数の追跡マーカーであって、前記追跡マーカーの少なくとも一つが、前記アームおよび前記ブレードの各々に接続される、複数の追跡マーカーと、を含み、
    前記カメラシステムは、前記追跡マーカーの配向の間の動きを追跡し、相対的な指向性運動を示す情報を出力するように構成され、
    前記力および/またはトルクフィードバック決定ユニットは、前記カメラシステムから前記情報を受信し、前記カメラシステムから、前記情報に基づいて前記ブレードの少なくとも一つに印加される前記力および/またはトルクの量を決定するように結合される、請求項12に記載の手術用ロボットシステム。
  14. 前記力および/またはトルクフィードバック決定ユニットは、力および/またはトルクに対する前記追跡マーカーの少なくとも基準となるものの間の相対的な指向性運動の異なる量を関連付けるデータ構造を含み、前記カメラシステムからの前記情報に基づいて前記追跡マーカーの少なくともいくつかの間の相対的な指向性運動の量を決定し、前記相対的な指向性運動の決定された量を前記データ構造内の基準ポインタとして使用して、前記ブレードの少なくとも一つに印加される力および/またはトルクの量を決定する、請求項13に記載の手術用ロボットシステム。
  15. 前記力および/またはトルクセンサは、前記ブレードに接続されて前記ブレード内の歪みを測定する複数の歪みゲージを含み、
    前記力および/またはトルクフィードバック決定ユニットは、前記歪みゲージから歪み信号を受け取り、前記指示に基づいて前記ブレードの少なくとも一つに印加される前記力および/またはトルクの量を決定するように結合される、請求項12に記載の手術用ロボットシステム。
  16. 前記力および/またはトルクセンサは、
    前記歪み信号を出力するように前記歪みゲージを作動させるように構成された歪みゲージ駆動回路と、
    前記歪み信号をデジタルデータに変換するように構成されたアナログ/デジタル変換器と、
    無線エアインターフェースを介して前記デジタルデータを送信するように構成された無線送信機回路と、をさらに含み、
    前記力および/またはトルクフィードバック決定ユニットに結合され、前記無線送信機回路によって送信された前記デジタルデータを受信するように構成された無線受信回路と、をさらに含む、請求項15に記載の手術用ロボットシステム。
  17. 前記手術用レトラクタの前記ブレードを互いに並進および/または枢動させるように機械的に結合されたレトラクタモータを制御するためにコマンド信号を提供するように結合されたモータコントローラと、
    前記力および/またはトルクフィードバック決定ユニットに結合され、前記ブレードの少なくとも一つに印加されると判定された力および/またはトルクの量を示す情報を受け取り、前記モータコントローラにより前記ブレードの動きを制御する情報に基づいて前記コマンド信号を生成する制御インターフェースユニットと、を含む、請求項12に記載の手術用ロボットシステム。
  18. 制御インターフェースユニットは、前記力および/またはトルクの量が、外科施術規則によって規定された一つまたは複数の最大閾値を満たすことを示す情報に応答して、前記ブレードの少なくとも一つに印加される力および/またはトルクの前記量を増加させるであろう、前記ブレードの互いに対するさらなる並進および/または枢動を阻止するようにさらに構成される、請求項17に記載の手術用ロボットシステム。
  19. 少なくとも一つの発光ダイオード(LED)デバイスと、
    前記LEDデバイスおよび前記力および/またはトルクフィードバック決定ユニットに結合された制御インターフェースユニットであって、前記ブレードの少なくとも一つに印加されたと判定された力および/またはトルクの量を示す情報を受け取り、前記力および/またはトルクの前記量が、外科施術規則によって規定された一つまたは複数の閾値を満たすことを示す情報に応答して、前記少なくとも一つのLEDデバイスに選択的に通電する制御インターフェースユニットと、をさらに含む、請求項12に記載の手術用ロボットシステム。
  20. 表示装置と、
    前記表示装置および前記力および/またはトルクフィードバック決定ユニットに結合された制御インターフェースユニットであって、前記少なくとも一つのブレードに印加されたと判定された力および/またはトルクの量を示す情報を受信し、前記少なくとも一つのブレードに印加されたと判定された力および/またはトルクの量に基づいてユーザに通知を表示する前記表示装置に表示信号を提供する制御インターフェースユニットと、をさらに含む、請求項12に記載の手術用ロボットシステム。
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