JP2019080867A - Oct装置 - Google Patents

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佳史 村田
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    • A61B3/00Apparatus for testing the eyes; Instruments for examining the eyes
    • A61B3/10Objective types, i.e. instruments for examining the eyes independent of the patients' perceptions or reactions
    • A61B3/102Objective types, i.e. instruments for examining the eyes independent of the patients' perceptions or reactions for optical coherence tomography [OCT]

Abstract

【課題】測定光を適切に組織に照射することが可能なOCT装置を提供する。【解決手段】OCT装置1は、OCT光源11、カップラー12、走査部20、照射光学系30、およびモード切替部23を備える。OCT光源11はOCT光を出射する。カップラー12は、OCT光を測定光と参照光に分岐すると共に、被検体の組織によって反射された測定光を、参照光と合波して干渉させる。走査部20は、測定光を偏向する。照射光学系30は、走査部20によって偏向された測定光を被検体に照射する。検出器は、合波光学素子によって生成された干渉光を受光することで干渉信号を検出する。モード切替部23は、被検体に対する測定光の照射方式が異なる複数の照射モードを切り替える。照射光学系30は、非球面形状が偶数次のみの多項式で表現される少なくとも2つの偶数次非球面レンズ31,33を備える。【選択図】図1

Description

本開示は、被検体の組織に測定光を照射し、組織によって反射された反射光を受光することで、光コヒーレンストモグラフィ(OCT)の原理に基づいて組織に関する情報を取得する眼科用医療装置に関する。
従来、被検体(例えば、被検眼等)の組織に測定光を照射し、測定光の反射光と参照光によって組織に関する情報(例えば、組織の断層画像のデータ、血管形態画像のデータ、および組織の変形量等の少なくともいずれか)を取得する技術が知られている。例えば、特許文献1に記載の眼科撮影装置は、被検眼の第1深度帯で測定光を旋回させる照射モードと、被検眼の第2深度帯で測定光を旋回させる照射モードを切り替えることで、深度帯が異なる2以上の部位についての断層像を得る。
特開2016−209577号公報
複数の照射モードを切り替えるOCT装置では、それぞれの照射モードにおいて測定光が適切に組織に照射されるように、測定光を照射する照射光学系が構成される必要がある。そのため、照射モードを切り替える従来のOCT装置では、測定光を適切に照射するために、照射光学系に多数のレンズが使用されていた。多数のレンズを使用する場合、レンズ面による測定光の反射光の影響を抑制することが困難となる。また、構成の小型化等も難しい。
本開示は、測定光を適切に組織に照射することが可能なOCT装置を提供することである。
本開示における典型的な実施形態が提供するOCT装置は、被検体の組織のOCTデータを取得するOCT装置であって、OCT光源と、前記OCT光源から出射された光を測定光と参照光に分岐する分岐光学素子と、前記分岐光学素子によって分岐された前記測定光を偏向する走査部と、前記走査部と前記被検体の間に配置され、前記走査部によって偏向された前記測定光を前記被検体に照射する照射光学系と、前記被検体の組織によって反射された前記測定光と、前記分岐光学素子によって分岐された前記参照光を合波して干渉させる合波光学素子と、前記被検体に対する前記測定光の照射方式が異なる複数の照射モードを切り替えるモード切替部と、を備え、前記照射光学系は、非球面形状が偶数次のみの多項式で表現される偶数次非球面レンズである第1非球面レンズおよび第2非球面レンズを備える。
本開示におけるOCT装置によると、測定光が適切に組織に照射される。
眼底照射モード中のOCT装置1の全体構成を示す図である。 前眼部照射モード中のOCT装置1の全体構成を示す図である。 眼底照射モードにおいて光軸から最も離間する光路を測定光が通過する場合の、照射光学系30と測定光の光路の関係を模式的に示す図である。 前眼部照射モードにおいて光軸から最も離間する光路を測定光が通過する場合の、照射光学系30と測定光の光路の関係を模式的に示す図である。
<概要>
本開示で例示するOCT装置は、OCT光源、分岐光学素子、走査部、照射光学系、合波光学素子、およびモード切替部を備える。OCT光源は、被検体の組織のOCTデータを取得するためのOCT光を出射する。分岐光学素子は、OCT光源から出射された光を測定光と参照光に分岐する。走査部は、分岐光学素子によって分岐された測定光を偏向する。照射光学系は、走査部と被検体の間の測定光の光路上に配置されている。照射光学系は、走査部によって偏向された測定光を被検体に照射する。合波光学素子は、被検体の組織によって反射された測定光と、分岐光学素子によって分岐された参照光を合波して干渉させる。モード切替部は、被検体に対する測定光の照射方式が異なる複数の照射モードを切り替える。照射光学系は、非球面形状が偶数次のみの多項式で表現される偶数次非球面レンズを少なくとも2つ備える。
本開示に係るOCT装置によると、少なくとも2つの偶数次非球面レンズが使用されることで、照射光学系のレンズの数が容易に抑制された状態で、複数の照射モードの各々に対して光学設計が最適化される。従って、レンズ面による測定光の反射光の影響が生じにくく、且つ、照射光学系の構成の小型化等も容易である。よって、複数の照射モードの各々における測定光の照射が適切に行われる。
なお、照射光学系は、第1非球面レンズおよび第2非球面レンズ以外の偶数次非球面レンズをさらに備えることも可能である。ただし、照射光学系のレンズの数が少ない方が、レンズ面による測定光の反射光の影響は生じにくい。よって、照射光学系に設けられる偶数次非球面レンズの数は、3つ以上でも良いが、2つであることがより望ましい。
また、OCT装置は、合波光学素子によって生成された干渉光を受光することで干渉信号を検出する検出器を備えていてもよい。OCT装置は、装置の制御を司る制御部を備えていてもよい。この場合、OCTデータが適切に取得される。
複数の照射モードには、第1照射モードと第2照射モードが含まれていてもよい。第1非球面レンズの光学面のうち、第1非球面レンズの光軸を中心とした測定光の通過領域を第1レンズ通過領域とした場合に、第1照射モードにおける第1レンズ通過領域が、第2照射モードにおける第1レンズ通過領域よりも狭くてもよい。また、第2非球面レンズの光学面のうち、第2非球面レンズの光軸を中心とした測定光の通過領域を第2レンズ通過領域とした場合に、第1照射モードにおける第2レンズ通過領域が、第2照射モードにおける第2レンズ通過領域よりも広くてもよい。つまり、2つの照射モードの間で、測定光を通過させる第1非球面レンズおよび第2非球面レンズの各々の光学面の領域の大小関係が入れ替わってもよい。なお、通過領域とは、それぞれの照射モードで測定光の光線がケラれずに利用されるレンズの有効径と表現することもできる。
この場合、第1照射モードでは、光軸から離間した位置に測定光を走査させる際に、第2非球面レンズの非球面による収差補正等の効果が大きくなる。逆に、第2照射モードでは、光軸から離間した位置に測定光を走査させる際に、第1非球面レンズの非球面による効果が大きくなる。従って、第1照射モードおよび第2照射モードの各々における測定光の照射が、2つの偶数次非球面レンズによってより適切に実行される。
照射光学系は、少なくとも1つの負レンズを備えていてもよい。この場合、照射光学系の設計がより容易になる。一例として、照射光学系に負レンズを設けることで、測定光の収差(例えば、歪曲収差および色収差等の少なくともいずれか)の増加を抑制しつつ、集光面を容易に調整することができる。
なお、負レンズは、第1非球面レンズと第2非球面レンズの間の測定光の光路上に配置されていてもよい。この場合には、例えば、複数の偶数次非球面レンズよりもOCT光源側の測定光の光路上等に負レンズが配置される場合に比べて、レンズの形状を小型化することが容易である。
モード切替部は、測定光の光路上における走査部と照射光学系の間の相対位置を変位させることで、複数の照射モードを切り替えてもよい。この場合、測定光が旋回される光軸上の位置が、モード切替部によって変更される。よって、測定光の照射方式が異なる複数の照射モードが、より適切に切り換えられる。
なお、測定光の光路上における走査部と照射光学系の間の相対位置を変位させるための具体的な方法は、適宜選択できる。例えば、モード切替部は、走査部と照射光学系の間の光路を、光路長が互いに異なる第1光路と第2光路の間で切り替えてもよい。この場合、モード切替部は、光路上に光学部材を挿脱することで、第1光路と第2光路を切り替えてもよい。また、モード切替部は、走査部を光軸方向に移動させることで、走査部と照射光学系の相対位置を変位させてもよい。
また、走査部と照射光学系の相対位置を変位させずに照射モードを切り替えることも可能である。例えば、モード切替部は、測定光の光路上にレンズを挿脱させることで、照射モードを切り替えてもよい。
複数の照射モードには、眼底照射モードと前眼部照射モードが含まれていてもよい。眼底照射モードは、被検体である眼の眼底を含む第1深さ領域(第1深度帯)のOCTデータを取得する照射モードである。前眼部照射モードは、眼の前眼部を含む第2深さ領域(第2深度帯)のOCTデータを取得する照射モードである。この場合、被検眼の眼底と前眼部の各々のOCTデータが、レンズ面による測定光の反射の影響が抑制された状態で適切に得られる。
なお、眼底照射モードおよび前眼部照射モード以外のモードが設けられていてもよい。例えば、「被検体に対する測定光の照射方式が異なる複数の照射モード」は、レンズ面における各光線高さから被検体へ照射される各光線の光軸に対する角度、参照光と測定光の光路長差がゼロとなる位置、開口数NA、および集光面の位置等の少なくともいずれか互いに異なっていてもよい。一例として、画角が互いに異なる複数の照射モードが設けられていてもよい。また、照射光学系から前眼部に向けて光軸に平行に測定光を照射するテレセントリック照射モードと、照射光学系から前眼部への測定光の入射角度が走査に応じて変化する非テレセントリック照射モードが設けられていてもよい。
OCT光源は、出射波長を時間的に掃引させたレーザ光を出射する波長掃引光源であってもよい。つまり、OCT装置は、SS−OCT(Swept Source−Optical Coherence Tomography)の原理を用いて組織のOCTデータを取得してもよい。SS−OCTの原理を用いる場合、OCT光源の外部共振器の長さをLとすると、長さL毎に全ての波長の光が節になる特異点が存在する。レンズのレンズ面によって測定光が反射されてノイズとなると、ノイズは、実際の反射面だけでなく、実際の反射面から長さLの整数倍離れた位置にも輝点の偽信号として現れる。この現象は、コヒーレンスリバイバルと言われる。測定光が反射し得るレンズの数が多い程、コヒーレンスリバイバルの影響は現れやすくなる。しかし、本開示に係るOCT装置によると、照射光学系のレンズの数を容易に抑制することができる。よって、コヒーレンスリバイバルの影響が抑制された状態で、SS−OCTの原理によるOCTデータの取得が適切に行われる。
ただし、波長掃引光源以外のOCT光源が用いられてもよい。例えば、OCT光源として低コヒーレント光源(広帯域光源)が使用されると共に、SD−OCTの原理によってOCTデータが取得されてもよい。測定光が反射し得るレンズ面が多いと、信号光量の低下に繋がる。また、オートコリレーションにより検出器のノイズレベルを上昇させてしまうことで検出器のダイナミックレンズが十分に利用されず、感度が低下し得る。これらの影響が、本開示に係るOCT装置によると適切に抑制される。
<実施形態>
以下、本開示における典型的な実施形態の1つについて、図面を参照して説明する。一例として、本実施形態のOCT装置1は、被検眼Eの組織のOCTデータを取得する眼科用のOCT装置である。しかし、本実施形態で例示する技術の少なくとも一部は、被検眼E以外の被検体(例えば、皮膚、消化器、脳等)の組織のOCTデータを取得するOCT装置にも適用できる。また、OCTデータとは、光コヒーレンストモグラフィ(OCT)の原理に基づいて取得されるデータである。取得されるOCTデータは、例えば、組織の断層画像のデータ、組織の動きを示すモーションコントラストデータ等の少なくともいずれかであってもよい。
図1および図2を参照して、本実施形態のOCT装置1の全体構成について説明する。OCT装置1は、OCT光源11、カップラー12、測定光学系13、参照光学系40、検出器42、および制御ユニット50を備える。
OCT光源11は、OCTデータを取得するための光(OCT光)を出射する。本実施形態のOCT光源11は、出射波長を時間の経過と共に高速で掃引させたレーザ光を出射する波長掃引光源(SS光源)である。波長掃引光源11は、例えば、レーザ媒体、共振器、および波長選択フィルタを備えてもよい。波長選択フィルタには、例えば、回折格子とポリゴンミラーの組み合わせ、または、ファブリー・ペローエタロンを用いたフィルタ等が用いられてもよい。本実施形態では、波長掃引光源が用いられることで、Swept−Source−OCT(SS−OCT)の原理によってOCTデータが取得される。SS−OCTでは、コヒーレンスリバイバルによるノイズが発生し得る。しかし、本実施形態のOCT装置1では、後述する照射光学系30に複数の偶数次非球面レンズ(第1非球面レンズ31および第2非球面レンズ33)が設けられることで、照射光学系30におけるレンズの数の増加が抑制されている。その結果、コヒーレンスリバイバルによる影響が抑制されている。
ただし、波長掃引光源以外の光源(例えば、SD−OCTにおいて用いられる低コヒーレント光源等)が、OCT光源11に用いられてもよい。また、OCT装置1は、FD−OCTでなく、TD−OCTであってもよい。
カップラー12は、OCT光源11から出射されたOCT光を、測定光と参照光に分割する。また、本実施形態のカップラー12は、被検体によって反射された測定光と、参照光学系40によって生成された参照光を合波して干渉させる。つまり、本実施形態のカップラー12は、OCT光を測定光と参照光に分岐する分岐光学素子と、測定光の反射光と参照光を合波する合波光学素子を兼ねる。
ただし、分岐光学素子と合波光学素子の構成を変更することも可能である。例えば、分岐光学素子と合波光学素子が別で設けられていてもよい。カップラー12以外の光学素子(例えばビームスプリッタ等)が、分岐光学素子および合波光学素子の少なくともいずれかとして使用されてもよい。
測定光学系13は、カップラー12によって分岐された測定光を偏向させつつ被検体(被検眼E)の組織に照射すると共に、被検眼Eの組織によって反射された測定光の反射光をカップラー12に戻す。また、本実施形態の測定光学系13は、光学配置を切り替えることで、測定光の照射方式が異なる複数の照射モードを切り替えることができる。一例として、本実施形態における照射モードには、被検眼Eの眼底を含む第1深さ領域のOCTデータを取得する眼底照射モードと、被検眼Eの前眼部を含む第2深さ領域のOCTデータを取得する前眼部照射モードが設けられている。図1は、眼底照射モード中のOCT装置1の全体構成を示す。図2は、前眼部照射モード中のOCT装置1の全体構成を示す。
なお、眼底照射モードおよび前眼部照射モード以外の照射モードが設けられていてもよい。例えば、画角が互いに異なる複数の照射モードが設けられていてもよい。また、被検眼Eに向けて光軸に平行に測定光が照射されるテレセントリック照射モードと、被検眼への測定光の入射角度が走査に応じて変化する非テレセントリック照射モードが設けられていてもよい。
測定光学系13は、コリメータレンズ14、光束径調節部16、集光位置可変光学系(集光位置可変レンズ系)18、走査部20、モード切替部23、ミラー24,25、および照射光学系30を備える。
コリメータレンズ13は、カップラー12から延びる光ファイバの端部から出射される測定光を、平行光とする(コリメートする)。光束径調節部16は、コリメータレンズ13と走査部20の間の測定光の光路上に設けられており、測定光の光束径を調節(変更)する。本実施形態の光束径調節部16は、可変ビームエクスパンダであり、2つのレンズ16A,16Bと駆動部16Cを備える。駆動部16Cは、2つのレンズ16A,16Bの間の光軸方向における距離を変更することで、測定光の光束径および開口数NAを調節する。詳細には、本実施形態の駆動部16Cは、2つのレンズ16A,16Bのうち、光路の下流側のレンズ16Bを光軸方向に移動させる。なお、光束径調節部16の構成を変更することも可能である。例えば、挿脱機構によって光路上に挿脱可能なアパーチャ、または、開口の径を調整可能な可変アパーチャ等が、光束径調節部として用いられてもよい。照射モードが切り替えられると、測定光の光束径は、照射モードに応じて適宜調節される。
集光位置可変光学系18は、測定光の集光位置を、光軸方向に変化させる。本実施形態の集光位置可変光学系18は、光束径調整部16と走査部20の間の測定光の光路上に設けられている。しかし、集光位置可変光学系18の位置を変更することも可能である。集光位置可変光学系18は、光軸方向に関して測定光の集光位置を定めるフォーカス光学系を構成する。フォーカス光学系は、単独のレンズで構成されてもよいし、複数の光学素子によって構成されてもよい。一例として、本実施形態では、焦点距離を変更可能な可変焦点レンズ(例えば液晶レンズ、非線形光学部材、分子部材、回転非対称な光学部材等の少なくともいずれか)が集光位置可変光学系18として使用されている。しかし、集光位置可変光学系18の構成を変更することも可能である。例えば、集光位置可変光学系18は、光軸方向へレンズを移動させることで集光位置を変化させてもよいし、光路上にレンズを挿脱させることで集光位置を変化させてもよい。照射モードが切り替えられると、集光位置は照射モードに応じて適宜調節される。
走査部20は、測定光を走査するために、カップラー12によって分岐された測定光を偏向する。一例として、本実施形態の走査部20は、2つのガルバノミラー21A,22Aを備える。ガルバノミラー21Aは、駆動部21Bによって駆動されることで、光軸に垂直なX方向に測定光を走査する。ガルバノミラー22Aは、駆動部22Bによって駆動されることで、光軸およびX方向に共に垂直なY方向に測定光を走査する。なお、走査部20の構成を変更することも可能である。例えば、MEMSスキャナ、レゾナントスキャナ、ポリゴンミラー、音響光学素子等の少なくともいずれかが走査部20に用いられてもよい。
モード切替部23は、被検眼Eに対する測定光の照射方式が異なる複数の照射モードを切り替える。一例として、本実施形態のモード切替部23は、測定光の光路上における走査部20と照射光学系30の間の相対位置(相対距離)を変化させることで、複数の照射モードを切り替える。詳細には、本実施形態のモード切替部23は、ミラー23Aと駆動部23Bを備える。駆動部23Bは、測定光の光路上にミラー23Aを挿脱する。図1に示す眼底照射モード中には、ミラー23Aは光路上に配置される。この場合、走査部20から出射された測定光は、ミラー23Aによって反射されて、照射光学系30を通過し、被検眼Eに照射される。一方で、図2に示す前眼部照射モード中には、ミラー23Aは光路上から外される。この場合、走査部20から出射された測定光は、固定配置されたミラー24およびミラー25によって反射されて、照射光学系30を通過し、被検眼Eに照射される。以上のように、本実施形態のモード切替部23は、光路上にミラー23Aを挿脱することで、走査部20と照射光学系30の間の光路を、眼底照射モード用の第1光路(図1参照)と、前眼部照射モード用の第2光路(図2参照)の間で切り替える。
なお、照射モードを切り替える方法を変更することも可能である。例えば、モード切替部は、照射光学系30に対する走査部20の位置を光軸方向に移動させることで、走査部20と照射光学系30の相対位置を変化させてもよい。モード切替部は、光路上に設けられた光学部材(例えばミラー等)を光軸方向に移動させることで、走査部20と照射光学系30の光路上の相対位置を変化させてもよい。また、モード切替部は、測定光の光路上にレンズを挿脱させることで、照射モードを切り替えてもよい。
照射光学系30は、走査部20と被検眼Eの間の測定光の光路上に配置されており、走査部20によって偏向された測定光を被検眼Eに照射する。照射光学系20は、少なくとも2つの偶数次非球面レンズ(本実施形態では、第1非球面レンズ31および第2非球面レンズ33)を備える。照射光学系30の詳細な説明については後述する。
参照光学系40は、参照光を生成してカップラー12に戻す。参照光は、被検眼Eの組織によって反射された測定光の反射光と合波される光である。本実施形態の参照光学系40は、カップラー12によって分割された参照光を反射光学系(例えば、参照ミラー)によって反射させることで、参照光を生成する。しかし、参照光学系40の構成も変更できる。例えば、参照光学系40は、カップラー12から入射した光を反射させずに透過させて、カップラー12に戻してもよい。参照光学系40は、測定光と参照光の光路長差を変更する光路長差調整部41を備える。本実施形態では、参照ミラーが光軸方向に移動されることで、光路長差が変更される。なお、光路長差を変更するための構成は、測定光学系13の光路中に設けられていてもよい。照射モードが切り替えられると、測定光と参照光の光路長差は、照射モードに応じて適宜変更される。
検出器42は、測定光と参照光の干渉信号を検出する。本実施形態では、フーリエドメインOCTの原理が採用されている。フーリエドメインOCTでは、干渉光のスペクトル強度(スペクトル干渉信号)が検出器42によって検出され、スペクトル強度データに対するフーリエ変換によって複素OCT信号が取得される。前述したように、本実施形態では、フーリエドメインOCTの一例として、SS−OCTが採用されている。しかし、SD−OCT等が採用されてもよい。SD−OCTの場合、干渉光の光路における検出器42の近傍には、干渉光を各周波数成分(各波長成分)に分光する分光光学系(スペクトロメータ)が設けられてもよい。
制御ユニット50は、OCT装置1の各種制御を司る。制御ユニット50は、CPU51、RAM52、ROM53、および不揮発性メモリ(NVM)54を備える。CPU51は各種制御を行うコントローラである。RAM52は各種情報を一時的に記憶する。ROM53には、CPU51が実行するプログラム、および各種初期値等が記憶されている。NVM54は、電源の供給が遮断されても記憶内容を保持できる非一過性の記憶媒体である。制御ユニット50には、OCT光源11、各種駆動部(例えば、駆動部16C,21B,22B,23B等)、光路長差調整部41、検出器42等が接続されている。また、制御ユニット50には、モニタおよび操作部等(図示せず)が接続されている。なお、制御ユニット50は、OCT装置1以外のデバイス(例えばパーソナルコンピュータ等)に設けられていてもよい。
図3および図4を参照して、本実施形態における照射光学系30の構成について詳細に説明する。図3は、眼底照射モードにおいて光軸から最も離間する光路を測定光が通過する場合の、照射光学系30と測定光の光路の関係を模式的に示す図である。図4は、前眼部照射モードにおいて光軸から最も離間する光路を測定光が通過する場合の、照射光学系30と測定光の光路の関係を模式的に示す図である。なお、照射光学系30と測定光の光路の関係の理解を容易にするために、図3および図4では、走査部20と照射光学系30の間の部材(モード切替部23、ミラー24、およびミラー25)の図示を省略している。
照射光学系30は、少なくとも2つの偶数次非球面レンズを備える。偶数次非球面レンズとは、レンズ面の非球面形状が偶数次のみの多項式で表現される非球面レンズである。例えば、xを面頂点からの光軸方向の偏位量、rを基準球面(光軸近傍の接球面)の曲率半径、hを光軸からの高さ、A,B,C,・・・を非球面係数とした場合に、偶数次非球面の非球面形状は以下(数1)のように表されてもよい。
Figure 2019080867
偶数次非球面レンズのレンズ面は、光軸に近づく程球面形状に近くなり、光軸から遠ざかるほど球面形状から遠ざかる。従って、偶数次非球面レンズでは、光軸から遠ざかる程、非球面による収差補正等の効果は、光軸から遠ざかる程大きくなる。本実施形態では、2つの偶数次非球面レンズ(第1非球面レンズ31および第2非球面レンズ33)が照射光学系30に設けられている。第1非球面レンズ31は、第2非球面レンズ33よりも測定光の光路の上流側(OCT光源11に近い側)に配置されている。
照射光学系30は、負の屈折力を有する負レンズ32を備える。その結果、測定光の収差(例えば、歪曲収差および色収差等の少なくともいずれか)の増加を抑制しつつ、集光面を容易に調整することができる。詳細には、本実施形態の負レンズ32は、第1非球面レンズ31と第2非球面レンズ33の間の測定光の光路上に配置されている。この場合、例えば、第1非球面レンズ31よりも光路の上流側等に負レンズ32が配置される場合に比べて、レンズの形状を小型化することが容易である。
それぞれの照射モードにおける、照射光学系30と測定光の光路の関係について説明する。前述したように、図3および図4では、測定光の光路を、光軸から最も離間する光路とする場合を示す。図3に示す眼底照射モードでは、測定光は、第1非球面レンズ31における光軸の近傍を通過した後、第2非球面レンズ33のうち光軸から離間した位置を通過する。一方で、図4に示す前眼部照射モードでは、測定光は、第1非球面レンズ31のうち光軸から離間した位置を通過した後、第2非球面レンズ33における光軸の近傍を通過する。つまり、第1非球面レンズ31のうち、光軸を中心とした測定光の通過領域を第1レンズ通過領域とした場合に、眼底照射モードにおける第1レンズ通過領域31R(図3参照)は、前眼部照射モードにおける第1レンズ通過領域31F(図4参照)よりも狭い。また、第2非球面レンズ31のうち、光軸を中心とした測定光の通過領域を第2レンズ通過領域とした場合に、眼底照射モードにおける第2レンズ通過領域33Rは、前眼部照射モードにおける第2レンズ通過領域33Fよりも広い。換言すると、2つの照射モードの間で、測定光を通過させる第1非球面レンズ31および第2非球面レンズ33の各々の光学面の領域の大小関係が入れ替わる。
この場合、眼底照射モードでは、第1非球面レンズ31の非球面よりも、第2非球面レンズ33の非球面による収差補正等の効果が大きくなる。逆に、前眼部照射モードでは、第2非球面レンズ33の非球面よりも、第1非球面レンズ31の非球面による効果が大きくなる。従って、2つの照射モードの各々における測定光の照射が、第1非球面レンズ31および第2非球面レンズ33によって適切に実行される。
ここで、複数の照射モードを切り替えるOCT装置の照射光学系として、一般的には、単一の偶数次非球面レンズを用いた照射光学系、または、球面レンズのみを用いた照射光学系が考えられる。しかし、OCT装置等において使用される屈折力の大きな非球面レンズでは、僅かな光線の通り方の違いが性能の大幅な劣化に繋がる。複数の照射モードを切り替えるOCT装置の照射光学系に、単一の偶数次非球面レンズを用いる場合、1つの照射モードで最適化された偶数次非球面レンズが、他の照射モードにおける性能の劣化に繋がってしまう。特に、硝材が限定されることから、単一の偶数次非球面レンズでは、倍率色収差、歪曲収差、非点収差の補正には限界がある。他方で、球面レンズのみを用いる場合、収差を抑えることは可能であるが、使用する球面レンズの数が多くなるうえに、収差を抑えた光学設計のためには屈折角を小さくする必要があり、各光線が各面の法線に近くなる設計となり易い。その結果、各面で測定光が反射され易くなる。これに対し、本実施形態のOCT装置1によると、少なくとも2つの偶数次非球面レンズが用いられることで、レンズの数の増加を容易に抑制しつつ、複数の照射モードの各々に対して光学設計を最適化することができる。
1 OCT装置
11 OCT光源
12 カップラー
20 走査部
23 モード切替部
30 照射光学系
31 第1非球面レンズ
32 負レンズ
33 第2非球面レンズ
40 参照光学系
42 検出器
51 CPU

Claims (6)

  1. 被検体の組織のOCTデータを取得するOCT装置であって、
    OCT光源と、
    前記OCT光源から出射された光を測定光と参照光に分岐する分岐光学素子と、
    前記分岐光学素子によって分岐された前記測定光を偏向する走査部と、
    前記走査部と前記被検体の間に配置され、前記走査部によって偏向された前記測定光を前記被検体に照射する照射光学系と、
    前記被検体の組織によって反射された前記測定光と、前記分岐光学素子によって分岐された前記参照光を合波して干渉させる合波光学素子と、
    前記被検体に対する前記測定光の照射方式が異なる複数の照射モードを切り替えるモード切替部と、
    を備え、
    前記照射光学系は、
    非球面形状が偶数次のみの多項式で表現される偶数次非球面レンズである第1非球面レンズおよび第2非球面レンズを備えたことを特徴とするOCT装置。
  2. 請求項1に記載のOCT装置であって、
    前記複数の照射モードは、第1照射モードおよび第2照射モードを含み、
    前記第1非球面レンズの光学面のうち、光軸を中心とした前記測定光の通過領域を第1レンズ通過領域とした場合に、前記第1照射モードにおける前記第1レンズ通過領域が、前記第2照射モードにおける前記第1レンズ通過領域よりも狭く、且つ、
    前記第2非球面レンズの光学面のうち、光軸を中心とした前記測定光の通過領域を第2レンズ通過領域とした場合に、前記第1照射モードにおける前記第2レンズ通過領域が、前記第2照射モードにおける前記第2レンズ通過領域よりも広いことを特徴とするOCT装置。
  3. 請求項1または2に記載のOCT装置であって、
    前記照射光学系は、少なくとも1つの負レンズをさらに備えたことを特徴とするOCT装置。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載のOCT装置であって、
    前記モード切替部は、前記測定光の光路上における前記走査部と前記照射光学系の間の相対位置を変位させることで、前記複数の照射モードを切り替えることを特徴とするOCT装置。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載のOCT装置であって、
    前記複数の照射モードは、
    被検体である眼の眼底を含む第1深さ領域のOCTデータを取得する眼底照射モードと、
    前記眼の前眼部を含む第2深さ領域のOCTデータを取得する前眼部照射モードと、
    を含むことを特徴とするOCT装置。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載のOCT装置であって、
    前記OCT光源は、出射波長を時間的に掃引させたレーザ光を出射する波長掃引光源であることを特徴とするOCT装置。


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WO2021047933A1 (de) * 2019-09-13 2021-03-18 Carl Zeiss Meditec Ag VORRICHTUNG ZUR MESSUNG VON BIOMETRISCHEN GRÖßEN DES AUGES
JP7443400B2 (ja) 2019-05-31 2024-03-05 株式会社ニコン 眼科装置及び断層画像生成装置

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