JP2019082743A - 情報処理装置及び情報処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】低画質の顔画像又は近赤外光を使用した顔画像であっても、高精度にまぶた形状を検出できるようにすること。【解決手段】顔画像から切り出された正規化画像の縦方向において、画素毎に明るさの変化の大きさを検出することで、眼と上まぶたとの間の第1境界線の最上点である第1端点の座標及び眼と下まぶたとの間の第2境界線の最下点である第2端点の座標を推定する明暗変化検出部113と、正規化画像における、眼の目頭の座標及び目尻の座標を推定するまぶた基準位置推定部114と、正規化画像において、第1端点及び第2端点を通る直線上から選択された複数の座標の各々、目頭の座標及び目尻の座標から、複数の近似曲線を生成する近似曲線生成部と、生成された複数の近似曲線から、第1境界線として最も好適な近似曲線を選択する形状決定部116とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、情報処理装置及び情報処理方法に関し、特に、顔画像からまぶたの形状を決定する情報処理装置及び情報処理方法に関する。
近年、自動車及び電車の運転手の居眠りによる事故が問題視されている。これに対し、カメラ画像から運転手の眼の開き度合い(以後、開眼度という)を検出し、居眠りを監視することが有効である。従来、カメラで撮像した運転手の顔画像から眼の位置を検出し、眼付近の明暗のエッジを解析することでまぶたの位置及び形状を推定し、開眼度を判定する技術が提案されている。例えば、特許文献1に記載された装置は、顔画像の水平方向のエッジ及び垂直方向のエッジを抽出し、それらの位置関係からまぶたの位置を推定し、開眼度を判定している。また、特許文献2に記載された装置は、顔画像からエッジを抽出し、まぶたを曲線近似することで、眼鏡を掛けた状態でも精度良く開眼度を判定している。特許文献3に記載された装置は、顔画像から白眼領域を抽出し、アイシャドー等化粧に頑健な開眼度の判定を実現している。
特許第4137969号公報 特許第4825737号公報 特許第4623044号公報
しかしながら、コスト、処理量、環境の影響(暗い環境)により、顔画像が低画質の場合は、エッジの抽出及び白眼領域の抽出が難しい。
また、暗い環境下では人の眼に見えない近赤外光を補助光として使用するのが有効である。しかしながら、近赤外光を使用した場合は、白眼領域と黒眼領域との区別が難しい。
さらに、低画質の場合には、眼の検出位置に誤差が生じる。例えば、低画質の場合には、眼の位置を検出する上では、眉と眼の明暗の変化を利用するものがあるが、眼の存在領域を示すものに限られ、目尻や目頭等の位置の正確な検出は難しい。
そこで、本発明はこのような事情を鑑みてなされたもので、本発明の目的は、低画質の顔画像又は近赤外光を使用した顔画像であっても、高精度にまぶた形状を検出できるようにすることである。
本発明の第1の態様に係る情報処理装置は、人物の顔の画像である顔画像から、眼が存在する領域である眼存在領域を特定する眼存在領域特定部と、前記顔画像から、前記眼存在領域の画像を切り出し、当該切り出された画像を予め定められたサイズの正規化画像に変換する正規化処理部と、前記正規化画像の縦方向において、画素毎に明るさの変化の大きさを検出することで、前記眼と上まぶたとの間の第1境界線の最上点である第1端点の座標及び前記眼と下まぶたとの間の第2境界線の最下点である第2端点の座標を推定する明暗変化検出部と、前記正規化画像における、前記眼の目頭の座標及び前記眼の目尻の座標を推定するまぶた基準位置推定部と、前記正規化画像において、前記第1端点及び前記第2端点を通る直線上から選択された複数の座標の各々、前記目頭の座標及び前記目尻の座標から、複数の第1近似曲線を生成する近似曲線生成部と、前記複数の第1近似曲線から、前記第1境界線として最も好適な第1近似曲線を選択し、当該選択された第1近似曲線を前記上まぶたの形状として決定する形状決定部と、を備えることを特徴とする。
本発明の第2の態様に係る情報処理装置は、人物の顔の画像である顔画像から、眼が存在する領域である眼存在領域を特定する眼存在領域特定部と、前記顔画像から、前記眼存在領域の画像を切り出し、当該切り出された画像を予め定められたサイズの正規化画像に変換する正規化処理部と、前記正規化画像の縦方向において、画素毎に明るさの変化の大きさを検出することで、前記眼と上まぶたとの間の第1境界線の最上点である第1端点の座標及び前記眼と下まぶたとの間の第2境界線の最下点である第2端点の座標を推定する明暗変化検出部と、前記正規化画像における、前記眼の目頭の座標及び前記眼の目尻の座標を推定するまぶた基準位置推定部と、前記正規化画像において、前記第1端点及び前記第2端点を通る直線上から選択された複数の座標の各々、前記目頭の座標及び前記目尻の座標から、複数の第1近似曲線を生成する近似曲線生成部と、前記複数の第1近似曲線から、前記第1境界線として最も好適な第1近似曲線を選択することで、前記第1境界線における最上点を確定した確定端点の座標を決定する近似曲線選択部と、前記正規化画像において、前記目頭の座標を通る縦方向に延びる直線から選択された複数の第1選択座標の各々、前記目尻の座標を通る縦方向に延びる直線上から選択された複数の第2選択座標の各々、及び、前記確定端点の座標から、近似曲線である複数の補正曲線を生成する補正曲線生成部と、前記複数の補正曲線から、前記第1境界線として最も好適な補正曲線を選択し、当該選択された補正曲線を前記上まぶたの形状として決定する形状決定部と、を備えることを特徴とする。
本発明の第1の態様に係る情報処理方法は、人物の顔の画像である顔画像から、眼が存在する領域である眼存在領域を特定し、前記顔画像から、前記眼存在領域の画像を切り出し、当該切り出された画像を予め定められたサイズの正規化画像に変換し、前記正規化画像の縦方向において、画素毎に明るさの変化の大きさを検出することで、前記眼と上まぶたとの間の第1境界線の最上点である第1端点の座標及び前記眼と下まぶたとの間の第2境界線の最下点である第2端点の座標を推定し、前記正規化画像における、前記眼の目頭の座標及び前記眼の目尻の座標を推定し、前記正規化画像において、前記第1端点及び前記第2端点を通る直線上から選択された複数の座標の各々、前記目頭の座標及び前記目尻の座標から、複数の第1近似曲線を生成し、前記複数の第1近似曲線から、前記第1境界線として最も好適な第1近似曲線を選択し、当該選択された第1近似曲線を前記上まぶたの形状として決定することを特徴とする。
本発明の第2の態様に係る情報処理方法は、人物の顔の画像である顔画像から、眼が存在する領域である眼存在領域を特定し、前記顔画像から、前記眼存在領域の画像を切り出し、当該切り出された画像を予め定められたサイズの正規化画像に変換し、前記正規化画像の縦方向において、画素毎に明るさの変化の大きさを検出することで、前記眼と上まぶたとの間の第1境界線の最上点である第1端点の座標及び前記眼と下まぶたとの間の第2境界線の最下点である第2端点の座標を推定し、前記正規化画像における、前記眼の目頭の座標及び前記眼の目尻の座標を推定し、前記正規化画像において、前記第1端点及び前記第2端点を通る直線上から選択された複数の座標の各々、前記目頭の座標及び前記目尻の座標から、複数の第1近似曲線を生成し、前記複数の第1近似曲線から、前記第1境界線として最も好適な第1近似曲線を選択することで、前記第1境界線における最上点を確定した確定端点の座標を決定し、前記正規化画像において、前記目頭の座標を通る縦方向に延びる直線から選択された複数の第1選択座標の各々、前記目尻の座標を通る縦方向に延びる直線上から選択された複数の第2選択座標の各々、及び、前記確定端点の座標から、近似曲線である複数の補正曲線を生成し、前記複数の補正曲線から、前記第1境界線として最も好適な補正曲線を選択し、当該選択された補正曲線を前記上まぶたの形状として決定することを特徴とする。
本発明の一態様によれば、明るさの変化の大きい点を基準に複数の近似曲線を生成し、各曲線を比較評価して、眼とまぶたとの間の境界線を決定することで、低画質の顔画像又は近赤外光を使用した顔画像であっても、高精度にまぶた形状を検出することができる。
実施の形態1〜3に係る開眼度検出装置の構成を概略的に示すブロック図である。 (A)及び(B)は、低解像度のカメラで撮像された顔画像を説明するための概略図である。 実施の形態1における眼存在領域を説明するための概略図である。 (A)及び(B)は、実施の形態1における明暗変化検出部で使用されるフィルタを示す概略図である。 実施の形態1において、二重まぶた上に座標が特定された例を示す概略図である。 実施の形態1において、上まぶたに対して複数の近似曲線を生成する方法を示す概略図である。 図実施の形態1に係る開眼度検出装置における処理を示すフローチャートである。 (A)及び(B)は、実施の形態2におる領域の算出方法を示す概略図である。 実施の形態4に係る開眼度検出装置の構成を概略的に示すブロック図である。 実施の形態4において運転手が横方向を向いている場合の眼付近の画像の一例を示す概略図である。 実施の形態5に係る開眼度検出装置の構成を概略的に示すブロック図である。 実施の形態5において、上まぶたの補正曲線の生成を説明するための概略図である。 実施の形態6に係る居眠り度検出装置の構成を概略的に示すブロック図である。 (A)及び(B)は、実施の形態1〜5に係る開眼度検出装置のハードウェア構成の一例を示す概略図である。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る情報処理装置としての開眼度検出装置100の構成を概略的に示すブロック図である。
開眼度検出装置100は、まぶた形状検出装置110と、開眼度算出部130とを備える。
図2(A)は、低解像度のカメラで撮像された顔画像FIを示している。
顔画像FIには、上まぶたelu、下まぶたelb、二重まぶたels及びまゆ毛ebrが含まれている。図2(B)は、顔画像FI内の上まぶたelu、下まぶたelb、二重まぶたels及びまゆ毛ebrの位置を示す概略図である。
図2(A)に示されているように、低解像度のカメラで撮像された顔画像FIにおいては、輝度の明暗の変化は確認できても、エッジとして認識するのは難しい。
まぶた形状検出装置110は、低画質の顔画像FIであっても、高精度にまぶた形状を検出する。
まぶた形状検出装置110は、眼存在領域特定部111と、正規化処理部112と、明暗変化検出部113と、まぶた基準位置推定部114と、近似曲線生成部115と、形状決定部116とを備える。
眼存在領域特定部111は、開眼度検出対象となる人物(以下、説明の簡略化のため運転手とする)の顔の画像である顔画像を表す低解像度の顔画像データImが与えられ、顔画像データImで表される顔画像の中から、運転手の眼が存在する領域である眼存在領域を特定する。そして、眼存在領域特定部111は、特定された眼存在領域を示すデータである眼存在領域データDmを生成する。そして、眼存在領域特定部111は、眼存在領域データDmを顔画像データImと共に正規化処理部112に与える。
具体的には、眼存在領域特定部111は、運転手の顔画像を表す顔画像データImが与えられ、その顔画像の中から運転手の左側の眼、右側の眼又はその両方の眼の眼存在領域を特定し、特定された眼存在領域を示す眼存在領域データDmを生成する。
顔画像データImは、例えば、RGBカメラ、グレースケールカメラ又は赤外光カメラで撮像されたカラー画像又はグレースケール画像のデータである。顔画像データImでは、運転手の顔上部(頭部、おでこ)が顔画像の上側、顔下部(口、顎)が顔画像の下側に写っている。
また、顔画像データImにおいては、画像左上の点を画像座標系の原点とし、原点右向きをx座標方向、原点下向きをy座標方向とする。
運転手の左側の眼は、顔画像に正対したときに顔の左側に位置する眼であり、運転手の右側の眼は、顔画像に正対したときに顔の右側に位置する眼である。以下、説明を簡単にするため、眼存在領域データDmは、運転手の右側の眼の存在領域を示すものとする。
眼存在領域について、図3を参照しながら説明する。
眼存在領域とは、顔画像における各眼が存在すると思われる領域である。具体的には、図3に示されているように、眼存在領域Drは、目尻eout、目頭ein、上まぶたの端点etop、下まぶたの端点ebotを含む領域である。
ここで、眼存在領域は、以下の第1の条件と、第2の条件とを満たす領域である。
第1の条件は、両目、眉、鼻及び口を顔のパーツとした場合に、片方の眼のみを含み、他のパーツを含まないことである。但し、眉が部分的に含まれていてもよい。
第2の条件は、眼存在領域を矩形領域とした場合に、その矩形領域の重心Mgが、目尻eout、目頭ein、上まぶたの端点etop、下まぶたの端点ebotにより囲まれる領域内に含まれていることである。
図3は、眼存在領域Drを矩形領域として表現した一例を示している。例えば、眼存在領域Drを矩形領域として表現する場合、眼存在領域データDmは、その矩形領域の重心Mgの座標と、矩形領域の幅Mw及び高さMhとで表されるデータである。
また、眼存在領域データDmは、矩形領域の左上端の点の座標と、右下端の点の座標との組み合わせであってもよい。また、或いは、眼存在領域が円形の領域である場合、眼存在領域データDmは、その円形領域の中心点の座標と、半径との組み合わせであってもよい。
以下、説明を簡単にするため、眼存在領域Drを矩形領域とし、矩形領域の重心Mgの座標(Mgx、Mgy)と、矩形領域の幅Mw及び高さMhとを眼存在領域データDmとする。
眼存在領域Drは、例えば、特許文献1に示されるように、顔の中で検出しやすい特徴的な部分である鼻孔を検出し、鼻孔の位置に基づいて設定されてもよい。また、AAM(Active Appearance Model)を用いた統計学的な処理により、おおよその目尻及び目頭の位置を検出し、眼存在領域が設定されてもよい。本実施の形態においては、眼存在領域Drの設定方法については、特別限定はしない。
図1に示されている正規化処理部112は、眼存在領域データDmと顔画像データImとを与えられ、顔画像データImで表される顔画像から、眼存在領域データDmで示される眼存在領域の画像を切り出す。そして、正規化処理部112は、切り出された画像を予め定められたサイズの正規化画像に変換する。そして、正規化処理部112は、その正規化画像を表す正規化画像データInを生成する。さらに、正規化処理部112は、正規化画像データInと、正規化画像データInにおける眼の存在領域を示す正規化眼存在領域データDnを明暗変化検出部113及びまぶた基準位置推定部114に与える。
正規化処理部112が画像サイズを変換する際には、まず、眼存在領域の画像を切出した後、拡大又は縮小処理を行う。例えば、眼存在領域の矩形の幅をMw、高さをMhとし、正規化後の画像の幅をNw、高さをNhとすると、拡大又は縮小の倍率は、x軸方向にNw/Mw倍、y軸方向にNh/Mh倍となる。このとき、予め幅Mwと高さMhとの比及び幅Nwと高さNhとの比を揃えておくと、正規化前の画像と正規化後の画像とで縦横比が変化しない。そのため、Mw=αMh(αは定数)、Nw=αNhと設定しておくことが望ましい。αの値は、例えば、α=2.5が好ましい。また、正規化後の画像の幅、高さは、例えば、Nw=20、Nh=50が好ましい。
画像の拡大又は縮小には、例えば、バイリニア補間、バイラテラル補間又はニアレストネイバー補間を使用してもよく、本実施の形態においては特に限定しない。ここでは、バイリニア補間を使用して拡大又は縮小処理が行われるものとする。
また、正規化画像データInで示される正規化画像は、元画像の眼存在領域を切出し、画像サイズを変換したものとなっているため、正規化眼存在領域データDnは、正規化画像の中心座標Ngと、幅Nw及び高さNhで定義される。中心座標Ngは、正規化画像上における中心座標であり、Ng(Ngx、Ngy)=(Nw/2、Nh/2)で定義される。
明暗変化検出部113は、正規化画像データInで表される正規化画像に対し、顔画像の縦方向の明暗の変化の大きさを算出して、明暗変化データEnを生成する。そして、明暗変化検出部113は、明暗変化データEnを、正規化画像データInとともに、まぶた基準位置推定部114及び近似曲線生成部115へ供給する。
例えば、明暗変化検出部113は、正規化画像データInで表される正規化画像のy軸方向において、画素毎に明るさの変化の大きさを検出することで、運転手の眼と上まぶたとの間の境界線(第1境界線)の最上点である第1端点の座標、及び、運転手の眼と下まぶたとの間の境界線(第2境界線)の最下点である第2端点の座標を推定する。実施の形態1では、明暗変化検出部113は、正規化画像において、上の画素からの明るさの低下の度合いが最も大きい画素の座標を第1端点の座標とし、下の画素からの明るさの低下の度合いが最も大きい画素の座標を第2端点の座標とする。そして、明暗変化検出部113は、推定された第1端点の座標及び第2端点の座標を示す明暗変化データEnを生成して、このデータをまぶた基準位置推定部114及び近似曲線生成部115に与える。
明暗の変化を抽出するために、明暗変化検出部113は、例えば、図4(A)及び(B)に示されているフィルタを用いる。
図4(A)に示されている5×5のフィルタEbfは、y軸方向に明暗が暗から明に変化する点を抽出するフィルタの一例である。フィルタEbfは、下まぶた付近の明暗の変化を抽出する第2フィルタである。
フィルタEbfにおける中心位置(第2注目画素)を、図4(a)に示されている「3」の位置とすると、正規化画像上の点(nx、ny)をその中心位置としてフィルタEbfを適用した場合、フィルタEbfの評価値Ebvは、下記の(1)式で算出される。なお、In(x、y)は、正規化画像データInにおける座標(x、y)における輝度値を示す。
Figure 2019082743
フィルタEbfは、(1)式の右辺の一項目の領域(第4領域)が大きく(5×4=20画素分)、二項目の領域(第3領域)が小さく(5×1=5画素分)なるように設計されている。これは、下まぶた周辺の明暗の変化を観察した際に、下まぶたの下側(y軸方向側)の領域は、比較的輝度の明暗変化が小さく、眼の開閉に伴う変化が少ない領域となる。一方で、下まぶたの上側(y軸方向と逆方向側)の領域は、瞳の存在及び眼の開閉の影響を受け、輝度の明暗の変化が大きい領域となる。すなわち、眼の状態に依らず安定して下まぶたの明暗を検出するには、フィルタEbfが好適である。
図4(B)に示されている5×5フィルタEtfは、y軸方向に明暗が明から暗に変化する点を抽出するフィルタの一例である。フィルタEtfは、上まぶた付近の明暗の変化を抽出する第1フィルタである。
フィルタEtfにおける中心位置(第1注目画素)を、図4(B)に示されている「23」の位置とすると、正規化画像上の点(nx、ny)をその中心位置としてフィルタEtfを適用した場合、フィルタEtfの評価値Etvは、下記の(2)式で算出される。
Figure 2019082743
フィルタEtfは、フィルタEbfにおける上下を反転させたフィルタとなっており、(2)式の右辺の一項目の領域(第2領域)が大きく、二項目の領域(第1領域)が小さくなるように設計されている。これは、前述した下まぶたの場合と同様であり、上まぶた周辺の明暗の変化を観察した際に、上まぶたの上側(y軸方向と逆方向側)の領域は、比較的輝度の明暗の変化が小さく、眼の開閉に伴う変化が少ない領域となる。一方で、上まぶたの下側(y軸方向)の領域は、瞳の動きや眼の開閉の影響を受け、輝度の明暗の変化が大きい領域となる。そのため、眼の状態に依らず安定して上まぶたの明暗を検出するには、フィルタEtfが好適である。
明暗変化検出部113は、前述した2種類のフィルタを正規化画像データInの各画素に適用することで、各画素において、2種類の輝度値の明暗変化の度合いを示す評価値Etvと、評価値Ebvとを得る。ここで、評価値Etvは、y軸方向に明暗が明から暗への変化の大きさ、即ち、y軸方向における明るさの低下の度合いを示し、評価値Ebvは、y軸方向に明暗が暗から明への変化の大きさ、即ち、y軸方向とは反対方向における明るさの低下の度合いを示す。
明暗変化の評価値Etvにおいて最大値をとる点の座標をEnt(Entx、Enty)とし、評価値Ebvにおいて最大値をとる点の座標をEnb(Enbx、Enby)とする。明暗変化検出部113は、座標Entを、運転手の眼と上まぶたとの間の境界線の最上点である第1端点の座標と推定し、座標Enbを、運転手の眼と下まぶたとの間の境界線の最下点である第2端点の座標と推定して、これらの2つの点の座標を示す明暗変化データEnを、まぶた基準位置推定部114及び近似曲線生成部115に与える。
ここで、座標Ent及び座標Enbは、眼存在領域Drに含まれる明暗変化の中で、上まぶたの端点及び下まぶたの端点として尤もらしい位置を示す座標となる。しかし、座標Entに関しては、上まぶたの上にある二重まぶた、つけまつげ若しくはアイシャドー等の化粧、又は、前髪の影響を受けるため、座標点が上まぶたよりy軸の上方向に外れることがある。
図5は、座標Entが、二重まぶたels上に位置する一例を示す概略図である。
例えば、図5においては、上まぶたelu上の点ではなく二重まぶたels上の点で、フィルタの評価値Etvが最大値をとることがある。この場合の処理については、形状決定部116にて対応するため、後述する。
以下の説明では、座標Entが、二重まぶたels上の点であるものとして説明する。
図1に示されているまぶた基準位置推定部114は、正規化画像データInと、正規化眼存在領域データDnと、明暗変化データEnとを与えられ、まぶた上に存在する基準点の位置であるまぶた基準位置を少なくとも2点算出する。例えば、まぶた基準位置推定部114は、正規化画像データInで表される正規化画像における、目頭の座標及び目尻の座標を推定する。そして、まぶた基準位置推定部114は、その基準点の正規化画像上の座標を示す座標データFnを生成する。そして、まぶた基準位置推定部114は、その座標データFnを近似曲線生成部115に与える。
まぶた基準位置となる点は、例えば、目尻及び目頭に対応する点が好ましい。顔画像が運転手の正面顔を捉えている場合、目尻及び目頭のy軸における位置は、下まぶたの下端とほぼ同じ位置に存在すると推定することができる。そのため、明暗変化データEnにおける座標Enbのy座標(Enby)から目尻と目頭のy座標を推定することができる。
図5に、座標Enbのy座標から、目尻と目頭のy座標を決定した場合の、各点の位置関係の一例を示している。
例えば、目尻の座標を座標Eno(Enox、Enoy)、目頭の座標を座標Eni(Enix、Eniy)とし、正規化眼存在領域データDnで示される正規化画像における眼存在領域の右端のx座標をEndxとすると、目頭の座標Eni=(0、Enby)、目尻の座標Eno=(Endx、Enby)となる。ここで、正規化画像の幅が幅Nwであるため、目尻の座標Eno=(Nw、Enby)となる。
そして、まぶた基準位置推定部114は、目尻の推定座標Eno及び目頭の推定座標Eniを、まぶた基準位置の座標として推定し、これらの座標を示す座標データFnを生成する。
図1に示されている近似曲線生成部115は、正規化画像データInと、明暗変化データEnと、まぶた基準位置データFnとから、まぶたに対して複数の近似曲線を生成し、複数の近似曲線の各々を示すパラメータの集合を含むパラメータデータGnを形状決定部116に与える。
例えば、近似曲線生成部115は、正規化画像データInで表される正規化画像において、明暗変化データEnで示される第1端点の座標Ent及び第2端点の座標Enbを通る直線上から選択された複数の座標の各々、まぶた基準位置データFnで示される目尻の座標Eno及び目頭の座標Eniから、複数の近似曲線(第1近似曲線)を生成する。実施の形態1では、近似曲線生成部115は、第1端点の座標Ent及び第2端点の座標Enb間の線分から複数の座標を選択する。そして、近似曲線生成部115は、これらの複数の近似曲線の各々を示すパラメータの集合を含むパラメータデータGnを形状決定部116に与える。近似に使用する曲線は、例えば、2次以上の曲線である。
本実施の形態では、目尻の推定座標Enoと目頭の推定座標Eniのy座標を第2端点の座標Enbと等しいと仮定していることから、下まぶたの曲線Cbは直線となる。そのため、以下の説明では、上まぶたの近似曲線の生成について説明する。
図6は、上まぶたに対して複数の近似曲線を生成する方法を示す概略図である。
一般的に、上まぶたの近似曲線とは、まぶた上に位置するまぶた基準点(目尻及び目頭の座標)と、上まぶたの端点etopとを通過する曲線のことである。すなわち、まぶた基準点と、上まぶたの端点etopとが正しく推定できていれば、近似曲線を正確に求めることができる。
しかし、前述したとおり、上まぶたを検出するために明暗変化により特定された座標Entは、上まぶた上に位置しているとは限らず、アイシャドー又は二重まぶた上に位置している可能性がある。ここでは、説明上、座標Entは、二重まぶた上に位置していると仮定している。
そのため、近似曲線生成部115は、まぶた基準点と、上まぶたの端点etopとを通る近似曲線の候補となる曲線として、図6に示す複数の近似曲線Cu(i)を生成する。ここで、i=1,2,3,・・・,Nである。Nは、候補となる近似曲線の本数であり、2以上の整数である。
各近似曲線は、通過する3点の座標Cupa(i)、座標Cupb及び座標Cupc(i)を使用して定義される。
座標Cupa(i)は、生成される複数の曲線に対し、曲線ごとに選択される。例えば、座標Cupa(i)は、座標Enbと、座標Entとを通る直線l上の点から複数選択される。具体的には、直線l上で、Enty≦y≦Enbyを満たす点をN個選択し、点群Pとする。そして、点群Pに含まれる各点P(i) (i∈1,2,・・・,N)が座標Cupa(i)として設定される。なお、各点P(i)は、例えば、等間隔となるように選択されればよい。
座標Cupb及び座標Cupcに関しては、生成される複数の曲線で、共通の座標が選択される。例えば、座標Cupb及び座標Cupcは、まぶた基準位置データFnに基づいて設定される。この場合、近似曲線生成部115は、座標Cupb=座標Eni、座標Cupc=座標Enoと設定する。
また、座標Cupa(i)のx座標及びy座標は、(Cupa(i)x、Cupa(i)y)とし、座標Cupbのx座標及びy座標は、(Cupbx、Cupby)とし、座標Cupcのx座標及びy座標は、(Cupcx、Cupcy)とする。なお、Cupbx<Cupa(i)x<Cupcxとする。
まぶた形状は、装置に入力される顔画像の顔の向きに応じて、左右非対称なことがあるため、近似曲線は、座標Cupa(i)よりもx座標が小さい部分の曲線Cul(i)と、大きい部分の曲線Cur(i)とを別々に設定し、2つの曲線をセットで1つの曲線Cu(i)とする。
近似曲線としては、例えば、二次関数を使用する。二次関数を定義するためには、例えば、二次関数の頂点となる点と、それ以外に二次関数が通過する点とを特定すればよい。以下の説明では、二次関数を近似曲線として説明する。
曲線Cul(i)は、座標Cupa(i)を頂点とし、座標Cupbを頂点以外に通過する点とする。曲線Cul(i)を示す二次関数を下記の(3)式とすると、各パラメータは、下記の(4)式により求めることができる。
Figure 2019082743
Figure 2019082743
同様に、曲線Cur(i)は、座標Cupa(i)を頂点とし、座標Cupcを頂点以外に通過する点とする。曲線Cur(i)を示す二次関数を下記の(5)式とすると、各パラメータは、下記の(6)式により求めることができる。
Figure 2019082743
Figure 2019082743
上記により生成した複数の曲線Cu(i)及び曲線Cbを示すパラメータは、パラメータデータGnとして、形状決定部116に与えられる。
パラメータデータGnは、各曲線のパラメータの集合を含む。例えば、パラメータデータGnは、曲線の種類である「二次関数」、曲線の数である「上まぶたN個、下まぶた1個」、まぶた基準点(目尻の座標Eno及び目頭の座標Eni)及び座標Enb、並びに、各曲線のパラメータの集合を含む。パラメータの集合は、上記の例では、上まぶたの近似曲線のパラメータabl(i),bbl(i),cbl(i),acr(i),bcr(i)及びccr(i)、並びに、下まぶたの直線パラメータである。下まぶたの直線パラメータは、まぶた基準点(目尻の座標Eno及び目頭の座標Eni)及び座標Enbの内の何れか1点のy座標の値である。目尻の推定座標Eno及び目頭の推定座標Eniのy座標と、座標Enbのy座標とが等しいと仮定していることから、下まぶたの直線は、x軸に平行な直線となるので、基準点(目尻の座標Eno及び目頭の座標Eni)及び座標Enbの内、何れか1点のy座標の値が直線パラメータとして含まれていればよい。
形状決定部116は、複数の近似曲線のパラメータを含むパラメータデータGnを与えられ、各パラメータが表す近似曲線上の画素値を評価し、上まぶた及び下まぶたの形状を表す形状パラメータHnを算出する。そして、形状決定部116は、形状パラメータHnを開眼度算出部130に与える。
例えば、形状決定部116は、パラメータデータGnで示される複数の近似曲線から、運転手の眼と上まぶたとの境界線として最も好適な近似曲線を選択することで、選択された近似曲線を上まぶたの形状として決定する。実施の形態1では、また、形状決定部116は、パラメータデータGnに含まれている下まぶたの直線パラメータであるまぶた基準点(目尻の座標Eno及び目頭の座標Eni)及び第2端点の座標Enbにより、下まぶたの形状を決定する。実施の形態1では、目尻の座標Eno及び目頭の座標Eni間の線分を下まぶたの形状とする。そして、形状決定部116は、決定された上まぶたの形状と、下まぶたの形状とから、運転手の眼の形状を示すパラメータを算出し、算出されたパラメータを示す形状パラメータHnを開眼度算出部130に与える。
形状パラメータHnは、例えば、正規化画像における目尻及び目頭間の距離ewと、上まぶたの端点etop及び下まぶたの端点ebot間の距離ehとの比の値ep(=eh/ew)が好ましい。または、形状パラメータHnは、上まぶた及び下まぶたに対してそれぞれ1つずつ近似曲線のパラメータを特定したものでもよい。さらに、形状パラメータHnは、近似曲線のパラメータではなく、まぶた基準点の座標、上まぶたの端点etopの座標及び下まぶたの端点ebotの座標を含むものでもよい。その他には、形状パラメータHnは、上まぶた及び下まぶたの近似曲線の曲率をそれぞれ1つずつ表すものでもよい。
以下の説明では、目尻及び目頭間の距離ewと、上まぶたの端点etop及び下まぶたの端点ebot間の距離ehとの比の値epを形状パラメータHnとする。
まぶたの形状を特定するためには、複数の近似曲線から、まぶたとして尤もらしい近似曲線を、上まぶた及び下まぶたに関してそれぞれ1つずつ選択する必要がある。本実施の形態では、眼と下まぶたとの間の境界線の曲線は一意に設定済みであるため、上まぶたに対して生成された複数の近似曲線から1つの曲線が選択される。
上まぶたに対して生成された複数の近似曲線から、1つの近似曲線を選択するにあたって、眼と上まぶたとの間の境界線上を通る近似曲線と、アイシャドー又は二重まぶた上を通る近似曲線との違いを説明する。
上まぶた付近には、眼球との段差及びまつ毛の生え際が存在するため、眼と上まぶたとの間の境界線上の画素の輝度値は、アイシャドー又は二重まぶた上の画素の輝度値と比べて小さくなる傾向がある。また、この傾向は、上まぶたと下まぶたを比較した場合も同様で、眼と上まぶたとの間の境界線上の画素の輝度値は、眼と下まぶたとの間の境界線上の画素の輝度値と比較して小さくなる傾向がある。
この傾向を利用して、形状決定部116は、上まぶたに対して複数生成された近似曲線において、各々の近似曲線上の画素の輝度値の平均値を求めて、平均値が最も低い曲線を選択することで、眼と上まぶたとの間の境界線として最も好適な近似曲線を選択することができる。
上記のように、形状決定部116は、近似曲線の中から上まぶたとして尤もらしい曲線Cu(iu)を選択し、座標Cupa(iu)を上まぶたの端点etopとして設定する。下まぶたの端点ebotは、下まぶたの曲線Cbの端点、すなわち座標Enbが設定される。
形状決定部116は、目尻及び目頭間の距離ew=Nwと、上まぶたの端点と下まぶたの端点との距離eh=Ndとの比の値ep=eh/ewを、形状パラメータHnとして開眼度算出部130に与える。なお、値Ndは、下記の(7)式により求めることができる。
Figure 2019082743
開眼度算出部130は、与えられた形状パラメータHnと、メモリ131に予め保存してある参照形状パラメータHsとを比較し、運転手の開眼度Knを算出する。
ここで、開眼度Knは、運転手の眼の開き度合いを示すもので、例えば、定常時の眼の開き度合いを開眼度100%として、0%から100%の値で表すのが好ましい。
メモリ131には、参照形状パラメータHsとして、運転手の定常時の目尻及び目頭間距離ewsと、上まぶたの端点etop及び下まぶたの端点ebotの距離ehsとの比の値eps=ehs/ewsを保持している。
開眼度算出部130は、この参照形状パラメータHsと、与えられた形状パラメータHnとを比較して、下記の(8)式により開眼度Knを算出する。
Kn=100×ep/eps (8)
なお、実施の形態1におけるまぶた形状検出装置110は、眼と下まぶたとの間の境界線を直線であると仮定しているが、曲線と仮定してもよい。その場合、まぶた基準位置推定部114は、目尻及び目頭の座標を、座標Enbの代わりに、例えば、正規化画像の中心座標Ngのy座標Ngyを用いて算出する。または、眼存在領域の算出で、眼存在領域特定部111が前述のAAMを使用した場合、目尻及び目頭の特徴点の座標を得ることができるため、まぶた基準位置推定部114は、その座標を目尻及び目頭の座標として使用する。
また、近似曲線生成部115は、直線l上から近似曲線が通過する複数の点を選択する際に、上まぶたはEnty≦y≦Eniyの範囲で選択し、下まぶたはEniy≦y≦Enbyから選択することで、上まぶた用の複数の近似曲線と下まぶた用の複数の近似曲線を生成する。
そして、形状決定部116は、上記と同様の方法で、上まぶた用の複数の近似曲線から、眼と上まぶたとの間の境界線として最も好適な近似曲線を決定し、下まぶた用の複数の近似曲線から、眼と上まぶたとの間の境界線として最も好適な近似曲線を決定してもよい。
但し、下まぶたは、上まぶたと比較して近似曲線上の輝度値の評価値に関して、曲線間で差が出にくいため、形状決定部116は、座標Eni、座標Eno及び座標Enbを通る曲線を近似曲線として選択してもよい。
なお、実施の形態1におけるまぶた形状検出装置110では、明暗変化検出部113は、眼存在領域に含まれる全ての画素に対して明暗変化を抽出するフィルタ処理を行ったが、必ずしも全ての画素に対して実施する必要はない。
例えば、明暗変化検出部113は、正規化画像に含まれる画素のうち、x=Ngx、Ngy−Nh/4≦y≦Ngy+Nh/4の条件を満たす点のみに、フィルタ処理を行ってもよい。まぶた形状検出装置110に与えられる顔画像が正面顔の場合には、まぶたの上下の端点etop、ebotは、基本的には、目尻と目頭との間の中心点を通りy軸に平行な直線上に位置すると仮定することができる。そのため、明暗変化検出部113は、上記条件を満たす点を探索するだけでまぶたの上下端点の推定座標Ent、Enbを求めることができる。このようにフィルタ処理を実施する画素数を限定することで、処理時間を短縮することができる。
また、フィルタ処理を実施する画素を、目尻と目頭との間の中心点を通りy軸に平行な直線上にのみ限定するのではなく、Ngx−Nw/4≦x≦Ngx+Nw/4の範囲内でy軸に平行な直線を複数選択し、明暗変化検出部113がそれらの直線上の画素に対してフィルタ処理を実施してもよい。複数の直線に対してフィルタ処理を行うことで、入力される顔画像が正面画像ではない場合でも、座標Ent及び座標Enbを精度良く算出しつつ、処理時間を短縮することができる。
図7は、実施の形態1に係る開眼度検出装置100における処理を示すフローチャートである。
図7に示されているフローチャートは、例えば、開眼度検出装置100に顔画像データImが入力されることで開始される。
眼存在領域特定部111は、顔画像データImで表される顔画像から眼存在領域を特定し、特定された眼存在領域を示す眼存在領域データDmを生成する(S10)。そして、眼存在領域特定部111は、生成された眼存在領域データDmを、顔画像データImとともに、正規化処理部112に与える。
正規化処理部112は、眼存在領域データDmに基づいて、顔画像データImで表される顔画像から眼存在領域を切り出し、切り出された画像を予め与えられた画像サイズに変換することで、変換後の正規化画像を表す正規化画像データInを生成するとともに、正規化画像データInにおける眼存在領域を示す正規化眼存在領域データDnを生成する(S11)。そして、正規化処理部112は、正規化画像データIn及び正規化眼存在領域データDnを明暗変化検出部113に与える。
明暗変化検出部113は、正規化画像データInの縦方向(y座標方向)の明暗の変化の大きさを算出し、明暗変化データEnを生成する(S12)。そして、明暗変化検出部113は、明暗変化データEnを、まぶた基準位置推定部114に与え、明暗変化データEn及び正規化画像データInを近似曲線生成部115に与える。
まぶた基準位置推定部114は、明暗変化データEnに基づいて、まぶた上に存在する基準点の位置を少なくとも2点算出し、算出された基準点の正規化画像上の座標を示す座標データFnを生成する(S13)。そして、まぶた基準位置推定部114は、座標データFnを近似曲線生成部115に与える。
近似曲線生成部115は、正規化画像データInと、明暗変化データEnと、まぶた基準位置データFnとから、まぶたに対して複数の近似曲線を生成し、複数の近似曲線の各々のパラメータを含むパラメータデータGnを生成する(S14)。そして、形状決定部116へ出力する。
形状決定部116は、パラメータデータGnに含まれる複数のパラメータで示される複数の近似曲線上の画素値の特徴量を算出する(S15)。
形状決定部116は、各近似曲線の特徴量を比較評価し、最もまぶたらしい近似曲線を選択する(S16)。
形状決定部116は、選択された近似曲線から上まぶた及び下まぶたの形状を表す形状パラメータHnを算出する(S17)。そして、形状決定部116は、算出された形状パラメータHnを開眼度算出部130に与える。
開眼度算出部130は、形状パラメータHnと、メモリ131に予め保存してある参照形状パラメータHsとを比較し、運転手の開眼度Knを算出する(S18)。
以上のように構成された実施の形態1におけるまぶた形状検出装置110は、明暗変化の大きな点からまぶたの基準位置を推定し、明暗変化の大きな点と、推定された基準位置とで定められる領域に含まれる点から複数の近似曲線を求め、複数の近似曲線上の画素値の特徴量を比較評価することで、低画質の顔画像でエッジが検出できない場合でも、精度良くまぶたの形状を検出することができる。
以上のように構成された実施の形態1におけるまぶた形状検出装置110は、まぶたの明暗変化を抽出するために上下非対称のフィルタを使用することで、低画質の顔画像であっても、開いている又は閉じているといった眼の状態に依らず、まぶたの位置を推定することができる。このため、精度良くまぶたの形状を検出することができる。
以上のように構成された実施の形態1におけるまぶた形状検出装置110は、まぶた形状の近似曲線を、基準点を境に左右個別に設定することで、左右非対称なまぶた形状に対しても精度良くまぶた形状を検出することができる。
以上のように構成された実施の形態1におけるまぶた形状検出装置110は、複数生成された近似曲線に対し、画素の輝度値の平均値を曲線間で比較評価し、最も輝度値の平均値が小さい曲線を、上まぶたを通過する近似曲線として選択することで、顔画像に写る人物がアイシャドーをしている場合、又は、顔画像に写る人物が二重まぶたの場合でも精度良くまぶた形状を検出することができる。
以上のように構成された実施の形態1における開眼度検出装置100は、明暗変化の大きな点からまぶたの基準位置を推定し、明暗変化の大きな点と、推定された基準位置とで定められる領域に含まれる点から複数の近似曲線を求め、複数の近似曲線上の画素値の特徴量を比較評価することで、低画質の顔画像でエッジが検出できない場合でも、精度良くまぶたの形状を検出することができる。さらに、開眼度検出装置100は、検出されたまぶたの形状と、予め登録してある形状を比較することで、低画質の顔画像に対して眼の開き度合いを精度良く検出することができる。
実施の形態2.
図1に示されているように、実施の形態2に係る開眼度検出装置200は、まぶた形状検出装置210と、開眼度算出部130とを備える。
実施の形態2に係る開眼度検出装置200は、まぶた形状検出装置210を除いて、実施の形態1に係る開眼度検出装置100と同様に構成されている。
実施の形態2におけるまぶた形状検出装置210は、眼存在領域特定部111と、正規化処理部112と、明暗変化検出部213と、まぶた基準位置推定部114と、近似曲線生成部215と、形状決定部216とを備える。
実施の形態2におけるまぶた形状検出装置210は、明暗変化検出部213、近似曲線生成部215及び形状決定部216を除いて、実施の形態1におけるまぶた形状検出装置110と同様に構成されている。
実施の形態1に係る開眼度検出装置100は、近似曲線を生成する際に、座標Entと座標Enbとを結ぶ直線l上の、Enby≦y≦Entyを満たす点から、複数の点を選択して近似曲線を生成している。実施の形態2に係る開眼度検出装置200は、近似曲線に使用する点の範囲を限定することで処理時間を低減させる。
明暗変化検出部213は、正規化画像データInに対し、顔画像の縦方向の明るさの変化の大きさを算出することで、明暗変化データEnを生成する。そして、明暗変化検出部213は、明暗変化データEnを、正規化画像データInとともに、まぶた基準位置推定部114及び近似曲線生成部215へ供給する。
明暗変化データEnは、座標Ent及び座標Enbの座標データと、明暗変化(明から暗)が大きかった領域(第1選択領域)Rnt及び明暗変化(暗から明)が大きかった領域(第2選択領域)Rnbとを示すデータである。
領域Rntと領域Rnbは、フィルタの評価値に応じて決定される。具体的には、明暗変化検出部213は、フィルタEtfに対する閾値THtf及びフィルタEbfに対する閾値THbfを用いて、フィルタEtfの評価値が閾値THtf以上の領域を領域Rntとし、フィルタEbfの評価値が閾値THbf以上の領域を領域Rnbとする。このとき、領域Rnt及び領域Rnbは、明暗変化(明から暗)が最大となる点の座標Entと明暗変化(暗から明)が最大となる点の座標Enbとを結んだ直線l上の画素に対して求める。
図8(A)及び(B)は、領域Rntの算出方法を示す概略図である。
図8(A)には、座標Ent付近の各画像におけるフィルタEtfの評価値と直線lとが示されている。
ここでは、閾値THtf=100とし、フィルタEtfの評価値が閾値THtf以上である領域Rntに属する画素には、ハッチング又はクロスハッチングが施されている。
明暗変化検出部213は、座標Entを起点とし、まずは直線l上をy軸方向(図の下方向)に走査する。そして、図8(B)に示されているように、明暗変化検出部213は、フィルタEtfの評価値が、はじめて閾値THtfを下回る画素の直前に走査した画素を領域Rntの下端の画素Rntbとする。図8(B)に示されている例では、座標Entから直線lに沿ってy軸方向に走査すると、フィルタEtfの評価値が150、124及び46の順に得られる。このとき、評価値が124から46に移ったところではじめて閾値THtfを下回る。そのため、明暗変化検出部213は、フィルタEtfの評価値が124の画素を領域Rntの下端の画素Rntbとする。
続いて、明暗変化検出部213は、直線l上をy軸逆方向(図の上方向)に走査する。そして、明暗変化検出部213は、フィルタEtfの評価値がはじめて閾値THtfを下回る画素の直前に走査した画素を領域Rntの上端の画素Rnttとする。図8の例では、座標Entから直線lに沿ってy軸逆方向に走査すると、フィルタEtfの評価値が100、90、31と得られる。このとき、出力値が100から90に移ったところではじめて閾値Thtfを下回る。そのため、フィルタEtfの評価値が100の画素を領域Rnbの上端の画素Rnttとする。
同様に、明暗変化検出部213は、座標Enbと閾値THbfに基づいて領域Rnbの上端の画素Rnbtと下端の画素Rnbbを得る。
領域Rntは、例えば、画素Rnttと画素Rntbに対応する座標のy座標で示されるものとする。同様に、領域Rnbは、例えば、画素Rnbtと画素Rnbbに対応する座標のy座標で示されるものとする。
領域Rnt及び領域Rnbを定めるための閾値THtf及び閾値THbfは、予め定数で定義されていてもよく、また、フィルタEtf及びフィルタEbfの評価値の最大値及び最小値を利用して求められてもよい。
例えば、下記の(9)式及び(10)式より、閾値THtf及び閾値THbfが求められてもよい。
THtf=α×(FntMax−FntMin)+FntMin (9)
THbf=β×(FnbMax−FnbMin)+FnbMin (10)
ここで、値FntMaxは、眼存在領域の画素に対してフィルタEtfにより処理した際の評価値の最大値である。値FntMinは、その最小値である。
同様に、値FnbMaxは、眼存在領域の画素に対してフィルタEbfにより処理した際の評価値の最大値である。値FnbMinは、その最小値である。
また、α及びβは、それぞれのフィルタの評価値の最大値の何割以上の値であれば明暗変化が大きいかを判断するための係数であり、予め定められているものとする。例えば、α=β=0.5と設定されているものとする。
近似曲線生成部215は、正規化画像データInと、明暗変化データEnと、まぶた基準位置データFnとから、まぶたに対して複数の近似曲線を生成し、複数の近似曲線の各々を示すパラメータの集合を含むパラメータデータGnを形状決定部216に与える。
近似曲線生成部215は、座標Cupa(i)を選択する際に、上まぶたであれば領域Rntから、下まぶたであれば領域Rnbから選択し、近似曲線を生成する。このように明暗変化の大きい領域を通過するように近似曲線を生成することで、実施の形態1と比較して、近似曲線生成部215は、近似曲線の数を低減することができ、処理時間を短縮することができる。
なお、形状決定部216は、実施の形態1と同様に、上まぶたに対応する複数の近似曲線(第1近似曲線)から、眼と上まぶたとの間の境界線として最も好適な近似曲線を選択する。
また、形状決定部216は、下まぶたに対応する複数の近似曲線(第2近似曲線)から、眼と下まぶたとの間の境界線として最も好適な近似曲線を選択する。近似曲線の生成及び選択の仕方は、上まぶたの場合と同様である。
そして、形状決定部216は、決定された上まぶたの形状及び下まぶたの形状から、実施の形態1と同様に、目尻及び目頭間の距離ew=Nwと、上まぶたの端点と下まぶたの端点との距離eh=Ndとの比の値ep=eh/ewを、形状パラメータHnとして開眼度算出部130に与える。
実施の形態2に係るまぶた形状検出装置210は、明暗変化の大きい領域を通過するように近似曲線を生成するため、少ない処理時間でまぶたの形状を検出することができる。
実施の形態3.
図1に示されているように、実施の形態3に係る開眼度検出装置300は、まぶた形状検出装置310と、開眼度算出部130とを備える。
実施の形態3に係る開眼度検出装置300は、まぶた形状検出装置310を除いて、実施の形態1に係る開眼度検出装置100と同様に構成されている。
実施の形態3におけるまぶた形状検出装置310は、眼存在領域特定部111と、正規化処理部112と、明暗変化検出部313と、まぶた基準位置推定部114と、近似曲線生成部115と、形状決定部116とを備える。
実施の形態3におけるまぶた形状検出装置310は、明暗変化検出部313を除いて、実施の形態1におけるまぶた形状検出装置110と同様に構成されている。
実施の形態1に係る開眼度検出装置100は、眼存在領域の中で明暗変化の大きい点を2点(明から暗、暗から明)求め、明暗変化データEnを生成しているが、この場合、眼存在領域の全ての画素に対してフィルタ処理が必要なため、処理負荷が大きい。実施の形態2に係る開眼度検出装置200は、眼存在領域内に複数の直線を設定し、各直線上にて明暗変化の大きい点を2点求める。そして、開眼度検出装置200は、各直線上で求められた2点の距離を算出し、距離の最も大きい2点の座標を示す明暗変化データEnを生成する。これにより、フィルタ処理する画素を直線上の画素に限定できる上に、顔向き変化によるまぶた形状の変化や個人差に頑健なまぶた形状検出を行うことができる。
明暗変化検出部313は、正規化画像データInで表される正規化画像の縦方向における明るさの変化の大きさを算出することで、明暗変化データEnを生成する。例えば、明暗変化検出部313は、正規化画像において、縦方向に延びる予め定められた複数の直線を設定し、複数の直線に含まれる各々の直線上で、上の画素からの明るさの低下の度合いが最も大きい第1候補画素の座標と、下の画素からの明るさの低下の度合いが最も大きい第2候補画素の座標との距離を算出する。そして、明暗変化検出部313は、算出された距離が最も大きい第1候補画素の座標及び第2候補画素の座標を特定し、特定された第1候補画素の座標を第1端点の座標Ent、特定された第2候補画素の座標を第2端点の座標Enbとする。
そして、明暗変化検出部313は、明暗変化データEnを、正規化画像データInとともに、まぶた基準位置推定部114及び近似曲線生成部115へ供給する。
明暗変化検出部313は、正規化画像データInで表される正規化画像上に複数の直線を設定する。ここでは、説明を簡単にするために、y軸に平行な直線を3本設定する場合を例にして説明する。直線l(1)をx=Ngx−Nw/4、直線l(2)をx=Ngx、及び、直線l(3)をx=Ngx+Nw/4とする。
明暗変化検出部313は、まず、各直線に沿ってフィルタEtf及びフィルタEbfの処理を実行する。次に、直線毎にフィルタの評価値が最大となる点を求める。ここでは、l(k) (k∈{1,2,3})においてフィルタEtfの評価値が最大となった点の座標を第1候補画素の座標Ent(k)、フィルタEbfの評価値が最大となった点の座標を第2候補画素の座標Enf(k)とする。
次に、明暗変化検出部313は、各直線で座標Ent(k)と座標Enb(k)との間の距離d(k)を算出する。距離は、例えばユークリッド距離を用いる。ここでは、各直線がy軸に平行なためd(k)=Enby(k)−Enty(k)で求められる。ここで、値Enby(k)は、座標Enb(k)のy座標であり、値Enty(k)は、座標Ent(k)のy座標である。
明暗変化検出部313は、求めた距離d(k)の中から距離が最大となるものを選択し(選択された距離に対応するkをKとする)、座標Ent(K)及び座標Enb(K)を示す明暗変化データEnを生成する。
なお、実施の形態3においては、直線の本数を3本と設定したが、本数に特に制限はない。また、直線としてy軸に平行な直線を選択したが、これに限るものではなく、任意の直線を設定して良い。
以上のように構成された実施の形態3に係るまぶた形状検出装置310は、フィルタ処理する画素を直線上の画素に限定できるため、処理時間を短縮することができる。また、2種類の明暗変化が大きい点の距離が最も大きくなる2点を選択することにより、まぶたの上端点及び下端点に近い2点を選択することができるため、近似曲線生成部115にて生成する近似曲線の形状が、本来のまぶた形状に近しい形状となる。このため、より精度良くまぶた形状を検出することができる。
実施の形態4.
図9は、実施の形態4に係る開眼度検出装置400の構成を概略的に示すブロック図である。
開眼度検出装置400は、まぶた形状検出装置410と、開眼度算出部130とを備える。実施の形態4に係る開眼度検出装置400は、まぶた形状検出装置410を除いて、実施の形態1に係る開眼度検出装置100と同様に構成されている。
実施の形態4におけるまぶた形状検出装置410は、眼存在領域特定部111と、正規化処理部112と、明暗変化検出部413と、まぶた基準位置推定部114と、近似曲線生成部115と、形状決定部116とを備える。
実施の形態4におけるまぶた形状検出装置410は、明暗変化検出部413を除いて、実施の形態1におけるまぶた形状検出装置110と同様に構成されている。また、実施の形態4における明暗変化検出部413には、運転手の顔の向きを示す顔向き情報Hdが外部から与えられる。
実施の形態3に係る開眼度検出装置300は、正規化画像上の複数の直線において2種類の明暗変化の大きい点の距離を算出し、最も距離の大きい直線上の2点を使用することで、フィルタ処理を適用する画素を限定している。実施の形態4に係る開眼度検出装置400は、顔向き情報Hdを用いることで、複数の直線の中から、明暗変化の抽出に使用すべき直線を特定することで、更なる処理時間の短縮を行う。
図10は、運転手が横方向を向いている場合の眼付近の画像の一例を示す概略図である。
図2に示されている、運転手が正面を向いている場合の眼付近の画像の一例とは異なり、運転手が横方向を向いている場合には、検出すべきまぶたの上端点の座標Ent及び下端点の座標Enbが眼存在領域の左側に寄る傾向がある。このような、まぶたの上端点の座標Ent及び下端点の座標Enbの横方向(x軸方向)への偏りは、主に水平方向の顔向きの変化により生じる。そのため、明暗変化検出部413は、顔向き情報Hdに基づいて、明暗変化を抽出する直線を決定することで、実施の形態3における明暗変化検出部313のように、複数の直線に対してフィルタ処理を実施する必要がなくなる。
明暗変化検出部413は、正規化画像データInで表される正規化画像の縦方向における明るさの変化の大きさを算出することで、明暗変化データEnを生成する。例えば、明暗変化検出部413は、正規化画像において、縦方向に延びる予め定められた複数の直線を設定し、複数の直線から、人物の顔の向きに基づいて、1つの直線を選択する。そして、明暗変化検出部413は、選択された直線上で、上の画素からの明るさの低下の度合いが最も大きい画素の座標を第1端点の座標Entとし、下の画素からの明るさの低下の度合いが最も大きい画素の座標を第2端点の座標Enbとする。
そして、明暗変化検出部413は、明暗変化データEnを、正規化画像データInとともに、まぶた基準位置推定部114及び近似曲線生成部115へ供給する。
明暗変化検出部413は、正規化画像データInで表される正規化画像において複数の直線を設定する。ここでは、説明を簡単にするために、y軸に平行な直線を3本設定する場合を例にして説明する。直線l(1)をx=Ngx−Nw/4、直線l(2)をx=Ngx、及び、直線l(3)をx=Ngx+Nw/4とする。
そして、明暗変化検出部413は、水平方向の顔向き情報Hdに基づいて、フィルタ処理すべき直線を選択する。ここでは、顔向き情報Hdは、運転手の顔の向きを、正面向きを0度とし、右方向を向いている場合を正の方向の回転角、左方向を向いている場合を負の方向の回転角で示すものとする。図10は、右方向を向いている場合、つまり正の方向を向いている状態を示している。
明暗変化検出部413は、例えば、顔向き情報Hdで示される顔の向き(回転角)に対して、閾値THfdpと閾値THfdnとを設け(THfdp>THfdn)、Hd≧THfdpの場合は直線l(1)を選択し、THfdp<Hd<THfdnの場合は直線l(2)を選択し、Hd≦Thfdnの場合は直線l(3)を選択する。
そして、明暗変化検出部413は、選択した直線に対しフィルタ処理を行い、2種類の明暗変化の(明から暗、暗から明)大きい点の座標を示す明暗変化データEnを生成する。
実施の形態4におけるまぶた形状検出装置410は、顔向き情報Hdを用いることで、複数の直線の中から、明暗変化の抽出に使用すべき直線を選択することができるため、フィルタ処理の回数を低減し、処理時間を短縮することができる。
実施の形態5.
図11は、実施の形態5に係る開眼度検出装置500の構成を概略的に示すブロック図である。
開眼度検出装置500は、まぶた形状検出装置510と、開眼度算出部130とを備える。実施の形態5に係る開眼度検出装置500は、まぶた形状検出装置510を除いて、実施の形態1に係る開眼度検出装置100と同様に構成されている。
実施の形態5におけるまぶた形状検出装置510は、眼存在領域特定部111と、正規化処理部112と、明暗変化検出部113と、まぶた基準位置推定部114と、近似曲線生成部115と、近似曲線選択部517と、補正曲線生成部518と、形状決定部516とを備える。
実施の形態5におけるまぶた形状検出装置510は、形状決定部516での処理の点、並びに、近似曲線選択部517及び補正曲線生成部518がさらに設けられている点を除いて、実施の形態1におけるまぶた形状検出装置110と同様に構成されている。
近似曲線選択部517は、実施の形態1における形状決定部116と同様の処理により、複数の近似曲線のパラメータを含むパラメータデータGnから、各パラメータが表す近似曲線上の画素値を評価し、上まぶたの端点etop及び下まぶたの端点ebotの座標を特定する。そして、近似曲線選択部517は、上まぶたの端点etopの座標Cupa(iu)、下まぶたの端点ebotの座標Enb、目尻の座標Eno及び目頭の座標Eniを示す形状パラメータデータOnを生成して、それを補正曲線生成部518に与える。ここで、上まぶたの端点etopを、確定端点ともいう。
補正曲線生成部518は、与えられた形状パラメータデータOnから、目尻及び目頭の位置を補正するための近似曲線である複数の補正曲線を生成し、生成された複数の補正曲線の各々のパラメータを含む補正曲線パラメータデータPnを形状決定部516に与える。
補正曲線生成部518の動作を詳しく説明する。
図12は、上まぶたの補正曲線の生成を説明するための概略図である。
近似曲線選択部517により上まぶたの端点etopの座標Cupa(iu)及び下まぶたの端点ebotの座標Enbは算出されているが、目頭の座標Eni及び目尻の座標Enoは、座標Enbを元に推定された値であり、精度に欠けたものである。そこで、補正曲線生成部518は、座標Eno及び座標Enoを補正するための近似曲線である補正曲線を生成する。
各補正曲線は、曲線を通過する3点の座標Pupa、座標Pupb(i)及び座標Pupc(i)を使用して定義される。座標Pupb(i)は、第1選択座標ともいい、座標Pupc(i)は、第2選択座標ともいう。
座標Pupaは、生成される複数の曲線で、共通の点である。ここでは、座標Pupaは、上まぶたの端点etopの座標Cupa(iu)が使用される。
座標Pupb(i)及び座標Pupc(i)は、生成される複数の曲線に対し、曲線毎に選択される。なお、座標Pupaのx座標及びy座標は、(Pupax、Pupay)=(Cupa(iu)x,Cupa(iu)y)である。座標Pupb(i)のx座標及びy座標は、(Pupb(i)x、Pupb(i)y)である。座標Pupc(i)のx座標及びy座標は、(Pupc(i)x、Pupc(i)y)である。なお、Pupbx(i)<Pupax<Pupcx(i)である。
座標Pupb(i)は、座標Eniを通る直線l(1)上の点から複数選択される。具体的には、直線l(1)上で、Eniy−mgin≦y≦Eniy+mginを満たす点がM(Mは2以上の整数)個選択され、選択された点を点群Pinとする。そして、点群Pinに含まれる各点Pin(i) (i∈1,2,・・・,M)がPupb(i)として設定される。なお、値mginは、予め定められた定数である。また、l(1)は、例えば、x=Enixで表される直線である。なお、各点Pin(i)は、等間隔となるように選択されればよい。
座標Pupc(i)は、座標Enoを通る直線l(3)上の点から複数選択される。具体的には、直線l(3)上で、Enoy−mgout≦y≦Enoy+mgoutを満たす点がM個選択され、選択された点を点群Poutとする。そして、点群Poutに含まれる各点Pout(i) (i∈1,2,・・・,M)がPout(i)として設定される。なお、値mgoutは、予め定められた定数である。また、l(3)は、例えば、x=Enoxで表される直線である。なお、各点Pout(i)は、等間隔となるように選択されればよい。
座標Pupaは、端点etopの座標値を用いて設定され、座標Pupaのx座標Pupax=etopx、そのy座標Pupay=etopyとする。
まぶた形状は、装置に入力される顔画像の顔の向きに応じて、左右非対称なことがある。このため、1つの補正曲線Pu(i)は、座標Pupaのx座標よりも、x座標が小さい部分の曲線Pul(i)と、x座標が大きい部分の曲線Pur(i)との2つの曲線により構成される。
補正曲線としては、例えば、二次関数が使用される。二次関数は、例えば、二次関数の頂点となる点と、それ以外に二次関数が通過する点とを特定することで、一意に定義できる。以下の説明では、二次関数を補正曲線として説明する。
曲線Pul(i)は、座標Pupaを頂点とし、座標Pupb(i)を頂点以外に通過する点とする。
曲線Pul(i)を示す二次関数を下記の(11)式とすると、各パラメータは、下記の(12)式により求めることができる。
Figure 2019082743
Figure 2019082743
同様に、曲線Pur(i)は、座標Pupaを頂点とし、座標Pupc(i)を頂点以外に通過する点とする。
曲線Pur(i)を示す二次関数を下記の(13)式とすると、各パラメータは、下記の(14)式により求めることができる。
Figure 2019082743
Figure 2019082743
上記により生成された複数の曲線Pu(i)及び曲線Cbを示すパラメータは、補正曲線パラメータデータPnとして形状決定部516に与えられる。
補正曲線パラメータデータPnは、各曲線のパラメータの集合を含む。例えば、補正曲線パラメータデータPnは、曲線の種類である「二次関数」、曲線の数である「上まぶたM個、下まぶた1個」、まぶた基準点(目尻の座標Eno及び目頭の座標Eni)及び座標Enb、並びに、各曲線のパラメータの集合を含む。パラメータの集合は、上記の例では、上まぶたの補正曲線のパラメータabl(i)、bbl(i)、cbl(i)、acr(i)、bcr(i)及びccr(i)、並びに、下まぶたの直線パラメータである。下まぶたの直線パラメータは、まぶた基準点(目尻の座標Eno及び目頭の座標Eni)及び座標Enbの内の何れか1点のy座標の値である。
図11に示されている形状決定部516は、複数の補正曲線のパラメータを含む補正曲線パラメータデータPnを与えられ、各パラメータが表す補正曲線上の画素値を評価し、上まぶた及び下まぶたの形状を表す形状パラメータHnを算出する。そして、形状決定部516は、形状パラメータHnを開眼度算出部130に与える。
まぶたの形状を特定するためには、入力として与えられる複数の補正曲線から、まぶたとして尤もらしい補正曲線を、上まぶた及び下まぶたに関してそれぞれ1つずつ選択する必要がある。本実施の形態では、下まぶたの曲線は一意に設定済みであるため、上まぶたに対して生成された複数の補正曲線から、眼と上まぶたとの間の境界線として最も好適な1つの補正曲線が選択される。
形状決定部516は、実施の形態1における形状決定部116と同様に、複数の補正曲線の各々において、補正曲線上の画素の輝度値の平均値を求めて、平均値が最も低い曲線を選択することで上まぶたを通過する補正曲線を選択する。
上記のように、形状決定部516は、補正曲線の中から上まぶたとして尤もらしい曲線Pu(iu)を選択し、座標Pupb(iu)を目頭の座標、Pupc(iu)を目尻の座標とする。
ここで、目頭の座標Pupb(iu)のx座標の値は、目頭の推定座標Eniのx座標の値であり、目頭の座標Pupb(iu)のy座標の値は、補正曲線Pu(iu)に目頭の推定座標Eniのx座標の値を代入することにより求めることができる。
また、目尻の座標Pupc(iu)のx座標の値は、目尻の推定座標Enoのx座標の値であり、目尻の座標Pupb(iu)のy座標の値は、補正曲線Pu(iu)に目尻の推定座標Enoのx座標の値を代入することにより求めることができる。
さらに、座標Pupaのx座標の値は、パラメータbcr(i)又はパラメータbbl(i)であり、座標Pupaのy座標の値は、パラメータcbl(i)又はパラメータccr(i)である。
そして、形状決定部516は、目尻及び目頭間の距離ew=Lwと、上まぶたの端点と下まぶたの端点との距離eh=Ldとの比の値ep=eh/ewを形状パラメータHnとして開眼度算出部130に与える。なお、値Lwは、下記の(15)式により求めることができる。また、値Ldは、下記の(16)式により求めることができる。
Figure 2019082743
Figure 2019082743
以上のように、実施の形態5におけるまぶた形状検出装置510では、近似曲線の利用により算出した上まぶたの端点及び下まぶたの端点から、再度補正曲線を複数生成し、目尻及び目頭の位置を補正することで、精度の良いまぶた形状検出が可能である。
実施の形態6.
図13は、実施の形態6に係る居眠り度検出装置600の構成を概略的に示すブロック図である。
居眠り度検出装置600は、開眼度検出装置100〜500と、居眠り度算出部601とを備える。
居眠り度検出装置600は、顔画像データImが一定の間隔で連続的に入力され、運転手の居眠り度Qnを出力する。顔画像データImは、例えば、1秒間に30フレーム与えられ、居眠り度Qnは、顔画像データImが新しく入力される毎に更新され、出力される。
開眼度検出装置100〜500は、実施の形態1〜5に記載された何れかの開眼度検出装置100〜500であればよい。実施の形態1〜5に記載された何れかの開眼度検出装置100〜500で算出された開眼度Knが居眠り度算出部601に与えられる。
居眠り度は、眠気の程度を示す値である。例えば、カロリンスカ眠気尺度(KSS)によって表される居眠り度は、1(非常にはっきり目覚めている)から9(とても眠い)の9段階で表される数値により、眠気の程度が示される。他には、前記9段階に加えて、10(寝ている)を加えた10段階の数値で眠気の程度が示されてもよい。以降の説明では、一例として、居眠り度を、10段階の数値を基準に考え、段階的でなく連続的な値として定義する。例えば、1.1及び5.4等の小数点を使って表される数値も含まれるものとする。なお、居眠り度の数値は、上記の9段階又は10段階に限定されるものではなく、例えば、表情判定法では、居眠り度は、1〜5の数値で示される。
居眠り度算出部601は、開眼度Knを与えられ、過去Nqフレーム分の開眼度Knから運転手の居眠り度Qnを算出する。
例えば、居眠り度算出部601は、過去Nqフレーム分に対しPERCLOS(Percentage of Eyelid Closure)を算出し、居眠り度を算出する。PERCLOSは、例えば、過去Nqフレームに含まれる閉眼状態のフレームCfの数Nqcの割り合いで表され、PERCLOS=Nqc/Nqで算出される。
ここで、閉眼状態とは、例えば、開眼度Knが閾値Knh以下であるフレームがNqch継続して観測された状態である。例えば、Nq=5,400、Knh=50、Nqch=5が用いられる。
そして、居眠り度Qnは、下記の(17)式によって算出される。
Qn=fq(PERCLOS) (17)
(17)式において、fはPERCLOSを変数とした任意の関数であり、例えば、一次関数、二次関数、又は、ニューラルネットを使用した非線形関数が用いられる。ここでは、居眠り度は、1〜10の数値で示されると仮定されているため、fは、1〜10の数値を算出することのできる任意の関数を用いることができる。例えば、1〜10の数値を算出することのできる関数fとして、下記の(18)式又は(19)式で表される関数を用いることができる。
Figure 2019082743
Figure 2019082743
但し、Sigmoid(a、x)はシグモイド関数であり、下記の(20)式で定義される。
Sigmoid(a、x)=1/(1+exp(−ax)) (20)
(18)式又は(19)式における各パラメータ(α1〜αNN、β等)は過去の実験データから統計的に算出される。例えば、居眠り度を計測する実験において、カロリンスカ眠気尺度を用いた居眠り度の評価を行い、同時にPERCLOSの計測を行うことで、居眠り度とPERCLOSとの関係性を取得することができる。このようにして取得されたデータに基づいて、PERCLOSから居眠り度を尤もらしく算出するパラメータを特定し、特定されたパラメータを上記(18)式又は(19)式に適用すればよい。
ニューラルネットは、入力変数と結果の対応関係を関数としてモデル化する手法である。ニューラルネットを使用すると、実験データで得られたPERCLOSと居眠り度の対応関係を関数として取得することができる。即ち、入力として得られるPERCLOSに対し尤もらしい居眠り度を出力する関数が得られる。
但し、過去のデータと同じデータが、実際の利用シーンで得られるとは限らない。この場合は、1〜10以外の出力が得られる可能性がある。これに対しては、上記(18)式に示されているように、10よりも大きい値が得られた場合には、出力を10にし、0よりも小さい値が得られた場合には、出力を0にすることで、対応することができる。
また、過去Nqフレームに対するPERCLOSをPERCLOS(1)、過去2×Nq〜Nqフレームに対するPERCLOSをPERCLOS(2)、・・・、過去NN×Nq〜(NN−1)×Nqに対するPERCLOSをPERCLOS(NN)とし、下記の(21)式によってQnを算出してもよい。
Figure 2019082743
ここで、(21)式におけるPERCLOSについて説明する。例えば、現在のフレームをF(k)とし、Nqを900、NN=10とする。
この場合、F(k)〜F(k−899)を対象に算出されたPERCLOSがPERCLOS(1)となる。
また、F(k−900)〜F(k−1799)を対象に算出されたPERCLOSがPERCLOS(2)となる。
また、F(k−1800)〜F(k−2699)を対象に算出されたPERCLOSがPERCLOS(3)となる。
以下同様にして、F(k−8100)〜F(k−8999)を対象に算出されたPERCLOSがPERCLOS(10)となる。
なお、上記の説明では、PERCLOSをfqの変数とし、Qnを算出したが、開眼度Knから、閉眼状態が起きる間隔、瞬きの頻度及び瞬きの間隔等、任意の特徴を抽出して、fqの変数としてもよい。
以上のように構成することで、精度の高い開眼度検出結果を使用して、運転手の眠気の程度を精度よく推定することができる。
以上に記載された開眼度検出装置100〜500及び居眠り度検出装置600の一部又は全部は、例えば、図14(A)に示されているように、メモリ150と、メモリ150に格納されているプログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)等のプロセッサ151とにより構成することができる。このようなプログラムは、ネットワークを通じて提供されてもよく、また、記録媒体に記録されて提供されてもよい。
また、開眼度検出装置100〜500及び居眠り度検出装置600の一部又は全部は、例えば、図14(B)に示されているように、単一回路、復号回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuits)又はFPGA(Field Programmable Gate Array)等の処理回路152で構成することもできる。
以上に記載された実施の形態1〜5では、開眼度Knを開眼度検出装置100〜500の出力としているが、このような例に限定されず、例えば、形状パラメータHnを出力としてもよい。このような場合には、まぶた形状検出装置110〜510が、情報処理装置として機能する。
また、実施の形態6では、居眠り度Qnを出力する居眠り度検出装置600が、情報処理装置として機能する。
100,200,300,400,500 開眼度検出装置、 600 居眠り度検出装置、 601 居眠り度算出部、 110,210,310,410,510 まぶた形状検出装置、 130 開眼度算出部、 111 眼存在領域特定部、 112 正規化処理部、 113,213,313,413 明暗変化検出部、 114 まぶた基準位置推定部、 115,215 近似曲線生成部、 116,516 形状決定部、 517 近似曲線選択部、 518 補正曲線生成部、 150 メモリ、 151 プロセッサ、 152 処理回路。

Claims (17)

  1. 人物の顔の画像である顔画像から、眼が存在する領域である眼存在領域を特定する眼存在領域特定部と、
    前記顔画像から、前記眼存在領域の画像を切り出し、当該切り出された画像を予め定められたサイズの正規化画像に変換する正規化処理部と、
    前記正規化画像の縦方向において、画素毎に明るさの変化の大きさを検出することで、前記眼と上まぶたとの間の第1境界線の最上点である第1端点の座標及び前記眼と下まぶたとの間の第2境界線の最下点である第2端点の座標を推定する明暗変化検出部と、
    前記正規化画像における、前記眼の目頭の座標及び前記眼の目尻の座標を推定するまぶた基準位置推定部と、
    前記正規化画像において、前記第1端点及び前記第2端点を通る直線上から選択された複数の座標の各々、前記目頭の座標及び前記目尻の座標から、複数の第1近似曲線を生成する近似曲線生成部と、
    前記複数の第1近似曲線から、前記第1境界線として最も好適な第1近似曲線を選択し、当該選択された第1近似曲線を前記上まぶたの形状として決定する形状決定部と、を備えること
    を特徴とする情報処理装置。
  2. 前記明暗変化検出部は、前記正規化画像において、上の画素からの明るさの低下の度合いが最も大きい画素の座標を前記第1端点の座標とし、下の画素からの明るさの低下の度合いが最も大きい画素の座標を前記第2端点の座標とすること
    を特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記明暗変化検出部は、前記正規化画像において、縦方向に延びる予め定められた複数の直線を設定し、当該複数の直線に含まれる各々の直線上で、上の画素からの明るさの低下の度合いが最も大きい第1候補画素の座標と、下の画素からの明るさの低下の度合いが最も大きい第2候補画素の座標との距離を算出し、算出された距離が最も大きい第1候補画素の座標及び第2候補画素の座標を、それぞれ前記第1端点の座標及び前記第2端点の座標とすること
    を特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  4. 前記明暗変化検出部は、前記正規化画像において、縦方向に延びる予め定められた複数の直線を設定し、当該複数の直線から、前記人物の顔の向きに基づいて、1つの直線を選択し、当該選択された直線上で、上の画素からの明るさの低下の度合いが最も大きい画素の座標を前記第1端点の座標とし、下の画素からの明るさの低下の度合いが最も大きい画素の座標を前記第2端点の座標とすること
    を特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  5. 前記明暗変化検出部は、前記第1端点の座標を推定するための第1フィルタと、前記第2端点の座標を推定するための第2フィルタとを用いており、
    前記第1フィルタは、前記正規化画像において、第1注目画素を中心として、当該第1注目画素の横方向に複数の画素を含む第1領域に含まれる画素の輝度値の平均値を、当該第1領域の上に接し、当該第1領域と横方向の画素数は同じであるが、当該第1領域よりも縦方向の画素数が多い第2領域に含まれる画素の輝度値の平均値から引いた値を、当該第1注目画素の評価値として算出し、当該算出された評価値を、上の画素からの明るさの低下の度合いとするものであり、
    前記第2フィルタは、前記正規化画像において、第2注目画素を中心として、当該第2注目画素の横方向に複数の画素を含む第3領域に含まれる画素の輝度値の平均値を、当該第3領域の下に接し、当該第3領域と横方向の画素数は同じであるが、当該第3領域よりも縦方向の画素数が多い第4領域に含まれる画素の輝度値の平均値から引いた値を、当該第2注目画素の評価値として算出し、当該算出された評価値を、下の画素からの明るさの低下の度合いとするものであること、
    を特徴とする請求項2から4の何れか一項に記載の情報処理装置。
  6. 前記まぶた基準位置推定部は、前記第2端点の座標の縦方向における軸の値と、前記正規化画像の横方向における一方の端の横方向における軸の値とを、前記目頭の座標とし、前記第2端点の座標の縦方向における軸の値と、前記正規化画像の横方向における他方の端の横方向における軸の値とを前記目尻の座標とし、
    前記形状決定部は、前記目頭の座標及び前記目尻の座標間の線分を前記下まぶたの形状とすること
    を特徴とする請求項1から5の何れか一項に記載の情報処理装置。
  7. 前記近似曲線生成部は、前記正規化画像において、前記第1端点及び前記第2端点間の線分から前記複数の座標を選択すること
    を特徴とする請求項1から6の何れか一項に記載の情報処理装置。
  8. 前記明暗変化検出部は、前記正規化画像において、前記第1端点及び前記第2端点を通る直線上の座標の内、前記第1端点を含み、前記第1フィルタの評価値が予め定められた値以上となっている座標からなる第1選択領域を特定し、
    前記近似曲線生成部は、前記第1選択領域から前記複数の座標を選択すること
    を特徴とする請求項5に記載の情報処理装置。
  9. 前記明暗変化検出部は、前記正規化画像において、前記第1端点及び前記第2端点を通る直線上の座標の内、前記第2端点を含み、前記第2フィルタの評価値が予め定められた値以上となっている座標からなる第2選択領域を特定し、
    前記近似曲線生成部は、前記第2選択領域から複数の座標を選択し、前記第2選択領域から選択された複数の座標の各々、前記目頭の座標及び前記目尻の座標から、複数の第2近似曲線を生成し、
    前記形状決定部は、前記複数の第2近似曲線から、前記第2境界線として最も好適な第2近似曲線を選択し、当該選択された第2近似曲線を前記下まぶたの形状とすること
    を特徴とする請求項8に記載の情報処理装置。
  10. 前記形状決定部は、前記複数の第2近似曲線の内、前記正規化画像において、前記第2近似曲線上の画素の輝度値の平均値が最も小さい第2近似曲線を、前記第2境界線として最も好適と判断すること
    を特徴とする請求項9に記載の情報処理装置。
  11. 前記第1近似曲線は、前記目頭の座標を通り、前記選択された複数の座標の内の1つの座標を頂点とする二次関数と、前記目尻の座標を通り、当該1つの座標を頂点とする二次関数とにより特定されること
    を特徴とする請求項1から10の何れか一項に記載の情報処理装置。
  12. 前記形状決定部は、前記複数の第1近似曲線の内、前記正規化画像において、前記第1近似曲線上の画素の輝度値の平均値が最も小さい第1近似曲線を、前記第1境界線として最も好適と判断すること
    を特徴とする請求項1から11の何れか一項に記載の情報処理装置。
  13. 人物の顔の画像である顔画像から、眼が存在する領域である眼存在領域を特定する眼存在領域特定部と、
    前記顔画像から、前記眼存在領域の画像を切り出し、当該切り出された画像を予め定められたサイズの正規化画像に変換する正規化処理部と、
    前記正規化画像の縦方向において、画素毎に明るさの変化の大きさを検出することで、前記眼と上まぶたとの間の第1境界線の最上点である第1端点の座標及び前記眼と下まぶたとの間の第2境界線の最下点である第2端点の座標を推定する明暗変化検出部と、
    前記正規化画像における、前記眼の目頭の座標及び前記眼の目尻の座標を推定するまぶた基準位置推定部と、
    前記正規化画像において、前記第1端点及び前記第2端点を通る直線上から選択された複数の座標の各々、前記目頭の座標及び前記目尻の座標から、複数の第1近似曲線を生成する近似曲線生成部と、
    前記複数の第1近似曲線から、前記第1境界線として最も好適な第1近似曲線を選択することで、前記第1境界線における最上点を確定した確定端点の座標を決定する近似曲線選択部と、
    前記正規化画像において、前記目頭の座標を通る縦方向に延びる直線から選択された複数の第1選択座標の各々、前記目尻の座標を通る縦方向に延びる直線上から選択された複数の第2選択座標の各々、及び、前記確定端点の座標から、近似曲線である複数の補正曲線を生成する補正曲線生成部と、
    前記複数の補正曲線から、前記第1境界線として最も好適な補正曲線を選択し、当該選択された補正曲線を前記上まぶたの形状として決定する形状決定部と、を備えること
    を特徴とする情報処理装置。
  14. 開眼度算出部をさらに備え、
    前記形状決定部は、前記決定された上まぶたの形状と、前記目頭の座標と、前記目尻の座標と、前記第2端点とから、前記眼の形状を示す形状パラメータを算出し、
    前記開眼度算出部は、前記形状パラメータに基づいて、前記眼の開き度合いである開眼度を算出すること
    を特徴とする請求項1から13の何れか一項に記載の情報処理装置。
  15. 前記開眼度に基づいて、前記人物の眠気の程度である居眠り度を算出する居眠り度算出部をさらに備えること
    を特徴とする請求項14に記載の情報処理装置。
  16. 人物の顔の画像である顔画像から、眼が存在する領域である眼存在領域を特定し、
    前記顔画像から、前記眼存在領域の画像を切り出し、当該切り出された画像を予め定められたサイズの正規化画像に変換し、
    前記正規化画像の縦方向において、画素毎に明るさの変化の大きさを検出することで、前記眼と上まぶたとの間の第1境界線の最上点である第1端点の座標及び前記眼と下まぶたとの間の第2境界線の最下点である第2端点の座標を推定し、
    前記正規化画像における、前記眼の目頭の座標及び前記眼の目尻の座標を推定し、
    前記正規化画像において、前記第1端点及び前記第2端点を通る直線上から選択された複数の座標の各々、前記目頭の座標及び前記目尻の座標から、複数の第1近似曲線を生成し、
    前記複数の第1近似曲線から、前記第1境界線として最も好適な第1近似曲線を選択し、当該選択された第1近似曲線を前記上まぶたの形状として決定すること
    を特徴とする情報処理方法。
  17. 人物の顔の画像である顔画像から、眼が存在する領域である眼存在領域を特定し、
    前記顔画像から、前記眼存在領域の画像を切り出し、当該切り出された画像を予め定められたサイズの正規化画像に変換し、
    前記正規化画像の縦方向において、画素毎に明るさの変化の大きさを検出することで、前記眼と上まぶたとの間の第1境界線の最上点である第1端点の座標及び前記眼と下まぶたとの間の第2境界線の最下点である第2端点の座標を推定し、
    前記正規化画像における、前記眼の目頭の座標及び前記眼の目尻の座標を推定し、
    前記正規化画像において、前記第1端点及び前記第2端点を通る直線上から選択された複数の座標の各々、前記目頭の座標及び前記目尻の座標から、複数の第1近似曲線を生成し、
    前記複数の第1近似曲線から、前記第1境界線として最も好適な第1近似曲線を選択することで、前記第1境界線における最上点を確定した確定端点の座標を決定し、
    前記正規化画像において、前記目頭の座標を通る縦方向に延びる直線から選択された複数の第1選択座標の各々、前記目尻の座標を通る縦方向に延びる直線上から選択された複数の第2選択座標の各々、及び、前記確定端点の座標から、近似曲線である複数の補正曲線を生成し、
    前記複数の補正曲線から、前記第1境界線として最も好適な補正曲線を選択し、当該選択された補正曲線を前記上まぶたの形状として決定すること
    を特徴とする情報処理方法。
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