JP2019084734A - Ink jet recording device - Google Patents
Ink jet recording device Download PDFInfo
- Publication number
- JP2019084734A JP2019084734A JP2017213949A JP2017213949A JP2019084734A JP 2019084734 A JP2019084734 A JP 2019084734A JP 2017213949 A JP2017213949 A JP 2017213949A JP 2017213949 A JP2017213949 A JP 2017213949A JP 2019084734 A JP2019084734 A JP 2019084734A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ink
- recording head
- nozzle
- pressure
- negative pressure
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Ink Jet (AREA)
Abstract
Description
本発明は、インクジェット記録装置に関する。 The present invention relates to an inkjet recording apparatus.
従来、インクジェット記録装置においては、装置内のインク流路を構成する部品の経時的な変化に対し定期的に変化がないかを監視して、監視結果から必要がある場合には部品の交換を促すなどの警告表示を行うものがある。この従来技術の一例として、例えば、特許文献1のインクジェット記録装置では、インク流路から流れてくる異物が記録ヘッドに混入するのを防止するためにインク流路内に異物トラップ用のフィルタが設けられている。この従来の記録装置では、インク流路におけるフィルタの上流側手前の位置に設けた圧力センサを用いて測定される流路内加圧時のインクの圧力レベルからフィルタの目詰まりを判断し、目詰まりした場合にはフィルタの交換を促す警告表示を行うようにしている。 Conventionally, in an ink jet recording apparatus, it is regularly monitored whether there is a change with time with respect to changes in parts constituting the ink flow path in the apparatus, and if necessary from the monitoring result, the parts are replaced. There are some that display a warning such as prompting. As an example of this prior art, in the ink jet recording apparatus of Patent Document 1, for example, a filter for a foreign matter trap is provided in the ink flow path to prevent foreign matter flowing from the ink flow path from mixing into the recording head. It is done. In this conventional recording apparatus, the clogging of the filter is determined from the pressure level of the ink at the time of pressurization in the flow path measured using a pressure sensor provided at a position on the upstream side of the filter in the ink flow path. In case of clogging, a warning display prompting replacement of the filter is provided.
ところで、インクジェット記録装置においては、記録ヘッドにも経時的な変化が発生する場合がある。例えば、記録ヘッドに使用されている封止剤または接着剤の接着強度が経時劣化によって低下すると、その接着箇所の一部に剥がれが生じて微小なリーク孔が発生する場合がある。そのような記録ヘッドの接着箇所における微小なリーク孔の発生を検出するには、上記従来の記録装置のようにインク流路に加圧を行い、圧力センサを用いてその流路内加圧時のインクの圧力レベルを測定することが考えられる。 By the way, in the ink jet recording apparatus, the recording head may change with time. For example, when the adhesive strength of the sealant or adhesive used in the recording head is deteriorated due to the deterioration with time, part of the adhered portion may be peeled off to generate minute leak holes. In order to detect the occurrence of a minute leak hole at the bonding portion of such a recording head, the ink flow path is pressurized as in the conventional recording apparatus described above, and pressure is applied in the flow path using a pressure sensor It is conceivable to measure the pressure level of the ink.
しかし、従来の記録装置では記録ヘッドのノズルが大気開放されているため、インク流路に加圧を行った際、微小リーク孔からインクが漏れ出すだけでなく、あるいは漏れ出す前に、ノズルからインクが排出されてしまう。つまり、従来の記録装置では、このノズルからの排出により流路内のインクの圧力レベルが変化することから、本来検出すべき微小リーク孔からのインク漏れによる圧力レベルの変化が隠されてしまい、接着箇所の微小リーク孔の発生を検出することができなかった。 However, in the conventional recording apparatus, since the nozzles of the recording head are open to the atmosphere, when pressure is applied to the ink flow path, the ink not only leaks out from the minute leak holes, or from the nozzles before leaking. Ink will be discharged. That is, in the conventional recording apparatus, since the pressure level of the ink in the flow path is changed by the discharge from the nozzle, the change of the pressure level due to the ink leakage from the minute leak hole which should be detected is concealed. It was not possible to detect the occurrence of micro leak holes in the bonded area.
従って、本発明の目的は、記録ヘッドにおける微小なリーク孔の発生を検出することができるインクジェット記録装置を提供することにある。 Therefore, an object of the present invention is to provide an ink jet recording apparatus capable of detecting the occurrence of a minute leak hole in a recording head.
本発明に係るインクジェット記録装置は、
インクを吐出するノズルが設けられたノズル面を有する記録ヘッドと、
前記ノズル面に当接して前記ノズルを密閉する密閉手段と、
前記記録ヘッドの内部に収容されたインクの記録ヘッド外部へのリークが生じ得る部分をインクで満たした状態にする充填手段と、
前記記録ヘッドの内部に負圧を印加する負圧印加手段と、
前記記録ヘッドの内部の圧力を検出する圧力検出手段と、
前記密閉手段により前記ノズルが密閉され、かつ、前記充填手段により前記リークの生じ得る部分がインクで満たされた状態で、前記負圧印加手段により前記記録ヘッドに印加した負圧の変化に基づいてユーザへの報知を行う報知手段と、
を有することを特徴とする。
The inkjet recording apparatus according to the present invention is
A recording head having a nozzle surface provided with a nozzle for ejecting ink;
Sealing means for sealing the nozzle in contact with the nozzle surface;
A filling unit for filling a portion where ink leaked to the outside of the recording head may be caused to be filled with the ink,
Negative pressure application means for applying a negative pressure to the inside of the recording head;
Pressure detection means for detecting the pressure inside the recording head;
With the sealing means sealing the nozzle and the filling means filling the portion where the leak may occur, based on the change in negative pressure applied to the recording head by the negative pressure applying means. Notification means for notifying the user;
It is characterized by having.
本発明によれば、記録ヘッドにおける微小なリーク孔の発生を検出することのできるインクジェット記録装置を提供することが可能となる。 According to the present invention, it is possible to provide an ink jet recording apparatus capable of detecting the occurrence of minute leak holes in a recording head.
以下、図面を参照して本発明に好適な実施形態を詳しく説明する。 Hereinafter, preferred embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
図1は、本発明の実施形態に係るインクジェット記録装置の概略構成図である。本実施形態のインクジェット記録装置であるプリンタ10は、このプリンタ10に印刷のための画像情報等を送信するホストPC(パソコン)12に接続されている。
FIG. 1 is a schematic view of an inkjet recording apparatus according to an embodiment of the present invention. A
プリンタ10には、4つの印字ヘッド22K、22C、22M、22Yが記録媒体Pの搬送方向(図中の矢印Aで示す左方向)に順に並ぶように配置されている。4つの印字ヘッド22K、22C、22M、22Yからは、それぞれブラック、シアン、マゼンタ、イエローの各色のインクが吐出される。これら4つの印字ヘッド22K、22C、22M、22Yは、所謂ラインヘッドであり、記録媒体Pの搬送方向と直交する方向に延びている。そして、その直交する方向における各印字ヘッドの長さは、プリンタ10での印刷に使用可能な最も大きいサイズの記録媒体の幅をカバーするためにその記録媒体の幅よりもやや長めの寸法とされている。これら4つの印字ヘッド22K、22C、22M、22Yは、記録動作における画像の形成中は動かないように固定される。
In the
また、プリンタ10には、4つの印字ヘッド22K、22C、22M、22Yに安定してインク吐出を行わせるための回復ユニット40が備えられている。プリンタ10では、この回復ユニット40を用いて回復動作を行うことで、各印字ヘッド22K、22C、22M、22Yのインク吐出状態が初期の状態となるように回復される。回復ユニット40には、回復動作の際に各印字ヘッド22K、22C、22M、22Yのインク吐出口形成面22Ks、22Cs、22Ms、22Ysからインクを除去するためのブレード等を有するキャッピング機構50が含まれている。キャッピング機構50は印字ヘッド22K、22C、22M、22Y毎に独立して設けられ、本実施形態のプリンタ10では4つのキャッピング機構50(即ち4色分)が備えられている。
Further, the
ここで、4つの印字ヘッド22K、22C、22M、22Yは、待機時には図1に示す待機位置に移動されている。この際、回復ユニット40の4つのキャッピング機構50は、図1に示すとおり、印字ヘッド22K、22C、22M、22Yとの干渉を避けるべく全体的に印字ヘッドから離れた右側の位置に移動させられている。また、4つの印字ヘッド22K、22C、22M、22Yは、記録時には図1に示す待機位置より下方の記録位置(画像形成位置)に移動され、搬送される記録媒体Pの記録面に対してより近接した位置でそれぞれインクを吐出して画像の形成を行なう。そして、回復動作の際には、4つの印字ヘッド22K、22C、22M、22Yが全体的に上方に移動させられるとともに、各キャッピング機構50が対応する印字ヘッドのインク吐出口形成面と対向する位置にそれぞれ移動させられる(図1では左方向に移動)。なお、キャッピング機構50の詳細については後述する。
Here, the four
また、プリンタ10には、記録媒体(本実施形態においてはロール紙)Pを収容するためのロール紙供給ユニット14が設けられるとともに、このロール紙供給ユニット14から供給されるロ−ル紙Pを搬送するための搬送機構26が備えられている。なお記録媒体はロール紙に限定されない。搬送機構26は、ロ−ル紙Pを載置して搬送する搬送ベルト26a、この搬送ベルト26aを回転させるための搬送モータ26b、搬送ベルト26aに張力を与えるローラ26cなどから構成されている。ロ−ル紙Pに画像を形成する際には、搬送中のロ−ル紙Pの記録開始位置がブラック用の印字ヘッド22Kの下に到達した後に、記録データ(画像情報)に基づいて印字ヘッド22Kからブラックのインクを選択的に吐出する。カラー画像を形成する場合には、さらに、同様の手順で、画像情報に基づいてシアン用の印字ヘッド22C、マゼンタ用の印字ヘッド22M、イエロー用の印字ヘッド22Yの順に、各色のインクを選択的に吐出することによりロ−ル紙Pにカラー画像を形成する。
Further, the
また、プリンタ10には、印字ヘッド22K、22C、22M、22Yに供給される各インクを貯留するメインタンク28K、28C、28M、28Yが備えられている。メインタンク28K、28C、28M、28Yは、プリンタ10に対してそれぞれ着脱が自在となるように構成されている。
In addition, the
図2は、本実施形態のインクジェット記録装置(プリンタ10)における記録ヘッドの断面の概略図である。なお各印字ヘッドは同じ構造であるため、以下では印字ヘッド22K、22C、22M、22Yを総じて記録ヘッド22と称して説明する。記録ヘッド22は、インク吐出のためのノズル部19(本発明のノズルに相当)を有するチップ20と、記録ヘッド内にインクを貯留するためのメイン供給液室23を有する供給ボックス24と、ベースプレート27から構成されている。なお、図2では、1つのノズルについてそのノズル部19の断面が示されているが、実際には、記録ヘッド22にはその長手(記録媒体の幅)方向に複数のノズル(ノズル部19)が設けられてノズル列が形成されている。
FIG. 2 is a schematic view of a cross section of a recording head in the ink jet recording apparatus (printer 10) of the present embodiment. Since each print head has the same structure, hereinafter, the print heads 22K, 22C, 22M and 22Y will be generally referred to as the
チップ20と供給ボックス24とは互いのインク供給口が接着部25を介して連通するように位置合わせされつつ、その接着部25が封止剤によって接着されている。一方、チップ20とベースプレート27とは接着剤で接着されている。また、ベースプレート27と供給ボックス24とは不図示のねじで組み付けられている。そして、記録ヘッド22は、ノズル部19のインク吐出口が形成されたチップ20の底面(図1の各インク吐出口形成面22Ks、22Cs、22Ms、22Ysに対応)が、供給ボックス24及びベースプレート27の底面よりも下方に突出した形状となっている。なお、以下では、記録ヘッド22におけるこのチップ20の底面をノズル面22sと称する。また、記録ヘッド22では、供給ボックス24のメイン供給液室23内にインクが供給されると、そのインク液面の部分からチップ20内のノズル部19のインク吐出口までの間が、通常インクで満たされた状態になる。
The
図3は、本実施形態のインクジェット記録装置(プリンタ10)に備えられたキャッピング機構50の構成を示した図である。キャッピング機構50は、記録ヘッド22のノズル部19でのインクの乾燥を防ぐための周知のキャップ51と、記録ヘッド22のノズル面22sからインクを除去するためのブレード52と、このブレード52が取り付けられるブレード保持部材53を有している。なお、プリンタ10において、キャッピング機構50は、そのキャップ51及びブレード52の長手方向が記録ヘッド22のノズル列と平行となるように配置される。ここで、キャップ51とブレード52であるが、これらの高さは、図3に示したとおり、キャップ51よりもブレード52の方が高くなるように構成されていることから、キャッピング機構50でのこれらの配置については次の点が考慮されている。キャップ51を用いて記録ヘッド22のノズル列(主には、そのノズル面22s)のキャッピングを行う際に、その隣のブレード52の頂部が供給ボックス24の底部に干渉するとキャッピングがうまく行われない。そのため、キャッピング機構50においては、キャッピングの際にその干渉が生じない分の間隔をキャップ51とブレード52との間に設けてこれらを配置している。この場合、キャッピング時には、ブレード52全体が供給ボックス24の側方に位置するようになる。
FIG. 3 is a view showing the configuration of a
ブレード52の長手方向(ノズル列方向)の長さは、ノズル列の全域をワイピングできるようにそれよりも長くなっている。またブレード52の上部はノズル列方向に溝が形成されて凹形状となっており、この溝の深さは記録ヘッド22の供給ボックス24及びベースプレート27の底面からチップ20のノズル面22sまでの距離よりも短くなっている。以下、このブレード52の上部の溝を凹部(本発明の密閉手段および充填手段に相当)とも称する。なおブレード52はゴムやエラストマーなどの弾性体を用いて作製される。
The length in the longitudinal direction (the nozzle row direction) of the
図4は、本実施形態のインクジェット記録装置(プリンタ10)におけるインク供給系および回復系の主要な構成を模式的に示した図である。なお、以下では、メインタンク28K、28C、28M、28Yを総じてメインタンク28と称する。
FIG. 4 is a view schematically showing the main configuration of the ink supply system and the recovery system in the ink jet recording apparatus (printer 10) of the present embodiment. Hereinafter, the
プリンタ10のインク供給系は、主に、記録ヘッド22、メインタンク28、インク流路30、リフィル弁31、エア流路32、供給弁33、バッファ室35、ポンプ37などによって構成されている。インク流路30はメインタンク28と記録ヘッド22とを接続する。リフィル弁31はこのインク流路30の開閉を行う開閉弁である。エア流路32は記録ヘッド22の内部を介してインク流路30と連通する。供給弁33はこのエア流路32の開閉を行う開閉弁である。バッファ室35(本発明の負圧印加手段に相当)は気体の体積の変化による圧力を貯めるための部材であり、エア流路32に接続されている。ポンプ37(本発明の負圧印加手段および加圧手段に相当)はバッファ室35に接続されている。また、エア流路32には圧力センサ34が設けられている。圧力センサ34(本発明の圧力検出手段に相当)は記録ヘッド22内およびバッファ室35内の圧力のレベルを検出することができる。また、バッファ室35には、開弁時にバッファ室35内を大気連通させてその圧力を初期状態に戻すための開閉弁であるバッファ弁36が設けられている。
The ink supply system of the
プリンタ10では、バッファ弁36を閉弁し供給弁33を開弁した状態でポンプ37が空気を吸引するように駆動されると、バッファ室35を介してエア流路32及び記録ヘッド22内が減圧される。この減圧により、リフィル弁31の開弁時には、メインタンク28に貯留されたインクがインク流路30を介して吸引されることで記録ヘッド22にインクが供給される。記録ヘッド22内には供給フィルタ18が配設されており、記録ヘッド22に供給されたインクはこの供給フィルタ18を通過してメイン供給液室23内に流入してそこに貯留される。なおインク供給系においては、メイン供給液室23内に貯留されたインクがエア流路32側に流出しないように構成されている。メイン供給液室23内に貯留されたインクは、やがてノズル部19内に供給され、記録ヘッド22の吐出動作などによってそのインク吐出口から吐出される。
In the
メイン供給液室23の一部には液面検知センサ21が取り付けられており、その検知結果によってインク供給の制御が行われる。すなわち、プリンタ10では、その検知結果から、メイン供給液室23の液面が一定レベル以下と判断される時には、ポンプ37を駆動させてメインタンク28からインクを吸引する。吸引されたインクは記録ヘッド22に供給されてメイン供給液室23内に貯留される。そして、プリンタ10では、その検知結果から、メイン供給液室23の液面が一定レベルを超えたと判断される時には、ポンプ37を停止させて記録ヘッド22へのインクの供給を停止する。
The liquid
次に、プリンタ10の回復系であるが、回復系は、主に、キャッピング機構50の有するキャップ51、回復流路39、ポンプ38、廃液タンク29などによって構成されている。キャップ51は回復流路39を介してポンプ38の吸入口と接続されている。なお図4には示されていないが、実際には、図1に示した各印字ヘッド22K、22C、22M、22Yに対応するキャップがそれぞれ回復流路39と接続されており、各キャップはこの回復流路39を介してポンプ38の吸入口と接続されている。またポンプ38の吐出口には、クリーニング動作によって発生した廃液(廃インク)を貯留するための廃液タンク29が接続されている。
Next, the recovery system of the
プリンタ10において、記録ヘッド22から安定してインクが吐出されるようにするにはクリーニング動作が必要となる。クリーニング動作とは回復動作の1つであり、ノズル部19内に残留した、微細な気泡や異物(塵埃など)、乾燥により増粘したインクを除去し、ノズル部19内をフレッシュなインクで満たす動作である。プリンタ10では、クリーニング動作の際には、キャッピング機構50を移動させて、そのキャップ51を記録ヘッド22のノズル面22sと対向する位置に配置する。この後、プリンタ10では、キャップ51によって記録ヘッド22のノズル部19が密閉されるように記録ヘッド22を下降させる。これによりキャップ51がノズル面22sに当接して密着させられる(キャッピング)。そして、プリンタ10では、このキャッピングの後にポンプ38を駆動させることによって、回復流路39及びキャップ51内が減圧され、記録ヘッド22のノズル部19から微量なインクとともに残留気泡や異物が吸引される。この吸引されたインク(廃インク)や気泡等は廃液タンク29へ排出される。
In the
また、プリンタ10の電源オフ(OFF)時には、その終了動作において、リフィル弁31が開弁され、供給弁33が閉弁され、バッファ弁36が開弁された状態に制御されるとともに、記録ヘッド22がキャップ51によってキャッピングされた状態にされる。これにより記録ヘッド22のノズル部19でのインクの乾燥が防止される。
Further, when the power of the
図5は、本実施形態のインクジェット記録装置(プリンタ10)の制御系の構成を示すブロック図である。 FIG. 5 is a block diagram showing a configuration of a control system of the inkjet recording apparatus (printer 10) of the present embodiment.
CPU100は、プリンタ10を統括制御する演算処理装置であり、記録データやコマンドの受信、記録動作、ロ−ル紙Pのハンドリング等のプリンタ10が行う動作全般を制御する。ホストPC12の送信する記録データやコマンドは、インターフェイスコントローラ102を介してCPU100に受信される。これらが受信されると、CPU100は、コマンドを分析した後に、記録データ(画像情報)の各色成分のイメージデータをイメージメモリ106にビットマップ展開して記憶させる。記録動作を行うにあたり、CPU100は、出力ポート114及びモータ駆動部116を介してキャッピングモータ122とヘッドアップダウンモータ118を駆動する。この駆動により、CPU100は、4つのキャッピング機構50を全体的に印字ヘッドから離れた位置に移動させるとともに、各印字ヘッド22K、22C、22M、22Yを記録位置(画像形成位置)に移動させる。続けて、CPU100は、出力ポート114及びモータ駆動部116を介してロ−ル紙Pを繰り出すロールモータ(不図示)、また低速度でロ−ル紙Pを搬送する搬送モータ26b等を駆動し、ロ−ル紙Pを記録開始位置に搬送する。この際、CPU100は、一定速度で搬送されるロ−ル紙Pに対してインクを吐出し始めるタイミング(記録タイミング)を決定するための先端検出センサ(不図示)によって、ロ−ル紙Pの先端位置を検出する。その後、CPU100は、ロ−ル紙Pの搬送に同期させて、イメージメモリ106から先に記憶させた各色成分のイメージデータを順次読み出す。そして、CPU100は、その読み出した各色成分のイメージデータを印字ヘッド制御回路112に転送して、各印字ヘッド22K、22C、22M、22Yによるインクの吐出を開始する。これにより、プリンタ10では、ロ−ル紙Pへの画像の形成が行われるようになる。
The
また、CPU100は、印字ヘッド22K、22C、22M、22Yに対するインクの供給やクリーニング動作を行う場合は、出力ポート114及びモータ駆動部116を介してポンプモータ124を駆動し、インクの供給や吸引等の制御を行う。
When the
また、CPU100は、ワイピング動作を行う場合は以下のように制御を行う。ワイピング動作は、印字ヘッド22K、22C、22M、22Y(記録ヘッド22)のインク吐出口形成面22Ks、22Cs、22Ms、22Ys(ノズル面22s)のそれぞれからインクを除去するために行う回復動作である。ワイピング動作にはキャッピング機構50のブレード52が用いられる。このワイピング動作のイメージが図6に示されている。CPU100は、ワイピング動作を開始すると、出力ポート114及びモータ駆動部116を介してヘッドアップダウンモータ118を駆動し、記録ヘッド22をキャッピング機構50のブレード52の上端よりも上方となる位置に上昇させる。この後、CPU100は、出力ポート114及びモータ駆動部116を介しキャッピングモータ122を駆動してキャッピング機構50を移動させ、そのキャップ51を記録ヘッド22のノズル面22sと対向する位置に配置する。なおキャッピングモータ122によるこのキャッピング機構50の移動は、記録ヘッド22のノズル列と直交する方向に行われる。この後、CPU100は、出力ポート114及びモータ駆動部116を介してヘッドアップダウンモータ118を駆動し、記録ヘッド22を若干下降させる。ここで、下降させる距離は、ブレード52の上部に形成された溝の深さ未満とし、かつブレード52によるワイピングが効果的に行える範囲の距離とする。そして、CPU100は、出力ポート114及びモータ駆動部116を介してキャッピングモータ122を駆動し、キャッピング機構50を移動(図6の例では矢印Bで示す右方向に移動)させる。この移動により、記録ヘッド22のノズル面22sおよびこれに形成されたノズル部19のインク吐出口がブレード52の上端部で拭かれて、ノズルに付着したインク滴や異物が除去される。
Further, when performing the wiping operation, the
また、プログラムROM104には、上記の制御動作等に対応した処理プログラム及びプログラムで使用されるデータ(テーブル等)が記憶されている。CPU100は、プログラムROM104に記憶された処理プログラムに基づいて制御を実行する。制御の実行の際には、作業用のメモリとしてワークRAM108が使用される。
The
また、CPU100は、操作パネル110を介したユーザからの指示に応じて、上記のクリーニング動作やワイピング動作などを実行することもできる。
The
ところで、インクジェット記録装置においては、例えば、記録ヘッドに用いられている封止剤または接着剤の接着強度が経時劣化によって低下すると、その接着箇所の一部に剥がれが生じて微小なリーク孔が発生する場合がある。本実施形態のインクジェット記録装置(プリンタ10)では、記録ヘッド22にインクが供給されると、図2に示したとおり、供給ボックス24のメイン供給液室23からチップ20内のノズル部19のインク吐出口までの間が通常インクで満たされた状態になる。この場合、供給ボックス24とチップ20との間の接着部25が常時インクと触れた状態になるため、接着部25の接着強度が時間の経過とともに徐々に低下する可能性がある。そして接着強度が低下すると、最終的に接着部25の一部に剥がれが生じてそこに微小なリーク孔が発生することがある。
By the way, in the ink jet recording apparatus, for example, when the adhesive strength of the sealing agent or adhesive used in the recording head is deteriorated due to the deterioration with time, peeling occurs in a part of the adhered portion and a minute leak hole is generated. May. In the inkjet recording apparatus (printer 10) according to the present embodiment, when ink is supplied to the
このような記録ヘッド内の接着箇所における微小なリーク孔の発生を検出するには、従来の記録装置のようにインク流路に加圧を行い、圧力センサを用いてその流路内加圧時のインクの圧力レベルを測定することが考えられる。しかし、インクジェット記録装置では、記録ヘッドのノズルが通常大気開放されているため、インク流路への加圧を行った際に、リーク孔からインクが漏れ出すだけでなく、あるいは漏れ出す前に、ノズルからインクが排出されてしまう。その結果、そのノズルからの排出により流路内インクの圧力レベルが変化して、本来検出すべき微小リーク孔からのインク漏れによる圧力レベルの変化が隠されてしまうことから、接着箇所の微小なリーク孔の発生を検出することが難しくなる。 In order to detect the occurrence of a minute leak hole at a bonding point in such a recording head, the ink flow path is pressurized as in the conventional recording apparatus, and pressure is applied in the flow path using a pressure sensor. It is conceivable to measure the pressure level of the ink. However, in the ink jet recording apparatus, since the nozzles of the recording head are normally open to the atmosphere, when pressure is applied to the ink flow path, the ink not only leaks out from the leak hole, or before it leaks out. Ink will be discharged from the nozzle. As a result, the pressure level of the ink in the flow path is changed due to the discharge from the nozzle, and the change of the pressure level due to the ink leak from the minute leak hole to be originally detected is hidden. It becomes difficult to detect the occurrence of leak holes.
また、発生したリーク孔からのインク漏れによる圧力レベルの変化を測定するためには、記録ヘッド内のインクによってリーク孔の流入口側に形成されるメニスカスを決壊させる必要があり、このメニスカスの強度以上の圧力をインク流路に加える必要がある。リーク孔が微小であるほどその流入口側に形成されるインクのメニスカスの強度は強くなるため、メニスカスを決壊させるにはより大きな圧力をインク流路に印加する必要がある。大きな圧力をインク流路に印加すると、例えば、チューブの接続部からの漏れやチューブ自体に生じた亀裂などからの漏れ等がある場合にはそれらの漏れによって圧力レベルが変化してしまう。そのため、その圧力レベルの測定結果から記録ヘッドにおける微小なリーク孔の発生を検出することはさらに難かしくなってしまう。 In addition, in order to measure the change in pressure level due to the ink leakage from the leak hole that has occurred, it is necessary to break the meniscus formed on the inlet side of the leak hole by the ink in the recording head. It is necessary to apply the above pressure to the ink flow path. The smaller the leak hole, the stronger the meniscus of the ink formed on the inflow side, so that it is necessary to apply a larger pressure to the ink flow path in order to break the meniscus. When a large pressure is applied to the ink flow path, for example, if there is a leak from a connection of a tube, a leak from a crack in the tube itself or the like, the pressure level changes due to the leak. Therefore, it becomes more difficult to detect the occurrence of a minute leak hole in the recording head from the measurement result of the pressure level.
そこで、本実施形態のインクジェット記録装置では、以下に説明する検出方法によって、記録ヘッドにおける微小なリーク孔の発生を検出可能としている。なお、以下では、この検出方法について、図7〜図10を用いて説明する。 Therefore, in the ink jet printing apparatus according to the present embodiment, the occurrence of the minute leak holes in the print head can be detected by the detection method described below. In addition, below, this detection method is demonstrated using FIGS. 7-10.
図7および図8は、記録ヘッドにおける微小なリーク孔の発生を検出するための制御を示すフローチャートである。これらの制御プログラムは、プリンタ10のプログラムROM104に予め記憶され、プリンタ10本体の起動時にCPU100によって実行されるものである。なお、図7は記録ヘッドにおける微小なリーク孔の発生を検出するための制御プログラムのメインルーチンであり、図8はそのメインルーチンから呼び出されるサブルーチンとして構成されている。
7 and 8 are flowcharts showing control for detecting the occurrence of a minute leak hole in the recording head. These control programs are stored in advance in the
制御を開始すると、ステップS1において、CPU100は、記録ヘッド22がプリンタ10に装着されたときに記録しておいた装着日時の情報をワークRAM108の不揮発領域などから読み出す。そして、その装着日時の情報に基づき記録ヘッド22がプリンタ10に装着されてからの経過期間を算出するとともに、その経過期間が所定の経過期間を超えたか否かを判定する。即ち記録ヘッド22の装着から所定期間が経過したか否かを判定する。ここで所定の経過期間は、予め設定された値であり、記録ヘッド22に使用されている封止剤による接着部25の寿命期間であることが望ましく、微小リーク孔が発生し始める可能性がある経過期間を設定する。
When control is started, the
CPU100は、判定の結果、算出した経過期間が所定の経過期間を超えていない場合には微小リーク孔は発生していないとしてリークチェックは行わずに本制御を終了する(No側)。一方、CPU100は、算出した経過期間が所定の経過期間を超えた場合にはステップS2の処理へ移行する(Yes側)。
As a result of the determination, when the calculated elapsed time does not exceed the predetermined elapsed time, the
ステップS2において、CPU100は、リークチェック履歴がないかどうかを判定する。リークチェック履歴は、前回のリークチェックの実行からの経過時間を判定するための情報であり、ワークRAM108の不揮発領域などに記録される。記録ヘッド22がプリンタ10に装着されたときに「履歴なし」を示す情報が初期値として記録される。また、サブルーチン(図8)のリークチェックの最初の処理が実行される際に、その実行時の日時の情報が前回のリークチェック履歴の情報として記録される。
In step S2, the
CPU100は、判定の結果、リークチェック履歴がない、つまり、リークチェックがまだ実行されていない場合にはリークチェックの処理を行うためにステップS4へ移行する(Yes側)。一方、CPU100は、リークチェック履歴がある場合には前回のリークチェックの実行からの経過時間を判定するためにステップS3へ移行する(No側)。
As a result of the determination, the
ステップS3において、CPU100は、前回のリークチェックの実行からの経過時間を算出するとともに、その経過時間が所定の時間を超えたか否かを判定する。即ち前回のリークチェックの実行から所定時間が経過したか否かを判定する。ここで所定の時間は、予め設定された値であり、リークチェックを実行すべき間隔を示す値である。
In step S3, the
CPU100は、判定の結果、算出した前回からの経過時間が所定の時間を超えていない場合には微小リーク孔が発生している可能性は低いとしてリークチェックは行わずに本制御を終了する(No側)。一方、CPU100は、前回からの経過時間が所定の時間を超えた場合には微小リーク孔が発生している可能性があることからリークチェックを行うためにステップS4へ移行する(Yes側)。
As a result of the determination, if the calculated elapsed time from the previous time does not exceed the predetermined time, the
ステップS4において、CPU100は、リークチェックの処理を行うために図8のサブルーチンを呼び出す。
In step S4, the
<サブルーチン>
サブルーチンの処理を開始すると、ステップS41において、CPU100は、リークチェック履歴の情報として、現在の日時の情報をワークRAM108の不揮発領域などに記録する。
<Subroutine>
When the process of the subroutine is started, in step S41, the
次に、ステップS42において、CPU100は、リークチェックを開始するために、まず初めに記録ヘッド22内を加圧するための加圧動作を行ってノズルからインクを排出させる。具体的には、リークチェックの動作の状態を示した図9(a)に示すように、CPU100は、リフィル弁31を閉弁し供給弁33を開弁しバッファ弁36を閉弁した状態で、ポンプ37を駆動することによって記録ヘッド22に対する加圧動作を行う。そして、このポンプ37を用いた加圧動作により記録ヘッド22内の圧力が上昇すると、ノズル部19から徐々にインクが排出されてノズル面22sに付着するようになる。なお、この記録ヘッド22に対する加圧動作は、ノズル面22sのインクが落下する場合を考慮して、キャッピング機構50のキャップ51を記録ヘッド22のノズル面22sの真下の位置に配置した後に行うようにする。
Next, in step S42, in order to start the leak check, the
次に、ステップS43において、CPU100は、インクがノズル面22sに付着した状態で、キャッピング機構50のブレード52の凹部をノズル面22sに押し当ててノズル部19を密閉する。具体的には、図9(b)に示すように、CPU100は、記録ヘッド22内の圧力をこのまま維持するように供給弁33を閉弁するとともに、ヘッドアップダウンモータ118を駆動して記録ヘッド22を上昇させる。ここで記録ヘッド22内の圧力は、加圧により圧力が高くなった状態で維持される。次にCPU100は、キャッピングモータ122を駆動してブレード52の凹部が記録ヘッド22のノズルの真下に位置するようになるまでキャッピング機構50を移動させる。そしてCPU100は、ブレード52の凹部がノズルの真下に位置するようになると、ヘッドアップダウンモータ118を駆動して記録ヘッド22を下降させ、そのチップ20のノズル面22sにブレード52の凹部を押し当ててこれらを密着させる。これによりノズル部19が密閉される。このとき、チップ20のノズル面22sとブレード52の凹部とが当接することによりチップ20とブレード52の凹部との間に隙間が形成される。そして上記の加圧動作によってノズルから排出されたインクはその隙間に流れ込み、その結果、図9(c)に示すように、接着部25の周囲が排出されたインクで満たされた状態になるとともにその周囲のインクはメニスカスIを形成する。
Next, in step S43, with the ink attached to the
次に、ステップS44において、CPU100は、ポンプ37を駆動してバッファ室35に負圧Pを溜める。具体的には、CPU100は、バッファ弁36を一旦開弁してバッファ室35内の圧力を大気圧に戻した後再び閉弁する。その後、図9(d)に示すように、ポンプ37を駆動して圧力センサ34を監視しながらバッファ室35内の圧力を予め設定された圧力となるまで減圧し、バッファ室35に負圧Pを溜める。なお、このバッファ室35に負圧Pを溜め始めるタイミングは、ステップS43でのノズル部19を密閉するタイミングと同時であってもよいが、ステップS42で記録ヘッド内を加圧した後に並行して負圧を溜め始めるようにしてもよい。これにより、リークチェックに要する時間を短くすることができる。なおこれらの動作を行うに当たっては、何れの場合にも供給弁33の閉弁を先に行うようにする。
Next, in step S44, the
次に、ステップS45において、CPU100は、バッファ室35に溜めた負圧Pを記録ヘッド22に印加した後、10秒間、圧力変化ΔPを監視する。具体的には、図9(e)に示すように、CPU100は、供給弁33を開弁することによりバッファ室35に溜めた負圧Pを記録ヘッド22に印加するとともに、このときのバッファ室35内の圧力変化ΔPを圧力センサ34によって10秒間監視する。なお、この場合、上記のようにノズル部19が密閉されているため、ポンプ37から記録ヘッド22内までが密閉系とされている。そして、記録ヘッド22のノズル面22sとブレード52の凹部との当接箇所はインクで満たされていることから、記録ヘッド22に負圧Pが印加されたときには、そのノズル面22sと凹部との密着性がより高くなる。
Next, in step S45, the
次に、ステップS46において、CPU100は、圧力変化ΔPが所定値「0.5kPa」以上であるか否かを判定することにより記録ヘッド22の接着部25における微小なリーク孔の発生の有無を判定する。なお、圧力変化ΔPの所定値は、流路や記録ヘッドの構成によって適宜設定される値である。
Next, in step S46, the
ところで、上記のステップS45において供給弁33を開弁すると、開弁した瞬間に、供給弁33から記録ヘッド22までのエア流路32の空気の体積と記録ヘッド22内の空気の体積とがバッファ室35内の空気に加算されてその体積が増加する。リーク孔が発生していない場合、ノズル部19が密閉されて記録ヘッド22内からポンプ37までが密閉系とされているため、図10(a)に示すように、バッファ室35内の圧力は、開弁直後はその体積の増加分の圧力変化が発生するが、その後は一定となる。本実施形態のインクジェット記録装置では、この空気の体積が変動(増加)する分の圧力変化を「0.5kPa」未満としている。そのため、圧力センサ34によって監視されるバッファ室35内の圧力変化ΔPが「ΔP<0.5kPa」であれば記録ヘッド22の接着部25にリーク孔は発生していないと判断する。
By the way, when the
一方、記録ヘッド22に微小なリーク孔が発生している場合には、供給弁33の開弁によって記録ヘッド22に負圧Pが印加された際に、チップ20とブレード52の凹部との隙間に溜まったインクにより接着部25の周囲に形成されているメニスカスIが決壊する。そして、図9(f)に太い実線の矢印で示すように、決壊により、メニスカスIを形成していたインクが接着部25の微小なリーク孔を通じて記録ヘッド22のメイン供給液室23内に吸い込まれる。この際、インクは毛細管力によってリーク孔への浸入が促進される。この場合、バッファ室35内の圧力は、図10(b)に示すように、供給弁33の開弁直後に空気の体積の増加分の圧力変化が発生し、それに続きリーク孔からインクが吸い込まれるのに伴って徐々に(正圧側に)高くなる。最終的に、バッファ室35内の圧力は、リーク孔から記録ヘッド22のメイン供給液室23内に吸い込まれたインクの体積分だけ(正圧側に)高くなる。そのため圧力変化ΔPは、リーク孔が発生していない場合に生じる空気の体積の変動(増加)分の圧力変化よりも大きくなる。よって、圧力センサ34により監視されるバッファ室35内の圧力変化ΔPが「ΔP≧0.5kPa」であれば記録ヘッド22の接着部25にリーク孔が発生していると判断する。
On the other hand, when a minute leak hole is generated in the
CPU100は、監視による圧力変化ΔPが所定値「0.5kPa」以上である場合には、微小リーク孔が発生していると判断してステップS47へ移行する(Yes側)。一方、CPU100は、圧力変化ΔPが所定値「0.5kPa」未満の場合には、微小リーク孔は発生していないと判断してステップS48へ移行する(No側)。
If the pressure change ΔP by monitoring is equal to or greater than a predetermined value “0.5 kPa”, the
ステップS47において、CPU100は、リーク判定フラグを微小リーク孔が発生していることを示す「ON」に設定した後に本サブルーチンの処理を終了してメインルーチンに復帰する。
In step S47, the
ステップS48において、CPU100は、リーク判定フラグを微小リーク孔が発生していないことを示す「OFF」に設定した後に本サブルーチンの処理を終了してメインルーチンに復帰する。
In step S48, the
<メインルーチンの続き>
メインルーチンに復帰すると、ステップS5において、CPU100は、記録ヘッド22に微小なリーク孔が発生しているか否かを判定するためにサブルーチンでのリークチェックの結果を示すリーク判定フラグを参照する。そしてCPU100は、リーク判定フラグが「ON」に設定されている場合にはステップS6へ移行し(Yes側)、一方、リーク判定フラグが「OFF」に設定されている場合には記録ヘッド22に微小リーク孔は発生していないため本制御を終了する(No側)。
<Continuation of main routine>
After returning to the main routine, in step S5, the
ステップS6において、CPU100は、記録ヘッド22の接着部25に微小リーク孔が発生しているため、記録ヘッドの交換を促す警告等を操作パネル110の表示部などに表示した後、本制御を終了する。この警告等は、表示部などへの表示に限らず、例えば音などで知らせるようにしてもよい。つまりCPU100は本発明の報知手段に相当する。
In step S6, the
上記の説明のとおり、本実施形態のインクジェット記録装置では、記録ヘッドに微小リーク孔が発生しているか否かを検出するためのリークチェックを行う際に、ノズル部19が密閉されて、ポンプ37から記録ヘッド22内までが密閉系とされる。そして、記録ヘッド22の接着部25などのリークの生じ得る部分がインクで満たされた状態で、記録ヘッド22に負圧が印加される。この際、記録ヘッド22に印加される負圧のレベルは、バッファ室35に溜めた負圧Pの圧力のレベルに等しい。そのため、記録ヘッドに負圧を印加したときから所定時間の10秒が経過するまでのこの負圧Pの圧力レベルに対する圧力の変化を検出し、検出したその圧力の変化量を判定することで記録ヘッドにおけるリークを生じ得る微小なリーク孔の発生の有無が検出される。この場合には、リーク孔からのインク漏れ(リーク)が記録装置で発生する前に、記録ヘッドの交換を促すなどの警告を行うことができる。
As described above, in the ink jet printing apparatus according to the present embodiment, the
また、本実施形態のインクジェット記録装置では、記録ヘッド22の接着部25などのリークの生じ得る部分がインクで満たされた状態で、密閉系とされた記録ヘッド22に負圧が印加される。この場合、そのインクで満たされた部分に微小リーク孔が発生していると、インクによってその微小リーク孔の部分に形成されるメニスカスは強度が下げられた状態になることから、メニスカスを小さい圧力(負圧)で決壊させることができる。そのため、本実施形態のインクジェット記録装置では、インクで満たさない場合と比べて、より小さい圧力で微小リーク孔の発生の有無を検出することができる。
Further, in the ink jet recording apparatus of the present embodiment, a negative pressure is applied to the
また、本実施形態のインクジェット記録装置では、密閉系とされた記録ヘッド22の接着部25などのリークの生じ得る部分がインクで満たされた状態で、記録ヘッド22に負圧を印加するにあたって、その負圧の印加の前に、記録ヘッド22内が加圧される。そして、記録ヘッド22は、加圧によりその内部の圧力が高くなった状態で負圧Pが印加されるので、記録ヘッド内を加圧しない場合と比べると、より小さい圧力(負圧P)の印加によって微小リーク孔の発生の有無を検出することができるようになる。
Further, in the ink jet recording apparatus according to the present embodiment, when a negative pressure is applied to the
従って、本実施形態のインクジェット記録装置では、記録ヘッドにおける微小なリーク孔の発生を小さい圧力で検出することができる。 Therefore, in the ink jet recording apparatus of the present embodiment, the generation of the minute leak holes in the recording head can be detected with a small pressure.
なお上記では、ブレード52の凹部を用いてノズル部19を密閉し、またその凹部による密閉によりチップ20と凹部との間の隙間にインクが流れ込むことで記録ヘッド22におけるリークの生じ得る接着部25がインクで満たされた状態にされることを説明した。つまり、ノズルの密閉と、リークの生じ得る部分をインクで満たした状態にするインク充填とがブレード52の凹部によって行われるように説明した。しかし、これに限定されず、例えば、ブレード52の凹部を密閉手段として用いてノズルの密閉を行い、そしてリークの生じ得る部分へのインク充填はその凹部以外の別の手段(充填手段)を用いて行うようにしてもよい。
In the above description, the
19 ノズル部
20 チップ
21 液面検知センサ
22 記録ヘッド
22s ノズル面
23 メイン供給液室
24 供給ボックス
25 接着部
27 ベースプレート
28 メインタンク
29 廃液タンク
30 インク流路
31 リフィル弁
32 エア流路
33 供給弁
34 圧力センサ
35 バッファ室
36 バッファ弁
37 ポンプ
38 ポンプ
39 回復流路
50 キャッピング機構
51 キャップ
52 ブレード
Claims (2)
前記ノズル面に当接して前記ノズルを密閉する密閉手段と、
前記記録ヘッドの内部に収容されたインクの記録ヘッド外部へのリークが生じ得る部分をインクで満たした状態にする充填手段と、
前記記録ヘッドの内部に負圧を印加する負圧印加手段と、
前記記録ヘッドの内部の圧力を検出する圧力検出手段と、
前記密閉手段により前記ノズルが密閉され、かつ、前記充填手段により前記リークの生じ得る部分がインクで満たされた状態で、前記負圧印加手段により前記記録ヘッドに印加した負圧の変化に基づいてユーザへの報知を行う報知手段と、
を有することを特徴とするインクジェット記録装置。 A recording head having a nozzle surface provided with a nozzle for ejecting ink;
Sealing means for sealing the nozzle in contact with the nozzle surface;
A filling unit for filling a portion where ink leaked to the outside of the recording head may be caused to be filled with the ink,
Negative pressure application means for applying a negative pressure to the inside of the recording head;
Pressure detection means for detecting the pressure inside the recording head;
With the sealing means sealing the nozzle and the filling means filling the portion where the leak may occur, based on the change in negative pressure applied to the recording head by the negative pressure applying means. Notification means for notifying the user;
An inkjet recording apparatus comprising:
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017213949A JP2019084734A (en) | 2017-11-06 | 2017-11-06 | Ink jet recording device |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017213949A JP2019084734A (en) | 2017-11-06 | 2017-11-06 | Ink jet recording device |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019084734A true JP2019084734A (en) | 2019-06-06 |
Family
ID=66761938
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017213949A Pending JP2019084734A (en) | 2017-11-06 | 2017-11-06 | Ink jet recording device |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2019084734A (en) |
-
2017
- 2017-11-06 JP JP2017213949A patent/JP2019084734A/en active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US9597888B2 (en) | Printing apparatus and ink amount control method for ink tank | |
JP4962041B2 (en) | Cleaning apparatus, fluid ejecting apparatus and cleaning method in fluid ejecting apparatus | |
JP2001232816A (en) | Ink jet recorder and method for supplying ink | |
JP2006289809A (en) | Inkjet printer | |
CN110696492A (en) | Liquid droplet ejection apparatus and maintenance method for liquid droplet ejection apparatus | |
JP3424494B2 (en) | Ink jet recording device | |
JP3695502B2 (en) | Ink jet recording apparatus and recording head cleaning control method in the same | |
JP2012096492A (en) | Inkjet recording device | |
JP4386092B2 (en) | Fluid ejecting apparatus and method for controlling the apparatus | |
JP2005225214A (en) | Liquid jetting device and maintenance method therefor | |
JP2008037055A (en) | Liquid droplet ejection apparatus | |
JP2009051076A (en) | Liquid discharge apparatus | |
JP2010005850A (en) | Method detecting full-up state and inkjet image forming apparatus | |
JP2019084734A (en) | Ink jet recording device | |
JP2012218173A (en) | Inkjet recorder | |
JP2009142991A (en) | Liquid jet system, liquid jet apparatus, and judging method of state of presence of liquid in liquid supply system | |
JP2006130828A (en) | Inkjet recording device | |
JP2003136742A (en) | Inkjet printer | |
JP2007223266A (en) | Liquid injection device and its cleaning method | |
JP3533848B2 (en) | Ink jet recording device | |
JP7238256B2 (en) | Liquid injection device and its maintenance method | |
JP2011131491A (en) | Inkjet recorder | |
JPH11192732A (en) | Ink jet recording apparatus | |
JP2008149483A (en) | Method for cleaning recorder, and recorder | |
JP5761484B2 (en) | Nozzle suction method for droplet discharge device |