JP2019087984A - 情報処理装置、撮像システム、プログラム - Google Patents

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浩 水藤
浅井 貴浩
Takahiro Asai
貴浩 浅井
啓一 河口
Keiichi Kawaguchi
啓一 河口
吉田 和弘
Kazuhiro Yoshida
和弘 吉田
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Abstract

【課題】本発明によれば、広角画像に平面画像が重畳された際の画質低下を抑制する情報処理装置を提供する。【解決手段】広角画像を第2の射影方式に変換し、画像を生成する第1の射影方式変換手段556と、平面画像及び画像からそれぞれ複数の特徴点を抽出する抽出手段550と、抽出手段がそれぞれ抽出した平面画像の複数の特徴点及び画像の複数の特徴点に基づいて画像における平面画像に対する第3の対応領域を求める貼付領域作成部582と、第3の対応領域に含まれる複数の点を、第1の射影方式に変換する第2の射影方式変換手段であり、変換した複数の点の広角画像における位置情報を求める位置算出手段でもある、射影方式逆変換部562と、を有する。【選択図】図13

Description

本発明は、情報処理装置、撮像システム、及びプログラムに関する。
撮像装置で撮像された画像にケラレと呼ばれる画質の低下領域が生じることが知られている。従来からこのケラレを低減する技術が考案されている(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1には、画像におけるケラレの状態を撮像時に判断し、画像においてケラレとなる領域のデータを画像データから削除する撮像装置について開示されている。
ところで、近年、一度の撮像で、全天球画像の元になる2つの半球画像データを得る特殊なデジタルカメラが提供されている。このデジタルカメラ(以下、全天球カメラという)は、2つの半球画像データに基づいて360°の全周囲が撮像された1つの全天球画像を作成する。
全天球画像のうちの一部の領域に全天球画像とは別に撮像することで得られた平面画像を嵌め込めば、上記一部の領域を拡大しても鮮明な画像を表示することができる。
しかしながら、全天球画像に合成された平面画像に全天球画像を撮像できるデジタルカメラの影が写り込むという問題があった。以下、説明する。
例えば、平面画像を撮像するデジタルカメラとして、手軽に利用できるスマートフォンを使用したいという要望がある。また、全天球カメラが撮像する全天球画像と、スマートフォンが撮像する平面画像は極力同じタイミング、かつ、同じ位置で撮像されることが望ましい。撮像するタイミングが同じであることが要求される理由としては、撮像タイミング(時刻)が異なった場合、撮像シーン自体に動き(変化)が生じてしまう(撮像範囲には静止した物体のみがあるわけでなく、静止した物体だけだとしても明るさや影の状態が変化する)。また、同じ位置で撮像されることが望しい理由としては、全天球カメラとスマートフォンに視差が発生すると、全天球画像と平面画像の光軸が変わってしまうため、違和感無く重畳表示することが困難になるためである。
したがって、ユーザはスマートフォンのレンズに全天球カメラのレンズを極力近づけて同時に撮像すべきであるが、あまり近づけるとスマートフォンの画角に全天球カメラの影が写り込んでしまう。このような現象はケラレと呼ばれる場合がある。
本発明は、上記課題に鑑み、広角画像に平面画像が重畳された際の画質低下を抑制する情報処理装置を提供することを目的とする。
本発明は、第1の射影方式によって得られた広角画像と、前記第1の射影方式とは異なる第2の射影方式の平面画像とを取得する取得手段と、前記広角画像を前記第2の射影方式に変換し、画像を生成する第1の射影方式変換手段と、前記平面画像及び前記画像からそれぞれ複数の特徴点を抽出する抽出手段と、前記抽出手段がそれぞれ抽出した前記平面画像の複数の特徴点及び前記画像の複数の特徴点に基づいて前記画像における前記平面画像に対する第3の対応領域を求める対応領域算出手段と、前記第3の対応領域に含まれる複数の点を、前記第1の射影方式に変換する第2の射影方式変換手段と、前記第2の射影方式変換手段で変換した前記複数の点の前記広角画像における位置情報を求める位置算出手段と、前記広角画像に前記平面画像を重畳表示する際に使用する前記平面画像の領域指定情報が記憶され、前記平面画像の複数の点と対応付けられた前記位置情報であって、前記領域指定情報に基づいて重畳表示に用いる前記位置情報を記憶する記憶手段と、を有することを特徴とする情報処理装置を提供する。
本発明によれば、広角画像に平面画像が重畳された際の画質低下を抑制する情報処理装置を提供することができる。
(a)は特殊撮像装置の左側面図であり、(b)は特殊撮像装置の背面図であり、(c)は特殊撮像装置の平面図であり、(d)は特殊撮像装置の底面図である。 特殊撮像装置の使用イメージ図である。 (a)は特殊撮像装置で撮像された半球画像(前)、(b)は特殊撮像装置で撮像された半球画像(後)、(c)は正距円筒図法により表された画像を示した図である。 (a)は正距円筒射影画像で球を被う状態を示した概念図、(b)は全天球画像を示した図である。 全天球画像を3次元の立体球とした場合の仮想カメラ及び所定領域の位置を示した図である。 (a)は図5の立体斜視図、(b)は通信端末のディスプレイに所定領域の画像が表示されている状態を示す図である。 所定領域情報と所定領域Tの画像との関係を示した図である。 本発明の実施形態に係る撮像システムの概略図である。 特殊撮像装置のハードウェア構成図である。 スマートフォンのハードウェア構成図である。 撮像システムの機能ブロック図である。 (a)は連携撮像装置管理テーブルの概念図、(b)連携撮像装置設定画面を示す概念図である。 画像・音処理部の詳細な機能ブロック図である。 重畳表示メタデータの構成図である。 (a)は第2の対応領域における各格子領域を示した概念図、(b)は第3の対応領域における各格子領域を示した概念図である。 撮像方法を示したシーケンス図である。 重畳表示パラメータの作成処理の過程における画像の概念図である。 周辺領域画像を特定する際の概念図である。 第2の対応領域を複数の格子領域に分割する際の概念図である。 正距円筒射影画像ECにおいて第3の対応領域を示す概念図である。 補正パラメータの作成処理の過程における画像の概念図である。 重畳表示の処理の課程における画像の概念図である。 全天球画像に平面画像を重畳した場合の二次元の概念図である。 全天球画像に平面画像を重畳した場合の三次元の概念図である。 本実施形態の位置パラメータを用いずに、全天球画像に平面画像を重畳した場合の二次元の概念図である。 本実施形態の位置パラメータを用いて、全天球画像に平面画像を重畳した場合の二次元の概念図である。 (a)重畳表示しない場合のワイド画像の表示例、(b)重畳表示しない場合のテレ画像の表示例、(c)重畳表示する場合のワイド画像の表示例、(d)重畳表示する場合のテレ画像の表示例を示した概念図である。 視差とケラレの関係を説明する図の一例である。 ケラレが発生した平面画像の一例を示す図である。 ケラレ領域を重畳表示メタデータにて保持する方法を説明する図の一例である。 ケラレに対する対応1における重畳表示メタデータの一例を示す図である。 画像作成部が重畳表示メタデータの重畳領域情報を参照して平面画像を正距円筒射影画像に貼り付ける処理を説明するフローチャート図の一例である。 ケラレ領域を重畳表示メタデータにて保持する方法を説明する図の一例である。 ケラレに対する対応2における重畳表示メタデータの一例を示す図である。 画像作成部が重畳表示メタデータの重畳領域情報を参照して平面画像を正距円筒射影画像に貼り付ける処理を説明するフローチャート図の一例である。 注視点を説明する図の一例である。 yawとpitchと注視点Gpの対応を説明する図の一例である。 ケラレ領域が重畳されないことの効果を説明する図の一例である。 歪みが生じている平面画像の一例を示す図である。 テクスチャUV座標と位置パラメータの対応を示す図の一例である。 歪み補正の効果を説明する図の一例である。 平面画像がN枚ある場合における重畳表示メタデータの構成例を示す図である。 重畳順序指定情報を有する重畳表示メタデータの構成例を示す図である。 表示開始情報として視線方向情報と画角情報を有する重畳表示メタデータの構成例を示す図である。 撮像システムの概略構成図の一例である(実施例2)。 画像処理サーバのハードウェア構成図の一例である。 撮像システムの機能ブロック図の一例である(実施例2)。 画像・音処理部の詳細な機能ブロック図の一例ある(実施例2)。 撮像システムによる撮像方法を説明するシーケンス図の一例である。
以下、本実施形態の概要について説明する。
<<実施形態の概略>>
<全天球画像の生成方法>
まず、図1乃至図7を用いて、全天球画像の生成方法について説明する。
まず、図1を用いて、特殊撮像装置1の外観を説明する。特殊撮像装置1は、全天球(360°)パノラマ画像の元になる撮像画像を得るためのデジタルカメラである。なお、図1(a)は特殊撮像装置の左側面図であり、図1(b)は特殊撮像装置の背面図であり、図1(c)は特殊撮像装置の平面図であり、図1(d)は特殊撮像装置の底面図である。
図1(a),図1(b),図1(c),図(d)に示されているように、特殊撮像装置1の上部には、正面側(前側)に魚眼型のレンズ102a及び背面側(後側)に魚眼型のレンズ102bが設けられている。特殊撮像装置1の内部には、後述の撮像素子(画像センサ)103a,103bが設けられており、それぞれレンズ102a、102bを介して被写体や風景を撮像することで、半球画像(画角180°以上)を得ることができる。
特殊撮像装置1の正面側と反対側の面には、シャッターボタン115aが設けられている。また、特殊撮像装置1の側面には、電源ボタン115b、Wi−Fi(登録商標。Wireless Fidelity)ボタン115c、及び撮像モード切替ボタン115dが設けられている。シャッターボタン115a、電源ボタン115b、及びWi−Fiボタン115cは、いずれも押下される度に、オンとオフが切り替えられる。また、撮像モード切替ボタン115d及びWi−Fiボタン115cは、押下される度に、静止画の撮像モードと動画の撮像モードが切り替えられる。なお、シャッターボタン115a、電源ボタン115b、Wi−Fiボタン115c、及び撮像モード切替ボタン115dは、操作部115の一部であり、操作部115は、これらのボタンに限られない。
また、特殊撮像装置1の底部150の中央には、カメラ用三脚に特殊撮像装置1を取り付けるための三脚ネジ穴151が設けられている。また、底部150の左端側には、Micro USB(Universal Serial Bus)端子152が設けられている。底部150の右端側には、HDMI(登録商標。High−Definition Multimedia Interface)端子153が設けられている。
次に、図2を用いて、特殊撮像装置1の使用状況を説明する。なお、図2は、特殊撮像装置の使用イメージ図である。特殊撮像装置1は、図2に示されているように、例えば、ユーザが手に持ってユーザの周りの被写体を撮像するために用いられる。この場合、図1に示されている撮像素子103a及び撮像素子103bによって、それぞれユーザの周りの被写体が撮像されることで、2つの半球画像を得ることができる。
次に、図3及び図4を用いて、特殊撮像装置1で撮像された画像から正距円筒射影画像EC及び全天球画像CEが作成されるまでの処理の概略を説明する。なお、図3(a)は特殊撮像装置1で撮像された半球画像(前側)、図3(b)は特殊撮像装置で撮像された半球画像(後側)、図3(c)は正距円筒図法により表された画像(以下、「正距円筒射影画像」という)を示した図である。図4(a)は正距円筒射影画像で球を被う状態を示した概念図、図4(b)は全天球画像を示した図である。
図3(a)に示されているように、撮像素子103aによって得られた画像は、後述の魚眼レンズ102aによって湾曲した半球画像(前側)となる。また、図3(b)に示されているように、撮像素子103bによって得られた画像は、後述の魚眼レンズ102bによって湾曲した半球画像(後側)となる。そして、半球画像(前側)と、180度反転された半球画像(後側)とは、特殊撮像装置1によって合成され、図3(c)に示されているように、正距円筒射影画像ECが作成される。
そして、OpenGL ES(Open Graphics Library for Embedded Systems)が利用されることで、図4(a)に示されているように、正距円筒射影画像が球面を覆うように貼り付けられ、図4(b)に示されているような全天球画像CEが作成される。このように、全天球画像CEは、正距円筒射影画像ECが球の中心を向いた画像として表される。なお、OpenGL ESは、2D(2−Dimensions) 及び3D(3−Dimensions)のデータを視覚化するために使用するグラフィックスライブラリである。なお、全天球画像CEは、静止画であっても動画であってもよい。
以上のように、全天球画像CEは、球面を覆うように貼り付けられた画像であるため、人間が見ると違和感を持ってしまう。そこで、全天球画像CEの一部の所定領域(以下、「所定領域画像」という)を湾曲の少ない平面画像として表示することで、人間に違和感を与えない表示をすることができる。これに関して、図5及び図6を用いて説明する。
なお、図5は、全天球画像を三次元の立体球とした場合の仮想カメラ及び所定領域の位置を示した図である。仮想カメラICは、三次元の立体球として表示されている全天球画像CEに対して、その画像を見るユーザの視点の位置に相当するものである。また、図6(a)は図5の立体斜視図、図6(b)はディスプレイに表示された場合の所定領域画像を表す図である。また、図6(a)では、図4に示されている全天球画像が、三次元の立体球CSで表わされている。このように生成された全天球画像CEが、立体球CSであるとすると、図5に示されているように、仮想カメラICが全天球画像CEの内部に位置している。全天球画像CEにおける所定領域Tは、仮想カメラICの撮像領域であり、全天球画像CEを含む三次元の仮想空間における仮想カメラICの撮像方向と画角を示す所定領域情報によって特定される。また、所定領域Tのズームは、仮想カメラICを全天球画像CEに近づいたり、遠ざけたりすることで表現することもできる。所定領域画像Qは、全天球画像CEにおける所定領域Tの画像である。したがって、所定領域Tは画角αと、仮想カメラICから全天球画像CEまでの距離fにより特定できる(図7参照)。
そして、図6(a)に示されている所定領域画像Qは、図6(b)に示されているように、所定のディスプレイに、仮想カメラICの撮像領域の画像として表示される。図6(b)に示されている画像は、初期設定(デフォルト)された所定領域情報によって表された所定領域画像である。以下では、仮想カメラICの撮像方向(ea,aa)と画角(α)を用いて説明する。なお、所定領域Tは、画角αと距離fではなく、所定領域Tである仮想カメラICの撮像領域(X,Y,Z)によって示してもよい。
次に、図7を用いて、所定領域情報と所定領域Tの画像の関係について説明する。なお、図7は、所定領域情報と所定領域Tの画像の関係との関係を示した図である。図7に示されているように、「ea」はelevation angle、「aa」はazimuth angle、「α」は画角(Angle)を示す。即ち、撮像方向(ea,aa)で示される仮想カメラICの注視点が、仮想カメラICの撮像領域である所定領域Tの中心点CPとなるように、仮想カメラICの姿勢を変更することになる。図7に示されているように、仮想カメラICの画角αによって表される所定領域Tの対角画角をαとした場合の中心点CPが、所定領域情報の(x,y)パラメータとなる。fは仮想カメラICから中心点CPまでの距離である。Lは所定領域Tの任意の頂点と中心点CPとの距離である(2Lは対角線)。そして、図7では、一般的に以下の(式1)で示される三角関数が成り立つ。
L/f=tan(α/2)・・・(式1)
<撮像システムの概略>
続いて、図8を用いて、本実施形態の撮像システム200の構成の概略について説明する。図8は、本実施形態の撮像システム200の構成の概略図である。
なお、広角画像とは好ましくは周囲360度が撮像された画像であるが、水平方向にのみ360度の画像でもよいし、上下又は水平方向に180度の画像でもよい。また、これより狭くてもよい。
また、射影方式とはレンズを通過した光の位置と通過後に到達する位置の関係に基づく像の結像方式をいう。
図8に示されているように、本実施形態の撮像システム200は、特殊撮像装置1、及びスマートフォン5を有する。特殊撮像装置1は装着ユニット301を介してスマートフォン5との相対位置が固定される。
これらのうち、特殊撮像装置1は、上記のように、被写体や風景等を撮像して全天球(パノラマ)画像の元になる2つの半球画像を得るための特殊なデジタルカメラである。
装着ユニット301は様々な形状、及び素材が考えられ、特殊撮像装置1とスマートフォン5の相対位置の固定方法も様々な方法が考えられる。一例として、図8の装着ユニット301はホルダータイプであるが、これには限定されない。
スマートフォン5は、Wi−Fi 、Bluetooth(登録商標)、NFC(Near Field Communication)等の近距離無線通信技術を利用して、特殊撮像装置1と無線通信を行なう情報処理装置である。また、スマートフォン5では、自装置に設けられた後述のディスプレイ517に、特殊撮像装置1から取得した画像を表示することができる。
なお、スマートフォン5は、近距離無線通信技術を利用せずに、有線ケーブルによって特殊撮像装置1と通信を行なうようにしてもよい。また、スマートフォン5は、通信端末の一例であり、通信端末には、タブレット型PC(Personal Computer:パーソナルコンピュータ)、ノートPC、デスクトップPCも含まれる。なお、スマートフォンは、画像処理端末の一例でもある。
ユーザは図2のようにスマートフォン5と特殊撮像装置1を高く掲げて撮像してもよいし、比較的低い位置で自分が写るように撮像してもよい。また、三脚などに固定して撮像してもよい。
スマートフォン5は、ディスプレイ側とその反対側にそれぞれカメラを有している。前者は主にテレビ電話やディスプレイを確認しながらの自分撮り用として使われ、後者は一般のデジタルカメラのような使われ方がされる。前者はフロントカメラやインカメラ、後者はバックカメラやリアカメラなどと呼ばれている。
本実施形態のスマートフォン5は、フロントカメラ及びリアカメラの両方で同時に撮像することができる。これにより、方位が異なるシーンの撮像を簡単に実現できる。
スマートフォン5のフロントカメラ、リアカメラ及び特殊撮像装置1が1度の撮像指示で全天球画像と、方位が異なる2枚の平面画像を同時に撮像できる。後述するように、スマートフォン5が全天球画像に2つの平面画像を合成することで、手軽に全天球画像とスマートフォン5が撮像した平面画像のよいところを楽しむことができる。
<<実施形態のハードウェア構成>>
次に、図9及び図10を用いて、本実施形態の特殊撮像装置1、及びスマートフォン5のハードウェア構成を詳細に説明する。
<特殊撮像装置のハードウェア構成>
まず、図9を用いて、特殊撮像装置1のハードウェア構成を説明する。図9は、特殊撮像装置1のハードウェア構成図である。以下では、特殊撮像装置1は、2つの撮像素子を使用した全天球(全方位)特殊撮像装置とするが、撮像素子は2つ以上いくつでもよい。また、必ずしも全方位撮像専用の装置である必要はなく、通常のデジタルカメラやスマートフォン等に後付けの全方位の撮像ユニットを取り付けることで、実質的に特殊撮像装置1と同じ機能を有するようにしてもよい。
図9に示されているように、特殊撮像装置1は、撮像ユニット101、画像処理ユニット104、撮像制御ユニット105、マイク108、音処理ユニット109、CPU(Central Processing Unit)111、ROM(Read Only Memory)112、SRAM(Static Random Access Memory)113、DRAM(Dynamic Random Access Memory)114、操作部115、ネットワークI/F116、通信部117、アンテナ117a、電子コンパス118、ジャイロセンサ119、及び、加速度センサ120なども接続される。
このうち、撮像ユニット101は、各々半球画像を結像するための180°以上の画角を有する広角レンズ(いわゆる魚眼レンズ)102a,102bと、各広角レンズに対応させて設けられている2つの撮像素子103a,103bを備えている。撮像素子103a,103bは、魚眼レンズ102a,102bによる光学像を電気信号の画像データに変換して出力するCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサやCCD(Charge Coupled Device)センサなどの画像センサ、この画像センサの水平又は垂直同期信号や画素クロックなどを生成するタイミング生成回路、この撮像素子の動作に必要な種々のコマンドやパラメータなどが設定されるレジスタ群などを有している。
撮像ユニット101の撮像素子103a,103bは、各々、画像処理ユニット104とパラレルI/Fバスで接続されている。一方、撮像ユニット101の撮像素子103a,103bは、撮像制御ユニット105とは別に、シリアルI/Fバス(I2Cバス等)で接続されている。画像処理ユニット104、撮像制御ユニット105及び音処理ユニット109は、バス110を介してCPU111と接続される。更に、バス110には、ROM112、SRAM113、DRAM114、操作部115、ネットワークI/F116、通信部117、及び電子コンパス118なども接続される。
画像処理ユニット104は、撮像素子103a,103bから出力される画像データをパラレルI/Fバスを通して取り込み、それぞれの画像データに対して所定の処理を施した後、これらの画像データを合成処理して、図3(c)に示されているような正距円筒射影画像のデータを作成する。
撮像制御ユニット105は、一般に撮像制御ユニット105をマスタデバイス、撮像素子103a,103bをスレーブデバイスとして、I2Cバスを利用して、撮像素子103a,103bのレジスタ群にコマンド等を設定する。必要なコマンド等は、CPU111から受け取る。また、撮像制御ユニット105は、同じくI2Cバスを利用して、撮像素子103a,103bのレジスタ群のステータスデータ等を取り込み、CPU111に送る。
また、撮像制御ユニット105は、操作部115のシャッターボタンが押下されたタイミングで、撮像素子103a,103bに画像データの出力を指示する。特殊撮像装置1によっては、ディスプレイ(例えば、スマートフォン5のディスプレイ517)によるプレビュー表示機能や動画表示に対応する機能を持つ場合もある。この場合は、撮像素子103a,103bからの画像データの出力は、所定のフレームレート(フレーム/分)によって連続して行われる。
また、撮像制御ユニット105は、後述するように、CPU111と協働して撮像素子103a,103bの画像データの出力タイミングの同期をとる同期制御手段としても機能する。なお、本実施形態では、特殊撮像装置1にはディスプレイが設けられていないが、表示部を設けてもよい。
マイク108は、音を音(信号)データに変換する。音処理ユニット109は、マイク108から出力される音データをI/Fバスを通して取り込み、音データに対して所定の処理を施す。
CPU111は、特殊撮像装置1の全体の動作を制御すると共に必要な処理を実行する。ROM112は、CPU111のための種々のプログラムを記憶している。SRAM113及びDRAM114はワークメモリであり、CPU111で実行するプログラムや処理途中のデータ等を記憶する。特にDRAM114は、画像処理ユニット104での処理途中の画像データや処理済みの正距円筒射影画像のデータを記憶する。
操作部115は、シャッターボタン115aなどの操作ボタンの総称である。ユーザは操作部115を操作することで、種々の撮像モードや撮像条件などを入力する。
ネットワークI/F116は、SDカード等の外付けのメディアやパーソナルコンピュータなどとのインターフェース回路(USBI/F等)の総称である。また、ネットワークI/F116としては、無線、有線を問わない。DRAM114に記憶された正距円筒射影画像のデータは、このネットワークI/F116を介して外付けのメディアに記録されたり、必要に応じてネットワークI/F116を介してスマートフォン5等の外部端末(装置)に送信されたりする。
通信部117は、特殊撮像装置1に設けられたアンテナ117aを介して、Wi−Fi、NFC、Bluetooth等の近距離無線通信技術によって、スマートフォン5等の外部端末(装置)と通信を行う。この通信部117によっても、正距円筒射影画像のデータをスマートフォン5等の外部端末(装置)に送信することができる。
電子コンパス118は、地球の磁気から特殊撮像装置1の方位を算出し、方位情報を出力する。この方位情報はExif(Exchangeable image file format)に沿った関連情報(メタデータ)の一例であり、撮像画像の画像補正等の画像処理に利用される。なお、関連情報には、画像の撮像日時、及び画像データのデータ容量の各データも含まれている。
ジャイロセンサ119は、全天球カメラ20の移動に伴う角度の変化(ロール角、ピッチング角、ヨー角)を検出する。角度の変化はExifに沿った関連情報(メタデータ)の一例であり、撮像画像の画像補正等の画像処理に利用される。
加速度センサ120は3軸方向の加速度を検出する。検出した加速度に基づいて全天球カメラ20の姿勢(重力方向に対する角度)を検出する。ジャイロセンサ119と加速度センサ120は両方を有することで画像補正の精度が向上する。
<スマートフォンのハードウェア構成>
次に、図10を用いて、スマートフォンのハードウェアについて説明する。図10は、スマートフォンのハードウェア構成図である。図10に示されているように、スマートフォン5は、CPU501、ROM502、RAM503、EEPROM504、撮像素子I/F505、加速度・方位センサ506、メディアI/F508、GPS受信部509を備えている。
これらのうち、CPU501は、スマートフォン5全体の動作を制御する。ROM502は、CPU501やIPL(Initial Program Loader)等のCPU501の駆動に用いられるプログラムを記憶する。RAM503は、CPU501のワークエリアとして使用される。EEPROM504は、CPU501の制御にしたがって、スマートフォン用プログラム等の各種データの読み出し又は書き込みを行う。撮像素子I/F505は2つのCMOSセンサ505aと接続されており、CPU501の制御にしたがって被写体(主に自画像)を撮像し画像データを得る。2つのCMOSセンサ505aはそれぞれフロントカメラとリアカメラに相当する。撮像素子I/F505は、CMOSセンサ505aの駆動を制御する回路である。
加速度・方位センサ506は、地磁気を検知する電子磁気コンパスやジャイロコンパス、加速度センサ等の各種センサである。メディアI/F508は、フラッシュメモリ等の記録メディア507に対するデータの読み出し又は書き込み(記憶)を制御する。GPS受信部509は、GPS衛星からGPS信号を受信する。
また、スマートフォン5は、遠距離通信回路511、アンテナ511a、CMOSセンサ512、撮像素子I/F513、マイク514、スピーカ515、音入出力I/F516、ディスプレイ517、外部機器接続I/F518、近距離通信回路519、近距離通信回路519のアンテナ519a、及びタッチパネル521を備えている。
これらのうち、遠距離通信回路511は、後述の通信ネットワーク100を介して、他の機器と通信する回路である。CMOSセンサ512は、CPU501の制御にしたがって被写体を撮像して画像データを得る内蔵型の撮像手段の一種である。撮像素子I/F513は、CMOSセンサ512の駆動を制御する回路である。マイク514は、音声を入力する内蔵型の集音手段の一種である。音入出力I/F516は、CPU501の制御にしたがってマイク514及びスピーカ515との間で音信号の入出力を処理する回路である。ディスプレイ517は、被写体の画像や各種アイコン等を表示する液晶や有機ELなどの表示手段の一種である。外部機器接続I/F518は、各種の外部機器を接続するためのインターフェースである。近距離通信回路519は、Wi−Fi、NFC、Bluetooth等の通信回路である。タッチパネル521は、ユーザがディスプレイ517を押下することで、スマートフォン5を操作する入力手段の一種である。
また、スマートフォン5は、バスライン510を備えている。バスライン510は、CPU501等の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等である。
なお、上記各プログラムが記憶されたHD(Hard Disk)やCD−ROM等の記録媒体は、いずれもプログラム製品(Program Product)として、国内又は国外へ提供されることができる。
なお、上記各プログラムが記憶されたCD−ROM等の記録媒体、並びに、これらプログラムが記憶されたHDDは、いずれもプログラム製品(Program Product)として、国内又は国外へ提供されることができる。
<<実施形態の機能構成>>
次に、図11を用いて、本実施形態の機能構成について説明する。図11は、本実施形態の撮像システム200の一部を構成する、特殊撮像装置1、及びスマートフォン5の各機能ブロック図である。
<特殊撮像装置の機能構成>
まず、特殊撮像装置1の機能構成について詳細に説明する。図11に示されているように、特殊撮像装置1は、受付部12、撮像部13、集音部14、画像・音処理部15、判断部17、近距離通信部18、及び記憶・読出部19を有している。これら各部は、図9に示されている各構成要素のいずれかが、SRAM113からDRAM114上に展開された特殊撮像装置用のプログラムに従ったCPU111からの命令によって動作することで実現される機能又は手段である。
また、特殊撮像装置1は、図9に示されているROM112、SRAM113、及びDRAM114によって構築される記憶部1000を有している。
(特殊撮像装置の各機能構成)
次に、図9及び図11を用いて、特殊撮像装置1の各機能構成について更に詳細に説明する。
特殊撮像装置1の受付部12は、主に、図9に示されている操作部115及びCPU111の処理によって実現され、ユーザからの操作入力を受け付ける。
撮像部13は、主に、図9に示されている撮像ユニット101、画像処理ユニット104、及び撮像制御ユニット105、並びにCPU111の処理によって実現され、被写体や風景等を撮像し、撮像画像データを得る。この撮像画像データは、図3(a),(b)に示されているように、全天球画像データの元になる2つの半球画像データである。
集音部14は、図9に示されている108及び音処理ユニット109、並びにCPU111の処理によって実現され、特殊撮像装置1の周囲の音を集音する。
画像・音処理部15は、主にCPU111からの命令によって実現され、撮像部13によって得られた撮像画像データ、又は集音部14によって得られた音データに対して、各種処理を行なう。例えば、画像・音処理部15は、2つの撮像素子103a,103bのそれぞれによって得られた2つの半球画像データ(図3(a),(b)参照)に基づいて、正距円筒射影画像データ(図3(c)参照)を作成する。
判断部17は、CPU111の処理によって実現され、各種判断を行なう。
近距離通信部18は、主に、CPU111の処理、並びに通信部117及びアンテナ117aによって実現され、スマートフォン5の近距離通信部58等と、Wi−Fi等による近距離無線通信技術によって通信することができる。
記憶・読出部19は、主に、図9に示されているCPU111の処理によって実現され、記憶部1000に各種データ(又は情報)を記憶したり、記憶部1000から各種データ(又は情報)を読み出したりする。
<スマートフォンの機能構成>
次に、スマートフォン5の機能構成について詳細に説明する。スマートフォン5は、図11に示されているように、スマートフォン5は、遠距離通信部51、受付部52、撮像部53、集音部54、画像・音処理部55、表示制御部56、判断部57、近距離通信部58、及び記憶・読出部59を有している。これら各部は、図10に示されている各構成要素のいずれかが、EEPROM504からRAM503上に展開されたスマートフォン5用プログラムに従ったCPU501からの命令によって動作することで実現される機能又は手段である。
また、スマートフォン5は、図10に示されているROM502、RAM503、及びEEPROM504によって構築される記憶部5000を有している。この記憶部5000には、連携撮像装置管理DB5001が構築されている。この連携撮像装置管理DB5001は、図12(a)連携撮像装置管理テーブルによって構成されている。図12(a)は連携撮像装置管理テーブルの概念図である。また、記憶部5000には重畳領域情報5002が記憶されている。重畳領域情報5002については後述する。
(連携撮像装置管理テーブル)
次に、図12(a)を用いて、連携撮像装置管理テーブルについて説明する。図12(a)に示されているように、撮像装置毎に、各撮像装置の連携関係を示す関連関係情報、撮像装置のIPアドレス、及び撮像装置の装置名が関連付けて管理されている。このうち、関連関係情報は、自装置のシャッターが押下されることで撮像を開始する一の撮像装置を「メイン」とし、「メイン」の撮像装置でシャッターが押下されることに応じて撮像を
開始する他の撮像装置を「サブ」として示している。なお、IPアドレスは、Wi−Fiによる通信の場合であって、USBの有線ケーブルを用いた通信の場合には製造者ID(Identification)及び製品IDに代わり、Bluetoothを用いた無線通信の場合には、BD(Bluetooth Device Address)に代わる。
(スマートフォンの各機能構成)
スマートフォン5の遠距離通信部51は、主に、図10に示されている遠距離通信回路511及びCPU501の処理によって実現され、インターネット等の通信ネットワークを介して、他の装置(特殊撮像装置1、他のスマートフォン、サーバ等)、スマートフォン、又はサーバとの間で各種データ(又は情報)の送受信を行う。
受付部52は、主にタッチパネル521及びCPU501の処理によって実現され、ユーザから各種の選択又は入力を受け付ける。タッチパネル521はディスプレイ517と共用であってもよい。また、タッチパネル以外の入力手段(ボタン)等でもよい。
撮像部53は、主に、図10に示されているCMOSセンサ505a,CMOSセンサ512、及びCPU501の処理によって実現され、被写体や風景等を撮像し、撮像画像データを得る。この撮像画像データは、透視射影方式で撮像された平面画像データである。
集音部54は、図10に示されているマイク514、及びCPU501の処理によって実現され、スマートフォン5の周囲の音を集音する。
画像・音処理部55は、主にCPU501からの命令によって実現され、撮像部53によって得られた撮像画像データ、又は集音部54によって得られた音データに対して、各種処理を行なう。
表示制御部56は、図10に示されているCPU501の処理によって実現され、ディスプレイ517に、撮像部53による撮像中又は撮像後の撮像画像データに係る平面画像Pを表示させる。また、表示制御部56は、画像・音処理部55によって作成された重畳表示メタデータを利用して、後述の平面画像Pの各格子領域LA0を、位置パラメータで示された位置、並びに補正パラメータで示された明るさ値及び色値に合わせることで、全天球画像CEに平面画像Pを重畳して表示する。なお、平面画像Pを全天球画像CEに合成しないで、利用者が閲覧する際に平面画像Pを全天球画像CEに重畳するのは、平面画像Pを1つの表示形態に限定されない様々な表示(ズーム倍率の変更、射影方式を変更して表示するなど)ができるようにするためである。
また、位置パラメータは「位置情報」の一例である。補正パラメータは「補正情報」の一例である。
判断部57は、図10に示されているCPU501の処理によって実現され、各種判断を行なう。
近距離通信部58は、主に、CPU501の処理、並びに近距離通信回路519及びアンテナ519aによって実現され、特殊撮像装置1の近距離通信部18等と、Wi−Fi等による近距離無線通信技術によって通信することができる。
記憶・読出部59は、主に、図10に示されているCPU501の処理によって実現され、記憶部5000に、重畳表示メタデータ等の各種データ(又は情報)を記憶したり、記憶部5000から重畳表示メタデータ等の各種データ(又は情報)を読み出したりする。また、記憶・読出部59は、記憶部5000から各種データを取得する取得部の役割を果たす。
(画像・音処理部の詳細な各機能構成)
ここで、図13を用いて、画像・音処理部55の各機能構成について詳細に説明する。図13は、画像・音処理部の詳細な機能ブロック図である。
画像・音処理部55は、大きく分けて、エンコードを行うメタデータ作成部55aとデコードを行う重畳部55bを有している。メタデータ作成部55aは、図16に示されている後述のステップ22の処理を実行する。また、重畳部55bは、図16に示されている後述のステップ23の処理を実行する。
{メタデータ作成部の各機能構成}
まずは、メタデータ作成部55aの各機能構成について説明する。メタデータ作成部55aは、抽出部550、第1の対応領域算出部552、注視点特定部554、射影方式変換部556、第2の対応領域算出部558、領域分割部560、射影方式逆変換部562、形状変換部564、補正パラメータ作成部566、及び重畳表示メタデータ作成部570を有している。なお、明るさや色の補正をする必要がない場合、形状変換部564及び補正パラメータ作成部566は不要である。また、以下に説明する画像や領域を示す符号は図17に示されている。図17は、重畳表示パラメータの作成処理の過程における画像の概念図である。
抽出部550は、各画像の局所特徴に基づき特徴点を抽出する。局所特徴とはエッジやブロブなど画像内に見られるパターンや構造で、局所特徴を数値化したものが特徴量である。本実施形態では、抽出部550は、異なる画像で各特徴点を抽出する。抽出部550が用いられる2つの画像は、歪みが著しく大きくない限り、異なる射影方式であってもよい。例えば、抽出部550は、正距円筒射影方式によって得られた長方形の正距円筒射影画像ECと、透視射影方式によって得られた長方形の平面画像Pとの間、及び、平面画像Pと、射影方式変換部556によって変換された後の周辺領域画像PIとの間で用いられる。なお、正距円筒射影方式は第1の射影方式の一例であり、透視射影方式は第2の射影方式の一例である。また、正距円筒射影画像は第1の射影画像の一例であり、平面画像Pは第2の射影画像の一例である。
第1の対応領域算出部552は、最初に正距円筒射影画像ECにおける複数の特徴点fp1に基づいた各特徴量fv1を求めると共に、平面画像Pにおける複数の特徴点fp2に基づいた各特徴量fv2を求める。特徴量の記述方法はいくつかの方式が提案されているが、本実施形態においては、スケールや回転に対して不変又は頑強であることが望ましい。第1の対応領域算出部552は、続いて算出した正距円筒射影画像ECの複数の特徴点fp1の特徴量fv1と、平面画像Pにおける複数の特徴点fp2に対する特徴量fv2の類似度に基づき画像間の対応点を算出し、算出した画像間の対応点の関係から、正距円筒射影画像ECにおいて、平面画像Pに対応するホモグラフィを算出し、このホモグラフィを変換に用いることで、第1のホモグラフィ変換を行なう。その結果、第1の対応領域算出部552は、第1の対応領域CA1を算出する。この場合、平面画像Pの4頂点から成る四角形(矩形)の中心点CP1は、第1のホモグラフィ変換によって、正距円筒射影画像ECにおける注視点GP1に変換される。
なお、平面画像Pの4頂点の頂点座標を、p1=(x1,y1)、p2=(x2,y2)、p3=(x3,y3)、p4=(x4,y4)とすると、第1の対応領域算出部552は、以下に示す(式2)に基づいて、中心点CP1(x,y)を定めることができる。
図17では平面画像Pの画像形状が長方形であるが、対角線の交点を用いることによって正方形、台形、菱形等、さまざまな四角形の部分画像に対しても中心座標を算出することができる。平面画像Pの画像形状が、長方形、正方形に限定される場合は、計算の省略化のため、対角線の中点を部分画像の中心座標PCとしてよい。対角線P1P3の中点を算出する場合の(式3)を以下に示す。
注視点特定部554は、平面画像Pの中心点CP1が第1のホモグラフィ変換後に位置する正距円筒射影画像EC上の点(本実施形態では「注視点」という)を特定する。
ところで、注視点GP1の座標は、正距円筒射影画像EC上の座標であるため、緯度及び経度の表現に変換及び規格化すると都合が良い。具体的には、正距円筒射影画像ECの垂直方向を−90度(−0.5π)から+90度(+0.5π)の緯度座標として表現し、水平方向を−180度(−π)から+180度(+π)の経度座標として表現する。このようにすることで、緯度・経度座標から、正距円筒射影画像ECの画像サイズに対応した画素位置座標を算出することができる。
射影方式変換部556は、正距円筒射影画像EC内の注視点GP1を中心とした周辺領域PAを、平面画像Pと同じ透視射影方式に変換することで、周辺領域画像PIを作成する。この場合、注視点GP1が変換された後の点を中心点CP2として、平面画像Pの対角画角αと同じ画角を垂直画角(又は水平画角)とした場合に特定することができる正方形の周辺領域画像PIを結果的に作成することができるように、射影方式変換元の周辺領域PAを特定する。以下、更に詳細に説明する。
(射影方式の変換)
まず、射影方式の変換について説明する。図3乃至図5を用いて説明したように、正距円筒射影画像ECによって立体球CSを被うことで、全天球画像CEを作成している。よって、正距円筒射影画像ECの各画素データは、3次元の全天球画像の立体球CSの表面における各画素データに対応させることができる。そこで、射影方式変換部556による変換式は、正距円筒射影画像ECにおける座標を(緯度,経度)=(ea,aa)と表現し、3次元の立体球CS上の座標を直交座標(x,y,z)で表わすと、以下の(式4)で表わすことができる。
(x, y, z) = (cos(ea) × cos(aa), cos(ea) × sin(aa), sin(ea)) ・・・(式4)
但し、このときの立体球CSの半径は1とする。
一方で、透視射影画像である平面画像Pは2次元画像であるが、これを2次元の極座標(動径,偏角)=(r,a)で表現すると、動径rは対角画角αに対応し、取り得る範囲は0 ≦ r ≦ tan(対角画角/2)となる。また、平面画像Pを2次元の直交座標系(u,v)で表わすと、極座標(動径,偏角)=(r,a)との変換関係は、以下の(式5)で表わすことができる。
u = r × cos(a), v = r × sin(a) ・・・(式5)
次に、この(式5)を3次元の座標(動径,極角,方位角)に対応させることを考える。今、立体球CSの表面のみを考えているため、3次元極座標における動径は「1」である。また、立体球CSの表面に張り付けた正距円筒射影画像ECを透視投影変換する射影は、立体球CSの中心に仮想カメラICがあると考えると、上記の2次元極座標(動径,偏角)=(r,a)を使うと、以下の(式6)、(式7)で表わすことができる。
r = tan(極角) ・・・(式6)
a = 方位角 ・・・(式7)
ここで極角をtとすると、t = arctan(r)となるため、3次元極座標(動径、極角、方位角)は、(動径、極角、方位角)=(1, arctan(r), a)と表現することができる。
また3次元極座標から、直交座標系(x,y,z)へ変換するための変換式は、以下の(式8)で表わすことができる。
(x, y, z) = (sin(t) × cos(a), sin(t) × sin(a), cos(t)) ・・・(式8)
上記の(式8)により、正距円筒射影方式による正距円筒射影画像ECと、透視射影方式による平面画像Pの相互変換ができるようになった。即ち、作成すべき平面画像Pの対角画角αに対応する動径rを用いることで、平面画像Pの各画素が、正距円筒射影画像ECのどの座標に対応するかを表す変換マップ座標を算出でき、この変換マップ座標に基づいて、正距円筒射影画像ECから、透視射影画像である周辺領域画像PIを作成することができる。
ところで、上記射影方式の変換は、正距円筒射影画像ECの(緯度,経度)が(90°,0°)となる位置が、透視射影画像である周辺領域画像PIの中心点CP2となるような変換を示している。そこで、正距円筒射影画像ECの任意の点を注視点として透視投影変換をする場合は、正距円筒射影画像ECを貼り付けた立体球CSを回転させることで、注視点の座標(緯度、経度)が(90°,0°)の位置に配置されるような座標回転を行えば良い。
この立体球CSの回転に関する変換公式は、一般の座標回転公式であるため、説明を省略する。
(周辺領域画像の特定)
次に、図18を用いて、周辺領域画像PIの領域を特定する方法について説明する。なお、図18は、周辺領域画像を特定する際の概念図である。
第1の対応領域算出部552が、平面画像Pと周辺領域画像PIの対応関係を判断するにあたって、周辺領域画像PI内に第2の対応領域CA2ができるだけ広く含まれていることが望ましい。よって、周辺領域画像PIを広い領域に設定すれば、第2の対応領域CA2を含まないという事態は生じない。しかし、周辺領域画像PIを、あまりにも広い領域に設定すると、その分だけ類似度を算出する対象の画素が増えるため、処理に時間が掛かってしまう。そのため、極力、周辺領域画像PIの領域は第2の対応領域CA2を含む範囲内で小さい方が良い。そこで、本実施形態では、以下に示すような方法で、周辺領域画像PIを特定する。
本実施形態では、周辺領域画像PIの特定に、平面画像の35mm換算焦点距離を使用するが、これは撮像時に記録されるExifデータから取得される。35mm換算焦点距離は、いわゆる24mm x 36mmのフィルムサイズを基準とした焦点距離であるため、このフィルムの対角と、焦点距離から以下の算出式(式9)、(式10)で対応する対角画角を算出することができる。
フィルム対角 = sqrt(24*24 + 36*36) ・・・(式9)
合成用画像画角/2 = arctan((フィルム対角/2)/合成用画像35mm換算焦点距離)・・(式10)
ところで、この画角をカバーする画像は円形となるのだが、実際の撮像素子(フィルム)は長方形なので円に内接する長方形画像となっている。本実施形態では、周辺領域画像PIの垂直画角αを、平面画像Pの対角画角αと同じになるように設定する。これにより、図18(b)に示されている周辺領域画像PIは、図18(a)に示されている平面画像Pの対角画角αをカバーする円に外接する正方形となり、垂直画角αは、下記(式11)、(式12)で示されているように、正方形の対角と平面画像Pの焦点距離から算出できる。
正方形対角=sqrt(フィルム対角*フィルム対角+フィルム対角*フィルム対角)・・・(式1
1)
垂直画角α/2 = arctan((正方形対角/2) / 平面画像の35mm換算焦点距離))・・・(式1
2)
このような垂直画角αで射影方式変換することで、注視点を中心に平面画像Pの対角画角αにおける画像をできるだけ広くカバーでき、かつ垂直画角αが大きくなりすぎない周辺領域画像PI(透視射影画像)を作成することができる。
(位置情報の算出)
続いて、図13に戻り、第2の対応領域算出部558は、平面画像Pにおける複数の特徴点fp2と周辺領域画像PIにおける複数の特徴点fp3の特徴量fv3を算出する。算出された各特徴量fv2,fv3の類似度に基づき画像間の対応点を算出し、算出した画像間の対応点の関係から、周辺領域画像PIにおいて、平面画像Pに対応するホモグラフィを算出し、このホモグラフィを変換に用いることで、第2のホモグラフィ変換を行なう。その結果、第2の対応領域算出部558は、第2の対応領域CA2を算出する。
なお、第1のホモグラフィ変換の前に、第1のホモグラフィの算出時間を早めるために、平面画像P及び正距円筒射影画像ECのうちの少なくとも一方の画像サイズをリサイズしてもよい。例えは、平面画像Pが4000万画素で、正距円筒射影画像ECが3000万画素の場合、平面画像Pを3000万画素にリサイズしたり、両画像を1000万画素になるようにそれぞれの画像をリサイズしたりする。同様に、第2のホモグラフィ算出の前に、平面画像P及び周辺領域画像PIの少なくとも一方の画像サイズをリサイズしてもよい。
また、本実施形態でのホモグラフィは、正距円筒射影画像ECと平面画像Pとの射影関係を表す変換行列であり、平面画像Pにおける座標に、ホモグラフィ算出処理で算出したホモグラフィ変換行列を乗算することで、正距円筒射影画像EC(全天球画像CE)上での対応座標を算出することができる。
領域分割部560は、画像における一部の領域を複数の格子領域に分割する。ここで、図19を用いて、第2の対応領域を複数の格子領域に分割する方法を詳細に説明する。なお、図19は、第2の対応領域を複数の格子領域に分割する際の概念図である。
領域分割部560は、図19(a)に示されているように、第1の対応領域算出部552が第2のホモグラフィ変換により算出した第2の対応領域CA2の頂点座標の4つの頂点から成る四角形を、図19(b)に示されているように、複数の格子領域LA2に分割する。例えば、水平方向に30、垂直方向に20ほど均等分割する。
次に、複数の格子領域LA2の具体的な分割方法について説明する。
まず、第2の対応領域CA2を均等に分割する算出式を示す。2点をA(X1,Y1)、B(X2,Y2)として、その2点間の線分を等間隔にn個に分割する場合、Aからm番目にあたる点Pmの座標は、以下に示す(式13)によって算出される。
Pm = ( X1 + (X2 − X1) ×m / n, Y1 + (Y2 − Y1) × m / n )・・・(式13)
上記の(式13)によって、線分を均等に分割した座標が算出できるため、四角形の上辺、下辺をそれぞれ分割した座標を求め、分割した座標から成る線分を更に分割すればよい。四角形の左上、右上、右下、左下の各座標をそれぞれTL,TR,BR,BLとした場合、線分TL−TR及び線分BR−BLを均等に30分割した座標を求める。次に、0から30番目まで分割された各座標において、同じ順番に対応する座標同士から成る線分に対し、均等に20分割した座標を求める。これにより、四角形領域を30×20個の小領域に分割するための座標を求めることができる。図19(b)では、座標一例として、TLの座標(LO00,00,LA00,00)を示している。
続いて、図13及び図17に戻り、射影方式逆変換部562は、第2の対応領域CA2の射影方式を、正距円筒射影画像ECと同じ正距円筒射影方式に逆変換することで、正距円筒射影画像ECにおいて、第2の対応領域CA2に対応する第3の対応領域CA3を算出する。具体的には、射影方式逆変換部562は、正距円筒射影画像ECにおいて、第2の対応領域CA2における複数の格子領域LA2に対応する各格子領域LA3から成る第3の対応領域CA3を算出する。第3の対応領域CAは、図17に示されているが、拡大図として、図20にも示されている。なお、図20は、正距円筒射影画像ECにおいて第3の対応領域を示す概念図である。これにより、平面画像Pは、最終的に第3の対応領域CA3に合わせるように(マッピングするように)、正距円筒射影画像ECによって作成された全天球画像CEに重畳表示される。この射影方式逆変換部562の処理により、各格子領域LA3の各格子点の座標を示す位置パラメータが作成される。位置パラメータは、図17及び図14に示されている。なお、格子点は複数の点の一例である。
以上、位置パラメータを作成することにより、正距円筒射影画像ECと平面画像Pの位置関係を算出することができる。
ところで、位置パラメータは算出されたが、このまま重畳表示を行う場合、正距円筒射影画像ECと平面画像Pとで明るさや色味が大きく異なる場合に、不自然な重畳表示となることがある。そのため、以下に示す形状変換部564及び補正パラメータ作成部566は、明るさや色味が大きく異なる場合であっても、不自然な重畳表示となることを防止する役割を果たす。
形状変換部564は、後述の色合わせに先立って、第2の対応領域CA2の4頂点を平面画像Pの4頂点に射影することで、第2の対応領域CA2を平面画像Pと同じ形状に変換する。具体的には、図21(a)に示されている第2の対応領域CA2の各格子領域LA2を、図21(c)に示されている平面画像Pの各格子領域LA0に合わせるために、第2の対応領域CA2の形状を平面画像Pと同じ形状に変換する。これにより、図21(a)に示されている第2の対応領域CA2は、図21(b)に示されている第2の対応領域CA2'に形状が変換される。これに伴い、格子領域LA2が格子領域LA2'に変換されるため、平面画像Pの格子領域LA0と同じ形状となる。
補正パラメータ作成部566は、同じ形状に変換後の第2の対応領域CA2'における各格子領域LA2'の明るさ値及び色値に対して、各格子領域LA2'と同じ形状である平面画像Pの各格子領域LA0の明るさ値及び色値を合わせるための補正パラメータを作成する。具体的には、補正パラメータ作成部566は、各格子領域LA0の1点を共通に格子点としてもつ4つの格子領域を構成する全ての画素の明るさ値及び色値(R,G,B)の平均値a= (Rave,Gave,Bave)を算出し、各格子領域LA2'の1点を共通に格子点としてもつ4つの格子領域を構成する全ての画素の明るさ値及び色値(R',G',B')の平均値a' = (R'ave,G'ave,B'ave)を算出する。なお、上記各格子領域LA0の1点及び各格子領域LLA2'の1点が第2の対応領域CA2及び第3の対応領域CA3の4隅の場合、補正パラメータ作成部566は、1つの格子領域から明るさ値及び色値の平均値a及び平均値a'を算出する。また、上記各格子領域LA0の1点及び各格子領域LLA2'の1点が第2の対応領域CA2第3の対応領域CA3の外周の点の場合、補正パラメータ作成部566は、内側2つの格子領域から明るさ値及び色値の平均値a及び平均値a'を算出する。そして、補正パラメータは、本実施形態では、平面画像Pの明るさ値及び色値を補正するためのゲインデータとなるため、以下の(式14)に示されているように、平均値a'を平均値aで除算することで、補正パラメータPaを求める。
Pa = a'/ a・・・(式14)
これにより、後述の重畳表示において、補正パラメータが示すゲイン値を、格子領域LAO毎に乗算することで、平面画像Pの色味及び明るさが、正距円筒射影画像EC(全天球画像CE)の画素値と近くなり、見た目が違和感なく重畳表示することが可能となる。なお、補正パラメータは、平均値から算出されるだけでなく、平均値に代えて又は平均値に加えて、中央値、最頻値等を使って算出されるようにしてもよい。
また、本実施形態では明るさ値及び色値の補正値の算出に画素値(R,G,B)を使用したが、輝度及び色差信号であるYUVフォーマットや、JPEGのsYCC(YCbCr)フォーマット等における輝度値、色差値を用いて、同様の方法にて格子領域を構成する全ての画素の輝度値及び色差値の平均値を求め、その平均値を除算することにより後述の重畳表示における補正パラメータとしてもよい。なお、RGB値からYUV、sYCC(YCbCr)に変換する方法は公知であるため詳細は省略するが、参考として(式15)を用いて、JPEG圧縮画像のフォーマットJFIF(JPEG file interchange format)形式のRGBからYCbCrへ変換する例を挙げる。
重畳表示メタデータ作成部570は、位置パラメータ及び補正パラメータ等を用いて、全天球画像CEに対して平面画像Pを重畳する際の位置、並びに明るさ値及び色値の補正値を示す重畳表示メタデータを作成する。
(重畳表示メタデータ)
続いて、図14を用いて、重畳表示メタデータのデータ構造について説明する。図14は、重畳表示メタデータのデータ構造である。
図14に示されているように、重畳表示メタデータは、正距円筒射影画像情報、平面画像情報、重畳表示情報、及びメタデータ作成情報によって構成されている。
これらのうち、正距円筒射影画像情報は、特殊撮像装置1から撮像画像データと共に送られて来た情報である。正距円筒射影画像情報は、画像識別情報及び付属情報を含んでいる。正距円筒射影画像情報における画像識別情報は、正距円筒射影画像を識別するための画像識別情報である。図14では、正距円筒射影画像情報における画像識別情報の一例として、画像のファイル名が示されているが、画像を識別するための画像IDであってもよい。
また、正距円筒射影画像情報における付属情報は、正距円筒射影画像情報に付属する関連情報である。図14では、付属情報の一例として、特殊撮像装置1で撮像された際に得られた正距円筒射影画像データの姿勢補正情報(Pitch,Yaw,Roll)が示されている。この姿勢補正情報は、特殊撮像装置1の画像記録フォーマットとして規格化されているExifで格納されている場合があり、GPano(Google Photo Sphere schema)で提供されている各種フォーマットで格納されている場合もある。全天球画像は、同じ位置で撮像すれば、姿勢が異なっていても360°全方位の画像が撮像できるという特徴があるが、全天球画像CEを表示する場合に、姿勢情報や、どこを画像の中心にするか(注視点)を指定しなければ表示位置が決まらない。そのため、一般的には天頂が撮像者の真上に来るように全天球画像CEを補正して表示する。これにより、水平線が真っ直ぐに補正された自然な表示が可能となる。
次に、平面画像情報は、スマートフォン5で作成された情報である。平面画像情報は、画像識別情報及び付属情報を含んでいる。平面画像情報における画像識別情報は、平面画像Pを識別するための画像識別情報である。図14では、画像識別情報の一例として、画像のファイル名が示されているが、画像を識別するための画像IDであってもよい。
また、平面画像情報における付属情報は、平面画像情報に付属する関連情報である。図14では、平面画像情報における付属情報の一例として、35mm換算焦点距離の値が示されている。35mm換算焦点距離の値は、全天球画像CEに平面画像Pを重畳して表示するために必須ではないが、重畳表示を行う場合に表示する画角を決めるための参考情報となるため、例として挙げている。
次に、重畳表示情報は、スマートフォン5で作成された情報であり、領域分割数情報、各格子領域の格子点の位置(位置パラメータ)、及び明るさ値及び色値の補正値(補正パラメータ)を含んでいる。これらのうち、領域分割数情報は、第1の対応領域CA1を複数の格子領域に分割する際の水平(経度)方向の分割数及び垂直(緯度)方向の分割数を示している。
また、位置パラメータは、平面画像Pを格子状の複数の領域に分割した場合の各格子点が、正距円筒射影画像EC(全天球画像CE)のどの位置に配置されるかを示す頂点マッピング情報である。補正パラメータは、本実施形態では、平面画像Pの色値を補正するためのゲインデータである。なお、補正対象がモノクロ画像の場合もあるため、補正パラメータは、明るさ値及び色値のうち少なくとも明るさ値を合わせるためのパラメータである。
ところで、全天球画像CEを得る場合、平面画像Pと同じ射影方式である透視射影方式を用いると、360°の全方位の撮像ができない。そのため、全天球画像CEの一部の領域に、全天球画像CEとは別に撮像することで得られた平面画像Pを重畳しようとしても、正距円筒射影画像ECと平面画像Pは射影方式が異なるため、正距円筒射影画像EC(全天球画像CE)と平面画像Pが合わず、平面画像Pが全天球画像CEに上手く溶け込まない。そのため、全天球画像のように広い画角の画像は、射影方式の1つとして、正距円筒射影方式で作成されることが多い。しかし、正距円筒射影方式を用いると、いわゆるメルカトル図法のように標準緯線から離れるほど横方向の長さが拡大されるため、一般的なカメラで採用されている透視射影方式の画像とは大きく異なった画像となる。よって、単純に画像の縮尺だけを変更して重ね合わせても画像が一致せず、平面画像Pが全天球画像CEに上手く溶け込まない。そこで、本実施形態では、図14に示されている処理により、位置パラメータを作成する。
ここで、図15を用いて、位置パラメータ及び補正パラメータについて詳細に説明する。図15(a)は第2の対応領域における各格子領域を示した概念図である。図15(b)は第3の対応領域における各格子領域を示した概念図である。
図15(a)に示されているように、正距円筒射影画像ECの一部の領域である第1の対応領域CA1が平面画像Pと同じ透視射影方式に変換されることで得られる第2の対応領域CA2は、本実施形態では、水平分割数が30で垂直分割数が20の複数の格子領域に分割される。図15(a)には、各格子領域の格子点の座標(LO00,00,LA00,00),(LO01,00,LA01,00),…,(LO30,20,LA30,20)、及び、各格子領域の格子点における明るさ値及び色値の補正値(R00,00,G00,00,B00,00),(R01,00,G01,00,B01,00),…,(R30,20,G30,20,B30,20)が示されている。なお、図面を簡略化するため、4頂点における格子点の座標、並びに明るさ値及び色値の補正値が示されているが、実際には、全ての格子点の座標、並びに明るさ値及び色値の補正値が存在する。また、各明るさ値及び色値の補正値R,G,Bは、それぞれ赤色の補正ゲイン、緑色の補正ゲイン、青色の補正ゲインを示している。各明るさ値及び色値の補正値R,G,Bは、実際には、各格子点の座標を中心とする所定範囲(隣の格子点の所定範囲と重ならない範囲)内の画像の明るさ値及び色値の補正値を示している。
一方、図15(b)に示されているように、第2の対応領域CA2が正距円筒射影画像ECと同じ正距円筒射影方式に逆変換されることで得られた第3の対応領域CA3は、本実施形態では、同じく水平分割数が30で垂直分割数が20の複数の格子領域に分割される。図15(b)には、各格子領域の格子点の座標(LO'00,00,LA'00,00),(LO'01,00,LA'01,00),…,(LO'30,20,LA'30,20)の座標、及び、第2の対応領域CA2の各補正値と同じ値の明るさ値及び色値の補正値が示されている。この場合も、図面を簡略化するため、4頂点における格子点の座標及び明るさ値及び色値の補正値が示されているが、実際には、全ての格子点の座標と明るさ値及び色値の補正値が存在する。
次に、メタデータ作成情報は、重畳表示メタデータのバージョンを示すバージョン情報を示している。
なお、上記のように、位置パラメータは、平面画像Pと正距円筒射影画像EC(全天球画像CE)のそれぞれの位置対応関係を示すものである。しかし、位置パラメータで、平面画像Pの全ての画素位置が正距円筒射影画像EC(全天球画像CE)のどの座標に対応付けられるかの情報を表わそうとすると、スマートフォン5が高画素数のデジタルカメラを有する場合、約4000万画素数分の情報を表わさなければならない。そのため、位置パラメータのデータ量が多くなり、データ記憶等の扱いが大変である。そこで、本実施形態の位置パラメータは、平面画像Pを600個(30×20)の領域に分割することで、平面画像の格子点の座標が、正距円筒射影画像EC(全天球画像CE)のどこに対応するかを示すだけのデータを示している。また、スマートフォン5は重畳表示する場合には、格子点の座標から各領域内の画像の位置を補間することで、重畳表示を実現することができる。
{重畳部の機能構成}
続いて、図13を用い、重畳部55bの機能構成について説明する。重畳部55bは、貼付領域作成部582、補正部584、画像作成部586、画像重畳部588、及び射影方式変換部590を有している。
これらのうち、貼付領域作成部582は、仮想の立体球CSにおいて、第3の対応領域CA3に対応する領域部分(以下、「部分立体球」という)PSを作成する。
補正部584は、重畳表示メタデータ内の補正パラメータに基づいて、平面画像Pの明るさ値及び色値を、正距円筒射影画像ECの明るさ値及び色値に合わせる補正を行なう。なお、補正部584は、必ずしも明るさや色の補正を行なう必要はない。また、補正部584が補正パラメータによって補正を行なう場合、明るさの補正を行なっても、色の補正を行なわなくてもよい。
画像作成部586は、部分立体球PSに対して、平面画像P(又は、平面画像Pを補正した後の補正画像C)を貼り付けることで、重畳画像Sを作成する。また、画像作成部586は、部分立体球PSの領域に基づいて、マスクデータMを作成する。更に、画像作成部586は、立体球CSに対して、正距円筒射影画像ECを貼り付けることで全天球画像CEを作成する。
ここで、マスクデータMは、重畳画像Sを全天球画像CEに重畳する場合に用いることが可能な透過比率データである。マスクデータMは、重畳画像Sを全天球画像CEに重畳した場合の境界周辺の明るさ及び色を、内側の重畳画像S側から外側の全天球画像CE側に徐々に近づけるために、マスク周辺の透過度が、内側から外側に向けて徐々に重畳画像S寄りから全天球画像CE寄りに高くなっている。これにより、全天球画像CEに重畳画像Sが重畳されても、極力、重畳されたことが分からないようにすることができる。なお、マスクデータMの作成は、必須ではない。
画像重畳部588は、全天球画像CEに対して重畳画像S及びマスクデータMを重畳する。これにより、境目が目立たないように高精細の重畳画像Sが重畳された低精細の全天球画像CEが完成する。
射影方式変換部590は、図7に示されているように、予め定められた仮想カメラICの視線方向(所定領域Tの中心点CP)と所定領域Tの画角αに基づいて、重畳画像Sが重畳された状態の全天球画像CEにおける所定領域Tをディスプレイ517で見ることができるように射影方式変換する。また、射影方式変換部590は、射影方式変換する際に、所定領域Tをディスプレイ517における表示領域の解像度に合わせる処理も行なう。具体的には、所定領域Tの解像度がディスプレイ517の表示領域の解像度よりも小さい場合には、射影方式変換部590は、所定領域Tをディスプレイ517の表示領域に合わせるように拡大する。
一方、所定領域Tの解像度がディスプレイ517の表示領域の解像度よりも大きい場合には、射影方式変換部590は、所定領域Tをディスプレイ517の表示領域に合わせるように縮小する。これにより、表示制御部56は、ディスプレイ517の表示領域の全体に亘って、所定領域Tを示す所定領域画像Qを表示することができる。
<<実施形態の処理又は動作>>
続いて、図16を用いて、撮像システム200が実行する撮像方法を説明する。図16は、撮像方法を示したシーケンス図である。なお、以下では、被写体や風景等の撮像を行なう場合について説明するが、撮像と同時に集音部14によって周囲の音を録音してもよい。
図16に示されているように、スマートフォン5の受付部52は、ユーザから連携撮像開始を受け付ける(ステップS11)。この場合、図12(b)に示されているように、表示制御部56が、図12(b)に示されている連携撮像装置設定画面をディスプレイ517に表示させる。この画面には、撮像装置毎に、連携撮像する際のメインの撮像装置を指定するためのラジオボタン、連携撮像する際のサブの撮像装置を指定(選択)するためのチェックボックスが表示されている。更に、撮像装置毎に、撮像装置の装置名及び電波の受信強度が表示されている。そして、ユーザが所望の撮像装置をメイン及びサブとして指定(選択)して、「確定」ボタンを押下することで、受付部が連携撮像開始を受け付ける。なお、サブの撮像装置は複数であってもよいため、チェックボックスにして複数の撮像装置を指定(選択)することができるようになっている。
まず、スマートフォン5では、近距離通信部58が、特殊撮像装置1に対して、撮像開始の要求を示す撮像開始要求情報を送信する(ステップS12)。これにより、特殊撮像装置1の近距離通信部18は撮像開始要求情報を受信する。
例えば、OSC(Open Spherical Camera) APIと呼ばれる球体カメラ用に用意されているコマンドのセットを利用することでスマートフォン5は特殊撮像装置1に対し撮像指示を発行することができる。
一方、特殊撮像装置1は、撮像を開始する(ステップS13)。この撮像の処理は、撮像部13が被写体や風景等を撮像して撮像画像データ(図3(a),(b)に示されているような2つの半球画像データ)を生成し、画像・音処理部15が、2つの半球画像データに基づいて、図3(c)に示されているような単一の正距円筒射影画像データを作成して、記憶・読出部19が記憶部1000に正距円筒射影画像データを記憶するまでの処理である。
スマートフォン5では、撮像部53が特殊撮像装置1と並行に撮像を開始する(ステップS14、S15)。好ましくは、スマートフォン5と特殊撮像装置1は同時に撮像する。しかしながら、スマートフォン5から特殊撮像装置1に撮像指示を出して実際に撮像されるタイミングと、スマートフォン5の撮像タイミングを完全に同時にすることは困難である。また、スマートフォン5のフロントカメラとリアカメラも完全に同時に撮像できるとは限らない。図16ではフロントカメラが撮像し、続いてリアカメラが撮像しているが、フロントカメラとリアカメラ、及び、特殊撮像装置1は可能な限り同時に撮像すればよい。
同時に撮像指示を行う仕組みとして、例えばアンドロイド(登録商標)OSの場合、スマートフォン5が実行するプログラムから撮像機能を提供するCamera APIを呼び出すことでフロント及びリアカメラに撮像指示を行うことができる。
スマートフォン5の撮像部53はフロントカメラの平面画像データ1(画像識別情報、付属情報)とリアカメラの平面画像データ2(画像識別情報、付属情報)を生成する。
一方、特殊撮像装置1の近距離通信部18は、スマートフォン5に対して、ステップS13によって得られた正距円筒射影画像データを送信する(ステップS16)。この際、送信される正距円筒射影画像データを識別するための画像識別情報、及び付属情報も送信される。画像識別情報及び付属情報は、図14に正距円筒射影画像情報として示されている。これにより、スマートフォン5の近距離通信部58は、正距円筒射影画像データ、画像識別情報、及び付属情報を受信する。
次に、スマートフォン5の記憶・読出部59は、ステップS14、S15によって受信された平面画像データの電子ファイルと、及びステップS16によって受信された正距円筒射影画像データの電子ファイルを同一の電子フォルダに格納して、記憶部5000に記憶する(ステップS17)。
次に、スマートフォン5の画像・音処理部55は、低精細画像である全天球画像CEの一部の領域に高精細画像である平面画像Pを重畳して表示する際に利用する、重畳表示メタデータを作成する(ステップS18)。この際、記憶・読出部59が、記憶部5000に重畳表示メタデータを記憶する(ステップS19)。そして、スマートフォン5の画像・音処理部55は、全天球画像を作成する(ステップS20)。ステップS21については次述する。
ここで、主に、図13乃至図21を用いて、重畳表示メタデータの作成処理について詳細に説明する。なお、スマートフォン5と特殊撮像装置1の撮像素子の解像度が、たとえ同じであっても、特殊撮像装置1の撮像素子は360°全天球画像CEの元になる正距円筒射影画像を全て網羅しなければならないため、撮像画像における一定領域あたりの精細度が低くなる。
このように、スマートフォン5からスマートフォン自身のカメラに撮像指示を行うだけでなく、特殊撮像装置1に対しても同時に撮像指示を行うことができる。全天球画像と平面画像がほぼ同時に取得でき、画像の重畳に適している。また、ほぼ同時に撮像される場合、特殊撮像装置1とスマートフォン5の位置関係が分かるので後述する注視点Gpを特定できる。
なお、図16ではスマートフォン5から特殊撮像装置1に撮像指示が出ているが、ユーザが特殊撮像装置1を操作して特殊撮像装置1からスマートフォン5に撮像指示を出してもよい。
{重畳表示メタデータの作成処理}
まず、低精細な正距円筒射影画像ECによって作成される全天球画像CEに対して、高精細な平面画像Pを重畳してディスプレイ517に表示するための重畳表示メタデータの作成処理について説明する。重畳表示メタデータは、図14に示されているように、位置パラメータ及び補正パラメータを含んでいるため、主に、位置パラメータ及び補正パラメータの作成方法について説明する。
抽出部550は、正距円筒射影方式によって得られた長方形の正距円筒射影画像ECにおける複数の特徴点、及び透視射影方式によって得られた長方形の平面画像Pにおける複数の特徴点を抽出する(ステップS110)。
次に、第1の対応領域算出部552は、第1のホモグラフィ変換によって、正距円筒射影画像ECにおける複数の特徴点と平面画像Pにおける複数の特徴点との類似度に基づき、図17に示されているように、正距円筒射影画像ECにおいて、平面画像Pに対応する四角形の第1の対応領域CA1を算出する(ステップS120)。より具体的には、第1の対応領域算出部552は、算出した正距円筒射影画像ECの複数の特徴点fp1の特徴量fv1と、平面画像Pにおける複数の特徴点fp2の特徴量fv2の類似度に基づき画像間の対応点を算出し、正距円筒射影画像ECにおいて、平面画像Pに対応するホモグラフィを求めることで得られる第1のホモグラフィ変換によって、図17に示されているように、正距円筒射影画像ECにおいて、平面画像Pに対応する四角形の第1の対応領域CA1を算出する。この処理は、正距円筒射影画像ECに対して射影方式が異なる平面画像Pを正確に対応付けることができないが、ひとまず大まかに対応位置を推定するための処理(仮決め処理)である。
次に、注視点特定部554は、平面画像Pの中心点CP1が第1のホモグラフィ変換後に位置する正距円筒射影画像EC上の点(注視点GP1)を特定する(ステップS130)。
次に、射影方式変換部556は、図18に示されているように、周辺領域画像PIの垂直画角αが平面画像Pの対角画角αと同じになるようにすることで、結果的に周辺領域画像PIが作成できるように、正距円筒射影画像EC内で注視点GP1を中心とした周辺領域PAを、平面画像Pと同じ透視射影方式に変換する(ステップS140)。
次に、抽出部550は、射影方式変換部556によって得られた周辺領域画像PIにおける複数の特徴点を抽出する(ステップS150)。
次に、第2の対応領域算出部558は、第2のホモグラフィ変換によって、平面画像Pにおける複数の特徴点と周辺領域画像PIにおける複数の特徴点との類似度に基づき、周辺領域画像PIにおいて、平面画像Pに対応する四角形の第2の対応領域CA2を算出する(ステップS160)。なお、平面画像Pは、例えば4000万画素の高精細な画像であるため、予め適切な大きさにリサイズしておく。
次に、領域分割部560は、図19(b)に示されているように、第2の対応領域CA2を複数の格子領域LA2に分割する(ステップS170)。
次に、射影方式逆変換部562は、図17に示されているように、第2の対応領域CA2の射影方式を、正距円筒射影画像ECと同じ正距円筒射影方式に変換(逆変換)する(ステップS180)。これにより、射影方式逆変換部562は、図20に示されているように、正距円筒射影画像ECにおいて、第2の対応領域CA2内の複数の格子領域LA2に対応する各格子領域LA3から成る第3の対応領域CA3を算出する。なお、図20は、正距円筒射影画像ECにおいて第3の対応領域を示す概念図である。この射影方式逆変換部562の処理により、各格子領域LA3の各格子点の座標を示す位置パラメータが作成される。
位置パラメータは、上記のように、図13及び図17に示されている。
続いて、図21等を用いて、補正パラメータの作成処理について説明する。ステップS180の処理後、形状変換部564は、図21(a)に示されているような第2の対応領域CA2の4頂点を平面画像Pの4頂点に射影することで、第2の対応領域CA2を平面画像Pと同じ形状に変換し、図21(b)に示されているような第2の対応領域CA2'を得る(ステップS190)。
次に、領域分割部560は、図21(c)に示されているように、平面画像Pを、変換後の第2の対応領域CA2'における各格子領域LA2'と同じ形状で同じ数である複数の格子領域LA0に分割する(ステップS200)。
次に、補正パラメータ作成部566は、第2の対応領域CA2'における各格子領域LA2'の色値に対して、各格子領域LA2'に対応する平面画像Pの各格子領域LA0の明るさ値及び色値を合わせるための補正パラメータを作成する(ステップS210)。
最後に、重畳表示メタデータ作成部570は、図17に示されているように、特殊撮像装置1から取得した正距円筒射影画像情報、予め定められている領域分割数情報、射影方式逆変換部562によって作成された位置パラメータ、補正パラメータ作成部566によって作成された補正パラメータ、及びメタデータ作成情報に基づいて、重畳表示メタデータを作成する(ステップS220)。この重畳表示メタデータは、記憶・読出部59によって、記憶部5000に記憶される。
以上より、図16に示されているステップS20の処理が終了する。そして、記憶・読出部59及び表示制御部56は、重畳表示メタデータを用いて、重畳表示の処理を行なう(ステップS21)。
{重畳表示の処理}
続いて、図22を用いて、重畳表示の処理について説明する。図22は、重畳表示の処理の課程における画像の概念図である。
まず、図14に示されている記憶・読出部59(取得部)が、予め、記憶部5000から、正距円筒射影方式によって得られた正距円筒射影画像ECのデータ、透視射影方式によって得られた平面画像Pのデータ、及び重畳表示メタデータを読み出して取得しておく。
次に、貼付領域作成部582は、図22に示されているように、位置パラメータに基づき、仮想の立体球CSにおいて、第3の対応領域CA3に対応する部分立体球PSを作成する(ステップS310)。この際、位置パラメータで示されていない格子点以外の画素に関しては、例えば、線形補間を用いて補間する。
次に、補正部584は、重畳表示メタデータ内の補正パラメータに基づいて、平面画像Pの明るさ値及び色値を、正距円筒射影画像ECの明るさ値及び色値に合わせる補正を行なう(ステップS320)。以降、補正後の平面画像Pは、「補正画像C」という。
次に、画像作成部586は、部分立体球PSに対して、補正画像Cを貼り付けることで、重畳画像Sを作成する(ステップS330)。この際、位置パラメータで示されていない格子点以外の画素に関しては、例えば、線形補間を用いて補間する。また、画像作成部586は、部分立体球PSに基づいて、マスクデータMを作成する(ステップS340)。更に、画像作成部586は、立体球CSに対して、正距円筒射影画像ECを貼り付けることで全天球画像CEを作成する(ステップS350)。そして、画像重畳部588は、全天球画像CEに対して重畳画像S及びマスクデータMを用いて重畳画像Sを重畳する(ステップS360)。マスクデータの透過比率データから算出される乗算値をS330の部分立体球及び全天球画像CEに乗算し、重ね合わせることで全天球画像CEを作成する。これにより、境目が目立たないように高精細の重畳画像Sが重畳された低精細の全天球画像CEが完成する。
次に、射影方式変換部590は、図7に示されているように、予め定められた仮想カメラICの視線方向(所定領域Tの中心点CP)と所定領域Tの画角αに基づいて、重畳画像Sが重畳された状態の全天球画像CEにおける所定領域Tをディスプレイ517で見ることができるように射影方式変換する(ステップS370)。
この際、射影方式変換部590は、所定領域Tをディスプレイ517における表示領域の解像度に合わせる処理も行なう。これにより、表示制御部56は、ディスプレイ517の表示領域の全体に亘って、所定領域Tを示す所定領域画像Qを表示することができる。ここでは、所定領域画像Q内に、平面画像Pが重畳された状態の平面画像P'である重畳画像Sが含まれている。
続いて、図23乃至図27を用いて、重畳表示された状態について詳細に説明する。図23は、全天球画像に平面画像を重畳した場合の二次元の概念図である。ここでは、図5に対して、平面画像Pを重畳している場合を示している。図23に示されているように、高精細な重畳画像Sは、立体球CSに張り付けられた低精細な全天球画像CEに対し、位置パラメータにしたがって、立体球CSの内側に重畳されている。
図24は、全天球画像に平面画像を重畳した場合の三次元の概念図である。図24では、立体球CSに全天球画像CE及び重畳画像Sが貼り付けられ、重畳画像Sを含む画像が所定領域画像Qとなっている状態を表している。
図25は、本実施形態の位置パラメータを用いずに、全天球画像に平面画像を重畳した場合の二次元の概念図である。図26は、本実施形態の位置パラメータを用いて、全天球画像に平面画像を重畳した場合の二次元の概念図である。
図25(a)に示されているように、仮想カメラICが立体球CSの中心点に位置している場合を基準にすると、被写体P1は、全天球画像CE上で像P2として表され、重畳画像S上で像P3として表されている。図25(a)に示されているように、像P2及び像P3は、仮想カメラICと被写体P1とを結ぶ直線上に位置しているため、全天球画像CEに重畳画像Sが重畳された状態で表示されても、全天球画像CEと重畳画像Sにズレが生じない。しかし、図25(b)に示されているように、仮想カメラICが立体球CSの中心点から離れると(画角αを小さくすると)、仮想カメラICと被写体P1とを結ぶ直線上に、像P2は位置しているが、像P3はやや内側に位置している。このため、仮想カメラICと被写体P1とを結ぶ直線上における重畳画像S上の像を像P3'とすると、全天球画像CEと重畳画像Sに、像P3と像P3'との間のズレ量g分のズレが生じてしまう。これにより、全天球画像CEに対して重畳画像Sがズレて表示されてしまう。
これに対して、本実施形態では、複数の格子領域によって示された位置パラメータを用いているため、図26(a)、(b)に示されているように、重畳画像Sを全天球画像CEに沿って重畳することができる。これにより、図26(a)に示されているように、仮想カメラICが立体球CSの中心点に位置する場合だけでなく、図26(b)に示されているように、仮想カメラが立体球CSの中心点から離れた場合であっても、像P2及び像P3は、仮想カメラICと被写体P1とを結ぶ直線上に位置することになる。よって、全天球画像CEに重畳画像Sが重畳された状態で表示されても、全天球画像CEと重畳画像Sにズレが生じない。
図27(a)は重畳表示しない場合のワイド画像の表示例、図27(b)は重畳表示しない場合のテレ画像の表示例、図27(c)は重畳表示する場合のワイド画像の表示例、図27(d)は重畳表示する場合のテレ画像の表示例を示した概念図である。なお、図中の波線は、説明の便宜上表しただけであり、実際にディスプレイ517上には表示されてもよく、表示されなくてもよい。
図27(a)に示されているように、全天球画像CEに対して平面画像Pを重畳して表示しない場合、図27(a)における波線で示される領域まで拡大表示すると、図27(b)に示されているように、低精細の画像のままとなっており、利用者は鮮明でない画像を見ることになってしまう。これに対して、図27(c)に示されているように、全天球画像CEに対して平面画像Pを重畳して表示する場合、図27(c)における波線で示される領域まで拡大表示すると、図27(d)に示されているように、高精細の画像が表示され、利用者は鮮明な画像を見ることができる。特に、波線で示されている領域に、文字が描かれた看板等が表示されている場合、高精細な平面画像Pを重畳表示しなければ、拡大表示させても文字がぼやけてしまい、何が書かれてあるのか分からない。しかし、高精細な平面画像Pを重畳表示すれば、拡大表示させても文字が鮮明に見えるため、利用者は何が書かれているのかを把握することができる。
<視差とケラレについて>
図28は、視差とケラレの関係を説明する図の一例である。ケラレとは、レンズフードやフィルタなどが写真の周囲に写りこんで被写体が欠けたり、周囲が暗くなったりする現象をいう。図28(a)ではスマートフォン5のリアカメラのレンズ(図ではCMOSセンサ505a)から特殊撮像装置1の筐体までに十分な距離があるため、スマートフォン5のリアカメラに特殊撮像装置1の影等(例えば、筐体が作る影や光の反射)が写り込まない。しかし、スマートフォン5のレンズと特殊撮像装置1のレンズの間の距離が大きいため(視差が大きいため)、スマートフォン5が全天球画像に平面画像を重畳した際に違和感が発生するおそれがある。
これに対し、図28(b)ではスマートフォン5のリアカメラのレンズから特殊撮像装置1までの距離が短いため、スマートフォン5が全天球画像に平面画像を重畳した際に違和感が発生するおそれが少ない。しかし、スマートフォン5のリアカメラに特殊撮像装置1の影等が写るケラレが発生する場合がある。なお、スマートフォン5がズームすることで画角が狭くなるとケラレが発生しない。
そこで、本実施形態のスマートフォン5は、スマートフォン5のレンズから特殊撮像装置1の筐体までの相対位置及び焦点距離がケラレを発生させる条件に当てはまる場合、ケラレが発生する部分を重畳表示しないようにする。
図29はケラレが発生した平面画像の一例を示す。図28に示したように、スマートフォン5のリアカメラから見て左側に特殊撮像装置1が存在する場合、平面画像の右端に影等(ケラレ領域302)が生じる。影等が生じている部分は画質が低下し視認性も悪いので、この部分を重畳する必要性は低い。
<ケラレに対する対応1>
スマートフォン5に対する特殊撮像装置1の相対位置が固定でありスマートフォン5の焦点距離が一定の場合、ケラレが発生する領域(ケラレ領域302)も一定である。したがって、開発者やユーザ等はケラレ領域302を重畳領域情報として予めスマートフォン5等に設定しておくことができる。例えば、スマートフォン5の記憶部5000に重畳領域情報5002として記憶されている。あるいは、通信ネットワーク上のサーバからスマートフォン5がダウンロードしてもよい。
図30はケラレ領域302を図14に示した重畳表示メタデータにて保持する方法を説明する図の一例である。図30(a)は平面画像とケラレ領域302を示し、図30(b)は領域分割された平面画像の一例を示す。重畳表示メタデータの位置パラメータ及び補正パラメータは30×20個の領域に分割されている。図30(b)の格子領域は位置パラメータ又は補正パラメータの格子領域と同じであるため、図30(b)の1領域がそのまま位置パラメータ及び補正パラメータの1格子領域と対応する。
水平方向に6個、垂直方向に20個の領域がケラレ領域302であるとする。図30(c)に示すように、重畳表示メタデータにおける位置パラメータ及び補正パラメータの領域のうち、ケラレがない部分(非ケラレ領域)の24×20個の領域が重畳表示情報として指定される。次述の図31に示すように、エンコードの処理として、重畳表示メタデータ作成部570は、記憶部500に記憶されている重畳領域情報5002を重畳表示メタデータに設定すればよい。
こうすることで、スマートフォン5の画像・音処理部55は重畳領域情報を参照することで位置パラメータ及び補正パラメータの格子領域のうち重畳したり色補正したりする領域を特定できる。つまり、24×20個の領域以外の領域は重畳にも色補正にも使用されない。
図31はケラレに対する対応1における重畳表示メタデータの一例を示す。図14と比較して説明すると、重畳表示情報が重畳領域情報を有している。重畳領域情報は、水平(緯度)開始終了位置と垂直(経度)開始終了位置を有する。重畳領域情報は、平面画像Pの任意の領域を指定することができる。水平(緯度)開始終了位置は領域分割数情報にて定められた水平分割数30個の領域のうち、画質が低下していない非ケラレ領域の水平方向の開始位置と終了位置を指定する。あるいは、画質が低下したケラレ領域の水平方向の開始位置と終了位置を指定する。図31では(0,24)となっているので、左端から24個までの領域が指定されている。
垂直(経度)開始終了位置は領域分割数情報にて定められた垂直分割数20個の領域のうち、垂直方向の開始位置と終了位置を指定する。図31では(0,20)となっているので、上端から20個までの領域が指定されている。
デコードの処理について説明する。したがって、画像・音処理部55の重畳部55b(画像作成部586)は位置パラメータの格子領域が、重畳表示メタデータの重畳領域情報で指定された領域に含まれている場合に、平面画像の対応する領域を抽出して全天球画像に重畳する。位置パラメータの格子領域が、重畳表示メタデータの重畳領域情報で指定された領域に含まれていない場合、平面画像の対応する領域を全天球画像に重畳しない。補正パラメータについても同様である。
なお、重畳表示情報には非ケラレ領域が設定されているが、ケラレ領域302が設定されていてもよい。開発者やユーザ等は、例えば実際に本実施形態の撮像システム200で撮像してみて、ケラレ領域302を目で確認し、重畳領域情報として定めておくことができる。
図32は、画像作成部586が重畳表示メタデータの重畳領域情報を参照して平面画像を正距円筒射影画像に貼り付ける処理を説明するフローチャート図の一例である。この処理は、図22のステップS310で実行される。
画像作成部586は、位置パラメータの1つの領域を読み出す(S310−1)。
画像作成部586は、位置パラメータの1つの領域がケラレ領域302に含まれているか否かを、重畳領域情報を参照して判断する(S310−2)。
ステップS310−2の判断がNoの場合、画像作成部586は平面画像Pの位置パラメータの領域を正距円筒射影画像に貼り付ける(S310−3)。より詳細にはマスクデータMに位置パラメータの領域を加える。
ステップS310−2の判断がYesの場合、画像作成部586は位置パラメータの領域を正距円筒射影画像に貼り付けない(S310−4)。より詳細にはマスクデータMに位置パラメータの領域を加えられない。
そして、画像作成部586は位置パラメータの全ての領域を確認したか否かを判断する(S310−5)。
ステップS310−5の判断がNoの場合、処理はステップS310−1に戻り、ステップS310−5の判断がYesの場合、図32の処理は終了する。
なお、ケラレ領域はスマートフォン5の焦点距離によって変わるので、重畳領域情報は焦点距離ごとに設定されることが好ましい。重畳表示メタデータでは、例えば以下のように重畳領域情報が保持される。
焦点距離範囲1:重畳表示情報1
焦点距離範囲2:重畳表示情報2
… …
焦点距離範囲n:重畳表示情報n
このように、焦点距離のある範囲ごとに重畳表示情報が設定されていることで、画像作成部586はスマートフォン5のリアカメラの焦点距離に応じて、重畳表示情報を読みだし、正距円筒射影画像に平面画像を貼り付けることができる。
<ケラレに対する対応2>
ケラレに対応する方法1では、20×30の決まった領域の中からケラレ領域302を選択することしかできないという制約、及び、矩形領域のケラレ領域302にしか対応できないという制約がある。そこで、以下のように座標点を用いて非ケラレ領域を指定する。まず、エンコードについて説明する。
図33はケラレ領域302を重畳表示メタデータにて保持する方法を説明する図の一例である。図33(a)は平面画像とケラレ領域302を示し、図33(b)は全体が20×30の領域に分割された平面画像を示す。図33(c)は非ケラレ領域が20×30に分割された平面画像の一例を示す。図33の場合もケラレがある部分は一定である。
図33(a)に示すように、ケラレ領域302は台形形状になっている。重畳表示メタデータ作成部570は、まず、非ケラレ領域を均等に分割する。縦方向と横方向の分割数は図31の重畳表示メタデータに記載されているように予め設定されている。
ケラレがある部分は一定であるので、図33(c)の非ケラレ領域の4つの頂点abcdの座標は記憶部5000に記憶されている(ケラレ1の重畳領域情報と同様)。これを使って、重畳表示メタデータ作成部570は以下のように処理する。
(i) 非ケラレ領域の座標aと座標bを領域分割数情報の水平(経度)分割数で等分に分割し、座標dと座標cを領域分割数情報の水平(経度)分割数で等分に分割する。
(ii) 非ケラレ領域の座標aと座標dを領域分割数情報の垂直(緯度)分割数で等分に分割し、座標bと座標cを領域分割数情報の垂直(緯度)分割数で等分に分割する。
(iii) 非ケラレ領域の対向する2辺の分割で得られた点(上辺と下辺では左又は右から順番に、左辺と右辺では上又は下から順番に)を直線で結ぶ。これにより、非ケラレ領域が複数領域に分割される。
(iv)分割に使用されたそれぞれの直線の方程式が分かるので、直線の交点を領域の頂点303として求める。図33(c)では説明の便宜上1つだけ頂点303を示した。直線の交点から21×31個の領域の頂点303の座標が算出される。
ところでコンピュータグラフィクスの分野では、画像を重畳して表示する際に使用する画像データは、一般的にテクスチャ画像と呼ばれる。本実施形態においても、全天球画像への重畳表示に利用する重畳画像をテクスチャ画像と呼ぶことにする。また先述のOpenGLの用語ではテクスチャ画像における座標系はテクスチャUV座標と呼ばれ、画像の幅、高さをそれぞれ0−1に正規化した座標系で表現される。本発明においてもテクスチャUV座標又は単にUV座標と呼ぶことにする。重畳表示メタデータ作成部570は、このようにして算出した21×31個のUV座標を重畳表示メタデータに含める。頂点abcdの座標からケラレ領域302の座標も分かるので、ケラレ領域302の座標を重畳表示メタデータに含めてもよい。
本実施例においては、図33(c)の格子点で示される各位置座標が平面画像Pにおいて対応する位置を示すのがUV座標である。ただし、上記のようにUV座標は高さ・幅ともに0−1に正規化された座標系となっている。具体的には、平面画像Pの幅をPw、高さをPhとし、平面画像P上におけるある点の座標を(x,y)とすると、対応するUV座標は(x/Pw,y/Ph)となる。ただし、平面画像の左下が(0,0)である。
図34(d)は、そのようにして各格子点のUV座標を算出したときの例である。四角形の上辺はテクスチャ画像の0から0.8までの間を、底辺は0から0.6までの間を均等に30分割している。また左辺及び右辺は、0から1.0までの間を均等に20分割している。このUV座標は図33(c)の各格子点で示される位置パラメータにそれぞれ対応し、デコード処理においてテクスチャ画像を重畳する時に利用される。
補正パラメータについても、図33(c)において格子領域に分割した拡張点に対応する明るさ値及び色値の補正値を上記したゲインデータと同様に求めればよい。
デコードの処理を説明する。画像作成部586は位置パラメータ及びテクスチャUV座標を参照して全天球画像に重畳する。非ケラレ領域に対応する各位置座標とその位置座標に対応するUV座標を参照することで、平面画像Pの非ケラレ領域部分のみが全天球画像に重畳されることになる。
図33の方法であれば、複雑な形状のケラレでもUV座標をユーザや開発者等が適切に設定することで対応できる。
図34は、ケラレに対する対応2における重畳表示メタデータの一例を示す。図14と比較して説明すると、重畳表示情報がUV座標を有している。UV座標は図33(c)のように非ケラレ領域が均等に分割された際の交点の座標である。
図35は、画像作成部586が重畳表示メタデータの重畳領域情報を参照して平面画像を正距円筒射影画像に貼り付ける処理を説明するフローチャート図の一例である。この処理は、図22のステップS310で実行される。
画像作成部586は、位置パラメータの1つの格子領域を読み出す(S310−1)。
画像作成部586は、位置パラメータの格子領域の座標を算出する(S310−2)。例えば、格子領域の4つの頂点の座標を算出する。
画像作成部586は、位置パラメータの格子領域の座標が重畳表示メタデータのUV座標に含まれるか否かを判断する(S310−3)。例えば、位置パラメータの格子領域の4つの頂点の全ての座標がUV座標で定まる領域に入っているか否かを判断する。
ステップS310−3の判断がYesの場合、画像作成部586は位置パラメータの格子領域を正距円筒射影画像に貼り付ける(S310−4)。より詳細にはマスクデータMに位置パラメータの領域を加える。
ステップS310−3の判断がNoの場合、画像作成部586は位置パラメータの格子領域を正距円筒射影画像に貼り付けない(S310−5)。より詳細にはマスクデータMに位置パラメータの領域を加えられない。
そして、画像作成部586は位置パラメータの全ての格子領域を確認したか否かを判断する(S310−6)。
ステップS310−6の判断がNoの場合、処理はステップS310−1に戻り、ステップS310−6の判断がYesの場合、図35の処理は終了する。
なお、ケラレに対する対応2においても、UV座標はスマートフォン5の焦点距離ごとに設定されることが好ましい。
<位置関係情報を利用した注視点の特定>
スマートフォン5と特殊撮像装置1のレンズの相対位置から、スマートフォン5によって撮像される平面画像の中心が全天球画像のどこに対応するか特定可能である。対応する点を注視点Gpという。注視点Gpが分かれば焦点距離で定まる周辺領域PAを、領域ごとに射影方式変換することで重畳表示メタデータを作成できる。
図36は、注視点Gpを説明する図の一例である。図36は、正距円筒射影画像に各相対位置の注視点Gpと、注視点Gpの周囲の周辺領域PAを示す。全天球画像の中心が特殊撮像装置1のレンズの中心である。相対位置をyaw, pitch, rollで表す。スマートフォン5と特殊撮像装置1のレンズが全く同じ方向を向いている場合、yaw=0, pitch=0, roll=0となり、注視点Gp0は全天球画像の中心に一致する。
yaw=−90, pitch=−45, roll=0の場合、注視点Gp1は正距円筒射影画像の右上に存在する。yawの座標系と正負が一致していないのは、座標系の取り方によるものである。同様に、yaw=50, pitch=60,roll=0の場合、注視点Gp2は正距円筒射影画像の左下に存在する。yaw=110, pitch=10,roll=0の場合、注視点Gp3は注視点Gp0の左側に存在する。
なお、注視点Gpの算出にyaw, pitch, rollだけでなくレンズの位置関係、焦点距離なども考慮してよい。
図37は、yawとpitchと注視点Gpの対応を説明する図の一例である。撮像位置を同じと仮定すれば、yawとpitchは緯度と経度に相当するため、緯度と経度を正距円筒射影画像の座標に変換すれば注視点Gpを算出することができる。
また、スマートフォン5と特殊撮像装置1の相対位置は固定なので、スマートフォン5は注視点Gpを予め記憶部5000に記憶しておいてもよい。こうすることで、メタデータ作成部55aは注視点Gpを算出する必要がない。
<本実施形態のケラレ領域の排除の効果>
図38を用いてケラレ領域が重畳されないことの効果を説明する。図38(a)は比較のために示されたケラレ領域も含めて重畳された場合の全天球画像を示す。図38(a)ではケラレ領域も重畳されてしまう。図38(b)はケラレ領域が除外して重畳された場合の全天球画像を示す。図38(b)ではケラレ領域が重畳されないので、画質が低下した平面画像をユーザが閲覧したり、ケラレに違和感を感じたりすることを抑制できる。
また、図17に示した重畳表示メタデータの位置パラメータを作成する一連のプロセスにおいて、ステップS110〜S130の処理が不要になるので、位置パラメータの算出時間を削減すると共に、正しくない位置パラメータを算出してしまう可能性を低減することができる。
すなわち、相対位置からスマートフォン5が注視点Gpを算出できるか又は予め記憶部5000に注視点Gpが記憶されているので、抽出部550によるステップS110の処理(正距円筒射影画像ECと平面画像Pにおける複数の特徴点)、第1の対応領域算出部552によるステップS120の処理(第1のホモグラフィ変換)、及び、注視点特定部554によるステップS130の処理(注視点GP1の特定)を省略できる。
<レンズ収差による歪み補正>
本実施例ではテクスチャUV座標を使用してケラレによる画質低下を説明したが、テクスチャUV座標を利用することでケラレ以外の画質低下を抑制できる。一例として、レンズ収差により歪んだ平面画像へ適応する例を説明する。
スマートフォン5によって撮像される平面画像Pがレンズ収差により歪んでいる場合、立体球CSに平面画像Pを貼り付けた際に特につなぎ目でずれが目立ち画質が低下してしまうおそれがある。
図39は、歪みが生じている平面画像Pの一例を示す。歪みを分かりやすく示すため格子パターンが撮像された平面画像Pを示す。レンズの歪みが全くなければ格子パターンは正方形が上下左右に整列した配列になるが、レンズ収差により中央部が大きく周辺部が小さくなる歪んだ画像となっている。なお、図39の歪みは一例であってどのように歪むかはレンズによって変わりうる。
図40は、テクスチャUV座標と位置パラメータの対応を示す図の一例である。図40(a)は歪みが生じている平面画像Pを50×50の領域で分割して得られる51×51のテクスチャUV座標を示す図である。図40(b)は、位置パラメータ(ここでは51×51)の格子領域の位置とUV座標との対応に基づいて、部分立体球に貼り付けられる平面画像Pの補正イメージを示す図である。
すなわち、UV座標の51×51の格子と位置パラメータの51×51の格子が対応する。位置パラメータのまま平面画像Pが重畳されると平面画像Pは図40(a)のように歪んでいる。そこで、撮像システム200の開発者等はレンズの歪みを補正するパラメータを位置パラメータの各格子ごとに用意しておく。レンズの歪みを補正するパラメータの簡易な例は格子ごとの補正後の座標である。重畳の際、重畳部55bは格子領域ごとに例えば射影変換を平面画像Pに施すことにより歪みを補正する。レンズの歪みを補正するパラメータとしてUV座標が利用される。
レンズの歪みを補正するパラメータ(本実施例では補正後のテクスチャUV座標を算出するための係数)の算出方法については、公知の技術が知られている。例えば、コンピュータ又は開発関係者等が該当レンズで撮像位置を変えながら格子パターン画像を複数回、撮像する。撮像された複数の画像における対応点からカメラの内部パラメータ、外部パラメータ及び歪収差係数を求める方法がある。このようなカメラキャリブレーションについての詳細は例えば非特許文献1がある。また、OpenCVという汎用的なプログラムライブラリにも実装されている。
図40(a)と図40(b)を見てわかるように、左図で歪んだ格子パターンの50×50個の各四角形が正方形に補正されている。このようにテクスチャUV座標を適切に指定することで、重畳部55bは歪みが補正された平面画像Pを部分立体球に貼り付けることが可能となる。
図41は、歪み補正の効果を説明する図の一例である。図41(a)は歪みを考慮せずに平面画像が貼り付けられた部分立体球と、図41(b)は歪み補正が行われたUV座標で平面画像Pが貼り付けられた部分立体球の一例である。図41では点線の領域が貼り付けられた平面画像Pである。
図41(a)では、平面画像Pの歪みと立体球画像の歪みが一致しておらず、つなぎ目付近でずれが目立ち画質が低下している。一方、図41(b)では、全天球画像と平面画像のつなぎ目付近のずれが大きく軽減されており、平面画像Pの内部も歪みが補正され、平面画像Pが重畳された全天球画像の品質が向上している。
以上のように、テクスチャUV座標を利用することにより、ケラレの除外だけでなく、歪みを補正することが可能である。
<重畳画像が複数ある場合の重畳表示メタデータの構成例>
次に、重畳画像(平面画像)が複数枚ある場合の重畳表示メタデータについて説明する。
図42は、平面画像PがN枚ある場合における重畳表示メタデータの構成例を示す図である。図14の重畳表示メタデータでは、平面画像Pが1枚であったため平面画像情報及び重畳表示情報がそれぞれ1つしかなかったが、平面画像PがN枚ある場合は、それぞれの平面画像ごとに平面画像情報及び重畳表示情報が設定される。
表示処理においては、貼付領域作成部582が仮想の立体球CSにおいて、それぞれの平面画像Pにおける重畳表示情報から第3の対応領域CA3に対応する部分立体球PSを作成する。平面画像が複数枚あるので、複数の部分立体球が作成されることになる。
次に補正部584は、それぞれの平面画像における重畳表示情報の補正パラメータに基づいて、それぞれの平面画像Pの明るさ値及び色値を、正距円筒射影画像ECの明るさ値及び色値に合わせる補正を行い、画像作成部586は、それぞれの平面画像の部分立体球に対して、対応する補正画像Cを貼り付けることで、重畳画像Sを作成する。
マスクデータの作成についてもそれぞれの平面画像について行う。更に、画像作成部586は、立体球CSに対して、正距円筒射影画像ECを貼り付けることで全天球画像CEを作成する。そして、画像重畳部588は、全天球画像CEに対して、それぞれの平面画像ごとに作成された重畳画像S及びマスクデータMを重畳する。これにより、境目が目立たないように補正された複数枚の高精細な重畳画像Sが重畳された低精細の全天球画像CEが完成する。
次に、重畳の順番が設定された重畳表示メタデータについて説明する。複数枚の重畳画像(平面画像)が重畳表示メタデータに設定されている場合、重畳表示処理において、どういう順序で正距円筒射影画像及び平面画像を重畳するかが重要になってくる。これは、正距円筒射影画像が1枚、平面画像が1枚の場合は、正距円筒射影画像に対し、画像重畳部588が平面画像を重畳することになり、後に重畳した画像が手前側に表示される。すなわち、最初に正距円筒射影画像ECを立体球CSに貼り付け、次に平面画像から生成した重畳画像SをマスクデータMと共に重畳するので、順番は自然に決まる。
重畳画像(平面画像)が複数枚あって、その一部又は全部に重なりがある場合、後に重畳した平面画像が手前に来るため、重なっている部分で奥にある画像が見えないようになる。そのため、重畳する順序に注意が必要であり、重畳する順序を指定する情報があることが望ましい。
図43は、重畳順序指定情報を有する重畳表示メタデータの構成例を示す図である。重畳順序と正距円筒射影画像及び平面画像が対応付けられるため、正距円筒射影画像及び平面画像は画像識別情報で識別される。例えば、IMAGE001.JPG,IMAGE111.JPG,IMAGE113.JPG,IMAGE112.JPGが画像識別情報である。重畳順序指定情報は、この画像識別情報を配列として格納し、表示処理において、画像重畳部588は配列に格納された順番で重畳処理を行う。
図43の例においては、順序指定情報が[./IMAGE001.JPG, ./IMAGE111.JPG, ./IMAGE113.JPG, ./IMAGE112.JPG]となっているので、画像重畳部588は、最初に./IMAGE001.JPGで指定される正距円筒射影画像を重畳する。続いて./IMAGE111.JPG, ./IMAGE113.JPG, ./IMAGE112.JPGという順序で重畳する。したがって、もしこれらの画像の重畳位置に重なりがある場合は、最後に重畳した./IMAGE112.JPGで指定される画像が一番手前に来ることになる。
重畳順序の決め方については、表示する時の目的によって異なるので、利用者が自由に指定できるようにして良い。あるいは自動的に順序を決定してもよい。一例としては正距円筒射影画像を最初とし、続いて平面画像については、各平面画像の焦点距離の小さい順(画角の大きい順)とすると良い。焦点距離の小さい順で重畳することにより、平面画像を重畳する位置に重なりがあっても、焦点距離が大きい画像(画角が小さい画像)が、別の平面画像の奥に隠れてしまうということを防ぐことができる。
<最初に表示する表示画像を作成するための重畳表示メタデータの構成例>
続いて、重畳表示において、スマートフォン5が最初に表示する視線方向(仮想カメラICにおける撮像方向)及び画角αを指定するための設定を有する重畳表示メタデータについて説明する。
図44は表示開始情報として視線方向情報と画角情報を有する重畳表示メタデータの構成例を示す図である。図7にて説明したように、仮想カメラICの姿勢を変更することで、仮想カメラICの撮像領域である所定領域Tが変更される。例えば図22のステップ370において、予め定められた仮想カメラICの視線方向(仮想カメラICの姿勢)と所定領域Tの画角αに基づいて、重畳画像Sが重畳された状態の全天球画像CEにおける所定領域Tが射影方式変換によりディスプレイ517に表示されるとした。
したがって、予め決められた視線方向と画角α(初期値)を重畳表示メタデータに含めることで、射影方式変換部590は最初に表示する所定領域画像を作成するための表示開始情報として利用することができる。
最初に作成する表示画像は、利用者の目的によって異なるので利用者が自由に指定できるようにすることが好ましい。あるいは自動的に表示開始情報が設定されてもよい。ここではその一例を示す。重畳する平面画像が1枚の場合は、重畳表示メタデータ作成部570はその平面画像の中心に相当する中心点が、所定領域画像Qの中心に相当する位置となるように表示開始情報を決定する。
そのためにメタデータには視線方向情報として、重畳表示する平面画像の中心点を、正距円筒射影画像上における緯度、経度座標(ee, aa)に変換して格納する。この変換はすでに説明した射影方式逆変換部562により実現できる。正距円筒射影画像上の緯度経度座標は、すでに述べたように垂直方向を−90度(−0.5π)から+90度(+0.5π)の緯度座標として表現し、水平方向を−180度(−π)から+180度(+π)の経度座標として表現する。画角αについては、平面画像の対角画角を指定する。
また、平面画像が複数枚ある場合は、例えば焦点距離が一番小さい平面画像について、同様の方法により、その中心点が所定領域画像の中心相当となるように姿勢方向情報を決めれば良い。画角についても同様である。また同じ大きさの焦点距離で撮像された平面画像が複数毎ある場合の選択は、重畳順序指定情報で指定されている順序情報を利用してどの平面画像を選択するかを決めれば良い。
<まとめ>
以上説明したように、本実施形態の撮像システム200は、予め設定されたケラレ領域を正距円筒射影画像に重畳しないので、全天球画像に重畳された平面画像の画質が低下することを抑制できる。また、重畳表示メタデータのUV座標により平面画像Pの歪みを補正することができる。また、重畳表示メタデータにより複数の平面画像の重畳順序や視線方向と画角の初期値を指定できる。
本実施例では重畳表示メタデータの作成を画像処理サーバ7が行う撮像システム200について説明する。
まずは、図45を用いて、本実施例の撮像システム200の構成の概略について説明する。図45は、本実施形態の撮像システム200の構成の概略図である。
図45に示されているように、本実施形態の撮像システム200は、実施例1に係る各構成に対して、更に画像処理サーバ7が追加されている。実施例1と同一の構成には、同一の符号を付してその説明を省略する。スマートフォン5と画像処理サーバ7は、インターネットやイントラネット等の通信ネットワーク100を介して、画像処理サーバ7と相互通信することができる。
第1の実施形態では、スマートフォン5が、重畳表示メタデータの作成や画像の重畳の処理を行なっているのに対して、本実施形態では、画像処理サーバ7がこれらの処理を行なう。なお、本実施形態のスマートフォン5は、通信端末の一例となり、画像処理サーバが画像処理装置の一例となる。
画像処理サーバ7は、サーバコンピュータであり、複数台のサーバコンピュータで分散して画像処理を行なう場合も含まれる。
<<実施形態のハードウェア構成>>
次に、図46を用いて、本実施形態の画像処理サーバ7のハードウェア構成を詳細に説明する。図46は、画像処理サーバのハードウェア構成図である。なお、本実施形態の特殊撮像装置1、及びスマートフォン5のハードウェア構成は、第1の実施形態と同様であるため、それらの説明を省略する。
<画像処理サーバのハードウェア構成>
画像処理サーバ7は、コンピュータによって構築されており、図46に示されているように、CPU701、ROM702、RAM703、HD704、HDD(Hard Disk Drive)705、記録メディア706、メディアI/F707、ディスプレイ708、ネットワークI/F709、キーボード711、マウス712、光学ドライブ714、及び、バスライン710を備えている。なお、画像処理サーバ7は、サーバとして機能するため、キーボード711やマウス712等の入力装置や、ディスプレイ708等の出力装置はなくてもよい。
これらのうち、CPU701は、画像処理サーバ7全体の動作を制御する。ROM702は、CPU701の駆動に用いられるプログラムを記憶する。RAM703は、CPU701のワークエリアとして使用される。HD704は、プログラム等の各種データを記憶する。HDD705は、CPU701の制御にしたがってHD704に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御する。メディアI/F707は、フラッシュメモリ等の記録メディア706に対するデータの読み出し又は書き込み(記憶)を制御する。ディスプレイ708は、カーソル、メニュー、ウィンドウ、文字、又は画像などの各種情報を表示する。ネットワークI/F709は、通信ネットワーク100を利用してデータ通信をするためのインターフェースである。キーボード711は、文字、数値、各種指示などの入力のための複数のキーを備えた入力手段の一種である。マウス712は、各種指示の選択や実行、処理対象の選択、カーソルの移動などを行う入力手段の一種である。光学ドライブ714は、着脱可能な記録媒体の一例としてのCD−RW(Compact Disc−ReWritable)713に対する各種データの読み出し等を制御する。
また、画像処理サーバ7は、バスライン710を備えている。バスライン710は、図32に示されているCPU701等の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等である。
<<実施形態の機能構成>>
次に、図47及び図48を用いて、本実施形態の機能構成について説明する。図47は、本実施例に係る撮像システム200の機能ブロック図である。なお、本実施形態の特殊撮像装置1、及びスマートフォン5の機能構成は、第1の実施形態と同様であるため、それらの説明を省略する。本実施形態の場合、スマートフォン5の画像・音処理部55は、図13に示されている各機能構成を有していてもよいし、有していなくてもよい。
<画像処理サーバの機能構成>
図47に示されているように、画像処理サーバ7は、遠距離通信部71、受付部72、画像・音処理部75、表示制御部76、判断部77、及び記憶・読出部79を有している。これら各部は、図46に示されている各構成要素のいずれかが、HD704からRAM703上に展開された画像処理サーバ7用プログラムに従ったCPU701からの命令によって動作することで実現される機能又は手段である。
また、画像処理サーバ7は、図46に示されているROM702、RAM703、及びHD704によって構築される記憶部7000を有している。
(画像処理サーバの各機能構成)
画像処理サーバ7の遠距離通信部71は、主に、図46に示されているネットワークI/F709及びCPU701の処理によって実現され、通信ネットワーク100を介して、他の装置(例えば、他のサーバ、スマートフォン5)との間で各種データ(又は情報)の送受信を行う。
受付部72は、主にキーボード711、マウス712、及びCPU701の処理によって実現され、利用者から各種の選択又は入力を受け付ける。
画像・音処理部75は、主にCPU701からの命令によって実現され、スマートフォン5から送られて来た各種データに対して、各種処理を行なう。
表示制御部76は、主にCPU701の処理によって実現され、第1の実施形態の表示制御部56と異なり、スマートフォン5のディスプレイ517に平面画像Pを表示させるための所定領域画像Qのデータを作成する。また、表示制御部76は、画像・音処理部75によって作成された重畳表示メタデータを利用して、平面画像Pの各格子領域LA0を、位置パラメータで示された位置、並びに補正パラメータで示された明るさ値及び色値に合わせることで、全天球画像CEに平面画像Pを重畳して表示させるためのデータを作成する。
判断部77は、図46に示されているCPU701の処理によって実現され、各種判断を行なう。
記憶・読出部79は、主に、図46に示されているCPU701の処理によって実現され、記憶部7000に、重畳表示メタデータ等の各種データ(又は情報)を記憶したり、記憶部7000から重畳表示メタデータ等の各種データ(又は情報)を読み出したりする。また、記憶・読出部79は、記憶部7000から各種データを取得する取得部の役割を果たす。
(画像・音処理部の詳細な各機能構成)
ここで、図48を用いて、画像・音処理部75の各機能構成について詳細に説明する。図48は、画像・音処理部の詳細な機能ブロック図である。
画像・音処理部75は、大きく分けて、エンコードを行なうメタデータ作成部75aとデコードを行なう重畳部75bを有している。メタデータ作成部75aは、図49に示されている後述のステップS44の処理を実行する。また、重畳部75bは、図49に示されている後述のステップS45の処理を実行する。
{メタデータ作成部の各機能構成}
まずは、メタデータ作成部75aの各機能構成について説明する。メタデータ作成部75aは、抽出部750、第1の対応領域算出部752、注視点特定部754、射影方式変換部756、第2の対応領域算出部758、領域分割部760、射影方式逆変換部762、形状変換部764、補正パラメータ作成部766、及び重畳表示メタデータ作成部770を有している。これらは、それぞれ第1の実施形態における、抽出部550、第1の対応領域算出部552、注視点特定部554、射影方式変換部556、第2の対応領域算出部558、領域分割部560、射影方式逆変換部562、形状変換部564、補正パラメータ作成部566、及び重畳表示メタデータ作成部570と同様の機能を有するため、これらの説明は省略する。
{重畳部の機能構成}
続いて、重畳部75bの機能構成について説明する。重畳部75bは、貼付領域作成部782、補正部784、画像作成部786、重畳部788、及び射影方式変換部790を有している。これらは、それぞれ第1の実施形態における、貼付領域作成部582、補正部584、画像作成部586、画像重畳部588、及び射影方式変換部590を有するため、これらの説明は省略する。
<<実施形態の処理又は動作>>
続いて、図49を用いて、本実施形態の処理又は動作について説明する。図49を用いて、撮像システムが実行する撮像方法を説明する。図49は、本実施例に係る撮像方法を示したシーケンス図である。なお、ステップS31〜S41の処理は、第1の実施形態のステップS11〜S31と同様の処理であるため、これらの説明を省略する。
スマートフォン5では、遠距離通信部51が通信ネットワーク100を介して画像処理サーバ7に、射影方式が異なる一方の画像に他方の画像を重畳するための重畳要求を示す重畳要求情報を送信する(ステップS42)。この重畳要求情報には、記憶部5000に記憶された電子フォルダ内のデータ(平面画像データ、正距円筒射影画像データ)を送信する。これにより、画像処理サーバ7の遠距離通信部71は、電子フォルダ内のデータを受信する。
次に、画像処理サーバ7では、記憶・読出部79が、記憶部7000に、ステップS42で受信された電子フォルダ内のデータを記憶する(ステップS43)。そして、図48に示されているメタデータ作成部75aが、重畳表示メタデータの作成を行なう(ステップS44)。更に、重畳部75bが、重畳の処理を行なう(ステップS45)。ステップS44,S45の処理は、それぞれステップS22,S23の処理と同様の内容であるため、これらの説明を省略する。
次に、表示制御部76は、スマートフォン5のディスプレイ517の表示領域の全体に亘って、所定領域Tを示す所定領域画像Qを表示させる所定領域画像Qのデータを作成する(S46)。ここでは、所定領域画像Q内に、平面画像Pが重畳された状態の平面画像P'である重畳画像Sが含まれている。
遠距離通信部71は、スマートフォン5に対して、表示制御部76によって作成された所定領域画像Qのデータを送信する(ステップS47)。これにより、スマートフォン5の遠距離通信部51は、所定領域画像Qのデータを受信する。
次に、スマートフォン5では、表示制御部56が、ディスプレイ517上に、重畳画像Sが含まれた所定領域画像Qを表示させる(ステップS48)。
<<本実施形態の主な効果>>
以上説明したように本実施形態によれば、上記第1の実施形態と同様の効果を奏する。
また、本実施形態では、連携撮像の処理はスマートフォン5で行い、重畳表示メタデータの作成及び重畳の処理は画像処理サーバ7で行なうため、スマートフォン5の処理能力が比較的低い場合であっても、画像のずれを抑制することができるという効果を奏する。
<その他の適用例>
以上、本発明を実施するための最良の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。
例えば、本実施形態ではケラレによる画質低下を抑制する方法を説明したが、ケラレ以外にも画質低下をもたらす領域を重畳の対象から除外できる。
また、ケラレ領域はユーザや開発者等が設定すると説明したが、スマートフォン5が画像処理によりケラレ領域を検出してもよい。
また、全天球画像の表示はブラウザソフトウェアで行ってもよいし、全天球画像を表示するためのアプリケーションソフトで行ってもよい。
また、スマートフォン5が行っていた処理をサーバが行い、スマートフォン5は主に操作を受け付けたり全天球画像CEを表示したりするのみでもよい。
また、本実施形態の全天球画像は所定領域Tに表示しきない画角の画像データであればよい。例えば、水平方向にだけ180度〜360度の画角を有する広角画像でもよい。すなわち、全天球画像に限られない。
また、スマートフォン5が有してもよいし、スマートフォン5に外部接続されるカメラの数は3つ以上でもよい。
また、特許請求の範囲の貼り付けるとは、一方の画像に優先して他方の画像が見られることをいう。重畳する、合成する、又は、配置するなどと表現してもよい。
また、図11、図13などの構成例は、特殊撮像装置1、及びスマートフォン5による処理の理解を容易にするために、主な機能に応じて分割したものである。処理単位の分割の仕方や名称によって本願発明が制限されることはない。特殊撮像装置1、及びスマートフォンの処理は、処理内容に応じて更に多くの処理単位に分割することもできる。また、1つの処理単位が更に多くの処理を含むように分割することもできる。
なお、重畳表示メタデータの重畳領域情報又はUV座標は領域指定情報の一例である。
1 特殊撮像装置(撮像装置、第一の撮像装置の一例)
18 近距離通信部(通信手段の一例)
5 スマートフォン(第二の撮像装置の一例)
52 受付部
55 画像・音処理部
56 表示制御部
58 近距離通信部(取得手段の一例)
550 抽出部(抽出手段の一例)
556 射影方式変換部(第1の射影方式変換手段の一例)
560 領域分割部(領域分割手段の一例)
562 射影方式逆変換部(第2の射影方式変換手段、位置算出手段の一例)
570 重畳表示メタデータ作成部(メタデータ作成手段の一例)
582 貼付領域作成部(対応領域算出手段の一例)
586 画像作成部(画像作成手段の一例)
588 画像重畳部
590 射影方式変換部
5000 記憶部(記憶手段の一例)
特開2006−041741号公報
Zhang, Z. "A Flexible New Technique for Camera Calibration." IEEE Transactions on Pattern Analysis and Machine Intelligence. Vol. 22, No. 11, 2000, pp. 1330−1334.

Claims (19)

  1. 第1の射影方式によって得られた広角画像と、前記第1の射影方式とは異なる第2の射影方式の平面画像とを取得する取得手段と、
    前記広角画像を前記第2の射影方式に変換し、画像を生成する第1の射影方式変換手段と、
    前記平面画像及び前記画像からそれぞれ複数の特徴点を抽出する抽出手段と、
    前記抽出手段がそれぞれ抽出した前記平面画像の複数の特徴点及び前記画像の複数の特徴点に基づいて前記画像における前記平面画像に対する第3の対応領域を求める対応領域算出手段と、
    前記第3の対応領域に含まれる複数の点を、前記第1の射影方式に変換する第2の射影方式変換手段と、
    前記第2の射影方式変換手段で変換した前記複数の点の前記広角画像における位置情報を求める位置算出手段と、
    前記広角画像に前記平面画像を重畳表示する際に使用する前記平面画像の領域指定情報が記憶され、
    前記平面画像の複数の点と対応付けられた前記位置情報であって、前記領域指定情報に基づいて重畳表示に用いる前記位置情報を記憶する記憶手段と、
    を有することを特徴とする情報処理装置。
  2. 第1の射影方式によって得られた広角画像と、前記第1の射影方式とは異なる第2の射影方式の平面画像とを取得する取得手段と、
    前記広角画像を前記第2の射影方式に変換し、画像を生成する第1の射影方式変換手段と、
    前記平面画像及び前記画像からそれぞれ複数の特徴点を抽出する抽出手段と、
    前記抽出手段がそれぞれ抽出した前記平面画像の複数の特徴点及び前記画像の複数の特徴点に基づいて前記画像における前記平面画像に対する第3の対応領域を求める対応領域算出手段と、
    前記広角画像に前記平面画像を重畳表示する際に使用する前記平面画像の領域指定情報が記憶され、
    前記第3の対応領域のうち、前記領域指定情報により指定された以外の前記第3の対応領域に含まれる所定の複数の点を、前記第1の射影方式に変換する第2の射影方式変換手段と、
    前記第2の射影方式変換手段で変換した前記所定の複数の点の前記広角画像における位置情報を求める位置算出手段と、
    前記位置情報を前記平面画像の複数の点と対応付けて記憶する記憶手段と、
    を有することを特徴とする情報処理装置。
  3. 前記画像は前記第1の射影方式変換手段により、前記広角画像において前記平面画像が含まれている周辺領域の射影変換を、前記第2の射影方式に変換した周辺領域画像であり、
    前記周辺領域画像において前記平面画像に対する第2の対応領域を複数の格子領域に分割する領域分割手段と、を有し
    前記第2の射影方式変換手段は、前記第2の対応領域の射影方式を、前記第1の射影方式に変換することで、前記広角画像において、前記第2の対応領域を構成する前記複数の格子領域に対応する複数の格子領域によって構成された前記第3の対応領域を算出することを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理装置。
  4. 前記領域指定情報は、前記平面画像の任意の領域を指定した情報であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  5. 前記領域指定情報は、前記平面画像の画質が低下した領域を指定する情報であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  6. 前記領域指定情報は、前記広角画像を撮像する撮像装置の影が前記平面画像に写っている領域を指定する情報であることを特徴とする請求項4又は5に記載の情報処理装置。
  7. 前記領域指定情報は、前記平面画像が前記第2の対応領域と同じ前記格子領域に分割された場合に、各格子領域を指定する情報であり、
    前記領域指定情報は前記第2の対応領域の前記格子領域と比較され、前記平面画像の格子領域を、仮想の立体球において前記第3の対応領域に対応する部分立体球に貼り付けるか否かを判断するために使用されることを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置。
  8. 前記記憶手段に記憶されている前記領域指定情報を読み出して、前記第3の対応領域に関する情報と前記領域指定情報が含まれるメタデータを作成するメタデータ作成手段を有することを特徴とする請求項7に記載の情報処理装置。
  9. 前記領域指定情報は、前記平面画像の任意の領域以外の領域を座標で指定する情報であることを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
  10. 前記メタデータ作成手段は、記憶手段に記憶されている前記平面画像の任意の領域以外の領域を指定する情報に基づき、前記平面画像の任意の領域以外の領域を複数領域に分割し、前記複数領域を前記平面画像の任意の領域以外の領域の座標として前記メタデータに含め、
    前記複数領域の座標は前記第2の対応領域の前記格子領域と比較され、前記平面画像の格子領域を、仮想の立体球において前記第3の対応領域に対応する部分立体球に貼り付けるか否かを判断するために使用されることを特徴とする請求項8に記載の情報処理装置。
  11. 前記領域指定情報は前記平面画像をいくつかの領域に分割した場合の各領域の座標であり、前記各座標の領域は平面画像を撮像する第二の撮像装置のカメラキャリブレーションにより歪みが補正されている請求項1〜10のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  12. 前記メタデータには、複数の平面画像の重畳順序が設定されている請求項8に記載の情報処理装置。
  13. 前記メタデータには、前記広角画像の視線方向と画角の初期値が設定されている請求項8に記載の情報処理装置。
  14. 前記第1の射影方式変換手段は、前記広角画像を撮像する第一の撮像装置と前記平面画像を撮像する第二の撮像装置の相対位置に関する情報を参照し、
    前記平面画像に対応する第1の対応領域が含まれている前記周辺領域の中心点を特定し、前記中心点の周辺の前記周辺領域を抽出することを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置。
  15. 前記第1の射影方式変換手段は、予め記憶されている前記周辺領域の中心点を参照し、前記中心点の周辺の前記周辺領域を抽出することを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置。
  16. 第1の射影方式によって得られた広角画像と、前記第1の射影方式とは異なる第2の射影方式の平面画像とを取得する取得手段と、
    前記広角画像を前記第2の射影方式に変換し、画像を生成する第1の射影方式変換手段と、
    前記平面画像及び前記画像からそれぞれ複数の特徴点を抽出する抽出手段と、
    前記抽出手段がそれぞれ抽出した前記平面画像の複数の特徴点及び前記画像の複数の特徴点に基づいて前記画像における前記平面画像に対する第3の対応領域を求める対応領域算出手段と、
    前記第3の対応領域に含まれる複数の点を、前記第1の射影方式に変換する第2の射影方式変換手段と、
    前記第2の射影方式変換手段で変換した前記複数の点の前記広角画像における位置情報を求める位置算出手段と、
    前記広角画像に前記平面画像を重畳表示する際に使用する前記平面画像の領域指定情報が記憶され、
    前記平面画像の複数の点と対応付けられた前記位置情報であって、前記領域指定情報に基づいて重畳表示に用いる前記位置情報を記憶する記憶手段と、
    を有することを特徴とする情報処理装置と、
    前記広角画像の撮像指示を受信する通信手段と、
    前記広角画像を撮像する撮像手段と、を有し
    前記通信手段は、前記撮像手段が撮像した前記広角画像を前記情報処理装置に送信する撮像装置と、を有する撮像システム。
  17. 情報処理装置を、
    第1の射影方式によって得られた広角画像と、前記第1の射影方式とは異なる第2の射影方式の平面画像とを取得する取得手段と、
    前記広角画像を前記第2の射影方式に変換し、画像を生成する第1の射影方式変換手段と、
    前記平面画像及び前記画像からそれぞれ複数の特徴点を抽出する抽出手段と、
    前記抽出手段がそれぞれ抽出した前記平面画像の複数の特徴点及び前記画像の複数の特徴点に基づいて前記画像における前記平面画像に対する第3の対応領域を求める対応領域算出手段と、
    前記第3の対応領域に含まれる複数の点を、前記第1の射影方式に変換する第2の射影方式変換手段と、
    前記第2の射影方式変換手段で変換した前記複数の点の前記広角画像における位置情報を求める位置算出手段と、
    前記広角画像に前記平面画像を重畳表示する際に使用する前記平面画像の領域指定情報が記憶され、
    前記位置情報を前記平面画像の複数の点と対応付けて記憶すると共に、前記領域指定情報に基づいて重畳表示に用いる前記位置情報を記憶する記憶手段、
    として機能させるためのプログラム。
  18. 第1の射影方式によって得られた広角画像と、前記第1の射影方式とは異なる第2の射影方式の平面画像とを取得する取得手段と、
    前記広角画像を前記第2の射影方式に変換し、画像を生成する第1の射影方式変換手段と、
    前記平面画像及び前記画像からそれぞれ複数の特徴点を抽出する抽出手段と、
    前記抽出手段がそれぞれ抽出した前記平面画像の複数の特徴点及び前記画像の複数の特徴点に基づいて前記画像における前記平面画像に対する第3の対応領域を求める対応領域算出手段と、
    前記広角画像に前記平面画像を重畳表示する際に使用する前記平面画像の領域指定情報が記憶され、
    前記第3の対応領域のうち、前記領域指定情報により指定された以外の前記第3の対応領域に含まれる所定の複数の点を、前記第1の射影方式に変換する第2の射影方式変換手段と、
    前記第2の射影方式変換手段で変換した前記所定の複数の点の前記広角画像における位置情報を求める位置算出手段と、
    前記位置情報を前記平面画像の複数の点と対応付けて記憶する記憶手段と、
    を有することを特徴とする情報処理装置と、
    前記広角画像の撮像指示を受信する通信手段と、
    前記広角画像を撮像する撮像手段と、を有し
    前記通信手段は、前記撮像手段が撮像した前記広角画像を前記情報処理装置に送信する撮像装置と、を有する撮像システム。
  19. 情報処理装置を、
    第1の射影方式によって得られた広角画像と、前記第1の射影方式とは異なる第2の射影方式の平面画像とを取得する取得手段と、
    前記広角画像を前記第2の射影方式に変換し、画像を生成する第1の射影方式変換手段と、
    前記平面画像及び前記画像からそれぞれ複数の特徴点を抽出する抽出手段と、
    前記抽出手段がそれぞれ抽出した前記平面画像の複数の特徴点及び前記画像の複数の特徴点に基づいて前記画像における前記平面画像に対する第3の対応領域を求める対応領域算出手段と、
    前記広角画像に前記平面画像を重畳表示する際に使用する前記平面画像の領域指定情報が記憶され、
    前記第3の対応領域のうち、前記領域指定情報により指定された以外の前記第3の対応領域に含まれる所定の複数の点を、前記第1の射影方式に変換する第2の射影方式変換手段と、
    前記第2の射影方式変換手段で変換した前記所定の複数の点の前記広角画像における位置情報を求める位置算出手段と、
    前記位置情報を前記平面画像の複数の点と対応付けて記憶する記憶手段、
    として機能させるためのプログラム。
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