JP2019085785A - 車両用ドアチェック機構、及び車両用ドアチェック方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】シンプルな構造で小型・省スペース化を実現し、ドアボデー内の収容構成要素間のレイアウト設計自由度を高めるドアチェック構造、並びにドアチェック方法を提供する。【解決手段】従来技術とは逆に、直線状のチェックバー22をドアボデーのパネルに近接して固定し、ドアチェッカ21の方を可動式にしてドア開閉操作に応じてチェックバー22上で摺動移動させる構造とする。ドアチェッカ21の移動は、一端が車両ボデーに回動可能に取り付けられ、他端がドアチェッカ21に連結されたリンクアーム24を使用し、ドアの開閉操作に応じてドアチェッカ21をチェックバー22の外周面上で摺動移動させる。チェックバー22に接してその動きを拘束するドアチェッカ21内に配置されるスライダ55は、チェックバー22の外周の少なくとも3箇所、好ましくは全周で接触させることで拘束力が高まり、ドアチェッカ21のさらなる小型化に寄与する。【選択図】図1
Description
本発明は、車両ドア開閉時に車両ドアを所定開度位置に維持する車両用ドアチェック機構、並びに車両用ドアチェック方法に関する。より具体的に、多くの機能要素が内蔵されてスペースが限られている昨今のドアボデー内においても容易に収納可能な突出量の少ない車両用ドアチェック機構、並びに車両用ドアチェック方法に関する。
従来技術におけるドアチェック機構の基本的機能、構成について、その典型例を図面を参照して説明する(例えば、特許文献1参照)。図5から図7は、特許文献1に開示されたドアチェック機構の例を示している。この内、図5は車両ボデーBとドアボデーDとの間に取り付けられたドアチェック機構Cの概要を示す斜視図、図6はドアチェック機構Cを上方から見た平面図、図7は同じく横方向から見た側面断面図を示している。なお、本明細書では、車両の進行方向の前後をそれぞれ「前・後方向」、該進行方向に対して水平面で直交する方向を「横方向」、その内、進行方向に向かって右側を「右方向」、左側を「左方向」、そして地面に対して直交する方向を「上下方向」と呼ぶものとする。
図5−図7において、ドアチェック機構Cは、符号6で示されたチェックバーの一端がヒンジピン8で車両ボデーB(ピラー)に対して回動可能に取り付けられ、遠隔側の他端はドアボデーDの開口部3を貫通してドアボデーDの内部に挿入されている。ドアボデーDの回転中心であるドアヒンジHの軸と、ドアチェック機構Cの回転中心であるヒンジピン8との偏芯により、ドアボデーBの開閉操作に応じてチェックバー6の一部がドアボデーD内を出入りする。
チェックバー6の上下方向の表裏には、図7に見られるように凹凸面9が設けられ、チェックバー6がドアボデーD内を出入りする際に凹凸面9に形成された凹状溝9a、9bに、ドアボデーBにボルトで取り付けられた符号1で示すドアチェッカの内部にある一対のスライダ(シューとも呼ばれる)19の突出部19aが上下から挟むように嵌り込むことによってドアボデーDを開閉中の所定中間位置で維持する役割を果たす。ドア全開の場合はチェックバー6の遠隔端12がドアチェッカ1に突き当たってストッパの役割を果たす。
このような従来型のドアチェック機構Cの問題点の1つは、ドア開閉時にヒンジピン8を中心に回動するチェックバー6がドアボデーD内に出入り移動する際に、ドアボデーDの開口部3の背後に固定されたドアチェッカ1による拘束によってその遠隔端12側が左右に振れ、ドアボデーD内に収納された他の構成要素との間で干渉する恐れが生じることである。そのため昨今のチェックバー6では、図6に示すように平面視で「くの字状」や、あるいは「S字状」に変形させ、干渉を回避するよう形成されている。すなわち、このような従来形のチェックバー6によれば、設計上、加工上に余分な手間を要するものとなっていた。
従来技術においてもかつては曲がりのない直線状のチェックバーは存在していたが、昨今の車両のドアボデー内には、ドアガラス、グラスランチャンネル、ウィンドレギュレータ、ドア開閉機構等の従来から知られた構成要素の他に、パワーウィンドウ用の動力源及びその配線、室内スピーカ及びその配線、パワー式ドアミラー及びその制御装置と配線、インパクトバーなどが追加されるに及んでスペース的に大幅な制約を受け、直線状のチェックバーはほとんど姿を消すに至っている。
その他の問題点として、ドアチェッカ1がドア開度維持のための十分な拘束力を発揮できるよう大型化する傾向にある点が挙げられる。図7に示すように、従来では上下方向(もしくは左右方向であってもよい)から一対のスライダ19の突出部19aをクッション材20もしくはスプリングを介してチェックバー6の凹状溝9aに押し付けることにより拘束力を得ていた。十分な拘束力を発揮するには、押圧力を高めるためにクッション材20もしくはスプリングも大型化し、これに伴ってドアチェッカ1のケースも大型化することから突出量が増え、それなりのスペースを占めるに至っている。上述のようにすでにスペース的な限界にあるドアボデーD内において、レイアウト的に無理がなく、かつ十分な機能を果たすことができるドアチェック機構が求められている。
なお、図5−図7に示された符号の内、以上の説明で使用した符号を除くその他の符号は特許文献1の説明用に付された限りのものであり、以降に説明する本発明の説明に使用される図1−図4に表示の符号と整合するものではない。
以上より、本発明は、従来技術におけるドアボデー内に出入りするチェックバーを備えたドアチェック機構を根本的に改め、シンプルな構造で小型・省スペースを実現することでドアボデーに内蔵される他の構成要素と干渉することなく、ドアボデー内レイアウトの設計の自由度を高めることができる新たな車両用ドアチェック構造、並びに車両用ドアチェック方法を提供することを目的としている。
本発明は、従来技術にあるようなドアチェッカをドアボデーに固定し、そのドアチェッカを貫通するチェックバーを摺動移動させるという発想を転換し、チェックバーを直線状にしてこれをドアボデー側に固定し、逆にドアチェッカの方を可動式にしてドア開閉操作に応じてチェックバー上で摺動移動させる構造とすることによって上記課題を解消するもので、具体的には以下の内容を含む。
すなわち、本発明に係る一つの態様は、ドアチェッカを貫通するチェックバーの外周面にドアチェッカが押圧力を及ぼし、ドアチェックバーの相対移動を拘束することによって車両ドアを所定開度位置に維持する車両用ドアチェック機構であって、ドアボデー内に固定された直線状のチェックバーと、チェックバーの外周面を摺動移動するドアチェッカと、一端が車両ボデーに回動可能に取り付けられ、他端が前記ドアチェッカに連結されてドアの開閉操作に応じてドアチェッカをチェックバー上で摺動移動させるリンクアームと、から構成されていることを特徴とするドアチェック機構に関する。
前記ドアチェッカ内に配置されてチェックバーの外周面と摺動するスライダは、チェックバー外周面の全周で、もしくは該外周面の少なくとも三箇所で接することでチェックバーに押圧力を及ぼすよう構成することができる。当該スライダは、ドアチェッカ内で少なくとも3つに分割して配置し、前記チェックバーの外周面と摺動するよう構成することができる。
上述したドアチェック機構には、ドア開閉の操作力をアシストするコイルばねを、チェックバーと同軸でチェックバーの周囲を囲むよう配置することができる。
本発明に係る他の態様は、車両ドアの開閉時に車両ドアを所定開度位置に維持する車両用ドアチェック方法であって、直線状のチェックバーをドアボデー内に固定し、ドアチェッカをチェックバーの外周面上に摺動移動可能に配置し、車両ボデー側に回動可能に配置したリンクアームを介し、ドアの開度に応じてドアチェッカをチェックバー上で摺動移動させて車両ドアを所定開度位置に維持することを特徴とするドアチェック方法に関する。
本発明の実施により、直線状のチェックバーがドアボデーのパネルにほぼ密着するよう近接して固定されることからドアボデー内部へのドアチェック機構の突出量が制限され、ドアボデー内に収納される各種構成要素との干渉を回避してレイアウトの設計自由度を高めるという技術的効果を奏するものとなる。さらに加えて、ドアチェッカの小型化をも容易にし、あるいはドア開閉操作アシスト用のばねの配置が容易になるという付随的な効果を奏するものとなる。
本発明の第1の実施の形態に係る車両用のドアチェック機構について、図面を参照して説明する。本発明の骨子は、従来技術にあったドアチェッカ固定、チェックバー可動の組み合わせを逆転させ、チェックバー固定、ドアチェッカ可動の組み合わせとすることでドアチェック機構の小型化と、ドアボデー内における省スペース化を実現することにある。図1は、本実施の形態に係る車両用のドアチェック機構20を示している。同図においてドアチェック機構20は、ドアチェッカ21と、ドアチェッカ21内を貫通する直線状のチェックバー22と、チェックバー22をドアボデーのパネルに固定する固定ブラケット23と、一端がブラケット30を介して車両ボデー側に回動可能に取り付けられ、他端がドアチェッカ21に回動可能に取り付けられ、ドアチェッカ21をドアの開閉操作に応じてチェックバー22上で摺動移動させるリンクアーム24とから構成されている。
図2は、以上のように構成されたドアチェック機構20の取付け状態と車両ドア開閉時の動作を示している。図1及び図2において、ドアチェック機構20は、図2の実線で示すドアが閉じた状態でリンクアーム24がドアボデーD内に最も侵入しており、これによってドアチェッカ21はチェックバー22上で図の最も右側に移動している。この状態から矢印Aで示す方向に車両ドアが一点鎖線で示す位置に開かれると、ドアボデーDのヒンジHの回転中心(図2の符号8)とリンクアーム24の回動中心C(同)との心ずれによりリンクアーム24がドアボデーDに対して相対的に図の左側に移動し、これに連結されたドアチェッカ21も左側に移動する。チェックバー22の外周には長手方向の幾つかの箇所に凹状溝22aが形成されており、ドアチェッカ21内に配置された図示しない一対のシューの突出部、もしくは後述するような周囲に介在するスライダの突出部がこれに嵌ることによってドアをその開度位置に維持する。一旦凹状溝22aに嵌ってもドアの開放方向に更なる力が加わると、シューもしくはスライダがその溝部22aの縁を乗り越え、ドアチェッカ21はさらに図の右側へと移動、最終的には固定ブラケット23の側面がストッパとなってドアチェッカ21は最も左側の位置まで移動して停止する。これが図2の一点鎖線で示すドア全開時の位置となる。
図1及び図2に示すように、チェックバー22が一枚のドアボデーパネルにほぼ密着するような近接位置に固定されるため、ドアボデーD内への突出量を最小限に抑えることができ、結果的にドアチェック機構20をドアボデーD内に省スペースで取付けることができる。従来技術に見られたチェックバーの振れによる「くの字」状等の変形は、本実施の形態ではリンクアーム24とドアチェッカ21とが回動可能に連結されてここで振れが吸収されることによってチェックバー22は直線状に形成可能となり、これも突出量抑制に寄与するものとなる。なお、図1、図2では固定ブラケット23を介してチェックバー22を固定するように描かれているが、可能であればドアパネル側から一対の取付け片を起してこれに取り付けるようにしても良い。こうすることでチェックバー22のドアボデーD内への突出量はさらに減り、極端にはドアチェッカ21が移動する隙間の限界までドアボデーDの取付けパネルに接近させることができる。
図1には、ドアチェッカ21の右側でチェックバー22の外周に破線で示すコイルばね25が描かれているが、通常ではこのコイルばね25は不要である。しかしながら例えばドアボデーが重い場合や、ドアヒンジ軸が垂直方向上方で車両の中心線に向けて傾斜し、ドアを開くと車両ドアが持ち上がって荷重が付加されるような場合では、このようにコイルばね25を配置させることで車両ドアが開く方向に向けてアシスト力を及ぼすことができる。従来技術ではこのようなアシスト力を得るためにトーションバーやガス封入ダンパが利用されているが(例えば特許文献2、特許文献3参照)、スペース的には厳しく、また特にガス封入ダンパでは大掛かりでコスト的にも不利なものとなっていた。本実施の形態によれば、チェックバー22を直線状に形成でき、これをドアボデーDのパネルに密接して取り付けできることから、このように安価なコイルばね25を配置することが構造的にも可能となったものである。
次に、本発明の第2の実施の形態に係るドアチェック機構について図面を参照して説明する。本実施の形態では、ドアチェッカ21の小型、軽量化の改善に関するものである。本願と同一の出願人は先に、ドアチェッカの改善に関する技術を開示している(特許文献4参照)。図3は、特許文献4に開示されたドアチェック機構50の概要を示す斜視図(a)、及び側面断面図(b)である。本実施の形態では、当該技術を第1の実施の形態に係るドアチェック機構2に適用するものとしている。図3(a)、(b)両図において、当該ドアチェック機構50は、ドアチェッカ51と、チェックバー52と、ストッパプレート53とから構成されている。ドアチェッカ51は図示しないドアボデーに固定され、これを貫通するチェックバー52の一端は車両ボデー側にヒンジピン54を中心に回動可能に取り付けられている。ただし、図3の表示はドアチェッカ51固定、チェックバー52可動の従来技術における構造となっているが、ドアチェッカ51の機能に関してはこの関係が逆、すなわち、第1の実施の形態のドアチェック機構2と同様に、ドアチェッカ可動、チェックバー固定となっても不変である。車両ドアの開閉操作に伴ってドアチェッカ51とチェックバー52が相対移動し、その過程においてドアチェッカ51内のスライダ55の突出部が弾性クッション材56の押圧力に押されてチェックバー52の外周に設けられた凹状溝52aに嵌り、両者の相対移動を拘束することによってドアを所定開度位置に維持するよう構成されている。
本実施の形態に係るドアチェック機構50の特徴は、ドアチェッカ51の内部構造にあり、その概要を図4に示している。図4(a)は、ドアチェッカ51を輪切りにしたときの断面を示している。同図においてドアチェッカ51は、中央を貫通するチェックバー52の全周囲を囲って接触するスライダ55と、その外周にあってスライダ55に押圧力を及ぼすクッション材56と、そして最外側のケース57とから構成されている。チェックバー52の外周面上で摺動するスライダ55は、チェックバー52に設けられた破線で示す凹状溝52aに対向する位置では、クッション材56の押圧力に押されて内径の突出部が凹条溝52aに落ち込むように嵌り、チェックバー52との相対移動を拘束する。この際のスライダ55の内径方向への圧縮代を見込み、さらには組み付け容易化のために図示のスライダ55の例ではチェックバー52の周囲で相互に僅かな間隙を設けて3分割されている。
ドアチェック機構50を構成する要素の材質例としては、摺動部分の一方となるスライダ55は潤滑剤配合のポリアセタール等、クッション材56は耐低温性のNBRを使用している。他方のチェックバー52は、図3(b)に示す例では金属製芯材の上に樹脂インジェクションにより凹条溝52aを成形したもの、図1に示すチェックバー22では、金属製の芯材に潤滑剤配合の表面被覆を施したものとしている。これらはあくまでも例示である。なお、図3(b)に示すドアチェッカ51の側面からクッション材56の一部として突出しているクッション凸部56aは、車両ドア全開時にストッパプレート53に当接してストッパの役割を果たすもので、このように構成することで従来技術にある別部品のストッパ(図7の符号16)を廃止することができる。
従来技術によるドアチェッカでは、図7に示すように一対のスライダ(図7の符号19)が対向するようにしてチェックバー(同、符号6)を両側から押し付けて拘束しているが、本実施の形態ではチェックバー52の全周囲においてスライダ55を押し付けているため、その拘束力は従来技術によるものと比較してはるかに強力となる。これによって同じ拘束力を得るのであればドアチェッカ51自身を小型化することが可能になる。同時に、チェックバー52に設けられる凹条溝52aもその深さを浅くすることができ、さらには一旦拘束されたドアを再操作する際にスライダ55が凹条溝52aを飛び越える時の単位面積当りの抵抗力を軽減する効果を得ることができる。これらの要因によって本実施の形態に係るドアチェック機構50は、ドアボデーD内への突出量をより小さく抑えることができ、またドアチェッカ51のスライダ55の耐久性を向上させる効果をも奏するものとなる。このような構成と効果は、チェックバー52をドアボデー内でパネルに近接して固定し、かつ曲げのない直線状に形成し、さらにはチェックバー52の断面を円形とすることで実施化がより容易になったものである。
図4(b)は、スライダ55の軸方向から見た代替形状を示している。スライダ55は、円筒状の基部55aと、ドアチェッカ52に設けられた凹条溝52aに嵌る内径側の突出部55bから形成されている。図では分かり易いよう基部55aと突出部55bを別ハッチングで区別して描いているが、両者は一体成型が基本である。突出部55bの軸方向(図面に垂直方向)の断面は凹条溝52aに嵌り易いよう円弧状もしくは三角形状となっており、その様子は図3(b)のスライダ55の表示に見ることができる。スライダ55の分割は、図4(b)の一番左側の図に示す三つに限定されず、中央の図に示す4つ、もしくはそれ以上に分割されていてもよい。分割された各スライダ55の間に示す細い帯55cは、分割された各スライダ55をつなぎ止め、組み付け性を容易にするためのものである。図4(b)の一番右側に示す図は更なる変形例であって、4つに分割された各スライダ55のチェックバー52に対向する突出部55bの形状が円弧状ではなく直線状の辺となり、各辺の中央部分でチェックバー52の外周に接触してこれを拘束するよう形成されている。従来技術における2点での接触に対し、このように3点以上の数の辺で接触することにより、2箇所のみで拘束する従来技術のものに対してより強固な拘束力を発揮できるものとなる。
なお、図3、図4に示す例ではチェックバー52の断面を円形としており、これは加工性と周囲の拘束力を均等にする上で効果的ではあるが、本発明はこれには限定されない。チェックバー52の断面は長手方向に連続性がある限り矩形、多角形、楕円形などが可能であり、スライダ55がそれに対応した形状で、かつチェックバー52の周囲で少なくとも3点以上、好ましくは全周で接触して摺動可能な構成である限り断面形状は任意である。
加えて、チェックバー52の外形形状は、図3(b)に示すようにドアが開く方向に向かって順次外周が太くなるように形成し、凹状溝52を最小限の数に留め、もしくは溝を無くすることも可能である。これは全周囲拘束式の本実施の形態に係るドアチェック機構50では、拘束力が強固であるためにドアを任意の開度位置で無段階に維持できる可能性があることによる。
以上、本発明の各実施の形態に係るドアチェック機構について説明してきたが、これまでのまとめとして図5−図7に示すような従来技術によるドアチェック機構と比較すると、本発明に係るドアチェック機構は以下の利点を有するものとなる。
1.チェックバーがドアボデーのパネルに沿ってほぼ密着する近接位置で固定されるため、ドアボデー内への突出量を最小限とすることができ、従来技術によるチェックバーのような他の要素との干渉を生ずる恐れが減る。
2.チェックバーを直線形状とすることができる。これにより、チェックバーの周囲を全周もしくは3点以上で拘束する形式のドアチェッカの利用が容易となり、ドアチェック機構全体をさらに小型化でき、耐久性を向上させることができる。
3.上記2に関連し、必要な拘束力が確保し易くなり、チェックバーを細くしたり、スライダが嵌る凹状溝の数を低減したり、極端にはなくすることも可能となる。
4.ドア操作力アシスト機構が必要とされる際には、固定されたチェックバーの周囲にコイルばねを同芯状に配置することで追加スペースを要することなく設置が可能となる。
1.チェックバーがドアボデーのパネルに沿ってほぼ密着する近接位置で固定されるため、ドアボデー内への突出量を最小限とすることができ、従来技術によるチェックバーのような他の要素との干渉を生ずる恐れが減る。
2.チェックバーを直線形状とすることができる。これにより、チェックバーの周囲を全周もしくは3点以上で拘束する形式のドアチェッカの利用が容易となり、ドアチェック機構全体をさらに小型化でき、耐久性を向上させることができる。
3.上記2に関連し、必要な拘束力が確保し易くなり、チェックバーを細くしたり、スライダが嵌る凹状溝の数を低減したり、極端にはなくすることも可能となる。
4.ドア操作力アシスト機構が必要とされる際には、固定されたチェックバーの周囲にコイルばねを同芯状に配置することで追加スペースを要することなく設置が可能となる。
本発明はさらに、上述したドアチェック機構に加え、車両ドアの開閉時にドアを所定開度位置に維持するドアチェック方法をも包含している。従来技術で知られたドアチェック方法では一般に、ドアボデーに固定されたドアチェッカを貫通するチェックバーが摺動移動することでドアチェック機能を果たしていた。本発明に係る方法ではこれとは逆に、チェックバーの方がドアボデーに固定され、ドアに回動可能に取り付けられたリンクアームを介してドアチェッカの方を摺動移動させることでドアチェック機能を果たすことを特徴としている。これに伴う技術的効果は、上述したドアチェック機構で述べたものと同様である。
20.ドアチェック機構、 21.ドアチェッカ、 22チェックバー、 22a.凹状溝22a、 23.固定ブラケット、 24.リンクアーム、 25.コイルばね、 50.ドアチェック機構、 51.ドアチェッカ、 52.チェックバー、 52a.凹状溝、 53.ストッパプレート、 54.ヒンジピン、 55.スライダ、 56.弾性クッション材、 57.ケース
Claims (5)
- ドアチェッカを貫通するチェックバーの外周面にドアチェッカが押圧力を及ぼし、ドアチェックバーの相対移動を拘束することによって車両ドアを所定開度位置に維持する車両用ドアチェック機構において、
ドアボデー内に固定された直線状のチェックバーと、
前記チェックバーの外周面を摺動移動するドアチェッカと、
一端が車両ボデーに回動可能に取り付けられ、他端が前記ドアチェッカに回動可能に取り付けられ、ドアの開閉操作に応じて前記ドアチェッカを前記チェックバー上で摺動移動させるリンクアームと、から構成されていることを特徴とするドアチェック機構。 - 前記ドアチェッカ内に配置されて前記チェックバーの外周面と摺動するスライダが、前記チェックバー外周面の全周で、もしくは該外周面の少なくとも三箇所で接して前記チェックバーに押圧力を及ぼす、請求項1に記載のドアチェック機構。
- 前記スライダが、前記ドアチェッカ内で少なくとも3つに分割して配置され、前記チェックバーの外周面と摺動する、請求項2に記載のドアチェック機構。
- ドア開閉の操作力をアシストするコイルばねが、前記チェックバーと同軸で前記チェックバーの周囲を囲むよう配置されている、請求項1に記載のドアチェック機構。
- 車両ドアの開閉時に車両ドアを所定開度位置に維持する車両用ドアチェック方法において、
直線状のチェックバーをドアボデー内に固定し、
ドアチェッカを前記チェックバーの外周面上に摺動移動可能に配置し、
車両ボデー側に回動可能に配置したリンクアームを介して、車両ドアの開度に応じて前記ドアチェッカを前記チェックバー上で摺動移動させて車両ドアを所定開度位置に維持することを特徴とするドアチェック方法。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110424842A (zh) * | 2019-09-10 | 2019-11-08 | 浙江理工大学 | 一种汽车车门限位装置 |
CN112412213A (zh) * | 2020-11-24 | 2021-02-26 | 江苏金鼎汽车锁制造有限公司 | 一种前车门新型限位器 |
-
2017
- 2017-11-08 JP JP2017215266A patent/JP2019085785A/ja active Pending
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